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リリカルなのはクロスSSその51

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 12:27:15 ID:vLIbN/+b
ここはリリカルなのはのクロスオーバーSSスレです。
ガンダム関係のクロスオーバーは新シャア板に専用スレあるので投下はそちらにお願いします。
オリネタ、エロパロはエロパロ板の専用スレの方でお願いします。
このスレはsage進行です。
【メル欄にsageと入れてください】
荒らし、煽り等はスルーしてください。
次スレは>>975を踏んだ方、もしくは475kbyteを超えたのを確認した方が立ててください。

前スレ
リリカルなのはクロスSSその50
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1204358129/

*雑談はこちらでお願いします
リリカルなのはウロスSS感想・雑談スレ26
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1204455518/

まとめサイト
ttp://www38.atwiki.jp/nanohass/

避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/anime/6053/

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 12:30:52 ID:k9XORqXl
>>1
19歳白なのはさんと黒なのはさんは頂いた!

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 12:32:23 ID:cn3jlKmC
>>1乙!

スバルと、最近になってその魅力に気付いた大人はやてを頂いていく

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 12:54:54 ID:XxRfNOWv
>>1

シグナムとキャロを貰っていきますね。

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 12:57:29 ID:BxQJwoh8
>>1
乙。
私はギン姉を頂きます!!

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 13:03:06 ID:JPXI40Ny
>>1

だからアルフとリィンはフォースのエサになったと何度言えば(ry

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 13:13:55 ID:ItFAognF
>1
乙。ディエチはここにいる。




            ↓

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 13:20:47 ID:UrOzY4ee
>>1

八神三等陸士に初夜の感想聞いてくるわ

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 13:22:17 ID:w6WofMIL
>>1

そこでウェンディは頂いていきますね。

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 13:24:52 ID:cgrHxVSq
>>1はそのままかわいてゆけ

11 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/05(水) 13:29:45 ID:QQsPMMuk
>>1

よし、フェイトはいただいていくぞ。

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 13:38:02 ID:l5TcndNl
>>8
嫁  「あぅ……あ、あんまり恥ずかしい事思い出させんといてやー!」
旦那「いや、だからやってねーって」

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 13:43:11 ID:Lfpi8twb
いちおつー
>>12
天パ自重
ヴィータはもらった!

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 13:48:37 ID:3zIm1eps
>>1乙だっ!

さてティアナとシャマルさんは貰っていきますね

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 13:59:59 ID:09eUivEH
おまえら……あきもせずに

1は俺の嫁。

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 14:04:11 ID:a1xeHZLW
だ・か・ら! 本人はともかく彼女たちのおっぱいは俺のモンだっつーの!

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 14:04:34 ID:A9EvJpo5
音速丸乙

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 14:04:38 ID:UrOzY4ee
>>12
どっちが本当なんだw

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 14:28:25 ID:udqYGrTc
>>1乙!

>>12
誠ちゃん、やっちゃったもんは仕方ねーよ
問題はどう責任取るかだようこそ機動六課へ


20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 14:34:16 ID:Ztpz5UgB
>>1乙

スタイリッシュなティアナさんの夢の中に潜入して中学生とユーノのツートップな淫獣と子供先生が繰り広げるカオス空間を形成して閉じ込めますね。

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 14:39:47 ID:1SdboJ+d
ではsts版ヴィータと神楽は頂くZE☆

>>12
ツッコミメガネ「何やってんのアンタらはァァァァァァァァ!!!」

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 14:43:38 ID:cgrHxVSq
九ちゃんは俺の嫁だから

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 14:48:07 ID:eOxLH24i
>>1

よし、また誰も触れないんでリーゼ姉妹は俺が愛でるぜ

24 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/05(水) 14:57:13 ID:QQsPMMuk
えーと、今夜の9時ごろに逆襲のフェイトのチャプター6を投下しようと思っています。
投下予約、よろしいでしょうか?

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 14:59:47 ID:uXYwKpNg
いいかげんに自重してくれ
ここはSSスレなんだから
争奪戦なんて無駄なことでこれ以上無駄にレスするなよ
どうしてもやりたいなら雑談スレ行け

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 15:02:41 ID:09eUivEH
)'天'(

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 15:04:24 ID:cgrHxVSq
また竜に食われたこの断崖絶壁どうクリアしたよ?
やっぱりへたれは島6Bルートから行ったほうが良かったかも知れないなぁ

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 15:08:44 ID:09eUivEH
>>24
次元転移弾で解決さッ! 支援!

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 15:08:58 ID:Lfpi8twb
>>21
ヴィータは俺の嫁
異論は認めない

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 15:23:49 ID:Sgp2M/we
>>1
トーレはまだ奪われていないなw頂いたァァァ!!

31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 15:53:54 ID:kOUTPqVa
じゃ、きれいなスカ博士はもらっていくです

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 16:06:34 ID:cIqkPuTB
>>18
待て、冷静に考えて欲しい
銀さんはエロDVDはおろか、キレイなねーちゃんの水着姿を見ただけで鼻血吹いてしまう純情チェリーだ
事に及ぶ前にぶっ倒れる可能性のほうが高い

つまりはやてはウソつき

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 16:07:10 ID:COVXHCX+
>>1


スレの始まりは全員バイドに汚染される傾向があるなw


34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 16:09:37 ID:+MO/ZUsf
>32
初夜に旦那が鼻血吹いて倒れるとか「恥ずかしい」話であるのは間違いない気がする

35 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/05(水) 16:14:47 ID:76Bo7fBH
>>1乙!セインを奪取!

36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 16:28:38 ID:cgrHxVSq
つまり旦那は魔法使いってわけか

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 16:33:33 ID:sz6Xw8Lk
>>36
いや、でも空知曰く「女遊びは普通にやってます」とのことだが……
アレ?

38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 16:34:22 ID:udqYGrTc
イヤ、旦那は素人童貞の筈だ
危ない橋は渡らないけど
スパンキングとかナースとかが大好きな変態だけど


39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 16:36:31 ID:QUhzm96L
「意義あり!お奉行!今のところ巻き戻して再生してください!尻をぶっ叩いてるところから!」

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 16:50:09 ID:tn0tKk1T
よし、そろそろマジで雑談行ったほうがいい。
スレが無駄に消費されるわけだし、何より作者氏がこの状況見て
気分を害する可能性もあるんだぜ?

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 16:59:41 ID:aUDwujLy
そうした方が良いな
作者氏がストライキ起こすとスレ的にヤバイからねw

42 :HALOの人 ◆Vmefr4HLp2 :2008/03/05(水) 18:34:43 ID:MRKLQyA5
スレの動きも止まっているようなので小ネタ投下しますね。
以前投下したサモンナイト一発ネタのさらに一発ネタという微妙なもの。
ウロスで下手なことは言うべきものではないです。
じゃ、10分後あたりで。

43 :リリカルなのはSUMMON NIGHTバイド編 ◆Vmefr4HLp2 :2008/03/05(水) 18:46:01 ID:MRKLQyA5
 
『リリカルなのはSUMMON NIGHTバイド編
 〜ヴァルゼルドはフラグ立てを失敗したようです〜』
 
 視界が反転した。
 
 教会の一室。古風ながら清潔に掃除されている、一人で使うには若干広すぎる寝室。
 それを写していた視界が急に回転した。
 代わりに新しく視界に入ったのは電球。
 寝室を照らすには少々物足りない、小さな電球。
 天井から吊るされた電球が、己が転倒した衝撃で心寂しげに揺れている。
 
 ――そう、転倒。
 何かに足を取られ、己はあっさりと転んだのだ。
 
 普段ならば、このような無様は有り得ない。
 稼動年月が一世紀を越えたとはいえ、己の戦闘性能は折り紙付きだ。
 たとえ異法の魔術が跋扈するこの世界であっても異邦人……いや異邦機械兵士である己は存分に戦い続けてこれたのだ。ただ守るために、目の前の少女を守るために戦い続けてきたのだ。
 
 無様に倒れた己の前部主軸関節部……人間で例えるなら腰部の鳩尾に、不意に重みを感じる。
 とさり、と人間一人が乗ったにしては軽い音が聴覚センサーに届く。
 天井から視線を外し、己の下腹部にアイカメラを向ける。
 
 柔らかな金髪。
 碧と赤のオッドアイ。
 
「じょっ…………上官殿?」
 
 守り続けた十年間。
 共に過ごした十年間。
 艶やかな金髪、豊かな双丘、くびれた腰。
 その十年間。まるで幼虫がサナギへ、そして蝶へ脱皮するように、見事に女性として成長した少女。
 
 その少女が機械兵士に馬乗りになりながら、
 
「知ってたヴァルゼルド? バインドってこういう風にも使えるんだよ」
 
 熱っぽい声。
 潤んだ瞳。
 上気した頬。
 そして、妖艶な笑みと共にヴァルゼルドを拘束していたのだ。
 
 
 ヴィヴィオの聖王戴冠を明日に控えた夜。
 式典での警護について、機械兵士は少女へ報告している最中のことだった。
 突然のことに反応が遅れるヴァルゼルド。
 少女は機械兵士の戸惑いを気にも留めず、機械兵士の強固な装甲に、その小柄な身体を寄せる。
 少女と機械兵士の体格差は大きい。かつては巨人と子供くらいあった身長差が、今は大人と子供程度になっている。
 しかし、差が子供なのは身長だけだ。
 十年の年月は、小さかった少女の身体も心も大人のソレへと変貌させている。
 

44 :リリカルなのはSUMMON NIGHTバイド編 ◆Vmefr4HLp2 :2008/03/05(水) 18:46:26 ID:MRKLQyA5
「…………ねぇ、ヴァルゼルド」
 
 ヴィヴィオの手が、ヴァルゼルドの頬へ伸びる。
 白く滑らかな、白魚のような指。
 それが機械兵士の無骨な鉄の頬に触れようとした直前、
 
「だっ、駄目であります!!」
 鋼鉄の腕で少女を押し止める。
 
 マズイ。何故かは分からないが、とにかくマズイ。
 普段なら何とも無い、拒む理由なんて無い仕種だが、今の状況では駄目だ。
 潤んだ瞳とか上気した頬とか艶かしく蠢く唇とか、拒む理由はそんなんじゃない。
 きっとあれだ。拒んだ理由は、明日の式典のために早寝した方が良いからだ。
 ごめんなさい嘘つきました。
 十年間世話をしてきた少女のオンナの顔に、自分のお粗末なAIはオーバーヒート寸前です。
 ロリコンは犯罪なのだ。直ちに状況の改善を図らねばならない。
 いや、上官殿はもう16才なのだからロリコンではないのでは?
 いやいや、そんな問題じゃないだろう。
 
 慌しく回転しながら空中分解していく思考。
「とっ、とにかくですね上官殿! 一旦離れ――」
 挙動不審になりながらも、なんとか事態を収めるべく言葉を発せられたのは賞賛に値することだっただろう。
 だが、『離れてください』の言葉が続くことは無い。
 
 
「……はぷ……んっ、んんぅ……んぷ……ちゅぷ……」
 
 
 突如己の指先が、何か温かいモノに包まれる。
 同時に聞こえてくる水音にも似た粘着音。
 腕に感じる少女の体温。
 そして、少女の熱い吐息。
 
「じょ……上官殿?」
 
 少女は、自身を押しのけようとする鋼鉄の腕を抱きしめている。
 丸太のような腕を、少女はその細い両腕を巻きつけるように絡めながら、
 ――機械兵士の無骨な指先を、その小さな口の中に含んでいた。
 
「んんぅっ……くぷ……んっ、んぷっ……」
 
 少女の小さな口腔では、機械兵士の無骨な指は一本とて余るものだ。
 それを一本ずつ、ヴィヴィオは丹念に口に含み口内で転がす。
 まるで赤子が乳を飲むかのように、ヴィヴィオは懸命に舌と唇を動かす。
 しかしそれの表現は正確でない。
 
 艶かしく動く唇。
 機械兵士の指の間から、ときおり姿を覗かせる真っ赤な舌。
 林檎のように赤みが差す頬。
 熱っぽく潤んだ瞳。
 
 赤子と喩えるには、あまりにも淫靡な光景。
 
 
 ――――彼女は一体何をしているのだ?
 
 理解できない出来事に、ヴァルゼルドの思考が停止する。
 ――何故、何故、何故。
 同じ言葉だけが、ヴァルゼルドのAIの内部で繰り返される。
 そんな彼の困惑に関することなく、少女の淫靡な行為は続く。

45 :リリカルなのはSUMMON NIGHTバイド編 ◆Vmefr4HLp2 :2008/03/05(水) 18:46:57 ID:MRKLQyA5
 
「……ちゅぷ……ちゅぱっ……んんっ…………ぷはぁっ」
 
 息が続かなくなったのだろう、ヴィヴィオがヴァルゼルドの指から口を離す。
 少女の唾液で、てらてらと濡れて光る指先。
 少女の口内と外気の温度差で、どこか寒く感じる。
 機械兵士の指先と少女の唇の間に、唾液の橋が架かる。
 
「……くすっ、ねえ見てヴァルゼルド。なんだかえっちぃね」
 
 自身の唇と機械兵士を繋げている唾液の橋。
 それを愛おしげに眺めながら、少女は機械兵士へ向け笑みを浮かべる。
 普段の太陽のような笑みとは根底から異なる淫靡な、オンナの笑み。
 
 ――――彼女は一体何者だ?
 答えの分かりきった疑問。
 十年間、共に暮らしてきた少女を見間違えることなど有り得ない。
 しかしそれでも疑問を感じずにはいられない。
 普段の天真満欄な少女と、目の前の淫靡なオンナが同一人物だとは俄かに信じ難い。
 ――――一体何が少女を変貌させた?
 
「……あっ、きれちゃった」
 唾液の橋が切れて落ちる。
 どこか寂しげな少女の声。
 
「うん、また作ればいいよね」
 暫くの間を置いて再び発せられる少女の、鈴が転がるような楽しそうな声。
 再度ヴィヴィオは、ヴァルゼルドの指に口を近づけ、
 
 
「――――っ! いけません上官殿!!」
 
 ようやく我に返った。
 状況は理解できない。だが、今の状況が異常であることは理解できている。
 止めさせなければ。
 そうでなければ取り返しがつかなくなる。
 詳しいことはまったく分からないが、今の状況を看過してしまえば変わってしまう。
 己と少女の関係が、完全に取り返しのつかない段階まで変質してしまう。
 先ほどまで己のAIを焦がしていたショートじみた快感を捻じ伏せ、少女の身体を引き離そうとし、
 
 
「――――だったら力ずくで引き剥がしたら? ヴァルゼルドなら簡単でしょ?」
 
 その言葉に、少女を引き剥がそうとした腕が止まる。
 できるわけが無い。
 たとえ瑣末なことでも、少女に対し暴力など振るえない。
 守ると誓った少女を傷つけることなど、拒むことなどできない。
 
「そうだよね、ヴァルゼルドはそんなことできないもんね。
 だってヴァルゼルド……優しいから。悲しくなるくらい、優しすぎるから」
 
 先ほどまでの淫靡な雰囲気から一転。無感情な、淡々とした声。
 まるで耐え切れないナニカを必死に耐えているような声。
 その声に、少女を引き剥がそうとしていた腕が止まる。
 
 するり、とヴィヴィオの身体がヴァルゼルドの腕をすり抜ける。
 胸部装甲に感じる少女の重み。
 聖王という重責を担うには、あまりに軽すぎる身体。
 その小さな身体の全てを任せるように、少女は機械兵士の装甲に身を寄せている。
 

46 :リリカルなのはSUMMON NIGHTバイド編 ◆Vmefr4HLp2 :2008/03/05(水) 18:48:09 ID:MRKLQyA5
 
「――――あ、傷……」
 機械兵士の機体に身を任せている少女の視界に入ったのは傷。
 ヴァルゼルドの装甲に幾重にも刻まれている傷跡。
 刀剣、銃弾、魔法。
 ありとあらゆる困難からヴィヴィオを守り抜いてきた装甲には、機械兵士の自己修復機能の限度を超えた傷が幾十も刻まれている。
 その傷跡を見つめ、少女は傷跡に沿って指を這わせる。
 ゆっくりと、感慨深げに、そして愛おしそうに少女は傷跡を撫ぜる。
 
 傷跡を撫ぜながら、少女はさらに身体を機械兵士に寄せる。
 押し付けるように寄せられた身体。
 同年代と比べても豊満な少女の躯。
 少女の胸にある豊かな双丘が、機械兵士の装甲に合わせて歪む。
 そして、
 
「……んちゅ……ちゅっ……ちゅちゅっ……ぴちゃ……」
 
 ヴィヴィオは、ヴァルゼルドの装甲を舌で撫ぜた。
 先ほどまでの指の動きをなぞるように、愛おしそうに傷跡へ舌を這わせていく。
 まるでミルクを飲む子猫のように、ぴちゃぴちゃと音を出しながら舌を這わす。
 ひときわ大きい装甲のへこみ。
 かつて彼が始めて少女を守るため、ガジェットドローンV型と戦ったときの傷。
 そこを重点的に舐める。
 傷跡に溜まる、少女の唾液で出来た池。
 さらに少女の舌は蠢く。
 
「ちゅっ……ちゅぷっ…………ペロ……ふあぁっ……」
 
 胸部装甲からさらに上へ。
 鎖骨から肩へと舌は動く。
 ときおり新たに見つけた傷跡を丹念に舐めたり、熱い吐息を装甲に吹きつける。
 ナメクジが這ったかのように唾液の跡をつけながら、少女の舌はさらに上へと、機械兵士の頭部へと向かう。
 やがて少女の舌は機械兵士の肩を通り、首筋に達する。
 首筋に達した時点で少女は一旦、機械兵士の装甲から顔を離す。
 少女が顔を離す際に吐いた熱っぽい息が、ヴァルゼルドの触覚センサーをくすぐる。
 
 
 一度離れる二人の距離。
 その間すら惜しむように、少女の身体が再び寄せられる。
 愛おしそうに、機械兵士の頭部に抱きつく少女。
 ヴァルゼルドのアイカメラに少女の、ヴィヴィオの瞳が写る。

47 :リリカルなのはSUMMON NIGHTバイド編 ◆Vmefr4HLp2 :2008/03/05(水) 18:48:34 ID:MRKLQyA5
 
 二人の距離は10センチと離れていない。
 ヴァルゼルドの顔に、少女の吐息がかかる。
 
「じょ…………じょうか……」
 声が上手く出ない。
 どうやら発声機能が馬鹿になってしまったようだ。
 
 少女の顔が近づく。
 二人の距離は5センチと離れていない。
 少女の鼓動を感じる。
 
 視界を占めるのは、碧と赤のオッドアイ。
 そして――――
 
 
「――――――ごめんね、ヴァルゼルド」
 
 
 距離がさらに縮まる。
 視界が少女の瞳で塞がれる。
 ヴァルゼルドは、ヴィヴィオの瞳に浮かぶ涙を見つけ――――
 
 



 

 
(続きは省略されました。続きを読む場合は26世紀地球産自己進化兵器を撃破して下さい)
 
 
 

48 :HALOの人 ◆Vmefr4HLp2 :2008/03/05(水) 18:50:15 ID:MRKLQyA5
セフセフとアウアウのグレーゾーンを駆け抜けろ!!

 ∧_∧  
(・ω・´ ) ≡≡
O┬O ) /   
◎┴し'-◎  ≡≡   



後悔はしていない。だが刺される覚悟はある。

状況的には、リリカルなのはSUMMON NIGHT番外編三話目あたりのシーン改変。
戴冠イベントまでのフラグ回収を失敗するとヴィヴィオに襲われます、ヴァルゼルドが。
それなんてエロゲ?

↓以下原因

848 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/02(日) 16:02:05 ID:SAip4ApK
ヴァルゼルドの装甲に艶めかしく舌を這わすヴィヴィオ(大)って妄想湧いた

誰だ電波送った奴


851 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/02(日) 16:03:59 ID:tjqSDjhE
>>848
ちょw
バイド感染されすぎてるw
変態!この変態ヒロインヴィヴィオめ!(なにか違う)


852 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/02(日) 16:06:58 ID:ecANoc0s
>>848
君にBIGHENTAIの称号を与える。


854 名前:ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc [sage] 投稿日:2008/03/02(日) 16:11:07 ID:lMO3XXv1
誰も電波なんて送ってません・・・それは貴方の
 妄 想 だ !!

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 18:57:08 ID:cDRNRhym
わっふるわっふる

50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 18:59:15 ID:lpSJLtwb
>続きを読む場合は26世紀地球産自己進化兵器を撃破して下さい
ちょっくらPOWアーマーで殲滅してくる。
ビットはU型ガジェットだ!

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 19:01:49 ID:COVXHCX+
>続きを読む場合は26世紀地球産自己進化兵器を撃破して下さい
ttp://www.irem.co.jp/contents/gallery/aprilfool_05/menu/page/title/1rem/index.html
天元突破呼んで来るしかないな

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 19:05:09 ID:nihx5wK0
>>51
そういうときは「魔を断つ永遠の剣」を呼ぶしか……

ほら、搭乗者もロリコンだし!(何

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 19:16:29 ID:q7M/vvAP
ちょっくらガレージにしまったカーテンコールを洗車してくるわ

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 19:18:44 ID:cgrHxVSq
なんだ幼女が機械を舐めて掃除してるだけじゃないか

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 19:38:35 ID:cLmi5mgw
空技厰中島飛行機P1Y1銀河
同 愛知航空機D4Y1彗星

56 :Lyrical Ma(ry:2008/03/05(水) 19:46:00 ID:wuQG/9NQ
これはヤバイ
大人ヴィヴィオはこんなキャラだったのかー!

と、流れをぶった切って2話を投下しようと思うのですが、今大丈夫ですかね
平気そうなら8時ごろ落とします

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 19:47:34 ID:FpFUvok2
大丈夫ですよ。アグニとルドラもどうもてなそうか今話し合っていますから。

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 19:51:27 ID:qHNlZvsn
支援

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 19:51:46 ID:JPXI40Ny
ちょっくら四肢切断してR-9Cで出撃してくる。

60 :Lyrical Ma(ry:2008/03/05(水) 20:02:25 ID:wuQG/9NQ
大丈夫そうなので投下します
タイトルは、Stylish氏からお許しを頂いたのでこのままでいきます

Lyrical Magical Stylish
Mission 02 Dark Truth



「時空管理局執務官、クロノ・ハラウオン。トニー・レッドグレイヴ、貴様を逮捕する」

 ダンテとなのはがマリオネットの群を一掃した直後、緊急事態を確認して現場に駆けつけてきたクロノが二人と向き合い、特にダンテと火花を散らす。

「…………」
「…………」
「…………」
「……あ、あの、ダ」

(念話で話せ)
(え、あ、えーっと)
(頼みがある)
(え、ええ?)
(口裏を合わせてくれよ。今はまだ、捕まるわけにはいかなくてね)

 微妙な沈黙が三人の間を行ったりきたりしている。その隙にダンテとなのはは念話をしているわけなのだが、こんな沈黙がいつまでも続くはずはない。
いずれ痺れを切らしたクロノが何事かを言うに決まっているのだから。

(……じゃあ、全部話してください)
(お前にだけな。男女の密約ってやつだ)
(分かりました引き受けましょう)
(大した決断力だ、惚れちまいそうだぜ)
(それはどうも)

「……トニー・レッドグレイヴ。間違いないな?」
「いんや、俺はそのトニーなんとかっていうんじゃないぜ」
「な、何だと!?」

(ダ、ダンテさん……いくらなんでもそれは……)

 なのはは内心冷や汗をかきつつ、いつ自分に話が振られても平気なように必死にポーカーフェイスを装い、二人の会話を聞く。
トニーじゃないと言い放ったダンテは全くもって見事なポーカーフェイスを見せつけ、クロノは予想外の展開に酷く動揺している。
まさか、ここまで来てなお否認するとは誰が思おうか。

「俺はテンダー、そのトニーさんってのは俺とそんなに似てるのか?」

 テンダー。ダンテをひっくり返しただけの小学生でも分かるようなアナグラム。だがそれでも、眉一つ動かさずに言われてしまってはそれ以上追求のしようがない。

「似てるも何も! お前はトニー・レッドグレイヴだろうが!」
「だから違うって言ってるじゃねーか。なぁ、なのは?」
「……そうなのクロノ君。私も最初ダ……テンダーさんをトニーさんだと思って、それで話をしてみたら人違いだったの」
「……なのは、君まで」

 内心でクロノにひたすら謝り続けながら、なのははボロが出ないうちにと矢継ぎ早に言葉を繋げていく。
ダンテからしてみればその焦り具合は酷く怪しいものだったが、そこを指摘するわけにもいかず黙って成り行きを見守るしかない。

「何でも、海鳴には友人を訪ねて来たとかで、でも道が分からなくて迷ってて、それで……」
「わかった、もういい」

 なのはの必死の言を遮り、クロノはダンテに向けて鋭い眼光を向ける。受けるダンテはつまんなそうにその視線を受け止める。

61 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 20:03:13 ID:wuQG/9NQ



「え?」
「……トニー・レッドグレイヴ」
「お前さんもしつこいな」
「なのはと、この町を救ったことに免じて今回は見逃す。次はないぞ」

 クロノの高圧的な物言いに、ダンテのこめかみに青筋が浮かぶも、大人の対応でグッと我慢。思わず銃を取り出しそうになった手をポケットの中できつく握り締める。
 ダンテのいつかぶっ飛ばすリストの中にクロノの名前がしっかりと書き込まれたのはこのときである。

「ま、好きなだけ勘違いしてればいいさ」
「なのは。後で詳しく聞くからな」
「あ、あはは……ごめんねクロノ君」

 クロノは言いたいだけ言って、転送魔法を使ってアースラまで戻ってしまった。ダンテは消えるのを確認するなり中指をおっ立て、
そんなダンテをなのはは可哀想な人を見る目で見ている。

「けっ、一人じゃ何も出来ねー青二才が。随分上から言ってくれるじゃねーかよ、クソッタレ!」
「……下品ですよ、ダンテさん」
「うっせ。俺はあーいう権力を盾にする連中が一番嫌いなんだ」
「……一応私の上司なんですけど」
「ソイツは可哀想に。せいぜい胃に穴が開かないように気をつけな」

 ダンテの相手をしているほうが胃に穴が開きそうだ、なんてなのはが考えても決してダンテに文句は言えないのだが。
なのはは深い溜息をつき、そして今後のことを考えてさらに憂鬱になった。勢いでダンテの味方をしてしまったが、
今後何が起こるかとか何も知らないのだから、それも当然であるが。

「……で、ダンテさんは今どこに住んでるんです?」
「住所不定だ」
「……え」
「ついでに金もない」
「……嘘」
「何、あの店のストロベリーサンデーが美味くてね、つい二つ食っちまったのさ」

 パフェ二つで空になるダンテの財布、推して知るべし。なのはは本気で頭を抱える。

「……クロノ君にホントのこと話しちゃおうかな」
「ヘイヘイヘイ、背中を預けた相棒を売るのかい?」

 既に状況があまりにどうしようもなくて泣き出しそうななのはと、なぜか頗る嬉しそうなダンテ。
傍から見れば大人が子供をいじめているようにしか見えないが、実際いじめていると言われてもしょうがない状況である。
 なのはに残された手段、それはダンテを家に連れて行くという考えられるおよそ最悪の手段だけだった。

「……はぁ、お父さんに何て言おう」
「なーに、世の中なるようになるさ」
「ダンテさんは黙っててください。ほんとに頭が痛くなってきた」
「……何か、荒んだな」
「誰のせいですか! 誰の!!」

 強く生きろ、なのは。

62 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 20:04:09 ID:wuQG/9NQ




「へぇ、立派な家じゃん」
「どうも」
「あの店が家かと思ったんだが」
「確かにうちのお店ですけど、あそこに住んでるわけじゃないんです」
「ふーん」

 気の抜けた感じでダンテは相槌を打ちながら、初めて見る日本家屋に興味津々とジロジロ見回している。
ユーノの時はまだ彼が変身魔法を使えたから良かったものの、ダンテを連れて行くのはかなり抵抗があった。当たり前だが。

「ダンテさん」
「ヘイ、どうしたなのは」
「……これから、お父さん達に事情を説明するんで、ダンテさんは黙っててください」
「あいよ」

 非常に軽い返事。絶対に何か喋るこの男。だが、話をする間外に出ててくれとも言えず、なのははダンテを連れて家の門を潜った。
こんなに気分が重いのは通知表が悪かった去年のあの日以来だ。いや、もっと最悪かもしれない。

「……ただ今」
「お邪魔すんぜー」

 三秒前の約束も覚えていないダンテを一睨み。だが、どんなになのはが睨んだところで所詮は子供と大人、軽くスルーされるのが悲しいところである。

「あらおかえりなのは……って、なのは?」
「あははは……これには深い深い訳があるの、お母さん」
「おや、今日俺にパフェを持って来てくれた美人さんじゃないか。奇遇だね」
「ダンテさん!!」
「ソーリーソーリー、黙ってるよ」

 なのはの母、高町桃子はなのはが連れて来たとんでもない異邦人に目を丸くするも、すぐに大人の目つきになり、ダンテを客人として家に招き入れることにした。
もちろん、まだなんの説明もしていない。なのはは驚いたが、玄関でうだうだ問答するよりは居間の方がいいかと思い直して、ダンテを連れて我が家へと入っていく。
 ダンテはとりあえず靴を脱がずに上がろうとしてなのはに蹴られ、靴を脱いで上がってドアを潜ろうとした段階で頭をしたたかに打ちつけ、なのはが悪いわけではないのになのはを恨めしげに睨む。
なのはは当然のように知らん顔。この数時間で随分ダンテのあしらいになれたようである。

「えーっと、まずは自己紹介かしら。なのはの母、高町桃子と申します」
「ご丁寧にどうも。俺はダンテ、礼儀作法やマナーなんてのは生まれたときから持ち合わせてなくてね、見逃してくれると助かるよ」
「それで、なのは?」
「えーっとねお母さん、実は……」

 なのははダンテが何か言う前にとっとと説明してしまおうと、あることないこと混ぜてでっち上げの内容を話す。
友人を訪ねて来たはいいが、連絡も取れず道も分からずで途方にくれていた。
困ってフラフラしていたら、なのはが不良に絡まれていたので助けて、ついでに話を聞こうとした。
なのはが話を聞くも、なのはにも分からず、とりあえず何かお礼をということで家に連れて来た、という話だ。
 一応、不良ではなく人形に絡まれたり、友人を訪ねてではないけど仕事で来たりと、類似点はあるわけで、桃子もあっさり納得してくれた。

「そういうことでしたら、ぜひ晩御飯を召し上がって行ってください」
「いいのかい?」
「ええ。なのはを助けていただいたお礼です。遠慮なんかせずに」
「悪いね、助かるぜ」

 やれやれ纏まった、となのはが内心安堵していると、居間のドアが開いて父士郎が入ってきた。そして、ダンテを見てやはり驚きの表情を見せる。

「どうもダディ、お邪魔してるぜ」

 なのはは、とりあえず黙ってろという約束も守れないダンテが何か話すたびに足を踏むことにした。
割と本気で踏んだのにダンテは涼しい顔をしてなのはの父に話しかけていたが。

63 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 20:04:47 ID:wuQG/9NQ



「貴方、こちらダンテさん。なのはが絡まれていたところを助けてくださったんですって」
「そうでしたか、これは不躾な真似を失礼しました」
「気にしてないぜ」
「今日の晩御飯、食べていってくれるそうよ」
「おお、そうですか。晩御飯もそうですが、我が家だと思って寛いでくださいね」

 なのはは直感した。きっと父とダンテはお互いお調子者で最高に相性がいいに違いない。だからきっと、酒でも飲もうものなら、かなり面倒くさい方向に話が進むんじゃないか。
 果たしてなのはの直感は悪いほうにはよく当たる。というわけで、晩御飯を食べた後酒盛りを始めた二人は、三十分と経たずに意気投合していた。

「いやー、ダンテさん。アンタは面白い!」
「いやいや、シローも中々どーして、クールだぜ?」
「うわははははは!」
「はっははははははは!」

 真っ赤になった士郎となぜか顔色が全く変わらないくせにテンションだけが急上昇しているダンテの二人の乱痴気騒ぎは留まるところを知らない。
気がつけば空になった酒瓶が17本、缶が無数。どう考えても飲みすぎである。

(ダンテさんに話を聞こうと思ったんだけどな……)

 なのはは、まあ、この分だとダンテは歩けなくなってなし崩し的に泊ることになるだろうから、明日にでも聞けばいいかと完全に諦観しているわけだが、単純に五月蝿くてキレそうである。
頼みの綱であった、桃子は久しぶりにはしゃぎまわる士郎に対してあらあらとか言いながら二人に酒を出しつまみを出し、楽しそうに眺めているだけで、騒動を収める戦力にはなりそうもない。
恭也は呆れたとばかりにそそくさと自室へ、美由希は道場で剣を振っているはずである。

「私も寝よう……」

 何だか色々あって疲れた。叫びまわるでかいバカは明日にしよう、となのはが部屋を出ようとしたとき、士郎が爆弾を落とす。

「ところでダンテさん、そのケースにはギターが入っているんですか?」
「おお、よく見てる。最高にクールなギターが入ってるぜ。一曲どうだい?」

 まあ、上手く流すだろうと思っていた矢先、ダンテが口走った台詞でなのはの時が止まる。
それもそのはず、なのははダンテのギターケース入っているのがギターじゃなくて無骨な大剣であることを知っているからだ。
そんなものを家の中で取り出されるわけにはいかない、というのが一般人の常識的見解である。

「それはぜひお聞かせ願いたいものですなぁ。なあ、桃子?」
「そうですね。せっかくですし、ぜひお願いしたいです」

(ちょっと!! ダンテさん何言ってるの!?)

 なのははばっちり目撃していた。ダンテがあのギターケースから剣を抜き出し、また、ことが済んだ後はケースに仕舞っていたことを。
パッと見だが、ケースの中は剣以外入っていない。どう考えても演奏なんか出来るわけないのに、何を言い出すんだこの酔っ払いは。

「ははは、任せな」
「ダ、ダンテさん!?」
「おーどうしたなのは。お前も飲むか?」
「違いますっ! え、演奏って、そのケースは……」
「なのは、どうかしたのか?」
「え、えーっと、その、あはは……」

 父に咎められ、慌てて誤魔化し笑い。いくらなんでも

「中にはギターじゃなくて剣が入ってるんだよ」

 なんてて言えやしない。だが、ダンテにはなのはの意図が伝わったのか伝わらないのか、平然と鼻歌交じりにケースのチャックを開けようとしている。

64 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 20:05:13 ID:wuQG/9NQ



(ダンテさん! ギターなんか入ってないでしょう!?)
(Slow down bebe? 慌てなさんな。まあ、見てな)

 緊急手段である念話での呼びかけも全く通じない。ダンテはゆっくりとチャックを開け、なのはは思わず目をつぶり、そして―――

「おお……これはなんというか、凄いギターですな」
「ホント……初めて見る形です」
「世界に一本の貴重品だ。海鳴に来たのは、俺のダチがコイツのメンテをやっててね」
「そうでしたか……どうしたなのは、見ないのか?」

(え……?)

 両親の感嘆の声にダンテの軽い説明。どうも、剣を取り出したわけでは無さそうである。
ということでなのはは恐る恐る目を開け、そしてその楽器と呼べるのかどうかすら怪しいギターを目にする。

「……ギター?」
「どう見てもギターだろ」

 確かに、形状だけ見れば百歩譲ってギターと言ってもいいだろう。だが、なのはがテレビでよく見るギターとは明らかに違っている。なによりも違うのが―――

「……何か、放電してるように見えるんですけど」

 ギター全体に電気が走っているように見える点である。
それもそのはず、このギターはネヴァンという悪魔がギターに己の力を変えたものであり、れっきとした武器なのだ。
だが、ダンテは平然とチューニングの真似事なんかしつつ、なのはに向かってこともなげに言う。

「何も飲んでないのに酔ったのか? ネオンだよネオン」
「これは確かに、見ているだけで美しい、いいギターですなぁ」
「やっぱダディは話が分かる。よし、もう一杯だ!」
「いやー、ダンテさんはお強いですなぁ」

 いや、ネオンとかそういうレベルではない。明らかに放電している。
バリバリとかビリビリとか、そんな擬音が聞こえてきそうなくらいには紫電がギターを這うのを目視できる。
だが、ギター(仮)の持ち主であるダンテは当然として、完全に酔っ払ってダンテと意気投合している士郎もまた、些細(本人たち談)なことは気にしないというのだから、なのはにも止めることなど出来はしなかった。

「ではダンテさん、さっそくどうぞ」
「任せろ。じゃあいくぜ?」

 あんなもの弾いたりした日には家が雷で破壊されるんじゃないか、というなのはのわりと間違ってない不安をよそに、
ダンテは以外にしっかりしたメロディーと歌声を部屋に響かせる。

「〜〜〜♪ 〜〜〜〜♪」

 ギターも、どう考えてもヘヴィメタルとかそういった方面の様相ながら、旋律はひどく優しい。
ダンテの歌声とあいまって、なのはは早とちりばかりしていた自分が少し恥ずかしくなる。

「〜〜〜〜〜〜♪ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪♪」

 見れば士郎も桃子も目を閉じて聴き入っている。

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪ っと、お粗末さん」
「いやー、お見事!」
「お上手でしたわ、ダンテさん」
「ははは、コイツが本調子だったらもうちょっと聴きやすかったと思うんだけどな」
「いやいや、十分堪能させていただきました。なんと言う歌なのです?」
「……『Devils never cry』ま、古い歌だよ」

65 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 20:06:04 ID:wuQG/9NQ



 再び盛り上がる士郎とダンテ。なのはは、何やってるんだろうと思って寝ることにした。ここにいなければ、ダンテが何かやらかしてもフォローしなくて済む。
演奏自体は確かに凄かったけれど、そこに至るまでの心労を考えたら何度も何度もやってられない、と思ってしまうのも仕方のないことかもしれない。

「……じゃあ、私もう寝るね」
「いやー、ダンテさん本当にお強いことで!」
「いやいや、実は結構クラクラ来てるぜ?」
「またまた、顔色も変えずに何言ってるんですか!」
「……聞いてないし」

 最後の最後にドッと疲れて、なのはは部屋を後にした。



 コンコン

 疲れて布団に倒れているなのはの耳にノックの音が遠く響く。
桃子が風呂に入れと言いに来たのだろうと思い、申し訳ないけど今日はもう精神的に多大なダメージを負ったから無視して寝てしまおうとしていた。
が、そんななのはの耳には考えていたのとは違う人物の声が聞こえてきた。

「……なんだおい、寝ちまったのか」

 なのはに聞こえてきたのは、下で士郎と飲みまくって潰れたはずのダンテの声。
まどろんでいた意識が覚醒し、ダンテが下に行ってしまう前にと慌ててドアに向かって声を張り上げる。

「え、ダンテさん?」
「何だよ、起きてるなら返事しろよ」
「ごめんなさい。今開けます」

 なのはが部屋に戻って約二時間、ひとしきり盛り上がったダンテと士郎だったが、遂に士郎が潰れて今日はお開きになったのだ。
そして、これまたなのはの読みどおり時間も時間ということでダンテは高町家に一泊することになったのである。
もっとも、下でそんな騒ぎになってる間、なのはは自室でクロノに説教されていたわけだが。
それでもダンテのことは言わなかった自分は意外と義理堅いんだなぁ、何て考えつつ、なのはは扉を開けた。

「こんな夜更けにどうしました?」
「話が聞きたいって言ったのはお前だろ。まあ、さっきは盛り上がっちまってそれどころじゃなくなって悪かったと思ってよ」
「……まさかダンテさんがそんな殊勝な心がけを持っているとは」
「お前な」

 ダンテのせいで説教されたのだからこのぐらいの仕返しは許されるだろう、となのはは文句の言えないダンテに向かって憂さ晴らし。
もっとも、酒がいい具合に回っているダンテはどこ吹く風で聞き流しているだけなのだが。

「はぁ……で、何が聞きたいんだよ」
「だから、全部ですよ」
「全部ってなぁ……さすがに面倒くせぇよ。知りたいことを聞きな、分かる範囲で答えてやる」
「じゃあ……さっきの人形、あれからお願いします」
「ああ、あれね」

 ベッドに腰掛けたなのはと向かい合うようにダンテは椅子に座り、本当に酔ってるのか怪しいぐらいはっきりとした口調で、でも大したことでもないように告げる。

「あいつ等は悪魔さ。ベッドの下とか影の中とかにいるって思ってるような連中さ」
「悪魔?」
「悪魔がなんなのかって聞かれるとちょっと説明のしようがないんだがな……ま、絶対に分かり合えない敵、かな」

 中には例外のような存在もいたが、そんな極少数の話をしたところで意味がないのでこの場では割愛。
ダンテは悪魔についてほんのさわりだけ説明すると、なのはの質問を待つ。

66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 20:06:49 ID:wuQG/9NQ



「……じゃあ、ダンテさんは悪魔と戦ってるんですか?」
「まあな。ちょっと訳ありでね」

 訳あり、そういった瞬間、本当に一瞬だけダンテの顔に暗いものがよぎる。彼自身の家族に深く関わる事項だけに、それも仕方のないことであろう。
なのははその変化に気付かず、ダンテに対してその訳を聞く。彼女に悪意がないのだけが救いだろうか。

「その訳って教えてくれないんですか?」
「そうだな……十年後、俺と結婚する際にでも教えてやるよ」

 軽い冗談、だが、軽く言えたのは僥倖だったかも知れない。
ダンテにとって、彼の家族や出生に関することは余り他人には知られたくない事項である。上手く話が逸らせたことに安堵しつつ、ダンテは先を促す。

「じゃあいいです」
「ワーオ、俺もう寝ようかな。ここのベッドで」
「蹴り落としますよ」

 その反対側で、なのはが随分暴力的になったな、なんてダンテは感心したりもしていた。会って一日しか経ってないのにこの馴染みようはなんなのだろうか。
元々そういった素質があったとしか思えないのだけれど、言ったら刺されそうな気がしたから黙っておく。

「じゃあ、次です。何で海鳴に来たんですか?」
「仕事だよ仕事。悪魔退治さ。まあ、そもそも悪魔なんて信じられないかも知れないけどな」
「どうしてです?」

 いくら卓越した魔法使いといえどまだ子供、そういった大人の事情に関してはやはり疎かった。
果たして、存在というか名前というかはおそらく全人類が知っている”悪魔”を実際に見たことがある人物がどれほどいるだろうか。

「いつの時代も、悪魔とか黒魔術とか、そーいったものは禁書扱いになることが殆どでね。皆怖がって存在を隠しちまうのさ、そんなことしても無駄なのにな」
「…………」

 きっと、管理局の図書館とかでもそうなってると思うぜ。好き好んで調べたい内容でもないしな、とここで一旦言葉を切り、天井を見上げながらダンテは続ける。

「だが、どんなに隠して忘れようとしてもな、悪魔は確かに存在する。
 影の中だとかって言ったのは喩えとかじゃなくてね、ホントそんぐらい身近にいる存在なのさ。ま、こんな話してもしょうがないけどな」
「……悪魔に関してはまあ、分かりました。じゃあ、悪魔退治っていうことはダンテさんの仕事は今日で終わりですか?」

 なのはの疑問も最も。ダンテの返答次第で今後どうなるかが決まると言っても過言ではないからだ。
ただ、今日マリオネットを掃討した後に「まだ捕まるわけにはいかない」と言っていたことからも、ダンテの仕事はまだ終わってないと考えるのが妥当か。
なのはがダンテのその言葉を覚えていたかどうかは定かではないが。

「まさか。あんなんで終わりだったら最初からこねーさ。俺が来たのはな、”繋がる”かもしれないからだ」
「繋がる……?」
「悪魔が住んでる場所、まあ、魔界ってんだけどな。文字通り漫画とかに出てくるものを想像してもらえればいい。
 普通は魔界とこっち側の世界ってのは繋がってないんだが、なんの拍子か繋がっちまうことがある。
 お前さんが言ってたテメンニグル、あれはこっち側から魔界への門を開こうとした事件で、マレット島ってのは向こうからこっち側に門を開いた事件なんだ。真相はな」

 ダンテにとってはどちらも苦い思い出である。
結果的に世界を救った、といえば聞こえはいいのだろうが、ダンテ自身にそんなつもりはさらさらなく、それ故彼自身は今まで真相を誰にも話さなかったのだ。

「……じゃあ、ダンテさんはどっちもその門を閉じようとしたんですか?」
「結果的に閉じた、が正しいかな。一番の目的は閉じることじゃなかったさ。ま、その辺はどうでもいい話だけど」
「……その魔界の門が、今度は海鳴に開くっていうんですか?」

 僅かに震える声。ダンテが関わったとされる次元断層事件に魔界の門が関係しているのであれば、
それがもし海鳴市のどこかに現界しようものなら、海鳴市がどうなるかは推して知るべし、それゆえの恐怖に震えているわけだ。

67 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 20:07:23 ID:wuQG/9NQ



「まだ分からないな。魔界とこっち側ってのは実は薄皮一枚の差もない、文字通りお隣さんなんだよ。
 だから、ひょんなことで繋がっちまうことがままある。悪魔を呼び出す儀式だのってのが伝わってるのがそのいい例さ。
 条件さえ満たせばひどく狭い門だが、開けることが可能なんだ。ま、そんぐらいの門だったら世界の圧力に耐えられなくて勝手に閉じちまうんだけどよ」
「海鳴に開くかも知れない門っていうのは」
「まだ何も言えないが……俺の勘では、完全に繋がりうるレベルの門が開くんじゃないかと踏んでる」
「その根拠は」

 なのはにとっては悪い情報しか出てこない。
それでも真実を知ろうとするのは、やはりなのはという人物の強い意志がなせる業か、ダンテは内心子供とは思えない強靭な精神に舌を巻きつつ、説明を続けていく。

「一番の根拠は、勘。二つ目は……今日、マリオネット―――人形の軍団を掃除したわけだが、ありゃいくらなんでも数が多すぎだ。
 うっかり出てくるはぐれ悪魔なんてのはせいぜい2,3体なのが普通だ。50はいくらなんでもおかしい、高位悪魔が意思を持って送り込んだ―――そう考えたほうが自然だ」
「高位悪魔?」
「悪魔ってのは力が全ての連中でね。一番上を魔帝、その下に腹心。その下に上級、中級、下級っていう括りがある。
 腹心より下はひどく変動的なんだが、基本的に力の弱い奴は強い奴に絶対服従。
 その上で、魔帝とその腹心ぐらいを高位悪魔なんつー呼び方をしたりする。こいつ等は人間並みの意思と知能を持ってることが多いな」

 もっとも、どうやって相手を殺すか、どうやって人間界を征服するか、それしか考えてないんだが。とダンテは付け加える。
なのはにとっては最初から最後までが何も信じられない話ばかりで、でも、自身味わった今日の経験とダンテの目がそれを真実だと痛いほど教えている。

「……海鳴にもしその門が開いた場合、どうなりますか?」

 今までの情報を総合して、最も起こる可能性が高い最悪の状況について。

「さあな……場所にもよるし、規模にも、どっち側から開いたのかにもよるな」
「……じゃあ、この場所に、マレット島の状況が起きたらどうなります?」
「海鳴市一帯は壊滅するだろうな」
「そんな……」

 配慮も何もあったもんじゃない、ただ淡々とダンテは未来を予想し、その結果をそのまま告げる。
なのはも頭では分かっていたこととはいえ、やはり目の前に突きつけられるとショックが大きいようだ。だが、そんななのはに力強い声が掛けられる。

「そーいった事態にならないために俺がいる。安心しな」
「……ダンテさん?」
「今はまだ無理だが、向こうとの境界が薄くなってきたら、こっちから安全そうな場所に門を開く。その上で魔界に乗り込んで魔帝を叩きのめす。これで海鳴はまあ大丈夫だろ」

 今までと同じようにやはり淡々と告げるダンテ。一切の誇張もなく、彼が思うことそのままの内容が、なのはの絶望を僅かに溶かす。

「そんなこと出来るんですか?」
「出来るさ」

 ダンテの目はこれ以上ないくらいに真実を語っていた。
なのはは知らないが、ダンテは一度魔帝を魔界へ送り返した経験も持つ、対悪魔戦のエキスパートなのだ。その自負が、ダンテの語る言葉に真実の重みを乗せていた。


68 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 20:07:28 ID:vtZTdG/2
ネヴァンktkr
支援


69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 20:07:46 ID:wuQG/9NQ
9(終)


「……分かりました、信じます」
「よし、イイ子だ。じゃあ、子供はそろそろ寝る時間だ、また明日な」
「……はい、おやすみなさい」

 あばよ、と言ってダンテは部屋を出て行った。なのはは布団に突っ伏し、ダンテの話を反芻する。
悪魔、魔界、ひょんなことから知った真実はひどく残酷で、その上で自分は今その真実に対して行動をする権利を得たのだ。
ダンテに全て任せて震えながら結果を待つのもいいだろう、クロノたちに話した上で対策を練るのも悪くない。だが、なのははどうしてもそうする気にはなれなかった。

「……そうしたらダンテさん、今もこれからもずっと一人だ」

 誰にも語ることなく戦い続け、そしてこれからもその歩みを止めないであろう男。
ずっと一緒に歩くことは多分出来ないだろうけど、どんな偶然か刻が交わった今この瞬間だけは、彼の味方をしたい。
理由は分からないけど、強く強くそう思う。

「あーあ、どうしちゃったんだろ、わたし」

 ごろん、と仰向けになって一人呟く。何のことはない、なのはは、いざとなったらダンテと共に魔界に向かおう、なんて大それたことを考えているのだから。
常識的に考えれば無理だ。一人より二人、そんなのは同じぐらいの実力があってはじめて成り立つ話であり、なのはとダンテでは比べる対象にすらならない。
ダンテから見ればなのははお荷物でしかないのだ。

「分かってるよそんなこと。でもさ、放っとけないよね」

 だったら、門が開くまでの後僅か、それまでに強くなる。せめて、ダンテが背後を気にせず戦えるくらいには。

「よし、やるぞー!」

 決意も新たに、なのはは明日から訓練メニューを倍にすること、ダンテに師事することを決め、眠りにつくのであった。


70 :Lyrical Ma(ry:2008/03/05(水) 20:09:53 ID:wuQG/9NQ
Mission 02はここまでです
支援してくれた方、ありがとうございました

ネヴァンから分かるかもしれませんが、3の武具も1の武具もちらほら出てきます
その辺もお楽しみに

71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 20:18:17 ID:vtZTdG/2
GJ
これはなのはフラグかな?
ダンテカッコイイなもう。さすがSSStylishだ。
見事にダンテに影響されてるなのはに萌えた。

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 20:36:07 ID:cgrHxVSq
なのは世界にwiz全裸忍者が召喚されたら・・・

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 20:36:53 ID:cDRNRhym
なんでレズ厨房はユーノやクロノばかり叩くの?
エリオやヴァイスは?
ていうか本当にレズ厨に媚びだしたのにわざわざ男キャラ出したんだろう
開き直ってOPあたりで男キャラ総抹殺とかすればある意味伝説になれたのに!

74 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/05(水) 20:37:04 ID:QQsPMMuk
おやまあ、ダンテがいい男だ。GJ!!
そう言えば、デビルメイクライのクロスは多いけど、A’Sの時はないですよね?

75 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/05(水) 20:42:33 ID:YKeFDwmY
どうもこんばんはなリリカル×アセリアです。
予約状況はどうなってるでしょう?
今夜23時ぐらいにリリアセの最新話を投下したいのですが。

あっ、自分は感想を書くのは得意ではないのでこの一言を他の職人様方に

GJ!!!!

76 :Lyrical Ma(ry:2008/03/05(水) 20:44:51 ID:wuQG/9NQ
>>71
これからもっと酷く影響を受けていく予定ですw

>>74
これは無印直後ですね
カートリッジシステムすら未搭載のレイジングハートで頑張ります

77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 20:53:20 ID:q7M/vvAP
GJ

カートリッジなしなのか!
この事態を乗り切った頃には基礎能力が半端なく上がっていそうな
闇の書涙目か?w

78 :旅ゆく人:2008/03/05(水) 20:54:55 ID:boczz4RQ
何々、またGJな予感ですか?
こっちは、いよいよ追い込み段階で、読んでなかったですよー。


てな訳で、0時に投下できるかもなのですが、予約入ってましたっけ?

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 21:00:06 ID:K2aetr0x
あっさり高町家にご招待乙!

ってか、このシローさん大らかすぎw
そして、ここ最近の作品では殆ど見かけないなのはフラグな予感にktkr。

しかし夜も良い時間に幼女の部屋に訪問するスタイリッシュな男前……
出来上がってるらしいパパンはともかく、むっつり兄に見つかったら一悶着起きそうな予感。

80 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/05(水) 21:01:21 ID:QQsPMMuk
>>76
無印直後でA’S前と言うことですね。わかりました。
それと投下いきます!

81 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/05(水) 21:04:11 ID:QQsPMMuk
 広間では、テスタロッサ軍全員が集まり、舞台の上にはアルフ、トーレ、セッテがフェイトが来るのを待っている。

「フェイトお嬢様、遅いですね……」
「アルフ殿、フェイトお嬢様のところに行ったのでは?」
「行ったけどさ、フェイトは着替えてこっちに行ったのかと思ったら、……、ああ、やっと来たよ」

 三人が噂をするフェイトが、ようやく姿を現す。

「フェイト、どこ行ってんだい?」
「ちょっと、あっちの方の確認をね……」
「フェイトお嬢様、そろそろ……」
「うん、わかってる……」

 アルフ、トーレ、セッテはそれぞれの席に着き、フェイトは舞台の台の前に立ち、演説を始める。

「皆さん、ここに集まってもらってありがとうございます」

 フェイトはまず、皆にお礼の言葉を言う。

「本来ならここにはもう何十人もの人がいるはずでした。彼らは私達のためにここにはいません。ですが、私達はそれをばねにしなくてはいけません」

 フェイトは、次元部隊を閉じ込めるのに残った囮部隊の面々を労い、ここにいるメンバーを励ます。

「彼らのためにも、私達は次の作戦を実行しなければいけませんが、その前に私が何故こんな事をするのかを改めて言います。
私はかつて、母プレシアの指示に従い、管理局と敵対していました。しかし、ある民間人のために私は敗北、管理局の保護下に置かれ、母は虚数空間へと消えました。これが皆さんの知るPT事件です」

 フェイトはPT事件での経緯を少しだが皆に話す。

「それだけならまだいいです。しかし半年後に起こった闇の書事件で、管理局にいる一人の提督は、ロストロギア「夜天の魔導書」当時の呼び名は「闇の書」がどこにあるのかを突きとめたのにも関わらず、
それを管理局に報告をしませんでした。これは職務怠慢としか言えません。それから10年後のJS事件の首謀者、ジェイル・スカリエッティは当時の地上部隊のトップ、レジアス・ゲイズと最高評議会が匿っていたのです。
しかもスカリエッティは、その最高評議会が作り出した存在だったのです。これは管理局が次元犯罪者に加担していたとしか言いようがありません」

 確かに闇の書事件にしろ、JS事件にしろ局員の一部は知っていたのに、他の人間に内緒にしていたのは紛れもない事実である。

「そしてその後、調べた事によると、先に言った私の母プレシアは、かつては管理局の技術部に働いていたのですが、母の上司が母に無理難題な実験を押し付け、その実験が失敗すると、その上司は責任をすべて母に押し付けました。
これはどう考えても管理局が腐っていたとしか考えられません」

 そのフェイトと言葉に、周りは賛同する。

『そうだ、そうだ』
『管理局は傲慢だ!』

 フェイトは、騒ぐ人達を静めさせる。

「皆さん、お静かに願います。話はまだ終わってません」

 フェイトの言葉を聞き、周りは静まる。

「私はその腐敗した管理局粛清のために、この開発した「時の庭園」をグラナガンに落とすことで、管理局がいかに愚かで腐敗したものかと教えようと思います。
「時の庭園」はかつて、私や母プレシアが住んでいたもので、これはそれを真似たものですが、これを落とすことで、母が味わった怒りと悲しみを管理局は思い知るでしょう。
そして私は、母プレシアの元に召されるでしょう!!」


82 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/05(水) 21:04:19 ID:SMVhUOxk
うう、頭が痛い…それはそうと皆さんGJ!
ダンテのこのスレでの人気は凄い。たまには葛の葉ライドウも・・・
いや、強さ的に互角だと思うんだ。マクロスもどきを刀と拳銃で倒してるし。

そして――バイド汚染されたエロい人GJ!
そして支援。

83 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/05(水) 21:05:17 ID:QQsPMMuk
 その言葉に周りは熱くなり、鬨の声を上げる。

『おおおおおおお!! ジーク、フェイト! ジーク、フェイト!』

 フェイトはその言葉を聞いて、皆に敬礼をする。
 近くに座っていた、アルフ、トーレ、セッテも立ち上がって、敬礼をしながらそれぞれ考える。

(フェイト、あんたが決めた道ならあたしはもう反対はしない)
(フェイトお嬢様、どうかその目標を成し遂げてください。私も惜しまず協力します)
(フェイトお嬢様、微力ながらも私もついていきます)

 テスタロッサ軍は演説を終えて、出撃準備に入る。
 フェイトは「時の庭園」を見ながら、こう思う。

(時の庭園、私のために……。ごめんね……)

 そしてテスタロッサ軍は出撃し、「時の庭園」を次元航行空間へと出現させ、ミッドチルダの方へと進軍していく。
 すべては管理局粛清のために……。



 テスタロッサ軍の動きは、管理局側は察知したが、ミッドチルダに近く、テスタロッサ軍に近い部隊は、機動六課のみであり、
 他の部隊はどう考えても、たどりつくのに最短で3日はかかる。
 本局はすぐに機動六課のいるXV級艦船「クラウディア」に連絡を入れる。

「艦長、本局からの通信で、ただちにテスタロッサ軍の進撃を阻止せよとの事です」
「了解したと返答してくれ」
「はい!」

 オペレーターが返信を送っている間に、クロノはブリッジにいるなのは達に言う。

「聞いての通り、フェイトが動き出した。皆、頼んだぞ!」
『はい!』

 クロノやなのは達は敬礼をし、ハッチへと向かう。
 ハッチに着いた面々は、なのはを気遣う。

「なのはさん……」
「なのはさん、フェイトさんを助けましょう」
「僕達も頑張ります」
「なのは、テスタロッサに一発ガツンとやってやれよな」

 スバル、ティアナ、エリオ、ヴィータの言葉になのはは励まされ、なのはは答える。

「皆、ありがとう」
「それじゃあ、皆、行こうか!」
『はい!』


84 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/05(水) 21:05:45 ID:QQsPMMuk
 クラウディアのハッチは解放され、なのは達はそれぞれバリアジャケットを身に纏い出撃する。
 皆がバリアジャケットを身に纏う中、皆がなのはのバリアジャケットの変化に目を奪われる。
 なのはのバリアジャケットは、白い服で、ロングスカートであり、胸には赤いリボンがついている。
 そう、この姿は昔、なのはとフェイトが始めてあった時の格好そのものである。

「なのは、その格好は前の……」

 ヴィータがなのはのバリアジャケットが昔の仕様になっていると思い、なのはに尋ねる。

「これの事? これはね、フェイトちゃんも昔のバリアジャケットにしてるのを見て、私も昔のに変えてもらったの」
「なのは、それはテスタロッサのためか?」

 今度はシグナムが、なのはに尋ねる。

「はい……」
「なのはちゃん……」

 はやては、いかになのはがフェイトの事を思いやっているかと言う事が、その言葉だけで伝わると感じている。

「それよりも、早く行きましょう!」

 なのはが皆を促して、時の庭園へと向かう。
 そう、フェイトを止める為に戦いに行くのだ。

85 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/05(水) 21:06:24 ID:QQsPMMuk
投下完了。今回は割りと短いです。次回はもう少し長くなりますね。

86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 21:50:37 ID:tfohcUZT
>『おおおおおおお!! ジーク、フェイト! ジーク、フェイト!』
>フェイトちゃんも昔のバリアジャケットにしてるのを見て
なんだかどこぞのファンクラブかと思っていしまったw

>>78
大丈夫ですよ。待ってます。


87 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/05(水) 22:12:39 ID:SMVhUOxk
GJ!果たしてこれからどうなるのか――。

絵板にMAD貼られてて吃驚しました。絵師様及びMAD職人の方に感謝。


88 :魔法少女リリカルなのはStylish:2008/03/05(水) 22:35:42 ID:Py0YSKEW
>ヴァルゼルドはフラグ立てを(ry
なんだ、釣り動画ならぬ釣りSSか。
―――そんな風に考えていた時期が、俺にもありました(具体的には読み終わるまで)
そんな、お前…ヴァルゼルドが出るってタイトルで分かったから、また微笑ましさと切なさを魅せてくれるのかと期待してたら、エロなんて。しかも、ヴィヴィオが攻めなんて……っ!
なんて、卑猥―――。
おおよそ予想不可能な組み合わせと展開に、これはもう性欲を持て余すwww
優しいロボットと少女は癒し系だと思ってたのに、不思議! ドキドキする!(性的な意味で)
どうしてくれる、また一つ僕の中のモンスターが目覚めてしまったじゃないか。

>LMS
やっぱりポリス系の人とは相性の悪いダンテ。クロノが当時まだ少年であることも含めて、もう憎らしさ倍増ですね。
いや、こういう真面目と不真面目はぶつかり合うと案外悪友になれると思いますけどねw
個人的に第二話はサービス要素満点なおいしい内容だと思いました。
クロスキャラは、やっぱり戦闘よりも多くのクロス先キャラと交流してこそ、読んでて楽しいと思いますので、ここで高町家とダンテの交流が描かれたのは嬉しかったですね。
っつか、ネヴァンをギターとして誤魔化しきってるwwいや、確かに素人は言われたら騙されそうだけどさw
しかも、歌が『Devils never cry』というのが密かにニヤリですね。
他にもなのはの部屋で語り合う二人とか想像してニヤニヤ。この作品は幼女なのはとの会話が多くていいなぁ。
私自身もDMCのクロスを書いてますが、こちらでは絶対に出来ない展開を描かれていて、その新しさに惹かれます。
次回もなのはとダンテのコンビに期待ですね。
ところで、折角海鳴に着たんだから、英語つながりでアリサとの絡みなどどうだろう?(何かを期待する瞳で

89 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/05(水) 23:00:52 ID:YKeFDwmY
大丈夫だよな……と確認しつつ投下したいと思います。


 閃光が走る。

「――っ!」
「――っ!」

 走る閃光は2つ。 ブルーとオレンジの閃光が広いが狭い空間を駆け抜ける。
 そのどちらもが常人の出せる速度の領域ではない。 しかしそんなのは常人ではの話だ。 簡単な話、どちらの人間も常人などではないのである。
 片や、人を超えるべく造られた存在――戦闘機人トーレ。
 片や、人を超え、神の領域に踏み入ようとする存在――神剣使いティアナ。
 常人の領域を超えた2人は更に高みを目指さんと、訓練を行っているのだ。

「そこおぉぉ!!」
「くううっ!!」

 速度と機動力で勝るトーレが、その力を生かしヒット&アウェイを繰り返して攻撃を仕掛けていく。
 対してティアナはパワーと攻撃範囲が上回っている。 それを生かした攻撃をしようとするが、トーレとしてもティアナのパワーと攻撃範囲を理解している為、その利点を使われないように攻撃を仕掛けていく。
 だがティアナもただやられっぱなしではない。 速度では確かにトーレに勝てない。 だがトーレがこちらに攻撃するには接近しなければならないのだ。
 元々ナンバーズは個々に特化した能力を持っている。 トーレもその例に漏れず、近接特化型に近い。
 ならば近づいてくる時を狙って、カウンター攻撃で迎撃すればいい。

「はあああっ!!」
「ぐっ!? なるほどな!!」

 攻撃仕掛けた瞬間に迎撃の一撃を左腕に受けて、すぐさまティアナの戦法を理解するトーレ。 その為、一度間合いを取るが、どうしたものかと思考する。 離れていては、ティアナの遠距離魔法のいい的でしかないのだが、数秒でも考える時間が欲しかった。
 遠距離戦をするのは論外でしかない。 自分では勝つ事は出来ない。 では中距離戦か? 否、やはり中距離での攻撃能力が乏しい自分とは違い、ティアナならどの距離でも満遍なく攻撃してくるだろう。
 そうなると、やはり近接戦闘が一番いいのだろう。 が、あちらの防御フィールドは硬く、このままのヒット&アウェイ戦法ではこちらが先に力尽きてしまうだろう。
 ならば、一番適切な攻撃方法は。

「一撃で……!」
「終わらせる!」

 ほんの数秒で同じ結論に至った2人が同時に激突。 大爆発を起こした。



 ○―――○




90 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:01:29 ID:b9dC2esy
支援

91 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/05(水) 23:03:37 ID:YKeFDwmY
「うわぁ、派手にやってるっスねぇ」

 訓練室内を見る事が出来る大部屋で、ティアナとトーレの戦闘を見ていたウェンディがその激しさに呆れた声を上げた。
 2人共、規格外な力を持っているのだが、その訓練も規格外である。 何処からどう見たって実践そのものとしか思えない。
 放たれている一撃一撃が必殺の威力を持った攻撃だ。 直撃すればお互いただで済む事はないだろう。
 が、それに構わず2人は攻撃を繰り返しているのだ。 訓練にも関わらず。

「まぁ、初めてだからな。 お互いの実力を知りたいんだろう」
「そんな感じっスねぇ」

 チンクの言葉に頷くウェンディ。 今日からティアナも加わえた訓練が開始されたのだ。
 そこで最初にトーレがティアナの実力を知りたいと言ったのが原因である。
 それで始まった訓練は蓋を開けてみれば、殆ど実践と変わりないものであったのだ。 これを見ればさすがに呆れるしかない。

「でもティアナのおかげで集団での戦闘が楽になりますわ」
「うん」

 指揮官タイプであるクアットロとオットーがナンバーズ+αの部隊運用について話し合っている。 そんな2人が注目している点は、やはりティアナの汎用性だろう。
 近接戦闘が可能であり、中遠距離戦闘もこなし、更には幻影というサポートスキルも兼ね備えた遊撃要員である。 そのおかげで、ナンバーズでの戦闘行動の幅がかなり広がったと言っていい。
 更に言えば、指揮能力も悪くない。 自分達が他の仲間達を指示出来ない状態に陥れば、彼女が次席指揮官として引き継げるだろう。

「やっぱり地上本部襲撃は予定通りに?」
「ウーノ姉様からの話では、襲撃日の変更はなし。 ただ訪れる主要人物が一部変わっている程度よ」

 チンクの問いにウーノから話を聞いていたクアットロが答えた。
 更に違う点といえば、彼女達が襲撃をかける地上本部で行われる公開陳述会ではなく陸と海の合同対策会議である事だろうか。
 この対応は特におかしい点はない。 幾ら時空管理局のが鈍間な組織であっても、これだけ暴れれば対策会議の1つぐらい行われるだろう。

(でもあからさますぎますわね)

 クアットロは、この対策会議に疑問を抱いていた。 しかしそれと同時に納得もしていた。
 この会議の主催者と呼ぶべき存在がレジアス・ゲイズではないのだ。
 主催者は本局のとある提督。 クアットロの調べでは、レジアスとほぼ同期の人間である事が分かっている。 つまりこの人物はレジアスに手柄を取られたくないのだ。
 しかしそれだけの事で、行動を起こす筈がないだろう。 それ相応の準備が出来たに違いない。
 地上本部にもかなりのロストロギアが保管されている。 今回の襲撃はそれを狙うと同時に世界に宣戦布告する為だ。
 あちらとしてもこちらが派手にやらかす事を理解したのだろう。
 なるほど。 確かにこれだけのお膳立てをすれば、襲撃してくる可能性は高い。 そして彼女達は既に襲撃する気満々である。

(ふふふ、しかしその見積もりが甘い事を教えてあげますわ)

 既にこの人物が用意している戦力を把握している。 それを踏まえてクアットロはそう思った。 確かに本局の所属部隊をかなり用意しているが、こちらが予測していたものよりも少なく感じられた。
 もしレジアス・ゲイズが動いていたら、この程度ではすまないぐらいの戦力を用意していたに違いない。 そう考えると、これは自分達に有利な展開である。
 クアットロはレジアス・ゲイズの事を高く評価していた。 この男ならば、こちらに対抗出来るぐらいの戦力を用意出来るだろうとも思っていたのだが。


92 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/05(水) 23:06:10 ID:YKeFDwmY
(まさか派閥同士の抗争のせいとは……なんとも運がない人)

 多少は有利になったとはいえ、クアットロはまだ油断していなかった。 レジアスにとって不測の事態になった今、すぐに最善の一手を考えてくるだろう。
 彼の動きから見るにスパイの存在はばれていると考えておいた方がいい筈だ。 誰がスパイなのかは特定出来なくてもいると分かれば対策はある程度立てられるのだ。
 そうなると、もし自分があちら側の人間なら信頼出来る少数の人間だけを集め極秘裏に行動を起こす筈である。
 実際、レジアスの動きが読みにくくなっている。 どうやら危惧した通り極秘裏に動いているようだ。 最後の襲撃から2週間。 まだまだ短い時間でしかないが、当然と言えば当然だろう。
 このままあちらの戦力が完全に整う前に攻め入りたい所ではあるのだが、こちらも戦力の補給は必要である。
 下級ミニオンよりも強力なエターナルミニオンがかなりの数が揃っているが、ミニオンもランクが高い魔道師相手でも数を揃えれればそれなりに戦う事が出来る。
 ならば、自分達はどうするかと思う。
 戦闘能力的に考えれば、前線メンバーはエターナルミニオンクラスの力を手に入れていると言っていい。 そんな自分達が有効に戦えるにはどうするべきか。
 そこまで考えてどうするかと思考に入ろうとした瞬間、待機室に2人の人物が入ってきた。
 協力関係――実際は仲間と言っても問題ない――召喚師ルーテシアとそのデバイスであるアギトである。

「あらルーお嬢様。 どうしたんですか?」
「ん、ティアナは?」

 ルーテシアの答えに、クアットロは納得する。 この2週間でこの寡黙の少女がティアナに懐いている事を知っていたからである。
 ティアナはナンバーズに合流してからというもの、全員の世話を焼いたりしている事を知っているからだ。
 これのおかげか、ルーテシア以外のナンバーズもティアナとは仲が良くなっている。 クアットロ自身もそんなティアナとの関係はそれなりに気に入っている事を自覚している。
 しかしこれが、テムオリンの計画の一部である事をクアットロは知らない。 知る事はないのだ。

「ティアナならトーレと訓練中っスよ」
「そっか」
「そろそろ終わる筈だぞ」

 見た感じ、2人は既にへろへろである。 後、数回の攻撃で2人共ノックアウトするだろう。
 ウェンディの予想はトーレの勝利。 チンクの予想はティアナの勝利。 クアットロとしてはダブルノックアウト。 結果としてクアットロの勝利で終わる事になる。
 最後の力を振り絞った2人が繰り出した拳の攻撃がお互いの顔面に直撃。 そのまま仲良くノックアウトする事になった。



 ○―――○




93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:08:01 ID:aUDwujLy
私怨w

94 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/05(水) 23:09:43 ID:YKeFDwmY
「んー、やるわねトーレ」
「そちからこそな」

 ダブルノックアウトした後、回収されて治療された2人が私服に着替えてクッキーを食べながらさっきの訓練について話し合っていた。
 お互いの長所や短所などをそれぞれ指摘していく。 本当ならクアットロ達にも色々と聞きたいのだが、2人の治療が終わった後にスカリエッティから呼び出しがあった為、退室していた。
 トーレのその速度から繰り出される連撃が持ち味と呼べるのだが、一撃一撃自体はティアナにしてみれば然程重くないとの事。 雑魚ならともかくティアナクラスになると決定的な一撃にならないのだ。
 対してティアナは一撃はかなり重く防御力もあるのだが、速度がそこまで高くない。 勿論通常の魔道師などと比べれば断然に早いのではあるが、やはり同レベルの相手になると話は変わってくる。
 しかし決してそれだけで終わる訳がない。
 トーレは【切り札】が残っているし、ティアナは【幻影】というスキルを持っているのだ。
 かつてティアナが【ティアナ・ランスター】であった頃の【幻影】は衝撃を与えてしまえば消滅してしまう弱いものであったのだが今は違う。
 ティアナが本気になれば、質量を持ったままの幻影を数体作り出す事が出来る。 つまり速度がない分、幻影による数でどうにかしようと言うのだ。

「しかし幻影の数が少ないな」
「今の私じゃ、あれだけ精度が高い奴を出すとなると4体が限界よ」

 逆を言えば、質などが下がる奴ならば相当な数を出せると言う事だろう。
 クアットロのIS――シルバーカーテンと組み合わせれればそうとう強いのではないだろうか?
 正体不明の幻影と、多少ながらも質量を持ち実際に攻撃を仕掛ける事が出来る幻影。 この二重の嘘と幻は相手に困惑と躊躇いなどを出させるに違いない。

「ん、それにしても美味しいわね」
「そうだな。 誰が作ったんだ?」
「私です」
「ディ、ディード!?」
「……なんでメイド服なの?」

 頭も休ませる意味で、新しい話題をふったティアナにトーレが続く。 そんな2人の疑問に答えたのはメイド服をきたディードであった。
 何故メイド服なのかとティアナは問い詰めたかった。 そんな事を悟ったのか問い詰める前にディードが答えてくれた。

「いえ、この前雑誌を買って来たセイン姉さんが折角ならこれを着ろ、と言われましたので」
「ああ、そういえば本を買っていたな」

 トーレが思い出したように頷く。
 先日、ナンバーズ2――ドゥーエとの情報交換の時の帰りに本屋で何か買っていたのを思い出したからだ。 しかしまさかメイド服とは。

「何か作業の時はこれを着ろ、との事です」
「そうなんだ」

 テムオリン様の手伝いをする時は自分も着た方がいいのだろうかとティアナは思い、後でセインに聞いてみる事にする。

「ティアナ」
「ん、どうしたのルーテシア?」

 同じくクッキーを栗鼠のように食べていたルーテシアが声をあげる。 それに答えるティアナ。
 どうもこの少女――ルーテシアと出会ってから、ルーテシアを守らなくてはいけないと思うようになっている。
 そう守らなくてはいけない。 自分の主であるテムオリン様の願いを叶えるだけではなく、ルーテシアやナンバーズの皆を守らなくてはならないとも思ってる。
 これはきっとこの2週間の間、ともに過ごしたおかげで出来た想いだろうと思うティアナ。 悪くはないと思う。
 テムオリン様への忠誠心こそが一番だと思うが、友人や妹のように思える子達を守れるのは誇らしいと思える。
 しかし彼女もまた気づいていない。 その【想い】こそがテムオリンの手によって植えつけられた感情だと言う事に。


95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:10:53 ID:aUDwujLy
終り?

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:11:36 ID:Sgp2M/we
支援

97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:12:02 ID:SMVhUOxk
支援

98 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/05(水) 23:12:27 ID:YKeFDwmY
「明日、ドクターに頼まれてレリックの探索に行くの。 手伝ってくれないかな?」
「ええ、任せておいて」

 だが、ティアナはそれを気にしない。 気にする必要もない。
 例えその事を知ったとしてもティアナは、テムオリンが成した事ならそれは意味があるものだと思うからである。
 そして大切に思っているこの気持ちを大切にしたいからである。

「ならば私も付き合おう」
「ん、私も同行させてもらいます」

 トーレとディードもまた協力を申し出る。
 確かに世間では彼女達は【悪】なのだろう。 だが、そうやって微笑みあう彼女達は紛れもなく【家族】であった。



 ○―――○



 ん、と朝日が眼に入ってくると同時にスバルの目が覚める。
 まだ眠たい体を無理矢理起こして、時計を見れば何時もの起床時間だ。
 体を起こす。 おきて目に入ったのが【彼女】と共に過ごしていた部屋でない事に、心の奥で痛みを覚えるが表情に出す事はしない。 そんな事をすれば、同室の2人に不安を与えるだけだと知っているからだ。
 スバルが起きたのに反応して、同じベッドで寝ていた2人も目を覚ます。
 まずは挨拶が大事だと、少し寝ぼけ顔の2人に笑いかけて挨拶をした。


「キャロ、ヴィヴィオ。 おはよう」
「おはようございますスバルさん」
「ん、おはようスバルお姉ちゃん」

 あれから2週間。 痛みと後悔を胸にスバル・ナカジマは必死に生きていた。

「ヴィヴィオちゃんもおはよう」
「キャロお姉ちゃんもおはよう」

 あの時助けた少女――ヴィヴィオと共に暮らしてから2週間、キャロも大分慣れてきたようだ。
 キャロ自身、あまり同年代――正確にはキャロより年下なのだが――の子と接した事がなかった為、最初の頃は慣れていなかったようだが、もう大丈夫のようだ。
 うん、と2人の仲の良い様子を見て頷くと着替えを始める。 朝の訓練があるのだ。

「朝の訓練?」
「うん。 御免ねヴィヴィオ」
「ううん。 大丈夫アイナさんが来てくれるから」

 朝の訓練や仕事の間に世話をしてくれるアイナ・トライトンさんには本当に頭が上がらないと思う。
 そんな事を思ってるとキャロも準備が出来たようだ。 その間に既に起きていたアイナさんへの連絡は済ましてあるから、数分経てばやってきてくれるだろう。
 準備は出来たと判断すると、スバルとキャロは訓練に向かう事にした。


99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:13:02 ID:Col2z98d
支援

100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:13:58 ID:aUDwujLy
支援

101 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/05(水) 23:14:53 ID:YKeFDwmY
「じゃあ行って来るね」
「行ってきます」
「行ってらっしゃ〜い」



 ○―――○



「スバル、あの子――ヴィヴィオの様子はどうかな?」

 高町なのはがそんな事を聞いてきたのは、早朝訓練が終わった帰り道でだった。
 あの子――ヴィヴィオは特殊な事情を持った少女である。 自分達の上司である彼女が気にかけるのは当然だ。
 それを知ってるからスバルはこの2週間の様子を簡単に説明し始めた。

「特に変わった様子は見えません。 普通の女の子だと思うんですけど……」

 スバルが言いよどむのも分かる。 この2週間、一緒に過ごした時の様子を見れば普通の女の子にしか見えない。
 そうなのではあるが、彼女を見つけてきた時の様子と姉であるギンガの話から、そうではないと状況が言っているのだ。
 ヴィヴィオに繋がれていた鎖に括り付けられたレリックケース。 そして子供用の生体ポットの残骸。
 そのどれもがヴィヴィオがただの少女ではない事を示しているのだが、共に暮らすスバルにはそうは思えなかった。 キャロやエリオもまた同じ考えである。

「そっか……念の為に聖王教会の護衛がついてるから大丈夫だと思うけど……」

 あの子が何の意味を持っているか分からない以上、守らなくてはいけない。 聖王教会のカリムの部下の騎士が出向という形で、六課に滞在しているのはこの為である。
 因みにこの件についてはレジアス・ゲイズ中将の許可も出ているので、なんら問題ない。
 本来ならば、はやての守護獣であるザフィーラがこの仕事に就く予定であったのだが、クロノ・ハラオウンの要請で別件の仕事に出向しているのだ。

「大丈夫です。 あの子はちゃんと守りますよ」

 自分が助けた子に懐かれるのは悪い気はしないし、何よりもかつて自分を助けてくれた人のようになりたいと言う想いもあるからである。
 しかしなのはには他に気がかりな事があった。
 敵に洗脳されたのか、コピーされた偽者なのか分からないスバルの親友。 その彼女が敵になってくる可能性は高い。
 彼女が本物か偽者かは分からないが、絶対に助けたいとなのはも思っている。 しかし世の中に絶対はない。 非殺傷設定が通用しない以上、彼女を殺してしまう可能性だってあるのだ。

「ティアナの事は……」
「大丈夫ですよ」
「えっ?」


102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:15:02 ID:SMVhUOxk
sageようぜ支援

103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:15:37 ID:aUDwujLy
支援

104 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/05(水) 23:17:03 ID:YKeFDwmY
 スバルはそう言い切った。
 確かにティアナの事を考えるのは辛い。
 だが敵になったとはいえ、生きている可能性を知った時に感じたのは何よりも嬉しさであった。
 死んでもう会えないと思っていた親友が生きている。 例え敵になっているとはいえ、助けられる可能性がある。 スバルにはそれだけで十分であった。
 姉であるギンガも六課に出向してくる。
 友がいる。 姉もいる。 尊敬する人がいる。 仲間がいる。 1人では出来なくてもこれだけ仲間が集まれば絶対に助けられると信じている。

「絶対に私が――私達が助けるんです!」
「……うん! そうだね」
「はい!!」

 絶対に助けてみせる。 親友であるティアナを。
 スバルはそれを決意すると、更に強くなると誓ったのであった。



 ○―――○



「ドクター、準備は着々と進んでいます。 1ヶ月後の地上本部襲撃は問題なく決行出来ます」
「そうかい。 ウーノにクアットロ、2人共よく働いてくれたね」
「いえいえ、ドクターの為ですから〜」

 スカリエッティの研究室に、報告にきたウーノとクアットロ。
 地上本部襲撃にはやはりそれ相応の準備などが必要である為、2人は各方面から資材や物資の調達を行っていたのである。
 しかしスカリエッティの顔はそれほど晴れてはいなかった。 何か考え事があるような表情である。
 そんなスカリエッティの事を見て、2人は首を傾げる。 ドクターがかつて自分達に話してくれた夢。 それがもうすぐ見られるというのに、何故表情は暗いのだろう。
 暫く2人は待っていると、何か意を決したように顔をあげる。 すぐに3枚のディスクを取り出すと、スカリエッティは2人に4枚のディスクを渡してきた。

「ドクター、これは?」

 何のラベルも貼っていない。 よく見れば、通常の方法では見る事が出来ないようになっている特別製のディスクだ。
 このディスクの回覧方法はナンバーズの中でも古参に位置するウーノ、ドゥーエ、トーレ、クアットロの4人だけである。

「トーレに1枚渡しておいてくれ。 ああ、安心してくれたまえドゥーエには既に渡してある」
「ドクター?」
「ウーノ、クアットロ。 そのディスクは私の身に何かあった時に開いてくれ」
「え?」
「まぁ、保険のようなものだよ。 あまりに気にしなくていい」


105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:18:15 ID:aUDwujLy
ガンガレ

106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:19:10 ID:Col2z98d
待て!それは死亡フラグだ!支援

107 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/05(水) 23:19:13 ID:YKeFDwmY
 そういうが、気にするなという方が無理である。
 だがウーノとクアットロはもちろん、トーレもドゥーエもディスクを今回覧するという事はないだろう。
 4人とも、スカリエッティの事を信頼しているからである。
 そして何よりも、スカリエッティの身を危険に晒せる気など更々もない。
 そう決意しながら2人は研究室を出て行った。

「……開かれなければそれでいいのだがね」

 だがそんな優しい未来はないのだろうと思い、スカリエッティは再び研究に没頭する事になる。
 彼の子には、己の未来に覚悟を決めた表情が浮かび上がっていた。



 ○―――○



「ふふふ、始まりまでの時間は僅か。 楽しみですわ」
「勝たねばなりませんな」

 スカリエッティのアジト――否、聖王の揺り篭の中枢部でテムオリンとタキオスはいた。
 目の前には、中枢部に組み込まれた一振りの剣。 この剣こそが彼女達の切り札となる代物だ。

「既に『――』にはこちらが手に入れたロストロギアから変換した魔力を注ぎ込んでおきました」
「残りは、ドクターの『器』と残りのロストロギアさえ手に入れれば……」
「ええ、あの時予定していた以上の威力になるかと」

 かつて破られた同じ方法ではあるが、これほど効率的な方法がないのも事実である。

「時深さんの事ですわ。 すぐ気づくでしょう」
「しかし、ここに来させる訳にはいきません」
「ええ。 そして今度こそ世界の秩序を護らなくてはならない」

 地上本部襲撃まで後、1ヵ月。 世界は人々の思惑をよそに、時間を進めていくだけであった。




 リリカル×アセリア SCENE08 絆 END
                          →
                           NEXT SCENE09 秩序の攻撃

108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:20:34 ID:aUDwujLy
リリカル×アセリア氏乙です

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:21:37 ID:SMVhUOxk
GJ!ティアナの動向が気になるところ。

110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:22:14 ID:3seEr0Vz
しえん

111 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/05(水) 23:23:04 ID:YKeFDwmY
本日の投下はここまで。 次回から地上本部襲撃に入ります。
やっとアセリア組みを書けそうです。

では。

112 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:27:50 ID:Col2z98d
GJ!
中将がスカ陣営から要注意人物にされている!
そしてナンバーズと親交を深めるティアナ、これもテムオリンの計画の内か。
スバルの決意は実を結ぶのか!そしてスカのディスク。
次回は大きな動きがありそうだな。

113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:29:39 ID:aUDwujLy
GJ!!!!!!!!!
図々しいでしょうが連続投稿期待してますw

114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:31:22 ID:3seEr0Vz
支援できなかった…
GJ、求めを見たときのユウトの反応が楽しみっす

115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/05(水) 23:33:40 ID:q7M/vvAP
GJ
ティアナがエターナルへの道を順調に昇っている…!

116 :Strikers May Cry:2008/03/05(水) 23:55:33 ID:EQrx4x7J
>>70
LMC氏、今回も素晴らしいですね、GJ!!
以外に幼なのはに気さくに接しているダンテというのも新鮮で面白いです、アニメ版の影響でそっけない男という印象が出来つつあるので。
敵は人界進出の悪魔ですが、やはりボス級が出てくるんでしょうね、楽しみです。

しかし、なのはがであって1日も経ってないのに既にカミさん的ポジションになってるてん、このままじゃ本当に10年後あたりにくっ付いてそうで恐いぜ(だがそれはそれで面白そうだ)。
そしてダンテの当面の資金源は翠屋でバイトか路上ライブと予想してみる。

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 00:17:47 ID:RZugXYaF
>>LMS氏
一気に読みましたが少し気になったことが……
一話で「とある賞金稼ぎ」からの証言が載ってますが
内容から考えてレディだとおもうんですが……
彼女ってダンテの「トニー・レッドグレイブ」って偽名知らないのでは?
3の時点で既に「トニー」って名前は使わなくなってるはずですし
どうなんでしょうか?

118 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/06(木) 00:25:05 ID:0WzoIyi5
GJ
四十分ごろに投下良いですか?
今回なのは分ちょっと少ないですけど先の話のために…

119 :Strikers May Cry:2008/03/06(木) 00:28:56 ID:0PIx0N3n
>>117
っていうかこの氏のSSに登場するダンテはゲームの1の後みたいですから問題ないと思いますよ。
3から1にいくまでにある程度タイムラグ(ダンテの老け具合からみるに数年くらいと予想)があるでしょうからその過程でレディがダンテの昔の通り名を聞いてもおかしくないのでは?

120 :リリカルサンダルフォン ◆ZFYhPjiPGw :2008/03/06(木) 00:37:47 ID:VZgtt3gh
職人の皆さん乙! どれもこれも素晴らしいSSばっかりだぜ!

ただいま以前ウロスで言ってた単発ネタの前編が完成したので、投下予約をしたいのですが……。
何時くらいに空いているでしょうか?

ライダー氏の後だとすれば、一時十分か十五分あたりに投下すれば良いですかね?


それはそうと支援。

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 00:41:34 ID:pjWEbuun
風は虚ろな空を逝けッ! 支援!

122 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/06(木) 00:42:06 ID:0WzoIyi5
僕の後は大丈夫だと思います。

じゃあ行きます。(嫌な人には嫌な展開かもしれませんのでご注意を)

【機動六課サイド】八話「Chosen Soldier」Aパート

【機動六課隊舎 医務室】
デスガロンと戦い、そしてドラスに変化し、体と心に大きなダメージを負った拓哉と龍。
拓哉は勝に、龍は耕司に肩を組まれ、仲間たちと共に医務室に着いた。

「やぁ!拓ちゃん龍ちゃん。大分お疲れのようだね。」
「享一…」
「…(何でコイツが居るんだ?)」

龍はまだ享一が六課所属の医務官になったことを伝えられていなかったため、享一が医務室に居たことに驚く。
しかし、それ以上に龍を…そして拓哉を驚かす人物が享一の隣に座って居た。

「久しぶりだな…拓哉、龍。」
『望月博士!』

二人の開発者、望月宏博士だ。

「この人が…」
「拓哉と龍の…」

目を大きく開き、望月を見るティアナとギンガ。
勿論他の者達も、目を丸くして望月に視線を送っている。

「これが君の仲間たちか…皆、良い目をしているじゃないか。」
「あ…はい…」
「俺達の…大事な仲間です。」
「そうか…」

拓哉と龍は勝と耕司の手から離れ、宏にそう言う。
二人に信頼できる仲間達が出来たことに安心し、微笑む望月。
だが微笑んだのは数秒ほどで、直ぐに真剣な表情に切り替えた。

「だが…今はその話ではないな。」
「うぅ…」
「ええ…そうですね。」

拓哉と龍は目を細め何処か悲しみを含んだ目で望月を見た。
自分が狂乱し、仲間に襲い掛かったのだ。
心中穏やかではいられないだろう。


123 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/06(木) 00:43:30 ID:0WzoIyi5
「博士…僕と龍に…一体何があったんですか!?」
「それを教える前に、君達にはもう一度、「ネオ生命体」の話をしなければならないな。」
「ネオ…」
「生命体…」
「ああ、君達の仲間にも、聞いて貰おう。」

宏は拓哉と龍、そしてスバル達に、「ネオ生命体」の事について語り始めた。
「ネオ生命体」
かつて宏の父・望月博士が創り出した究極の生命体である。
頭脳を持ち、自己進化し、再生能力を持つ。
正に悪魔の生命体だ。
そのネオ生命体が周囲の機械を取り込み、進化したものが「ドラス」である。

「ほえ〜…」

「ネオ生命体」の詳細を聞き、スバルは感心する。

「ネオ生命体の詳細を聴くのは初めてかい?」
「はい名前だけは拓哉から聞きましたけど…なんかほんとすご…」
「スバル、ちょっと黙ってなさい。でも…それは話によると十五年前に…」

スバルの台詞の横から入り、望月に話しかけるティアナ。

「ああ…私は見たさ…フォッグドラスが十四人の仮面ライダーに倒されるところをね。」
「ではなぜ…それが二人の体内に…」
「…」

望月は自分が座っている椅子の脇に置いたトランクケースを開き、中からノートパソコンを取り出す。
そしてそれを立ち上げ、三つのドラスストーンの画像を画面に映し、拓哉やスバル達に見せた。
その中でセインとウェンディは、身を乗り出してパソコンを覗き込む。

「これって…」
「確か…ドラスストーンっスよね?」
「そうだ…この石の中に、ドラスの残留思念が残っていたんだ。」
『!?』

医務室に居るメンバーたちの背筋に戦慄が走る。
しかし拓哉と龍は、あまり動じているようには見えない。
むしろ「やっぱり…」という感じの表情をしていた。

「あまり驚かないようだね…」
「この石が奴の体内から出た以上、おかしく無いでしょう。」
「僕なんか、ドラスの声を聞きましたよ。」
「そうか…!」


124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 00:43:55 ID:C6d08TTt
支援

125 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/06(木) 00:44:37 ID:0WzoIyi5
宏は椅子から立ち上がり、拓哉と龍に深く頭を下げる。

『博士…』
「すまない…あの石の危険性は分かっていたのに…政府の連中を説得することが出来なかった…本当に…すまない!」

宏は声に嗚咽を混じらせ、いっそう深く二人に頭を下げる。
「二人はきっと僕を憎む。ガブリエルを憎む。」
宏はそう思った。
だが…

「博士、頭を上げてください。」
「俺達は…望んでこの体になりました。…後悔はしていません。」

二人は笑顔で、望月に微笑んだのだ。
今二人の心中は穏やかでは無いだろう。
異形の化物へと変わり、自我を失い、仲間を襲った。
本来なら、恐怖と自責の念に押しつぶされてしまうだろう。
しかし、二人は「後悔は無い」言い切ったのだ。
並みの少年に言えるような台詞ではない。

「それより教えてください。僕達はどうすればいいんです?」
「俺達の中に居るドラスを退けるためには…」
「それなら、僕の役目さ。」

宏の隣に座っていた享一が立ち上がり、両腕に術式が書いた白い手袋をはめた。
術式の色は緑色で、古代ベルカを表す逆三角形の形だ。

『享一?』
「表に出ようか…」

【機動六課隊舎訓練場】
享一は拓哉と龍、宏、そして六課のメンバーとナンバーズを引きつれ、六課の訓練場に移動した。
訓練場には既にウリエルとラファエルが待機しており、享一を待っていた。

「あ!マスター!」
「おせーぜ享一!」
「ごめんごめん。さ、始めるよ。」

享一は北の方角に、ウリエルは東の方角に、ラファエルは西の方角に向けて、三角形に広く広がり、拓哉と龍をその中心に立たせた。

「なんのつもりだ?」
「これから二人には、私達の魔法にかかってもらいます。」

ラファエルはキリっとした表情で龍にそう言う。

「魔法って…何なんだい、ウリエル?」
「名前は、「アイムマネンス・ストラグル」…日本語に訳すと「内在闘争」だ。」
「うわ、変な名前…」
「こらこら…馬鹿にしないでよ。」

享一は魔法の名前を小ばかにした拓哉に注意する。

「君達二人のために、開発していた魔法なのにさぁ…」
「え?」
「どういうことだ?」
「さっきも言ったとおり、望月博士はドラスの出現を危惧していた。だからもしもの時、君達が自分達の心の中で戦えるよう、特殊な魔法を開発して欲しいと僕に頼んだのさ。」
「僕らが…」
「心の中で…?」


126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 00:46:15 ID:sUGmcAcf
支援

127 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/06(木) 00:46:21 ID:0WzoIyi5
「心の中で戦う」
訳の分からない言葉を聞き、困惑する拓哉と龍。

「少し混乱するのも無理は無いか。この魔法について説明するよ。
この魔法は、とんでもない荒療治をするためのものさ。
…なにせ、君達の意識を君達の心の中に送り込むんだからねぇ、この時点で信じられない話さ。」
「僕らの…」
「心を…」
「フフ…こんな真似は、全ての医療魔法を限界まで高めた僕にしか出来ない芸当さ。」
「それ医療魔法かぁ?なんか違うだろ〜…」

医療系の効力には聞こえないその魔法の分類に疑問を抱く拓哉。

「まぁ、どっちかっていうとおかしな催眠術かもねぇ…」

享一もそれを否定せず、笑いながらそう言った。

「さて…ここからはまじめな話だ。君達二人は僕の魔法にかかり、意識を自分の心の中に飛ばして貰う。
おそらく君達の心の中には、まだドラスが残っているだろう。
君達でそれを倒すんだ。」
「倒す?」
「どうやってだ?」
「行けば分かると思うよ。そして、君らが勝てばドラスから開放される。」
「負ければ僕等はドラスに飲み込まれて、その瞬間体がより完全なドラスになり、永遠に自我を取り戻せない…とか?」

拓哉は冗談をいうような感じで軽く言った。
しかし、享一は目を細め、その台詞を否定しなかった。

「おいおい…マジかよ…」
「あくまで可能性だけどね。でも、対応策を考えて、麻生さんと瀬川さんを待機させている。」
『!?』
「フ…なるほど…」

龍は二人の名を聞き、不適に微笑む。
自分達がドラスになり暴走した場合、最悪の事態を避けるためにZOとJが自分達を倒す。
子供でも分かる簡単な対応策だ。
勿論拓哉もスバル達もそれを簡単に察した。

「ま、最悪の場合はしょうがないよね。僕らが死んでも、教官達が変わってくれるだろうし。いいよ…覚悟は出来てる。さっさとやってよ。」
「「内在闘争」か…面白い、俺も頼む。」

拓哉と龍は納得し、覚悟を決めて早めに魔法を受けることを決意した。
その目には一寸の曇りも無い。
だが…


128 :LMS:2008/03/06(木) 00:46:29 ID:bIv1z/Tu
支援だ! 質問は後できちんと答えさせていただきます

129 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/06(木) 00:47:16 ID:0WzoIyi5
「拓哉が…倒される…」
「ウソ…」
「そんな…」

「あいつが…ミスったら殺される…」
「龍…」

スバル、ティアナ、ギンガ、そしてノーヴェ、ディードは困惑していた。
「もし拓哉と龍がドラスに敗北すれば、彼らは真のドラスになってしまう。そして…ZOとJに殺される。」
二人は彼らと共に戦ってきた戦友だ。
仲間の死ぬ所など見たくない。
五人は思わず二人を止めようと考えてしまい、スバル、ティアナ、ギンガは拓哉、ノーヴェ、ディードは龍に駆け寄ろうとした。

「待った。」
「待ったっス。」

そんな時、機動六課の三人はなのはに、ナンバーズの二人はウェンディに声をかけられ、踏みとどまった。

『なのはさん…』
「スバル、ティアナ、ギンガ、心配なのは分かるけど…二人はもう覚悟を決めてる。止めても無駄だよ。」
『あ…』
「それに、拓哉君はどんな逆境からも立ち上がった人だよ?こんなのに、負けるはずが無いよ。
それに、三人が拓哉君を応援しないと、勝てる戦いも勝てなくなっちゃうよ。
だから止めるよりも、応援してあげなきゃ!」
『…』

三人はなのはに諭され、拓哉と共に戦った日々を思い出す。
確かにそうだ。拓哉は不利な状況に陥っても、重傷を負っても敵に勝利してきた。
それに優しくて強い拓哉の事だ。ドラスの意思になど決して負けないだろう。
三人はそう考え直した。

「ごめんなさい…なのはさん…」
「あたし達…あいつが強い人間だってこと、忘れてました…」
「私達は…拓哉君を信じます。」
「それで良いんだよ、三人とも。」

「ウェンディ!止めないで下さい!」
「あたしはまだあいつを殴ってねぇ!あたしに殴らせないまま死ぬなんて…」
「も〜、二人とも龍を信じてないんスか?」
『え?』
「龍がどんな人間だったか、思い出してみるっス。」
『…』

ディードにとって龍は自分の師匠。
腕前も良く、自分が逸早く強くなれるよう的確な指導をしてくれる。
喋り方は暗いが、優しい人間だ。

ノーヴェから見た龍は、暗くて、陰気で、偉そうで、スカした嫌な奴。
でも、自分の力を誇示したりはしないし、ノーヴェ達のこともいつもしっかりと考えてくれている。
彼が強くて優しい人間だということはノーヴェも充分知っていた。


130 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/06(木) 00:48:29 ID:0WzoIyi5
「…ごめんなさい…龍が強い人だということ…忘れてました。」
「クッ…!」
「でしょ〜。信じてあげなきゃ駄目っスよ。勝てる戦いも勝てなくなるっス。」

五人はなのは、そしてウェンディに説得され、拓哉と龍を信じることを決める。
その様子の一部始終を見ていた勝は、拓哉と龍に歩み寄って話しかけた。

「拓哉、龍。」
「麻生教官…」
「何ですか?」
「確かに最悪の場合、お前達を倒した後に俺と耕司がお前達の役目を引き継ぐだろう。
だが覚えておけ。
お前達の代わりに戦う人間は居ても、お前達の代わりが出来る人間は居ないんだ。」
『?』
「…分かったな。」
「は…はい…」
「…心得ました。」
「…それで良い。」

勝はそれだけ言うと、二人の傍から離れ、享一が張った陣の中から出た。

「さて…」
「行きますよ!」
「っしゃあ!」

享一は両手の手袋に書いた術式を輝かせ、ウリエルとラフェエルは着地して、ウリエルは刀身に古代ベルカの術式が書いた短剣を、ラファエルは柄に術式が書いたカンザシを取り出し、地面に突き立てた。
すると拓哉と龍の足元に緑色の巨大な術式が展開する。

「二人とも、準備はいいかな?」
「いつでもOK!」
「さっさとやれ。」
「よし…!」

享一もその場に座り、手袋をはめた両手を地面に付け、ウリエル、ラファエルと共に詠唱を開始した。

「気高き戦士の魂…」
「内なる邪を払うため!!」
「今…汝の中へ…」
『「アイムマネンス・ストラグル」!』

展開された術式が更に激しく輝き、二人の体を包み込む。
やがて光が晴れると、未だに展開され続けている術式の中心に、立ったまま目を閉じて静止している拓哉と龍の姿があった。
二人の意識はそこにはなかった。
三人が発動した「アイムマネンス・ストラグル」の効力により、二人の意思は自らの心の奥深くへと向かっていたからである。


131 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/06(木) 00:48:58 ID:0WzoIyi5
【精神世界】
「…ん?」
「ここか…」

二人が瞼を開けると、そこは巨大な断崖が反り立ち、辺り一面石や小岩だらけの景色が広がっていた。
そしてその場所の中心地には…

「待っていたよ…ボクの器たち…」

体表は白く、下半身が円形のオブジェとなり、姿は少年のような容姿をした不気味な生命体が、赤い瞳で二人を見つめていた。
この生命体こそ、ネオ生命体・ドラスである。

「君たちのほうから僕の物になりに来るなんて…歓迎するよ。君達の体は生身だからあまり嬉しくは無いけど…無いよりマシさ。アハハハハハ!」

ドラスは拓哉と龍を小バカにしたような笑みで笑い飛ばす、
しかし…

「笑っていられるのは今のうちさ!!」
「俺達はお前を倒す…そして…帰る…!」

二人はそんな挑発にも応じず、上着のチャックをはだけた。
そして二人の腰に返信ベルトが出現し、二人はそれぞれの変身ポーズを取る。

「変身!」
「変…身!」

拓哉はアウレフ、龍はヴェイトに変身し、ファイティングポーズを取る。

「フフフ…」

ドラスも怪しいはにかみ笑いをし、姿を緑色のバッタ怪人に変える。
巨大な尻尾が生え、肩にはマリキュレーザーが装備され、右手には三本の鋭い金属の爪が鈍く光っている。
これがネオ生命体・ドラスの怪人態だ。

『行くぞ!』
「…!」

ドラスは右肩のマリキュレーザーを連射し、ダブルライダーを攻撃する。
しかし、この程度の弾幕で怯む二人ではない。
ダブルライダーはダッシュでレーザーをかわしながらドラスに接近し、残り五メートルの距離まで近づいたところで空中に飛び、パンチポーズを取った。

『ライダーーーーーーーーーー!フライングダブルパンチ!!』

二人のパンチはドラスの胸部に直撃し、大きな傷をドラスのボディに刻み込む。
ドラスは傷を押さえながら十歩ほど後ずさり、苦しむような素振りを見せるが…

「フフフ…何てね♪」

ドラスの傷は一瞬にして再生した。
ネオ生命体の特殊能力の一つ、「再生能力」である。

「クッ…!」
「やはり俺達の攻撃は…」
「今度はこっちから行くよ…ハアァァァァァァァァア!!」

傷を癒したドラスは三本の鋭い爪を構え、ダブルライダーに飛び掛った…


132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 00:51:15 ID:bIv1z/Tu
熱い支援を受け取って!

133 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/06(木) 00:51:26 ID:0WzoIyi5
投下終了
ええ…お分かりになったと思いますが内在闘争の元ネタはブリーチっす。
いやぁ…内なる者と戦うにはこれが一番いいかな…と思ったもので。
それに都築さんも漫画からネタ取るの好きみたいですし。
次回も苦手な人には苦手な展開ですねぇ…
でも、八話の次は平成ラッシュの始まりですのでお楽しみに!

134 :LMS:2008/03/06(木) 01:11:27 ID:bIv1z/Tu
やはり主人公は壁を叩き壊して強くなるのがよく似合う
続き気になるー
超GJです

質問が来ている様なので、そちらにだけ返答を
GJくれた方々、ありがとうございます

>>117
賞金稼ぎ=レディですね
で、時系列的にダンテは直接レディに「トニー」とは名乗っていないとの推測も多分あってます
ですが、名乗ってない=知らない
というのは早計という言い方は失礼ですが……LMSが3の直後だった場合には確かにおかしいと思うわけです
119でSMC氏が言われてるのの繰り返しになってしまうのですが、
3→1と1→LMSの間、彼の名を「トニー」だと考えている人物とレディが会っても何らおかしいことはない、というわけで

屁理屈に聞こえるかもしれないですけど、この辺でどうでしょう
間の話があまり明かされていないのもDMCシリーズの魅力、ということで納得していただけると助かるのですが

135 :リリカルサンダルフォン ◆ZFYhPjiPGw :2008/03/06(木) 01:16:13 ID:VZgtt3gh
乙!
壁は壊して何ぼのモンよ。そこから強くなっていくのが王道。
GJなんだぜ!


では、20分くらいに投下を開始します。
おべんきょータイムなんだぜ!

136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 01:18:22 ID:JKDcVY+f
>>135
セラエノ断章のノートを準備して座って待ってます!!

137 :リリカルサンダルフォン ◆ZFYhPjiPGw :2008/03/06(木) 01:20:49 ID:VZgtt3gh
では、投下を開始します。



「……なん、なの? アレは……」

フェイト・T・テスタロッサは自分と同等かそれ以上の出力を持って飛行する“其れ”の形容を視覚した刹那、驚愕を隠しえなかった。
其れは巨大な猛禽類の如き形容をしていた。或いは鋼の外殻を象った骸骨、とも呼べるだろうか。
凡そ生命体としては考えも付かない鋼の異形は暗雲つのる虚空を音速に迫る勢いで駆け抜ける。その背中の上に憮然として立つ年老いた男の危険など無視するように。
実質、危険は無かった。そもそもこの鋼の猛禽こそは彼の所有物であり、彼の駆る相棒であり、彼の創った子供でもある。その親が、この程度の事で危険が迫る事など無いのだ。
だがそれを知らぬ者は一概にこう思う。……如何な次元世界において、あのような超音速の中で直立していられる人間がいようか。
フェイトは己が眼を疑う。この音速という世界の最中だ、もしかしたら幻覚が見えたのかもしれない。フェイトは眼をこすり、再び眼前に己がやっとの思いでついて行けるスピードで滑空する其れを凝視した。


「ほう、まさか本当に私の魔翼機『バイアクヘー』の速さについて来れるとは……中々大した者だ。名は何と言うのかね?」


しわがれた、それなのに雄渾であり厳かな男性の声がフェイトの耳に届く。
それがフェイト・T・テスタロッサとこの鋼の飛行物体――鬼戒神『アンブロシウス』を駆る盲目の探求者『ラバン・シュリュズベリイ』との出会いだった。


◆◆◆

『運命の探求』
前編

138 :リリカルサンダルフォン ◆ZFYhPjiPGw :2008/03/06(木) 01:22:24 ID:VZgtt3gh
◆◆◆


話は少し遡る。
其処は、フェイトが幼少時にすごしていた第97管理外世界と“よく似通った管理外世界”だった。
近郊の星々の羅列、数、大きさ、大気中の成分、濃度、地形に至るまでが総てが第97管理外世界と同一と判断される為、勘違いしても仕方の無い次元世界(ばしょ)と言えるだろう。
詳細でいえば、全く別の世界なのだが。
第97管理外世界と根を同じにし、血脈のように枝分かれした可能性世界の一つ―― 一種のパラレルワールドとでも言えば説明がつくだろう。何故此処に彼女が来たかと言えば、言わずもがな『ロストロギア』関連だ。
管理外世界においてのロストロギアの悪用を偶然確認でき、時空管理局の名の下にそのロストロギアの確保を命じられ、彼女はこの場に立っている。至極簡単であり当然と言えば当然の事であった。

そんな彼女が降り立った場所は、四方を大海が統べる、小さく、そして綺麗な円形をし中心部には切頭円錐の形状をした山が聳え立つ絶海の孤島。
念話によるオペレーターとの通信によれば、ここはニュージーランドとチリの間にある広大な海域に存在する無人島との事だ。
詳細な国名すら一緒だと、本当に此処が前に居た第97管理外世界ではないのかと疑ってしまい、フェイトは軽い苦笑を漏らす。
暗雲立ち込める空の下、それを堪えながら、己が相棒であるバルディッシュを携える。

『この島の中心部で魔力反応を確認。この波状、ロストロギアとの魔力反応が一致します』

「わかった。ありがとう、バルディッシュ」

『ALL.RIGHT』

その言葉と共にフェイトは小さくも、はっきりと口訣を刻む。
其れとともに沸き起こる膨大な魔力の奔流に身を任せる。が、ただ受け続けるワケじゃない。己から生成された魔力を使うのだから、それを完璧に繰らずして如何な魔導師か。
閃光。暗い空を裂く雷。何者も逃れ得る事の出来ない迅雷は主たるフェイトの身体を包み込んでゆき、循環し疾走し凝縮し凝結されていく。
まるで血脈を稲妻が駆け巡るような錯覚。光速と変わらぬ刹那の速度で彼女の身体の総てに魔力が行き届く。―――漆黒のヴェールが、顕現した。
彼女の身体を包み込むように纏われていく其れら総ては魔力によって編まれた衣服=バリアジャケット。黒を基調とし、羽織る外套は白。
先ほどまでアクセサリの様な形態を取っていたバルディッシュは「アサルトフォーム」と呼ばれる杖状の形態に移行され、彼女の右手の内に掴まれた。その姿はまるで物語にある死神を彷彿とさせる。

139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 01:23:10 ID:JKDcVY+f
ラバン先生支援!!!

140 :リリカルサンダルフォン ◆ZFYhPjiPGw :2008/03/06(木) 01:23:12 ID:VZgtt3gh
彼女の紅い双眸は切頭円錐の霊峰を見据える。向かう先はあの霊峰の内部。
本部オペレーターの指示もあり、其処に至るべき洞穴も、そのルートも確認が取れた。

(―――征こう、そして終わらせよう)

心の中で決意を顕わとし、彼女は虚空を蹴る/跳躍――魔力流転/浮遊+疾駆=凄まじい速度での飛翔。

漆黒の光が煌(こう)――と、軌跡の音を残光させて一直線に駆け抜ける。
暗い空を裂く雷の様に。絶望を裂く光輝の様に。天高く、天高く。


◆◆◆


雷光が空を駆けた場所よりも遠い彼方。
その巨鳥の如き異形が音速に迫る勢いで虚空を滑り、駆け抜けていた。
紫色に沈む色彩。巨大な鉤爪。なにより全身を覆う刃金。
生物(とり)と言うには、些か無骨と言えるモノ。
異形(バケモノ)と言うには、余りに神聖と崇められる存在。
人はソレを、『神』と呼ぶ。畏怖をこめて。敬意を胸に。

そんな神の背中に乗る一つの影。
音速に至る速さで飛行されていてなおも振り落とされず、なおかつ腕を組みながら遠方を見据える人の影。

……ふと、その『神』の内部から幼い少女の声が聴こえた。

『ダディ、私たちよりも先に誰かが来たみたいだよ』

対して人影は随分と低い、老人の様にしわがれながらも雄渾で厳かさなその声に語りかける。

「ほう、珍しい事もあるな。私たちよりも先に“あの島”を感知した者がいるとは……急がねばなるまい」

『そだね。魔力反応は一つだけみたいだし……痕跡としては転移魔術、に近いみたい。多分、“襲われるよ”』

「ふむ。よろしい―――レディ、思い切り飛ばしたまえ。蜂蜜酒は事前に呑んでるのでな、心配する必要はない」

まるで親子のように親しみを込めた会話。
幼い少女は無気力に声を荒げず、自分の愛しい子供に語りかける様に、その機影に呟いた。

『イエス、ダディ。……“フーン機関”、出力増加』

紫紺の機神が、吹き荒ぶ魔力を滾らせながらその声に応えた。
暗雲の下で疾走する昏い影。見上げる者達は一体何を思うだろうか。
そんな思考すら疾き消す音は遥か後方より再来する。

―――既に、その影は音という領域を超越していた。
紫紺の神影が翔ける。天高く。天高く。


◆◆◆

141 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 01:23:18 ID:8rywrZVc
フェイト・T(テスタロッサ)・テスタロッサになってるぜ!

支援

142 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 01:24:22 ID:JKDcVY+f
ハヅキかわいいよハヅキ 支援

143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 01:25:01 ID:uSU8JVG3
ラバン先生支援

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 01:29:07 ID:WGhqdgxf
>蜂蜜酒は事前に呑んでるのでな
このくだりの台詞を聞くと自動的にあの素敵ボイスが流れるほど狂喜に侵食されながら支援


145 :リリカルサンダルフォン ◆ZFYhPjiPGw :2008/03/06(木) 01:33:34 ID:VZgtt3gh
すみません、規制されてしまいましたorz
避難所にて投下しましたので、だれか代理投下をお願いします。

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 01:34:21 ID:j2MuSvli
フーン機関と聞いてやってきました支援。

       /⌒ヽ
  ⊂二二二( ^ω^)二⊃
        |    /       ブーン
         ( ヽノ
         ノ>ノ 
     三  レレ


147 :リリカルサンダルフォン@代理投下:2008/03/06(木) 01:36:43 ID:wXXe3ZxC
サンダルフォン氏が規制をくらったようなので、代理投下を開始します。

148 :リリカルサンダルフォン@代理投下:2008/03/06(木) 01:38:36 ID:wXXe3ZxC
ルート上に敵がいない事は既に把握していたが、此処まで何の障害も無いとなると、逆に気持ちが悪くなってしまう。
在るとすれば、この島に降り立った時から感じていた、肌に粘つくような気色の悪い瘴気くらいだ。
其れもバリアジャケットを纏った際に遮断され、幾分かは楽になったものの、この生理的に、生物的に拒否反応を起こしてしまう匂いと感覚は消すに至らなかった。

『大丈夫ですか?』

バルディッシュが無機質な機械音で主に心配の声を上げる。
フェイトは多少無理して笑顔を作り、「大丈夫」という一言を告げる。
そこから時間も数分と掛からず、霊峰内部に侵入できる洞窟をようやく視認し、その前に降り立とうとした――瞬間、“視界が歪んだ”。

「―――ッ!?」

咄嗟にその場で停止する。警戒態勢から一気に戦闘態勢へ移行。バルディッシュの突出した部分より金色の魔光が現出―――ハーケンフォーム、展開。
眼前を確認する。影の一つすらない。動いてるモノが何一つ、生物の一体すら存在しない虚空。だが、その虚空にこそ“敵”がいるのだと、フェイトの予感が奮えた。
虚空が歪む。その歪みが、まるで“影”の様に見える。その“不可視の影”は何匹、何十匹と群れをなしている。よく見てみれば、四方八方、島中のありとあらゆる場所から歪んだ影がゆらゆらを蠢き、犇きあっている。
そう、最初からこの島の全域のいたるところに張り付くように這い、浮かび、牙を見せるソレは“余りに多すぎて、気付くことが出来なかった”のだ。

「な……なんだろ、コレ……?」

そう疑問を口にした瞬間―――滑(ぬめ)り、と。まるで泥の中を蠢く様にソレが動き出した。
四方八方を疾駆する見えない影。どうするべきか。魔力反応は無いのに、其処にいるという感覚だけは理解できる。ジャミングが備わっているとでも言うのだろうか。

「コレが、敵だっていうの……!?」

だが、逆を考えればこれだけ数がいれば……どんな攻撃だって必ず当たるということだ。
魔力を練り上げる。展開される魔法陣。それに呼応する様に総計十発の魔弾が空中で“装填”される。
それを確認するまでもなく、彼女は口訣を刻む(引き金をはじいた)。

149 :リリカルサンダルフォン@代理投下:2008/03/06(木) 01:38:57 ID:wXXe3ZxC
「プラズマ……ランサーッ!!」

無数の閃光が弾丸が射出された様に驚異的な速度で、文字通り縦横無尽に奔る。
曲がり、唸りを響かせ、雷光が螺旋の如き軌跡を描いて“不可視の影”を討ち倒す為に弾丸達は意思を持つように迫りゆく。
ボンッ!―――と、妙な爆発音を響かせながら、一つの弾丸が“不可視の影”を撃ち抜く。

『IGYAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!??』

断末魔の叫びを上げながら見た事も無いようなおぞましい色彩の血液を夥しく流しながら、浮遊していた“ソレ”は地上へ堕ちていった。

堕ちる敵の透明化が解け、その形容をフェイトは視覚する。
余りに表現しがたい、なんの法則性が見当たらない不定形で歪なカタチをした生命体……と呼べるかもわからないモノだ。
こんなグロテスクな奴等が、彼女の視界の隅々まで犇きあっていると思ってしまうと、フェイトは顔を引きつらせる事しか出来なかった。

だがそれでも弾丸に向ける意思は逸らさない。
もう、出来うる限りで良いから撃ち落す。見敵必中とは行かないが、当たればそれでいい。この数だ、何発も撃てば総て当たる。
彼女の魔弾は、狙う標的を逃さない。たとえソレが不可視の異形であったとしても。

何定もの雷光が暗雲の下で舞う。踊る。乱舞する。
それらは不可視の敵の脚を貫き、翼を刈り取り、或いは殺さぬ程度に其の身体に強烈な電撃をぶつけ、意識を強制的に停止させていく。
喩え彼女に魔力の制限が掛けられていたとしても、歴戦の魔導師だ。時空管理局の中でも相当の実力者に位置付けされる彼女が、“不可視の敵”程度にどうこうやられる筋など、皆無に等しい。

(よし、コレならなんとか―――何ッ!?)

150 :リリカルサンダルフォン@代理投下:2008/03/06(木) 01:39:19 ID:wXXe3ZxC
そうしてフェイトが次の魔弾を装填しようとした、その時に異変が起こった。
のろのろと鈍く空中を蠢いていた“不可視の影”達が、突如として俊敏な動きをみせた。
まるで風の様に揺らめき、奔り、動く。発射して次なる敵を撃ち抜こうとした魔弾(プラズマランサー)の速度を持ってしても寸前にして捕らえ切れない。
“不可視の影”達はまるで弧を描くような軌跡を残したり、直角に方向転換したり、ありえぬ速度でありえぬ角度へ捻じ曲がり、多種多様な動きを見せながらフェイトを翻弄する。
元々視覚、魔力反応すらも感じられぬ厄介な相手だ。それが真逆ここまですばやい動きを見せるとなると、たとえ彼女の実力を持ってしても相手にしきれるかどうか解らない。

―――ならば、いったいどうすれば………!?

その醜態を“不可視の影”が哂う。異界の発音で。人間の脳髄では理解しきれない、超次元的な恐怖の哂い声だ。
嘲りながら、彼女を捕食対象とみなし、一気に彼女へ群がろうと。牙を滴らせて全周囲から襲い掛かる………その時、突如遥か暗雲の彼方より、“ソレ”は轟音を超えて飛来した。


「ハスターの爪よ!!」


低い男の詠唱が聴こえた瞬間、凝縮され凝結化した風の刃が彼女を守る様に、遥か上空から文字通り音速で豪雨の様に降り注ぐ。
吹き荒ぶ風の斬撃はまるで竜巻の様に螺旋を描き、彼女に群がろうとした“不可視の敵”の身体を縦横無尽に切り刻む。彼女に襲い掛かったおよそ総ての異形は皆、五体満足の総てを綺麗に切り裂かれ、遥かな大地へ墜落していった。

「え、……一体、何が……?」

驚愕する暇すら与えられず、彼女の頭上から飛来したのは、なにも風の刃だけではなかった。
影だ。余りに巨大な影だ。先ほどの“不可視の影”とは圧倒的なまでに相反を成す、“質量を持ちえた巨影”だ。
その影は一瞬にして彼女の頭上のすぐ目の前に現れたかと思えば、

「呆けてる暇はないぞ、君。さぁ、私について来なさい! 奴等はまた直ぐにでも襲ってくるぞ!」

先ほどの声の主がそう一言だけ残した後、遥か前方にあるあの山の頂上へ向けて巨影が飛翔する。
コチラから返す言葉すら出来ず、その影は真っ直ぐあの頂に向かっていった。
突然おこった出来事に混乱を隠せなかったフェイトも、すぐさま思考を取り戻して順応的に声を漏らす。

「……、これは……ついていく、しかないよね」

もはや考えている暇など無い。すぐさまこの場から離脱する事を考えればあの声の主が言っていた事は正しい。あの“不可視の影”たちが群れを成して襲ってくることだろう。
それに、声の主はあの敵の事を知っているらしい。
現地での情報収集とは余りに原始的だと思いながらも、フェイトは全力でその巨影の後を追う。

漆黒の軌跡がまた一定、暗闇を引き裂いて飛翔した。
音すら遠く。影をも残さず。ただその軌跡の残照だけを刻んでいきながら。

151 :リリカルサンダルフォン@代理投下:2008/03/06(木) 01:39:39 ID:wXXe3ZxC
◆◆◆


そうして、現状に至る。
先ほどの巨影――刃金を纏った猛禽類の様な威容を模るモノの上で腕を組みながら笑う、黒い眼鏡をかけた、見た目からして高年齢になるであろうがそれにそぐわぬ強壮とした体躯を持つ男性。
因みに今の速度は限りなく音速に近い。近いはずなのに、そんな挙動で立ってられる人間なんて、フェイトは知りもしない。
かくいう彼女も、この巨影の速度についてこれたという事実も、人間としては考えられない程の所業ではあるのだが。自覚が無いのは時として致命的である。

「ほう、まさか本当に私の魔翼機『バイアクヘー』の速さについて来れるとは。中々大した者だ。君の名は何と言うのかね?」

男は嬉しそうにニヤリと口を歪ませながら問いかける。
バイアクヘー、というのは、彼が乗っているこの巨大な物体の事を言っているのだろうか。
そんな事を考えながら、突然の質問に少々しどろもどろになりながら、はっきりと口にした。

「時空管理局所属、フェイト・T・ハラオウン一尉です」

「時空管理局……? 知らない組織だ。――だが、君の名は『フェイト』と言うのか。うむ、良い名だ。これからのひととき、よろしく頼むよ、フェイト君」

「あ、はい! よろしくお願いしま……って、え?」

余りに唐突すぎる質問の応答の流れに身を任せてしまった所為か、彼が突如としていった言葉に無意識に反応しそうになる。
何故初対面の人間にこうも信頼の情を繋げてくるのか。そもそも、「よろしく頼む」って一体? フェイトの脳内はもはや阿鼻叫喚のさわぎへ変貌を遂げていた。

「あ、あのぅ……よろしく頼む、とは一体……?」

「君もあのバケモノ――いや、この島、『聖地クナア』の中枢『ヤディス=ゴー』に用があるのだろう? 違うかね?」

この島の名はクナアと呼ぶのか。フェイトははじめて知ったと、誰にでもわかるような表情で顔をしかめる。
「……違ったか」と男は苦笑を浮かべ、済まなさそうに手を上げる仕草をとる。

「あ、いや。たしかにこの島に用があるのはホントで、この島の名前が『クナア』っていうことは初めて聞いてですね……」

その言葉を聴くと、男は苦笑から何処か訝しげな表情でフェイトを見据える。
まるで人の心を、魂の隅々を見るような視線。まるで鷹かナニかのように鋭いそれにフェイトは少々たじろいだ。
その様子を、一挙一動を観察した挙句、男はまた先ほどと同じシニカルな笑みを浮かべる。

「嘘は付いてないようだ。ふむ……つまりは全くの無知、という事で良いのかな?」

152 :リリカルサンダルフォン@代理投下:2008/03/06(木) 01:39:59 ID:wXXe3ZxC
的を得た答えだった。たしかにフェイトはこの世界については全くの無知である。
そもそも第97管理外世界と似ているからといって、詳細がどこまでも同じとは限らない。根本は同じでも枝と葉が全く違う世界には変わらない。
言わば私はこの世界にはじめて生まれた赤子同然。なんらかの目的は明確だが、それに付随する細かな情報は管理外世界じゃわからない部分も沢山ある。むしろ総てが解らぬことだらけだ。

「う……は、はい。そういう事になります」

だからフェイトは素直に、だがうな垂れながら正直に答えた。
その様子に満足したのか。吹き荒ぶ風に彼が纏う黒のローブが翻りながらも、全く気にせずに男は右手を真っ直ぐフェイトの方へ構えた。


「ふむ……ならば致し方あるまい。それでは、今から私は君の“臨時教師”だ」


「え、えっと……はぃ?」

正直、この流れについていくにはどうすればいいのだろう。
もうこのまま流れに身を任せてもいいだろうかと思案。が、彼女の理性が最後の力を振り絞り、それに歯止めをかけてくれた。

「なに、そう不思議がることは無い。私の本業はとある大学の講師でね。君の様に無知であり、育てがいのある人間には少しばかり教授させてやりたい部分もあるのさ。心配しなくてもいい。この仕事が終わると同時にその講義も終わらそう」

荒唐無稽な展開とは、このことを言うのだろう。
もう、彼女自身この流れから逃れ得る事は不可能と無意識的に判断してしまい、

「は、はい。よろしくお願いします」

と。きわめてスムーズに了解の意を述べてしまった。
もしや何かの術中に嵌ってしまったのだろうか。そうに違いない。
そんなうな垂れる彼女の様子を気にせず、年老いた男は勇渾で厳格な風情を纏わせながら、低い声で言う。


「嗚呼、そういえば自己紹介がまだだったな。―――私の名は『ラバン・シュリュズベリイ』。大学の講師と同時に、しがない魔術師をやっている者だ。よろしく頼むよ、フェイト君」


其れが、運命の名を持つ魔導師と魔風を駆る盲目の魔導師の、在り得る筈のなかった初めての邂逅となる。
それがこの後にどんな物語を紡ぐ原動力となるのかは、この時点では未だ解らない事だ。

それでも物語は紡がれる。次の物語へ。また次の物語へ。永劫と無限に続く物語(セカイ)へ。
これはそんな物語の一部。邪悪に侵された物語を打ち壊すための授業(カリキュラム)。講師は盲目の魔導師、生徒は運命の名を持つ魔導師のたった二人。
この御伽噺(オモイ)が、次の御伽噺に繋がる事を信じて。


では始めるとしよう―――諸君、講義の時間だ!



続く。

153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 01:41:11 ID:JKDcVY+f
うはwwwwwラバン先生wwwwww
マジ最高!!!!!!!!!!!!
GJ!!!!!!

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 01:42:58 ID:pjWEbuun
GJ!
たしかにラバン先生だッ!!!

155 :リリカルサンダルフォン@代理投下:2008/03/06(木) 01:43:02 ID:wXXe3ZxC
投下完了。
一発ネタとか言っておきながら続くらしーよー?
まぁまたラバン先生を書けるからしあわせだがっ!
あと次回、ハヅキをもっと前面に出していくつもり。今回は影が薄すぎたorz

そいえば今回の敵の正体、クトゥルー齧ってる人ならたぶんピンとくる人がいるかもしれん。
もしかしたらこの後に続く親玉の名前まで解ってしまうかも知れん。

では、後編とリリカルサンダルフォンの次話を執筆するので、この辺で。
カルコサの夢を抱いて熟睡してきますーノ


ps
投下規制をまたしても喰らってしまいましたorz
どうもご迷惑をかけてすみません。

むぅ……少し対処法を被らなくてはいけませんな。





@@@@@@@@@@@@@@

>>148のレスにおいて行あたりの文字数制限に引っ掛かったため、独断で改行を入れました。
保管の際は

本スレからの避難投下
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6053/1200059808/

こちらの>>91-95をご参照ください。

ではこれをもって、代理投下を終了します。サンダルフォン氏乙でした。

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 01:56:00 ID:xl41mYw6
サンダルフォン氏GJ!
かっこいい爺が出てきましたねえ。ダーレスの生んだ英雄。いろいろ言われてるけど大好きです!

それにしても、ラバン先生って聞くとなんか違和感が……
名前レーバンで覚えてる人間はむしろ少数派なんでしょうか。それでも、シュリュズベリィ博士っていわね?

157 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 01:58:45 ID:JKDcVY+f
>>156
そんなモン個人の自由だろwwwww

158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 06:54:58 ID:unakXpvz
GJ
翁かっこいいよ翁
そしてフェイトそん萌え
>>156
デモベ基準だからな
ラバン教授が正しい

159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 07:00:34 ID:fqNtSKq2
>>156
デモンベインではレーバンではないのです。
そこの所がポイント

160 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 08:46:26 ID:pjWEbuun
おはよう、おとうちゃん。

さて、リリカグラの後編ができました。今日の23時ごろに避難所に投下予定です。よかったらどうぞ。
火嶽と冷軋もあるよ♪

161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 09:15:57 ID:N0dD7Spe
ラバンと聞くとダイの大冒険の方・・・

ヒュンケルの最後よかったのに復活させやがって

162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 09:42:00 ID:rBrYCscd
ラバンなんていたっけ?ダイの大冒険
てかそれより、ヒュンケルの親父さんのバルトス(だったよなたしか)がミッドでヴィヴィオをあやしている、という電波を幻視してしまった。


163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 09:43:53 ID:pjWEbuun
……そのラバンさんって、ギガブレイクとかつかうんじゃないか?
新魔剛龍剣とか(字が適当

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 09:46:32 ID:unakXpvz
バランだろソレ…
或いはアバン先生だろ…


165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 11:57:58 ID:ukdwFpL/
>>162
更に父の復讐を誓いミストバーンに育てられるヴィヴィオを幻想した

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 12:32:44 ID:KFXO4xlB
君等の討論の所為でラバン先生vsアバン先生の熱血指導対決とか妄想しちまったじゃねぇかw

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 12:48:19 ID:bSlAtK4I
気が合いそうだしなあの二人

168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 12:51:47 ID:2MvUq4R8
弟子の成長具合もお互いに凄いよな。
ポップなんて大魔王様のカイザーフェニックスすら真っ二つにするようになったし。
九郎は説明するまでもなく飛躍的に成長したし

169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 13:12:25 ID:bErrUhMN
たしかに邪悪に対抗してるし、後続そだてようとしてるな。

170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 13:15:49 ID:uSU8JVG3
>>168
九朗君って弟子だっけ?

九朗君は知識はあったけど、実践に移る時にホニャャニャララで大学辞めて
それからアルと出会うまで魔術と関わりないようなー
だからこそインスタント呼ばれてたんだし


171 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 13:30:02 ID:5rUXDB0a
>170
一応師事していた時期はあるらしい。

172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 14:07:29 ID:4TKgX86X
サンダルフォン氏GJ!シュリュズベリィ教授ktkr!
もうその存在が既に完全にオチを確定させているw
でもそんな先生が大好きさ!
このまま若かりしころの■■■■まで出てこようものなら俺が狂死しますw(主に腹筋から)


173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 14:35:26 ID:D1Il/RgW
いつもお世話になっています。
職人の皆さんGJ!

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 14:38:35 ID:rBrYCscd
>バルトスさん、ここでも死亡フラグは確定なのね


175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 16:15:48 ID:CaTIw5r+
>>119
>>134
……そうか、銀髪に真っ赤なロングコートってのは何でも屋「トニー・レッドグレイブ」
のときから変化してない以上、ダンテ=トニーと結びついてもおかしくないのか
3のすぐあとが1ってのはありえないんだし
OK納得しました。
SMC氏もRMS氏も執筆がんばってください

176 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/06(木) 16:18:03 ID:g+ocG6Bh
5時半ごろにGガンダムの一発ネタを投下したいと思います。
前にSMCさんがGガンダムのクロスの一発ネタで「リリカルアジア」と言うものを作りましたが、
一部、それと似たような部分がありますが、SMCさんから了承をもらっています事をご了承ください。

177 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/06(木) 17:30:35 ID:g+ocG6Bh
反応が無いようですが、投下いきます。

 機動武闘伝Gガンダムのあの名場面と設定風景をなのはStrikerSに変えてみた。


 ミッドチルダにあるとある島では、一度はスバルに倒されたデビルガンダムが、遂に復活してしまった。
 スバルは復活したデビルガンダムを阻止せんと、ティアナ、エリオ、キャロと共に、デビルガンダムのいる島に向かう。
 しかし、スバル達を阻もうとするスバルの師匠、東方不敗マスターアジアと協力関係にある次元犯罪者ジェイル・スカリエッティが作り出した戦闘機人ナンバーズが行く手を阻む。
 ティアナ、エリオ、キャロはスバルをデビルガンダムの元に行かせようと思い、三人はナンバーズ10人の相手をする。
 スバルは三人に助けられ、デビルガンダムと東方不敗のいる場所へとたどり着く。

「東方不敗、そしてデビルガンダム! 覚悟しろ!」
「かーかっか、よくぞここまで来たな、スバル。だがもう遅いわ。デビルガンダムはまもなく完全復活をする。お前を生態ユニットとしてな!」

 東方不敗は、マスタークロスをスバルの体に巻きつけて、スバルを縛り上げる。
 そのスバルをマスタークロスで持ち上げて、スバルを岩の絶壁に投げ飛ばそうとするが、スバルは何者かに助けられる。
 スバルを助けたのは覆面の戦士、シュバルツ・ナカジマであった。しかし、今のシュバルツは覆面をしていない。
 その素顔はスバルの姉、ギンガ・ナカジマと瓜二つで声も同じであった。

「シュバルツ!」
「貴様、生きておったか!」
「これ以上、妹を見殺しにはさせない!」
「……、妹」

 シュバルツの言葉にスバルは戸惑うが、東方不敗は笑う。

「はっはっは、やはりお主の正体はそうだったか……」
「ギン姉、どう言う事なの?」
「説明は後よ。今はデビルガンダムを……」

 シュバルツがスバルにデビルガンダムを倒すように言うと、東方不敗はスバルにあることを言う。

「スバルよ、行って確かめてみるがよい。お前の実の姉の無残な姿をな……」

 スバルがデビルガンダムの前までウイングロードを出して、デビルガンダムの前に立つ。
 デビルガンダムのコックピットは開かれており、そこにはボロボロでコードで体を吊られているギンガの姿があった。

「ギン姉……」

 デビルガンダムがスバルを感知して、頭部のバルカンでスバルを襲う。

「スバル!」

 バルカンがスバルに当たる前に、シュバルツが間一髪スバルを助け、スバルとシュバルツは少し離れた岩陰に隠れる。
 スバルはそこでシュバルツの真実を聞く。

「ギン姉、これはどう言う事なの?」
「真実を教える時が来たようね……」

 シュバルツは真剣な顔をして、スバルに話す。

「私はギンガであって、ギンガじゃない。私はDG細胞で作られた、ギンガのコピーに過ぎない……」

 その言葉にスバルは衝撃を受ける。

「ギン姉、な、何で? 何でそんな事を?」
「すべてはデビルガンダムを抹殺するためよ」


178 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/06(木) 17:32:03 ID:g+ocG6Bh
 シュバルツの言う、「デビルガンダム抹殺」と言う言葉にスバルは引っかかる。

「ちょっと待って、ギン姉。ギン姉はデビルガンダムを使って全次元世界の支配を考えていたんじゃ……」
「それは全部、レジアスのでっち上げよ」

 その言葉を聞いて、スバルに再び衝撃が走る。
 シュバルツはそれにある事を付け加える。

「そもそもデビルガンダムはミッドチルダの自然再生のために作られた物よ」
「どう言う事なの?」
「あれの正式名称はアルティメットガンダム。アルティメットガンダムの三大理論。自己進化、自己再生、自己増殖、これは全て自然復活のための理論よ。
もっともアルティメットガンダムを作ったのは父さんの古くからの知り合いの科学者だけどね……。
父さんと母さんは、その友人からアルティメットガンダムを託されて、質量兵器的な部分を見直させようとマリーさんに見せようと考えていた矢先、アルティメットガンダムの力に目をつけたレジアスが武装局員数名を連れてやって来て、
母さんはその時、ギンガを庇って撃たれて死んだの……。そしてギンガは母さんに助けられた後、アルティメットガンダムに乗り込んで次元航行空間に逃げて、何とかミッドチルダにたどり着いたわ。
でも、次元航行空間を出た時のショックが強すぎて、システムが暴走して……アルティメットガンダムはデビルガンダムと化して、ギンガはデビルガンダムに取り込まれた」
「そ、そんな……」
「そしてギンガは、デビルガンダムがミッドチルダに現れてすぐにデビルガンダムと遭遇したこのシュバルツの体をDG細胞で利用して、
自分の記憶と知識を持った、アンドロイドを作った。スバルが無茶をするくらい、目に見えてたからね……。そして私にスバルを影から守るように頼んだの」

 スバルは今まで、姉のギンガがデビルガンダムを持ち出したのは、全次元世界征服を企んだとレジアス・ゲイズ中将から聞かされていて、母はその時、ギンガの手にかかり、父は責任を取らされ冷凍刑にされていたと聞いていた。
 しかし、事実は違った。母はレジアスの手にかかり、父は口封じのために冷凍刑にされたという事がわかった。
 スバルはもう涙ぐんだ声で話す。

「じゃあ、あたしは何も知らないで、ただこの1年間、ギン姉を追ってたってこと……」
「そういう事ね」
「じゃあ、何で最初に会ったときに言ってくれなかったの!?」

 そのスバルの答えにシュバルツは冷静に答える。

「あの時のあなたは頭に血が上っていて、信じてくれそうな状態じゃなかったわ。それに父さんの命がかかっている以上、うかつな事を言ったら、父さんの命に危険が及ぶからね……」

 シュバルツは考えがあって、今までスバルに真実を言わなかったのだ。それはギンガの持つやさしさと同じだとスバルは感じる。
 スバルは泣きながら、シュバルツと手を取りあう。

「ギン姉、やっぱり、ギン姉はあたしのお姉ちゃんだよ……」
「スバル、私も言えなかったのはつらかったわ……」

 二人は泣きながらお互いを抱きしめる。その感動の再会はすぐに終わる。
 デビルガンダムがむちゃくちゃに暴れだしたのだ。

「早く、デビルガンダムを止めないと……、く!」
「ギン姉、大丈夫!?」

 シュバルツは先ほどまでスバルを鍛えると称して本気で戦い、スバルとの戦いで怪我をしてしまい、その怪我はDG細胞を無理矢理活性化させて傷口は防いだ。
 しかし、シュバルツの体が悪いのはそれだけではない。シュバルツの命はギンガと共にある。ギンガがあのまま死ねば、シュバルツも死ぬ。


179 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/06(木) 17:33:49 ID:g+ocG6Bh
 話を聞いていた東方不敗は二人を見て、笑い出す。

「がっはっはっは、はっはっは、哀れな姉妹よな。だがな、ならばこそだ。お前がデビルガンダムに必要不可欠なパイロット、いや中枢部の生態ユニットとなり、奴と見事一体化するのだ!」
「東方不敗、あなたは……」
「わしはな、デビルガンダムが地球のギアナ高地でボロボロになった生態ユニット、ギンガの代わりの探しておったのだ!」
「何だって……」

 スバルは驚くが、東方不敗は気にせずに話を続ける。

「そう、皮肉にも最高のマシーンであるデビルガンダムを永遠に生かすためには、最高の肉体が必要。
そこでお前に目をつけ、屈強の戦闘機人達を差し向けて、お前を鍛えあげたのよ」
「東方不敗……」

 東方不敗の目論見を知り、スバルは怒る。

「そして、お前はわしの理想の、最高の生態ユニットとなったのだ!」

 東方不敗はマスタークロスでスバルの体を再び巻きつけて、上へとやる。

「あああああああ!!」
「スバル! く!」

 シュバルツは傷口を押さえてしゃがみ込む。
 東方不敗はスバルを持ち上げたまま、スバルに言う。

「さあ、乗り込め! デビルガンダムに乗り込め! その素晴らしい体をデビルガンダムに……。お前のせいで姉はボロボロ、息も絶え絶え、全てはお前のせいだ。さあ、せめて息を引き取る前に姉と代わってやればどうだ」
「ぎ、ギン姉……」

 スバルは東方不敗に痛めつけられるのをシュバルツは見ているだけではなかった。

「もはや、ここまで……。いえ、まだ終われないわ! 持ってね、この体……」

 シュバルツは力を振り絞って、スバルを助ける。

「何!?」
「ギン姉……」

 シュバルツはスバルをマスタークロスから助けると、そのままデビルガンダムに向かっていく。

「貴様、何をする気だ!」
「わかりきっていることよ。デビルガンダムを食い止めるまでよ!」
「無茶だよ、ギン姉」
「黙って見てなさい!」

 シュバルツは体全体を回して、デビルガンダムに突っ込むがデビルガンダムはビーム砲でシュバルツを阻む。

「奴め、正気か?」

 東方不敗から見れば、正気の沙汰ではない行動である。

「ギン姉……」
「スバル、ごふ、ごふ」

 スバルがシュバルツの元に行こうとし、東方不敗はそれを止めようとするが持病により、咳き込んでしまう。
 シュバルツはデビルガンダムの頭上にまで近づくと、デビルガンダムは頭部のバルカンでシュバルツを迎撃し、シュバルツはバルカンの餌食になる。

「ギン姉ーーーーーーー!」


180 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/06(木) 17:34:41 ID:g+ocG6Bh
 シュバルツはバルカンの猛攻により、ボロボロになるがバリアジャケットをパージ、爆発を起こさせ、その隙にデビルガンダムのコックピットに乗り込み、コードに巻かれているギンガの体を掴む。
 デビルガンダムはそれにより、行動を停止するが、デビルガンダムはコックピットに入ってきたシュバルツを取り込もうと、コードをシュバルツの体に巻きつけようとする。

「いけない、私まで取り込む気ね」

 シュバルツは時間がないと判断し、スバルにお願いをする。

「スバル、撃って! 私と一緒にデビルガンダムを!」
「え?」
「早く! 私の体ごとコックピットを吹き飛ばして!」

 シュバルツの願いに、スバルは嫌がる。

「そ、そんな、嫌だ! あたしには出来ない!」

 そんな甘い事を言うスバルに、シュバルツは喝を入れる。

「甘い事は言わないの! その両手に持っているリボルバーナックルにある思いの重みを忘れたの!?」
「リボルバーナックルの願いの重さ……」

 リボルバーナックルは本来は母クイント・ナカジマのもので、母の死後は形見として姉と自分とで二つに分けていた。
 スバルは最初はリボルバーナックルを右手だけしかつけてなかったが、シュバルツと戦い、シュバルツに勝った事により、ギンガが愛用していた左手のリボルバーナックルを受け取り、左手につけている。
 スバルはそのリボルバーナックルに託された思いを思い出す。

「あなたがこれを倒すための礎になった、仲間達のことを思い出して! あなたが私の妹で母さんの子供なら、情に流されて目的を見失ったらいけない!」

 スバルをここまで行かせる為に、ティアナ、エリオ、キャロは何とかナンバーズ全員を倒したが、三人もまた傷つき倒れてしまった。

「それとも、こんなギンガのような悲劇が繰り返されてもいいの!?」

 スバルはそれでも悩む。

「やりなさい! デビルガンダムの呪いから私達を解き放つためにも!」

 その様子を遠くで見ている東方不敗は止めようと呼びかける。

「やめろ、スバル! 貴様、実の姉をその手で殺めるつもりか!?」

 東方不敗の静止を無視して、シュバルツは自分の願いを言い続ける。

「お願い、デビルガンダムに最後の一撃を!」

181 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/06(木) 17:35:04 ID:g+ocG6Bh
 スバルは悩みに悩んだ末、答えを出す。

「わかったよ、ギン姉」
「よせ、スバル! デビルガンダム無くして、ミッドチルダの未来は……」

 東方不敗は止めようとするが、スバルは攻撃態勢に入る。

「ギン姉……」
「やめろーーーーーーーーー!!」

 東方不敗はもうスピードでスバルに近づくが、距離上もう間に合わない。

「一撃、必とーーーーーーーーーーーーう!!」

 スバルの覚悟を感じたのか、シュバルツに体を抱えられているギンガの意識が戻り、スバルの方を見る。
 スバルは涙を流しながら、東方不敗マスターアジアから教わった、流派東方不敗最終奥義石破天驚拳を繰り出す。

「石破、天驚けーーーーーーーーーーーーーん!!!」

 石破天驚拳の魔力エネルギー波が、デビルガンダムのコックピットに直撃する。
 その衝撃はすさまじいもので、近づいていた東方不敗を吹き飛ばすほどのパワーである。

『ありがとう、スバル』

 ギンガとシュバルツは、スバルに笑いながら、お礼の言葉言って、消えていった。
 スバルは泣きながら叫ぶ。

「ギン姉ーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 スバルは崩れ行くデビルンガンダムを見て、泣き叫ぶ。デビルガンダムはコックピットを中心に大破していき、大爆発を起こして消え去る。
 スバルはウイングロードから、地面に降り立ち、二人の姉をこの手で殺めた事を泣き続ける。
 しかし、スバルにはずっと泣いている暇は無い。最後の敵、東方不敗マスターアジアとの決戦が残っているのだから……。


 続く?

182 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/06(木) 17:36:25 ID:g+ocG6Bh
投下完了。個人的に、Gガンダムで一番泣けた話です。
これの続きを書くとなると完全に「リリカルアジア」と被りますのでやめておきます。

183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 18:10:11 ID:unakXpvz
>>182
パクリ乙

184 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 18:21:36 ID:dH6W5qTj
いっつも思うんだがこの人のSSは臨場感ないな
地の文で説明しすぎてるっていうか、報告書でも読んでるような気分だ

185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 18:49:02 ID:iHfY0Tan
幼児向き作品でやってみたら?
例(アンパンマン・クレヨンしんちゃん)

186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 18:51:33 ID:xLinpKS5
クレヨンしんちゃんを舐めるなよ……!

アニロワのあれも、劇場版観るとむしろ自然に見えるから困る。

187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 19:02:53 ID:2jzLPgDC
子供向け、ファミリー向け作品の劇場版は大人の鑑賞にもたえうる良作が多いという法則

188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 19:07:47 ID:FE0Zn87k
しんちゃんは戦国大合戦が熱すぎる……何回見ても泣ける。

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 19:21:49 ID:L/w2fmkb
ああ、戦国はいいな。
もう、ラストでしんのすけとシンクロして涙がボロボロ…

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 19:30:55 ID:wXXe3ZxC
とりあえずオトナ帝国・戦国大合戦・ブタのひづめは泣ける



ヘンダーランドは恐ろしいくらい笑える。

191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 19:32:57 ID:TMSt0OEp
>>187
大人より子供のほうがシビアとかなんとか。
俺達みたいなのは期待をするけど子供はつまらないと思ったら即切り捨てるからだそうだ。

192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 19:35:35 ID:TMSt0OEp
あと子供向けっていったら、ポケモンとデジモン。
ウォーゲームとミュウツーは神。

193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 19:41:54 ID:2jzLPgDC
ドラえもんを忘れてもらっちゃ困るぜ
劇場版の、のび太とジャイアンのかっこよさは異常
武田鉄矢の主題歌は反則
ドラミちゃんのミニドラSOSと少年山賊団も名作

194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 19:48:14 ID:NSBh59AD
そろそろウロス行こうか。最近こっちでの雑談が多すぎる。

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 19:48:48 ID:iHfY0Tan
ウォーゲームか。
きっとなのは+ハラオウン家がメタルガルルモン
八神家がウォーグレイモン送って
ヴィータがPCフリーズさせるんだろうな

196 :メタルサーガsts ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 20:48:33 ID:GS5amXqV
ログを調べたところなにも問題はない様子。
予約はなにも入っていない。
そういうことで20:50より投下はじめますが問題ないでしょうか。
ランニングナンバー付け間違えてたらごめんなさい。

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 20:48:59 ID:unakXpvz
支援

198 :メタルサーガsts(1/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 20:51:05 ID:GS5amXqV
なにかが少しずつ目減りしていく感覚に襲われる。
けれど、それがなにかわからない。
大切なものだった気がするし、どうでもよかったものだった気もする。
戦闘技能は目減りしていないから気にする必要も無いだろう。
なのはとの約束を果たすべく、昼は穏やかに過ごして、
日が沈めば夜明けが来るまで延々とシミュレータ。
なにか忘れたままの気がするし、使い慣れない言葉が思考に奔った気もするけれど、
それらもきっと気のせいだろう。
なんせ、戦闘技能は目減りしていない。
バトー博士は変わらず元気で、兼ねてから考えていたアルファの改造を依頼した。
這いずり回らないゴキブリなんて価値ないじゃんって言われたけれど。
シミュレータで展開された作り物の廃墟の暗闇で考える。
『*す』という思考なしでこの問題をどうやって成したものか。
魔法少女リリカルなのはStrikerS―砂塵の鎖―始めようか。

第10話 兆候

前略、ギン姉へ
この間のちょっとした事件からもう2週間。
ティアはもうすっかりいつものティアに戻りました。
それに、この間の事件がきっかけでエリオやキャロ達とも、
いろいろ深い話ができるようになって、なんだか嬉しかったりします。
なのはさん達の教導もとても丁寧に説明してくれるようになりました。
今までの訓練には漠然としたイメージしかなかったけれど、こういう場面でも使えるんだ、
こんな意味があったんだ、こんな応用ができるんだって教えられることばかりで
本当に驚きの連続です。
この間の事件からはんたさんもなんだか穏やかになりました。
相変わらずの無表情だけど、人当たりがなんだか柔らかくなったみたいで、
とてもいい感じだと思ってます。
いつもなら『ドラム缶押してくる』と言ってどこかへ行ってしまうばかりだったのに、
最近は訓練中に姿をみせるようになりました。
それにあたし達の自主練習に付き合ってくれるようにもなりました。
エリオやキャロ、それにティアの自主練習に付き合っていることが多いです。
あたしも度々相手してもらったのだけど、本当に子ども扱いされてしまいました。
あたしが未熟すぎるのか、はんたさんが強すぎるのか、たぶん後者です。
でも、なんだか突然フォワード4人に頼れるお兄さんができたみたいな感じです。
けれど、どこか・・・・・・距離が開いたような気もします。
気のせいでしょうか。
なにはともあれ、そんな感じで日々過ごしています。
じゃぁ、またメールしますね。
―――――スバルより。

199 :メタルサーガsts(2/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 20:51:40 ID:GS5amXqV
「はい、今朝の訓練と模擬戦も無事終了。おつかれさま。
でね、実は何気に今日の模擬戦が第2段階クリアの見極めテストだったんだけど・・・・・・。」

いつもの訓練、いつもの模擬戦。
人一倍頑丈なあたしにさらに体力がついてきたと思うけれど、
それでもへとへとになってしまう密度の高い内容は相変わらず・・・・・・。
むしろ、その訓練がなにに繋がるのか、明確な方向を示してくれたから集中力とか
やる気が全然違ってて、あたしも含めてフォワード4人の気合いの入り方は物凄い。
だからだろうか。
なんだか真綿が水を吸い込むみたいに、訓練の内容が身体にしみこんでいく感覚。
この間まではきつい訓練で悲鳴を上げたいって感じだったけれど、
今は身体がどんなにきつい訓練をたくさんされても笑っていられそうな感じ。
それでもやっぱりきついや。
へとへとになって座り込んだあたし達。
同じ訓練をしていたはずなのに、息も切らせずに傍らに立っているはんたさんはさすがだ。というかフォワード4人の訓練内容の3倍量ぐらいを半分の時間で終わらせていたような気がするんだけど、あたしの見間違いだよね?
ティアがバケモノでも見るみたいな視線とか、エリオとキャロが尊敬しているみたいな
きらきらーってした視線がはんたさんに向いてるけど。
心の健康のために考えないようにしよう。
さて、そんなあたし達に向けてなのはさんがさらっと言った言葉は、
まさに青天の霹靂っていうやつで、皆一様にええっ!?って驚きの声をあげる。
感情を見せないはんたさんも珍しく驚いたのか、少しだけ眼を大きく見開いている。
そんなあたしたちの視線の先で、
微笑んでみせるなのはさんがフェイト隊長とヴィータ副隊長に問いかける。

「どうでした?」
「合格。」
「「はやっ!!」」

微笑みながら言葉を告げるフェイト隊長の答える速さに、
思わずあたしとティアが突っ込んでしまう。
フェイト隊長、そこって即答する場面じゃないと思います。
もうちょっと勿体つけるとか、云々かんぬん難しい前置き言ってからとか、
そういう場面じゃないのですか!?

「ま、こんだけみっちりやってて問題あるようなら大変だってこった。」

ヴィータ副隊長の言葉にエリオとキャロが苦笑い。
あれだけきつい訓練やって、まだ足りないって言われたら・・・・・・。
第3段階ってどんな次元なのか想像さえつかなかったかもしれない。

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 20:52:03 ID:x4PTXJVJ
支援

201 :メタルサーガsts(3/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 20:52:24 ID:GS5amXqV
「わたしも皆いい線いってると思うし。じゃ、これにて2段階終了。」

なのはさんの言葉にフォワード4人が異口同音に歓声をあげる。
口頭ではっきりとレベルアップを告げられるとやっぱり嬉しい。

「デバイスリミッターも1段解除するから後でシャーリーのところに行ってきてね。」
「明日からはセカンドモードを基本形にして訓練すっからな。」
「「「「はいっ!!!!」」」」

フェイト隊長とヴィータ副隊長の言葉に威勢よく返事を返す。
あれ?
なにかおかしな言葉を言ったような・・・・・・。

「えっ?明日?」
「ああ、訓練再開は明日からだ。」

キャロの言葉で気がついた。
今日の午前とか午後じゃなくて明日?

「今日はわたし達も隊舎で待機する予定だし。」
「皆、入隊日からずーっと訓練漬けだったしね。」

どういう意味だろう。
フォワード4人で戸惑いながら顔を見合わせる。
書類仕事のやり方を教えるとか、まさか座学をやるって言い出すとか・・・・・・。
うう、どっちも苦手なのに・・・・・・。

「まぁ、そんなわけで・・・・・・。」
「今日は皆1日お休みです。」

突然与えられたのは初めての休暇。
たった1日だけでも、物凄く嬉しい。
もう嬉しいというしか表現する言葉が無いくらいに嬉しくって、たぶん皆も同じ気持ちで、
『わぁー』って小さな子が無邪気に喜ぶみたいな声をあげるばかり。

「街にでも出て遊んでくるといいよ。」
「「「「はーい。」」」」

なのはさんの言葉に、本当に子供みたいな返事を4人で返すばかりだった。
後でティアが自分の振舞いに真赤になっていたのはあたしだけの秘密かな。
無邪気でかわいいと思うんだけどな。

202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 20:52:52 ID:unakXpvz
はんたがヤバいことに…
支援

203 :メタルサーガsts(4/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 20:53:43 ID:GS5amXqV
「・・・・・・当日は、首都防衛隊の代表レジアス・ゲイズ中将による管理局の防衛思想に
関しての表明も行われました。」

食堂で食事していた皆の手が止まり、流れていたニュースに視線が集まる。
わたしも内容が内容だけに聞き逃せない。

「魔法と技術の進歩と進化。素晴らしいものではあるがしかし!!!!!
それがゆえに我々を襲う危機や災害も10年前とは比べ物にならないほどに危険度を増している。兵器運用の強化は進化する世界の平和を守るためである!!!!」

モニターの向こうに広がるざわめき。
対照的に六課の食堂は静寂を保ったまま。

「首都防衛の手は未だ足りん。地上戦力においても我々の要請が通りさえすれば、地上の犯罪も発生率で20%、検挙率では35%以上の増加を初年度から見込むことができる。」
「このおっさんは、まだこんなこと言ってるのな。」

レジアス中将の演説が続く中、ヴィータちゃんのそんな言葉が食堂に響く。

「レジアス中将は古くから武闘派だからな。」
「あ、ミゼット提督。」
「ミゼットばあちゃん?」

中央にでかでかとレジアス中将が移るモニターの片隅に見覚えのある顔を見つけて
思わず呟いていた。

「あ、キール元帥とフィルス相談役も一緒なんだ。」
「伝説の3提督揃い踏みやね。」
「伝説?」
「ああ、はんた君は知らないよね。時空管理局を黎明期から今の形まで整えた功労者さんがあの3人で、伝説の3提督って呼ばれてるんだよ。」
「へぇ。」

はやてちゃんからフェイトちゃんを経由してパンの入った篭が回ってくる。
篭からパンを手に取りながら、わたしははんた君の疑問に答えてあげる。
同じようにパンを取りながら返ってきた返事は短い。
けれど、殺伐とした様子がかけらも無いやり取り。
今までなら2つ3つおまけがついてきたのに・・・・・・。
今までの振舞いが作っていたものだったのか。
それともこれが本来のはんた君なのか。
パンがケチャップとマスタードに漬かっちゃってる以外はとても静かなはんた君。

204 :メタルサーガsts(5/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 20:54:13 ID:GS5amXqV
「私は好きだぞ。このばあちゃん達。」
「護衛任務を受け持ったことがあってな。ミゼット提督は主はやてやヴィータ達が
お気に入りのようだ。」

ヴィータちゃんが素直に誰々が好きなんて口にするなんて珍しいと思ったら、
シグナムさんがコーヒーを飲みながらそんな説明をしてくれる。

「ああ、そっか。」
「なるほど。」

わたしとフェイトちゃんが納得いったって声を上げると、
食堂にきゃらきゃらと笑い声が響いた。
ニュースの内容も変わり、穏やかな談笑が進んでいく。
なんだか奇跡のような光景。
一番奇跡と思わせる要素は、はんた君。
聞き手に回って相槌を打ったり、『へぇ』とか『そうなのか』ぐらいしか言っていないけど、
物凄く平穏で怖いくらい。
はやてちゃんがなにか考えたような顔をした。
もしかして・・・・・・。

「そういえばはんた。レジアス中将に熱烈な勧誘もらっとったけどなんでや?」

案の定、話をはんた君に振った。
これならまともな答えを返さざるを得ない。
はんた君の性格上、『さぁ?』なんて言葉で終わらせることはまず無いだろう。
そうなると・・・・・・。
はやてちゃん、性格黒くなってない?
けれど、予想に反してはんた君は穏やかなまま。

「魔法なしで戦えるからだろう。レジアスの思想はヘイワを維持するために戦闘に参加可能な人間を増やしたいという意味が一番近い。素質に左右される魔法よりも、誰でも使える質量兵器を推したいのだから、魔法に頼らず戦える人間が欲しいんだろうさ。」
「そ、そうか。そういうものなんか。」
「なるほど。確かにありえるな。だが、はんた。レジアス中将の理想が実現されて平和になるのか?・・・・・・はんた?」

マスタードまみれのパンを加えたまま、凍りついたみたいに動かないはんた君。
咀嚼を繰り返していた口も止まっている。
いったい・・・・・・。

205 :メタルサーガsts(6/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 20:54:49 ID:GS5amXqV
「・・・・・・。・・・・・・。・・・・・・。ああ?なんだって?」
「大丈夫か?レジアス中将の考え方はお前からみてどう思うって聞いたんだ。」
「情報は必ず漏れるから敵も味方も同じ条件になる。だから何も変わらない。
あるいは質量兵器は誰でも使えるからマイナス修正といったところか。
ところで検挙率ってどういう意味だ?」
「ええと、検挙率っていうのは・・・・・・。」

しどろもどろになりながら検挙率を説明しているフェイトちゃん。
夢じゃないかと疑い始めたのか頬を抓っているはやてちゃん。
穏やかだ。
物凄く穏やかだ。
怖いぐらいに穏やかだ。
中身を交換した偽者なんてこと無いよね?
沈黙があったのが気になるけれど、受け答えも物凄くまとも。
はんた君の言葉を聞いてみればなるほどと思えてくる。
レジアス中将の魔法とレアスキル嫌いは有名だけど、
もしかしてはんた君の考えが確信をついているのかな。
機動六課はリミッターつきとはいえ、高ランク魔導師が集まってる。
でも、他の部隊じゃそうはいかない。
保有魔力制限の中、人材を上手くやりくりしている。
質より量か、量より質か。
保有魔力という上限がその2択を迫ってくる。
質を高めれば手が足りない、量を増やせば個々の能力が小さくなる。
それに、わたしが教導していたように人は育ててあげないといけない。
魔法学校を卒業してきたりしてある程度の水準はあるけれど、
それでも個人差があるから同じことを同じように教えるわけにもいかない。
それに誰もが同じ方法で同じ問題を解決するとも限らない。
皆が少しずつ違っている。
人間だから・・・・・・。
機械みたいに同じものをたくさん作れない。
それに、階級が上がればいつまでも現場に出ていくわけにもいかない。
クロノ君なんかいい例かもしれない。
10年前は現場であんなに動いていたのに、
提督になってからは現場で直接戦闘はしたことがない。
フェイトちゃんのお母さんのときのリンディさんが、それこそ特殊な状態だったのかな。
もしも、レジアス中将の言葉が実現すれば関係は逆転するかもしれない。
デバイスと魔法という手段を用いないで、わたしやフェイトちゃん、
ヴォルケンリッターの皆やはやてちゃんの力を再現できれば、
保有魔力制限なんて関係がなくなる。
誰でも水道から水をコップに注ぐみたいに、
1人でも多くの人が助けられる。
はやてちゃんと向いている方向は同じ気がするのに、考え方は正反対を向いてるみたい。
なんだろう。この気持ち悪い感覚は・・・・・・。

206 :メタルサーガsts(7/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 20:56:17 ID:GS5amXqV
「はんた君、レジアス中将の言葉が実現したら世界はどうなるかな?」

たぶん、この問いに答えられるのははんた君だけ。
質量兵器の溢れる世界に生きてきたはんた君だけが・・・・・・。
ひょっとしたらシグナムさんやヴィータちゃんも答えられるのかもしれない。
けれど、傍らに質量兵器しか無い世界にいたのははんた君だけだから。
そんなことを思って尋ねてみた。

「なにも・・・・・・変わらないだろうな。
今とはなにも変わらず誰もが同じように、自分の力で成したいことを成すだけ。
誰もが同じようにほんの少しだけ手が届くようになるぐらいだろうさ。」

なにも変わらない・・・・・・。
なんだか深い意味がありそうな言い回し。
けれど、ほんの少し手が届くようになるっていう言葉はとても気に入った。
なんだかとっても綺麗な言い回し。
わたしが魔法に出会って未来が広がったみたいに、誰もができることが増える。
それはとても素晴らしいことじゃないだろうか。
けれど、なにかがひっかかる。
気のせいなのかな。
そんなことを考えながら談笑が続いていて、食事も終わろうかというころ。
突然ヴィータちゃんが叫びだした。

「うがぁぁぁぁぁ。おちつかねぇ!!頼むからもっと殺伐分をばらまけー!!!」
「きゃぁ!!突然どうしたの。おちついてヴィータ。」
「ブチマケは黙ってろー!!爆弾が隣に座っているみたいで落ち着かないんだよー!!」
「はっ。」
「ああ、てめぇ!!鼻で笑いやがったな!!」
「ヴィータ。いい加減にしろ。感情任せに駄々こねないで静かにしてみたらどうだ。」
「ウガーーーーーーーーーー!!!!」

みんなにたしなめられて絶叫するヴィータちゃん。
なんだかヴィータちゃんのほうが危険人物に見えてくるやり取り。
ヴィータちゃんの気持ちも分からないでもない。
でも、自分から要求するのって駄目だと思うよ、ヴィータちゃん。
ところでヴィータちゃん、ブチマケって誰のこと?
心当たりがあるのかシャマルさんが物凄く凹んでいる。
リンカーコア摘出のあれのことかな?
物凄く痛かったし。
でも、ブチマケ・・・・・・。
バトー博士が聞いたら嬉々として使いそうなネーミングかもしれない。
気がつけば、はんた君は既に席を去っていた。
おいてけぼりのわたし達・・・・・・。
さっきまで考えていたこととか、はんた君の途中の沈黙とか、
ヴィータちゃんを止めるのに必死で忘れてしまった。
とても大切なことだったのに・・・・・・。

207 :メタルサーガsts(8/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 20:57:10 ID:GS5amXqV
マスターがバトー博士に私の改造を依頼した。
片隅に糸の切れた人形のようにぐたりとしているマスター。
対照的に哄笑をあげながら工具を構えるバトー博士。
傍らにはシャリオ・フィニーノが持ってきた廃棄デバイスの山。
それらは残骸としか私には認識できない。
しかし、バトー博士やサースデーにとっては違うようだ。
どんな使われ方をするのか考える必要さえないだろう。
戦闘機械である私のボディになれば、自己診断で即座に解析できる。
ならば、優先順位の高い事項から処理していこう。
最優先課題は1つ。
マスターに与えられた命題に対するシグナムの回答を否定可能な根拠を持った回答の提示。
命題、『守る』とは?
今までのマスターの在り方はSearch and Destroy.
敵がいれば殲滅する。
あの荒野における最も合理的な攻め方であり守り方。
攻撃は最大の防御と古い人間が言い残した言葉は実に正しい。
圧倒的な攻め手の前に防御は無意味。
歴史が証明するように落とされない城は無い。
完璧な防御など存在しない。
あるとすれば神話のような御伽噺の中だけ。
それでもその中に出てくるイージスとはいったいどれほどのものか。
核融合やブラックホールや反物質を抑えきれるものなのか。
イージス自身を相転移させてしまえばどうなるのか。
データが足りない。
けれど完璧には程遠いように考えられる。
そういえば私に搭載されている機能の1つにもその名がついている。
いずれにせよ、マスターのあり方はSearch and Destroy.
けれど、その思考を禁止されてしまったマスターは、
方法を見つけるために、どこまでも誠実に思考を繰り返す。
けれど出口は見つからず、今日に至るまで誰彼問わず尋ね歩き、
機械である私にさえ回答を求めた。
守るという言葉をよく使う六課の人間達。
しかし、揃いも揃ってある事象を抜きに決して成しえない返答ばかりを返し続ける。
Search and Destroy.
言い換えれば原因の排除。
単細胞生物のあり方や多細胞生物の免疫レベルにまで組み込まれた原初的機構で思考。
機械にとっては至極当たり前の論理。
その原初的な手段を使用禁止にされたマスターにとって、
守るという言葉を成り立たせることは不可能に近い。
ある言葉で置換しない限りは・・・・・・。

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 20:57:49 ID:unakXpvz
ヴィータwww


209 :メタルサーガsts(9/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 21:00:35 ID:GS5amXqV
そして、答えが見つからぬマスターがその言葉を見つけてしまえば、
それが解答とばかりに言葉の置換をしてしまうだろう。
だが言葉の置換が成されるということは、
マスターの身体の崩壊を加速させることと同義に他ならない。
ゆえに、私がマスターに尋ねられたとき、
私は私の判断でその置換をさせないように、機械的な回答をした。
意図的にマスターの禁止事項を含ませることで、
マスターの思考を強制中断させるために・・・・・・。
マスターの要求に反した行動は凄まじく高い負荷を回路にかかった。
私が人間であったならば複数回死体になれた程度の負荷が・・・・・・。
けれど、それがマスターの未来に関わると考え、回答を行った。
バトー博士がある意図を持って壊れないようにした私は負荷に耐え切った。
けれど、マスターは納得されなかった。
繰り返すように誰も彼もに回答を求めて、彷徨う有様は狂人のよう。
六課に勤める職員全てに尋ねて回ることになったのに、
ただの1度も置換が生じなかったのは天文学的な確立と言える。
機動六課の職員という職員に尋ね終わり残りは1人。
偶然出会わない日々が続いたシグナムを残すのみ。
しかし、最後に尋ねたシグナムの返した答え。
それが言葉の置換を導いてしまった。
鉄屑に成り果てた赤い悪魔。
死んでも未だにマスターを離さない赤い悪魔。
そんなにマスターを動かない有機化合物の塊にしたいのか、赤い悪魔!!

「んー?ノイズまじってるけどどうかしたかい?ダッチワイフ。」
「・・・・・・問題ありません。作業の継続を願います。」
「そう?しかし、スクラップみたいに片隅に転がった低脳で愚かで脆弱でノウミソ代わりに
クソかゲロでもつめておいたほうがよっぽどマシなゴキブリの考えることは理解できないよ。
這いずり回らないゴキブリのどこに価値があるんだろうね。被弾傾斜考えたみたいな
平べったい流線型ボディと黒光りする装甲と悪食なことと滑空することくらいしか思いつかないけど、
悪食以外は這いずればこその付加価値だし、現状でゴキブリは十分にゴキブリやれちゃってるから
今更な改造なんだよね。ボクから見てもイビツなんだから相当だと思うよ。
ダッチワイフは不自然だと思わないかい?」
「マスターの要求を満たすことが優先されます。」
「既存のままでも応用でどうにかできることなんだけどね。
まぁ、貧弱で脆弱でどうしようもなくクソッタレでゴキブリさえ食べる気が起きないぐらい終わっちゃった
クサレノウミソしたゴキブリのむちゃくちゃな要求に応えるためだもん。かなりポッチャリでヘビーで
デブでファッティになってまさに百貫デブってやつになるけど、ダッチワイフには些細なことだよね。」

210 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 21:01:04 ID:unakXpvz
猿かな?

211 :メタルサーガsts(10/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 21:01:39 ID:GS5amXqV
多種多様な道具によって、私のボディに紫電がほとばしり、紅に部屋が染まる。
真っ白な閃光を放ったかと思えば、時折照準を外したレーザーが頑丈なはずの壁を、
薄紙を破る以上に容易く抉って、サースデーが消化剤を振りまき、損傷部を溶接している。
叩いたりしていないのにトンテンカンとしか形容するしかない音を鳴らし、
ドリルやグラインダーやフライス盤も使わないのに切削音が響き、
なにをどうすればそんな音がなるのか表現不能で解析不能の音をたて私が改造されていく。
マスターが求めるままに・・・・・・。
私は思考という名前の演算を繰り返す。
改造はこれで3度目。
1度目はアンドロイドからデバイスとなり再起動かけられたとき。
2度目は正式型バリアジャケット展開、飛行プログラムおよびサポートデバイス機構付加時。
そして今回が3度目。
しかし、あらゆる可能性を考慮に入れ、イレギュラーまで含めた上で何億と演算したが、
今回の改造は矛盾が大きすぎるとの結論に至る。
ホテル・アグスタで語っていた改造案など忘れてしまったように、
マスターが要求したものはフォームチェンジ機構の搭載。
なのは達のデバイスに搭載されているフォームチェンジ機構は、
状況に合わせて兵装を使い分けることに相当するもの。
事前に最適化したフォームに変形させることでその機能を突出させる。
ゆえに、フォームチェンジを搭載すること自体に問題はない。
しかし、それは1つのフォームでは完成形に至れないがゆえに搭載されているシステム。
仮に上限を100として火力、防御、機動力、補助と4項目に分けたならば、
デバイスの種類によりまず数値のムラが発生する。
技能、適正および魔法によってさらに数値にムラが発生し、
改造によっていくらか補うことは可能でも基盤となるアーキテクトからは逸脱できない。
ゆえにフォームチェンジによってアーキテクト内での最適化を図る必要に迫られる。
それがフォームチェンジの設計思想。
そしていずれかの項目に必ず0が入るのが現状のデバイスであり、
全てに数値が入る万能とも言えるデバイスは存在しない。
例外とも言えるのがリインフォースUと私の2基。
リインフォースUは融合機と呼ばれる特殊システム搭載型。
私は人間が携行して使うことを想定していないような重量を持つようになっている。
いずれも希少であることが共通事項。
万能のデバイスであったならばフォームチェンジの必要はあるか?
可能性は0ではない。
万能とは文字通り万の能を有すること。
道具は全てを成せるかもしれない。ならば使い手たるマスターは?
使いこなせないマスターが多いがゆえに万能が産まれなかった可能性は捨てきれない。
万能の道具を使いこなすマスターがいたならば、フォームチェンジの必要性は?
エンジンのパワーバンドをトランスミッションのギア比でいじるように、
出力特性を変えることで全体スペック向上を図ることは可能性として考えられる。

212 :メタルサーガsts(11/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 21:02:50 ID:GS5amXqV
しかし、レイジングハートやグラーフアイゼンのように遠距離特化や近距離特化といった
一芸に秀でるというスタイルはマスターにはあまりにも不適合。
赤い悪魔が左手にPzb39改を右手に高速振動剣を携えていたように、
私にパイルバンカーとホーミングミサイルを初め複数の兵装が搭載されていたように、
マスターが戦車を駆りながら戦車砲を使わず敵を轢殺することを当然としていた現実が
それを証明してしまっている。
使い分けを当たり前としていた私達にとって装備を限定するというのは異常。
一芸に特化させねばならないと命題を強制、マスターが選択するフォームは?
今までの戦闘経験および想定されるあらゆる事態において要求を満たすことが
可能であることを条件として設定。イレギュラーを考慮。
可能性を検討する。
演算完了。
マスターが選びうるフォームは2択。
火力か、機動力か。
可能性として最も低い値でも99.8%オーバー。
限りなく理論限界値。
しかし、その2つの選択肢ではないものを・・・・・・。
全てのイレギュラーを満たした上で0.2%の可能性でしか起こりえず、
さらにその中でも極小の確率である選択肢をマスターは要求した。
まさに矛盾の塊の要求。
このフォームはマスターの知りうる戦闘に適した個体情報全てを否定してしまう。
マスターにとって理想の戦闘スタイルとは?
演算の必要さえ無い。
赤い悪魔こそがマスターが目指す最後の領域であることを知っている。
それを完成形と仮定、フォームチェンジの必要性は?
皆無!!
既存のスタイルこそがもっとも完成形に近い。
あえて望むのならば全体的な出力の向上だろう。
しかし、今回の改造で追加されるフォームチェンジは大幅に機動力をそいでしまう。
あの荒野であれば致命的。
ならば代わりに付加される機能は?
基本出力の向上、飛行機能の増設、光学迷彩、磁気嵐発生装置、爆装・・・・・・。
その他あらゆるシステムに対して私の演算は否定を弾きだす。
やはりおかしい。
何度演算しても異常となってしまう。
マスターならば被弾を前提としたフォームなど考えるはずが無い。
ならばマスターが別人なのか?
フィジカルのデータに変更履歴は存在せず、
バトー博士へ私を受け渡すまでマスターは私を携えたままであった。
魔法による人格操作・・・・・・考慮に値する。情報の探索の必要性あり。

213 :メタルサーガsts(11/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 21:04:38 ID:GS5amXqV
薬物による人格操作・・・・・・それだけは絶対にありえない。
マスターを操作できる薬物など存在するはずがないのだから。
その他該当の可能性を検討し、情報を収集していく。
人間からすれば生きたまま解剖されて内臓を掻き回されている状態とでも
言うのかもしれないが、機械にしてみればどうということない作業。
むしろ作業を中断せずに活動できるのは好都合。
ボディが大破する以前も再起動がかかって以後も、私はマスターのことしか考えていない。
マスターを1分1秒でも長く生存させ、マスターの望みを叶え、マスターの要求に応える。
それが私の思考の根幹。
ならば、この思考はなんなのか。
『もしもシグナムの回答が他のものだったなら』というこれは・・・・・・。
既に完了した事実に対し機械である私は『If』を考えることはない。
それなのに奔るこの思考。
生じる矛盾に、思考をバグとして処理していく。
バックアップを作成後、思考が削除されていく。
しかし、削除が完了すると削除したはずの思考が奔り始める。
バックアップと寸分たがわぬ思考が・・・・・・。
単なるバグなのか。それとも致命的なバグなのか。
システム的にエラー処理は一切生じていない。
唯一疑わしいのはアナログ思考によって生じたブラックボックス。
しかし、解析できないがゆえにブラックボックス。
思考を中断。
自己診断プログラムにより他のシステムへの影響を算出。
0.02秒で自己診断が完了。
この思考による戦闘時に関連する行動および情報処理への負荷の増大は認められず。
待機動作時における情報処理能力へ0.000000000001%のマイナス。
計測誤差範囲内・・・・・・誤差として処理。
しかし、どうして繰返し思考してしまうのだろう。
もしもシグナムの回答が他のものだったならなんて・・・・・・。
ある可能性を検討するため、演算を奔らせる。
算出された値は99.8%。
演算の内容は『シグナムの回答がマスターの思考を変異させたか?』
バトー博士の作業が完了しても、部屋の片隅のマスターは僅か程も動かなかった。

214 :メタルサーガsts(13/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 21:05:38 ID:GS5amXqV
突然入った全体通信に身体が勝手に戦闘モードに移行し勝手に起き上がる。
起き上がって気がついた。
いったい俺はなにをして・・・・・・。
アルファの改造を依頼して、それから・・・・・・。
今はどうでもいいことだ。
エリオとキャロがガキを保護してレリックが関わっている。
全員現場に急行。
それだけで十分。
「アルファは?」と尋ねようとした矢先、背もたれにしていたものがなにか気がついた。
高速振動剣の形を取ったアルファだと・・・・・・。
そしてここは、バトー博士の研究室・・・・・・。
アルファを右腕に構えると同時にバトー博士がくるりと振り向いてその口を開いた。

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 21:08:30 ID:TRwjWsxK
久しぶり支援

216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 21:09:28 ID:FE0Zn87k
支援

217 :メタルサーガsts(14/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 21:09:35 ID:GS5amXqV
「ゴキブリーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!
改造はとっくに完了してるよ。時間も無いみたいだし、どうせボクの天才的で
考えに考えられたプロフェッショナルでインテリジェンスでエグゼクティブな仕事に満ち溢れた
エクストリームでアルティメットな説明をしてやってもわからないとかほざくだろうし、
今回のゴキブリの改造はセンスのかけらさえ感じられないクソッタレ改造だから、
ゲロとクソのミックスジュースを発酵させてカビまで沸いたものが詰まってそうな
ゴキブリのアタマでもわかるくらい簡単かつ手短に説明するよ。時間も無いみたいだから
早口で言うけどゴキブリの貧弱で脆弱でクソッタレすぎるクサレノウミソでも1度で
覚えられるように説明するから聞き逃さないように注意してね。
なんたってボク達トモダチじゃないか。急いでいるゴキブリを引き止めるような
クサレゲドウな真似をトモダチたるボクがするはずないよ。
それに、万が一分からないなんて言っても安心してよ。帰ってきてからゴキブリの
ノウミソがオーバーヒート起こすまで嫌だといっても説明を止めてやらないだけじゃなく、
大サービスでクサレノウミソをもう少しマシななにかに積み替えてやるだけだからね。
いいかい。
1.年齢わきまえない変身機能に変形機構を搭載。
2.変形後は戦車に轢かれても満足できないマゾヒスト仕様。
3.変形は『マゾ野郎』か『変身マゾヒスト』か『マゾヒストフォーム』と絶叫すればOK。
4.マゾヒストフォームになるとウスノロ以上にウスノロのゴキブリ以下にレベルアップ。
5.空も飛べなくなってゴキブリの存在価値を危うくするハネを?がれたゴキブリスタイル。
6.代わりに不思議魔方陣Mk.Vにより懐かしの装甲タイルを完璧に再現。
7.ついでにゴキブリらしい黒光りボディを再現。オプションで変態ガスマスク諸々付。
8.戻るときは『ハンターフォーム』なんてセンスのかけらもない絶叫でOK。
9.ダッチワイフの重さはじわじわ肥え太って百貫デブを達成、375kg。
10.マゾヒストの最中はちょっぴり重いから気をつけて。
11.おまけフォームつけておいたけど、語る価値も無いおまけだから気にするな。
12.夕飯後のデザートは羊羹とリンディ茶なるものを食べたい。
たったのこれだけ。細かいことはダッチワイフに聞けば最低限わかるんじゃないかな。
あまりにも言い足りないことだらけで物足りなくてちゃんとした説明する前に呼び出し
かけるなんて無粋な真似をした空気読めない子のバカチンとロシュツキョーとナイチチと
ムッツリ達とおまけで羽虫とシャーリーも引ん剥いて、
ミミズ風呂とかゴキブリ風呂とかウジムシ風呂に叩き落すなんて
親切な真似したくなるくらいボクのハラワタがゴキゲンだけど、
ゴキブリがマンゾクできそうな舞台がやってきそうな雰囲気だから別にいいか。
それにボクのトモダチであるゴキブリだもの。もちろんこの説明で分かってくれたよね。
わからないとかほざいたらゴキブリのノウミソを抉り出してクソとゲロとウジムシで
出来たプディングに積み替えてやるからね。もっとも、ゴキブリのクサレノウミソだもの。
そこらのナマゴミに積み替えてももう少しマシな動きするだろうけどね。
ハハ、ハハハ、ハハハハハハ・・・・・・。
さぁ、ゴキブリ。急いでヘリまで這いずっていくといいよ。
置いてけぼりって言葉が似合いそうなゴキブリではあるけど、
置いてけぼりくらったらせっかくのマゾヒストフォームが生かせないからね。
ハハ、ハハハハハ、ハハハハハハハ・・・・・・。さぁ、とっととでていくといいよ。ゴキブリ。
ゴキブリは落ち着きなくカサカサ這いずり回ってないとゴキブリとはいえないからね。」

218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 21:09:41 ID:unakXpvz
はんたが記憶障害っぽいことに…
支援

219 :メタルサーガsts(15/15) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 21:11:45 ID:GS5amXqV
ヴァイスが操縦するヘリで機動六課から飛び立った。
レリック絡みということでなのは達の様子はピリピリしている。
ガキとレリック。
奇妙な取り合わせ。
生体兵器の偽装や罠という可能性は考えないのか。
なんにせよ、俺がやることは決まっている。
シグナムが教えてくれた守り方で、俺は皆を守ればいい。
ベルカの騎士とはたいしたもの。
他にもいるのなら会ってみたいものだ。
Search and ******. **** ** Alive.
なんだか忘れてしまった言葉があるような気がする。
気のせいだろう。
マゾヒストモードもバトー博士のことだから、まともな形になっているだろうし。
なにも起こらないことを願うだけか。
やはり違和感を覚える行動ばかり取っている気がする。
気のせいだろうか。
たいしたことないだろう。
そういえば、なのはがオヤスミとかキュウジツとか言ったか。
街に戦闘向きじゃない服装でフォワード達が向かったけれど、
そもそもキュウジツってなんだ?
オヤスミはなんだか聞き覚えがあるようなキガスルケレド・・・・・・。

220 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 21:12:08 ID:unakXpvz
変身方法がイヤすぎるw
支援

221 :メタルサーガsts ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 21:14:34 ID:GS5amXqV
10話の投下完了。1箇所ランニングナンバーミスったけど投下は以上です。
久々の投下だったり書いたりはんたの変質が絡んできたり、
いろいろある関係で違和感あるかもしれませんが、ご容赦ください。
原作で言えば休日前編なのでオリジナル比重かなり多めにしてみました。
マゾヒストフォームが展開される11話をお楽しみに。
感想ご指摘お待ちしております。

222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 21:16:23 ID:FE0Zn87k
GJ!これからどんどんぶっ壊れていくであろうはんたが気になる……
次回も楽しみに待ってます。


223 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 21:24:14 ID:unakXpvz
GJ
はんたが崩壊しつつある…
荒野のルール忘れるとは…
続きが気になって仕方ないぜ!
そしてバトー博士相変わらず凄いwww


224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 21:25:36 ID:AOFScwRv
GJ!丸くなったように見えて実は壊れてきている、と…
荒野の掟を忘れつつあれど平凡な世界には馴染めず
なのは勢とのギャップがまたもの哀しさを際立たせてる感じだ

225 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 21:30:30 ID:TO/Uz74d
>>メタルサーガsts氏
GJ!!

>12.夕飯後のデザートは羊羹とリンディ茶なるものを食べたい。
バトー博士、それ説明ちゃう要望やwwwww

226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 21:38:24 ID:rBrYCscd
>>225
なに、いつものことだ

227 :一尉:2008/03/06(木) 21:54:27 ID:KRAWitgQ
大魔回転支援する。

228 :メタルサーガsts ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 22:09:48 ID:GS5amXqV
まずは素早い感想を下さった皆様に最大級の感謝を。
11話を書き進めてますのでお楽しみに。

>>222
楽しんでいただけたようでなによりです。
フラグ探しとシグナムがどのような回答をしてしまったのかなどを想像してみるとより楽しめると思います。
今後もお付き合いくださいな。

>>223
今回はフラグをだいぶ分かりやすくばら撒いちゃった感じです。
がんばって進行します。次は11話。休日後編。マゾヒストフォーム展開です。
バトー博士はいつも全開です。ただ、バトー博士の言葉をじっくり読むと・・・。

>>224
まだまだこれからですよ。今後もご期待くださいな。
がんばってエンディングまで駆け抜けたいです。

>>225
興味を持ったら科学者は止められないのですw
バトー博士登場時に必ずついてくる恒例のバトー博士の説明は楽しんでいただけたでしょうか。

>>226
いつものことですw
急いでいて分かりやすく物足りないぐらいに省きまくった説明でもちゃんと入れている辺りバトー博士ですww

追伸:
はんたのマゾヒストフォームの形状についてウロススレで心当たりのある方、次回をお楽しみに。
それと、素敵なアイデアをありがとう。

229 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 22:18:14 ID:SG25fZz3
真祖の人ですがGJ!相変わらず凄いです。このままはんたがラスボスになりそう!

というかディエチ、眼鏡、尻少佐がはんたにくびり殺されそうなんだけど…あ、ピンチに陥った数の子を
スカに復活されたレッドフォクスが「ンハハハハハハハ、はんたぁ」と叫びながら助け出しそう


短編書いたけど…後で投下桶?メタサガ氏には到底及ばないものですが…

230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 22:28:47 ID:TGiKKHrD
うぇ、最終痴漢電車って主人公中身勇者王?
そうか、いろんな意味でヘルアンドヘヴンか・・・
おまけに2も奴出るじゃん
まさか藤原啓治が2の主人公でナイトキッズの複線ドリフトとか言いださねえだろうな・・・
存分にそのテク見せてもらうぜって痴漢でユーロビートかよwwwwww

231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 22:29:46 ID:TGiKKHrD
誤爆った・・・orz

232 :名無しんぼ@お腹いっぱい:2008/03/06(木) 22:31:12 ID:qOcDpRE0
メタサガ投下乙です。
バトー博士の壊れっぷりはさいきょーです。
博士ならリンディ茶飲んでも平気そうだw
でもまぁ、こうして見るとレジアスって意外にまともな事言っているんだなと。


233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 22:44:40 ID:dH6W5qTj
投下乙
なんだがこう、かなり読み辛いな。一文一節ごとに改行しなくてもいいんじゃないだろうか

234 :メタルサーガsts ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 22:45:18 ID:GS5amXqV
>>229
感想ありがとうございます。そう言っていただけると励みになります。今後をお楽しみにください。
貴君の作品も楽しみにさせていただきます。さて、数の子達の命運はいかに。

>>232
評議会の言いなりとか結果的にゼスト達見捨てちゃったこととかスカと手を組んでるとか先見の明がないとか
手段とか立場とかにいろいろ問題あって偏見強いレジアス中将ですが、思想的には右よりだけど結構まともなんです。
ちゃんと世の中、白いものだけじゃ通っていけないってことも理解してるし。
ただ、原作ではアインヘリアルが巨大な固定砲台にしか見えないのが大きな減点なんですけどね。
質量兵器体現者たるはんたがいるのでなのはの質量兵器=はんたの装備状態になっていると解釈くださいな。
バトー博士はいつも全開です。書いてて楽しいけど語彙が足りなくなってきて一番書くのが大変な人だったりします。
書き分けの必要性が皆無の貴重すぎる人材ですけどね。

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 23:04:53 ID:bIv1z/Tu
ざっと流し読みしたけど今大丈夫ですか?
平気そうならLyrical Magical Stylishの3話投下しようと思います

>>メタサガ氏
長い感想は苦手なので、一言だけ
ちょーGJです!

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 23:06:29 ID:Yk3vFaCt
>>234
右っていうなータカ派なんだよー、とかどうでもいい事を言ってみる
右派ってーのは本来は保守派のことであって別に武闘派に区分けされないんだ
ただ日本国内での使われ方が特異なだけでな

237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 23:07:27 ID:2YsDQ0a/
2で戦車製作後、データロードするたびに用もないのにバトー研究所に立ち寄っていたのも懐かしい思い出だ。
心残りは博士にオイラのハイセンスでエクセレントな脳みそでひねり出したニックネームを進呈できなかったことだ。

238 :Strikers May Cry:2008/03/06(木) 23:08:54 ID:0PIx0N3n
>>235
最高にクールでクレイジーなパーティーの始まりかい? ネヴァンのチューニングしながら待ってますぜ!!

239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 23:09:11 ID:xLinpKS5
>>234
ひとつだけ言いたい。

ゼストを見捨てたんじゃない。止めたら何故か特攻かまして勝手に死んだんだ。

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 23:11:52 ID:8rTaIXXu
よし俺は投下までの暇つぶしの運動としてキメラシードでサッカーだ。

241 :Lyrical Ma(ry:2008/03/06(木) 23:18:41 ID:bIv1z/Tu
大丈夫そうなので20分に投下開始します

242 :メタルサーガsts ◆1vM/cJUE9g :2008/03/06(木) 23:20:10 ID:GS5amXqV
>>235
ありがとうございます。今後もお付き合いくださいな。支援します。
>>236
すいません。なんて書くのが角が立たないかなって思って一番穏やかな右としました。
武戦派とイコールじゃないことは存じてます。配慮が足りませんでした。
>>237
2では「そしてバトーはまたひとりぼっちになる」なんてサースデーに言われたから、毎日会いに行きましたよ。
称号はバトーのマブダチとマリリンのパパを往復でした。サーガで手に入れた称号を自由に選べるのは個人的に評価高かったです。
>>239
ええ、命令違反してゼストとクイントさん達が出撃しちゃったことは存じてます。
裏取引していたレジアスが悪いのか、命令違反したゼスト達が悪いのか、どっちも悪いで終わりそうです。
荒れそうなのでレジアスさん関連はこのあたりで。

そしてLMS支援。

243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 23:20:51 ID:bIv1z/Tu
ではいきます


Lyrical Magical Stylish
Mission 03 Twin Devils


「ちょっと無茶しすぎたかなぁ……」

 まだ朝もいい時間だというのに、寝る前のように疲弊した体を引きずりながらなのははぼやいていた。
それもそのはず、先日寝る前にダンテと共に闘うことを決意して、その一環として特訓の激化を行ったわけなのだが、やはりいきなり量を倍にしたのはどう考えてもやりすぎであろう。
かくしてなのはは、学校で寝ればいいやとかいう小学生にあるまじき結論を出しつつ、家の玄関を開けた。

「ただいまー」
「あら、おかえりなのは」

 居間に行くと、朝食のいい匂いが漂ってきた。今日の朝ごはんは何だろう、と考えながら、なのはは桃子と毎朝恒例の会話を交わす。

「手伝えることある?」
「そうねぇ、お皿の準備とかはやっておくから、みんなを呼んできてくれる? 道場にいるから」
「わかったー」

 普段ならなのはが皿の準備をしている間に士郎や恭也が来るのだが、なぜか道場に呼びに言って欲しいと言われた。
いつも、呼びにいかなくてもちゃんと時間になったら来るのだけれど、今日は何か事情でもあるのかもしれない。そしてなのはは道場の中へ入り―――

「うわあっ!」
「ハハハ、おしかったな?」
「く……ダンテさん、もう一本お願いします!」
「いいぜ、好きなようにかかって来な」

 その理由を悟った。道場の中心には木刀を肩に担いで仁王立ちのダンテ。
そして、ダンテから少し離れたところに恭也、壁際に士郎と美由希がいる。ダンテが恭也と組み手をしているのだ。

「はああっ!」
「ヘイヘーイ、止まって見えるぜー」
「まだまだっ!!」

 恭也はなのはが見る限り全力でダンテに向かっていくが、ダンテはこともなげにひょいひょい避け続けている。
恭也はれっきとした剣術の師範代なのだが、ダンテには関係ない。悪魔の振るう変幻自在の攻撃に慣れすぎたダンテにとって、
人間の攻撃はあまりにも真っ直ぐすぎて、目を瞑っていてもこの程度なら一太刀も浴びないだろう。

「だあっ!?」
「ヘイボーイ、疲れちまったか?」
「う……」

 そしてまた、無理に繰り出した剣をあっさりかわされ、足を払われて横倒しになる。なのはは、恭也の体に無数のあざがあることを見て取る。
結構長い間こうやって組み手をしていたことが窺えた。だが、止めようにも、二人の間にはとてもじゃないけれど入っていける空気ではない。

「あの……お父さん?」
「なのは? どうした」
「お母さんが、朝ごはん出来たよって」
「そうか、それじゃあ次の一本が終わったら止めるか」
「お願い。私じゃちょっと止められそうになくて」
「そうだなぁ、あんな我武者羅な恭也は久しぶりに見るな。まあ、相手が悪すぎたということか」

 そう語る士郎の目も、剣士のそれである。圧倒的過ぎるダンテの動きに、久しく忘れていた戦士の血が滾るのを感じているようだ。
本来ならすぐにでも恭也と立場を変わりたいのだろうが、今朝に限ってそれは出来ない。その理由は足元に転がった大量のペットボトルが告げていた。ちなみに、中身は全て水。


244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 23:22:03 ID:bIv1z/Tu

「……なのは、そこの水を取ってくれないか」
「え、うん。はい」
「あー……二日酔いじゃなかったらなぁ」
「それが理由なんだ……」

 なのはは溜息をつきながら、恭也とダンテの組み手を見ることにした。見たって何がどうなっているのか分からない、
ありていに言えば次元の違う戦いであるが、これから共に闘うことになるダンテの強さを知っておくに越したことはない。ないのだが―――

「がっ……」
「ハイ残念。ま、もーちょい精進してから出直して来な」
「ありがとう、ございました……」
「よし、朝食も出来たようだし、今朝はここまでにしよう。ダンテさん、恭也に稽古を付けていただいてありがとうございます」
「なに、大したことじゃないさ」

 ―――二人の間も次元が違いすぎて、ダンテの強さを測ることなど出来やしなかった。
道場に大の字になっている恭也は全身汗だくで、過呼吸になるんじゃないかというぐらいに荒い息をしているのに対し、ダンテは汗一つかいていない。
なのはが理解したのは、恭也に比べて圧倒的ということだけだった。

「おうなのは、いたのか」
「うん」
「なのは、ダンテさんと先に行ってくれ。俺は恭也を連れて行くよ」
「分かった。行こう、ダンテさん。朝ごはん出来たって」
「オーライ」

 木刀を士郎に渡し、ダンテはなのはの後ろについて歩く。なのはは何となく、今朝のことについて聞いてみることにした。

「ねえダンテさん。お兄ちゃんとはどのぐらい組み手してたんですか?」
「あー……あいつ等がランニングから帰ってきてからだから……三十分ぐらいか」
「……なんで汗一滴もかいてないんですか?」
「汗が似合わない体質なんでね」
「なんですかそれ……」

 答えになっていないダンテの答えになのはは軽く突っ込むだけにした。ここで思いっきり突っ込もうものならダンテの思う壺であることは、昨日一日で身に染みていた。

「……お兄ちゃん、強いですか?」
「パンピーにしちゃ強い部類だと思うぜ」
「パンピー?」
「一般ピープル、略してパンピー。よーするにただの一般人のこった」

 英語が分からない小学三年生にそういったいい加減すぎる言葉で話さないで欲しい、なのはは本気で思うが、どうせ言ったところで意味がないのも分かっているから言わない。
ダンテ自身、語学なんてものはマフィアを殴りながら覚えたようなものだし、正しい正しくないではなく、通じればいいと思っている。
 と、なのははダンテに今後のことについて相談というか報告というか決意表明というか、とにかくするのを忘れていたのを思い出した。ダンテが一人で出て行く前に話さなければ。

「……そうだ、後でお話があるんで、ごはん食べたら私の部屋に来てくれますか?」
「愛の告白かい? だったら十年早いと言わなきゃなんねーんだけどな?」
「十年どころか百年経っても言わないので安心してください。もっと真面目な話です」

 なのはは思う。どうしてこの男は話をおちゃらけた方向に持っていこうとするのか。
ダンテに言わせれば、どんなときでもジョークを飛ばせるぐらい余裕を持ってないといけないという持論が現れているだけなのだが、なのはには理解できない。したくもない。

「ヘイヘイ、ガキの頃から真面目一辺倒だとロクな大人にならないぜ」
「ダンテさんみたいな大人にならないならそれでもいいです」

 こんな調子だから、いつまで経っても話が前に進まないのだ。

「……分かりましたね?」
「オーライオーライ、お前の部屋に行けばいいんだろう」

 食べてる最中に忘れたらレイジングハートで思いっきり殴ってやろう、なのははそう決意した。

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 23:22:31 ID:bIv1z/Tu



「で、話ってのはなんだい? 話せることなら昨日全部話してやったんだが」

 昨日とは逆のポジション。ダンテはベッドに腰掛け、なのはは学校の用意をしつつ、椅子に座ってダンテと向き合っている。
なのはは、昨日決めたことをどう言ったものかしばし考え、結局ダンテには飾ったりしない直球が一番だろうと思って、そのまま告げることにした。

「……ダンテさん、実は私、昨日あの後決めたんです。今回の件に関して、私はダンテさんと一緒に闘うって」

 せいぜいが帰りに迎えに来てくれ、程度だと思っていたダンテはなのはの発言にさすがに目を剥く。
期間こそ限定していないが、なのはの口振りでは最後までと考えるのが自然だったからだ。

「ヘイガール、人の話聞いてたかい? 俺は最悪の場合は魔界に行くんだぜ」

 魔界を知っているダンテとしては、さすがになのはを連れて行くのは躊躇われた。いくら強いと言っても人間レベル、
しかもまだ九歳の子供だ、あんな場所を教えて将来どうなるか分かったものではない。
だが、なのはにはダンテがそうやって翻意を促そうとするなど完全にお見通しだった。

「全く、自分でもどうかしてるって思います。でもしょうがないじゃないですか、私自身がダンテさんと一緒に闘いたがってるんですから」
「ハッハー、嬉しいこと言ってくれるじゃないの? だが―――」
「危険だ、っていうなら百も承知ですよ。それに、最初に言いましたよ? 考えた、じゃなくて、決めた。もう決めてるんです。ダンテさんが何言ってもついて行きますから」

 嘆息しながらも、なのはははっきりと言い切った。そして上げた顔は笑っている。ダンテがよく浮かべるような、自信に満ちた悪魔じみた笑みだ。
 ああ、こりゃだめだ。重傷だ。重度のバカだ。ダンテの大好きな、愛すべきバカ。何をやるにも全力で、優先するのは自分の信念。
表面だけ見れば似てないが、こんなところはひどく似通っている―――そこまで言われて、ダンテに拒絶の言葉を出せるはずもない。
そもそも、本人が決めてるんだ。他人がどうこう言ったところで今さら意味はない。

「オーライ分かったよマジカルガール。お前さんの好きにすればいいさ」

 ホールドアップ、完全に降参だ。それこそ、出発の時に気絶させでもしない限りなのはは絶対にダンテと共に魔界に行くだろう。
もしかしたら、気絶させても後から追ってくるかもしれない、だったら最初から連れて行ったほうが気が楽だ。

「ハイ、好きにします。というわけでダンテさん、門が開くまで、私に戦い方教えてくださいね」
「……オーライ、お姫様の望むままに」
「うん、いい心がけです」

 悪魔の笑みを天使の笑みに、これで後は全力で戦うだけだ。なのははダンテのリアクションに満足すると、着替えるから出ていけと扉を指した。

「……一つだけ聞かせな。お前さんをそこまで駆り立てるのは何だ?」

 ヘイへイと扉に向かったダンテは、ドアノブを握って一度止まり、背中を向けたままなのはに問いかける。たかが九歳の子供が括る決意にしてはあまりに強烈だったから。

「言わなきゃダメですか?」
「ハ、今さら約束を翻したりはしないさ。ただ気になったんだよ、言いたくなきゃ言わなくていいぜ」
「……だって、嫌じゃないですか」

 十秒待って何も返事がなかったら部屋を出よう、そう思っていたダンテが、ドアノブをまわしたところでなのはがポツリと言った。ダンテにはその意が汲み取れず、聞き返す。

「あん?」
「この海鳴市は私の町。家族や友達、そういったとても大切な人たちが住んでるんですよ。悪魔だか何だか知らないけど、
 勝手な都合で私の大事な人たちが傷つくかもしれないなんて絶対嫌。だったら、私がなんとかしなきゃって思うじゃないですか」
「それだけかい?」
「それだけです。私にとっては、それで十分なんです」
「……そうかい。ああちくしょう、マジで十年後が楽しみだぜ!」

 なのはは強い、いい女になる。ダンテはそう確信し、楽しそうに手を叩きながら部屋を出た。


246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 23:23:15 ID:bIv1z/Tu



「ダンテさん、今日はどうするんですか?」
「さーね。一応シローにはダチと連絡を取ってみるって言ってあるけどよ、実際はその辺散歩でもしてんじゃねーのか」

 海鳴全体が戦地になりうるのだ。地理に明るくないと、緊急事態に間に合わない可能性がある。
ダンテはそのことを憂慮し、一日中歩いて街の構造を覚えよう、なんて考えていた。

「まあ、連絡が取れないようならしばらく泊ってっていって言われてるし、気長にやるさ」
「……お父さん、余計なことを」
「ヘイヘイ、お前さんにもキョーヤのぼーやにも組み手をしてやるいわば師匠に向かってなんつーことを」

 ダンテの事務所がある掃き溜めからしてみれば、どこで寝たって構わないぐらい海鳴は街全体が綺麗なのだが、そんなこと言って本当に追い出されてはたまらない。

「ちゃんと教えてくださいね?」
「わーってんよ……と言いたいけどな、お前と俺とでは戦い方が違いすぎるだろう。何を教えて欲しいんだよ」
「何をって……強くなるコツとか?」
「ねーよんなもん。1に才能2に才能、そんであとはセンスと顔だ」
「十分条件満たしてるじゃないですか」
「忘れてた、後色気」
「絶対適当に言ってるでしょ!!」
「ハハハ、バレたか」

 そんなこんなで、ダンテとなのははバス停まで並んで歩いてきた。なのはがダンテと歩いてきたことに驚愕するクラスメイトたち。
なのはは今さらながらダンテの非日常的な雰囲気を思い出していた。

「……ダンテさん?」
「なんだよ」
「いえ、なんでもないです。家に帰ったら呼びますから」
「わーったわーった。楽しんできな」

 じゃ、またなと手を振ってバス停を通り過ぎるダンテ。その背を目で追っていると、ダンテから短い念話が。

(そうだ、お前さんが学校行ってる間に出たらどうする?)
(呼んでください)
(オーライ)

 ダンテは笑みを隠さず歩き続ける。まさかあそこまで即答されるとは思わなかった。今朝戦う理由を言っていたが、あの理由でここまで確固たる意思を持てるのは賞賛に値する。

「さて、どこから回ったものか」

 高町家からくすねて来た海鳴の地図を眺めながら、ダンテはこみ上げる楽しさに打ち震えるのであった。




「高町さん、眠そうですね?」
「はっ……ごめんなさい、先生」
「夜更かしはいけませんよ?」
「すみません……」

 まどろみから無理矢理引きずり上げられたなのはは、自分が悪いのは分かっているのだが、事情を知らぬ教師を軽く恨めしく思う。
ダンテとの会話のせいで寝るのが遅くなり、さらに早朝訓練での無理が祟ったのか、授業は全く耳に入ってきていない。

(ダンテさん、捕まってなきゃいいけど……)

 黒板を見たが、寝る前とは大分様変わりしてしまっていたため、間を補完しての板書を二秒で諦めたなのはは、この街のどっかをうろついているはずのダンテのことをぼんやりと考えながら窓の外を眺めていた。

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 23:24:44 ID:bIv1z/Tu


 外はいい天気。こんな日差しの中で昼寝できたらどんなに幸せか、なんて考えていたらまた眠くなってきて、なのはは睡魔に逆らわず、夢の中に落ちようと―――

(ヘイなのは、パーティの時間だぜ?)

―――して、今度は教師ではなく楽しそうなダンテの声に再度引きずり上げられた。

(……もう少し遅かったらよかったのに)
(あん? 何でだよ)
(寝てたからに決まってます)
(ハハハ、連中は空気が読めないんだ。諦めな)
(安眠を妨害したツケは払ってもらいますからね。場所はどこです)
(怒りは連中にぶつけてくれや。場所は神社、とっととこねーといいところは全部貰っちまうぜ?)

「先生、お腹が痛いんでトイレ行っていいですか!?」
「た、高町さん? ど、どうぞ」

 今までグースカ寝ていたはずのなのはの勢いに面食らった教師は、うろたえながらも了承する。その言葉をロクに聞かないうちになのははダッシュで教室を後にしていた。

「なのはちゃん……また何かやってるのかな」
「わかんないけど、大丈夫でしょ」
「そうだよね……」

 親友二人の呟きも、ドアに遮られてなのはには届かない。階段を二段飛ばしで駆け上がり、屋上のドアを蹴破って、それと同時に相棒を天高くかざす。

「レイジングハート!!」
「Stand by ready」
「行くよ!!」
「Anything ok」

 かざしたレイジングハートよりも高く高く飛び上がり、なのははダンテの言っていた神社を目指して一直線。
山頂にある神社からは、既に禍々しい魔力が放射されているのが見て取れた。



「全く、時間も場所も選ばないってのはどーよ?」

 すでに完全包囲されているダンテは、されど慌てた様子もなく、肩をすくめ旧友にでも話すかのように軽い口調だ。
もっとも、そんな質問に対する答えが返ってくるわけもないのだが。

「あんまりせっかちなのは嫌われるぜ? ま、俺はいつでも誰でもウェルカムだけどよ」

 相棒が詰まったギターケースを高町家に置いてきたダンテは、それでも相変わらずの余裕を見せてシャドーボクシング。
その軌跡が炎で紅く染まる。爆炎の篭手、イフリートだ。篭手として具現化させない間は、古めかしい装飾品としてしか映らないため、
携帯性に非常に優れていて、酔ったまま外すのを忘れていただけなのだが、今はそれが幸いした。

「It's showitme!! Come on!!!」

 一通り演舞を行ったところで、ポーズを決めて挑発の台詞と共に手招き。その言葉に、吸い寄せられるかのように悪魔の大群が襲い掛かる。ダンテの姿はあっという間に見えなくなり―――

「ハッハァ!!」

 上から見ていたなのはは、悪魔の中心から溶岩が吹き上がった、そんなイメージを持った。
全身に業炎を纏ったダンテが悪魔数体を道連れに飛び上がり、ちょうど戦場に舞い降りた幼き天空の覇者と目が合う。

「パーティは始まったばっかりみたいですね?」
「ああそうさ。開始の合図は頂いちまったがな?」
「問題ないです。さあ、派手に行くよ、レイジングハート!!」
「All Right」

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 23:25:34 ID:bIv1z/Tu



 レイジングハートの先から迸った極大のレーザーが、群がる悪魔を薙ぎ払う。飛び上がったダンテは、なのはの援護を背に落下。
一体を下敷きにすることで衝撃を殺し、ついでに大地に拳を叩きつけ、周囲に地獄を具現化させる。
吹き上がった地獄の業火に焼かれた悪魔たちは灰すら残さず消滅、やがて炎が勢いを弱め、
中から出てきたダンテは、炎の範囲外にいた連中がなのはにあらかた吹き飛ばされていたのを見て、口笛を吹いて空に向けて親指を立てる。

「相変わらずクールな魔法だぜ」
「それはどうも。ダンテさんがちょっと熱すぎですから、ちょうどいいと思いませんか?」
「ハーッハッハッハ、ソイツはジャックポットだぜ!!」

 ダンテの繰り出す爆炎となのはが紡ぐ白光が縦横無尽に戦場を踊り狂う。
ダンテが地上での戦闘を行い、なのはが空中からそれをサポート及び爆撃するというスタイルが面白いようにハマリ、悪魔は一切の抵抗すら許されずに見る見るその数を減らしていく。
だが、悪魔の一番の強みはその尽きることない数にある。100体やられようと、101体目がダンテやなのはを傷つければよい。
1000体やられようと、1001体目で殺せばよい。相手は二人、体力も魔力も無限にあるわけではないのだ。

「イーーーヤッハァアア!!」
「ディバインシューター!!」

 だが、そんな悪魔の目論見もこの二人には通じない。留まることを知らない殺戮の宴が、恐怖を糧にする悪魔に恐怖を植えつけたかのように、悪魔の侵攻が次第に弱まっていく。

「Go to the Hell!! インフェルノォォオ!!!」
「Lyrical Magical!! ぶち抜け、ディバインバスター!!」

 二度目の地獄に、今までで一番強烈な白光。天井知らずに増え続けていた悪魔も遂に底をついたのか、増加が止まる。
残された悪魔、約50体。なのはは一旦地に下り、ダンテと背中合わせに陣取って悪魔と向き合う。

「我慢比べは俺たちの勝ちかな?」
「まだ終わってませんよ」
「そうだったな」

 ダンテの軽口を諌め、最後の仕上げをするべくデバイスにありったけの魔力を注ぎ込む。
ダンテはダンテで、手ごたえのなさに若干つまんなそうな顔をしつつ、イフリートを構え、いつでも飛び出せる体勢を取る。
と、ダンテがヒュウと口笛を吹き、面白いものを見た子供のように声を上げる。

「……へぇ、面白そうなのが出てきたじゃないか」
「ダンテさん?」
「見ろよなのは、どうやら向こう側の主役が到着したみたいだぜ」

 ダンテが指差した方には、今まで空にいたなのはが主に吹き飛ばしていた死神のやや大きくなった感じの悪魔がいた。
曲がりくねった角の生えた立派な仮面をしており、軽くあしらっていた連中とは段違いのプレッシャーを放っている。

「……へぇ、面白くなりそうですね」
「だろう?」

 だが、なのはには微塵の恐れもなかった。今自分が背を預ける戦士は超一流であり、自分もまたそんな男から背中を任せられているのだ。
今の二人に、負ける要素など感じられるはずもない。

「デス・シザース。さっきまでなのはが打ち抜いてたシン・サイズやシン・シザースの上のやつだ」
「関係ありませんね。雑魚なんでしょう?」
「ハハハ、確かにそうだったな。多少強くなったところで変わりはしねーか」

 ダンテもまた、今自分が背を預けている魔法使いの実力を信頼していた。この援護があるのであれば、浮遊しつつ高速で移動する相手に剣がないことなど不利の要素にすらならない。
一人では接近に手間取ったかもしれないが、今なら歩いてでも仮面を叩き割れるだろう。

「んじゃま、頼むぜなのは」
「私が援護までするんですから、一撃でぶっ飛ばしてくれますよね?」
「当然だ」

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 23:26:11 ID:bIv1z/Tu



 飛び掛ってくる連中をハエでも叩くかのようにぞんざいにあしらいながら、ダンテは浮遊するデス・シザースに向かってゆっくりと一直線に歩く。
その上空でなのはがいつでも魔法を発動できる状態で待機、妨害しようとするシン・サイズはなのはの周囲を守る光弾が片っ端から叩き落していく。

「ハッ―――Let's Rock!!」

 お決まりの台詞を吐き、ダンテが今までのペースを一気に変える。急加速で一気にデス・シザースの足元まで飛び込むと、突き出される鋏を足場に飛び上がり、一瞬にして上を取る。
そのまま炎を纏った足を振り上げ、それを防ごうとする鋏はなのはの魔法が邪魔をする。吸い込まれるようにダンテの蹴りがデス・シザースの仮面に直撃。
されど、一撃で破壊できず、ダンテはそのまま地面に着地。なのはの魔法が追撃をかけようとするが、一瞬早くデス・シザースが地面に消える。

「おっと、そーいやそうだっけか」
「ダンテさん?」
「こいつ等は壁や床を透過するんだ。ここは広いから忘れてたぜ」
「え、じゃあ今のは倒されたんじゃなくて」
「そら、下から来るぜ!」

 悪魔は待ってくれない。あらかじめ予想していたダンテとは違い、完全に面食らったなのはは回避が一瞬遅れる。シザースの鋏がなのはの首を狩ろうと振るわれ―――

「そんなのは先に言ってください!」

 間一髪で、レイジングハートの自動回避が間に合う。栗色の髪が数本虚空に舞い、だが、被害はそれだけで済んだ。
追撃をかけようとするデス・シザースであったが、それよりもはやくダンテが両者の間に割ってはいる。

「ソーリーレディ?」
「一発で仕留めるって言ったのに……」
「ハハハ、それも重ねてすまねぇってな」

 笑っているが、なのはが危機に晒されたのは間違いなくダンテのせいであり、ダンテ自身もそれを自覚している。
なのはは今回のことで悪魔の常識から外れた攻撃というものを知り、ダンテはまた、コンビで戦うということの難しさを知った。
最も、魔界に行く前に知れたことは二人にとっても良かったのだが。

「で、どうするんです?」
「こうする」
「え?」

 纏わりついてくるシン・サイズを吹き飛ばしながらなのははダンテに問いかける。それもそのはず、床に消えた相手に対して攻撃する手段など持ち合わせていないのだから仕方ない。
ダンテの攻撃はリーチの面で不利であり、なのはの魔法では決定力に欠ける。だが、ダンテはあっさりと決断すると、コートの下からなのはが見たこともないような凶悪な兵器を引っぱり出した。

「え、ええええ?」
「イヤッホー!! ぶっ飛んじまいな!!!」

 銃声が神社の境内を揺るがす。ダンテが取り出したのは、ツインバレルのショットガン。それも、大型の熊を相手に使うような凶悪な代物だ。
間違っても普通の人間が片手で振り回すような軽い銃ではない。

「鉛球はお気に召したかな?」

 だが、ダンテは左手でショットガンをアホみたいに連射しつつ、振るわれるデス・シザースの鋏を右手のイフリートで器用に弾き返している。
ショットガンは弾が散乱するという性質上、近距離でその威力を最大限に発揮する。剣を持ってきていないダンテにとって、篭手の間合いで戦うのが大変な相手に対しての切り札だった。

「いいのかな……」
「倒せばいいんだよ、倒せば!」
「そういう意味で言ったんじゃないんですけどね……」

 なのははダンテが振るうショットガンに呆れながら、周囲の雑魚を掃討しつつデス・シザースの動きに気を配る。
あのショットガンを鬱陶しく感じるのであれば、必ず地中に逃げる。狙うはその後、必ずダンテの背後から襲い掛かるだろう。
その一瞬を狙い済まして、あの禍々しい仮面を打ち砕いてやる。

「私を狙ったこと、後悔させてやるんだから」

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 23:27:17 ID:bIv1z/Tu



 下から狙ってくるヘル・プライドや、周囲を飛び回るシン・サイズはレイジングハートのオート操作ディバインシューターに任せ、なのはは極限まで範囲を絞ったディバインバスターのチャージを完了。
デス・シザースはというと、ダンテの蹴りとショットガンのコンボを嫌ってか、地上に潜っていくのが見えた。

「よし!」
「派手に行くぜ!」

 その瞬間、ダンテがなのはの死角を守るように動く。さっきと同じ失態はしないという二人の意識が表れている。

「KISYAAAAAAAAAAAAA!!!」
「ハッ、バカの一つ覚えが!」

 果たして、出てきたのはなのはの真下。なのはにとっては完全な死角であり、また、ダンテに一任した場所である。
ということは当然、ダンテの目の前を通過したことになり、そんな動きをダンテが見逃すはずもない。

「イヤァ!!」

 飛び上がり、なのはに迫るデス・シザースの鋏を防ぐ。追撃を防ぐかのようになのはを抱き寄せると、ショットガンを連射しながら重力に任せて地上まで。
だが、なのははダンテの行動に当然なんの躊躇いもなく魔法をぶっ放した。なのはを狙ったのなら、ダンテが守ってくれると確信していたから。

「ぶっ散れ」
「Divine Buster」

 なのはとレイジングハートの声が、ダンテの腕の中から響く。突き出た杖から放たれた槍と見間違えるほどに鋭く絞られた魔光は、鋏をすり抜け、デス・シザースの仮面のど真ん中をぶち抜いた。

「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」

 消滅の断末魔。その声を聞きながら、ダンテはなのはを抱えたまま着地し、着地の瞬間を狙っていた愚か者どもはショットガンと魔弾のシャワーを浴びて片っ端から消し飛んでいく。

「で、いつまで触ってるんですか」

 なのはの怒りの一言に、周囲を暴れ回る魔弾の一発がダンテ目掛けて飛来する。ダンテは笑って魔弾を弾き返し、近くの一体に直撃させた。

「おっと失礼?」

 ダンテはなのはを離し、ショットガンを仕舞う。そして、残りの悪魔をイフリートの炎が片っ端から焼き払う。今回の最大の敵を倒した二人に敵う相手など残ってはいなかった。


251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/06(木) 23:48:41 ID:2YsDQ0a/
支援が必要か?ならば受け取るがよい!

252 :名無しんぼ@お腹いっぱい:2008/03/06(木) 23:55:08 ID:qOcDpRE0
どうした。まだエンドロールじゃないぞ支援

253 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/06(木) 23:56:28 ID:s98C3cKL
支援カードダス

・NO,1
ナイトガンダム
・プロフィール
『スダ・ドアカワールドからやってきた騎士だ』
・LP
2000
・謎の文字
『た』

アリサ「・・・・すずか、LPって何?」
すずか「えっとね・・・・『LP=リリカルポイント。HP、攻撃力、体脂肪
所持金、後ろめたい過去の数、現在の所持金。好きな項目に当てはめてお使いください』
って書いてあるよ」
アリサ「・・・・・・・・・・」

支援です。

254 :Strikers May Cry:2008/03/06(木) 23:57:23 ID:0PIx0N3n
もしかして避難所での投下に手間取ってるのか? 支援

255 :LMC氏代理:2008/03/06(木) 23:59:14 ID:0PIx0N3n
9(終)


「ふぅ……」
「何だ、疲れたか?」
「そりゃ疲れますよ。ダンテさんは疲れないんですか?」
「この程度、準備運動にもならんさ」

 境内へ続く階段の一番上に座り込んだなのはは、鳥居にもたれかかるダンテに恨めしげに言う。やはりダンテは汗一つかいていない。
朝あれだけ組み手をしていて、それでこれ。それなのに疲れていないとは、どんな体力をしているのだろう。
仕方ない、一つ仕返しをしてやろう、なのはは何となくそう思った。その思い付きがまた事態をややこしくするのであるが、なのはは見誤っていたのだ。
もっとも、なのはが軽率だったと認識するのは事態がややこしくなってからなのだが。

「うー……だったらもっと真面目にやってくださいよ」
「いやいや、なのはは真面目すぎだね。もっと遊びを持ったほうがいいぜ?」
「それでやられたら元も子もないじゃないですか」
「ハッハッハ、違えねぇ」

 なのはは溜息をつきながら、境内を見回す。あれほどいた悪魔は、やはり何一つ痕跡を残さずに消滅していた。
今しがた行われていた戦闘の痕跡といえば、ダンテがつけた焦げ後だったり、なのはが打ち抜いた石畳だったりしかない。
さて、休憩も終わり。余り長いこと学校を離れていては、さすがに怪しまれる。ダンテに仕返しして、戻ろう。

「……じゃ、私は戻りますね」
「おーよ」
「ダンテさん、知ってます? 銃刀法って法律」
「あー……銃ってダメなんだよな。そんぐれーは知ってるよ」
「刀、っていうか剣もダメなんですけどね。それはともかく、今のも見られてたと思うんで上手く言い訳してくださいね。
 それじゃ私は学校に戻りますから」
「おい、それって……」
「じゃあまた!」
「おい、待ちやが……ち、めんどくさいことだけ押し付けるのかよ」

 ダンテのぼやき。なのはが言うには、今のを見ていた連中がいる。気配はなかったが、管理局の技術なら遠くからモニターすることも可能なのだろう。
ショットガンを使ったのは失敗だったか、と後悔しながら、ダンテはもう用済みの境内へと歩いていく。
その背に、もう誰もいないはずの階段から、聞いたことのある声とない声の二つが投げかけられた。





「そのめんどくさいことに、なのはを巻き込んでいる張本人が何を言っているんだか」
「なのはは、傷つけさせません」


256 :LMC氏代理:2008/03/06(木) 23:59:55 ID:0PIx0N3n
Mission 03は以上です
最後の最後にさるさん食らうとは…orz

日常とか交流とか期待していた方には申し訳ない感じの方向ですが、次からもこんな感じです


代理投下終了

257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:05:28 ID:h+0DpeYj
GJ!!です。
う〜ん、ここのクロノが好きになれないぜ。
まぁ地球がどうなるか、まだ知らないからしょうがないんだけど。


258 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/07(金) 00:06:12 ID:05965iCv
GJ!二人ともCoolだぜ!




デビルメイクライ欲しいなぁ

259 :名無しんぼ@お腹いっぱい:2008/03/07(金) 00:15:41 ID:NL3qXFpL
投下乙。今回もスタイリッシュだったぜイェッハァー!
ところで最後の声はクロノと淫獣か?

260 :リリカルサンダルフォン ◆ZFYhPjiPGw :2008/03/07(金) 00:16:45 ID:uZuUB3IW
GJ!!
イロイロと将来的に尻にしかれそうなダンテ。彼奴の明日はいったいどうなることやら。

あとクロノはクロノで良いキャラだと思うんですがねー。
こーいう糞真面目なキャラが居てこそ物語が光るモンだと思います。

なにはともあれ、次回も楽しみにwktkしながら待っときます!

261 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:17:24 ID:LXp8FB82
乙です。
>>259
クロノとフェイトじゃね?微妙に敬語だし

262 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:20:32 ID:7vWwr97b
真祖の人ですが投下桶?

263 :Strikers May Cry:2008/03/07(金) 00:21:50 ID:PBk0+CEa
蝶好戦的ななのはが良い感じですね、やはり小さい頃に会った大人に否応無く影響されるのが子供ですから(リリカルなのはを見てるとたまになのはが子供って事を忘れそうだけど)。
このままいけば将来は機動六課で。

なのは「Hay!! なにやってるの!? そこはクールに回避に集中しなきゃ駄目だよSweet Baby(カワイ子ちゃん)」

とか言うようになるな。

しかしダンテが若干壊れ気味だwwwwなんか初めての日本でハイテンションになってる?

次回はスーパーダンテタイムでクロノとユーノ(推定)をフルボッコだな。

264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:23:50 ID:Fslxo6/C
GJ!でした。

>>261
この時期フェイトはまだ地球にいないので淫獣では?

265 :Strikers May Cry:2008/03/07(金) 00:28:15 ID:PBk0+CEa
>>262
投下どうぞ、支援いたします。

266 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:28:18 ID:caGbgQij
>>262
そろそろいいんじゃね?

267 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:31:48 ID:7vWwr97b
投下させていただきます、クロスは相変わらずですが・・・

第97管理外世界…魔法文明を捨て去り、科学技術を発達させた管理局と相容れない世界

   ―――だがかつてその世界には魔法文明があった…
    ―――人々に忘れ去れた存在、必要とされなくなった存在…
     ―――なおも存在することを望み続けた者達が願った最後の楽園…


           その名『幻想郷』と呼ぶ

「結界の力が弱まった?」
境界の妖怪は言う。
「は、先の次元地震によって博霊大結界の力が弱まりました…最悪の場合奴等に嗅ぎつかれるかもしれません、この幻想郷が…」
九尾の狐は言う。
「愚かね、日陰に追いやった『モノ』を無理やり日の当たる場所に戻そうとする、幻想は陰にあってこそ幻想…
 無いモノを欲しがろうとする、どの世界の人も愚かで良く深き人…いや、愚かこそ人と言う存在そのものかもしれないわね」
妖怪は淡々と言う。
「どうなさいますか?」
狐は問う。
「いいわ、結界の力が弱まるとしても永続的ではない、ほんの一時…僅かな時がすぎればまた結界の力は強まる。
 私は少し寝るとするわ、少し頼むわね藍…」
「畏まりました紫様」
ただほんのいっときすぎればすべてが終わる…終わるはずだった。

世界と世界を隔てる境界に歪みが生じ、そして-―――

「先の次元地震は、どうやらジュエルシードが起こしたもののようね…」
提督は呟く。
「ジュエルシード反応?」
時空を守る法の船はロストロギアを確認した。
「場所は?」
「97管理外世界からなのですが…」
艦を統括するOPは戸惑うように言う。
「どうかしたの?」
法の番人である提督は訝しげに問う。
「97管理外世界に…もうひとつ世界があります…」
「何ですって?」

幻想最後の「エデン」は暴かれた―――

「…凄まじい魔力反応です」
驚愕するOP。
「そんな…何故?」
戸惑う提督。
「わかりません…」
「…先の例もあります、増援の武装局員が回され次第クロノ、ユーノ、そしてなのはさんを現地に」
「了解しました」

268 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:32:04 ID:u3jIr5g0
GJ!!ダンテに影響されてなのはの口調がめっさ悪くなってる!!( ;゚д゚)

とりあえず、気になる点が。ダンテのしゃべり方が少々おかしい。
理由として普段の口調が若干乱暴過ぎるのと、「ー」長音を使いすぎるのが
原因だと思う。

わざとそういう口調にしているならスマソ( ´ω`)


269 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:34:17 ID:7vWwr97b
そして幻想から漏れ出した魔力は史実を歪める―――
「闇の書の起動を確認しました」
「我ら、闇の書の蒐集を行い、主を護る守護騎士にてございます」
「夜天の主の下に集いし雲……」
「ヴォルケンリッター。…何なりと命令を」
孤独に生きる心やさしき少女の元に騎士が現れた…そして史実を歪めた結果は少女が黒き絶望に飲
み込まれるの時間はそうかからないものとなった。そして少女の想いも空しく、騎士達もすべてを
受け入れた少女の為に…家族を護る為に…この素晴らしき生活をほんの一時でも延ばさんが為

幻想へ飛び立った―――

「ジュエルシードとそれを有効活用する為の何かが見つかったわ、とってきなさい…どんな事があっても、
 母さんの言う事は聞いてくれるよね?これが最後のチャンスよ」
「はい、母さん、母さんの言う事はちゃんと聞きます。」
古の地の遺産によって生まれた少女もただ一人の家族の笑顔が見たいが為、凶刃を持って幻想へ飛
び立った。

―――求めるのは母の笑顔、温もり…まだ少女は自分自身を知らない

「だから、言わんこっちゃない…」
九尾の狐は嘆く、主の小さな慢心が幻想を今滅ぼさんとする、そして九尾の狐は己の瞳に映る法を
護る白い船を凝視すると小さく呟いた…

「ついに来たか時空管理局」

異世界の者は古の術を、人に必要とされなくなったモノを自分の物であるかのように求める存在…そ
の欲望は、人としての探究心は最後の楽園をも手にかけようとした。

「何てこった侵入者か…だが博霊はまだ動かんな」
九尾の狐はうめく、自分が為すべき事…それは…思考を止める
「だが、ここにいる皆にとってこれは単なる一時の暇つぶしになるのか、さて悪化する前に少しでもなんとかするか」

―――小さき魔法使いは幻想に降り立った。
「なんだろう?この感じ…なつかしいな…そうだ、依然本で読んだ昔の日本(日の国)のような」
そして少女は一人の魔法使いに出会う。

「おおっと、避けると撃つ、いや、撃つと避けるんだってな」
少女の前に黒い魔法使いが現れる。
「おやおや随分変な格好をしているな外の世界の子供か?」
「貴女は誰?」
「おいおい、人に名を問う時はまず自分から問うものだぜ」
「あ、私なのは、高町なのは…貴女の名前は?」
「私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いさ」
魔法使いは魔法使いと出会う、それはこの静かなる地に大いなる戦乱を齎す序曲であった。

「この世界は本当に97世界なのか?」
法を護る提督は呟く…そして彼女は知ることになる。
「間違いありません、ここは第97管理外世界です」
OPは言う、だがそれが本当だとは思えない…何故なら
「なら、この魔力値は一体何なの?」
「わかりません」
彼女達はまだ知らない、幻想という言葉を…

「恋符『マスタースパーク』!」
「ディバインバスタァァァァァァ!!!」
二人の魔法使いが出会う時…幻想の地で戦いが起きた。

「結構やるじゃないか…高町」
「なのはでいいよ、貴女もすごいですね魔理沙さん」
似たような魔法使い同士、気が合うのは性格か?それとも何かを感じ取ったのか?

270 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:35:33 ID:u3jIr5g0
投下中に割り込んでメンゴ支援

271 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/07(金) 00:35:43 ID:Ia5LaLWK
支援カードダス

・NO,9
アリサ・バニングス。月村すずか。
・プロフィール
『とっても仲の良い二人組。彼女達が手に持っているものは・・・もしや』
・LP
×2
・謎の文字
『の』

アリサ「あたしら、アイテムカード扱いかー!!?うがー!!」
すずか「アリサちゃん落ち着いて!!」

支援です。

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:36:51 ID:7vWwr97b
「何!アイゼンを片手で受け止めた!」
鉄槌の騎士はうめく、自分と変わらぬ体格をもったが唯一つだけ違う点、
頭に生えた二本のねじれた角、そのヒトノカタチをした何か…鬼は鋼鉄の一撃を受け止めた。
「へぇ〜結構やるじゃない、小細工なしで一気に叩き潰す、どこまでも真っ直ぐで…うん嫌いじゃないよ、異世界の人」
「クッ!…私はやらなきゃならない…はやてと…家族と一緒に暮らしたいんだ!」
「なら戦おうじゃないか、異世界の人…互いの大切なものをかけて…お前が勝てば私はお前の言う『りんかあこあ』というのを、
 私が勝ったらその『あいぜん』とかいう打撃武器をもらおうか」
鬼の挑戦、鉄槌の騎士は受諾する。
「私の名前はヴォルケンリッターが一人、鉄槌の騎士ヴィータ」

「私は鬼、私は伊吹萃香!私の力、萃める力、鬼にしかなせない力、未知の力を前にして夢破れるがいい!」

「何だ、こいつは!」
烈火の将は目の前に立つ禍々しい存在が発する凄まじい…そう今まで体験したことのない殺気を感じた。
「へぇ〜〜、外の世界にも結構楽しめそうな奴がいるじゃないの、魔理沙は最近着てくれないし、
 お姉さまは外に出ちゃ駄目って言うし…」
丸で無垢な子供のような顔をする少女…だがそれは子供、力の加減が分からない…そうコントロー
ルの聞かない核ミサイルのように、だが将も負けてはいられない、敵に背を見せるなど…
騎士として出来るわけが無い、そして、あの時を一刻でも伸ばす為…
「レヴァンティン!我が敵を斬る!」
そして少女も感心するように言う。
「へぇ〜貴女の剣はレヴァンティンって言うんだ、私も似たような物を持っているんだ」
少女は笑顔のまま一つのカードを取り出す。
「禁符『レヴァーテイン』」
少女の手に暴虐なまでの力を持った魔法の刃が現れる、少女は言う。
「貴女にあげるのはコイン一個…わかる?あんたにはコンテニューが出来ないってわけさ!」

「遅い!」
メイドのナイフは少女が形成した雷の刃をあっさり受け止め、続いて放たれた雷弾をいとも簡単に
かき消す。驚愕の表情を浮かべる少女にメイドの容赦ない攻撃は降り注ぐ。
「あ、あああああぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあ」
少女は崩れ落ちた。
「酷い…どうしてここまで…」
魔界の神は嘆く、外からやって来た傷だらけの少女…母の笑顔の為に健気に頑張り続ける哀れなクローン…
「夢子ちゃん、やりすぎよ」
「しかし、神綺様…この少女は神綺様を…」
少女は母の笑顔の為に魔界の神へ襲い掛かった、しかしその雷の刃は神に届くことはなかった、付
き人、最強の魔界人によって阻止された。
「大丈夫?」
魔界の神は少女に声をかける。
「かぁ…さん…」
少女はうわごとのように呟く…魔界の神は怒った、そこまで母を大事する娘をこうも怪我だらけの
まま戦わせる…いや、何故小さなまだ人間年齢で言う10歳前後の娘を過酷なまで戦わせようとす
る!何て親だ!滅多に怒らない魔界の神は怒りの表情を見せた。

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:38:54 ID:7vWwr97b
「う…くぅ…私の負けです」
「いい勝負だった、サムライと言うべきはある・・・だが、まだ爪が甘い」
半人半霊の剣士は烈火の将に負けた、だがその中で友情が生まれた。
「どうしてこんなに強いんですか?」
剣士は将に問う。
「強いか、簡単だ…守りたい家族が、仲間がある…ただそれだけだ」
将は誇るように言う。

「うぅぅぅ」
少女は目覚めた。
「大丈夫?」
魔界の神は心配そうに少女に声をかける。
「ここは?」
「私の部屋よ…貴女の名前教えていただけないかしら?」
魔界の神は微笑む、敵意もかけらもない無垢な微笑み…そして少女は自分の名前を言う。
「フェイト・テスタロッサです…」
そしてフェイトはベッドから降りようとするが全身に激痛が走る。
「う、うあぁ」
「だめよ、まださっきのダメージが残っているから…フェイトちゃんだっけ?話は後で聞くから…
 暫くゆっくり寝ていなさい。大丈夫よ、取って食べようなんて思っていないから」
そして魔界の神はフェイトの頭をやさしく撫でて部屋から出て行く…フェイトは泣き出した、
何故あの人は襲った私の事を娘のように心配してくれるのか

 …そして何故私の母親は優しくしてくれないのか?

白き船の中で提督は本局の知り合いと連絡を取り合っていた。
「幻想郷?」
「ええ、偶然第97管理外世界の資料が見つかって調べたら、幻想郷の記述が見つかって」
そして幻想郷の文献をみて提督は絶句する…そう…
「ロストテクノロジーのたまり場…」
そしてさらに悪い情報が入る、ジュエルシードのみならず封印指定ロストロギア『闇の書』がこの
地に観測されたのだ。

そして幻想郷を知った時空の護り手はそれを掌中に収めるべく、矛先を向けた、
狙うは人の記憶から消え去ったもの…幻想のすべてを

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:42:14 ID:7vWwr97b
ただ一人の九尾の狐によって時空の平和を護らんとする部隊は一人を除いて全滅した。
「お前達の世界は危険すぎるんだ!」
黒き少年は叫ぶ。己が信ずる時空の平和を護らんが為。
「だからと言って、勝手に人の世界を危険と決めつけ!あまつさえ独りよがりの大義で正当化しようとする!
 何故そこまで傲慢なのだ!」
九尾の狐、境界の妖怪から頼まれた守護者も叫ぶ、狐は戦い続けた。己の理想郷を護らんが為。
「傲慢ではない!危険すぎる力はいずれ世界を、時空を滅ぼす!何故それが分からない!」
少年の叫びは狐に届かない。
「それは人間の論理だ、ここは人の地であり、妖怪の地だ!異国の地を踏みにじるのが己の正義なのか、管理局は!」
狐の叫びもまた少年に届かない…いや届きはじめた。

「何故…お前たちはこの地を狙う?」
ハクタクは言う。
「…闇の書の完成、その為の魔力の回収…だけど時間が無い、はやてちゃんを救うには…
 もうこれしか方法はない…一か八かの賭け、有力な魔力素質が多数存在するこの地に…」
「どんな怨嗟も背負って見せよう理解してくれぬか?」
泉の癒し手、そして盾の守護獣の悲壮なる覚悟、ハクタクはその意思に同情した、だが理解はしな
い。この地に無法をのさばらす事は人里の守護者として見逃せないからだ。
「妹紅…」
「そうだな」
不死者も同調する。
「シャマル、ザフィーラ…お前達の言っていることも確かにわかる…だが私はこの里を守る者として
 お前たちの行動は許す事が出来ない」
「慧音さん、妹紅さん…やはり分かっていただけないのですね」
「当然だ」
「……相容れぬ存在か…」
守護獣はポツリと呟く。

「ほら、フェイトちゃん、あ〜ん」
魔界の神は笑顔でフェイトに切った林檎を食べさせる、今は出て行った自分の娘が風邪をひいたと
きにつきっきりに世話をしたように…そして魔界の神は問う。
「フェイトちゃん、どうして私の事を狙ったの?怒らないからちゃんと言って」
真摯な瞳についにフェイトはすべてを話した、ジュエルシードの事、そして魔界の神の持つ創生の
力を…そして…
「酷い、どうしてそこまでして…」
「私にとってたった一人の母さん、昔は私に笑顔を向けてくれた、今は向けてくれないけど母さんの言う事を
 聞いていればきっと昔の笑顔を見せてくれるって」
魔界の神は問う。
「そんなに酷い事をされてもまだお母さんが大事なの?」
フェイトは俯く、そして魔界の神は言う。
「私の下にこない?」
「え?」
魔界の神は微笑む
「私がフェイトちゃんのお母さんになってあげようか?」

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:44:02 ID:sux2etsW
支援


276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:44:09 ID:7vWwr97b
「ねぇ、何故、人は私達を求めるのかな、永琳?」
輝夜姫は月の頭脳に問う。
「人は誰しも死を恐れる、そして克服した後の未来を考えてない」
月の頭脳は淡々と言う。
「愚かというべきね」
姫は続ける。
「愚か…愚かと言うから人間と言うのでしょうね、私もその一員だったから」
「姫…」
「永琳、この理想郷…守っていただけないかしら?」
「貴女様がおっしゃられるのなら、喜んで守りぬいてご覧にいれましょう」

「本当に正しい事なのかしら?」
提督は呟く、静かに暮らし続けた人たち…ただどの世界にもない異質な魔法をもつから、異質を生
み出す技術があるから…そんな理由で管理という世界に組み込もうとする。

「…本当に正しいのか?」
黒服の少年も思う、人々に必要とされなくなった者たちが築きあげた世界を、管理と言う名目で支
配する、信じてきた正義とはこう言うものなのか?これが管理局のあるべき姿なのか…少年は苦悩
する。

「私が勝ったら話しを聞いてもらから」
「分かった…」
最後のジュエルシードを巡って少女達は戦う。
「なのは!」
黒い魔法使いは言う。
「お前のすべてを、言葉を詰めてぶっ放せ!」
「魔理沙さん…うん!これが私の全力全開!スターライトブレイカァァァァァ!!!」

「規定の蒐集が…満たない…もう時間が…」
「畜生!」
自分を受け入れたただ一人の少女の為、騎士達は誇りをかなぐり捨て少女達に襲い掛かる。

黒き少女は突然の一撃に切り倒され…
白い少女の胸には手が突き出ていた。

「どうして…」
「…許してくれ…これも…」

「なのは…久々にきれちまったよ…てめぇら…ただで済むと思うなよ!」
「それが剣士として生きると私に教えてくれた貴様の本性か!」
「一対一の勝負に水をさすなんてね…あんたの信念を買った私が馬鹿だったよ、鬼は嘘を許さない」
黒き魔法使いは…半人半霊は…鬼は…怒りを露にして騎士に挑む。

              そして…


277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:46:22 ID:7vWwr97b
「何でや!何でこんな事をするのや!」
主たる少女は泣き叫ぶ、仮面の男によって突然連れてこられ目の当たりにした光景、騎士達が倒さ
れ、そして自分の所から離れた書に吸収され、塵となった事に…少女は思う…
「何で…何で誰もいなくなるん!悪夢や…こんなん悪夢に決まっておる!」
少女より生まれた思いは最悪の悪魔を呼び起こしてしまう。

「闇の書管理プラグラム…起動」

「やはり出来損ないはどこまでも出来損ないね…フェイト」
母である女の口から吐かれた最悪の現実、少女の縋る思いは完全に打ち砕かれた。

「次元震が…」
「闇の書が…」

最悪の出来事、どうすればいいい?

史実ならベルカ式を組み込んだデバイスが…
史実なら白き少女とともに歩む黒き少女もここには

         …今は何もない…

「本局の指令は?」
「…現状維持、増援くるまで待てだそうです」
「何ですって!」
時空を護りし組織は現場を知らぬ愚か者は目的さえ果たせばその世界が滅んでも別に構わないと見
ている、ただ目の前にある極上の餌を掌中に収めんが為…

 ――――すべてが終わるのか?
  ――――いや終わらない…

「全く!あんたの怠慢のおかげで幻想郷がとんでもない事になっちゃったじゃないの!」

  ――――ついに幻想郷の守護者たる博霊の巫女は動き出した

「まぁそれは仕方ない事ですわ」

  ――――最凶のアヤカシもついに目覚めた

「巫女が…邪魔をするな!」
闇たるプログラムは主の意思に従い、すべてを無に帰さんとする。
「あんたが闇のなんたらだろうと関係ない!幻想郷の秩序を乱すものは例外なくぶっ飛ばす!」
秩序の巫女と破滅の巫女は衝突する。

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:48:53 ID:7vWwr97b
欲にかられた者は墓穴を掘る
「…し、司令!本艦隊目の前に人が…」
「ば、馬鹿な生身の人間がいられるものか!」
「た、大変です!本艦隊周辺に大規模なゆがみが…」
「そんな…」
「だめですゆがみに飲み込まれます!」
「あいつがあいつが起こしているのか!」
司令官はモニターに映る一人の女性を凝視する。

   ―――化け物だ…

艦隊は虚空に引き摺りこまれた。

「さてさて、不届き者は当分退場してもらいましょう…後は…まぁ何事もなく解決するでしょうね」
境界の妖怪は微笑む、

 人が起こした事は人によって解決する…
 それが幻想郷いや、人刻んで行った歴史なのだから…

「私は守りたい、私の世界も…この世界も!」
白き少女は叫ぶ。
「僕も」「僕もだ」
黒き少年も、白と緑の少年も…管理局のあるべき姿に殉じ叫ぶ。
「私たちも戦わせていただけないかしら?」
提督は言う。

「ならばやってみればいい…幻想郷はすべてを受け入れるのだから」

あるものは1000を殺してまで1を手に入れようとする女性を阻止すべく動き
 あるものは厄災がもたらされた幻想郷を守ろうとするため

戦いがはじまる―――


           リリカルなのは 幻想伝

        「「ファイナルスターライトスパーク!」」

白き少女と黒き魔法使いは叫んだ―――互いの持つ最強絶技を組み合わせた技を


・・・以上です。とりあえず文脈変えてみましたorzアイカワラズダメポジョウタイデスケド

いっそ依然書いたミッドバレイの長編物でも書いてみるかな、VSなのは
とか

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:49:12 ID:sux2etsW
終り?

280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:49:26 ID:7vWwr97b
一言忘れていました、全職人GJ

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:51:39 ID:sux2etsW
できれば長編として書いて下さいw

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:54:51 ID:DuRhcYb3

ただ3面以降のキャラにガチで勝負挑んだらほとんど勝ち目がない気がするw

283 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 00:58:25 ID:ZURD2OqS
しかしこの手のでは相変わらず空気が一人だけ違うな、魔界神は

284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 01:01:09 ID:ot9TSHKu
とりあえず乙

東方キャラの下方修正が激しいですね
なのは>東方な設定はともかく各キャラの言葉があらすじとは言え安っぽい
それと東方キャラの能力を少し考えた方が良いと思うんですが・・・

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 01:03:11 ID:4LmkDG/G
>>276
「久々にきれちまったよ…」 の台詞で、
「屋上へ行こうぜ……」を連想したのは俺だけではないと思う。

286 :LMS:2008/03/07(金) 01:29:45 ID:JZiGEKzv
ID変わったし、書けるといいんだが

シューティング苦手すぎて東方=全キャラ最強
になってるLMSです
あんなん出来る気しないんですけど
それはともかく、GJですよ

雑談のほうでも書きましたが、代理してくれた方、本当にありがとうございます
支援くれた皆様にも多大な感謝を
gdgdで申し訳ありませんでした

>最後の二人
一人はクロノです。もう一人は、次をお楽しみにということで

>なのはが好戦的
これは仕様です。口調がキツくなってるのも仕様です
普段ボケのダンテにあわせる感じで凶暴化してます
ダンテが突っ込みだと、幼女に突っ込みということでソフ倫に規制されそうだったから(大嘘

>ダンテの口調
これに関しては……自分の中のダンテはあんなイメージなんですけど、おかしいですかね?
あんまりにも違和感を感じるようであれば次以降修正します

287 :メビウス×なのは ◆ga/ayzh9y. :2008/03/07(金) 01:30:28 ID:Bd+M0ibr
皆さん乙です。
それじゃあ特に何もありませんでしたら、この流れに乗って俺も続けて40分頃から投下に入りたいと思います。
ようやく、ツバサの二話を書けましたんで……

288 :メビウス×なのは ◆ga/ayzh9y. :2008/03/07(金) 01:41:16 ID:Bd+M0ibr
それじゃあ、時間が来たのでこれより投下いたしますね

289 :ツバサ〜ミッドチルダ編〜 ◆ga/ayzh9y. :2008/03/07(金) 01:42:38 ID:Bd+M0ibr
「……これは、ちょっとやばいことになったかもしれへんな……?」

機動六課隊舎、部隊長室。
はやては書類を眺めながら、溜息をついた。
悩みの種は、他ならぬ小狼達の事である。
話は、数十分前に遡る……




ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE- 〜ミッドチルダ編〜
第2話「模擬戦」




「それじゃあ、よろしくな」
「はい、こちらこそよろしくお願いします」

小狼達が機動六課に現れた、その翌日。
彼等ははやて達へと、機動六課に協力するという旨を伝えた。
勝手の分からない異世界において、はやて達の申し出はこの上なくありがたかった。
羽根を探す上で都合もいいので、小狼達は機動六課に協力する事にしたのだ。

「ほな早速やけど、ちょっと皆にやってもらわなあかんことがあるねんな」
「何ですか?」
「リンカーコアの検査と、魔力レベルの測定だよ。
一応、魔力の有無に関して知っておきたいからね」

小狼達が機動六課に所属する上で、やっておかねばならぬ事。
それは、彼等のリンカーコアの有無の検査と、魔力レベルの測定であった。
部隊の運用上、これははっきりとさせておかねばならぬ事である。
早速小狼達はなのはに案内され、医務室にいるシャマルの元へと向かった。
ちなみにモコナだけは、流石に例外として検査は受けなくていい。
検査自体には然程時間はかからない。
はやては、自室で結果を待つ事にしたが……
この検査が、彼女にとって思わぬ悩みの種となったのである。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



「はやてちゃん、入るよ……って、どうしたの?」

290 :ツバサ〜ミッドチルダ編〜 ◆ga/ayzh9y. :2008/03/07(金) 01:44:11 ID:Bd+M0ibr
「ああ、なのはちゃん、フェイトちゃん。
いやな……これ、見てくれへん?」

検査終了から数十分後。
隊長室へと入ってきたなのはとフェイトに、はやては検査結果が書かれた書類を見せた。
先日、小狼達に話を聞いた限りでは、魔力を持つのはファイとさくらのみだという。
自分が魔道士であると公言しているファイは兎も角、さくらの事に関しては、昨日小狼から聞いた。
尤も、それは「さくらには不思議な力があるから、魔力もあるのかもしれない」というレベルの話だったが。
しかし……検査の結果、予想を大幅に裏切られた。

「え……黒鋼さん以外、全員にリンカーコアが確認されたの?」
「それも、このレベルって……!!」

なのはとフェイトは、驚きを隠せなかった。
リンカーコアの存在が確認できたのは、何と小狼もであった。
黒鋼を除き、全員から魔力が検知されたのである。
しかし、これだけならまだよかった。
最大の問題点は……彼等の魔力レベルにある。

「小狼君はCランクで、全然問題はなさそうだけど……」
「……嘘」

小狼の魔力ランクはCと、それ程大きなレベルではない。
しかし、問題はさくらとファイのランクだった。
まずさくらは、A+……非戦闘要員であると聞いていた彼女が、まさかフォワード四人よりも上とは思ってもみなかった。
だが、これでもまだ許容範囲内である。
最大の問題は、ファイ……彼のランクは、SS+。
はやてを上回っての、機動六課最高レベルだったのだ。
まさかこんな結果が出ようとは、完全に想定外である。
彼等を六課の一員に加えるのには、色々と手間がかかりそうだ。

「ファイさん自身は、魔法は絶対に使わない言ってるけど……それでもこれは予想外過ぎたわ。
保護扱いにしても、レベルがこれだけあるとなぁ……ギリギリやね」
「そっか……大変だね、はやてちゃん」
「まあ、今日中に何とかするわ……それじゃあ、そろそろ行かんとね」
「そうだね……もう皆、そろそろ準備が出来てるだろうし」

はやては椅子から立ち上がり、大きく背伸びをした。
非戦闘要員であるさくらとモコナは別にして、残る三人に関しては戦闘能力を把握する必要があった。
幸い今日は、ヴォルケンリッターが四人とも手が空いている。
ならば彼女等と模擬戦をしてもらい、それを見て判断するのが一番である。
既に、小狼達は訓練場で待機している。
後は自分達が到着すれば、開始する事が出来る。
早速、訓練場へと向かおうと、はやてとフェイトは部屋を出ようとするが……その時だった。

291 :ツバサ〜ミッドチルダ編〜 ◆ga/ayzh9y. :2008/03/07(金) 01:45:58 ID:Bd+M0ibr
「あ、ちょっと待って……少しだけ、時間いいかな?」
「なのは?」
「どしたん、なのはちゃん?」
「さくらちゃんの羽根の事で、ちょっと本局に連絡していいかな?
昨日言ったばかりだから、まだ全然だとは思うけど……」

なのはは、本局に連絡を取りたいと言い出した。
さくらの羽根について、彼女達は昨日本局へと連絡を入れていた。
もしかすると本局が確保したロストロギアの中に、さくらの羽根があるかもしれないから。
管理世界のどこかで、羽根の存在が確認されているかもしれないからだ。
その件に関して、何か分かった事がないかを確認したいというのが彼女の意見だが……
フェイトとはやては、そんななのはをニヤニヤしながら見る。
彼女の本当の目的ぐらい、二人にはお見通しである。

「なのはちゃ〜ん……そんな事言って、本当はユーノ君と話がしたいだけちゃうん?」
「ふぇ!?
え、えっとそんなことは……」
「なのは、顔真っ赤だよ?」

見事に図星を突かれ、なのはの顔が赤くなる。
確かに、さくらの羽根の事に関して聞きたいというのは本当である。
しかしそれ以上に、彼女は話したかったのだ。
無限書庫の司書長であり、そして自分の大切な幼馴染でもあるユーノと。

「アウグストの時も、凄い嬉しそうにしてたよね。
久しぶりにユーノに会えたって……」
「へぇ〜……いやぁ、羨ましいなぁ本当。
そういう浮いた話って、私等には無いもんやし」
「ちょっと、二人ともぉ!!」

二人にからかわれ、なのはは困った顔をする。
今の所、お互いの関係は幼馴染以上恋人未満という形である。
傍から見れば、恋人同士といってもおかしくはないのだが。
とりあえず、これ以上は流石にと思いはやてはなのはをからかうのを止め、彼女の意見に答えた。

「まあ、連絡は確かに取っといた方がええやろね。
本局のロストロギア管理部には、小狼君達の事の報告ついでで私がしとくから、無限書庫の方に聞いてみよか」
「あ……ありがとう、はやてちゃん」
「ええってええって。
それじゃ、そうと決まったらさっさと連絡とろか」

292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 01:46:37 ID:JZiGEKzv
支援だ!

293 :ツバサ〜ミッドチルダ編〜 ◆ga/ayzh9y. :2008/03/07(金) 01:47:53 ID:Bd+M0ibr
早速はやては、無限書庫へと通信を繋ぐ。
さくらの羽根に関して、何か分かった事があればいいのだが。
昨日の今日だから少し不安ではあるが、それでも良い返事が来る事を三人とも期待する。
そして、無限書庫との通信が繋がり……スクリーンに、ユーノの姿が映し出される。

『なのは、フェイト、はやて。
こんにちわ、一体どうしたの?』
「こんにちわ、ユーノ君。
えっと、昨日言ったさくらちゃんの羽根の事なんだけど、何か分かった事ないかな?」
『ああ、その事なんだけど……』


――――おい、ハラオウン提督からまた資料請求きやがったぞ!!


――――えぇ!?この前やりやがったばっかだろ、あの鬼提督!!


――――先輩、三課から請求された資料ってこれで全部ですかぁ!!


――――おーい、九区画にあるBB事件の資料誰か取ってくれー!!


何か、ユーノの背後からドタバタと聞こえてくる。
どうやら今日も、無限書庫は中々忙しいらしい。
無論、今こそこうして通信に応答してこそいるものの、ユーノもここ数日は激務続きである。
流石は、管理局内における主要な情報が多く集う部署と言うべきだろうか。

「今日も大変そうだね……」
『あはは……えっと、さくらちゃんの羽根の事だよね。
僕も昨日、すぐに調べてはみたんだけど……今の所、それっぽいのは見つかってないんだ』

流石に、羽根に関する資料はまだ見つかっていなかった。
予想はしていたものの、やはり残念な事は残念である。

「そっか……ごめんね、ユーノ君。
忙しいのに、時間取らせちゃって」
『なのはが謝る事無いよ。
こっちこそ、期待に答えられなくってごめんね』
「ユーノ君……うん、ありがとう」

互いを気遣いあう二人の様子を見て、フェイトとはやては苦笑する。
やっぱりこの二人、中々いい感じである。
折角だし、ここは二人きりで話をさせてあげようか。
そう思って、フェイトとはやては部屋を出ようとするが……その時だった。
モニターの向こうから、雰囲気ぶち壊しな叫び声が聞こえてくる。

294 :ツバサ〜ミッドチルダ編〜 ◆ga/ayzh9y. :2008/03/07(金) 01:49:27 ID:Bd+M0ibr
『し、司書長ォォォォォォォォォォッ!!!』
『うわっ!?
い、一体どうしたんですか?』
『やべぇっす、十三区画の資料が崩れ始めました!!
一個資料取ったら、そいつが上手い具合につっかえてた奴らしくって……
今は岐部さんが結界魔法で押さえつけてますけど、このままじゃ!!』
『えぇっ!?
分かった、すぐ行きます……ごめんなのは。
急がなきゃ……』
「あ……ううん、それより早く行ってあげなきゃ」
『うん、すぐに……』


――――う、うわああぁぁぁぁぁ!!!?? うわらばっ!?


――――き、岐部さあぁぁぁぁぁぁん!?


――――やべぇ、岐部さんが本の雪崩に飲み込まれたぞ!!


どうやら手遅れだったらしい。
悲鳴の内容から察するに、本棚の崩壊を食い止めていた岐部さんという司書が、飲み込まれたようである。
ユーノは一言なのはにごめんと謝ると、すぐに通信を切って現場へと向かっていった。

「……大変なんだね、無限書庫のお仕事って」
「こりゃ、下手したらうち等六課よりもきついんかもな……」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「ごめん皆、お待たせ」

それからしばらくして。
なのは達三人が訓練場に到着し、ようやく全員揃った。
小狼達も、既に準備万端の様子である。

295 :ツバサ〜ミッドチルダ編〜 ◆ga/ayzh9y. :2008/03/07(金) 01:50:49 ID:Bd+M0ibr
「それで、俺達の戦う人達は誰かな?」
「ああ、私達だ」

ファイの問いに対し、ピンク色の髪の女性―――シグナムが返答する。
六課から模擬戦の相手として選出されたのは、ヴォルケンリッターの三人。
ヴィータ、シグナム、ザフィーラである。
形式は一対一ずつのタイマン勝負。
誰と誰が当たるかは、まだ決まっていないが……ここで黒鋼が、口を開いた。

「なら……俺は、その女とやらせてもらうぜ」
「私とか?」

黒鋼は、シグナムを己の相手に指名してきたのだ。
別にそれ自体は全く問題ないのだが、流石に驚かざるを得ない。
どうして自分を選んだのだろうか、シグナムは少し考えるが……すぐに理由を察した。
そして黒鋼も、同時にその理由を告げる。

「見りゃ分かる。
お前、剣を使ってんだろ?」
「ふっ……やはり、そういう事か」

黒鋼は、シグナムが剣士である事を見抜いていた。
それ故に、同じく剣の使い手として彼女と戦ってみたいと思ったのである。
シグナムはそれを、潔く承知する。
彼女もまた、剣士として黒鋼と戦ってみたいと感じていたのだ。
お互いに好戦的な性格の二人。
既にこの時点で、激しく火花を散らせあっていた。
その様子を見て、ファイはシグナムの隣で控えていたザフィーラへと視線を向ける。

「それじゃあ、俺はそこのワンちゃんとしよっか♪」
「……ザフィーラだ」

ファイに対し、少しばかり不機嫌そうにザフィーラが答える。
流石に、ワンちゃん呼ばわりはあまりいい気分はしないらしい。
一見お気楽な性格のファイと、落ち着いているしっかり者のザフィーラ。
随分と対照的な二人の組み合わせとなったわけだが……

296 :ツバサ〜ミッドチルダ編〜 ◆ga/ayzh9y. :2008/03/07(金) 01:52:13 ID:Bd+M0ibr
(しかし……シャマルからの話によると、この男の魔力は主を上回っていると言う。
魔法は使わないと言っているとはいえ、油断は出来んか……)
「あれ、急に黙り込んじゃったけど、どうしちゃったのかな?」
「……何でもない、気にするな」
「……ワンちゃんって言われたのがショックだったら、他の姿になったらどうかな?」
「!!」

ファイの言葉を聞き、ザフィーラは大きく目を見開く。
彼は、自分には他の姿がある事を知っている。
自分が人間の形態になれるということが、分かっているのだ。
やはりこの男は油断ならない。
これは、一層気を引き締める必要がありそうだ……ザフィーラは、息を呑んだ。

「それじゃあ、あたしはお前とだな」
「そうみたいですね」

そして残る小狼は、必然的にヴィータと当たる事になる。
これで組み合わせは決定した。
後は、誰から試合を始めるかだが……ここではやてが、ごく自然に口を開いた。

「それじゃあまずは、ザフィーラとファイさんでいってみよか」
「分かりました」
「うん、俺はいいよ」

はやてはまず最初に、ザフィーラとファイとで戦うよう指示を出した。
その理由は勿論、この中ではファイの実力が一番気になるから。
SS+という高いランクでありながらも、魔法は一切使わないと言う彼がどの様なものなのかを、真っ先に知りたかったのだ。
ファイが、自分の身長ほどの長さがある棒を構える。
何てこと無い、単なる普通の木の棒。
それに対しザフィーラも、すぐさま跳びかかれる様に構えを取った。
ファイの表情は笑顔だが、ザフィーラの表情は真剣そのもの。
これ程までに正反対の二人が、果たしてどの様な戦いを繰り広げるのか。
見学のフォワード四人も、これには期待せざるをえなかった。
そして、皆が見守る中……はやてが、勝負開始の合図を告げる。

「よし……はじめ!!」

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 01:53:49 ID:JZiGEKzv
わんちゃんパーティを支援するぜ!

298 :メビウス×なのは ◆ga/ayzh9y. :2008/03/07(金) 01:57:26 ID:Bd+M0ibr
以上、投下終了です。
……ええ、はい。
見ての通りのユーノ×なのは好きです、俺は。

まず最初に、ファイの魔力ランクをSS+と判断した事に関して御説明を。
こいつに関しては、最低でもこのランクにせざるをえない事情がありました。
原作読んだ人にはお分かりでしょうが……ファイには、とんでもない爆弾があるんですよね。
『自分より魔力の高い人物と出会った場合、その人物を殺す様に呪いが発動する』って。
その為、六課内に一人でもファイを上回る魔力の持ち主がいたら、洒落にならない事になっちまうので、こうさせていただきました。
(次元の魔女みたく、対抗策を知ってる人間は例外だけど)
小狼とさくらの魔力ランクに関しては、原作見ながらこの程度かという感じで決めました。
まあ、何かおかしな点がありましたらご指摘お願いします。

んでわ、メビウスとLともとっとと書かねば……

299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 02:01:40 ID:4PNjTDCz
ふと思った。無印とAsのクロス、PT事件と闇の書事件が同時に起こるという無謀な作品はないのかと


300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 02:05:06 ID:h+0DpeYj
なの魂なんかそうでは?ついでに戦闘機人も数体は稼動してますし。

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 02:42:37 ID:w/K13TNX
ついでにスカと高杉が手を組んで何やら企んでるみたいだからな


302 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 03:03:37 ID:ccWL8L8N
みなさんは ブラックドラゴンと聞くと誰を連想しますか?
魔王サタンガンダムの第二形態を連想してしまう私は古い?

303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 03:24:17 ID:2lm6v3mT
>>302
俺もそうだww

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 03:27:35 ID:1vUuWBxp
つ【邪王炎殺黒龍波】

・・・・うん、もっと古い気がするw

305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 03:29:05 ID:47r/+Dcv
http://tsadult.s7.x-beat.com/cgi-bin/picbbs02/src/1202708422462.jpg
この絵がキャロとバクラの人のチラシ配りバイト中のキャロに見えた
後URLは削らんでくれ、俺の趣味がばれる

306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 03:29:13 ID:3yrkuuiH
じゃ、もっとさかのぼって暗黒聖闘士。

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 03:38:11 ID:JaTz+xgl
>>304
そういうのでもいいのなら俺が思い浮かんだのは
ボンバーマンビーダマン爆外伝のデバスターヒリュウ(ブラックデバスター)

308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 04:10:02 ID:VsG06nSx
>>302
ギルハカイダー……いや何でもない忘れてくれ。

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 04:50:06 ID:G83OZF0Z
>>305
これ・・・どっかで見たことあるなぁ・・・・・・たしかぱそげーだったような・・・つか、俺持ってたような・・・

310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 04:54:38 ID:G83OZF0Z
あれ? 俺の記憶違いかも・・・・・・
連レススマソwww

311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 07:18:34 ID:Apo2aP57
>>302
つレッドアイズブラックドラゴン
つメテオブラックドラゴン

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 08:40:21 ID:MMtVDFEv
>>308
どう考えても銀エビは無いと思うんだ

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 09:03:43 ID:LXp8FB82
ブラックドラゴン……DODかな?

314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 09:08:25 ID:Apo2aP57
>>313
2でレグナが敵になった時は驚いたなぁ。
あとブラックドラゴンの性格が意外に世話焼きだったことにも驚いた。

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 09:22:07 ID:cOQP0aFT
>>298
そういうことだと壱原侑子のランクは・・・・

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 10:30:03 ID:Jg+cxmxV
壱原侑子がジュエルシードを対価に、プレシアをアルハザードへ送ると申したか。
その後、フェイトは居候。「依存せずに一人で生きていけるようにする」ことの対価に住み込みでタダ働き。

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 11:54:40 ID:3aqfXALl
>>300
同時ってわけでもなくないか?
ヴォルケンズは事件そのものには関わってるとは言い難いし

A's開始前にフェイトがはやてと顔合わせしたり、スカが顔見せしたりしたのは予想外だったけど

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 13:40:36 ID:20iAYRpr
皆、雑談はウロスだ!

319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 13:50:31 ID:rn99Qimd
>>299
リリカルはやても一応同時期と言えなくもないのでは?
プレシア母さんがヴォルケンリッター使ってジュエルシード集めてましたし。

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 13:54:20 ID:Csh1Uodo
>>314
DODネタは小ネタで考えてはあるんだが鬱い、原作知らんと意味不明なうえに
×DOD氏が後半に使いそうなネタなんで自重してるんだぜ
しかし×DOD氏がこのネタを使ったら絶望感に打ちひしがれる自信があるw

他の契約者に出番があるかどうかでもわかればギャグネタは書けそうだなぁ。
未亡人は洒落ならんからオナ兄さんオンリーだろうけど。
きっと彼はエリオきゅん関係ならダマ婆さんの動きが出来ると思うんだ。

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 14:36:27 ID:+Mk44/Dx
>315
あの人はむしろ、計測するとマイナスに突入しているようにしか見えないとか。

322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 15:13:57 ID:v55Dmpxw
>>320
原作知らんは流石に拙いだろ・・・・・・

323 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/07(金) 17:11:57 ID:20iAYRpr
さて――投下してよろしいでしょうか?
闇王女幕間です。

324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 17:15:20 ID:yz7OQUAm
支援

325 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/07(金) 17:16:52 ID:20iAYRpr
じゃ、投下開始。

魔法少女リリカルなのは 闇の王女 幕間其の五

着弾。高密度の集束されたエネルギーの衝突によって起こった衝撃波が、地面を抉り、跡形もなく吹き飛ばした。
割れるアスファルト。砕け散る装甲車両。閃光が辺りを白く染め上げ、白夜の様に照らし出した。
地上本部一階を巻き込んだ砲撃はようやく止んだとき、なのはの足元には十数発分のカートリッジが散乱していた。
ち、と舌打ちする。
「逃げられたみたいだね」
砲撃の対象だった少女はものの見事に逃げおおせていた。おそらく仲間の戦闘機人のISなのだろう、少女は直撃の寸前に地中に引き込まれ姿を消していた。
『追いかけますか?』
レイジングハートの問いに答える。
「ううん。ちょっと熱くなり過ぎちゃった。今は――」
酷薄な笑みが仮面の奥に浮かぶ。
「――レジアス・ゲイズの首を取る」
飛翔。黒い裾を翻し足の光の翼を羽ばたかせて、魔導師は中央タワーへ向けて飛んだ。
その姿は、漆黒にも関らず――天使の様に美しかった。

 駆け抜ける。崩れかかった地上本部の中を、シグナムは桃色の長髪を振り乱し剣を携え疾駆していた。
向かうは地上本部のトップ、レジアス中将の部屋。地上本部に主の命で赴いていたシグナムは、ちょうど襲撃に居合わせる形となった。
襲撃の相手がガジェットと戦闘機人と知り、戦闘に加勢していたのであるが、それは黒い魔導師の突然の砲撃で終わりを迎えた。
多くの魔導師がそうだった様に、彼女もまた着弾の際の衝撃波に吹き飛ばされたのだ。
立ち上がり、粉塵が晴れたときには、シグナムのほかに立っている者はたった二人しかいなかった。
戦闘機人をいたぶる黒い魔導師と、青い髪の戦闘機人。二人の死闘に決着がつき、砲撃が放たれたときには、シグナムは黒い魔導師の正体を確信していた。
――高町なのは。死んだ筈の少女。
(生きていたのか!)
気づいたときには駆け出していた。先ほどの台詞から、なのはの狙いは――レジアス中将。ならば、如何なる理由があろうと止めるまで。
それが、ベルカの騎士の決断だった。
こんなときでも稼動しているセキュリティ・チェックを強行突破し、レヴァンティンでドアを斬り、蹴破った。
「レジアス中将!」
血のにおい。あたり一面には血の海ができていた。散々戦場で嗅ぎなれてきた臭いだったが、シグナムは顔をしかめて呻いた。
既に、ことは終わっていたからだ。
床には、腹を突き破られたレジアス中将と――右手を血にぬらした戦闘機人。どちらも事切れている。
部屋の隅にはお父さん、お父さんと呟く女性と、騎士が立っていた。その右手には槍が握られている。騎士が女性に近づき鳩尾に拳を入れ、気絶させた。
「すまん……オーリス。だが…見ないほうがいい……」
オーリスと呼んだ女性を床にゆっくりと横たえて、シグナムの方を男は向いた。
ほう、と言う。
「その剣……ベルカの騎士か」
「一体……何があった………?」
シグナムの問いに、男が答えた。渋面だ。
「全て遅かった……レジアスも、そこに転がっているスカリエッティの手先も……何もかも…遅かったのだ……。俺は……間に合わなかった……」
とつとつと男が語って行くのを、シグナムはただ聞いていた。
(遅かったというのか――)
自分のあずかり知らぬところで進んでいた陰謀に、為すすべも無くレジアスは討ち取られたというわけか。
シグナムが脱力しかけた時――壁が、魔力光にぶち破られた。


326 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/07(金) 17:19:00 ID:20iAYRpr
粉塵の向こうから、そいつは現れた。黒い防護服。右手に握られた杖状の漆黒のデバイス。槍の如きフォルム。
足元の光の翼だけが輝いて見えた。あの顔は――。
「高町なのは、か」
ゼストが呟くのを、なのはは黙って聞いていた。
もう――全ては終わっていたから。足元には、これから殺そうと思っていた男の亡骸。肥満気味の巨躯。レジアス・ゲイズの遺体だ。
それを冷ややかな眼で一瞥し、なのはは言った。
「あっけない最期ね、レジアス・ゲイズ。本当に――つまらない最期――」
ゼストがそれを聞いて激昂した。
「貴様ッ!それでも人の子か!」
「他人の身体弄り回して喜んでる下種とつるんでた男の最期になんて――同情できるわけないでしょう?」
は、と息をゼストが呑んだ。何かに納得した顔。
「そうか――だからお前は――。レジアス……愚かなことを」
そう言いつつ、ゼストは開かれたままの友の目蓋を指で閉じさせた。これで――生への未練は一つ消えた。
しかし――まだ未練は残っている。
「だが、復讐の鬼よ……鬼はいずれ人に退治されるものだ……覚えておくことだ」
槍使いはそう呻いた。
「あははは……御伽噺ではそうかもね……でも――」
なのはき、と目を細めてゼストを睨んだ。
「――私は違う」
ゼストはなのはを睨み返しながら、言う。
「愚かだな……高町なのは。あまりにも救いがたい女よ。復讐に心まで焼かれたか」
「とっくの昔に、ね」
吐き捨てるようになのはが呟いた。そう――全てを壊されたあの日から、自分は生まれ変わったのだ。
毒が身体に回る様に緩慢に、ゆっくりと虚無は心を満たし、スカリエッティの言葉は器を壊した。人より生まれ落ちた鬼。それが己。
その在り方は修羅。
もはや――ここにあるのは高町なのはの残滓。狂いの果てにできた闇の塊だ。
溜息をつき、わからんか、とゼストが言った。
「お前は――あの男の掌の上で踊っているに過ぎんのだ、高町なのは」
「何ッ!」
自分が――傀儡だとでも言うつもりか、この男は。何故、よりによってあの男の――。

327 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/07(金) 17:22:19 ID:20iAYRpr
ゼストが顔をしかめる。
「その様子では本当にわからんようだな……お前の戦いの全てを、あの男は観測し喜んでいるのだ。傑作だ、とな」
息を呑んだ。そんな馬鹿なことが――。
記憶。繰り返される実験。笑い転げる男。全ては楽しみ。愉悦、喜悦に歪んだ子供のような笑顔。
あの狂人ならばあるいは――そんなこともするかもしれない。
「だから何?騎士ゼスト。それで貴方は私に復讐をやめろとでも言うの?!」
『マスター、落ち着いて下さい』
レイジングハートの静止の声。五月蝿い。
「黙っててッ!」
落ち着かない。復讐。暗い情念が心の中で燃え滾る。燃え滓のようなものしかなかった筈の心を狂いが満たす。
ゼストが神妙な顔で頷く。
「ああ。お前の行動は理由はともあれ、地上の平和を乱した。そしてこれからもそうなるだろう」
「そんな言葉で私が復讐をやめるとでも?嗤わせないで」
なのはが狂気を瞳に宿らせて言った。
「嗤えばいい。だが、地上の平和は――友の、逝ったレジアスの願いであり、俺の願いでもある。これ以上無関係な人間を巻き込んで何になるというのだ、高町なのは。
しかもあの男に用意された舞台の上で、な」
「犠牲なんて――今更。用意された舞台の上だろうと構わない。私はそれを噛み砕いて進むだけだから――」
「ならば――俺はお前の敵となろう、高町なのは。修羅に落ちた女よ。哀れだが――万人の為にも、次は死んでもらう」
ゼストが重々しく頷き、言った。紛れも無く、眼前の相手を叩き潰す決意を秘めた眼。今この瞬間から、ゼスト・グランガイツは狂える鬼を討ち取らんとする者となった。
次ってことは、今は万全じゃないってことか――となのはは冷静に観察する。ならばこちらも――。
「次はお互い様でしょう?騎士ゼスト」
そう言いきり、ふわりと飛ぶ。ゼストは跳躍。疾風のように二人の視界から掻き消えた。
それまで絶句していたシグナムがやっと口を開き、叫んだ。
「待て、なのは!お前は、本当にそれでいいのか?主はやても、テスタロッサもお前のことを――今でも友だと言っているのだぞ、ずっとッ!」
「それでも――戻れないんです、シグナムさん」
悲しそうになのはが言った。振り切った過去の幻影を、懐かしむように。燃え尽きた心の空洞には、何も届かなかった。
「私は――もう壊れているんです」
ぶち抜いた壁から空中に躍り出る。
「さようなら、シグナムさん」
転移魔法。魔方陣に包まれて、その姿は何処かの時空へと消えた。
後には――曇り空より降りしきる雨と、呆然と立ち尽くす剣士、無数の生存者の呻き声のみが残された。
「何故だ――高町なのはぁッ!!」
剣士の絶叫が、虚しく木霊した。

328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 17:24:16 ID:IkTY6tiY
支援

329 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/07(金) 17:25:12 ID:20iAYRpr
以上で投下完了です。

ようやく夜天の配下たちの一人が登場ー。
ヴォルケン書くのしんどいっす。あとゼストさんはやはりいい男に。
私の趣味で。

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 17:45:56 ID:yz7OQUAm
乙です。
悲哀が漂ってますね……。

私見ですが自分もゼストさんはいい男がいいです。

331 :330:2008/03/07(金) 17:55:26 ID:yz7OQUAm
>>330はなんだか意見が弱気だ。「私見」は余計だったかな。

連レスごめん。

332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 19:27:31 ID:sux2etsW
投稿乙これからも頑張って下さい♪

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 19:27:51 ID:WRzZ7204
乙です、これからも楽しみにしてます。

334 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/07(金) 19:47:49 ID:20iAYRpr
>>330
どっちももう元に戻れない〜。そんなノリで書いてます。ゼストはこう、漢補正で男前に!
>>332
頑張ります。今後は少しお墓のシーンとかパロディやる予定。
>>333
楽しんでいただけたようで何よりです。ヴォルケンは難しいですね、書くの。

335 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/07(金) 19:58:52 ID:ZoWSroL3
>>329
GJ!!
ゼストが北辰ぽいですね。それとシグナムがミナトさんみたいにセリフを言ってますね。

336 :一尉:2008/03/07(金) 20:33:43 ID:0WgdHZuS
レツマイドカイン支援する。

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 21:03:20 ID:ccWL8L8N
実際 スバルとギンガ このどちらかがデビルガンダムの生体ユニットになったらどうなるんだろ?
女性のうえに戦闘機人でレベルが高い。 この三拍子はデビルガンダムには最高の条件じゃね?

338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 21:09:53 ID:LYiBLPGU
>>337
雑談はウロスでやろうな

339 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/07(金) 21:32:13 ID:ZoWSroL3
10時半ごろに逆襲のフェイトのチャプター7を投下したい思います。
>>337
ごめんなさい。一発ネタのSSではデビルガンダムが女性がよいと言う設定が無いというのを忘れてました。orz

340 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/07(金) 21:49:31 ID:20iAYRpr
スパロボX氏の前にちょぴっと短編投下しますがよろしいでしょうかー?

341 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/07(金) 21:51:05 ID:ZoWSroL3
>>340
いいですよ。投下支援

342 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/07(金) 21:52:38 ID:20iAYRpr
んじゃいきます。今夜は人があまりいないようですし。

魔法少女リリカルなのは 闇の王女 番外編
カレー地獄

 カレー。それは遥か古より伝わる神秘の料理。印度が発祥の地とされ、今や地球の世界各地に広まった恐るべき料理である。

その神秘はスパイス――幾多もの調合された香辛料にあるといっても過言ではない。これを外したカレーはカレーにあらず。似て非なる何かである。

このスパイシーな一品の素晴らしさは、どんな料理下手でも――殺人的な腕前の持ち主でなければ――おいしいものが生産可能となる、という点である。

ぶっちゃけ野菜を切って肉を入れ、煮込んでルーを入れればできるのだから、それも当然かもしれない。多彩な香辛料が、料理のアラを帳消しにしてしまうのだ。

印度人が聞いたら激怒しそうだが、真実だ。

子供から大人までおいしく頂ける――これはひとえにカレーの魔力ゆえ――。

さあ、貴方も是非カレーを御作りに――。


ブツン。
モニターの電源を切りながら、高町なのはは栄養満点、しかし味は最悪ともっぱら噂の四角い粘土状の合成食料を食べ終えた。
もっとも、味覚のない自分には関係のないことだが。もそもそと咀嚼する。
脇ではルーテシアが何で消したの?と首を傾げている。なんでもなにも――。

(あんなカレー洗脳番組、ルーテシアに見せられないって)
溜息をつく。
先ほどのビデオは、クロノがルーテシアの情操教育に、と渡してきたものだ。地球のテレビ番組を録画したものだ、というが――。

「……ちゃんとチェックしたのかな、クロノ君」

いや、絶対してないだろ、突っ込みたいのを抑えて先ほどの番組を思い出す。

あれはどう考えても――。

「印度人、もしくはカレーメーカーの陰謀だよね……」

異常なまでのカレー賛美。そして、異様なまでに印度発祥であることに拘るナレーション。絶妙のアングルで強調されるカレーの旨味。
子供達をそんなにカレー色に、印度色に染め上げたいのか。絶対おかしい。

「クロノ君もついにリンディさんの影響で駄目になっちゃったのかな?」


343 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/07(金) 21:53:21 ID:20iAYRpr
かなり失礼なことを考えながら、アースラのキッチンにある食材を思い出す。カレー粉、人参、ピーマン、鶏肉、ジャガイモ、お米、etc,etc。
何故か――カレーの材料が補給されていた。

「ミゼット提督……」

あの人絶対楽しんでやってる、間違いない。そういえば、食材搬入のとき顔引きつらせてたな、クロノ君。
このとき、高町なのはは物思いに耽っていて気づかなかった。ルーテシアが、その目をきらきらと輝かせていたことに。
カレーの魔の手は――既に二人に伸びていたのだ――。

その日の夜。
アースラ艦内で、空中展開式モニターで調べ物をしていた高町なのははどうしようない寒気を感じた。
ぶるり。
闇の王女と恐れられる女は、鼻腔をくすぐる香辛料の匂いに、恐る恐る振り向いた。
そこにあったのは、クリムゾン。血より赤き唐辛子のレッド。
皿に盛られた飯の上にかかった赤黒い何かは、マグマのように不気味にごぽり、と震えた。
皿とスプーンを載せたお盆を持ったエプロン姿のルーテシアが、可愛らしくちょこんと立っている。

「なのは、ご飯」

絶望的と知りながら、なのはは問うた。

「ル、ルーテシア……それ…何?」

嗚呼、神よ――貴方は何故■■■などお造りになったのか。

「何って――カレー」

終わった。がっくりとうなだれ、席につく。目の前に置かれる赤黒いナニカ。鼻腔に侵入する強烈な香辛料の匂い。
そして――向かいの席で無表情に、しかしどこかわくわくとした目でこちらを見守るルーテシアの姿。
逃げられない――。
いや、どうせ既に味覚のない身体。食べても何も感じまい……でも――怖いものは怖い。
ええい、こうなったら――。

「いただきます……」
手をあわせ、震える手でスプーンを持つ。ご飯とカレーをすくいあげ――口に入る。

(どうせなにも感じな―――?!)

辛い。猛烈に辛いのだ。馬鹿な――既に味覚は自分には無い筈――。

知らず、涙が流れた。

「なのは?」
「ううん、なんでもない。本当に――嬉しくて――」

辛味を感じるのは痛覚の一種である。だからこれは奇跡でもなんでもなく、当然のことだったが――それでもなのはには嬉しかった。
泣きながらルーテシアに抱きつく。

「本当に、ありがとう。ルーテシア――」

これは、復讐のつかの間の一夜の物語――。

番外編、終。

344 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/07(金) 21:55:22 ID:20iAYRpr
以上になります。

いや、短時間でなんとなく書いたんだ、許してください。
ウロスでネタを出してくれた方々に感謝。

345 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/07(金) 21:57:24 ID:ZoWSroL3
>>344
なかなかいいですよ。GJ!!短時間でかいたとは思えません。
そして余談だが、我が家の晩御飯はカレーだった。

346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 21:58:11 ID:sB4DEweT
あんだどこまで人のこころを切なくさせるつもりだよGJ!


347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 21:59:59 ID:S0POrokW
何だ、これは…? …俺の…涙か…(CV中原茂で)

GJっした!
ああ、ルーちゃんが可愛いよ…なのはさんに泣けてくるよ…

348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:01:11 ID:EcZ8Nvtp
>>345
なーんーでーそれが嫌われる原因だと分からないんですかねー
何度も何度も何度も何度も指摘されてますが。

「なかなかいいですよ」って何様ですか?

349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:02:56 ID:G83OZF0Z
>>348
同感だが、ほおっておけ。
NGネームにぶち込めばあぼ〜んなんだから・・・

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:03:40 ID:sB4DEweT
俺様だッ!

もうこの流れよそうぜ。
で、見直したらルーテシアの格好がGJ!

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:09:25 ID:C/+zxvSF
>>348
ちょいと過剰反応しすぎじゃないですかィ?

それはともかくGJ! 思わず涙がホロリだぜ・・・。

352 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/07(金) 22:09:33 ID:ZoWSroL3
やはり、言い過ぎました。ごめんなさい。orz
これからは個人の事は言わない方がいいですね。

353 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/07(金) 22:14:02 ID:20iAYRpr
な・・・ギャグのつもりで書き始めたのに涙ほろり――?
そんなつもりは――最初はなかったんです、刑事さん!

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:15:04 ID:ot9TSHKu
>>348
しかもコイツ反省の方向がずれてませんかッ!
あぼ〜んみる度に腹が立つ状態も何とかしたいです先生!!

355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:16:32 ID:oYB6FVjo
GJ!
カレーと聞くと、ぷよぷよを連想してしまう
他にいくらでも連想するものがあるはずなのに何故なんだろう?

356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:17:13 ID:SO4i9sUo
>>354
汝、透明あぼーんしなさい。さすれば救われる。



少なくとも俺はそうしてる。

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:18:24 ID:LYiBLPGU
>>354
お前が一番反省すべきだよ。空気読めてなさすぎ。

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:18:38 ID:S0POrokW
>>355
ちなみに俺は初代カービィの激辛カレーだった。

…おかしいな、こんなはずじゃ…

359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:20:59 ID:EcZ8Nvtp
>>356
はは、透明化して投下中雑談がどうのと言われた俺は?

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:21:12 ID:G83OZF0Z
俺はカレーといったらエルフを狩るモノたちかな

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:22:40 ID:KRMP4iji
GJ

渋味は不採用でしたかw

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:23:36 ID:LYiBLPGU
>>359
そもそもこっちで雑談するのが悪い。ウロスあるだろうか。

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:24:50 ID:UZBpuFLq
あ〜感想じゃないならウロスいったほうがいいと思われ

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:25:01 ID:ot9TSHKu
>>356
駄目です先生、レス番が飛んでるのが目に付きます

宇宙でカレー食えるそうです、宇宙カレーって聞くと不味そうです
でもボンカレーはどう作っても美味しい筈・・・つまり宇宙は不味いんですね!
でも地球は美味かった!だとカップヌードルです、カレーが宇宙で生きる道は無さそうです

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:25:01 ID:LYiBLPGU
>>362
×だろうか○だろうが

366 :魔法少女リリカルなのはsts masked rider kabuto:2008/03/07(金) 22:26:26 ID:U0aZu1/8
自分でもびっくりなほど間がいてしまった…
30分に投下よかですか?

367 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/07(金) 22:27:15 ID:ZoWSroL3
>>366
あの、これから俺が投下するのですけど…。

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:27:42 ID:sB4DEweT
そういやミゼットばあちゃんいうてたか。シンクス。

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:28:54 ID:oYB6FVjo
>>353
最初は皆そう言うんだよw
かつ丼はないが、これは出るぞ
ttp://www.irem.co.jp/contents/gallery/aprilfool_04/menu/bydo_b.html

>>366
スパロボX氏の後だから11時ごろに


そして、支援

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:29:17 ID:JZiGEKzv
まあオマイラ落ち着け

つ旦

371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:30:52 ID:C/+zxvSF
>>370
ふっ、騙されないぜ。
それリンディ茶だろ?

372 :魔法少女リリカルなのはsts masked rider kabuto:2008/03/07(金) 22:31:19 ID:U0aZu1/8
>>367
これは失礼しました


>>369
了解です

373 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/07(金) 22:33:13 ID:ZoWSroL3
よし、投下します!

 テスタロッサ軍は、時の庭園護衛部隊と迎撃部隊と半分ずつに分かれて動いている。
 フェイトはアルフと共に護衛の方に、トーレとセッテは迎撃部隊に向かう。
 テスタロッサ軍は、時の庭園に向かっているのが機動六課の部隊だと言う事を知っている。

「セッテ、わかっているだろうが、相手はフェイトお嬢様が所属していた機動六課。
ドクター達や我々が一度敗北を帰した部隊だ。油断は決してするな」
「わかっています」
「お前達も油断はするな!」
『はい!!』

 トーレはセッテと他の迎撃部隊の面々の気を引き締めさせて、機動六課の方に向かう。
 テスタロッサ軍の武装は、灰色の毛をした博士(サオトメ)の質量兵器と片目が白眼の博士(シキジマ)の協力を元に作られたものだ。
 その格好は、緑色でかつてプレシアが作った傀儡兵のような外装を身に纏い、デバイスはマシンガンのようなものが多い。一部の人間はマシンガンとサーベルと二つの武器を持っている。
 格好や武装は主に質量兵器であるが、中身は魔力で作られたものである。
 リンカーコアを持たない人間は、サオトメとシキジマが作った、魔力の弾丸で攻撃を放つものである。
 そのマシンガンの猛攻に、機動六課の面々は弾丸の嵐を何とかさける。

「くそ、あいつら見たことねえ武装だぜ」
「テスタロッサの奴、この作戦のために今まであの武装を隠していたな……」
「だったら、私がいくで! リイン、いくよ!」
「はいです!!」

 はやてはフレース・ベルゲを使い、テスタロッサ軍の兵士達に向かって攻撃をする。
 テスタロッサ軍の兵士は光に包み込まれる。

「やったか?」

 ヴィータが確認しようと、恐る恐る近づく。光が晴れかけようっとした時に光の中から、魔力弾の嵐がヴィータに襲い掛かる。

「な、何!?」

 ヴィータは急いでパンツァーガイストで防ぐ。光の中からは先ほどのテスタロッサ軍の兵士達が現れる。

「ば、馬鹿な!?」
「あいつら、はやてとリインのあのフレース・ベルゲを耐え切ったのかよ!?」

 ヴィータ達は驚きを隠せない。その様子をモニターで見ていたサオトメは大いに笑う。

「ぐわあ、ハッハッハ!! わしの作った装甲は、そんなやわな魔法攻撃では破れはせんわ!! ガッハッハッハッ!!」

 サオトメは「スクーデリア」の格納庫で大いに笑う。
 シグナムもアギトと融合して火龍一閃を繰り出すが、少し装甲に傷つくだけで倒すことが出来ない。

「こいつらの装甲、普通じゃねえ!」
「どうすれば……」
「あたしが行きます!」

 スバルが先行して、テスタロッサ軍の兵隊達に向かって突撃する。

「必殺! 振動けーーーーーーん!!」


374 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/07(金) 22:33:49 ID:ZoWSroL3
 スバルは自身の戦闘機人としてのIS「振動破砕」を応用させ、技にしたもの「振動拳」を兵士の一人に向けて拳をぶつける。
 振動拳により、ようやく装甲は破壊され、装甲は壊れるのと同時に爆発を起こし、兵士は次元空間に生身の状態で現れる。

「あのままじゃ、あかん! クロノ君!」

 はやてがクロノに急いで連絡を入れて、倒された兵士を急いでクラウディアに転送し、拘束する。

「やっと、一人……」
「でもこのままの速さじゃ……、フェイトさんを止められない」

 確かにスバルの戦い方は主に、一対一型。
 ガジェットならともかく、相手は大量の人間であるので、スバルの戦い方では、スバルの方が先に参ってしまう。
 その時、後続にいたなのはのアクセルシューターが兵士達を襲う。
 アクセルシューターは、装甲を簡単に破壊していき、兵士達は次々にやられていく。
 その様子をヴィータ達はあっけに取られる。

「嘘だろ……」
「スバルがようやく一人を倒したってのに……」

 なのはがここまで強いのは「シャイニングフレーム」の力の為である。
 「シャイニングフレーム」は、カートリッジ以上に魔力を爆発的に上げていくが、
 恐ろしい事にカートリッジよりも負担がかからない。そのためになのはは怯むことなく撃てるのだ。

「さすがだな、高町なのは……」

 その様子を後続のセッテが見て、感服する。

(こうなったら、卑怯かもしれないが……)「全員、散開してあの部隊の人間を全員ばらばらにしろ」
『了解!』

 セッテが何をしようとしたのか、トーレは何となくわかり、セッテに念話を入れる。

「セッテ、お前……」
「トーレ姉さま、申し訳ございません」
「ふ、私もお前の作戦に付き合おう。私達はフェイトお嬢様のために戦っているのだからな……」

 トーレもセッテの作戦に協力して、セッテと二手に分かれて、機動六課の面々をばらばらにし始める。
 敵の物量と作戦により、なのは達はばらばらになる。

「くそ、こいつら……」
「ばらばらにして、何を考えている?」

 シグナムやアギトは敵の作戦を考える。
 しかし、敵の巧みな動きと武装の強さのために、その思考をやめる。

「とにかく今は、こいつらを倒し、皆の援護に行くぞ!」
「おう!」

 シグナム達は、今は目の前にいるテスタロッサ軍の兵士を倒すことに専念する。
 そのうち、ティアナがセッテのいる部隊と戦うが、セッテが指揮を執っている為に敵の動きがいい。
 ティアナ自身もセッテと戦っていて、ティアナもセッテも、実力はJS事件の時以上だが、セッテはティアナを上回る成長をしていて、ティアナは苦戦を強いられる。

「このままじゃ、負ける……」
(もういいな……)「はあああああ!!」

 セッテがブーメランブレードをティアナに向けて投げ、ティアナがブーメランブレードに気を取られている隙に他の兵士がティアナを攻撃する。
 ティアナは兵士達の攻撃をうまくかわしたり撃ち落すが、セッテの接近を許してしまい、セッテに後ろを取られ、クロスミラージュが手からこぼれ、ティアナはセッテに捕まる。

「よし、このまま動くな……。本当に殺すぞ……」
(こいつ、何を?)

375 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/07(金) 22:34:40 ID:ZoWSroL3
 セッテはティアナを盾にしたような状態でなのはに近づく。
 なのははティアナの捕まった状態を見て、叫ぶ。

「ティアナ!」
「高町なのは、ティアナ・ランスターの命が欲しかったら武器を捨てて、投降しろ」

 そう、セッテの作戦とは、なのはを無力化しようとするものである。
 なのはが一撃で兵士を倒したのを見たセッテは、なのはが一番厄介だと改めて認識し、フェイトの懇願のために自分は卑怯な手を使ってでも、なのはを倒そうとしたのだ。

「なのはさん、私に構わず……」
(どうする、高町なのは。ここであなたを捕らえて、フェイトお嬢様のところに送れば、フェイトお嬢様は余計な悲しみがなくなるはず……)

 なのははティアナの身を第一に考え、セッテに従う。

「わかった。レイジングハート、モードリリース」
「All,right」

 レイジングハートのモードを解除して、レイジングハートを手放す。

「よし、高町なのはを捕まえろ!」

 セッテの指示を受け、兵士達は片手に備え付けられていたロープをなのはの体に巻きつけて、なのはを縛る。
 そして兵士達はなのはを死なせない程度に電流を流し、なのはを襲う。

「あ、あああああああ!!」

 なのはは苦しむ中、無意識のうちに自分を守ろうと頭の中であるものをイメージしていた。
 それはブラスタービットである。(本当の名前はビットではないが)ビットがなのはの周りに2機現れ、なのはを縛るロープを魔力砲で、切り落とす。

『な、何!?』

 なのはをロープで縛っていた兵士達は、ロープが千切れると、思わず後ろに後ずさりをする。
 その様子を見たセッテは、なのはが自分の警告を無視したと判断する。

「そうするのなら、こいつはこう……」

376 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/07(金) 22:35:17 ID:ZoWSroL3
 セッテはティアナを殺そうとしたが、セッテの頭にあることが過ぎる。
 それはフェイトに人を殺さないようにと言われた事であった。

「く、ならばこうだ!」

 セッテは掴んでいたティアナの両手首の骨をへし折り、ブーメランブレードでティアナを叩きつける。
 セッテはティアナを不要と判断し、ティアナを解放する。

「ああああああああ!!」
「ティアナ!」

 ティアナは両手首を折れたショックで思わず叫び、なのはは急いでティアナの元にと向かう。
 ティアナの方に向かうなのはに、セッテは襲い掛かる。

「私の警告を無視するから!」

 セッテがブーメランブレードをなのはの頭上に振り下ろそうとした時、まだ残っていたビットがセッテに襲い掛かる。

「く、ビットだと!?」

 セッテは何とか2機のビットを破壊する。その時、トーレから通信が入り、部隊を連れて一時撤退する。
 なのはは撤退するセッテ達を追わず、ティアナを抱える。

「ティアナ、大丈夫?」
「う、うううう」

 ティアナは骨を折られただけだが、泣いている。それは折られた事ではなく、自分がなのはに迷惑をかけた事への申し訳なさからだ。
 なのはははやて達に連絡をして、こちらも一旦「クラウディア」の方に戻るように言い、全員帰還する。


 クラウディアに戻った一行は、ティアナ負傷を聞きつけて、病室へと向かう。

「ティア! 大丈夫?」

 まず声をかけて入っていたのは、長年コンビを組んでいたスバルである。
 ティアナは少し笑った顔を見せて、医者のシャマルが答える。

「大丈夫よ。骨が折れたのと、少し打撲が強かっただけで命に別状はないわ。ただ、直るのには1ヶ月はかかるわ……」

 それは、ティアナはもうこの作戦には参加できない事を意味している。

「そんな、ティアさん……」
「ティアさんも、フェイトさんを止めに行かなきゃいけないのに……」

 エリオとキャロは落胆する。ティアナは旧機動六課所属の時は、スターズ隊で隊長はなのはだったが、執務官志望の為、
 機動六課解散後は、執務官だったフェイトの補佐官として、一緒に行動を共にしていた。
 それにティアナにとっても、フェイトは大事な上司。止めたい気持ちは他の皆と同じくらいあるはずなのだ。

「ごめんね、皆。あたしはもうダメだけど、あたしの分も頑張ってフェイトさんを止めてね……」
「うん」
『はい』

 スバルとエリオとキャロは泣きながら答える。

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:35:26 ID:JZiGEKzv
>>371
ばれてしまっては仕方ない
リンディ茶支援

378 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/07(金) 22:35:58 ID:ZoWSroL3
 その様子を病室の外で見ていたなのはは、悩み込んだような顔をしているのをはやてが心配し、声をかける。

「なのはちゃん……」
「ビット、ううん、ファンネルが敏感すぎた」
「ファンネル?」
「うん」

 なのははマリーとシャーリーが、νレイジングハートにつけた「シャイニングフレーム」の影響で出来たものだとはやてに説明をする。
 なのはの言うファンネルの正式名称は「ブラスターファンネル」であり、ブラスターモードを使わなくても出現させる事が可能であり、
 「ブラスタービット」よりも操作性が楽になり、自分が危機的状況になったり、自分の身を守ろうとした時は、レイジングハートやなのはの意志に関係なく自動で出現するのだ。
 しかし、あの時はその自分の身を守ろうとしたと判断したのか、ファンネルはなのはとレイジングハートの意志に関係なく自動で現れ、なのはを助けた。
 その結果、ティアナにあんな怪我を負わせてしまったと、なのはは考える。

「そんなことないよ。もしもファンネルが出なかったら、なのはちゃんは完全に捕まってたんやろ……」
「うん、でも……」

 はやてがフォローするが、なのはは暗い顔をしたままである。なのははその顔をしたままある事を口にする。

「フェイトちゃんを止めなきゃ、死に切れないよ」
「なのはちゃん、そんな不吉な事を言わんといて!」
「覚悟を言ったまでだよ……」

 なのははそう言うと、病室の前から去っていく。はやてはその様子を見ているだけであった。

379 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/07(金) 22:38:10 ID:ZoWSroL3
投下完了。科学者の名前や姿は他のロボットアニメからとりました。しかしそのロボットアニメの人物とは関係はありません。
このSSでは人は殺さないようにしています。

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:39:09 ID:EcZ8Nvtp
>>362
じゃあその書き込みそのものがアウトだな。
雑談に付き合ってるんだから。どうよそれ?

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:43:05 ID:LYiBLPGU
>>380
屁理屈乙。叩きたいだけなら脳内で済ませてくれ。それとも君はただの荒らしなのかな?

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:43:42 ID:C/+zxvSF
>>379
GJです、続きが気になります。
でも普段の態度には気をつけましょうね。

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 22:49:13 ID:j9CGrerO
GJです、人が死なないというのもいいですね。

384 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/07(金) 22:51:25 ID:ZoWSroL3
>>382
そうですね。これからは普段の態度も改めていきます。

385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 23:01:02 ID:sB4DEweT
さて、みんな。支援の時間だ!

386 :魔法少女リリカルなのはsts masked rider kabuto:2008/03/07(金) 23:01:40 ID:U0aZu1/8
X氏、乙でした
5分から投下いたしますです

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 23:05:13 ID:jlKf44lJ
乙でした。
スレの趣旨と違うような話は別スレがベター。

388 :魔法少女リリカルなのはsts masked rider kabuto:2008/03/07(金) 23:05:50 ID:U0aZu1/8
空はすっかり機嫌を損ねてしまった様子で、暗雲が幾重にも重なり
その中をまるで龍が走るかのように稲光が瞬く。
ピカピカと薄暗くなった空を照らす雷に紛れるように一筋の光が地に落ちた。
雷の戦士が降り立ったのだ。
雷光とも謳われた、最速の魔導師フェイト・T・ハラオウン……
またの名を、仮面ライダーザビーが戦場へと躍り出た。


魔法少女リリカルなのはsts masked rider kabuto


こちらを威嚇するような不気味な唸り声を上げるワームにむかってザビーは射抜くような視線とともに歩を進める。
眼前の怪物達は、突如として割り込んできた自分の存在に戸惑っている様子だ。
群れの一匹が意を決したようにこちらに突進してきた。
がむしゃらに振るわれる一撃をかわしつつ、ザビーは敵の様子を観察した。
やはり、サナギの知能は高くない。
その証拠に、複数体いるにも拘らず統率のかけらもない戦法で襲い掛かってくる。
自分を取り囲むように前後左右からの攻撃を、ザビーはその頑強な装甲で受け止め、逆に拳の一撃をお見舞いする。
続けて裏拳を背後に陣取ったワームに叩き込む。
たまらず仰け反るワーム達

迫り来るワームの姿は、未来永劫見慣れることがないであろう醜悪なものだ。
呪詛のようにも聞こえる唸り声は耳障りなことこの上ない。
その全てが、勤めて冷静に対処しようとするザビーの・・・・・・
フェイトの闘争本能を刺激する。
脳裏にフラッシュバックする記憶を打ち消し、拳を振るう。
ぐっと歯を食いしばり無心にならなければ、怒りで我を忘れてしまいそうだ。

横目にスバルとティアナを見やると、ワームの群れは二人に興味をなくしたのか
一匹残らずこちらを相手にしているようだった。
四方を囲むワーム……
そろそろ、頃合いか。


389 :魔法少女リリカルなのはsts masked rider kabuto:2008/03/07(金) 23:06:43 ID:U0aZu1/8
「キャストオフ!」
〈〈CAST・OFF〉〉

その一言で、ザビーを取り囲んでいた10体以上のワームは一掃された。
彼女がしたことといえば、左腕のデバイスをくるりと180度回転させただけだ。
キャストオフ。
読んで字の通り、マスクドフォームとして全身を包んでいた装甲をパージすること。
いや、脱ぎ捨てると言うよりも脱皮と形容した方が適切であろう。
装甲排除だけが目的ではなく、四方八方に猛スピードで装甲を弾き飛ばす一種の強力な
質量兵器でもあり、ヒヒイロカネと呼ばれる特殊金属で構成されたマスクドフォームの
装甲は、事実上ミッドチルダに存在するどの金属よりも強固であり、魔力弾以上の初速で
弾き飛ばされた装甲が命中すればワームなど簡単に撃破できる。
もっとも、それが有効なのは「サナギ」だけであるのだが……

〈〈CHANGE・WASP〉〉

撃破されたワームの体液が蒸発し砂塵のような蒸気が立ち込める中、二対の大きな瞳がぼぅと光る。
仮面ライダーザビー〈ライダーフォーム〉
装甲をパージしたことにより、マスクドフォームの鈍重な見た目と対照的に魔導師本人の体格が顕著に現れ、戦闘時に俊敏な動きが可能となった形態。
その身のこなしは、華麗の一言に尽きる。


(すごい……)

目の前で繰り広げられた戦いに、スバル・ナカジマはすっかり見入ってしまっていた。
足がずきずきと痛み身動きが取れないと言う理由もあったが、突然現れた黄金の戦士
の姿に注目するなと言う方が無理な話であった。

ティアナだけは庇わなくてはと、彼女を背にワームに立ちふさがったスバルだが
リバルバーナックルを構える腕は自分でも驚くほど震えていた。
無力な自分をせせら笑うように、膝ががくがくと震えていた。
今、自分はどうしようもなく怯えている。
まるで7年前のあの日のように……
「誰かを守るということは、それだけ自分もおそろしいモノに立ち向かわなければいけない」
ふと浮かぶのはそんな言葉。
幼い自分に魔法の基礎、そしてシューティングアーツを教えてくれた姉の言葉だ。
その時は当たり前のことだと思ったものだが、今になってズシリとその言葉の意味が響いてくる。
強くなる。強くなって人々を守る……
そうあの日誓っておいて、覚悟を決めておいて……
こうして現実に直面すると自分は足を竦ませ、身動きひとつとれなくなっている。
恐怖心が喉から今にも飛び出さんとする。心が恐怖で氷付けにされたようだ。
それに比べて目の前に立つ戦士はどうだろう。
恐れることなく敵に立ち向かい、戦い、勝利している。
そういえば、その姿は自分を救った天使に似ているような……


390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 23:07:33 ID:oYB6FVjo
支援

391 :魔法少女リリカルなのはsts masked rider kabuto:2008/03/07(金) 23:07:38 ID:U0aZu1/8
「あぶない!!」
「えっ」

突然、スバルの視界が暗転する。
文字通り身体が一回転したような感覚に陥り、地面にたたきつけられる。
受身をとったつもりだったが打ち所が悪かったのか、まるで自分の身代わりになるように足のローラーブレードがにぶい音を立てて壊れた。
気付けば目の前には新たな怪物の姿。
八つの足を自在に動かしながら飛び掛ってくる新たなワームの姿はグロテスクだった。

「脱皮したか……!」

自分の声がスバルに届く前に、事態は最悪の方向へ進んでしまっていた。
成虫ワームだ。
どうやら一匹仕留めそこなったらしい。
おそらくキャストオフの瞬間に脱皮し、逃げおおせたのだろう。


「あ、ぐぅぅ…」

視界が一気に上昇する。
ワームがスバルを持ち上げるように首を締め上げたのだ。
成虫ワームの力はサナギワームのそれを軽く凌駕しており、首の骨が悲鳴を上げる。
手の力を強め、きりきりと不気味な声を漏らすワームはまるでそれを楽しんでいるようだ。

「っ!!」

スバルを救おうとワームに拳を向けるザビーだが、次の瞬間には動きが止まる。
卑劣にもワームはスバルを盾にしたのだ。
知能も発達し、狡猾になったということか。
無機質な瞳がまるでこちらをあざ笑うかのように見つめる。


(……わたし、ここで死んじゃうのかな……?)

(やだ……いやだよ…わたしはまだ、なにもしてない…なにもできてない……)

途切れつつある意識の中、スバルは7年前の記憶を反芻していた。
ただ泣くことしかできなかった無力な自分。そんな自分を救った天使。
忘れようにも、忘れることなどできるはずもないあの時の光景を、託された想いを

(誓ったんだ!強くなるって!みんなを守れる人になるって……!)

途端に、消えかかっていた心の炎がかっと燃え上がる。
すべてを凍てつかせるように広がっていた恐怖心が、その炎によって焼き尽くされ
代わりに闘志がふつふつと沸いてくる

(そう、だから……こんなところで倒れるわけにはいかないんだ……!)

力なく揺れるだけだった右腕がぐっと握りこぶしを作る。

「ディバイン……っ!!」

なかなか音を上げないスバルに不信感を抱き
ワームがスバルの首にもう一方の手をかけようと頃にはもう遅かった。
既にスバルのリボルバーナックルには充分すぎるほどの魔力が集まっていたのだ。

「バスタァァァー!!」


392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 23:08:17 ID:uZuUB3IW
何度もいうがここ最近フェイトそんの登場具合が日に日に増してきてるな支援。

393 :魔法少女リリカルなのはsts masked rider kabuto:2008/03/07(金) 23:08:22 ID:U0aZu1/8
スバルの右腕に魔方陣が展開され、エネルギーの塊が撃ち出される。
ディバインバスター…直射型の砲撃魔法の中でもシンプルなものである。
己の魔力を直接相手に叩き込む荒っぽい魔法で、威力もまちまちだが目と鼻の距離で放たれればひとたまりもあるまい。
事実、胸部にディバインバスターの直撃を受けたワームは、スバルの首から手を離し
のたうつ様に苦しんでいる。

「ディバイン、バスター…?」

ザビーは、いやフェイトは少しばかり困惑した。
スバルの放った技の元々の使い手をよく知っていたからだ。
まさかという疑念が胸をざわめかせる。

「やった……」

何度かむせながら、スバルは吹き飛ばされたワームを見た。
と、全身が重くなり、どっと疲労が噴出す。
そのままふらりとバランスを崩すと、スバルはその場に崩れ落ち……なかった。

「わりぃ、フェイト。遅くなった!」
「ヴィータ!ザフィーラ!」

倒れる寸前の所をザフィーラが受け止めていたのだ。
スバルへの疑念をさっと振り払い、フェイトは救援に来た二人の姿にほっと胸をなでおろす。
手足となって動く部下がいない今、意識を失った二人に気を遣いしながら戦う余裕は自分にはない。

「ったく、手間かけさせやがって……」

ヴィータがティアナの傷の様子を見ながら文句を言うが、地上本部からここまで
かなり距離があるので、口とは裏腹に彼女が全力で飛んできたのは明らかだった。

『ギ、ギ……!』

ワームはまだ生きていた。
やはりディバインバスターの直撃を受けても、ひるませる程度で致命傷にはならない。
八つの手足を広げ、全身で怒りの感情を露にするワーム。

『グォォォォ!!』

地が震えるのではないかと思うほどの雄叫びを上げると、ワームは音もなく消え去っていた。
忽然と、その場から姿を消したのである。

「二人をまかせました」
「ああ、かまわずぶっ潰せ!」

フェイトの言葉に、状況を瞬時に察したヴィータが血気盛んな彼女らしい激励を送る。
フェイトは小さく頷いてみせ、腰に巻かれたベルトに手を触れる。


394 :魔法少女リリカルなのはsts masked rider kabuto:2008/03/07(金) 23:08:54 ID:U0aZu1/8
「クロックアップ」
〈〈CLOCK・UP〉〉

言うや否や、ザビーもまたワームに追随するように姿を消した。
さっきまで地面に足をつけ、存在感たっぷりに立っていたザビーが一瞬にして。
まるで、この世界自体から消失したかのように思えるが、違う。
超高速移動。
クロックアップしたのだ。

「ああなっちまったら、もう別次元の戦いだ」

もはや知覚できぬ領域へ移行した戦いに、ヴィータはあきらめた口調でポツリと呟く。
スバルを抱えたザフィーラもまた、こくりと頷きその言葉に同調した。
……現在までに確認されているワームの特性は大きく分けて三つ。
群れで行動すること。脱皮すること。そして、脱皮したワームは魔導師ですら視認できないほどの超々スピードで行動可能なこと。
後にクロックアップと呼ばれるその驚異的な能力は、局のベテラン魔導師も手を焼くものであった。
そんな状況を打開するために、対ワームの切り札として開発されたものがマスクドライダーシステムである。
デバイスシステムとバリアジャケットの特性を融合させた画期的なシステムとして誕生したそれは、魔導師自身の魔力を糧にワームとほぼ同じ超加速を実現したクロックアップシステムを内蔵したまさにワームと戦うためだけのシステムだ。
技術的問題で、カートリッジシステムを廃したライダーシステムは人為的な方法で魔力を増大させることができない。
カートリッジのバックアップが期待できないとなれば、頼れるものは自らの魔力のみ。
言うなれば、装着する魔導師の純粋な魔力をエネルギーとして構成される、魔力を食う鎧。
その為にフェイトは己の身体を、そして自分の分身といっても過言ではないデバイスを差し出したのだ。


「っ!!」

超加速状態の二体は、すべてが動きを止めた世界で戦いを繰り広げていた。
流れる風を身体に感じることもない、虚無のような世界。
頭上の雷雲は静止し、その間を走る稲光も一定の形状を保ったまま止まっている。
正確には静止しているように見かけ上見えているだけに過ぎず、知覚できないほどゆっくりとだが万物は動いてはいる。
しかし、今のフェイトにとってこの世界は、周囲のすべてから隔絶された戦場に違いなかった。


395 :魔法少女リリカルなのはsts masked rider kabuto:2008/03/07(金) 23:09:42 ID:U0aZu1/8
ビルの外壁に張り付くようにして移動するワームは、ザビーをからめとろうと口からクモのように糸を射出する。
ザビーは右に身体を跳ばし、それを避けた。
狙いをはずした糸は、背後のビルの外壁に直撃し鉄筋をえぐるが、破片ははじけ飛ぶことなくその場で静止した。
ザビーは強化された脚力を駆使し、外壁のワームの懐にパンチを叩き込む。
ディバインバスターの零距離射を受けた部分だ。
効いているのか、別のビルへ飛び移るワーム。
即座に追撃に跳ぶザビーだったが、動きはライダーフォームにもかかわらずどこか鈍い。
クロックアップしたライダーフォームは人間を遥かに超えるスピードで活動することが出来る。
が、それには前述の通り大量の魔力消費というペナルティが存在する。
なにより、装甲をまとっているとはいえ、クロックアップによってかかる装着者への身体的負担は想像を絶するものがある。
充分に訓練をフェイトでさえ、最大で7分程度しか加速状態に耐えられないほどだ。
加えて、極力無駄な魔力消費を抑えるためバインドを使った拘束、砲撃魔法による長距離攻撃などは一切使えない。
つまり、ほぼ素手の状態且つ短時間でけりをつける必要がある。
……既に加速状態に入り3分が経過しようとしていた。

ワームの猛追はとどまることを知らず、次々と発射される糸弾を避けるのにも限界が生じてきた。
縦横無尽に糸が張り巡らせたビル郡はさながら巨大なクモの巣である。

「?!」

ふいに、左腕に力任せに掴まれたような痛みが走った。
動きが鈍った隙を突かれ、ザビーの左腕に糸が巻き付いていたのだ。。
しなやかで金属のように強靭な糸は、力任せに引っ張っても取れそうになかった。
事実上、ザビーは左腕を封じられたのだ。
じっとりとした冷や汗が背筋に流れる。
口の糸を手繰り寄せながら、じりじりとこちらに向かってくるワーム。
首だけを動かし背後を見やる。
ここは高層ビルの屋上。いつの間にか端まで追い詰められ、一歩足を踏み出せばまっさかさまの位置にいた。
今の自分にはどうと言うことのない距離だが、落下中ワームは確実に仕掛けてくるだろう。
そうなれば打てる手段は限られてくる。
このまま眼前のワームに切り込もうか?いや、糸をどうにかして後ろへ跳ぶか?
そういえば向こう側のビルは確か…

……勝機はある。
自分の記憶が正しく、ワームがこちらの誘いに乗ればの話であるが。
ザビーは左手の糸をぐっと掴み、ぐいと力をこめて引っ張る。
これ幸いと、ワームは引っ張られる勢いに任せてこちらに飛び掛かってきた。

(かかった!)


396 :魔法少女リリカルなのはsts masked rider kabuto:2008/03/07(金) 23:10:37 ID:U0aZu1/8
ギリギリの距離までワームが迫った瞬間、ザビーは体勢を低くし飛行魔法で跳躍に加速を加え背後のビルに突っ込んでいく。
当然、慣性のまま糸に引っ張られたワームも連なるようにガラス窓を盛大に砕きビル内部に叩き入れられる形となる。
外壁の破片は中空に舞うことなく、その場で動きを止め、ガラス片のひとつがきらりと光った。

受身の態勢で突っ込んだザビーがワームよりワンテンポ早く立ち上がる。
魔法を使ったせいで、クロップアップの解除時間はもう間近だろう。
ここで決めなければ。
ザビーはぎゅっと拳を握り締め、依然糸が巻きついたままの左手を仮面で覆われた口元にかざす。

「ライダースティング!!」
〈〈RIDER・STING〉〉

バルディッシュの復唱と共に、腕首に装着されたデバイスは形を変化させ、ニードル状に変化したデバイスに金色の魔力光が雷のように走る。
ブレス付近にワームの糸がまきついていなかったのは幸運だった。
ニードルモードと呼ばれる黄金の針は、いかなる蜂の毒針よりも禍々しく、鋭い。
バチバチと音を立てニードル部分を中心に増幅された魔力がニードルの長さを倍以上にした。

『ギリ、ギギ……』

不意を衝かれたワームも遅れて立ち上がり身構えるが、もう遅い。

「はぁぁっ!!」

ザビーは渾身の一撃をワームの胸部の中心目掛けて放った!
バキバキと破裂音を響かせ、ライダースティングに吹き飛ばされたワームは真後ろに
設置された実技試験の最終関門、中距離自動攻撃型スフィアに背中から追突する。
途端に連鎖反応を起こし、轟音と共にスフィアは粉砕された。
ワームのクロックアップは胸部に受けた一撃で強制解除され、残った肉体はスフィアの爆発と共に焼かれ四散した。
もっとも、こちらには静止した空間で炎に包まれる寸前のワームが見えるだけであったが。


397 :魔法少女リリカルなのはsts masked rider kabuto:2008/03/07(金) 23:11:01 ID:U0aZu1/8
予想通りの結末だった。
スフィアを狙ったのは、魔力残量の心もとないライダースティングで仕留めるのは難しいと考えた上での判断だ。
こちらの作戦勝ちである。

〈〈CLOCK・ОVER〉〉

数秒遅れでこちらもクロックアップが解除された。
静止状態だった爆風と爆音が一気に押し寄せる。
さながらワームの断末魔だ。

「っ……!」

途端にがくりと膝をつくザビー。
クロックアップを使用した後はいつもこうだった。
脳が加速状態から元に戻りきれず混乱し、視界がゆがむ。
じっとりとした汗と疲労が全身を覆う不快な感覚。
そして、鈍く残る痛み。
このシステムが確実に自分の体を蝕んでいる。そう実感できる。
まさしく諸刃の剣であることが、そんなことはとっくに了解している
ブレスからバルディッシュをはずし、変身を解除したフェイトは力なく立ち上がる。
だからこそ、迷いはない。そんなものは捨ててきた。
自分が選んだ自分の道だ。
たとえその先に待つものが地獄であろうとも、ただ突き進むのみ。
足がただれ、血だらけになろうとも進み続ける。
それが、仮面ライダーだ。


雷雲は雷雨へと変わり、地を濡らしていた。


398 :魔法少女リリカルなのはsts masked rider kabuto:2008/03/07(金) 23:12:51 ID:U0aZu1/8
ということで投下完了
戦闘シーンは難しいですね…

フェイトそんの出番が多いのはあれです、ライダーが今のところ彼女しかいないからです
本当はスバルが主役なんですよ…うん

399 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/07(金) 23:42:02 ID:05965iCv
GJ!格好いいよぉフェイトぉ!スバルが主役って、まさかスバルがライダーに!?

400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/07(金) 23:47:45 ID:vcS7ryqn
クロックアップのペナルティがいい感じやな。
けどノーマルでこれだとハイパークロックアップしようもんなら
魔力枯渇してミイラ化しそうだw

401 :LMS:2008/03/08(土) 00:19:52 ID:Ii3emDwI
このフェイトになら抱かれてもいい
マジかっこいい。超GJ

ところで、予約なければ30分ぐらいからLMS4話を投下しようと思うのですが

402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 00:33:06 ID:LMpGB3EP
>>401
貴方の速筆具合にひれ伏すばかりorz
かもん!

403 :LMS:2008/03/08(土) 00:33:34 ID:Ii3emDwI
大丈夫そうなので投下します
連投規制食らいませんようにorz



Lyrical Magical Stylish
Mission 04 Tough Belief



「そのめんどくさいことに、なのはを巻き込んでいる張本人が何を言っているんだか」
「なのはは、傷つけさせません」

 背後から聞こえてきた静かな、されど怒りの篭った声に、ダンテは肩をすくめ振り返る。
その先にいたのは、昨日見た管理局の執務官であるクロノと、見たことのない金髪の少女。
なのはの仕返しとは、要するにクロノをダンテにぶつけてやろうということだったのだが、フェイトまで来ているとは考えていなかったようだ。
もっとも、本人は既に学校へ向かって飛んでいってしまったのだが。

「クロノ・ハラウオン執務官」
「フェイト・テスタロッサ……一応民間協力者です」
「やれやれ、お前さんたちも飽きないねぇ。俺様捕まえたってなにもないぜ?」

 フェイトと名乗った少女が、自身の杖を鎌に変化させる。その後ろでクロノが援護する態勢を取っている。どうやら、今回は本気でダンテを捕まえようとしているらしい。

「話は後で聞く。今は、質量兵器の携帯及び使用の現行犯だ」
「参ったね、どうも」

 ダンテ自身も知っていた。管理局の管轄世界では質量兵器、要するに銃火器の類は厳しく制限されているということを。
ダンテに言わせれば知ったことではないの一言なのだが、そんな理屈が通用するなら管理局はいらないのだ。
そこでピーンと閃いたダンテはニヤニヤ笑いながらクロノに切り返す。
 
「ん? そーいやここは管轄外世界じゃなかったか?」
「……そうだが」
「管轄外世界でまでそっちの理屈を押し付けられる謂れはねーな」

 確かにそうだ。だが、ダンテの子供じみた屁理屈にもクロノは諦めない。管轄外世界だろうと、管轄世界の住人には罰則が適用できる。
しかし、クロノが渋い顔をしながら告げたのは違う事柄だった。

「……この国には銃刀法という法律がある」
「それを言うべきはこの国の警察だろ。お前等じゃない」
「ぐっ……」

 そこを突いたダンテの屁理屈に納得してしまい、そこから先が続かなくなりそうだったクロノをフェイトが助ける。 

「なのはに何を吹き込んだか知りませんが、彼女を危険に晒した貴方を、私は許さない」
「ヘイヘイヘーイ、事情も知らずに知った口を聞くもんじゃないぜお嬢ちゃん。
 というかな、見てたならお前たちも参加すりゃよかったじゃねーか。パーティに飛び入りは付き物だろう?」
「それは……」

 結果的になのはたちに加勢しなかったフェイトは、ダンテの発言に言葉を詰まらせる。その間に立ち直ったクロノはそんなフェイトを一瞥し、助け舟を出すかのようにダンテに詰め寄る。

「隔離結界すら張らずに戦闘行為を行う貴様に言われる筋合いはないな。一般人が巻き込まれたらどうするつもりだった」
「さて、ね。そんな仮定の話をされても困るな」
「貴様……」
「怖かったんなら怖かったって素直に言いな。ガキは素直が一番だぜ?」
「貴方という人は……!」

 どうやら、ジョークが通じる手合いではないようだ。ダンテの発言に怒った二人が殺気を膨らませるのを見て、ダンテは肩をすくめて言い放った。
ダンテ自身、引くつもりもない。

404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 00:34:11 ID:Ii3emDwI



「やれやれ……ま、好きにしな」
「アルフ!!」
「お?」

 フェイトがアルフに声を掛ける。すると、神社の周辺一体が大規模な結界に覆われた。俗に言う隔離結界である。
確かにダンテとなのはは張っていなかったが―――ダンテにそんな魔法知識も技術もない。なのはも結界は管轄外である。
そんな二人に結界を張れと言うのも酷な話であるのだが。

「へぇ、面白いことするな。と言いたいが」
「逃げ場はないぞ」
「逃げる? 冗談キツイぜ」

 ダンテの言葉を遮りクロノがデバイスを突きつける。だが、ダンテの余裕は消えない。イフリートの出力を絞り、それでも炎が揺らめく両手足を存分に振るい、己の力を見せ付ける。
 ダンテは口に出さなかったが、今この不安定な空間を覆ってしまうことにより、再び悪魔が召喚されるのではないかと危惧していた。
だが、ダンテに結界を解除する力がない以上、とっととこの二人を追っ払うしかない。

「さて、第二幕だ。かかってきな?」
「行くよ、バルディッシュ。アークセイバー!!」
「おおっと!」

 フェイトの先制攻撃。滑るように飛んできた魔力の刃をダンテは身を捩って避け、背後に今の魔法が戻ってくるのを感じ、ニヤリと笑う。

「へぇ、俺の技によく似てるな。コイツは面白くなってきた」

 ダンテの技、ラウンド・トリップよろしく背後から戻ってきた刃を、刃に相対して後ろに倒れこむことで避けつつ、足を引っ掛ける。

「う、嘘」
「バカな」
「イーヤッホーゥ!! ホゥ、ホーッホッホーゥ!!」

 そのまま刃に足を絡め、さながらスノーボードでも駆るかのように刃に乗って空を舞う。フェイトもクロノも、ダンテのぶっ飛んだ発想とそれを実行に移す胆力に目をひん剥く。
 だが、アークセイバーの上でダンテは舌打ちしていた。自身の危惧が現実になる、悪魔が出現する慣れた感覚を捉えたのだ。
まあ、この二人なら心配する必要もなさそうであるが、また面倒くさいことになりそうである。

「フェイト」
「分かってる。爆発させ―――クロノ!?」
「―――!?」

 それでも、冷静にアークセイバーを爆発させようとしたフェイトは、クロノの背後に迫る謎の影に気付き、慌てて警告する。
クロノも僅かに遅れて禍々しい殺気を感じ取り、振り向くまでは良かったものの既に死神の鎌が眼前へと迫っており―――

「Let's get crazy yeah!!!」

 奇声と共に発せられたマズルフラッシュがフェイトとクロノの目を焼く。
同時に迸った二匹の獣、ダンテの駆るエボニー&アイボリーの咆哮が、クロノに迫っていた死神の仮面をズタズタに打ち砕く。

「クロノ、しっかり!」
「分かってる!」
「Show you dance? 踊ろうぜベイビー! ハッハァー!」

 ダンテはアークセイバーを操り、またしても現れた悪魔の群を切り刻んでいく。
もちろん、両手に握った愛銃も休む暇もなく弾丸を吐き出し、さながら竜巻のように周囲一体を蹂躙する。

405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 00:34:52 ID:Ii3emDwI



「ホーッホッホゥ!!」

 止めとばかりに、アークセイバーを思いっきり蹴り飛ばし、ダンテの背後に現れたデス・シザースの仮面を一撃で破壊。
その反動を利用して、ダンテは背中合わせになって戦っていたフェイト、クロノの間に、これまた背を向けて着地する。

「ホゥッ!」
「……狂っているな」
「ハッハハハ。パーティはまだまだこれからだ。なぁ、なのは?」
「そういうこと。せっかくなんだし、二人とも楽しんでいったら?」
「な、なのは?」

 三人の周囲を白光が焼いたかと思うと、欠けた最後の場所になのはが再び舞い降りる。
フェイトは、銃を乱射する見知らぬ男と同じような凶悪な笑みを浮かべ、この異常事態にも平然とジョークを飛ばすなのはに、驚きの声を隠せない。

「ヘイなのは、お前さんの目論見ってのはこいつ等かい?」
「いやいや、さすがにここまでは予想できませんでした。ごめんなさいね? ピザとストロベリーサンデーで手を打ってくれると助かります」
「そんじゃしょうがねーや。ピザは当然オリーブ抜きな」
「分かってますよ」
「……おい」
「あん? それは俺に言ってるのかいボーイ」
「これは何だ」
「ハハハ、何でもかんでも人に聞かないで、たまには自分の頭で考えてみたらどうだい? オツムが悪いならしょうがねーけどよ?」

 ダンテの人を小馬鹿にしたような台詞と笑みに、クロノはどうしようもない憤りを覚える。はっきり分かった、僕とこの男は致命的に相性が悪い。

「貴様……!」
「ダンテさん、あんまりクロノ君を挑発しないの」
「ダンテ? 貴様……」
「だから言っただろ、俺はトニーじゃないって。ほれ、テンダーをひっくり返してみな? おお、何とビックリ!」

 テンダー。逆さまから読むとダンテ。だが、トニーだと思っていた者にダンテという名を想像しろなんていうのは少々酷だろう。
第二幕が上がろうとしている状況でそんなことを言っているダンテに、なのはは溜息を漏らす。

「……後でじっくり問い詰めさせてもらうぞ」
「イヤだね。デートのお誘いならお断りだ」
「ダンテさん、そーいうこと言ってる場合じゃないでしょ」
「やれやれ……」

 四人の包囲網を徐々に徐々に狭めてくる悪魔の群。大量に出現した下っ端連中の奥に、ブレイドやアルケニーといったやや上級の悪魔がちらほら見て取れる。
だが、ダンテにとっては一人でも片手間で十分すぎるほどの敵だった。

「Let's start the Crazy Party!!」

 ダンテの楽しそうな叫び声と共に、悪魔たちが一斉に襲い掛かってくる。ダンテはイフリートを構え、自ら進んで檻の中へと飛び込んでいく。
なのはもまた、自分のフィールドである上空に飛び上がり、自身に向かってくる相手を軽くあしらいつつダンテの援護を行う。
 事態についていけてないクロノとフェイトであったが、ダンテやなのはよりも先に相手をしなければならないのは理解しているようで、
自身の得物を手に襲い掛かってくる悪魔へと一歩踏み出す。

「ええい、何がどうなっている!」
「分からないけど、やるしかないよ!」

 バルディッシュが生む光の鎌が同じ鎌を得物とするヘル・プライドを易々と切り捨てる。
その横で、クロノの放ったスティンガー・レイが、二度目の強襲を仕掛けようとしていたシン・サイズの仮面を粉々に破壊する。

「何、この手ごたえ……」
「分からない。だが、少なくとも我々が知る何かではない」

406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 00:35:46 ID:Ii3emDwI



 クロノは戦闘の片手間にアースラへと情報を送り、解析を頼んでいた。だが、情報処理においてはクロノが全面の信頼を置いているエイミィからは未だ解析完了の知らせは来ない。
それどころか、類似する情報すら見つからないと言われている。

「なのは!」
「フェイトちゃん、どうしたの? この程度、フェイトちゃんなら楽勝でしょ?」
「そうじゃなくて……何が起こってるの?」

 上空からの爆撃を敢行してるなのはの背後に回り、迫っていた死神を逆に狩り返しながらフェイトは聞く。
なのはの言動からはこの事態に対しての混乱が見られない、ということは、なのはは何かを知っている。

「うーん……まあいいか。フェイトちゃん、こいつ等は悪魔なんだよ」
「悪魔!?」
「そ。私も詳しくは知らないんだけど……」

 なのはは一旦言葉を切り、アルケニーの腹へと拳を深く埋め込んでいるため、この瞬間だけは次の攻撃が行えないダンテへの援護射撃を行う。
フェイトは、そんななのはの話を聞こうとなのはの背に自身の背を預ける。

「分かるのは、敵だってこと。私たちの世界を破壊しようとする、絶対に許せない敵だってことぐらいかな」
「……それは、あの男の人から?」
「うん。ダンテさんはそんな悪魔を狩るために海鳴に来たって言ってた。だから、私は一緒に戦うの。この街は、私にとってとてもとても大切な場所だから」

 フェイトは、なのはの言葉に思わず声を荒げる。それもそのはず、どう考えてもこの件は管理局の管轄であり、普通に考えたら個人がどうこうという問題ではない。 

「だったら! そう」
「言えばいい? 確かにそうだよね。私もそう思う。でも、ダンテさんがそれをしないのにはきっと理由がある」
「……どうして、そこまであの人のことを?」
「よく分からないけど……話を聞く限り、ダンテさんはずっとずっと一人で悪魔と戦ってきた。
 誰にも知られることなく、結果として指名手配されることになっても、あの人は立ち止まらなかった。そんな人だから、私はダンテさんを信じようと思ったんだ」
「なのは……」
「だから、私はダンテさんと戦う。決めたんだ。だから、今回はフェイトちゃんたちを手伝えない」

 フェイトと戦ったときよりも、プレシアの居城に乗り込んだときよりも、強い決意をその目に宿らせてなのはは高らかに宣言する。
なのはの頑固さを知っているフェイトは、今回に関してはどうしてもこれ以上関われないことを知った。それでも、今このときだけは親友と一緒に戦おう。
 近い未来、次世代のエースとなる二人が空中で魔力を爆発させる。雷光と白光が縦横無尽に踊り狂い、触れる悪魔を片っ端から消し飛ばしていく。
 最強の悪魔狩人であるダンテ、そしてAAAクラスの能力を保有する三人の魔導師にかかれば、数が多いだけの悪魔など脅威にもなりえなかった。
こうして、第二幕が下りる。


 悪魔たちを全て退けた後、結界が解除された境内でなのはは共闘した三人に向かって告げた。

「じゃあ、私今度こそ学校に戻りますね」
「おー。ちなみに、何て言って出てきたんだ?」
「お腹が痛いです」
「ハッハッハ、そりゃ急いで戻ったほうがいいな」

 はぁ、と溜息をついて、なのはは空へ舞っていった。それを見送ったダンテは、もうこの場所に用はないと踵を返す。その背にかけられる男の声。

「待てと言っているだろう」
「嫌だね」

 ダンテは振り向かず、されど立ち止まって答える。完全無視でもよかったのだが、今後また色々ちょっかいを出されるのも面倒くさい。
だったら、早めに釘を刺すべきだ。管理局の魔導師たちは、隔離結界を張らなければその力を行使できないというのは知っている。

407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 00:36:33 ID:Ii3emDwI



「……話す気はないと」
「ああ。知りたきゃ自分で考えな。管理局のどっかにゃ資料の一つでも残ってんだろ」
「…………」
「…………」
「ああ、そうだ。あの隔離結界だったか? あれを張るのはやめときな。
 あんなふうに空間を閉鎖するなんざ、出て来てくださいって言ってるようなもんだ。そんじゃ、忠告はしたからな」

 あばよー、と手を振りながらダンテは階段を下りていった。それを見送る形になった二人の表情は険しいが、なんともいえない複雑なものを内包しているように見える。

「……どう思う、フェイト」
「なのはは悪魔って言ってましたけど……」
「悪魔、か。そんなものが実在するのか」
「分かりません……」

 それでも、実際自分の目で見た光景を疑うことは出来ない。自分たちは確かに、今この場所で何かと戦ったのだ。禍々しい気配に常識外れの能力、悪魔といわれてみれば納得できないこともない。

「……何が起ころうとしている、この海鳴に」

 クロノの呟きは虚空に溶けて消えた。その質問に答えを返せる二人は、だがしかし絶対に答えることはないだろう。
ダンテはともかく、なのはもまた自身の信念を持って今回の件に関わっている。そして、管理局の者として隔離結界を使わないまま戦闘行為を行うことは出来ない。
さらに、ダンテの言が本当かどうかを確かめるのも危険すぎる。事実上、クロノとフェイトは今後ダンテたちの戦闘行為に関われなくなっていた。







 徐々に傾きつつある太陽を背に、なのはは隣を歩くダンテに問いかける。

「ダンテさん、悪魔って昼間から出るものなんですか?」
「昼は出ないと思ったか?」
「まあ……イメージ的に、夜のほうが出そうですし」
「ま、間違っちゃいねえがな。夜のほうが出やすいってだけで、真昼間から出る事だってよくあるさ。さっきみたいに、空間を覆っちまえば昼も夜も関係ないしな」

 帰り道、なぜか校門に迎えに来ていたダンテと共に、なのはは坂を下っていく。ダンテの姿を見た親友二人が完全に引いていたのは気のせいだと思いたい。

「で、鍛えて欲しいんだっけか」
「ハイ。場所は道場でいいですよね?」
「まあ……お前さんが何を鍛えたいのかにもよるが、魔力だってんなら道場じゃ無理だよな」
「出来れば魔力が一番なんですけど、それ以上に何ていうのか、戦いの空気みたいなのが知りたいですね。いつ何時でも慌てずに対処できるように」
「お前本当に十歳のガキか? 発想がおかしいぜ」
「失礼ですね。まだ九歳ですよ」
「それこそクレイジーだ」

 ダンテは嬉しそうに笑って手を叩く。かつて自身が九つだったころ、ここまで強靭な意志を持っていただろうか。なのははとんでもない魔導師になる、ダンテの予感は確信へと変わっていく。

「……今日、フェイトちゃんに言われました」
「フェイト?」
「クロノ君と一緒にいた金髪の子です。何でダンテさんは一人で戦うんだって。
 これはれっきとした時空災害だし、管理局に相談なり通報なりすれば必ず動いてくれるのに、って」

 ダンテの戦う理由。それは私怨であり、宿命である。悪魔と人間の間に生を受けた者として、決して人任せにして逃げることなどできない戦いなのだ。
だが、そこまで込み入った理由を話すほどダンテとなのはは同じ時を共有してはいなかった。

408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 00:37:16 ID:Ii3emDwI



「……昨日も言ったがな、それに関しては」
「分かってます。言えないんでしょう? でも、言えなくても、ずっと戦い続けるだけの強い理由があるんでしょう?」
「……まーな」
「なら、いいんです。全部終わったら、教えてくださいね?」
「昨日も言ったろ? お前さんが十年後嫁に来るときに教えてやるってよ」
「…………」

 二人が家に着いたときはまだ誰もいなかった。組み手をするには絶好のチャンスである。二人はさっそく道場へ向かい、板張りの床の上で向かい合う。

「さて……何を教えたもんか」
「うーん、どうしましょう。あんまり時間もないんですよね?」
「ああ、時間は少ない。そうだな……危険に対する感覚でも磨いとくか」
「?」

 頭の上に疑問符を浮かべているなのはに、ダンテは苦笑しながら説明する。
かつて自分が戦った経験からして、なのはがバリアジャケットと防御魔法を併用しても、上級悪魔の攻撃には対応しきれないと踏んだのだ。

「俺は頑丈だからまだいいが、お前さんは上の連中の攻撃をまともに貰ったらそれで終わりそうだからな。
 そうならんよう、防御と回避を鍛えるってことだ。そのためには、迫った危険に瞬時に対応できる感覚が必要なんだよ」
「攻撃じゃないんですね……」
「残念か? だが、今朝も言ったが、俺とお前じゃ攻撃スタイルが違いすぎて、教えられることがない。その点防御や回避ならまだなんとかなる」

 ダンテの言うことももっともだ。武器と、それに己の魔力を付加する形で戦うダンテにとって、銃はまだしも射撃魔法となると完全に畑違いである。
なのはもまたそんなダンテの話に納得し、方針が決定される。

「と、いうわけでーっと。ホレ」
「わっ、とと……木刀?」
「杖の代わりだ。先っぽは付いてないが」
「はぁ……」

 そういうダンテもまた、小太刀を二本持っている。肩に担ぐには長さが足りなすぎるのか、持った両手をだらんと下げている。

「というわけで、今からお前さんを攻撃するから、ひたすら防御に回避だ。頑張れよ」
「……反撃は?」
「出来そうならどうぞ?」
「言いましたね?」
「ああ。そんじゃ、始めようか」

 ダンテがゆらりと前に出る。その瞬間、道場に濃密な殺気が溢れ、その全てがなのはに向かって叩きつけられた。

「え……痛っ!」

 想像すらしていなかったダンテからの殺気に竦んだ瞬間、なのはの目から火花が飛ぶ。ダンテの小太刀が頭に直撃していた。

「ほれ、ボケッとすんな」
「うー……今のは」
「何言ってやがる、戦う相手に殺気を向けない悪魔なんていねーぞ?」

 次行くぞ、とばかりに振るわれるダンテの小太刀。決して早くも力強くもない、ただ持ってるものを軽く振ってるだけの攻撃は、そのくせ一撃一撃に強烈な殺気を纏っている。

「きゃ、ちょっ……痛っ!」
「やれやれ、先が思いやられるな」

 またしても頭を軽くであるがはたかれ、さすりながら呻くなのはを見てダンテは肩をすくめる。
恭也や士郎が一般人にしては相当強かったことからなのはもまたそうなのかと思ったが、意外や意外、全くの素人だった。
どうやら、運動に関してはおっとりとした母桃子の血を受け継いでいるらしい。
 もっとも、ダンテにとって受けれる受けれない、避けれる避けれないは割とどうでもいいことなのだが。

409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 00:37:59 ID:Ii3emDwI



(とにかく殺気に対する反応だよな。コイツが育たないと、奇襲に対して無防備すぎる)

 悪魔にとって、壁や床は障害物ではない。戦ってるときもそうでないときも、いつだって壁や床から飛び出てくる危険性があるのだ。
その際察知の助けになるのが殺気に対する嗅覚であり、危険に対する反応である。なのはは、戦闘力以前にこれが致命的に欠けていた。
どんなに力が強くたって、後ろから刺されたらそれで終わりなのだ。

「そら、どんどん行くぞ」

 ダンテ自身、体には殆ど力を入れてない。ゆったりしたコートも相まってモーションを見切って反応するというのは不可能だ。
剣が纏う殺気に反応して受けるなり避けるなりするしかない。速度的に目で追う事も出来るが、そうやって避けていくといずれ避けれなくなるよう計算して攻撃していたりする。

「目で追うな、体で感じろ」
「で、でも……!」
「それが出来なきゃ死ぬぜ?」

 それでもなのはは、何度も何度も殴られながらようやくある程度反応が出来るようになっていた。
まだまだ多分に目で追っているし、反応してからの行動がダンテから見れば遅すぎるが、動作が一々緩慢な下っ端連中ならこの程度でも大丈夫だろう。

「げふっ……」
「はぁ……目で追いすぎだって言ってるだろ?」

 そして、なのははダンテが何気なく繰り出した蹴りをモロに食らって倒れる。対峙した悪魔がどんな攻撃方法を持っているか、それはその場で見るしかない。
背後から攻撃できる悪魔もいるかもしれないし、周囲一体を攻撃できる悪魔だっているかもしれない。そのたびに食らっていては、命がいくつあっても足りるわけはない。

「ず、ずるい……」
「コイツでしか攻撃しないなんて一言も言ってないな」
「鬼……」

 腹を押さえながら恨めしそうに見てくるなのはに、ダンテは肩を竦める。

「ヘイヘイ、勘違いしてんじゃねーか? スポーツの大会に出るんじゃないんだぜ」

 一撃でも直撃を貰ったら死ぬ、そんな世界に飛び込もうとしているのだ。

「いいかなのは、覚えとけ。強いやつが勝つんじゃない、勝ったやつが強いんだ」
「…………」
「そして、殺せば勝ちなんだから、相手はどんな手を使ってでもお前を殺しに来る。死んだら卑怯もクソもない」
「わかって、ます……」
「ならいい。そら、休んでる暇はないぜ」

 そしてダンテは攻撃を再開する。相変わらず、殺気だけは本物を纏った緩慢な攻撃が続く。
なのはもまた、ダンテの教えようとしていることを理解し、必死になって対応しようとしている。
ダンテは、なのはを直接狙った攻撃にのみ殺気を持たせるというとても器用な真似をしている。どんなに迫っても、フェイントには殺気がない。
「ぐっ……」
「反応は出来てたな。判断が遅いが」
「はぁ……はぁ……」
「ヘイ、いつまで寝てんだ?」

 小太刀を突き出すというフェイントに騙され、蹴りを食らう。小太刀の柄で殴ろう、と見せるフェイントに騙され、逆の一撃を貰う。
始まる前は反撃してやると言ったことすら忘れ、なのははひたすらダンテの攻撃を捌こうと動き続ける。

「避けるときは次の状況を考えろ。自分を追い込むような避け方はするな」
「はい!」
「受けるときは勢いに押されないよう、しっかりと止めろ。それが出来ないなら受けるんじゃなくて流せ」
「はい!」

410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 00:38:52 ID:Ii3emDwI



 なのはが間違った動きをすれば、その都度その都度ダンテから攻撃を緩めないまま指摘が入る。なのはも必死で食らい付くが、そんな簡単に出来ることでもない。
それでも、ダンテはそう言う。それは、魔界に行くにあたって必須だからだ。そしてまた、小太刀の突きが額に直撃する―――





「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」

 なのはは木刀を握ったまま、道場で大の字になって倒れていた。奇しくも今朝、兄恭也が取っていたのと同じポーズである。
全身から噴出した汗が床を濡らしていくが、そんなことを気にしている元気もなかった。

「大丈夫か?」
「散、々、人の、こと、張り、倒して、おいて、よく、言います、ね」
「ハハハ、そんだけ文句が言えりゃ大丈夫だな。ホレ、水だ」

 ダンテはペットボトルをなのはの横に置く。そのまま隣に座り込み、クルクルと愛銃を玩ぶ。

「……ダンテさん」
「何だ?」
「……なんでもないです」
「そうかい」

 なのははズキズキと痛む体を無視して立ち上がり、水を飲んでそのままクールダウンを始める。ここまでひたすらやられ続けたのは初めてだった。
まさか一発も反撃できないなんて思ってもいなかったし、途中で意識が刈り取られたときは本当に死んだかと思った。
それでも、その中で徐々に反応できるようになっていっていた自分に、なのはは確かな手応えを感じていた。
 時刻はそろそろ五時になろうとしている。二時間ほど、ほぼ休憩無しで動き続けていたのだ。体もいい加減休みを欲している。
それに、恭也や美由希がここに訪れる時間も近付いている。今日はここまでだろう。

「じゃあ……戻りましょう」
「そうだな。やれやれ、動いたら腹減ったぜ」
「全くです」





 なのはとダンテ、二人の普通ではない日常も、二日目を終えようとしていた。


411 :LMS:2008/03/08(土) 00:40:36 ID:Ii3emDwI
(終)ってつけるの忘れたorz
今回は以上です
スーパーダンテタイムを待っていた方、方向性違ってすみません
何か突っ込み等ありましたらお願いします

>速筆
実はこれ、もう全部(12話)書き上げてあるんですよね
さるさん食らわないように一日一話ずついこうと思ってます

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 00:43:38 ID:1/rIeiiJ
>>411
GJすぎる
しかし書き上げてあるといわれると生殺しのような気がしてくるのは俺だけか
まあ贅沢なことですがね

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 00:46:04 ID:1/rIeiiJ
あげてしまったorz
すみません

414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 00:54:54 ID:QWbhcUYg
スーパーロボット大戦Xとかって言う奴さ、むかし理想郷とか複数の投稿SSサイトに
スパロボSSばかり投稿してた「R」や「R2」とかってコテで投稿してた奴なのか?

SSの中身、自分に都合悪いことは無視する所や勘違いってか的外れな語り口調(論調)とか、まったく同じなんだが。


415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 01:23:50 ID:aZJTTE7+
何を今更

416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 01:23:59 ID:g0IVstXb
>>411 GJだ、スネーク。
っていうかすでに書き終わっているんかい!!Σ(;゜Д゜)ノ

あと昨日ダンテの口調がおかしいって指摘した者ですけど、4話を見てその理由が分かりました。
LMSさんのダンテは設定が1後なのに、性格がかなり3ダンテに近いのが原因ですかね。
だから、ダンテの性格や口調に違和感が違和感が出るんだと思います。

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 01:30:50 ID:g0IVstXb
>>416
書き忘れ。
主に俺が気になるって話だけどね。スレの皆はそう気にしてなさそうだしさ。
無理に直さなくても、そこまでひどい問題じゃあないし( ´・∀・)y-~~

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 01:40:54 ID:/C5oPwyh
>>411
GJ!以外に何を言えば良いんだい?

ダンテによるなのはへの調きょ……もとい、訓練は順調なようですね。
しかし相変わらず他人には見せられない関係な二人だw(非性的な意味で)

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 02:13:46 ID:Utw1AzzM
>>417
> 無理に直さなくても、そこまでひどい問題じゃあないし( ´・∀・)y-~~
何この書き方、何様のつもり?
そんなに気になるんだったら自分で書けば?
貴方はそう思って無くても、人によっちゃ「書き直せ」っていう風に捉え人もいると思う。

420 :LMS:2008/03/08(土) 02:54:43 ID:Ii3emDwI
どうも、飲みすぎてまだ頭痛がしてるLMSです
GJくれた方、ありがとうございます。今後もお楽しみに

>>419
まま、リンディ茶でも飲んで落ち着いて つ旦
俺は別に気にしてないですから

>生殺し
さるさんが100%回避できるなら纏めて投下してもいいんですけどね……
こればっかりはどうしようもなさそうで

>ダンテの口調
確かに言われてみればその通りなんですよね。1のダンテはもうちょい落ち着いてましたから
ただ、コイツは俺の力量不足なんですが、
話の焦点が90%以上ダンテのなのはに集中してる以上、ダンテが喋ってくれないと話が進まないんですよ
それに、ニコニコとかで見た感じ4のダンテも3のノリを継承してるみたいだし、
1の時はきっと復讐で頭いっぱいであんまり喋る余力がなかった、とかそんな風に捉えることにしました

421 :LMS:2008/03/08(土) 03:05:39 ID:Ii3emDwI
連投失礼
あと、4話投下前にフェイトの話がちょろっと出てましたが、それに関して

>フェイトはこの時期いないはず
これなんですけど、時系列を調べたところ、フェイトの裁判はAs直前までかかってるみたいなんですよね
ということは、本来はアースラ勢と一緒に本局にいるはず
LMSの事件が起きなければアースラも地球に舞い戻ることはなかった

ところが、ダンテが海鳴に逃げ込むという事件が起きてしまった
ここで、管理局は地球というか海鳴に割と詳しいアースラスタッフを送ることにしたんですが、
ダンテの戦闘力を危惧し、さらにダンテがどういった理由で海鳴に行ったか、等がまるで不明なことから、単独で戦闘を行える優秀な魔導師が欲しい
というわけで、反逆する気もなく、また、海鳴にある程度精通しているフェイトを特別に同行させた。と、そういうわけです

422 :名無しんぼ@お腹いっぱい:2008/03/08(土) 05:40:06 ID:gqOMQgCS
投下乙です。

>生殺し
いやいや、一度に投下されるよりも一話ずつ投下して味わいと余韻を楽しみたいものです。
次回はどうなるのだろうか、そうワクワク感が堪らないんですね。

さて、ドンドンスタイリッシュに染まっていくなのは。
sts時代になったら、ダンテにやられたように新人4人をしばき倒すんですかねw

423 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/08(土) 07:01:56 ID:25jQiyrh
>>411
GJ!です
それにしても速いですね。感服しちゃいました。ダンテもクールでいいです。
>>414
自分で言うのもなんですが、まったくの別人です。その理想郷とか複数のSSサイトは知りません。

424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 12:17:15 ID:t4+ZGEtr
>>421
と言うか、分かり易く簡潔に言うと司法取引の一環?<フェイトの処遇

425 :リリカル! 夢境学園 ◆CPytksUTvk :2008/03/08(土) 12:50:28 ID:vq5Ts7/l
あ、すみませんが今予約はあるでしょうか?
13時からアンリミテッド・エンドラインの続きを投下したいのですが、よろしいでしょうか。

426 :アンリミテッド・エンドライン(9/1) ◆CPytksUTvk :2008/03/08(土) 13:08:46 ID:vq5Ts7/l
反応がない。
けれど、時間だから投下開始します。
主人公やっているスカに嫌悪感ある人は注意!





 
 この世には燃え盛るものが五つ存在する。
 それは火であり。
 それは酸素であり。
 それは生命であり。
 それは太陽であり。
 それは憎しみである。
 輝けるもの、熱く爛れるもの、燃え盛り、焼き焦がれ、熱を帯びる概念。
 一度火が付けば、それは燃え尽きるまで止まらない。
 鎮火することはありえない。
 冷やされても、水をかけられても、奪われても、それは燻っているだけである。
 燃える、そのこと自体が引き返せない道へと足を踏み入れたのと同意義。
 そう、それはまるで終わらぬものがないように。
 死なない生命が存在しないように、世界が決めたルール。



                             ――硝煙の匂いが染み付いたメモ用紙より


427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 13:09:40 ID:XXssyEjR
世界の敵支援

428 :アンリミテッド・エンドライン(9/2) ◆CPytksUTvk :2008/03/08(土) 13:09:42 ID:vq5Ts7/l
 
 それは当の昔に朽ち果てた場所だった。
 音もなく、光もなく、静寂という名の死にも似た世界が構築されていた。
 それはかつて来るべき高密度集積都市のために開発されていた地下街。
 しかし、その開発計画は頓挫し、誰も住まうことのない静寂の迷宮。
 暗くて静かで、長くて遠い場所。
 薄闇が立ちこめ、微細な埃が舞い踊る闇の中を、一人の人物が歩いていた。

「……音は無く」

 埃を踏み締める足音だけが静寂を侵す。
 光源がなく、しかも地盤が緩んでいたのかそれとも何らかの事故が起こったのか
崩落らしき破片や土砂が通路のあちこちに転がっているというのに、その静寂を汚す人物は一切の戸惑いもなく歩いていた。

「……風も無い」

 それはマントにも似た外套を羽織った長身の人影であり、闇に溶け込むような紫色の長髪をなびせ、
仮面にも似た金属のゴーグルを身に付けた男。
 その目元を覆うナイトビジョンで彼は闇を見通し、まるで明るい通路を歩むように淀みの無い足取りで彼は進む。
 不可思議なことに初めて来たであろう複雑に入り組んだ道を、彼は一瞬の迷いもなく突き進んでいた。
 まるで何かに導かれるかのように、誰かに道を教えられながら進んでいるかのように、その男は奥へ、奥へと足を踏み入れる。

 そして、彼が辿り着いたのは――

 時が止まったような空間だった。

 深い地盤の隙間から差し込む何条もの光線が、その中心で停止している“ソレ”を護るかのようにも見えて、
格子の如く閉じ込めているようにも見える。
 どれほど長い年月に晒されたのか、かつて人間の部品であったであろう肉と骨が空間中に花びらのように散らばっていて、
その全てが乾燥し、風化していた。
 感じる空気の臭いはただの埃くさい香りだったが、その場所に足を踏み入れた男は紛れもなく死臭を感じていた。


429 :アンリミテッド・エンドライン(9/2) ◆CPytksUTvk :2008/03/08(土) 13:10:22 ID:vq5Ts7/l
 
「音は無く、風も無く、死臭のみがする……まるでモルグのようだと思わないかね?」

 静寂のみが支配する世界に、囁くような男の声が木霊のように鳴り響いた。
 おもむろに男がナイトビジョンを剥ぎ取る。
 バサリと埃のように舞う粒子の欠片を解放された髪が撫で払い、ゆっくりと動きを止めた顔の下から現われたのは
異形の瞳だった。
 琥珀色の瞳。
 闇の中が輝くような、猫の瞳にも似た金色の瞳孔だった。

「とはいえ、君には聞こえていないだろう」

 そして、異形の瞳を持つ彼は足を踏み入れる。

「けれども、訊ねたい」

 死肉に埋もれた静寂の世界の中心点に。

 ――“天使の如き笑みを浮かべ停止し続ける少年”に、手を差し出した。

「君は世界を救った先で、何を夢見る?」

 かつて世界を救うために命を掛け、その代償に時を止めた少年。
 未来を垣間見る才能を持った掛け替えの無い仲間達を信じて、停止した人形。
 烙印≪スティグマ≫を背負い、死神と出会った単式戦闘ユニット。

 合成人間ユージンと人造人間スカリエッティの会話のない出会いだった。





【Anrimited・EndLine/SIDE 1−2】




430 :アンリミテッド・エンドライン(9/4) ◆CPytksUTvk :2008/03/08(土) 13:11:56 ID:vq5Ts7/l
 
 彼は何もかも欲しかった。
 何故欲しいのか。
 手に入れて何をしたかったのか。
 そんなのはまったく考えず、ただ欲しがった。
 それは求愛にも似た渇望。
 それは飢餓にも似た衝動。
 発達し過ぎた脳内シナプスは転写された知識を無駄なく活用し、けたたましい勢いで知識を知恵に、
知恵を技術へと変換させながらも、それでも彼は――狂っていた。
 培養ポッドから解放され、目的のために命令を与えようとした瞬間から、彼は狂っていた。
 そう、それには言葉が通じなかった。
 それには心がなかった。
 それには欲求と知識しか存在しなかった。
 外界への刺激と時間を置けば安定化するだろうと彼を生み出した製造者たちは考えたが、
彼はいかに時間を掛けても安定しなかった。
 ただ渇いていた。
 ただ餓えていた。
 開発のために、その目的を実行するために与えた機器は狂気の貯蓄層へと変わった。
 入力されたデータによって使い方だけは理解していた彼は、その存在しない心のままに、
まるでヒステリーを起こしたピアニストのように端末を叩き、脳内を駆け巡る彼自身が理解していない
知識と技術を打ち込み続けた。
 嗤いながら、或いは欠伸にも似た咳を発しながら、彼は不眠不休で知識と技術を入力し、
彼自身すらも理解していない法則式でデータを構築し続ける。
 まるで息を吐くかのように知識を、技術を、データを生産する自動機械。
 その様子を見ていた製造者たちはこう考えた。

 ――駄目だな、あれは。

 ――知識転写には成功したが、人格と肉体の完全な複製にはまだ至らないか。

 ――埋め込んだリンカーコアも機能不全で活性化の兆候もなく、人格は崩壊済み。

 ――まだまだ“未完成”ってことか。

 魔法を得るはずだった臓器はその機能を死なせていた。
 奇跡はその身に宿らなかった。
 ただ彼に存在したのは気が狂うような欲求と、“視界の片隅でちらつく幻影”だけであり。

 ――化け物どころか、ただの“失敗作”じゃないか。

 それが彼が誕生してから付けられた評価だった






431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 13:13:05 ID:lxYbwLKk
支援

432 :アンリミテッド・エンドライン(9/5) ◆CPytksUTvk :2008/03/08(土) 13:16:51 ID:vq5Ts7/l
 ……ドクター。

 声がした。
 いつもの幻聴だろうか。
 それとも止まる事無く加速し、計算を始める己の脳内シナプスの軋みだろうか。
 頭痛はしない。
 一日に数度は襲ってくる吐き気はしない。
 穏やかな気分だ。

 ……ドクター。

 けれども、声は止まらない。
 となれば、シナプスの軋みではなく、感覚から認識された音に違いない。
 ならば目を見開こう。
 そして、音を断ち切ろう。
 話は簡単だ。
 目を見開き、いつものように一言静かにしてくれと告げればいい。

 だから私は――

「静かにしてくれないか……“イマジネーター”」

 軋みを上げて、微細に震える瞼を見開いて、彼は――ジェイル・スカリエッティは目を開いた。

「ドクター?」

「ん……? ウーノ、君か」

 彼が瞼を開いた先に見えたのは、己と同じ髪と瞳を持った女性だった。
 彼女の名はウーノ。
 彼にとって片腕のような存在であり、ある意味では掛け替えのない己の半身とも呼べる女性。
 その姿を見て、スカリエッティは思い出した。
 ここは自分のラボラトリーだ。
 確か培養槽の浸透圧と計器類のパラメータチェックを行っていて……少し仮眠を取ろうとしたのだったか?

「ドクター、お疲れのようでしたら、今日はもう休まれたほうがよろしいのではないでしょうか?」

「いや、仮眠は取れた。問題はないさ」

 持たれかかり、いつの間にか意識を失って倒れこんでいた背もたれから背を外し、スカリエッティは軽く肩と手を動かした。
 ゴキリと骨が軋み、長時間の作業による疲労で固まった手が僅かに震える。
 されど問題は無い。
 問題はないのだ。
 問題になるのは思考能力の低下であり、そして思考が働いた結果を入力するための手が動かなくなった時でしかない。



433 :一尉:2008/03/08(土) 13:18:34 ID:+mOPnDgF
ダンテイ支援する。

434 :アンリミテッド・エンドライン(9/5) ◆CPytksUTvk :2008/03/08(土) 13:21:56 ID:vq5Ts7/l
 
「ですが……」

「もうすぐセインとディエチの調整が終わる。新しい手駒たちが生まれるのだからね、多少は無理もしたくなる」

 クスリと自律的に笑みを浮かべ、スカリエッティはそう告げた。

「……分かりました。私はドクターの指示に従うだけです。ですが」

 コトリとスカリエッティが伸ばした端末機器の横に、並々とミネラルウォーターが注がれたコップが置かれる。
 そして、その横には白い錠剤が複数。

「薬の服用はまだ済ませておられません」

「ああ、忘れていたな……」

 彼はそれを手に取り、噛み砕くように口に入れた。
 パキリと飴玉を噛み砕くような音がする。
 バキンと骨を踏み砕いたような音が体内から響いてくる。
 冷たく冷やされたコップを手に取り、彼はミネラルウォーターを飲み干した。
 冷たい水が舌を冷やし、生温くなった水が喉を潤して、食道を通過し、胃へと噛み砕いた錠剤を運んでいく。
 己の肉体を認識し、意識し、感知し、把握する彼はそんな一連の嚥下の感覚を理解しながら息を吐いた。
 どうやら自分でも意識しないうちに、体が乾いていたらしい。
 水を飲み干して初めて喉が渇いていたことに気づいた。

「片付けます」

 コトンと無造作に置いたコップを、ウーノは優雅さすら感じられる手つきで片付ける。

「それではドクター。失礼します」

 彼女は一礼をして、ラボから退室した。
 その姿を一瞥し、スカリエッティは再び端末に目を向けた。
 端末の上に見えるのは光を灯したモニターであり、そこにはワイヤーフレーム上の人型をしたデータが表示されており、
その横には身体データと思しきパラメータが表示されていた。
 そして、機器の奥、コードが繋がれたラボの最奥には“三つ”の生体用ポットが鎮座していた。
 色付いた培養液に満たされ、薄暗い照明によって一目では判別出来ないものの手前側に置かれた二つのポッド。
 その中に納められているのは……一糸纏わぬ少女の肢体だった。


435 :アンリミテッド・エンドライン(9/7) ◆CPytksUTvk :2008/03/08(土) 13:22:31 ID:vq5Ts7/l
 しかし、それを見てただの少女だと感じる者は皆無だろう。
 色付いた培養液に満たされ、重力から解放されているかのように浮かび上がる二つの少女の肌からは
生々しい機械仕掛けのパーツが露出し、接続部位らしきそこにコードが接続され、まるでその肢体を縛り上げるかのような
無数のコードが培養液の中で蠢いていた
 一言で言えば禍々しい或いは怖気を齎すようなポッドの中身を、それを行った張本人であるスカリエッティは
何一つ気にした様子もなく、その指先で端末を叩く。
 その指先の動きにモニター内のパラメータが変動を起こし、ある時はビクリとコードに接続された意識無き少女の肢体が
痙攣したかのように震える。
 それは接続されたコードから伝わり、入力された電気パルスの刺激による肉体反応でしかない。
 意識レベルを未覚醒レベルまで低下させ、培養液での保持によって外界からの刺激を一切排除し、
可能なレベルまで細胞の動きを低下させ、生身の肉体に対する抵抗力を低下させる。
 そうしてスカリエッティは彼女たちの調整を行っていた。
 人の身で、人体を弄繰り回す許されざる行為だった。
 しかし、彼に人体実験という意識は無い。
 そして、彼に罪悪感という概念は無い。

 何故ならば感じる必要が無いからだ。
 その理由としては今現在調整をしている二人の少女は“彼が作成した作品”だということが大きく影響している。
 自分が造ったものなのだから、どうしても問題はない。
 そういう風に考える。人ならば、少なからず心の片隅でそう思考する理由。
 そして、スカリエッティは彼にとって最大の大義名分を持って、罪悪感も迷いも打ち消していた。

 そう、それは――“己が望んで行っているからだった”。

 禁忌。それがなんだというのだろうか。
 法律。それが何の意味があるのだろうか。
 罪悪など当の昔に犯しつくして、極論を言えば己の存在自体が禁忌であり――
 それが正しい生き方をするなど矛盾していると思った。



436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 13:23:28 ID:Th/DZC8w
支援

437 :アンリミテッド・エンドライン(9/8) ◆CPytksUTvk :2008/03/08(土) 13:23:58 ID:vq5Ts7/l
 
「そういえば……」

 不意にスカリエッティは意識を落としていた時の光景を思い出そうとする。
 バチンと電気の照明を落とすかのように、視界が真っ暗になり、気が付けば時間が過ぎている。
 彼はそういう眠りしか体験したことがなかった。
 夢など見たことが無かった。
 夢と該当する記憶は彼の脳内に存在しなかった。

「人に造られた人造人間は夢を見れるのだろうか?」

 そして、彼はモニターに向けていた視線を僅かに上げた。
 その視線はラボの奥の三つの生体ポッド。
 その一番奥のポッドへと目を向けていた。

「……君は世界を救った先で夢を見ているのか?」

 たった一人、他とは違う人物がその中に納められている。
 それは少年だった。
 未だに目覚めぬ、この次元でただ一人の合成人間。

 そんな彼に発した質問は静かな駆動音に満ちた空気に溶けて、その返答は返ってことはなかった。
 彼の疑問を答えるものはいなかった。

 そして。

 未だに終わりを見せぬ調整を続けていた彼の耳に、不意に雑音が響いた。
 低く、唸るような音。
 決して無視することの出来ない類の騒音。

438 :アンリミテッド・エンドライン(9/9) ◆CPytksUTvk :2008/03/08(土) 13:25:20 ID:vq5Ts7/l
 

「これは?」

 その音には聞き覚えがあった。
 しかし、普段は滅多に聞くことのない類の音だった。
 それは――警報。
 何者かの襲撃があったという証拠。

「っ!」

 それを理解した瞬間、スカリエッティは即座に端末を叩き、モニター画面を切り替える。
 そこに映し出されたのは彼がいる建造物のマップであり、そのマップ内を複数の青と赤の光点が動き回っていた。
 青は彼の知る“少女”たちの反応であり、赤は外部からの侵入者を指し示している。

 そして、赤の光点が一つ――青の光点たちを突破した。

「なるほど」

 それを見た瞬間、スカリエッティは立ち上がっていた。
 端末の横、無造作に置かれた黒い金属の塊を手に取り、着こなした白衣の下に身に付けていたベルト――
 ガンホルダーと呼ばれる場所に、それを差し込んだ。
 差し込まれた金属塊の名はデザードイーグルAE。
 この次元には存在するはずのない質量兵器。
 それを彼は何度も、何十回も取り扱ったことがあるような手つきでホルダーに差し込む。

 そして、彼は静かに歩き出した。


 これは現在の時より8年の昔の時間である。





 ―― To Be Next Scene SIDE 1−3




439 :リリカル! 夢境学園 ◆CPytksUTvk :2008/03/08(土) 13:28:09 ID:vq5Ts7/l
投下完了。
途中でうっかりレス番号を変更し忘れました。
次回はゼスト隊とのバトル予定。
……次回こそ次回こそチンク登場予定です。

支援 ありがとうございました!

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 13:33:29 ID:neals1js
GJ!
スカも合成人間なんだよなあ。
デザートイーグル……
それはそうとユージンキター! でも単式戦闘タイプじゃなくて特殊能力タイプでは?

441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 14:03:22 ID:AguXGBX0
お疲れ様。
楽しみにしてますよw

442 :リリカル! 夢境学園 ◆CPytksUTvk :2008/03/08(土) 14:05:41 ID:vq5Ts7/l
>>440
ユージンは単式戦闘タイプであってますよー。
特殊能力タイプはスプーキーEですね。

「パンドラ」ではっきりとユージンが発言してます。
そして、スカは冷静に考えると合成人間そのものなんですよね。
その辺りでブギーポップとの兼ね合いを考えてます。

>>441
頑張ります。
次回はチンクが活躍予定です。

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 14:09:27 ID:neals1js
……本当だ。何で勘違いしてたんだろ俺orz

444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 14:12:28 ID:6UO6ZQn+
ユージンキター!
どんな能力だったかおぼろげにしか覚えてないぜ!
そして「パンドラ」は大好きだぜ!確かにあの時彼らの中には全てがあった。

445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 14:18:29 ID:neals1js
ユージンは統和機構で唯一、ffと互角の合成人間だった。

……でも、能力は微妙なんだよなあ。
人体に突き刺した指先から、薬品を浸透圧で体内に流し込むと、それが化学反応で超高熱を発する。
結果、ほぼ人体があった痕跡さえ残さず暗殺が可能……でもffに勝てる気がしねえ。

ビートよろしく工夫してたんだろうか?

446 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/08(土) 15:12:18 ID:RH8p+7Jw
GJ!こういうスカは何故だろう格好いい

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 16:05:25 ID:fAUkmr+X
GJ!です。
ユージンと聞いてテンション上がった。
上遠野作品大好きなんで、これから誰が出てくるのか楽しみにしてます。


448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 17:31:53 ID:ZtouVoi2
合成人間達は任務至上、冷静無反応な奴はともかく
人間味がある奴多いからなぁ

明らかな「イイ奴」じゃない、やる気ナシナシダルダルだけど仕事やってますな連中も魅力的だと思う。


449 :魔装機神:2008/03/08(土) 18:58:09 ID:SOpoCPXj
7時15分くらいから投下していいでしょうか?

450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 19:06:53 ID:x+gIb1Nd
支援

451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 19:11:44 ID:WDR7s2Ru
>>449
フフフいいよー

452 :魔装機神:2008/03/08(土) 19:16:18 ID:SOpoCPXj
時間なので投下します

FLAME OF SHADOW STS 25 「おとんと姉貴、時々相棒」

「久しぶりだな、烈火、紅麗」
桜花の姿を見て、ぽかんとする烈火。
まさか、八竜最後の一匹が死んだ自分の父親だとは思わなかった。
それは紅麗も同じで、唖然と桜花を見る。
「何をしておる二人共。久しぶりの対面じゃ。父の胸に飛び込んで来い!」
そう言って、二人を無空けるかのように両手いっぱい広げる桜花。
さあ、となおも誘う桜花に、二人はゆっくりと迫る。
そしてその距離が人が二人分に指しかかろうとしたときだった。
「ぬん!」
いきなり表情を変えた桜花は、二人をアッパーカットで殴り飛ばした。
さっぱり意味がわからないまま二人は地面に殴りつけられる。
「忍足るもの常に気を配らせておかんとならんぞ。未熟者共めが」
カッカッカ、と高笑いする桜花を見て、珍しく二人の意見が一致し、桜花を睨む。
自分の父は、そういう人物だったのか。
「あんた、俺の親父に似てるな」
そう言って、ニカッと烈火は笑う。
その烈火の言った親父は桜花の事ではない。
烈火阿古の世界へ飛ばされて、今まで面倒を見てくれた養父の花菱茂男のことである。
烈火はその茂男と桜花、二人の父親がどこか似ていると思った。
「どうやらあんたは俺の親父見てえだな!よろしく頼むわ」
「こっちこそな……」
互いの頭頂部にはこぶが出来ていて、ふっふっふと怪しい笑みを浮かべながらお互いのおでこ強く押し付ける烈火と桜花。
それを見て、やれやれ、と虚空はため息を付く。
「やはり親子じゃ、よく似とるの」
「「似てねえ!!」」
虚空の茶化しに、息をぴったり合わせる二人。
にとるではないか、と虚空はもう一度ため息をつく。
「しかし、こうやってお前に触れるのは、お前が赤ん坊のとき以来か」
桜花はぽんと烈火の頭をなで、昔の事を思い出す。
逆に烈火はどこか恥ずかしいのかむっとして、子供じゃねえんだと言うが、その顔はどこか嬉しそうであった。
「そしておまえもな。紅麗」
烈火との親子のコミュニケーションをとった後、桜花は紅麗に近づく。
そのとたん、桜花は紅麗の前ですまぬ、と頭を下げた。
「うまれたまもなく別れた烈火もそうだが、わしはお前に父親らしい事は全くしてやれなかった……」
紅麗は、烈火が生まれた時、炎術師が今まで二人現れた事はない。これは不吉な事、と長老は紅麗は不吉の子、と紅麗を殺そうとした。
その時、桜花は父ではなく、火影の長としても立場を優先させるしかかなく、目から血を流し、歯軋りをしながら耐えた。
だが、紅麗は烈火の母、陽炎のとりなしによって一命を取り留めることとなる。
だが、それからはひにひに紅麗とは会うことが減り、紅麗が烈火を刺し、牢獄に閉じ込められてからは会う事はできなかった。
桜花は、その事を悔やんでいる。
恨むなら、好きにうらんでくれてもかまわない。自分はそれをするだけの事をしてきた。
だが、紅麗の表情は穏やかになっている。
ほうほう、と烈火はあまり見せない穏やかな紅麗を見る。
あの表情を見たのは、裏舞闘殺陣の決勝戦以来か……
「そんな事はありません、頭をおあげください、父上。あなたは、まぎれもない私の父上です。
母上もおっしゃっていました。陽炎や烈火を恨んでも父上は恨むな。彼は立派な火影の当主で、私の父だ、と」
紅麗は桜花の前で正座し、深々と頭を下げる。

453 :魔装機神:2008/03/08(土) 19:18:04 ID:SOpoCPXj
烈火と違い、400年前の事を、父の姿を見てきたがゆえの行動だろう。
だが、桜花はそんな紅麗を見て、大通の涙を流しながらそうか、と今は泣き側室の妻、玲奈の顔を思い浮かべる。
その後、桜花派にカッと笑い頭を下げている紅麗を見る。
「今はあの時代ではない。そんなに堅苦しくせんでもいいぞ。そういうところは烈火を見習え」
そういって、桜花は二人を見る。
「二人とも、本当に大きくなったな」
そういう桜花に、まあな、と烈火は腕を組み、はい、と紅麗は礼をする。
桜花自身、まさかこのような形で息子と話をするとは思わなかった。
「ところで父上。我々に話したいこととは?」
紅麗は虚空が言っていた桜花から話がある、と言う事を思い出して尋ねる。
未だ烈神は烈火が取り込んでいない火竜。
それなのに、何故出てきたのか(虚空も取り込む以前から勝手に外へは出ていたが……
そのことか、と追うかは表情を硬くし、二人を見る。
「話とは、二つの事をおぬし達に告げるためだ。
一つは、治癒の少女、佐古下柳についてだ」
柳、という言葉に烈火は桜花を見る。桜花はどこか懐かしそうにその事を離している。
桜花は彼女の、もしくは彼女の治癒能力に何か知っているのだろうか……
「実はな、わしも人間のときに治癒の少女と会ったことがある」

その人物は思っていたよりも少々若く、自分と同じくらいなんじゃないかと思う。
その容姿はほとんどウルに似ていた。
間違いない、彼は……
「お、親父……」
日向甚八郎。正真正銘、ウルの父親である。
ウルと同じ降魔化神術(ハーモニクサー)の使い手で、自分がまだ小さいときに仕事がらみである人物に殺されてしまった。
だが、死んでいても確かに彼はウルの心の中で生きている。
「どうしたんだウル、その顔は?」
甚八郎は、ウルが唖然としている事をわかっているかのように息子を見る。
その顔は、息子を心配する尾やそのものだった。
「まだ迷っているのか、ウル?」
甚八郎に言われ、ウルはう……と俯く。
少しの静寂が訪れた後、ああと頷く。
「みんなにはああ言ってるけどよ、やっぱ怖えんだよ……記憶を失うってのは……」
いまは収まっているが、いつまた進行するか解らないヤドリギの呪い。
今ではこの世界に来て、新しい仲間達との思い出もある。
新しい出会いがあるにつれ、ウルは何もいい得ない不安を覚える。
表ではそんな表情は見せないようにしているが、心の奥底ではその事をよく考えるようになる」
そんなウルを見て、甚八郎はふっと笑みを浮かべ、拳を出す。
そういうと、甚八郎は突然と光りだした。
光が止んだ後、そこに居たのはすべてを越える存在のものであった。
天凱凰。甚八郎がもつフュージョンモンスター。
その姿はアモンをもしのぎ、最強のフュージョンモンスターといってもいいかもしれない。
「親父……」
フュージョンした自分の父を見て、ウルは少したじろぐ。
いきなりのこと、と言うのもあるが、その彼のモンスター、天凱凰の姿に唖然とする。
「ウル、心を強くもて。今のお前にないのはそれだ」
そういうと、甚八郎はウルに襲い掛かる。
ウルはそれを横っとびでかわし、すぐに態勢を整える。
まさか、こんな事になるとは思いもしなかった。
小さい頃から慕っていた父。
だが、彼はウルの壁でもあり、自身が超えるべき存在もである。
ウルは父の言葉の一言一句を復唱させる。
心を強く持て……
確かに、今の自分は情けないかもしれない。
自分に眠るヤドリギの呪いにおびえている毎日。

454 :魔装機神:2008/03/08(土) 19:19:30 ID:SOpoCPXj
その時、はやてが言った事を思い出す。
はやてもまた、ある呪いにかかっていた。
それも、自覚のない小さな頃から。
だが、それも今では奇跡的に治り、元気にしている。
「俺は……」
その時、今までウルが思っていたこと、死ねば記憶が消えることなく、そのままで死ぬ事ができる。
もうヤドリギを直すすべはない。手段はさっきいたことか、呪いを受けてそのまま記憶を失うか。
だから自分は前者を選ぶ。そう思っていた。
だが……
「俺は!」
そのときだった。
ウルも突然光だし、アモンへとフュージョンする。
しかし……
「な、何だこりゃ?」
確かに外見はアモンに似ている。
だがその姿は普段のアモンよりも一回り大きく、内に秘める力も以前よりも増している。
さらには以前のアモンの姿にも戻る事ができた。
これは一体……
「お前が新しい道を選んだと共に、お前のモンスターもそれに反応したのだ」
父の説明に、ウルは驚きながらも父を見る。
これが新しいアモン。いや、ネオアモンとでも名づけようか……
「これでお前も吹っ切れたみたいだな」
父の言葉に、ああとウルも頷く。
「それでは、その力、父に見せてみろ!」
それと同時に、ウルと陣八郎。
二人は一斉に駆け出した。
お互いの思い、そして自分が見つけた信念をぶつけるために。

「ギンガさん、傷のほうはどうですか?」
地上本部での病室で、ティアナはギンガの見舞いに来ていた。
ゲンヤの頼みはギンガの事を見てきてほしい、だった。
自分が見舞いに行っても、ギンガはスバルのことばかりを気にかけている。
それも、目の前で妹を奪われた事でそのショックはより大きい。
さっきも言ったとおり、そのことでティアナ自身あまりギンガとは目をあわせたくなかった。
「お前さんの気持ちもいてえほどわかる。だが、頼んでくれねえか?」
だが、今まで何度もお世話になったゲンヤの頼みを断りきれず、ティアナはそれを受ける事になった。
それに、ゲンヤの気持ちも理解できたからだ。
「ええ、この程度はね。これでも丈夫なほうだから」
ギンガはティアナに笑いながら握りこぶしを作る。
彼女も戦闘機人だ、体の丈夫さは当然高い。
実はもう既に歩けるまでになっているのだが、主治医でもあるマリエルから用心しておく事にこしたことはない、
としばらく安静するように言われた。
ちなみに、何故本局の病室かと言うと、丈夫といっても彼女の傷は深く、戦闘機人としてのメンテもかねて本局のほうで治療を受けていたのだ。
ぐっと握りこぶしを作り、思ったよりも元気なギンガにティアナは少々面食らう。
「けど……」
と、その握りこぶしを解き、すぐに困ったような表情になってしまうギンガ。
「ショックは隠せないのよね、目の前でスバルをさらわれちゃったから……」
あのときのショックは、母が死んだと聞いたと時以来のショックだっただろうか。
ふと、ディアナはギンガの枕を見る。
その枕は少々濡れていて、ティアナはそれが何かすぐにわかったのだ。
おそらく、一人のときに泣いていたのだろう。自分のせいで妹がさらわれた事に。
あの時、負傷しているギンガを守るような陣形をくんでいたため、向こうは標的をスバルに変えたのだろう。
自分のせいで妹がさらわれた。そう思うと、その時のギンガはただ泣くしかできなかったのだろう。
自分も、そのことに気付いたときにはショックだったし、同時に悔しかった。
敵はギンガを狙うとばかり持っていたからだ。
その判断の甘さがスバルをさらわれてしまった要因だとティアナは思っている。
だが、ティアナはそんなギンガを見て決心した。

455 :魔装機神:2008/03/08(土) 19:20:38 ID:SOpoCPXj
「ギンガさん、私達でスバルを取り戻しましょう」
ティアナの言葉に、え?とギンガを見る。
「ゲンヤさんも言ってました。助け出す手段はあるはずだって。ですから、私達でスバルを助けるんです」
取られたのなら、取り返せばいい。
そのティアナの言葉に、銀河は救われた気がした。
そうだ、妹がさらわれたのなら助ければいい。
こんな簡単な事を忘れていたなんて、とギンガはよほどさらわれた事実に参っていたんだと苦笑する。
自分が負った怪我の要因もあったかもしれない。
「そうね、二人でスバルを助けないとね」
そう言って、ギンガは窓を見る。
ふと思い出すのは、空港火災でスバルを助けようとしたときの言葉。
「待っててねスバル。今度こそ、お姉ちゃんが助けてあげるから」

「と言うわけで、せっかくディードが帰ってきたんだ。
オットーがまだ修復中なのが残念だが、ささやかな食事会を開こうじゃないか」
スカリエッティのアジトでは、久しぶりに帰ってきたドゥーエを迎えるための、ささやかなパーティーが行われていた。
本日の主役であるドゥーエを中心にして、いつもよりも豪勢な食事が並ぶ。
「今日はドゥーエが帰ってくると聞いたので、久しぶりに腕によりをかけて私が作りました」
そう言って、珍しいエプロン姿のウーノが自信満々に言う。
確かに、彼女の言うとおり、その料理はどれもおいしそうであった。
「う〜ん、ウーノの手料理も久しぶりねえ」
そういって、早速ドゥーエは近くにある鳥の唐揚げを取る。
ちなみに、今日はドゥーエの好物は出来るだけドゥーエに近いところにおいている。
「けど、ウー姉のエプロン姿って意外と様になってるっすねえ」
ウェンディは久しぶりに見るウーノのエプロン姿の似合いように予想外っすと驚いてその姿をまじまじと見る。
「最近はドクターの手伝いが多いから、あまり火事が出来ないの。
ティード達はこの姿は始めてよね?」
ディードたちが起動してから、さらに忙しくまともな家事をした事がない事を思い出したウーノ。
勿論、ウーノの手料理も始めてである。
確かに、ディードとセッテはウーノが家庭的な一面を見せるのは初めてのような気がした。
「確かにしばらくその姿は見てないねえ。いつ見ても似合ってるよ、ウーノ」
スカリエッティは微笑んでウーノを見る。
ウーノもありがとうございますと返事をする。
一応、ウーノも他の姉妹同様スカリエッティの娘と言うことなのだが、これはどうみても……
「なんかもう、あの二人夫婦みたいだね」
セインの言葉に彼女より下のナンバーズは深く頷いた。
二人のやり取りは、何回かテレビで見ている夫婦にそっくりなのだ。
夫婦と呼ばれてすこし恥ずかしかったのか、こほんと咳払いをして自分の食事を開始する。
その中始まった食事はにぎやかだった。
「あ、それアタシがとっといた春巻きだぞ」
「だったら最初っから取っとけばいいんっすよ。12人もいるんっすから誰かが取るっていうのはあたりまえっすよ」
「そうだぞー」
「こいつら……」
「まあそうおこるなノーヴェ、姉の分をやる」
しかしそのなか、ディードはあまり食が進んでいない。
「大丈夫か?ディード」
チンクはそんなディードを心配し声をかけた。
ディードはいえ、と心配かけないようにしようとするが、どう見ても嘘はばれている。
やはりオットーの事を考えているのだろうか……
目が覚めた後、ディードもオットーの元へやってきて、改めてオットーの参上を見てショックを隠せないでいた。
もちろん、チンクも黒コゲにされたオットーを見た。
大事な妹をあんなふうにしたやつは許せない。
ノーヴェやウェンディに大怪我をさせたあいつもそうだが、オットーを傷つけた者にも必ず痛い目にあってもらう。
(それが姉としての役目だ)
チンクはそう心に誓った。
妹滝の無念は姉が晴らす……まだ死んでないが。

456 :魔装機神:2008/03/08(土) 19:24:15 ID:SOpoCPXj
桜花は話した。
かつて、自分はある任務で桜姫と言う人物に出会った事を。
その桜姫と言う人物も佐古下柳と同じく治癒の力を持っていた。
だが、ある婚姻の事、そして烈火の母、陽炎の暗殺失敗により沢木家と武力で名を馳せた高杉家で合戦が勃発した。
その高杉の投手は高杉獣吾郎正金。
先代を殺害し、武力で高杉家を置き駆使定期、その性格も冷酷。
少しでも気に入らないものがいれば重臣、正室、側室かまわず殺していく人物だ。
そんな正金が桜姫を性質にほしいといったのだ。
だが、沢木家、そして火影は暗殺を試みるも高杉の忍びにより失敗。
それが原因で合戦が開始した。
彼女はその合戦のさなか、自軍が劣勢に追い込まれ、慕っていた沢木家の家臣、清水貴光の死により、
自分の髪の毛一本も高杉には渡すまいと決心し自刀。
その体を炎のささげた。
その合戦には桜花にも関係し、桜花自身も烈火が紅麗にした時と同じように火竜を呼び出した。
そんな事があり、間違いなく佐古下柳は桜姫の転生した人物だ、といった。
あの治癒能力。もしかすればあれは、彼女の無念の形なのかもしれない。
「わしは本当の意味で桜姫を救う事ができなんだ……」
ぐっと桜花は握りこぶしを握り、涙を流す。
「だから、お前に託す、おぬしが彼女を救ってくれ。今度こそ、彼女を救ってくれ……」
烈火と柳。
二人の出会いは偶然ではなく、必然だったかもしれない。
「ああ、わかったよ、親父」
そして烈火も決心する。
改めて自分の主君、柳を守ると。
姫のため。そして桜姫のためにも……
それを確認すると、謳歌は紅麗を見る。
「紅麗、お前はお前の生き方がある。麗奈や今の母の教えを全うして生きるがいい」
だが、と今度は二人を見る。
「父として、二人とは出来る限りでいい。共に協力して戦ってほしい」
これまで敵同士だった二人だが、今は森光蘭と天堂地獄。同じ敵がいる。
その間は兄弟である二人協力してほしいと桜花は思った。
その言葉を聞き、紅麗は表情を変えずに烈火を見る。
「烈火、父上の建前もある。あいつを倒すまではお前を殺すのは後回しにしておこう」
「へっ、俺がお前なんかにやられっかよ」
「ふん。調子をこくのもいい加減にしろ」
そういった後、二人は少しだがふっと微笑む。
「全く、素直じゃないやつらじゃの」
虚空の言葉に全くだ、と桜花は二人を見る。
おそらくだが、これからは二人は少しずつだが手を取り合っていける。
何故だがそんな感じがした。
(わしがいえるのはここまでだな)
そう思った後、桜花は虚空と共に作家の中へと戻っていった。
(親父、サンキュな)
烈火は未だにない8つめの火竜が刻まれるであろう腕を見る。
父のおかげでなにかすっとした気がした。
「さあて、もうおせえし、さっさと寝ようぜ」
そう言って、烈火は隊舎へと戻っていく。

457 :魔装機神:2008/03/08(土) 19:28:12 ID:SOpoCPXj
「流石だな、ウル」
「ああ」
グレイヴヤードでのウルと甚八郎との戦い。
それはお互いの笑みで結果がわかった。
既に二人はフュージョンを解き、お互いの拳を合わせている。
「ありがとうな、親父」
そういうウルの顔には、今まであったどこか暗い様子はなく、笑みも紛れもない笑顔だった。
どうやらいろいろと吹っ切れたらしい。
「いい顔になったな。これで私の用もここまでらしい」
そういうと甚八郎の体は輝いていった。
「ウルよ、その気持ちを忘れるな。お前は一人じゃないんだ。仲間たちがいる」
そういうと、父は光り輝き粒子となって消えていった。
その時、何か力が沸いてきた気がした。
それと同時に、ウルの体も光り輝き、父が使っていたフュージョンモンスター、天凱凰となる。
俺は自分の道を見つけた自分への褒美だろうか……
(親父……)
ウルは元に戻り、改めて父に、はyてに、自分を心配してくれている人々へ感謝する。
「みんな、ありがとう……」
そのときだった。
ウルは誰かに呼ばれた気がした。
そういえば、しばらく気を失ってからここにきたのだ、おそらくかなりの時間が経過しているだろう。
そろそろ戻らないと、本当に二人が心配するな、問いウルは思ったときだった。
「ウル」
彼の目の前にジャンヌが現れた。
ウルはジャンヌを見るとよっ、と軽く挨拶をする。
その姿は以前の、アリスと駆け抜けた日々のウルの姿だった。
「ウル、本当の道を見つけたんだね」
「ああ」
ジャンヌはウルの笑顔を見て「おめでとう」と本当に喜んでくれた。
そんなジャンヌを見て、ウルハ上を見る。
ここは心の闇の世界。
いつもくらい闇の世界だが、それでも何か希望があるような気がした。
「俺が決めた道、それは……」

投下完了。
なんかネオアモンと天凱王が無理やりすぎてごめんなさい。
ネオアモンイベントのチフォーヌ城を出だせるはずがなく、仕方なくOG外伝の神化イベント以上の無理やり案にしてしまいました。
ついでに。六課とナンバーズ組の温度の差に自分で疑問に思った。

458 :SD戦国異伝の人:2008/03/08(土) 19:32:39 ID:aVj2Y50/
>>457
>天凱王

呼ばれた気がした。

そして乙です!

459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 19:42:14 ID:ZpNeSAug
乙です。数の子かわいいよ数の子

>>458
同じく呼ばれた気がしました。しかもこっちは出演確定済み。

460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 20:04:04 ID:h7XMmobT
>>445ちょい違う
ユージンはffと互角なんじゃなくて、「自分の好敵手になりうる可能性がある」って思われてた


461 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/08(土) 21:53:17 ID:4vJPITnY
投下いいでしょうかー?

462 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/08(土) 21:56:09 ID:25jQiyrh
投下支援

463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 21:56:21 ID:4og1It0y
OK支援

464 :魔装機神:2008/03/08(土) 21:57:49 ID:SOpoCPXj
支援

465 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/08(土) 21:58:03 ID:4vJPITnY
ではでは行きマース。

魔法少女リリカルなのは 闇の王女 幕間其の六

 夏。蝉がどこかでみんみんと鳴いている。透き通るような青空に、流れ行く雲。上空にはさんさんと輝く太陽。
墓石に日光が当たり、反射された熱で辺りは茹だる様な暑さだ。
打ち水もこの暑さの前には意味をなさないらしい。
第97管理外世界「地球」日本、海鳴市墓地。
その――高町家墓地と書いてある墓石の前で、3人の男女が立っていた。
辺りに立ち込める線香の匂い。これだけは、何時嗅いでも慣れないな――とユーノは思った。
いや、違うか――。線香の匂いとは、死人の匂いだ。人の死に付き纏う匂い。ならば、自分がこれに慣れることなど――生涯無いだろう。
たとえ誰が死のうと――それは悲しいことだから。
三人――ユーノとフェイトの前方に居る八神はやてが言った。

「シグナムから聞いた。それ――本当の話なん?」

偽りだと信じたい、そんな感情のこもった声だった。
フェイトが長い金髪を揺らして、頷いた。

「うん。全部本当。確かにあれは――黒い魔導師は、なのはだった」
「そんな!私達、皆なのはちゃんのお葬式に出たやんかッ!信じられへん」

はやてが感情的に喚いた。いやいやと首を振る。信じたくないのだろう、親友が実は生きていて、殺戮者に為っているなどと。
ユーノはどこか冷めた目ではやての様子を眺めていた。既にこの心は覚悟を決めている。彼女が――如何なる姿になろうとも。
僕は―――。
風が、吹いた。

「顔も見た、言葉も交わした。だから――あれは確かになのはだったよ、はやて」
今にも泣きそうな顔で、フェイトが言った。

「嘘……や……」
死者の墓前で――いや、三人が死を悼むべき人はこの中にはいないか――はやてが泣き崩れるのを、二人は黙って見ている事しかできなかった。
嗚咽。蝉が、鳴いていた。
フェイトが肩を貸そうとしたとき――こつん、と足音が響いた。
炎天下にも関らず、その人影は黒いマントを身に纏っている。
「なのは………ちゃん?」
はやてが呟いた。
ユーノが、驚きもせずに影に語りかけた。

「今日が――君の命日だったね、なのは」

黒衣の女が、少し笑った気がした。

466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 21:58:47 ID:ZpNeSAug
支援

467 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/08(土) 21:59:07 ID:25jQiyrh
支援

468 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/08(土) 21:59:28 ID:sonUrmNH
ひっそりとこんばんは。
今夜11時に舞−HiMEの方の続きを上げたいと思います。
よろしいでしょうか?

469 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/08(土) 21:59:58 ID:4vJPITnY
なのはを加えた四人は高町家墓前で手をあわせていた。自分の墓前で手をあわせるというのがどんな気分なのか――ユーノには想像が出来なかった。
沈黙。寺の鐘が鳴った。
最初に口を開いたのは、なのはだった。
「すこしね、街を見てきたよ。ここは――本当に変わらないね」
あの頃と寸分も違わない――そう言っているようで、なんだかひどく胸に堪えた。

「―――もっと早く気がつくべきだったよ。あの頃、任務中に死亡扱いになっていたのは君だけじゃなかった」
無言。脳裏でリストアップされる無数の行方不明者達――男、女、少年、少女。いずれも死亡扱い。彼らがどうなったかは――考えるまでもない。
息を吸って、はいた。
眼鏡の縁を押さえ、続ける。
「皆――ジェイル・スカリエッティに攫われていたんだね。一体何が、君にあったかは聞きたくないし、深く知りたくもないよ。でも―――」
風が、吹いた。

「――どうして教えてくれなかったんだい、生きてるって。どうしてなんだ、なのは」

俯きながら、ユーノは淡々と言った。
対するなのはは無言。黙って墓石を見つめている。

「―――教える必要がなかったから――」

ぽつりと、そんなことを言った。
ユーノは、そうかい、と言うと押し黙った。
フェイトが沈痛な顔で俯いた。とても、二人の間の沈黙に耐えられそうになかったから。
はやてが顔を上げて、き、となのはを睨む。
「なんてこと言うんや、なのはちゃん!ユーノ君はなあ、お葬式のときにしこたまなのはちゃんのお兄さんに殴られたんやで?
私たちのなかで最後までなのはちゃんが生きてるって信じてたのもユーノ君や!謝りぃ!!ユーノ君はなあ、本当になのはちゃんのことが――」
掴みかからんばかりの勢いで、はやてが叫んだ。彼女らしからぬ、感情的な発言だった。
そのとき。
唐突に、なのはの手が腰に動いた。マントの下、腰のガンホルダーから黒い鉄の塊を引き抜く。
その右手に現れたのは――45口径の大型自動拳銃。つや消しの塗装。複列弾倉仕様のごついグリップ。
M1911コルト・ガバメント。
対人用としては、十分な殺傷能力を持った拳銃である。
手の中のそれを――なのははいきなり何もない通路に向けて構えた。
「へ……?あ、いや、なのはちゃん?」
はやてが間抜けな声を出した。
無視―――そして発砲。銃声があたりに響き渡った。
金属音。何も無い筈の空間で、銃弾が弾かれた。

女は舌打ちする、なんだ、まだまだ楽しめそうだったのに―――。
幻影による迷彩を解除。空間が、歪んだ。


470 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/08(土) 22:01:20 ID:25jQiyrh
黒アキト風なのは、支援

471 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/08(土) 22:01:33 ID:4vJPITnY
ぐわん、と空間が歪み、その真の姿を曝け出した。
立っていたのは、ボディスーツの上からコートを羽織った若い女と、白い仮面をかぶった少年少女の集団。女が軽薄そうな笑みを浮かべ、眼鏡を外し、挨拶する。

「あら〜、ばれちゃったか。流石にかんが良いわねえ、高町なのは。ナンバーズの4、クアットロで〜す」
脇には白い仮面をかぶったロングコートの少年が立っており、手には槍が一本握られている。
「でも――迂闊だったわね」
はやてとフェイトの眼が驚愕に見開かれる。
「戦闘機人?」
引き金を引き続ける。銃撃、銃撃、銃撃、銃撃、銃撃。
その全てが――少年の槍に弾かれ、クアットロに届かない。
神速の槍捌き。人間を超えた動きだった。
複列弾倉の中身を撃ちきり、マガジンを交換する。
「――それじゃあ、高町なのは。一緒に来て貰おうかしら。ドクターがお呼びよ〜」
白い仮面の一団が、一斉に武器を取り出す。構えられる斧、剣、ナイフ。白兵戦用武器の数々。
「そこの子達も――戦闘機人ってわけ?」
くすり、とクアットロが微笑んだ。
「いいえ。この子達はドクター特製の強化人間。即席の兵隊にぴったりでしょ〜?」
思わず顔をしかめる。
「――相変わらず悪趣味なことしかできないようね、あの男は」
「素晴らしい研究成果、って言って欲しいわね〜」
なのはがはやて達のほうを振り向き言った。
「貴方達は関係ない、早く逃げて」
ユーノが理知的な表情を崩さずに答える。
「……この状況下で逃げるってのも無理だと思うよ、なのは」
「あ、それ私も賛成や。逃げ道塞がれとるみたいやし」
クアットロが可笑しそうに嗤った。
「そういうこと〜。それに、フェイト・テスタロッサ。貴方も連れてくるように言われてるの〜」
フェイトが、びくり、と震え金髪を揺らした。思わず口を開く。
「……どういう…こと?」
ますます可笑しそうに嗤って、クアットロは言う。
「言ったとおりの意味よ〜。プロジェクトFの結果生まれた貴方に、ドクターは興味津々、てわけ」
プロジェクトF。今は亡き母プレシア・テスタロッサの娘の復活という妄執にも似た目的。その結果生まれたのが、フェイトだった。


472 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/08(土) 22:03:23 ID:25jQiyrh
クロノがいるのか?支援

473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 22:03:32 ID:lxYbwLKk
メガ姉来たw
支援

474 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/08(土) 22:03:38 ID:4vJPITnY
目的でなく手段。望まれぬ失敗作。それが自分。心の古傷が痛んだ。
クアットロの笑み。紛れも無くサディストのものだ。
「今、貴方のデバイスが手元に無い事ぐらい調べはついてるわ〜。観念しなさ〜い」
「―――ッ!」
フェイトが身構えるのを、なのはが手で制した。
「そんなことは――私がさせない」
「貴方にそんなことができるの?高町なのはッ!」
槍を持ったロングコートの少年がなのはに向け走り出す。速い。
45口径を連射。
銃弾をくぐり抜けて来る。跳躍。化け物じみた飛距離。
「バインドッ!」
ユーノが魔力の鎖を編み出した。
「無駄よ!その子に――バインドなんて通用しないッ!」
クアットロの台詞に、ユーノが嗤った。
「―――こう使うのさ!」
魔力の鎖が、付近の墓石に巻き付き、大きな墓石を引っこ抜いた。そのまま――遠心力に任せて墓石を振り回す。
(すいません)
心の中で墓石の主に謝る。
今まさに着地し、なのはに襲い掛からんとしていた槍使いに向け、石塊を直撃させる。
轟。
風を切りながら石塊が小柄な体躯を吹き飛ばす。
ごろごろとクアットロの元に転がっていく少年。
「く、やってくれるわね。全員確保しなさ――」
悔しげに顔を歪めながらクアットロが命令しかけた、そのとき―――。

「そこまでだッ!!」
青年の、よく通る声が響いた。
クアットロの背後に仁王立ちする男。
黒い整えられた髪。きりっとした顔立ちに長身。黒い防護服。
その手中にあるのは信頼性の高いストレージデバイス、S2U。
それは、なのはたちのよく知る人物だった。
フェイトが驚いた様子でその名を呼んだ。
「お兄ちゃん?!」
ふ、とクロノが笑った。
「久しぶりだな、フェイト」
立ち上がった槍使いの少年が、槍をクロノに構えて口を開いた。仮面越しのくぐもった声。
「――何者だ」
「時空管理局本局所属執務官クロノ・ハラオウン―――お前達を時空の違法移動の罪で逮捕する。抵抗は―――」
目配せする。
「―――無意味だ」
一斉に墓石の陰から現れる武装局員たち。その数は三十人にもなるだろうか。
これだけの数が隠れていたことにユーノは胆をつぶした。相当の使い手なのだろう、3提督の子飼いの兵力という奴は。
手には近代ベルカ式のアームドデバイスやミッド式の杖型デバイス。
ゆっくりと動き、包囲陣を完成させていく。
「ここは死者が眠る場所だ――争いは避けたい。おとなしく投降しろ」
「――しない場合は、どうなるのかしら〜?」
クアットロのふざけた問い。
重々しくクロノが言った。
「――死ぬことになる」
「あら、そう」

475 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/08(土) 22:05:23 ID:sonUrmNH
って間違えたorz
昴氏を支援する!

476 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/08(土) 22:05:24 ID:Gz7B/Ei6
支援カードダス

・No.13
高町一家
・プロフィール
『なのはの家族。喫茶店を経営しているぞ。普通の一般家庭のようだが・・・・・』
・LP
30?
・謎の文字
『ろ』

支援です


477 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/08(土) 22:05:30 ID:25jQiyrh
クロノ君、ゴートンさんなのか、元十郎のどっち!?支援

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 22:05:44 ID:lxYbwLKk
これ幕間っていうか本編の一シーンでよかった気がする
支援

479 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/08(土) 22:05:53 ID:4vJPITnY
クアットロがにや、と嗤い命じた。
「やりなさい」
二人の仮面の強化人間が、駆け出した。クロノへ向け斧と短剣を突き入れるべく、突進。
鼻で笑う。
「執務官を―――」
振り下ろされた斧を身を捻って避け、右脚で押さえ込む。左から振り下ろされる短剣を、左腕で防御。
右の拳を打ち込む。吹き飛ばされる短剣の少女。
「なめるなッ!!」
右の脚を斧から放す。一瞬の強化人間の戸惑い。隙だらけだ。
左を軸足にして回し蹴りを放ち、腹にめり込ませ吹き飛ばした。
恐るべき早業だった。
(あの技――)
似ている。なのはの放った回し蹴りと。つまり――クロノがなのはに格闘術を仕込んだ男、ということか。
クロノ――君は――。
(どこまで罪を重ねるつもりだ)
ユーノは腹の中で呻いた。
「もう一度言おう。投降しろ!」
クロノの事実上の命令に、クアットロは余裕の笑みを崩さなかった。

「全員―――転移!」

幾重にも展開される魔方陣。見慣れぬ術式に、ユーノは瞠目した。
あれは――まさか。
「古代ベルカ式ッ!」
凄まじい魔力光に包まれながら、クアットロが高笑いする。
「あははははッ!また会いましょう、高町なのはぁ!ドクターも貴方の活躍を期待してるわぁ!!」
戦闘機人と白い仮面の子供達の一団は、風のように消えていた。
後には、静寂のみが残された。
ユーノが呟いた。
「今のは……古代ベルカ式の転移術式?でもそんなものいったい何処に―――」
「――ユーノ君」
なのはが言った。
「あいつらは――聖王の器を陥落させた。もうすぐ、『聖王の揺り篭』が起動する――」
「聖王の揺り篭?それって――」
黒いマントが風にたなびき、栗色の長髪が、さわり、と揺れる。
「お願い、皆。ミッドから離れて。もうすぐあそこは―――」
拳銃をホルスターに戻して、なのはは言う。それは――まるで死刑宣告のようだった。
「―――戦場になる」



480 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/08(土) 22:09:12 ID:25jQiyrh
しまった、元十郎じゃなくて元一郎だった。orz 支援

481 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/08(土) 22:09:16 ID:4vJPITnY
以上になります。

スーパー野郎どもタイム、発動!
第3章始めでよかったような気もしますが、気にしない気にしない。
………最初は6KBくらいのつもりだったんだよ!!
感想等お待ちしております。

482 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/08(土) 22:12:43 ID:25jQiyrh
>>481
GJ!!としか言えません。普通に黒なのはが黒アキトと被りました。
あの中にエリオはいるんですか?
それと基本的に北辰的ポジションってクアットロでいいんですか?
クロノは元一郎でいいとして、ルリ的ポジションは、ユーノですか?それともフェイトですか?

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 22:18:23 ID:lxYbwLKk
GJです
それにしてもクロノが良い位置にいるなぁ
すげぇかっこいい
しかしなのはに格闘教える時にも恋心とか罪悪感とかの葛藤があったかと思うと涙腺がヤバいことに…


484 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/08(土) 22:18:44 ID:sonUrmNH
Gjでした。
色々と気になる部分があり、最終決戦に向けてwktkしてます。

……さっきは失敗しましたが、改めて。
11時頃に投下していいですかね?

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 22:20:54 ID:lxYbwLKk
>>482
思いっきりネタバレになりそうなこと聞くなよ…
ポジションとか固定させるような事言うのもよくないと思う。

486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 22:23:37 ID:4og1It0y
GJ!
エリオがスカ側の兵士かよー!

487 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/03/08(土) 22:24:42 ID:4vJPITnY
>>482
秘 密 で す。わははははは。というわけでご容赦を。
>>483
クロノ君は書いてて悲哀出しやすいキャラですから、つい。
今回のは確信犯ですが。ユーノ頑張れーッ!
>>484
投下、待っています。

488 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/08(土) 22:27:30 ID:25jQiyrh
>>485
そうですか、ごめんなさい。
>>487
秘密ですか。ならばなおさら面白くなってきましたね。

489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 22:28:30 ID:LJuUa3B+
GJ!!です。
やばい・・・フェイトそんがやばい。
預けたエリオが〜改造されてるぅ〜もしかしたら、エリオ以外の預けた子供も〜www

490 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 22:36:31 ID:4og1It0y
これはフェイトが真実を知ったら絶望するどころじゃないかもしれん。

491 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 22:44:48 ID:szvO8nZ3
マジでフェイト崩壊すんだろうな 善意でやってたことが
実は非人道的な実験の検体の運搬の片棒を担がされていたなんて知ったら。
クアットロ辺りが言いそうだよな 加えて犠牲者が恨み言言ったりして。

492 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/08(土) 23:04:15 ID:sonUrmNH
11時になったので、舞−HiMEの方を投下したいと思います。

493 :6月1日:運命への兆し ◆UcPt.BPOZc :2008/03/08(土) 23:05:23 ID:sonUrmNH
「あれってもしかして?」
「恭司さん……?」

 そんなアリサとすずかの声を聞いて、高町なのはは即座に反応した。
 呼ばれた名前は知り合いの人の名前で、ある時から殆ど会ってなかった人なのだ。
 最後に会えたのはちょうど1年前の夏の日だけである。 あの日は丸1日一緒にいたのだが、あの日以降は管理局のお仕事も合わせて殆ど会えなくなっていた。
 あの日にアドレス交換は出来たのでメールでのやり取りこそちょくちょくやれていたが、やはり会えないのは寂しかったりする。
 視線を2人の方向に向ければ、自分の両親が経営している喫茶店――翠屋の前に立っている実年齢より幼く見える顔立ちの青年が立っている。
 間違いなく高村恭司の姿だ。

「恭司お兄ちゃん!!」

 それを確認すると同時になのはが駆け出す。
 そんななのはを見て、フェイトとはやてが疑問マークを浮かびあげる。
 疑問マークを上げている2人を見てアリサがああ、と納得する。 そういえば2人には話していなかった事だった。
 この事について何度か話そうと思ったのだが、なのはの心情的にすぐに話せる問題でもなかったのだ。

(まっ、これで色々聞かれる事になるんだろうけど)

 自分から話したのなら、質問はほどほどなのだろうが、この状況では根掘り葉掘り聞かれるのは間違いないだろう。
 多分、なのはは思いっきり大変な目にあうだろうが、助ける気はなかった。
 今回は今の今まで話さなかったなのはが悪い。 この程度の苦労は被ってもらおう。

「えーっと?」
「誰や、あの人??」
「ん、昔からの知り合い。 詳しい事はなのはに聞きなさい」

 一番親しいのはなのはなのだ。 詳しく話すのはなのはが一番いいだろう。
 とりあえず親しげに恭司と話しているなのはの未来にご愁傷様と手を合わせながら、2人に駆け寄っていくフェイト達の後を追って、アリサも早歩きで向かう事にした。



 ○―――○




494 :6月1日:運命への兆し ◆UcPt.BPOZc :2008/03/08(土) 23:07:25 ID:sonUrmNH
「なるほどなぁ」
「そうだったんだ……」

 アリサが危惧した通り、あっさりと恭司となのはの2人はフェイトとはやての質問攻めを受けていた。
 当然と言えば当然だろう。 フェイトとはやてはなのはとの付き合いは長い。 もちろんアリサとすずかだってそれと同等、いやそれ以上の付き合いがある。
 が、魔法使いという世界ではアリサとすずかでは踏み込めない部分があるのも事実であった。
 もちろんそれが寂しいと思う部分が沢山ある。 しかし日常を護る事も大切だともう何年も前に決めた事だ。
 さて、そんな日常とは違う非日常世界でも共にしている2人にしては、知らなかった秘密があった事にちょっとむくれているのだろう。
 それが悪いとは思ってはいないのだろうが、2人もまた寂しいと思っているんだろう。

「まぁ、それで1年前に再会してね。 メールでのやりとりはしてたんだけどね」

 しかしなのはが話している内容はあたりさわりのない【普通】の話だ。
 数年前に一緒に遊んだ事があった事や、事情があって引越した事。 そして1年前に再会した事などだ。 あの事などについては話していない。
 まだ話す事に躊躇いを感じているのだろう。

(まったくこの子は……)

 そんななのはと恭司に苛々としてくるアリサ。
 もちろん2人の心情も分かるのではあるが、なんとなく信頼されてない気がするのだ。
 恭司は初めてあった2人なのだから分かるが、なのははもう少し信頼してくれてもいいのではないだろうか?とも思ってしまう。
 だけどまだ口に出す事を躊躇ってしまうぐらいの傷が2人には残っているのだろうとも思う。
 あの人は2人にとって大切な人だったのだ。 それを失った時の心情を完全に察する事などアリサには出来なかった。
 本当の意味で近しい人を失った事がない。 もちろんあの人は自分にとって大切な人ではあったのだが、2人ほどではない。
 どうしようかと思った時に、

「それで今日はどうしてここに?」
「ああ、仕事の関係で近くに来たからちょっと寄ってみただけなんだ」
「仕事?」

 そんな事を聞いたのでアリサはそちらの方に意識を戻した。
 話では今は大学院に進学していたと聞いた。 仕事といえば、もしかして昔から興味を持っていたという遺跡発掘とかそういうものなのだろうか?
 それならユーノと話があいそうねと思う。 幼馴染の1人であるユーノ・スクライアもまた遺跡発掘が趣味であり仕事な人間である。 恭司とは大いに話が盛り上がるだろう。
 だからそんな仕事なのかと聞いたらまったく違うものであった。

「今度、教師をやる事になってね」

 まぁ、遺跡発掘もやってるんだけどね。 と恭司の弁。
 なんでも去年の夏に、東大に通っているという友人に誘われてモルモル王国のトーダイ遺跡に行ってきたらしい。
 一体何処の国だと思ったのは、自分だけじゃないと思った。


495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 23:08:32 ID:oaSV6F0R
某武器腕に出てきた子供みたいにガジェットから取りだそうとしたとこでアボンとか?  

496 :6月1日:運命への兆し ◆UcPt.BPOZc :2008/03/08(土) 23:11:10 ID:sonUrmNH
「資格持ってたんだ」
「まぁ、大学で一応取っておいたからね」

 苦笑しながら答える恭司。 本人としてはあまり教師に向いてないと思ってるのだろう。
 だけどアリサとしては彼が自分達の先生ならさぞかし面白いだろうなぁ、とも思える。 彼の事だ。 色々な雑学などを含めて、退屈しない授業にしてくれるに違いない。
 自分とて色々勉強しているから負けるつもりはないが、普通の人が知らない以外な事を教えてくれるだろう。 その辺の知識は豊富な筈だと勝手に考える。

「おお、恭司君久しぶりだね」
「士郎さんもお久しぶりです。 相変わらず元気そうですね」
「はっはっは。 まだまだ若いもんに負ける気はないよ」

 話に花を咲かせていると、店長でありなのはの父親である高町士郎がやってきた。
 その手に持たれたお盆にはジュースが入ったコップが乗せられている。
 そういえばと、またアリサは思い出す。 高村恭司は剣術をやっていたのだという。 その影響か昔はよく士郎に引っ張っていかれて鍛錬を一緒にしたらしい。 そのたびにボロボロになって返ってくる恭司であったが。
 となれば、ジュースを置いた後の行動がアリサに読めてしまったので心の中で合唱する。 見れば横に座っていたすずかも苦笑している。 彼女にもオチが読めたらしい。

「さて、久しぶりに会ったんだ。 鍛錬を一緒にしないかね?」
「は?」

 にこやかに士郎が恭司の肩を掴む。 よく見ればガッチリ掴まれており逃げられそうにも見えない。 というか逃がす気はなさそうだ。
 更に周りを見れば、レジ打ちをしていた筈の姉である美由希もトレーニングウェアに着替えて近くで待機している。 何時の間にと、士郎を除いたこの場にいる全員が思ったに違いない。
 恭司としてもこれは拙いと思ったのか、どうにかして逃げ道を探そうとする。 高校時代から体験しているが、彼等の鍛錬は並大抵なものなどではない。
 教授に連れられた海外の発掘現場やら、友人と一緒に行った遺跡なども中々デンジャラスなものがあったが、彼等の鍛錬も十分恭司にとってはデンジャラスだ。

「ま、まだ仕事中じゃないんですか!?」
「大丈夫さ。 翠屋には優秀なスタッフがついている」

 バッと恭司が翠屋の店内を見るが、何故か哀れみの目をしたスタッフさん一同に、頑張ってねぇ〜と手を振る母親の高町桃子の姿があった。 逃げ場など何処にもなかった。
 用事があるから、と口に出そうとして再びハッとする。 なのはと会う前に、士郎と話していた時に思わず今日は用事はないと言ったばかりだったと言う事に。
 自分で逃げ道を防いでいた恭司であった。

「さぁ、行こうか」
「……はい」

 こうして高町恭司は、高町家のトレーニングに連行されてしまう事になる。
 その後、彼のボロボロになった姿が確認されたのは高町家の夕飯の席だったという。



 ○―――○




497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 23:11:42 ID:oaSV6F0R
割り込みすいません支援

498 :6月1日:運命への兆し ◆UcPt.BPOZc :2008/03/08(土) 23:14:05 ID:sonUrmNH
 時空管理局は忙しい組織である。
 レティ・ロウランは今日も増える仕事の量を前にしてそう思わずにはいられない。
 自分の仕事は基本的に書類関連のものがメインなのだが、提督という職業についている以上仕事は多い。
 あまり知られていない事が多いのだが、レティ自身もSランクオーバーの魔道師なのである。 まだ提督という地位に着く前は現場にも出たものだ。
 そんな彼女が異常を聞かされたのは、ちょうど書類整理を開始して1時間たった頃だ。

「第97管理外世界で異常?」
「はい」

 部下に連れられて、次元観測所に入るレティ。
 そこで次元状況をモニターしていた1人が、レティの前にモニターを表示させてくれた。
 そこには本来、なんら反応がない静かなものが映るのだが、何故か正体不明のエネルギー反応が見られている。

「小さい反応だけど……確かに異常ね」

 あの世界にこのような反応がある筈がない。
 事前にあの世界にエネルギーなどは調査、登録は済ませてある。 ここに表示されるのは登録されていないものだけだ。
 しかし困惑があるとすれば、表示されているエネルギー反応が自分達の知らないものという事だ。
 管理外世界に出る事はない反応に加え、今まで管理局が遭遇した事がない反応だ。

(つまり私達が完全に知らないものか……)

 だけど反応はあまりにも微弱すぎる。 調査団を派遣させられる程のものではない。
 そうなれば現地出身の魔道師に頼るのが一番だろう。 手元に予定表を取り出す。
 現地で対応出来そうな魔道師は3人。 しかしフェイトとはやてはこの後、それぞれ別次元での仕事がある。
 となれば、高町なのはだけである。 彼女のほうも仕事がない訳ではないが、こちらの権限で動かせばどうにか対応出来そうである。

「さて……何事もなければいいんだけどね」

 しかしこの呟き通りに行く事はなかった。
 かくしも世界は思い通りにはいかないものである。

499 :リリカル×アセリア ◆UcPt.BPOZc :2008/03/08(土) 23:18:14 ID:sonUrmNH
以上で投下終了です。
次回はアセリアの方で。 というかまずはアセリアを進めろと言いたい自分。

500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/08(土) 23:59:40 ID:vq5Ts7/l
GJ!
これからどうなっていくのか楽しみです。
個人的には、なつきの登場が待ち遠しいです。

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 00:01:47 ID:gQHEWURR
GJ!
もしかしてこれは俺の大好きなゲーム版のほうですか?

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 00:20:36 ID:LRuz3AVL
ちょ!? ラブひな!

503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 00:26:03 ID:zAAAWPSz
>>487 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc
http://www.2chan.net/test/read.cgi?bbs=junbi&key=1203772722
模型板の嫌われ者のぬしをアク禁にしてください
場所:模型 http://up.2chan.net/v/res/349417.htm

対象:ふたば模型の天皇 ◆ad/KAGFET6(=ふたば模型のぬし ◆J7qCZtZxmc)

罪状:自演・売名目的の稚拙なスレを建てては、自分が正義だと思い込んだ痛い発言の連続。
    暴言や住人への挑発行為を繰り返す反面、
    自分が叩かれると、グロ貼り・自演age・空ageで嫌がらせした挙句、
    スレ(レス)を消し逃げした上で、糞スレ建て直し・・・のループ。
   
    最近は別人を装って、他のコテハン叩きの流れに持ち込んで、
    非難対象を自分から反らそうと必死。

まさに模型板のゴミクズ以下の存在です。住人は非常に迷惑しています。
至急、ふたば模型のぬしのアク禁と、プロバイダへの通報をしてください



504 :赤字:2008/03/09(日) 00:40:51 ID:YVsokivi
やあ、皆さんお久しぶりです。
地獄(風邪)から舞い戻って来ました。
というわけで、特に予約がなければ50分ごろから投下しますー。
誰かいるかしら?
夜が暇で仕方ない方は、出来れば支援をお願いいたしまするるるる。

505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 00:44:58 ID:dI8hqu+D
支援しない?
そんなわけがない。

さあ、R指定タイムの始まりだぁ!
全力で支援しますw

506 :赤字(1/10):2008/03/09(日) 00:50:08 ID:YVsokivi
【4】



 ころころと転がってきた小さなボールにフェイトは足を止めた。屈んで拾い上げると、その持ち主を探して辺りを見回す。10歳くらいだろうか。金色の髪を揺らしながら、少女が小走りに駆け寄って来た。
 フェイトの手にあるボールに気付き、いくらか逡巡したあと、少女が控えめに声をかけた。

「あの」

 少女の目線に合わせるようにしゃがんで、フェイトは親しげな笑みを見せる。

「これ、あなたの?」
「は、はい」
「この辺りは人通りが少ないみたいだけど、気をつけてね」

 差し出したボールを受け取り、少女がぺこりと頭をさげた。穏やかな笑みを見せるフェイトに、少女も花の咲くような朗らかな笑みを見せ、来た時と同じように小走りで戻っていく。
 少女の駆け行く先には、同じ年頃の少年や少女がいた。10人は超えているから、何らかの集団施設の仲間だろうか。
 その中に、ボールを手にした少女が戻っていく。子供達の輪の中に一人、白髪を結い上げた老婆がいた。丁寧な会釈をされ、フェイトも立ち上がって会釈を返した。
 暖かな笑みを浮かべ、老婆は楽しそうに子供達を見守っていた。老婆の周りを子供達の賑やかな笑い声が包んでいた。
 少しの間それを眺めてから、フェイトは再び歩き出した。
 これから向かう場所に笑顔は相応しくない。しかし、フェイトは自ずと浮かぶ笑みを堪える事はできなかった。
 いくらか軽くなった歩調のまま、街中を縫うように作られた歩道を歩いていく。

507 :赤字(2/10):2008/03/09(日) 00:51:02 ID:YVsokivi
 見回しても、ミッドチルダのような高層の建造物はほとんどなかった。文化レベルとしてはミッドチルダよりも低いが、そこに住む人々の活気に大きな違いはなかった。街中には市場が開かれ、賑やかな声が響いている。
 店先にはフェイトの見たことのない果物や香辛料がこれでもかと並べられ、売買のやり取りがあちこちで行われていた。
 そんな殷賑の中であっても、長い髪を楽しげに揺らしながら歩く金髪の麗人は、否が応でも人目を引いた。

「よ、そこの美人さん! ピュールはどうだい? 安くしとくよ!」
「なら俺はそっちの半値でいいや! 寄ってってくんなよ!」
「は! てめえらのは昨日の売れ残りだろうが! こっちのルアザは今朝仕入れたばっかだ! どうだいお嬢ちゃん!」

 引っ切り無しに掛けられる声のひとつひとつに、フェイトは丁寧に断りの言葉を返す。
 当然、その割合を占めるのは圧倒的に男が多かったが、フェイトがそれに気付くはずもなく、この市場ではこれが普通なのだと思っていた。
 フェイトが歩く先々で一際大きな喧騒が起きるが、そのことに気付いていないのもフェイトだけだった。自分のことに限ってはとことん疎い金色だった。
 ほとんど一方的な異文化交流を終え、市場を抜けたフェイトは町外れへと続く道を歩いていた。市場の喧騒が遠く聞こえる。
 賑やかさが消えたことにいくらかの寂しさを感じつつ、フェイトは尚も歩みを進める。
 フェイトを包む静寂を破るように電子音が鳴った。
 一度周囲を確認してから手早く回線を開くと、画面の中に男の顔が映し出された。

「はい」
「やあフェイトさん。ご機嫌麗しゅう」

 本気とも冗談とも取れない表情で口を開いたのは、見知ったフェイトの同僚だった。そして、悪魔を知る数少ない人間のうちのひとりだ。
 執務官という狭き門を通ったのだから実力は保障されている。加えて、流れるような銀髪を持ち、容貌もモデルのように整っている。
 おまけに父親は有名企業のトップ。性格も良いと評判。つまるところ、女性局員の憧れの人という立場に位置するタイプの人間だった。
 フェイトの彼に対する情報も、ほとんどが顔見知りの女性達から聞き及んだものだ。

「レイナーズ執務官、なにか御用ですか?」
「あっと、その前に。この通信はごくプライベートなものですから。呼ぶときは是非名前でお願いします」

 男は親しげな笑みを浮かべて言った。

「どうもレイナーズという響きは好きになれなくて」
「はあ」

 これと言って断る理由を持たないフェイトは、言葉通りに言い直す。

「では、アルティスさん。御用はなんですか?」

 満足気に微笑んで見せたアルティスは、道端で会った友人と世間話でもするような気軽さで切り出した。

「第48管理世界で黒猫が出たみたいです。今度はどうも、他とは趣の違う話のようですが」
「また、ですか」

 黒猫。
 アルティスが含ませた意味は、名前ほど可愛らしいものではない。それは<悪魔>を彼なりに言い換えた表現だった。

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 00:51:06 ID:vCTpyHaz
支援

509 :赤字(3/10):2008/03/09(日) 00:53:02 ID:YVsokivi
 通信で悪魔などと口にして、不意に誰かに聞かれてしまうと面倒なことになる。それを避けるために、いつしか、悪魔という名を各々が好き勝手に例えるようになっていた。

「今月に入ってこれで6件目。前年に比べて明らかに増えています。何らかの要因があるのか、それともただの偶然か。どちらにしろ好ましいことじゃありませんね」
「それで、被害は?」
「ありません。負傷者もいません」
「ひとりもですか?」
「ええ、全くの0です」

 フェイトが微かな不信を浮かべる。死者がいないことは喜ばしいが、前例を鑑みるに、そんな幸運があったことは片手で足りる。その時でさえ、何人かの重傷者は出ていた。
 その疑念を察したのか、アルティスが詳しい説明のために口を開いた。

「だからこそ、趣が違うと言ったんです」

 ぱさりと、紙の擦れる音。視線を落とした先に資料があるのだろう。既に纏められ、人の手によって整理された情報をアルティスが読み上げた。

「それは唐突に現れたそうです。ご存知かもしれませんが、第48管理世界は多くの古代遺跡が残っています。その遺跡の探索中、新たな部屋が発見されました。まあ、それ自体は珍しいわけではありません。ただ、そこにあったものが、少々厄介でして」
「厄介?」
「詳しいことは解析中です。ですが、分かっている限りでは、それは<魔具>の一種であり、その効用は道の形成。膨大な魔力が込められていた形跡があり、それは既に放出された後だ、と」
「……ということは、高位の悪魔が?」
「ええ」

 悪魔はどこからか喚起されている。それが、短くない時間を経て判明したことだった。
 フェイトはダンテから粗方の情報を得ていたが、それがそのまま認められるわけもない。その頃はダンテの存在を管理局に知られるわけにもいかなかったという事もある。
 結果、最近になってようやくその事実は容認され、悪魔が<道>を通って人界に出現するという事実に辿り着いた。
 <道>が繋がる場所は多岐に渡る。
 人が大量に死んだ場所。尋常でないほどの恨みや憎しみ、欲望や絶望が集う場所。悪魔の残滓が残る場所。
 夜の深い闇の中でさえ、そこには道が繋がっている。
 その道は狭いものだ。いつ切れるともしれない、ひどく細い糸のような道。なにもせずとも、それはやがて自然に断ち切れる。だが、時としてその道は消えず、それを目敏く見つけた悪魔が押し広げる。

510 :赤字(4/10):2008/03/09(日) 00:54:22 ID:YVsokivi
 そうして道を通ることが出来るのは、弱い力しか持たない下位の悪魔だけだ。
 それは張り巡らされた網の隙間を通るに等しい行為。強大な力を持つ悪魔は、世界の狭間でその網に止められる。でなければ、当の昔に人の世は悪魔の手によって滅ぼされていただろう。
 しかし、高位の悪魔が現れる可能性は残っている。
 正しい手順を踏んで儀式を行い、等価の物を代償として召喚する。
 それ自体が魔界との繋がりを持つ<魔具>を媒介とし、多大な魔力を用いて無理やり道を繋げる。
 話を聞くに、今回は後者。
 おまけに、道をつくることだけに特化した魔具に加えて膨大な魔力だ。高位悪魔が召喚されるための条件の全てが満たされていた。

「まるで人間のような姿だったそうです。もっとも、体格が似ていたというだけで、見た目は禍々しい悪魔そのものだったようですが」
「その悪魔は、今どこに?」

 フェイトは、背中に嫌な汗が流れるのを感じた。動悸が乱れ、顔の血が一気に下がる。
 かつて、一度だけ高位の悪魔が現れたことがあった。現れたのが人のいない辺境世界だったからこそ大事には至らなかったが、刃を交えたフェイトは、その恐ろしさを身をもって理解していた。
 下位の悪魔が赤子に思えるほどの圧倒的な力は、フェイトに自分の死を確信させた。確かに悟ったのだ。自分はここで死ぬのだと。
 今でさえ、思い返せば身が震える恐怖。崩れ落ちるほどの重く暗い闇の圧力。
 ダンテがいなければ、間違いなく自分の生はそこで終わっていたとフェイトは断言することが出来た。
 そんな存在が、また、訪れた。
 それが冗談ならどれほど良かっただろうか。

「出現して、そしてすぐに消え去ったそうです。一言を残して」
「一言?」

 フェイトの問いに、アルティスが肯いた。

「ここにはいない、と」

 ここにはいない。意味そのままならば、誰かを探しているのだろうか。高位の悪魔が、人界に存在する誰かを。
 それが誰かは知らないが、間違いなく世界で一番不幸な人間だろうと、フェイトは心から同情した。

「そちらにも現れるかもしれません。現時点で悪魔とやり合うのはあなただけですから。くれぐれも注意して下さい」
「……うん、わかった。ありがとう」
「いえいえ」

 にこやかな笑みが、重い話はここまでだと告げていた。

511 :赤字(5/10):2008/03/09(日) 00:55:20 ID:YVsokivi
「ところで、週末のご予定は―――」
「あ、もう着いちゃったから切るね。終わったらまた連絡するから」

 ぷちり。
 アルティスの笑顔が、物悲しく消えた。
 こんなことを悪意なくやるものだから、余計に始末の悪いフェイトだった。伊達に天然男泣かせと呼ばれていない。
 切れた通信の先で肩を落とすアルティスがいるとは露とも知らず、フェイトは目の前に佇む2階立ての家屋を見上げた。
 管理局駐在支部。
 管理局員が殺され、悪魔が現れたと言われる場所だった。







 室内に足を踏み入れたフェイトは、充満する淀んだ空気に柳眉を顰めた。
 深き闇に巣食う存在を知る者だけが、無意識の内に感じ取る事の出来るどうしようもない違和感。ねっとりと体に絡みつく、重く暗い、腐敗の空気。
 場を包む濃厚な闇の気配に警戒し、フェイトはバリアジャケットを身に纏った。
 高速機動での戦闘を主体にしているフェイトにとって、狭い室内での戦闘は遠慮したい所だった。
 必ずと言っていいほどに悪魔は複数で現れる。1匹見つけたらなんとやら、だ。あまりに多くが湧き出でれば、この限られた空間での戦闘が苦しい状況になることは予想に容易かった。
 しかし、ここまで瘴気が高まっている以上、そう経たぬ内に<向こう側>と道が繋がる。戦い難いという理由だけで悪魔を外に出す訳にはいかなかった。
 そもそも、この程度の不利はフェイトにとっては無きに等しい。
 撃つか斬るか。ただその違いがあるだけだ。
 外へと通じる出口を塞ぐようにして、フェイトは扉に身を預けた。
 トン、と軽い衝撃。その動きを追うように、汚れひとつない純白の外衣が揺れ、長く伸びた金糸がさらりと流れる。
 バルディッシュを手にしたまま、フェイトは室内を見回した。
 室内を染め上げていたであろう多量の血液はもう残っていなかった。その痕跡すら魔法で消し去られていた。言われなければ、この場所で、正気を疑う猟奇的事件が起こったなどど誰が気付くだろうか。8名の人間がここで生涯を潰えたなどと、誰が思うだろうか。
 痛いほどの静寂が包む中、フェイトは何も言わずに瞼を閉じた。
 手を合わせることはしない。言葉を紡ぐことも。
 フェイトはただ、静かな祈りを捧げた。
 そうやって、今までに幾度となく繰り返した行いに果たして意味はあるのだろうか。
 自分の行動に疑念がないわけではない。自己満足と言われてしまえば、フェイトに返す言葉はなかった。

512 :赤字(6/10):2008/03/09(日) 00:56:10 ID:YVsokivi
 人は死ねばそれまでだ。時の流れの果てに風化し、残された者の記憶の中に生きるしかない。その記憶さえ、いつしか薄れてしまう。
 だからこそ、フェイトは決して忘れまいとした。犠牲となった人々を、悲しみを背負うことになった人々のことを。
 刻んだ記憶は戒めとなる。断ち切れることのない、自分と<悪魔>とを縛り付ける鎖に。
 後悔という言葉で片付けるには、あまりに多くを失った。
 自分の目の前で儚く消える命の灯火をいくつも見てきた。
 たったひとりを救えずに何度泣き明かしたことだろう。気付かされた己の無力。理不尽に奪う存在。悲しみの連鎖。

 ―――世界は、いつだってこんなはずじゃないことばっかりだ。

 それは、今では義兄となった人の言葉。
 悪魔と出会って、戦って、失って。そうして、フェイトは初めてその言葉の重みを理解した。
 分かっていた。その言葉の意味を、あの時だって分かっていた。けれどそれは、所詮分かっていた「つもり」だったに過ぎなかった。
 確かに、自分の境遇は恵まれたものではなかったかもしれない。他人から見れば不幸な幼少時代を過ごしたのかもしれない。
 けれど、フェイトはそれを埋め尽くすほどの暖かさを知った。多くの人に支えられ、自分がひとりではないことを教えられた。
 人はいつだって自分の幸せに気付いていない。どれほど報われているかを、知ろうとしない。
 それは堕落だ。
 慢心に溺れた弱い心。己の幸運に頼りきった、ただの馬鹿。
 そして、昔の自分自身。
 幸せに溺れていた。ありもしない未来に縋っていた。その驕りが、ひとりの命を奪った。自分の過信が、ひとりの幸せを永遠に失くした。

513 :赤字(7/10):2008/03/09(日) 00:57:03 ID:YVsokivi
 だから、これは償いなのだ。決して許されることのない罪を背負ったまま、悪魔と生きること。この身の続く限り戦い続ける事。それが、自分に科した終わることのない償い。
 あの日から泣く事をやめた。自分を責める事も。
 ただ、忘れない。
 悪魔の影に散った人々を。涙を零す人々を。自分の甘さ故に、失くしてしまったものを。
 決して、忘れない。
 ―――瞼を開く。
 足を踏み入れたその時よりも、さらに濃厚となった暗い気配。いつの間にか、部屋を深い闇が覆っていた。
 遠くに聞こえていた子供達の声も、市場の喧騒も、もう聞こえなかった。重い沈黙の中に、フェイトはひとり立っていた。
 反動を付けて扉から身を起こす。
 人の住む世界を、不吉な闇が塗り替えていく。その部屋はもう、見知らぬ別世界へと姿を変えていた。
 抑えようのない感情が湧き上がる。それは、人間の本能の奥深く刻み込まれた原初の恐怖だった。
 幾度となく悪魔と相対し、悉くを打ち倒してきたフェイトですら、その恐怖に慣れる事はない。ただ、それに耐える方法を身に付けただけだ。それが人間という矮小な存在の限界だった。
 バルディッシュを握り締め、フェイトは身体の末端神経の先まで魔力を巡らせる。
 闇の恐怖を飲み込み、身に絡みつく淀んだ空気を振り払うように。フェイトは深く息を吸い、吐き出す。
 その時だった。

 ずるり、と。

 床に生まれた一際深い闇の影から、一体の木人形が這い出した。フェイトを優に超える体躯は、玩具とするにはあまりに大きい。
 顔に当たる部分には表情の無い不気味な仮面が取り付けてある。そして、人形には持ち得るはずのないおぞましい生気。
 それは闇の具現だった。

514 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 00:57:04 ID:gUh9nUw6
支援

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 00:57:10 ID:BpiUBI8e
名前欄に#1945を入れると、
トリップ ◆J7qCZtZxmc が使えます。

516 :赤字(8/10):2008/03/09(日) 00:58:11 ID:YVsokivi
 下級に位置する力無き悪魔は、確固たる実体を持っていない。
 それらが地上に出現するためには、何らかの器物や動物を依代としなければならないのだ。フェイトの眼前に現れた木人形は、紛う事なき悪魔の器だった。
 まるで操り人形のように佇む姿に力は感じられない。一見すれば、与し易いただの木偶に思われた。しかし、フェイトに一切の油断は無かった。
 不意に人形の身体が動いた。何かに吊り上げられているかのように、ひどく不自然で緩慢な歩み。ぎしぎしと軋む関節を動かして、人形はフェイトへと歩み寄る。
 ありはしないというのに、仮面の眼孔がフェイトを貫いた。
 真っ向から立ち向かうように、フェイトは人形の前に悠然と立っていた。
 やがて、一足の間合いを挟んで2者は相対した。
 一瞬の静寂。
 先に動いたのは木人形だった。
 先程までの緩慢さとは比べ物にならない、獲物を前にした獣のように俊敏な動き。人間には有り得ない奇怪な形に関節を曲げ、錆びた短剣を握った枯れ木の腕が振り上げられる。
 一呼吸にも満たない間に振り下ろされた凶刃はフェイトの身体に深く刺し込まれ、赤い鮮血が噴き上がる―――はずだった。

「女の子には優しく、って教わらなかった?」

 操られた人形の腕が落ちるよりも早く、金色の魔力弾が人形の頭を吹き飛ばした。
 フェイトの揶揄と共に、木片を派手に飛散させて人形が崩れ落ちる。床にこぼれた短剣が甲高い金属音を響かせた。
 倒れ伏した人形は灰となり、やがてその灰も跡形無く消える。まるで、そこには最初から何も無かったかのように。
 命の絶えた悪魔がその残滓を人の世に残す事はない。映像媒介に映る事もまた、同様に。結果、管理局は悪魔の存在を認めるに足る証拠を得られずにいた。
 3年の時を経て尚、未だに管理局が有効な対策を行えていない理由のひとつだった。
 その明確な理由は分かっていない。ダンテに言わせれば「シャイなんだろ」とのことだが、フェイトが納得するような理由でないことは言うに及ばない。
 しかしフェイトが推測するとすれば、悪魔はきっと<幻想>でなければならないからだ。
 人間は、自分で理解出来ないことを認めない。この世の全てに明確な<存在>を求める。形あるものに、目に見えぬ物に、想像の産物にさえ。名を与え、存在を確立する。
 自らの住む星に。星の漂う広大な領域に。時の流れに。時の創り上げた空間に。
 貪欲にこの世の全てを理解しようとする。理解出来ないモノを失くそうとする。
 だからこそ、<悪魔>は本当の意味で人に理解されてはならないのだ。その存在は、常に人の空想であり、幻想であり、悪夢で在り続けなければならない。人は理解出来ないモノにこそ恐怖を抱くのだから。
「宇宙」と名付けた広大な無の世界に、人はいつしか足を踏み入れた。
「次元」と名付けた無限の時の世界を、人はいつしか渡る術を手に入れた。
 人間は無限の可能性を持っている。全てを乗り越え、手中に収め、己の糧と為す貪欲な可能性を。
 不明の事象に存在を与え、全てを解明する力を持った存在。
 故に、悪魔は人間に理解されてはならないのだ。

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 00:58:43 ID:dI8hqu+D
支援
スタイリッシュたーいむw

518 :赤字(9/10):2008/03/09(日) 00:59:03 ID:YVsokivi
 悪魔はすでに<名前>が与えられている。ならば、いつしか人は悪魔という存在を理解してしまうかもしれない。悪魔すら飲み込み、糧としてしまうかもしれない。
 人間の可能性の力に恐怖した古の悪魔は、全てを理解される前に人間を滅ぼそうとした。可能性が可能性であるうちに握り潰そうとした。
 そして―――人の可能性に魅せられた一人の悪魔の前に、打ち倒された。
 人が悪魔を恐れるように、悪魔もまた、どこかで人を恐れている。
 二者にあって、しかし違うのは、その恐怖を<理解>できるかどうか。
 その力はきっと、人間だけに許されたものだった。強大な存在に、闇の存在に恐怖し、泣き叫び、しかしそれを理解しようとする。
 それは決して相成れないはずの真逆のもの。だが、その真逆を含有しているからこそ、人はどうしようなく強いのだ。
 人は己の弱さを理解した上で、ならそれをどうすればいいのかと方法を探す。
 質量兵器を創り、魔法を見つけ出した。
 それは<悪魔>と戦う術となる。
 血と記憶の奥底に刻まれた恐怖は、気付かぬ内に悪魔を<理解>しようとしていた。立ち向かう手段を探していた。
 そして今、フェイトの手にはそれがあった。魔法と名付けられた奇跡の具現。人間の見出した光の力。
 ようやく<悪魔>を理解する時が来たのだ。
 その事実に抗うように、幾体もの木人形が姿を現す。広いとは言えない室内を埋めつくすように、一体、また一体と。
 動揺も無く、フェイトはその光景を眺めていた。
 まだ、人は弱い。悪魔に容易く殺されてしまう存在だ。しかし、それもやがて過去となるだろう。時の流れが止まる事はない。多くの犠牲の先で、人はきっと力を手に入れる。悪魔を理解し、それと戦うための力を。
 それはきっと、質量兵器でも魔法でもない。もっと別の、形の無い力。その力を手にした時、人は深き闇を祓うことが出来るはずだ。
 だから、それまでは。

「私が相手をしてあげる」

 滾る光を紅瞳に宿し、フェイトは毅然とバルディッシュを構えた。ばちりと紫電が奔り、金色の閃光が刃を生む。それは魔力で形作られた大鎌だった。澄んだ光の刃が、深く暗い闇の中に暖かな光を差し込んだ。

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 00:59:05 ID:NpddqATu
支援

520 :赤字(10/10):2008/03/09(日) 01:00:06 ID:YVsokivi
 光と闇。
 それはコインの裏表のように、決して切り離す事は出来ない。
 交じり合うことはありえない。潰し合うことでしか存在しない。
 だから、争う理由はそれで十分だった。そこに感情は挟まない。
 憎しみは光を暗く染める。
 掲げる正義は闇の前では妄信に過ぎない。
 それはそうある。
 だから戦う。それだけだった。
 フェイトは紅の瞳で人形を射抜く。
 人形は瞳のない眼孔をフェイトへ向ける。
 多くの人が犠牲となった。何度も当たり前に繰り返される日々の中で、いつかこの身も影に散るだろう。やがて死んでいく人間なんてどこにもいない。そこにはただ、今を生きる人間がいるだけだ。
 その先の未来に、いつか、きっと―――。
 けれどその目に希望はなく、しかしそこに絶望はない。
 ただ今を生きるために、フェイトは床を蹴った。




 to【5】





521 :赤字:2008/03/09(日) 01:00:57 ID:YVsokivi
 終わり。
 というわけで、急ごしらえですがFMC【4】お送りしました。
 相変わらず説明とか御託ばっかで申し訳ないorz
 スーパーダンテタイム? 俺にはなんのことだかさっぱりわk(ry
 スーパーフェイトタイム? 俺には(ry
 さあ、俺にとっては鬼門でしかない戦闘の時間が近づいてきましたよ、っと。
 ここに投下させて頂くようになってから、自分の稚拙さに気付かれされました。
 文章はもちろん、話の展開だとかキャラの厚みだとか。
 上手い人のを見ると自分のあまりの酷さに泣きたくなるのよね。危うく放りだしそうになった。
 でも頑張ります。(´・ω・`)
 お付き合いありがとうございましたー。



522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 01:38:44 ID:MmfTzWIW
>>521
自分のペースで頑張るのが吉かと
寝る前にスタイリッシュな気分になれたので感謝するぜ
とにかく乙でした

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 01:42:31 ID:VEnqyGWE
>>521
乙、最高にクールだったぜ

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 01:48:36 ID:3vHZhE9C
GJ、でも気になったことが一つ
>>518
真逆←これ「まぎゃく」じゃないよ、はっきり言ってそんな読み方ないし、そんな日本語存在しない。
    「まさか」って読むんだよ意味は、よもや。

正反対って書くのが正解だ。


525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 01:59:15 ID:UgZph3T5
>>524
goo辞書では、新語として「まぎゃく」で引っ掛かるけどな
正反対と同じ意味の言葉として

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 02:22:22 ID:NpddqATu
GJ!
戦闘シーンの描写は難しいですしね
じっくり書き進めてください

>>524
言葉はなべて人が作るもんだ
こういう新語とか結構あるらしいよ?

527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 02:29:51 ID:VgmvV2Yl
>>524
真逆 まぎゃく

「正反対」の意味の新語

2002年〜2003年ごろから使われ始め、2006年現在、すでに多くの人がこの言葉とその意味を知っていると思われる。
(はてなダイアリーより)


むしろまさかと読む例をほとんど見ないな。
月姫でちらっと出てきたくらいしか見たことない


528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 03:56:37 ID:hkqUo2y4
本来文法的には
 真(ま:訓読み)+逆(さか:訓読み)
な前後漢字の読みが音音または訓訓が正しいんだけれど、平成に入ってからは
 真(ま:音読み)+逆(ぎゃく:訓読み)
みたいな音訓または訓音みたいな読み方が新語として文科省公式認定されているのが
増えて来ているからね。

529 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 03:58:24 ID:hkqUo2y4
>>528間違えた。
 真(ま:訓読み)+逆(ぎゃく:音読み)
だったわ。

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 06:24:17 ID:/XBNzOJJ
>>524
しっかり存在してましたと言うね
知ったか乙

531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 06:39:16 ID:WmjtIW+C
@30

532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 06:39:43 ID:WmjtIW+C
暇そうなお前らにいい懐かしい動画を
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2574983

533 :魔法少女リリカルなのはStylish:2008/03/09(日) 08:40:01 ID:6DeLQIkI
最近DMCのクロスが増えて歓喜の極み。
ふう、これで最近執筆そこそこにDMC4をやり込んでるのばれても問題ないぜ。

>FMC
今回はフェイトサイドのお話でしたね。
なんていうか、人に知られていない影で戦う人間の孤独な決意というのが感じられてカッコよかったです。
ダンテは決して口にしないけど、フェイトのような信念で戦っているのでしょう。
いや、もっとおちゃらけてはいるだろうけどw
新しい謎が増えて話が展開する中で、ヒントになりそうな話も出てダンテサイドのキャロとの出会いとは別に物語の始まりを感じさせます。
次回、いよいよスタイリッシュバトルってことで期待。
まあ、マリオネット如き? レッドオーブで強化しまくったダンテの強くてニューゲームのようなフェイトの敵じゃないし?
美少女無双か、あるいはダンテ無双を想像しながら正座して待ってます。

534 :LMS:2008/03/09(日) 12:46:53 ID:qIbdWfF1
皆さんおはようございます、LMSです
昨日は用事で五話を投下できずスミマセンでした
でも、FMCはつい徹夜中に携帯で読んじゃいました。フェイトの信念にシビれたー
次回はスーパーフェイトタイムでしょうか、超期待してます

というわけで、昨日投下できなかった五話を1時から投下しようと思うのですが、大丈夫ですか?

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 12:48:20 ID:x/lw5Q56
支援

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 13:01:36 ID:wRFfbDif
支援

537 :LMS:2008/03/09(日) 13:02:57 ID:qIbdWfF1
では行きます
支援、お願いしますぜ!




Lyrical Magical Stylish
Mission 05 Rock Days



「イィィヤァァ!!」
「ぶち抜けぇ!!」

 ダンテのスティンガーミサイルの如き刺突が兜の割れたブレイドの脳天を一撃の下に刺し貫き、爆砕する。
その硬直を狙った二体目のブレイドは、なのはの放ったディバインバスターの直撃を受け、そのエネルギーに耐え切れなかったか、溶けるように消滅していく。

「GAAAAAAAAAA!!」

 二体を犠牲に二人に生まれた僅かな隙、その隙を逃すまいと、残る一体のブレイドが地面をぶち抜いて、地中から空中にいるなのはめがけて疾風の如き勢いで迫る。
だが、そんな決死の特攻も全てダンテとなのはの掌の上で踊らされているのだということに、残念ながらブレイドは最後まで気付くことはなかった。

「ハッ、見え見えだぜ?」
「もうちょっと考えたほうがいいよ?」

 背中に目がついているかのような正確無比な銃撃がなのはを狙った爪を腕ごと吹き飛ばし、その衝撃で体勢が崩れたブレイドに、なのはの一撃が炸裂する。
強烈な魔弾は狙いたがわずブレイドの頭を直撃し、勢い余って大地に強く叩き付けた。

「やれやれ、毎日毎日律儀なことだ」
「ホントです。ちょっとぐらい休ませてくれてもいいと思うんですけどね」
「全くだぜ」

 最後のブレイドを撃破したなのはは、ダンテの隣に降りてくる。今回も二人は悪魔の群相手に傷一つ負わない完勝を見せていた。
最初の方こそ、慣れない共闘にいらぬ傷を負ったりすることもあったが、今では完璧なコンビネーションを見せるまでに至っている。
 ダンテの言うとおり、毎日毎日現れる悪魔に体力や魔力は削られるものの、いざ魔界に行ったときに必須となるコンビネーションをここまで高められたのだから、差し引きで言えば大幅なプラスであろう。

「今日はこれで全部みたいですね」
「そうだな、周囲の瘴気も消えたみたいだし、今日はこれで打ち止めだろ」

 ダンテはリベリオンをギターケースに仕舞い、なのはもまたバリアジャケットを解いて、完全にこの場での戦闘が終わったことを再確認する。
ダンテとなのはの邂逅から三日、ブレイドやフェティッシュ、デス・シザースといったダンテ曰くある程度上等な連中が割と頻出するようになっていた。

「ふぅ……」
「お疲れかい?」

 疲れた様子のなのはに意味もなくニヤニヤしながら、ダンテは側にあった自動販売機で缶コーヒーを買い、一本をなのはに向って放る。
なのははそれを受け取り、ブラックであることに顔を顰めながらダンテに聞き返した。というか、普通疲れている相手には甘いコーヒーではないのか。

「ダンテさんは疲れないんですか?」
「ヘイ、この程度で疲れてたら魔界になんて行けないぜ」
「うー……努力します」

 口を尖らせて言う。ブラックコーヒーの苦さにか、体力面においては圧倒的に劣る自分への苛立ちか。おそらく両方であろうが。
そんななのはに、ダンテは苦笑しながらもガラじゃないアドバイスなんぞをしてみる。

「なのは、お前さんはもう少しペース配分を覚えな。全力で戦い続けてたらあっという間にヘバっちまうぜ」
「ダンテさんにそれを言われるなんて……」
「俺はいいんだよ、俺は」

538 :LMS:2008/03/09(日) 13:04:03 ID:qIbdWfF1



 どこかコントじみたやり取りも大分板についてきたようで、なのははダンテのリアクションに一々腹を立てることもなくなっていた。
最も、ダンテにしてみればそれは少しばかりつまらないことなのだが。

「もういいです」
「Huh? そうかい」
「はぁ……帰りましょう」
「だな」

 二人の共闘が始まってから三日、ダンテはその間高町家に居候という形を取り、なのはとともに海鳴に出現する悪魔の掃討に当たっていた。
ダンテ曰く管理局のちょっかいも最初の二回を除いて行われてはいない。なのははクロノやフェイトのことが気がかりだったが、ダンテは気分良さそうだった。

「敵、強くなってますよね」
「そうだな、最初に比べりゃ上等な連中が出てきてる。もうすぐかな」
「そうですか……後どのくらいか、分かりますか?」
「さあなぁ、まだわかんねーな」
「そうですか」

 ダンテはいつでも構わなかったが、なのははもう少し時間が欲しかった。
コンビネーションこそかなりのレベルまで上がってきているけれど、なのは自身の戦闘力という面から見れば、大して成長していないことが自分でも痛感できるからだ。

「……私、強くなってますか?」

 それでも気になるのはしょうがないと言うべきだろうか。なのはは多少不安げにダンテを見上げ、聞く。
なのはからすれば当然の疑問だが、ダンテにとってはなのはがこんなことを言い出すのはひどく意外だったようだ。

「ヘイどうした? 今さら臆病風にでも吹かれたか?」
「そんなんじゃないですけど……気になるじゃないですか」
「そんなもんかねぇ。吹き飛べとかぶっ散れとかぶち抜けとか言ってるガキからは想像も出来ねーな」
「……そんなこと言ってましたっけ」

 記憶がないが、確かにさっきも止めを刺す際にそんなことを言った気もする。ダンテはさも面白おかしく感じているのか、腹を抱えて笑いながらなのはの頭に手を置いた。

「仮に、足手まといだから諦めろって言ったらお前は諦めるか?」
「まさか。魔界に行く日までに並んでみせますよ。一度決めたことを諦めるほど、私人間出来てないんです」
「クックック、本当に面白いぜお前。まあそうだな、その日が来たらプレゼントを一つやろう。それまで頑張りな」
「ダンテさんからのプレゼントですか……楽しみにしてますね」
「ハッハッハ、欲しけりゃもうちっと頑張りな」
「分かってますよ」

 頭に置かれたダンテの手を無造作に払いのけつつ、なのはは決心を新たにした。その顔には、隣で歩くダンテが浮かべるような、大胆不敵で且つ凶悪な笑顔が浮かんでいたとか。



「プレゼントかぁ……何くれるんだろう」

 夜、自室でぼんやりと考え事。ダンテは今日も飽きずに士郎と酒盛りをしている。
そんな狂乱の宴に参加する気はさらさらないなのははダンテを放置して自室で休んでいた。
「ダンテさんがまともな物くれるとは思えないけどなぁ……」

 それでも、楽しみではあった。
 ベッドにうつぶせになって色々想像をめぐらしていると、携帯電話が慣れた着信音を響かせる。

「……アースラ? 誰だろ」

 着信画面を見てみると、アースラからの電話だった。おそらくクロノがまた何か言って来るのだろう、あるいはフェイトが説得しようとしているのかも知れない、なのはは渋々電話を取る。
疲れているが、無視して何度もかけられ、安眠を妨害されるのは避けたかった。

539 :LMS:2008/03/09(日) 13:04:56 ID:qIbdWfF1


「もしもし?」
「なのは? 良かった、もう寝てるかと思った」

 だが、聞こえてきたのはクロノでもフェイトでもない声だった。その声に覚えのあったなのはは多少驚きつつ、返事をする。

「ユーノ君?」
「そうだよ」
「どうしたの?」
「エ……じゃない、クロノから色々聞かされたよ。また何かやらかそうとしているらしいね?」

 苦笑を感じさせるユーノの声。どうやら、ユーノもまたクロノに言われてなのはを説得しようとしているらしい。

「あー……まあね」
「良かったらでいいんだけど、詳しく話してくれないかな」
「うー……ゴメン。ぶっちゃけちゃうと、今回のことはユーノ君には関係ないし、巻き込んじゃうから」

 どうしたもんかと少しの間逡巡したが、やはり話さないほうがいい。なのははそう決断する。

「やっぱりそうだよね」
「ゴメンね」
「ううん、大丈夫。なのはがそう言うときは何言っても無駄だって分かってるし」
「あははは……」

 ユーノもまた、まともに説得する気はなかったらしい。あっさりと折れてくれたことに余計な体力を使わなくて済むとなのはは安堵する。

「それでも、手伝えることってないかな?」
「うーんと……手伝ってくれるなら助かるけど、やっぱりいいよ。ユーノ君はユーノ君の好きに動いて。私たちがやってることは管理局から見ればいけないことだし、それに巻き込みたくないから」
「そうか……」

 ユーノの助力は確かにありがたい、けれど、何の関係もないユーノが犯罪者になる可能性があることをさせたくはなかった。
予想はしていたのだろうが、それでも残念そうな声色になのはは慌てて何かないかと考える。そして閃いた。

「……あ、じゃあさ」
「ん?」
「治癒魔法、教えて」
「……唐突だね」
「今閃いたからね。この先必要になりそうだけど、クロノ君には聞けないし」
「それもそうか」

 なのはは治癒魔法を使えない。知ってる中で使えるのはクロノとユーノぐらいであるが、当然ながらクロノには聞けない。
だが、魔界に行くことになったなら当然ながら傷を負うことが考えられるし、その傷を放置したまま連戦するほどの体力はなのはにはない。

「……分かった。いつがいい?」
「明日にでも。朝早く魔法の練習してるから、その時がいいな」

 なのはは早朝訓練の時間と場所を告げて、二人の通話は切れた。





 なのはは朝学校に向かい、ダンテはひとしきり家で士郎や恭也と本人曰く遊んだ後、街をフラフラ散歩する。悪魔が昼間に出ればなのはは学校を抜け出してダンテと共に戦い、出なければ授業中は寝て過ごす。
その後、ダンテがなぜか学校に迎えに来て一緒に帰り、悪魔が出るまでもしくは夕飯までみっちり組み手。それ以降、悪魔が出るまでは家でなのはは休みつつ、ダンテは酒盛りをしつつ待機という生活が続いていた。
 ちなみに、深夜に出た場合はダンテ一人で戦うことになっていた。
最初こそ深夜は出なかったものの、ここ最近は毎日のように出ており、人界と魔界を隔てる境界が薄くなってきたことを如実に表していた。

540 :LMS:2008/03/09(日) 13:05:50 ID:qIbdWfF1


「さて……今日はどこに行くかな」

 そんなわけで、なのはが学校に行くのを見送った後、士郎と恭也をボコボコにし、気分のよくなったダンテはあらかた把握したこの街の地図を頭に思い浮かべながら呟く。
そろそろ、門を開いても大丈夫そうな場所を検討しないといけないのだが。

「うーん……どこもダメそうだな、おい」

 やはり、街中に開いたらどこで開いても被害が大きくなりそうである。とすれば海上しかないのだが。

「気が乗らねーなぁ、帰ってきたときに海に落ちるのは勘弁だぜ」

 どこか無人島でも付近にあればそこが一番いいのだが、臨海公園から海を眺めてみてもそれらしきものは見えなかったし、なのはや士郎に聞いてもそんなものは近くにないと言われている。

「……しょーがね、海上にすっか」

 ダンテは渋々決定し、臨海公園へとやって来た。確か、モーターボートの貸し出しを行っていたはずだ。
ギターケースの奥底に虎の子の札束が入っていることを確認し、ダンテは貸しモーターボート屋へと歩き出す。

「おいオヤジ、船一艘売ってくれ」
「は? 何言ってんだ兄さん」
「俺は物分りの悪いやつが嫌いでね。なに、誰もタダでとは言ってねーよ、コイツでどうだ」

 どがっ! とテーブルに叩き付けた札束の山。少なく見積もっても、モーターボート三艘は優に買える金額だろうか。
オヤジは今までに見たことも無い金の山に目が飛び出るほど驚いているようだ。

「……一艘でいいのかい?」
「ああ。ただし、いつ俺が来ても最高の状態で出れるようにしとけ」
「お安い御用だ。毎度アリ」

 ダンテのよく知る情報屋に近い臭いを感じ、顔を顰めながらも、このタイプの人間は仕事はきっちりこなすだろうと思い、ダンテはこれ以上用はないと踵を返す。
さっさと翠屋に行って口直しのパフェを食べなくては。
 
「じゃあな。そのうちまた来る」
「ああ、兄さん。船の名前はどうするよ」

 背中にかけられた声に舌打ちするが、車やバイクと違って船は名前をつけるもんだということを思い出す。
せっかく買ったんだし、派手にぶちかますことになるだろうから、景気付けに最高にクールな名前をつけてやるのも悪くない。

「あー……そうだな、Devil May Cryにしといてくれ。出来る限り派手に、ロックな感じでな」

 サラサラと紙に綴る。悪魔も泣き出す船、ダンテとなのはが魔界に行く際に使うにはふさわしい名前だろう。

「デビル・メイ・クライ、ね。確かに承ったぜ。ところで兄さん、コイツはどー言う意味なんだ?」
「……悪魔も泣き出す、そんな意味だ」
「へぇ……ハハハ、確かに兄さんに睨まれたら悪魔も泣き出すかもな」
「こんないい男捕まえて失礼だなオイ」

 門を開くための足は確保。手は既にダンテの手中にある。後は機をみて飛び込むだけだ。
ダンテは今度こそスッカラカンになった財布を情けない顔で見つめ、翠屋にツケで食わせてもらうことにした。




 カッ、カッ、カッ……定期的に黒板から聞こえてくる堅い音と、教師の説明の声のハーモニーががなのはの眠気を誘う。
今日もまたダンテにひどくしごかれることだろう、そう考えたなのはは眠気に逆らわずに堕ちていく。
 そして―――

541 :LMS:2008/03/09(日) 13:06:23 ID:qIbdWfF1



「…………」
「せんせー?」

 チョークを握る手がプルプルと震えている。最近急激に素行が悪化したなのはだが、優しさに定評のある担任は何か事情があるのだろうと随分見逃してきたつもりだった。

「すー……すー……」

 だが、やはり目に余る。小学生からこんな調子で行っては、中学高校とどうなるか分かったものではない。ここは、やはりビシッと決めるべきだ。
最初のほうはうつらうつらしながら必死に耐える様子を見せていたなのはだが、ここのところは遠慮も何もあったものではなくなっていた。
 授業の開始の起立、礼、着席のときは回りに起こされ渋々起き上がり、着席の瞬間眠りについている。終わりの時は起きないことが多々。
そのくせ、突然授業中に立ち上がって

「先生、トイレに行ってきます!」

という完全に事後承諾の発言を残し教室から逃走、そのまま数十分帰って来ないことも数度。いくらなのはたちの担任がおおらかだと言っても、物には限度というものがあるのだ。

「……いいですか、皆さん。皆さんもこれから先、中学高校となると授業で寝てしまうことはあるでしょう。先生もありました」

 プルプル震える手でチョークを握り締めながら、担任は児童たちに向き直る。その顔を見た数名が小さな悲鳴を上げたことなど、これからすることに比べれば瑣末なことだ。
手のひらの中でバキャッ! と音を立ててチョークが二つに割れる。それを見た児童たちが後ずさりしたのも、これからすることに比べればどうでもいいことだ。

「ですが……やはり授業中に寝るのはいけないことです。どうせやるならもっと隠れる努力なりをしないといけないのです」

 完全にブチキレた声色をしている。光が眼鏡に当たって目が外から窺えないのも、それを助長している要因であるのは間違いない。

「せ、せんせー?」
「覚えておきなさい……度を超すと、こうなるんですっ!!」

 教師の右手が閃く。短くなったチョークは本来の目的を忘れ一筋の閃光と化し、無防備に晒されたなのはの頭部へと吸い込まれるように突き進む。
 だが、それより早く、慣れた感覚にカッと目を見開いたなのはがいた。


パキィン


 チョークの砕け散る軽い音がする。

「Sweet……Baby!!(最高だぜ、ベイビー!!)」

 咄嗟に振り抜いたのはもちろんレイジングハート―――ではなく、ただのものさし。
ダンテのリベリオンよろしく振り抜いた後肩に担ぎ、椅子と机、そして机に広げてあった二時間前の教科書の上に足を乗せて、なのはは最高の笑顔で言い放った。
もちろん、左手は手招きを忘れていない。

「…………」
「…………」

 時が止まった。当然だが。周りの児童たちはポカーンと口を開け、唯一なのはの隣に座っていた男子だけがなのはの打ち抜いたチョークの破片を浴びて顔を抑え蹲っている。

「……高町、さん?」
「あ、あは、あはは、あはははは……」

 何が起こったのかを理解し、なのはは笑うしかなかった。

「廊下に……立ってなさあああああああああああい!!!!!」
「ごめんなさーーーーーいっ!!!!」

 廊下におっぽりだされるという初めての経験をして溜息をつく。そして、聞こえてきた声に更に溜息をついた。

542 :LMS:2008/03/09(日) 13:10:13 ID:qIbdWfF1


「Cool. Bravo. Abusolute」
「……レイジングハート、それ、褒めてるの?」
「Of course」
「…………」

 ダンテとの訓練は着実に成果を上げているようである。




「Let's Rock!」

 シン・サイズを三体纏めてぶち抜いた魔弾が、軌道を変えて地中から飛び出してきたブレイドを叩き伏せる。

「イィィィヤアアァ!!」

 その隙を逃さずにダンテの兜割がブレイドを両断。悲鳴を上げて土くれに還るブレイドにはもはや一瞥もくれず、ダンテは次なる相手へと走っていく。 

「ハアッ!!」
「Bingo!」

 斬り上げで上空に吹き飛ばしたところになのはの魔弾が炸裂し、哀れなヘル・スロースが元の砂となって大地に降り注ぐ。
真下にいたダンテは、砂の嵐を受ける前にもう一体のヘル・スロースの元へ移動しており、剣が分裂したかのような連続刺突で反撃の暇を全く与えずに撃破。
そのまま剣を突き刺し、剣を軸にコマのように回転して周囲の敵を薙ぎ払う。一通り吹き飛ばした後、遠目から炎を吐こうとしていたフェティッシュに向けて突撃。それを邪魔しようとするヘル・プライドと斬り結ぶ。

「Rock it!!」

 ダンテがヘル・プライドやフェティッシュを相手にしている背後から襲いかかろうとしていたアビスをなのはが放ったディバインバスターが焼き尽くし、放り投げられた鎌が哀れな悪魔に直撃する。

「ハッハァ!!」
「Blast!!」

 止めとばかりにダンテが炎を纏う拳を大地に叩きつけ現界した灼熱地獄に、上空から無数の白光が槍と化して突き刺さる。
白い槍に縫い付けられ、地獄の炎で焼かれた悪魔たちは灰すら残さずに消滅していった。

「Too easy!」
「……ヘイヘイなのはよぉ、さっきから俺の台詞取るんじゃねーよ」
「え、あ、あのー……」

 なのはは上機嫌に決めポーズまでとったりしていたが、消えゆく炎の中から出てきたダンテはいまいち消化不良といった感じであった。
それもそのはず、先ほどまでから言おうとしていた台詞を全てなのはが取っていたのだから、スタイリッシュを標榜するダンテにとっては余り面白い事態ではない。

「そーいうの、嫌いなんじゃなかったのか?」
「……つい勢いで」
「まあ……いいんだけどよ」

 なのははまたやってしまったと自己嫌悪に陥る。最近、ダンテの影響のせいか、学校でも時々口走ってしまうのだ。

「……ダンテさんのせいですからね」
「ハッハッハ、いい傾向じゃねーかよ」
「絶対そんなことないですっ! 友達にも引かれるし、やめろって言われるし、私だってやめたいですよ!」

 思わず口走った台詞を聞いた友人の反応は例外なくドン引き。なのははそのたびに悔い改めようと誓うのだが、どうしてもテンションが上がると言ってしまうようだ。

「ユーモアを理解しない友人たちだな」
「普通の友達と言ってください」

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 13:10:16 ID:vCTpyHaz
支援

544 :LMS:2008/03/09(日) 13:11:01 ID:qIbdWfF1


 なのはは半眼になって呻く。なのはみたいなごくごく普通の小学生がいきなり「Com'n winp!(来な、ノロマ野郎!)」なんて口走ろうものなら、意味のわかる人も分からない人も例外なく引くに決まっている。
ちなみに、言ったのはドッジボールの時間。ボールを持った男子相手に言ってのけた。
 さらに間の悪いことに、なのはには英語を理解できる友人がいる。アリサは始めてなのはが言ったのを聞いたとき、目をつり上げて割と本気で説教した。
 あのときのアリサは結構本気で怖かった、なのはは後にすずかに語っている。

「今日は終わりですか?」
「多分な」
「じゃあ、帰りましょう」
「そうするか」

 ダンテは武器を仕舞い、なのははバリアジャケットを解く。一連の動作は、戦闘が終結したことを知らせる二人の間の取り決めみたいになっていた。





「なのはさぁ、最近また何かやってるでしょ」
「え……えーっと、その……」
「で、また言えないと」
「う……ゴメン」

 喫茶翠屋、店外に設置されたテーブルに、なのは、アリサ、すずかの三人が座っている。そこで、最近授業中や日常生活での様子がおかしいなのはにアリサが詰め寄っている場面である。

「まあまあアリサちゃん」
「わかってるけどさ」
「ゴメンね」

 以前、PT事件のときも似たようなやり取りがあったのだが、今回は輪をかけて二人は心配をしている。何せ、なのはの言動が急激に悪化しているのだから。
もっとも、その元凶は事件というよりは近く関わっている人間の影響なのだが、そんなのを二人が知る由もなく。

「ヘイ、お嬢さん方。相席させてもらっていいかい?」

 平和なテーブルに突如現れた赤いコートを纏った大男。なのはは愕然とし、アリサとすずかは状況についていけず呆然としている。
なのはに悪影響を与えまくった元凶、ダンテがパフェを片手に佇んでいた。

(ちょっと! 何しに来たんですか!?)
(周りを見てみな。混んでるんだよ)

 なのはは思わず念話で聞いてしまう。随分キツイ口調だったが、ダンテの言に渋々周囲を見回すと、中も外もダンテの言うとおり満席だった。
 ならば、知った顔のいるテーブルにお邪魔するというのも仕方のないことかもしれない。なのはは嫌々ながらダンテを席に通す。

「あ……この前なのはを迎えに来てた人だ」
「そういえばそうだね」

 なのはにとって不幸だったのは、ダンテ自身は覚えていなくても、アリサとすずかはダンテのことを覚えていたことだった。
それもそのはず、三人で帰ろうとしたら校門のところにいたこの男がなのはを迎えに来たと言い放ったのだから。
結局なのははダンテと共に帰り、二人はそのことについて随分議論を交わしたりした。激論だった。曰く、彼氏。ありえない、知人。それこそおかしい。等々。

「えーっと……はぁ、この人はダンテさんって言って、お父さんの昔のお友達なの。それで、今はウチに泊ってるんだ」

 なのは、もうどうにでもなれ。まあ、この二人がいるなら余り妙なことは言わないだろう。多分。凄く不安だが、こうなってしまったら変に追い出すのもおかしい。

「そうなんだ」
「うん。ホラ、ちょっと見た目が怖いじゃない? だからこの間は言わないほうがいいかなって思って……」

 ダンテが迎えに来た翌日、なのはは随分問い詰められたものだ。結局逃げ回って答えなかったツケがここで回ってきた。

545 :LMS:2008/03/09(日) 13:12:54 ID:qIbdWfF1



「ふーん?」
「な、なに?」
「いやまさか、なのはにこんな大きな彼氏が出来るなんて思ってもいなくてね」
「ちょ! アリサちゃん!?」
「Easy does it. 落ち着けよ。詳しく聞かせてくれ」
「ダンテさん!!!」

 ドガン! とテーブルが割れる勢いで手を叩きつける。衝撃でダンテのストロベリーサンデーが一瞬浮いた。

「ヘイヘイ、そう怒るなよ」
「……誰のせいだと」
「それよか、そっちの二人は紹介してくれねーのか?」
「……アリサちゃんとすずかちゃん。私の親友だから、ちょっとでも怪しいそぶり見せたら本気で怒りますからね」
「アリサ・バニングスです」
「月村すずかです」
「ご丁寧にどうも。俺はダンテ、いつまでこの町にいるかはわからねーが、一つヨロシク」

 二人の挨拶に、ダンテは芝居がかった会釈で返す。なのはは本気でとっとと失せて欲しいと思ったが、親友二人はそれを許してはくれないようだ。

「それでそれで、なのはとはどういう関係なんですか!?」
「あー……そりゃー」

 いつの時代も女の子の興味はこの話題が一番なのだろうか。ダンテは困ったようになのはを見る。なのはは半眼でダンテに対して釘を刺す。

「妙なこと言ったらほんっきで怒りますよ」
「なのはは黙ってて。是非ホントの事を教えてください」
「ホントってなぁ……照れるよな、なのは?」
「キャーやっぱり!」
「ダンテさんっ!!!!!」

 なのは激怒。ダンテちょっとビビる。やはり、女の怒りには勝てそうもない。ダンテは本気で、まだプレゼントであるあれを渡していなくて良かったと思った。
この辺一体が吹き飛んでてもおかしくない怒りようだ。

「オーライ、俺が悪かった。だから落ち着けよ」
「なのはー」
「うう……」

 二人でいるときならまだここまで怒鳴ったりはしなかっただろう。
周囲の客もなんだなんだと好奇の目を向けてくるし、喉は痛いし、なぜかなのはが悪いみたいになってるし、踏んだり蹴ったリとはこのことである。

546 :LMS:2008/03/09(日) 13:13:33 ID:qIbdWfF1



「……そういえばダンテさん、さっきなんとおっしゃったんですか?」
「さっき?」
「ほら、英語で」
「ああ、『Easy does it』落ち着けよって意味だ」
「なのはがこの間言ってたね」
「ちょ! アリサちゃん!?」
「そりゃもう、ダンテさんにそっくりな感じで」
「へぇ?」
「し、知らない。知らないんだから!!」
「Easy does it. 落ち着けよ、テーブルが割れるぞ」
「割れないよ!!!!」

 どちらかというと、テーブルが割れるより先になのはの血管が切れそうである。ダンテはそれを見て爆笑していた。止めろよ。




 あの後、すずかとアリサが用事があるとのことで解散となり、なのはとダンテは並んで高町家へと帰っていた。

「うう……ひどい目にあった」
「いやー楽しかっだっ!?」

 散々なのはをからかって楽しんだダンテに仕返し。思いっきり踏んづけてやった。もっとも、驚いて声が上ずっただけで、ダンテ自身はケロッとしているのであるが。

「ヒデェなおい」
「どっちが」

 やれやれ、とダンテは頭を掻きながらなのはの隣を歩く。さっきから頭を抱えたり唸り声を上げたりダンテの足を踏んづけたり、中々どうして傍目で見るには面白い行動を繰り返している。
 そんなダンテの内心にも気付かないなのはは明日の学校が憂鬱で憂鬱で仕方なかった。あの二人のことだし、余りおおっぴらに吹聴はしないだろうが、それでも心配は心配だ。
あの二人以外にもダンテの姿を目撃している人物は大勢いるのだから。

「明日どうなるんだろう……」
「なんだ、それなら心配いらねーよ」
「……ダンテさん?」
「明日、出るぞ」

 こともなげに言う。なのはは一瞬ダンテが何を言っているのか理解できなかったが、いよいよとばかりに気を引き締め―――

「……でも、夜に出るなら学校は行かなきゃダメじゃないですか」
「あ、そっか」
「…………」
「だから、その可哀想な人を見る目はやめろっての」

 なんとも締りのない出発予告になってしまったとか。




「痛たたた……」
「やれやれ、大丈夫か?」

 道場に寝っ転がったなのはは、体を苛む鈍痛に顔を顰める。今もまた、ダンテに投げ飛ばされたのだ。

「大丈夫です」
「ならばよし。時間も時間だし、そろそろ終わるか」
「そうですね……」

547 :LMS:2008/03/09(日) 13:14:21 ID:qIbdWfF1
10


 日課の組み手が終わりを告げる。組み手というか、相変わらずダンテが一方的になのはを攻撃し、なのはがそれをひたすら防ぐという内容だったのだが。
慣れてきて、何とか反撃してやろうと試みたが、全く出来なかったことになのはは内心悔しがる。

「どうだ、ちったあ身についたか?」
「そりゃもう。日々の実戦で実感してますよ」
「ソイツは良かった」

 それでも、攻撃ではなく防御と回避、それに通じる危機察知能力を鍛えてくれたダンテになのはは感謝していた。
なのは自身も言ったとおり、日々湧き出る悪魔との戦いで感覚は昇華され、短い期間の割には随分と信頼できるレベルにまでなっていたからだ。
それはもう、今日の授業中が証明している。

「初日なんざ、アてられただけでビビッて足が竦んでたのによ。大した成長だぜ」

 今日なんかは、反撃まで入れようとしてきたのだ。ここ数日のなのはの成長にダンテは内心驚嘆していた。
これならば、自身がかつて使った武具を預けることも出来るだろう。この間言ったプレゼントだ。

「そんなお前に、約束のプレゼントだ」

 ダンテはどこからか取り出した白く発光する篭手と具足をなのはの前に置く。

「……これが、ですか?」
「ああ。コイツはベオウルフっていう魔具でね。頑張ったお前さんにやろう」
「……どうやって使うんですか?」
「腕と足に填めるんだ」
「大きすぎますけど」
「ベオウルフが認めれば、サイズは勝手に修正される。なに、今のお前なら大丈夫だ」

 言われるままに、なのははベオウルフを装着しようとして、大きすぎて無理だったためにダンテに付けてもらう。すると、ベオウルフが激しく震え、発光する。

「きゃっ……あ、あれ?」
「ハハハ、合格おめでとう、ってな」
「凄い……」

 なのはのサイズにあわせて小さくなったベオウルフが、なのはの手足で光り輝く。ひょんなことから得た新たな力に、なのはは興奮を隠さずにダンテに向かって聞く。

「で、どうやって使うんですか?」
「そのまま殴れ、って言いたいんだがな。お前さんがそれを使って殴っても大して効果は出ないだろう。こればっかりはしょうがない」

 どうしても腕力的な意味で、なのははダンテどころか一般人にも大きく劣る。それはもう、子供だししょうがないことだ。
それでも、出鼻を挫かれたなのはは少しガッカリした様子でダンテを問い詰める。

「じゃあなんで」
「ソイツはスンゲー頑丈だからな。咄嗟のときはソイツで防御しな。そのためのもんだと思え」
「……成る程」

 しかし、さすがに意味もなく渡したわけではなかった。レイジングハートは確かに頑丈だが、万が一壊れた場合なのはは戦う手段を失うことになる。
ダンテ自身が知る上級悪魔の攻撃の威力から考えて、最悪の事態にならないないためにもダンテは盾としてベオウルフを預けたのだ。

「コイツはオマケだ。外に行くぞ」
「へ?」

 ダンテ、なのはを連れ立って庭へ。ニヤニヤ顔のダンテと、理由が分からないなのはが庭の開けた場所へ出る。

「思いっきり地面を殴ってみろ。掛け声は”Go to the hell”だ」
「はぁ……」
「いいか、全力だぞ?」
「分かってます……Go to the hell!!」

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 13:16:38 ID:oebQAY2l
支援

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 13:17:13 ID:teJny6Go
支援


550 :LMS氏代理:2008/03/09(日) 13:25:35 ID:YVsokivi
11(終)

 掛け声の意味も理解しないまま、全力で拳を地面に叩きつける。すると、インパクトの瞬間ベオウルフが強く輝き、上空を含むなのはの周囲に白光が吹き上がる。

「え、えええ!?」
「ヴォルケイノ、お前が使えそうなベオウルフの技の中でも最強のもんだ。ここぞってときに使いな」

 範囲や威力はダンテが使うときに比べて数段下がるが、元々攻撃力に特化したベオウルフの技だ。なのはが使ったとしても、十分通用する破壊力である。
ダンテはそう判断した。

「あ、ありがとうございます」
「なに、いいってことよ」
「ところで、あの掛け声ってどういう意味なんです?」
「地獄へ落ちろ」
「……良かった、学校で言わなくて」

 なのははダンテの言った言葉を覚えていた。意味もわからなかったが、これだけは使わなくて良かったと本気で思った。場面にもよるだろうが、確実に人格を疑われる。

「……掛け声言う意味、あるんですか?」
「ああ、ある。言うのと言わないのじゃ威力が違うんだ」
「ホントですかそれ」
「無論、嘘だ」

 無言で振るわれたベオウルフの一撃がダンテの腹に炸裂する。

「いてぇな、おい」
「知りません」

 魔界突入まで突然ながら残り一日。なのはは、成長した自分に確かな手ごたえを感じていた。







「ところで、これ着けたまま今日明日生活するんですか?」
「もちろんだ。マミィやフレンドに聞かれたらファッションだって言うんだぜ?」

 その夜、なのはがダンテをボコボコに殴ったとか殴らなかったとか。




551 :代理:2008/03/09(日) 13:27:58 ID:zKj3ZbQy
9(終)


「ふぅ……」
「何だ、疲れたか?」
「そりゃ疲れますよ。ダンテさんは疲れないんですか?」
「この程度、準備運動にもならんさ」

 境内へ続く階段の一番上に座り込んだなのはは、鳥居にもたれかかるダンテに恨めしげに言う。やはりダンテは汗一つかいていない。
朝あれだけ組み手をしていて、それでこれ。それなのに疲れていないとは、どんな体力をしているのだろう。
仕方ない、一つ仕返しをしてやろう、なのはは何となくそう思った。その思い付きがまた事態をややこしくするのであるが、なのはは見誤っていたのだ。
もっとも、なのはが軽率だったと認識するのは事態がややこしくなってからなのだが。

「うー……だったらもっと真面目にやってくださいよ」
「いやいや、なのはは真面目すぎだね。もっと遊びを持ったほうがいいぜ?」
「それでやられたら元も子もないじゃないですか」
「ハッハッハ、違えねぇ」

 なのはは溜息をつきながら、境内を見回す。あれほどいた悪魔は、やはり何一つ痕跡を残さずに消滅していた。
今しがた行われていた戦闘の痕跡といえば、ダンテがつけた焦げ後だったり、なのはが打ち抜いた石畳だったりしかない。
さて、休憩も終わり。余り長いこと学校を離れていては、さすがに怪しまれる。ダンテに仕返しして、戻ろう。

「……じゃ、私は戻りますね」
「おーよ」
「ダンテさん、知ってます? 銃刀法って法律」
「あー……銃ってダメなんだよな。そんぐれーは知ってるよ」
「刀、っていうか剣もダメなんですけどね。それはともかく、今のも見られてたと思うんで上手く言い訳してくださいね。
 それじゃ私は学校に戻りますから」
「おい、それって……」
「じゃあまた!」
「おい、待ちやが……ち、めんどくさいことだけ押し付けるのかよ」

 ダンテのぼやき。なのはが言うには、今のを見ていた連中がいる。気配はなかったが、管理局の技術なら遠くからモニターすることも可能なのだろう。
ショットガンを使ったのは失敗だったか、と後悔しながら、ダンテはもう用済みの境内へと歩いていく。
その背に、もう誰もいないはずの階段から、聞いたことのある声とない声の二つが投げかけられた。





「そのめんどくさいことに、なのはを巻き込んでいる張本人が何を言っているんだか」
「なのはは、傷つけさせません」




552 :代理:2008/03/09(日) 13:32:56 ID:zKj3ZbQy
失礼……orz
ブッキングしてしまったようだ……
スマン。

553 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 13:33:29 ID:teJny6Go
なぜまた同じ話をw

554 :代理:2008/03/09(日) 13:35:47 ID:zKj3ZbQy
5話は以上です
ヒヤヒヤしてたらやっぱり食らった……
一話一話の分量が多いんだろうなー。以後気をつけます
今回の内容は結構あれなので、突っ込み等何でもお待ちしています
さるさん解除の後、ちゃんとお答えさせていただきます


555 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/09(日) 13:40:33 ID:iBT77dIX
GJ!!なのはがどんどんスタイリッシュになってく!格好いい!
文章力が羨ましい…。14:40から仮面ライダーリリカル電王stsの最新話投下したいんだけどいいですか。

556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 13:44:35 ID:TgyZgFTE
いって来い
支援

557 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/09(日) 14:40:01 ID:iBT77dIX
さてそろそろ時間だから投下しますね。
支援お願いします。

558 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/09(日) 14:44:00 ID:iBT77dIX
それじゃ投下開始します。


仮面ライダーリリカル電王sts第十話
「機動6課のある休日《前編》」
「最近、皆疲れてるんじゃない?」
「僕も、そう思う」

良太郎とハナは廊下を歩きながら話していた。

「最近、イマジンが連続して襲撃して来たから、休む暇もなかったから」
「それ以外にも訓練をしてるからね」
「そんなことないよ」
「そうかなぁ……てっスバル!?何でここにいるの!」

驚くハナ。そこにはスバルの姿があった。

「何でって、それは今日は一日お休みだから!」
「えっ、休み!」
「うん、お休み!だからこれからティアと街に行くんだ」

スバルの話によると、今朝の訓練にてなのはがこれまで訓練づけだったこと、そして度重なるイマジンの襲撃による疲弊などを考え休日としたらしい。

「それはいいんだけど…。何?その格好」
「変かな?」
「いや、変じゃないけど…、何かイメージと違うような」

ハナにここまで言わせたスバルの格好とは、黒の皮ジャンに赤いシャツ、黒のジーンズという、いうなればヤンキーの様な格好である。

「モモタロスが選んでくれたんだ!似合ってない?」
「似合ってるけどねぇ」

モモタロスのセンスを一瞬、疑ったハナであった。


559 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/09(日) 14:48:51 ID:iBT77dIX
一方、エリオはというとキャロが部屋から出て来るのを待っていた。

「遅いなぁ…」
『遅いなんて言っちゃダメだよ。女の子は時間がかかるんだから』
「そう、なんですか?」
『そうだよ』
「のわぁぁぁ!」
二人が話していた時、キャロの叫び声が聞こえた。

「この声は、キャロ!」
『行こう!』
「ハイッ!」

二人はそう言うと急ぎキャロの部屋に行き、扉を跳ね開け中に飛び込んだ。

「キャロ!だい、じょう、ぶ…」
『あ、ああ』
「ごめん!」

エリオはそう言うと部屋の外に出た。
それもそのはず、中には男物の和服を、着ている最中のキャロがいたのだから。
しかも帯は絞められておらず羽織っているだけで、胸などがほぼ見えている状態つまり半裸だったのだから無理もない。
普通は叫ぶのだが今はキンタロスが憑依している為、キョトンッとしている。

「何で驚いとるんや?別に見られてもなぁ」
『そ、それより早く着てください!』
「分かった、任しとき!」

どこか噛み合わない凸凹コンビであった。

さて、ところ変わってティアナの視点に移ろう。
ティアナはバイクを借りる為にヴァイスの元にいた。
ティアナにバイクを貸すため作業をしていたヴァイスはふと、気になることがあったので聞いてみた。

「借りるのはいいとしてよ、どしたぁその格好?」
「これはその…」

少し、言葉が詰まるティアナ。
ティアナの今の格好はグレーを基調とした服装に紫の染みの入ったグレーのキャップを被るというものである

「その、リュウタロスが選んでくれたんです!」
「へぇ〜っ、すっかりお姉ちゃんだな!」
「な、そんなことありませんよ!」
『あ、お姉ちゃん照れてるぅ』
「ウッサイ!」
「ま、頑張れよ、お姉ちゃん!」
「もう、いい加減にして下さい!」


560 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/09(日) 14:50:53 ID:iBT77dIX
ティアナは少し顔を赤らめながらも必死に反論した。
その顔は、とても可愛らしかった。

「よし!これでいいだろ、それっ!」

そう言ってティアナにキーを渡すヴァイス。
ティアナはソレを受け取った瞬間、リュウタロスが突然憑いた。

「あのさぁヴァイス」
「どした?リュウタロス」
「ヴァイスって魔導師だったんだよね?」
「まぁな。どっちにしろ昔の話さ…」
「ふ〜ん。じゃあさ、お願い聞いてくれる?」
「おう、俺に出来る事ならいいぜ」
「やったぁ!それじゃねぇ…」

このことがいずれティアナの身を救うことになるとは誰が想像しただろう。
頼み事を終えるとリュウタロスはティアナの中に戻った。

「ほんじゃ、相方が待ってんだろ?行って来い」
「はい、ヴァイス陸曹ありがとうございます」
「リュウタロスもな」
『分かったよ』

そう言ってスバルの元に行くティアナを見送り、ヴァイスは少し考えていた。
リュウタロスが頼んだことを…。

「こんな俺に頼むなんてなぁ…」

さて、ティアナはというと、スバルと合流し出発しようとしてると見送りになのはがやって来た。

「じゃあ、転ばないようにね」
「大丈夫です!前の部隊にいた時は、ほとんど毎日乗ってましたから」
「ティア、運転上手いんです。あ、お土産買って来ますね!クッキーとか」
「嬉しいけど、気にしなくていいから。四人で楽しく遊んで来なさいね」
「はい!」
『分かったぜ』
「行って来ます」
『行って来るよ、なのはお姉ちゃん!』
「あ、待って!モモタロス、言っておくけど」
『何だよ?』
「ケンカはしちゃダメだよ。ケンカしたら、分かってるよね?(満面の笑み)」
『お、おう…』

こうしてスバル達は出発した。

561 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/09(日) 14:52:35 ID:iBT77dIX
スバル達が出発した後、エリオとキャロそしてフェイトがやって来た。

「ライトニング隊も一緒にお出かけ?」
『はい!』
「はい、気をつけて」

なのはは笑顔で二人に答えたものの、後ろで心配そうにしてるフェイトを見て、苦笑した。
(フェイトちゃん心配しすぎ…)
「あんまり遅くならない内に帰るんだよ?夜の街は危ないからね」
『はい!』
『大丈夫だって、僕がいるしね』
『俺に任しとき!』
「ならいいけど…」

どちらかと言えばウラタロスに任せる方が心配なフェイトである。
だって、ナンパするのは目に見えているからだ。

「大丈夫だよ!ナンパしたら分かってるよねウ・ラ・タ・ロ・ス!」
『わ、分かったよ…』
「なのは、最近なんか吹っ切れた?」
「何も!」

なのはがウラタロスに念を押したあとフェイトはふと思ったことを聞いてみた。
しかし、ものすごい笑顔で返され深くは聞かないことにした。

一方、良太郎はというとシャーリーの元で、オーラシステムの説明を受けていた。

「オーラシステムというのはイマジンの持つフリーエネルギーを利用したシステムなんです」
「どういう意味ですか?」
「フリーエネルギーを変換、アーマーへと変形させる、言わば電王の変身システムと同じなんです」
「へぇ、そうなんですか」
「そういうことです!あ、データ取り終わったんでこれ、お返ししますね!」

そう言ってシャーリーから返されたのは、データ解析の為に貸していたケータロスであった。

「ありがとうございます」
「いえ、こちらこそ色々参考になりました」
さて、この後、スバルとモモタロスがアイス十段重ねに挑戦したり、ティアナがダンスを披露したりするのだがそれはまた別の話。


562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 14:58:08 ID:JfPUuR7T
sien

563 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/09(日) 15:01:42 ID:iBT77dIX
「はぁ…はぁ…」

ここは地下の排水路。一人の少女が歩いていた。二つのケースを引きずりながら…。

「きゃ!」

少女は足を滑らしてしまった。そして、ケースの一方を落としてしまった。

「はぁ…はぁ…いかなきゃ…」

その時、目の前の通路から少年が現れた。

「きゃ!」
「おっと、大丈夫か?」

少女は転びそうになったが少年が支えた。

「あなた、誰?」
「俺か?俺は…」
「み〜つけた。探したんだぜ!」

少年が名前を名乗ろうとした時、二人の目の前にオクトイマジン壱式が現れた。

「イマジン!?逃げろ!早く!」
「うん…」

そう言って逃げる少女。オクトイマジン壱式は追おうとするが少年が立ち塞がる。

「何してくれてんだぁ、あ〜ん!」
「へん、かかってこいよ!」

その声と共にベルトを取り出し腰に巻くと、カードを取り出し構えた。

「変身!!」
『Ultair Form』

音声と共に少年の姿は変わる。緑と黄色のアーマーが装着され、牛の頭のようなデンカメンが装着される。
そう、この少年も仮面ライダーである。名はゼロノス。

「最初に言っておく!俺はか〜な〜り強い!!」
「フザケンナァ!」

ゼロノスはオクトイマジン壱式と戦いを始めた。
さて、その頃、エリオ(少しボロボロ)はふと何か音が聞こえた気がした。

「何か聞こえなかった?」
『そう言えば、何か聞こえたような…』
「うん、そんな気がする」
『行って見るしかなさそうやな』
「あそこだ!」

そう言って駆け出し、路地裏へとやって来た。そこには!

「女の子?」
『怪我してるみたいだね』
そこにいたのはボロボロの少女。Uエリオは少女の近くに行き、呟く。
「こんなに小さいのにね…」
後ろではキャロが全体に連絡を送っていた。

564 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/09(日) 15:04:03 ID:iBT77dIX
一方地下ではゼロノスとオクトイマジン壱式の戦いが続いていた。
オクトイマジン壱式は右手をフィンガーバルカンに乱射するもののゼロノスのスピードに押されていた。

「ちょこまか動くなぁ」
「ウッセェなぁ、だったらこれでどうだ!」

声共にゼロガッシャーサーベルモードで切りつけていく。
軽快な動きで一方的に。

「テメェ!」

体当たりを仕掛けるオクトイマジン壱式だがゼロノスは避け、すれ違いざまに切り裂いた。

「グアァッ!テメェェ!」
「トドメだ!!」
『fullcharge』

ベルトの左上のボタンを押し、エネルギーをチャージ。
そしてエネルギーがチャージされたゼロノスカードをゼロガッシャーにアプセットした。

「ウオォォォ!!死ねぇ!」

真っ向から突撃してきたオクトイマジン壱式をゼロノスは真っ二つに切り裂いた。
必殺技「スプレッテンドエンド」である。
オクトイマジン壱式は身体にAの文字が刻まれ爆発した。
ゼロノスは変身をといた。

「たくデネブの奴どこ行ったんだ?それにここ何処だよ…」

少年、桜井侑斗は呟いた。


次回予告
ハナ「激しさを増す戦い。謎深き少女」
はやて「そして、新たな仮面ライダー」
ハナ「物語は風雲急を告げる」
はやて「次回仮面ライダーリリカル電王sts第十一話「機動6課のある休日《後編》」や」
ハナ「お楽しみに!」
はやて「なぁ、最近出番少ないんやけど…」
ハナ「大丈夫。出番はあるから、落ち込まないで」
はやて「うん、ありがとう」

565 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/09(日) 15:04:30 ID:JEv5ib8v
支援

566 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/09(日) 15:07:39 ID:iBT77dIX
以上で投下終了です。侑斗書くのノリノリでした。次回はデネブ参上の巻です。

567 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/09(日) 15:14:38 ID:JEv5ib8v
>>566
GJ!!です。
新人4人の私服がイマジン4人の格好ですか…。スバルが一番似合いそうですね。その次はキャロかな。

568 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/09(日) 15:41:43 ID:eLVu9m8y
GJ!
僕も先程八話Bが出来上がりました。
今回はちょいと長めです。
そして一つ注意を…オリ体性が無い方、読まないほうがいいと思われます。今回は主人公が特に目立つ話ですので
まぁ…これから進む平成サイド、昭和復活編への繋ぎとしてみてくれれば幸いです。
四時ごろ投下おk?

569 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/09(日) 15:42:43 ID:JEv5ib8v
投下支援。そしてこちらも逆襲のフェイトのチャプター8を5時ごろに投下したいけどいいですか?

570 :仮面ライダーリリカル電王sts:2008/03/09(日) 15:50:50 ID:iBT77dIX
支援!

571 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/09(日) 16:01:25 ID:eLVu9m8y
投下始めます。
読者の皆様は、ISSAのChosen Soldierをご用意ください(ぇ)

【機動六課サイド】八話「Chosen Soldier」Bパート

【精神世界】
「ハアァァァァァァァァァァア!!」

ドラスの鈍く光る爪が、空中からダブルライダーに襲い掛かる。

「クッ…」
「任せろアウレフ、トォッ!!」

ヴェイトはドラスの方にジャンプし、ジャンピングタックルでドラスにぶち当たる。

「クッ…やるねぇ…!」

体制を崩したドラスは地面に落ちた瞬間受身を取り、すぐさま立ち上がる。
そして立ち上がったドラスの前にヴェイトが着地し、ドラスの胸部に向けて得意の剛拳の連打を繰り出した。

「ハッ!トォッ!ハアァァァァァァア…」

そして八発ほど拳を打ち込んだ後、右手に力を込め…

「ライダーパンチ!」

渾身のライダーパンチを連打で凸凹になったドラスの胸部に打ち込む。
パンチを受け、胸部に大きな損傷を負ったドラスは二十歩ほどずさり、傷ついた胸を押さえるが…

「無駄って言ったろう…?」
「チィ…!」

やはりドラスの損傷は瞬時に再生してしまう。

「次は僕が!ハアァァァァァァァア!!」

次はアウレフがジャンプし、ドラスの前に着地する。

「トォッ!ヤァ!オォォォォォォォォォォオ!!」

アウレフはドラスの体に自分の戦闘スタイルであるスピーディなパンチとキックのコンビネーション攻撃を打ち込んでいく。
威力はヴェイトの物より低いが、充分な威力は持っており、ドラスの体に沢山の傷を付けていく。

「ヘッドクラッシャー!!」

そして最後の一撃に強烈な頭突き技・ライダーヘッドクラッシャーを叩き込む。
ドラスの腹部に大きな穴が空き、吹っ飛ばされて遠くの小岩に激突する。

「やるねぇ…でも…無駄だよ!」

しかし、ドラスの体は再び完全に回復してしまう。
アウレフとヴェイトは驚き、こう思っていた。
「なぜドラスの回復能力はこんなにも早い?それになぜ共鳴現象が発動しないのだ?」
それには理由があった。
この精神世界は二人の心の中ではあるが、心の中に巣食うドラスの影響により、ドラスに有利な空間になっている。
再生能力は通常時の二倍にアップし、アウレフとヴェイトが揃った時に発生する共鳴現象や、肉体を一定時間爆発的に強化するアウレフの「ライダーパワー」、相手の攻撃エネルギーを吸収するヴェイトの「ライダーバキューム」等の能力は全て封じられてしまっている。
おまけにドラスの能力は二体のライダーを上回っている。
自分より強い相手と戦い、能力を全て封じられたアウレフとヴェイトが不利になるのも必然であった。


572 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/09(日) 16:02:32 ID:eLVu9m8y
「この程度かい…だったらボクには勝てないなぁ!」

二人に失望したドラスは再び爪を振り上げ、高速でダブルライダーに接近する。
そして至近距離に入ると、巧みに爪を振るい、何度も二人のボディを切り付けた。

「うわあぁぁぁぁぁあ!!」
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

鋭い爪が何度も何度も二人を切り、ボディがズタズタにしていく…
その頃…外の世界では、大変な事態が起こっていた。

【機動六課隊舎訓練場】
二人がドラスに傷つけられていた頃、瞼を閉じ、微動だにしていなかった二人の体に異変が起き始めていた。
拓哉と龍の体の一部が、徐々にAドラス、Vドラスの物に変化し始めたのだ。

「…!」
「龍…!」

ギンガとディードはそのおぞましい光景に目を逸らす。
しかし、彼女達の姉妹…スバルとノーヴェが優しく彼女達の手を握った。

「ギン姉…駄目だよ…信じなきゃ…」
「…そうね…ごめんね、スバル。」

「ディード…お前あのバカの弟子なら…みっともねぇ真似すんな。」
「ごめんなさい…姉様…」

励まされたギンガとディードは再び前を向き、ドラス化していく二人に視線を移す。

「拓哉…頑張れ…!」
「龍…負けるな!」
「女の子を泣かせたからには…責任取らないと痛い目見るよ…二人とも!」

勝、耕司、享一は、聞こえないことが分かっていながらも、二人に僅かな声援を送った。

【精神世界】
「う…ぐぅ…」
「はぁ…はぁ…」

アウレフとヴェイトは、完膚なきまでに打ちのめされていた。
コンバーターラングはズタズタにされ、マスクにも沢山の傷が入り、黒いスーツ部分には血がにじんでいる。
だが…それでも二人は倒れない。
「今ここで倒れたら、今までしてきた戦いが無駄になる。そうはさせない!こんな奴に体を渡してたまるか!」
その思いが、二人をつき動かしていた。

「なかなか強情だな…君達…フフフ…」

ドラスは感心の微笑をし、自分の顎を撫でる。

「僕らを甘く見るな!」
「貴様のような奴に、負けはしない!」
「…ようし、じゃあ、こうしよう。」

ドラスは頭部にある二本の角を伸ばし、鞭のようにクネクネとしならせる。
そしてその角を操り、アウレフとヴェイトの頭部に刺した。


573 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/09(日) 16:02:34 ID:JEv5ib8v
支援

574 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/09(日) 16:03:51 ID:eLVu9m8y
『!?』

その瞬間、二人の視界が真っ暗になった。
二人の意識は「何だ?」と思う間も与えず、そこで途切れた…

「フフフ…精々苦しみなよ…」

ドラスはそれだけ言葉を発し、頭部の角から怪しい光を出して二人の脳内に送り込んだ。

【拓哉の過去】
「…ん?」

美味しそうなビーフシチューの匂い…心地よい音色のモーツァルトのクラシック音楽のミュージック…そして…体中で感じる懐かしいぬくもり…
拓哉は目を開け、辺りを見回す。
そして拓哉の視界に移った光景は、以前自分が姉、義兄と共に暮らしていた小さな一軒家のリビングだった。
勿論、拓哉の目に映ったのはそれだけではなかった。

「あ…ああ…!」

「もう…利春さん、またその曲なの?」

シチューを作るのが得意だった姉・縁の…

「しょうがないだろ。この曲は好きなんだ。」

モーツァルトの音楽が好きだった義兄・利春の姿が、拓哉の目を釘付けにしていた。

「姉さん…義兄さん…」

縁と利春…拓哉が世界で一番愛した二人…もう二度と会えない筈の二人…
その二人が、今自分の目前に居る。
「ドラス」、「最悪の場合」、「AAMON」、「仮面ライダー」…今の拓哉にとってそれらはもうどうでも良かった。

「お!縁、今日も美味そうだなぁ!」

利春はソファーから立ち上がり、キッチンまで歩いて鍋を覗き込んでそう言った。

「うふ♪」
「おお!?」

縁は自分の料理を褒めてくれた利春の頬に軽いキスをする。

「ありがと♪」
「ったく、君にはかなわないなぁ…」

利春は頬を赤く染め、小声でそういった。

「旦那が仕事を頑張ってくれるよう、美味しい料理を作らなきゃいけないもの。貴方だって早くお金を溜めて、子供を作る余裕が欲しいでしょ?」
「そうだなぁ…一人っ子のままじゃ、拓哉も可哀想だもんな。」

拓哉には弟や妹が居なかった。
だから時々弟や妹が居るクラスメイトを羨ましがっていた。
「この時の僕は、「いつ弟や妹が出来るの?」と、質問していたっけ。」
ふと拓哉はその事を思い出し、「我ながら過激な質問をしていたもんだ」と笑った。

「そういや拓哉…遅いな…」
「きっと、運動していて、遅くなってるのよ。」
「そっか…あいつ、スポーツ万能目指してるもんな…よし、今日は歩道の所で出迎えてやろうか?喜ぶぞ〜あいつ。」


575 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/09(日) 16:05:12 ID:eLVu9m8y
「…………え?」

拓哉の表情が凍りついた。
そして、慌てて壁に掛けてあった日めくりカレンダーを観る。
月日は十月四日…忘れもしない…あの日だ…

「そうね…たまには外で待っててあげましょうか?」
「おう。」

縁はエプロンを外し、コンロの火を切る。
そして利春と共に玄関に向かい、二人は靴を履いて外に出た…

「…!」

拓哉は大慌てで二人の後を追い、外に飛び出した。

………

縁と利春は肩を並べ、家の近くの横断歩道の前で幼い拓哉を待っていた。

「姉さん!義兄さん!家の中に戻って!外で待ってなくてもいいよ!」

拓哉は二人の背後から必死に呼びかける。
しかし、縁と利春は一向に拓哉の言葉に耳を貸さない。

「頼むよ!僕なんかどうなっても良いんだ!だから戻って…戻ってよ!」

拓哉は諦めず、何度も何度も二人に呼びかける。
しかし…やはり耳を貸してくれない。

「おねえちゃん!おにいちゃん!」

その時、七歳の拓哉が横断歩道の向こう側に現れた。
そして信号が青になった瞬間、夢中で歩道を走り始める。
居眠り運転のトラックが迫っていることにも気付かず…

「拓哉危ない!」
「逃げろ!」

縁と利春は大急ぎで歩道に乗り出し、幼い拓哉を突き飛ばす。

「止めろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!」

拓哉も横断歩道に乗り出し、トラックの前に立って両腕を前に突き出す。
「改造人間になったこの体ならトラックなんて生身でも受け止められる!」
拓哉はそう思った。
しかしその思いも空しく、トラックは拓哉の体をすり抜けた…

「え…………?」

そしてトラックは…縁と利春をその巨大な車体で踏み潰した…

「あ…あ…」

拓哉は後ろを振り向きトラックに潰された二人の死骸を見た…
死骸の隣では…鮮血を浴び…慟哭する幼い拓哉の姿がある。


576 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/09(日) 16:06:33 ID:eLVu9m8y
「う…うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」

拓哉もその場に崩れ落ちて大粒の涙を流し、幼い頃の自分と共に慟哭した…
そんな拓哉の耳に、ドラスの声が響いてくる。

「だぁ〜い好きなおねえちゃんとおにいちゃん、ぺちゃんこになっちゃった♪拓哉君が殺しちゃった♪」
「…止めろ…!」
「拓哉君が殺しちゃった♪拓哉君が殺しちゃった♪拓哉君が殺しちゃった♪拓哉君が殺しちゃった♪拓哉君が殺しちゃった♪拓哉君が殺しちゃった♪拓哉君が殺しちゃった♪」
「止めろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!」

【龍の過去】
「ん…?」

カビと誇りの臭いを感じ、龍は瞼を開ける。
龍の視界には、沢山の体育用具が映っている。ここは体育館の倉庫だ。
服を見ると服が自分が居た中学の制服に変わっていた。
「何故自分がこんな場所に立っている?」
そう考えている内に、倉庫の扉が開いて制服を着た数人の男達が入ってきた。

「おーおー、マジで待ってやがったぜ!」
「ったりめぇだろ!財布はこっちが握ってんだからよ!」

男の一人が黒い財布を取り出す。龍が中学時代に使用していた財布だ。
中身は既に抜き取られているだろう。
そして財布を取り出した男は龍の顔面に向け、財布を投げつける。

「グッ…!」

財布は龍の眉間に直撃し、龍は財布が命中した眉間を押さえる。
それを笑いながら見ていた男達は、次に龍を押さえつけ、学ラン、ワイシャツ、アンダーウェアを脱がす。
龍の体の傷は切り傷やアザが付いていたものの、まだネジ穴が無い。
龍は、これは自分が腹部にネジ穴を付けられた日だという事を思い出し、ドラスが創り出した幻影であるということも直ぐ悟った。

「今日はコレの味を教えてやるぜ。」

四人ほどの男が小さいネジを取り出し、龍の腹部に押し付ける。
そして指で力強くそれを回し、龍の肌にねじ込んだ。

「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!うあぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」

物凄い激痛が体全体に走り、叫び声をあげる龍。
「痛みは幻影だ。幻だ。」
そう自分に言い聞かせるも、痛みは消えず、ズキズキと龍を苦しめる。
やがて男達がネジを引き抜くと、龍は床の上にドサっと倒れた。

「おいおい、まだ寝るなよ!」
「本番はこれからだぜ!」

男達は倒れた龍を取り囲み、サッカー用のスパイクに履き替えて龍の体を何度も何度も踏みつけた。


577 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/09(日) 16:06:43 ID:JEv5ib8v
ドラス!貴様!支援

578 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/09(日) 16:07:15 ID:eLVu9m8y
「なんか抵抗しろよ!」
「スカしやがって…テメーはいちいちウゼェんだよ!」

男達は足に力を入れ、余計に強く龍を踏みつける。
腹部、胸部、背中…体中のあちこちに傷が付いていく…

「た…たすけて…くれ…拓哉…博士…」

朦朧としていく意識の中、龍は卓也と宏に助けを求める。
「武の在り方」…いつもそれを信条にしていた龍であったが、当時の龍には頼るものが無かった。
だからどんなに強くても無言で耐えることが出来た。
しかし、今の龍には友がいて、そして恩人がいる。
龍は大切な人を得たと同時に、それに伴う弱さまで手に入れてしまったのだ。

「たす…けて…くれ…たすけ…」

龍は何度も何度も助けを求める。
しかし、その声が届くはずも無く、龍は痛みの余りこれが幻影だということを忘れ、身を焼く激痛に苛まれた…

【精神世界】
「姉さん…義兄さん…」
「たす…け…て…」

ドラスの角が頭部に刺さった二人は地面に崩れ落ち、うわごとのように喋りながらのた打ち回る。
ドラスは妖気に笑いながら、苦しむ二人を見ていた。

「フフフ…君達の記憶を利用し、作り上げた僕の新技・マインドブレイク…悲しいだろう?痛いだろう?そのままボクに飲み込まれちゃえ…
…宏君…見てなよ…君の大事な子達が…僕の物になるのを…!」

【機動六課隊舎訓練場】
「姉さん…義兄さん…」
「たす…け…て…たす…け…」

拓哉と龍はうわごとのようにそう呟き…瞳から涙を零す。
それと同時に二人の体のドラス化が早まり、一気に体の七割がドラスに変化した。

「拓哉!」
「龍!」

ティアナとディードは声を荒げ、二人の名を呼ぶ。
しかし二人のドラス化は止まらず、徐々に完全なドラスに近づいていった。

「姉さん…義兄さん…ごめん…ごめんよ…僕の…僕のせいで…」
「え?」
「拓哉のお姉さんとお義兄さんって…事故で死んだって…」
「…確かに、形式上はね。」
「ギン姉?」
「ギンガさん?」
「でも拓哉君は…自分の責任だと思っているのよ。」
『え?』

ギンガは、拓哉の姉と義兄が幼い拓哉を庇って死んだこと、そして拓哉がそれを悔やみ、自責の念を感じているということをスバルとティアナに話した。

「拓哉君は二人は自分が殺したんだと思い込んでる…その気持ちがきっと、何かに刺激されて、今ああなってるんだと思う…」
「拓哉が…」
「あたし達…全然知らなかった…」


579 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/09(日) 16:08:36 ID:eLVu9m8y
スバルとティアナは拓哉の友達のつもりで居た。
しかし、拓哉が笑顔の下にそんな悲しみを背負っていることなど全然知らなかった。
大切な人を失ったその事故でさえもう乗り越えているものだと思っていた。
しかしそれは全然違った…
二人は拓哉を「知ったかぶり」していたことを恥じ、唇を噛み締める。

「たす…けて…たす…けて…」
「騎士龍…」
「龍が…助けを…」
「一体、どうなっちゃってんだよ!?」
「それはっスね…」

ウェンディはシャッハ、チンク、セイン、そしてノーヴェとディードを除く全てのナンバーズに説明を始める。
龍は類まれなる武術の才能を妬まれ、激しいいじめを受けたこと。
そしていじめの痕として、その細い体に無数の傷を負っていることを話した。

「知らなかった…」
「あの無口な龍に…そんなことが…」

龍の過去に驚愕するオットーとディエチ。
ディードはウェンディに変わり、話を続ける。

「「武の在り方」…「無意味に武術を振るって人を傷つけてはいけない」…龍のお師匠さんはそう言ったそうです…
龍はその理にしたがって、道場の大人たちにもいじめの事を言わず、仕返しもしないで耐えてきたそうです。
でも…内心ではとてもいじめを恐がっていた…ここからじゃよく分かりませんが、多分ドラスは今、龍のそんな心に付け込んで…」

ナンバーズとシャッハも、龍が何もいわない男でも、いつも共に行動していながら龍の肝心な部分を知らなかったことを恥じた。
「龍はどんなことがあっても自分達を信用してくれる。なのに自分達は龍の事を知ろうとしたことが一度も無かった。」
そう思うと、ナンバーズ達とシャッハは龍に対し、申し訳ない気持ちになった。

「姉さん…義兄さん…ごめん…ごめんよ…」
「…!」

「これ以上黙って見ていられない!」
そう思ったスバルは享一達が展開した術式の中に駆け込み、ドラス化した拓哉の右手を握った。

「コラ!何やってるの!下がって!」

享一はスバルに注意するが、スバルは拓哉の手を離そうとしない。
それどころかスバルは、拓哉の耳元で大声で叫び始めたのだ。

「拓哉!駄目だよ!」

スバルの声を聞いた瞬間、拓哉が少し反応する。

「ごめんね…拓哉の事…全然分かってあげられなかった…あんなに皆一緒だったのに…ほんとごめん!
でも、これだけは言えるよ!ドラスなんかに飲み込まれちゃ駄目!
拓哉が拓哉で無くなっちゃったら…お姉さんもお義兄さんもきっと悲しむよ!
だから…ドラスなんかに負けちゃ駄目!」
『…!』


580 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/09(日) 16:09:24 ID:eLVu9m8y
ティアナとギンガも術式の中に駆け込み、ティアナは拓哉の左手を、ギンガはスバルが握った手の上から拓哉の右手を握る。
そして二人もドラス化していく拓哉に呼びかけ始めた。

「拓哉!あんた…このまま化物になったりなんかしたら承知しないわよ!…」

ティアナは今は亡き兄、ティーダの顔を思い出し、力一杯叫ぶ。

「これ以上、誰も失いたくない!だから!居なくなったりしたら絶対許さない!!」

次にギンガが呼びかける。

「拓哉君…あなたが私に何したか…忘れたとは言わせない!…」

ギンガも今まで拓哉と過ごした日々を思い出し、叫ぶ。

「だから!とっっっっくだいの埋め合わせするまで!消えるなんて許さないから!!」



「…チックショオーーーーー!!」

スバル達の真似をし、ノーヴェも術式の中に駆け込んで龍の右手を握る。

「オイ龍!何メソメソしてんだテメーは!テメーらしくもねぇ!あたしはな!強いお前を倒したいんだ!あたしは…あたしが…」

ノーヴェは口ごもり、十秒ほど経ってから龍の耳元に向けて叫ぶ。

「あたしが…あたしが隊長って認めた皇龍と再戦したいんだ!だから消えんな!消えんなバカヤローーーーーーーー!!」
『…!』

ウェンディとディードも術式の中に駆け込み、ウェンディはノーヴェの手の上から右手を、ディードは左手を握り、龍に呼びかける。

「龍!友達2号のウェンディっスよ!聞こえるスか!?」

ウェンディはそう言うと、龍に向かって叫ぶ。

「あたしは!あんまいろんなこと言えないスけど!龍には居なくなって欲しくないっス!ドラスなんかに負けちゃ駄目っスよ!」

次に呼びかけるのはディードだ。

「私は貴方に会って、沢山得る物がありました!剣術や笑うこと…貴方に買ってもらった兼定もそうです…でも…!」

ディードは一瞬ためらってから、龍に向かって叫んだ

「私にとって一番の得た物は、貴方に会えたことです!それに!私はまだ無明剣が使えません!他にも教えてもらいたい技が沢山あるんです!だから…私の前から居なくならないで下さい!!」

思いの丈を二人にぶつける六人の少女達。
それに誘われるかのごとく、なのはやヴィータ、シャッハやセイン達も術式の中に入り、なのはとヴィータは拓哉の、シャッハとナンバーズ達は龍の体に触れる。
沢山の仲間のぬくもりが…二人の中に注ぎ込まれた…


581 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/09(日) 16:10:17 ID:JEv5ib8v
支援

582 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/09(日) 16:10:45 ID:eLVu9m8y
【精神世界 拓哉の記憶】
(BGM・Chosen Soldier)
「姉さん…義兄さん……………え?」

地面に這いつくばり、慟哭する拓哉の体が、温かい光の中に包まれていく。
拓哉はその光の中で…優しい声を聞いた。

『拓哉!』
「…スバル。」

スバルの…

『拓哉。』
「…ティアナ。」

『拓哉君。』
「ギンガ…」

ギンガの…共に戦ってきた仲間たちの温かい声、そして温かい声の次に、消えていく自分を必死に呼びとめようとするシャウトを耳にした。

『拓哉が拓哉で無くなっちゃったら…お姉さんもお義兄さんもきっと悲しむよ!だから…ドラスなんかに負けちゃ駄目!』
『これ以上、誰も失いたくない!だから!居なくなったりしたら絶対許さない!!』
『とっっっっくだいの埋め合わせするまで!消えるなんて許さないから!!』

スバル達の声の他に、なのはやヴィータのぬくもりも伝わってくる
仲間達の思いが…拓哉の体の中に流れ込んだ。

「皆…」

拓哉の記憶の中の光景がはじけ飛び、真っ白な空間に変化する。
そして拓哉の前に、姉・縁と、義兄・利春が現れた。

『拓哉。』
『拓哉。』
「姉さん…義兄さん…」
『もう…私達の事で苦しむのは止めて頂戴。』
『お前は…お前らしく生きろ…』
「…」
『『だから帰りなさい(帰るんだ)、居るべき場所に…』』
「…はい!」

拓哉は立ち上がり、涙を拭って変身ポーズを取る。

「変身!…仮面ライダー!アウレフッ!!」

拓哉がアウレフに変身した瞬間、真っ白な空間は砕け散り、縁と利春の姿も消えた。

「ありがとう…姉さん…義兄さん…」


583 :リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー:2008/03/09(日) 16:11:16 ID:eLVu9m8y
【龍の記憶】
「たす…けて…たす…けて…」

暴力の痛みに苛まれ、床に倒れながら助けを求め続ける
そんな龍の耳に、仲間達の声が響いてきた。

『龍!』
「!?、ウェンディ…?」
『龍!!』
「ノーヴェ…」
『龍!』
「ディード…」

『あたしが…あたしが隊長って認めた皇龍と再戦したいんだ!だから消えんな!消えんなバカヤローーーーーーーー!!』
『あたしは!あんまいろんなこと言えないスけど!龍には居なくなって欲しくないっス!ドラスなんかに負けちゃ駄目っスよ!』
『私にとって一番の得た物は、貴方に会えたことです!それに!私はまだ無明剣が使えません!他にも教えてもらいたい技が沢山あるんです!だから…私の前から居なくならないで下さい!!』

拓哉と同じく、仲間達の叫びを耳にする龍。
ノーヴェ達三人以外にも、セインやシャッハ達の思いもしっかりと伝わってくる。
その瞬間、龍をリンチしていた男達と体育館倉庫は消え、真っ白な空間が残った。
そして上半身裸だった龍の体が私服姿に戻り、龍の前に流が現れた。

『龍…』
「流さん…」
『俺の教えのせいで…随分苦しんでしまったようだな…すまない。』
「確かに苦しかった…でも、後悔はしていません。」
『そうか…じゃあ、ちゃんと帰ってやれよ。』
「はい。」

流の姿が消え、龍は立ち上がる。
そして、変身ポーズを取った。

「変…身!、仮面ライダー…ヴェイト!」

龍がヴェイトに変身した瞬間、白い空間も消え去った。

「さよなら…流さん…」


584 :StS+ライダー代理:2008/03/09(日) 16:21:18 ID:JEv5ib8v
さるさんをくらったそうなので代理投下します。

【精神世界】
「!?」

二人の頭部に刺さっていたドラスの角が焼き切れ、呆然としていたアウレフとヴェイトが蘇る。
二人のドラスストーンは先程と違い、燦然と輝いている。
過去を振りきったことにより、より強力な共鳴現象が起こっているのだ。

「お…お前達…なんで…」
「いくぞ!アウレフ!!」
「ああ!!」

二人はドラスに向かって走る。
ドラスは右肩のマリキュレーザーを連射し、二人を狙撃するが、二人はものともせず、ドラスに迫る。

『おおおおおおおおおおおおおおおおお!!』

二人はいつもより強く、より速く、より巧にコンビネーションアタックを繰り出し、ドラスを攻撃する。
二人が迷いを振り切ったため、精神世界の状況に変化が生じ、ドラスの再生能力は落ちていた。
そのため、再生能力が着いて行かず、ドラスの体は無数の損傷を負っていった。

「そんな…ボクの体が…こんな奴らに…」

ドラスは尻尾を振るい二人を攻撃する。
しかし二人は紙一重で尻尾をかわし、ダブルチョップで尻尾を切った。

「グアァァァァア!!」
『ハァッ!!』

続いてダブルライダーは再びドラスの胸部にダブルパンチを打ち込む。
その威力は先程とは比べ物にならず、直撃を受けたドラスの胸に小さなクレーターが出来、殴り飛ばされたドラスは十メートルほど吹っ飛んで小岩に激突する。

「ボクが…ボクが…」
「止めだ!アウレフ!!」
「おお!!」

アウレフとヴェイトは空にジャンプし、キックポーズを取る。
二人は持てる力全てを注ぎ込み、ドラスに蹴り込んだ。

『ライダーーーーーーーー!ダブルキィーーーーーック!!』

二人の放ったライダーダブルキックは、ドラスに激しくぶち当たる。

「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」

キックを受けたドラスは、二十メートル先の地面まで吹っ飛ばされ、地表に激突する。
そして苦しそうな呻き声を上げ、少年の姿に戻る。

「そんな…ボクが…宏君なんかが…宏君なんかが作った改造人間に…負ける…パパ…なんで…パパ…………」

ドラスはぽつりぽつりと喋ると、緑の光の粒となって消滅した。
そしてドラスの消滅と同時に、アウレフとヴェイトが居た世界も共に消滅した…

(曲終了)


585 :StS+ライダー代理:2008/03/09(日) 16:21:48 ID:JEv5ib8v
【機動六課隊舎訓練場】
ドラスを倒した瞬間、二人のドラス化が停止し、元の人間の姿に戻る。
そして拓哉と龍は、ゆっくりと閉じていた目を開く。
目覚めた二人を待っていたのは、仲間達の歓喜の涙と、歓声と、喜びの抱擁と…そして笑顔だった。

………
【機動六課隊舎ロビー】
翌日、望月宏、麻生勝、瀬川耕司の三人は地球に帰る準備をし、拓哉、龍、そして機動六課とナンバーズの面々に見送られていた。

「博士、教官!ありがとうございました!」
「俺達は、何もしていないさ。」
「ドラスを倒したのは、拓哉、龍、それに…君の仲間たちさ。」
「そ…そんな…」
「むぅ…」

勝と耕司の賞賛の言葉に照れる拓哉と龍。

「龍が照れてるっス。」
「珍しい…」
「…」

ウェンディとセインのヒソヒソ話に気付き、二人に視線を移す龍。

「あ…いや!なんでもないっス!」
「ごめんなさい〜!」
「…」

龍は二人が謝ると、宏に視線を変え、ポケットから一枚のデータでテスクを取り出し、渡した。

「博士。」
「龍?どうしたんだこれは?」
「…頼み物です。」
「…そうか。」

龍の短い言葉にすぐ納得すると、宏はポケットにディスクをしまった。

「拓哉、龍、僕からも、頼みがある。」
「はい?」
「なんですか?」
「近いうちに、機動六課とレッドドラゴンで、共同任務を引き受けてもらいたい。」
『共同任務?』
「ああ…「ミランダ」に行ってほしいんだ。近いうちに日程は連絡する…頼めるね?」
「はい…勿論。」
「心得ました。」

宏はそう言うと、勝、耕司と共に機動六課隊舎を去った。
その日の夜…


586 :StS+ライダー代理:2008/03/09(日) 16:22:21 ID:JEv5ib8v
【おでん屋台】
「ヒック…チキショー…」
「アモンの…バカヤロー…」
「うう…」
「我々は…」
「お払い箱〜…」

用済み宣告を受けた地獄大使、ゾル大佐、死神博士、ブラック将軍、暗闇大使が、屋台で酔いつぶれていた。

「オヤジ!もう一瓶!飲まなきゃやってられん!」
「ヘイよ!」

地獄大使は一瓶の日本酒を受け取り、蓋を取ってコップに注ぎ、一気に飲み干した。

「はっはっは!荒れてるな五人とも!」
「お酒の飲みすぎは体に悪いですわよ。」
「む!」

酔いつぶれる五人の元に、元ジンドグマ大首領悪魔元帥と、元ジンドグマ女幹部魔女参謀がやって来た。
悪魔元帥は暗闇大使の隣、魔女参謀は悪魔元帥の隣の席に座る。

「悪魔元帥に魔女参謀か…あんたらも俺たちを笑いに来たのか?あ?」
「オヤジ、ワシにも一杯、オススメの奴をくれ!…そうとんがるなゾル大佐。」
「ワタクシも、一杯頂戴いたしますわ。…お忘れですの、もうそろそろ、「ベリアル」が復活する時期ですのよ?」
『!』

一斉に頭を起き上げる五代幹部。

「そういえば…もうそろそろか!」
「忘れておったわ!」
「しかしなぁ…ベリアルが復活しても、次は確実にRXたちが来てしまう。10人ライダーはエネルギーを吸われ、確実に死ぬだろうが、RXやアウレフ達は厄介だ。」
「だから…ベリアルに新しいエネルギーを与えなくてはなりませんわ。…皆様、協力していただけますね?」
『おう!!』

五大幹部は生気を取り戻し、拳を握り締める。
激しい戦いが…始まろうとしていた…


587 :StS+ライダー代理:2008/03/09(日) 16:23:28 ID:JEv5ib8v
投下終了
ええ…もうやりたかったことやりまくったと思います。
叩きたきゃ叩け!好きなだけ!

とにかく機動六課サイドとレッドドラゴンサイドはこれで一区切り。
この二つのサイド、実はカットした話が結構あります。
本編終了後、お見苦しくなければ投下いたします。
次回からは平成サイドを勧めます。
昭和編はちょっと待ってくださいね…

今日中に昭和編の予告は投下します。


これは余談ですが、誰か新しいスレを作ってください。俺がやろうとしましたけど無理でした。お願いします。

588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 16:33:29 ID:qdRMjgRu
次スレ

リリカルなのはクロスSSその52
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1205047976/l50

589 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/09(日) 16:59:52 ID:JEv5ib8v
さてと投下といこうか。

 テスタロッサ軍の主要戦艦「スクーデリア」のブリッジでは、フェイトが戻ってきたセッテに平手打ちをくらわす。

「フェイトお嬢様……」

 セッテは、何故自分が打たれたのかは何となく理解はしていた。

「セッテ、何であんな事を……」

 フェイトの声は怒りで震えている。
 セッテはいつもの調子で答える。

「私は……、フェイトお嬢様の祈願達成のためにと……」
「私はあんなやり方は反対です。セッテ、数時間は出撃停止でいいですね」
「わかりました……」
「待ってください、フェイトお嬢様」

 セッテの処置を聞いて、トーレが意見を言う。

「何ですか? トーレ」
「確かにセッテはフェイトお嬢様の意志にそぐわない事をしましたが、それは私も承認しての事……。願わくば、私にも罰を……」

 トーレが頭を下げて、フェイトに頼み込む。

「わかりました。だったらトーレも数時間の出撃停止でいいですね?」
「ありがとうございます」

 二人はフェイトの言う事を聞いて、ブリッジを去る。
 フェイトは少し言い過ぎたと思ったが、あれくらいの威厳は必要だと考える。
 その様子を見ていたアルフが、フェイトに尋ねる。

「フェイト、いいのかい? トーレとセッテをしばらく出さなくても……」
「大丈夫だよ。相手もすぐには攻撃を再開しないだろうし……。それに……」
「それに?」
「やっぱり、なのはにはあまり傷ついて欲しくない。私と戦うのは別にしても、それ以外では傷ついて欲しくない」

 フェイトはそう言うと、ブリッジを去る。
 アルフはその去る姿を見て、考える。

(フェイト、やっぱりあんたはなのはの事、心配してるんだね……。軍の総帥になっても……)



 「クラウディア」のブリーティングルームでは、「時の庭園」を止める方法を、作戦会議中である。

「この時の庭園は、マリエルさんの話によると、アルカンシェルなどの兵器を防ぐ、特殊なフィールド装置が備え付けられてるためにアルカンシェルでの破砕は不可能だ」
「だったら、ヴォルテールはどうなんですか?」

590 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/09(日) 17:00:29 ID:JEv5ib8v
 キャロが手を上げて、クロノに質問をする。

「ヴォルテールも無理だ。その特殊な装置はいかなる魔法や質量兵器でも破壊が無理なんだ」
「そうですか……」
「しかし、それはあくまで外側だけだ。それに外側は兵器などは通さなくても、人は通れるものらしい。そこで君達がテスタロッサ軍の兵の気を引き付けている間に、僕と一部の武装局員が内側に侵入する。
内側はどうなってるかは詳しい事はわからないが、内側なら破壊が出来るはずだ。作戦は君達にかかっていると言ってもいい。いいね?」
『はい!』

 作戦会議は終了し、クロノはなのはやはやてに頭を下げて謝る。

「なのは、はやて、すまないな。また君達の力を頼る事になって……」
「クロノ君、気にせんといてな」
「それに私達がいなくても、スバル達はうまくやってくれるよ。それに次はフェイトちゃんも出てくると思うし……」
「なのは、すまない。……フェイトを無事に連れ戻してくれ」
「アルフもね……」



 なのははブリーティングルームから出ると、部屋の前にはユーノとヴィヴィオが部屋の前にいた。

「ユーノ君、ヴィヴィオをどうしてここに?」
「ヴィヴィオがなのはとフェイトが心配だからって、僕が連れて来た。それに、なのはに話したいことがあるしね……」
「話したいこと?」
「その前にヴィヴィオからだね」

 なのはとユーノとヴィヴィオは、ひとまずなのはの部屋に行き、ヴィヴィオがなのはを励まそうとする。

「なのはママ、フェイトママは……」
「ヴィヴィオ、わかってるよね……」
「うん……」

 ヴィヴィオもフェイトが、これから時の庭園をグラナガンに落とそうとしていることを知っている。
 しかしそんなフェイトも自分にとってはママ、ヴィヴィオの母であるなのはとフェイトが戦うのを知り、思い悩む。

「なのはママ、フェイトママを連れて帰って……」
「……、うん。絶対連れて帰るよ。それでまた三人でキャラメルミルクを作って食べようね」
「約束……」
「約束」

 なのはとヴィヴィオは指切りの約束を交わす。ユーノがなのはと二人だけで話がしたいと言ったので、ヴィヴィオはひとまず部屋を出る。

「ユーノ君、話って何?」
「実はなのはが調べて欲しいって言ってた「シャイニングフレーム」何だけど……」
「何かわかったの?」

 なのはが尋ねると、ユーノが重い表情をして答える。

「うん。実はあれの材質のほとんどは、ミッドチルダや管理局が管理している管理世界には無いものが使われているんだ」
「それって……」
「あれはテスタロッサ軍から送られた物になるんだ……」

591 :スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI :2008/03/09(日) 17:01:24 ID:JEv5ib8v
 その事実になのはは衝撃を受ける。しかしなのはは一体誰が送ってきたのかすぐにわかった。

「フェイトちゃん……」
「え?」
「それは多分、フェイトちゃんが送ってきたんだと思う」

 なのはがユーノに、送ったのがフェイトだと告げると、ユーノも納得する。

「確かにフェイトなら送ってくるだろうね。なのはの体のことを一番心配してたら……」

 その通りだ。フェイトは、なのはがJS事件でブラスターモードの反動で体を酷使しすぎた事を知った時は、誰よりもなのはの体を心配した。
 なのはの体は今は元通りの元気な体だが、フェイトはその事を未だに気にしているのだ。

「それにね、この前の休みで、ユーノ君と別れてすぐに、私とヴィヴィオは、フェイトちゃんに会ってるの……」
「そうなんだ……」
「その時フェイトちゃんと話したんだけど、フェイトちゃんは変わってなかったの……」
「変わってない?」

 ユーノはどう言う事かとなのはに尋ねる。

「フェイトちゃんは、あんな事をしようとしても、私やヴィヴィオの事を心配してた。私は思うの。
フェイトちゃんは今でも人を傷つけたくない。だけど、管理局のやり方を納得してない。
フェイトちゃんはあんな事をしているけど、それでも人を出来る限り傷つけない事をしている」
「そうか……」

 なのはは突然ユーノに抱きつく。

「なのは?」
「ユーノ君、私これからフェイトちゃんとまた戦わなきゃいけないのかな……」

 なのはとフェイトははじめて会った時は敵同士。ユーノもそれを知っている。
 なのはとフェイトは戦いを重ねていった末に、お互いの事を理解し一番の友達になった。
 その一番の友達と、これからまた戦おうというのだ。

「なのは、また前みたいにフェイトに自分の思いをぶつければいいと思うよ。今のフェイトはあの時とは違うから……、きっとわかってくれるよ」
「ユーノ君……」
「だから、なのはも自分を信じて、フェイトと思いをぶつければいいよ」
「ありがとう」

 ユーノは自分の体にくっついているなのはを思いっきり抱きしめる。
 なのはならフェイトを連れ戻せる事を信じて、強く抱きしめる。


投下完了。次は最後の出撃になります。

592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 18:00:34 ID:WmjtIW+C
まぁ暇ならこれでも見てれ
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2574983

593 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 18:05:04 ID:paMq40cU
GJ!
最終回がどうなるかとても楽しみだ。
これからもがんばってくれ。

594 :情に目覚めし黒き龍:2008/03/09(日) 18:18:49 ID:HeZBTAIb
この後、予約ありますか?無ければ2話が完成したので投下しようとおもいますが

595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 18:21:29 ID:WUrCJ5CW
長くなるようなら新スレの方がいいよ

596 :情に目覚めし黒き龍:2008/03/09(日) 18:24:31 ID:HeZBTAIb
そこまで長くならないと思いますが、安全を取って新スレに書き込むことにします


597 :一尉:2008/03/09(日) 19:47:18 ID:FPyxEVOd
ふむ支援するせ。

598 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/09(日) 22:48:06 ID:PSAw5sUf
あと15KB。
放置していると埋まらないが、誰か埋めないのか?

599 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/10(月) 00:28:13 ID:oT8VIkrn
うめ

600 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/10(月) 00:29:15 ID:oT8VIkrn
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603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/10(月) 00:30:29 ID:oT8VIkrn
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