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リリカルなのはクロスSSその50

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 16:55:29 ID:yVRS9u0+
ここはリリカルなのはのクロスオーバーSSスレです。
ガンダム関係のクロスオーバーは新シャア板に専用スレあるので投下はそちらにお願いします。
オリネタ、エロパロはエロパロ板の専用スレの方でお願いします。
このスレはsage進行です。
【メル欄にsageと入れてください】
荒らし、煽り等はスルーしてください。
次スレは>>975を踏んだ方、もしくは475kbyteを超えたのを確認した方が立ててください。

前スレ
リリカルなのはクロスSSその49
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1204028389/

*雑談はこちらでお願いします
リリカルなのはウロスSS感想・雑談スレ25
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1204285557/

まとめサイト
ttp://www38.atwiki.jp/nanohass/

避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/anime/6053/

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 16:58:55 ID:OxDfMOsQ
乙です!

3 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/01(土) 16:59:41 ID:J/OHGeSb
>>1光速乙!さっそくだがアルフとリーゼ姉妹をもらってくぜ!

4 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/01(土) 16:59:55 ID:KxHVUezm
>>1乙!
そして祝・50スレ!

き…今日ぐらい、スバルもアルフもキングアースラも、全部もらってっていいよね…?(ハァハァ)

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:00:46 ID:wh/Y8RUH
だが阻止で駄死

6 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/01(土) 17:01:09 ID:gvN/MN+u
ふう・・・この醜い人類の争いに終止符を打とうではないか・・・

アルカンシェル発動!!
そしてスバルはいただいた。

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:02:24 ID:MQCE5L3B
>>1

嘘予告投下までチンク姉と海鳥見に海まで行ってくる

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:03:36 ID:s9TSo9Xc
>>1
気付いたんだ……リニス独り占めできそうだって。 では!

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:08:03 ID:T5QnDkNB
>>1


おっと、そろそろアリサと犬の散歩に出かける時間だったよ

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:08:20 ID:+3H+yJQc
>>1乙!
残るピポスバルは、全て猫じゃらしとして戴いて行く
あとシャマルは俺の嫁

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:08:55 ID:0P9yz5sE
>>1
さて、>>1が嘘予告投下するまでの間にギン姉を頂いておくか

12 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/01(土) 17:10:01 ID:KxHVUezm
>>6
「ジェネレイティングアーマー・展開!」
「反撃行くよ、なのは!」
「反中間子砲、発射!」

フッ…ただの戦艦形態のアースラで、このキングアースラにかなうと思ったか!

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:10:17 ID:/kHX0A6n


悪いが諸君、はやては貰ったぁぁぁ!!

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:10:42 ID:qhtwzzIs
>>1
大人はやては俺の嫁

15 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/01(土) 17:13:36 ID:gvN/MN+u
>>12
しかたねえなあ――隼人!ゲッター1だ!!
説明しよう、アースラはクラウディア、及び揺り篭と合体することで
ゲッタースバルにチェンジするのだ!
『ゲッター、ビームッ!!』
でも乗ってるのは竜馬さん。

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:13:40 ID:wh/Y8RUH
とりあえず新スレ乙!
そして全員阻止そして駄死

ただしリンディさんは俺の嫁
ババア結婚してくれ!

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:16:45 ID:5g8PYUQt
>>1
乙!

そして忘れ去られているティアナは頂いてゆく!

18 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/01(土) 17:17:28 ID:gvN/MN+u
馬鹿野郎!リンディさんは皆のお母さんなんだよ!!(無駄にハイテンション)

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:17:37 ID:DZi/Ng46
いちおつー。
さて、ヴィータはいただく

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:17:45 ID:QhQF3TXn
リンディさんとレティさんは俺の飲み友達。
異論は認めない。

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:19:38 ID:BBFgFLDE
>>20
もちろん飲むのはリンディ茶だよな?

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:20:24 ID:KxHVUezm
>>18
おーい、桃子さんが何か言いたげな目でそっち見てるぞー

…俺、し〜らねっ(最高ににこやかな笑顔で)

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:20:47 ID:MQCE5L3B
なのはとフェイト(2期)が何時までも待ち惚け食らってるので途中で拾っていく
問題はR-9に4人も乗れるかと言うことだが、為せばなる!


何か頭上で次元消失兵器やら反中間子砲が飛び交ってるのは気のせいだと信じたい

24 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/01(土) 17:20:48 ID:J/OHGeSb
>>12反目さんが向こうに行ってる間にアルフ(大)のおっぱいをもふもふしてやる。何故ならリーゼ姉妹と共に>>3で頂いたからさ!

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:24:59 ID:nsIjZ5gE
プレシアママンとユーノとクロノは頂く

26 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/01(土) 17:25:37 ID:gvN/MN+u
>>22
い、いや、これは――その――。
ああ、そうさ!おたくの娘さんを魔改造したのは俺だ!!(ドワオ)

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:32:29 ID:wh/Y8RUH
Warning! 警告!
ここの住民はバイドに汚染されています!感染率は70%を超えるかもしれません!
性的な意味で大変危険です!
じゃあ、あなたも感染しようか・・・

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:39:42 ID:nsIjZ5gE
>>27
バイド?この絶望に勝てるものかよ

  B
  L
  A
  C
  K
   H
   O
   L
   E
   !

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:40:26 ID:gvN/MN+u
このスレは私も含めて――サスケさんがいっぱいいるなあ。

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:41:21 ID:MQCE5L3B
>>26
ルー嬢を差し出せば情状酌量の余地ありでR-9C搭乗の刑で済みますが

31 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/01(土) 17:44:32 ID:gvN/MN+u
>>30
ルーテシア・・・?くくく、く、食っちまった、よ。
どういう意味でかは想像に任せた、わはははは!!

そしてゲットマシンで逃亡!即死。

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:55:32 ID:QhQF3TXn
>>31
ここが真ドラゴンの体内だということを忘れたのか!
死ねえいっ(ドワオ!)

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:57:59 ID:KoSJi1nt
誰が持っていってもいい……
ただ、フェイトさんがいじめられていれば…
それでいい……

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 17:59:01 ID:x6xA/ys9
それならなのはさんは頂ますね。

35 :フルメタなのは:2008/03/01(土) 18:06:47 ID:yrsBQwKo
(大声で)手付かずのキャロは自分のもの!

(ボソッと)十時にエリ金二話を投下…

36 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/03/01(土) 18:16:04 ID:HyxIxT0z
1乙です。しかし……キャロもルー子も連れて行かれてしまった。
オレは一体どうやって生きていけば……とりあえずガリューの中身は女の子だと信じて一緒に飲もう。

それからフルメタルなのは氏、夜道には気をつけるが良いw

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 18:20:27 ID:wh/Y8RUH
>>36
つ”例の場所”以外調教済みキャロ&ルー子

38 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/03/01(土) 18:24:14 ID:HyxIxT0z
>37
キサマ〜人を勝手にエロい人だと思い込みやがって〜
だが誤解を招く事を承知で言わなければ成らない事がある……

「重要なのはそこに至る過程だ!」と

39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 18:27:10 ID:fETvW1Lk
>>33
貴様っ!
そんなにフェイトが苦しむ姿を見たいかっ!!

つ【神楽とフェイトが密室に閉じ込められたようです】

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 18:28:16 ID:yVRS9u0+
さて、俺は公約を果たしてきたお……もうスレ立てはこりごりだお……

そして、ティアナはいただいた!!

41 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/01(土) 18:33:30 ID:gvN/MN+u
>>32
うるせええ、じじぃぃッ!!
チェンジゲッター1!!ぶは(Gで内臓をやられた)
>>37
外道め・・。エロスは大人になってから!
>>40
お疲れ様です。イサムとはびっくりです。

それにしても00の量産型ガンダム格好いいなあ・・・出すか(待て)

42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 18:39:28 ID:jRdkAsgl
アリシアは頂いて行く!

そして、>>1乙!!

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 18:44:33 ID:zWQKk3cZ
……ウロスならこういうノリでやっても問題ないと思うけどさ、こっちでまで争奪合戦で50近く埋めるのはどうなのよ?
正直ムダでしかないだろう。

44 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/01(土) 18:51:28 ID:gvN/MN+u
・・・すいません。

45 :一尉:2008/03/01(土) 18:59:11 ID:O19CY9qz
ふむ正直通たな。支援たせ。

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 19:19:19 ID:TQWXwzQy
>>45
まずsageようぜ?

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 19:20:29 ID:0P9yz5sE
その人age荒らしだから、スルーした方がいい

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 19:29:41 ID:vCP3CLJL
一度辛辣にテンプレレベルで叩いとく必要はあると思うんだ
一尉と名乗るage荒らし狂人が居る、これまでsageろと言う話はことごとく無視し続けてるから
お触り厳禁だとでもな
あくまで現れる以前に牽制で一発だけで基本一切無視な

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 19:35:28 ID:zWQKk3cZ
>>48
こういうのはどれだけ叩いても無駄。スルーが一番安全確実。

50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 19:36:55 ID:nsIjZ5gE
>>48
単発で言うのはどうかと思うぜ、程度が低い

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 19:37:57 ID:axdEp5yH
>>1乙!

そしてぇッッ!!
(地面に土下座)
御義父さん、セインさんを私に下さい!!(漢頼み)

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 19:44:30 ID:BxNoZDot
>>1
インテリジェントデバ乙

>>51
……空気は読もうな?>>43

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 19:52:55 ID:gvN/MN+u
ふむ、これは誰かが投下を行うしか――。
え、いやまだ書き終わってません。

54 :スーパーロボット大戦X:2008/03/01(土) 20:05:38 ID:uw3v2nDU
すいません9時ごろに投下を予約したいのですが予約は大丈夫ですか?

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 20:06:33 ID:gvN/MN+u
予約はありませんよ。今のところ。

56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 20:08:32 ID:bJcVXVFp
>>1 乙!
そしてぇぇぇぇぇ!! ウェンディを売却ッ!!

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 20:12:09 ID:ErORgN8t
しかし払い下げでも俺は喜んで頂くぞ。

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 20:21:18 ID:9+giGVa7
ヴィヴィオは貰って行く・・・

全機、突入・・・敵を全て、噛み砕け・・・

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 20:36:37 ID:W24EZhAq
>>58
抉られますよアインスケさん

60 :スーパーロボット大戦X:2008/03/01(土) 20:36:41 ID:uw3v2nDU
>>55
予約がないのなら9時ごろに逆襲のフェイトのチャプター3を投下します。
今回はこの前言われた「一晩は寝かせる」「句読点を少し多くする」「声に出して読んでみる」をきちんとやりました。

61 :スーパーロボット大戦X:2008/03/01(土) 21:00:56 ID:uw3v2nDU
投下いきます。

 テスタロッサ軍は潜伏している次元世界に戻りフェイトは軍全体に演説をする。

「皆さんのおかげでFXXをミッドチルダに落とすことが出来ました。ですがそのために、仲間の何人かは敵の手に落ちてしまい、FXXも、肝心のグラナガンに落とすことは出来ませんでした。
しかし皆さん、諦めてはいけません。ここで諦めたら、時空管理局粛清に立ち上がった意味がなくなるからです。
それに捕まった仲間達もそれを望んではないはずです。皆さん、これからも是非、私に力を貸してていただく様お願いします」
『おおおおおおお!! ジーク・フェイト!!』

 フェイトの演説に軍全体の指揮が上がり、全員が鬨の声を上げる。
 フェイトは演説を終えると舞台の裏で一息つこうとするとアルフとトーレがやって来る。

「フェイト、すごくよかったよ」
「フェイトお嬢様、見事な演説でした」
「でもあれじゃあ道化みたいだよ」

 フェイトは照れくさそうに顔をかきながら答えるがアルフとトーレはまじめだ。

「そうでもありません。皆フェイトお嬢様に付き従ってきてるのです。私やセッテのように……」
「そうだよ、フェイト。フェイトがそんなに気にする事はないよ……。あたしも好きでフェイトと一緒にいるんだから……」
「そう……、そう言ってくれると気が楽になるよ」

 フェイトとアルフとトーレが舞台会場から出て通路を歩いていると今度はセッテがやって来る。

「フェイトお嬢様」
「セッテ、どうかしたの?」
「FXXでは、申し訳ありませんでした」

 セッテは頭を下げてフェイトに謝るがフェイトはその事かと思いセッテに言う。

「それはもういいよ。それにセッテはこちらにとっては大事な人間なんだから、失うわけにはいかないからね……」
「そんなに気にしなくていいよ。フェイトはやさしいからね……」
「はい」

 セッテは敬礼をして、その敬礼姿にフェイトは苦笑いをする。

「セッテ、そんなにかしこまらなくていいよ」
「いえ、フェイトお嬢様は仮にもテスタロッサ軍の総帥。失礼がないようにしなければと……」

 そのセッテの行動をトーレがフォローしようとする。

「すみません、フェイトお嬢様。セッテはクアットロの提案でオットーとディードと一緒で感情が……」
「その事は知ってるよ。トーレもそんなにかしこまらなくていいから……」
「はい! あっ……」

 トーレも思わず敬礼をしてしまい、フェイトとアルフとトーレは思わず笑ってしまう。
 その時感情が乏しいセッテもほんの少しだが笑みを浮かべたそうだ。



62 :スーパーロボット大戦X:2008/03/01(土) 21:01:52 ID:uw3v2nDU
 本局についたなのははすぐに技術開発局に向かおうとすると、
無限書庫の司書長ユーノ・スクライアとJS事件で保護し自分が引き取った少女高町ヴィヴィオが待っていた。

「ユーノ君、ヴィヴィオどうしたの?」

 なのはがユーノとヴィヴィオに何故本局にいるのかを尋ねる。

「ママ、ごめんなさい」
「え?」
「ヴィヴィオがどうしてもって、言うから僕が連れて来たんだ……」
「そうだったの……」
「まあここで話すのもなんだから僕達も一緒に行くよ。技術開発局に行くんだよね?」
「うん、そうだよ。それじゃあ皆で行こうか」

 なのはとユーノとヴィヴィオは一緒に技術開発局に向かい、そこでマリーとシャーリーと会う。

「なのはちゃん、久しぶり」
「マリーさんにシャーリーも久しぶりです」
「着いてすぐで申し訳ありませんが、早速話に……」
「はい、わかりました」

 なのははすぐにレイジングハートを取り出しマリーに渡す。

「それじゃあお預かりしますね」
「ヴィヴィオ、ちょっと外に出てようか……。ママ達、これから大事なお話をするから……」
「うん、わかった」

 なのはがヴィヴィオに部屋から出るように言いい、ヴィヴィオはなのはの言われたとおりに部屋を出る。
 ヴィヴィオが部屋を出て、ヴィヴィオがいなくなるのを確認すると、なのはとユーノとマリーとシャーリーはある話をする。
 その話は当然フェイトの事である。

「さっきクロノから通信で聞いたけど、なのははフェイトと会ったんだよね……」
「うん……」

 部屋の雰囲気が先ほどまでとは打って変わって暗くなる。

「フェイトさん、何で執務官をやめてまであんな事を……」

 シャーリーはフェイトが執務官をやっていた時に執務官補佐と言う事でフェイトと行動を共にしてきている。
 フェイトの正義感が強いところはよくわかっている。

「わからない。けどフェイトちゃんのあの目は本気の目だった。私と戦う覚悟を持った目……、そして悲しそうな目……」

 なのははかつてはフェイトと敵同士であり、フェイトは最初なのはと会った時はなのはの話を聞こうとしないでなのはと戦っていた。
 なのははFXXで再会した時のフェイトの目は、最初に会った時のように覚悟を持ち悲しい目をしている事を思い出す。
 しかしFXXで再会した時の悲しい目は、最初に会った時の悲しい目とは違う感じがしたと、なのはは思う。

「バルディッシュも随分変わってた。見た目はそんなに変わってないけど、バルディッシュから出てる雰囲気が……」
「なのはさんでも感じるほど、バルディッシュも信念を持ってるでしょうか? それに気になりますね、あのブラスタービットによく似たビットが……」

 シャーリーがバルディッシュの事を聞いて考える。テスタロッサ軍は元局員の他にも次元犯罪者もいるので管理局以上の技術を作り出せてもおかしくはない。

「とりあえずフェイトちゃんの事は今は置いといて、レイジングハートの強化プランの話をするけどいいかな?」
「……、はい。お願いします」


63 :スーパーロボット大戦X:2008/03/01(土) 21:02:33 ID:uw3v2nDU
 なのははお願いすると、マリーとシャーリーは強化プランの説明に入る。

「まずレイジングハートの名前なんですけど、今は「レイジングハート・エクセリオン」だけどこれを変えるけどいいかな?」
「どんな名前になるんですか?」

『その名も「νレイジングハート」!!』

 マリーとシャーリーが声を合わせてレイジングハートの新しい名前を言うが、なのはとユーノはたいした反応をしない。

『そ、そうですか……』
「まあ名前は本当にそうするけど、肝心なのは性能と中身だね」
「性能は今までの5倍以上になります」
『5、5倍も!?』

 あまりの性能のアップになのはとユーノは声を合わせて驚く。
 今のレイジングハートはJS事件から性能が上がって、あの時よりも4倍近くは性能が上がっているのに、それを超える性能になるのだから驚くのも無理はない。

「な、何でそんなにも?」
「それがどこからからかはわからないけど、すごいフレームが見つかったの」
「すごいフレーム?」
「これです」

 シャーリーがモニターにそのフレームを出す。

「あのこれって、普通のチップみたいですね……」
「普通に見てもこれはただのチップだけど実は中身はすごい情報量と機能があるんだよ」
「「シャイニングフレーム」って呼ぶみたいだからそう呼んでますけど、本当にこのフレームはとてもすごいんですよ」
「前にJS事件の時になのはちゃんはブラスターモードを使ったよね……」

 なのははJS事件でブラスターモードを使った事を思い出す。
 あの時は連れ去られ操られたヴィヴィオを取り戻すために、自身とデバイスを自己ブーストで強化するブラスターモードを使った。
 その結果レイジングハートは少し損壊し、なのは自身は最大魔力値が8%も落ちる事態にまでなってしまった。
 今は医療技術の進歩もあってその失われた8%は完全に取り戻しているが、二度とブラスターモードを使えないように、なのはとレイジングハートに厳重封印がかけられているのだ。

「でもこれは前にあった魔力値ダウンが起きないようになってるんです」
「どういうことですか?」
「これにはその自己ブーストを押さえる働きがあって自己ブーストで思いっきり力を使ってもなのはちゃんやレイジングハートの負担を極力減らすものなんだよ。
それに仮に自己ブーストで魔力が失われても、その失われた分を回復させてくれる機能があるんだよ」

 とても信じられない話だが、マリーやシャーリーが嘘をついているとは思えない。自分の体を酷使さえようとするなんて、二人が考えるはずもない。

「でもそんなフレームはどこから?」
「それがさっきも言ったんだけどわからないんだよ」
『え?』
「どこから流れたのかはかはわかりませんけどすごい情報ですよ。これは……」
「うん、一流の技術者がやったに違いないよ……」

 マリーとシャーリーはシャイニングフレームのすごさに夢中になって、モニターに顔を向けている時になのはとユーノが念話をする。

「ユーノ君……」
「わかってる。僕が無限書庫で調べておくよ……」
「お願いね」

64 :スーパーロボット大戦X:2008/03/01(土) 21:03:22 ID:uw3v2nDU
 なのはとユーノが念話を終えるのと同時に、マリーとシャーリーがなのはとユーノの方に顔を戻す。

「それでね、シャイニングフレームをレイジングハートにつけるのに結構時間がかかるの」
「多分……、一週間くらいですね」
「一週間……」
「当然それよりも早くに完成させるつもりです」
「できたら呼ぶからね」
「ありがとうございます」
「それじゃあ、僕も……」

 なのはとユーノはマリーとシャーリーに礼を言いながら外に出て、部屋の外で待ってるヴィヴィオと一緒に本局を後にする。

「ねえ、ヴィヴィオ。明日はユーノ君と三人でどこかに出かけようか?」
「ママ、仕事は?」
「しばらくはお休みもらってるから……。明日と明後日はちょうど聖王学院も休みでしょ」
「うん!」
「それじゃあ決まりだね。ユーノ君もいいよね?」
「まあ、僕もいいよ」
「それじゃあ三人で一緒だね」

 こうしてなのはとユーノは次の日はヴィヴィオと一緒に遊び出かける事になった。
 部屋を出た後マリーとシャーリーは真剣な顔をして、モニターに映し出されるシャイニングフレームを見て考える。

「なのはさん、これでフェイトさんを助け出してくれればいいんですけど……」
「大丈夫だよ。なのはちゃんならフェイトちゃんを助けだせる。信じようよ、なのはちゃんを……」
「……そうですね」
「それじゃあ、作業に入りましょうか!」
「はい!」

 二人はレイジングハートにシャイニングフレームを取り付ける作業に入る。
 すべてはなのはとフェイトのためにも……。



65 :スーパーロボット大戦X:2008/03/01(土) 21:03:55 ID:uw3v2nDU
 その頃テスタロッサ軍が潜伏している次元世界ではトラ模様の帽子に、茶色いコートや黒いサングラス姿で
少し大きいショルダーバッグを持ったフェイトを見てトーレが尋ねる。

「フェイトお嬢様どこかにお出かけでしょうか?」
「うん、ちょっとミッドチルダのグラナガンの方にね……」

 その言葉にトーレは驚く。

「お嬢様、正気ですか?」
「グラナガンの方はFXXの落下の影響がないから大丈夫だよ」
「そういう問題じゃありません。あそこは時空管理局の地上本部があるところですよ」
「わかってるよ」
「だったら何故自分から敵の懐に入るような事を……」

 フェイトはそのトーレの質問に答える。

「なんとなくかな……」
「なんとなく……、ですか?」

 トーレはその答えに信じられないと言う顔をする。
 仮にもテスタロッサ軍の総帥が、そんな理由で敵の懐ともいえる場所に行こうとしているだから……。

「そう、なんとなく今のグラナガンがどうなってるのか見てみたい気がしたから……」
「それでしたら私やセッテ、それに他の部下達に行かせれば……」
「これだけは自分の目で知りたいの。だから私は行く……」
「でしたら護衛として私も……」
「いいよ、これは私個人の事なんだから……。それに一人で見に行きたいところもあるしね……」

 フェイトはトーレの元を去り、ゲートをくぐってミッドチルダのグラナガンに向かう。
 トーレはその後色々考えたが、やはり不安が募るばかりである。

(何か嫌な予感がする。アルフ殿に相談してみるか……)

 トーレはアルフの所に行き、相談してみる事にするのであった。

66 :スーパーロボット大戦X:2008/03/01(土) 21:04:55 ID:uw3v2nDU
投下完了。フェイトが行こうとしている場所とは果たして…。

67 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 21:26:09 ID:8sv/l3PH
セッテはギュネイポジション、ということはヴィヴィオがクェスポジション…あれ?ハサウェイポジションがいないから無理か

68 :フルメタなのは:2008/03/01(土) 21:59:09 ID:yrsBQwKo
さて、そろそろ時間ですな。投下開始します。

69 :エリ金:2008/03/01(土) 22:01:30 ID:yrsBQwKo
第二話「とらと魔法と次元世界」

「とら……?」
理解が追い付かず、エリオはおうむ返しに呟く。
「おうよ」
「人間、じゃありませんよね……」
「そうとも、わしは妖(バケモノ)さ。妖怪っつった方が分かるか?」
「妖怪?使い魔ではなくて?」
「使い魔だぁ?あんな陰陽師共の使いぱしりと一緒にすんじゃねーや。わしは大妖だぜ」
「??」
エリオは陰陽師や大妖といった言葉の数々に頭を悩ましている。

「んなことよりもえりお」
「あ、はい。なんですか?」
「何か食いもんは持ってねぇか?わしゃあさっきからハラがへってしょうがねぇのよ」
片手を腹に当てて空腹を表すとら。

「食べ物ですか?非常用の固形食料ならありますけど」
ポケットから小さな包みを取り出し、封を開けて差し出すエリオ。
とらはそれを口に入れて咀嚼する。

「あんましうめぇモンじゃねぇな」
「あくまで非常用ですから。でもお腹が空いてるんでしたら、ベースキャンプに戻れば食べ物がありますよ」
「べえすきゃんぷ?そこに行きゃ食えるんだな?」
「はい」
「じゃあわしをとっととそのべえすきゃんぷに連れてきな」
「あ、ちょっと待って下さい。一応先に連絡を入れておかないと」
そう言ってエリオは通信画面を虚空に開く。
だが、それを見て仰天したのはとらである。

「おおっ!??何もねえトコに「てれぴん」みてえなもんが出たぞ!?」
元いた世界の文明にもあれこれ驚いていたとらの事だ。驚くのも無理はない。
目の前で起きた事象に、文字通り目を丸くしていた。
ちなみに、「てれぴん」とはとら特有の訛りで、テレビの事を指している。



70 :エリ金:2008/03/01(土) 22:03:15 ID:yrsBQwKo
「ああ。すいません、初めて魔法を見たんだから驚きますよね。通信が終わったら説明しますから、待ってて下さい。」
言いながらキャロへの通信回線を開くエリオ。

「キャロ、聞こえる?」
「あ、エリオ君。聞こえるよ。こっちは今丁度タントさんとミラさんに報告したところ。そっちの現場はどうだったの?」
「う、うん。えっとね……」
回線を開いてからエリオは悩んだ。
何と説明すれば良いのか分からなかったからだ。

『現場には妖怪がいたよ』
そんな事を言って向こうがすんなりと理解出来るとは思えない。
言い訳を考えてエリオが頭をフル回転させていると、
「おいえりお、わしにもそれ触らせてくれ」
エリオを押し退けてとらが横から割り込んできた。

「と、とらさん!」
「おおっ、こりゃあてれぴんとレンワキを合わせたようなもんなのか。でもそれにしちゃあキカイがどこにもねーな」
エリオにお構いなしで画面をいじくるとら。

「だめですって!離れて下さい!」
「いーじゃねーか。わしはおもしれえもんが好きなんだよ」
キャロそっちのけで騒ぐ二人。

「エエエリオ君!そそそその人だだ誰なの!?」
画面の向こうのキャロがパニクりながら言ってくる。
そりゃまあ体長がウンmもあって、人語を話す生物が突然出てくれば普通は驚くだろう。

「うん、詳しくは後で話すけど、この人はとらって言って、次元遭難者みたいなんだ。
事情聴取のために今からベースキャンプに連れて行くけど、お腹空いてるっていうから食事の準備して待っててくれない?」
「え、ええ。わかったわ」キャロはまだおっかなびっくりといった感じで頷いた。



71 :エリ金:2008/03/01(土) 22:05:16 ID:yrsBQwKo
「おい娘っ子」
不意にとらがキャロに話しかけた。

「ははははい!」
再度ビクッとなりながら返答するキャロ。

「おめえ、はんばっかは作れるか?」
「はんばっか?……何の事ですか?」
「二つの「ぱん」の間に焼いた肉がはさまっとるりょーりのコトよ」
「ひょっとしてハンバーガーの事ですか?近いものなら今ある材料で作れると思いますけど…」
「そんじゃあ20コくれえ作っといてくれや。わしが着くまでに出来てなかったら……」
とらはこの上ない程凶悪な笑みで言う。

「おめぇがわしのメシだ」
「ッ!!!!! いい急いで作りますうっ!!」
画面からキャロの姿が消え、同時に通信も切れた。

「とらさん……今の本気ですか……?」
訝しげな目付きで尋ねるエリオ。
「いやいや、じょおくだよ」
胡散臭そうな表情で返すとら。

「なら良いですけど……」
「半分本気だがな」
「絶っ対にダメですよ!!!」
鬼気迫る勢いで言うエリオ。
「わーったよ。(うしおにバレたらまた槍で刺されるしな)」

とんでもない拾い物をしてしまったと、エリオは心底うんざりしながら思うのだった。


「それじゃあ何か、ここはわしがいたトコとは違う世界だってのか」
ベースキャンプに戻る道の途中、エリオの頭の上に乗ったとらはそう聞いた。

「はい。譬えを用いて話すと、世界というのは一つだけではなくて、時空という大海の中にあるたくさんの島々みたいなものなんです。
そして各世界を管理・統治している組織が時空管理局で、その管理局の手が及んでいる世界が管理世界、そうでないのが管理外世界です」

「ほお〜、んなもんがあったなんてなぁ。全然知らなかったぜ」

「普通は管理外世界の人々は他の世界の存在を知らないまま生活しています。
けど極まれに、何らかの原因で次元の壁を越えて別の世界に移動してしまう人がいるんです。
これが次元遭難者で、とらさんもこれに当たりますね」

「へぇぇ。そんじゃあさっきおめぇが使ったありゃ何だ?」
「さっきも少し言いましたけど、あれは魔法と言って、管理局が発祥したミッドチルダという世界で作られた技術です。
先程のは通信用のもので、他にも様々な方面に応用されています」
「まほーねェ……。法力とはちっと違うみてえだな」


72 :エリ金:2008/03/01(土) 22:07:59 ID:yrsBQwKo
「ホーリキ?」
「法力僧ってやつらが扱う術のコトよ。結界を張ったり、攻撃を逸らしたりできてな、なかなか厄介なモンなのよ」

ここで簡単に魔法と法力の違いを説明しておこう。
まず魔法はミッド式もベルカ式も、魔導士の持つ魔力収束器官〈リンカーコア〉により大気中の魔力素を吸収し、それを自らの魔力として身体や補助道具であるデバイスに通して使用するというものだ。
逆に法力は、人そのものが生来持っている一種の生体エネルギーを様々な修行により高め念とし、体内にて練り上げたそれを体外へと放つ術である。
また法力は、火水土木金、の陰陽五行の思想からきている為、その属性を敵対する妖に対して自在に変化させられる特徴を持つ。
水気の妖には土気、金気の妖には火気と、戦況を常に有利に運べるのだ。
しかし魔法のような汎用性はなく、法力による念話なども出来ない為、この点は魔法に分があると言える。

閑話休題
「ホーリキ、ですか。興味深いですけど、それはまた後程聞くとして、ベースキャンプが見えてきましたよ」
そう言ってエリオが指差す先には、まだ豆粒程の大きさだが、自然保護隊のベースキャンプが見えてきていた。
「お、あそこか?そんなら飛んでった方がはえーな。行くぞえりお」
「え、飛ぶ……ってうわっ!」
とらはエリオの体をひょいと持ち上げ、そのまま目にも止まらぬ速さで空を駆けた。
流石のエリオも、この事態には目を回した。

「とらさんて空飛べたんですか!?」
「あたぼうよ!わしにかかりゃあ山の二つ三つは一瞬さぁっ!」

ビュオオオオオッ!
「ひいやっほおお!!」
御馳走が待っている事もあり、ノリノリで飛行するとらだった。


「うん、前に食ったのとは味がちげぇが、なかなかいけらぁ」


73 :エリ金:2008/03/01(土) 22:09:18 ID:yrsBQwKo
ベースキャンプにやって来たとらは現在、ご機嫌でキャロ手作りのハンバーガーをぱくついていた。
ちなみに、とらがドアからではなく壁をすり抜けて入ってきたことで、室内がパニックになった事は言うまでもない。

「ああありがとうごごございます……」
震えて涙目になりながら答えるキャロ。
「キュウ〜…」
胸に抱えたフリードもとらに威嚇を続けている。

「ぷぅ、うまかった。ハラァいっぱいだぜ」
20コ以上あったハンバーガーを残らず胃に収めたとらが口回りを舌で舐める。

「おい娘」
「ひゃいっ!!」
本日幾度目かの驚きと共に答えるキャロ。

「なかなかうまかったぜ。礼にわしが何かしてやろうか」
とら、意外と義理堅い性格である。

「い、いえそんな!」
「とらさん、あまりキャロを怯えさせないで下さい……」
げんなりとした口調で言うエリオ。

「んなに怯えんでも食いやしねぇよ。今はもうまんぷくだしな。
さーて、腹ごなしにちょっくらその辺を飛んでくるか」
首をゴキゴキと鳴らして立ち上がるとら。

「ってとらさん、まだ事情聴取が……」
「めんどいからそりゃ明日だ。心配すんな、ここには戻ってくっから」
手をひらひらさせてあしらい、そのままとらは壁抜けして出ていった。

「あーもう……」
とらの余りの奔放ぶりに頭を抱えるエリオ。
彼は今日が厄日だと信じて疑わなかった。


既に日が暮れ、星の出ている空をとらは一人飛んでいた。

(まほーの進んだ異世界か…。おもしろそうなトコじゃねえか。
あのえりおとかいうガキ、なかなか強そうだし、うしおみてえな目だったな。
くくく……うしおよ、おめぇは何してるよ?わしは今楽しくてしょうがねぇぜ!)

「はーはっはっはっは!!」
金色の大妖が高笑いするのを、満月と星々だけが見下ろしていた。

続く

74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 22:14:37 ID:gvN/MN+u
GJ!
とらは好きなキャラだけに期待。

75 :エリ金:2008/03/01(土) 22:15:36 ID:yrsBQwKo
以上です。
つまんないかもしれないけど、次回から妖怪とかバトルシーンとか入れるんで、待ってて欲しいです。

それと作中の法力に関する説明ですけど、多少自己解釈入れて書きました。
これ違うだろって所があったら遠慮なく書き込んで下さい。

それにしても、予告をした時はヤバかった。まさかキャロ好きの総元締めがいたとは……
危うく●されるトコだった…

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 22:26:39 ID:ADVNA2IU
作品投下する人は「コテハン+トリップ」「投下レスごとにランニングナンバーを付ける」これ常識。

77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 22:34:54 ID:wRUlRMct
GJ!!です。
とらの戦闘を見たら皆驚きそう。
体を真っ二つにされても死なないからなぁw
地球でなのはたちも見たことないような化け物と戦ってたと知ったら
驚くだろうな、人の恐怖を力に変えるとかチートだぁw

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 22:52:59 ID:eTwJxO5a
>>66
GJ
アルフとトーレが一緒にいるのが何かおかしいw

随分文章が読みやすくなった?

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 22:57:18 ID:zWQKk3cZ
>>76
それはやってもいいしやらなくてもいい、個人の自由だよ。
勝手に常識とか言っちゃダメだろ。

80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/01(土) 23:25:33 ID:vCP3CLJL
常識ではないな
推奨ではあるが

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 00:08:52 ID:dxkFhhaW
前スレラストの埋めSSで、某サルファでのゴースト脅威の機動力を思い出した。
バルキリーで集中かけてても命中率が30%前後ってどんだけ〜w
BGMでinformation Highがかかった時は心のナニかがおっきしたが、イサムとガルドの連携攻撃には歓喜を通り越してバイド的な何かを感じた。

82 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 00:14:48 ID:9iy04q4F
>>81
D後半のザコの凶悪な命中率とも並ぶ難関だよな。
フル改造パーツあり集中かけたV2アサルトに命中率60オーバーとか笑うしかないwww

83 :リリカルサンダルフォン:2008/03/02(日) 01:13:49 ID:SEV+Cma3
ただいま三話が出来たので、皆さんの投下予定が無いなら、
二十分に投下しますが、よろしいでしょうか……?

84 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:15:55 ID:tLVKE9/8
支援

85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:16:15 ID:dZydf7t9
いあいあはすたーはすたーくふやくぶるぐとむぶるぐとらるぐんあいあいはすた
支援

86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:18:01 ID:nZKOhnmS
ハスターかよw
支援

87 :リリカルサンダルフォン:2008/03/02(日) 01:19:39 ID:SEV+Cma3
ではでは、投下開始。

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:20:10 ID:s5+ThrE7
ふんぐるい!はーははっは、むぐるうなふう!ひーっひひっひクトゥルー
いひひひるるいえ〜へへへ!むぐうなふる!あははははふたぐん!支援

89 :リリカルサンダルフォン:2008/03/02(日) 01:20:24 ID:SEV+Cma3
第三話『摩天楼の夜に魔性が哂う』


降り続く豪雨の最中、己(オレ)は先ほど出くわした女と共に、軍用ヘリの中で外の様子をなんら関心すら持たず見続けている。
何故このようなものに乗って連行されているのかと言えば、至極簡単な事だ。
己(オレ)はあの場所での戦いとすら呼べぬ蹂躙のあと、あの女の仲間であろう人間達が、見ただけでも最新鋭の代物だと解るヘリ一機に乗って救援に駆けつけてきた。
事前に連絡が行き届いたのだろう、その手早さは慣れているの一言では収まらない仕事ぶりだ。もしかすれば覇道財閥関係の者達かと思ったのだが、それにしては制服も違うし、なによりも覇道の紋章とは違う形容をしたエンブレムが刻まれているのを確認できる。
変神を解いて通常形態を取っていた己に若干の不信感を抱いてる様子だったが、あの女――兵士達が「フェイト」と呼んでいたので、それが名前なのだろう――の一言でその場はどうにかなった。
そうして雨が降り続く中、

「雨も酷いですし、こんな所では事情聴取もままなりませんから、管理局機動六課の方でお話し願えないでしょうか?」

という女の一言を承諾し、現状に至るワケだ。
『管理局』、『機動六課』ともに聞き覚えが全くないが、今は現状把握の為に必要な些事である。
だが、それにしたって……

(――事態が少々、大袈裟になってきたか)

そもそも最初、あの場で己が目を覚ました時点で空気が違うと思っていた。
大気を巡る魔力の純度が、アーカムシティに比べて微々たるが違う。それでも体内に搭載されたダイナモはその違和感すら関係なくいつもどおりの働きを見せてくれる為、気にしなくともいいだろう。だが、それでも何処とは無しに違和感は拭えない。
空気がじゃない。―――『世界自体に、違和感がこべり付いている』のだ。
アーカムシティに混在していた、絶対邪悪の瘴気を孕む怪異なる闇黒の脈式こそが魔術であり、その根源たる魔力――『字祷子(アザトース)』こそが世界の総ての筈だ。
だのにこの場に点在する魔力は、その邪悪に“余り侵されていない”。
深遠であり神聖不可侵であり、限りなく汚濁と混沌の宇宙に近い魔力が、アーカムシティのそれと比べて限りなく稀薄だ。簡単にいえば、魔力ではあるが『字祷子』の濃度が非常に薄いといえば良いだろうか? 慣れない感覚に少しばかり戸惑うなど、己らしくもない。
だがそんな疑念も、この女が所属する機動六課と呼ばれる組織に付けば氷解するだろう。……あぁ、もしかすればアーカムシティから遠く離れた都市に無理やり転移されたのかもしれないな。
あの太平洋上での決戦の時、我等ブラックロッジの穴蔵たる夢幻心母を寄り代として召喚された邪神……クトゥルーによる何らかの魔術の異常暴発に巻き込まれたという可能性だ。
だがその仮定を通すとすれば、あの時、己は『アイツ』との戦いで斃された筈だ。
そう。あの時、己はまたしても死した筈だ。あの空から、海神どもが蠢く広大な大海原へ墜落して死んだ筈なのだ。

90 :リリカルサンダルフォン:2008/03/02(日) 01:20:57 ID:SEV+Cma3
――なのに何故、己は動いているのか?

そんな一瞬程度過ぎった雑念を一念すらいれず、間髪なく断絶する。

――そんなモノは関係ない。『アイツ』とまた戦えるのならば、そんな事はどうでもいい。

思い描く。
白き影を。
白い異形を。
白い天使を。

己の世界を壊した張本人。
己の生命を断った唯一無二の存在。
己が存在を賭して憎悪する、たった一人だけのヒト。
そうだ。『アイツ』を■せるならば他の総ては関係ない。『アイツ』とまた、全身全霊を賭して闘い、果て、勝利し、そして己は―――

そう思いながら、ヘリの窓ごしから空を見る。
相変わらず厚く淀んだ暗雲がこべり付いた、糞のような空だった。
降り続く雨が鬱陶しい。自然と歯軋りがおきる。

するとそんな己の心中を察したのかどうかは知らないが、

「雨が嫌いなんですか?」

と、妙に確信付いた質問を、隣に座る金髪の女――フェイトが口にした。
普段であれば一瞥すら投げかけないのだが、何故だかこの女の……いや、違うか。その核心に迫る質問に対して気紛れでも起きたのだろう。

「あぁ」
と一言、相槌を打った。これだけで終わらせようとしたが、いらぬ言葉まで吐いてしまう。
外の景色から視線を外し、自嘲するように顔を歪ませてた。
「……あんな風に暗い空には、余り良い思い出がなくてな。見るだけで陰鬱な気分になる」

女は「そうですか……」と己とそう変わらない相槌をうち、その言葉だけが二人の間で反芻された。
静寂が訪れる。両者の間に、気まずいとまでは行かないが、居辛い空間が形成されるような感覚。

本当に静かだ。これで雨の落ちる音さえなければ、どれだけ心休まるだろうか。
というよりも何故、気紛れ如きであんな事を口走ってしまったのか。軽い自己嫌悪に陥り、再び窓の外を見ようとした、その時である。
女は先ほどの硬さより若干穏やかな、それでも真剣な感情が篭った言葉で、流れていた静寂を塗り替える。

「私は、雨が好きです。……あ、いや、別に自分から傘をささずに雨の中踊ったりするような趣味は無いですよ?」
「別にそんなことは聞いていない」

己の言葉ではっと身体をビクつかせ、恥ずかしそうに顔を下に向けて視線を合わせないようにしている女。
気恥ずかしさの所為だろう、横から見えた彼女の頬は若干赤みを帯びていた。
それでも、女はか細いながらもはっきりと、続きの言葉を紡ぐ。

91 :リリカルサンダルフォン:2008/03/02(日) 01:22:00 ID:SEV+Cma3
「でも、やっぱり雨の日には雨の日なりに楽しみ方があると思います。
子供心に水溜りができたトコロで自分から飛び込んで遊んだり、葉っぱの上にいる蛙なんか見つけてはしゃいだり。
それに、ずっと晴れ続きだったら草木も育たなくなっちゃいますし。
……えぇと、その。だから少しくらい雨が降っても、そうやって前向きに考えれば、気持ちもだいぶ変わると思うんです」

「うまく言えないでごめんなさい」と、はにかみながら女は頭を軽く下げたのが見える。

……またしても静寂が訪れる。
だけど先ほどのような居辛い雰囲気ではなく、何故か身体の底が沸々と静かに脈動しているかのような、心地いい感覚。
だがそんな彼女の仕草すら気付かない程に、唖然と口を空けた。多分、己の顔は見た事も無いくらい呆けていることだろう。

――こんな感情、己は知らない。
どうしていいのかわからず、己は自分でも解らない表情で彼女を凝視した。

「あ、あの……すみません! 勝手なことを言ってしまって……」

女はそんな己の中で激流という疑問など知る筈も無く、不安そうに謝罪を述べた。
何のリアクションもなく、ただ無表情に呆ける姿なんかみれば、誰だって不安に駆られるのは必定だ。
そこでようやく意識がだんだんと確立していく。何故だか、先ほどの陰鬱な感情は何処かへ消え去っていた。
呆然から抜け出した己は知らず、無意識に。


「―――いや、良い。“少し驚いた”だけだ」


この感情こそが、『驚愕』だという事は後々になって理解するのだが、それはまた別の話。

そして静寂がまたしても両者の間で包み込む。
己はそんな中、驚愕(それ)とは別に、雨の音とヘリのプロペラ音しか聞こえない世界で、沸々と湧き上がってくる様な、よく解らない感覚に陥った。
……言い表しにくいのだが、簡単に言えば。

―――それは『暖かい』という、今の己では理解できない曖昧な表現だった。


***

92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:22:03 ID:bcuSxSQ1
元ネタはよくわからないけど支援

93 :リリカルサンダルフォン:2008/03/02(日) 01:22:32 ID:SEV+Cma3
かくして辿りついたのは、見た目からして新しく築き上げられた建築物。
機動六課隊舎。名の通り、管理局の新鋭部隊『機動六課』が所有する一大施設。
その施設の中をフェイトの案内で綺麗に整った廊下を歩いていく。

(――こんな施設を所有してる組織があるとは……)

リューガは内心で疑念を隠せずにいた。
今までフェイトに連れられて少し回ってみたが、何処までも整備が行き届き、途中で魔導技術が盛り込まれた部屋まで確認できた。
此処まで何から何まで揃えている組織など、リューガはあの覇道財閥しか思い浮かばない。
そもそも管理局と呼ばれる組織など、ブラックロッジの情報機関において聞いたことがあっただろうか。無名の組織が此処まで精緻で魔術的な軍備を揃えた部隊など、知るわけがない。何処までも違和感が拭えない場所だ。

(何故だ。何故、『違和感』が消えない?)

此処がアーカムシティでは無いことは既に把握している。
だが、ヘリから見たこの街の風景はリューガが知るあの大黄金時代にして大暗黒時代の真っ只中にある都市アーカムシティよりも遥かに文明が発展していたのだ。
世界中探してみても、アーカムと並び評される都市など数えるしかないが、その数多の都市さえも越える超文明都市。

不安が過ぎる。
何故『不安』なのかは理解できない。
でも、この違和感の真実を知ってしまえば、『自分が自分でなくなりそう』な、言い様もない恐怖が潜んでいた。

そんな言い様も無い感情を募らせながら到着した場所は、応接室らしき所。
その中でリューガの視界に、一人の人間――肩まで伸ばした短い髪、十字の髪止めが目に引く女が応接室の中央に位置する席に座っていた。
リューガは無意識的に彼女の魔力反応を索敵。やはりフェイトと同じように魔力量が平均よりも上位で、更に何らかの歯止め(リミット)を何重にも枷にしている事から、本来の魔力総量は桁違いであろうと推測。
人の身でありながら其処までの魔力を身に宿している彼女こそは、この機動六課の最高責任者なのであろう。
――最も、たとえ彼女がそのリミッターを完全解除しようとも彼の知る最強最悪の魔人には到底及ばない事を視野に入れている為、其処まで驚愕する事では無いのだが。

「お疲れ〜フェイトちゃん。こんな夜中なんにご苦労さま」

女が何処かの国の訛りであろう不思議な口ぶりをみせる。
東洋辺りの顔立ちはしっかりと整っており、尚且つ幼さが拭えないそれは間違いなく美少女という名が相応しい。

「ううん、それが仕事だから」

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:24:13 ID:4UXuJBum
支援

95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:24:23 ID:5/r5LTON
ボス、支援します

96 :リリカルサンダルフォン:2008/03/02(日) 01:24:54 ID:SEV+Cma3
フェイトは苦笑しながら、もう二つある席の一つへリューガに座るよう促す。
断る理由も無いのでその指示に従うが、初顔合わせの人物に対して何の一瞥もくれてやらないあたり、“そういう性格”なのだろうと両者が理解するにはそれだけで充分な仕草だった。
それを気にせず、フェイトはもう一方の席に座り本題に移行するのを待つ。

短髪の女はそれに頷き、リューガに向き合って人懐っこく笑顔を見せた。


「どうも初めまして。私が機動六課部隊長、『八神はやて』二等陸佐です。貴方のお名前は、『リューガ・クルセイド』さんでよろしかったですか?」


なんの敵意も疑いも持たない純粋な笑顔で、独特な訛りが付いている自己紹介をした女――八神はやてがリューガの名を口にしたところで、彼は訝しげな表情をはじめてみせた。
が、よくよく考えてみればあの戦いが終わった時にフェイトが本部に報告したのだろうと勘付き、「嗚呼」と一言。それだけではやては理解を示し、次の言葉を口にする。

「わかりました。リューガさんに対する報告はそっちのフェイトちゃん………フェイト・T・ハラオウン一尉から承ってます。
誠に申し訳ないですが、こちらの質問に答えてもらってよろしいで――」

「――其れより先に、己の問いに答えてもらう」

と、はやての質問を最後まで喋らすこと無く、リューガは己の口でその後の言葉を断ち、己が欲を通した。
其の言葉に宿る、冷徹すぎる心。底冷えするほどの絶対性を孕んだ“命令”に近い問いだった。
それを感じ取ったはやてとフェイトは両者共に息を呑む。余りに純粋な冷徹さは、少なくとも常識的な思考を持ちえている彼女らにとっては異物に他ならない。

が、そんな殺意に等しい言葉に臆することなく、はやては其れを肯定した。
普通の人間ならば卒倒しかねない状況で、なんら表情に恐怖の文字を一つも見せない強情さ。その中ですら相手の意見を取り入れる柔軟さ。
成る程、指揮官としての器はそれなりに破格だとリューガは心中で嘲笑する。
この状態を維持し続けたい彼はすかさず己が問いを、なんの感情の篭らぬ言葉で言い放つ。

「此処は一体何処だ? 少なくともアーカムシティ、では無いのだろう」

97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:25:00 ID:dZydf7t9
ビッグオーネタwwwww
支援

98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:29:01 ID:x2dSy80r
支援

99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:29:11 ID:4UXuJBum
規制かな?

100 :代理:2008/03/02(日) 01:31:29 ID:8LragC2O
そう。本題はコレだ。
彼が居た都市『アーカムシティ』と特徴が似ても似つかない形容をしたこの街。
あの大黄金時代にして大暗黒時代の真っ只中で発展し続けている最先端都市すらも越える文明が発達しているこの場は明らかに彼の知る街ではない。
ならば街の名前、そしてアーカムまでの距離を換算し、帰還する。
太平洋上に行くのも一つの手だが、今のこの様子だと世界はクトゥルーの邪気に侵されていない。
詰まる所、『逆十字(アンチクロス)』……アウグストゥスの野望は潰え、人類側が勝利を掴み取ったと予測される。
全く以って愚かで度し難い結果だと想いながらも、この身が十全ならば問題など無い。要は覇道財閥、
マスターオブネクロノミコン、そして―――『アイツ』が太平洋上からアーカムシティに帰還する事は確定事項。ならば行く路は一つだけだ。リューガはこの街からアーカムシティまで、
何としてでも帰還するという事のみ考え、脳髄に焼き付けられた地球図からこの街の名を検索し、最短距離を思考するという解答に至る。
それでこの街ともおさらば、世は事も無い。

―――が、そのリューガの計画は、顎に指を添えて訝しげに此方を見るはやての、予測を遥かに違えた解答で砕け散る。


「あーかむ、してぃ? そんな場所、『この世界』には無い……って事は、リューガさんは別の次元世界の住人――『次元漂流者』って事になるんかいな……」


「――――な、に?」


今度はリューガの息が詰まる。その表情を驚愕という感情で刻み込みながら。

その言葉を機に、驚愕に彩られたリューガ・クルセイドの物語(セカイ)の歯車が廻り始める。
鋼が擦れる音を囀りながら。鉄が軋む響きを上げながら。


***

101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:32:10 ID:8LragC2O
其処は暗い穴倉だった。
所々から光が発せられているが、それはこの闇の深さを際立てる為の贄に過ぎない。
広大な路の両端には、妖しげな液体でホルマリン漬けにされた影が揺らめいている。

――此処は、生地獄也。

そんな地獄に等しき穴倉の中心に、この暗い闇に似つかわしくない白衣を纏った影―――男がいた。
男は眼前に展開された大型モニターで、その戦いの様子を見守っている。嬉々と、耐え難い喜びの昂ぶりを抑え、歯軋りを起こしながら。
爛々と煌く黄色の眸が愉悦によって染められている。それは、万人が共通して狂気だと表現できる事だろう。

「成る程、成る程。これはなんとも素敵じゃあないか。アレの戦闘能力、実に興味深い!
 しかもあのプロジェクトFの産物のデータも微少ではあるが手にいれた。今日は何てイイ日なんだ!」

狂った笑い声が響く。何処までも深く淀んだ、欲望の絶叫。
彼―――『ジェイル・スカリエッティ』は、子供が新しい玩具とお気に入りの玩具を共に手の内に掴み取った様な喜びを全面に出した。
世界に轟かすように。世界に響かせるように。世界を嘲るように。

そんな笑いを魅せる彼の背後にて、『ヒトでは理解出来ない色彩』を持った闇が現出した。
闇は不定形であったが、徐々に水溜りが一つになる様に集まり、集束し、結束しあい、二元から三元の存在へ切り替わる。
その仮定で四次元とも、それ以上の次元とも言える摂理と原理で身体が構成されていく。
異形の手。異形の足。異形の腕。異形の脚。異形の体躯。異形の臓腑。異形の造詣。異形の眼。
灼熱を帯びた『■つ』の眼が見えた様な気もしたが、其れは幻惑の様に消え失せ―――其の闇が、三次元という法則世界に現臨した。

「やぁ、ドクター。随分とまぁご満悦だね。そこまでアレらが気に入ったかい?」

其れは―――女だった。
胸元が肌蹴た黒い服、黒い髪。闇よりも濃い黒一色の衣装と反するような、おぞましい白い肌。燃える様な『二つ』の紅い眼。
男はその女の存在を視覚したと同時に、悦に浸った貌(かお)で祝福するように両手を掲げ、歓迎した。

「これはこれは。お見苦しい姿を曝してしまって申し訳ない」

「イイよべつに。それくらい悦んでくれた方が、僕としても情報を提供した甲斐があったってことさ」

両者は笑みを絶やさず、大画面のモニターに移る『黒い天使』と、『金色の光』をまるで嘗め回すかのように見る。

「しかし、あの黒い戦闘機じ……いや、貴女の言葉を借りるなら『人間魔導兵器』か。実物を見れば成る程、とても興味深い存在だ。
あの非殺傷設定などあった物じゃない純粋な破壊力、殲滅力、俊敏さ……ドレもコレも素晴らしい。是非とも彼を創り上げた人と出会いたいモノだ」

「僕としては、たった独りで彼女らを創り上げた君こそが驚嘆に値するけどね。―――で、どうだい? 実物(アレ)を見たて感動したんだろう? 『あの件』に関しても考えてくれないかな、ドクター」

102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:32:19 ID:dZydf7t9
ふんぐるい むぐるうなふ くとぅぐあ ふぉまるはうと んがあ・ぐあ なふるたぐん いあ! くとぅぐあ!
支援

103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:32:40 ID:8LragC2O
女は艶やかな、妖艶な声色で男に近づく。
闇の気配が纏わりついた、耽美なる美貌。並の人間ならば一目見ただけで魅入られるであろうソレを、スカリエッティは笑みを絶やさずも全く気にせず愉快な声を上げた。


「いいでしょう。私としては他人の創り上げたモノを模して作る二番煎じ(パロディ)は余り好まないが―――興味が沸いたのも事実。時間が掛かりましょうが、やってみる価値は十全にある」


「そうこなくっちゃ! 嗚呼。やっぱり素敵だね。うん、僕も出来うる限りは強力してあげよう。君の様に欲の深いヒトは大好きでね、幾らでもスポンサーになってあげるよ、ドクター」


「感謝の極みです―――よろしく頼むよ、『ミス・ナイア』」


そうして影も歯車を廻す。
絶望の闇を携えて。異形の狂気を孕ませて。
暗い暗い穴倉の中、男と女の狂った笑い声だけが愉快げに反芻した。


***


闇が蠢く。
闇が這い寄る。
闇が、闇が、闇が。
笑って、喰らい裂き乱れ穢れ戯れながら。
哂って、時が刻まれるのを嬉々と愉しみながら。
掌の上で、チクタクチクタク、廻って巡って繰り返し。
くるり狂(ぐる)りの奇妙奇天烈(ドグラルリ)。輪廻狂いの螺旋模様(カラクルリ)。

現世を侵す悪夢(はぐるま)よ。君はどのように踊るのか。
混沌(はは)の心を知ったとき、君はどのようにおそれるか。

答えは何処(いずこ)の刻限(はざま)にて。
廻廊の果てで我は待つ。
―――哂いながら。
―――嘲りながら。
―――のたうちながら。
―――恋焦がれながら。


続く。

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:33:22 ID:dZydf7t9
にゃる・しゅたん! にゃる・がしゃんな! にゃる・しゅたん! にゃる・がしゃんな!
支援


105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:33:39 ID:8LragC2O
代理投下終了
文が長すぎますって出たので勝手に改行させてもらいました

106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:34:20 ID:8LragC2O
忘れてた…




投下完了。
ナイアさんの口ぶりがまったく不可解でした。
まぁ、その、なんだ。『静』のニトロ節は正直苦手です。『動』ならばなんとかなりそうですが(汗

あと最後の方のポエムっぽいアレは別に気にするでない。ただドグラ・マグラを少し齧ってしまい影響を受けただけだから!
『ドグラQ』に期待してるワケじゃないんだからね! 勘違いするんじゃないわよ!?

あと、勝利の鍵とほざいときながらはやての影の薄いこと薄いことorz
次回こそは、次回こそはそのネゴシエイションっぷりを発揮してくれることに期待しながら、ここで幕。

では、また次のお話にて。

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:34:48 ID:dZydf7t9
ついに来てしまったか・・・ナイアさんww
これはまさしく混沌な予感がぷんぷんする。
GJ!!!

108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 01:38:25 ID:5/r5LTON
GJ

その人って人じゃないけどともかくスポンサーにしちゃらめぇぇ!
下手するとナンバーズから魔人化したスカが生まれてしまうww

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 03:08:49 ID:1QYNMt7b
>>106
あの人を再現するのは西博士を再現するのと同じぐらい難しいですからね
それにニャル様はいくつもの貌を持っているわけですから
再現できないならそういう感じの人にしてしまえばいいんじゃないですか

110 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 08:15:35 ID:lMO3XXv1
スカさんに死亡フラグが――いや暗黒フラグ?
GJ!!

111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 09:26:45 ID:VGXk3FFS
GJ
朝、起きたらニャル様に会えた。縁起がいいな!
今日も、がんばって仕事しようって気になったぜ!

112 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 11:06:18 ID:V+j8xRRW
仕事から帰ったらなのはととらが更新されてた

とらぁ真由子ほっぽいてんじゃあねええ
真由子はとらの嫁だから自重せざるを得ない

113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 11:06:30 ID:V+j8xRRW
上げてたごめんなさい皆

114 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 11:43:31 ID:lMO3XXv1
投下いいですかー?
GOWクロス――もといクレイトスさんです。
蹂躙してるなあ・・・

115 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 11:52:10 ID:lMO3XXv1
返事がない・・・屍のようだ。というわけで投下。

ゴッドオブウォークロス「神殺し」
ゲーム本編のネタバレ有りに付き注意されたし。

 古代ギリシャ オリュンポス山

男は戦いの神に打ち勝ち、ついに仇を殺した。
だが、神殺しという偉業も――男の前ではどうでもいいことだった。
ただ願うのは――己の手で家族を殺めてしまったという忌まわしい記憶を消すことだけ。
過去を変えることができぬのならば、せめて記憶だけでも――。
それが、神殺しを成し遂げたスパルタ最強の男の、虚しい願いだった。
その為だけに、幾つもの都市を回り、神の敵を討ち滅ぼしてきた。猛り狂う異教の民。万物を食らう大蜥蜴。
無数の頭部を持つ不死の竜。単眼の巨獣。死肉を食らう翼人。冥界の死者たち。石化の魔眼を待つ怪物。3頭の地獄の魔犬。
半人半馬の怪物。山羊の頭の亜人。半ば腐敗した牛頭の巨人。
そして――人を超越した力を持つ戦神、アレス。己を罠にはめた神。かつての主。
全ては、神の許しによって忌まわしい記憶を、罪を消し去るための旅路。
今、その旅も終わろうとしていた。
オリュンポスの、最も高い山の山頂で、男は絶望していた。
確かに神々の許しは得られた。しかし、それだけだ。あの忌まわしい、己の手で家族を手にかけた感覚も記憶も、この身に刻まれたまま。
女神は言う。

貴方の願いは聞き届けられた、神々は貴方の罪を許す、と。

しかし――過去の記憶を消すことは、如何なる神にもできぬこと、諦めなさい、と。

あの記憶が消えぬというのなら、何のために戦ってきたというのか。
これからも、あの忌まわしい悪夢を見続けねばならぬのか。
絶望の淵で、男は死を選んだ。オリュンポスの山々の頂から、身を投げるという形で。
落下。
頭から海面に向かって男――クレイトスは落下していく。
閃光――海面が虹色に光り輝き、その身を飲み込んだ。異空間。神の死の余波によって開いた次元の穴。
その光景を、クレイトスを新たな戦神にすえるつもりでいた女神は愁いに満ちた顔で言う。

『こことは異なる理の世界へと旅立ちましたか、クレイトス。ですが――如何なる世界に赴こうと、貴方の記憶は決して消えません――』

女神の姿が掻き消える。
後に残ったのは――静寂のみだった。
この日、スパルタ最強の男の姿は、ギリシャから消えた。歴史書に残らぬ、時代の一幕である。



116 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 11:53:26 ID:lMO3XXv1
首都クラナガンの暗い路地裏。辺り一面は、血で真っ赤に染まっている。
フェイト・T・ハラオウンは、異形の群れと対峙していた。
その足元には、人間の無数の骸。
悲鳴を聞きつけて駆けつけてみれば、そこには切り刻まれた人間の遺体があった。血に塗れた刃物を持った山羊頭の亜人が、にやりと嗤った気がした。
(なんてことを)
顔をしかめる。
防護服を展開し、己の三日月斧のデバイス、バルディッシュを構えた。
亜人の一体が、奇声をあげて飛び掛ってきた。振り下ろされる刃。
神速。
非殺傷設定での一撃が、怪物を切り裂いた。絶叫。非殺傷設定――精々気絶で済むはずの一撃で、怪物の身体は真っ二つになって消えた。
(魔法生命体?!)
一瞬の動揺が、命取りになった。
亜人――サテュロスが刃を構えて突進してくる。高速で迫る血に濡れた刃。
(嘘――)
こんなところで、終わるのか――。
フェイトが目を閉じ、諦めかけたそのとき――。
鎖に繋がれた赤く燃える双剣が、サテュロスの首を刎ねた。
ぴゅんぴゅん、と双剣が意思を持つかのように動き回り、鎖で亜人を封じ込め、五体をバラバラに解体していく。
びしゃり、と顔に生暖かいものが掛かる。怪物の血だ。
血を手で拭い、前を見れば――そこに、男が立っていた。
露になっている逞しい刺青の刻まれた上半身。スキンヘッドの頭部。厳めしい顔。腰布――どこかの民族衣装なのだろうか――に足に履いたサンダル。

そして、腕に巻きついた双剣に繋がっている鎖。消えぬ男の罪の証。

ブレイドオブカオス。冥界で鍛えられた二本の禍々しい刃。

男が口を開いた。

「何故だ……何故貴様らがここにいるッ!!」

怒声。憎悪の対象を見つけたときの声。

奪われたはずの己の武器を手に、男は吼える。

「まだ生きていたかッ!アレェェースッ!!」


117 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 11:54:28 ID:lMO3XXv1
遠く――ジェイル・スカリエッティのラボの培養層の中で、『それ』は目覚めた。
かつて神と呼ばれた存在の残滓は、酷薄に嗤う。
(私は運がいい……再び蘇ることができようとは……)
ゴポリ、と泡が培養層の中を上がっていった。
(見ているがいい、オリュンポスの神々よ!私が愚劣な人間どもを滅ぼすさまを!!)
心にあるのはたった一人の人間への憎悪。
(クレイトス……今度こそ止めを刺してやろう……)
『ドクター、彼が目覚めたようです』
『ふむ、興味深いね――今そっちに向かうよ』
科学者は、神を蘇らせてしまった――最悪の形で。


首都クラナガンは地獄と化していた。

ミノタウロス、ヒドラ、サイクロプス、ハーピー、ゴルゴン、ケルベロス、ケンタウロス、サテュロス。

第97管理外世界の神話でしか登場することの無いと思われていた魔物の軍勢が、街に溢れたのだ。

死人の兵士が剣で人を切り倒し、骨だけの怪物が幾度と無く蘇る。

まさしく、闇の軍勢。

悪い夢のような光景の中を、一人の男が駆け抜ける。

「待っているがいい、アレスッ!貴様の首を、今一度刎ねてやろう!!」

男――クレイトスの絶叫が響いた。


ゴッドオブウォー予告ぽい何か、完。

118 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 11:56:12 ID:lMO3XXv1
ゴッドオブウォー2プレイ中に思いつき、書いた。
今は反省しています。

クレイトスが報われる話が書きたかっただけかも・・・
救われてませんが。

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 12:53:35 ID:kwZDeOn7
GJ!!
ゴッドオブウォーは未プレイですが熱いですね。
こういう悲劇と苦悩と憎悪を背負った男の話は大好きです。
これからも執筆頑張ってください!

120 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 13:06:38 ID:lMO3XXv1
よっしゃあ!頑張ります(ハイテンション)
ゴッドオブウォーは残虐ハゲマッチョアクションですが面白いよ?!
さあ買うんだメリル(馬鹿は購入を勧め始めた)

121 :リリカル! 夢境学園 ◆CPytksUTvk :2008/03/02(日) 13:14:53 ID:EeA/MNMi
……今、予約空いてますでしょうか?

ブギーポップクロスを投下したいと考えているのですが。

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 13:16:12 ID:EHfolJKH
YOUやっちゃ(ry

123 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 13:16:30 ID:lMO3XXv1
ふふ、予約もなにも0ですとも。
というわけでどうぞ。

124 :アンリミテッド・エンドライン ◆gdC02Cy4Gw :2008/03/02(日) 13:20:38 ID:EeA/MNMi
了解です。
短いですが、少し支援お願いします。
渋いスカ注意!




 夢は幻の如く姿を変えて。
 野望は朽ち果てることだけを待ち望み。
 願いは己の欲望の代名詞である。
 人は生きながら屍であり、誰しも物語を演じる道化であり、舞台は己の認識の中にあると知れ。
 諦めは断絶へと変わるだろう。
 希望は突破への意思となって輝くだろう。
 だがしかし。
 その先が楽園か地獄に辿り付くかどうかは、誰にも分からない。
 そうそれは、たどり着けない“世界の果て”のように。
 見果てぬ黄金を求める旅人のように。
 それは永遠に果てのない道を歩き続ける。

                                        ――ゴミ箱に捨てられた詩文より




125 :アンリミテッド・エンドライン ◆gdC02Cy4Gw :2008/03/02(日) 13:21:40 ID:EeA/MNMi
 
 それは彼が感じたことのないほどの痛みだった。
 喉が焼ける。
 脇腹が燃えるように熱く、けれど同時に大切な温かい何かが体温と共に抜け出ていく感触。

「ぶっ」

 喉の奥から込み上げる血を彼は吐き出す。
 吐瀉物のように、赤い塊が床を汚した。
 倒れながら吐き出したせいで、口元が赤く汚れてしまっている。
 けれども、そんなのは関係ない。

「これは……ずいぶんな……傑作……だ」

 血塊が喉に張り付いて、声が上手く出ない。
 それでもブルブルと震える手で、彼は白衣の中のグリップを掴む。
 けれども、痛みと衝撃によるショックが、手足を意思とは関係なしに震わせる。

「……無駄です」

 上から声が聞こえる。
 聞きなれた声だった。

「あなたがそれを抜き放とうとも、AMF影響下ではない今その銃弾はシールドを貫けません」

 きらめく魔力光が霞む彼の視界の中で輝く。
 それは魔法の証。
 魔力を駆使する魔導師の輝き。

「そして、あなたは“魔法が使えない”。故にあなたの選ぶ選択肢は存在してません」

 その通り。
 私は魔法には届かない。
 魔導師には決してなれない。

「あなたは頑張りました。あなたは奮闘した。あなたは素晴らしい結果を残した。“不完全な模造品”でしたが、その知力だけは評価されています」

 コツリと足音が響く。
 目の前に見えるのは細い足とその爪先。

「しかし、あなたはやりすぎた」

 声が響く。
 バチリと収束された魔力素が物理干渉力をもって、空気中の埃を焦がしているのだろう。

「さようなら」

 そして、今その光が、目の前に振り下ろされて――

 ――バスンッ。

 音と共に沈黙が舞い降りた。




【ANRIMITED・Endline SIDE 1-1】

126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 13:22:54 ID:lMO3XXv1
スカ?ああ黒なのはの敵(以下略)支援。

127 :アンリミテッド・エンドライン ◆CPytksUTvk :2008/03/02(日) 13:24:13 ID:EeA/MNMi
 
 
 ……彼が産まれ落ちて、初めて見たのは光だった。

 輝ける太陽でもなく、眩い月光でもなく、ただの薄暗い電灯と点滅する機器の齎す灯りだったが、確かにそれは光だった。
 見開いた目が捉えた闇以外の唯一の光。
 ごぽりと不快な味のする液体――その時は苦いという単語も知らなかった自分は、ただ瞼を開いて、それを見ていた。
 生温く、苦々しく、思い出したくもないような培養液の中で、私は見ていた。

 ――あなたは誰かしら?

 “光に照らされた逆さまの少女を”。
 どこもまでも床に近く、落下し続ける少女がそこに見えたのだ。
 重力という入力された知識情報に照らし合わせて、それがありえない光景だと理解する。
 だが、それが見えているのは自分だけだった。
 周囲を歩き回る白い格好をした人間たちは誰も気づいていない。ただ機器を見つめて、時折自分の方に目を向けて、誰も少女の方角へ視線を向けていない。
 それが異常だと、彼に設定された認識能力が告げていた。

 ――あら、あなた……“渇いているわね”

 渇く?
 脳内細胞に投射された知識から該当する用語を弾き出すが、その意味と自分の現状がまったくそぐわないことに気づく。
 自分を満たすのは苦々しい培養液。
 乾いたというよりも、濡れているに近い。

 ――違うわ。

 違う?
 どういう意味だろうかと、設定された思考ルーチンで彼は思考する。
 しかし、その答えが出る前に、少女の幻覚は答えたのだ。

 ――あなたは“渇望”しているのよ。熱砂の砂丘のように。緑はなく、土もなく、降り注ぐ雨がただ乾くだけのように。

 砂丘。
 渇望。
 緑。
 土。
 雨。
 刻まれた知識がその意味を正確に伝えてくるが、少女が伝えたいであろう内容とはそぐわない。比喩表現というものだろうか?
 理解が足りない、知識が足りない、足りない足りない足りない――あらゆるものが足りない。

 ――苦しいの? しかし、無駄よ。あなたは渇ききっている。どんな水を注ごうとも、どんな肥料を与えても、あなたが真に満たされることはないわ。そう、それこそ“四月に降る雪のように”、なにもかも溶けて消えるだけ、ね。

 消える。
 溶ける。
 意味を検索する。

 ――それでもあなたは欲しがるのをやめることはないでしょうね。飽くなき渇望は貪欲に歩み続ける、そしてそれはもしかしたら“突破”するための意思と成りえるかもしれない。

 僅かずつ、それらを比喩だと理解する。
 複雑なパズルを組み込んでいくように、ピースを嵌めて絵が完成していくかのように、彼はその言葉を少しずつ理解していき。

 ――そう、それは“世界の果てへと歩き続ける旅人”


128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 13:24:31 ID:lMO3XXv1
支援

129 :アンリミテッド・エンドライン ◆gdC02Cy4Gw :2008/03/02(日) 13:24:50 ID:EeA/MNMi
 
 その一言が、苦々しい培養液の味を一瞬甘ったるい味へと変えた。
 生温い触感と温感を、凍りつくような冷気に変えた。
 そして、その意味に――震えた。
 何故か肉体がブルブルと震えだした。指先一つの震えだったが、それは彼にとって初めての体験であり。

「おい、こいつ……今動かなかったか?」

 初めての“感情”だった。

「知能の安定化は進んでいるはずだ。大方夢でも見てるんだろう」

「夢? はっ、入力された知識だけの生体ロボットが夢なんか見るのかよ」

 白い格好――白衣を着た者たちがなにかを喋っているようだが、そんなのはまったく目に入らなかった。
 何も聞こえない、苦い感触だけの味、生温い感触だけが占める世界の中で彼は――初めて、そう初めて理解する出力情報に、その名前を思い出した。
 歓喜。
 興奮。
 羨望。
 逆さまの――否、“落下し続ける”少女に、彼は引き付けられていた。
 そう、それはまるで砂鉄が磁石に吸い付けられるかのように。
 そう、それはまるで星が発する重力に引きずり落とされるかのように。
 閉鎖された世界は、その日から果て無き世界へと変わった。


 刷り込まれた願望よりも、己が抱いた欲望の方を夢見ながら。
 果ての無い世界の果てを想像する。
 






130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 13:26:07 ID:lMO3XXv1
支援

131 :アンリミテッド・エンドライン ◆gdC02Cy4Gw :2008/03/02(日) 13:26:10 ID:EeA/MNMi
 
 その日、いつものように寂れたカフェで働いていた定員の女性はおかしな客を目撃していた。

 客の多い昼を超えて、一時間に一人か二人客が入ればマシな時間帯。
 そんな時間に、三名の男客が入ってきた。
 その男性達はなんら平凡なメニューを頼み、店員の女性が案内したテーブル席へと腰掛けて、雑談をしている。
 それだけならばまったく問題のない光景だったのだが、彼女はどこか違和感を覚えていた。
 例えばそれは田舎町で時々見かける絵描きの男性だったり、数ヶ月前から見かけるようになった手袋と長袖以外の姿を見かけたことの無い男だったり、まったく見かけない紫色に染め上げたらしい髪を後ろで縛った男だったり。
 僅かな違和感が積み重なって、どこか不自然な気がしたのだ。
 だから、印象に残っていた。
 隣のテーブルの後片付けをしている最中に、聞こえた会話を。

「君は……“根元”がないな。だから、どのようなことにも満足が出来ない」

「なるほど……私自身は乾いた砂丘だと自覚していたのだが、君からはそう見えるのか」

「僕から見ると……あんたの痛みも仁によく似ているよ。茫洋タイプなんだけど、仁に比べるとどこか熱い痛みがある。こう掻き毟りたくなるような」

「根っこがなく、熱を持った痛みか……なるほどなるほど。とても参考になる」

(変な会話してる……)

 意識したわけではなく、耳に飛び込んできた会話の第一印象がそれだった。
 当たり前だろう。
 いい大人が真剣な顔をして会話するような内容ではない。
 まあ彼らの会話内容に口出しする権利もなければ必要も無く、彼女はただの店員でしかないので聞き流しテーブルを片付けていた。



132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 13:27:02 ID:lMO3XXv1
支援

133 :アンリミテッド・エンドライン ◆gdC02Cy4Gw :2008/03/02(日) 13:27:44 ID:EeA/MNMi
 
「そして、君も――“世界”と戦うのかい」

(世界?)

 奇妙な言葉だと彼女は思う。
 けれども、彼女は反応しない。

「必要とあらば、戦うべきだ。私のたった一つの渇望を満たすには、手段も理由も動機も過程も必要なく、ただ結果だけがあればいい」

 紫色の髪を縛った男性がそう言った。
 けれども、彼女は聞き流す。

「ふーん。けど、それであんたには一体何が残るんだよ? 正直言って、あんたがやることはあまり意味がないような気がする」

 手袋と長袖を着た男が、口を尖らしながら言っている。
 けれども、彼女は無視する。

「傍目からはただの復讐……しかし、その実はただの“悪役”にしかなりえないな」

 絵描きの男性が、僅かに目元をほこぼらして言った。
 けれども、彼女は干渉しない。

「……そうだな。私としたら、その答えは“悪の美学”とでも答えるべきか。たった一つ、世界と戦うことに誇れる動機……いや、正義と戦う悪になりたいのだよ」

 そう告げる紫色の髪の男性は、どこか遠くを見上げるように呟いた。

「正義の敵。世界の敵。それを相手にするならば、悪として相応しいと思わないかね?」

 けれども、それを聞いた彼女は――

(変な人たちだ)

 そう結論付けて、片付けたテーブルから立ち去った。
 彼女は知らない。
 そのテーブルの二人がかつて世界の敵として認定され、けれども生き延びた稀有な人間なのだと。
 そして、三人目の人間がこの世界とは違う次元の住人なのだと。
 彼女は生涯知ることはなかった。


 これは三人目の人物の視点から数十年も昔の話である。




 ―― To Be Next Scene SIDE 1−2





134 :リリカル! 夢境学園 ◆CPytksUTvk :2008/03/02(日) 13:30:20 ID:EeA/MNMi
投下完了
……あと、レス番号を割り振ろうとしてトリップを間違えてしまいました(汗)
トリップが違いますが、本人です。

今はちょっと分かり難いですけれども、次から段々本編と関連し始めてきます。
湾曲的な書き方ですみません(汗)

支援ありがとうございました!

135 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 13:32:58 ID:lMO3XXv1
スカが・・・主人公してる・・・?
ありえねーッ!!(机を吹き飛ばしながら頭を掻き毟る)

GJ!続きが気になります。『蝶の羽ばたき』も期待してますー。

136 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 13:41:23 ID:lMO3XXv1
ところで今気づいたこと――あれ?何気にクレイトスさんフェイトにフラグ立ててる?
おっさん自重しろーッ!

137 :リリカルサンダルフォン:2008/03/02(日) 13:56:20 ID:SEV+Cma3
己が言うのもなんですが、
近頃のフェイトそんの出演率、いかなものか……。
皆も目覚めたのか。そうなんだな!?

それはそうとGJ!なワケですが!

138 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 14:00:41 ID:lMO3XXv1
目覚めてなんか・・・いない。
私は・・・スバル派のままだッ!(その割には使い勝手いいよなあとか、はやて本当に出てこないなあ私のSSとか言ってみる)

139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 14:01:48 ID:QdilaItQ
この頃キャロとフェイトそんが居ればお話は書ける気がして来た。
本当ならば現在構想中の短編はレジアスとか、スバティアとか出したかったのだが。
え? なのはさんですか? 別に必要ないのでは(SLB

140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 14:02:22 ID:tLVKE9/8
GJ!!です。
今回はスカ博士の過去のお話ですか。
次回はゼスト隊の特攻の回かな?
ホルホースなクアットロやシュトロハイムなチンク、承太郎なトーレに期待w


141 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 14:09:52 ID:lMO3XXv1
>>139
魔改造なのは書きとして言いたい・・・おいしいよ、特にユーノ君が。

142 :リリカル! 夢境学園 ◆CPytksUTvk :2008/03/02(日) 14:31:45 ID:EeA/MNMi
おお、ちょっとラジオ体操をしている間に感想が……感想?
とにかく感謝です!

>>135
この物語の主人公はスカとあと出てないですが、レジアスです。
結構スカは性格ややっていることを除けば、主人公とかにしやすいような気がしてきました。
蝶の羽ばたきも同時進行で書いてます。
ちょっとティアナのブラコンっぷりに少しやばいなと思っている今日この頃。

>>140
次回はゼスト隊との戦闘予定です。
チンクが活躍予定です。
一応ある程度書き溜めていますので、もし上手くいけば今夜にでもまた投下出来るかもしません。
あとホルホースなクアットロはともかく、チンクはシュトロハイムじゃないですよw
そんなチンクは嫌ですw

143 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 14:34:22 ID:lMO3XXv1
>>142
待てブラザー。性格と行いの違うスカってそれきれいなスカや!
ときれいなレジアス書きが言ってみる。

バタフライ楽しみにしてます。

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 14:36:19 ID:tLVKE9/8
>>142
ウロスで出た事を叫んだりしてたら、ノーヴェは懐かないだろうなw
GDはもしかしたら感化されて性能が2倍にw


145 :リリカル! 夢境学園 ◆CPytksUTvk :2008/03/02(日) 14:44:57 ID:EeA/MNMi
>>143
いやいや、落ち着けよブラザー、HAHAHA。
俺が除けばっていったのは目を潰ればって意味ですぜ?
一部を除けば、そんなに人間が変わるわけがないじゃないですか!
偽悪主義者って……きれいなのかなぁ?


>>144
大当たりー。
次回辺り、かなり素敵なシーンがチンクとスカの間にあったりなかったり。
ノーヴェ稼動前で助かった……w
この話だとGDが凄い重要な役割を果たします。
ちゃんと活躍するガジェットをお楽しみに!

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 14:57:10 ID:s5+ThrE7
>>133
根元発言からして人の心を植物として見て干渉する、織畑使って雪を降らせようと
した奴?と後誰だ?

アニメに織畑出たと知って見とけばよかったと後悔した俺orz

147 :リリカル! 夢境学園 ◆CPytksUTvk :2008/03/02(日) 15:00:17 ID:EeA/MNMi
>>146
えっと、ペパーミントの魔術師です。
分かり難くてすみません。
しかし、ブギーポップ知っている人がいて安心しました。

あと自分もアニメ見損ねてますー orz

148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 15:20:23 ID:LoFmJuaG
>>147
原作よく知らないんですが、いつ世界の敵の敵が出てくるのか楽しみです。

149 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 15:42:35 ID:EhNi2Kds
>>146
飛鳥井仁だったはず、漢字間違ってるかもしれないけど。
ビートのディシプリンで再登場する

150 :スーパーロボット大戦X:2008/03/02(日) 15:55:20 ID:Vc90+Jgh
5時半ごろに逆襲のフェイトのチャプター4を投下しようと思いますけどよろしいでしょうか?

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 16:11:34 ID:b9bS9eVy
お断りする。

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 16:19:40 ID:s5+ThrE7
懐かしいなあ、ペパーミントに飛鳥井仁。もう読んだの7年前くらいか?
ペパーミントのアイスが食いたいです、もちろん優しくない方。

冥王と獣のダンスの二巻、闘神と蠍のフーガまーだー?

153 :スーパーロボット大戦X:2008/03/02(日) 16:26:54 ID:Vc90+Jgh
>>151
では断る理由を納得できるようにお願いします。

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 16:41:18 ID:IwIvkMs+
>>152
あれ冥王続くの!?

>>151
何様だ。

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 16:54:38 ID:gV/KAiml
>>151
こういうのはかまわずにスルーしとくといいぞ>>153

156 :スーパーロボット大戦X:2008/03/02(日) 16:58:14 ID:Vc90+Jgh
>>153
そうですね。だったら予定通りに5時半ごろに投下します。

157 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 17:04:10 ID:b9bS9eVy
じゃあNGワードしやすいようにトリップ付けてください。
あなたのコテハンは幅が広すぎて他スレまで省かれてしまします。

158 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 17:31:30 ID:Vc90+Jgh
時間になりましたので投下します。

 翌日になり、なのはとユーノとヴィヴィオは、三人でグラナガンの方に出かけて買い物などを楽しむ。
 ユーノの服装はいつもの服装であるが、なのはは薄茶色の上着を着て、中は白いTシャツ、下も上着と同じ、薄茶色の長いズボンである。
 ヴィヴィオの服装は赤と青と白の縞々模様がついたTシャツとリボン、下は青いスカートの姿である。
 ヴィヴィオは、久々になのはやユーノと一緒に出かけるのを楽しんでいる。
 その様子を見て、なのはとユーノは微笑みながら、ヴィヴィオの事を語る。

「ヴィヴィオ、随分元気そうだね」
「うん、でも……やっぱり……」
「フェイトの事は……わかってるんだよね……」
「うん……」

 ヴィヴィオにとっては、フェイトはなのはと同じ自分の母である。
 最初フェイトが行方不明で、捜査が打ち切られた時はなのはと共に号泣した。
 そんな母が時空管理局に反乱を起こすリーダーになっている。
 聖王学院では他の生徒に、色々な悪口を言われてきた。
 ヴィヴィオは持ち前の明るさでそれらの悪口を耐えた。
 しかし心の中では未だに、フェイトの事を心配し、気にしている。なのははその事を知っている。

「ヴィヴィオはああいう風に明るく振舞ってるけど……、フェイトちゃんの事を……」
「少しづつでいいと思うよ。フェイトの事も最初は少しづつわかってきたじゃないか」
「ユーノ君」
「だから少しづつでいいから、なのはもヴィヴィオも明るくなればいいよ。それにフェイトも……」

 ユーノはなのはを慰め、なのははいつの間にかユーノにぴたりとくっついていた。

「ママ……」

 戻ってきたヴィヴィオの声でなのはとユーノはその事に気付き、すぐに離れ、二人の顔は赤くなる。

「ああ……、次はドライブに行こうか。一度家に戻るけど……、いいかな?」
「賛成」
「僕は構わないよ」

 なのは達は一旦なのはの家に戻り、車でドライブをする事にする。



159 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 17:32:24 ID:Vc90+Jgh
 グラナガンを訪れていたフェイトは、街の変わらない様子を見ながら歩く。

(少し離れた場所で小惑星が落ちたのに、こんなにも慌てずに生活できるなんて……)

 フェイトは自分がいた時と変わらない様子を見て驚いている。

(それに大規模次元犯罪者の私が、ここにいるのに気付かないものなんだね……)

 フェイトは変身魔法を使っておらず、変装は帽子とサングラスをしているだけだが周りの人間は、皆その帽子とサングラスをした金髪の女性が、
フェイト・テスタロッサだと言う事に気付いていない。

(少しショックかな……)

 フェイトは犯罪者として、気付かれないのは嬉しい事だが、気付かれないのもまた寂しいとショックを受ける。

(これも時空管理局の統制のおかげかな? でもそんなもの上っ面だけだ……)

 フェイトはJS事件の時に管理局の裏を知ってしまった。
 だから今この何事もなかったかのような風景を、管理局がどうにかしたのならそれはまやかしだと思う。

(そういえば、あそこはどうしてるのかな?)

 フェイトは目的はグラナガンの視察でもあるが、一番の目的である場所に行こうとして、レンタカーで車をレンタルして行くことにする。
 そのフェイトが行こうとしている場所は、かつてJS事件の時に自分のいた場所、旧機動六課の隊舎である。


 ユーノは急用が出来たので途中で別れて、なのはとヴィヴィオがドライブをしていると、ヴィヴィオは車の中にあるスーツケースを見てなのはに聞く。

「なのはママ、あのカバンは何?」
「あれはね、今日のお泊りセットだよ」
「お泊りって、どこかに泊まるの?」
「うん、もうそこには連絡して、いつでも来ていいように準備してもらってる」
「ねえ、それどこ?」

 ヴィヴィオが目を光らせて、なのはに尋ねる。

「それはね、ヴィヴィオもよく知ってる機動六課の隊舎だよ」

 機動六課隊舎は現在は使われていないが、なのは達の活躍やはやての頼みもあって今でも大事に管理されていて、必要があれば使えるようになっている。
 隊舎を管理している人が、隊舎を使えるようにきちんと手入れをしているので、連絡を入れれば隊舎で泊まる事も出来るのだ。
 なのはとヴィヴィオは、その機動六課隊舎に行こうとしている。二人は久々の隊舎での泊まりに心を躍らせながら隊舎に向かう。


160 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 17:33:40 ID:Vc90+Jgh
 機動六課隊舎の前では、フェイトが一人で、隊舎の正面玄関の前に立って隊舎を見てつぶやく。

「ここは昔、なのはやはやて、エリオにキャロ、他の皆……、そしてヴィヴィオとも一緒に過ごした場所だよね……」

 フェイトの頭の中は、隊舎で住んでいた事が走馬燈のように思い出していく。
 ここで色々な事をスバルやティアナのスターズ隊、エリオとキャロのライトニング隊に教えてたり、学んだり、笑ったりもした。
 フェイトはその時を思い出して、いつの間にかサングラス越しで涙を流している事に気付く。

「あれ? どうしたんだろう。急に涙が……」

 フェイトが涙を脱ぐんでいると一台の車が隊舎に近づいてくる。その車はなのはとヴィヴィオが乗っている車である。
 なのはとヴィヴィオは、窓越しから隊舎の前に誰かいることに気付く。

「なのはママ、誰かいるよ」
「管理人さんかな? でも何か違う気が……」

 なのはが顔がよく見えないと思い窓を開けて見ようとする。窓が開くのと同時にサングラスが取れ、立っている人の顔が見える。
 そこに立っていたのがフェイトだと言う事に気付く。

「フェイトちゃん!?」
「フェイトママ!?」

 二人は思わず声を上げる。なのはは急いで車を止めて、ヴィヴィオと車を降りて、一緒にフェイトの元に駆け寄る。
 フェイトは泣いていて、なのはとヴィヴィオが自分に近づいてきた事に気付いてなかった。

「フェイトちゃん……」
「……、この声……、なのは!?」

 フェイトは思わず声のする方に振り向く。そこにはなのはとヴィヴィオが立っている。
 フェイトはまさかこんなところでなのはとヴィヴィオに会うなんて思ってなかった。
 それはなのはとヴィヴィオも同じである。

「フェイトちゃん、何でここに?」
「……、ここが懐かしくなったから……。なのはは?」
「私も同じ……」
「そう……」

 なのははこの時、フェイトにバインドをかけようと考えていた。しかし泣いているフェイトを見ていて、バインドをかける気が無くなる。

「フェイトママ……」
「ヴィヴィオ、大きくなったね……」


161 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 17:34:25 ID:Vc90+Jgh
 フェイトとヴィヴィオは7年ぶりに会う。フェイトはまだ6歳ごろのヴィヴィオしか知らず13歳になり成長したヴィヴィオの事を知らない。

「フェイトママ、会いたかったよ……」
「私もだよ、ヴィヴィオ……」

 フェイトとヴィヴィオは泣きながら抱きしめあう。その様子を見ているなのはも思わず涙が出てくる。

(フェイトちゃん、変わってない……。ヴィヴィオの事や私の事もきちんと覚えて、思ってくれてたんだ……)

 なのはが涙を脱ぐんでいるとヴィヴィオを抱きしめながらフェイトはなのはに尋ねる。

「なのは、なのはは今私がここにいることをもう誰かに連絡してる?」

 フェイトは今は次元犯罪集団テスタロッサ軍の総帥。ここは連絡して地上部隊などと協力して、フェイトを捕まえるのが妥当である。
 しかしなのははその答えに首を横に振る。

「ううん、してない。最初はしようかと思ったけど、フェイトちゃんと話してたらそんな気が無くなった……」
「そう……、ありがとう」

 実はフェイトはバルディッシュ・アサルトパージの力でなのは達に気付かれないうちに結界魔法を張っており、通信やバインドも不可能にしている。
 フェイトはその事をなのはに言おうとしたが、なのはの言葉でその事実を告げるのをやめる。
 なのははフェイトが肩にかけているショルダーバッグを見て、フェイトに聞く。

「フェイトちゃん、そのカバンは?」
「これ? 実は今日は機動六課の隊舎に内緒で泊まろうと思って用意してたもの」
「フェイトママも!?」

 ヴィヴィオの驚く言葉にフェイトは尋ねる。

「私もって……、ひょっとしてなのはとヴィヴィオも?」
「うん、そうだよ」
「フェイトちゃんはどうする?」

 今のなのはとフェイトは敵同士。しかし敵である前に大事な友達である。この時のなのはとフェイトの考えている事は同じである。

(今は敵味方なんて関係ない。今は大事な友達として一緒にいたい……)

 フェイトはそう考えて、答えを出す。

「そうだね、ここに泊まる気だったから一緒に泊まろうか」
「フェイトママ……」

 フェイトの言葉にヴィヴィオは明るくなる。

「それじゃあ、あの言葉、久々に言ってみようか」
「うん」
「いいよ」
「せーの」
『ただいま!』

162 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 17:35:11 ID:Vc90+Jgh
 なのはとフェイトとヴィヴィオは三人で手を繋いで隊舎に入る。
 隊舎の中には管理人がなのはの連絡を受けていたために食材などが揃っていて、部屋のベッドも昔のように置いてある。
 夕食はなのはとフェイトが、料理を作るのをヴィヴィオがお手伝いをする。

「ヴィヴィオ、料理がうまくなったね」
「へへへ、なのはママに色々教わったからね」

 フェイトに褒められてヴィヴィオは照れる。
 そうしている間に夕食が出来て三人は仲良く食べる。
 食べた後は三人でお風呂に入り、ヴィヴィオは久しぶりにフェイトの背中を流したりしてここでも三人で楽しんだ。
 そして三人は寝ようとしてフェイトが部屋の明かりを消そうとすると、なのはが寝る前に尋ねる。

「フェイトちゃん、楽しいよね……」
「うん、こんなに楽しいのは本当に久しぶりだよ」

 フェイトのその時の顔は昔、なのはが見たことがある笑顔である。
 なのははヴィヴィオに聞かれないように念話でフェイトに聞く。
 
「フェイトちゃん、それなのに何であんな事を……」

 なのはが聞きたい事をフェイトは察するが、フェイトは今は答えたくないと思いこう返す。

「……、その話は明日の朝ね……」

 なのはは今のフェイトの心情を考えてそれ以上は聞かなかった。

「……、わかった」
「それじゃあ、なのはママ、フェイトママ」
『おやすみなさい』

 三人は昔のようにヴィヴィオを真ん中にして眠る。その時の三人の寝顔は素敵なものだった。


 朝になり、なのはとフェイトはほぼ同時に目を覚まして、ベッドから起き上がる。

「フェイトちゃん、おはよう」
「なのはも、おはよう」

 二人は身支度などを済ませて、ヴィヴィオが目覚めないうちにロビーに出る。
 何故そうしたのかと言うと、昨晩になのはがフェイトに聞きたいことがあってそれをヴィヴィオに聞かれないためである。
 なのはが聞きたいことはフェイトが管理局粛清に走った事である。

「フェイトちゃん、お話聞かせてもらえるよね」
「なのはの前だと隠し事が出来ない。それどころか自分から言いたくなる」

 フェイトはそう言い、なのはに自分が何故こうしたのかの理由を言う。

「正直な気持ちを言うね。私は管理局に絶望したの」
「え?」

163 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 17:35:59 ID:Vc90+Jgh
 突然のフェイトの発言になのはは驚く。

「何で?」
「なのはも知ってるよね。スカリエッティを匿ってたのが地上部隊のレジアスと最高評議会だって……」
「うん……」
「それで私がスカリエッティを長年追ってた事も……」

 フェイトはその事を言いながら握り締めている手を震えさせる。
 なのははフェイトが怒っているのだと感じる。
 フェイトが長年追っていた犯罪者が、事もあろうに自分の所属している管理局に匿われていた事にフェイトは怒っている。
 しかしフェイトの怒りはそれだけではない。

「それにね、あの後調べてみたのもあるの。なのは、プレシア母さんが違法研究をしていた事もなのはは知ってるよね」
「……、うん」
「あれね、実は違法研究をしてたのは母さんじゃなくて母さんの上司だったの。その上司は母さんに無茶な事を押し付けて、失敗したら母さんに全てを押し付けて、自分は責任を逃れた」
「そんな……」
「だから私は思ったの、管理局は腐敗してるって……」

 フェイトの本音を聞いてなのはは驚くばかりである。

「でもフェイトちゃん、管理局のすべてがそんな腐敗してるわけじゃない。それに管理局をよくしようとリンディさんやクロノ君、それにはやてちゃんが頑張ってるって知ってるよね」
「わかってる。わかってるけど、でもそれだけじゃダメなんだ。中から変えるのには時間がかかる。だから私が外から変えようとするの」
「フェイトちゃん、そんなの間違ってるよ!」

 なのはの目からは涙が流れている。しかしそれはフェイトも同じで、フェイトの目からも涙が流れている。

「管理局やなのは達から見ても、間違ってる事はわかってる。でも私はやるって決めた。だから止めないで……」
「フェイトちゃん!」

 なのはは出て行こうとするフェイトの腕を掴んで、フェイトを止めようとする。

「ヴィヴィオにも会えてよかったよ……」
「フェイトちゃん!」
「それとこれだけは約束できるよ。次の作戦が終わったら、必ず私はなのはやヴィヴィオや皆のところに帰ってくるって……」
「フェイト……、ちゃ……ん」

 なのはは意識を失っていく。それはフェイトが手刀でなのはを気絶させたからだ。

「なのは、ごめんね……」

 フェイトの目からは未だに涙が止まっていない。フェイト寂しそうな顔をして、なのはに謝りながら隊舎を去る。
 フェイトが隊舎の外に出ると外にはセッテが待っていた。

「セッテ、何でここに?」
「トーレ姉さまが、フェイトお嬢様を心配なさってアルフ殿と相談をして、おそらくお嬢様はここにいるだろうと思い、私が迎えに参りました」
「そう……、ありがとう」
「ところでお嬢様お一人ですか?」

 セッテは隊舎の中にフェイトの他に誰かいると思いフェイトに聞くが、フェイトは首を縦に振る。

「うん、一人だよ」
「そうですか、では戻りましょう」
「ああ、その前に……」
「何でしょうか?」
「あそこにあるレンタカーを返さないとね……」

 フェイトはレンタカーを返却した後、セッテと共に潜伏している次元世界へと帰る。
と戦う時は、フェイトに勝つことを決めるのであった。

164 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 17:38:49 ID:Vc90+Jgh
すいません、先ほどの分で多すぎをくらったので消してたら削除仕切れなかった部分があったようです。
最後の一文はまとめの際に削除してください。それでは続きを…。


 なのはが次に目覚めたのは数十分後でヴィヴィオに起こされてからだ。

「なのはママ、フェイトママは?」
「フェイトママはまた出かけちゃった……」
「……そうなの……」

 ヴィヴィオは悲しい顔をするが、なのははヴィヴィオを出来るだけ傷つけないように、フォローをする。

「大丈夫だよ。しばらくしたら帰ってくるって、フェイトママはきちんと約束してくれたよ」
「本当?」
「うん、本当」

 フェイトが帰ると約束したのは本当である。なのははヴィヴィオに起こされながらこう考える。

(フェイトちゃんはまだ私達の事を思い続けてる。だったらフェイトちゃん、私が絶対フェイトちゃんを止めるからね……)

 なのははフェイトと隊舎で再会した事により決意を新たにし、次にフェイトと戦う時は、フェイトに勝つことを決めるのであった。


投下完了。フェイトは昔の心は未だに持ってます。しかしそれでも管理局に絶望してしまって苦悩している感じです。

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 18:44:48 ID:iWa9CCXF
GJ
シャアとアムロと違って、なのはとフェイトらしさが出てていい感じです。

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 19:07:59 ID:t//gA6hw
つーか捕まえろよと思ったのは俺だけか?
今は友達がどうこう言ってる場合じゃないだろ

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 19:30:54 ID:4Q/P1ema
まあ、落ち着きなさいな。


168 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/02(日) 19:33:31 ID:v+J8zJKt
GJ!フェイトの怒りにはなんか共感した。
さて、予約ないんなら仮面ライダーリリカル電王sts第九話投下したいんですがいいかな?

169 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 19:39:22 ID:Vc90+Jgh
では投下支援ですね。9時なら支援が出来そうですね。
>>166
すいません、なのはとフェイトの場合はアムロとシャアみたいな殺伐とした雰囲気にはさせたくなかったんです。

170 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 19:41:33 ID:/3MYsNR4
スーパーロボット大戦X様、GJです。
次回を楽しみにしています。
仮面ライダーリリカル電王様、お待ちしています。
私もラクロアが完成しましたので、22時頃投下しようかと思います。

171 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 19:42:20 ID:hSbXfufp
>>169
お前が支援できるかなんてどうでもいいんだって。
それを書き込むから嫌われるってなぜ分からない

172 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 19:43:12 ID:Vc90+Jgh
>>171
ごめんなさい、調子に乗りすぎました。orz

173 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/02(日) 19:43:28 ID:v+J8zJKt
20:00より投下しますね!支援お願いいたします。

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 19:46:53 ID:s5+ThrE7
>>154
雑誌(確かパフ)の冥王に対するインタビューで二巻は闘神と蠍のフーガで
適当なあらすじがうんたら言ってた。

175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 19:58:13 ID:T6plC1Ih
支援するでござるよ、真悪参!

176 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/02(日) 20:00:44 ID:v+J8zJKt
それでは投下いきます。


仮面ライダーリリカル電王sts第九話
「ドラゴンズ・ダンス」
二匹の龍がオウルイマジンRに迫るなか、倒れているティアナに迫る影。名はオウルイマジンL、つまり同型の二号実験体である。

「見てろよ、電王。」

そしてオウルイマジンLは突如、ティアナを無理矢理掴むと大声で叫んだ。

「こいつがどうなってもいいのか!」
「ティア!」
「電王、これで手を出せまい?」

余裕の笑みを浮かべながら喋るオウルイマジンL。しかし二人共まるで何かに気付くと微笑んだ。

「何がおかしい?」
「あなたは、何処を見てるの?勝ち誇るなんて馬鹿げてる…」
「ふ、フザケンナァ!」
『sonic move』
「な、しまった!」

そう言って右手のガトリングガンを向けるオウルイマジンL。しかしその時、蒼き閃光がその場を駆けティアナを助け出した。
その閃光の正体は赤き髪に青のメッシュを入れ、眼鏡を掛けた少年。

「全く、何で僕が…。ま、楽だったけど」

名はエリオ。いや、今は、Uエリオと言うべきだろう。

「仕方ないなぁ。なのはちゃん達はそっちを片付けてよ。僕がこっちをやるから」
「分かった…」
Uエリオは勝手に宣言するとオウルイマジンLの前に立ち塞がった。
そしてクルリと一回転して一言。

「お前、僕に釣られてみる?」
「ざけんなぁ!」

こうして、二つの戦いの火蓋が切って落とされた。


177 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/02(日) 20:04:35 ID:v+J8zJKt
《UエリオVSオウルイマジンL》
UエリオはオウルイマジンLを持ち前のスピードで撹乱していたが今一つ攻めきれない。
何故か?それは簡単だ。エリオは元々スピード型の為、防御力はそこまで高くない。その為相手が連射型の武器を使っている場合、接近が困難となるのだ。
つまり相手がガトリングという点と防御力さえあればいいのだ。

「やはり、今使える防御じゃ足りない…。エリオ、アレ使うよ」
『でもアレはまだ搭載されたばかりでテストも…』
「でも、やるしかないでしょ?それに上手くやればテストの代わりになるし」
『そうですね、やりましょう!』

エリオと話をしたあとUエリオは立ち止まり、魔力を集中させた。

「ハァァァッ、ストラーダ!」
『aurasystem set up』

その音声と共に放たれるは蒼きフリーエネルギー。それはアーマーへと変換、装着される。
オーラシステム、それはすなわち、電王のフォームチェンジの魔導師版フリーエネルギーを肉体の強化及びアーマーとして使用するというものである。

「さあ、いくよ!一度釣り上げかけた獲物は逃がしたくないんでね」

その声と共に腰につけられた四つのパーツを組み立て、長いロッドにする。それはデンガッシャーに酷似していた。名はオーラロッド。
Uエリオはロッドとストラーダを巧みに使い、相手にガトリングを撃たせない。
それは槍とロッドの蒼き二重奏。
右のロッドを避ければ左のストラーダが裂き、左のストラーダを避ければ右のロッドが突く。
一方的に攻めたてるコンビネーションであった。
一気加勢に攻めたて距離を少し取ると腰からパスの様な物を取り出す。すると腰にベルトの様な物がセットされる。
ベルトにパスをセタッチさせると電子音が響いた。
『fullcharge』
音声と共にロッドにチャージされるフリーエネルギー。

「ハァァァッ!」

Uエリオはフリーエネルギーがチャージされたロッドを振りかぶると気合いと共に投げた。
ロッドはオウルイマジンLを貫くと亀甲の網で動きを封じる。


178 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 20:05:12 ID:/3MYsNR4
支援魔法
ムービーチューザー!!!

179 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 20:07:10 ID:Vc90+Jgh
支援

180 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/02(日) 20:08:30 ID:v+J8zJKt
そして、Uエリオはストラーダを構え、自身最速の魔法ソニックムーブを使用しオウルイマジンLへと突撃、そのまま激突する寸前で地面にストラーダを突き刺した。
超高速からの急激な減速。それにより発生する暴力的なまでのエネルギー。
それを全て自らの身体にのせ、UエリオはオウルイマジンLへと回し蹴りを放つ。
解放されたエネルギーはオウルイマジンLを爆散させた。

「フゥッ、終わった。さて、後はティアナちゃんを届けるだけか」

そう言ってティアナを抱き抱え医務室へと運ぶUエリオであった。

《なのは&電王GUNformVSオウルイマジンR》
さて、白き魔王と紫の狂人の戦いは一方的に戦いであった。
オウルイマジンRは右手をライフルからマシンガンに切り替え、乱射する。
しかし、掠めさえもしない。
電王は、ダンスのステップを踏むように飛んでくる弾丸を全弾かわしていく。
それは、まるで楽しむように…。
それでいながらさながら暴れ狂う龍のごとく無数のエネルギー弾を叩き込んでいた。
一方のなのははというと空中にて乱射された弾丸を天使が舞うかのようにかわしていく。
しかし、ひとたび攻撃に転じればたちまち悪魔の様な砲撃を放つ。
それは天地を支配する魔王のようで天を翔ける龍のごとく。
二匹の龍はもはや暴龍の如く暴れ狂い、オウルイマジンRを破壊しようとしていた。

「クソッ、クソッ、クソォォ!お前らはなんなんだ?」
「あなたは許されない。だから質問する権利はないから…」
「お前は僕達を怒らせた…。だからここで倒す!」
「だから何…ウグッ、ウググッ」
「うるさい…」
オウルイマジンRが喋ろうとした瞬間、桜色のバインドで口が塞がり喋ることが出来なくなった。
そのバインドはなのはが睨み付けながら発動させていた物。


181 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 20:10:46 ID:Vc90+Jgh
支援

182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 20:10:59 ID:8LragC2O
支援

183 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/02(日) 20:11:42 ID:v+J8zJKt
そして、ここからが、怒り狂う暴龍のステージ。

「限定解除…」
『exceed mode』

全力のなのはの魔力のオーラはまさに白き魔王。

「許さないよ。絶対に」

怒り狂う電王の放つオーラはまさしく狂人。
二人はユラリとオウルイマジンRに近づく。
そして、なのはは幾重にもバインドを張り巡らす。

「いくよ、なのはお姉ちゃん…」
「うん、分かってる…。レイジングハート、カートリッジ全弾ロード…」
『cartridge load』

鳴り響くコッキング音。増大する膨大な魔力。そして精製されるは50発以上の魔力弾!
そして、その魔法は放たれる。

『クロス…ファイヤァァーシュゥゥトォォ』

50発以上の魔力弾は全てオウルイマジンRへと一直線に向かっていた。
何とか避けようと動きまわる姿はまるで踊り狂う人形。
レイジングハートにマガジンをセットしたなのはとパスを取り出した電王は二人同時に己の得物をつきつけた。

「これで終わり…」
「決めるから…」
「ウンッウグッ!」
『最後いくよ、いい?』
「ウググ、や、め…」
『答えは聞いてない…』

「レイジングハート…」
『cartridge load』
「ディバィン…」
『fullcharge』

収束される魔力。セタッチされるパス。激しくうねる怒りのオーラ。それは即ち死刑宣告!

「バスタァァァッ!」
「いっけぇぇぇ!」

放たれる桜色の奔流と紫の光弾は一つとなり破壊の奔流とかす。

「ウアァァァッ!」

そして叫びをあげながら、オウルイマジンRを灰塵ときした。

「終わったね…」
「うん…」
「ティアナのことも気になるし、帰ろっか!」
「うん、分かったよ。なのはお姉ちゃん!」

戦い終わり、BJを解除したなのはと変身を解除したR良太郎は帰路へとついた。
夕日をバックに歩くその姿はまるで本当の姉弟のようであった。

184 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/02(日) 20:15:04 ID:v+J8zJKt
「へぇ、私が倒れてる間にそんなことが…」
「うん、大変だったんだからね」

ここは医務室。ティアナはここで眠っていた。
傷が思ったより浅かったことと早めに治療したことが重なり大事にはいたらなかった。
そしてティアナはたった今、目を覚ましたのだ。

「でも、ティアナさん傷が浅くてよかったですね」
「ホント。ティアが倒れた時はどうしようって思ったんだよ」

スバルは本当に心配してたらしく、倒れた後、運んだ後もずっとついていた。

「もう、大丈夫だから」
「でもぉ」
「でもじゃない」
「本当二人は仲がいいね!」

二人が話していると、Uエリオが二人の様子を見て呟いた。

「でも凄かったなぁ、なのはちゃん」
「へぇ〜、どんな風に凄かったの?」
「うん、なんていうのかなぁ。怖い?」
「怖い?」
「おい、亀公!珍しく気があうな」

ティアナとUエリオが話しているとMスバルが話しに入って来た。

「あれは、怖いよ。もしかしたら怒ったハナちゃんより怖いかも」
「あ、あぁ…、確かにな…」
「聞いた話何だけど、なのはちゃん、『白い悪魔』とか『魔王』とか呼ばれてるらしいよ」
「マジかよ…」
「でもよ、あれ魔王なんてもんか?そうだな『破壊神』とかどうだ!」
「先輩にしては格好いいね」
「だろ!」
『二人共、いい加減にして下さい』
『そうだよ!なのはさんは天使みたいな人何だから!』
「いや、それもどうかと思うぜ…」
「二人共、まったく…」

二人の話を聞き、ため息をつく、ティアナ。
ここで仮定しよう。
もし、この話をしなかったら…
もし、もう少し時間をずらしていたら…
この後、二人に振りかかる地獄はなかっただろう…。
しかし、不幸なことに偶然は重なり、二人の後ろには地獄が迫っていた…。

185 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/02(日) 20:18:35 ID:v+J8zJKt
二人が話している途中、ティアナはふと二人の後ろを見た。
そして、目があった。恐怖の根源と…。

「あ、あああ…」
「どうしたの?ティアナちゃん」
「どうした、傷が痛いのか?」
「ふ、二人共。う、後ろ…」
「後ろ?」
「何がある…、あ、ああ…」
「先輩!?何が…、嘘、な、なのはちゃん!?」

二人の後ろ、そこには膨大な魔力と怒気を剥き出しにしながら、満面の笑みを向けている高町なのはの姿があった…。

「魔王?悪魔?あげくのはてには破壊神?」
「やべぇ!」
「もしかして、僕達危険なんじゃあ…」
「ティアナ。少し、こっちに来て…」
「は、はい!」
「お、おい、見捨てんのかよ!?」
「自業自得…」

ティアナはなのはの後ろへと行って、呟く。
それを確認し、いつの間にかセットアップしたレイジングハートをMスバルとUエリオに向けた。

「二人共、覚悟はいい?」
「ま、待てよ」
「答えは聞いてない。少し、頭冷やそうか…」
『ギャアァァァッ!』

その日、機動6課に二人の悲鳴と爆音が轟いた。
さて、これにて二匹の龍の闘争は終わり、機動6課に再び平穏が訪れる。
次回はそんな休日ともう一人の仮面の戦士の物語。


次回予告
ハナ「度重なるイマジンの襲撃。疲弊していく機動6課」
なのは「でも、そんな日々に訪れた一日限りの休日」
ハナ「そして、暗躍するイマジンの影と一人の少女」
なのは「二つは新たな出会いを呼ぶ」
ハナ&なのは『次回仮面ライダーリリカル電王sts第十話「機動6課のある休日《前編》」お楽しみに』
Mスバル&Uエリオ『二大魔王揃い踏み…』
なのは&ハナ『何か言った?』
Mスバル&Uエリオ『ヒッ!』
なのは&ハナ『少し、頭冷やそうか…』
Mスバル&Uエリオ『ギャアァァ!』

186 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/02(日) 20:23:16 ID:v+J8zJKt
これにて投下終了!
デバイス強化はオーラアーマー装着とフルチャージに落ち着きました。


187 :一尉:2008/03/02(日) 20:28:23 ID:hEerfiNI
天国と地獄支援するせ。

188 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 20:45:27 ID:Vc90+Jgh
GJ!!
なのはが恐ろしい。www
カートリッジを全てつぎ込むとはまた恐ろしい。

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 20:46:36 ID:lMO3XXv1
みんなとりつかれてる!
GJ!!

190 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 21:15:17 ID:lMO3XXv1
さて――投下いいでしょうか。
闇の王女 後編です

191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 21:21:07 ID:zO7+ka9t
待ってましたー

192 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 21:21:37 ID:lMO3XXv1
むう・・・では行きますよー。

魔法少女リリカルなのは 闇の王女 第二章後編

 ユーノ・スクライアは、クロノが部屋を去った後も膝をつき涙を流し続けていた。
嗚咽。
涙がとめどなく溢れ、眼鏡が曇って前がよく見えない。
クロノの語った言葉が、ひどく堪えた。
『ユーノ―――君がどう思っていようと、彼女はもう止まらない、いや止まれない。それだけは覚えていてくれ―――』
止まれない――どうして。どうしてなんだ。わかりきったことだ――と脳の何処かが冷静に分析する。
彼女は――もう元に戻れないのだから。
全身を隈なく改造された――?あの優しいなのはが。精神の不安定さは、その後遺症なのだろうか。
なのはが死んだと聞かされたとき以来の衝撃。ぐらぐらと思考が揺れる。
煮えたぎるように揺れ動く感情とは対照的に、その頭脳は高速で回っていた。
提示された情報――おそらくクロノからの最大限の情報提供。
関っている人間――クロノ・ハラオウンとリンディ・ハラオウン。旧アースラスタッフである可能性が高い。
その背後には戦艦一隻を動かせるほどの後ろ盾――管理局上層部の何者か。
その中でも実行力の大きい勢力――3提督か――?
なのはが受けたという人造魔導師としての人体実験――非合法組織――否。メリットがない。
ジェイル・スカリエッティの逃亡記録――あまりに不自然。事前に情報を知っていたかのような逃走劇。
管理局内部に情報提供者――ありえないことではない――。
では――管理局。
なのはの墜落自体が仕組まれたことだったとしたら――?待ち伏せていたような突然の精密砲撃。可能性――高い。
仕組んだのは誰だ――当時の任務の詳細記録――何者かの工作により閲覧不能。
無限書庫にまで手を出せるほどの人間、即ち―――。
「………管理局上層部、か……」
自分でも驚くほど冷めた声だった。涙は止まってくれないが、思考は落ち着きを取り戻しつつあった。
もし、敵が管理局上層部なら、黒幕は誰だ。
3提督――そこまでする理由に乏しい。人造魔導師などに拘らなくても、『海』には優秀な魔導師はいるのだから。
まして天下の3提督なら――言わずもがな。手駒は腐るほどいる。
その3提督が――もし仮に――なのはを手駒にしたがった理由はなんだ?
あの圧倒的戦闘能力は魅力的かもしれないが、『海』の次元航行艦を犠牲にしてまで欲しいものではあるまい。


193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 21:21:48 ID:hSbXfufp
支援

194 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 21:23:20 ID:lMO3XXv1
考えられる可能性は、本局内部での内乱。
高町なのはという劇物を使ってでも潰さねばならない相手――管理局の、それも『海』まで支配している相手。
まさか――最高評議会。
裏付ける証拠――アースラに襲われた船はいずれも最高評議会からの指示で動いていた――ロストロギアの移送。
ぴたりとはまるパズルのピース。
できた全体像は――3提督による最高評議会への反逆。最高評議会――戦力の増強に積極的。人造魔導師プランはまさしく天命のように思えたことだろう。
その為の手駒としてのジェイル・スカリエッティ――有用だ。人体実験に余念の無い次元犯罪者。
人造魔導師などというものに、倫理観は必要ないだろうから。
推理としてはまずまずだ。
だが。
もしそうなら、なのはは――自分が信じていた時空管理局によって人体実験を受けたということになる。
なんと、残酷な話だ―――。
ユーノはこみ上げてくる吐き気を抑えた。
こんなもの――なのはが受けてきた仕打ちに比べれば――。
(なのは。君は、一体どんな気持ちだったんだ)
もう、何も考えたくなかった。考えれば考えるほどに、苛烈すぎる運命が見えてしまうから。
でも――。
(これだけが、僕にできることだ)
ユーノは立ち上がり、涙を拭いた。
なのは――僕は――。
(君が好きだ)
だから、涙をはらって立ち上がろう。今はなのはに近づくことはできない。
ならば、こっちから行くまでだ。無限書庫に戻るべく、ユーノは歩き出した。その顔は――紛れも無く戦う決意を秘めたものだった。
運命の歯車に、逆らう者がここに一人。
神がいたら、笑うだろうか、嘲るだろうか。その決意を。
そんなことなどできはしない。
その姿は――人としての尊厳に満ちたものだったから。

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 21:23:51 ID:qRx+21hO
覚醒ユーノ支援

196 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 21:24:31 ID:lMO3XXv1
 セインとともに脱出したスバルは、眼前の光景に眼を奪われていた。
セインがチンクを助けるといって再びISを使用して地中に潜行した後、スバルは地上本部の魔導師に見つからないように陰から陰に移動していた。
そうでもしなければ、生き残れないだろうと思えるほど、ガジェットと魔導師の戦いは凄まじかった。
飛び交う魔力弾と光線。砕け散る装甲。爆発。
悲鳴。突破される防衛線。ガジェットドローンVに押しつぶされた魔導師の絶叫。
仲間の絶叫に逆上し、ガジェットに切りかかる男達。
そんな地獄の中を駆け抜けていたとき、それは起こった。
閃光。凄まじい量のエネルギー放射。
辺りが桃色の魔力光に染まり、弾けた。砲撃魔法の余波。タワーの根元を打ち抜かれた地上本部が、ぽっかりと開いた空洞を曝している。
硝子窓は砕け散り、高速の弾丸となって付近の魔導師に襲い掛かった。
爆音。装甲を貫通されたガジェットドローンが柘榴のように弾け、機械部品を曝け出していく。
そして――エネルギーの地面との衝突によって発生した衝撃波が、魔導師達を薙ぎ倒していった。スバルはうつ伏せになることでなんとか衝撃波を切り抜ける。
呻き。咆哮。流血。
飛び散った機械部品。その場に無事なモノは、何一つ無かった。
AMF下にあってこの威力。スバルはこの魔法を放った魔導師を心から恐ろしいと思った。
見れば、着弾の中心点には小型ながらクレーターまでできている。
見れば――。
え。
その中には――よく見知った顔があった。ボロボロのボディスーツ。きっちり刈り込まれた髪。きっりとした顔。
ナンバーズの3番目――トーレ。スバルの慕う、姉の無残な姿だった。
「トーレ姉……」
「だらしないなあ、もう……。非殺傷設定で撃ったのに、もうこんなになっちゃうなんて」
酷薄な、冷え切った声が頭上から響いた。
見上げる。黒いそいつは、トーレの頭上に仁王立ちして浮いていた。漆黒の騎士甲冑と翼。表情の見えぬのっぺりとした仮面。
手には魔導師の証であるデバイス。槍じみたフォルムの、機械仕掛けの魔法の杖。
こいつが――こいつがトーレ姉を――。

197 :リリカル! 夢境学園 ◆CPytksUTvk :2008/03/02(日) 21:25:22 ID:Ybs+Rmsn
支援
ユーノが漢らしいw

198 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 21:26:01 ID:lMO3XXv1
不意に、黒い魔導師がこちらのほうを向いた。そいつが仮面の奥で獰猛に笑うのを、スバルは感じた。
「あ、まだ戦闘機人がいたんだ。そっか、それじゃあ――」
不味い。逃げなくては――。しかし、体が動かない。何故。思考が混乱する。
バインドだった。身体が魔力の見えざる鎖に縛られているのだ。
「そこで見てて貰おうかな?貴方の姉妹が『手紙』になるところをしっかり眼に焼き付けなさい」
魔導師がトーレに接近する。
そして――脚をトーレの右膝に振り下ろした。
言葉にならない絶叫。骨が砕け散る音。
続いて左膝に脚が振り下ろされる。メキ、と強化骨格が捻じ曲がる音がした。
「ッッッ――――!!」
「あははは、すごいすごい。こんなになっても意識が有ったんだ。流石に――」
黒い魔導師がトーレの身体を首筋を掴んで持ち上げ、左腕で腹に一撃を加えた。
「ごふッ!」
トーレの口から血が吐き出された。
「――戦闘機人だね!ホントに――丈夫なんだから!!」
魔導師が無造作に右腕を掴み、ぽきゃりと折った。
あああああ、と何処からか声がした。それが己の口から漏れているのだと気づくのに、スバルは数瞬を要した。
最後に――魔導師はトーレの頭を掴み上げ、スバルに向けて投げた。
スバルはバインドで動けず、まともにトーレの身体を叩き付けられるはめになった。
バインドが解除され、姉とともに瓦礫の山に突っ込む。
「トーレね……」
血塗れの姉は、ぴくりとも動かなかった。
スバルの中で、何かが切れた。

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 21:26:30 ID:zO7+ka9t
くぅ……なんてボスキャラなのはさん支援

200 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 21:27:30 ID:lMO3XXv1
「このぉ……」
ゆらりと立ち上がる少女を、なのはは歓喜とともに見守った。
そうだ。そうでなくては。
あの男を完膚なきまでに叩き潰すための布石として――消えてもらう。
「よくもぉ……トーレ姉をぉぉぉぉッ!!」
戦闘機人の証――足元のテンプレート。少女の瞳が金色に変わり、右腕が高速回転し始めた。
少女の脚のローラーブーツが火を噴き、急速に加速する。なのはが横に跳び、突進を避ける。
加速した左足の先端がなのはの騎士甲冑へ向けて打ち上げられ、火花を散らした。
「速いね――でも軽いッ!!」
左足を掴み、片腕で投げ飛ばす。
右腕で着地。その回転を利用して方向転換。跳躍し、必殺の突きを繰り出す少女。
義腕――リボルバーギムレット。超高速で回転する手刀が仮面へ向けて突き出される。なのはのバリアーと少女のギムレットがぶつかり合い、空間が歪んでいく。
轟。
バリアーを手刀が貫通する。咄嗟に首を捻り手刀を避けた。仮面にひびが入る。
嗚呼、これが――私の追い求めてきたものだ。
空っぽになっていく心の中を満たしてくれるモノ――戦いの中でしか感じられない生への執着。
「そう――こなくっちゃねッ!」
杖を握っていない左の拳を打ち込む。少女が吹き飛ぶ。だが浅い。
まだやり切れていない。
魔法詠唱。
速射。
誘導性も付加されていない直射型魔力弾が槍衾の如く飛んだ。止めを刺すべく解き放たれた無数の魔力弾――弾かれる。
阿修羅の如く立ち上がった少女が――咆哮した。
「うおおぉぉぉぉッ!!」
跳躍――迎撃。飛び交う魔力弾。いずれも当たらない。神の加護を得たかのような回避。
天は無謀を愛するというが――今まさに、少女――スバルがその状態だった。
数十発という魔力弾がかすりもしないのだ――初めてなのはの眼が驚愕に見開かれた。
「いけぇぇ―――ギムレットォォォッ!!」
「レイジングハートッ!!」
『了解、マスター』
分厚い障壁展開式防御魔法が自動詠唱され、スバルの攻撃を防ぐ。ぶつかり合う拳と障壁。
ぎぎぎ、と障壁が歪んでいく。少しずつなのはの方へと。
(馬鹿な――)
実体化して見えるほど堅牢な防御術式が――食い破られつつあるなど。
スバルが叫んだ。
「IS――『振動破砕』ッッ!!」
術式が、破られた。手刀が胴を覆う正面装甲に食い込み、破砕させる。


201 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 21:29:01 ID:lMO3XXv1
「うああああッッ!」
もっと深く。もっと力強く。ギムレットが回転しながら装甲を破砕していき、装甲が、砕け散り。
いける――そう思ったとき。
突然の膝蹴りが、スバルの腹を揺さぶった。
「がはぁッ!」
為すすべも無く吹き飛ばされる。
頭を瓦礫にぶつけながら見ると、そこには、

黒い悪魔が立っていた。

「増加装甲、パージ」
先ほどまで、スバルが抉っていた装甲が切り離される。
騎士甲冑が脱ぎ捨てられていく。正面装甲と肩の重装甲は脱ぎ捨てられ、軽そうな漆黒の舞踏服のような防護服に。
脚部の装甲ブーツは光の羽が生えた靴に。
はためく黒い裾が、悪魔の翼のようだった。
「あ…悪魔……」
スバルが、呟いた。
仮面の奥で、魔導師が笑ったような気がした。まるで、昔を懐かしんでいるような――。
「悪魔でいいよ――だって」
残酷な、宣言。
「貴方達は皆殺しにするから」
杖がこちらに向けられる。エネルギー集束。ミッドチルダ式魔方陣が幾重にも展開され、立体的な円陣を形作る。
もう駄目だ――■■姉――。
思考のノイズ――■■姉って誰だ――?封印された記憶の蓋が、開きかける。
「ディバイン」
そのとき、身体を誰かに引っ張られた。地中に身体がめり込んでいく。
このISは――。
『バスター』
光が、弾けた。

202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 21:30:16 ID:qRx+21hO
正真正銘の悪までいいよキター!!

203 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 21:30:47 ID:lMO3XXv1
以上で投下完了。
なのは(ノーマル)好きの方すいません。

次回――雨は全てを洗い流すのか――幕間。

204 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/02(日) 21:34:54 ID:PmIZw3/s
GJ!
さすがに黒アキトもここまで壊れてたかな?と違和感があったのですが…
…ああ、そうか…そうだよ、田村ゆかりだよ…
これは黒アキトじゃなくて梨花ちゃまだったんだw

そして…パージなんて急にするから、イラスト1枚増える羽目になったじゃないかぁぁぁぁぁぁ!orz

205 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 21:35:18 ID:+x7Qveyg
GJ!セイン大活躍は原作通りだなw
あとユーノ大活躍の予感ww

206 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 21:35:39 ID:rdSURiLm
GJ!もはやどっちが北辰かアキトかわからねぇ

207 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/02(日) 21:36:03 ID:v+J8zJKt
GJ…。黒なのはがボスキャラにしか見えない。あと、ユーノが格好いいなぁ。

208 :リリカル! 夢境学園 ◆CPytksUTvk :2008/03/02(日) 21:38:34 ID:Ybs+Rmsn
GJです!
しかし、そろそろ相対すべき邪悪であるスカの活躍が見たい今日この頃w
なのははどこまで憎悪に身を焦がし続けるのか。
スバルは偽りの愛情に築き、真の家族のことを思い出せるのか。
そして、ユーノはなのはを救えるのか?
どんどん面白くなっていきますね、GJ!

209 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 21:42:40 ID:Vc90+Jgh
GJ!!
うちのフェイトよりも黒すぎるよ、この黒なのはは…。
ユーノ、愛の告白でなのはを救い出してやれ。

210 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 21:44:41 ID:lMO3XXv1
>>204
いやあ、作者もここまで壊れるとは思わなかった・・・まあでも書けるからノープロブレム
イラスト、楽しみにしてます。
>>205
便利ですから・・・
>>206
それは言っちゃ駄目だ。うん。
>>207
男キャラ万歳!
>>208
偽り?そんなものは概念上の存在だよ。愛は愛じゃないか――闇の中で男は嗤った。

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 21:49:30 ID:EHfolJKH
>>209
さりげなく自己主張すんな。感想に他作を引き合いに出すのは常識的にアウトだし自作を持ってくるとか論外中の論外。最低限のマナーだろ。
「そんなつもりはない」と思うかもしれんが、それなら尚更気を使ったほうがいい。

212 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/02(日) 21:53:44 ID:lMO3XXv1
>>209
愛の候補にはクロノ君もいるけどね!うはははは。
・・・出番作らないとなあ・・・

213 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 21:53:58 ID:Vc90+Jgh
>>211
ごめんなさい。もう少し気を使うように心がけます。

214 :戦国の鉄の城:2008/03/02(日) 21:55:48 ID:LXouDa5T
なんてこった!久しぶりに来てみたら新スレが立っていて見てみれば
黒なのはさんとこれからの活躍を予感させるユーノの姿だって!?
これはGJというしかないじゃないか!

…で、突然ですが10時10分あたりから投下のつもりです。
進路開いてますかね?

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 21:55:59 ID:LrJnq+r3
過剰反応するのもどうかと思うが

216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 21:56:46 ID:HIvyQNYl
>>213
どうでもいいが、

「心がけます」
「気をつけます」
「注意します」

幾つ実行した?

217 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 21:56:51 ID:Vc90+Jgh
>>214
10時から投下予定がありますよ。

218 :戦国の鉄の城:2008/03/02(日) 21:58:25 ID:LXouDa5T
>>217
おっと、こいつは失礼いたしました。
では10時半か11時ぐらいにしようかと。

219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 21:58:35 ID:EHfolJKH
>>215
常識じゃね?

220 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 21:59:08 ID:LrJnq+r3
>>215
ああ、これ>>211にですよ。

進路クリアーでは、支援いたします。

221 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:01:45 ID:/3MYsNR4
魔法少女リリカルなのは外伝・ラクロアの勇者

        第二話


・????

               それは、『彼』がまだ『一つ』だった頃

辺り一面は草しか生えていない草原。空はどんよりと曇り、時より雷が鳴り響き今にも大雨が降りそうな天気。
吹き荒れる強風が草を叩きつける音が鳴り響く。
「はぁ・・・・はぁ・・・・」
その草原を、一人のMSが走っていた。
名を『頑駄無真悪参』頑駄無軍団に『在籍していた』武者である。
彼は逃げていた。つい数分前までは味方だった者達から。だが、彼の表情には焦りは怯えといった感情は全く無かった。
「はは・・・・・ははははははは・・・やったぞ!!やったぞ!!!」
彼は笑っていた。その顔は事を成し遂げたように喚起に満ち溢れていると同時に、
邪な欲望を達成させたような邪悪さを醸し出していた。

今から数分前、彼は盗みを犯した。
頑駄無軍団の秘宝と言われる、『白銀の盾』と『銀狼剣』それを彼は盗んだ。
揚々と立ち去ろうとする彼を仲間は当然止めに入った。だが、
「・・・・・うるさいな・・・・・」
彼は小さく呟きながら、ゆっくりと愛用の刀を抜き、

          止めに入った仲間を切り殺た。説得しようとした仲間を切り殺た。

          迎え撃って出た仲間を切り殺した。許しを請う仲間を切り殺した。

         「裏切り者」とわめく仲間を切り殺した。動けない仲間を切り殺した。

彼は決して敵に寝返ったわけではない。彼は秘宝が欲しかった。ただそれだけ。
秘宝が手に入れば他の事など興味は無かった。だが、奴らは邪魔をした。戯言をほざいて俺の機嫌を損ねた。

222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:01:58 ID:tjqSDjhE
>>138
まずJane doe style でNGWordをお勧めする。

223 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 22:02:19 ID:Vc90+Jgh
支援

224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:02:28 ID:tjqSDjhE
誤爆&投下中スマン。
支援する

225 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:03:06 ID:/3MYsNR4
             だから止めようとした奴を殺した。当然だ!

               戯言をほざく奴を殺した。当然だ!!

             自分を殺そうとした奴を殺した。当然だ!!!

「そうだ・・・そうだよ・・・・・・これは俺にふさわしいんだよ!!!!」
走るのを止めた真悪参は、仲間を殺めて手に入れた戦利品を天に見せ付けるようにして掲げる。
その瞳は仲間を殺した事への罪悪感など全く感じさせず、念願の宝物を手に入れた子供のようにときめいていた。
「ああ・・・・何時見ても美しい・・・・・・やはりこれは俺のものだ・・・・・武者七人衆の物でもない・・・・
…将頑駄無でも大将軍でも・・・・・闇軍団の物でもない!!!俺のものだ!!!」
彼はこの秘宝は自分の物であると信じて疑わなかった。否、『自分のためにこの秘宝は存在する』と彼は確信していた。
だから彼はその通りにした。自分の物にした。ただ息をするのと同じ感じで・・・・・自然な行為で。
「ははははははははは!!!!・・・・・・ん・・・・きたか・・・・・」
先ほどの嬉しそうな顔とは正反対な邪気に満ち溢れた表情で、逃げてきた方向を睨みつけるように見据える。
今はまだ、豆粒程度にしか見えないが、おそらくは自分を追ってきた討伐隊であろう軍団が迫ってきた。
「クククク・・・この覇気・・・・・頑駄無がいるな・・・・・・面白い・・・・」
数にして2〜30はいるだろう討伐隊の中に、群を抜いて覇気が強い人物を5人見つけた真悪参。
ほぼ間違いなく、武者頑駄無を先頭とした頑駄無五人集であると彼は感じ取った。
実力に関してなら、1人1人が真悪参に匹敵する実力を持っている。それ程の兵が5人いる上に、伏兵が約30
普通なら挑む事すら馬鹿らしい状況、逃げるのが最善の手なのだが、真悪参は走る所が、自信に溢れた瞳で前を見据え、立ち尽くした。
『迎え撃つ』という、最も馬鹿な選択を実行するために。
「・・・・・丁度良い。後から金魚の糞のように付きまとわれるのも鬱陶しいからな・・・・殺っとくか」
楽しそうに呟きながら、鞘から愛用の刀を抜く。その刃には仲間を切り殺した時についた返り血がベットリとついており、
普段の白銀の美しさは全く無かった。
「・・・・・・・汚いな・・・・・・もう・・・・・いらない」
武者となってから今まで苦楽を共にしてきた彼方を、汚物を見るような目で見つめた後あっさりと草むらに投げ捨てる。
「今の俺にはこれがある・・・・・・丁度言い、試し斬りと洒落込もうか。相手は頑駄無・・・・クククク・・・・こいつの晴れ舞台には丁度言い」
これから遊びに行くかのように、楽しそうに笑いながら、真悪参は『白銀の盾』からゆっくりと『銀狼剣』を抜き取る。
長らく倉庫に保管されていたにも拘らず、手入れをしたばかりの様に白銀に輝くその剣を周囲に見せ付けるように天に掲げ、改めて歓喜する。
そして銀狼剣を構えなおし、前方から近づいてくる『敵』に向かって、走りだした。

226 :戦国の鉄の城:2008/03/02(日) 22:03:49 ID:LXouDa5T
全力で支援いたしますぞ

227 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:03:54 ID:/3MYsNR4
だが、彼が戦う事はなかった。
それ以前に、彼自身も何が起きたか分からなかっただろう。
後に、一部始終を見ていた武者頑駄無は将頑駄無にこう報告をした。

            「天より、捌きの雷が舞い降り、真悪参を秘宝諸共、黄泉の国へといざなった」と


・月村家

:客室

「・・・・・・・う・・・ん・・・」
小さい唸り声を上げながら、ナイトガンダムはゆっくりと目を開ける。
最初に目に入ったのは真っ白な天井。彼は直に室内にいると理解し、ベッドから上半身を起こした。
「・・・・・ここは・・・・・・」
先ずは、ゆっくりと辺りを見回す。タンスや化粧台などの調度品や、よく分からない黒い四角い板などが目に付く以外、
特に変わったところが無い部屋。備え付けられている窓は少し開いており、時折吹く風がカーテンを静かに揺らす。
見た所、自分を見張る見張りもいな・・・・・いや、
「にゃ〜」
猫がいた。大きさからしておそらくは子猫。ナイトガンダム同様先ほどまで眠っていたのであろうか、眠そうにあくびをする。
「ふふ、すまないな、起こしてしまって」
優しく微笑みながら、自分が寝ているベッドの上で相変らずあくびをしている子猫の頭を優しく撫でる。
最初は、突然の行為に子猫はびっくりした様に体をビクつかせていたが、直に気持ちよさそうに目を細め、身を任せていた。
「確か・・・私は・・・・・サタンガンダムとの戦いで・・・・・」
子猫の頭を撫でながらも、自分に何が起きたのかを思い出す。
あの時、自分は三種の神器の力を借り、どうにかサタンガンダムを倒した。
だが、消えゆく姿に勝利を確信してしまい、奴の魔法を受けてしまった。
そして、奴は最後にこう言っていた。

         「だが・・・貴様・・・・を・・・何処も分からぬ・・・・世界へ・・・・・・飛ばす事は・・・・・可能だ・・・・」

奴が苦し紛れに吐いた負け惜しみだとは到底思えない。そうなると
自分は異世界に飛ばされた事になる。今の所危険は無さそうだが、武器を取り上げらた以上、じっとしているわけには行かない。
先ずは、自分を保護してくれたであろう人物に会う事にした。

228 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:04:40 ID:/3MYsNR4
「すまないな、少しどいてくれるかい?」
ナイトガンダムの言葉を理解したかのように、猫は『にゃ』と一鳴きした後、ナイトガンダムが寝ているベッドから飛び降り、
そのまま床に着地。数歩歩いた後、次の指示を待つかのように再び座りだした。
「・・・・・・賢い猫だ」
素直な感想を口にした後、多少ダルさが残る体を引きずる様にして、ベッドから出ようとしたその時、

                    「ガチャ」

扉が開く音と共に、この家の主、『月村すずか』が入ってきた。
学校帰りなのだろう、制服姿にカバンを持ったすずかは、先ず目に入った床に座っている子猫を見て微笑み
次に目に入った上半身を起こしたナイトガンダムを見て
「・・・・・あっ・・・・・・」
固まった。
すずかは一言で言えば、内気な大人しい子である。今ではアリサやなのは達との付き合いで、少しは改善されているが、
(昔のすずかだったらあの時、本を取る手助けはしても、初対面のはやてに声を掛けたりはしなかっただろう。)
内気で大人しい事には変わり名は無い。そのため、初対面での挨拶などでは常に緊張してしまうこともよくあり、
「・・・・・あっ・・・・・・えっ・・・・・」
今は正にそんな状況であった。
特に今回は、相手が人間でないため、緊張を通り越してパニックを起こしそうになるが、どうしたらいいものかと必死に考える。
「(どうしようどうしよう!!言葉は通じるのかな?ジェスチャーのほうがいいかな?ああでも、衛生放送で見たアニメだと
降伏を表す白旗が向こうでは『相手を全滅させるまで戦いぬく』って意味だったし、下手にジェスチャーして、
偶然に『お前を殺す』という意味だったら・・・ああ・・・どうしよどうしよどうし)あの」
傍目から見ても分かるくらいに慌てているすずかに、ナイトガンダムは落ち着かせようと堪らず声をかけた。
「そんなに慌てないで、落ち着いて」
「は・・・はい!!」
「深呼吸をしてごらん。ゆっくりと」
「はい。す〜は〜、す〜は〜、す〜は〜」
優しく語り掛けてくるナイトガンダムの声に従い、すずかは言われた通りに数回深呼吸をする。
その様子を微笑ましく見ていたナイトガンダムは、頃合を見計らって再び声を掛ける。
「落ち着いたかい?」
「はい・・・・あの・・・・ありがとうございます」
「いや、お礼を言うのは私の方だよ。君が助けてくれたんだね?」
「えっ・・・・はい。そうなります」
肯定の返事を聞いたナイトガンダムは無言で頷くと、ゆっくりとベッドから出る。
そしてすずかの目の前まで近づくと、
「何処の誰かも知らぬ私を助けていただき、誠にありがとうございます。私、ラクロアの騎士・ガンダムと申します」
跪いて頭を垂れながら感謝の言葉と、自身の名前を名乗る。
その光栄は、宛ら小さな姫に忠誠を誓う騎士のようであった。

229 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:05:22 ID:/3MYsNR4
「あっ、はい。どういたしまして。私はすずか。月村すずかと言います」
ナイトガンダムの突然の対応に、すずかは反射的に自身の名前を呟きながらペコペコと頭を下げる。
その光景は自分のミスを必死に上司に謝る新入社員のようである。
すずかのあまりの必死な反応に、ナイトガンダムは自然と笑みを溢す。だが、直に顔を引き締め、あることを尋ねる。
「すずか殿、お尋ねしたい事があるのですが、よろしいでしょうか?」
「すずかでいいですよ、ガンダムさん」
「わかりました、すずか。早速なのですが、『スダ・ドアカワールド』をご存知ですか?」
顔では冷静を装ってはいるが、すずかの回答に胸の高鳴りを抑えようと必死になるナイトガンダム。
この質問の回答で全てが分かる。もし、ここが『スダ・ドアカワールド』だったら、即『はい』と答える筈。だが、
「スダ・ドアカワールド?どこかの・・・・テーマパークですか?」
その答えは、ナイトガンダムが異世界に飛ばされた事、サタンガンダムが吐いた言葉が負け惜しみでない事、
その二つが立証された瞬間だった。

・テラス

「へぇ〜、じゃあナイトガンダムがいた世界って、正に剣と魔法の世界なんだ〜」

あの後、ナイトガンダムが起きた事を知らせるために、先ずは姉である忍の部屋に向かった二人。
直に『ああ〜エリート兵ムカつく!!』『なんで3%で当たるのよ!?しかもクリティカル!!』
と叫びながら10年前に発売されたゲームを必死にやっている忍を見つけたため、声をかけると
「何〜すすか〜?お姉さんはこのゲームのあまりの不親切さに怒りを覚えて
早速中身を弄ってやろうと思っている真っ最中な・・・・・あああああ!!!!起きたんだ!!」
先ほどまで離すまいと握っていたゲームのコントローラーを投げ捨て、ものすごい速さでナイトガンダムに近づき
マジマジを見つめる。
「う〜ん・・・・・やっぱり可愛いわね〜。ねぇねぇ、君、何処から来たの?異世界?別銀河?火星って事は無いでしょう?
目的は何?侵略?偵察?友好関係を築くための訪問?」
「えっ・・・・あっ・・・あの・・・・・」
楽しそうに質問をマシンガンのようにぶつけて来る忍に、魔王を倒したナイトガンダムも、どうしていいのか分からず慌ててしまう。
「もう、お姉ちゃん。ガンダムさんが困ってるでしょ?」
そんなナイトガンダムの慌てように、すずかは小さく笑いながらも、助けるために暴走している姉を止めようとするが、
「へぇ〜、ガンダム君って言うんだ〜。私は忍。月村忍。この子のお姉さんをやってま〜す。で、話の続きだけど
侵略はやめといたほうがいいわよ〜。ウチのメイドはプレデター以上に強いし、恭也とその家族なんてそれ以上よ。
だけど可愛いわね〜♪金属かと思ったけど、やわらかいし。ほ〜れほれ、もっと伸びろ〜」
「あ・・・あの・・・やめてくらはい」
忍の暴走は止まる事は無かった。

230 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:06:10 ID:/3MYsNR4
その後、すずかの頑張り(といっても、手がつけられなかったので実際暴走を止めたのはすずかが呼んだノエル)により、
忍の暴走も沈静化。
「とりあえず、お茶でも飲みながら、お話ししてはどうでしょう?」
このノエルのアイデアにより、すずか達とガンダムは、庭のテラスでお茶を飲みながら、ナイトガンダムの世界についての話を聞いていた。


「はい、治療や攻撃などで魔法は一般的に使われていました・・・・・ああ、ありがとうございます。ノエルさん」
お茶を持って来たノエルに、笑顔でお礼を言いながらも、話の続きをする。

・自分達の世界では人間族とMS族が共に暮らしていた事
・だが、突然人間を滅ぼし、MS族だけの世界を作ろうとした『サタンガンダム』が現れた事。
・自分は仲間と共に『サタンガンダム』を倒すために旅に出たこと
・苦難の末、仲間の力と三種の神器の力で『サタンガンダム』を倒した事。
・最後の最後で、『サタンガンダム』の魔法を受けてしまい、この世界へ飛ばされた事。

それらの事をゆっくりと、時には所々に説明を入れながら、ナイトガンダムは話した。
「なるほどねぇ〜、話を聞く限りじゃ車なんかは勿論、電気すら日常生活では使って無さそうね。
こっちの時代で言うと中世ヨーロッパっぽい所か〜」
腕を組み、『ウンウン』と頷きながら『納得した』といいたげに頷く忍。
だが、ナイトガンダムはその反応に納得がいかなかった。だから素直に口にした。
「信じるのですか・・・・・・私の話を・・・・・」
彼からしてみれば、自分の話を素直に信じてくれる彼女達の方が信じられなかった。
そもそも、この世界『チキュウ』では自分のようなMS族は存在しない。正に自分はこの世界では『異物』である。
正直『化け物』と罵られて当然なのだ。だが、彼女達は自分を物珍しそうに見てはいるが、けっして恐れてはいなかった。
ナイトガンダムの質問に、忍たちは一瞬ポカンとするが、数秒後には皆一斉に笑い出した。
「ふふふっ、ごめんなさい。急に笑って。だけどガンダム、「信じるのですか」といっても、『貴方』という生き証人が目の前にいるじゃない?」
「それに、ガンダムさんが嘘を言っているとは思えないよ」
何の疑いの色も感じさせない瞳で、自分を見据える忍達に、ナイトガンダムは自分の考えを恥じた。
彼女達は自分の事を疑ってはいない。それ所か、何の警戒も無しに保護してくれた彼女達を、自分は疑ってしまった。
正直、情けない気持ちと罪悪感で胸が一杯だったが、今は素直な気持ちでお礼を言いたかった。
ナイトガンダムは席を立ち、数歩後ろへ下がる。忍達が見渡せる位置まで下がると、先ほどすずかに行った様に跪いて頭を垂れた。
「忍殿、ノエル殿、ファリン殿、すずか。何処も知らぬ私を保護してくれた事、そして、私の話を信じていただいた事に改めて感謝をいたします」

231 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:07:23 ID:/3MYsNR4
「いいのよいいのよ、そんなに畏まらなくても。ほら頭上げて」
忠誠を誓う様に跪くナイトガンダムの姿に、忍は内心では『う〜ん・・・・悪くないわね〜』と思いながらも、頭を上げる様に言う。
「まぁ、事情は分かったわ。ノエル」
「はい、ガンダム様のお部屋ですね。直に用意を致します」
忍とは長い付き合いのため、瞳を見ただけで何をして欲しいのかを理解したノエルは、笑顔で答える。
「というわけだから、このまま家に厄介になっちゃいなさい。この家に住んでるのは私達だけだから心配要らないわ。」
流石に、そこまでしてもらうわけにはいかないと言おうとするが、この世界では自分は異質な存在。
それこそ外にでたら大騒ぎになってしまう。その事を忍達の説明で理解していたナイトガンダムは、彼女達の行為を素直に受け入れる事にした。
「度重なるご好意、このナイトガンダム。感謝の言葉も見つかりません」
「だからそんなに畏まらないで。だけどこう言う状況だと、正に『姫に忠誠を誓う騎士』って感じね。そう思わない?」
空になった各自のティーカップに、おかわりのお茶を注いているファリンに話を振る忍。
「ふふっ、そうですね。でも、忍様には既に『騎士』がいらっしゃるじゃありませんか」
屈託の無い笑みで答えるファリンに、忍は顔を真っ赤にしながら照れを隠す様に無言でファリンの背中をバシバシと叩く。
「あ〜も〜!!ファリンったら!!恥ずかしい台詞禁止!!!」
そんな光景を止める所か、微笑ましく見ていたノエルはすずかに話しかける。
「そうですね。私達に関しては忍様達に仕えるメイドという立場がありますから・・・・ガンダム様は、すずか様の『騎士』ですね」
「そんな、勝手に決めちゃガンダムさんに申し訳ないよ。むしろ『騎士』なら外国人のアリサちゃんのほ・・・・・ああああ!!!!」
突然叫び声をあげながら立ち上がるすずかにびっくりする一同。そして
「今日・・・アリサちゃんが家に来るんだった!!」
その発言により、今度は一同(ナイトガンダム以外)が慌てる事となった。

・月村家リビング

「いい、プランは2つあるわ」
場所は移り変わってリビング。そこでは伊達メガネをかけた忍がホワイトボードを背に仁王立ちしており、
目の前のソファーに行儀良く座るすずか達を見つめていた。
「その・・・・あの・・・・二つのプランというのは・・・・・」
あまりの迫力にビビリながらも、ファリンがおずおずと手を上げながら尋ねると、忍はメガネを光らせながら、
「よく言ったぁ!!!」
とハイテンションに叫びながら水性マジック(赤)で二つのプランを書き出した。

232 :戦国の鉄の城:2008/03/02(日) 22:07:35 ID:LXouDa5T
忍とナイトガンダムのやりとりににやけてしまいました支援

233 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:08:56 ID:/3MYsNR4
      『プランその1=永遠にかくれんぼ作戦』

『プランその2=俺はキカイダー作戦』

書き終えた忍はホワイトボードを平手で叩き、無理矢理注目させようとするが、
「・・・・・・・さて、アリサ様達のおやつでも作りましょうか」
「あっ、子猫達のミルクの時間だ」
「ガンダムさん、屋敷の中を案内しましょうか?」
「ええ、是非お願いします」

       「皆して無視すんなぁああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

忍の叫びが屋敷に木霊した。

「・・・・忍様・・・・・・色々と突っ込みたい所が満載なのですが・・・・先ずはそのネーミング・・ではなく
どんな内用か教えていただけませんか?」
オデコに手を載せ「やれやれ」と頭を振りながら質問をするノエルに
「しょうがないな〜!!」
と、嬉しそうに偉そうに(実際、この家では一番偉いので間違ってはいない)言い放ちながら作戦内用を話し始めた。
「先ずは『永遠にかくれんぼ作戦』。これはぶっちゃけ、ガンダム君をこの月村家に監禁するって寸法よ。これならばれる心配無し!
次の『俺はキカイダー作戦』はそのままの意味で、ガンダム君にロボットに成りすましてもらう作戦。正に『月村の科学力は世界一』わかった?」
説明が終った忍は皆に意見を聞くために顔を向ける。

すると皆(ナイトガンダム以外)が声をそろえて

                「「「プランその二!!!(ですね)(です)」」」

を推薦した。

「・・・・・・・はぁ・・・・・」
皆のテンションについていけないナイトガンダムは、ただ生返事をする事しか出来なかった。

234 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:10:13 ID:/3MYsNR4
・二時間後

「・・・・・・遅いな・・・・・アリサちゃん」
空になったティーカップの淵をなぞりながら呟くすずか。
普通なら既にアリサが来ており、一緒にゲームをしているであろう時間。だが、アリサは未だに来ないでいた。
「携帯電話にも繋がらない・・・・・・どうしたんだろ?」
急用でも出来たのかと思い、アリサの携帯電話に連絡をしてみるが、いくらやっても
『電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないため、かかりません』という音声アナウンスが流れるだけであった。
少なからず心配になったすずかは、おそらく鮫島さんかメイドさんには繋がるだろうと思い、アリサの家に連絡しようと携帯電話を操作しようとしたその時、
月村家の電話が鳴り響いた。
直に電話を取ったノエルは、二言三言話終えた後、静かに受話器を下ろす。
そしていつも以上の冷静な声で忍を呼んだ。

「アリサちゃんが・・・・」
「はい、こちらに来ていないかと、鮫島様から連絡が・・・・・」
真剣な顔で話をする忍とノエル。本来ならすずかは二人の邪魔をしない様に静かにこの場から去るのだが、
二人の深刻な顔、そしてアリサの名前が途端、
「アリサちゃんがどうしたの!!?」
大声を出し、二人の会話に入り込んだ。
「すずか様・・・・あの・・・・・・」
すずかの普段見せない必死な顔にノエルは言葉を詰まらせる。
忍も黙り込むが、観念したように溜息をついた後、電話の内容を話し始めた。
「アリサちゃんがね・・・・・・・家に帰ってこないのよ・・・・・・だから鮫島さんから電話があってね。家にいないかって」
「えっ・・・だって・・アリサちゃんは・・・・・うちに来てないよ・・・・・」
「ええ・・・・だから何かあったのかもしれないって。寄り道してるんじゃないかって言ったんだけど、
今日はアリサちゃんのお父さんが早く帰ってくるらしくって・・・・・・・」
忍はそこで言葉を詰まらせるが、すずかはすべてを理解した。
アリサは俗に言う『お父さんっ子』である。そんな彼女が普段は仕事で中々会えない父親と会えるのだ。
どこかに寄り道しているというのはおかしい。それ以前に連絡か何かを入れる筈である。そうなると・・・・・・
考えれば考えるほど、嫌な不安がすずかの頭を過ぎる。
そんな妹に、姉である忍はゆっくりとしゃがみ、同じ目線ですずかを見据えながら、安心させる様に頭を優しく撫でる。
「ほら、そんな泣きそうな顔しないの。まだ何かあったと決まったわけじゃないんだから。ね?」
安心させるように笑顔で励ます忍に。すずかはゆっくりと頷いた。
「よし、それでこそ私の妹だ。ノエル、車を用意して、私達も探しに(待ってください」
突然聞こえた声に、そこにいた一同が一斉に振り向く。するとそこには、ナイトガンダムが普段戦いで見せるような表情で立っていた。

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:10:25 ID:T6plC1Ih
バッフ・クラン吹いた支援

236 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:11:08 ID:/3MYsNR4
「私も連れて行ってください。人数は少しでも多い方がいい筈です」
「・・・・・・わかったわ。お願いする。ファリンはすずかと家で待ってて。ガンダム君、ついてきて。直に出発するから」
ファリンがすずかを連れてリビングから出たのを確認した忍は近くのコート掛けから自分とノエルのコートを持ち玄関へ向かう。
ナイトガンダムも直に忍の後を追おうとするが
「待って!!ガンダムさん!!」
ファリンに連れられ、部屋に帰った筈のすずかが息を切らせて戻ってきた。
その手には愛用のマフラーと写真を持って。
「これ・・・・外は寒いから・・・・。あと、この子がアリサちゃん・・・・・・だから・・・その・・・」
ナイトガンダムの首ににマフラーを掛け、アリサの写真を渡すすずか。その行為に、早速お礼を言おうと彼女の顔を見るが、
不安で押しつぶされそうな彼女の顔を見た途端、口をつぐむ。そして、彼女との初対面でやった様に目の前で跪き、頭を垂れた。
「すずか。私、騎士ガンダムは必ずや、貴方のご友人を無事に見つけ出す事を誓います。ですから、私達を信じて、お待ちください」
ナイトガンダムの誓いの言葉を聞いたすずかは一瞬キョトンとするが、直に安心したような笑顔を作った。
「分かりました。ナイトガンダム、必ずアリサちゃん見つけてきてください。ただし、一つ命令をします」
「何なりと」
「必ず、無事に帰ってくること。約束してください」
「御意」
約束するように深々と頭を下げた後、立ち上がり、直に忍の後を追った。

・????

「・・・・ん・・・・・ここ・・・は・・・・」
朦朧とする意識の中、アリサ・バニングスはゆっくりと目を開ける。
先ず目に付いたのは真っ暗な景色、だが、暫らくすると目が慣れ、辺りが見えるようになった。
割れた窓ガラス、彼方此方タイルが剥がれている床。コンクリートがむき出しになっている壁とそこに書かれている落書き。
散乱している缶などのゴミ。この事から自分がいる所は廃棄されたビル。割れた窓ガラスの景色から見るに、自分がいる場所は
市街地の外れ、おそらく丘の上の墓地の近くにある、取り壊されずにそのまま放置されているあの廃ビルであろうと考える。
続いて今の自分の状態を確認する。
両手両足が縛られており、近くには学校のカバンと壊れた携帯電話。
なぜ自分はつかまっているんだろう?と考えた途端、数時間前の出来ごとがフラッシュバックのように頭をよぎった。
「確か、学校ですずかと一緒に遊ぶ約束をした後、鮫島の帰りをまってたんだっけ。なのはもすずかも掃除当番で遅かったから
今日は一人で帰ることになって・・・・・・校門で待ってたら・・・・・パパの知り合いって人が尋ねてきて・・・・・・
最初は怪しいと思ったんだけど・・・・今日パパの帰りが早いことも知ってたし、パパの会社の社員証をもってたら、信用して、
鮫島には悪いと思ったんだけど、すずかの家に持ってくゲームの整理や、パパに食べてもらいたいクッキーの下拵えとかしたかったから。
その人と一緒に家に向かっている途中で・・・・誰かに強い力で押さえつけれて、騒ごうとしたらなにか変なにおいがする布を押し付けられて・・・・・」
ここでアリサの記憶は途切れた。だが、最後にはっきりと憶えているのは
「おやおや、ようやくお目覚めですか?アリサお姫様?」
自分を騙し、自分をここに監禁させている男の顔だった。

237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:12:25 ID:WeN7xC5J
支援

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:12:47 ID:T6plC1Ih
どうしよう……アリサ誘拐されちゃうネタ被った。
しかもこっちもSDクロスSS関係者なのに支援

239 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 22:14:02 ID:Vc90+Jgh
>>238
あなたはまさか…。
それと支援

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:18:35 ID:Jey/5i8O
サイコゴーレムとドライセンの攻撃力は異常支援

241 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 22:19:33 ID:Vc90+Jgh
こんなに遅いと言う事はさるさんをくらいましたな。こりゃあ。

242 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:24:19 ID:/3MYsNR4
「ここで分かれましょう」
ノエルの運転する車から降りたナイトガンダム達はアリサを手分けして探す事にした。
商店街や海沿いはアリサの関係者が探している。そのため忍達は市街地の外れ、神社や山奥を探す事にした。
「見つけたら直に連絡を、ガンダム君も、連絡する時はこれを使ってね」
そう言い、忍はポケットから予備の携帯電話を取り出し、ナイトガンダムに渡す。
「この辺なら、人があまりいない分、ガンダム君も行動はしやすい筈よ。お願いね」
「分かりました。皆さんも気をつけて」
ナイトガンダムの気遣いに、二人は笑顔で頷いた後、一斉に行動を開始した。


「あんた・・・・・どう言うつもり?これ、犯罪よ!!?」
捕まったことへの恐怖感を誤魔化す為に、いつもの強気な態度で言い放つ。
だが、アリサを誘拐した男はその態度を鼻で笑いながらゆっくりと近づいてくる。
「ふふっ、さすがはあのバニングス氏の娘さんだ・・・・・お気が強い」
「・・・・・あんた、一体何が目的・・・・?」
「何、君のお父さんに、幾つかの取引きから手を引いてもらうようにお願いするだけだよ。
まぁ、いくら仕事人間の彼でも、娘の命には変えられまい」
「(こいつ・・・・パパの・・・)・・・・・・ふざけないで・・・・」
アリサは言葉を吐き捨てながら余裕たっぷりの笑みで答える男を射殺さんばかりに睨みつける。
同時にこの男が語った内容を頭の中で整理する。
「(・・・・・こいつは、『幾つかの取引きから手を引いてもらう』って言った。ほぼ間違いなくパパのライバル会社の回し者。
多分直接関与するとマズイだろうから、この男は雇われてるのね。だけど、普通の手段で勝てないからって誘拐なんで真似をするなんて)
ふふっ、情けない相手」
アリサは可笑しくて仕方が無かった。相手があまりにも情けなくて。むしろ哀れにも思える。
「・・・なんだと?」
急に不適に笑い出したアリサに、男も余裕の笑みを崩す。
「だってそうでしょ?パパに実力で勝てないからってこんな手を使うなんて。情けないと思わない?はっ、こんな
馬鹿な方法しか思いつかないなんて、そいつ、先はなが(パシッ!!!」
突然の男の平手打ちがアリサを襲った。
お嬢様と言われるアリサでも、決して甘やかされて育てられたわけではない。父親に叩かれた事も何回かある。
だが、そのすべてがアリサに非があったため、父親から与えられるその痛みを甘んじて受け入れる事ができた。
だが、今回のは違う。一方的な、理不尽な痛みだ。
「うるせぇガキだ・・・・・・まぁいい。今から黙らせてやる。いや、騒がしくなるかなぁ?おい!!」
先ほどとはうって変わってドスの聞いた声で叫ぶ男。

243 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 22:26:44 ID:Vc90+Jgh
あれ、さるさんをくらってたわけじゃなかったんですね。
不吉な事を申し上げてごめんなさい。
そして支援です。

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:38:12 ID:Jey/5i8O
よくバウンドミミックで経験地稼ぎしてmp切れてたなあ支援

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:39:39 ID:RLhAWoVF
SFCのナイトガンダム物語第三章はアムロを鍛えておかないと地獄支援

246 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:41:37 ID:/3MYsNR4
すると、奥の部屋から数にして4人の男が歩いてきた。どの男も自分の姿を見た途端、欲望をむき出しにした笑みを浮かべる。
「ヒッ!」
その男達の姿を見たアリサは顔を引きつらせる。
彼女は今回ほど自分の知識の多さを後悔した事は無い。
分かってしまったからだ、自分がこれから何をされるのかを。どんな目に遭うのかを。
「ひゅ〜、アリサちゃん、自分が何されるか分かってるんだ〜。最近の小学生は進んでるねぇ〜」
後から来た男の一人が、口笛を吹きながら嬉しそうに呟く。それに釣られて笑い出す男達。
彼らは楽しんでいた。アリサの怯える姿を、同時に感謝をしていた。このような娯楽を提供してくれた雇い主に。
「悪いね〜、アリサちゃん。今から君が思っている通りのことをするよ〜。でも安心してね、君の初めてはちゃ〜んと記録するから」
ビデオカメラを構えた男が、ニヤつきながらアリサの姿を撮影し始めると同時に、残りの男達がジリジリと距離をつめていく。
「いや・・・いやぁ!!!!」
恐怖に耐え切れなくなったアリサは堪らずに叫ぶ。
「こいつ!暴れるな!!」
業を煮やした男達は暴れるアリサを力づくで押さえつける。どうにか逃げようともがくも、
大の大人が3人がかりで押さえつけているため、動く事ができない。
ならせめて罵倒でも浴びせてやろうとするが
「おい!口になんか詰め込んどけ!!」
「なにするムグッ!!」
おそらくは男達の所持品であろうハンカチを無理矢理口につめられ、声も出す事が出来なくなった。
そのため、恐怖も一段と増し、自然と目を閉じる。
「(いや・・・・・こんなの・・・・・・いや!!!)」
本当ならすずかの家で遊んだ後、パパと一緒に食事をしているであろう時間。
だが現実では手足を縛られ、目の前の男達にいやらしい事をされようとしている。
「おいおい、俺は騒ぐ方が良かったんだけどなぁ〜」
「文句言うなよ。楽しめる上に金までもらえるんだ。これ以上我侭言ったら天罰が下るぜ」
いっそ思いっきり泣いてしまおう。そうすれば少しでも気が紛れるかもしれない。
「さて、先ずは俺からだ。さ〜て、アリサちゃん脱ぎ脱ぎしましょ〜ね〜」
男の生暖かい息が肌に触れる。制服のリボンが取られる。

           いや・・・・・泣くものか。泣けばあいつらは喜ぶだけだ。

「(・・そうよ・・・・私は、アリサ・バニングスよ!泣くなんて絶対しない!泣いてたまるもんですか!!!)」
腹は決まった。私は泣かない。私は屈しない。絶対に!!!
せめてもの抵抗にと、目の前にいるであろう男を睨みつけてやろう目を開ける。

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:41:54 ID:T6plC1Ih
SD魂を持つ者は引かれ合う支援

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:48:17 ID:Jey/5i8O
ヤザン生贄にしてメデューサキュべレイ復活支援

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:48:50 ID:hSbXfufp
ちょっと感覚開け過ぎじゃないかな?
もしや書きながら投下とかしてる?
支援

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:49:26 ID:RLhAWoVF
バーサル最強の剣盾はみんなが一度は通る道支援

251 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 22:50:06 ID:Vc90+Jgh
今度こそさるさんをくらったとウロスの方で言ってました。

252 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:50:32 ID:/3MYsNR4
案の定、目の前には興奮しているのか、息を荒くする男の顔があった。その変態男と目が合ったため、射殺さんばかりに睨みつけようとしたが

                    「グギャ!!」

彼女は男を睨みつける事が出来なかった。
当然だ、男は真横から飛んできた空き缶の直撃を受け、彼女の目の前で奇声をあげながら真横に吹き飛び、ゴミが散らかっている床に顔から着地。
そのまま鼻血を面白いように出しながら体を痙攣させ、気絶したからだ。
アリサは無論、突然仲間が吹き飛んだ事に唖然とするが、直に空き缶が飛んできた方を向く。するとそこには

            「・・・・・ロボット・・・・?」

アリサの足を抑えていた男が第一印象を呟く。
大きさからして1メートル強。西洋の甲冑のような物を着たロボットが、自分達を睨みつけていた。
「何だぁ?テメェは!!?」
見た目から、恐怖感や危機感を感じなかった上、せっかくの楽しみを邪魔された事に、
アリサを押さえつけていた男は強気な態度を取る。だが、
乱入者は浴びせられる罵倒を無視し、アリサの足を押さえている男に近づく。
楽しみを邪魔された上に、無視までされた男は、顔を真っ赤にしながらアリサの足から手を離し、
「無視すんじゃねぇ!!!」
感情に任せて、殴りかかった。男の拳が迫るが、乱入者はそれを軽々と受け止める。そして
「外道に語る言葉など・・・・無い!!!!!!」
乱入者・ナイトガンダムは掴んだままの男の拳を引き、男の体を無理矢理こちらに寄らせる。
そして十分リーチが届く距離まで近づいた瞬間に

                「ドゴッ!!」

男の顔面に強烈なストレートを放った。
その結果、男は最初に吹き飛ばされた男同様に奇声をあげながら倒れこむ。
その姿にアリサの手を拘束していた男は、顔を引きつらせ、逃げようとするが
「逃がさん!!!」
ナイトガンダムは飛び上がり、先ほどストレートを放ち、ゆっくりと倒れこんでいる最中の男の頭を踏み台にし、さらにジャンプ。
一気に加速をつけながら体を回転させ、背を向け逃げようとしている男の背中に蹴りを叩き込んだ。

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:50:40 ID:T6plC1Ih
>>249
ウロスによると今度こそさるさんくらった模様。
しかし避難所に投下はなし……まさか場所を知らない?

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:50:42 ID:Jey/5i8O
マッドゴーレムのHPが判明した時はあまりの低さにショックを受けたよ支援

255 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:51:49 ID:/3MYsNR4
「な・・・なんだ・・・こいつは・・・・・・」
陵辱されるアリサを撮影する筈だった男は、今は自分達の仲間を次々と倒していく乱入者を写していた。
こいつは一体何なんだ?ロボットなのか?生物なのか?この女の子の知り合いなのか。
自問しながらも、自分でも不思議なほどに冷静に、真剣にカメラを回す男。
だが、男の撮影はここで終る。
ナイトガンダムが放った拳が、男の鳩尾に直撃したからだ。

「う・・・動くなぁ!!!!!!」
狂ったように叫び声をあげながら、仲間をすべて倒したナイトガンダムに向かって叫ぶ男。
その手には拳銃が握られており、恐怖で震えてはいるものの、その狙いは真っ直ぐナイトガンダムに向けれていた。
「てめぇは・・・・てめぇは・・・・・何者なんだよ!!!」
叫びながら連続して3発放つ。だが、手の震えで照準がずれているため、ナイトガンダムには当たらず、床と壁に小さな穴を開ける結果に終った。
突然の発砲音にアリサは目を瞑り、身を縮ませる。
だがナイトガンダムは動かず、真っ直ぐに男を見据え、ゆっくりと歩き始めた。
「見・・・見るな・・・来るな・・・来るな・・・・・見るなぁ!!!!」
口から涎を撒き散らしながら連続して発砲。
乾いた音が廃ビルに響き、そのたびにアリサは体を震わせるが、ナイトガンダムは恐怖を全く表さずに歩み続ける。
むしろ恐怖を感じているのは発砲を続ける男の方だった。
拳銃の弾を恐れずに自分に向かってくる、ロボットなのか生物なのかも分からない者。ただ、その瞳は
倒すべき敵を・・・自分を・・・・ずっと見つめていた。
「だから・・・・来るなって・・・・・見るなって・・・・・言ってるだろ!!!!」
もう男には狙いをつける余裕も無かった。だが、距離が近かったため、我武者羅に撃った最後の2発がナイトガンダムの鎧に当たる。
だが、せっかく当たった弾丸も強固な鎧に弾かれ、小さなキズを作るだけに終った。
「満足か?」
震える男の前で立ち止まり、静かに尋ねる。
「あ・・・ああああ・・・・・・」
「答えないのなら構わない。だが、貴様は、我が恩人の友を辱めようとした・・・・・その報いは・・・・・受けてもらう!」
前へジャンプし、一気に相手との距離を詰めたガンダムは鳩尾に拳を放つ。
着地と同時に、うずくまる男のあごに向かって、トドメとばかりに、救い上げるように拳を放った。

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:53:07 ID:T6plC1Ih
ガンダム剣法彗星剣支援

257 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:53:27 ID:/3MYsNR4
一部始終を見ていたアリサはただ呆然とするばかりであった。
自分のピンチに突然現れ、誘拐犯達を次々と打ち倒したロボット。
いや・・・そもそもロボットなのだろうか?
アリサにはそうには思えなかった。確証などは勿論無い。ただ、そんな風に感じるだけなのだが・・・・
「大丈夫かい?」
考え事をしていたため、突然の声にビックリはしたが、被害と言えば制服のリボンを取られた事位なので
『大丈夫』と返事をしようとしたが、
誘拐犯が無理矢理口に詰め込んだ布のせいで、声を発せずにいた。
「酷い事を・・・・・・ちよっと待ってて」
駆け足で近づいてきたナイトガンダムによって詰め込まれた布と、手足のロープを解かれたアリサは、ふらつきながらも
どうにか立ち上がる。
「あの・・・・助けてくれて・・・ありがとう・・・・・えっと・・・・」
次の言葉が見つからずに、途方にくれるアリサに、ナイトガンダムは跪き頭を垂れた。
「申し遅れました。私、ガンダムと申します。アリサ・バニングス殿ですね」
「は・・・・・はい。そうです」
「月村すずかの命により、貴方を探しに参りました。これを」
背中に備え付けてある布袋から、すずかから渡された写真を取り出し、アリサに渡す。
「これ・・・・・」
なのは、アリサ、すずかの3人が写っているこの写真。
これはパパのカメラを使って、鮫島に撮ってもらった写真。世の中に3枚しかない大切な写真。
アリサは無意識に、その写真を抱きしめる。優しく、愛おしく。
その間、ナイトガンダムは何も言わなかった。黙ってアリサの言葉を待つ。
「・・・・・・よし!帰りましょ!その・・・ガンダムさん?」
「ガンダムで構いませんよ」
「わかったわ、私もアリサでいいわ。それとこれ、すずかに返しといて」
渡された写真を返そうと一歩前に出たその時、突然アリサは崩れ落ちた。
突然体に力が入らなくなった事に驚くが、自分の体である。原因は直にわかった。
「はははは・・・・・腰が・・・・抜けちゃった・・・・・」
今までの恐怖や緊張が一気に体に襲い掛かったため、体が素直に反応した結果であった。
「ごめん・・・ガンダム・・・・ちょっと手をかし・・・・・・」
起き上がるために手を借りようと手を伸ばすが、ナイトガンダムはその手をすり抜け、ゆっくりとアリサを抱きしめた。
「えっ・・・・・・ちょ・・・・・・」
アリサはナイトガンダムの突然の行為に顔を真っ赤にするが、自然と不快感は感じなかった。そして耳元で聞こえる声
「アリサ殿・・・・・・貴方は強い。あのような事があっても、自分を見失わずに振舞う事が出来る。おそらくは
皆の下へ帰っても、同じ様に振舞う気でしょう」
ナイトガンダムの言葉には間違いは無かった。だからアリサは黙って聞く。

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:54:43 ID:Jey/5i8O
ビグザムの城じゃ穴の場所を何度も間違えていたなあ支援。

259 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:54:56 ID:/3MYsNR4
「ですが、それでは貴方の心が壊れてしまう。ですから今この場で、今の貴方の本当の気持ちを吐き出してください」
「・・・・・何・・・・言ってるのよ・・・・・私は・・・・わた・・・・し・・・・・・」
口ではどうにか否定しようとするものの、彼女も既に限界だった。

              だから、素直に従う事にした。彼の行為に

「あ・・・・・うあ・・・・・・うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!怖かった!・・・・怖かったよ!!!」
ナイトガンダムにしがみ付き、一心不乱に泣き叫ぶアリサをナイトガンダムは
時より落ち着かせるように優しく背中を叩きながら黙って受け止めた。

ナイトガンダムが忍達に連絡をしたのは、それから数分経ってからの事であった。



・おまけ

「落ち着いたかい?」
「うん・・・・・その・・・・・ありがとう」
「どういたしまして、それじゃ皆に無事を連絡しよう。皆も心配している」
「うん。あっ、でも携帯電話・・・・・・あいつらに・・・・・」
悔しそうに床に転がっている通学カバンを見つめるアリサ。
そこには、踏み潰されて壊されたであろう携帯電話の残骸が無残に散らばっていた。
おそらく、自分を誘拐した後に、カバンの中から見つけて真っ先に壊したんだろうと思った。
「『ケイタイデンワ』ですか?それでしたら、忍殿から連絡する時に使ってくれと渡されました」
写真を入れていた布袋から、忍から渡された携帯電話を取り出し、アリサに見せる。
「GOOD JOBよ!!それじゃあ早速連絡!」
「はい」
頷きながら返事をし、携帯電話を見据える。

10秒経過

20秒経過

30秒経過

「(どうしたんだろう・・・・)」
深刻な顔をしながら携帯電話を見つめるナイトガンダムに、
アリサは『如何したのか?』と聞こうとすると
「・・・・・・アリサ・・・・・・申し訳ありません・・・・・・」
申し訳無さそうに頭を垂れるガンダムに
「なっ・・・ど・・・どうしたの!!?」
アリサは堪らず尋ねた。すると、腹の底から搾り出す様な声で

               「『ケイタイデンワ』の使い方が・・・・・・・分かりません」

アリサは堪らずこけた。それはもう綺麗に。

260 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 22:56:01 ID:/3MYsNR4
こんばんわです。投下終了です。
読んでくださった皆様、支援してくださった皆様、感想を下さった皆様、ありがとうございました。
職人の皆様GJです。
次回はA's本編の第一話に当たる話です。VSヴィータです。
次回は何時になるのやら・・・・・orz

>>249
申し訳ありません。出来てはいるのですが
猿さんに引っかかってしまいまして。

皆様、お騒がせして申し訳ありませんでした。


261 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 22:58:34 ID:Vc90+Jgh
GJと言わせて貰います。
こっそりイデオンやWなどが入ってましたね。そこのところは笑いました。
そしてナイトガンダムは紳士ですね。
しかしさるさんをくらったら、しばらく投下はできないはずですけどどうしてこんなに早く投下が出来たのですか?

262 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 22:59:45 ID:T6plC1Ih
お疲れ様でした。
とらハ的な展開が多めでStS多めなこのスレでは逆に新鮮ですね
あと、せっかくあるんだしさるさんになったら迷わず避難所使ってくださいませ

263 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 23:00:36 ID:/3MYsNR4
>>261
はい、それについてなのですが、支援のレスが2つ以上経った途端、
投下が出来るようになりました。

264 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/02(日) 23:01:44 ID:v+J8zJKt
GJ!ナイトガンダムが格好いいです。

265 :戦国の鉄の城:2008/03/02(日) 23:02:32 ID:LXouDa5T
いろんなところに小ネタをちりばめながら最後にはバシッと
ナイトガンダムがキメた。かっこよかったですぞGJ!

さて、投下するつもりなのですがちょっとした私事のため明日にいたします。
これで失礼するので俺にかまわず投下しちゃってくだせぇ。

266 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:02:51 ID:RLhAWoVF
GJ!
とりあえずゼロガンダムのインフレっぷりは凄かった
BHPが700→7000→70000→80000

267 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:05:15 ID:XGC7Nqpg
最悪の質量兵器と魔法文明の邂逅支援

268 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/02(日) 23:05:51 ID:Vc90+Jgh
>>263
そうだったんですか、わかりました。ありがとうございます。

269 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:05:57 ID:YXILKH9W
高天氏こっちでも投下し始めたのか、GJ!
ただこのスレでは・・・を…に直したほうがいいかも?

270 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:08:09 ID:/nlndIeG
カス・コバヤシ吹いた GJ

271 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 23:14:48 ID:/3MYsNR4
皆様、感想ありがとうございます。
>>269
その事に関してなのですが、倉庫で思い知りました。
一応今の所、行頭に点が来ないように工夫しています。

タイトル別インデックスとクロス元別インデックスに名前がありません。
修正依頼は出したのですが・・・・。
入れるには、それなりの話数を書く必要があるのでしょうか?


272 :R-TYPE Λ:2008/03/02(日) 23:14:48 ID:/FK+rqn9
えーと、となると予約は無いのでしょうか?
でしたら、25分からR-TYPE Λ第6話を投下したいのですが

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:17:16 ID:fw975AqD
来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
↑バイド汚染率100%

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:23:23 ID:XGC7Nqpg
キタ━━━━━━( ;゚Д゚)━━━━━━ !!!!
リアルタイム支援

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:23:34 ID:qRx+21hO
総員、純コシヒカリを携え正座で待機せよ!

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:24:36 ID:RLhAWoVF
俺の嫁のモーニングスター支援

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:25:09 ID:zO7+ka9t
待機。靴下の着用は許可する!

278 :R-TYPE Λ:2008/03/02(日) 23:25:24 ID:/FK+rqn9
それでは投下します



『当たったぞ! 撃墜した! こちら441! 繰り返す、敵を撃・・・』
『441部隊、どうした? 応答せよ! 441、誰か応答しないか!』
『墜落地点に向かった連中はどうなった!? 教導隊は何処へ行ったんだ!』

所属不明機体群による時空管理局本局襲撃と同時刻。
ミッドチルダ首都クラナガン近郊に於いて、同じく不明機体群の襲撃による戦闘が展開されていた。
JS事件により破壊され、後に「ゆりかご」の件を教訓に修復・管理されていた、計3基の地上防衛用迎撃兵器「アインヘリアル」。
それらに対する大気圏外からの超長距離砲撃を皮切りとした戦闘は、地上本部陸上警備隊、首都航空隊、転送ポートの使用制限により本局への帰還が果たせなくなった魔導師、その全てを動員しての大規模戦闘へと発展した。

都市外縁部、41年前の反管理局大規模テロリズムによって破壊されたビル街、第4廃棄都市区画にて繰り広げられる対空戦闘。
魔力弾が大気を切り裂き、砲撃魔法が天を貫く。
しかし不可解な事に、それらに返されるべき不明機体群からの反撃は、余りにも「薄い」ものだった。
時間の経過と共に撃ち上げられる魔力弾幕の密度が増すのとは裏腹に、魔導師の数が増すにつれ徐々に攻撃頻度が低下してゆく不明機体群。
中央区へ攻め込む事もなく、各戦闘地区より廃棄都市上空へと集結するその様子はまるで、予想だにしなかった状況に直面し戸惑っているかの様であった。

状況に変化が起こったのは、戦闘開始より16分後。
聖王教会からの増援、そして戦技教導隊が戦線へと加わった事により、戦闘は新たな局面を迎えた。
数発の砲撃魔法、そして大量の無誘導魔力弾を放ちつつ戦域へと突入した彼等は、無数の誘導操作弾及び大威力砲撃魔法による対空戦闘を開始。
弾速の問題から誘導弾を当てる事は叶わなかったものの、敵機の密集する地点へと放たれた砲撃魔法が、ある1機の不明機体を捉えたのだ。
何らかの情報を収集していたのだろう、球状のレドームを備えたその機体は、高空より降下する所を砲撃され被弾。
正確には、不明機体群によって回避された3発の砲撃の軌道が、偶然にもその機体の降下コースと交差していたのである。

1発目を間一髪で回避した不明機だったが、続く砲撃を完全に躱す事はできなかった。
回避コースに問題があったのではない。
2発目を辛くも回避した直後に3発目、桜色の光を放つ砲撃が襲い掛かったのだ。
それすらも反応してみせる不明機だったが、砲撃の規模が余りにも大き過ぎた。
躱し切れずに機体右側面を吹き飛ばされ、炎を噴きつつ廃墟となったビル街の一画へと降下してゆく不明機。
その瞬間から、流れが変わった。

味方が撃墜された事に動揺したのか、一瞬ながら統率を欠いた動きを見せる不明機体群。
もしくは、撃墜された機体は管制機の役割を果たしていたのかもしれない。
黒煙を引き降下してゆく友軍機を庇おうとしたのか、球状兵装を備えた数機がその周囲へと纏わり付く。
しかし、廃棄都市の至る所へと散開した魔導師達にとって、低空・低速飛行する機体群の側面、もしくは背後を狙う事は容易だった。
無論、それらを妨害するべく複数の機体がバックアップに着く。
だがそれも、ここぞとばかりに放たれる無数の砲撃魔法の前には、完全な防御など為し得る筈も無かった。


279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:25:56 ID:Ybs+Rmsn
ペットボトルで支援用R−TYPEを作成せよ!
対バイド汚染用意!

波動砲チャージ開始!

280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:26:18 ID:fw975AqD
コシヒカリ支援

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:26:21 ID:RLhAWoVF
R-TYPRIII仕様のR-9/0登場祈願支援

282 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/02(日) 23:26:47 ID:/3MYsNR4
ナイトガンダム「・・・・・・・え・・・えっと・・・・・支援です」

283 :R-TYPE Λ:2008/03/02(日) 23:26:53 ID:/FK+rqn9
1機、また1機と、球状兵装による強固な防壁の隙間を突かれ、撃墜されてゆく不明機体群。
撃墜には至らずとも、大小の損傷を受けてゆく複数の機体。
それでも墜落した仲間を見捨てるつもりは無いのか、戦域からの離脱を図る機体は1機たりとも存在しなかった。
それを理解し、好機とばかりに魔力弾と砲撃の密度が増す。
結果、7機の不明機体を撃墜し、更に十数機に対し、恐らくは重大な損傷を与える事に成功した管理局部隊。
このまま管理局優勢の状態が続くかと思われたが、ここまでの一連の行動が、結果として最悪の敵を戦域へと呼び込んでしまう。

他の機体より一回り小さく、深紅の塗装を施された、漆黒のキャノピーを備える機体。
新たに転移してきた僅か6機の機体によって、管理局の優勢は脆くも崩れ去った。

『こちら戦技教導隊所属、高町一等空尉。308部隊、応答を・・・』

球状兵装を備えず、超低空より高速にて戦域へと侵入したその6機は、直ちに管理局部隊による迎撃を受ける。
盾が無いのならば撃墜は容易い。
況してや、建ち並ぶ廃墟のビル群の間を直線で、しかも高速で飛来するのだ。
左右に動けばビルへの接触は必至、正面から放たれる砲撃を躱せる筈もない。
魔導師の誰もがそう考え、それを疑いもしなかった。
無誘導魔力弾の着弾による爆発を目晦ましに、其々に異なる5色の閃光と共に放たれる砲撃魔法。
大気を撃ち抜き、5条の光が不明機へと直撃するかに思われた、次の瞬間。



6機は、忽然と姿を消した。



それが、常識外の超高機動による、隣接する通りへの水平移動によるものと気付いた時には、既に遅く。
左右のビルを、数条の青い光が貫いた。

『308・・・誰か、誰か居ないの? 171、応答して・・・』

狩る者から一転、狩られる者へと身をやつす事となった魔導師達。
建ち並ぶビルの陰へと逃げ込む彼等に対し、6機の狩人は追う素振りすら見せなかった。
上空へと退避してゆく他の不明機群。
内数機が友軍機の救助を目的としてか、ある一定の高度に留まり旋回を始める。
瞬間、地上より撃ち上げられる魔力弾。
しかし、その数瞬後には青い光と共に轟音が響き、ビルが崩れ落ちる。
同時に魔力弾の発射が止み、その地点に展開していた部隊との念話が途絶えるのだ。

『507、281・・・誰か!』

不明機から放たれる青い光。
それらが、魔導師達を直接的に狙う事はなかった。
貫かれるのは彼等の周囲、廃墟のビル群であり、飛散する数十・数百トンの瓦礫によって、魔導師達は次々と無力化されてゆくのだ。
不明機の攻撃が、意図的に直撃を避けている事に魔導師達が気付くまで、然程時間は掛からなかった。
見方によっては、彼等は対象の殺害を避けようとしていると捉える事もできる。


284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:27:57 ID:qRx+21hO
負けるなR-9頑張れR-9支援

285 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/02(日) 23:28:22 ID:7UdBajLK
支援

286 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/02(日) 23:28:25 ID:7UdBajLK
支援

287 :R-TYPE Λ:2008/03/02(日) 23:28:46 ID:/FK+rqn9
しかし、それが何の救いになるというのか。
幾らバリアジャケットを纏っているとはいえ、数百トンもの瓦礫に?まれて死者が出ない筈は無い。
事実、攻撃を受けた部隊との念話は、殆どが途絶したままだ。
気絶した者、魔力を使い果たした者も多いだろうが、死者は確実に居る。
第一に、高度に自動化されていたとはいえ、3基のアインヘリアルが攻撃を受けた時点で、犠牲者は3桁を超えているのだ。
今更、相手が無用な交戦を避けていると判明したところで、管理局部隊からの攻撃が止む事など有り得ない。
そして攻撃を受ければ当然、不明機体群も反撃する。
何も変わりはしない。
残る魔導師達はビル群の陰に身を潜め、気配を消して攻撃の機会を窺う。
新たに、1発の砲撃魔法が墜落地点へと向かう不明機体を撃墜するに至り、6機の狩人もまた積極的な索敵・撃破へと行動を移行した。
位置を変え、陽動を交え、時には自らを囮とさえしながら、不明機の墜落地点へと向かう管理局部隊。
情報を得る為にも、それらのパイロットは何としても確保する必要があった。

『・・・こちら陸士281部隊、ケイト・フランベル二等陸士です。高町一等空尉、ご無事ですか?』
『・・・良かった、まだ無事な人が居たんだね。こちら高町、教導隊は敵の攻撃により離散。各自、其々の墜落地点に向かっています。そちらは?』
『敵の攻撃を受けました。隊長以下9名が重傷、第28区にて救助を待っています。先程、隣接する区画で441部隊が敵を撃墜した模様ですが、現在は念話が繋がりません』

そして、1機目の不明機を撃墜した魔導師、戦技教導隊に所属する、「エースオブエース」こと高町 なのはもまた、墜落地点へと向かっていた。
ビルの階層へと身を隠し、周囲に不明機体の影が無い事を確認し、別のビルへと飛び移る。
それを繰り返し、漸く5kmほど移動した所で、彼女の視界の端に深紅が躍った。

『・・・! ごめん、ちょっと待って!』

念話を中断し、身を隠すなのは。
廃墟のエントランスホール、元は一面のガラス張りであったろうその場所。
吹き抜けの3階に位置するテラス、其処に立つ柱の陰から表を窺う。
ガラスの外れた網目状フレームのすぐ外を、甲高い音を立てながら、深紅の不明機体がゆっくりと横切った。
小刻みな振動が廃墟を揺るがし、細かなコンクリートの破片が天井から降り注ぐ。
地鳴りの様な音が齎す焦燥感を堪えつつ、なのはは不明機体の外観を備に観察する。

機体の半分近くを占める漆黒のキャノピー。
その先端直下に備えられた小さなブースター。
キャノピー後方に背負った、漆黒の巨大な砲身。
深紅の装甲に小さく書き記された、挑戦的な文字の羅列。

《Catch me if you can》

「捕まえられるものなら捕まえてみろ、か・・・」

小さく呟き、文字の横に描かれた鳥のエンブレムを睨む。
名前は忘れたが、子供の頃にテレビアニメで何度か目にした事がある。
確か、途轍もなく足の速い、陽気な鳴き声を上げる鳥のキャラクターだった。
やはり、この不明機体は「地球」の物なのだ。

不明機はなのはの存在に気付く事なく、ビルの前を通り過ぎる。
思わず息を吐くなのは。
同時に彼女は、自身が異常な程に緊張していた事に気付く。
震える唇。
掌に滲む汗。
疾うの昔に克服した筈の、消えはせずとも抑え込む事には慣れた筈の感情が、自身の中で静かに沸き起こっている事実に、彼女は戦慄した。


288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:29:20 ID:RLhAWoVF
地球軍は友軍を決して見捨てない!バイド汚染されてない限りは支援

289 :R-TYPE Λ:2008/03/02(日) 23:30:27 ID:/FK+rqn9
 


怖い。
戦う事が怖い。
殺されるかもしれない事が怖い。
自分を殺そうとする異形の存在が怖い。

こんな恐怖、10年前の撃墜の際にだって感じなかった。
あの時も、自分は魂無き機械に命を奪われかけたのだ。
今回も同じだ。
自分は、自分達は、魂無き機械の軍勢に命を狙われている。
10年前と違うのは、2つだけ。

軍勢を造り、送り出したのが、自らの故郷と同じ「地球」の人々である事。
その機械に、同じ「人間」が搭乗している事。

何故、これ程の恐怖を感じるのか。
同郷の人間が相手だから?
未知の技術が用いられた異形の兵器が相手だから?
これまでに築き上げてきた、魔導師としての常識を覆されたから?

違う、そんな事ではない。
自分が恐れているのは、彼等の持つ異質な「認識」だ。
こうして対峙してみて、はっきりとそれを実感できた。

思うに、今までに自身が対峙してきた相手は、無機質な機械か明確な敵意を持った人間ばかりだった。
両者に共通するのは、こちらを「魔導師」であり「人間」であると、そう理解した上で敵対していたという事。
ガジェットや魔導兵器については只の機械と割り切る事ができたし、人間については主義・主張の違いから対立せざるを得ない状況なのだと理解していた。

だが、今この瞬間、自分達が相対している存在は、恐らくそのどちらでもない。
恐らくは人間であり、更にこちらの姿をはっきりと認識しながらも、決して人間であるとは判じていないと感じられる。
生身で空を飛んでいるからだとか、魔法を使っているからだとか、そういった事から警戒しているのではない。
こちらを「人の形をした何か」と捉え、警戒しているのが明らかに伝わってくるのだ。
捜査官であるはやてや、執務官としての任務に当たるフェイトならば更に詳細な分析も可能だろうが、そうでない自分にさえはっきりと感じられる異常性。
人間の姿を認識しながら、決して人間であるとは信じようとしない。
それはつまりこの場に於いて、人を人とも思わない、如何なる所業も可能であるとの証明に他ならない。

初めは違った。
彼等はこちらの姿を確認するなり、確かに攻撃の手を緩めたのだ。
まるで、その瞬間に初めて人間が相手であるという事実に気付き、戸惑った様に。
しかし仲間が墜とされるや否や、彼等の機動からそれらの戸惑いは一瞬にして消え去り、そしてあの6機が現れた。
あの瞬間、彼等の中で自分達は、「人間」から「人の形をした何か」へと変貌したのだろう。

こちらを直接的に狙わないのは、殺害を避けている訳ではない。
あれは「観察」だ。
彼等は魔導師の、魔法体系の全てを、戦闘を通じて観察しているのだ。
まるで蟲の脚をもぎ、どの様に傷が修復されるのかを観察する、研究者の様に。
自分達は敵として認識されていると同時に、この第4廃棄都市区画というケージに閉じ込められた「研究素材」に過ぎないのだ。
余りにも冷酷なその事実が、彼等の挙動を通して伝わるその認識が、恐ろしくて仕方ない。




290 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/02(日) 23:31:20 ID:7UdBajLK
支援

291 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/02(日) 23:31:24 ID:7UdBajLK
支援

292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:31:28 ID:RLhAWoVF
R-TYPERにとっちゃ絶望的な戦いは日常茶飯事支援

293 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/02(日) 23:31:29 ID:7UdBajLK
支援

294 :R-TYPE Λ:2008/03/02(日) 23:31:54 ID:/FK+rqn9
沸き起こる恐怖を堪え相棒を握り直すと、なのははコンクリート柱の陰より身を乗り出す。
不明機の影は無い。
音も聴こえない。
念話を繋げ、周囲の様子を確認する。

『・・・こちら高町。フランベル二等陸士、第31区周辺に敵は?』

応答はすぐにあった。

『こちらフランベル。視界不良の為、はっきりとは分かりませんが・・・空尉は、今はどちらに?』
『大きなヘリポートのあるビル、分かる? その隣の、幅の広いビルだよ』
『でしたら・・・ええ、東側からは敵影は確認できません』

その返答に安堵の息を吐き、しかしすぐに表情を引き締めると、次のビルへ移動する為に空中へと身を投じる。
直後、背後から轟音と衝撃が襲い掛かった。
咄嗟に振り返り、レイジングハート・エクセリオンの矛先を音の発生源へと向ける。
しかし、なのはが砲撃を繰り出すより早く、粉塵の中に光が瞬いた。
彼女の眼前、大理石の床面に無数の弾痕が刻まれる。
大きく横に飛び、迫る質量兵器の弾幕を回避。
視線を上げ、粉塵の中心へと目を凝らす。

「っ!・・・デタラメだよ・・・!」

あの、深紅の不明機体が其処に居た。
信じられない事に、幾層もの分厚いコンクリート壁を体当たりで打ち破り、彼女の背後を取ったのだ。
驚愕するなのはを嘲笑うかの様に、再び質量兵器が乱射される。

初めから見透かされていたのだ。
自分が此処に身を潜めている事も、外部の味方から周囲の情報を得ている事も。
全て承知の上でその眼前を横切り、動く頃を見計らって背後から奇襲。
それだけではない。
少なくとも自分に関しては、僅かでも生かしておくつもりは無いらしい。
事実、こうして質量兵器の直射による攻撃に曝されている。
何故?

思考しつつも身体は止まらない。
高速で不明機体の下方へと滑り込み、質量兵器を回避。
レイジングハートを頭上へと向け、砲撃を放つ。
ショートバスター。
桜色の閃光が、ビル内部を貫く。
しかし光が収まった後、其処に不明機体の姿は無かった。

「消え・・・!」

直後に、なのはの現位置と同高度、エントランスホール1階の壁を、無数の砲弾が撃ち抜く。
アクセルフィン発動、横薙ぎの掃射を高速移動で潜り抜けて回避。
掃射の角度から不明機の位置を予測、レイジングハートによる高速演算・照準補正。
掃射が途絶える直前、ショートバスターを壁面越しに不明機へと叩き込む。
凄まじい発射音、そしてコンクリート壁の粉砕音と共に、ビル全体が崩壊を始めた。


295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:32:49 ID:fw975AqD
久しぶりにPCエンジン版をやってみた支援

296 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/02(日) 23:32:53 ID:7UdBajLK
支援

297 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/02(日) 23:32:59 ID:7UdBajLK
支援

298 :R-TYPE Λ:2008/03/02(日) 23:33:07 ID:/FK+rqn9
移動を止める事なく、続けざまに床面へとショートバスターを放つ。
轟音と共に床面へと大穴が開き、なのはは戸惑う事無くその中、下水道へと飛び込んだ。
同時に彼女は、自身の背後を突き抜ける大質量物体の存在を、衝撃という形で感じ取る。
恐らく、不明機の体当たり。
穴への侵入があと数瞬でも遅れていれば、その突進をまともに受けていただろう。
背筋を走る冷たい感覚。
逃げ込んだ下水道の中から、自身が開けた穴の外の様子を探る。
敵は、こちらを見失ったのだろうか?

「・・・っ!」

甲高い音。
巨大な影が、穴の周囲をうろつく。
それが何かなど、考えるまでもない。

不明機は、こちらを見失ってなどいなかった。
自分が下水道へと逃げ込んだ事を、既に見抜いている。

バスターでの撹乱を行おうと、レイジングハートを構えるなのは。
しかしその行動は、他ならぬレイジングハートの判断によって中断される。
彼女の視界に映り込む、あの不明機体とは異なる影。
蛇腹状のチューブ、機体各所に備えられた鋭角状の突起。



そして、「高熱」に揺らめく大気の影。



『Master!』

レイジングハートの声に我へと返る暇もなく、発動したアクセルフィンによって、下水道のより奥へと突き進む。
最後に視界の端を掠めたのは、赤々と燃え上がる炎の色。

ありったけの魔力をアクセルフィンへと注ぎ込み、翔ける。
背後より響く噴射音。
翔ける。
空気の爆ぜる、重い音が振動となって轟く。
翔ける。
背後から射す赤い光に、振り返る余裕など、無い。
翔ける。
視界を埋め尽くす光、巨竜の咆哮の如き轟音、脚を焼く灼熱の熱気。
レイジングハートが、なのはが、叫んだ。

『Short Buster!』
「ああああぁぁッッ!」

焦燥すら感じさせる音声、そして悲鳴じみた絶叫と共に、桜色の砲撃が下水道の天井を貫く。
進行方向の上方へと穿たれる穴。
貫通を確認する暇もあればこそ、なのははその中へと飛び込んだ。
瞬間、背後からの圧力が急激に膨れ上がる。
それに押されるがままに、なのはの身体は外へと向かって加速していた。
アクセルフィンの推力ではない。
その前進運動は、もはやなのはとレイジングハートの制御下になかった。
暴力的な光と大気の奔流に押しやられるまま、銃弾の如き速度で地上へと飛び出す。
直後、その後を追う様に、爆炎が噴き上がった。


299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:33:13 ID:RLhAWoVF
捕まるくらいなら自爆しそう支援

300 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/02(日) 23:33:32 ID:7UdBajLK
xしえん

301 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/02(日) 23:34:07 ID:7UdBajLK
支援

302 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/02(日) 23:34:11 ID:7UdBajLK
支援

303 :R-TYPE Λ:2008/03/02(日) 23:34:32 ID:/FK+rqn9
「・・・! ・・・!」

自らの悲鳴すら掻き消える爆発音、そしてバリアジャケットを蝕む炎熱の中、辛うじて見開かれたなのはの目に信じられない光景が飛び込む。
廃棄都市区画の至る所から噴き上がる爆炎。
それらは彼女の直下と同じく、下水道から噴き上がった炎だ。
しかし、範囲が広すぎる。
隣接する区画だけに留まらず、この広大な第4廃棄都市区画のほぼ全域で爆発が発生しているではないか。

自らの状態を確認する事も忘れ、思わず先程まで身を潜めていたビルを探す。
それは数kmほど離れた地点で、既に瓦礫の山と化していた。
その周辺区画は一帯が業火に?まれ、まるで核でも炸裂したかの如き惨状を呈している。

その業火の中、数十秒前まで彼女が潜伏していたビルの残骸の中から、1機の不明機体が姿を現した。
周囲の獄炎を意に介する事もなく、その中からゆっくりと上昇する黄色の機体。
機体の各所にチューブを張り巡らせ、複数の巨大な放熱器、そして物理的な充填機能を果たしているかは怪しいが、燃料タンクらしきユニットを備えている。
今までに目にした不明機と比べて、2回り近く大きいその機体には更に複数の鋭角が存在し、正に凶悪そのものといった印象を見る者に与えていた。
そして何より、キャノピー直下で消えゆく小さな炎、漆黒のノズル。

「火炎放射器・・・!」

凡そ、戦闘機に搭載する物とは思えない兵器。
しかもあの爆発から考えて、通常の燃焼を用いた火炎ではあるまい。
十数秒前までそんなものに自身が追い掛けられていた事を思い返し、なのはは身震いした。
と、ビルの谷間に浮かぶ彼女の姿を捉えたのか、不明機が機首をこちらへと向ける。
タンク状のユニットへと集束する、青い光。

まさか、この距離から?
既に、先程のビルからは2km以上離れている。
幾ら通常の物ではないとはいえ、閉鎖空間ではなく空中、しかもこれほど離れた地点に炎が到達するとは思えない。
だがそんな考えも、ノズルの先端から赤い光が洩れ出ると同時に掻き消えた。

咄嗟に身を翻し、アクセルフィンによって横へ飛ぶ。
直後に不明機のノズルが閃光を発し、直径が6、7mはあろうかという巨大な炎の奔流が、呻りを上げて側面の空間を貫いた。
その想像を絶する高熱は、例え直撃せずともなのはの肌を焼かんとする。
辛うじてバリアジャケットに阻まれてはいるものの、それでも防ぎ切れなかった熱気が彼女の髪を焦がした。

「うぁ・・・あぁ・・・ッ!?」
『一尉!? 無事ですか、一尉!』

フランベル二等陸士からの念話。
しかし応答を返す余裕など、なのはには無かった。
炎の筋が蠢き、急激に彼女へと迫ってきたのだ。

「レイジングハート!」
『Oval Protection』


304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:35:16 ID:RLhAWoVF
ザイオング慣性制御システムにより秒速208km支援

305 :R-TYPE Λ:2008/03/02(日) 23:36:10 ID:/FK+rqn9
ビルとビルの合間へと飛び込み、即座にオーバルプロテクションを発動。
直後、頭上から炎の壁が襲い掛かる。
ビルの壁面を直撃した炎が、障害物に沿ってそのまま下方へと侵入してきたらしい。
これだけの距離を減衰する事なく直進するその火力といい、やはり通常の炎ではない。
即座に先程とは反対の通りへと抜けるものの、後を追う様にビルの間から噴き出した炎の勢いは、なのはの飛行速度を遥かに超えていた。
忽ちの内に業火に呑み込まれ、溶鉱炉内部を思わせる灼熱の大気に呼吸を封じられる。
オーバルプロテクションに罅、猶予は数秒も無い。
此処でバリアが砕ければ、それこそ5秒と掛からずに焼死する事となるだろう。
地面と平行に飛び続けるも炎の壁が晴れる様子は無く、なのはは急上昇で上空へと逃れる。
そして、その場景を目にした。

炎に覆われた範囲は、なのはの予想を遥かに越えていた。
隣接するビルの1つか2つが巻き込まれたか、との予想だったのだが、実際には当該区画全域が業火の中に沈んでいたのだ。
いや、正確には隣接する区画にも被害が及んでいる。
2区画に匹敵する範囲が、完全に炎に覆われていた。
絶句するなのは。
もしあのまま直進していたとして、オーバルプロテクションが効力を失う頃には、未だ炎の中だったろう。

『Behind you!』
「えっ・・・」

レイジングハートの警告。
回避に移ろうとした時には、もう遅かった。

「きゃ・・・!」

衝撃。
凄まじい風圧が、凶器となってなのはを襲う。
唐突に数十mもの距離を吹き飛ばされた彼女は、咄嗟にレイジングハートを構え、バスターの発射態勢を取った。
桜色の光が集束、しかしそれが放たれる寸前、またもなのはの身体を衝撃波が襲う。

「うああぁッ!」

あらぬ方向へと放たれるショートバスター。
その瞬間、なのはは何が起こっているのかを理解した。

この攻撃の正体は、不明機体が高速飛行する際に起こる衝撃波だ。
こちらが攻撃態勢に入るや否や至近距離を通過して、衝撃による攻撃を行っているのだ。
そして彼等が、執拗に自分を狙う理由。
彼等は砲撃魔導師を警戒し、恐らくは既に魔力光による識別を行っている。
つまり、最初の1機を撃墜したのが自分である事を見抜いているのだ。
だからこそ、あれ程まで執拗に攻撃を仕掛けてきたのだろう。
そして今、動きを封じる事である程度の安全を確保し、対象の撃墜から観察へと移行したという事か。

三度、衝撃波に煽られ、吹き飛ばされる。
既に意識は朦朧とし、視界は霞み始めていた。
バリアジャケットでも防ぎ切れぬ衝撃が脳を揺さ振り、彼女の意識を刈り取らんとする。
此処で意識を失えば、眼下に拡がる業火の中へと墜ちる事となるだろう。
そうなれば、万が一にも生存の可能性は無い。
唯一、生還の望みがあるとすれば、この区画を脱して他の部隊と合流する事だが、この敵はそれを許すほど甘くはないだろう。

「あ・・・ぐっ・・・」


306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:36:15 ID:q7wbQXIE
そら人間の形した奴らが弾撃ってきたらバイドだと思いもするわな支援

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:38:01 ID:RLhAWoVF
火炎放射器は非人道的兵器支援

308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:38:11 ID:fw975AqD
ホント、最高だわ支援

309 :R-TYPE Λ:2008/03/02(日) 23:38:13 ID:/FK+rqn9
そうして、幾度か宙を舞った頃。
辛うじて意識を保つ彼女の周囲に、2機の不明機体が姿を現した。
深紅の機体。
魔導師達を狩人から獲物へと貶めた6機の内2機が、なのはの左右側面に浮かび彼女を観察している。
彼方では青い光と共にビルが崩れ落ち、残る4機の「狩り」が未だ継続している事を示していた。
地上から撃ち上げられる魔力弾の数は決して少なくはないが、あの4機によって狩り尽くされるのも時間の問題だろう。
更には、例の火炎放射器を備えた黄色の機体が複数、禿鷹の様に頭上を旋回している。
あれらが本格的に攻勢を開始すれば、この第4廃棄都市区画そのものが数分で業火に沈む事となるのは予想に難くない。
認めたくはないが、万策尽きたという事か。

だがその時、予想だにしなかった事が起こる。
目前の機体から調整中のスピーカーにも似た音が響いたのだ。
次いで、その「音」が宙へと放たれる。



『・・・バイド係数、検出不能。大気組成、クリア・・・聞こえるか?』



その音、つまり人間の「声」は、聞き慣れた言語となってなのはの鼓膜を叩いた。
瞬時に意識が冴え渡り、驚愕の面持ちで不明機体を見る。
深紅の機体は変わらず其処にあったが、見ればその砲口は彼女から逸らされていた。
少なくとも今は、彼女とこれ以上争うつもりは無いという事か。

肩の力を抜き、構えていたレイジングハートの矛先をゆっくりと下ろす。
相棒は何も言わない。
その沈黙は即ち、主の判断に従うとの意思を示している。
それでも各種防御魔法、アクセルフィンの発動には備えているが。
何より、言葉を交わす事による相互理解は、如何なる理由に基づく武力行使よりも彼女達が望む事だ。
不明機もそれを理解したのか、彼女に対し機体側面を向ける。
そして、更なる言葉が発せられた。
探る様な、それでいて何処か戸惑った声が。

『・・・こちら国連宇宙軍所属、第17異層次元航行艦隊。当該異層次元に確認された、敵対的な脅威の排除を任務としている。貴女は・・・「人間」・・・なのか?』

まるで、自身の目に映る光景が理解できない、とでも言いたげな問い掛け。
多分に混乱しつつも、なのはは何とか言葉を搾り出す。

「・・・こちら時空管理局所属、戦技教導隊。聞こえますか? 此処はミッドチルダ、次元世界の中心地です。そして見ての通り、我々は人間です」

数秒の沈黙、そして返答。

『感度良好だ。失礼ながら時空管理局という組織について、当方には一切の情報が無い。繰り返すが、貴方がたは人間なのか?』
「そうです。貴方達は? 地球の軍事組織なのですか? 何の目的があって此処に?」
『・・・説明したい所だが、どうも我々の間には誤解が生じている様に思われる。暫く待って欲しい。こちらは無益な交戦を望んではいない』

交戦を望まないとの言葉に、なのはは視線を鋭くする。
そして、毅然とその要求を突き付けた。

「なら姿を見せなさい。機体ではなく、乗員の姿を。この要求が受け入れられない以上、私は貴方がたを脅威と看做します」


310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:40:17 ID:+3vHy6Ja
なのは勢悲痛だ……
支援


311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:40:25 ID:RLhAWoVF
しかしなんつー火力だ灼熱波動砲支援

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:40:27 ID:zO7+ka9t
興奮のあまり鼻血でそう……支援

313 :R-TYPE Λ:2008/03/02(日) 23:40:54 ID:/FK+rqn9
震えそうになる手を握り締め、言い放つ。
これは賭けだ。
この2機を相手にして、生還できる確立など僅かにも存在しない事は、彼女自身が良く理解していた。
アクセルシューターの弾速は不明機の速度に及ばず、ショートバスター以外の砲撃を放とうにも、足を止めた瞬間に狙い撃たれるのは目に見えている。
しかし彼等は間違いなく、こちらとの対話を望んでいるのだ。
ならば、その機会を無碍に破棄する可能性は低い。
こちらの要求に対して、ある程度は応える筈だ。

『戦技教導隊所属、高町一等空尉より緊急連絡。皆、少しの間、攻撃を控えて。私は不明機との接触を図っています』
『空尉!?』
『何を言っているんだ、高町!?』

念話を用い、通信可能な範囲内の全局員に対し、攻撃を控えるよう通達する。
フランベル二等陸士を初めとし、戦技教導隊の同僚までもが驚愕する中、なのはは必至に現状を訴えた。
今、この機会を逃せば、双方が歩み寄る事は二度と無いのかもしれないのだ。

『敵の攻撃が沈静化している筈です! 決して刺激しないで! こちらが手を出さなければ、向こうも攻撃を控えます!』

その時、なのはからの要求の後、沈黙を保っていた目前の不明機から、声が発せられた。
彼女の要求に対する返答が。



『了解した。キャノピーを開放する』



見れば、廃棄都市の各所からあの4機、深紅の不明機体が姿を現していた。
徐々に高度を上げ、ビル群の上空100m程の高度で静止する。
地上からの攻撃は無い。
恐らくは固唾を呑みつつ、この接触の様子を見守っているのだろう。
そして遂に、不明機のキャノピーが動き始めた。
全体が前部へとずれ、次いで側面方向へと開放されてゆく。
息を呑み、もうひとつの第97管理外世界からの来訪者、未来の地球人と相対する瞬間に身構えるなのは。
その、眼前で。



上空より降り注いだ閃光が、不明機を貫いた。




314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:41:21 ID:fw975AqD
しかしながら、事情を知らず先に手出しした管理局が悪い
支援

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:41:33 ID:RLhAWoVF
ええっ!支援

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:42:04 ID:qRx+21hO
和解フラグ!?かと思ったらwwww

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:42:13 ID:RLhAWoVF
森辻さん?支援

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:42:19 ID:x2dSy80r
何!?支援

319 :R-TYPE Λ:2008/03/02(日) 23:42:21 ID:/FK+rqn9
「え?」

呆けた声が零れる。
眼前には、キャノピーを貫かれ、一拍の後に炎を噴き上げる深紅の不明機体。
バランスを崩し、錐揉みしながら地上へと墜ちてゆく。
ビルの壁面に衝突し、そのまま数棟を貫き、漸くあるビルの中腹にて停止。
爆発は無い。

反射的に上空を見やる。
其処に、更なる異形の姿があった。



十数メートルはあろうかという全高。
重装甲の甲冑を思わせる全体像。
背面より噴き出す青い炎。

そして、左腕と一体化した巨大な火砲。
安定を図る為か、その砲身に備えられたグリップを握る右腕。



その砲口から数度、光が瞬く。
降り注ぐ、青い燐光を纏った砲弾。
それは先日、地上本部にて目にしたエスティア撃沈時の映像に映り込んでいた、あの不明機の砲撃に酷似していた。
砲弾は先程の不明機墜落地点へと殺到、周囲のビルごと一帯を消し飛ばす。
轟音、振動。
粉塵が巻き起こり、巨大な灰色のオブジェが廃棄都市区画に出現した。

同時に、頭上から爆発音が響き渡る。
再度見上げれば、あの巨人が四肢を吹き飛ばされ、更に胴部へと青い砲撃を受けて四散していた。
上空へと退避していた筈の不明機体群が、周囲を飛び交っている。

その時、地上本部より通信が入った。
傍らに空間ウィンドウが開き、表情にありありと焦燥を滲ませたオペレーターの顔が映し出される。
続いて放たれた言葉は、殆ど絶叫の様なものだった。



『第4廃棄都市区画にて複数の次元断層発生を検出! 小規模34、中規模1! なおも増加中!』




320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:42:59 ID:q7wbQXIE
バイド軍キタ――(゚∀゚)――支援

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:43:05 ID:zO7+ka9t
ギャース!またなにか致命的な一撃が!?
あかん……もうダメかも支援

322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:43:26 ID:RLhAWoVF
もしかして森辻さんはバイド軍側!!!??支援

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:43:28 ID:qRx+21hO
絶望の宴はここから始ま――(゚∀゚)――る!!

324 :R-TYPE Λ:2008/03/02(日) 23:44:55 ID:/FK+rqn9
その言葉とほぼ同時、なのはの視界にそれが映り込む。
廃棄都市の西端より迫り来る、異形の軍勢。
火砲と一体化した腕を構え、噴射炎を煌かせてこちらを目指す、空翔ける巨人の行軍。
そして、その後方。
ハイウェイの彼方に鎮座する、鋼鉄の巨獣。

そして、巨人の軍勢が左右に割れる。
彼方の巨獣が「前脚」をアスファルトへと食い込ませ、地を這う様に身を沈ませていた。
見るからに強固な印象を与える前面装甲、その上部砲台が一瞬にして後方へと引き込まれ、其処から巨大な砲口が露になる。
直後、光は放たれた。

「・・・嘘」

直径が20mを優に超える、青い光の奔流。
それが一瞬にして、クラナガン近郊の空を引き裂く。
実に3秒間もの放射が収まった時、上空の不明機体群からは数機の影が消えていた。
破片も、其処に機体が存在したという痕跡すら残さずに。
余りの光景に、呆然と空を見上げるなのはの耳に、ロケットエンジンの噴射音にも似た轟音が飛び込む。
ハイウェイの彼方へと目を向け、彼女は獣が獲物へと飛び掛らんとする様を目撃した。



そして巨獣の後部、轟音と共に赤い光が爆発する。
周囲数十棟のビルを完全に崩壊させる程の爆炎を推進力として、巨獣は巨人の軍勢を率いて前進を開始した。
ハイウェイを破壊し、ビルを薙ぎ倒し、瓦礫を数百mの上空まで巻き上げながら、巨獣はこちらを、クラナガンを目指し突進してくる。
それを援護するかの様に巨人の軍勢が左腕を翳し。



それらの砲口より放たれた砲撃、そして不明機体群が放った無数の砲撃が、第4廃棄都市区画の空を白く染め上げた。


325 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:44:59 ID:Ybs+Rmsn
しーえん!
もうだめだー(騎士団的に)

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:46:06 ID:RLhAWoVF
惑星破壊プログラム発動しちゃってるー!支援

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:46:07 ID:+3vHy6Ja
なんだか懐かしいやつらだ
支援

328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:46:42 ID:fw975AqD
バイド係数上昇中!支援

329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:47:36 ID:RLhAWoVF
ゲインズたんも来てる?支援

330 :R-TYPE Λ:2008/03/02(日) 23:47:44 ID:/FK+rqn9
以上で投下終了です
勇気を持って踏み出された足にハンマーを落とすのがアイレムクオリティ

支援ありがとうございました
前回の次回予告を守れず、まことに申し訳在りません

今回から一応、登場した機体及び敵について簡単な説明を付けます
FINALをプレイした事の無い方のほうが多い事と思いますので
ただし、話的に後ほど意味を持つ場合などはその限りではないのでご容赦を

今回、なのはを追い詰めたのが「R-11S2 NO CHASER」
都市部での運用に於いて最高の機動性を発揮する機体
なのはに焼きを入れた黄色の機体が「R-9Sk2 DOMINIONS」
小型トカマク炉を搭載した火炎放射型の波動砲を搭載した機体です
それと、最後の方に出てきた人型の兵器は、R-TYPEシリーズ御用達の敵、「ゲインズ」
ただし今回は「V」の仕様となっています

で、次回予告
ゲボ子、石川県民に漢を見る
魔王、殲滅兵器に「少し・・・頭冷やそうか・・・」する

今度こそ・・・今度こそ・・・orz


331 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:48:06 ID:hSbXfufp
ミッドチルダ\(^o^)/オワタ
支援

332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:48:53 ID:qRx+21hO
GJ

魔法使えようがなんだろうが、R戦闘機は人間の戦える次元じゃないと再認識
しかし俺もう骨の髄までどっぷりバイドに侵されてるわー……襲撃時はマジで椅子から立ち上がっちゃったww
次回、ゲボ子と石川県民と白い魔王、楽しみにまってまーす!

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:49:02 ID:RLhAWoVF
永眠都市フラグ/(^o^)\

334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:49:21 ID:zO7+ka9t
まさにバイト……いや、アイレム!
もうすげぇ以外の言葉が出ない。GJでした!

335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:50:29 ID:0+J6rD+I
GJ!!でした。凄く面白かったです。
R型戦闘機のファンになってしまった。
最近いじめられてるなのはが好きになってきました。
フェイトもそうだけど可愛いですよね。

336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:52:23 ID:+3vHy6Ja

なんだかこれ見てると魔法より科学のほうが凄いという
逆転現象が起こりそうだのう……。

337 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/02(日) 23:53:31 ID:v+J8zJKt
GJ!絶望的な状況ですね…。原作知らないけど。

338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/02(日) 23:53:34 ID:fw975AqD
もうあれだよね。質量兵器がどうたらとか関係ないよね。
管理局側も敵は完全にぶっ殺す覚悟を持たなきゃってかバイドが来たから自らが井の中の蛙だったことに気付くんだろうなぁ

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:01:38 ID:mzYnqPXy
乙でした

>>336
よくできた科学は魔法と区別が付かない何て言葉があるくらいだしな

340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:04:14 ID:fw975AqD
>>339
アーサー・C・クラーク先生の言葉ですな。深い・・・・

例えは悪いが、大陸間弾道弾なんかそうそう魔法で真似できるようなシロモノじゃないからな

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:07:06 ID:580fEa1i
バイドのオリジナルは魔道技術も駆使され製造されました
そのバイドの切れ端を利用したフォースはある意味で魔法技術
でもそれ以外は純科学の塊…恐ろしい限りだ

342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:07:53 ID:qVU5QV+M
>>339
あれは思い切り発展した未来の科学は何が起きてるか分からない点で魔法に似ているって意味じゃなかったっけ…
違ったらスマソ

343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:10:08 ID:/s3YxI8n
>>340
そういえば創作でICBMクラスの攻撃を出来る奴は少なくないか。
なんでだろ。やはりバランスか?

344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:12:20 ID:qVU5QV+M
>>343
ポンポンいたら世界\(^o^)/オワタ
になるからじゃね?
ラスボスの最後の切り札とかならまだしも

345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:13:20 ID:cZ9TdDvM
基本的に「一人」で扱うのが魔法だから、認識外の場所(超長距離とか)にまで効果が及ぶような魔法は難しいのかも

346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:13:35 ID:yaOs2CQ2
>>343
ARMSは反物質なんてものまで出てる

347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:14:01 ID:rCSnseVp
>>338
元からクロスって別作品のネタ引っ張ってきて井の中の蛙はねーだろwww

348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:15:57 ID:VqWMBrez
いるぞー。
IBCMクラスの戦略級魔法を使える奴。
円環少女の【神に近き者】
あと他の高位魔術師も悪鬼の魔法消去がなかったら、単独で世界を滅ぼせる。
多少時間はかかるだろうけどな。

349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:16:34 ID:rgJMggg3
ウオオオオッッ!!
FINAL波動砲GJ!!!
まさに最悪のファースト・コンタクト!
これはイデオンを超えたw


R戦闘機の傍若無人ぷり滅茶苦茶興奮!

戦闘機で屋内戦ッッ!!
これに震えないわけにはいかない!
そして交渉の余地が出来て一安心、といったときに皆のアイドル出現 オワタ\(^o^)/

次回楽しみにしていますw

350 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 00:17:34 ID:u50Ci59U
皆様GJ!

ところで、今の予約状況&ひな祭りSS状況ってどうなってますー?
できたはできましたが…このネタを初っぱなにやるのは、色々とマズイよーな…

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:18:43 ID:RwOrUd+z
>>347
いや、作中でなのはが「次元世界の中心」って言い方してるから氏の作品では管理局の傲慢度というか、なんというか認識が甘いというか・・・・そういう意味で言ったわけで

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:21:08 ID:qVU5QV+M
>>348
あの相似体系の最強か
あの人一つの世界に存在する全ての魔法使いに同時に念話したりできるし
そもそも世界単位に一人で戦争挑んだ方だしなあ。


353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:21:47 ID:nJ8rc6l3
リリカグラは今夜にするぜ……。ふへへ。

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:22:26 ID:iofpjsNd
GJ!
ついに目覚めない悪夢が現れたw


355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:22:29 ID:qVU5QV+M
>>353
支援の準備を致しております


356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:22:35 ID:rCSnseVp
>>351
いやまぁ別に他意がないならこちらの勘違いだったんだスマン
ミリオタがしたり顔で戦術だの精神論だのに解説入れる状況にいた所為でその手の話が嫌になってるんだ
スマン

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:24:34 ID:/s3YxI8n
>>351
ぶっちゃけると二つとも別々の作品だからな。

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:25:28 ID:nJ8rc6l3
……ごめん。言葉がたりなかった。3日の夜っていう意味です。いまの夜でなくて。
日付またいでいたのをわすれていました。

でもどっちにしろ避難所投下ですわ。

359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:26:47 ID:kioTFYYN
>>358
クロスはカルタグラ?

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:26:52 ID:/s3YxI8n
>>358
どんな傾向の作品になるんですか?
シリアス風味とか?

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:27:47 ID:qVU5QV+M
>>351
なのは世界では実際に世界の中心なんだからそういう言い方はいかがな物かと。

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:28:12 ID:awnkX80A
>>330
GJ!
都市区複数を丸焼きにしたり、航空魔導師とドッグファイトしたり、なんつー常軌を逸したスペックなんだR戦闘機はw
まあ、でないと人類滅亡しちゃうもんなwww
しかし、これから和解の道しるべか!?と思われたところでまさかの凝縮波動砲!タクティクスで大暴れのゲインズ登場(ノ∀`)
なんというアイレムクオリティ。
そしてみんなの狂機モリッツGを中核とする待望のバイド軍が参戦!こいつとなのはのタイマンにwktkせざるを得ない。
戦いが終わるころにはクラナガンに廃棄都市区画がいくつ増えるか見当もつかないぜ!

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:28:24 ID:RwOrUd+z
>>357
そりゃそうだwww。しかしその別々の作品が交わるこのスレ。マジ職人さんたちは偉大だわ。

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:32:02 ID:nJ8rc6l3
>>359-360
や、夏神楽っす。
注意書きで一レスつかうほどの作品にしあがってます。

エロパロを追い出され、触手板でシカトされ、いま俺はここにいる……ッ!

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:32:32 ID:kioTFYYN
>>364
夏か……ナツさま最高

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:36:25 ID:RwOrUd+z
>>361
不愉快だったならすまない。
いやね、この作品だとバランスの為にちょっと傲慢度が上がってるのかな?と思ってね。
だから科学でここまでやれるとは有り得ないはずと頭でっかちに思ってる管理局側とバイド相手に苦汁嘗めさせられて、攻撃してくるなら敵!バイドじゃ!とピリピリしてる地球側の食い違いってのがよくここまで書けるもんだよなと思ったわけよ。


367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:37:45 ID:awnkX80A
キウイベリイたんは俺の義理の妹

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:42:48 ID:qVU5QV+M
>>350
予約は無かったような…
来るなら支援します

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:43:57 ID:iofpjsNd
>>367
プラトニックラブは渡せんな
バイドの軟らかさを味わってくるぜ(ダイブ

そして、ひな祭り支援?

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:47:32 ID:VqWMBrez
>>350
カモンカモン。
ピポスバルが十二一重姿で、あなたを待っているぜw

371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:47:36 ID:rCSnseVp
>>364
どうでもいいが作品全部の内容で半分以上避難所なら自重と言わざるを・・・
というかぶっちゃけ触手エロ書きたいだけ?とも疑っちゃうなぁ・・・

372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:49:45 ID:qVU5QV+M
>>371
避難所に投下ならありなんじゃね?


373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:51:19 ID:kioTFYYN
>>371
避難所でのみならおkなんじゃね? こっちに持ってこなければ。
つか、神楽シリーズって触手とか異種間配合とかそんなのだしなぁ・・・
しかも夏で純愛はほとんどないし。
これが鬼とか月だったら違うんだろうけど

374 :372:2008/03/03(月) 00:52:15 ID:qVU5QV+M
途中送信orz

別にいいと思うんだが
というか流石に最後のは邪推って奴だろ…

375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:53:57 ID:L55BTaia
高天さん 更新お疲れ様でした!! ナイトガンダムかっけーーーー!!
もうさっきからMS族特有の足音がズシャンズシャンと耳に響いてます!!
ナイトガンダムがサタンガンダムを倒した後地球に来たから・・・やべ!!
小さい頃のトラウマが再発するんじゃなかろうか!? ジークジオン編の後半はアニメも
漫画もヤバイ!!

ながながと失礼しました。 高天さん次の更新を首を長くしてお待ちしています。
GJ!!

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 00:55:15 ID:Diksj5Tx
ふと思った
俺の大好きなバイド系の機体はいったいどっち陣営なんだろう?
設定とか見るとバイドシステムα以外は全部開発したものだから
たぶん地球陣営だと思うけど

377 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 00:55:32 ID:u50Ci59U
むぅ…なの魂氏に先に投下してもらった方がいいような気がしますが…
というか、誰か先に正統派ひな祭りネタを…こっち大分ひねくれてるよorz

しばらく様子見てから決めます。

378 :なの魂の人 ◆.ocPz86dpI :2008/03/03(月) 00:57:35 ID:VzF24rDs
>>377
いや、今作成中なんで、先に遠慮なく投下しちゃってください
というか、こっちは雛祭り全然関係ないしw

379 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 00:59:16 ID:u50Ci59U
むぅ…やむを得ん、投下します。

断っておきますが、今回諸事情につき台本形式っす。どうかご容赦を。

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 01:00:11 ID:iofpjsNd
>>376
バイド系は実験機体が多いんだよな
第17異層次元航行艦隊で運用されてるのかな?
スウィート・メモリーズが新型実験機として搬入されてる時期だし

そして、支援

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 01:00:15 ID:rCSnseVp
ずっと避難所のターン!wwww
耐性無いとパンピーにはキツイね、BADじゃぶっ壊れるしww
>>374
エロを絡める場合だし、それ位の危機感?違うなwwwとまぁ意識を常に持っていても構わないと思うけどね
おまけに神楽系は触手と主人公の××がほぼセット
最悪の場合、主人公に自己投影したいだけのエロネタと邪推もする

割り込みすまぬ

382 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 01:00:43 ID:u50Ci59U
3/3 〜ひな祭りなんて知るもんか〜

ここはミッドチルダの機動六課隊舎。
3月3日の桃の節句――通称「ひな祭り」に乙女達が盛り上がる中、
4人の男達が、何だか気だるそうなオーラと共に一部屋に固まって、テレビを囲んでいた。


今回の登場人物
・「コードギアス 反目のスバル」より、ルルーシュ・ランペルージ
・「SHINING WIND CROSS LYRICAL」より、キリヤ・カイト
・「魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使」より、セフィロス
・「魔法妖怪リリカル殺生丸(連載開始日未定)」より、殺生丸


キ「そもそも何でみんな、ああも盛り上がるんだろうなぁ…」
セ「たかだか人形を並べて飾るだけだと言うのに」
ル「あれはあれで、女達には重要なんだろう」
キ「具体的には何が?」
ル「気分の問題だ」
キ「…まぁ、こどもの日の俺達も似たようなもんか…」
殺「2000出す。この店をよこせ」
セ「無理な相談だな」
ル「しかし、それにしても偉く連中は盛り上がってるな…」
キ「何でもはやてさんが、等身大の巨大雛壇を買ってきたんだってさ。…あ、ここの株買うよ」
セ「さしずめどこに誰が座るか、といったところか…」
ル「どうせ俺達は五人囃子だな」
キ「それが、俺達からお内裏様を出す予定らしいんだ」
ル「この面子からか?」
セ「連中は俺達をおもちゃにでもする気か?」
キ「多分この中だと、殺生丸じゃないかな?」
殺「私か…?」
ル「うむ…悔しいが、確かに適任だな。多分お前が1番和装が似合う」
キ「日頃から着てるしね、和服」
殺「…くだらん」
ル「栄誉の頂点だぞ?」
殺「人間の祭りになぞ、私は興味はない」
セ「もっともだな」
キ「あ…そ、そう…」
キ「………」
殺「………」
セ「………」
ル「…ここに増資…と」
キ「にしても、こうして見てみると…みんな美形だなぁ」
ル「そうか?」
キ「そうだよ。セフィロスと殺生丸は言わずもがなだし、ルルーシュだって手足がすらりとしてさ。俺はそこまで大した見た目じゃないし…」
セ「お前も二枚目だと思うがな」
ル「だが、確かに美形ではないな」
キ「そこまではっきり言われるのも、なんだかなぁ…」

383 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 01:01:44 ID:u50Ci59U
殺「………」
ル「………」
キ「………」
セ「…空き地に止まったか…」
キ「ところで、ひな祭りに食べられるのって何だっけ?」
ル「菱餅と雛あられ…後は甘酒だな」
キ「微妙なラインナップだよなぁ…」
殺「酒など普通に飲めばいい」
ル「しかし、それでは未成年者が楽しめないぞ」
セ「それで成人の楽しみを奪うのもどうかと思うがな」
キ「いやいやいや…何も酒だけが大人の楽しみじゃあ…」
殺「他に楽しみなど何がある」
キ「…そうですか…」
ル「ではお前は何が楽しいんだ? あまり世の中楽しんでなさそうな顔だが…」
殺「特にない」
ル「ああそう…」
キ「………」
セ「………」
ル「………」
殺「…相乗りでもしてみるか」
セ「…しかし、人数が少なくないか?」
ル「そうだな…クロス元からは主役が6人来ると聞いたが、まだ4人しか来ていない」
キ「それがさ、急に来ないことになったんだよ」
ル「どういうことだ?」
キ「ドタキャン。片方は『ボクは興味ありません。行くよ、エルメス』って言ってどこかに行っちゃった」
セ「勝手な奴だ」
キ「もう片方は、『連載もロクに進めずに1話で放棄するような奴なぞ知らん』って言って参加拒否」
ル「…何か…悪いことしたな…」
殺「知ったことではない」
キ「ああーっ! 俺その店狙ってたのに!」
殺「早い者勝ちだ」
キ「くっそー…見てろ、絶対お前には勝ってやるからな…」
ル「フ…まぁ、優勝するのは俺だがな」
キ「現にルルーシュ今1位だしなぁ」
ル「当然だ。頭の出来が違うからな」
セ「いい気になっているのも今のうちだぞ」
ル「忠告どうも。ありがたく受け取っておくよ。ククク…」

384 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 01:02:45 ID:u50Ci59U
殺「………」
セ「………」
ル「………」
キ「………」
ル「ところで、お雛様の役は決まっているのか?」
キ「お内裏様に合わせるんだってさ」
ル「すると、俺の場合は多分スバルか…」
キ「当たり。で、セフィロスははやてさん、俺はシーナとクレハのどっちか、殺生丸はルーテシアだって」
セ「…何故俺の隣に奴が来るんだ…」
キ「そこはSSの立ち回りの影響だよ」
ル「殺生丸の隣のルーテシアというのは、あの紫の髪の少女か…」
殺「華やかではなかろう?」
キ「いや、俺はそれでもいいと思うけどね」
ル「同感だな。こういうのは子供の祭りだ。ちゃんと子供が目立っているのは、見ていて気分がいい」
キ「そういうわけだからさ、やっぱり殺生丸がお内裏様やりなよ」
殺「…墓穴を掘ったか…、うん?」
ル「五倍買いだな」
キ「あー、これでセフィロスがエリア独占か」
殺「貴様…どさくさに紛れてふざけた真似を…!」
セ「フッ…油断したお前の責任だ。妖怪という割に詰めの甘いことだな」
殺「そこに直れ。この爆砕牙で叩き斬ってくれる…!」
セ「いいだろう。やってみるがいい」
キ「わーっ! ふ、2人ともこんな所で刀を抜くなよっ!」
ル「たかがゲームだというのに見苦しいな。ほら、さっさとプレイに戻っ…」
殺「邪魔だ」
バキィ!
ル「ぐはぁっ!」
キ「ル、ルルーシュッ!?」
ル「………」
キ「大丈夫か? 5〜6メートルぐらい吹っ飛んだけど…」
ル「…ックククククク…ハハハハハハハ…」
キ「へ…?」
ル「よくもやってくれたな! いいだろう、買うぞその喧嘩!」
キ「お、おいちょっと待て!」
ル「出ろぉぉぉ! ガウェイィィィィィィンッ!」
パチンッ
…ゴゴゴゴゴ…
殺「ほう…随分と大きな人形だ」
セ「だが、所詮ロボットごとき俺の敵ではない」
ル「今のうちに言っているがいい。この俺に手を上げたこと、存分に後悔させてやる…!」
キ「お、落ち着けってみんなぁ! あーもう、どうしてこの作者のキャラはこんなのばっかりなんだよぉぉぉぉぉぉ!」
ガチャ
はやて「みんなこんな所で何しとるん?」
4人「「「「いただきスト@ート」」」」
ヴィータ「どう見てもただの喧嘩じゃねーか」



お粗末様でした

385 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 01:03:54 ID:u50Ci59U
投下終了。
これはひな祭り流れに真っ向から立ち向かう、4人の勇者達の物語である。
…ごめん、嘘。

うん、ひな祭りネタにもかかわらずひな祭り全否定、女っ気もほぼ皆無な内容でした。
まぁ実際、プレステ囲んでゲームやってる野郎共を書きたかっただけだったりする。

386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 01:05:33 ID:qVU5QV+M
>>381
でも作者さんが投下する前から文句つけるのはどうなのよ?
あと邪推って分かってるならしないで欲しい

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 01:08:33 ID:G0jOJEmo
この人こういうの好きだな
正直そろそろ鼻についてきた

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 01:09:40 ID:qVU5QV+M
反目氏GJ
和むなーこいつら


389 :旅ゆく人@携帯:2008/03/03(月) 01:21:08 ID:KJG60hsu
>>385
じ、じ、じじじのじー…。


つ【GJ】

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 01:25:18 ID:EQ/xUlXV
GJ!
でもキノは女の子だよ。

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 02:38:40 ID:t0k/icL6
>>385
キノの扱いに泣いたのは俺だけで良い。>>390的な意味で(つДT)
キリヤの苦労人ッぷりに泣いたのも俺だけで良い。っていうかおまいさんティアナとフラグ立てたの忘れてないかっ!?w

というわけで、GJでしたw女性陣編も期待w

392 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 02:51:26 ID:u50Ci59U
現在鋭意女性陣編(実質本編)を執筆中。
…巨大雛壇なんて風呂敷広げるんじゃなかったッ!(ぇ

>>391
ティアナに関しては、次回解説が入ります。
キノは…あー…ひな祭りそのものに興味がなかったということで。
作者も彼女が女の子だってことは知ってたさ。
でなきゃ…女性陣編にこんなもの書かねぇよ(ニヤリ)

393 :なの魂の人 ◆.ocPz86dpI :2008/03/03(月) 02:52:15 ID:VzF24rDs
フ、ハハ……なんとか短編できたぜ…orz
三時十分ごろから投下しようかと思いますが、よろしいでしょうか?
なお、本日の話は

・はやてさん女に目覚める
・なのはさんツンデレ?化(割合 ツン9:1デレ)
・フェイトさん相変わらず出番無し

の三セット一組となっております

394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 02:59:24 ID:/rHq17zq
>>393
まじでか!?
アブねぇアブねぇ、支援は任せて!


395 :なの魂の人 ◆.ocPz86dpI :2008/03/03(月) 03:10:47 ID:VzF24rDs
では、予定時刻となったので投下しようかと思います
ウロスでも言ったけど、雛祭りとはなんら関係ない内容ですので、あしからず

396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 03:12:31 ID:/rHq17zq
おk支援

397 :なの魂 ◆.ocPz86dpI :2008/03/03(月) 03:12:36 ID:VzF24rDs
(……あれ? 動けない?)

その日、銀時は自分の身体の異変に気付き、目を覚ました。
身体の自由が利かない。
どれだけ身体を起こそうとしても、寝返りをうとうとしても、全く身体が動かないのだ。

(ふんっ! ふんふんふんふんふん! んーーーーーー!!!)

仰向けになったまま必死になって身動ぎするが、身体はピクリとも動かない。
まるで腹の上に巨大な重りが乗っているかのような、そんな感覚だ。

(ダ、ダメだ……アレ? オイ、マジか!?
 ひょっとしてコレ、金縛り? 金縛りなのか!?)

バインドなんてちゃちなもんじゃァ、断じてない。
もっと恐ろしい物の片鱗を、銀時は味わっていた。
が、しかし。
バカのくせに人一倍プライドだけは高い銀時である。
金縛り如きで恐怖を感じるような自分を、認めるわけにはいかなかった。

(恐くないぞー。恐いもんかー。これでも俺主人公だよ?
 かつては白夜叉ーとかいって、ぶいぶいヴィクトリー言わせてたんだよ? あ、あははは……)

などと心の中で乾いた笑いを発するのだが、もちろんそれに反応してくれる人物は誰もいない。
聞こえてくるのは外を通り過ぎる車の音と、スズメの鳴き声だけ。
ああそうか、もう朝なんだ。
締めた窓の隙間から、日光が銀時の目に降り注ぐ。
しかし今の銀時には、それを綺麗だと思えるほどの心の余裕は無かった。
むしろそれは、彼を天国へ誘う光の道のように見えた。
ああパトラッシュ……白光の向こうにパトラッシュがいるよ……。

(オォォォイ! かァァァぐらァァァ!!)

重圧に耐え切れなくなった銀時は、遂に同居人の名を叫びだす。
それもかなり泣きそうな声で。
しかし……。

(……って、アイツもういねーんだったァァァァァ!! つーか俺喋ってんのに声出てないよー!)

そういえばそうだった。
神楽は数年前、自分の夢を追って万事屋を離れていったのだった。
たまに遊びに来ることはあるが、まあこんな時に彼女が都合よく訪問してくるはずもない。

(おーい! おーい!)

必死になって叫んでみるものの、やはり声が出てこない。
それどころか、今の銀時は呼吸すら困難になってきていた。
何故か腹の辺りがゴリゴリする。
何だ? 『ロードローラーだ!』でもされているのか? 俺は。

(ハァ……ハァ……息苦すィ。何か息苦すィYO!)

息を荒げる銀時の顔は、見る見るうちに青ざめていった。
何だ? 霊か? 霊の仕業なのか、もしかして!?
三十ウン歳にもなって霊に怯えるその姿は非常に情けない。
そんな彼の耳に、突如として物音が聞こえてきた。
玄関のほうから、鍵を開けるような音。
続いて、ドタドタと廊下を走る音が聞こえてきたのだ。


398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 03:13:32 ID:/rHq17zq
金縛りwwwww


399 :なの魂 ◆.ocPz86dpI :2008/03/03(月) 03:14:07 ID:VzF24rDs
(オイ、誰かそこにいるのか? 霊さん? 頼む! 頼むから誰か金縛り解いてェェェ!!)

半ば半狂乱になりながら、銀時は願った。



『万事屋銀ちゃん』の玄関先に立ち、高町なのはは盛大にため息をついた。
まさか六課設立後の初めての休暇を、こんなことに費やさねばならないとは。

(なにやってんだろうなー、私……)

思わず頭を押さえる。
今日は自室で溜め込んだジャンプを一気に読んで、一日ゴロゴロしてゆっくり過ごすつもりだったのに!
これというのも、我らが部隊長――十年来の悪友のせいである。

(『根回しはしてるから大丈夫やー!』とは言ってたけど……はぁ……)

再び大きなため息。
仕方ない、さっさと交渉を済ませて戻るか。
なのはは合鍵を使って玄関を開け、廊下をどたどたと歩いていく。
寝室前へ立ち、ふすまを勢いよく開けて、

「銀さ〜ん。久しぶりにお休み貰えたので、遊びにきちゃいまし……た……?」

なのはは目を疑った。

――えっと……。



――根回しって……"コレ"?

銀時が重たげに、救いを求めるような表情でこちらを向いた。
なのははそんな彼に構わず、思いっきりデッサンの崩れた顔で、銀時の向こう側を、
震える手で指差した。
銀時は不審そうな目でなのはを見た後、恐る恐る、油の切れたブリキの玩具のように、
ゆっくりとなのはの指差す方へ顔を向けた。

「え……?」

今まで出なかった声が、あっさりと口から出てきた。
だが、そんなことは気にも止まらない。
今の彼は、もっと恐ろしい現実を目の当たりにしていた。
……彼の、目の前では……。

「……くぅ……」

「んェェ!?」



ワイシャツ一枚の八神はやてが、幸せそうな寝顔を浮かべていた。



なの魂 〜番外編 この作品はフィクションであり本編の人物団体とは一切関係ありません〜




400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 03:15:23 ID:/rHq17zq
十年後かッ!?

401 :なの魂 ◆.ocPz86dpI :2008/03/03(月) 03:16:01 ID:VzF24rDs
「……で、何コレ? 新手のドッキリ?」

事務室のソファーに腰掛け、寝巻きのままの銀時は、そう問いかけた。
彼の向かいに座るなのはは、頬を膨らませながらジト目で銀時を睨み、

「とぼけないで下さい。銀さんがヤったんでしょう?」

「んなワケねーだろ。なんでファンの皆さんを一斉に敵に回すようなことしなきゃならねーんだよ。
 だいたい昨日は……あ、ダメだ。飲みに行ったトコまでしか思い出せねェ」

「だからアレでしょう? 酔った勢いでノンストップで、くんずほぐれつでテイクアウト」

「いい加減にしろよ! んな事するワケねーだろ!」

机を叩き、凄まじい剣幕で立ち上がる銀時。
しかしなのはは、そんな彼を冷ややかな目で見つめた後、本日何度目かになる大きなため息をついてかぶりを振った。
そしておもむろに立ち上がり、何を思ったか押入れを開いて、

「……私達と同年代くらいの子ですよね?」

中に隠してあった、数枚のアダルトDVDを取り出した。
なのはの言う通り、パッケージにはなのは達とそう歳も変わらなさそうな女性が写されている。
そもそも、何でそんなところにそんな物を隠しているのを知っているのか? という疑問が浮かぶが、
きっと十ウン年の付き合いが為せる技なのであろう。
あまり年頃の女性に見せたくない物を見られてしまい、銀時はすっかり消沈してしまった。
冷や汗を垂らして口端を引きつらせた彼は、隣で呑気に茶をすするはやてに目を向ける。

「……あの〜……俺、何も覚えてねーんだけど、何も変な事してねーよな?」

「うん? 別になんもしてへんけど?」

そう言って笑みを浮かべるはやては、何故か先程と同じ、ブカブカなワイシャツ姿であった。
スラッと伸びた白い脚。胸元から覗く瑞々しい肌。漂ってくる、柑橘系の甘い香り。
世間一般で言えば、かなり色っぽい部類の服装なのであるが、九歳からの付き合いである銀時に
そんなモンが通用するはずもなく、

「そーかそーか、よかったァ。俺ァてっきり酒の勢いで何か間違いを起こしたのかと」

銀時はホッとした様子で、ゆっくりとソファーにもたれかかった。
はやての色香には目もくれずに、だ。
しかし、はやては気分を害した様子もなく、猫撫で声を出しながら銀時に寄り添ってきた。

「大丈夫や。夫婦の間に間違いなんてあらへんよ。私のできる範囲やったら、どんな要望でも応えるよー」

瞬間、銀時となのはの表情が凍りついた。
ザ・ワールド! 時は止まる!

「……え、何? 夫婦って?」

七秒後、辛うじて銀時の口から出た言葉はそれだった。
はやてはニッコリ笑って、銀時の鼻頭を人差し指で押さえながら、

「責任取ってくれるんやろ? あんなことしてんから」

「あんなことって何だよ! 何もしてねーよ俺は!」

「何言っとんねん。私が『やめてー!』って何回も言ってんのに、銀ちゃんったらゴッツいアナログスティックを……」


402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 03:16:44 ID:/rHq17zq
はやてwwwwww

403 :なの魂 ◆.ocPz86dpI :2008/03/03(月) 03:18:13 ID:VzF24rDs
ポッと顔を赤らめて、頬に手を当てながらクネクネしだすはやて。
十年ほど前にシャマルが似たようなことをしていた気がするが、恐らく気のせいだろう。
歯に衣着せぬR指定発言に、遂に銀時の堪忍袋の緒が切れた。

「気持ちワリー事言ってんじゃねーよ! それから銀さんアナログスティックじゃなくてジョイスティックだからね!」

「銀さん。やっちゃったものは仕方ないですよ。認知しましょう」

向かいから飛んできたなのはの声は、何故か少し震えていた。
その事に彼女自身も気付いたのか、なのはは一旦咳払いをし、声の調子を整えてから再び言葉を続けた。

「いい男の責任の取り方は結婚です。ほら、結婚はホレるよりなれっていいますし」

「オメーまで何言ってんの!? みんなの銀サンが腹黒隊長に取られちゃうよ!」

辺り構わず怒鳴り散らす銀時。
とうとう彼は、頭を抱えてその場に塞ぎこんでしまった。

「冗談じゃねーよ。俺が何も覚えてねーのをイイことに、騙そうとしてんだろ? な?
 そうだよな、オメーら他の作品でも、強引にワケの分からねー連中引き込んでるしな。俺もその類なんだろ?」

その言葉になのはは、一瞬だけ身体を強張らせた。
というのも、完全に図星を指されたからである。
局地ではストライカー級の戦力を持ち、なおかつ魔力を持たないがゆえに保有制限の対象にならない知り合い。
こんなオイシイ人物を、はやてが放っておくはずもなかったのだ。
もっとも、彼女には何か別の目的も含まれているように見えたのだが、なのははあえてその事には触れないでおいた。
いや、聞こうとしたら喉元に木刀突きつけられたからとか、そんな理由じゃなく。
だが、なのはが如何にもな反応を示しているにもかかわらず、銀時はそのことに気付かなかった。
隣にいるはやての方へ目線を向けていたからだ。

「大体さァ、歳の差考えてみろって。芸能人じゃあるめーし、この年齢差はちょっと……」

何故かいつになく真剣な口調の銀時。
まさか本気にしてしまったのか?
一抹の不安を覚えながら銀時を見守るなのはの前で、はやてが行動に出始めた。

「おーおー、とぼけた事言っちゃって。……身体は知ってるくせになァ」

息がかかるくらいにまで顔を近づけ、そして肩に頭を持たれかけさせながらそんな事を言う。
が、やっぱり銀時にはそんな色仕掛けも通用しなかった。
彼のディフェンスはAMFより固い。

「イヤなこと言うんじゃねーよ! あと顔が近い! 声が大きい! 息を吹きかけるな気持ち悪い!」

本気で嫌がってはやてを引き剥がしにかかる銀時。
はやてはショックを受けた様子で、ソファーに倒れこみながら嗚咽を漏らし始めた。

「よよよ……結局、私のことは遊びやったんやね……ずっと一緒にいてくれるって言ってたのに、
 幼き日の約束は一体何処へ……」

「オイ! それ俺に黙って勝手に引っ越した奴が言えた台詞か!?」

銀時の叫びと同時に、電子音が部屋に響いた。
どうやらはやての携帯電話の呼び出し音らしい。
彼女はシャツのポケットに入れた携帯を取り出すと、そそくさと玄関へ向かった。
事務室には頭を抱えてうなだれる銀時と、そんな彼を見て頭を押さえるなのはだけが取り残されていた。




404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 03:19:20 ID:/rHq17zq
多分ナース物が大半なんだろうなwwww


後はスパンキングとかそういう系統?

405 :なの魂:2008/03/03(月) 03:19:59 ID:VzF24rDs
「もしもし、八神でーす」

『もしもし、はやて? 上手くいった?』

電話口の向こうから聞こえてきた声は、フェイト・T・ハラオウンのものであった。
まるで何かを期待するかのような彼女に、しかしはやては申し訳なさそうに返答を返す。

「うーん……思ったより強情でなぁ。もーちょっと色仕掛けでもした方がよかったんやろか?」

そう言って胸元のシャツを摘んでみる。
いっそ下着も外してしまったほうがよかったかな? などと本気で考えている辺り、なかなかの大物である。
そんなはやての心情を知ってか知らずか、フェイトは乾いた笑いを返してから、

『こっちも難航中。新八さんは、お姉さんのせいで門前払いだし、神楽ちゃんは……』

少しだけ間を置いて、困惑したように言葉を続けた。

『……今、シグナムとヴィータ、それとリインが向かってるんだけど……親御さんが、
 『娘を連れて行きたくば俺を倒してから行けェェェ!』とか言ってるらしくて……』

「ああ……確実に無理やな……」

あの最恐パパが相手では、いかに守護騎士といえど良くて引き分け。
運が悪ければ、空の彼方までホームランされてしまうこと請け合いだ。

「こーなったら、なんとしても銀ちゃんだけは確保せんとな……」

握り拳を作り、決意をあらたにする。
そう、これは六課のため、ひいては自分のための壮絶な任務なのだ。
今ここで諦めるわけにはいかない!

『頑張って、はやてっ!』

「うんっ。ほな、また後でー」



「オイ」

はやての背後から銀時の声が聞こえたのは、彼女が電話を切ったのとほぼ同時だった。
びくりと肩を震わせ、今の会話を聞かれてはいないかと不安になりながら、はやては後ろを向いた。

「……腹くくったよ。俺も男だ。記憶にねーとはいえ、あんなことこんなことしといて、知らんぷりもできねー」

何かを決意した表情の銀時。
普段はだらしがないとはいえ、やはり決めるところではキッチリ決めてくれるようだ。
目の前に佇む彼の出で立ちは、婚礼用の紋付袴であった。

「こんな俺でよかったら、貰ってやって下さい」

「ぎ、銀さん……」

そんな彼の後ろでは、なのはが本日最大のため息をついている真っ最中だった。
あーあ、やっちゃったよ。
そう言いたげな表情が、なのはの顔からありありと見えた。
だがしかし、はやては友人のそんな様子を気にも留めることなく、満面の笑みを浮かべて銀時の肩に手を置くのであった。


406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 03:21:45 ID:/rHq17zq
あーヤベ、にやけが止まらねェェwwwwww


407 :なの魂 ◆.ocPz86dpI :2008/03/03(月) 03:22:06 ID:VzF24rDs
「よっしゃ。よー言ってくれた!」

「……へ?」

銀時の口から漏れた素っ頓狂な声は、数十秒後には驚愕の声へと変わっていた。



「……と、いうわけでー」

さて、場所は移って機動六課隊舎。
ロビーのど真ん中に据えられた壇上で、眼下に立つ新人四人を見ながら、はやては嬉しそうに笑みを零した。

「今日からうちに配属になった、八神銀時三等陸士でーす。コールサインは"スターズ5"。みなさん拍手ー!」

そう言って、六課の隊服を着た銀時を壇上に昇らせる。
しかし拍手は起こらない。
こめかみに青筋を浮かべ、眉をひくつかせながら壇上で腕を組む男と、その隣で胃を押さえながらうずくまるなのは。
そして彼女の介抱をするフェイトと、その後ろで壇上の男に哀れみの視線を向ける守護騎士達の姿を見ると、
とても拍手なんか出来る気分にならなかったからだ。
というか、八神?
隊長と同じ姓?
どういう関係ですか?
次々と沸いては消える疑問の数々。
しかしそれらを言葉に出す前に、銀時が先に口を開いた。

「オイちょっと待て。俺が一番下っ端ってどーいうことだ?」

物凄く不機嫌そうな声で、はやてを睨みつける。
どうやら自分の待遇に不服があるらしい。
だがはやては、こともなげに銀時に言い返す。

「んー? だって銀ちゃん、腕っ節しかないやろ?」

もちろんはやてに悪意はないのだが、さすがにこの物言いには銀時もカチンときたようだ。
ため息をつきながら大袈裟に肩を竦めて、

「ノータリンの部隊長がそれを言うか?」

「な、なんやとー!?」

「事実だろーが。まだどこぞのチンピラ警察共の方がマシな働きするわボケ」

互いに睨みあうはやてと銀時。
二人の間の空間で、ジリジリと何かが焼け焦げるような音がするのは、おそらく気のせいじゃないだろう。
そのあまりの迫力に、新人達は思わず気圧される。
キャロにいたっては涙目でフリードを抱きしめる始末。
お願いだからその手を離してあげて。
フリードの顔がどんどん青白くなっていってるよ。


408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 03:22:28 ID:/n0vOhRU
支援!!

409 :なの魂 ◆.ocPz86dpI :2008/03/03(月) 03:23:34 ID:VzF24rDs
「フ……フフフ……」

不意に聞こえてきた不気味な笑いと共に、はやてが肩をわなわなと震わせながら、銀時をビシッと指差した。

「いずれ決着はつけなアカンと思っとったけど……今がその時のようやなっ!」

「上等だコラ、表出ろ。泣いてゴメンなさいするまで小突き回してやらァ」

挑発的な笑みを浮かべながら、銀時は愛刀を肩に担ぐ。
歳をとったとはいえ、まだまだ現役。
小娘如きに負けるわけにはいかないということだろう。

「なのはちゃん、訓練場借りるで」

肩を並べて、さっさとロビーを出て行く二人。
置いてけぼりを食らった新人達は、ただただポカンと二人の背中を見送ることしか出来なかった。



「室内戦、遮蔽物最多、遮蔽硬度最高……と」

なにやらブツブツと呟きながら、なのはは手元に浮かんだコンソールの操作をする。
破壊不可能な障害物が大量に鎮座する、限定空間での戦闘。
はやてが最も苦手とする――自分自身も苦手だが――条件なのだが、そんなことは承知の上で、
なのはは淡々と訓練場の準備を進めていった。
そんな彼女の顔を覗き込みながら、フェイトは困ったような笑みを浮かべて問いかけた。

「なのは……もしかして、怒ってる?」

「……別にっ!」

ぷう、っと頬を膨らませながらそっぽを向くなのはは、とてもじゃないが、怒っていないようには見えなかった。



今日も機動六課は平和です。

410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 03:24:41 ID:/rHq17zq
なんやとー!にニヤケタぜwwww

411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 03:24:54 ID:kioTFYYN
つか、銀時婿入りかよwww

412 :なの魂の人 ◆.ocPz86dpI :2008/03/03(月) 03:25:45 ID:VzF24rDs
以上で投下終了です
ウロスでちょくちょく「StSの銀さんが見たい!」という意見を見かけたんで、
短編のノリで一本書いてみました
内容についてですが、サブタイトル通りですのであしからず

銀さんを落とす一番確実な方法は「既成事実を作る」こと
これに限ると思います、ええ

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 03:26:13 ID:/rHq17zq
つーかなのはさん、これ7:3位のツンデレじゃね?

414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 03:30:22 ID:nGPBXYlJ
GJ……あえて突っ込もう。
「平和」……なのか!?
まあ、銀さんを縛る唯一の手段ではあるなー。

415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 03:32:15 ID:/rHq17zq
>>412
GJッス!


あぁしかし、銀ちゃん30代か〜……
新八も26辺りで神楽も24なのか……
でもクロノも25なんだよな

月日が経つのは速いねマジで


416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 03:36:38 ID:kxPYR5MY
GJ。
はやて黒いな〜〜

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 04:05:03 ID:t0k/icL6
>>412
シャマル「さあみんな!某ヘリパイロット主催、「なんだか課長とやったら仲が良いポッと出な男vs我らが課長」戦の賭札売り場はこちらよ〜♪」
とかのたまってる情景が頭に浮かびました。つまりGJw


とりあえず俺は我らが課長に こいんいっこ 分買っときましたw

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 04:56:38 ID:fVuW/jEO
何度も妄想してきたなの魂sts.ver…
目に出来ただけで失禁!(3割誇張)
いつぞやか聞いた銀さん&はやてタイムスリップという案もあったけど
30前半な銀さんもいいなぁ…
これからも銀さんは成長した三人娘やら新人ズの面倒見たりで振り回されるんだろうなぁ…
 このままだとツッコミポジション、ティアナになっちゃうーw
 普通にヴィヴィオの父親に見える年齢じゃね?

とかまぁ色々、先を期待したくなるような作品をありがとう…!
本編もひっそりとエールを送らせてもらいます〜


419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 05:35:27 ID:A6mYvEfi
アーツ松田氏 除名処分撤回のお知らせ
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/voice/1204452931/

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 07:05:14 ID:qVU5QV+M
嫉妬してるなのはが可愛すぎる件に付いて

421 :魔法少女リリカルなのはStylish:2008/03/03(月) 07:35:57 ID:08Sx5+pZ
>R-TYPE Λ
元ネタに対しては大分昔にゲーセンで偶然やった記憶が合ったような気がする程度。
更に自分はゲームの種類でシューティングが最も苦手なのでその辺まったくノータッチ。
物凄い書き込みの量に感心しながらも「自分とは違う世界だな」と何気なく読み流すだけでこれまで来たんですが…
何コレおもしれぇええええ!!!
クロス先の背景や機体のイメージが出来ないのが悔しくて、公式サイトやら動画やら漁ってたらその世界観にも嵌りましたよ。
皆がバイドバイド言うから何事かと思ってたけど、確かにこれは危険だわw
これまでのクロス作品では比較的友好的な接触が多かったですが、クロス先の世界観ゆえに戦闘で始まってしまった点がまた今後の悲壮感を滲ませてて素敵ですね。
いや、未プレイヤーが分かったようなことは言えませんけど、でも今回の終盤の展開で不安と期待が最高潮になりました。
っつか、なのはの心理描写がマジうめえ。

>なの魂StS
10年後の銀さんって、年齢的に不安だったけど…いけるじゃん!
成長して、ついに大人のネタを触れるようになったはやてと銀さんのやりとりが素敵です。
しかし、こうして見ると、対犯罪部隊結成の為にかつての仲間を集める展開がパトレイバーとかの劇場版みたいで燃えるw
あと、なのはが可愛すぎる点には同意せざる得ない。
ちなみに30代前半の銀さんについては、同じジャンプの主人公で30代疑惑のあるCHのリョウちゃんがいるから私的に何も問題はない。

422 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/03(月) 08:05:22 ID:gKINgBSy
反目さん、なの魂さん雛祭りネタ乙です。
俺も今からスパロボXの超番外編4として雛祭りネタを投下したいと思います。

423 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/03(月) 08:15:01 ID:gKINgBSy
人がいないようですけど、投下します。

 注意 この話は本編とは無関係のパラレルワールドな話です。



 超番外編4 雛祭りでクライマックス!!!



 宇宙新暦200年3月3日、ベイタワー基地ではある祭りパーティを始めようとしていた。その名は「雛祭りパーティ」である。

「はーい、皆さん今日は雛祭りですよ!」
「よっしゃあ! 俺は最初っから最後までクライマックスだぜ!!」

 シャーリーの言葉にパーティになると人が変わるデュオが反応するが、甲児が突っ込む。

「デュオ、雛祭りは女の人のためのだぞ……」
「え、そうなのか?」

 デュオはコロニーの方で育っていて、雛祭りと言うのを知らなかったのだ。

「まあ祭りは祭りだ。クライマックスに行こうぜーーーー!」

 デュオはそんなことはお構いなしに盛り上がる。
 そんなデュオを見て、なのは達はつぶやく。

「デュオさん、すごく盛り上がってるね……」
「何で女の子の祭りなのにあんなに盛り上がれるんやろか?」
「まあ、そこがデュオのいい所じゃないの……」

 なのは達がデュオの盛り上がりっぷりを見ていると司会のシャーリーとサブロウタがある事を言い出す。

「えーと、今回の雛祭りパーティですが、ミッドチルダの方からゲストを呼んでます」
「それでは、どうぞ。無限書庫の司書長、ユーノ・スクライア先生です」

424 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/03(月) 08:15:44 ID:gKINgBSy
 シャーリーとサブロウタに呼ばれて、ユーノがステージに現れる。

「ユーノ君、久しぶり」

 なのはの声を聞いて、ユーノは思わずマイクに手をやって声をかけてしまう。

「なのは、久しぶり」
「あれ? ユーノ先生はなのはさんの恋人ですか?」

 サブロウタがからかう様にユーノに聞くと、ユーノとなのはは顔を赤くする。

「違いますよ。僕となのは、幼馴染で昔も今も大事な友達です……」

 ユーノの言葉になのはもうなずく。

「まあそれは置いといて、ではゲストも来た所で早速ですがある事を皆さんにしてもらいたいと思います」
「それではモニターをどうぞ」

 シャーリーがモニターを出すと、モニターには人が乗れるほどの、大きい雛壇が映し出されている。

「あれって雛壇?」
「何ですか? 雛壇って……」

 キャロがフェイトに何のことかと聞く。

「雛壇っての雛人形を飾る台の事でね、雛人形でのは3月3日に日本で飾るお人形の事なんだよ」
『そうなんですかーーー』

 新人4人は声を合わせて理解する。

「それでシャーリー、皆に何をして欲しいんだい?」
「皆さんには雛人形になってもらおうと思ってます」
『何だってーーーーー!?』

 その言葉に男一同が驚く。

「雛人形になるって言っても本当に人形になってもらうわけじゃありませんよ。
ちょっとだけその人形の格好をしてもらったり、その指定された位置に座るだけですから……」
「ちなみにそれは何で決めるんだい?」
「それはルーレットです!」

 モニターに二つのランダムルーレットが映し出される。

「左が人の名前で、右が雛人形の名前になります」
「なお、特別に最初はユーノ先生がお内裏様でなのはさんがお雛様をしてもらいます」
『えーーーーーーー!』

425 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/03(月) 08:16:13 ID:gKINgBSy
 なのはとユーノは声を合わせる。
 そんななのはとユーノの事を無視するかのようにルーレットが始まり、すぐに他の人形の配役が決まる。
 三人官女は左から、スバル、ヴィヴィオ、フェイトになり、五人囃子は左からドモン、Dボゥイ、ヒイロ、ガロード、カミーユ、
 右大臣がアムロ、左大臣がゼクス、仕丁は甲児、鉄也、宙になる。

「何か仕丁が少し濃いな……」
「というか五人囃子ってゆりかごの時になのはさんとヴィヴィオを助けたメンバーですよね」

 色々な感想がある中、次のペアを決める。

「次はエリオがお内裏で、キャロがお雛様だよ。ルーレットスタート!」

 もう司会のシャーリーとサブロウタは人の意見をまったく聞かずに、次々に話を進める。
 次のメンバーは三人官女は左からなのは、フェイト、はやて、五人囃子は五飛、トロワ、ヒイロ、カトル、デュオ、
 右大臣がジョウ、左大臣がロム、仕丁は竜馬、隼人、弁慶になる。

「今度の五人囃子は自爆しそうなメンバーだな……」

 ジョウがさらりとそんな事を言うが、プリベンダーの五人のガンダムには自爆装置がついているのであながち間違いでもない。

「不吉な事を言わないで下さいよ……」
「さあーーーて、次は……」

 それから色々なペアでの雛人形仮装が行われ、パーティは盛大に盛り上がる。

「そして雛祭りといえば雛あられです。どうぞ……」

 雛あられが広間に出てきて、皆は恐る恐るシャマルのがないかを確かめようとする。

「大丈夫ですよ、今回シャマル先生は作ってませんから……」

 シャーリーのその言葉に皆が安心して雛あられを食べる。
 しかしシャマルは傷つく。

「私の料理はそんなにダメなの……?」
「ああ」

 ヒイロが静かにシャマルの質問に答えて、シャマルは大泣きをしたそうだ。
 今回は何事もなくパーティは無事終了しました。



 終わり

426 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/03(月) 08:17:03 ID:gKINgBSy
投下完了。
今回は特にひねりませんでした。と言うよりひねれませんでした。

427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 09:33:24 ID:12x6osWn
GJ!
欲を言うとルーレットでそれぞれの場所が決まるまでの過程が欲しかったです。

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 09:59:52 ID:/ods7Wgy
雛祭SSGJ!
なのはとユーノの時の組み合わせがいいですね。

>>412
なの魂氏GJ
なのはさんが、銀さんみたいなマダオになってる〜〜(涙)
女の子は真面目で、男はちょっと抜けてるていう組み合わせがいいと思うのは
俺だけだろうか……。

しかしここの彼女達、銀さん達や真撰組の大人たちを見て育ちどんな心粋をもった
大人になるのか非常に楽しみです。
次回もそしてStS編も楽しみにしています。

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 11:33:30 ID:mGK5tP4D
銀さんが下っ端とはいえ定職につくなんてありえない!
それとは関係なくニヤニヤしながら読んでます

430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 11:37:36 ID:nJ8rc6l3
>>381
じゃあ見なくてかまいません。スルーしてくれ。

万人に受けるもんなんて俺にゃ無理。

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 11:39:56 ID:nUAP049g
よし避難所へどうぞ

432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 12:18:18 ID:SSIX5OeT
でもあそこは例外的な措置ではないか。
大丈夫なのかな。

433 :322 ◆tRpcQgyEvU :2008/03/03(月) 13:43:33 ID:HEKJeO4F
誰もいない。投下予告するなら今のうち。
と、言うわけで今日の十一〜十二時辺りにEDFの投下を予告しておきます。

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 13:50:42 ID:cZ9TdDvM
それでは支援を予告しておきます

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 14:36:55 ID:tQ/kFQOS
これは支援するしかないだろう

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 15:19:29 ID:qVU5QV+M
これは支援せざるを得ない

437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 16:14:24 ID:ikaEssYX
なの魂GJ
銀さん八神家に婿入りしちゃったYОー
なのはさんごろ寝しながらジャンプ読んでるっていうか、ジャンプ好きなの!?
銀さんの後継者になっちゃうぞ。銀時 白夜叉、なのは 白い魔王
って異名も似てるし、つくずく銀さんの影響受けてるなあ・・・・・
だが、そこがGJだぜ。

438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 16:15:49 ID:Uxa8F4PA
支援しつつひな祭り&なの魂の人GJ。

というかここに来たの最近ですが、なの魂……星海坊主編が出てくれそうでwktk

439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 16:17:27 ID:rgJMggg3
総員、支援体制をとれッッ!!

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 16:19:48 ID:SdF+mGX/
なの魂GJ!
銀さんは30代でも現在と大して見た目が変わってないイメージがあるな。
そして、stsをみてもやはり銀時ははやての婿で決定なのか?なのはは涙目なのか?

なにげに星海坊主編の伏線も張ってありやはりこれはwktkせざるを得ない。

441 :魔装機神:2008/03/03(月) 16:45:19 ID:G70wMrGX
皆様GJです。
予約がなければ6時くらいに投下してもよろしいでしょうか?

442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 16:47:04 ID:L55BTaia
>>433
よう兄弟! 支援してやるぜ!!

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 16:50:41 ID:Cp/BQ5L+
>>433
>>441
支援!支援!

444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 17:01:22 ID:9WB2PYaB
支援ノシ 支援ノシ

445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 17:05:55 ID:kioTFYYN
落ち着けwwww
まだまだ先だろwww無駄にレスを消費すると、そのときになって後悔することになるかも試練

446 :魔装機神:2008/03/03(月) 18:01:12 ID:G70wMrGX
そろそろ投下します

447 :魔装機神:2008/03/03(月) 18:02:45 ID:G70wMrGX
FLAME OF SHADOW STS 24 嵐すぎさり

先日のジェイル・スカリエッティによる襲撃により、地上本部は散々な結果だった。
そこまでたいした被害はなかったが、それでもところどころに襲撃された傷が痛々しく残っている。
カリムの予言は覆らなかった。
現在、地上本部は完全に局員以外の立ち入りを禁止し、マスコミにも真実を告げていない。
その中、ティアナは周囲の状況整理を行っていた。
ティアナのそばを局員が通り過ぎる中、ティアナはぽつぽつと歩く。
その足取りはいつになく重い。
先日の襲撃の後でいろいろな事実を聞いた。
六課でヴィヴィオがさらわれかけたこと。
これは烈火たちのおかげで防げたからいいが、問題はそれとは別の報告だった。
まずは、自分達の教官であり、スターズ分隊の隊長でもあるなのはが突然フェイトに襲い掛かり、その後行方をくらましたという事だ。
その事を聞いて、ティアナはそんな……と呆然としたのを覚えている。
もちろん、ティアナだけではなく、事情を聞いた全員が驚愕の顔を浮かべていた・
ヴィータにいたってはその事実を告げたエリオにふざけてると吹っ飛ばすぞ!!と掴みかかったくらいだ。
だが、これは事実らしく、なのははフェイトを一瞬で気絶させ、レイジングハートをへし折ってどこかへと去っていった。
その現場にいたウルとフェイトの二人は現在意識不明で、エリオとキャロも吹き飛ばされ少し気を失っていたため、詳しい話をいまだ聞けないでいる。
だが、なのはのことも気になるが、何よりティアナが気にかけていたのは……
「スバル……」
同僚でもあり、昔からのパートナーでもあるスバルがさらわれた事。
目の前でさらわれたということもあり、現在治療中であるギンガや二人の父親であるゲンヤにはまだ眼を合わせてはいない。
いや、合わせる顔がない。
このようなことが混ざり合い、ディアナはボーっとしていた。
その時、ティアナは誰かにぶつかり、すぐさますみません、と謝る。
「こっちこそすまん……ん?誰かと思えばティアナの嬢ちゃんじゃねえか」
ふと聞き覚えのある声でえ?とティアナはその声のほうを向く。
そこには、そのスバルの父親が立っていた。
「げ、ゲンヤさん」

二人は場所を移し、本局の休憩室にいた。
「ほらよ」
ゲンヤはティアナにドリンクを渡し、ありがとうございますと受け取る。
しかし、そのタブをあけようとはせず、ティアナはそのドリンクをただ見つめるだけだった。
「大体の話ははやての嬢ちゃんから聞いた。高町の嬢ちゃんやスバルのこともな……」
そういって、ゲンヤは缶コーヒーをタブをあけ、中身を飲む。
「すみません……」
しばらく静寂が訪れたが、ティアナは何とかその言葉を口にした。
「私達がうっかりして、スバルを連れさらわれて……先に気付くべきでした」
あの時聞いたタイプゼロと言う言葉。
それは、紛れもなくスバルとギンガの事だった。
あの二人は、あの時襲ってきた者たちと同じ戦闘機人、そのタイプゼロ。
気付くべきだった。
あの時は、目標はギンガだと思っていた。
だが、さっき言ったがスバルの戦闘機人タイプゼロだ。
その事を失念していて、結局スバルがさらわれてしまった。
あの時、自分でも先にそのことに気付いていれば……
そんなティアナを見て、やれやれと原野はため息を付く。
「ギンガも目を覚ましてな、よく似たような事を言ってたよ。あいつじゃなく、自分が捕まればよかったってな」
そう言ってゲンヤは、ギンガにスバルがさらわれたといったときの顔を見た。
あのときの顔といったら、それはひどいものだった。
既に母親は死に、ずっとスバルの世話をしていたギンガは、スバルにとっては母親代わりのような姉だった。
ギンガもそれを自負しているのか、よく面倒を見た。
そして今回の事件だ。
「まあ、二人の気持ちはわかるが、何も死んだわけじゃねえんだ。助け出す術はある」
そう言って、ぽんとティアナの肩をたたくゲンヤ。
「それとよ、嬢ちゃんに一つ頼みてえことがあるが、ちっといいか?」
え?とティアナはゲンヤのほうを向く。
用事とは一体なんなのだろうか……

448 :魔装機神:2008/03/03(月) 18:03:45 ID:G70wMrGX
「あ、主……シャマルも。もう私は大丈夫です」
一方六課の医務室で、ザフィーラはベッドから降りようとする。
しかし、目の前の夜天の主と湖の騎士はそれを許さない。
「だめや、ザフィーラ」
「そうよ、普段から我慢強いあなたが倒れるほどの猛毒なのよ。まだ完全に治療できてないかもしれないじゃない」
そう言って、二人は意地でもザフィーラをベッドに寝かせる。
二人は自分を心配してくれていてのことと言うのは既にわかっている。
「それで、シャマル。ヴィータはどうなんだ?」
守護騎士のうち、シャマルはここにいて、シグナムは本局のほうに出向いている。
そして最後の一人、ヴィータの姿が一向に見受けられない。
「ヴィータちゃんは、グラーフアイゼンの所へいったわ。なのはちゃんの件も、かなり傷ついているみたい」
そうか、とシャマルの言葉に前を見る。
ヴィータは本局へ向かっている謎の魔同士と交戦し、取り逃がすどころかグラーフアイゼン、
さらにはユニゾンしていたリィンフォースをも傷つけてしまった。
そこに降りかかる、なのはが突然敵になった事。
ヴィータは今頭の中がいっぱいで、ただリィンフォースやアイゼンの前にいるだけであった。
「それで、事情を知ってそうなフェイトちゃんとウルは、まだ気を失ったまま……」
そう言って、シャマルは別のベッドを見る。
そこには、フェイトとウルがまだ眠ったままで、エリオとキャロ、さらにはヴィヴィオが心配そうに見ている。
調べた結果、ウルは何かとてつもない疲労に襲われていることは解った。
そして、もんだいなのはフェイトだった。
フェイトが倒れた原因は魔力ダメージと精神的なものによると診断された。
どうやらよほどショックな事があったらしい。
「なのはママ、フェイトママ……」
ヴィヴィオはぬいぐるみを抱きしめ、なきながらフェイトを見つめていた。
「フェイトちゃんは意識不明、なのはちゃんは管理局を離れ、スバルはさらわれる、か……」
自分が予想していたよりも今の現状は厳しい。
さらに、あさってには烈火たちも元の世界に戻すことになっている。
これ以上戦力を割くのはいたいが、彼の話を聞いていても黙って見過ごせない。
「あかんなあ……どう考えても悪い状況しか思いつかんわ」
部隊長がこれでは、みんなに合わせる顔がない、とため息をつくはやて。
だが、この件は絶対に何とかしないといけない。
「なのはちゃん、なにがおこったんや……」
はやては医務室の天井を見て、今ではかけがえのない親友を思い浮かべる。
何が起こったのかは知らないが、なのはが管理局を離れるという事はありえない。
彼女に一体何がおこったのか……

「はぁ、はぁ……」
少女は走っている。
体はボロボロ、戦闘スーツもところどころ破れている。
その姿から見ても解るとおり、彼女は何者かから逃げている。
前進形を手中させ、前後左右をくまなく見ながら彼女は逃げている。
(くそ、なんなんだよこれはよ……)
はぁ、はぁ…と体の疲れもピークに達しているが、彼女は休まずに走っている。
全く予想しなかった。
自分がここまで追い込まれるなんて……
「ちっくしょお……うわ!」
その時、少女は体を疲れとあせりで石につまずいてしまう。
いっつ……と少女は起き上がるが、ふと前を見て、彼女の顔はさぁっと青ざめる。
「逃げても無駄だ……」
前にいるのは、上半身裸で目は布で巻かれ、眼帯のアクセサリーを数箇所施しているいかにも不気味な男。
だが、この男がノーヴェをここまで追い込んだのだ。
「ちっ、烈神もくだらない事もいう……何故殺すな、なんていう……」
そういって、彼は奇妙な爪をつけた腕を振り上げる。
それを少女は、あ、ああ……と後ずさりながら男を見る。
彼から放たれる殺気に、もはや逃げるという選択肢が思い浮かばなかった。
いや、逃げたくても恐怖で体が動かない。
「殺しはこんなにおもしれえのによ……」
そして、容赦なくその爪は少女の首筋を引き裂いた。
それと同時に、少女の世界は真っ赤に染まっていく……

449 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 18:04:24 ID:9mWflU1d
支援

450 :魔装機神:2008/03/03(月) 18:05:02 ID:G70wMrGX
「うわあ!!」
少女はがばっと飛び起き、はぁ、はぁっと息を荒げる。
しかし、それと同時に体中から痛みが襲ったが、少女はその痛みもかまわず切り裂かれたはずの首をさすり、周囲を見る。
そこは、見慣れた自分達の家の医務室だった。
「ゆ、夢?……」
少女は見慣れた周囲の壁を見て、ここは自分の居所、スカリエッティのアジトであることに気付く。
地上本部の襲撃の後、少女、ノーヴェはずっと気を失っていていたのだ。
見慣れた風景に落ち着いたのか、ノーヴェはようやく飛び起きたときの痛みを覚え、自分の体を見る。
そこには、体中に包帯が巻かれ、決して軽い怪我ではないという事を物語っている。
「ノーヴェも目がさめたっすか?」
ふと誰かに声をかけられ、そのほうを見ると、自分ほどではないが包帯やら絆創膏を巻かれている少女がいた。
「ウェンディ……」
ノーヴェはさっきの夢、そして管理局地上本部を襲ったときに戦った相手を思い出す。
あの夢、あながち間違いではない。
夢のように首を引き裂かれてはいないが、ノーヴェ、そしてウェンディは管理局員ではなさそうな気味が悪い相手と二人がかりで戦い、惨敗した。
その時のことが未だに忘れない。
それほどまでに相手の力が圧倒的だった。
あれほど怖いという事はなかった。
あれが恐怖と言うものなのか……
「無茶苦茶っすよ、あいつ……」
ウェンディも思い出し、悔しさよりも先に恐怖感が二人を襲った。
何がすごかったかと言うと、全く目が追いつけなかったことだ。
やつのスピードは、戦闘機人である自分達ですら目で追えなかった。
様々な手段を用いたが結局見切れず、一方的になぶり殺しにあってしまった。
そして何より二人が恐怖したのが、あいつの笑顔だった。
自分達を痛めつけるのをまるで楽しく、どこか残念そうな顔でもてあそんだ。
あの顔を二人は忘れる事ができなかった。
だが、ウェンディはそれとはまた別の表情を見せていた。
「うぅ……う……」
その時、ノーヴェは始めて二人以外に人がいることに気付いた。
「ディード?」
そこには、自分達よりは軽症だが、同じようにベッドで寝かされているディードを見る。
その表情も暗く、自分と同じように何かにうなされている。
「ノーヴェはずっと気を失ってて知らないと思うっすけど……これをみるっす」
ウェンディは何かをためらうようにモニターを動かす。
その画面に映っていたのは、体中様々なところがひどいやけど跡が目立つ少女がカプセルに入っている姿だった。
「な、なんだよこれ……」
それは、髪の毛や顔の姿で、なんとか同じナンバーズであるオットーだとわかった……

一方、そのカプセルに入っているオットーの前で、スカリッティはあの序の修復をするためウーノとクアットロと共に、
オットーの修復作業に入っていた。
「しかし驚いたよ、素手で最後発の戦闘機人の腕をへし折り、さらにはここまでの火傷を負わせるとは……
戦闘機人でなければ死んでいた。全く、まさに化け物だよ」
スカリエッティはそういいながら普通の人なら既に死んでいるほどの傷を受けているオットーを見る。
「ディードもよほどショックなのでしょう。医務室でずっと眠ったままです」
そうか、とスカリエッティは作業を進める。
(これは次の作戦までには治らないな)
これなら、すべてのことが終わった後に直したほうが後のためにも効率的だろう。
だが、スカリエッティは確かに犯罪者といわれているが、人でなしではない。
自分の作った戦闘機人、ひいては自分の娘を放置して置くなど、父親でもある自分には出来ない。
「クアットロ」
「なんですかドクター?」
「オットーは私達がする。あのタイプゼロのほうを頼んでもいいかい?チンクにも手伝わせよう」

451 :魔装機神:2008/03/03(月) 18:05:46 ID:G70wMrGX
スカリエッティはオットーより少しはなれたカプセルに入っているタイプゼロセカンド、スバルを見る。
彼女もこのまま放置するわけにもいかない。
りょうかーい、とクアットロはスバルのほうへと向かう。
その時、こんこんとラボのとびらを叩く音が聞こえる。
ようやくか、とスカリエッティはドアの方を見る。
「失礼します、ドクター」
そのドア越しの声を聞いて、時々状況を聞いているスカリエッティとウーノはともかく、クアットロにとっては懐かしい声が聞こえた。
そこから入ってきた女性に、クアットロは珍しく嬉しさ全開な表情を見せ、女性のところへ向かう。
「お久しぶりです、ドゥーエお姉さま」
その女性、極秘任務でしばらくラボを留守にしていた2番目の戦闘機人、ドゥーエ。
「久しぶりね、クアットロ」
とにっこり笑いながらクアットロの頭をなでる。
その表情は、普段のどこか含みのアル笑いなどではなく、純真な彼女の笑みを垣間見る事ができた。
「ここも本当に久しぶりね。しばらく来ていないから、どういうところだったか忘れるところだったわ」
そう言って、数年ぶりの我が家を見渡すドゥーエ。
しかし、この部屋を見渡すと、嫌でも全身やけどだらけの少女見てし合うのは道理かもしれない。
「あの子、もしかして……」
ドゥーエが思っていた事は正しく、スカリエッティはああと頷く。
「この娘が8番目、オットーだよ。今はこのとおり治療中だけどね」
そう、とドゥーエはオットーを見る。
「せっかく初めて会う妹達に会えると思ったんだけどねえ……」
その表情はとても悲しそうな目であった。
やっと会えると持った妹の一人が、みるも無残な姿になっている。
それを悲しいといわずになんと言おうか……
「とりあえず、他の姉妹のほとんどが医務室にいるから後であうといい。まずはゆっくり休んでなさい」
今日、やっと長期にわたる任務を終え、やっとアジトに帰ってきたのだ、疲れているはずだろう。
「ですけど、一旦他の妹達にあってから休みます。そっちのほうが休めそうですから」
そういって、ラボを後にするドゥーエ。
それと、と振り向かないままドゥーエはドクターに告げる。
「一応任務報告を言っておくわ。白子の賞味期限が切れたので、ちゃんと処理しておきました」
ドゥーエの言っている意味はクアットロには理解できなかったが、ドクターには理解できたが、わかったとドゥーエを見送る。
それを見送った後、スカリエッティはオットーを見る。
「さあ、私達も作業にうつろう」
そう言ってモニターを見るときだった。
「へえ、ここが今のあなたの住処ってわけ?」
「まあ、そうなるな」
そこに現れたのは、少々傷が残っているニコルと、一人の女性だった。
しかもある事に、その女性は管理局の制服を着ていたのだ。
それを見て、すぐさまウーノたちが構えるが、スカリエッティだけは微動だにしない。
「これは、変わったお客さんを連れてきたね」
彼はそう言ってその女性局員、高町なのはを見る。
スカリエッティの言葉を聞いて、ふふっと笑みをこぼすなのは。
「勘違いしないで、今の私は管理局員、高町なのはじゃないから」
なのはの言葉に?マークを浮かべるウーノとクアットロ。
「初めて会うやつにそんな事を言っても解るはずがない」
そう言って、ニコルは事情を話す。
彼女はなのはであってなのはではない。
彼女の精神は今、三大悪魔の一人、アスモデウスがのっとっている状態なのだ。
「それで、一時的に休戦って言う事にしたのよ。アモンを倒すためにね」
そう言ってお互いがお互いを見るが、ふんっとすぐに違う方向を見る。
それを見て、なるほど、とスカリエッティは察した。
この二人、手を組むのはしかたがないと思っての共闘だろう。
それほどまであのアモンと言うものは強力なのだろう。
「なるほど。こちらとしてもあの悪魔とやらを足止めするのにちょうどいいよ。こちらからも協力願おうじゃないか」
こうして、スカリエッティは三大悪魔のうち、二つの悪魔を得ることができた。

452 :魔装機神:2008/03/03(月) 18:06:50 ID:G70wMrGX
その頃、虚空は烈火と紅麗に話があるといって二人を外へ呼び出した。
「で、なんだよジジイ、話があるってよ……」
ぽりぽりと首筋を掻きながら烈火は虚空を見る。
紅麗もたったまま虚空を見つめている。
この二人に用とは一体なんなのだろうか……
「まあそうせかすな。老人は大切にせんとな」
そう言って、虚空は二人を六課の訓練所前まで移動させる。
「ここならもう大丈夫じゃろ」
虚空は立ち止まり、二人を見る。
その表情は真剣なまなざしだった。
「まあ話と言うのは簡単じゃ、わしら八竜の長、烈神がおぬしらに話がある」
その言葉に、二人はなに?と予想外の言葉に驚く。
まさか、烈神自ら話があるとは思いのよらなかったのだ。
「ちょっと待てよジジイ」
だが、烈火には何か機に食わないところがあった。
「烈神が話がしてえってのは解った。けどよ……」
烈火は暮れを見て、彼にビシッと指を突き刺す。
「なんてコイツにも話があるって言うんだよ?紅麗は関係ねえぜ」
紅麗は火竜とは全然関係ないはず。
なのになぜ彼まで呼ばれるのだろうか。
それに、桜花にあうには、自分の精神世界にいかなければならない。
何より紅麗を自分の精神世界に連れて行くのがとてつもなく嫌で仕方がない。
しかし、虚空はやはりの……とため息を付く。
「その点は問題ないわい」
そういうと、烈火の右腕はぴかっと光りだす。
それはまた誰か火竜が勝手に出てくる合図だった。
今度は誰だよ……と烈火はうなだれるが、目を見るとおそらくこの世界に来て一番おどろきの驚愕の顔を浮かべた。
紅麗も動揺で、その人物を見つめる。
そう、烈火はその男を知っていた。
自分を生んだ母、陽炎から聞き、自分の試すための精神世界でも……
「お、親父……」
烈火は呆然とその目の前にいる、400年前に死んでいるはずの烈火の父、桜花を見る。
桜花は、烈火と紅麗を見ると、ふっ、と笑みをこぼす。
「元気でしているようだな、二人とも」

453 :魔装機神:2008/03/03(月) 18:07:45 ID:G70wMrGX
「ん?……」
ウルは目を覚まし、ここはどこだとキャロ居路と周囲を見る。
そこには暗闇が広がっていた。
ここはウルの心の世界、グレイブヤード。
ウルは何故ここにいるのか少し寝ぼけた頭で考える。
「そっか、確か……」
そして思い出す。今まで起きた事を。
死んでいたはずのニコルが生きていた。
そして未だにウルを目の敵にし、可憐をとりも押すとか言っている。
本当にしつこいやつだ、とウルは苦笑するが、生きていたのは彼だけではない。
自分が持つアモン、ニコルが持つアスタロト。
そして、3つ目の悪魔、アスモデウスまでもが未だに生きている。
そしてアスモデウスは、なのはを取り込み、どこかへと去っていった。
その後、長時間のフュージョンと戦闘により、精神力が底をつき、ウルは気を失ってしまった。
そして現在、自分はグレイブヤードにいる。
さて、今度は何があるのかなとウルは立ち上がり、周囲を見る。
だが、今までならいるはずのジャンヌの姿もない。
どうしようかとウルは考えると、ある結論がでた。
「うっし、たまには俺から出向くか」
そういって、ウルはグレイブヤードの中を探検する。
しかし、とウルは周囲を見る。
「いつ見ても不気味だな、これを見ると」
ウルは目の前にある光の膜に覆われたヤドリギ、そしてそれに埋まっている自分を見る。
既に見慣れた光景だが、こんなものが自分に埋まって言えると、どうもいい気にはなれない。
ヤドリギを見て、ウルはため息をついて周囲を見る。
そのときだった。
ウルは誰かに呼ばれらようなきがして、ん?と声が聞こえたほうを向く。
そこには、大きな扉があった。
その扉は、未だにあけたことがない……いや、未だにあけることの出来ない扉だった。
ウルは意を決してその扉に触れ、力を入れる。
すると、今まで動かなかった扉は、いともあっさりと開き、ウルは今まで府にいることが出来なかった扉を開ける。
扉を開け終え、ウルはその眼前にいる人物をまじまじと見る。
「久しぶりだな、ウル」

454 :魔装機神:2008/03/03(月) 18:09:40 ID:G70wMrGX
投下完了。
スカリエッティに更なる戦力がプラスさせちゃった。
さて、そろそろあのイベントも準備もしなくちゃいけないな。
シャドウハーツUを語る上で欠かせない熱き漢のイベントを……

455 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/03(月) 18:33:27 ID:GLkIdvlF
GJ!ってまさか日向大佐――?

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 18:37:25 ID:oiU+KBXw
まさかアルバート・サイモンなのか!?

457 :戦国の鉄の城:2008/03/03(月) 20:08:41 ID:dvbsZ8kE
職人の皆様GJっすー。
そっかぁ、今日は三月三日…ひな祭りだったのか。
忘れてt(ry

で、いきなりでなんですが15分あたりにモンハンクロス投下したいと思います。

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 20:14:30 ID:WMalswJ8
支援

459 :戦国の鉄の城:2008/03/03(月) 20:15:49 ID:dvbsZ8kE
うん、もう時間か。
それでは投下開始いたします。

460 :戦国の鉄の城:2008/03/03(月) 20:16:48 ID:dvbsZ8kE
魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER

第十六話「危機」

なのは達は広場を歩く。
綺麗な木々、心地よい木漏れ日と風。
けど自分達はその場所で狩りをしている。なのはの手には相棒「レイジングハート」。
背中に背負っているのはジェイから受け取った。「鬼神斬破刀」。

「死なないで…。」

涙をこらえて歩いた。
私達が去った今、彼はおそらく生と死の境をさまよっているはずだ。
できることなら狩りなんてやめて今すぐ彼の元へ走りたい。駆けつけたい。
でも戻ったら彼はなんて言う?おそらくどうして戻ってきた、と自分をしかりつけるだろう。
だから早く終わらせてあの人の所へ向かおう。命が途切れてしまう前に。

「…あまりそう悩みこんでいると、戦闘に支障がでるぞ。」

ヴィータちゃんがそう言い聞かせてくる。
顔を見るとやっぱり悔しいみたい。表情が歪んでいる。
スバルとティアナだって同じだ。…そうだ、気持ちは皆一緒なんだよね。
だったら皆で、力を合わせて終わらせよう。そして早く命を繋ぐんだ。
ふと地響きが響く。その先にはティガレックスの姿があった。…さぁ、始めようか。


大きな咆哮。それはティガレックスもこちらを確認したということだ。
すぐさま突進。なのはが手で散らばって、と合図をするとスバル達は一斉に四方八方に逃げた。
横を通り過ぎたと思うと足でブレーキをし、またこちらに突進してきた。それも避ける。
それを数回繰り返すとやっと止まる。自然にティガレックスは囲まれる形に。


461 :戦国の鉄の城:2008/03/03(月) 20:18:38 ID:dvbsZ8kE
「一斉攻撃!!」

まずティアナとなのはが射撃、続いてヴィータとスバルが突進するという単調なもの。
しかしこの囲まれた状態だと避けるのも一筋縄には行かない。問題はティガレックスがどう動くか、だ。
ティガレックスは跳躍してティアナとなのはの攻撃を避ける。ここまでは予想範囲内。宙で無防備になっている巨体を狙うのが目的。
ここからの動き、なのは達の予想を超えた。
スバルがウィングロードを展開させてリボルバーナックルを唸らせる。

「うぉおぉぉぉぉぉぉぉっ!!」

突き出した拳を、ティガレックスは受け止めた。そして握り、後に突進してきたヴィータの方へと遠投。
二人とも巻き込まれ地面へと落ちた。

「うわぁぁぁっ!?」
「あぁぁぁぁぁ!!」

ティガレックスが着地する寸前にティアナとなのはが攻撃。しかしそれもダメージを与えることはなかった。
着地の寸前に腕を軸にして体を回転させて双方からの攻撃を綺麗に避けたのだ。
数回回転してから止まり、なのは達に軽く咆哮をあげた。
ふたたび砲撃を繰り出すが跳躍して避ける。しかしなのはは宙に舞うティガレックスの真下へと潜り込み

「ディバイィィィィィン…バスタァァァァァァッ!!」

太い桃色の閃光、ディバインバスターを放った。ティガレックスはそれを回避すること叶わず。
巨体は閃光の中へと飲み込まれていった。だがこれで終わったわけではない。それはなのは達も十分にわかっていることだし
何より相手の力量から見て、残念だがこれぐらいでティガレックスがやられるとは思わない。
後方に地響き。その方向に向くと身体の所々が赤くなり、鼻息を荒くさせたティガレックスの姿。もう一度、ヤツの逆鱗に触れた。
だが怯まず、二度目のディバインバスターを放つが今度はバインドボイスで生み出された衝撃波とぶつかり合い、消滅した。
ティガレックスはディバインバスターとバインドボイスのぶつかった衝撃てダメージを受けているみたいだが、
この状態になると魔法による攻撃はダメージは与えられるがそれほど期待はできない…と考えたほうがいいだろうか。
しかし、今の自分に魔法以外の攻撃なんて……否、ある。顔を横に向けて背を見るとそこには鬼神斬破刀。
…かけてみるしかない。鬼神斬破刀に手をかけ、ゆっくりと鞘から引き抜いて構えた。


462 :戦国の鉄の城:2008/03/03(月) 20:19:16 ID:dvbsZ8kE
「…まいったな。意外と重いんだね。これ。」

苦笑して自分の手に握られている太刀を見る。
今度はレイジングハートを見て

「悪いけど、鞘に入っててもらえるかな?」
「All right(了解しました。)」

レイジングハートをストン、と鞘に収めて鬼神斬破刀を両手で握る。
ヴィータが心配そうに見つめてくるがなのははニコリと微笑んでからティガレックスを睨むだけ。
…もう、やるしかないんだ。そう心の奥で誓うように。
まず地面を蹴って前進。後ろでスバルやティアナ、ヴィータが自分を呼ぶ声が聞こえるが、振り向かない。
自分は剣など扱ったことはない。だけど今は引き返せない。ジェイが剣を振っている姿を脳裏で思い出した。

「まず…!」

彼は敵の隙を狙う。ティガレックスは前脚を振り上げた。それでできた隙を狙えばいい。
鬼神斬破刀を横になぎ払い脇を切り裂く。その次に突き、肉を穿つ。
それだけではなく深く突き刺さった刃をゆっくりと横へ、横へ。腕が震えてるのは中々斬れない、という証拠だ。
ようやく動き出したティガレックスはその巨体を回転させる。吹き飛ばされるなのはだがすばやく体勢を立て直し、名を叫ぶ。

「スバル!」
「でぇぇぇぇぇやぁぁぁぁぁぁっ!!」

なのはのすぐ横を鋼の疾走者、スバルが通り過ぎる。ティガレックスの横を走り、スバルを追わんと視線もそちらの方へ向く。
スバルも、名を叫ぶ。

「ティアナ!」
「クロスファイア・・・・シュート!!」

ティアナの放った魔法弾が先ほどなのはが傷つけた箇所へ直撃、爆発を起こす。激痛に怯むティガレックス。
今度はティアナが、叫ぶ。

「ヴィータ副隊長!!」
「いけぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

怒りの鉄槌、グラーフアイゼンがティガレックスの背中に振り下ろされる。よほどの衝撃に地面が砕け、巨体が完全に地に沈む。
そして最初に攻撃していった者の名を。

「なのは!!」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

鬼神斬破刀の刃を振り下ろした。刀身が深く傷へめり込んでいる。動かなくなる巨体を前になのはは少し離れて様子を見る。
数秒、数十秒、一分。やはり巨体は動かない。ここにきてやっとなのはは深呼吸して肩の力を抜いた。
そう、終わったのだ。と。今まで与えたダメージが重なって相手も疲労し、満身創痍だったのだろう。
やはり生命を絶ってしまった不快感はどうやっても拭えない。ちょっとでも紛らわせるために早く彼の元へ向かおう。
安堵感に満ち溢れている皆の顔を見回す。

「じゃあ、早くジェイさんのところに行かなきゃね!」

こうしては居られない。皆一歩踏み出した瞬間、足元が暗くなった。


463 :戦国の鉄の城:2008/03/03(月) 20:20:09 ID:dvbsZ8kE
後ろを振り向くともう動けないはずのあの巨体。妖しく、赤く光る目でなのは達を睨む。
驚くのもつかの間、ティガレックスがなのは達へと、飛びかかってきた。
ざわめいていた木々から鳥達が一斉に飛立つと、不気味なほどの静寂がその場を包んだ。

一方、先ほどの広場から離れた場所にて
「…これで完了ニャ。まったく、あの状態でいきなり調合するとは思わなかったニャ!!」
「すまないなぁ。相変わらずいにしえの秘薬はすごいよ。あんな酷い怪我が数分で治っちまった。」
青年、ジェイはストレッチをしていた。血まみれでひどい有様だった腹は完全に回復していた。
彼が使ったのは『いにしえの秘薬』。飲むと回復薬とは比べ物にならないような回復力を持つ薬だ。
これを飲むと怪我が完全に回復する上にスタミナまで完全に回復、しかも以前よりも増加しているという驚くべきもの。
それゆえに入手方法は難しく、調合でできるとしてもかなり成功率は低い。
幸い彼は調合を上手くできるようになる本、調合書を最後の一冊、達人編まで持っていたためかろうじて作れた…というわけである。

「はい、これが完成した『アレ』ニャ。」
「へぇー…。思っていたよりも綺麗にできてやがる。さ、防具防具。アカムト装備壊れちゃったからね。」

アイルーが差し出した二振りの剣を握り、軽く振るう。何度も頷いて吟味した後防具を要求。
しかしアイルーは非常にやりづらそうな表情をしている。

「どうした?早くくれよ。」
「それが…シャーリーさんに興味がある、調べさせて欲しいって言われたからジェイのマイセット1の装備をしばらく貸してて…
返してもらったらこうなってたニャ…。」

アイルーが箱から取り出した装備はかつての防具の姿とはあまりにもかけ離れ、機械的に改造されていた。
ジェイは無表情で口をあんぐりあけながら数秒見つめる。
その後頬を何度も叩いたりつねるなどのリアクションをして、もう一度その装備を見るが変わるわけがない。

「OK,これが俗に言うデバイスってやつ?」
「そ…そうみたいだニャ…。」

ちなみに、彼らはデバイスとはどういうものかイマイチわからない。

「帰ったら一発ぶん殴っとくか。でもま、今は感謝しようじゃないの。」

今はわがままを言っている余裕はない。さっさとその装備をつけて双剣を背中に背負う。
アイテムポーチの中に入っているアイテムを確認するとアイルーに別れを告げ、走り出した。
なんでも、彼の走りは以前のよりもかなり速度が上がっていた…とそのアイルーは言う。

「自分で決めたんだ…最後までやるさ…!!」

自分に向けたのか、それとも他の誰かに向けたのかわからない。
だがその言葉を口にした彼の目は、自信に満ち溢れていた。


464 :戦国の鉄の城:2008/03/03(月) 20:22:13 ID:dvbsZ8kE
投下終了でございます。
鬼神斬破刀を振るう役は無難になのはさんってことで。
もうちょっと持たせる気でいたりする。

ジェイの新しい防具は何シリーズを機械的にしたものかは…
まだ決まってないorz

465 :一尉:2008/03/03(月) 20:22:48 ID:Baq4/9bm
うむひな祭りたな。承認する。

466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 20:28:00 ID:e4npIMtO
>>271
…すいませんでした。忙しいときに新作来るとタイトル別とクロス元別に入れ忘れる事があるんですorz
高天氏の作品インデックスに入れるのと一緒に、入れ忘れの確認しないとな…

そして職人の皆様GJです

467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 20:41:41 ID:WMalswJ8
GJ!!です。
戦線復帰したジェイの防具が気になります。
双剣はジェイソンさん御用達のものかなww機械シリーズは一番デバイス化しやすそう。

468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 20:43:30 ID:nUAP049g
シグナム姉さん麒麟装備つけてくれ

ハンターは崖から飛び降りでも無傷な奴らばかりだからな

469 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/03/03(月) 20:49:16 ID:J8tuEiLH
オォ!? 元祖モンハンの人にGJを逃す所だったぜ!
ティガのバインドボイスでダメージを受けたときは必要以上に焦ったのを覚えているw
次はシャーリーの仕事具合に大期待!

470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 20:55:47 ID:kioTFYYN
>>468
麒麟装備は隊長陣が装備してなかったか? 

471 :戦国の鉄の城:2008/03/03(月) 20:56:07 ID:dvbsZ8kE
>>467
防具はまだ決めてないっ!
まぁタロス装備を某宇宙の騎士風にしたのもいいかなぁ…なんて(コラ
機械的な装備に似合う双剣といえば…はい、そうですorz

>>468
隊長三人組にはつけましたよキリン装備。
いやいや、「鉄がクリームみたいに溶けたっ!」って言われるほどの酸をドバドバ浴びても
平気な兵士には負けるかと。

>>469
読みましたよフリードがフルフルのやつw
リアルタイムでGJが出せなくて残念でしたよorz
まさかボイスでダメージを食らうとは…ねぇ。

472 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 20:58:22 ID:u50Ci59U
GJ!
氏の書くモンスター達は迫力がありますなぁ…
直接ゲームに触れたことのない自分にも、その威容が伝わってきますぜ!

それでは、EDF氏の人気に嫉妬しつつ、9時頃にひな祭り短編女性陣編を投下させていただきやす

473 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 21:00:22 ID:u50Ci59U
そいでは投下。

3/3 Part2 〜はっちゃけたりもするさ、ひな祭りだもの〜

ここはミッドチルダの一角、機動六課隊舎。
予定より2人ほど人数が少なかったものの、ひな祭りのイベントは賑やかに執り行われることとなった。
今回のパーティーには結構な額がかかっているのだ。そう簡単に中止するわけにはいかない。
そしてその要因は――

「うんうん、ええ感じやねぇ」
満足そうな笑顔で頷くはやての目線の先には、巨大な赤い雛壇。
ご丁寧に屏風やぼんぼりまでセットとなっており、圧倒的な存在感を放っている。
そう、この「特注巨大雛人形セット」こそが、大金をはたいて発注した本パーティーの目玉なのだ。
「それにしても…よくこんなの頼んだね」
隣に立っていたなのはが、若干呆れたような笑顔ではやてに言った。
「だって、ええ歳した大人のひな祭りやからな。こう、どどーんとやらなあかんやろ?」
「にゃはは…」
身振りでその「どどーんと」というのを表現するはやてを見て、なのはは苦笑する。
いい歳した大人と言うが、見ていてむしろかなり子供っぽい。
そもそも本当に大人なら、わざわざこんなことに大量の予算をつぎ込んだりはしないだろう。
しかし、今日くらいはそれでも構わない。
何せ今日はひな祭り――そう、祭りなのだ。祭りは楽しまなければ。
「なのはさーん、衣装も用意終わりましたよー」
と、その場の2人に向かって駆けてくる人影があった。
やって来たのはスバルだ。何やらいつの間にか髪が伸びたような気がするが、まぁこれが仕様なのだろう。
「ご苦労様。さてと…それじゃ、あとはお内裏様達を呼んでこないとね」
「ああ、せやったら私が行ってくるわ」
そう言って、はやてが部屋の外の方へと歩いていく。
今回のこの雛壇、お内裏様の所に座るのは、よそから来たお客様なのだ。
各クロスSSで主役級の立ち位置にいた4人の男達の中から1人が選ばれ、栄光の頂上へと座る。
そして、戦うのは男達だけではない。
そのお内裏様役に最も近い関係にあった者が、あの全ての女の子達の憧れ――お雛様の場所に座ることができるのだ。
年に一度の晴れ舞台である。見逃す者がいるはずもない。
そう、この選定は、むしろ女性陣にとって重要なものだった。
(ホントは、私も座ってみたかったんだけどなぁ)
そしてその枠から漏れたなのはは、少々残念そうな笑みと共に、雛壇を見上げていた。

474 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 21:01:27 ID:u50Ci59U
数分後、はやてと(いつの間にか)同行していたヴィータが男達を連れて戻ってきた。
「はーい皆様雛壇へご案内〜♪」
テンションの高いはやてが引き連れているのは、4人。
まず、世界に反逆した黒き皇子・ルルーシュ。
次元世界1つをを救った伝説の心剣士・キリヤ。
最強のソルジャーと謳われた英雄・セフィロス。
戦国の世を渡り歩いた妖怪の貴公子・殺生丸。
これら4人の男達が、この日のパーティーの命運を分けるお内裏様候補だ。
それぞれに容姿は申し分ない。誰がそこに立とうと、恐らく様になってくれるだろう。
「…さて! もうみんなも聞いとるやろうけど、この巨大雛壇こそが、今日の最大の目玉っちゅうわけや」
誇らしげに雛壇を指し示し、はやてがその場に集まったメンバーへと説明する。
「そこで、その席の位置やけど…」
はやてがその言葉を言いかけた、その瞬間だった。
一瞬のうちに、空気がはりつめる。
女性陣の何人かの表情に明確な緊迫感が宿り、はやて自身の目にも強烈な炎のようなものが宿っていた。
お雛様候補は、5人。
まずはルルーシュの妻に当たる、スバル。
キリヤのパートナーの、シーナとクレハ。
セフィロスを六課に招き入れた、はやて。
殺生丸と共に旅する予定の、ルーテシア。
「もう誰がお内裏様をやるかは、決めてあるの?」
始まった。
緊張が鋭い刃となって、その場の空気を研ぎ澄ます。
5人の乙女達が、来るべき戦のために、その闘志を静かに燃え上がらせた。
ちなみに、実はキリヤのパートナーとなったティアナにも挑戦権はあったのだが、馬鹿騒ぎの嫌いな彼女は辞退していた。
「んー…まだ決まってないんですけど、俺は誰でもいいかな」
そして男は絶対にこういう空気を読まない。
故に、水面下で飛び散る苛烈な火花にも気付かず、比較的口数の多いキリヤが代表して答えた。
そして、そう答えることも、女達は読んでいた。
そうとも。
戦いはここから幕を開けるのだ。

475 :戦国の鉄の城:2008/03/03(月) 21:02:45 ID:dvbsZ8kE
おぉ、なんだかものすごいことになっておりますぞ支援

476 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 21:03:08 ID:u50Ci59U
「駄目じゃないのキリヤ!」
最初に行動を起こしたのはシーナだった。
つとめて他意のない笑顔を作りながら――無論、
他意がありありであることが女性陣にはモロバレであることを承知の上で――無関心なキリヤをたしなめる。
「こういう機会はあんまりないんだから、楽しんでおかないと損よ?」
実際に楽しみたいのはもちろんシーナ。
「え? でも俺は別に…」
「遠慮しないでいいのよ、キリヤ君」
実に自然にクレハが入り込んできた。
そう、彼女もまたキリヤと繋がっている候補なのだ。シーナ共々、お互いに勝率を引き上げるためにも、ここは共闘するが吉。
「あ、いや…別に遠慮は…」
「なんやキリヤ君はせぇへんのかぁ〜!」
しかし、このまま独走が許されるはずもない。
わざとらしい大声ではやてがキリヤの言葉を遮り、それに反応するシーナ達をシャットアウト。
「せやったら、そうやねぇ…セフィロスさんとかどないやろ?」
「興味がない」
話を振られたセフィロスの返事は素っ気ない。
無理もないだろう。彼の反応は特に正直なのだから。
しかし、男の意向など、この場では何の役にも立たないことは、既に周知の事実だった。
「またまたぁ〜、ホントはやる気満々なんやろ? 似合う思うよ、お内裏様の服♪」
人差し指でちょんとセフィロスの額を小突きながら、はやてはにこやかに言葉を続ける。
しかし、この流れに更に割って入る者がいた。
「そうだな…セフィロスがやらないのならば、俺がやるが?」
目立ちたがりのルルーシュだ。
そしてこの発言は、ある人物にとってまさに千載一遇の好機。
「そ〜うそう! ルルーシュがやるって言ってるんだから、ここは彼でいいんじゃないんですかぁ?」
我が意を得たりと言わんばかりに、スバルが畳み掛ける。
ルルーシュはこれまでの2人と異なり、明確に参加の意を表明している。
これはお内裏様採用においては最も正当性が強い。
「殺生丸…」
はずだった。
「…私、お雛様やりたい」
『ッッッ!?』
ルーテシアの言葉に、その場の空気を衝撃が突き抜ける。
そうだ。何だかんだ言って、子供のおねだりというのは、最も破壊力がデカイ。
あらゆる正当性は、理論を超越した壁によって弾き出されてしまう。
「………」
殺生丸が面倒くさそうに視線を逸らしたのが、救いとしか言いようがなかった。

477 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 21:04:04 ID:u50Ci59U
ともかくも、これで全てが振り出しに戻ってしまった。
お雛様候補達の闘志は過熱し、緊張は最高潮に達する。
「…まぁ、こうなったらしゃあないなぁ…」
そして遂に、はやてが切り出した。
そう、結局最終的にはこうなる運命なのだ。それは皆が覚悟していた。
「誰のパートナーがお内裏様になるか…恨みっこなしできっぱり決めよか」
そう、すなわち、
『――勝負ッ!!!』

『…じゃんけんぽん! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ!
 あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ!
 あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ!
 あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ!
 あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ!』
「だぁーまどろっこしいわねぇ!」
堪えかねたようにシーナが叫ぶ。
先ほどから白熱したじゃんけん対決が展開されているのだが、一向に決着が着かない。
いかんせん人数が多すぎたのだ。
読者の方々も経験はあるだろうが、5人以上でじゃんけんをすると、どうにもあいこにばかりなりやすいのである。
「やっぱり…これ勝負方法変えませんかぁ…?」
延々と「あいこでしょ!」を叫び続けて、息も絶え絶えになったスバルが切り出した。
他のメンバーも似たような感じである。とてもじゃんけんの後とは思えない。
「勝負方法変える、ちゅうと…?」
「これですよ」
言いながら、スバルが何かを取り出した。
その顔に、一種凶暴とも言えるような、不敵な笑みを浮かべて。
そしてスバルの手にあった物を見た途端、他の候補者の顔にも、同じような笑顔が現れる。
そこにあったのは、紐でペンダントのようになっていた、青い宝石のようなもの。
すなわち、
「…デバイスね…」
正真正銘の開戦宣言だった。

478 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 21:05:09 ID:u50Ci59U
そうとも、この作品の原作は「魔法少女リリカルなのはStrikerS」なのだ。
ならば普通にじゃんけんで決めたところで、そんなものは面白くない。
バトルアニメはバトルアニメらしく決着を着けなければ。
それぞれに懐から待機状態のデバイスを取り出し、身構える。
さて、どう立ち回るか。
遠距離戦闘は苦手なものの、速力はナンバーワンのスバル。
魔法が使えない以上派手な攻撃はできないが、手数なら随一のシーナとクレハ。
接近戦はからきしだが、最も広い攻撃範囲を持つはやて。
召喚に時間がかかるものの、成功すればおおよそ敵なしのルーテシア。
それぞれがそれぞれに相手の間合い・思考・行動を探り、鋭い眼光を放って見透かそうとする。
視線と視線とは空中で衝突し、そこに見えない火花が散った。
そして、今。
どう動くかは決まった。
であれば、そう。
「戦闘開――」
ころん、と。
戦いの火蓋はしかし切って落とされず、代わりに何かが5人の間へと転がってきた。
「何かしら、これ?」
怪訝そうな顔で、クレハがそれを拾い上げる。
その場の候補者だけでなく、周囲でハラハラとして見守っていたギャラリー達もまた、その無機質な円筒形の物体を覗き込んだ。
瞬間。
その円筒が。
――轟音と共に発光した。
『ぎゃあああああぁぁぁぁぁぁぁーっ!!!』
一斉に響き渡る絶叫。
目が眩むほどの光と鼓膜をつんざくほどの音は、まさしくスタングレネード。
強烈な発光と爆音によって対象を気絶させる兵器を前に立っていられる人間などいない。
その場の全ての者達が死屍累々と倒れ伏す最中、きゅらきゅらと車輪を引く音を立てながら、近付く人影があった。

「…やっぱり、気が変わりました。ボクがお雛様やります」

かくして、巨額の予算を注ぎ込んだ特注雛壇のてっぺんには、





短い黒髪のお雛様と、




鉄色の輝きを放つ、二輪車のお内裏様が鎮座するのだった…!



「ねぇキノ、何でまた急にお雛様になるなんて言い出したの?」
「たまには『らしい』ことをやっておこうと思ってね」
「ふーん。まぁ、よく似合ってるけどね」

479 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 21:07:58 ID:u50Ci59U
投下終了。
本当は存在しないはずだった女性陣編。しかしほとんど誰もひな祭りネタを書かないならば、俺が書かずに如何とする!
…ごめんなさい、調子乗りましたorz

あー、あと今のうちに1つ。
こどもの日ネタに関しては、自分撤退させていただきます。
だってその時はルー子達がメインの殺生丸クロスを執筆中…男の「子」がいないもんorz

480 :戦国の鉄の城:2008/03/03(月) 21:11:36 ID:dvbsZ8kE
>>479
いや、盛大に笑わせていただきましたぞGJ!
しかし勝利者が意外だった。ここでスタングレネードを使うとは…!
たぶんその雛壇の周りには多くの屍が…!(ヤメナサイ

481 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/03(月) 21:15:39 ID:gKINgBSy
>>479
GJ!!です。
しかし最後の勝者が誰かよくわかりません。orz 俺が悪いだけですけど…。
こどもの日ネタか…。出来ればまたスパロボXでやってみるか。

482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 21:21:04 ID:qVU5QV+M
>>479
腹痛いwwwGJ
キノがまさにいいトコ取り&不意打ちで吹いた

483 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/03/03(月) 21:23:24 ID:J8tuEiLH
ちょっ!? なんという裏技w
大爆笑ですよ、マジで。GJ!!


484 :フルメタなのは:2008/03/03(月) 21:25:15 ID:Pz/axnDt
反目氏、GJ!
最後にキノが来るとは思わなかったw

さて、この場を借りて宣言。
雛祭り全く関係ないけど、40分から今日ゲームしてて思い付いた嘘予告を投下してもイイカナー?

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 21:26:36 ID:WMalswJ8
GJ!!です。
なのはたちを制圧するには、直接攻撃でなく状態異常が持って来いなのは各SSの
決まりなのかw

486 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/03(月) 21:26:58 ID:gKINgBSy
>>484
いいともー! 投下支援

487 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/03/03(月) 21:28:10 ID:u50Ci59U
クルツのあんちゃんに黙祷を捧げつつ支援

…畜生…(涙

488 :フルメタなのは:2008/03/03(月) 21:40:25 ID:Pz/axnDt
投下します。

嘘予告

草木も眠る丑三つ時
全てが寝静まった海鳴市の夜空を
1羽の黒い鳥が飛んで行く

否、それは鳥などではない
漆黒の衣を纏いし、闇を駆ける一人の忍だ


「行くあてないんやろ?私と一緒に暮らさへん?」
忍は遠い異郷の地に降り立ち、少女と出会った


「私今とっても幸せや。新しい家族が出来たしなあ」

忍はそこで、一度失った家族の暖かみを得た


「主の容態が芳しくない。このままでは主は……」

しかし、それは束の間の幸せ


「俺にも、蒐集とやらを手伝わせてくれ」

二度と大切なものを無くさない為に、忍は再び刃を取る


「あなたは、自分が何をしているのか分かってるんですか!?」

立ち塞がるのは、次元世界を統べる巨大組織
そして魔法の力を得た少女達


「あの娘を救えるなら、俺は修羅になろうと構わない!」

忍は今、初めて誰かの為に、刃を振るう


「私は主の願いを叶える為に存在する」

「違う!はやてはそんな事を望んではいない!」
だが、彼らの思いとは裏腹に、闇の書は暴走を始める

時を越えた先で忍は新たな戦いに身を投じる事となる

「飛鳥忍者、鴉のゴウ――推参ッ!!」

魔法忍者リリカル鴉


始まるかも

489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 21:40:49 ID:lyvbrzGT
>>487
まだ生きてる可能性は・・・あると信じたい・・・・・・・・・

490 :フルメタなのは:2008/03/03(月) 21:43:58 ID:Pz/axnDt
えーと、極端に短いけど以上です。

はい、分かる人には分かるけど、元の作品は忍道 戒です。
プレイ中に天啓が下りましたw

連載って考えもあったけど、前二本がまだ終わってないから嘘予告に留めときました。

>スパロボX氏
アンタ、分かってる人だね……w

>反目氏
ウチのクルツが何か粗相を!?

491 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 21:44:23 ID:nyP5iyCG
王大人の「死亡確認」状態であることを期待したいと言う事だな

492 :魔装機神:2008/03/03(月) 21:45:04 ID:G70wMrGX
>>487
ウルズ7だって重症の中生還したんだ。
誰かが拾ってくれているかもしれないじゃないか

493 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/03(月) 21:46:19 ID:gKINgBSy
>>490
元ネタがわからないからなんともいえない…。orz ごめんなさい。
それとクルツのことは…。知らない方がいい…。
俺は立ち読みで最新刊を読んだが、あの時は叫びたかったとだけ言っておこう。

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 21:48:53 ID:qVU5QV+M
>>493
だから何とも言えないなら黙っててくれ
分からないまででいいだろ。謝る必要は全く無いっていうか逆にウザいぜ。
あなたをそこまで重視してる人いないから

495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 21:49:47 ID:N6pRaXdl
フルメタなのは氏、ぜひとも連載してくれたまえ。
忍道〜戒〜はマイベストゲーム、ぜひとも、ぜひとも文章化を!!!!


496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 21:53:15 ID:WMalswJ8
>>494
そこまで言う必要あるかな?
何か、ただ>>493に難癖つけてるだけだよ。

497 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/03(月) 21:53:37 ID:gKINgBSy
>>494
投下支援と言ったのに元ネタがわからなかったら謝った方がいいかと思っただけです。

498 :494:2008/03/03(月) 21:55:37 ID:qVU5QV+M
言い方キツかったですね。
すみませんでした。


499 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/03(月) 21:57:58 ID:GLkIdvlF
忍道〜戒〜ですか・・・なのはさんが熊になったりするわけだね!!(テンションがいやに高い人)

500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 21:59:48 ID:kioTFYYN
まぁ、確かにコテありで言うことではなかったかもな。
フルメタスレでもないんだし、本編がどうなろうがどうでもいいし、ここで言うことでもない。

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:05:49 ID:Ekqh511Y
>>490
GJ!ゲームに忠実に行くなら、管理局と八神家と、もう一つ勢力がいるな。
でも、三勢力から依頼を受けて……って感じじゃなさそうだけど。

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:06:13 ID:o5aa5sdU
こういう流れを見ているとコテ付き雑談は問題ありだと言わざるを得ないな

503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:11:07 ID:rCSnseVp
>>502
何度も言われてるけど結局聞こうとしないし本人たちコレで良いと思ってんだもん
末期だろ

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:17:34 ID:Ekqh511Y
誰が禁止する権利も無いけど、スレの風習だからと片付けてしまうのも、どうかと思わなくもない。
普段潜伏してる職人さんも沢山いるんだろうけど、印象が強いのはコテで普段からいる人なんだよなぁ。


505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:17:51 ID:o5aa5sdU
そうなんだけどさ
こうも頻繁だと愚痴りたくなる

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:21:20 ID:rCSnseVp
ついこの前職人箇条書きでスルーされたのが良い例でしょ

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:21:45 ID:fVv+KGWo
そういうのは分かっていても心の奥底にしまっておきなさい。
同じように「本スレで雑談うぜぇ('A`)」って思ってる人だっているかもしれないんだから。
あれ? もしかして俺蛇足…………('A`)ウボァー

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:23:26 ID:nJ8rc6l3
>>506
やめてくれ。思い出すから……

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:26:37 ID:nnbHHCyj
ウロスはほのぼのとしてるのに、こっちと来たら・・・・・・。

510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:29:25 ID:nJ8rc6l3
う〜ん。だれかエリオメインを落としてくれたら、雰囲気かわるとおもうんだが……。生憎手元にはフェクロしかない。

511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:31:14 ID:o5aa5sdU
エロパロの方と交互に行き来してる奴が絶対に何人かいるな>ウロス

512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:34:32 ID:+eMeVXLg
グダグダな雑談だけならともかく、それに対する怨みごとや愚痴の後ろ向きな話題が誘発して本スレが埋まるのが、雰囲気も悪くなって一番迷惑なんだから皆そんな些細な事はヌルーしようぜ

513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:36:07 ID:TXpyMCSe
というかそういうのを隔離する為のウロススレなんじゃねえの

514 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:38:31 ID:nJ8rc6l3
わかった、向こうにいくとしよう。
来ない人。しろたん投げつけるから覚悟しろよ……。

ウロスレ26
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1204455518/

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:40:11 ID:qVU5QV+M
さて、リリカグラマダー?
と言ってみる

516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:43:23 ID:nJ8rc6l3
微妙なところ。いい締めが書ききれない。

いいや
前後編にわけますわ。どちらにしろ10スレは越えますし。11時半に避難所予約で。

最後の一押しがなんかなっとくいかない……。ううん。

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:45:41 ID:ePvEL4gm
そのうち名無しの感想や支援はなくなるだろうな
コテがウザ過ぎて

518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:47:14 ID:rCSnseVp
>>517
一回無くなった方がいんじゃね?
一緒にウロスでコテなんとかするか?

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:52:02 ID:3l6zhJIN
うっかりコテ付きのままでやっちゃう人もいる、ネタとして叩かれに来る人もいる。
でも、雑談でコテを付けるのは一回だけ。後は名無しに徹し、伊達にして帰るべし。

520 :魔装機神:2008/03/03(月) 22:52:44 ID:G70wMrGX
えーと……空気かえに本日2回目となるけど予告がなければ嘘予告言ってもいいですか?
確かEDF氏が予約してったっぽいですけど……

521 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:53:57 ID:LHA93BCk
>>520
やっちゃったほーが良いと思われー。
空気変えるためにもー。

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 22:57:05 ID:5Ff2pWhX
すこし遅れましたが、なの魂氏GJ!!
キモイキモイ何がキモイってこのSS読んでニヤニヤが止まらない俺キモイ
もうずっと一緒にいろよこのマダオ夫妻はw 
そしてツンなのはの破壊力は異常。魔王と書いて自分よりも上の存在である侍を未だ諦められないのねw
>>「オイ! それ俺に黙って勝手に引っ越した奴が言えた台詞か!?」
とかの情景が目に浮かぶわマジで
後お妙さんと宇宙一のえいりあんはんたー強えwww 原作からしてロストロギア級の人ですからな
個人的には新人と銀さんのからみも見てみたいですw

そして「行け、>>520。」

523 :魔装機神:2008/03/03(月) 22:59:27 ID:G70wMrGX
了解、ではいきます。
尚、もし11時に予約していた人があれば、お詫びを入れると共に私の投下後、すぐに投下してくださってもかまいません。

524 :魔装機神:2008/03/03(月) 23:00:22 ID:G70wMrGX
それはジェイルスカリエッティが起こした事件から少したったときだった。
「主、私に話とは?」
シグナムははやてからの呼び出しを受け、フェイトと共に解体前の機動六課の部隊長室へと足を運んだ。
「お、二人とも来た見たいやな」
はやては待ちくたびれたとばかりに二人を待っていた。
だが、その表情は何かあったという表情で、おそらく任務の事だろうと二人は察した。
「早速やけど、二人に頼みたいことがあるんや」
そういうと、はやてはモニターを動かし、あるものを二人に見せる。
それは、見ただけではただ赤い岩を削り取ったものとしか見えない。
だが、その岩らしき物から発せられる力に、シグナムはただ事ではない事を察する。
「これは、ある管轄外世界から手に入れたものって局員がいっとったやけど、二人にもわかるとおり、すごい力をはなっとる」
それで、その件に関して二人に調べてきてほしいというのだ。
フェイトは執務官、シグナムはその補佐として。
ただ、その配置にシグナムは疑問を持った。
「主、なぜ私を執務官補佐に?順当にいけばシャーリーか執務官志望のティアナが妥当だと思いますが?」
シグナムの疑問はフェイトも思っていたことであった。
何故執務官補佐が彼女なのか。
ただ、シグナムがいやと言うわけではない。
戦力から見れば、これほど頼もしいものはいない。
ただ、ただの執務官補佐ならシグナムが言ったとおりだと思った。
特にティアナなどは、これからのことでもうってつけだとも思う。
「まあ、二人が不思議に思うんも無理はないけどなあ、それはちょっと私情をはむんやけど、ちょっと理由があるんよ」
そういって、疾風はさらにモニターを動かすと、そこにはその世界の情報があった。
「その時代は、まあ簡単に言えばちょうどうちらで言えば戦国時代の後期ごろなんよ」
はやての言葉通り、そのモニターからは自分達が学校でながったような船や武器などがある。
これは戦争中だろうか。
「こんな物騒なところへ放り込むんや。
戦闘能力ゼロのシャーリーや将来有望やけどまだちょいと経験が足りんティアナがちょっときついところがあるんよ」
それに……とはやてはどこか言いづらそうにする。
「そんな時代やから、たくさんの死体とかありそうやしな」
おそらくシャーリーやティアナなどでは持たないだろう。
ただ、ティアナはなれさせるべきだとも思ったが、やはりここはなれているものがいいだろうと思った。
昔から闇の書と一部としてたくさんの主からしてきたものとして……
「なるほど、解った」
そう言って、フェイトははやてから依頼書を受け取る。
「ごめんなあ、こないな事を頼んで」
はやては二人、特にシグナムにすまなさそうに見る。
先ほどの言い方では、まるでシグナムに死体など大丈夫だろう?といっているようなものだ。
そう考えると自分は嫌なやつだ、と思いたくなる。
「心配しなくてもいいですよ主。適材適所と言うものです」
そう言って二人は部屋を出て行こうとしたときだった。
その時、はやてはある事をいい忘れて「ちょっとまって」と二人を呼び止める。
「今回の件と関係あるかわからへんけど、この世界にはこう言う言葉がある見たいなんよ」
そういうち疾風はある言葉を二人に告げる。
「ソウルエッジ、そしてソウルキャリバー」

525 :魔装機神:2008/03/03(月) 23:01:41 ID:G70wMrGX
フェイトとシグナムの二人は出会う。かの地である運命を背負うこととなった青年と。
それがすべての始まりだったかもしれない
「お前達もあれを狙っているのか!?何故ソウルエッジの破片を持つ!?答えろ!?」
「ちょっと待ってください!私達はただこのそれについて調査するだけで……」
そして剣を交える青年と烈火の将。
「こいつ、出来る……」
「ふ、この世界にこれほどの戦士がいたとは……主には感謝せねばな、私を選んでくれた事に」
そして剣を交え、青年から聞かされることになる。この破片の意味を。
それを聞いたとき、フェイトとシグナム歯は管理局員として任務を全うすると決めた。
だが、青年はそれを否定する。
「あれを……ソウルエッジを持ち帰るだと!?ふざけるな!!あれは、完全に破壊しなければいけないんだ!!」
さらに青年は言う。ソウルエッジはこの世界を混沌へともたらすもの、持ち帰ることは許さない。
そしてシグナムたちが持つものは、紛れもなくソウルエッジの破片だという事を。
こうして青年と共に、フェイト達は救国の剣とも、邪剣と呼ばれる剣、ソウルエッジを破壊するために旅に出る。

SOUL SIGNAM 始まりません。
「ソウルエッジよ、光になれーーーーーーーー!!」

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:03:15 ID:nnbHHCyj
GJ!
最後のクソワロタww

527 :魔装機神:2008/03/03(月) 23:04:10 ID:G70wMrGX
はい、と言うわけで嘘予告ですがシグナムがメインっぽくなりそうなソウルキャリバーで。
え?なんでクロス元のメインがキリクじゃなくてジークフリートかって?
いや、3やレジェンドを見る限りでは既に彼が主役っぽいし……
べ、別に最後のねたをやりたかったわけじゃないんだからね!!

528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:04:21 ID:nJ8rc6l3
GJ!
はじまれやッw

529 :魔装機神:2008/03/03(月) 23:08:18 ID:G70wMrGX
そういえば、シグナムのスペルってあれであってましたっけ?

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:09:52 ID:F27efX7x
>>529
×SIGNAM→○SIGNUM
AじゃないよUだよ

531 :322 ◆tRpcQgyEvU :2008/03/03(月) 23:11:46 ID:HEKJeO4F
ソウルキャリバーって新作でベイダ―卿とマスターヨーダが出るやつでしょうか?
それはそれとしてEDFの投下始めます。
今までの中で一番長いので途中でさるをくらうかもしれません。

532 :322 ◆tRpcQgyEvU :2008/03/03(月) 23:12:32 ID:HEKJeO4F
ノーヴェに案内されて来た場所は、まるで秘密結社のアジトのようなドーム状の空間だった。
 壁や床が黄緑色に光っているが、薄暗い。
空間に窓はなく、中央に白い円形のテーブルが置かれているだけで、他にはなにもなかった。
そんな殺風景な空間で、二人の者がストーム1を待っていた。
一人は、ワカメに広がる紫色の髪と、ノーヴェと同じ琥珀色の瞳が印象的な白衣の男。
テーブルの向かい側で、ストーム1を観察するように見詰めている。
もう一人は男の傍らに立つ秘書風の女性。彼女の髪と瞳も男と同じ色だ。

「あの男がドクターなのか?」
 ストーム1は自分の右隣にいるノーヴェに尋ねた。
「ああ、あの人がドクターのジェイル・スカリエッティ。隣にいるのがウーノ姉だ……つーか見たら分かるだろうが。どっちがドクターかなんて」
 ノーヴェはぶっきらぼうに答えた。そんな彼女にウェンディは咎めるっような視線を送った。
再開してから今まで、ノーヴェはずっとこの調子だ。
歩くときも早足で、この体ではついていくのも一苦労だった。
なぜノーヴェが不機嫌なのかはわからない。
なにか嫌なことでもあったのか。それとも、元々こんな性格なのか。
どちらにしても自分には関係ないことだ。彼はそう思って、害の無いうちは彼女に関わらないと決めていた。
まあ、原因がこちらにあるなら話は別だが……。

「遅かったじゃないか、お蔭で待ちくたびれてしまったよ。さあ、そんな所に立ってないでここに座ったらどうだ」
 スカリエッティがしっかりとした日本語で言った。
促されるまま、ストーム1はスカリエッティの前の椅子に座った。
「……えーっと……君の事はなんと呼べば良いのかな?」
「わからないのか? 名前は認識票に書いてあったはずだ」
 スカリエッティはかぶりを振った。
「それが、NAMEの蘭が削れていて読めなかったんだよ。よかったらここで名前を教えてもらいたいのだが」
 にわかには信じがたいが、あの弾幕の中ならそんなことがあっても不思議ではないか。
「あ、それ私も知りたいッスー」と騒いだウェンディがノーヴェに小突かれていたがスルーして、ストーム1は爬虫類のようなその目をじっと見返し、己の名を告げた。


533 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:13:52 ID:cZ9TdDvM
支援

534 :322 ◆tRpcQgyEvU :2008/03/03(月) 23:14:16 ID:HEKJeO4F
>>532

「俺の名は……ストーム1だ。それ以外の名はないし、あっても今は名乗るつもりはない」
 ストーム1は本名を語ず、コールサインで名乗った。
まだこいつが信用できるかわからない以上、本名はしばらく教えない方が良い。
そう思った上での選択だった。
しかし、スカリエッティは気にした様子はなく、微笑を浮かべてストーム1を見据えるだけだった。
視界の端では、落胆したウェンディをノーヴェがどこかに引き摺っていったが、害は無さそうなのでそのままほっといた。

「そうか、ではストーム1、君の質問を訊かせてもらおうか」
「……はぁ?」
 こいつは何を言っているのだ? ストーム1は少しだけ耳を疑った。
ノーヴェを遣して呼び出したのは、訊きたいことでもあるのか尋問でもするのだろうと思っていた。
だけどその言い方では、まるでこっちの方から用があって尋ねたみたいじゃないか。

「ドクターはとてもお忙しい方なのです。今日はなんとか時間を取れましたが、またすぐに研究を再開せねばなりません。
 ですから、何か気になることがあるなら今ここで、手短にお願いします」
 ストーム1の心中を見透かしたかのようにウーノが言った。
それにしてもふざけた話だ。
仮にも人に治療を施した者が、研究を理由に患者を放置して、用があっても自分からは足を運ぶことなく、こうして呼びつけたりするのだから。
どうやらこの男は医者としては最低の部類に入るらしい。
正直言ってこの男は気に入らない。が、この機会を逃すわけにもいかない。
そう割りきって、ストーム1は口を開いた。

「だったら教えてもらおうか。ここは一体どこなんだ? EDFの施設か何かか?」
 さて、この男はなんと答えるだろうか。ストーム1はスカリエッティの返答を静かに待った。
「ふぅむ。残念ながら、ここはEDFの施設ではない」
 ここまでは想定の範囲内だ。しかし、後に続いた言葉は彼の予想を大きく上回っていた。

「と、言うよりも……ここは君のいた世界じゃないんだよ」



535 :322 ◆tRpcQgyEvU :2008/03/03(月) 23:15:49 ID:HEKJeO4F
>>534

 そこから先は、まさに噴飯ものの話だった。
話によると、ここは地球とはまったく異なる世界であり、しかもこの世界――ミッドチルダというらしい――では科学技術の他に、時空航行術と、なんと魔法技術が発達しているという。
……何を言っているのだ、こいつは。
『ここはどこだ』という問いに『異世界だ』と答えられて納得できるわけがないだろう。
しかも『時空航行技術』に『魔法』だと? バカバカしい。
第一、本当にここが異世界ならなぜお前等は日本語を喋れるんだ? なぜ普通に言葉が通じるんだ?
しかもあの子が持ってきた本は英語で書かれていたぞ。
そこに突っ込むと、スカリエッティはこう説明した。

「実は異なる世界間にも共通する所は多いのだよ。文化だったり、地形だったり、技術体系だったり……。
 一番多いのは、その世界を支配する生命体と、文字と、言葉だね。だから、『ニホンゴ』と『エイゴ』がここで通用しても不思議じゃないんだよ。
 我々は、これを異世界間の一つの法則として……」

 信じがたいことこの上ない。でも、スカリエッティの表情は真剣で、ウソを言ってるようには思えない。
スカリエッティが話し終わると、ストーム1は目を閉じ、思考を巡らせていた。
魔法、異世界、法則、自身が居る秘密基地、そして、機械の体のの少女達。
暫し間の沈黙が続いた。先に沈黙を破ったのはスカリエッティだった。

「どうしても信じられないなら、証拠を見てもらおうか」
 ストーム1は瞼を開き、無言でスカリエッティを凝視した。
「魔法をその目で見てもらおう。そうしたら信じてもらえるな?」
 どうやらこいつは本気のようだ。まあいい、そこまで言うなら『魔法』とやらを見せてもらおうじゃないか。
「本当だったら信じよう。で、お前はどんな魔法を見せてくれるんだ」
「使うのは私ではない。魔法を見せるのは――」

「私でしょ? ドクター」
 ガタッ!と大きな音を立て、ストーム1は思わず椅子から転げ落ちそうになった。
突然後ろから声が聞こえたと思って目を向けると、そこに一人の少女が立っていたからだ。
薄紫のロングヘアーとチョーカー付きのゴシックドレスが特徴的なこの少女。
気配もなく、音も立てずにこの子はどうやって現われたんだ?
まさか、この女の子が『魔法使い』いや、『魔法少女』だとでも言うのか……?

「やあ、来てくれたんだね。ルーテシア」
「ウーノに呼ばれたから。この人に魔法を見せればいいの?」
 そこで初めて、ストーム1はウーノがいないことに気が付いた。
どうやら、自分が考え事をている間にこの子を呼びに行っていたらしい。


536 :322 ◆tRpcQgyEvU :2008/03/03(月) 23:17:02 ID:HEKJeO4F
>>535

「あの子達を見せ物にはしたくないから、簡単な魔法でいい?」
「優しいなぁ、ルーテシアは。後でお茶とお菓子をご馳走するよ。それじゃあ始めてくれるかな?」
 ルーテシアはこくりと頷いて、ゆっくりと瞼を閉じると、なにやら呪文のようなものを呟き始めた。

 空気が、変わった。

 ルーテシアの手袋が妖しく輝き、彼女が一言一言続けるたびに、周囲の空気が重く、淀んでいくのを感じる。
増していく圧迫感に、ストーム1は声を出すことも出来ない。
突如、小さな魔女から、鈍く、禍々しき光が噴出した。同時に地面に広がる幾何学的な紋様。これは――魔方陣!?
これから何が起こるのか、自分は何をされるのか。
混乱するストーム1をあざ笑うかのように、闇色の光は彼の体を包み込む。

真っ白に染まる視界、飛びかけた意識、体が宙に浮かぶような感覚。そして――世界も変わった。

「これでどうかな? 今度こそ信用してくれたかな?」
 ストーム1は答えられない。答えるだけの余裕が無い。
スカリエッティは腕を組んで笑っている。ルーテシアも無表情で立っている。椅子もテーブルもちゃんとある。
一つだけ違うのは、周りの風景だった。

 彼は今、空の中にいた。
周りに広がる雲一つない青空。風は冷たく、容赦なく吹き荒び、彼の体を押し続ける。
真下には、青々と茂った森が地平線の向こう側まで伸びている。
自分達が地面に落ちないのは、足下に広がる魔方陣のお蔭だ。たぶん、六畳くらいの大きさはあるだろう。
頭上を見上げると、そこには黄色く輝く太陽と、なんと、月が二つあった。
かなり大きい。表面のクレーターも、月の地形もはっきりと見える。
頬をつねっても、目を擦っても、何も変わらない。
彼は、今度こそ自身の正気を疑った。こんな光景、地球上では絶対にありえないからだ。
これは一体……まさか……本当にここは……。

「これが魔法だよ。彼女は我々を転送魔法でアジトの真上に送ってくれたんだ。
 そしてあの月が、ここが異世界だという証拠だ。驚いたかな? これでも君は、私がウソを言っていると思うのか?」
 呆然と目を泳がせるストーム1に、スカリエッティはくすくす笑いながら言った。
「……信じよう……信じるしか……ないだろう……」
 震える唇からなんとか声を絞り出して、ストーム1はとうなだれ歯を噛み締めた。
本当は信じたくない。受け入れたくない。『これは全部デタラメだ!』と腹の底から叫びたい。
でも、受け入れるしかないじゃないか。こんな物を見せられたら。
気が付くと、元の場所へと戻っていた。ルーテシアはスカリエッティと一言交わすと、紫の光に包まれ消えた。
見届けた後、ストーム1は口元を引き締め、顔を上げた。


537 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:17:36 ID:oZpQXx2a
フォーリナーや巨大生物は信じれても魔法は信じられないのか支援

538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:17:41 ID:cZ9TdDvM
支援

539 :322 ◆tRpcQgyEvU :2008/03/03(月) 23:18:27 ID:HEKJeO4F
>>536

「教えてくれ、俺は、これからどうなるんだ?」
 元の世界に帰れるのか? 帰れないのか? 本音を言うと、一秒でも早く帰りたい。
帰って、EDFとして『奴等』と戦わねばならない。
今こうしている間にも、地球は『奴等』に蹂躙され、多くの民が焼かれているかもしれないのだ。
こんなわけのわからない世界で、これ以上油を売ってはいられない! だが、もしも帰れないとしたら……。
やめろ。そんなことは考えなくていい。ストーム1は最悪の想像を頭から追い出し、答えを待った。
スカリエッティはにこやかに微笑み、答えた。
「力を貸してもらいたい」
 なんだって? ストーム1はおもわず立ちあがった。
「ちょっとまて、力を貸せだと? 冗談じゃない。俺は一刻も早く地球に戻らないとならないんだ。
 ここは時空航行技術も発達してるんだろう? だったら今すぐにでも俺を地球に帰してくれ!」
 ストーム1は一息で捲くし立てた。するとスカリエッティは困ったように眉を寄せ、溜息をついて言い切った。

「残念ながら、君を帰すことは出来ない」
その瞬間、ストーム1はハンマーでぶん殴られたような衝撃を感じた。

『帰れない』

想像はしていたが、実際に言葉に出されると、ダメージは計り知れない。
終わりなのか。俺の戦いは、こんな半端な、異常な形で終わってしまったのか。
世界も救えず、EDFの理念も守れず、仲間との誓いも果たせず、こんな、こんな形で。
スカリエッティは、まるで幼子に言い聞かせるように、ゆっくりと続けた。

「今は理由を話せないが、君を元の世界に帰すことは出来ない。したくても出来ない。それだけは確かだ。
 それに、近々とんでもない事が起ころうとしている。それに備えて、自衛のための戦力は一人でも多い方が良い」
「とんでもない事?」
「君がミッドチルダに来る前に、元の世界でしていたことだよ」
 その言葉が頭の中に渦を巻き、ストーム1の思考を掻き回す。
スカリエッティから目を離し、二、三秒の間、思考の海を泳ぎ回った後にハッとしたように向き直った。

「まさか、戦争か?」
「そうなる可能性は極めて高い」
 スカリエッティは頷いた。
「魔法が使えないことは配しなくて良い。私が欲しいのは力ではなく君の知恵だ。私の娘達は戦闘力は高い。
 しかし、それを生かすための戦略や戦術がよくわからないのが弱点なんだ」
 娘とはノーヴェとウェンディのことだろうか? この話だとあと数人はいそうだ。
「私も軍事のことはよくわからない。だから、戦争をよく知っている君に、娘達へ戦争のノウハウを教えて欲しいんだ。
 ……奴等のことは君が一番詳しいようだしね」
 最後の方は聞き逃したが、スカリエッティが言いたいことは大体わかった。




540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:18:45 ID:oZpQXx2a
edfは敵に後ろを見せない支援

541 :322 ◆tRpcQgyEvU :2008/03/03(月) 23:19:36 ID:HEKJeO4F
>>539

「つまり……俺に教官になれってことか?」
「そうだ。なんだったら、指揮官となって娘を導いてくれてもかまわない。どうだろう、私に力を貸してくれないか?」
 ストーム1はがっくりと力を落とすと、机に両肘を付き、両手で髪を鷲掴み、瞑目した。
「……俺が断ると言ったらどうする?」
「それはありえない。君は絶対に――」
「断ると言ったらどうするかと訊いている!」
 ストーム1は頑としてそれだけを繰り返した。 
「だったら、もう君の面倒は見られない」
 スカリエッティは、深く深く溜息をついた。
「我々に協力してくれないなら、ここ出て行ってもらうことになる。だけどさっきも見た通り、ここの周りは森しかない。
 その体では人里には絶対に辿りつけないだろうな。それ以前に、君はここの食べ物を口に出来るのかな?
 何に毒があるのか無いのか。それすらもわからないんだろう? 病気にかかったらどうする? 我々はなんともなくても、免疫の無い君が掛かったらどんなことになるやら……。
 断言しよう。ここを放り出されたら、君は三日も持たずに死体となるね。なのに、死ぬことがわかっているのに私の申し出を断る? 
 いや、いや、そんなことはありえない。私は確信している。君は、必ず私に協力してくれる」

 これは明らかな脅迫だ。こいつに力は貸したくない。だけど、力を貸さねば放り出されて結果的に自分は死ぬ。
悔しいことだが、自分の生殺与奪はこの男が握っている。
ストーム1は悩んだ。悩んで、悩んで、悩みぬいて、彼は選択した。

「お前の言いたいことはわかった。でも、もう少し時間をくれないか?
 色々ありすぎたせいで、頭の中がごちゃごちゃしているんだ。
 俺としては、もう少し事態を整理した上で、これからのことを決めていきたい」
 敗北者からのささやかな抵抗。けれど、所詮は無意味な抵抗だった。
自分はまだ死ねない。例え何年、何十年掛かっても、俺は地球に帰って見せる。
そのためには、不本意であっても、今はこいつに協力して命を繋いでいかないと。
脅迫者に屈した情けなさと悔しさに、ストーム1は血が滲むほどに唇を噛み締めた。
俺は、助けられる相手を間違えたのかもしれない。

「何をそんなに悲しんでいるんだ。時間はまだあるから、ゆっくりと考えるといい。
 だけど、必ず協力してくれると信じているよ。そのときは、ミッドチルダの事と、我が娘達のことを君に教えよう」



542 :322 ◆tRpcQgyEvU :2008/03/03(月) 23:20:17 ID:HEKJeO4F
>>541

――

――新暦七十五年 三月十八日 十三時二分 次元空間――

 『星舟』の修理は順調に進んでいた。
周囲では、髑髏のような形のガンシップが船体に張りつき引っ切り無しに飛び交い、ケーブルを延ばして破損部分に火花を散らしている。
鹵獲してきた次元航行艦から資材を剥ぎ取り、『星舟』の中に運搬していく機体もいた。
それらは、外壁を剥がれた艦から放り出されていく人間達を無視して、黙々と修理を続けていた。

 そこに、三機のガンシップが何かを持って次元の彼方から帰ってきた。
一機目が持っているのは赤く輝く古の宝玉――『レリック』。
二機目が持っているのは金属製のカードの切れ端。
三機目が持っているのは――黒焦げた人間の死体だった。
全身真っ黒焦げに炭化していて、男なのか女なのかもわからない。
しかし、焼け残った腕章からは、微かに『EDF』の文字が読み取れた。
各々の獲物を抱えた三機は迷うことなく、まっすぐに『星舟』の体内へと戻っていった。

『星舟』活動再開まで後――60日――

To be Continued. "mission7『悪夢の胎動』"



543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:20:24 ID:lfPwSKBj
そりゃあ、フツーは信じられないだろうよ支援

544 :322 ◆tRpcQgyEvU :2008/03/03(月) 23:22:05 ID:HEKJeO4F
投下終了。続きはまた後日に投下します。

545 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/03(月) 23:25:33 ID:n67LBKDB
GJ!異星人は信じたのに魔法を信じないのか。少しびっくり。

546 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:27:14 ID:WMalswJ8
GJ!!です。
魔法技術が流出だぁ!!生物兵器も強化されてとんでもない物とかが出てくるんだろうな。


547 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:29:25 ID:eOrVReTJ
GJ!
ミッドチルダ/(^o^)\フラグが立ちすぎだあw
この死体はストーム1以外にも飛ばされたEDF隊員のものか?

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:30:01 ID:oQSCBpiO
GJ!
ってかジェノガンもぶっちゃけ魔法(ry

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:30:30 ID:lKmyVJaF
GJ
フォーリナーサイドにレリックとデバイスと人間が揃いましたか
普通の悪役なら人型魔導兵器で済むが、フォーリナーはその斜め上を行くんだろうなぁ…

ストーム1が悩んだりスカが悪巧みする時間はないと思うぞーw


550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:38:42 ID:WMalswJ8
スカ博士の切り札の究極の質量兵器グレートベルカイザーにストーム1と数の子達がww

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:38:59 ID:oZpQXx2a
GJ ランクの低い地上部隊の陸士じゃ
強化された大火力のヘクトル(小)でも十分な脅威。 
蟻 蜘蛛 ヴァラクの強化型とか 
転送ポートの採用で降下ハッチ廃止した空母や強化四足とか

552 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/03(月) 23:49:18 ID:eOrVReTJ
スカさんとストーム1に鍛えられたナンバーズが最後の希望だ!

553 :Strikers May Cry:2008/03/04(火) 00:05:51 ID:04voz+bQ
>>544
あなたのSSが投下されるのを一日千秋お待ちしておりました、そしてGJです。

やっぱ魔法が信じられないのが普通なストーム1、っていうか宇宙人とかならまだしも魔法だもんな。
非現実のベクトルがあまりにも違いすぎるのでしょうがないだろ。

ともかくこれで美少女を調教、じゃなかった教導できるようになったのでせっせこフラグ乱立だ!!

554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 00:19:03 ID:0L3TCv7J
そういえば皇帝都市ってバリアの表面に魔法陣っぽいの浮かんでるよね

555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 01:07:13 ID:GTegDp2D
>>544
>ワカメに広がる紫色の髪 で不覚にもふいてしまったw
やっぱりスカとストーム1の邂逅は印象が悪かったか、
スカの行動原理には遊び(ある意味本気での)が入ってそうだからなぁ、前線至上主義なストーム1とは相性が悪そう
スカが一番重要な”奴ら”の事を話せば一発で協力してくれそうだけど、それをしない理由はなんだろうか次回に期待、GJ!


556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 01:45:51 ID:oIvU3juF
フェイト「プラズマーサンダー!!」

結城隊員「さ、酸だーー!!」(サ、サンダーー!!)

EDF氏お疲れ様でした!! 次の更新も心待ちしてます!!

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 01:51:30 ID:LBIxHU+U
×DOD氏はどうしたんだろう・・・

558 :リリカル! 夢境学園 ◆CPytksUTvk :2008/03/04(火) 02:03:16 ID:e7Q3maid
今予約空いてますかー?
十五分ごろぐらいから、遅れたひな祭りSSを投下したいのですが。

スカと愉快なナンバーズのお話です。

559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 02:05:50 ID:QPDn0Odj
確かなかったはず。

そしてごめんなさい…ウロスでも書きましたが…寝ますorz
朝たっぷり読ませていただきます故…申し訳ない…

最後に支援

560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 02:07:52 ID:g8FuWqg5
支援要員なら
\ここにいるぞ/

561 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 02:08:25 ID:2k0WXdMr
支援するぜい

562 :アンリミテッド・エンドライン ◆CPytksUTvk :2008/03/04(火) 02:22:29 ID:e7Q3maid
 よし、投下します。
 
 注意。
 この話はアンリミテッド・エンドラインはさほど関係ありません。
 渋くないスカ注意。
 やってみたかっただけです、後悔はしていない。



 その日、二日ぶりに研究室から出てきたスカリエッティは唐突に言った。
「諸君、今日はひな祭りだ!」
『は?』
 わざわざナンバーズを集合……それも普段は管理局に潜入させているドゥーエまで呼んでの緊急召集。
 何があるのだろうと期待とある種の不安を抱えていたナンバーズはその言葉に目を丸くするしかなかった。


【ひな祭りだよ! 自重しろ スカリッティ!】(タイトル)


 目を丸くするナンバーズたちの間に駆け抜けるのは一陣の木枯らし。
 なにを言っているんだろうか? この人は。みたいな視線が一心に注がれているが、スカリエッティは
いつもの不敵な笑みと意味もない両手を広げた構えをしていた。

「えーと、ドクター……ひな祭りとはなんでしょうか?」
「うむ。よくぞ聞いてくれたね、トーレ」

 どうやら質問待ちの体勢だったらしい。

「実は本日3月3日はある管理外世界でのめでたい日なのだよ!」
「ある管理外世界?」
「……ドクター、また97管理外世界に言ったのですね」

 頭痛を抑えるようにこめかみに指を当てて、ウーノが呟く。
 年がら年中研究室に閉じこもったり、或いは意味もなく不敵な笑い声を上げるスカリエッティの
唯一の趣味というか生きがいの一つに、放浪癖がある。
 本人曰くフィールドワークと知的好奇心を満たし、新たなる閃きを得るためと言っているが、
そのために腐れ脳みそ……ごほんごほん、最高評議会から言われた研究をすっぽかして逃亡することがあった。
 そして、つい一週間ほど前にスカリエッティは行方を晦まし、3日前に帰ってきた。
 本当に犯罪者で、手配されている自覚が彼にあるのかどうか酷く疑問である。
 閑話休題。



563 :アンリミテッド・エンドライン ◆CPytksUTvk :2008/03/04(火) 02:23:55 ID:e7Q3maid
 
「うむ、この間のも中々に刺激のあるものを見つけてね。ひな祭りという文化もその一端だ」

 そう告げて、スカリエッティが華麗に指をパチンと鳴らす。
 すると部屋の奥の扉が開き、ガラガラと小型のガジェットVが紅い布に包まれた大型の物体を荷台に乗せて運んでくる。

「それ、なんッスか?」
「怪しい……」

 ウィンディとセインがそう呟くが、それを見ているスカリエッティは楽しげな笑みを浮かべた。

「そして、ひな祭りというものには雛人形というものが必要なのでね。というわけで、作ってみた」
「作った?」
「そう、これが――」

 紅い布の端を掴み、バサッとその中のものが現われる。
 その中にあったのは幾段もの段上になった台座であり、その上には様々に造り込まれた衣装
を身に付けた人形たちが居た。

 ――ただしミニサイズのガジェットドローンT、U、Vである。
 ちょっぴり……プリティ?

「どうかね? 製作時間47時間の自信作なのだが」
「……ドクター。研究室に篭っていたのはこれを造るためだったのですね……」

 目元を押さえて、涙を押さえるようにウーノが呟く。

「おや、ウーノ。感動したとはいえ、泣くほどのものでもないではないのかね?」
「呆れてるんです……」

 ハラハラとアイカメラが埋め込まれた眼球から涙が止まらないウーノだった。
 ちなみにウィンディとセインは純粋に面白がっているが、他のナンバーズもまたちょっと呆れていた。
 それが常識的な反応というものである。

「災厄万難、生贄万歳。これからの不吉なものは全てこのガジェット雛人形に押し付けて、
私達は健やかに生きて生きたいものだな」

 うんうんと頷くスカリエッティのセンスについていけるものは誰もいなかった。




564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 02:24:44 ID:2k0WXdMr
フェイトとお茶飲みながら支援

565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 02:24:46 ID:g8FuWqg5
支援

566 :アンリミテッド・エンドライン ◆CPytksUTvk :2008/03/04(火) 02:24:57 ID:e7Q3maid
 
「まあそんな前座はさておいてだ」
「前座?」
「まだ何かあんのかよ……」

 生みの親とはいえ、阿呆な行為をしている人間には敬意を払う気になれないのが人間の性であろう。
 正直ちょっぴり、スカに対する態度が厳しくなっていた。

「とりあえず、諸君――脱ぎたまえ」

 そして、その時放たれた言葉を、その場の全員が理解するまで時間がかかった。

『……』

 一秒。
 二秒。
 一分。
 二分。
 そして、三分が経過した瞬間。


『……はぁ!?』


 ほぼ全員が一斉に声を上げた。

「い、いきなりセクハラ宣言ッス!?」
「いやー! 変態よ、変態! 今更だけど、ドクター変態!」
「ええと……ドクターが望むのでしたら、でも姉妹たちが見てますし……」
「ウーノ姉さま!! 早まっちゃ駄目です!」
「勝手に脱げばいいんじゃないかしら? 本人が望むなら、やらせてあげるのが妹の務めってことね」
「煽るなー!」

 狂乱の坩堝と化す現場だった。
 恥ずかしげにスーツに手を伸ばすもの、それを羽交い絞めにして止めるもの、ケラケラと楽しげに笑い出すもの、興味なさそうに欠伸をしているもの、どうすればいいのか悩むもの。
 非常に見ていて楽しいのだが、その時混乱の元凶であるスカリエッティが言った。

「誤解しているようだが……幾らなんでも裸になれとはいうつもりはない。これに着替えてくれたまえ」

 そういってスカリエッティがガジェット雛人形の雛壇を載せていた荷台に手を伸ばし、抱えるサイズもある衣服を差し出した。

「こ、これは……」


 そう、それは――


567 :アンリミテッド・エンドライン ◆CPytksUTvk :2008/03/04(火) 02:26:43 ID:e7Q3maid
 
 煌びやかな輝き。

「あまりこういうのは得意ではないんだが……」

 鮮やかな意匠。

「うー、誰か帯を締めるの手伝って欲しいッスー!」

 それは極東の文化が生んだ芸術。

「ちょっとゴワゴワするけれど、いいかも」

 そう、それは――振袖である。
 第97管理外世界では成人式や年明けのお参り、或いは舞妓さんぐらいしか身に着けない衣装だが、
古い風習のあるところだと3月3日のひな祭りの行事にも振袖を身につけるらしい(うろ覚え)

「ふむ……思っていたよりも、似合うな」

 それに従い、スカリエッティは文化への敬意として振袖を十二人分購入していたのである。
 男の身でそれを購入した彼は、勇者なのかもしれない。

「けっこう可愛いッスねー、ってあれ? チンク姉は着ないんすか?」

 いつもの古ぼけた野戦コートを羽織り、部屋の隅でカチャカチャと自身の武器であるニードルガンの整備をしていたチンクの姿に、ウィンディが気づいた。

「ん。姉は……着ない」

「えー。チンク姉も着るッスよ! けっこう、着心地もいいっすよ?」

「姉は……あまり似合わないからな」

 左目で自身の体を一瞥し、チンクは再びニードルガンの整備を続けようとした。



568 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 02:27:21 ID:2k0WXdMr
なのはに殺されつつ支援

569 :アンリミテッド・エンドライン ◆CPytksUTvk :2008/03/04(火) 02:27:54 ID:e7Q3maid
 
「チンク……」

 そのチンクの前に、スカリエッティが歩み寄る。

「ドクター?」

 視界を暗くする影に気が付いて、チンクが顔を上げた。

「私のプレゼントは気に食わないのかな?」
「そういうわけではない……ですけ……ど……」
「それなら着てくれると私は嬉しい。私が保証しよう、チンクも他の彼女達にも負けないぐらいに合うということを」
「……わかった……着る……」

 スカリエッティの笑顔から目線を逸らすようにニードルガンを仕舞い、ギクシャクとした動きでチンクは自分の分の振袖を手にとり、更衣室へと走っていった。
 その後姿に満足そうにうんうんと頷くスカリエッティ。

 そして、さらにその後姿を恨めしそうに見る影が一人。

「チンク姉が……チンク姉が……! 」
「照れてるチンク姉はレアッスね!」

 地団太を踏むノーヴェと面白そうに目を見開くウィンディ。
 その背中を見ながら、トーレは軽く肩を竦めた。

 何故チンクが、ドクターに対し、ああいう風に行動する理由を知っている数少ない人物だったからである。






570 :アンリミテッド・エンドライン ◆CPytksUTvk :2008/03/04(火) 02:28:35 ID:e7Q3maid
 
 そうして、最後に遅れて振袖を身に付けたチンクに、他の姉妹達がちやほやと褒め称え、
照れ隠しに(?)ナイフを取り出し、それを慌てて抑えるというハプニングがあったものの、
その後和やかに久しぶりに集合した姉妹たちは会話を楽しんだ。

 楽しい楽しいひと時。
 そして、スカリエッティの横で酌をしていたウーノは訊ねた。

「ところで、ドクター。お尋ねしたいのですが」
「なんだい、ウーノ?」
「ひな人形はわかったのですが、何故振袖まで用意していたのですか?」
「……決まっているじゃないか」

「私が見たかった。ただそれだけさ」

 ……無限の欲望。
 彼は時々わがままになるらしい。

 ちゃんちゃん。



「あと、何故か振袖姿のナンバーズが見たいという声が聞こえた気がしてね。あ、あとバイドとか」
「お酒の飲みすぎですよ、ドクター」




571 :アンリミテッド・エンドライン ◆CPytksUTvk :2008/03/04(火) 02:29:24 ID:e7Q3maid
 
 おまけ

「ねー、ガリュー似合ってる?」
「キシャー!(訳:とても似合っている!)」

 振袖姿のルーテシアが、ガリューの前でその振袖姿を披露していた。

「……何を考えている? スカリエッティ」

 そして、ゼストは振袖と一緒に転送ポートで届けられた手紙を見て、そう苦悩していた。

『似合いそうなのでプレゼントしよう。ルーテアシに着せるといい』
「なにかの……狙いがあるのか?」

 何も考えていないと思われる。





おまけ2

「なぁ、うちらの晴れ着姿は?」
「……ドレス姿が本編にあるんだから、必要ないって……」
「あたしたち……メインキャラだよね?」

 機動六課は今日も平和だった。


 ちなみにオーリスの振袖姿に、レジアスが立派になったと号泣していたというのはどうでもいい話である。



572 :リリカル! 夢境学園 ◆CPytksUTvk :2008/03/04(火) 02:32:08 ID:e7Q3maid
投下完了。
ちょっとスカさんを暴走させすぎた気がするけれど、まあ気にしないw
全てバイドと振袖の魅力が悪いんです1
こんな時間なのに、支援ありがとうございました。

エンドライン本編はシリアスですが、ちょこちょことこんな馬鹿なノリもやっていこうと思います。
とりあえずひな祭りの日は過ぎたのが残念 orz

573 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 02:32:12 ID:2k0WXdMr
チンクかわええええええええ!!!
超GJ!

574 :リリカル! 夢境学園 ◆CPytksUTvk :2008/03/04(火) 02:36:37 ID:e7Q3maid
見直すと色々と誤字だらけだった。orz
スカリエッティの名前とかルーテシアとか。

寝ぼけ眼でバイド汚染されたらいけないですね。


575 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 03:36:36 ID:GTegDp2D
>>574
こんなお茶目なスカさん…いいぞもっとやって下さい!
いい意味でトラブルメーカーですな

576 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 04:23:53 ID:yyDNmVXN
>>560
今さらだが馬岱乙

577 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 07:35:22 ID:QPDn0Odj
わぁお、GJ!
ガジェットひな人形は確かに見てみたい気がします。
あとガリュー…「キシャー」ってwww

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 07:37:34 ID:IRYEzOfS
ついにキシャーがこっちにもwww
次は納豆か?
チンク萌え

579 :リリカル! 夢境学園 ◆CPytksUTvk :2008/03/04(火) 07:47:28 ID:e7Q3maid
>>577 >>578
……風の噂で聞いたんだ。
ガリューの鳴き声は「キシャー」だって。
気にしないでください。少なくとも自分は気にしない。
バイド汚染はされているけど、納豆はない。
かもされる気もないですw

580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 07:55:24 ID:I/YYfg1p
バリアジャケットをまとって空を舞う蜘蛛や蟻
……ごめん、言ってみただけ

581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 08:44:31 ID:W1jqDU0D
キシャーはまぶらほを思い出す……

582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 09:02:29 ID:dKjJosJM
真面目な話和樹君はミッド式魔法身につけたらSS級行くと思うんだ…

583 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 09:05:48 ID:9qzcxVvX
10時半ごろに逆襲のフェイトのチャプター5を投下したいと思います。

584 :旅ゆく人:2008/03/04(火) 09:05:56 ID:9aCRCB0I
>>572
あらあらうふふで、ほのぼのしますな〜……。
私のお顔が思わず、ぷいにゅ〜となりました。

いやいや、GJ、GJに御座いまする。

585 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 10:30:28 ID:9qzcxVvX
あまり人がいないようですが、時間ですので投下します。

 フェイトがセッテと共に、潜伏している次元世界へと帰ってくると、すぐにアルフとトーレが駆け寄る。

「フェイト、大丈夫だったかい?」
「大丈夫だよ、アルフ」
「フェイトお嬢様、今度からそう言った軽率な行動はお控えください」
「わかったよ。気分転換にもなったしね……」

 フェイトはそう言って自分の部屋に戻り、一人になって考える。

「やっぱりなのはは止めに来るだろうね。それでも私はやるよ」

 フェイトには次の作戦をする覚悟は既に出来ている。そしてその作戦後の事も……。



 それから一週間が経ち、なのははレイジングハートを受け取りに、本局の技術開発局に向かいレイジングハートを受け取る。

「マリーさん、シャーリー、ありがとうございました」
「いえいえ、こちらこそ……」
「一週間よりも早くと言ったのに、結局一週間かかりましたしね……」
「それはそうとレイジングハート改め、νレイジングハートの説明をするね……」

 マリーとシャーリーはνレイジングハートの機能や性能の説明をして、最後になのはにある事を言う。

「ああそうそう、なのはちゃん」
「何ですか?」
「レイジングハートがブラスターモードを使っても耐えれるようになって、それがなのはちゃんのサポートにもなるって言ったよね」
「それでなのはさんもまたブラスターモードを使えるように頼んでおきました」
「本当?」
「ただ条件がありまして……」
「条件?」
「緊急時以外での使用を禁ずる、そうです」

 なのははそれももっともだと言う顔をして、その答えに応じる。

「わかりました」

 なのはは二人に礼を言って部屋を去る。
 なのはは新しくなったレイジングハートに挨拶を言う。

「レイジングハート、またよろしくね」
「All,right」

586 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 10:31:15 ID:9qzcxVvX
 なのははブラスターモードの封印解除を受けた後、「クラウディア」の方に戻り、はやて達と久々に再会する。

「なのはさん、お疲れ様です」
「スバル、私何もしてないけど……」
「あ、すみません」

 スバルは頭を下げて謝る。

「いいよ、それよりフェイトちゃんの方の動きは?」
「今のところ特に目立った動きはない……」
「そう……」

 なのははその言葉を聞いて安心するが、不安がる顔をする。
 なのははこの前にフェイトに会っていて、フェイトが別れ際に言った言葉を思い出す。

(次の作戦か……、フェイトちゃんのことだから、きっと大規模な事をするんだろうな……)

 なのはがそう考えていると、突然クラウディアに通信が入る。

「艦長、他の艦隊から通信が入りました。テスタロッサ軍の潜伏している世界がわかりました」
「それは本当か?」
「はい、ですがそこには既に10隻もの艦隊部隊が向かったそうです」
「そんなにもか……」
「だったらあたし達も行きましょう! ね、なのはさん!」

 スバルがなのはに、自分達もフェイト達の潜伏しているだろうとされる次元世界に行こうと促す。
 しかしなのはは、その通信を聞いて考える。その情報主はフェイトなのか? それとも罠なのか?
 なのははこの時後者の方を考える。

「多分、それは罠だと思うよ」
『なのは!?』
『なのはさん!?』
「なのはちゃん!?」

 なのはの意見に皆が驚く。

「何で罠だと思うんだ?」
「だって小惑星を落とそうとした軍がそう簡単に居場所を教えるような事をしないと思う。それに……」
「それに……、何だよ?」

 ヴィータがなのはに聞く。なのははこの時、休み中にフェイトと会った事を言おうかと思ったがやめる。

「フェイトちゃんは元管理局員や次元犯罪者をうまくまとめたんだよ。その結束が簡単に崩れるとは……」

 なのはの意見を聞いて皆もその考えをしてみる。

「確かにフェイトさんはやさしいだけじゃなくて、カリスマみたいなもの持ってますしね……」

 エリオがさらりとそんな事を言う。しかしエリオの言うとおりである。
 フェイトの身近にいたなのは達はよくわからない事だが、フェイトは執務官になってからは人を引き付けるカリスマ性が出てきて、
 ある程度、人には慕われる存在になっていたのだ。

「だから、私達はここで様子を見よ……」
「まあ、なのはがそう言うのならそうするか……」
「なのは、それは戦技教導官としての勘か?」

 シグナムがなのはに尋ねる。なのははその答えに首を横に振る。

「友達としての勘かな……」

587 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 10:31:52 ID:9qzcxVvX
 一方、テスタロッサ軍が潜伏しているだろうと予測される次元世界では、テスタロッサ軍壊滅に向かった部隊がテスタロッサ軍と戦っている。
 しかし妙な事がある。テスタロッサ軍は少数精鋭部隊なのはわかっているが、数が少なすぎるのである。

「おかしい、おかしすぎる」
「どうしました、艦長」

 とある艦船の高齢の艦長が考えてるのをオペレーターが尋ねる。

「テスタロッサ軍がこんなに少ないはずがない。それにここの警備が手薄のように……。これは罠か!?」

 艦長やなのはの言うとおりである。ここはテスタロッサ軍の潜伏していた場所だったがそれは1年前の話。
 テスタロッサ軍はもしものために、既に移動をしていてここにいる軍は全て囮である。
 フェイトの目的は次元部隊戦艦を出来る限り多く、この世界に向かわせて閉じ込めると言うもの。
 艦隊はそのフェイトの作戦に見事に引っかかってしまい、テスタロッサ軍はその次元世界へと繋がる道を完全に閉じてしまう。
 そしてその次元世界には囮のテスタロッサ軍と戦艦10隻が残り、囮のテスタロッサ軍はすべて降伏していく。
 それはフェイトが出来る限り犠牲者を出したくないとの考えに、賛同したもの達の一部だったからだ。

「何て策士よのう。フェイト・テスタロッサ……」

 フェイトの作戦と考えに、感服する老齢艦長であった。



 その頃、テスタロッサ軍は本当に潜伏している次元世界である作戦の準備をしている最中であった。
 フェイトは自室で飲み物を飲んでいると、アルフが部屋に入ってくる。

「フェイト、いいかい?」
「アルフ、どうしたの?」

 フェイトが部屋を訪れてきたアルフに尋ねる。

「フェイト、本気で次の作戦をやるんだよね」
「うん、本気だよ。それにやらなかったら、残ってくれた人達にも示しがつかないしね」
「……、そうかい」

588 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 10:32:28 ID:9qzcxVvX
 アルフは重い表情になる。アルフは次の作戦にはあまり乗り気ではないのだ。

「フェイト、あんたならこんな事をしなくても管理局をよく出来るはずだよ……」
「アルフ……」
「だから、今度の作戦は中止して自首しようよ……。私も行くからさ……」

 アルフは次の作戦に抵抗があるので、フェイトを説得させようとするが、フェイトには止める意志はない。

「ありがとう、アルフ。でも私はやるって決めた。それにその作戦が終わって、管理局がよくなれば自首するよ」
「でも次の作戦、絶対なのはやエリオやキャロや他の皆も来るはずだよ……」

 アルフの言葉はズバリその通り。次のフェイトの作戦にはなのはだけはなく、エリオやキャロに他の面々も止めに来る。
 フェイトはその言葉を聞いて表情が暗くなるが、フェイトの決意は変わらない。

「アルフ、もしエリオやキャロ達とも戦う事になっても、私はやめない」
「フェイト……」
「それになのはに、約束したらね……」
「え?」

 アルフは何のことかとフェイトに聞こうとしたが、フェイトは立ち上がり、服を着替えて部屋を出る。

「フェイト、待ってよ!」

 アルフはフェイトの後を追う。フェイトは次の作戦に使われるものの完成度を見に、技術部に向かう。

「博士、そちらの準備は出来ましたか?」
「おお、総帥ですか。それはもう完全じゃぞ」

 その博士は灰色の髪の毛と髭を生やしていて、悪人のような顔をしている老人であった。
 もっともこの老人科学者は次元犯罪者で、次元犯罪者では珍しく、主に質量兵器を作る科学者である。

「そうですか、ではそちらの方は……」
「こっちも大丈夫じゃよ。正常に作動するわい」

 もう一人いる老人の科学者にもフェイトは聞く。
 もう一人の方は、片目が見えず、その目は白眼で、先ほど話していた博士よりも年寄りくさい。
 こちらも次元犯罪者であり、もう一人の博士とは反対の魔法関係を作る科学者である。

「しかし、本当にこれを落とされますのかな?」
「これが落ちたらミッドチルダ、いやグラナガンは核の冬が来ますぞ……」

 フェイトの次の作戦と言うのは、新しく開発した兵器をグラナガンに落とし、核の冬を起こさせようとするものだ。

「管理局もそんなに愚かじゃないはずです。ちゃんと住民の避難はさせてくれるはずです」

 フェイトは管理局に絶望していると言ったが、フェイトは管理局すべてを絶望したわけではなく、
 フェイトが本当に絶望したのは地上の部隊だけである。
 その理由はなのはにも言ったとおりである。もっとも母のプレシアの事も入っているため、落とそうとする兵器はあるものに似た姿である。

「それじゃあ、私はこれで……」

 フェイトはそう言うと、技術部の所から去る。

589 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 10:32:57 ID:9qzcxVvX
 二人の老科学者はフェイトの去り行く後ろ姿を見てつぶやく。

「やさしいですな、総帥は……」
「だからこれに安全装置をわしらにつけさせたんじゃろ……」

 フェイトは、開発した兵器がグラナガン以外の所落ちないように特殊な装置をつけさせ、核の冬もグラナガン以外では起きないように、
 結界魔法を応用させた装置をつけさせている。その兵器の名は「時の庭園」。かつてフェイトが暮らしていた、次元航行移動が可能な庭園である。
 フェイトは部屋を去って、広間に向かってる中、こう思う。

(なのは、私は馬鹿な事をやろうとしてる。私を止めたかったら止めてね。それと頑張ってね)

 フェイトは作戦を実行しようとする中でも、なのはの事を考えているのであった。

590 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 10:35:07 ID:9qzcxVvX
投下完了。いよいよ「時の庭園」落しが実行されようとしてます。
このフェイトはあまり人が死ぬのを快く思ってはいません。
この文を見てたらでいいのですが、スパロボXの超番外編3の「バレンタインでクライマックス!!」の!が一つ足りないので追加をお願いします。
これだけのためにお手数をかけるようでごめんなさい。

591 :StS+ライダー:2008/03/04(火) 13:39:54 ID:aEniX/0R
テスト終わった〜
夜11時頃投下おk?

592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 14:27:24 ID:/95tlHbl
支援

593 :メビウス×なのは ◆ga/ayzh9y. :2008/03/04(火) 16:32:59 ID:E1Gc3Ayv
今はどうやら何も無いようですので。
ふと浮かんだ嘘予告、投下いたします

594 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 16:34:22 ID:7WNtyyU4
支援

595 :L change the world after story ◆ga/ayzh9y. :2008/03/04(火) 16:34:57 ID:E1Gc3Ayv
「ワタリ……この世界で、もう少しだけ生きてみたくなりました」


その日、一人の天才が世界に生きる希望を見出した。
彼はその時、初めて心から生きたいと願った。
自らの命が、限りあるからこそ……そう感じられた。


―――これがデスノートに書かれる、最後の名前です

―――キラという大きな悪を倒す為の、小さな犠牲です


死神が人間界に落とした、究極の殺人兵器デスノート。
彼は自らの命を犠牲にする事により、その存在をこの世から完全に抹消させた。


―――人間には、未来を変える力があります

―――だから、あなたは生きてください……それがワタリの、最後の望みです


人間の手で生み出された、ウィルスという名の死神。
彼は限りある命の全てを使い、その死神を滅ぼした。


「そろそろ時間です……一人にさせてもらえますか?」


デスノートに書かれた運命は絶対。
死神ですらも、その定めを覆す事は出来ない。
しかし、彼に悔いは無かった。
生きる希望が、自分の中に芽生えてくれたから。
自分自身を救う事が、出来たのだから。
安らかに瞳を閉じ、彼は最期の時を迎え入れた。


その日……L=Lawlietは、安らかに眠りについた。

596 :L change the world after story ◆ga/ayzh9y. :2008/03/04(火) 16:38:31 ID:E1Gc3Ayv
「……ここは……?」

しかし……運命は覆った。
世界は、彼に新たに生きる権利を与えたのだった。
まだその頭脳が……多くの命の為に、必要であると。


〜L change the world after story〜



――――――空港火災、その日彼は運命的な出会いを果す

「おい、ここは民間人立ち入り禁止……」
「ここの通路は危険です、直に崩壊します。
最短の迂回ルートはここの階段です、これを使ってください」
「え……?」

その直後、Lが支持した通路の天井が崩れた。
彼の言ったとおりになった事に、局員達は驚きを隠せない。
そしてLはというと、冷静に状況を分析して局員達へと更に指示を飛ばす。
局員達が、その通りに一斉に動き始めた。
本来ならば、素性の知れない民間人に現場の指揮を任せるというのは、かなりの問題行為である。
しかし……その問題行為というマイナスを帳消しに出来るほど、Lの存在は大きなプラスであると局員達に認識されたのだ。
側にいた女性局員―――八神はやては、彼のその手腕にただただ驚嘆するしかなかった。

「凄い……」
「出すぎた真似をしてすみません。
ですがここは、少しご協力をさせてください……私もこういう事態には、なれてますので
事後処理が面倒かもしれませんが、今は目の前にある命が最優先です」
「……分かりました。
こちらこそ、ご協力に感謝……」
「はやてちゃーん!!」

その時、はやての元へと掌サイズの少女―――リインフォースが飛んできた。
Lは彼女を見て、一瞬だけ目を大きく見開くも、すぐに元通りになる。
死神なんていう存在を見た彼にとって、小人だの妖精だのは可愛い方である。
それにこの場が自らの推測どおりならば、正直何がいても不思議ではない。

「リイン、どないしたん?」
「今、主都からの応援部隊が到着しましたです!!
これで大分、状況も……あれ、そちらの方は?」
「ああ、この人は……」

リインに聞かれ、はやては彼の事を紹介しようとする。
ここでようやく彼女は、自分が彼の名前をまだ聞いていなかったことに気付く。
それを察したのだろうか、Lは指揮を止めて二人へと向き直る。
そして……静かに、自らの名を告げた。



「はじめまして……私は、Lです」

597 :L change the world after story ◆ga/ayzh9y. :2008/03/04(火) 16:40:02 ID:E1Gc3Ayv
――――――それは、新たな戦いの幕開け



「えっと、つまり……Lさんは自分が時空漂流者やって、分かってたんですか?」
「はい、95%の確立でそうであると思っていました。
最初に目が覚めたらいきなり見知らぬ場所にいた時には、色々な可能性を考えましたが。
しかし、貴方達時空管理局という名前を聞いて、もしやこれは時空を越えたのではないかと」
空港火災が全て解決した、その翌日。
はやての部屋で、彼女の友人である高町なのは、フェイト=T=ハラオウンの両名を交えてLは話をする。
自分は気がつけば、空港内に居た事。
その場に居合わせた局員達の事を知り、即座に自分が異世界へと渡ったと悟った事を。
ただし余計な混乱を避けるため、自分が本当ならば死んでいる人間であるという事だけは伏せて。

「それで……でも、それにしてもえらい順応が早いですね。
普通やったら、それなりに驚くもんやのに……」
「確かにそれが普通の反応でしょう、しかし。
貴方方の言う次元世界、それに近い存在を私は一つだけですが知っています。
ですから異世界というものを、すんなりと信じられたのでしょう」

全ての発端となった死神達が住まう、死神界。
その存在を知っていたからこそ、Lは異世界という概念をあっさりと信じられた。

598 :L change the world after story ◆ga/ayzh9y. :2008/03/04(火) 16:41:10 ID:E1Gc3Ayv
――――――新たなる戦いの舞台



「古代遺物管理部機動六課。
その後方支援と指揮を受け持つロングアーチの一人として、私をスカウトしたいと……本来ならば、無理と断る所です」
「そんな……待ってください、Lさん!!
私達は……!!」

自分の申し出を断ろうとするLへと、はやては食い下がった。
そんな彼女にLは、箱から取り出したショートケーキを差し出す。
そして自分の分のそれを、口に運んだ後、彼は答えた。

「ですが、はやてさんには何かとお世話になりました。
あなたの御蔭で、ミッドチルダでの衣食住を何とか確保する事ができました。
そして私は、そのお礼をまだしておりません」
「え……それじゃあ……!!」
「それに他の人から頼まれたならば兎も角、あなたからの頼みならば別です。
分かりました、私もロングアーチとして機動六課に加わりましょう」

途端に、はやての表情が明るくなる。
その側で座っていたリインフォースも、同様に笑みを浮かべた。

「Lさん……本当、ありがとうございます!!」
「よかったですね、はやてちゃん」
「うん……でも、Lさん。
さっき、私からの頼みなら別って……あれ、どういう意味です?」
「……私は一時期、ある人達と仲間として行動していました。
その中でも、私と最も親しかった人達が重なって見えましたから……『ヤガミ』さん、あなたとね」

599 :L change the world after story ◆ga/ayzh9y. :2008/03/04(火) 16:42:41 ID:E1Gc3Ayv
――――――組織に走る亀裂



「基礎を重点的にし、土台をしっかりと固める……成る程。
確かに下手な技術などを教え込むよりも、そうした方がずっと実質的です」
「お、流石はL。
やっぱ分かってんじゃん」

ヴィータと共に、訓練場を見下ろすL。
目下では、なのはとフォワードの四人による訓練の真っ最中である。
Lは彼女等の訓練の内容を察し、それが正解であると口にする。
しかし……その危険性にもまた、彼は気付いていた。

「ありがとうございます、ヴィータさん……しかし。
このやり方では、いずれ問題が出るやもしれませんね。
恐らくは、そう遠くないうちに……」
「え……?」
「では、私は失礼します。
片付けておかねばならない事がありますので……」
「待てよ、L!!
今のやり方がまずいって、一体どういうことだよ!!」



――――――新しい家族



「うわぁぁぁぁん!!」
「……参りましたね」

機動六課が引き取る事となった一人の少女、ヴィヴィオ。
Lは彼女をあやそうとし、逆に彼女を見事に泣かせてしまった。
六課の面々は、その光景を苦笑しながら見ている。
流石のLも、この事態には戸惑わざるを得ない。
少しして、なのはが来てヴィヴィオを落ち着かせる。

「よしよし、ヴィヴィオ……すみません、Lさん」
「いえ……しかし、改めて実感できました」
「え?」

Lはかつて、一人の少年を引き取った時の事を思い出す。
ワタリが死した為に、彼に代わり自分が面倒をみる事となったが……
あの時も思ったが、やはりそうだ。

「やはり私には、子守は苦手分野のようです」
「あはは……Lさんにも、やっぱり苦手分野ってあるんですね」
「……はい」

600 :L change the world after story ◆ga/ayzh9y. :2008/03/04(火) 16:44:25 ID:E1Gc3Ayv
――――――価値観の違いと、その理解



「私は、質量兵器の全てが悪いとは考えておりません」
「え……Lさん、どういうことですか?」

事故現場からの帰還中。
質量兵器に関する話題が出た時、Lはフェイト達の意見へと反論をした。
ミッドチルダで忌み嫌われている質量兵器の存在に関し、自分の考えを述べ始める。

「確かにフェイトさん達の言うとおり、質量兵器には危険なものが多く存在します。
核兵器なんかがそのいい例で、国を一つ簡単に滅ぼせる危険なものです。
他にも……短時間で発症して人を死に至らしめる上、感染力が極めて高い殺人ウィルスなんてものもありました。
これらは確かに、使い方を覚える必要こそありますが、覚えさえすれば誰にでも使えます。
魔法と違いリンカーコアの有無等を関係無しに、高い威力のものも魔力の大小等を関係無しに。
ですが……逆に言えばそう言った力は、魔力を持たない人にとっては身を守る為の強力な力ともなりえます」
「そう言われると、確かにそうですよね……」
「それに、魔法だって使い方を間違えれば危険な力です。
アルカンシェルなどは、下手な質量兵器を大幅に上回った恐ろしい武器ですしね。
他にも、それこそ私達の敵である人達の力だってそうです。
強い力そのものが悪いというわけではない、質量兵器も同じです。
様は、それを手にした者の使い方次第であると私は思います……レジアス中将も、そうお考えではないのでしょうか?」
「……確かに、それはあるかも」
「まあ、しかし……魔法が環境に優しいからという点に関しては、確かに賛成です。
廃棄ガスや放射能といった、環境汚染物質を撒き散らすものが質量兵器にはありますしね」

環境に与える影響に関しては、実に魔法は優れているとLは考えていた。
彼のいた世界では、環境汚染というのは相当重要な問題だったからだ。
その為に、生まれてしまった犯罪組織もいた。
彼等は地球の生態系を乱し続ける人類の数を減らし、地球を浄化させようとした……Lが最後に戦った者達である。
あの様な存在を生み出さないという点では……質量兵器に反対という意見は、Lも賛成であった。

601 :L change the world after story ◆ga/ayzh9y. :2008/03/04(火) 16:45:54 ID:E1Gc3Ayv
――――――明かされる真実



「Lさん……今、何て……!?」
「驚かれるのも無理はありませんが、事実です。
私は本来なら、デスノートによって命を落とした筈の人間です」

決戦の時は近い。
そう悟ったLは、機動六課の面々へと全てを話した。
自らの世界に存在していた、デスノートという最強最悪の殺人兵器の事を。
キラを止める為に、自らデスノートに名前を書き込んだ事を。
そして最期の時が来た時、何故か自分は死なずにこのミッドチルダにいた事を。

「このミッドチルダが死後の世界である筈がない、それは断言できます。
ならば何故、死んだ筈の私がここにいるかですが。
恐らく私は何らかの理由で、死亡直前にミッドチルダに来て、そしてデスノートが無効化されたのではと考えています。
それ以外には、現状を説明する事が出来ません」
「どして……そんな事を、今になって話したんです……?」

Lは何故、自分の事を今になって明かしたのか。
他に話すタイミングはあった筈だし、それに黙っておくという選択肢もあった筈である。
それを何故、決戦の時が近い今を選んだのか。
これが最後かもしれないと考え、話す事にしたのだろうか。
もしそうだとしたら、絶対に許せない。
はやては真剣な面持ちで、Lの言葉を待った。
しかし……この直後に彼の口から出た言葉は、はやての予想を裏切るものであった。

「……私の様な真似を、皆さんにはして欲しくないからです」
「え……?」
「決戦のレベルは、これまでとは比較にならないでしょう。
命賭けの戦いになるというのは確実です、ですが。
だからこそ、命を無駄にして欲しくないんです……命を大切にしてください。
必ず、生きて全員が帰ってこれるように……それが言いたかっただけです」

602 :L change the world after story ◆ga/ayzh9y. :2008/03/04(火) 16:47:25 ID:E1Gc3Ayv
――――――対峙する二人の天才



「成る程、流石だ。
ゆりかごを沈める手筈は既に整っているか……だが!!
私には、まだ手が残っている……全ての戦闘機人には、私の子が宿っているのだ!!
一人でも生き延びれば、やがては私の意志を持った私の分身が生まれる!!
私は不滅だ、世界は私の手で変わるのだよ、L!!」

スカリエッティの最後の切り札。
それは、全ての戦闘機人に宿してある自らのクローンだった。
一人でも戦闘機人が生き延びれば、スカリエッティの記憶と人格を持った新たな存在が生まれる。
スカリエッティは不滅。
フェイトは、それを聞いて嫌悪感を露にする。
一方Lはというと、表情を変えずにスカリエッティを睨み……ゆっくりと口を開いた。

「……私は、あなたと同じように世界を変えようとした一人の天才と戦いました」
「ほう……?」
「しかし、彼は世界を変えられませんでした……彼は私の、初めての友達でした」

Lはスカリエッティを前にして、あの男の事を思い出していた。
デスノートの力を使い、世界を変えようとした天才。
そして、Lの初めての友達であった存在……キラ、夜神月。
彼もスカリエッティも、道を誤りさえしなければ……その頭脳を正しい事に使えさえしていれば。
そんな思いが、ふと過ぎったのだ。

「……スカリエッティ。
どんな天才でも、世界を一人で変えることは出来ません。
あなたも戦闘機人も、全て確保します。
私達の手で、あなたの野望は阻止します」

603 :L change the world after story ◆ga/ayzh9y. :2008/03/04(火) 16:49:55 ID:E1Gc3Ayv
――――――彼は、新たな戦いに臨む


――――――新たなる仲間達と共に


――――――己の命の全てを賭けて


〜L change the world after story〜


「私は……機動六課の皆さんと会えて、本当によかったと思います」

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 16:50:15 ID:22ugwbnd
映画も小説も分からないけど面白そうだ

605 :メビウス×なのは ◆ga/ayzh9y. :2008/03/04(火) 16:55:41 ID:H5n8qoU4
以上、嘘予告投下終了です。
L change the worldを見て、頭の中に一瞬で湧いてきたので書いてみました。
果たして続けるかどうかは未定っすが、そういう意見がありましたら、頑張ってみようかと思います。


さて、メビウスとツバサ書かなくちゃ。
メビウスの方は、映画の新情報公開で気分も乗ってるし……


606 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 17:08:46 ID:JL8TP0JN
GJ!
続が見たい

607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 17:24:05 ID:I/YYfg1p
Lかっこよし、イカスゼ

608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 17:31:30 ID:r46itcTs
メビウスが終わり次第ぜひLを!
これは小ネタで終わらすには勿体ない話だ。

609 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 18:16:03 ID:CX6NQzWj
今度はナオミも登場させてやってください

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 18:23:00 ID:zDafYZED
なんてカコイイL……っ!
小ネタなどと言わずに、ぜひ連載を!!

611 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/04(火) 18:26:48 ID:aEniX/0R
僕もLの続き読みたいなぁ…
そういえば家の拓哉のイメージ俳優は実写版ライ…いえ、なんでもありません。

予定より早く筆が進んでいるので投下を七時にはやめてよろしいでしょうか?

612 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/04(火) 19:04:47 ID:aEniX/0R
時間だな…投下おk?

613 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/04(火) 19:05:29 ID:8DR/oiQ7
支援

614 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/04(火) 19:08:21 ID:aEniX/0R
【機動六課サイド】七話「破壊神(ドラス)覚醒!やってきたぞZO&J!!」Cパート

政宗一成「拓哉と龍は謎の声を聞き、拓哉は青いA(アウレフ)ドラス、龍は暗赤色のV(ヴェイト)ドラスに変化を遂げた。
ダブルドラスは凶悪な戦闘能力で怪魔ロボット・デスガロンを倒すが、その狂気は収まる所を知らず、仲間であるスバルやノーヴェ達にまでも襲いかかる!」

「ハアァァァァァァァァァア!!」
「クハハ…ハハアァァァァァア!!」

二体のドラスは俊敏な動きで縦横無尽に跳躍し、鋭い爪でスバル達に襲いかかる。
スバル達は自分達の仲間を攻撃することが出来ず、ただ自分達の武器やデバイスで攻撃を防御し、持ちこたえることしかできなかった…

「龍!どうしちゃったんスか!?」
「龍!目を覚ましてください!」
「貴方は…一流の騎士の筈です!」
「テメェ!とっとと元に戻りやがれこのクソ隊長!」

ウェンディはライディングボードで、ディードはツインブレイズでVドラス
の爪を防御し、二人がVドラスの動きを止めた所にノーヴェの蹴りとシャッハのヴィンデルシャフトがVドラスに振り下ろされる。
だが、Vドラスは素早い反応で下半身を振り上げ、ウェンディとディードを蹴り、その反動で一気に後ろに後退し、ノーヴェのキックとシャッハの一撃を回避した。

「痛った…流石は龍っスね…」
「戦い方が違うとは言え…そう簡単には一撃も当てさせてくれない…」
「このヤロー…イっちまってる時ぐらい一発当てさせろ…馬鹿野郎!」

「…!」

ティアナはこちらに向けて走ってくるAドラスに向けて魔力弾を連射し、Aドラスは弾丸をジャンプでかわす。

『おおおおおおおおおおおお!!』

そして空中に飛び、無防備になったAドラスに向けてスバルとギンガが殴りこんだ。
しかし、このダブルパンチもドラスの超反応で回避され、Aドラスはパンチを外して無防備になったスバルとギンガを回し蹴りで地上に蹴り落とす。

「うわあ!」
「きゃっ!」
「スバル!ギンガさん!」

スバルとギンガは一直線に地面に向けて落下していく。
そんな時、地上にホールディングネットが出現し、スバルとギンガを受け止めた。


615 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/04(火) 19:09:08 ID:aEniX/0R
「え?」
「これって…」
「間に合ったようだね。」

聞きなれた声を聞き、スバルとギンガは上を向く。
そこには、バリアジャケットを装着したなのはの姿があった。

「スバル、ギンガ、大丈夫?」
『なのはさん!』
「あたしも忘れるな!」

なのはに続き、騎士甲冑を身に纏い、グラーフアイゼンを持ったヴィータもなのはの隣に飛来する。

「ティアナも大丈夫か?」
「ヴィータ副隊長!」
『オオオオオオオオオオオオ!!』

なのはとヴィータの登場に気付いたAドラスは、地上に着地して再び大地を蹴り、なのはとヴィータに飛び掛かった。

「ヴィータちゃん!」
「うるせぇんだよ…このバッタ野郎!」

ヴィータはグラーフアイゼンを縦一閃に振るい、襲い掛かってきたAドラスの顔面を叩く。

「ヴアァァァァァア!!」

顔面を潰されたAドラスは真っ逆さまに落下し、地面に激突して動きを停止した。

「ハアァァァァァア!!」
『クッ!』

再び爪を光らせ、ノーヴェ、ウェンディ、ディード、シャッハに襲い掛かるVドラス。
ピンチのその時、四本のスティンガーナイフが飛来し、Vドラスの四肢に突き刺さった。

『グアァァァァァァァァァァア!!』
「あれは…」
「スティンガーナイフ…」
『皆!』

すぐにナイフが飛来した方向からチンク、セイン、オットー、ディエチが駆けつけ、四人と合流する。

「遅くなった。」
「チンク姉!」
「ごめんね…ディード。」
「オットー!」
「シスター、大丈夫?」
「結構…怪我してる…」
「セイン!ディエチ!」
「待っていろ、姉が今すぐあいつを倒す…ランブルデトネイター!」

チンクは指を鳴らし、Vドラスに刺さったナイフを爆発させる。
Vドラスの四肢は爆発で吹きとばされ、四肢を失ったVドラスは力なく吼えて地面に崩れ落ちた。

「よっしゃ!」
「…!」

ヴィータとチンクは勝利を確信し、笑みを浮かべる。
だが…


616 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/04(火) 19:09:53 ID:aEniX/0R
『…フッハッハッハッハッハ!!』

二体のドラスは再び怪しく笑い始め、二つのドラスストーンが輝き、Aドラスのつぶれた頭とVドラスの切断された四肢が瞬時に再生した。

「何!?」
「…!?」

そして二体のドラスは何もなかったかのように立ち上がり、ヴィータとチンクはドラスの驚異的な再生能力に驚愕し、目を丸くする。

「うげぇ!何あいつら…」
「化物だ…」
「セイン!オットー!ヒビってる時間は無い!なのは!」
「うん!」

ディエチはイノーメスカノンをVドラスに、なのははレイジングハート・エクセリオンをバスターモードに切り替え、Aドラスに照準を合わせる。

「再生するのなら…二度と蘇らないように最大出力で…消し飛ばす!」
「ディバイーーーン…バスタ…」
『待ってください(くれ)!』

ディエチとなのはが砲撃を発射する直前、スバルがなのはの、ノーヴェがディエチの前に立ちふさがり、狙いを遮った。

「スバル!邪魔しないで!」
「なのはさん!あれは…拓哉なんです!」
「え!?」
「じゃあノーヴェ…隣の赤いのは…」
「龍だよ…ディエチ…」
『!?』

なのはとディエチは表情を凍りつかせ、武器を下げる。
ヴィータやセイン達もなのはとディエチと同様に、目を皿のようにして驚いた。

「嘘…だろ?拓哉が…」
「あれが…龍…」
「残念ながら本当です…」
「あれが…拓哉君と龍君です…」

ディードとギンガは目じりに涙を光らせ、二体のドラスが龍と拓哉だと言う事を肯定する。

「ディード…」
『…!』

なのはとディードは表情を切り替え、再び武器の照準を二体のドラスに向けて合わせた。

「なのはさん!?」
「ディエチ!テメー…」
「ディエチ、駄目だった時は、あたしがブラスターモードでやる!」
「うん!」
「なのはさん!」
「スバル!」

なのははスバルに怒号を放ち、黙らせる。

「拓哉君と龍君は、このままじゃ人を殺してしまうわ!その前に、あたし達が何とかしないと…」
「でも…でも!」
「スバル…」

なのはを必死に説得しようとしているスバルの隣にギンガが歩いてくる。
そしてスバルの肩に優しく手を置いた。


617 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/04(火) 19:11:03 ID:aEniX/0R
「ギン姉…」

スバルはギンガの顔を見上げる。
ギンガの瞳からは、一筋の涙が流れていた。

「拓哉君だって…こんなことしたくないよ…だから…楽にさせてあげよう…ね…!」
「(ギン姉…泣いてる…)…分かった。」

スバルはギンガに従い、なのはの前からどける。

「…」

ディードもノーヴェの隣まで歩き彼女の手を握った。

「ディード…」
「龍も…きっと…こんなこと望んでません…だから…!」

ディードは震える声でノーヴェに話しかける。
その目じりにはうっすらと涙がにじんでいた。
ノーヴェもオットーも、ディードの涙を見るのは初めてだった。
ディードが龍のおかげで変わり、そして彼をどれほど慕っているかがよく分かる。
だから、自らの師がこんな恐慌を行うことに耐えられないのだろう。

「(ディード…僕の前でも、ディードは泣かなかったのに…)」
「…チックショオ…バカヤローーーーー!!」

ノーヴェはVドラスに罵声を浴びせ、ディードに手を引かれてディエチの砲身の前から離れた。

「…ディエチ、行くよ。」
「うん。」

二人は再び武器の砲身を二体のドラスに合わせ、発射カウントを開始する。

「5…4…3…」
「2…1…0!」

二人はカウントを終え、煮え切らない心で砲撃を撃とうとした。
しかし、砲撃を発射する直前、バイク音が響き、ヘルメットを被った男を乗せた二台のバイクが二人の頭上から現れ、二人の前に着地して照準を再び遮った。

『うわ!?』

なのはとディエチは慌てて発射を中止する。

「何なんですか貴方達!?」
「君達が手を汚すことは無い。」
「二人は僕達が止める!」

バイクに乗った男達はバイクから降り、なのはとディエチにそう言う。
そして男達がメットを外すと、下から四十代くらいの男性の素顔が現れた。

「あ…あんた達…誰?」

二人の男に何者かと問うディエチ。
しかし男達はそれを無視し、爪を光らせている二体のドラスの方を向いた。
そして…


618 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/04(火) 19:13:40 ID:aEniX/0R
『変身…!』

Aドラスの方を向いている男は心に強く念じ…

「変身!」

Vドラスの方を向いている男は素早いアクションを起こす。
すると二人の男は緑色の光に包まれ、バッタを模した戦士に変身した。

「仮面ライダー、ZO!」
「仮面ライダー、J!」

彼ら二人こそ、仮面ライダーZO・麻生勝と、仮面ライダーJ・瀬川耕司だ。

「仮面ライダー!?」
『ええ!?』

ZOとJの突然の出現に驚き、声をあげるなのは達。
その中で、ギンガはZOに視線を合わせた。

「少しだけアウレフとヴェイトに似てる…まさか!?」
「そうだ、俺は仮面ライダーZO、あの二人のファイティングスキルの教官役だ。」
「僕は仮面ライダーJだ。機動六課と、ナンバーズだよね?ここはZOと僕に任せてくれ!」
「はい!」
「お願いします!」

ギンガとなのははZOとJに二人の事を託し、仲間達と共に後ろに下がる。

『…』
「スバル、ノーヴェ、任せよう。」
「きっと…何とかなります。」
「…うん。」
「ああ。」

スバルとノーヴェもディエチとディードに促され、後方に下がった。
そして皆が後退した後…

「J!俺は拓哉を!お前は龍を!」
「ああ!」

ZO対Aドラス、J対Vドラスの戦いの火蓋が切って落とされた!

【ZO対Aドラス】
(BGM・愛が止まらない)

「来い!」
「ハアァァァァァァァァァア!!」

〔明日をさえぎるガラスの壁を 今砕きながら 日の当たる場所を 見つけるのさ〕

Aドラスは俊敏な動きで縦横無尽に飛びまわり、肩のマリキュレーザーを連射する。
しかし、ZOは素早いフットワークでレーザーを回避し、回避した隙をついて飛び掛ってきたAドラスを捕まえ、巴投げで投げ飛ばす。

「トォ!トオォォォォオ!!」

〔鳥が渡るよ朝焼けを 切り裂き 広げた 翼を強く輝かせ〕

そして、瞬時に起き上がったAドラスの一瞬の隙を狙い、素早い動きで近づいてパンチやキック等の格闘攻撃を打ち込む。
その動きは基本的なアクションながらも、一撃一撃が洗練された見事な動きである。


619 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/04(火) 19:14:54 ID:aEniX/0R
〔ときめきよ 超えてゆけ 風にはばたいた夢が 虹を降らすまで〕

「ウゥ…オオオオオオオオオオオオ!!」

先程とは変わり、劣勢に立たされたAドラスは巨大な刃の付いた尻尾を生やし、ZOに向けて突き込む。
だが…

「当たらん!うおぉぉぉぉぉぉぉぉお!!」

ZOは紙一重で尻尾を交わし、Aドラスの腹部に渾身のライダーパンチを打ち込んだ。
ZOのパンチは、深く深くAドラスの腹部に突き刺さる。

「オオォオ…」

Aドラスは貫かれた腹部を押さえながら、よろよろと後ろに下がる。

「今だ!トォ!」

〔限りなく 駆け抜ける 心の彼方へ 今愛が止まらない〕

ZOは空中にジャンプし、水平にキックポーズを取る。

「ライダーキック!!」

そしてAドラスに向けて一直線に蹴り込み、必殺技・ライダーキックを見舞う。

「ウアァァァァァァア!…」

Aドラスは強烈な雄叫びを上げながら、数メートル先の路面まで蹴り飛ばされ、沈黙した。

(曲終了)

【J対Vドラス】
(BGM・心つなぐ愛)

「来い!」
「ハアァァァァァァア!!」

〔どこまでも続く青空に 涙こぼれる時 いつか愛し合った日々に いつか優しかった日々に 振り返るでしょう〕

Vドラスは獰猛な動きでJに接近し、豪快な動きで爪を振るう。
Jは連続で襲い掛かるVドラスの爪をかわし、懐にもぐりこんでボディーブローを見舞う。

〔止まり木のない海原に 羽根をひろげよう どんな風も越えてゆく どんな波も越えてゆく 鳥たちのように〕

「グオォ…」

Vドラスは低いうめき声を上げ、三メートルほど引き下がる。

「どうした!?ガライはもっと強かったぞ!」
「ウゥ…ハアァァァァァァァア!!」


620 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/04(火) 19:16:40 ID:aEniX/0R
怒りが頂点に達したVドラスはAドラスと同じように尻尾を生やす。
その尻尾の先端には、鋭いドリルが装備されていた。
Vドラスは尻尾のドリルを回転させ、尻尾を伸ばし、巧みに操作してJに連続突きを放つ。

〔どうして皆んな勇気まで 手離してしまうのだろう 強く強くあんなにも握りしめた指を〕

「まだまだあぁぁぁあ!!」

しかし、Jも負けてはいない。
Jは何度も襲い来るドリルを紙一重でかわしていき、攻撃のスピードが緩んだ隙をついて尻尾のドリルの付いていない部分を右手で掴み、左手のライダーチョップで切断した。


〔こわさないで…はなさないで 心つなぐ愛をこ わさないで…はなさないで 心つなぐ夢を〕

「ギャアァァァァァア!!」
「よぉし…トオッ!!」

Jは空中にジャンプし、キックポーズを取る。
そしてVドラスに向けて一気に急降下した。

〔人は誰も 傷つけ合い 人は誰も 憎むために 出遭ったんじゃないさ〕

「ライダーーーーーーー!キィーーーーーーック!!」

Jの放ったライダーキックもVドラスの腹部に直撃し、Vドラスは倒れているAドラスの隣まで蹴り飛ばされた。

(曲終了)

「終わったか…」
「これだけ痛めつけたんだ…頼む…戻ってくれ…」

勝利したZOとJは、AドラスとVドラスが拓哉と龍に戻るよう願った。
ZOとJの背後に居る六課とナンバーズの面々も、共に拓哉と龍の復活を願う。
だが…

『グッ…ググ…ハハハ…ハッハッハ…ハッハッハッハッハ!!』

二体のドラスは傷を再び再生させ、完全な状態で立ち上がった。

「駄目なのか…!」
「二人を…このままドラスの思い通りにするしかないのか…!」

ZOとJは拳を握り締め、何処か躊躇いながらファイティングポーズを取る。

「拓哉…」
「拓哉君…」
「龍…」
「あの…クソヤロー…!」

スバルとギンガ、ノーヴェとディードの四人は、怪物へと成り果てた二人の姿に悲しみ、涙を光らせる。
その時、四人はふいに、拓哉と龍が口ずさんでいた歌を思い出し、反射的に歌い始めた。


621 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/04(火) 19:18:23 ID:aEniX/0R
スバル〔聴かせてよ溢れるメロディ…〕
ギンガ〔ま〜よ〜い子の心の森に…〕
ノーヴェ〔いつの日も汚れ知らずに…〕
ディード〔本当の愛が微笑むまでは…〕

その時奇跡が起こった。
邪悪の化身となりかけていた二体のドラスの動きが止まり、二対が放っていた狂気が消えたのだ。

スバル〔めぐり逢う明日に…優しさ 繋ぎ合ってゆく〜のさ 今は涙ぬぐう 瞳見つめながら…〕

「あの歌…そうだ!なのはさん!副隊長!皆であの歌を歌ってください!」
「え?」
「ティアナ…お前何言って…」
「ティアナの言うとおりっス!チンク姉!セイン!皆!あたし達も歌うっスよ!」
「ウェンディ…あんた…」
「…分かった、姉達も付き合おう。」
「僕は龍が嫌いだけど…あいつがいなくなってディードが泣くのは嫌だ…!」

機動六課とナンバーズのメンバーたちも団結し、皆で歌い始める。

ギンガ〔風に花がそよぎ…鳥たちが空に踊るように〕
ノーヴェ〔僕らも歌になる〕
ディード〔そんな夢の中へ…〕

「ZO…この歌は…」
「ああ…俺を改造した望月博士が、懐中時計と共に息子の宏君に送った歌だ…」

なのは「泣かないで…一人きりで」
ヴィータ「微笑んで…そばにいるよ」
チンク「泣かないで…」
セイン「悲しみに…」
オットー、ディエチ、シャッハ「二度と振り向かないで歩こう…」

全員〔聴かせてよあふれるメロディ、ま〜よ〜い子の心の森に、いつの日も汚れ知らずに本当の、愛が、微笑むまでは…〕

『ウ…ウアァァァァァァア!!アアァァァァァァァア!!ソンナ…コノウタハ…コクフク…シタハズ…アァァァァァァァァア!!』

歌を聴き終えた二体のドラスの体表にヒビが入り、粉々に砕け散る。
そして中から、衰弱した拓哉と龍が現れ、地面に倒れた。(服は無事)

「拓哉!」
「龍!」

ZOは勝に、Jは耕司に戻り、倒れた拓哉と龍に駆け寄る。
そして勝は拓哉を、耕司は龍を抱き起こし、必死に呼びかけた。

「拓哉!拓哉!」
「龍!しっかりしろ!」


622 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/04(火) 19:19:05 ID:aEniX/0R
二人はうっすらと目を開き、口を開く。

「き…教官…」
「俺達は…一体…」
「…お前達に話さなければならないことがあったんだが、どうやら先に体験してしまったらしいな…」
「え?」
「俺達に…」
「詳しくは六課の隊舎で話すよ。君達にとって…残酷すぎるかもしれないけどね…」

拓哉と龍はこの後、最大の地獄を味わうことになる。
詳しい話は…また次回…

【次回予告】
ティアナ「黒い影が背後に迫り…」

ディード「黒い闇が覆いかぶさる…」

ギンガ「忌まわしい過去の記憶に…蝕まれていく心…」

スバル「負けないで…君は一人じゃないから…」

ノーヴェ「君も…一人じゃないから…」

ティアナ「目の前の壁を打ち砕いて」

ギンガ「それは宿命だから…」

ディード「立ちはだかる壁を乗り越えて…」

ノーヴェ「それが運命だから…」

スバル「愛と絆を守るために。」

ノーヴェ「夢と希望を伝えゆくために。」

スバル「次回、「Chosen Soldier」
確かなその手で…掴み取ろう!」


623 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 19:32:52 ID:5gUUb6TC
JASRACから来ますた

624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 19:39:07 ID:IRYEzOfS
流石に歌詞そのままはヤバいだろ…常識的に考えて…
いつも思うんですが、地の文がまとまってる部分とセリフがまとまってる部分の差が激しすぎて読み難いです。
セリフだけでは状況は伝わりません

625 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 19:41:14 ID:/95tlHbl
GJ!!です。
ドラスの再生力は凄いなw
映画を親と見に行ったのを思い出しちゃった。

626 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 19:52:26 ID:94pcl5Ve
歌詞はらめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!

627 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 19:54:33 ID:I/YYfg1p
JASRAC捜査班が来るぞ、逃げるんだ

628 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 19:57:50 ID:phBftoiE
GJ!だが危ない橋を渡ってるぜ、アンタ。邪スラックが来る・・・!

629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:00:08 ID:9o1nwPLr
>>627
いや、もう手遅れだ!>>623
ここは俺に任せて、お前等だけでも逃げるんだ!

【馬鹿は死にフラグの立て時と勘違いした】

630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:00:31 ID:RRjB4Q+z
>>605
GJです!!
Lが加われば鬼に金棒。
是非とも連載化してください。

>>622
GJでした。
ただ、歌詞ばかりで少し読みづらかったか…
次回はいよいよあのライダー達が登場?

631 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/04(火) 20:03:25 ID:aEniX/0R
あ、歌詞の削除以来出してきました。
これで大丈夫…かな?

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:13:39 ID:QPDn0Odj
GJ!

しかし「テスト」と見る限り、ライダー氏って学生ですよね?
時々ふと思う…アンタ一体どこでそんなに昭和ライダーを知ったんだいwww

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:17:36 ID:XAN7Yu9J
今はレンタルビデオとかCSもあるしねぇ。
この間小さい子供がアマゾンのビデオ抱えてたの見たよ。

634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:21:03 ID:d4V3mbR7
RXだったか、昔ビデオ借りたなぁ……

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:21:42 ID:B8YxXREF
>>631
俺はあなたをずっと待っていた、GJ!!
相変わらず面白いですぜ!

>>その時奇跡が起こった。
ここで軽く吹いてしまったことを許して欲しい、何というRX節・・・・・・www


>>632
初代ライダーのDVD全巻持ってる厨坊がここに居るんだから、何ら不思議ではないはず。

636 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/04(火) 20:26:27 ID:aEniX/0R
>>632
あれは確か幼稚園の頃でしたかね…
母の故郷に同い年の友達が居るんですよ。

その友達と僕が幼稚園の頃、その子が僕に「力の戦士、2号ライダー」というビデオを見せてくれたんですよ。(ナレーション小林昭二さんのアレ)
それ見てどっぷりはまりました。

その後数年は初代のビデオ飛び飛びで見て楽しんでたんですが、クウガの放送開始で狂喜乱舞し、一気に平成ファンになりました。
そして去年の7月ごろ、「平成は全てリアルタイムで見ている。それぞれ好きな部分も嫌いな部分もあるが基本的には良作だ。
しかしこれでマニアと言えるのか?気が付けば俺はちゃんと昭和作品を見ていない。だからまだよく分からない。」
と思い、昭和をDVDで制覇することを決めました。

そして昭和ライダーの古いながらも肉体的なアクションに燃え、改造人間の悲哀(といっても一時期ですが)に泣き、次々と破綻と矛盾、突っ込みどころ満載の展開に笑いながら全作制覇しました。

今や昭和平成全部好きですよ僕は。

637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:28:08 ID:A/W3f4sC
保育園にいた頃V3・アマゾン・ストロンガー・スーパー1のビデオ見せられていて、さらに初代の再放送やってた専門学校生がここにいるんだ。
ならば昭和ライダー知ってる学生がいても不思議ではあるまい

638 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:33:20 ID:94pcl5Ve
・・・やべ、俺結構年長組だwww

639 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:38:13 ID:QPDn0Odj
お前らwww

…きっかけって意外とゴロゴロ転がってるもんなんだなぁ、と実感。

640 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:42:46 ID:dKjJosJM
はははは俺なんておそらく最年長だぜ
まあゼロ魔の方のクロススレにいた
リアルタイムでミラーマンとシルバー仮面で悩んでた人には負けるけど

641 :一尉:2008/03/04(火) 20:44:38 ID:dhyaQhxl
大文字切り支援するせ。

642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:45:36 ID:ADqX0DiZ
月光仮面・・・

643 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:45:51 ID:pWBhWP5d
源体験はギャバンとサンバルカン、そして再放送のウルトラマンとガンダムです。

644 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/04(火) 20:45:54 ID:phBftoiE
おお、皆さんGJ!です。
特撮好きってすごいなあ。勝てそうに無い。

闇王女幕間投下していいですか?

645 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 20:46:27 ID:9qzcxVvX
投下支援

646 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:47:24 ID:9UN6+rUx
そういや友達が、CGに頼る平成よりトランポリンで頑張って飛ぶ昭和の方が好きだとか力説してたっけなぁ
でもスーツ着たまま川に飛び込んだりつり橋の上でドロップキックする平成のアクターさんも頑張ってると思う、うん

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:49:09 ID:QPDn0Odj
ガキの頃のお供がダグオンとガンダムXだった俺はリタイアさ!orz

そして>>644カマン!

648 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:49:30 ID:7WNtyyU4
>>646
シャンゼリオンとかは死亡級のしんどさだったらしいね

そして、支援

649 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/04(火) 20:51:17 ID:phBftoiE
ガンダムXは名作だ!あと牙狼も。では投下。また短いですが気にしないでー。

魔法少女リリカルなのは 闇の王女 幕間其の四

 枯れ果てた草を見つめ、男が呟いた。
「ねえウーノ。生命はどうして産まれてくるのかな?私はね、それが気になって仕方が無いんだ」
かつて草原であったのだろう大地は、赤茶けた土を曝け出し、まばらに生える草花は今にも朽ち果てようとしている。
「ドクター、質問の意味をわかりかねます」
「ウーノ、意味なんてどうでもいいんだ。誰でも一度は思ったことがある筈なんだ、『自分は何のために産まれてきたんだろう』とね。
だけど、多くの人間はその問いを誤魔化して日々を生きている。これは勿体無いことだよ。
自己の存在意義。こんなにも素晴らしい研究課題はそこらに転がっているものじゃない」
枯れ果てた草が幾本か抜かれ、風に宙を舞った。
男はそれを目を細めて見ながら、さらに言葉を続ける。
「この枯れた草花を見たまえ。彼らは思考することもできずに死んでいくというのに――自己の存在意義を考えようともしない人間はなんと愚かなことだろう」
訥々と語りながら、男は近くの風景を見た。まるでこの世の果て。
質量兵器を用いた戦闘の果ての荒野だ。
「子孫を残すという行為自体はどんな動物も行うものだ。種としての行動であっても、人間固有のものではない」
だからね――と男は拳を握り締めながら言う。
「きっと人間特有のものがあるとすれば、それは自己の形成そのものなんじゃないかと思うよ。
個人という枠組みを形成していくこと。それが、人の産まれてきた意味さ」
男――スカリエッティは頭を掻きながら照れ隠しのように笑った。
「いや、少し熱くなりすぎたね。でもね、ウーノ。個人という枠組みは少なくともとても強固なものだ。
一度完膚なきまでに叩き潰されようと、新たな中身を得て立ち上がってくれる」
ウーノが眉を若干しかめて答えた。
「ドクター。少々『彼女』に拘りすぎなのでは?確かに――高町なのはの復活と戦闘能力の高さは特筆するに値しますが」
ウーノは気づかない。己の抱く得体の知れない苛立ちが、嫉妬と呼ばれるものなのだということに。
そう――確かにウーノは嫉妬していた。スカリエッティの心を奪って放さない高町なのはという存在に。
スカリエッティがそれを聞いて愉快そうに言った。
「いいや、ウーノ。彼女は素晴らしいよ。希望と栄光、友情に包まれた理想的な仲間達との馴れ合いから、実験動物同然にまで突き落とされながら、高町なのはは立ち上がっ
てくれた。復讐という偉大な感情を抱いてね」


650 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 20:51:45 ID:9qzcxVvX
支援

651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:52:09 ID:22ugwbnd
ライダー氏GJ!
描写不足が課題だけど、昔の全員集合映画とかみたいなノリが好きだから頑張ってくれ。
……そんな事言う俺も、20手前なのに子供の頃レンタルビデオで昭和のライダーとか
ウルトラとか借りまくってた様な奴なんだけど。児童誌とかに昔のヒーローが載ってたりしたしなぁ。

652 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/04(火) 20:53:02 ID:phBftoiE
「偉大な感情、ですか――」
「うん。偉大さ。どんなにどん底に突き落とされた人間だろうと、あの感情は人を立ち直らせてくれる。復讐鬼、としてね。
もちろん復讐なんて考えずに生きる人間はたくさんいるさ。でもね、彼女は――高町なのはは違う。
あまりに強い力を持っているために、力に呪われ、呪縛を解けないでいる。
何もかも忘れて暮らす?そんなことは彼女には出来っこない。彼女の場合――復讐の対象たる私が死ぬまで、それは続くのだろうさ。哀れなことにね」
哀れみ――自身の創造物に対しての、愛情、憐憫、狂喜、悲哀。全てが混ざった複雑な感情。
「でもね――彼女は思い違いをしている。私が今の彼女に生きる理由を与えたんだ。壊れた人形に魂を吹き込むように、ね」
まったく――と溜息をついてスカリエッティはもう一度大地を見た。花が一輪、咲いている。
「あの3脳よりも醜悪な3提督に利用されているだなんて――3脳は己をまだ弁えているからね――嘆かわしい」
「しかし、好都合なのでは?ドクターの『実験』にとっては」
ウーノがそう切り返した。
スカリエッティの実験。『個』の有る個体と個体のぶつかり合い。高町なのはとスバル・ナカジマの殺し合いの成果を観測する。
その目的にとって、今の状況は好ましい筈だった。
うん、まあそうなんだが――と困ったような顔でスカリエッティが言った。
「最近、子供達で実験しているだろう。それでね、少し思いついたんだが――」
悪戯を思いついたような顔。
「完全に『個』を――自己と感情を排した存在というのはどういう風になるんだろうね?
そう、あの高町なのはの真逆の存在は、運命に逆らえるのかな。それが――気になって仕方がないんだ」
花が、踏みにじられた。スカリエッティの足によって。ぐりぐり、ぐりぐりと念入りに踏みにじっていく。散る花弁。液を撒き散らし割れる茎。
ところで――とスカリエッティが問うた。
「最高評議会から子供達は送られてきたんだろう?私が個人的に買ったのと合わせれば、十分な数になる。実験の途中で幾らか死のうと、ね」
「はい、十分な数です。生きた検体が六人。買ったのが四人。うち八人が健康な十代です」
「最高評議会も悪だねえ、管理局の施設に入って一安心した子供達を検体にするだなんて。私も思いつかなかったよ」
スカリエッティは天を仰いで深呼吸する。美味い空気だ。
「嗚呼、楽しみだよ――洗脳と脳改造で自我を、自己を喪失した怪物と、復讐に煮えたぎる怪物。どちらが生き残っても――」
子供のような笑みを浮かべてスカリエッティは言った。探求者の狂った笑顔。
底無しの闇が、そこにあった。
「私の疑問の答えは出る。楽しみだとも――」

「ドクター、時間です」
ウーノが業務的に報告した。そろそろクアットロ達ナンバーズの作戦終了時刻なのだ。
「それじゃあ戻ろうか、ウーノ。あちらの結果も楽しみだし――」
己の教え子の姿が目に浮かぶ。ベルカの王として教育している、あの―――。
「ヴィヴィオも寂しがっているだろうからね」
転移魔法。二人の身体を包み込む魔方陣。二人の姿が掻き消え――静寂が、辺りを満たした。


653 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/04(火) 20:55:20 ID:phBftoiE
以上になりますー。うん、予告を除くと過去最短ですね。

無感情な自動人形(MDぽいの)とか大好きさ!

654 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/04(火) 20:56:43 ID:aEniX/0R
描写不足か…それも特色…というわけにはいかないか支援

655 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 20:57:00 ID:9qzcxVvX
>>653
GJ!!
スカリエッティも最高評議会も原作以上の外道ですね。そんな奴は成敗ですね。

656 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:58:57 ID:QPDn0Odj
>>653
GJ!
ドクター・スカリエッティの講演会(ぇ を見て、「テラチェンゲ敷島博士www」と思ったのは内緒w
…ってヴィヴィオォォォォォ!
最後にしれっととんでもないことを…3話は親子対決か!? や、さすがにまだ少し早いか

657 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 20:59:18 ID:/95tlHbl
GJ!!です。
管理局が腐って見えるぜw
これ、子供を保護したのフェイトそんだったら・・・うぎゃぁ!!
しかも、わざと子供にあなたを信用したせいでこうなったとか言わせたら完璧だww

658 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:03:34 ID:IRYEzOfS
スカリエッティが正しく悪に
かっこいいな。ここまで行くと。
そしてこれはフェイトそん崩壊フラグか?
続きが楽しみすぎて狂っちまいそうだ!

659 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:05:40 ID:9UN6+rUx
GJっすよー
効率とか考えたら引き取った子供使うのが一番っぽいですけどね
いやぁ、管理局黒い黒い

660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:08:10 ID:EUriUYAw
短いけどGJ!!!!!!!!!
これからも頑張って下さい

661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:11:56 ID:B8YxXREF
GJ!!
・・・しかしシリアス嫌いの俺にはこの黒い展開はキツイぜ・・・・・・。
誰か、心温まる話かスタイリッシュな話か笑える話を・・・ッ!!(所望しすぎだ

662 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/04(火) 21:13:38 ID:phBftoiE
いや、あのブラックなのはさんに合わせるとこのレベルの外道にするしかなかったんだ!
フェイトさんは・・・お楽しみに!
追伸
カトル・カールとかグッドフェロウとかサイス・マスターとか大好き・・・
つまり・・・そういうことです。

663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:15:19 ID:22ugwbnd
>>654
文章だけの表現だから、描写多めでも問題ないと思うよ。
さっきBLACK見てたら41話の光太郎の心理描写が殆どナレーションの説明だったしw

>>653
GJ!
スカが良い感じに狂気だなぁ。そしてこの管理局は裁かれるべき。
しかしそれ以上に教育が怖い……後Xが名作には同意。牙狼は言わずもがなだ。

664 :Strikers May Cry:2008/03/04(火) 21:17:22 ID:04voz+bQ
30分くらいになったら投下して良いかい?

嘘予告っていうか短編みたいな感じなのを書いたんだけど。
内容はトライガンクロスで。

665 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:17:28 ID:QPDn0Odj
>>662
>ブラックなのはさんに合わせる
つまりスカの最期が
「そうか…分かったぞ三脳! 進化とは…創造とは!」
ってぐらいまで行くわけですね? 最後までついてくぜ

666 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 21:19:01 ID:9qzcxVvX
>>664
だったら俺は投下終了からさらに30分後に一発ネタを投下します。

667 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:19:18 ID:LDc8iECR
安心しろ大丈夫だ。
最後は時空連結システムのランダム時空震に巻き込まれて定番の逆ry

668 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/04(火) 21:24:24 ID:phBftoiE
>>663
X好きに悪い奴いない、これは…真理だ!牙狼は最後まで楽しめました。
>>665
それなんてゲッターロボ?
>>667
そんな黒アキト逆行ものの定番は…多分やらない!スコップの準備は多分不要。

669 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:25:24 ID:CLlimOUe
>>668
ラストバトルで何の脈絡もなく空を飛んでくる零に笑ったwww

670 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/04(火) 21:27:27 ID:phBftoiE
>>669
あそこは…「それはひょっとしてギャグでやってるのか?!」と。


671 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:32:17 ID:AAYRqTQk
僕たちが待ち望んだスカが来たよGJ!
悪の科学者の美学を貫く姿勢に!僕は敬意を評する!!

672 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:34:44 ID:q1NoIxO7
664
お待ちしています

673 :Strikers May Cry:2008/03/04(火) 21:39:41 ID:04voz+bQ
それじゃあそろそろ投下します。

嘘予告で短編、トライガンとのクロスです。
そしてヒロインはフェイトという冒険。

674 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:40:25 ID:phBftoiE
ゴクリ・・・フェイト教団がやってくるぜ支援

675 :狼と運命の挽歌:2008/03/04(火) 21:42:46 ID:04voz+bQ
トライガンクロス 嘘予告「狼と運命の挽歌」


それはフェイト・T・ハラオウンが執務官になり、エリオ・モンディアルという少年を保護してよりほんの少し時間が経った時の話。
悲劇に彩られたある男との出会いの物語、男の名はニコラス・D・ウルフウッド。

今、運命と死天使に翻弄された哀しき運命が始まる。



聖王教会に所属する児童保護施設、そんな所に輝く金髪を持ち管理局執務官の黒い制服に身を包んだ美しい少女が訪れる。
彼女の手は隣を歩く少年の手を繋いでいる、それは燃えるような赤い髪をした少年で彼の表情はどこか不安そうだ。まあそれも無理は無いだろう。
彼はこれからこの施設に預けられる事になっているのだ、見ず知らずの人間と共同生活をしなければならないとうのは、幼い子供にとってあまりに未知の事態である。
何より彼は諸々の事情で施設に良い思い出は無いので尚更だ。

そしてそんな彼らにふと声が掛けられた。


「なんやあんたら? ここなんぞ用かいな」


フェイトが振り返れば、そこには十代前半くらいの黒髪の少年がいた。
少年はずかずかとフェイトとエリオに近寄って来ると、二人をジロジロと見定める。
フェイトが話そうと口を開いた瞬間、彼は機先を制して先に喋りだした。


「あ、あの私達は‥‥」
「ああ分っとる、分っとるって。この坊主がうち(孤児院)の新入りやろ? よろしゅうな坊主、俺はニコラスいうてここの古株や。名前教えてもろてもええか?」


ニコラスと名乗った少年はフェイトの話を強引に区切ると、その場にしゃがんでエリオに笑顔で手を差し出した。
まるで旧知の友人にでもするかのように馴れ馴れしい、だがそれでいて不快感など微塵も感じさせない親しげな空気を纏っている。
その様子にエリオは思わず笑みを零してニコラの手を握った。


「は、はい。僕はエリオ・モンディアルって言います」
「エリオか、ええ名前や。それじゃ早速おばちゃんとこ行こか」


ニコラスはそう言うとエリオの手を取って歩き出す、そしてまるで“今思い出した”とでも言わんばかりにフェイトに顔を向けた。


「ああ‥‥そう言えばあんたがこの子の保護者なんか?」
「は、はい。時空管理局執務官のフェイト・T・ハラオウンです」
「ワイはニコラス、ニコラス・D・ウルフウッドや。よろしゅうな」


ウルフウッドの人懐っこい笑顔にフェイトも思わず微笑を零した。
そして心底安堵する、彼のような人がいる場所ならばエリオにもきっと良い場所になる筈だから。



エリオがすっかり施設に慣れてフェイトもウルフウッドと随分親しくなり、しばしの時が流れる。
そんなある時、フェイトにウルフウッドから連絡が来る、それは彼が施設を出て地方の教会で仕事を手伝うという話だった。


「そっか、ニコラスここを出てくんだ」
「ああ、なんや辺境の集落を廻って教会の建立とか手伝うっちゅう仕事を手伝うらしいわ」

676 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:44:44 ID:IRYEzOfS
ウルフウッドさああああん!
支援

677 :リリカルサンダルフォン ◆ZFYhPjiPGw :2008/03/04(火) 21:45:48 ID:Jp9OuhdG
これは支援するほかない支援!

678 :狼と運命の挽歌:2008/03/04(火) 21:47:19 ID:04voz+bQ
「それじゃあ、しばらくは会えないね。ちょっと寂しいかな‥‥」
「何言うとんねん、お前にはなんや友達たくさんおるやろ? それにエリオかておんねんで、どこが寂しいっちゅうねん」
「それでも寂しいものは寂しいよ‥‥」


フェイトは今にも泣き出しそうな表情で顔を俯かせる。
そんなフェイトの様子を見たウルフウッドは渾身のチョップを叩き込んだ。
バチコーンと小気味良い音を立てたそれは、結構容赦が無くて痛かった。


「い、いたいよニコラス」
「うっさいわボケ! いい年こいてなに泣きべそかいんねんオンドレは」
「いい年って、私まだ14歳だよ?」
「ここで14つったらもう十分いい年だっちゅうねん!」
「うう〜」


フェイトは頬を膨らませて唸る、ウルフウッドはそんな彼女の頭に乱暴に手を置いてクシャクシャと撫でた。
乱雑な手付きだったが彼の手は大きくて温かくて、ひどく気持ちの良いものだった。


「なにも今生の別れっちゅう訳やないんやから、そないな顔すんなや」
「‥‥うん」
「ニコラス〜、もう出発の時間だよ〜」
「ほんならもう行くわ、メラニィおばちゃん達かて待っとるみたいやからな」
「そ、そうだね」
「ほんなら、ちょっとさよならや」
「うん‥‥“ちょっと”だけね」


こうしてフェイトはこの心優しい少年と別れを告げた。
その一時の別離によって彼が別人のように変わるなど思いもせず。
そして時はこれより6年を経る。



「死天使(ミカエル)の眼?」
「ああ、そうだ」


時空管理局提督にしてフェイトの兄、クロノ・ハラオウンからその名前が出たのはとある事件の調査の時だった。
聖王教会のとある分派の関わる違法ロストロギアの事件を追っている最中の機動六課にクロノからの情報提供が舞い込んだのだ。
そして聴き慣れぬ名前に不思議そうな顔をしたフェイトは思わず尋ねる。


「それって組織か何かなの?」
「実のところ詳しい事は何も分かっていないんだ、騎士カリムでさえ何も知らないらしい。聖王教会の中でも一際危険な集団で有能な殺し屋を育てているという噂があってね、今回の事件でロストロギアを強奪したのはこの集団らしいという情報があったんだ」


ひどく正確さにかける情報、本来ならクロノは確証を持たぬような情報を言う人間でないのだがそれ故に今回の事件の底の知れなさが伺える。
クロノやカリムでさえあずかり知らぬ聖王教会の暗部、フェイトはそんな事を考えながら今回の事件の闇の深さを思った。


679 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:47:56 ID:AzMFpx0E
ウルフウッド……トライガンでもっとも好きなキャラが来た!!
支援!

680 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 21:48:47 ID:9qzcxVvX
支援

681 :リリカルサンダルフォン ◆ZFYhPjiPGw :2008/03/04(火) 21:49:06 ID:Jp9OuhdG
バニッシャーの登場を待ちわびるしかない支援!

682 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:49:09 ID:phBftoiE
支援

683 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:52:47 ID:9aCRCB0I
ぎゃひーッ! 支援じゃあ!

684 :狼と運命の挽歌:2008/03/04(火) 21:52:52 ID:04voz+bQ


事件捜査の為にミカエルの眼の構成員が潜伏しているという地方の教会へと赴くフェイト。
そして彼女は再び彼に出会う、まるで自身の罪のように巨大な十字架を背負ったあの心優しい青年に。


「ニコ‥‥ラス?」
「お前、フェイトなんか?」


たった数年しか経っていないというのにウルフウッドはまるで30手前のように老け込んでいた。
そして明らかに纏う空気が変わっているのだ、あの陽気で優しげな雰囲気が研ぎ澄まされた刃のようになっているのだ。
フェイトは己が眼を疑った、だがその澄んだ瞳を見紛う筈も無く彼はニコラス・D・ウルフウッドである事に間違いは無かった。


「久しぶりだね‥‥メラニィおばさんもエリオも心配してたよ、もう何年も音信不通だって」
「まあワイも色々と忙しかったんや、堪忍な。エリオは元気にしとるか?」
「うん、あの子局員になったんだ。私のいる部隊の前線メンバーで頑張ってるよ。でもたまに“ニコ兄に会いたい”って言ってるんだよ」
「そか」


二人は数年ぶりの再会に、会話の花を咲かせる。だが運命は皮肉にも、容易く二人を引き裂く。
喜劇のように悲劇のように、運命の女神は残酷に因果を巡らせる。



違法ロストロギア捜査の最中、フェイトの前に異形の影が立ちふさがる。
それは遂に現われたミカエルの眼の暗殺者達。
一人は車椅子にのった老人で、十字架の形をした銃型デバイスでもって構えている。
そしてもう一人、その老人の隣にはフェイトにとって昔馴染みの友人がいた。


「ニコラス!? なんであなたがこんな所にいるの!?」
「フェイト‥‥これが今のワイやねん、薄汚い人殺しのバケモンや‥」


ウルフウッドはそう言うと背の十字架を覆っている布を翻し、内包されていた得物を取り出す。
それは“パニッシャー(処刑人”と呼ばれる最強の個人兵装デバイス。
そしてその銃口は迷う事無くフェイトに向けられた。


「何をしているチャペル、いやニコラス・ザ・パニッシャー。早く屠り去れ。我らミカエルの眼はその機能こそ存在の全てであるという事を忘れたか?」


車椅子の老人の言葉にウルフウッドの纏う空気が一変する。

685 :狼と運命の挽歌:2008/03/04(火) 21:53:54 ID:04voz+bQ
それはまるで野生の獣のように獰猛で、刃のように鋭く、氷のように冷たいものだった。


「うっさいで‥‥‥んな事分かっとるわ」
「ニコラス! こんな事やめてっ!! メラニィおばさんや皆の所に帰るんじゃないの!?」
「‥‥それ無理や、ワイの手な‥もう血塗れなんや。もうベットリやおばちゃんやあの子らに会う資格無いわ」
「そんな事‥‥そんな事無い! ニコラスな変わらないよ!!」
「おしゃべりは終わりや、そんならもう逝ってくれや」


ウルフウッドの構えるパニッシャーが火を吹く、吐き出される無数の銃弾。
けたたましい銃声と共に爆音が響き渡りその場に破壊の嵐を呼ぶ。

そして雷撃と銃弾の雨の中、小さな呟きがかき消された。

「堪忍な‥‥ホンマ堪忍や」



これは哀しき運命に踊る殺し屋と少女の物語。
狼と運命の挽歌、始まります(嘘)。




686 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:54:02 ID:22ugwbnd
ワクテカ・ザ・支援

687 :リリカルサンダルフォン ◆ZFYhPjiPGw :2008/03/04(火) 21:55:37 ID:Jp9OuhdG
だめだ、ウルフウッド好きすぎて困るorz
そしてフェイト好きとしてGJの一言で済ませきれるかどうか……それくらい多大なGJを貴方に!

688 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 21:57:32 ID:9UN6+rUx
すげぇ、すげぇ続きよみてぇ…
GJ!

689 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/04(火) 21:57:43 ID:phBftoiE
なんて気になるところで・・・とにかくGJ!
もう堪りませんね、二人のやり取りが。

690 :狼と運命の挽歌:2008/03/04(火) 21:58:50 ID:04voz+bQ
投下終了です。
やべえ、急いで書いたから色々と誤字が。

>>684
それは“パニッシャー(処刑人”と呼ばれる最強の個人兵装デバイス
          ↓
それは“パニッシャー(処刑人)”と呼ばれる最強の個人兵装デバイス

>>685
「そんな事‥‥そんな事無い! ニコラスな変わらないよ!!」
      ↓
「そんな事‥‥そんな事無い! ニコラスは変わらないよ!!」

まとめの際はこのようにお願いします。


今回の話は昨日のウロスで出たアイディアを元に書いてみました。
最近はスランプ気味なのか「リリカル・グレイヴ」の方が進まないので気分転換にと。
しかしスランプを脱したかは不明。

691 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:01:03 ID:thY/SP5b
GJ!でした。一瞬エリオがミカエルの眼に入るのかと。

692 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 22:01:24 ID:9qzcxVvX
>>690
GJ!!
スランプはいつかは脱せれるはずです。
さて投下が完了したようなので、30分後の10時半ごろに一発ネタを投下します。
クロス元は「忍者戦士飛影」です。

693 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:03:22 ID:zDafYZED
だがニコラス・D・ウルフウッドのDは、ドコノクミノモンジャワレスマキニシテシズメタロカw

694 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:04:20 ID:22ugwbnd
>>690
GJ! 是非とも始まって欲しい勢いだ……。
でもぶっちゃけまだ最終巻まで読み進んでない……さっさと全部読みたくなってきたぜ。
後、修正箇所だけど

>>675
>その様子にエリオは思わず笑みを零してニコラの手を握った。

この一文でニコラスの“ス”が抜けてニコラになってるので、参考までに。

695 :Strikers May Cry:2008/03/04(火) 22:06:30 ID:04voz+bQ
>>694
>その様子にエリオは思わず笑みを零してニコラの手を握った。
マジだ‥‥やべえ、蝶恥ずかしいじゃんwww

では>>675のここは以下の通りでお願いします。
その様子にエリオは思わず笑みを零してニコラスの手を握った

696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:18:20 ID:WYr4CUBV
ウルフウッド(泣)

697 :×DOD:2008/03/04(火) 22:22:54 ID:d4V3mbR7
今日の予約ってどうなってるんでしょう。状況が……

698 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 22:30:43 ID:9qzcxVvX
>>697
今から、俺が一発ネタを投下します。その後は開いてるはずです。
それと一発ネタですが、なのはStrikerSの原作ブレイクとなってますので、原作ファンは注意して見て下さい。

699 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:33:20 ID:22ugwbnd
>>697
11時予定だったライダー氏が早めに投下したから空いてるハズ
そして支援

700 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:35:12 ID:7WNtyyU4
>>697
今のところ、スパロボX氏の次はウロススレで報告があった黒龍氏かな?


そして、資金と経験値を盗みまくったLV80忍者支援

701 :情に目覚めし黒き龍:2008/03/04(火) 22:35:59 ID:SUoHbciD
スパロボX氏の投下のあと作品投下宜しいでしょうか?
頼みます、書き込み成功してOTZ

そして支援

702 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 22:37:21 ID:9qzcxVvX
よし、いくぜ!

 もしも忍者戦士飛影の飛影がなのはStrikerSの世界に出てきたら……


(第1話 空への翼より)


 スバル・ナカジマ11歳は、姉のギンガ・ナカジマと供に空港にいたが、姉とはぐれてしまい、
 姉を探している最中に火災が発生し、一人だけになってしまう。
 スバルは泣きながら姉を探すが見つからず、爆風などが襲い掛かり、スバルはその場で大泣きをする。

「帰りたいよ〜〜」

 スバルが泣いていると空港に置かれている女神像がスバルに向かって倒れてくる。
 スバルは思わず目を瞑る。しかし、それはスバルには当たらなかった。
 スバルが次に目を開けた時は、スバルの前には謎の白いロボットが目の前にいた。
 その白いロボットは忍者と言う格好であった。
 その白いロボットはスバルを女神像から守るために、颯爽の速さでスバルを連れてその場を去ったのだ。
 スバルを助けに来た、高町なのは二等空尉は女神像を、バインドで固定させてスバルを助けようとしたら、
 謎の影が自分の目の前を通り過ぎて、その影がスバルを抱えているのが見える。

「あれは忍者?」

 その白いロボットはスバルを抱えたまま、外にと脱出して救護班の元にスバルを送る。
 なのははその白いロボットを追って一旦外に出てみると、その白いロボットは周囲の目を気にせずに空のどこかへと飛び去った。
 スバルはこの時、心に誓い、15歳になり、魔導師Bランク試験の際に思い出す。

「私も立派な忍者になってみせる!」


 誰かのコメント

「飛影、スバルの目標を変えてどうする!」


(第5話 星と雷より)


 スターズとライトニングの初の出動となり、スターズ隊のスバル・ナカジマ(15歳)とティアナ・ランスター(16歳)は順調に列車に取りつくガジェットを倒す。
 しかし、ライトニングのエリオ・モンディアル(10歳)とキャロ・ル・ルシエ(10歳)はガジェットの新型である、V型に苦戦を強いられ、
 エリオがガジェットV型の攻撃に負け、ベルトを体に巻きつけられて、エリオを列車の外へと追い出す。
 列車が走っているのはがけの上で、地面に落ちたらひとたまりもない。
 キャロはエリオを守りたいとの一心で、使役竜のフリードリヒと共にエリオの名前を叫びながら飛び降りる。

「エリオくーーーーーーーーーーん!!」

 その叫びに反応したのか、謎の白い忍者ロボット飛影が、どこからともなく飛んできてエリオとキャロを拾い上げて、列車の上に降ろす。
 二人は列車に戻り、ガジェットV型を倒そうとしたら、いつの間にか倒されていた。
 それは、飛影はエリオとキャロを助ける際に、二人を助ける前に、手裏剣を投げてガジェットV型を倒していたのだ。
 エリオとキャロは飛影に感謝の言葉を送ろうとしたら、その前に飛影はどこかに飛んでいってしまう。


 誰かのコメント

「飛影、人の出番を取ってやんなよ!」

703 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:38:28 ID:22ugwbnd
>>701
ウロスの方チェックこぼしてた……ゴメンナサイ。
支援

704 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 22:38:31 ID:9qzcxVvX
(第12話 ナンバーズより)


 戦闘機人ナンバーズ、ナンバー]のディエチはレリックと聖王の器(ヴィヴィオ)が乗るヘリを撃とうし、イノーメスカノンにチャージをし、
 チャージが完了し、放とうとしたその時、イノーメスカノンに少し大きい手裏剣がイノーメスカノンに刺さり、イノーメスカノンは壊れて、暴発してしまう。

「な、何だ今のは……」
「どこかしら……」

 ディエチと姉のナンバーWクアットロがその手裏剣を投げた相手を探す。
 そして二人は空に浮く、忍者ロボット飛影を見る。

「何だ、あのロボットは……?」

 二人が驚いているのを無視して、飛影はまた手裏剣を投げる。
 二人は何とか避けて飛影の他に自分達に迫る、フェイト・T・ハラオウンの追撃を逃れようとクアットロのシルバーカーテンで姿を一時消し、
 少し離れた所で再び姿を現すが、姿を現したのと同時に二人の目の前には飛影の姿がある。

「いやあああああ!!」

 クアットロは必死の思い出ディエチを抱えながら逃げるが、なのはとフェイトの挟み撃ちにあい、落とされかけるが、
 姉のナンバーVのトーレが通信を入れて助けようとする。

「IS、ライド……」

 トーレがライドインパルスで助けに行こうとしたが、目の前に飛影が現れる。

「貴様、どけ!」

 トーレが飛影を攻撃しようとするが、飛影の速さにトーレは攻撃を当てることが出来ず、
 飛影に気を取られている間にクアットロとディエチはなのはとフェイトに落とされて、捕まってしまう。

「くそ! これでは……」

 トーレが助けに行こうとするも、飛影が邪魔をする為に、もはや助けに行く余裕がなくなる。

「覚えておけ!」

 トーレは二人の救出を諦めて逃げていく。なのはとフェイトは残った飛影を確保しようとするが、飛影はすごい速さでどこかに飛び去る。


 誰かのコメント

「飛影、めちゃくちゃだ!」



705 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 22:39:18 ID:9qzcxVvX
(第17話 その日、機動六課(後編)より)

 その1

 ギンガは戦闘機人ナンバーズ、ナンバーXのチンク、ナンバー\のノーヴェ、ナンバー]Tのウェンディの攻撃によりボロボロにされる。

「これで、決まりっス!」

 ウェンディがライディングボードをギンガに向ける。しかしその時、三人の後ろから突然大量の若干大きめな手裏剣が飛んでくる。

「な、何だ!?」

 三人は突然の手裏剣を何とか防ぎ、ギンガの方に顔を戻すとギンガの姿がないことに気付く。

「逃げられた!?」
「で、でもすごい重傷だったっスよ!」
「さっきの手裏剣の奴か……」

 チンクはしてやられたと思い、ノーヴェとウェンディを連れてその場を去る。
 ギンガは意識が朦朧としている中、自分が白いロボットに抱えられている事に気付く。

「あ、あなたは……」

 ギンガをつれているのは飛影である。ギンガはそうとは知らずに意識を失う。
 飛影はギンガの方に行こうとしていた、スバル、ティアナ、なのはの元にギンガを連れてきて、ギンガを三人に渡す。

「ギン姉……」

 スバルはボロボロのギンガを見て泣くが、そのギンガを運んできた飛影に礼を言う。

「ありがとう、飛影」

 飛影はその言葉を聞いた途端にまたどこかにと去ってしまう。


 その2

 機動六課隊舎ではヴィヴィオを狙いにガジェットを連れて、ナンバーズのナンバー[のオットーとナンバー]Uのディードが攻めてきた。
 ザフィーラが宙に上がるとディードがそれを迎撃しようとする。

「IS、ツインブレイズ」

 二つの赤い剣、ツインブレイズがザフィーラに向かって振り下ろされようとしたが、その赤い剣は別の刀に止められてしまう。
 その刀は飛影の刀「忍刀」である。

「あれは、確か……、飛影!」

 シャマルが飛影の名を口にする。
 飛影はそんな事を気にせず、ディードと戦い、飛影のあまりの速さにディードはついていけず、飛影はディードを倒し、残ったオットーも倒す。
 そして残ったガジェットは飛影の両足についている武器、「マキビシランチャー」により全滅する。
 遠くから見ていたルーテシアはナンバーTのウーノの連絡により、隊舎襲撃を断念して退散する。
 飛影は守りきったと判断し、どこかにと飛び去る。


 誰かのコメント

「飛影、守るのはいいが、やりすぎだ!」

706 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:40:21 ID:e7Q3maid
色々台無しだw 支援!

707 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:41:32 ID:7WNtyyU4
飛影自重支援w

708 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 22:42:24 ID:9qzcxVvX
(第24話 雷光より)

 スカリエッティに捕まったフェイトは、スカリエッティに絶望的な事を聞かされ、自身を見失いそうになる。
 その事をエリオとキャロが通信越しで否定しようとしたその時、何かがフェイトの横を通り過ぎ、フェイトを縛る赤い糸を斬り、
 セッテを目にも止まらぬ速さで倒し、トーレと戦っている。
 フェイトを助け、セッテを倒し、トーレと戦っているのは飛影であった。
 トーレはライドインパルスで飛影と戦っているが、ライドインパルスでも飛影の速さにはついていけない。

「くそ!」

 トーレが苦戦をしていると飛影は5体にも分身し、トーレを攻撃する。
 ただの分身のため、実体は一つだがトーレにしては全てが実体のように攻撃を受け、
 飛影が忍刀をトドメとばかりにトーレに向かい斬りつけて、トーレを叩き落す。
 その様子を見てスカリエッティは飛影を褒める。

「すばらしい、何と言う速さだ。ああ、欲しかったな……」

 飛影はその言葉に反応したのかスカリエッティに向けて忍刀を振り下ろし、スカリエッティはそれを両手で受け止めるが、
 フェイトがライオットザンバーでスカリエッティを壁にと叩きつける。
 飛影はその様子を見て、すぐにどこかにと去ってしまう。


 誰かのコメント

「飛影、ガキの話を聞かせてやれよ……」



709 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:42:57 ID:XW5hZiEt
このタイミングでロム兄さんでてきたらさぞ面白そうだ

人、それを支援という!

710 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 22:43:09 ID:9qzcxVvX
(第25話 ファイナル・リミットより)

 ゆりかごの最深部にいたクアットロは、ゆりかごの駆動炉の自動修復装置を作動させていると、なのはが放ったエリアサーチに見つかる。

「だ、だけどここは最深部……。ここまで来られる人間なんて……」

 クアットロがその言葉を言った途端に、突然飛影がどこからともなく現れ、クアットロの前に立つ。

「そ、そんな……」

 飛影はロボット、それもクアットロの常識なんて無視するくらい非常識なものである。
 飛影は背中にある忍刀をに手をやる。クアットロは殺されると思い、叫びながら逃げようとする。

「い、いやあああああああああああ!!」

 しかし速さは当然飛影の方が上のために、クアットロは逃げ切れず、飛影の忍刀の餌食になった。
 飛影はクアットロを倒すとまたどこかへと去っていく。


 誰かのコメント

「飛影、よくやった!」


(第26話 約束の空へより)

 なのはの全力全開のスターライトブレイカーにより、ヴィヴィオはレリックから解放され、元の幼い姿に戻る。
 なのはがヴィヴィオを抱きしめていると、リインフォースUとユニゾンしたはやてが来るが、艦内放送で全ての魔力がキャンセルされ、
 なのは達は飛べなくなり、目の前の扉が閉じようとしたその時、飛影がなのはとヴィヴィオ、はやてとリインフォースUを連れて、
 扉が閉じる前に脱出する。なのは達を安全な場所へと連れて行くと、飛影はなのは達を下ろす。ヴィヴィオは飛影に礼を言おうとする。

「ありがとう、忍者さん」

 飛影はヴィヴィオのお礼の言葉を聞くとどこかへと去ってしまう。今後、飛影は姿を現さなくなったそうだ。


 誰かのコメント

「飛影、お前はいい事してるだろうけど、出番奪ってるぞ! そして終わりかよ!」


 終わり

711 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 22:45:14 ID:9qzcxVvX
投下完了。飛影ってアニメ本編第1話でも何の前触れもなく現れましたからね…。
ちなみに誰かのコメントとは飛影の主人公です。www
>>709
ロム兄さんか…。よし、次はロム兄さん編にしてみよう。www

712 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:46:44 ID:XW5hZiEt
GJ!
飛影自重しろw シナリオ破綻ってレベルじゃねえよッ!

713 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:47:30 ID:22ugwbnd
GJ! 飛影空気読んでw でも何故だろう、そんな飛影に萌えてしまう……。
そして>「飛影、よくやった!」で吹いたw

714 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:51:01 ID:/95tlHbl
GJ!!です。
逆に、ここまで妨害されてるのに揺り篭戦まで、もっていったスカ博士たちが
凄いww

715 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:53:30 ID:7WNtyyU4
GJ!
飛影自重しろw
つーか、いろんな意味でやりすぎだwww

716 :情に目覚めし黒き龍:2008/03/04(火) 22:56:05 ID:SUoHbciD
GJなんて素敵なメカ忍者、空気なんて目じゃないw

717 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 22:59:28 ID:LkKo91Za
誰か飛影チーム呼んで合体させてこいつをおとなしくさせろ!wwww

718 :情に目覚めし黒き龍:2008/03/04(火) 23:00:47 ID:SUoHbciD
11時過ぎた頃に投下いたします〜

719 :×DOD:2008/03/04(火) 23:01:50 ID:d4V3mbR7
様子見てその後に投下します〜

720 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:03:05 ID:/95tlHbl
>>717
今度は飛影に似たような色違いのが、現れるんですよww

721 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:03:30 ID:9aCRCB0I
んじゃ、状況開始支援。

722 :情に目覚めし黒き龍:2008/03/04(火) 23:05:03 ID:SUoHbciD
それでは投下開始いたします。

今回は前回よりか長いですが、それでも短いです。


それは、八神はやての元に闇の書が現れる前。
 次元に漂う、闇の書の前に一人の少年が浮んでいた。

(これは何者だ、私の前に唐突に現れたこの存在は……)
 パラパラとページがめくれ、書に光が宿る。
(まずは素性を調べるのが先決、記憶探査開始……)
 徐々に、記憶を読み取っていくと共に、その異常さに闇の書は驚愕するしかありえなかった。
(……魔力を持たない人間が何故このような戦闘能力を持つのだ)
 そして、探査を終えた闇の書は一つの決断を下した。
(収集開始……エラー、エラー!プログラム修正不能……消去不能このまま現状を維持……)


 そして物語は始まる。

 情に目覚めし黒き龍 第一話「今日から」

 舞台は、守護騎士が幼き少女八神はやての前に現れる時まで進む。

「闇の書の起動を確認しました。」
「我ら、闇の書の蒐集を行い、主を守る守護騎士になります。」
「夜天の主に集いし雲。」
「ヴォルケンリッター、何なりと命令を・・。」

 いつの間にか表れた黒い服に身を包んだ5人の男女の内がはやての前に跪いていた。
 だが非現実的な光景を直視したはやては、精神の限界を超え気絶してしまった。

「おい、こいつ気絶してるみたい……だぞ」
 赤い髪の小さな少女ヴィータが、はやてを覗き込むと困ったように後ろに振り向く。
「まだ、リンクが不完全なのか一人多くみえるな?」
 意識をはっきりさせようと軽く頭を振り、再度後ろを見る。
「OKOK、なんだちゃんと5人いるじゃんか……って、やっぱり一人多いじゃねーか!」
 やはり一人多い事態に、逆切れを起すヴィータ
 その切れっぷりに、慌てて後ろを振り向く三人。
 そこには確かに、自分たちが知らない少年というべき年齢の男の姿と黒い大きな箱が存在した。
「なんだと、これは一体……」
「何かのバグが起こったのか?」
 守護騎士たちの混乱は、はやてが気絶から回復するまで続くのであった。

「……なぁシグナム、結局よ私達の後ろにいたこいつは何なんだよ」
ヴィータが指を指す。
 そこにいるのは自分達と同じようなアンダースーツに身を包み俯いた少年、だがその少年からは一切の魔力を感じない。
「だが、この場に我らとまったく関係無い人物が突然現れるとは思えん」
 ザフィーラが、自分達と同じ存在だと推論を述べる。
「確かに、闇の書を介して存在を感知できるのであれば我らの同士なのだろう、だが何故魔力を感じないのだ?」
 シグナムは、当然の疑問を口にした。
「可能性としては闇の書が主の世話を任せるために新しく作り出したんじゃないかしら?」
その疑問に答えるようにシャマルが口に出す。
「用は私達の仲間なんだろ? ならそれでいいじゃねぇか」
ヴィータがこれで問題解決とばかりに話を打ち切り、少年に指を指しながら名前を問いただした。
「で、名前は何なんだよさっさと教えろよ」
「あ、私も教えて欲しい」
 はやてもそれに相槌をうつ。
 面を上げると少年は己の名を告げた。
「私の名はブラックドラゴン」


723 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/04(火) 23:06:24 ID:9qzcxVvX
支援

724 :情に目覚めし黒き龍:2008/03/04(火) 23:07:06 ID:SUoHbciD
ブラックドラゴンがはやて達に名前を名乗る、しかし名前を言い終わった瞬間間髪入れずヴィータが叫んだ。
「長え! ついでに人の名前じゃねぇ!」
 ブラックドラゴン15歳、己の名を全否定された瞬間であった。
 そのヴィータの叫びに同調するように、はやて達も口々に喋りだす。
「流石に、それはないと思うんよ」
「まったくだ、呼びにくい」
「でも、困ったわね」
「どうした物か、我々としても往来でその名前を言いたくないぞ」
 あーだ、こーだと相談し始めた守護騎士一同を横目に、はやてはポンと手を軽く打ち合わせるとハヤテは柔らかな笑顔を
浮かべ、守護騎士達に告げる。
「なら皆で、ブラックドラゴンの名前考えてあげよ」
 この言葉に、感心する守護騎士一同。
「と、言うわけだ今から名前を考えるからお前はそこで待っていてくれ」
 シグナムがブラックドラゴンにそう告げると、早速名前を決め始めた。


 30分経過、今だ決まらない己の名前を聞きながらブラックドラゴンはなぜ、己がこの場にいるのかを考えるのであった。


 私はあの時死んだはず、よしんば死ななかったにしても富士の洞窟から何故この場にいるのだ?
 それに、聖衣もクロスボックスに収納された状態になっている。
 しかも、何故か彼女達の存在を感知できる、彼女達にはコスモを感じない夢か? いや……このような夢を見るはずが無い
ならばこれは現実、私は一体どうなったというのだ。
 ただ一つ解かる事は、私は現に生きていてこの場にいるということか。
 
 ブラックドラゴンは、内心で溜息をつくと今だ決まらない彼女達を身ながら更なる思考の淵に沈んでいくのであった。

「よーし、決まった!」
 はやての声に、思考の淵から戻るブラックドラゴン、彼が目にしたのは早く名前を言いたくてウズウズしているはやての
笑顔であった。
「今日から、黒龍や!」
 ビシッと、指を突きつけるはやて。
 その言葉を聞き、自ら小さく自分の名を反芻するブラックドラゴン。
「一生懸命考えたんやけど、安直過ぎやったか?」
バツが悪くなったのか、おどおどしだすはやて。
「悪くない、今日から私は黒龍と名乗る事にしよう」

……ああ、ドラゴンよ。私はこの新しい名と共に情に生きてみせよう。

そして彼は、はやてを安心させるかのように僅かに微笑むのだった。

725 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:08:08 ID:e7Q3maid
それでいいのか自分の名前w
支援!

726 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:09:57 ID:/95tlHbl
支援ッ!!恐らく、音速戦闘が最低条件デフォの男たちww

727 :情に目覚めし黒き龍:2008/03/04(火) 23:10:12 ID:SUoHbciD
今回はここまでです。支援ありがとうございました。
次の話では聖衣装着までもっていきたいです。

728 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:12:51 ID:/95tlHbl
GJ!!です。
魔法少女達はセイントの強さを垣間見ることになりますねww
でも……彼は飛べないww

729 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:18:25 ID:4aTRGnCd
はやてのところ来たばっかなのにヴィータツッコミ気質w
gj!

730 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:18:34 ID:AAYRqTQk
GJ

ぶっちゃけ突き抜けた戦闘力の前には飛べるとか飛べないとか些細な問題だと思うぜw

731 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:20:17 ID:Xy2uYfKI
戸愚呂弟みたいに衝撃波や圧縮空気弾で攻撃。

732 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:22:30 ID:sBS/Dcg9
ペガサスローリングクラッシュとか見ろよ
ありゃジャンプだけでも軽々100m超級だぞ
飛行能力なんぞ瑣末な話だ

733 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:23:07 ID:/95tlHbl
>>730
小宇宙を高めれば、聖衣から翼が生えてもおかしくないかww

734 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:23:54 ID:CLlimOUe
実際そのクラスになると対空技の威力もリーチも半端無いからなぁ

735 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:24:29 ID:Xy2uYfKI
むしろ空中を走れる。

736 :情に目覚めし黒き龍:2008/03/04(火) 23:26:20 ID:SUoHbciD
あー、実は一部の聖闘士って超能力で飛べるんですよねぇ
「神よ、私は美しい」とか、麻呂眉の人とか
沢山の支援と感想ありがとうございました。
これを糧にもっと頑張りたいと思います。

737 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:27:28 ID:AK6Qfrcb
特訓でビックスカイパンチやマッハキックを習得だろ

738 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:27:30 ID:ldqO8CNT
GJ…!頑張って7感や8感(死線を潜ってもここまで目覚めないのかねー)目覚めて欲しいです。
どうでも良いが大昔の一角獣と現代のレベルの差は一体……そして大昔の黒聖闘士って存在意義は・・・

739 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:29:44 ID:/95tlHbl
闇の書の闇戦ではヴォルケン&黒龍の必殺合体技ヤガミ・エクス・クラメーションがww

740 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:35:05 ID:/Q+9euqz
本家ドラゴンは大気圏突破して星になりかけてたような……

741 :×DOD:2008/03/04(火) 23:35:39 ID:d4V3mbR7
00:15頃の投下を予告致します。
×DODの方です。

742 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:37:01 ID:Xy2uYfKI
小宇宙(コスモ)を燃やせばできないことなんてありませんよ。

743 :情に目覚めし黒き龍:2008/03/04(火) 23:38:14 ID:SUoHbciD
×DOD氏、楽しみにまっています支援。

744 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/04(火) 23:42:53 ID:9UN6+rUx
実際、ソニックムーブも本当に音速でてるのか微妙な気がするんだ
BJの保護能力限界とかそんな感じで
そこに、本当に音速とかって普通にやべぇw

>743
お待ちしてます!

745 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:11:30 ID:Wrcm7XJ9
>>727
ブラックドラゴン改め、黒龍よ!!
小宇宙を最大限まで高め、奇蹟を起こせ!!!
次回の活躍に期待しているぞ!!!

746 :×DOD:2008/03/05(水) 00:21:11 ID:rwjbRW9X
予定の時刻になりましたので、投下を開始します。
規制情報参考報告。9700字の7分割です。

現在回線に嫌われているようなので、のろのろした投下になるかも。申し訳ないです。

747 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:23:38 ID:w6tagmjp
ピポスバル支援!
しえーん しえーん

748 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:24:27 ID:Lfpi8twb
暗黒王子支援

749 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:25:00 ID:jKza7QMl
支援

750 :×DOD 五章七節 1/7:2008/03/05(水) 00:25:09 ID:rwjbRW9X
 包囲しているガジェットの弾をまたひとつはね返し、プラスした遠心力をそのままに叩きつける。
直撃したグラーフアイゼンがついに甲冑の、左肩の装甲を抉り飛ばした。
 だがそれでも「敵」は立ち上がる。中身が空洞であるのは隙間から見えて予想がついていたが、
これでは不死身だ。
 一刃で二つを相手にするあの男をちらと見ると、一体の剣撃を受け止めると同時に、振り返りも
せず蹴りを放っていた。偶然だろうかちょうど対魔法に切り替わっていたシールドをすり抜け、重
厚な甲冑が軽く3メートルは浮き上がる。胸の鉄甲が欠けて小さく破片が飛んだのが目に入った。
まるで馬の後ろ蹴りのようだとヴィータは思う。
 ただしその横顔は激憤の顔以外のなにものでもなく、蹴撃は狂馬のそれを連想させた。
 守護騎士たるヴィータが戦った魔導師の中にも、怨恨や憎悪で向かって来た者は一人や二人では
ない。それらの者が向けてきた目の、激情のあまり漆黒に染まった色を、彼女は今でも思い出すこ
とができる。
 目と鼻の先で戦うカイムが甲冑どもに向けている眼光は、その種のものであるとヴィータは確信
していた。濃厚で果てのない、底の知れぬ闇の色。
 心の片隅で考える。ヴィータがカイムとの手合わせで感じた、この男が抑えようとしていたもの
が今ならわかる。あの印象は気のせいではなかったのだ。正体はこれであったか。
 以前一度だけ刃を交えたカイムが、その時リミッターのような外的な理由ではなく、己の意志に
よって全力をコントロールしていたのには気づいていた。
 それが精神的感情的な理由だろうということは何となく察せられたが、しかし殺意をまき散らす
カイムの変貌は、平静の無表情から可能な想像の範囲を超えていた。よもやこれほどのものであっ
たとは。永遠の戦いを宿命づけられてきたヴィータも人間からは見出したことのない、息の詰まる
ほどの死の気配であった。
 気迫そのものはヴォルケンリッターの四人衆も負けてはいないが、ここまで純粋な「殺意」とな
ると話は別である。しかもこの男は紛れもなく、異世界の住人とはいえ人間のはず……魔導生命体
でも、戦闘プログラムでもない。それはカイムに以前、少しだけ検査を行ったシャリオの結論だっ
た。
 一介の人間であるはずのこの男が、守護騎士の何百年にも及ぶ闘いの歴史と同じだけの、地獄の
ような苛烈な道を生きてきたとでもいうのか?
 そしてこの男は何故、目の前の甲冑にかくも強烈な殺気と怒りをぶつけるのだろう。もしやこれ
らの敵と、何かかかわりがあるのか――?

「っ」

 しかしそんな考察を続けている余裕は、百戦錬磨のヴィータとてあるとはいえない。思考を中断
し、シャドウの長剣の軌道を膝を曲げて避ける。バリアジャケットの防御はあるが、何せ全く知ら
ない敵の攻撃なのだ、その身に浴びた時何が起こるかは分からない。
 カイムとヴィータの激烈な攻撃を幾度となく受けつつもなお、肉無き鎧武者はそのたびにゆらり
と立ち上がり、何事もなかったかのように向かってきている。さきほどからその繰り返しだ。控え
目に言えば互角、悪く言えば打開の一手を欠く状況。当たり前だが不死身の「敵」を相手にして、
完全に勝利する手段は通常ほとんど皆無といっていいのだ。それは形は違えど、同じく不死者であ
るヴィータが身をもって理解していた。闇の書と守護騎士が滅ぼされず、今も現世に在り続けてい
るのが何よりの証である。
 ひょっとすればこの者たちは完全なる不死ではなく、鎧に限界を超える損傷を与えたり、内部に
コアが存在してそれを破壊したりすれば撃破できる――といったこともあるのかもしれない。
 だが、ガジェットとその弾丸に包囲された現状ではどちらも実現不可。現に今も、グラーフアイ
ゼンを振りかぶるヴィータの脇を、背後から光弾がかすめて飛び去る。
 必殺だったはずの一撃は威力を減じられ、異様に堅い甲冑の装甲に阻まれた。舌打ちがこぼれる。
シールドが対魔法仕様であった今のタイミングならば、確実に粉砕する自信があっただけに。

751 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:25:18 ID:2pZSUjfr
支援

752 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:26:45 ID:2pZSUjfr
支援

753 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:26:46 ID:COVXHCX+
支援

754 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:27:24 ID:w6tagmjp
支援
さあ復讐劇の再来だ!

755 :×DOD 五章七節 2/7:2008/03/05(水) 00:29:16 ID:rwjbRW9X
 攻略の手はないのか。
 カイムが口が利けないことを、これ程もどかしく思ったことはなかった。この男が敵を知ってい
て、効果的な攻めの手をもし持っているのなら、とっくに聞き出して試すものを。
 ティアナに援護射撃、スバルにその護衛を命じてから、未だに細かく指示を出す余裕はなかった。
彼女たちの御蔭でガジェットの数がみるみる減っていったのはありがたいが、それでも状況は打開
されていない。ふたりを巻き込むことを恐れてか、今はその援護射撃も数を落としていた。
 とはいえ、全く方針が立たないわけでもない。シャドウどもの障壁の切り替わるタイミングは相
変わらず読みきれないが、しかしなんとか傾向だけは掴めつつあった。
 硬い甲冑の騎士どもが展開する、その装甲よりも強固なあの障壁は、どうやら物理攻撃を当てれ
ば対衝撃、魔法攻撃を当てれば対魔法シールドに、少しの間をおいて変化するらしかった。さらに
シールドは続けて変化させることができず、次の切り替えまでには一定の時間が要るようだった。
 となれば。障壁が変化した直後に、シールドを貫通する攻撃方法で――物理障壁なら魔法、魔法
障壁には接近戦というように、一気に畳みかければ仕留められるしれない。本当に敵が、不死身で
ないのなら。
 だが、手が足りない。ヴィータ自身この慣れない甲冑の相手で手いっぱい、二体と斬り結ぶカイ
ムは言うまでもない。歯噛みした。あと一人がいれば、あと一手あれば。

(……あれは)

 ふと、ヴィータは気づいた。
 丁度その時カイムとヴィータは、甲冑どもを挟んでちょうど向き合うように立ち回りを演じてい
た。その中央の地面に、うっすらと影がおりている。視線がたまたま地を向いたがための、本当に
偶然の発見であった。
 ちょうど今は昼で陽は高かった。上空に、陽光を遮る何かがある。これは何だ?
 シャドウの斬撃を受け流し、鉄鎚で吹き飛ばしてできた一瞬の間。その隙に見上げるとそれは、
淡い光を放つ道であった。視線を下ろすと地面から伸びたそれは、戦場を大きく迂回するように展
開し天へと伸びている。
 ウイングロードだ。そしてその先端には、開けていく道を追うように疾走する影が見えた。霞む
髪は青。鉢巻が風になびく。あの影は。
 しめたとヴィータは心の中で呟き、その上を走る影をスバルだと視認して唇を緩めた。円状に取
り囲む中央に入るには、わざわざ正面から行かなくてもよい。ガジェットにも気づかれぬよう、遠
回りに上から飛び越えればいいのだ。
 ティアナはと見ると、クロスミラージュを構えたままで円陣の外に居た。正解だ。四人が全員包
囲網の中に突入するより、一人が外に居た方がいいのは当たり前だ。
 ろくに指示も出せずに鎧武者との戦いに突入したというのに、よく動いてくれた。日ごろの訓練
の成果顕れり、と言えるだろうか。

「ん?」

 しかしスバルの手にあるものを見、飛び越えるにしては地上からの高度を異様に高く取っている
ことに気づいて、ヴィータの表情が疑念を孕んだそれに変わっていく。
 さらに、握った巨剣を重たそうにしながらも大振りにふりかぶっているのを見て、疑問が増して
いく。男のように剣の魔法が使える訳でもないのに、もう既に攻撃の構えを取っているということ
がやがてわかった。そこでヴィータは、やっと意図を察する。
 いや……まさか、スバルお前ちょっと待て。
 たしかに状況を変えるには好手かもしれないが、ちょっとお前よく考えろ。その高度からそんな
こと無茶苦茶、いやまぁこっちの力を信頼してるからかもしれないが、いくらなんでもお前それは
危険やめろやめろやめろやめやめやめやめ

「ヴィータ副隊長、カイムさん! 助太刀します!!」

 通信は間に合わず。
 スバルが鉄塊を、ヴィータとカイムのいる敵陣の中央に向かって。強化した腕力で、凄まじい加
速度をのせて。



 ぶん投げた。

756 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:30:03 ID:2pZSUjfr
支援

757 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:32:55 ID:w6tagmjp
スバール!
それじゃ猛女の仲間入りだぁああ 支援!

758 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:34:04 ID:jKza7QMl
支援

759 :×DOD 五章七節 3/7:2008/03/05(水) 00:34:03 ID:rwjbRW9X



 砲撃特化型のなのはよりかはオールラウンダーのフェイトの方が、どちらかといえば不測の事態
にも強い。ガジェットに加えてアンノウン来襲の報を受けたはやてが、援護に彼女を向かわせたの
にはそういう意図があった。
 欲を言えば二人とも前線に送りたかったが、会場をはやてと、最後に残した砦ザフィーラだけで
守りきることは難しい。それに究極の最終手段としてはやてが大魔法を使う場合、無防備な魔法詠
唱時間を耐えきる護衛がいなくなる――そう考えての苦渋の決断であった。スバルとティアナの身
を案じるなのはに申し訳なく思いながら、はやては会場での警備、すなわち実質的な待機の指示を
告げた。
 そしてはやて自身もシャマルに大まかな通達をすべく、オークション会場のホールを後にするこ
とになった。自身が前線に立つのは難しいため細かい指示をシャマルに委ねてはいたが、大まかな
方針を決める者は部隊長たる彼女以外にはいないのだ。会場内でホテル外の様子を映す訳にもいか
ず、はやてはホールから外に出ることになった。
 つまり事実上、とうとうなのははひとりぼっちになったのである。部下たちの援護もできず、激
励の言葉すら十分にかけることができぬまま。
 どれほど歯痒いだろうかと、はやては席を立ちながら思う。
 報告によればすでにガジェットや未知の敵との交戦ははじまっており、スターズ分隊は地上のそ
れを抑えるよう、シャマルを通して通達を出したのだ。先に戦っていたカイムに加え、今はヴィー
タも合流しており、互角に戦っていると報告は受けている。頼もしいことだが、しかし敵はアンノ
ウン。何が起こっても不思議ではない。
 はやて自身、この状況には苛立ちを禁じえなかった。危険に対し臨機応変かつ迅速に対処するこ
とを設立目的とする機動六課の分隊長が、部下の危機となりうる事態に動けないとは――最高の皮
肉である。

「なのはちゃん、大人になったなぁ」

 しかし席を立つ直前、はやてはなのはにこう言った。
 はやての目に映るなのはは、隊員が交戦中との報を受けても、その相手が未知の敵だと分かって
も、動じることなく冷静を保っているように見えたのだ。今すぐにでも駆けつけて、助けに行きた
いであろうにもかかわらず。
 はやてが昔から見てきたなのははもちろんのこと、なのはの過去の冒険譚――かつてフェイトと
戦ったころの話を聞いていたはやては、幼いころのなのはがどれだけ情熱的で、いわゆる「熱血漢」
的な少女であったかを知っている。かつ組織というものに完全に属していなかったその頃の彼女で
あれば、今同じ状況に立つ者のもとに、すぐさま救援に駆けつけるということは容易に想像がつい
たから。
 たとえどんな障害が立ちふさがったとしても、それこそそれらすべてを、文字通り薙ぎ払って。

「え……?」
「落ち着いてる。エースオブエースの貫録が出てきたみたいやね」

 すこしの間をおいて、なのはは顔を伏せたまま返す。

「違うよ。ちょっと、考えちゃってただけ」

 はやては問うた。

「何を?」
「あの人たちと――同じだ、って」

760 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:35:47 ID:vuu2yz2V
君はコスモを感じたことがあるか!?

761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:36:06 ID:jKza7QMl
支援

762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:36:37 ID:cn3jlKmC
「しえんだー」
「わーしえんー」

763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:37:41 ID:w6tagmjp
「しえん?」
「しえんするよー」
「わーがんばれー」

以上、実況の可愛らしい少女たちからでした 支援!

764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:38:16 ID:jKza7QMl
支援・・・・・・!

765 :×DOD 五章七節 4/7:2008/03/05(水) 00:41:22 ID:rwjbRW9X
 はやても少しはっとしたようになって、思うところがあるのか、何かを考えるそぶりを見せた。
 唐突に現れた未知の敵。何の前触れもない異端の者の来訪という点では、あのドラゴンや竜騎士
カイムと共通している。
 シャマルの報告音声をはやてから受けながらも、そのことがちらちらと頭をよぎってしまったの
だ。わずか一端でありながら悲惨とわかるカイムの過去を竜から聞き、彼らの最後の、異常という
べき戦いを、クロノから聞いたがために。
 管理局さえ知らない、全く未知の世界と、そこに住まう者たち。ひょっとしたら、この「敵」も
その類なのではないか。
 カイムやドラゴンのように、自分たちの知らない強力な戦闘力を、持っていたりはしないだろう
か。歴戦のヴィータはともかく、新人のスバルやティアナに命の危険が及びはしないだろうか……
そう考えたのだ。だからはやてが言うように、落ち着いたりエースの平静を保てていたわけでは、
決してないのである。
 貫禄を身に纏っているつもりなど、なのはには毛頭無い。本当ならば、今すぐ飛んで行きたい。
なんとかしてあげたい。
 助けに行きたい。

「……でも」

 いけない。そう、なのはは自分を戒める。
 それではいけないのだ。
 ひとりで全部何とかしようとしたから、そして大抵の事はそれで何とかなってしまったから、だ
からなのはは、かつて死の淵に立った。減じた体力を省みることなく、体の限界を超えた魔法を使
い続けた結果、彼女は一度、再起不能寸前の傷を負った。
 そして彼女は、「頼る」ことを学んだ。
 縋るでも、依存するでもない。他人の力と知を認めた上で、他者を信頼し任せ、預けることを知
ったのだ。
 友とともに在りつつ、それでも尚ひとりで戦っていた、あの頃のなのははもういないのだ。

「信じてるから。スバルの爆発力と、ティアナの戦術眼、勇気と、知恵と」

 なのは顔を上げ、はやてを見た。
 信じて、任せよう。
 新人たちは決して一人ではない。過去のなのはのように、心の奥で誰にも頼ろうとしないのでは
ない。
 彼らには、仲間がいるのだから。

「私は、スターズ分隊長高町なのは」

 命を張って隊員を守るのは隊長の責務である。
 しかし仲間を信頼するのも、その役目であるはず。
 難しい二択である。だが、さらに言うならば――

「隊員を……自分の教え子を、信じるのは当然だよ」

 それが自分には居なかった、師というものの務めだろう?

766 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:42:37 ID:jKza7QMl
ざわ・・・・・・ざわ・・・・・・
支援

767 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:43:06 ID:Lfpi8twb
ヴィータがなんか可愛いなぁ。
支援

768 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:46:19 ID:Lfpi8twb
なのはのかっこよさは異常
嫁に欲しい
支援

769 :×DOD 五章七節 5/7:2008/03/05(水) 00:47:30 ID:rwjbRW9X
 5



 スバルの投げた鉄塊の剣身が、矢のように疾走する。
 上空から響く声に、戦いの淵にどっぷり浸かっていたカイムも目を向けた。重力をその味方とし
た鉄塊は、風を切りつつちょうど六回転目にはいっている。貫通力を上げるべくスバルが剣に与え
た、横方向の回転であった。
 いつか飛び入りで参加した、ティアナと組んでの再戦で目にしたカイムの高い身体能力と、常日
頃から見てきたヴィータの、前衛としての驚異的な腕前。これらを見込んでスバルが選択したのは、
ガジェット・ドローンによる包囲網を力ずくで破ることだった。
 ガジェットとシャドウの攻めで身動きが取れない二人を同時に脱出させ、包囲の内外に分かれて
しまった戦線を立て直す。そのための崩しの手としての投擲であった。スバル自身は単純に、早く
二人を助け出さないとと考えていただけだったが。
 鉄塊の回転が十を超え十五を過ぎ、二十に達しようかというところで敵陣中央の地面に突き刺さ
る。雷が落ちたか、はたまた小さな隕石が直撃したかのように、轟音がとどろき地面が震えた。再
び粉塵が巻き上がり、視界がたちまちに煙におおわれる。
 文字通り開戦の狼煙となったカイムの兜割りがそうしたように、重力の乗った鉄のかたまりが足
場を砕いて抉る。スバルの腕力までもが乗った巨大な矢の直撃に耐えられず、地盤が割れて隆起し
陥没した。シャドウどもの敷く陣の中央に亀裂が走り、足場がまた崩れ、甲冑の挙動が大きく乱れ
た。
 脱出可能なその隙を逃すほど、敵に囲まれているふたりは愚鈍ではない。着弾の衝撃の直後、ヴ
ィータはスバルの待つ上空へ飛び、カイムは包囲するガジェットを斬り飛ばしにかかった。
 そして唐突な襲撃を受けたガジェットの、砂ぼこりに飲まれる前に発射が間に合った弾丸が、全
力の一投を終えたスバルに向かう。攻撃の出所を、彼女の声から気付いたのだ。
 しかしこれは、クロスミラージュの魔弾を受けて相殺された。ティアナの援護だ。スバルにひと
つ出遅れたとはいえ、ヴィータに言いつけられていた、相方の護衛をきっちりこなしていたのだ。
迅速な対応。さすがティア、とスバルは通信で称賛をおくる。

『ありがと、ティア!』
『……ったく。次が来るわよ。早く副隊長を回収し……』

 ティアナの通信が途切れる。
 どうしたのか、何事かと振り返るスバルの頭上に、何かが降ってきた。
 拳骨だ。

「この馬鹿この馬鹿! あんなおっかねぇモン投げやがって!!」

 スバルの頭を拳でぶっ叩いたのは、ガジェットの弾丸を防げるように片手でシールドを張り、空
中からウイングロードへと着地したヴィータだった。罵声を浴びせるその息は荒く、心なし目が血
走っているようにも見える。
 いくら脱出の隙を作るためとはいえ、人間の背丈を越える剣をかなりの高度から、さらに肉体を
強化したうえで投げつけられたのだから無理もない。当たらないようにちゃんと狙いは定めている
だろうと予想がついていたものの、当たり前だがはっきり言って怖い。
 なのはの砲撃をはじめ、大魔法ならば何度も目にしたことのあるヴィータだが、魔法以外の大質
量がごうごうと迫ってくるのはあまり経験がなかった。相当焦ったのか顔には血が上って、赤みが
かったままである。

「……ふくたいちょー」
「うるせぇ黙れ」

 じんじんと痛む頭を抱えながら恨むような縋るような目を向けてみたが、しかしそれは一蹴され
る。せっかくうまくいったのに、世の中は理不尽だとスバルは憂えた。

 とまれ、ここに脱出は成った。

770 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:48:55 ID:jKza7QMl
SS無限待ち

771 :×DOD 五章七節 6/7:2008/03/05(水) 00:50:52 ID:rwjbRW9X
「……アイツが居ねぇ」

 ただあの瞬間ガジェットに斬りかかったはずの、もうとっくに脱しているはずのカイムの姿が見
えない。妙だとヴィータは思う。合流しようと思えば、とっくにできているはずであろうものを。
 いや、合流する気がないだけかもしれない。
 普段は感情の揺れが少ないように見えた、あのカイムがあのように豹変したこと考えても、彼が
一体何を考えているのかはいまいち想像がつかなかった。隣で戦っていたヴィータと協力するつも
りはまるでなかったようだし、はたして共闘する者の存在が、意識の中に残っているかどうか。
 同時にヴィータはカイムの、彼女ですら薄ら寒さを感じさせる、あの凄まじい表情を思い出す。
過去任務に乱入した時ガジェットには向けなかったというのに、今回の黒い甲冑に対して何故、歯
を剥き出しにして剣を叩きつけたのか――少しの間ができてようやく、ヴィータはそこに考えが至
った。
 甲冑のみに激情を顕わにしたという事を考えるとどうやら本当に、今回の「敵」と彼の間には、
何らかの縁があるのかもしれない。
 上から見ていたスバルに問うと、見ていた範囲では少なくとも、カイムは砂煙のなかから出てこ
なかったという。しかしあの男なら空は飛べぬとはいえ、包囲から脱する力はあろう。大丈夫でし
ょうかとティアナが言い、スバルも目を向けるのには、心配いらないだろうと返した。二人とも複
雑そうな顔をしている。やはり男の豹変は、彼女たちにも全く予想外だった。そして戦慄を禁じ得
なかったらしい。

「手荒だったが……いちおー礼は言っとく。二人とも、助かった」

 ともあれ、上々の成果だと言えよう。陣の立て直しは概ね完了した。
 展開し続けるウイングロードの伸びゆく先がティアナの方向へ向かう。光の道の先端が地上へと
至り、上を走っていた二人が跳躍し着地する。同じく落ち合うべく移動していたティアナとの合流が
果たされると、ヴィータは一言礼を述べた。
 粉々になった岩盤や砂がまたも煙幕のように視界をふさいでいるが、あの一瞬の隙を見つけたカ
イムも動いていたのは目にしている。甲冑二体と斬り合っていたあの男の実力なら、突破は容易で
あろうとヴィータは踏んだのだ。
 砂粒の舞い荒れるホテル前を見据え、鉄槌をヴィータは構え直した。ガジェットの狙撃に備えて
薄くシールドを張ったまま、再び煙に隠された戦場を見やる。
 砂塵はもうそろそろ晴れるようだった。薄茶けた空間から、ガジェットのシルエットが浮かび上
がってきている。ヴィータはティアナとスバルに、視界が晴れたら積極的に攻めるように命じた。
地に転がっていた草原の竜騎槍を手に、先ほどやったことと似たような作戦を考えていた、スバル
の頭をぽかんと叩いて。
 その背に向けて、違う、とティアナは呟いていた。
 「二人」でなく、「スバル」のおかけだ。
 包囲の上を飛び越えての救援を、ティアナとて考えなかったわけではなかった。山なりに弧を描
く弾丸でガジェットを避けて援護したり、敵陣の一角を崩した後幻影で陽動してさらに隙を作るな
ど、考えていた策はいくつかあった――しかし、成功させたのはスバルだ。
 それ自体は、ティアナにとっても好ましいことであった。スバル自身は思い付きでの行動だった
かもしれないし、ヴィータに言われたとおりやり方も手荒ではあったが、それでもあの時点では、
悪くない選択だったように彼女は思う。魔力量がある代わりに戦略や戦術の組み立てがティアナほ
ど巧みではなかったことを考えると、一手だけの構成とはいえ、そちらの方面についてもいくらか
成長した証と言えるのではないだろうか。
 だが、ティアナは思う。自分はどうだろうか。魔力が大きく増えたわけでも、新しい魔法を編み
出したわけでもないのに、自分はこの機動六課で、果たして成長できているのか……
 風は微風。しかしそうこうしているうちに、煙が晴れる。

772 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:55:56 ID:Lfpi8twb
支援

773 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:56:00 ID:xlXUu7b3
支援する。


774 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 00:56:15 ID:cn3jlKmC
「ふくたいちょー…」
支援

どうやら向こうのスバルまでピポスバル化してしまったらしい…

775 :×DOD 五章七節 7/7:2008/03/05(水) 00:56:31 ID:rwjbRW9X
「何でッ――!」

 飛びこんできた光景に思わずヴィータが叫び、スバルもティアナも、驚愕に目を見開いた。
 劣悪な視界が晴れた後、確かにカイムはそこにいた。表情は髪に隠れて覗えず、足もとに散らば
る鉄屑はその数を増している。ガジェットの残骸だ。鉄塊の着弾の隙に、かなりの数を切り落とし
たらしい。実際煙が晴れた時に見えたガジェットの数は、ヴィータが中に居た時よりもかなり減っ
ている。
 ただしその周囲は、甲冑とガジェットの群れに包囲されたままであった。
 そんな馬鹿な。自分が一度手合わせをしていただけあって、ヴィータはこの得体の知れない男の、
剣の腕は評価していた。新人とはいえ二人の魔導師を、ほとんど一方的に負かすほどの使い手だと
認めてはいた。包囲するガジェットを幾らか斬ったのなら、いくらでも脱出する機会はあったはず
なのに。
 包囲網を脱して危機を逃れたと思った面々の空気が、一気に張り詰めたそれへと変わった。ガジ
ェットの数はもう十体ほどしか残っていない。しかしあの黒い鎧武者たちは、全て健在だった。そ
れが拙い。このままだと二体と互角だったカイムに、ヴィータが抑えていた一機までもが加わって
しまう。剣一振りで三体を相手にするのは、いくらなんでも無茶だ。

「ティアナ!」

 脱出しなかった男の行動に疑念を向けるよりも、その身の危険を察してヴィータはティアナを呼
んだ。こうなったら強引だろうが何だろうが、ガジェットを全部外側から撃破して加勢に行くしか
ない。
 呼ばれたティアナも既に、クロスミラージュを両手に構えて銃口を前方へと向けていた。ヴィー
タの声から間髪を容れずに、弾丸の集束を開始する。
 しかしチャージされた魔導の弾丸が、男の援護に向かう事は無かった。

――邪魔をするな。

 そんな声を聞いたような気がして、ティアナは息を飲み立ち竦む。
 カイムを囲んだままのガジェットが光の弾丸を生成し、だらりと下げられていたシャドウの長剣
が上段に構えられ、包囲の距離はじりじりと詰められつつある。
 なのに、ティアナは動けなかった。横のスバルもヴィータも、同様に。

 「敵」を睨めつけたカイムの口唇が三日月のように、にイィ、と弓を引いたから。

 整っているはずのかんばせに、彫り刻まれた深い皺。
 輝きの消え失せた青い瞳。鬼の面の如く盛り上がった頬の肉。それは男が、戦場で見せた顔だっ
た。復讐の蜜に酔う者の、醜悪な微笑み。
 そしてそれは復讐を通り越して、殺戮自体にさえ悦びを感じるまでに堕ちた男の、壊れきった笑
みだった。これから異形を殺戮する、その歓びに打ち震える狂った笑顔であった。
 背を凍りつかせた魔導師たちの前で、彼は手を高く掲げる。
 ヴィータははっと我に返った。地面に何かの紋様が光り輝いている。カイムを中心として広がっ
たそれは、カイムを包囲するガジェットのさらに外側を、取り囲むように広がって、輝きを増して
いる。
 悪寒。

「伏せろ!!」

 ヴィータが言い、その眼前に魔力のシールドを展開する。それが早いか遅いか、凄まじい爆発が
「敵」を飲み込んだ。その中心にいた、カイムをまきこんで。
 しかし爆風が吹き荒れる中、男はゆっくりと歩む。己の肌が爆発の熱で焼けつくのも、向かう先
で火の粉がはじけるのにも拘わらず。
 甲冑の障壁が、強力な爆発魔法の直撃を受けて、一体、二体と切り替わっていく。己を襲ったも
のに対応すべく、魔法に対して強固なそれへと。
 剣を阻むものはなくなった。
 カイムの笑みが、さらに深化した。

 邪悪に対し邪悪で報いてきた男が、重い踏み込みで地盤を揺らし、銀と紅の長剣を薙ぎ払った。

776 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 01:00:00 ID:xlXUu7b3
乙です。

777 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 01:00:41 ID:w6tagmjp
虐殺魔モード発動!
逝け逝け暗黒王子! 支援!!

778 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 01:01:00 ID:ctoTxuuE
進化では無く深化、支援

779 :×DOD:2008/03/05(水) 01:01:22 ID:rwjbRW9X
無線LANが行く手を阻んできました。遅くて申し訳ないです。
支援感謝です。感想いつもありがとう。

週末は投下できずに、ずれ込んでしまいました。申し訳ありませんでした。
ではまたノシ

780 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 01:01:37 ID:Lfpi8twb
アイオブサクリファイス…
相変わらず反則な威力だ(違ったらすみません。


781 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 01:06:26 ID:cn3jlKmC
「おわった?」
「おわったよー」
「おーぐっじょぶー」

DODクロスを読むのは久しぶりなのですが…しかし、なのはさんがかっこええw
スバルやらカイムやらも活躍したけれど、やっぱり個人的に今回のMVPはなのは!
大人になったものですなぁ…何だか最終決戦でブラスター使わなさそうな気がしてきたのは内緒w

782 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 01:08:19 ID:Sgp2M/we
GJ!!です。
一段落着いたら王子の過去話になりそうな気がしますw

783 :×DOD:2008/03/05(水) 01:10:46 ID:rwjbRW9X
追加です。5/7の頭の



の行はカットでお願いします。通し番号が入ってしまったようです。


>>780
いえ、合ってるですよー。
小回りはききませんが、敵兵が紙のように吹っ飛ぶので爽快です。

>>781
感想ありがとうございます。
なのはが成長したらこんな感じか、と思って書いてみました。
大人になって成長しても、変わらず持ち続けてるものがあればいいなぁ……なんて。

784 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 01:17:14 ID:ctoTxuuE
gjです。深化の文字で、貴方がDODが好きなのがわかります。

785 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 02:13:08 ID:QxnKmLqZ
GJ!
殺戮王子、本性が出ましたか。
アイ系はあまり使わなかったなぁ。ボイスやブラッドばっかり。

786 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 02:29:17 ID:wuQG/9NQ
最近知ったここの影響で、DMCと無印のクロスを勢いで書き上げてしまった
というわけで投下しようと思うのですが、今大丈夫ですか?
大丈夫そうなら10分後に落とそうと思ってます

787 :Strikers May Cry:2008/03/05(水) 02:35:20 ID:EQrx4x7J
今はたぶん空いてるから大丈夫だと思う。

っていうかDMCと無印!? なんて難易度の高そうなブツなんだ!!!!
ダンテとロリっ子ズじゃあまりに違和感がある姿しか思い浮かばねえぜ。
あえて挑戦する貴殿を応援したい。

ところでデトロイト・メタル・シティじゃないですよね?

788 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 02:40:16 ID:Zn3qtMaX
クラウザーさんか!?
デビメイはやったことないからそっちの方が嬉しいかもw

789 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 02:40:29 ID:COVXHCX+
むしろ、そっちじゃね?

790 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 02:43:50 ID:wuQG/9NQ
ダンテが出てくるDMCだから大丈夫です
正確には無印直後、本編改変ではないんですが

それよか、落とそうとしたら
「長すぎる行がある」って言われた…ちゃんと切ってるんだが、どういうことだー

791 :Strikers May Cry:2008/03/05(水) 02:48:42 ID:EQrx4x7J
適度に改行入れれば大丈夫だと思いますよ。

しかしメイクライの方でしたか、これで予告編も合わせれば6作目のDMCクロスですね。
良い感じに賑わってきた、皆DMC好きなんですね。

792 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 02:50:27 ID:wuQG/9NQ
改行入れてるんですけどねー…
まあいいや、行きます



Lyrical Magical Stylish
Mission 01 First contact



 第97管理外世界、通称「地球」の一部である極東地区、そのまた一部である日本のさらに一部である海鳴市。
未来のエースオブエースである高町なのはの住む世界である。
時期といえばちょうどプレシア・テスタロッサ事件、略してPT事件が終了して半月といったところだろうか、
なのはは今日もまた平和な一日を送ろうとして―――

「あれ、クロノ君から着信? なんだろ」

 朝目が覚めてみると、深夜二時とかいう小学生にとっては随分非常識な時間に着信があったようだ。
何の用だか見当もつかないけれど、そんな時間に連絡をしてくるとはよっぽど緊急な事態だったのだろうか。
なのはは思いつく限り何があったのか考えながらクロノに折り返しの電話を入れた。

「あ、もしもしクロノ君? 何か不在があったけどどうしたの?」
「なのはか、すまない、非常識だとは思ったんだけどね」
「まあ……結局起きなかったから、大丈夫だよ。それで?」
「ああ、どうも海鳴に第一級広域次元犯罪の重要参考人として指名手配中の男が逃げ込んだようだ」
「え」

 広域次元犯罪といえば、管理局の中でも相当の重罪だ。しかも第一級ときている。
プレシアと同レベルで何かやらかした人物がよりにもよって海鳴に来るとは。

「我々も全力を挙げて行方を追っているが、未だ見つかっていない。
なのはに連絡したのはそのためだ」
「私もその人を探せばいいのかな?」
「積極的には探さなくて構わない。日常生活もあるだろうしね。
ただ、見かけるかも知れないからそしたら教えて欲しいんだ」
「分かった。大変だと思うけど頑張ってね」
「ああ。それじゃあ携帯に情報を送っておくから。
くれぐれも自分から接触したりしないようにな」
「大丈夫だって」

 では、またな。と言って通話は切れた。
海鳴には何かそういったものを引き寄せる力があるのだろうか、
またしても大事になりそうでなのははゲンナリとした様子で溜息をつく。
それと同時にメールの着信を告げる能天気なメロディーが流れ、なのはは渋々携帯を開く。

「えーっと……Tony・Redgrave、と、とん……読めない……」

 出鼻を挫かれて読む気も失せた。簡単な英語ではあるが、小学三年生には早すぎたと言うことだろう。
と同時に携帯の時間を見て慌てて出かける準備をしだす。
PT事件以降、日課となっている早朝訓練の時間になりつつあった。

「いっけない、急がないと。レイジング・ハート、今日も一日頑張ろうね!」
「All Right. Stand by ready」

 名前は後で家族の誰かに聞いてみればいいか、と結論付け、なのははダッシュで家を飛び出した。



793 :Strikers May Cry:2008/03/05(水) 02:54:00 ID:EQrx4x7J
支援! だがタイトルがSTYLISH氏とかぶってる気がする‥‥

794 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 02:54:58 ID:wuQG/9NQ



「トニー・レッドグレイヴ? ああ、あのトニーか。裏渡世の便利屋の。

 商売柄、ヤバい奴らならゴマンと見てるが、あの野郎ほどムチャクチャな奴ぁいねぇな。

 まず、笑っちまうほど腕が立つ。

 この前なんざ、ウージーを持った悪党一ダースを相手に、変な剣一本で楽々と切り抜けやがってよ、

 銃弾が鼻先1インチを通っても眉一つ動かしやがらねえんだ。

 おまけにとんでもねえ変わり者だ。

 依頼が気に入らねえと思ったら100ドル札を天井まで積まれても受けねえクセに、

 幽霊狩りだの悪魔払いだのってぇ胡散臭い仕事だとタダみたいな値段でも飛びつきやがる。

 奴の体にゃ青い血でも流れてんじゃねえかって噂だぜ。

 ま、あんなのに睨まれりゃ、悪魔でも泣き出すだろうね」

〜とある非合法の情報屋より〜


 クロノ・ハラウオンはアースラにある自身の執務室で、
海鳴に逃げ込んだとされるトニー・レッドグレイヴに関する情報を眺めて溜息をついていた。
トニーに関する情報を集めてみたものの、出てくるのはこういった胡散臭い又聞き話だけで、
本人が直接どうこうという話が殆ど出てこないのだ。
それでも指名手配されているのは、まあ、明確な目撃情報が一応ながらあるわけなのだが。


「マレット島? ああ、あのぶっ飛んじまった島のことか。

 は? 何でぶっ飛んだかって? いくらなんでもそこまではしらねーよ。

 まあ、トニーの奴がとんでもねぇ別嬪と一緒にその島に行ったのは知ってるけどな。

 詳しく知りたきゃ本人に聞きな」

〜同情報屋より〜


「テメンニグル……正直余り思い出したくない話だけどね。

 何があった? もう終わったことを今さら穿り返してどうする気?

 トニー? まあ、いいけど。あの男はどうかしてるとしか思えないわね。

 え、アイツがやったのかって? さあね。”塔”に登ったのは私が先だし、気付いたらいたわ。

 アイツが答えるかはわかんないけど、これ以上は本人に聞きなさいな。
 
 え、私も捕まえる? 上等、やってみなさいよ。悪いけど、手加減はしてあげないわよ」

〜とある賞金稼ぎより〜


795 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 02:55:43 ID:wuQG/9NQ


「やれやれ……参ったな」

 バサリ、と書類を机に投げ出して大きく伸び。
手ずから入れたブラックコーヒーを飲み、そういえば胃に悪いからミルクを入れろと言われ続けていることを今さら思い出す。
トニーの外見はえらく特徴的だから遠からず見つかるだろうが、どう捕まえたものか。
出てくる話出てくる話、トニーの圧倒的な戦闘力を示唆するものだから、
今の自分でどうこうできるとも思えないし、だからといってなのはやフェイトを危険に晒すわけにも行かないわけで。

「……やっぱり、この情報も送っておくか」

 分量が多いから送らなかったけれど、なのはが単独行動でトニーに接触するのはやはり避けなければならない。
クロノはコンソールを引き寄せ、胡散臭い話に何度目になるか分からない溜息をつきながら文章を打ち込むのだった。



「あ、クロノ君だ」

 日課の早朝訓練を終え、帰る途中でメールを着信。差出人はクロノである。
トニーには絶対に単独で接触しないように、という注意書きの元、情報屋や賞金稼ぎの胡散臭い証言が並んでいた。

「……トニーさん、っていうんだ。何かとんでもない人みたいだね……」

 まあ、海鳴と言っても結構広いわけだし、まさかそんな偶然あるわけないよね、
ということでなのはは携帯を閉じ、家路を急ぐ。まだ朝も早いし、開いているのはコンビニぐらいだ。長く留まってもいいことはない。




「ねえお父さん、これなんて読むの?」
「んー? どれどれ……トニー・レッドグレイブ、かな? グレイヴ、かもしれないけど」
「ふーん、ありがとう」
「誰かの名前かな?」
「あはは……スズカちゃんの家で読んだ漫画に書いてあったの」

 そんな会話の後なのはは学校に向かい、その間にクロノからのメールを開く。
一通目、トニーに関する詳細が書かれている例のメールである。

「えーっと……テメンニグル次元断層事件及びマレット島消滅事件の首謀者と目される……何これ」

 事件の詳細は書かれていなかったが、どちらの事件も個人が軽々引き起こせるようなレベルではないことが事件名からも分かる。
次元断層を個人レベルで起こそうと思ったらプレシア級の魔力に加えてジュエルシードレベルのロストロギアの力が必要になる。
また、島一つ消滅させたというのは最早個人がどうこうという話ですらない。

「……身体的特徴、190近い長身、銀髪、赤いコート、
 大きなギターケース……すんごく分かりやすい気がするんだけど……」

 いつ逃げ込んだのかは分からないが、上を見上げながら町を歩けば一発で見つかりそうな特徴である。
管理局というのも案外いい加減なのかもしれない、なんてクロノが知ったら怒りそうなことを考えながら歩いていたらバス停だった。
なのはは携帯を閉じてバスに乗り込み、アリサやすずかと合流。
積極的には関わるな、って言われてるし、二通目は後で見ればいいか、と考えた。

「おはよー!」
「あ、なのは。おはよう」
「おはようなのはちゃん」

 こうしてまた、何事もない日常が始まる。

796 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 02:56:32 ID:Zn3qtMaX
支援

797 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 02:58:08 ID:wuQG/9NQ




「やれやれ、管理局ってのは相変わらずシツコイぜ。
 まあ、俺がいい男過ぎるからしょうがないっちゃあしょうがないんだが。モテル男も楽じゃねーぜ」

 海鳴臨海公園のベンチに男が一人。
巨大なギターケースを持った巨大な男が、随分と暖かい季節だというのに真っ赤なロングコートを着て座っていた。
なにやらぼやいているようだが、通行人は遠巻きに眺めては足早に去っていくだけで、男も特に気に留めた様子もない。

「しっかし、腹減ったな……この世界にもピザぐらいあるといいんだが」

 ポケットの中の小銭を確認。ピザというのは意外と高価な食べ物であり、男の手持ちで食べれるかどうかは少し怪しい。
よしんば食べれたとしても、一文無しになるのは避けたいところだ。

「……どうしたもんか。まあいい、適当にうろつくか」

 追われている身だという自覚があるのかないのか、男は立ち上がり、ギターケースを担ぎ上げて歩き出した。
時刻は午後三時、ちょうどおやつ時でにぎわう商店街あたりに行けば何か格安で食べるものもあるだろう。




「……ストロベリーパフェ。サンデーじゃないのが気になるが……」

 ショーケースに飾ってあるのを見る限り、お気に入りのストロベリーサンデーと大差ない。
値段も良心的だし、男はパフェで一日を過ごすことを決めた。
男は頭をぶつけないように扉を潜る。すると、来客を告げるベルが小気味良い音をたてて中から店員がやってきた。

「いらっしゃいませ、お一人様ですか?」
「ああ。お嬢さんが同席してくれるなら二人だが」
「嫌ですわお客様、ご冗談がお上手ですこと。どうぞこちらへ」
「やれやれ、あっさりスルーされちまったぜ」

 店に入っていきなりナンパする男もどうかと思うが、どうやら相手は中々に上手だったようだ。
大して残念そうなそぶりも見せず、男は店員について行き、奥まった席に通された。

「ご注文はお決まりですか?」
「ああ、ストロベリーサンデー……じゃなかった、パフェを一つ」
「ストロベリーパフェ、ですね。少々お待ちください」

 店員が行った後、男は今後のことを考える。とりあえず言われるままこの世界に来てみたものの、出る兆候も感じられない。
といっても、出るときは兆候とかおかまいなしに出るのだが。しばらく過ごすのがいいのだろうが、手持ちに加えて管理局の捜査もある。あまりおおっぴらにうろつくわけにも行かない。

「ま、何とかなるか……」

 男はそのまま背もたれに寄りかかる。流れているのがロックじゃないのが残念だが、たまにはこういうのもいいだろう。



 そんなとき、店の奥では―――

「すっごいカッコいい人が来たのよ! お母さんも見たほうがいいって!!」
「あらあら、美由希がそこまで言うなんて珍しいわね」
「まあね。でもあれは凄いよ。モデルか何かかな?」
「へぇ……じゃあ、パフェは私が持っていこうかしら」

 親子の心温まる会話が交わされていたとかいないとか。
そんな会話で盛り上がってる最中、再度来客を告げるベルの音が鳴る。

798 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 03:00:10 ID:wuQG/9NQ


「あ、お客さんだ。行ってくるね……って、なのはじゃない」
「あはは、ただ今お姉ちゃん。アリサちゃんたちも来てるんだよ」
「それじゃ、今何か飲むもの持って行ってあげるよ。
 席は……そうだなのは、スッごくカッコいい人が今来てるんだよ。ぜひ皆で遠目から見てみたらどう?」
「何それ……」
「いや実はナンパされちゃってねー」
「お姉ちゃん……」

 なのは、ゲンナリ。だが、ナンパ云々を差し引いても、姉である美由希が人のことをどうこうべた褒めするのは珍しい。
なのはは興味を惹かれ、美由希に教えてもらった奥の席のほうへ歩いていく。

「……え」

 そこにいたのは、朝来たメールに書いてあったとおりの男。長身で、銀髪で、赤いコートで、ギターケース。
全てが完璧に当てはまっている。男はボーっと天井を眺めていて、なのはに気付いた様子はない。
なのははもう少し近くで観察しようとして―――

「…………」
「あれなのは? 帰ってたの?」

 背後から掛けられた声に思わずビクッとなって、声の主に思い当たり何とか返す。

「あ、お、お母さん。ただ今」
「なになにー? なのはも美由希に言われて見に来たの?」
「ま、まあね」
「でも確かにカッコいい人ね。モデルか何かかっていう美由希の言うことも分かるわ」
「もう……お父さん拗ねちゃうよ?」
「大丈夫大丈夫。それじゃ、私は注文の品を持っていくから、なのはは席で待ってなさい。ジュース持ってってあげるから」
「うん……」

 なのはは気が気ではなかった。どんな人かは知らないが、万が一極悪人であればこの店を巻き込んでしまうかもしれない。
大切な家族に大切な友人、近しい人たちが無残に転がる光景がちらついたなのはは慌てて頭を振ってその光景を追い出すと、
親友二人の待つテーブルへと踵を返した。その目に決意の光を宿して。

「ごめんごめん、遅くなっちゃった」
「混んでるの?」
「ううん、今日はこの時間にしては珍しく空いてるよ。お姉ちゃんにちょっと言われてね、奥のテーブルを見てきたんだ」
「ふーん。何言われたの?」
「お姉ちゃんが言うには、モデルか何かと見間違うぐらいカッコいい人がいるから見てきたら、って」
「で、見てきたと」
「うん」

 なのはも意外とミーハーなのねぇ、なんて、意地悪そうに笑うアリサと、それを嗜めるすずか。あはは、と照れ笑いを返しながら、
なのはは注文の品が届いて男が再び一人になったであろうときを見計らって男に念話で話し掛けることにした。

(……トニー・レッドグレイヴさん、ですよね?)
(……なるほど、感じた強い魔力はお嬢ちゃんかい。さっき俺を随分熱い目で見ていたようだが、惚れたかな?)

 返って来たのは想像していたのよりも随分軽い口調。
それでいて、ボケッと天井を眺めていてもなのはが見ていたことに気付いていたことを示唆するあたり、やはり只者ではないのだろう。

(残念ながら。それよりも、お話があります)
(やれやれ、ここの世界は皆男を見る目がないようだな。まあいい、話ってのは?)
(……トニーさん、今指名手配されているのは……)
(長くなりそうだな。俺、念話って得意じゃなくてよ、さっきから聞きづらいと思うんだが)

 トニーの言うことはそのとおりであった。ユーノやクロノと行う念話と違い、
トニーの声は酷くノイズがかかっていて余り正確に聞き取れない。本人も苦手だと言っているし、どうしたものかとなのはは悩む。

799 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 03:03:13 ID:wuQG/9NQ



(……じゃあ、一つだけ。今すぐに、何かをしたりしますか?)
(偉く漠然としてるが……特に何も。飯を食いに来ただけなんでね)
(……信じても)
(何を信じて何を信じないか、それはお嬢ちゃんが決めることだぜ)
(……分かりました、信じます。それと、今晩にでも話を聞きたいのですけど)
(……臨海公園のベンチにいる。好きなときにおいで、気が向いたら話してやるよ)

 それだけ言って一方的に念話は切れた。なのはがガラス越しに覗いてみると、黙々とパフェを口に運ぶ姿だけが見える。

「なになになのは、そんなにカッコいい人だったの?」
「え、えーっと……確かにカッコよかった、と思うけど」

 自分で見た印象であるが、次元断層だのなんだのを引き起こしそうな人物には見えない。
何よりも、魔力を殆ど感じないのだ。だが、トニーかと聞かれて返事をしたことからも、おそらくあの男がトニー本人なのであろう。

「…………」
「なのはー?」
「あ、ゴメンゴメン。ちょっとボーっとしちゃって」
「こりゃ、そのモデルさんに握手でもしてもらったら昇天しちゃうんじゃない?」
「そういうのじゃないってばー」

 ともかく、最強の悪魔狩人と、後のエースオブエースの出会いである。





 日が沈みかかった夕刻。季節が初夏だけに、時計で言うと五時半を回ったあたりである。
なのはは一人、海鳴臨海公園へとやって来ていた。目的はもちろん、トニーと会うことである。

「ベンチ、って言ってたけど……」

 ベンチ多すぎで探すのも一苦労である。それでも、運良く公園を四分の一ほど回ったところで、
なのははやっぱり上を見ながらベンチにもたれかかっているトニーを発見した。

「トニーさん」
「よぉ、お嬢ちゃん。こんな時間に一人で出歩くなんて、悪い子だな」
「あ、あはは……」

 呼ばれて顔をなのはに向けたトニーは、ニヤリと悪そうな笑みを浮かべて腕を持ち上げ、なのはを隣に座るように促した。
なのはは若干抵抗があったものの、トニーの隣に腰を下ろす。
単独で接触するなというクロノの言いつけを破ったことを頭の中で謝りながら、それでもなのはは見極めたかった。

「えっと……高町なのは、です」
「なのは、ね。十年経ったら口説きに来るから、俺のこと忘れんなよ?」

 トニーは器用にウィンクしながらなのはに笑いかける。自分よりふた回り以上大きな、
しかも外人の男ということですこぶる緊張していたなのはは、トニーのあまりの適当さ加減に速攻でゲンナリするも、
いい感じに緊張がほぐれたようで、半眼になってトニーに返す。

「あの……一応真面目な話をしに来たんですけど」
「おっと、ソイツはすまねぇな。ささ、気にせず続けてくれ」

 正直言ってトニーの言動は心臓によくない。冗談とも本気ともつかないようなことを平気な顔して言うのだから。
内心一人出来たことを若干後悔しながらも、なのははトニーに対して質問をぶつけていく。

800 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 03:03:54 ID:COVXHCX+
支援

801 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 03:04:08 ID:wuQG/9NQ



「えっと……テメンニグルもマレット島も、トニーさんがやったことなんですか?」
「これまた答えにくい質問だな……まあ、関わってるのは事実だけどよ」
「何が目的でこんなことを?」
「目的……ま、色々あってな」

 ぽりぽりと頭を掻きながらトニーは何事もなかったかのように答える。
次元断層だの島を一つ消し飛ばすだのすれば、どれほどの人に迷惑がかかるのか、それが分からないはずもないのに、
本当にそれがどうしたと言わんばかりのトニーの口調はなのはをいらだたせるには十分すぎた。

「……答える気はない、ということですか」
「あー……どう答えたらいいものか。どっちについても言えるのは、
 最初から次元断層だの島ふっとばしだのをするつもりだったわけじゃない、ってことぐらいか」
 
 知らず、口調と目つきが険しくなっていくなのはを見て、トニーは少しだけ気まずげに何とか話せそうなところを話していく。
さすがに自身の出生だの兄弟だのに関する話を、初対面のしかも小さな女の子に話すのは躊躇われたのだ。
 別の目的があって、それを果たす過程で結果的にそうなってしまっただけだ、とトニーは言った。

「じゃあ、どうしてそう言わないんですか?」
「言ってどうするのさ。俺のしたことが消えるわけじゃないぜ」
「それは……そうです、けど」
「何を以って罪とするのか。罪に対する罰はどうするのか。そんなのは全部自分で決めるもんだ、少なくとも俺はそう思ってる」
「…………」

 トニーがそこで言葉を区切ると、なのはは何て言っていいのか分からずに黙ってしまう。
トニーもまた、知らず話し方が険しくなっていたことに気付き、やはり気まずげに鼻の頭を掻きながらなのはから目をそらし、前方を見つ

める。
 話が逸れちまったな、悪い。と言って、しばしの沈黙の後、わざと明るめの声でトニーはなのはにさっきの話の続きを促す。

「じゃあ……もう一つ、この海鳴に何をしに来たんですか?」
「……その話はもう少ししたら話そうか」

 今までフランクに話をしていたトニーが突然ギターケースを持って立ち上がる。
なのはは驚いてトニーを見上げるが、トニーは今まで見たことの無いような獰猛な笑みを浮かべて周囲を窺っている。

「やれやれ、アイツ情報だけは信頼できるってのが鬱陶しいぜ、ガセだったら慰謝料請求してやろうと思ってたのによ」

 この瞬間、トニーの体から業火のような魔力が放出されるのをなのはははっきりと確認していた。
そして、まるであわせたかのように周囲に濃密な魔力が満ち始める。隔離結界とも違う、もっともっと異質な魔力。
なのはが今までに感じたどの波動とも異なったもの。

「これは……」
「お嬢ちゃんにはちょっと刺激が強いかもな。ベンチにうつぶせになってお祈りしてな、すぐに済むさ」

 トニーとなのはを押しつぶさんとばかりに濃くなる、禍々しくて悪意に満ちた魔力。それを押し返すかのように吹き荒れるトニーの業炎

のような魔力。
なのはの持つ魔力を純粋なエネルギーとするなら、トニーの魔力は戦闘に特化した火薬、そんな印象さえ与えるほど、
なのはにはトニーの魔力が真紅のコート以上に真っ赤に見えた。

「SYAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」
「おいでなすったな!」


802 :Strikers May Cry:2008/03/05(水) 03:06:30 ID:EQrx4x7J
こっから先はR指定だぜ!! 支援!!

803 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 03:07:11 ID:wuQG/9NQ



 突如、魔力の中から得体の知れない”何か”が大量に沸いて出てきた。なのはが知っている物で言うなら人形が最も近いのだろうが、

なのはの知っている人形とはあまりにも違いすぎる。人形は勝手に動かないし、何より人に対して殺気をぶつけることがありえない。
 その光景になのはは声すら失ってしまったが、トニーはこれ以上ないくらいに喜色の笑みを浮かべ、ギターケースから神速で”何か”抜

き放った。

「ト、トニーさん……」
「Slow down bebe? 慌てんなよ」

 謎の敵らしきものにも驚いたが、トニーの出したものになのははさらに度肝を抜かれる。
190近い身長のトニー、それと同じぐらいの長さの剣がトニーの右手に握られている。

「それ……」
「コイツか? 目の前のゴミ連中を掃除するのにはピッタリだろ?」

 これ以上ないというぐらい嬉しそうにトニーは言う。なのはは、これほどまでに異常な事態において、
なお楽しそうに笑うトニーの神経が理解できなかった。だがしかし、一つだけ理解したことがある。

「……一人で、こんな大勢と戦うんですか?」
「ああ。人様の庭を荒らす連中は退治するに限る」
「……分かりました、援護します」
「Huh?」
「レイジングハート!!」
「Stand by ready」

 なのはの決意の叫びと共に、周囲を覆っていた闇のドームが吹き飛ばされるくらいのの光が輝く。
突然の極光に思わず目を細めるトニーの前で、なのはは戦闘モードへと移行した。それをポカーンと見つめるトニーと、
杖を構えたポーズのまま固まるなのは、謎の沈黙が二人の間に広がる。

「…………」
「…………」
「…………」
「……あ、あの、トニーさん……そんな風に黙られちゃうと、私としても」
「アーッハッハッハッハッハ!!! コイツはいいや!!!!」
「うぇ!?」
「お嬢ちゃん、お前さん最高だぜ! こんなクレイジーで最高にスタイリッシュなことは中々ねーぞ!」
「あ、あの……ありがとうございます」

 周囲も気にせず爆笑するトニーと、そういった反応は始めてのためにどう対応していいのかわからないなのは。
そして空気を読んだ周りの人形連中。周囲に微妙な風が吹く。

「あー笑った笑った。ヘイなのは、お前さん最高にイカしてるぜ」
「どうも……トニーさんこそ」
「ダンテ」
「え?」
「背中を任せる以上、ほんとの名前を教えないとな?」
「あ、あの?」
「俺はダンテ。トニーってのは偽名だよ。ま、ダンテでもダーリンでも好きなように呼んでくれや、クールなマジカルガール」

 ぽんぽんと頭を撫で、トニーもといダンテは剣を引っさげて彼が言う庭荒しに向き直る。
呆然としていたなのはも慌ててそれに続いてダンテの背後をカバーするかのようにレイジングハートを構え、先端に魔力を集め戦闘態勢に入る。

「そういえばダンテさん、さっき私のことなのはって……」
「It's showtime!! 派手に行くぜ!」


804 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 03:07:56 ID:wuQG/9NQ



 なのはの声は完全にスルーされ、弾丸と化したダンテが一直線に人形の群へ突っ込んでいく。
なのははそのあまりのスピードに目を剥いたが、自分の役割を思い出すと、毎朝練習しているとっておきの魔法を解き放つ。

「ディバイン・シューター!!」

 解き放たれた魔弾が戦場を縦横無尽に駆け巡る。あるときは自分に狙いを定めた人形の首を打ち砕き、
あるときはダンテに背後から切りかかろうとした人形の背を打ち抜く。
放たれた四発の魔弾は、されど一発一発が猛将のような活躍を見せ、人形もどきに付け入る隙を与えない。
二つの魔弾が上空まで人形を打ち上げ粉微塵にしてる最中にも、残りの二発が確実に敵を打ち砕く。

(……派手な変身だけかと思えば、中々どうして強力な援護じゃねえか。こりゃ、負けてらんねーぜ)

 ダンテからしてみれば、マリオネットの軍団など何体いたところで傷一つ負うものではないが、単純に殲滅速度を上げるという点ではな

のはの援護に感謝していた。
銃弾の類は、使用及び携帯が禁止されているこの国ではすこぶる貴重品だし、インフェルノやエアレイドからの雷撃で殲滅、
というのも考えなかったわけではないが、単純に消費がバカにならないという理由で使いたくなかったのだ。

「イーーーヤッツハァァア!!」

 手近な一体の首を一撃で刎ね飛ばし、返す刃で胴体を両断。横から振るわれるナイフは見切って目の先一センチを素通りさせ、開いた左

手をがら空きの胴にぶち込んで貫通。
腕を引き抜くと同時に踵を振り上げて背後の一体の顎を粉砕し、一回転する動作の中で肩から袈裟懸けに両断。
その勢いを緩めぬまま三体を同時に切り捨て、僅かに開いた隙間に飛び込んで同時に飛んできたナイフを避ける。
起き上がりと同時に雷光の刺突を眼前の一体にお見舞い、一体を貫いたまま連続突きを繰り出し、三体をさらに剣に団子状態に刺し貫く。
 さらに速度を増し、最早分裂して見えるほどになった神速の剣が周囲のマリオネットを根こそぎ粉砕する。
その外から襲おうというマリオネットはなのはの魔法で粉砕され、その中をかいくぐった人形もダンテの体についぞ傷をつけることは出来なかった。

「おっと危ない、っと!」

 ディバインシューターの操作に集中していたなのはは、ダンテが撃ちもらした一体が近寄っていたのを確認して、慌てて頭上に飛び上が

る。
飛行能力がなく、遠距離攻撃が投げナイフ程度のマリオネットに対して、空を取るというのは圧倒的なリードである。
まして頭上をとったのが、射撃を主とするなのは。後はもう、見るほどのものでもないだろう。

「よくもやってくれたね……本気で行くよ!!」
「ヘイヘイヘイ、レディを狙うたぁ……って、ちょっとおいなのは! 俺まで巻き込む気かよ、ちくしょう! クールじゃねぇか!!」
「ディバイン……バスターーーー!!!」

 空を裂き、大地を割る極大の一撃が今なおうごめくマリオネットの群を一瞬にして粉砕する。ダンテは、なのはの魔力の高まりを見た瞬

間逃げるようにその場を退避しており、なのはの一撃の威力にクレイジーを連呼しながら手をたたいて喜んでいた。

「ふぅ……」
「よぉ、大したもんだな」
「あはは……どうもありがとうございます」
「だが、撃つ前に一言あっても良かったんじゃないか?」
「えーっと、ダンテさんを信じてましたから」


805 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 03:08:37 ID:wuQG/9NQ
10(終)


 その台詞にダンテは面を食らったような表情になり、そしてまた一本取られたとばかりに爆笑する。
なのはも、散々やり込められてたダンテから一本取ったということで自然と笑顔になり、ようやくこの戦いが終わったことを実感していた。

「さて、なんだったっけ?」
「えーっと……ダンテさんの仕事の話です」
「そーだそーだ。まあ、俺の仕事は見ての通りさ」
「……あれは一体何ですか?」
「なのはや友達がベッドの下にいるって思ってる連中さ」
「それは僕も詳しく聞きたいね」
「!!」
「ははは、パーティは終わったぜ、ボーイ?」

 突如背後から聞こえてきた新たな声に、なのはは恐る恐る、ダンテは余裕綽々で振り返る。その視線の先には、なのはが思ったとおりの

人物。つまり―――




「時空管理局執務官、クロノ・ハラウオン。トニー・レッドグレイヴ、貴様を逮捕する」

806 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 03:09:24 ID:wuQG/9NQ
とりあえずここまで
支援してくれた皆様、ありがとうございます


>タイトル
他に何にも思いつかなかったんですorz
やっぱ被ってますよね…

807 :Strikers May Cry:2008/03/05(水) 03:16:07 ID:EQrx4x7J
すげえGJです!!
あまりに毛色の違うストーリーのクロスなんで少し不安だったんですが、素晴らしいクロスっぷりです。
まさかこんなに面白いとは‥‥感服しました。

是非とも早く続きが読みたいです、心からお待ちしております。

しかしエアレイドやインフェルノなんて技名が出るという事はマレット島でのムンドゥス戦後? 個人的には良い加減にアラストルやイフリートの活躍を見たいのでそうあって欲しいです。
なんか3以降はダンテの剣がリベリオンに固定されてるみたいなんで。

808 :Lyrical Magical Stylish:2008/03/05(水) 03:25:09 ID:wuQG/9NQ
見直してみると、ところどころ変な切れ方してるところがありますね…
読みづらくてすみません
何が原因なんだー

>SMCさん
やったことあるシリーズが1と3だけなんです実は
ただ、リベだけじゃ寂しいなーと常々思っていたので、そこら辺はお任せあれ

809 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 03:29:26 ID:cn3jlKmC
「ようみんな、ダンテお兄さんだ。
 俺が前に言ったこと、覚えてるか? …そうそう、大体『1期や2期とのクロスはないのか』って感じの内容だったな。
 そしたら今回、ホントにそんなクロスの話が来やがった。まさに目から鱗だったぜ。
 …まぁともかく、これで6作目だ。いっちょ頑張ってみるとするか。
 そろそろ俺にも貫禄がついてくると嬉しいもんだね」

…要するにGJ!
ベンチで語らうイケメンと幼女…また何と画になる展開ですかwww

810 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 03:33:13 ID:Uv1OXSFy
GJ!!GJ!!
これで通算六作目のDMCクロスかぁ〜、多すぎだぜwwwww(嬉しい悲鳴)
知らないんならDMC4や小説版1、漫画版もチェックすべきかな?
所でタイトルは「Lyrical Magical Stylish」で決定かい?

811 :Lyrical Ma(ry:2008/03/05(水) 03:42:19 ID:wuQG/9NQ
タイトルなんですけど…実はちょっと訳アリなんですよね、これ
後のほうで使うんですよ
というわけで、なのはStylish氏さえ宜しければこのまま行こうと思うんですががが

>>809
投下を決意したのは、その書き込みですw

>>810
一応wikiである程度の情報(小説や漫画)に関してはゲットしてるんで、
矛盾はない、と思いたい
4はPS3買ったらやります

812 :名無しんぼ@お腹いっぱい:2008/03/05(水) 04:39:57 ID:tYeITw5p
ところで、ダンテとクロノの相性はズバリ最悪かな?

813 :魔法少女リリカルなのはStylish:2008/03/05(水) 08:38:28 ID:Py0YSKEW
>Lyrical Magical Stylish
言っただろ? 斜めに構えた男と無垢な少女との交流は好物だって。
それが無印なのはで行われるなんて…期待するしかないじゃないか!(ザラ
DMCクロスが増えましたが、それぞれのそれぞれでしか出来ない展開があって面白いですね。
やっぱり、この作品ではまだ幼い魔法少女とファンキーな魔剣士の交流かな。これは、期待せざる得ないw
まだ一話ですけど、そこで既に波乱の展開に続く流れの早さがいいですね。
いきなりクロノと敵対してるみたいだけど、まだここのクロノ君若いしなぁ。相性というか手玉に取られそうw

>タイトル
スタイリッシュはDMCの共通言語! 私に遠慮する必要などありませんよ。

814 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 08:39:33 ID:kOUTPqVa
スーパークロノタイムがなるのか、それが問題だ

815 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 10:00:30 ID:+swsfDMS
スーパークロノタイムって聞くとEDF氏のクロノを連想してしまう件

816 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 10:12:49 ID:Lfpi8twb
>>815
即死したじゃないか
お前どんだけクロノ嫌いやねん

817 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 11:10:57 ID:w6WofMIL
えーっと、勢いでAC4と、なのはのクロスを書いてみたんですが……
むしゃくしゃしてやった、今は反省している。

……今から10分ほど後に投下したいんですが、大丈夫でしょうか?(予約が入ってたらどうしようorz

818 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 11:27:43 ID:qHNlZvsn
支援

819 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 11:30:44 ID:w6WofMIL
Armored Core4×Nanoha プロローグ

国家を企業が解体する。
そう聞いて、真面目に受け取る人間は居ないやも知れない。
だが、その世界では、行き過ぎた軍拡や乱開発が資源の浪費を生み、浪費は貧困を生み、貧困は混乱を生み、最早その世界は限界に来ていた。
国家は、最早それを鎮める手段をもたず、世界を治める主体たりえない。
だが、国家はそれを認めるわけには行かず、ACと呼ばれる機動兵器を企業より導入し、反乱の鎮圧に当たった。
しかし、企業はそれを十分に理解し、己の懐が十分暖まった後、企業は国家など必要ない。そう判断したのである。

―――国家解体戦争の勃発である。

圧倒的な戦力差が有る為、当初は国家が勝利するであろう。と観測されていた。結局のところ、戦争とは数字が支配する物であり、戦力差が圧倒的であれば、負けるのが道理である。
 だが、そうはならなかった。企業の送り出した怪物『ネクスト』の存在が、全てを塗り替えた。僅か26機。たったそれだけの数の兵器が、通常は戦場で支配的になどなりようが無い。


820 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 11:35:56 ID:w6WofMIL
そう、それが通常の兵器などではなかっただけの話である。
コジマ粒子による防御手段、プライマルアーマー、従来のAC『ノーマル』などでは為し得ない機動を可能にするクイックブースト。
数秒で1000km/hを超える爆発的な推進力を得るオーバードブースト。
従来のACとは隔世の感すらある、高精度のアクチュエータ複雑系、そしてそれらを手足のように使いこなす『リンクス』の存在。
それらがただ一機の機体におさまり、戦場をまさに『支配』した。
僅か一ヶ月。そう、僅か一ヶ月で国家に対し、企業は完全なる勝利を収めた。
企業は己の利権を維持する為に、一般人をコロニーに押し込め、自分たちは独占した金で裕福な生活を享受していた。
無論反発もあったが、しかし金を持たぬ上、武器も購入できない以上、反乱など考えるだけ無駄である。
労働の対価としてあたえられるのは暮らせるだけの糧食。

一応は国家が支配した時代よりも平和になり、それを誇って、企業はこの秩序をパックス・エコノミカと自称した。
しかし、内実は酷い物で、各企業は憎しみあい、火薬庫に火種を満載しており、いつ爆発してもおかしくない。
その企業が、コロニーの中に押し込んだ人々には無気力が蔓延している。これが平和なのか。

管理外世界××に関する執務官の報告書より抜粋(再提出前)

何のことは無い。
新人がミスをやらかして、それがよりによって次元間転送で、ログは残っていたからそれを追跡し、突き止め、救出しようとした。
それがよりにもよって嘱託魔道士『高町なのは』であっただけの話。
本来ならば始末書一枚で済む話ではあったが、それどころではなくなった。
救出に失敗した挙句に、本局からの一時帰還命令。
後はお決まりの政治的判断。……救出は、成功だけはした。成功だけはしたのだ。

ある執務官の手記より引用。


821 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 11:43:51 ID:w6WofMIL
第一話:英雄との出会いなの?

高町なのはは、11歳の小学5年生である。
見た目には平凡な小学生であるが、実のところ、彼女は魔法少女なのである。
複数の大きな事件にかかわり、小規模な事件にも同様に関与し、この若さ、というよりも幼さで優秀な魔道士と評価されており、
嘱託魔道士としては異例の扱いである。
「…………」
バリアジャケットに身を包み、カートリッジシステムを搭載した杖状のインテリジェントデバイス『レイジングハート』を左手に持ち、左右に視線を揺らしている。
それとともに、栗色の髪が揺れ、その後に熱を孕んだ風が彼女の髪をなびかせる。
目には困惑の色が色濃く、杖をぎゅっと握り締める。
『Master?』
不安げななのはにレイジングハートが問いかける。
それを聞いているのか居ないのか、なのはは独り言を呟く。
「……ここは、どこなんでしょうか……?」
眼前には一面の砂漠。朽ち果てたビル群が立ち並び、砂礫が埋め尽くす。
空を見上げれば、容赦の無い日光がなのはの露出した肌を焼く。
眼前には一面の砂漠。朽ち果てたビル群が立ち並び、砂礫が埋め尽くす。
空を見上げれば、容赦の無い日光がなのはの露出した肌を焼く。
なのはは少し試してみたが、参った事に、通信もまるで通じない。
食料と水は、恐らくは短時間ですむであろうことから一食分がザックに収められているだけ。
飛ぶことも考えたが、どこなのか分からない以上、迂闊に動くのは危険だと判断したのか、とことこと歩いて廃ビルの陰にちょこんと腰を下ろす。
近くには幹線道路が通っていたが、エンジン音すら聞こえない。余りにも静かで、なのはは気が滅入りそうだった。


822 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 11:44:54 ID:/qmBClX2
支援

823 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 11:45:25 ID:w6WofMIL
―――10時間後

しかし、一食分ではもつはずもなく、彼女は空腹を抱えて眠りについた。
昼の灼熱地獄とは対照的に寒すぎ、どうにか非常時用の装備の中からブランケットを探し出し、それに包まって寝る事になる。
石がごつごつして痛い。そう思いながらも、なんとか目を閉じて眠ろうとする。月が顔を出し、日本では見ることも敵わない量の星がなのはを照らす。
レイジングハートはそれを見て、星の配置は第97管理外世界と酷似しており、恐らくは北米地域であろう、と告げた。それに対して、なのはは連絡する手段も持たない。
泣きたいのを堪えながら目を閉じた。いかに魔砲少女などと言われながらも、彼女はまだ11歳である。
ふいに、昼間は全く聞こえなかったエンジン音と、砂を蹴立てて進むタイヤの音がする。
それはだんだんと速度を落としながら、なのはの目の前で止った。
なのははブランケットから頭だけ出し、ヘッドライトの明るさに目を細める。
トレーラーの後ろ側には、シートで覆われた、巨大な『物』が横たわっている。
ちらと目の端に捉えられたのは曲線を多用した赤い装甲。
レイジングハートに聞いてみるが、傀儡兵に似た人型の『兵器』である。という事しかわからないと言う。
『軍人さん、ってこと?』
『I don’t know. Master』
なのはの問いに、レイジングハートはわからない、と返す。そうこうしているうちに、トレーラーの左側のドアが開く。中から浅黒い肌をして、布を重ねた衣類を纏った男が降りてきて、なのはに話しかける。


824 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 11:48:38 ID:w6WofMIL
なのはの問いに、レイジングハートはわからない、と返す。そうこうしているうちに、トレーラーの左側のドアが開く。
中から浅黒い肌をして、布を重ねた衣類を纏った男が降りてきて、なのはに話しかけた。
「ここで何をしている」
短いが強圧的とも取れる威厳のある口調のその男は、右手を背中に回しながらそう聞く。
ぱちん、とフラップを外す音がなのはの耳にも届き、不審な行動を取ろうものなら射殺する。
という意思表示を受け取り、なのはは両手を挙げて、涙目になりそうな気分ながらも答えた。
「え、えっと……はぐれちゃって……」
嘘は言っていない、実際、管理局の部隊からははぐれたのだから。
だが、男の眉間のしわはより深くなり、不信の目を向けている。答えが不味かったらしい。
「う、うそじゃありません!私、本当に……」
「近くに人の住んでいるコロニーは無い。企業連中の基地もな」
コロニー?企業?頭の中で、意味はもちろん分かるが、この場合なにを指しているのか意味不明な単語を聞いて、なのははより混乱する。
男がため息をついて、右手を後ろから出したのをなのはは見る。
「立て」
そう短く言い、なのはに男は手を差し出した。その手をなのははじっと見る。
ごわごわとした手で、爪は一部割れている。他の爪も、形が崩れており、男の精悍さとは反対の印象。
そう、病人のような印象を抱かせる。
いぶかるような視線を再び感じ、なのはは足元の辺りにまとわりつくブランケットを払い、男の手を取って立ち上がる。


825 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 11:51:51 ID:w6WofMIL
「あの、私。高町なのはっていいます」
「……」
なのはがそうな名乗ると、男は考え込むような様子を見せ、黙る。しばらくした後、なのはに向けて男はこう言った。
「……アマジーグだ。それでいい」
ベルベル人の自称であり、高貴な出自の人、自由人と言う意味のある言葉を、男は名乗った。
誰が知ろう。
この男こそがホワイトアフリカの英雄と讃えられ、マグリブ解放戦線に所属する『テロリスト』であり、
イクバール標準機ベースのイレギュラーネクスト『バルバロイ』を駆る、繋がる者。

―――リンクスであると。

アマジーグはハンドルを握りながら、助手席で寝息を立てているなのはの顔を見る。
なぜ襲撃される恐れがあるのに停車したのかも分からなかったが、なによりなのはの身なりが分からなかった。
綺麗過ぎるのだ。
銃に手をかけている間は、一瞬企業の人間かとも思ったが、この近辺には企業軍の基地すらない。
であればコロニーの人間か、とも考えた。
だが、よく洗濯され、整えられた服など、よほど富んでいるコロニーでもなければ子供に配給することなど不可能だ。
あまつさえ、彼女が着ている服は国家解体戦争以前のようなデザイン性も持っている。であれば、コロニー出身などではない。
テロリストかもと思ったが、余計に確立が低い。この子の目はチャイルドソルジャーのような暗さを感じさせない。
不思議に思ったアマジーグが、車両に這い上がったなのはにそう聞くと、首をかしげて違いますと言った。
挙句の果てにはアメリカ人なのに日本語が上手ですね、と来たのである。


826 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 11:53:44 ID:w6WofMIL
「アメリカなどと言う国家はこの地上には存在していない、国家など、地球上のどこにももう無いからな」
鼻を鳴らしてそう答えると、今度はなのはと名乗った少女が今度は鳩が豆鉄砲を食らったような表情を見せる。
「ここは……地球、ですか?」
「当たり前だ、それがどうした」
当たり前の事を聞かれ、アマジーグは混乱する。宇宙人だとでもいうのか、この子供は。
 だが、実際には宇宙人よりシャレにならなかった。胸元の赤い宝石が燐光を発しながら喋り始めたのだ。
『Excuse me?』
「……通信機?」
『No. I’m called intelligent device. Is this year years at the Christian era how many?』
私はインテリジェントデバイスと呼ばれています、今年は西暦何年ですか?と来た。アマジーグは押さえた口調で年代を答える。
『I see. This world is the parallel world. Master』
「パラレルワールドだと?……馬鹿な」
「ええと……その……たぶん、そうだと思います。『国』が無くなったなんて話、聞いたこともないです」
高町なのはと名乗った少女は言葉を選びながらそう言う。
薬物でもやっているのか、分裂病にでもかかっているのかと疑うが、そういった雰囲気は無い。
若干でも狂気を感じられれば、アマジーグにとっては幸運であったろう。妄想だと切って捨てられたのだから。
視線には初めて会った人間に対する不信の成分が含まれているが、そのような気配は微塵も感じられなかった。
事実だ、と認めたくは無いが、嘘を言っているとは思えない。
その宝石は何だ、と聞いたが、上手くはぐらかされた。
気にはなるが、かといって追求をして逃げ出され、企業に情報を売られても困る。


827 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 11:56:19 ID:w6WofMIL
 いずれ行う任務の事を、アマジーグはふと考える。
このアメリカの地を支配しているGAという企業の基地の襲撃が主任務であったが、このような子供を自分のようにコジマ粒子に晒したくは無い。
一瞬逡巡したが、暗号化通信機を立ち上げ、マグリブ本隊に連絡する。
「こちらアマジーグ。余計な荷物を拾った。一旦そちらに預けたい」
「こちらマグリブ第一大隊。了解アマジーグ。こちらとは距離が離れすぎているから、合流には一週間かかりそうだ。旧ピースシティエリア郊外で合流しよう」
「了解。交信おわり」
通信機を切る。だが、その通信がGAに傍受され、しかも暗号化が解読され、ある傭兵にピースシティ近郊で襲撃せよ。
という依頼が発されていたなどという事は、今の彼にはわからない。
そして、そのGAの動きに呼応して、対立を深めているGAのヨーロッパ法人が、アスピナに、バルバロイを支援せよ、などと言う依頼を発した事も。

アマジーグは車を止め、隣のなのはと同じようにシートを倒し、外で簡単に体を拭き、歯を塩で磨いて眠りについた。
さしものアマジーグも、限界に来ていたのである。


#以上で終りです。どのくらいになるのかわからなかったので、ナンバーをふっていませんでした。

828 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 11:56:36 ID:rdXNXZa6
砂漠の狼先生支援

829 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 12:01:24 ID:cTf6IPk3
アマジークとか…シェリングやアンジェの絡みみたい

830 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 12:08:01 ID:w6WofMIL
あ、コピペ一部ミスってました……orz
3番目の眼前の〜が二回繰り返されてますが、見なかったことに……

>>829
えーっと、アマジーグ先生以外にも、何人かと絡ませるつもりです……

831 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 12:16:51 ID:rwjbRW9X
次スレ立てるよ! 立てるよ!

832 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 12:19:00 ID:rwjbRW9X
駄目だったよ!

833 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 12:23:31 ID:vLIbN/+b
じゃあ俺頑張って立ててくるよ!

834 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 12:28:01 ID:vLIbN/+b
立ててきたよ!
誰か誘導お願い

835 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 12:28:51 ID:1/UCgcb0
次スレ
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1204687635/

836 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 12:39:21 ID:Sktr2wbw
GJ、アマジーグさんは漢の中の漢

837 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 13:11:49 ID:vuu2yz2V
アマジーグ 暁に死す 彼の死は高町なのはに何を残すのか?
アナトリアの傭兵と高町なのははこのありえざる接触にこの世界にどのような
変化をもたらすのか?
それはこれからゆっくりと紐解いていくことだろう。
著者名 ●●●●●●●●●プ  (血で汚れていて読めない)

838 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 13:11:49 ID:ItFAognF
乙。ACと言うからエースコンバットかと思ったら……

……他に何があったっけ?

839 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 13:14:02 ID:+nXygh1s
公共広告機構?

840 : ◆suHZewzfpk :2008/03/05(水) 13:18:48 ID:w6WofMIL
適当なトリをつけてみましたよ、と。

>>836
とりあえず、アマジーグ先生の退場は早すぎた気が(ry

>>837
妙に著者名が気になりました。

>>838
アーマードコア4ですorz
ttp://www.armoredcore.net/ac4/

841 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 14:26:36 ID:bRK9Uy1m
アマジークとジョシュア先生の一戦は一見の価値有り
そこらのロボットアニメのそれとは比べ物にならん

842 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 14:55:26 ID:EO8YazZL
GJ!!

アマコア4のクロス前投下されていたっけ?

アマジークか・・・かっこよかったな台詞も、
シェリングやベルリオーズやアンジェみたいにレイヴンを称える台詞や
アンシールやテネスみたいに完全に馬鹿にしくさった台詞
とかあってよかったなぁ・・・

(´神`)を時空管理局に放り込んでみたいのだが

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>>1
  し'∪   |   |   |   ∪ /  電波〜   電波〜    \毎日何処かの板で糞スレを立てる>>1
          ̄ ̄ ̄ ̄     /  .∧__∧      ∧__∧      \糞スレを立てる事しかできない白痴。
      ガッキーン       /  ( ゚∀゚ )    ( ゚∀゚ )          /test/read.cgi/anichara/1204358129/">★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

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