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リリカルなのはクロスSSその58

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:13:33 ID:7BrChM2p
ここはリリカルなのはのクロスオーバーSSスレです。
ガンダム関係のクロスオーバーは新シャア板に専用スレあるので投下はそちらにお願いします。
オリネタ、エロパロはエロパロ板の専用スレの方でお願いします。
このスレはsage進行です。
【メル欄にsageと入れてください】
荒らし、煽り等はスルーしてください。
ゲット・雑談は自重の方向で。
次スレは>>975を踏んだ方、もしくは475kbyteを超えたのを確認した方が立ててください。

前スレ
リリカルなのはクロスSSその57
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1206543116/

*雑談はこちらでお願いします
リリカルなのはウロスSS感想・雑談スレ1(実質33、避難所で進行中)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6053/1206676333/

まとめサイト
ttp://www38.atwiki.jp/nanohass/

避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/anime/6053/

NanohaWiki
ttp://nanoha.julynet.jp/

R&Rの【リリカルなのはStrikerS各種データ部屋】
ttp://asagi-s.sakura.ne.jp/index.html

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:13:57 ID:7BrChM2p
【書き手の方々ヘ】
・作品投下時はコテトリ推奨。トリップは「名前#任意の文字列」で付きます。
・レスは60行、1行につき全角128文字まで。
・一度に書き込めるのは4096Byts、全角だと2048文字分。
・専用ブラウザなら文字数、行数表示機能付きです。推奨。
・先頭行が改行だけで22行を超えると、投下した文章がエラー無しに削除されます。空白だけでも入れて下さい。
・投下時以外のコテトリでの発言は自己責任で、当局は一切の関与を致しません

【読み手の方々ヘ】
・リアルタイム投下に遭遇したら、支援レスで援護しよう。
・投下直後以外の感想は感想・雑談スレ、もしくはまとめwikiのweb拍手へどうぞ。
・気に入らない作品・職人はスルーしよう。そのためのNG機能です。
・度を過ぎた展開予測・要望レスは控えましょう。
・過度の本編叩きはご法度なの。口で言って分からない人は悪魔らしいやり方で分かってもらうの。

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:14:27 ID:7BrChM2p
【2ch専用ブラウザリンク】
・ギコナビ(フリーソフト)
http://gikonavi.sourceforge.jp/top.html
・Jane Style(フリーソフト)
http://janestyle.s11.xrea.com/

【注意】
・運営に関する案が出た場合皆積極的に議論に参加しましょう。雑談で流すのはもってのほか。
 議論が起こった際には必ず誘導があり、意見がまとまったらその旨の告知があるので、
 皆さま是非ご参加ください。
・書き込みの際、とくにコテハンを付けての発言の際には、この場が衆目の前に在ることを自覚しましょう。
・youtubeやニコ動に代表される動画投稿サイトに嫌悪感を持つ方は多数いらっしゃいます。
 著作権を侵害する動画もあり、スレが荒れる元になるのでリンクは止めましょう。
・盗作は卑劣な犯罪行為であり、物書きとして当然超えてはならぬ一線です。一切を固く禁じます。
 盗作者は言わずもがな、盗作を助長・許容する類の発言もまた、断固としてこれを禁じます。

【警告】
盗作を筆頭とする種々の問題行動により、「スーパーロボット大戦X ◆ByQOpSwBoI」は
完全追放処分がスレの総意で確定しています。レス返しなど、決して相手をしてはいけません!

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:17:44 ID:HzBopyft
>>1
乙マンダム

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:18:09 ID:fZg8Qt7L
>>1乙!

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:18:28 ID:saZFm1NR
乙です。
あなたには、アルバトーレかトーレがプレゼントされます。

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:20:11 ID:xsHGYUlm
>>1
乙テリオン!
そして貪欲なる力「R」カモン!

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:21:39 ID:fZg8Qt7L
バイドよ来たれ!
そして、R−TYPE地上編最後の戦いを支援するぜ!!

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:22:46 ID:YjYEPAFF
>>1はいたか?
ああ、今日こそ乙だなとねぎらってやるぜ!

10 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 20:25:05 ID:/P0z8/Si
>>1乙です

そしてちょっとした手違いの為、投下時間を遅らせますorz
9時半、9時半には必ず!

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:30:12 ID:qAhPgoBO
スレ立て乙カレーーーーーーーーーーーーーーー
>>10
投下待ってますぅ〜

12 :フルメタなのは ◆JCTewlikow :2008/03/30(日) 20:36:13 ID:taZmU+Ia
これでトリ付いてればいいけど…

ども、お久し振りです。先日まで続いてた避難所の議論に参加できず、すいませんでした。それから反目のスバル氏、謝罪文の製作と投下、お疲れ様でした。

さて、リリカル鴉の続きを書いてきたんですけど、空いたみたいだから投下おkですか?

13 :魔法王女 ◆75SJn0Il0A :2008/03/30(日) 20:41:41 ID:5Nhs/Idc
同じく、昨日コテトリした、記念に支援します。

避難所のBBSもこっちと同じように(「名前#任意の文字列」)コテトリできるかな?

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:42:20 ID:7BrChM2p
>>13
おk

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:45:01 ID:saZFm1NR
支援します。

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:45:13 ID:883JBZ2Z
>>1
本スレが通常運営されてなによりですな。
所で、メタルサーガが読みたいです。

17 :フルメタなのは ◆JCTewlikow :2008/03/30(日) 20:46:00 ID:taZmU+Ia
ほんじゃま投下行きます。

魔法忍者リリカル鴉
第二話「八神家」

はやての家に厄介になる事が決まった日から、俺の新しい、そして今までとは全く違う生活が始まった。


日の出と共に起き出て服を着替え、空き部屋を使用して鍛練を行う。忍たるもの、肉体を常に鍛え、如何なる事態にも備えておく必要がある。
鍛練を終えた後はやての寝室へ向かい、寝ているはやてを起こすのが俺の日課だ。

「はやて起きろ。朝だぞ」
「う…うーん。あ〜、おはよーさんや、ゴウ」
「ああ、おはよう」

その後ははやてを抱き抱え階段を降りていき、一階の車イスに乗せる。
いつも不思議に思うのは、抱き抱えた時にはやてが顔を赤くする事だ。
最初は熱かとも思ったがそうではないらしい。
はやてが「お姫様抱っこや…」と言っていたが、何の事なのだろう?

朝食ははやてと共にに作り、はやてと共に食べるのがこの家の決まりだ。
はやての作る料理は本当に美味く、俺は食卓に付く度に舌鼓を打つ。
一度はやてに、「将来はいい嫁さんになるな」と言ったら、また真っ赤になった。赤くなりやすいのだろうか?


家事と昼食を終えた俺達は、ゆったりとした休憩時間を取る。はやては本を読んだり、俺はテレビを見たりだ。
この家に来てすぐの頃は、現代の文明というものに驚いてばかりだった。電灯に光が点ればギクリとし、水道から水が出れば目を点にしたものだ。
今見ているテレビも同様で、というよりこれには一番嫌な記憶がある。

(以下回想)
「はやて、あの四角いものは何だ?」
「あれ?あれはテレビや」
「何だそれは?」
「えーと、説明するより実践した方が早いわな」


18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:47:54 ID:fZg8Qt7L
支援!

19 :フルメタなのは ◆JCTewlikow :2008/03/30(日) 20:48:37 ID:taZmU+Ia
はやてはテーブル上の黒い板を手に取り、テレビに向ける。
ピッ

『次のニュースです。本日未明…』
「うおおっ?!」

俺はその光景を見た瞬間、思いっきりのけ反った。

「ど、どうしたんゴウ!?」
「こんな小さな箱の中に人が入っている!一体どうなっているのだ!?」
俺はテレビとやらをあちこち触ったり叩いたりした。

「一体どんな術なのだ、はやて?おい、はや…て?」

振り返るとそこには、口元を手で押さえて俯き、肩を震わせているはやてがいた。どう見ても笑っている。

「…何故笑う、はやて?」
「だ、だって…ププッ…タイムスリップした人がやるお約束……な、生で見てもーた……うぷぷぷ…」

どうやらツボに入ったらしく、しばらくはやては笑っていた。
理由は分からなかったが、あの時は少し苛ついた。
(回想終了)

夕方
はやての足の具合を診てもらう為、二人で病院に向かう。
担当医の石田という女医には、俺ははやての従兄弟という事で通している。最初は怪しまれたが、はやての説明もあり今では普通に接されている。
尚俺には名字がないので、飛鳥 剛と偽名を名乗っている。

「……という事で、はやてちゃんの足に現在変化はありませんが、我々としても全力を尽くして治療に当たります」
「分かった。そちらの方は引き続き頼む。」
「あっ、待って」

ある日いつもの様にはやての容態を聞いた後部屋から出ようとすると、石田医師から呼び止められた。

「何だ?」
「飛鳥さん、今ははやてちゃんと一緒に住んでいるのよね?」
「そうだが、それが何か?」
「……はやてちゃんの事、いろいろとお願いね」
「?」
「はやてちゃんはとても強い娘だわ。まだ十歳に満たない子供とは思えないくらいにね」
「………」
「でもね、そんな強い娘だからこそ心配なの。甘えたい年頃なのに、両親がいないから自分から甘えを断ってしまう。
頼れる人がいないから、自分一人で全て頑張ろうとしてしまう。
優し過ぎるから、他人の分の重責まで背負おうとしてしまう。
…そんな事を続けてたら、あの娘いつか潰れちゃうわ。あの娘には、支えてあげる人が、守ってあげる人が必要なの」

ゴウは黙って石田の話を聞いている。



20 :フルメタなのは ◆JCTewlikow :2008/03/30(日) 20:52:03 ID:taZmU+Ia
「だから、はやてちゃんの力になってあげて。はやてちゃんを守ってあげて。それが出来るのは、今はあなただけなの」
「…無論だ。言われなくとも、あいつは俺が守る。俺はあいつの家族だからな。それより治療の方はよろしく頼むぞ」

ゴウはぶっきらぼうに、しかし穏やかな口振りで言い、部屋を出ていった。

「……愛想のない人ね」

石田は苦笑を浮かべて、ゴウの背中を見送った。


病院から帰って来た俺達はいつも同様分担して夕飯を作り、二人でそれを食して後片付けをする。ここまでは何の事はない。
「ほな今度はゴウの番やな。洗ったげるから背中向けてや」
「い、いやいい。俺は一人で出来る」
「そんな遠慮せんと。ほら、ゴシゴシッと♪」
「待てはやて!そこは違うだろ!?」
「えー?聞こえんな〜?」
「よせ、ヤメロ!アッー!」

毎晩これだ、たまったものじゃない。
……何?羨ましいだと?
なら一遍やられてみろ。大事な物を汚された気分になるから……

風呂から上がった後は軽くくつろぎ、そしてはやてを寝室へ運ぶ。
普段ならこれで一日の仕事は終わるのだが、今日は少し様子が違った。

「よっと。大丈夫か、はやて?」
「うん、平気や。いつも運んでくれてありがとな、ゴウ」
「気にするな、俺の勤めだ」

はやてをベッドに下ろし、いつものやりとりをする二人。

「それじゃあな。ゆっくり休め」
「あっ…」
「? どうしたんだ?」

ゴウが部屋を出ようとすると、はやてが急にゴウの服の裾を掴んだ。

「えーとその…な?もう一つだけ、お願いしてもええ?」
「何だ?言ってみろ」
「えっと……私が眠るまででええから、手…握っててくれへん?」

顔をほんのりと赤め、上目遣いで見てくるはやて。

「構わないが……急にどうした?」
「それがな、自分でも何やよう分からんのやけど……出ていくゴウの背中見てたら無性に寂しくなって――このままゴウがいなくなってまうような気がしてきて……」
「怖くなった、と」

コクンと頷くはやて。
ゴウは手近にあったイスを引っ張ってベッドの近くに寄せて座り、はやての頭をくしゃくしゃと撫でた。



21 :フルメタなのは ◆JCTewlikow :2008/03/30(日) 20:56:10 ID:taZmU+Ia
やっべ、一部抜かした
スンマセン、ちょっと待って下さい


22 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/30(日) 21:01:33 ID:KfQyGbGh
支援です。

23 :フルメタなのは ◆JCTewlikow :2008/03/30(日) 21:02:50 ID:taZmU+Ia
「だから、はやてちゃんの力になってあげて。はやてちゃんを守ってあげて。それが出来るのは、今はあなただけなの」
「…無論だ。言われなくとも、あいつは俺が守る。俺はあいつの家族だからな。それより治療の方はよろしく頼むぞ」

ゴウはぶっきらぼうに、しかし穏やかな口振りで言い、部屋を出ていった。

「……愛想のない人ね」

石田は苦笑を浮かべて、ゴウの背中を見送った。


病院から帰って来た俺達はいつも同様分担して夕飯を作り、二人でそれを食して後片付けをする。ここまでは何の事はない。
だがこの後俺には毎晩一つの戦いが待っている。それは――

ワシャワシャワシャ……

「どうだ、はやて?」
「うん。気持ちええよ。ゴウは洗うの上手いなー。」

そう風呂である。
はやてを一人で風呂に入れるのは時間がかかって風邪を引く恐れがあるし、何かあった時一人では危険な為、俺が一緒に入るようにしているのだ。
気恥ずかしい気がしないでもないが、はやてはまだ八歳だ。意識し過ぎるのも変だろう。
だが、真の問題はこの先にある。

「ほな今度はゴウの番やな。洗ったげるから背中向けてや」
「い、いやいい。俺は一人で出来る」
「そんな遠慮せんと。ほら、ゴシゴシッと♪」
「待てはやて!そこは違うだろ!?」
「えー?聞こえんな〜?」
「よせ、ヤメロ!アッー!」

毎晩これだ、たまったものじゃない。
……何?羨ましいだと?
なら一遍やられてみろ。大事な物を汚された気分になるから……

風呂から上がった後は軽くくつろぎ、そしてはやてを寝室へ運ぶ。
普段ならこれで一日の仕事は終わるのだが、今日は少し様子が違った。

「よっと。大丈夫か、はやて?」
「うん、平気や。いつも運んでくれてありがとな、ゴウ」
「気にするな、俺の勤めだ」

はやてをベッドに下ろし、いつものやりとりをする二人。

「それじゃあな。ゆっくり休め」
「あっ…」
「? どうしたんだ?」

ゴウが部屋を出ようとすると、はやてが急にゴウの服の裾を掴んだ。

「えーとその…な?もう一つだけ、お願いしてもええ?」
「何だ?言ってみろ」
「えっと……私が眠るまででええから、手…握っててくれへん?」



24 :フルメタなのは ◆JCTewlikow :2008/03/30(日) 21:03:47 ID:taZmU+Ia
顔をほんのりと赤め、上目遣いで見てくるはやて。

「構わないが……急にどうした?」
「それがな、自分でも何やよう分からんのやけど……出ていくゴウの背中見てたら無性に寂しくなって――このままゴウがいなくなってまうような気がしてきて……」
「怖くなった、と」

コクンと頷くはやて。
ゴウは手近にあったイスを引っ張ってベッドの近くに寄せて座り、はやての頭をくしゃくしゃと撫でた。

「心配するな、俺はいなくなったりしない。ここは俺の家でもあるしな。だから安心して眠れ。お前が望むなら、俺はそれを叶えてやる」
「……おおきにな」
嬉しそうに微笑み、はやては礼を言った。


一連の流れの後、俺達は少しの間談笑していたが、話疲れたのかはやては直に寝息を立て始めた。
俺はゆっくりと抜けだそうとしたが、聞こえてきたはやての寝言を聞いて、それを諦めた。

「お父さん……お母さん……いやや、行かんといて…」

悪夢を見てるらしく、
はやての顔を見ると目許に涙が浮かんでいた。
俺が手を強く握ってやると、表情が少し和らいだようだった。

(はやてちゃんの力になってあげて。それが出来るのはあなただけなの・・・)

俺は昼間石田から言われた事を思い出す。

(俺の手は、もう拭い切れないほど血で染まっている……だがこの手でお前の苦しみを減らしてやれるなら――はやて、俺はお前の側に居続けよう……)


俺はそう決意し、一晩中はやての傍らで手を握り続けた。
夜が明けた後、目覚めて俺が隣で手を握り続けた事に気付き、はやてがまた真っ赤になったのは言うまでもない。



25 :魔法王女 ◆75SJn0Il0A :2008/03/30(日) 21:04:52 ID:5Nhs/Idc
支援します

26 :フルメタなのは ◆JCTewlikow :2008/03/30(日) 21:06:03 ID:taZmU+Ia
六月三日 午後二十三時五十分
間もなくはやての誕生日となる。
聞いた所によると、この時代では誕生日に贈り物をするのが風習らしい。
金の問題は持っていた小判を古物商に売って、何を買ったらいいかは石田に助言をしてもらって解決した。
あまりゴテゴテしたものははやては好かないと聞いたので、水晶で出来たイルカの首飾りを買った。喜んでくれればいいのだが……

ゴウがあれこれ考えている内に、もう時計の長針と短針が間もなく重なろうとしていた。
あと三、二、一…

ドックンッ!

(っ!? 何だ今のは!?)

日付が変わった瞬間、ゴウの全身を言い様のない感覚が走り抜けた。
例えるなら、強い波動のような、圧倒的な気迫のような、今まで感じた事のないものだった。
そして同時にはやての部屋から聞こえてくる物音と奇妙な気配。ゴウは迷わず棚の奥にしまってあった忍道具から苦無を取りだし、はやての部屋へと向かった。


(気配は五つ……はやてを除いても四つか…ただの賊なら一瞬で仕留められる)

ゴウは足音一つ立てずはやての部屋の前まで移動し、扉の前で判断を下した。
ドガッ!
注意をはやてから自分に向ける為、扉を蹴り破るゴウ。
部屋の中を見渡すとはやてが寝ているベッドの横に黒い服を着た四人の男女が立っていた。
そしてその集団の中の一人、ピンクの髪をポニーテールに纏めた女がゴウの姿を認め、手にした刀に手を添えて言う。

「貴様、何者だ!」

ゴウも逆手に苦無を構えたまま言い返す。

「それはこちらのセリフだ。人の家に断りもなく入ってきておいて、どの口でほざく」
「人の家?ああ失礼した。お前は主の父、いや、兄か?」
「血縁関係はない。だが俺はそいつの家族だ。
そんな事より答えろ、貴様らこそ何者だ。どうやって入った。」

今でこそ戦いとは縁のない生活に身を置いてはいるが、ゴウとて一流の忍だ。誰か家に近付くものがあればすぐに気が付く。
だがこいつらは何の前触れもなく、いきなりその気配を発生させた。それがゴウにとっては不思議でしょうがなかった。

四人―さっきの刀を持った女と自身の身の丈ほどもある金槌を持った少女、手に指輪を嵌めた金髪の女、そして頭から犬耳を生やした男―は一度顔を見合わせ、互いに頷きあった後向き直って言った。

「驚かせてすまなかった。我々の名はヴォルケンリッター。此度、魔導書『闇の書』に選ばれた我らが主、八神はやて様にお仕えする為に存在する守護騎士だ。」

女は高らかにそう名乗った。

ゴウはこの時まだ気付いていなかった。彼女達の出現が、彼の運命を大きく変えるきっかけである事に。
そしてそのきっかけによって、自分が再び刃を手に、戦いの渦へと飛び込んでいく事に……


続く

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:08:39 ID:883JBZ2Z
血祀殺法支援

28 :フルメタなのは ◆JCTewlikow :2008/03/30(日) 21:11:35 ID:taZmU+Ia
投下終了です。
つーか投下中に修正とか、SS書く資格ないな俺orz

今回は初めて一人称視点で書いてみました。
試験的な意味も含めてだったから、読みづらかったらスミマセン

感想その他、お待ちしてます。それでは、また

29 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/30(日) 21:23:40 ID:KfQyGbGh
フルメタなのは様、GJです。
ヴォルケンズ登場、次回が楽しみです。
私もラクロアが出来ましたのでR-TYPE Λ 様の後、22時頃か22時30分頃
投下を考えています。よろしくお願いいたします。

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:23:57 ID:ClCjYNTQ
GJ!
物語が動き始めましたね。

31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:25:28 ID:saZFm1NR
GJ!!です。
ゴウは魔法を使えるのだろうか?使えなくても戦えそうですがw

32 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:28:14 ID:/P0z8/Si
>>28
GJ!
ゴウ、カルチャーショック&幼女に弄ばれるw
ほのぼのですね・・・しかし、はやてと親密になるにつれ、彼女を助ける為なら平然と蒐集を行いそうな・・・

そしてR-TYPE Λは、30分から投下します
今回は地上編最終話、特別編なので異常に長いです
大体、いつもの2倍くらい

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:30:36 ID:ClCjYNTQ
>>32
うおおおお!キャロを幼年固定します!支援

34 :魔法王女 ◆75SJn0Il0A :2008/03/30(日) 21:30:47 ID:5Nhs/Idc
お疲れ様でした、GJです。
ラブ米じゃないっすか。
といいつつ次回を期待。

35 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:30:47 ID:/P0z8/Si
それは紛れもない衝撃となり、攻撃隊の間を駆け巡った。
異層次元ポイント19667305、高度文明都市制圧任務。
管制に当たっていたR-9E2が齎した、とある報告。

『「アトロポス」より「マサムネ」。目標「Μ」よりICBMの発射を確認、上昇中・・・第2弾の発射を確認。共に第2格納ユニットからの発射』
『マサムネよりアトロポス。第1格納ユニットの稼動は確認できるか』
『・・・いいや、稼動は確認できない。先の不明勢力による攻撃の際に、何らかの異常が発生した可能性が高い。弾道弾、尚も上昇中』

突如として出現したバイド汚染兵器群、その中核たる大型機動兵器。
2164年の「サタニック・ラプソディー」にて暴走、極東の1都市を壊滅させ、最終的に3機のR戦闘機により撃破された筈のそれ。

軌道投下型局地殲滅ユニット「モリッツG」。
惑星規模でのバイド生態系破壊を目的とした、機械仕掛けの怪物。
陸上小型空母にも匹敵する巨体に、実弾兵器、波動兵器、大陸間弾道弾、極め付けに戦艦搭載型波動砲ユニットを流用、惑星中心核破壊機構までをも搭載した、嘗ての地球軍に於ける切り札。
第一次バイドミッション終了と共に地球衛星軌道上の要塞「アイギス」へと、他の対バイド兵器群、そして「英雄」R-9Aと共に封印された巨獣。
皮肉にも汚染された「英雄」を介し、屠るべき敵によって中枢を侵され、護るべき人類へと牙を剥いた哀れなる生贄。

『目標Μ、中央都市区画外縁部到達まで30秒』
『マサムネより全機。弾道弾、解析終了。第1弾、ゼクフレーク・アフリカン・アームズ社製、VD-55。80Mt級純粋水爆弾頭搭載。第2弾・・・』
『アトロポスより全機、弾道弾ロスト! 浅異層次元潜行!』
『ナカジマ・インダストリー社製、MIRV・TA-105。20Mt級核弾頭12基搭載。共に軍の改修により異層次元航行機能が付加されている』
『733よりマサムネ、長距離支援はどうなっている?』

混迷を深める戦況。
バイドによる模倣の結果か、オリジナルのそれを上回る戦闘能力を以って攻撃隊を圧倒する、最早旧式となった筈の殲滅兵器。
攻撃隊独自の判断によって、一時的な協力態勢を敷く事となった不明勢力。
この時点で、当初の作戦目標である不明勢力の無力化は、既に作戦継続が不可能なまでに瓦解していた。
何より、バイド係数が明確に検出される存在、それが目前に現れたのだ。
バイドか否かも判然とせぬ存在との戦闘を継続するより、確実な汚染体と判明した存在の排除こそが、彼等にとっては遥かに優先されるべき事柄である。

『マサムネより733、長距離支援は実行不能。目標Μからの広域ジャミングにより現在、軌道上からの砲撃ができない状況にある。更に弾道弾撃墜の為、部隊は各都市上空へと展開中。繰り返す。長距離支援は実行不能』
『「ダブル・タップ」よりマサムネ。各機、各都市上空へと到達した。弾道弾の予想転移時刻と、各都市に対する目標選定確立を教えてくれ』
『マサムネ、了解。データを転送する。浅異層次元潜行開始時の歪曲反応から算出した結果、第1弾の転移確立は北部86.76%。第2弾、中央都市区画93.87%。他都市区画への転移確立はデータを参照しろ』
『受信した・・・予想転移時刻まで90秒。各機、チャージ開始。MAXループ』
『目標Μ、都市外縁部に到達・・・突入。繰り返す。目標Μ、突入』

何より、事前情報と現状の食い違いが大き過ぎた。
情報に関しては異常とも思える程に敏感なR戦闘機群パイロット達にとって、既にこの作戦は失敗が確定されているも同然である。

3基の大型砲塔以外には、これといった兵器も確認されなかった巨大都市。
司令部の調査結果とは異なり、僅かにも検出される事のないバイド係数。
都市を無数に逃げ惑う、バイド汚染環境下に存在する筈の無い「人間」の姿。
攻撃隊を襲った、未知のエネルギーによる砲撃。
機械による補助を受ける様子も無く、文字通りの「生身」で飛翔する「人間」。
杖から、槍から、掌から放たれる、低集束波動砲にも匹敵する威力を秘めたエネルギー砲撃。

これだけでも十二分に理解を超える、余りに異常な状況だった。
それに加えてバイドの出現。
これで、事前情報に基く作戦行動を継続できると考える方が異常だ。
故に攻撃隊は、独自の判断を以って作戦内容を変更した。


36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:32:10 ID:saZFm1NR
支援

37 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:32:23 ID:/P0z8/Si
不明勢力との非武力的接触に始まり、バイド汚染体に対する共闘。
上手くいく筈などないと思われたそれは、奇跡としか言い様のない結果を生み出した。
言葉を交わす事もなく、機体の挙動から次の行動を予測し合わせる不明勢力。
攻撃の発動を察知し、その援護へと回る攻撃隊。
即席とは思えない的確な相互支援により、実に60機を超える第7世代ゲインズ、そして大量の自爆兵器を30分足らずでほぼ壊滅状態へと追い込む事に成功したのだ。

しかし、それで事態が収束した訳ではなかった。
モリッツG、惑星破壊プログラム発動。
追撃に当たった部隊の全滅。
波動砲の一斉射、そして不明勢力からの砲撃を立て続けに受けたにも拘らず、それらを耐え抜いた強固な装甲。
プログラム停止後に発射された、2発の弾道弾。
状況は悪化の一途を辿っていた。

『マサムネより全機、聞け。これよりダブル・タップが弾道弾を迎撃する。交戦エリア内のバイドを殲滅後、攻撃隊は目標Μを追撃、これを撃破せよ。なお、不明勢力との交戦は可能な限り避けよ。以上』

しかし、彼等は知っている。
今現在の状況は、決して「最悪」などではない。
未だ、諦める必要などないのだ。
何故なら。

『ダブル・タップより各機、予想転移時刻まで10秒』

対バイド戦に於ける「最悪」の状況。
自信がその状況にある事を、当事者が知り得る事は決して無いのだから。

『5秒前・・・3・・・2・・・1・・・』



「生きて」、或いは「人間」としてそれを知り得るのは常に、それを観測する「第三者」なのだから。



『警告! 軌道上に大質量物体の転移を確認!』

*  *  *

「マジかよ・・・」

隣で呆然と呟かれる声を余所に、狙撃手はスコープ越しに映る人型兵器の頭部センサーへと照準を合わせる。
と、向こうも此方に気付いたか、センサーの光が僅かに動いた。
しかし、人型兵器が反応するより僅かに早く、彼の指へと力が込められトリガーが引かれる。
過去に用いられていた質量兵器である狙撃銃を模したデバイス、ストームレイダーの銃口より放たれた魔力弾は、通常のそれを遥かに凌ぐ威力・弾速を以って標的へと達した。
弾体は装甲の僅かな隙間を縫い、比較的脆弱なセンサー群を貫通、その中枢に至るまでを引き裂き、掻き乱し、食い千切る。
此方へと向けられようとしていた砲身の動きが止まり、空中で硬直する人型兵器。
瞬間、地上からの砲火と不明機体の砲撃が、その巨体を細切れへと変えた。

続けて、標的をガジェットに移す。
残る十数機の内、上空の不明機体群へと機首を向けているものを選定。
その機体後部へと、魔力弾を撃ち込む。
ガジェット、不明機体へと突撃を開始。
しかし、遥か上空の不明機体がそれを受ける筈もなく、難なく躱された上で質量兵器を撃ち込まれ爆散。
それを見届けるやデバイスを下ろし、呟く。

「移動だ」
「あ?」

突然の発言に、天へと上り行く2発の質量兵器を呆然と見上げていた空戦魔導師は、間の抜けた声を上げた。
だが続く言葉に、彼の意識が一瞬にて覚醒する。


38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:33:07 ID:ClCjYNTQ
R-TYPEIIIに出てきた超感覚レーダー(何なのかよく分からないが凄い)で支援

39 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:33:42 ID:/P0z8/Si
「こっちの位置に気付かれた、逃げるんだよ!」
「最初からそう言え!」

すぐさま狙撃手の身体を抱え、窓から空中へと身を躍らせる魔導師。
首都航空隊の生き残りだけあって、人1人抱えても飛行に支障は無い。
ビルの間を滑空する様に高速で降下し、2kmほど先のショッピングセンターを目指す。
直後、先程まで身を潜めていたビルが、2機のガジェットによる突撃を受けて吹き飛んだ。
周囲のビルすら巻き込むその壮絶な爆発に、魔導師は肝を冷やす。
あと数秒、ビルから飛び出すのが遅ければ、そのままあの爆発とビルの倒壊に巻き込まれていただろう。

「・・・冗談じゃねぇ」
「おい、何処に行くつもりだ? 左だ、左! 証券会社のビル、18階の外壁窪み!」
「まだやるつもりかよ!?」

悲鳴の様な声で愚痴を零しつつ、しかし指示通りに進路を変更する魔導師。
証券会社のビル外壁へと辿り着き、その壁面に沿って垂直上昇。
狙撃手の言葉通り、18階には僅かに2m程の外壁の窪みがあり、2人は其処へと滑り込んだ。
狙撃手はすぐさま身を横たえ、デバイスを構えるやスコープを覗き込む。
発砲。
遥か彼方、1機の人型兵器がまたもや動きを止める。
地上・空中からの集中砲火、爆発。
照準を次の標的へ。

「・・・今ので14機目だ。もう良いんじゃないか、グランセニック?」

呆れと共に、嘗ての同僚へと声を投げ掛ける魔導師。
それに対し狙撃手、ヴァイス・グランセニックは憤りを込めた怨嗟の声を漏らす。

「んな訳ないだろ。畜生、よくも俺の愛機を・・・オーバーホールしたばかりだったんだぞ、クソが」

同じ隊に所属していた頃でも、数える程にしか聞いた覚えのない罵りの言葉。
聞くに堪えない言葉を口にしつつ、しかしその目は何処までも冷め切っている。
そんなヴァイスを観察しつつ、魔導師は小さく溜息を吐いた。

数年のブランクを経て、現場へ復帰したとは聞いていた。
しかし、その狙撃の腕はどうしたものか。
エースと呼ばれた数年前と比較しても、鈍るどころかより精密さを増しているではないか。
飛行する目標、しかも特定の箇所を、よりにもよって無誘導の弾体で撃ち抜くなど、もはや人間技とは思えない。
管理局部隊のみならず、不明機体群も敵の動きを封じている者の存在に気付いたのか、自分達を狙う敵を優先的に排除し始めた程だ。
だというのに、この男が此処に居る理由ときたら、とても褒められたものではない。
曰く、「クソッタレどもに墜とされた愛機の仇討ち」との事らしい。

不明機体群による襲撃時、武装隊を第4廃棄都市区画まで輸送したまでは良いものの、クラナガンへの帰還中にガジェットの襲撃を受け機体を損傷。
それでも姿勢を立て直し、命辛々クラナガンへと辿り着いてみれば、其処は無数のガジェット及び人型兵器、そして管理局部隊と不明機体群が入り乱れる戦場と化していた。
ヘリに対し機動性の面で圧倒的優位を誇るガジェットの攻撃すら掻い潜ってみせたヴァイスではあったが、流石に傷付いた機体での戦域突破は不可能だったらしい。
ガジェットか、或いは管理局部隊による誤射かは不明だが、流れ弾に敢え無く被弾。
ビルの谷間、比較的大きな交差点へと不時着、脱出。
直後に人型兵器が放った砲撃が付近のビルへと着弾、崩れ落ちるビルの残骸に呑み込まれヘリは大破、さらば愛機。


40 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/30(日) 21:34:17 ID:KfQyGbGh
支援です

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:34:20 ID:ClCjYNTQ
なんて悪夢支援

42 :フルメタなのは ◆JCTewlikow :2008/03/30(日) 21:34:34 ID:taZmU+Ia
感想レスに感謝
アンド支援!

43 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:34:53 ID:/P0z8/Si
余りといえば余りの状況に、聞いていて憐れみの情さえ浮かんだものだ。
あれだけの弾幕を掻い潜り、なお且つ本人は無傷で此処に居るのだから、その操縦技術と状況判断力には感嘆するばかりだというのに、同時にその不運さに関しては最早笑うしかない。
それでいて本人は、偶然に遭遇した自身を足代わりにクラナガン西部区画を飛び回り、人型兵器とガジェットを相手にゲリラ戦を展開しているのだから、ある意味ではエースオブエース以上の化け物ではないか。
既に14機の人型兵器、そして21機のガジェットを撃破しているにも拘らず、本人はまるで満足する様子がない。
かといって不満を感じさせる訳でもなく、ただ淡々と引き金を引き続けている。
地震が起きようと、質量兵器が発射される轟音が響こうとも、自らの意思に基く行動を除き、決してスコープから目を逸らす事のないこの男。
こいつは、機械か何かか?

「・・・15機目」

そんな事を考えつつも、撃墜数のカウントを続ける魔導師。
次の標的を探すヴァイスの頭を少々力強く叩き、既に敵影が存在しない事を告げる。

「終わりだ、終わり。敵は全滅、分かってるか?」
「・・・もう少し優しく教えてくれても、罰は当たらないと思うんだけどな?」

不機嫌そうに頭へと手をやるヴァイスを、苦笑しつつ宥める魔導師。
しかし、それでもスコープから目を離さなかったヴァイスが、訝しげな声を上げた。

「・・・ん?」
「何だ? 増援か?」
「いや・・・」

スコープを覗き込んだまま、暫し何かを見つめるヴァイス。
しかし、ややあって目を離すと、疲れた様に呟く。

「あぁと・・・見間違いだと思うんだが」
「はぁ?」

要領を得ないその言葉に、魔導師もまた戸惑う様な声を返す。
再度スコープを覗く事、数秒。
ヴァイスは、再び疲れの滲む声を放った。

「紅い不明機の上に、な? 知ってる奴が乗っかってた様に見えたんだが・・・」

*  *  *

呆然と、空を見上げる。
爆炎、そして白煙の筋を残し、一直線に天へと昇りゆく、2基の弾道弾。
絶望にも似た感情と共に放たれた叫びは轟音に掻き消え、網膜を焼く光は雲の合間へと溶け込む様に消えた。
誰もが前進を止め、その身を凍り付かせたかの様に上空を仰いでいる。

『高町ッ!』

そんな中、大型機動兵器追撃隊の全員、その意識へと響く声。
その声は指揮官たるなのはの覚醒を促し、現状への次なる対応を迫るものだった。

「あ・・・」
『呆けるな、高町! 追うんだろう!? さっさと指示を出せ!』


44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:35:45 ID:ClCjYNTQ
ゲインズはタクティクスで使えすぎ支援

45 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:36:12 ID:/P0z8/Si
同僚のその声に、なのはは一瞬にして我を取り戻す。
こんな所で立ち止まっている暇は無い。
何としても、クラナガンへの到達だけは阻止せねばならないのだ。
もし地上本部を破壊されれば、ミッドチルダに駐留する全管理局部隊の中枢が麻痺する事となりかねない。
否、地上本部が健在であったとしても、一般市民の被害はどれ程のものになろう。
そして其処には、自らの親しい者達、大切な我が子すら含まれるのだ。
それを改めて認識するや否や、なのはは躊躇う事なく指示を下した。

『皆、追うよ! 距離を詰め次第、砲撃! 推進部を狙って!』
『了解!』

すぐさま飛行を開始する追撃隊。
その速度は、忽ちの内に大型機動兵器のそれを超えた。
空翔る12の人影はクラナガンへと向かう巨獣の背を追い、業火を噴き出すそのエンジンノズルを破壊せんと距離を詰める。
敵を射程内に収め、簡易直射型砲撃を叩き込み、ノズルを破壊。
それこそが、追撃隊の狙いだった。
距離さえ詰めれば、敵の動きを封じる事ができる。

しかし、そんな彼等を嘲笑うかの様に、巨獣はノズルより噴き出す業火を更に巨大なものへと変えた。
大型機動兵器、再加速。

「・・・ッ!」
『大型機動兵器、更に加速! 噴射炎の衝撃が、こっちに・・・!』
『駄目です、一尉! 噴射炎と煙の規模が大き過ぎます! 直線経路での追跡は不可能です!』

好ましくない状況報告ばかりが、次々に飛び込む。
それでも諦める事無く加速を続ける追撃隊だったが、続く地上本部からの報告は最悪のものだった。

『弾道弾、失索! 2基とも見失いました!』
「どういう事!?」

その考えられない報告に思わず、念話ではなく声を上げてしまうなのは。
しかし、オペレーターは彼女以上に混乱しているのか、声を荒げて報告を続ける。

『次元断層です! 弾道弾の進路上に次元断層が発生、2発とも虚数空間へと消えました!』
『じゃあ、まさか・・・』
『恐らく、虚数空間を通じての次元跳躍攻撃と思われます!』

次元跳躍攻撃。
その言葉に、誰もが絶望を深める。
管理局の技術であっても実現には困難を極めるその現象を、あの兵器は魔法体系すら用いずに制御しているというのか。
しかも跳躍に用いられた空間は、魔法の力及ばぬ虚数空間。
最早、弾道弾を探知する術は無い。
それが何時、何処に姿を現すのか。
自分達には知る術が無い。
例え頭上にそれが現れたとして、知り得る頃には既に手遅れだろう。

それでも、飽くまで追撃を続行する追撃隊。
足掻こうが諦めようが結果は同じだというのなら、最後まで足掻き切ってやる。
そんな刹那的思考に突き動かされるままに、大型機動兵器を左右から挟み込む様にして噴射炎を回避しつつ、ノズルを簡易砲撃の射程内へと収めるべく接近する彼等。
しかし、遂にその巨体を射程内へと収めるかという寸前、彼等の眼前へと無数の青い光弾が迫り来る。
大型機動兵器からの砲撃、誘導光弾。


46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:36:14 ID:saZFm1NR
ヴィータとR戦闘機の合体攻撃支援w

47 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:37:22 ID:/P0z8/Si
「くっ!」

すぐさま砲撃、光弾を迎撃するなのは。
周囲の面々も各々に砲撃を放ち、自らを狙うそれらを叩き墜とす。
しかし、その一瞬が致命的な隙を生み出してしまった。
大型機動兵器、更に加速。
クラナガン西部区画外縁部へと迫る。
そして。



『大型機動兵器、西部区画に突入!』



轟音。
西部区画のビル群へと、大型機動兵器が激突する。
振動。
外縁部を取り巻くハイウェイを打ち崩し、建ち並ぶビルへと突入しては進路上の全てを薙ぎ倒し、燐光纏う光弾を無数に撃ち放ってはより広範囲に破壊を撒き散らす。
閃光。
ノズルから噴き出す炎が一瞬窄み、しかし次の瞬間、これまでとは比べ物にならないまでに巨大な業火が、爆発そのものと化して解き放たれる。
衝撃。
周囲数十棟のビル群が軒並み粉砕され、その崩壊は波となり更に広範囲へと拡がってゆく。

そして巨獣は、その前方に立ちはだかる全てを打ち砕きつつ、中央区へと最後の突進を開始した。

『大型機動兵器、中央区へと向け侵攻中! 周囲の部隊はこれを迎撃せよ! 何としても此処で撃破しろ!』

西部区画に展開する陸士部隊の指揮官が、全方位の念話を用いて叫ぶ。
都市のあらゆる箇所から光弾と砲撃が大型機動兵器へと襲い掛かるも、その動きを止めるには至らない。
最早「壁」としか言い様のない程の弾幕を無視するかの様に突入、被弾しつつも速度を緩める事なく突撃を続行する。

「危ない!」

咄嗟に叫ぶなのは。
追撃隊が散開するや否や、寸前まで彼等が位置していた空間を押し潰す様にして、上空から巨大なコンクリート塊が落下した。
大型機動兵器の突撃によって、上空へと巻き上げられたビルの残骸である。
大小様々なそれら無数の残骸は、大型機動兵器の通過跡から扇状に拡がる範囲へと降り注いでいた。
空を埋め尽くす程のそれらを全て迎撃する訳にもいかず、追撃隊は遂にその進路を変更。
大型機動兵器の左右後方から、長距離砲撃を試みる。
西部区画へと侵入した人型兵器及びガジェット群は既に、展開した管理局部隊と不明機体群により殲滅されていた。
術式の展開中に狙い撃たれる心配は無い。

『6人ずつ、左右から連続砲撃! 回避する空間を塞いで当てるよ!』

追撃隊、四度砲撃態勢へ。
魔法陣を展開、各々のデバイスを構える。
しかし此処で、なのはは現状の重大さに気付いた。


48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:38:22 ID:ClCjYNTQ
高機動強襲清掃クラフト作っちゃう22世紀地球支援

49 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:38:40 ID:/P0z8/Si
もし、この砲撃を大型機動兵器が回避したら?
非殺傷設定を解除された、12発の大威力砲撃魔法。
それらが、大型機動兵器の更に前方、中央区へと直撃したら?
其処には展開した管理局部隊のみならず、逃げ遅れた民間人も多数存在する事だろう。
まず間違いなく、多数の犠牲者を出す事態となる。
自惚れる訳ではないが、自身を含め追撃隊の面々は、いずれも砲撃魔法に特化した魔導師だ。
その砲撃の威力は、目前で陸士部隊が放っているものとは比較にならない。
それも射程の短い簡易砲撃ではなく、長距離砲撃魔法。
誤って市街へと着弾すれば、人型兵器の砲撃にも劣らぬ被害を生み出してしまう。

「・・・ッ」

構えたレイジングハートの矛先が、僅かにぶれる。
なのはの躊躇いを感じ取ったのか、同僚がすぐさま念話を繋げた。

『高町、どうした?』
『駄目・・・撃てない・・・!』
『何だって?』
『駄目だよ・・・だって・・・だって外したら、クラナガンが・・・!』

その言葉に、追撃隊の全員がその事実に思い至る。
脳裏を過ぎる光景は、先の砲撃時に大型機動兵器が見せた、その巨体に見合わぬ回避行動。
まず間違いなく、数発は回避されるだろう。
つまり砲撃を敢行した場合、前方の市街地に被害が及ぶ事は、この時点で確定しているのだ。

その現状に、砲撃を放つに放てない追撃隊。
そんな彼等を余所に陸士部隊の攻撃はより苛烈さを増し、更には上空に展開する9機の不明機体群までもが大型機動兵器へと砲撃を放ち始めた。
無数の魔力光と砲撃の光が荒れ狂い、巨獣の姿を呑み込む。
しかしそれでも、巨獣はその推進部への致命的な被弾を避け、速度を些かも緩める事なく突撃を続けていた。
既にその巨体は至る箇所から業火を噴き出し、巨大な火球となって周囲に炎を撒き散らしている。
にも拘らず、ビル群を文字通り粉砕しつつ更に加速するその姿は、見る者に生物としての本能的な恐怖を叩き付けるものだった。

『・・・撃ちましょう、一尉』

追撃隊の1人が、呟く。
何を、と問い返そうとすれば、それよりも早く同意の声が放たれた。

『撃とう、高町』
『おい!』
『私も・・・撃つべきだと思います』
『ちょっと、本気!?』

次々に上がる同意の、そして戸惑いの声。
なのはは、呆然とそれらの声を聞く他なかった。

『あの化け物が中央区に侵入したら、被害は砲撃の比じゃない。たとえ砲撃による被害が発生するとしても、化け物の動きを止める事ができれば全体の被害は最小限に止められる。それに・・・』

一旦、言葉を区切り、再度続ける。

『・・・連中の砲撃を、中央区に浴びせる事だけは避けるべきだ』


50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:39:37 ID:ClCjYNTQ
森辻さんにとっつくのが攻略法だ!支援

51 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:40:02 ID:/P0z8/Si
青い光が、中空を奔る。
不明機体群の砲撃は上空から放たれている為、今のところそれらが中央区へと直接の被害を齎す事は無いが、大型機動兵器の通過跡周辺は完全に吹き飛んでいた。
大規模集束砲撃魔法にも匹敵する威力を持った、質量兵器による砲撃。
陸士部隊は既に不明機体群の行動原理を心得ているのか、大型機動兵器の進路を避ける様にして遠距離からの攻撃を行っているが、だからといってその事実が救いになる訳ではない。
あれ程の破壊を生み出す砲撃が中央区へと降り注げば、それこそクラナガン全人口の半数が犠牲となりかねないのだ。
それだけは、何としても避けねばならない。

苦渋に満ちた声に、理論立てて反対する言葉を持ち得る者は居ない。
それを理解できるからこそ、なのはは一言、レイジングハートに照準補正の確認を行った。

「・・・レイジングハート」

声が返される事はない。
レイジングハートは無言のまま、標的のイメージを主の意識へと送る事で応えた。
2度と外しはしない、自分を信用しろ。
そんな意思が込められた、無言の後押し。
レイジングハートを通して意識へと反映される、赤く染まった視界に映り込む巨獣の背を睨み据え、なのはは決断した。

『・・・撃つよ、準備して』
『・・・了解』

環状魔法陣、展開。
照準が、大型機動兵器のノズルを捉えた。

気付かれている。
それは間違いない。
このまま撃てば、ノズルの破壊と同時に数発の砲撃が中央区を襲う事となる。
上昇して高度を稼ぐ暇は無い。
それ以前に、少しばかり上昇したとして、中央区を射線上から外せる程の射角を確保できる距離でもない。
不明機体より放たれる砲撃ですら、ノズルへの着弾を避ける大型機動兵器の機動性。
全ての砲撃を目標へと着弾させる事は不可能だ。
回避される事を前提に、左右の空間を塞ぐ様に発射する他無い。

全てを承知の上で、なのはは集束を開始する。
後に責任を問われるとしても、首都が崩壊してしまえば追及さえ行えない。
何より、ヴィヴィオの事を思えば、その事実さえも受け止められた。

「ディバイン・・・」

そして、遂にトリガーボイスが紡がれようとした、その瞬間。
追撃隊の頭上、遥か高空に1条の閃光が奔った。

「・・・ッ!?」
『何だ!?』

何事か、と身構える面々。
数秒後、地上本部からの通信が入る。

『本部より全局員へ。クラナガン及びミッドチルダ北部上空にて次元断層発生、弾道弾の転移を確認。しかし・・・』

口篭るオペレーター。
続きを促す他部隊の声を聞きつつも、なのはは大型機動兵器から視線を逸らす事はなかった。
しかし、続く予想外の言葉に、彼女の意識が瞬間的に硬直する。



『弾道弾2基、共に撃墜されました・・・長距離砲撃です!』




52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:40:27 ID:7BrChM2p
支援

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:40:47 ID:7BrChM2p
支援

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:41:08 ID:7BrChM2p
支援

55 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:41:22 ID:/P0z8/Si
直後、遥か上空より1条の青い光が奔り、クラナガン西部区画へと突き刺さった。
正確には、其処を突き進む大型機動兵器、その脚部ユニットの1つへと。
巨大な鉄塊が爆ぜる凄まじい轟音が響き渡り、大型機動兵器の前面で爆発が発生。
直後、その機動が明らかに揺らぎ始めた。
やや左寄りに重心を置き、進路を直線に保とうとするかの様に後部を左右へと振る。
どうやら左前方の脚部ユニットが、その機能を停止したらしい。
機動の揺らぎと共に、大型機動兵器の速度が目に見えて落ち始める。

『・・・一尉!』
『もう少し待って! 機動が不安定すぎる!』

これを好機と、数人が砲撃を放とうとする。
しかし、なのははそれを押し止めた。
右へ左へ、不規則に揺れ動く大型機動兵器を狙い撃つには、距離が開き過ぎている。
これでは砲撃を放ったところで、半数が着弾すれば良いところだろう。

『術式を中断して! 距離を詰めるよ!』

レイジングハートの構えを解き、幾度目かの追撃へと移るなのは。
残る面々も、すぐさまその後に続く。
安全な射角を確保すべく、徐々に高度を上げつつ大型機動兵器の背を目指す追撃隊。
その視線の先、再び天空より撃ち下ろされた閃光が、左後方の脚部ユニットを撃ち抜いた。
光は巨獣の脚のみならず、その下のアスファルト、さらには地下構造物までをも貫いたらしい。
地震と紛うばかりの振動、そして轟音が周囲へと響き渡る。
噴き上がる粉塵。
大型機動兵器の全体が、左側面へと傾く。
完全に接地した前後の脚部を軸に、進路が左へと逸れ始めた。

ここぞとばかりに、周囲のビル群から簡易砲撃魔法及び射撃魔法が雨霰と放たれ、巨獣の装甲へとその牙を突き立てる。
そして、好機を見出したのは不明機体群も同じ。
上空からは絶える事なく質量兵器の雨が降り、レーザー・ミサイル・砲撃と、空を覆わんばかりの攻撃が、大型機動兵器へと雪崩を打って襲い掛かる。
前方、そして後方を除く、全方位からの飽和攻撃。
着弾の毎に、大型機動兵器の各部装甲は次々と粉砕され、その下部からは業火と黒煙を噴き、至る箇所で小爆発を繰り返していた。

しかし、それ程の攻撃であっても、その侵攻を止めるには至らない。
魔法、質量兵器の如何を問わず数十発の砲撃、そして数千・数万発の光学・実弾兵器及び魔力弾の直撃を受けながらも、再度加速してゆく火達磨の巨獣。
未だ健在であるらしき2門の砲からは無数の誘導光弾を放ち続け、ノズルから噴き出す業火は更に膨れ上がる。
逸れゆく軌道を、想像を絶する巨大な推進力を以って修正し、機能の停止した左側面の脚部ユニットを人工物に覆われた地表へと数mも食い込ませたまま、追撃隊を振り切る程の加速を見せる大型機動兵器。
焦燥と共に、追撃隊が飛行速度を上げた、その瞬間だった。

『・・・ッ!? 高町、化け物が!』
『分かってる!』

大型機動兵器の脚部ユニットから、巨大なアンカーが地表へと打ち込まれる。
ノズルから業火を噴き出したまま、発生する推進力に逆らっての急制動。
直後に、上部装甲が後方へと稼動する様が、追撃隊各員の視界へと飛び込んだ。
その光景をこれまでに三度目撃している彼等は、すぐに状況を理解する。
大型機動兵器、主砲発射態勢。

「何を・・・まさか!」


56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:41:28 ID:7BrChM2p
支援

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:41:45 ID:fZg8Qt7L
ヴァイスが活躍してる!
狂喜乱舞だ 支援!

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:41:55 ID:ClCjYNTQ
市民がいる中戦うなどR戦闘機乗りにはよくあること支援

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:41:59 ID:7BrChM2p
支援

60 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:42:34 ID:/P0z8/Si
なのはの脳裏に、最悪の予想が浮かび上がる。
彼女の視界、遥か前方に聳える、巨大な建造物。
天を突かんばかりの超高層タワービルと、その周囲を取り囲む数本の巨大なビル。
時空管理局地上本部。

「ッ・・・撃ってッ!」

反射的に叫び、ショートバスターを放つなのは。
追撃隊各員、陸士部隊までもがそれに追随し、簡易砲撃魔法と射撃魔法とが、津波となって大型機動兵器へと襲い掛かる。
しかし、距離の関係から追撃隊の砲撃は着弾前に減衰を始め、巨獣の装甲へと痛手を与えるには至らない。
陸士部隊の砲撃も、分厚い側面装甲を完全に貫くには至らず、ただ破片を散らすのみに止まっていた。
上空の不明機体群は、狂った様に撃ち放たれる誘導光弾の弾幕を前に、回避行動を取らざるを得ない状況に追い込まれている。
現状に於いて大型機動兵器の砲撃を阻止できる者は、なのはの視界内には存在しなかった。

「駄目・・・ッ!」

続け様にショートバスターを放ちつつ距離を詰めるも、有効射程を外れた砲撃は空しく装甲を叩くだけ。
陸士部隊の砲撃がより苛烈さを増し、誘導光弾を処理した不明機体群が攻撃を再開するも、大型機動兵器の主砲発射態勢を解除するには至らない。
徐々に色濃くなる絶望に、悲痛な叫びが漏れんとした、その時。



遥か彼方、大型機動兵器の更に前方。
宙を滑空する巨大な鉄塊が、なのはの視界へと飛び込んだ。



縁を金色に彩られたブロックが、2つ連なったその造形。
ブロックの合間から伸びる、長大な柄。
それは紛う事なく、長年に渡り彼女の友が振るい続ける、見慣れたアームドデバイス。
グラーフアイゼン・ギガントフォルム。

「え・・・」

呆けた声と共に彼方の空間、大気に薄く滲む柄に沿って視線を滑らせるなのは。
その行き着く先には、鉄塊と並飛行する深紅の不明機体。
明らかに満身創痍と分かる、その姿。
左主翼は折れ、一方の尾翼が脱落し、右側面には何らかのパーツをもぎ取られたかの様な痕が残っている。
漆黒のキャノピー左側面には、無数の傷が刻まれた巨大な盾。
グラーフアイゼンの柄は、その盾の裏から水平方向に突き出し、伸長していた。
不明機体は自身の損傷を意に介する様子もなく、大型機動兵器の正面から突撃を掛ける。
そして、不明機体と大型機動兵器、両者の相対距離が1500mを切ったかと思われた、その時。
ハンマーヘッドが後方へと振り被られると同時、不明機体は突如として軌道を捻じ曲げ、まるでカタパルトの如くその速度を移し与えられた純白の影を宙へと放る。


61 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:43:08 ID:ClCjYNTQ
さあとっつくのだ支援

62 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:43:54 ID:/P0z8/Si
それは、正しく人影だった。
なのはにとっては、十年来の友人。
親友の家族にして、幾度も互いの背を預け合った仲間。
本来は深紅である騎士甲冑を、家族との融合の証である純白へと変えた、小さな影。
誇り高き古代ベルカの勇、ヴォルケンリッターが1人。

「ヴィータちゃん!?」



鉄槌の騎士、ヴィータ。



『・・・ぁぁぁッ!』

それは錯覚か。
それとも無意識の内に、念話として放たれたものか。
いずれにせよ微かなものながら、それは確かになのはの意識へと飛び込んだ。
咆哮。
ひとつの身体から放たれた、2つの声。
有りっ丈の魔力、そして強化された身体能力を開放する為の、裂帛の気合。
後方へと回されたハンマーヘッドが、不明機体より与えられた加速もそのままに振り抜かれる。
但し、ギガントフォルムから通常繰り出される、「振り下ろし」の攻撃であるギガントシュラークとは異なり、左側面からの「横薙ぎ」に。

既に10mを超えていた柄が更に伸長、200mを優に超える長さとなる。
徐々にその旋回範囲を拡大、建ち並ぶビル群の屋上を削りつつ、更に巨大化するハンマーヘッド。
それは想像を絶する加速と共に、主砲の発射態勢を維持し続ける大型機動兵器、その右側面へと迫る。
そして、大型機動兵器の前面から、眩く青い閃光が迸った、その瞬間。



ハンマーヘッドが分厚い装甲を打ち据え、空間が爆ぜんばかりの光と衝撃音を生み出した。



「ぅあああぁぁッ!?」

全身を襲う衝撃、そして鼓膜を破らんばかりの衝突音に、なのはは堪らず悲鳴を上げる。
周囲の様子を探る余裕も無く、それでも何とか瞼を上げると、大きく体勢を崩した大型機動兵器の姿が視界へと映り込んだ。
青い光、鼓膜を叩き続ける轟音。
主砲より放たれた光の奔流が、彼方の空へ、地上本部へと伸びている。
中央タワー、そして周囲のタワーを呑み込む、膨大な量の粉塵。
間に合わなかったのか?

絶望している暇は無かった。
大型機動兵器へと突撃を仕掛ける、深紅の不明機体が視界へと映り込んだ。
見間違う訳がない。
その機体こそが、数瞬前までヴィータを乗せていたのだから。
機体下部の筒状ユニットへと集束する、青い光の粒子。
恐らくは、砲撃を浴びせるつもりなのだろう。

一方で、グラーフアイゼンの一撃により、大型機動兵器は移動を再開「させられて」いた。
横殴りに襲い掛かった凄まじい衝撃に脚部ユニットのアンカーが耐え切れず破損、砲撃態勢にあった最中にもノズルから噴き出し続けていた業火の推進力によって、地表への固定が解かれると同時、弾かれる様にして突進を再開したのだ。
但しその進路は、中央区へと至る軌道からは大きく北へと逸脱している。
グラーフアイゼンの接触時に機体が弾かれた事、そして左側面の脚部ユニットが機能を停止している事などから、右方向への進路変更が困難となっているらしい。


63 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:44:07 ID:saZFm1NR
支援です。

64 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:44:27 ID:fZg8Qt7L
支援!
ヴィータ凄すぎるぜw

65 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:45:23 ID:/P0z8/Si
そして、数瞬後。
不明機体が遂に、大型機動兵器後部へと喰らい付いた。
襲い掛かる瓦礫の雨を意に介する様も見せずに突き破り、巨大な尾を形成する業火の根元、エンジンノズルへと肉薄する。
上下2つのノズルが四方へと不規則に稼動、噴射角度を変え不明機体を炎に包もうとするも叶わず。



紫電の光を纏った「杭」が、下部ノズルを文字通りに「粉砕」していた。



遅れて轟く、「杭」が分厚い装甲を穿った際の鈍い音、そして爆発音。
ノズル下方のシールドがエンジンユニット諸共、木端微塵に吹き飛び、無数の金属片と火球を周囲へと撒き散らす。

ノズルのみならず、下部エンジンユニット全体の破壊を成し遂げた不明機体はしかし、その際に起こった巨大な爆発から逃れる事は叶わず、爆風と衝撃に煽られ吹き飛び、付近のビル群へと突っ込んだ。
恐らく、数棟を貫通したのだろう。
幾つかのビルが崩れ落ち、崩壊には至らないまでも大量の粉塵に呑まれる建造物が続出する。

『やった・・・!』

念話を通じ、誰ともなく発せられた言葉がなのはの脳裏へと響いた。
見れば、エンジンの1基を失った大型機動兵器は、目に見えて速度を落とし始めている。
今が、好機。

『現在の速度を維持! 集束砲撃の射程まで近付くよ!』

限界を訴える身体の軋みを無視し、更に加速。
エンジン1基のみの推力では空戦魔導師を振り切る程の速度を得る事もできず、巨獣と追撃隊の距離が加速度的に縮まりゆく。
更には、西部区画へと展開していた航空隊、そして陸士部隊までもが大型機動兵器の追撃を開始。
後方より襲い来る無数の高速直射弾を回避する事もできず、次々に被弾する大型機動兵器。
続けて、上空の不明機体群が放った10基を超えるミサイルが着弾、上部エンジンユニットのシールドを破壊した。
大型機動兵器は半壊したノズルを右方向へと稼動、推力変更により進路変更を図る。
しかし、横合いから放たれた陸士部隊の砲撃魔法がエンジンユニットへと直撃するや否や、推力の制御が不可能となった巨獣は蛇行するかの様な機動を始めた。
どうやら直線軌道を保とうと試みているらしいが、損傷したユニットは稼動に支障を来したらしく、進路の揺らぎは大きくなる一方。
必然的に侵攻速度は大きく低下し、

そして、遂に。
追撃隊は巨獣を、集束砲撃魔法の射程内へと捉える事に成功した。
距離を詰め、しかし飛行速度を緩める事なく、目標の完全な包囲を狙い翔け続ける。

大型機動兵器上空より、追撃隊全員の集束砲撃魔法を叩き込み、破壊する。
それが、彼等の狙いだった。

砲口より放たれる誘導光弾を、上空より降り注ぐ光学兵器の雨が消し飛ばす。
不明機体群の射線を塞がぬ様、大型機動兵器を左右から追い越すべく二手に分かれる追撃隊。
しかしその眼前で、予想外の事態が発生した。


66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:45:41 ID:ClCjYNTQ
パイルバンカーなんだぜ、それ?支援

67 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:46:42 ID:fZg8Qt7L
支援支援!
波動支援砲の数が足りない!
誰か補給を頼む!!

68 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:46:46 ID:/P0z8/Si
轟音が響き、ノズルから噴き出る炎がより巨大化。
同時に大型機動兵器の全体が左側面へと傾斜を深め、機能停止状態となった前後の脚部ユニットを深く地表へと食い込ませる。
そして。

「・・・ッ!?」
『嘘だろ!?』

左脚部ユニットを軸として、大型機動兵器の巨体が180度旋回、一瞬にして前後を入れ替えた。
鈍く赤い光を放つコアが、迂闊にも自らの狩場へと足を踏み入れた猟犬を嘲笑う獣の瞳の様に、驚愕する追撃隊の面々をその表面へと映し出す。
その上部には、己を追い詰めんとする者達を排除せんと展開する、巨大な砲口。

「しまっ・・・」

即座に射角の外へと逃れようと試みるも、到底間に合わない事は彼等自身が良く解っていた。
その砲口より放たれる、余りにも巨大な光の奔流。
数瞬後にはそれに呑み込まれ、跡形も無く消え失せる事となる。
しかし、質量兵器の無慈悲な光が、彼等を襲う事は無かった。

「な・・・」

爆発。
追撃隊の眼前で、青い光を放つ砲撃を受けた大型機動兵器の主砲が、着弾時の衝撃と共に爆発・四散したのだ。
間違いなく、不明機体からの砲撃。

だが、なのはが、追撃隊が驚愕したのは、砲撃のタイミングではなく。
衝撃に吹き飛ばされながらも、確かに知覚し、視界へと捉えたもの。
第97管理外世界に於いては制御する術が存在せず、況してや感知する事さえ不可能である筈の力。



「・・・魔・・・力?」



「質量兵器による砲撃」に秘められた、異常なまでに高濃度・高密度の魔力。
そして、弾体の着弾時に発生した「幻影」。
空間へと直接投影されたそれは、有り得る筈の無いものを映し出していた。

それは、1冊の本。
忘れる筈も無い、忘れる事などできない、悲しく、しかし大切な記憶。
多くの犠牲と怨嗟の果てに、希望と絆を残し天へと消え去った、英知の集約体。
幸せだと、世界で一番幸せだと、優しく微笑んで逝った祝福の風、その人を宿していた1冊の魔導書。
その名を。

「どうして・・・あれが?」



ロストロギア「闇の書」。




69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:46:55 ID:fLrC93WY
なんと言う漢の夢競演支援

70 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:47:51 ID:ClCjYNTQ
甘い思い出支援

71 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:48:14 ID:/P0z8/Si
『高町!』

幾度目かの声に、なのはは混迷を深める思考を振り払った。
今は、考えるべき時ではない。
目前へと視線を戻せば、主砲の在った位置から炎を噴き出す、大型機動兵器の姿。
破壊された砲身を格納し、コアの上下に据えられた砲門から無数の誘導光弾を放ち始める。

しかし、それを防ぐべく、追撃隊が新たな動きを起こす事はない。
代わりに、周囲から放たれる魔力弾と、上空から降り注ぐ光学兵器が、発射される傍からそれらの光弾を撃ち払う。
クラナガン西部区画。
この地へと展開する全戦力が所属を問わず、たったひとつの目的を果たす為に集結を始めていた。
たったひとつ、この世界に存在する事すら許されぬ、狂気の産物を屠る為に。

大型機動兵器、エンジン再点火。
しかし、直上より降り注いだ2条の光が、残る脚部ユニットを撃ち抜く。
爆発、ユニットが機能を停止。
続けて周囲より、簡易砲撃魔法の嵐が襲い掛かる。
上部エンジンユニット、爆発・四散。
大型機動兵器、誘導光弾の発射速度上昇。
追撃隊の周囲を2機の不明機体が旋回、眼前に障壁を展開し、誘導光弾の直撃を防ぐ。

そして、機は熟した。
大型機動兵器の上空に浮かぶ、12の人影と8機の不明機体。
魔力光と青い光が、其々デバイスと機首に集束する。

決然たる思い、そして不屈の心を秘めた、魔法の光。
無限なる憎悪、そして狂気に満ち満ちた、科学の光。

先陣を切ったのは、魔導師だった。

「スターライト・・・」

膨れ上がる光。
集束砲撃魔法。
なのはは躊躇う事無く、その破滅的なまでに凝縮された力を解き放つ。

「ブレイカー!」

閃光。
炸裂する12の光。
邪悪なる鉄塊を押し潰さんと、全方位より巨獣へと襲い掛かる魔力の砲撃。

「ブレイク・・・」

そして、2度とは外さないと。
此処で終わらせてみせると。
今度こそ、逃がしはしないとの意思と共に解き放たれた、12発の砲撃と。

「シュート!」



同時に放たれた、不明機体群による8発の砲撃が、大型機動兵器を呑み込んだ。




72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:48:19 ID:fZg8Qt7L
支援!
まさかかつての家族が護ってくれるなんて! 最高だ、支援!!

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:49:03 ID:ClCjYNTQ
ディザスターレポートも期待支援

74 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:49:47 ID:/P0z8/Si
荒い息。
誰もがやっとの事で浮遊している状態の中、途切れ途切れの念話が交わされる。

『やった・・・の・・・?』
『まだ・・・確認できない・・・』

砲撃の1分程前に、砲撃の炸裂範囲を完全に離脱した陸士部隊が、徐々に着弾地点へと接近を開始する。
あれほど巨大な目標なのだ。
狙いさえ気にしなければ、1km先からでも高速直射弾を撃つ事は可能である。
実際、彼等もその手法を取っていたのだろう。
上空に浮かぶ追撃隊への誤射は気に留める必要が無く、只々濃密な弾幕で以って大型機動兵器からの攻撃を封じ切ってみせたのだ。
簡易砲撃魔法を放っていた魔導師は航空隊に属する局員か、余程機動力に長けた陸士だったらしい。
あれだけの短時間で、全員が炸裂範囲外へと脱していた。
地上局員の能力は、本局が把握しているより遥かに優秀だ。

『今度こそ終わっててくれよ・・・』

自らの砲撃、そして不明機体群の砲撃が着弾・炸裂した際の衝撃により吹き飛ばされ、砲撃地点から数百mも後退する事となった追撃隊。
業火を噴き上げる巨大な火口と化した眼下のビル群を眺め、油断なくデバイスを構え続ける。
ガジェット、そして人型兵器群と管理局部隊との交戦域からは離れていた為、この地区に関しては戦闘の初期に避難完了が宣言されていた。
局員の見落としが無ければ、民間人の被害は無い筈だ。
大型機動兵器が攻撃を再開したとしても、一切の躊躇なく砲撃を叩き込める。
問題は、その為の魔力もカートリッジも、既に使い果たされている事だけだ。

「お願い・・・もう動かないで・・・」

呟く様に零れる声。
哀願の思いすら込められた祈り。
果たして、その言葉を聞き留めたものか否か。
立ち上る業火の中から、微かな機械の駆動音が響いた。

『・・・いい加減にして!』
『不死身か、コイツ!』

魔力の付加により形成された突風の壁が、視界を塞ぐ業火を吹き散らす。
掻き消される炎の中から現れたのは、装甲は剥げ落ち、2基の砲が存在していた箇所から絶えず炎を噴き上げ、半壊したコアから禍々しい光を零しつつ、それでも稼動を停止してはいない大型機動兵器の姿。
そして機能回復に成功したらしく、先端が上空へと向けられた左腕部ユニット。
大型機動兵器、弾道弾再発射態勢。

「そんな・・・魔力は、もう・・・」

呆然と紡がれる言葉。
最早隠そうともせずに、絶望をその表情へと浮かべる魔導師達。
砲撃魔導師に魔力は残されておらず、魔力が残る者は決定打となり得る砲撃を放てない。
不明機体群が何らかの行動を起こすかと思われたが、それより早く、なのはの後方で大規模な魔力集束が発生する。


75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:49:48 ID:fLrC93WY
>>73
いや、アレは余計に被害撒き散らすだk(ry
支援

76 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:51:21 ID:/P0z8/Si
『集束砲撃? 誰が?』
『魔力素を無差別に集束してやがる・・・こんな事が有り得るのか?』
『陸士419より航空隊、まだ魔力を温存していた奴が居るのか? 何処の所属だ、この化け物は!』

化け物。
飛び交う念話の中に混じるその言葉に、なのはの背を冷たいものが奔る。
彼等が何を言わんとしているのかは、彼女にも良く分かっていた。
背後から感じる、凄まじいまでの重圧感。
不明機体群や大型機動兵器へと相対した際に抱いたものとは異なり、より明確な感覚として迫り来るそれ。
自身の切り札を優に超える、単体の魔導師としては有り得る筈の無い超高密度集束。
自らが放った桜色の魔力光を含む、無数の色に輝く魔力素が、流星の様に背後へと流れゆく中、なのははゆっくりと後方へ身体を廻らせる。
其処に、1機の不明機体の影があった。

漆黒のフレーム。
濃紫色の奇妙な装甲。
試験管を思わせる直線的なキャノピー。

「まさか・・・さっきの砲撃・・・」
『・・・何だ、あの機体』
『アイツ・・・魔力を・・・!』

数瞬後、暴力的なまでに高密度集束された魔力が、青い閃光となって不明機体より放たれた。
一瞬にして視界を駆け抜けた砲撃は、見掛け上では通常の不明機体砲撃と差異は無い。
しかし、それに秘められた膨大な魔力は異常な重圧となり、確かに魔導師達の感覚へと襲い来る。
そして、弾体が大型機動兵器左腕部ユニットへと着弾した、次の瞬間。

「・・・ッ!」



炸裂する衝撃波の中に浮かぶ光景は、緑の髪の女性、その腕に抱かれた黒髪の赤子。



「リン・・・!」

喉を突いて出た声は、爆発音と全身を襲う衝撃に掻き消された。
次いで発せられるのは悲鳴のみ。
またもや数十mもの距離を吹き飛ばされ、漸く体勢を立て直した頃に視界へと飛び込んだのは、脱落した左腕部ユニットと、機体下部から青い光を放つ大型機動兵器の姿。
振動音が中空を満たし始める頃には、誰もが状況を理解していた。
大型機動兵器、最後の抵抗だ。

『まただ! 地震が始まった!』
『死なば諸共、って訳ね・・・!』

誰もが、最早欠片ほどにしか残ってはいない魔力を振り絞り、大型機動兵器のコアへと止めを放つべくデバイスを構える。
上空の不明機体群までもがそれに続こうとした、その時。
低く、憤怒に燃える声が、発声と念話の双方として、魔導師達の意識へと飛び込んだ。


77 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/30(日) 21:51:59 ID:KfQyGbGh
ナイトガンダム「支援を・・・正義の支援を!!!!」

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:52:26 ID:ClCjYNTQ
(*0M0)<ヤハリソウイコトカ!支援

79 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:52:42 ID:/P0z8/Si
『いい加減に・・・』

聞き覚えのある声に、なのはが振り返る間すらなく。

『くたばれええぇェェッッ!』

次の瞬間、追撃隊の足下を掠める様にして、一方の面が砕けた巨大なハンマーヘッドが、高速にて地上へと打ち下ろされた。
大型機動兵器を叩き潰す様に、直上より叩き付けられるグラーフアイゼン・ギガントフォルム。
地震の振動が掻き消される程の衝撃と轟音。
金属の拉げる異音が響き渡り、同時に耐久限界を超えたらしきグラーフアイゼンが砕け散る。

その舞い散る欠片の中を、1基のミサイルと、同じく1機の不明機体が翔け抜けた。
深紅の機体。
大型機動兵器のエンジンユニットを破壊した際、爆発によって吹き飛ばされビルへと叩き付けられた筈のそれ。
主翼、垂直尾翼、盾。
それら全てを失いながらも、鋼の巨獣へと突撃する紅い弾丸。
恐らく先立って放たれていたのだろう、大型ミサイルがコアへと直撃、膨大なエネルギー輻射による爆発が空間を埋め尽くし、巨獣の動きを封じ込める。
その隙を突き、不明機体は一気に加速。
自らが放ったミサイルより放射されるエネルギーにより機体が焼かれる事すら厭わず、爆発の中心を突き抜け一瞬にしてコアへと肉薄する。

なのはは、確かに聞いた。
否、なのはのみならず全ての魔導師が、念話としてそれを耳にしたのだ。
小さな、本当に小さな声。
しかし、確かな自信と信頼の込められた、力ある言葉。
鉄槌の騎士が放った、たった一言の言葉。



『ぶち抜け・・・!』



その言葉に応えるかの様に射出された「杭」が、コアの外殻から中枢までを諸共に貫いた。

*  *  *

刺突兵装がコアを打ち抜く、鈍く重い音。
大型機動兵器の全体が一瞬、痙攣するかの様に振動した後、周囲には耳が痛くなる様な静寂が立ち込めた。

『やった・・・のか?』

ハンマーヘッドが砕けたグラーフアイゼンの柄を握り締めたまま、ヴィータは誰かが呟いた言葉を脳裏の内で反芻する。
本当に仕留めたのか。
あの化け物を、あの巨大な鋼鉄の怪物を、仕留める事ができたのか。
何らかの手段で以って、反撃に移るのではないか。
考え得る種々の可能性を想定し、それらへの対応策を構築。
しかし答えが導き出されるより早く、破壊された大型機動兵器のコアから離れ、深紅の不明機体が上昇を開始する。
眼下の巨獣を気に留める様子もなく、機首を反転させるその機動に、ヴィータは漸くグラーフアイゼンを握る手の力を抜いた。


80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:53:30 ID:ClCjYNTQ
さすが日本三名園!頑丈だぜ!支援

81 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:54:22 ID:/P0z8/Si
「・・・はぁ」
『やっと・・・終わりましたね・・・』
「・・・ああ・・・ッ!」

リィンの言葉に同意を以って答え、今更ながら襲い掛かる腹部の痛みに呻く。
傷自体は小さいとはいえ、レーザーが身体を貫通したのだ。
本来ならば、すぐさま後方搬送となる筈の重傷。
しかし上手く臓器を避けての貫通である上、更に巨大な鎌状の近接兵装に貫かれても戦闘を継続できる程の耐久力を持つヴィータである。
行動に多少の支障こそ来すものの、致命傷という訳ではなかった。

『ヴィータちゃん!?』
『ああ・・・なのはか・・・』
『どうしたの、その傷!? まさか・・・』
『ガジェットだよ・・・ちょっと、ドジっちまった』
『ちょっとって・・・!』

心配していた相手からの通信。
念話ではあるが、その声から判断するにそれほど無茶をした訳ではなさそうだ。
逆に心配される側になってしまった自分自身の状態が可笑しく、ヴィータは傷に響かぬよう抑えた笑いを漏らす。

その頃になって、漸く事態を悟った管理局員達の間から、零れる様に歓声が上がり始めた。
それは徐々に拡がりゆく速度を増し、遂には熱狂を持った叫びと化す。
微動だにしない大型機動兵器の残骸と、その上空を旋回する不明機体群。
最早、敵も味方もなかった。
只々、強大な敵を完全に、今度こそ完全に打倒した喜びに、誰もが歓声を上げ続ける。
たとえ後に、失われた者達の記憶に苛まれる事になると理解はしていても、今は只管に勝利の歓喜へと身を任せていた。
そんな様を半ば呆けた様子で眺めていたヴィータだったが、自身の傍へと寄る白い影の存在に気付き、我を取り戻す。

「ヴィータちゃんっ!」
「・・・よう」

それは、自らヴィータの許へと赴いて来たなのはだった。
多少の怪我を負ってはいるものの、特に無理をしている様子も感じられないその姿に、ヴィータとリィンは内心で安堵の息を吐く。

「もう・・・こんな無理して・・・ッ!」
「オメーに言われちゃお終いだな」
「茶化さないで! 酷い傷なんだよ!?」

ヴィータの物言いが余程気に入らなかったのか、烈火の如く怒りの声を上げるなのは。
しかし声を荒げつつも、その動作は傷の具合を確かめる事に余念がない。
相変わらず人に対して過保護な奴だ、などと考えていると、ヴィータは何かが自身の体から抜け出る感覚を覚えた。
続けて意識へと飛び込んだ声は、この戦闘中に聞き慣れた直接的に意識へと響くものではなく、空気の振動としてのもの。
八神家の末っ子、リィンフォースUの声だ。

「全くです、ヴィータちゃんは無茶しすぎです!」
「お前だってユニゾンしてたんだから同じだろ・・・平気なのか?」
「平気じゃないです! それでも、お腹に穴の開いてるヴィータちゃんよりはずっとマシです!」


82 :フルメタなのは ◆JCTewlikow :2008/03/30(日) 21:55:04 ID:taZmU+Ia
原作を知らないのがくやしいorz 支援

83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:55:22 ID:ClCjYNTQ
TEAMR-TYPEはついに魔力すらその手にしたのか支援

84 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:56:02 ID:/P0z8/Si
どうやら、こちらも相当お怒りらしい。
忽ちなのはと歩調を合わせ、2人掛かりで説教を始める。
2人が本当に自分を心配している事が分かるからこそ、ヴィータはばつが悪そうに謝る事しかできない。

と、その時。
突然、ヴィータは前方へと目をやると、2人を庇う様に進み出た。
何事か、と同じ方向へと目を向けた2人の視界に飛び込んだものは、同高度に浮かぶ巨大な深紅の不明機体。
即座にレイジングハートを構えようとするなのはだが、ヴィータは腕を彼女の前へと翳す事でそれを制止する。

「ヴィータ・・・ちゃん?」
「止めろ、なのは」

驚きと共にヴィータを見やるなのは。
しかし彼女はリィンと共に、敵意の感じられない瞳で以って目前の不明機体を見つめていた。
満身創痍、としか言い様のない様相の不明機体もまた、何をするでもなく3人へと機体左側面を向けたまま、恐らくは重力制御機関の甲高い音を響かせている。
そのまま奇妙な沈黙が流れる事、数十秒。
ヴィータが、何かしらの言葉を発しようとした矢先、全方位への念話が管理局部隊の間を駆け巡った。

『おい、見ろ! 本部が!』

その言葉に、3人が一斉に地上本部の方角へと振り向き、そして息を呑んだ。
先程まで地上本部全体を覆っていた粉塵は、地上本部に残る魔導師達によって除去されたらしく、既に彼方へと散っている。
視界を遮るものが無くなり、現れたのは無傷の中央タワー。
そして半ばから折れ、完全に倒壊した周囲2つのビル。
外縁部を覆う大出力魔力障壁は、あの砲撃の前には僅かなりとも障害足り得なかったらしい。
中央タワー近辺のビルは、比較的狭い範囲での崩壊となったらしいが、問題は外周に位置する巨大なビルだった。
あろう事か、地上本部内の敷地内ではなく、外縁部の都市に向かってビルが倒壊していたのだ。
恐らくは、数十棟の民間ビルが巻き込まれたであろうそれは、余りにも凄惨に過ぎる光景だった。
中央区の避難は比較的速やかに済んだ筈だが、しかしあの有様では複数の避難所そのものが、膨大な量の瓦礫によって押し潰されている事だろう。

「間に・・・合わなかった・・・?」

リィンが、呆然と呟く。
何かを言い掛け、しかしヴィータはその言葉を呑み込んだ。
その隣では、なのはも同様に。

ヴィータは、そしてリィンは、確かに間に合ったのだ。
あの時、あと数瞬でもグラーフアイゼンでの一撃が遅れれば、大型機動兵器の砲撃は中央タワーを直撃していただろう。
たとえ戦闘に勝利したとしても、本部を失えばその後の救助活動すら満足に行えはしない。
彼女達は最良の結果を残した。
2人は「間に合った」のだ。
それは、この場に居る誰もが認める事だろう。
だからといってその事実が、当事者たる2人にとって何の慰めになるというのか。

「ヴィータちゃん、リィン。本部に繋がなきゃ分からないよ。前にシャーリーも言ってたでしょ? 避難所はアルカンシェルでも撃ち込まなきゃ壊れない、要塞並みの強固さだって」
「・・・うん」


85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:56:33 ID:fZg8Qt7L
支援!
しかし、戦いはこれで終わるとは思えない!

86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:57:04 ID:saZFm1NR
支援、リンディと赤子クロノの光景・・・。

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:57:04 ID:ClCjYNTQ
被害がこれで済んでよかったぜ。支援

88 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:57:15 ID:/P0z8/Si
返す声に、何時もの覇気は無い。
しかし、僅かなりとも希望が出てきたのだろう。
徐々に瞳が力を取り戻し、純白から深紅へと戻った騎士帽を被り直すヴィータ。
リィンもまた、その肩で軽く頭を振り、毅然とした様子を取り戻す。
微笑みを浮かべつつ、そんな2人を見つめていたなのはであったが、視線がその向こうに浮かぶ不明機体へと到るや否や、忽ち表情を険しくした。

「・・・闇の書」

微かな呟きに、なのはの顔を見上げるヴィータ。
その視界へと映り込む上空、不規則に飛び交う不明機体群の中に、漆黒と濃紫色に彩られた1機の姿があった。

ヴィータとリィンは、彼女が何を言わんとしているかを理解する。
あの砲撃だ。
ギガントシュラークを叩き込む寸前、大型機動兵器の正面へと出現した幻影。
荒れ狂う強大な魔力輻射の中、浮かび上がった人影は、彼女達が良く知る人物だった。
現在よりも幾分若く感じられる容貌ではあったが、間違いない。
その腕に抱かれていた赤子は、その息子だろう。
そして「闇の書」の名が、今此処でなのはの口から出るという事は。
恐らくは、自分達とあの不明機体がこちらへと向かっている僅かの間に、既に1度、例の砲撃が放たれたのだろう。
その際に現れた幻影が、「闇の書」を映し出したという事か。

訳が分からない。
明らかに異常な量の魔力素を、いとも容易く制御してみせた不明機体。
空間中の無属性魔力素はおろか、不特定多数の魔導師から散布された魔力素すら、無差別に集束して砲撃と成したその技術体系。
着弾時に出現する幻影、其処に映し出される、有り得る筈の無い存在。

彼等は何者なのか?
何処から、何を目的に現れたのだ?
もうひとつの第97管理外世界からの来訪者だというのならば、ミッドチルダを襲う理由は?
あの漆黒の機体に用いられている魔法技術体系を、何処から手に入れた?
何故、彼等が「闇の書」や「彼女」の事を知っている?

『・・・こ・・・本部・・・願い・・・軌道・・・』

突然のノイズ。
局員達の傍らに、空間ウィンドウが展開される。
出力者表示には、地上本部の文字。
しかし画面にはノイズが走り、途切れ途切れの音声のみが発せられるばかりである。
やはり中央タワーにも、何らかの被害が発生しているのだろう。
すぐさま複数の局員が、本部の現状を問う言葉を投げ掛ける。
しかし返されるのは、奇妙な単語の羅列ばかりであった。

「本部、さっきから何を」
『こちら本部、警告!』

流石に不審を抱いたヴィータが、自身も問いを発した、その時。
状態回復した通信から、悲鳴の様なオペレーターの声が発せられた。



『軌道上よりクラナガン上空への大質量物体転移を確認! 総数218! クラナガン上空まで5秒!』




89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:58:24 ID:ClCjYNTQ
ゲー!バイドの増援!?支援

90 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 21:59:06 ID:/P0z8/Si
「・・・転・・・移?」

何を言っているのか、と言わんばかりに発せられた言葉は、不意に上空から襲い掛かった轟音によって掻き消された。
直上からの強烈な衝撃波を受け、対応すらできずに落下を始める魔導師達。
比較的高高度に位置していた者はまだしも、低高度を浮遊していた者は体勢を立て直す間も無く、ビル群の屋上へと叩き付けられる。
バリアジャケットを纏っている為、そう簡単に命を落とす事はないだろうが、しかし軽傷で済む程度のものでもない。
一体何が、と上空へと視線を向けるヴィータ、リィン、なのは。
そして視界へと映り込んだ光景に、3人は文字通り凍り付いた。



船だ。
遥か上空に、船が浮かんでいた。
1隻ではない。
20隻以上の船が、悠然と空を舞っていた。

その周囲、更に複数の巨大な影が、次々に出現する。
10隻。
20隻。
30隻。
次々に転移を終え、一部の船は通常空間への実体化に伴い衝撃波を撒き散らす。
管理局艦艇のそれとは異なり、実体化に際し発生する衝撃発生現象。
技術的な事は門外漢であるヴィータにさえはっきりと解る、明らかに管理世界の技術体系とは異なる次元間航行技術。

しかし、それらを除くほぼ全ての船。
それらの姿に、ヴィータは見覚えがあった。
彼女だけではない。
恐らくはリィンも、そしてなのはも。
知っている筈なのだ。
自らが搭乗し、或いは記録映像として目にしたそれら。
そして2人が知らずとも、遥かなる古の時代、霞む記憶の果てに。
確かに残る、その船の姿。
嘗てベルカの、ミッドチルダの空を覆い尽くし、幾多の次元世界を焦土と化した船の群れ。

L級次元航行艦を含む、管理局旧主力艦艇群。
古代ベルカ及びミッドチルダ、両陣営各種戦闘艦。
時代を問わずに混在する、民間輸送船及び旅客運搬船、更には特殊作業船。
次元世界に於ける、いずれの時代にも合致しない造形の艦艇。
それらが入り混じり、200隻を超える巨大な艦隊を形成していた。

そして、艦隊の中央。
不自然に開けた空間に、その船は現れた。
空間中央に展開する、次元空間へと繋がる「ゲート」。
猛烈な勢いで周囲の大気を取り込み、異様な色彩が揺らめくその空間から、巨大な艦体が亡霊の如く姿を現す。

「あ・・・ああ・・・」
「嘘・・・でしょう・・・?」
「そんな・・・だって・・・だってあれは・・・」


91 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 22:00:41 ID:/P0z8/Si
濃紺青と黄金の外殻。
王の威容を誇るかの様に鋭く突き出した艦首。
艦体後部に備えられた、計13基のメイン・サブブースター。
狂気の科学者、そして盲執に取り付かれた老人達の手によって現代へと蘇った、アルハザードの遺産とも言われる戦船。
管理局の設立以前、先史時代に於いて、既にロストロギアとの認識の下にあった、最大にして最悪の質量兵器。
数多の歴史学者・神学者・考古学者が追い求めながらも、終ぞその存在に至る事叶わず、世界の脅威として管理者達の前へと再臨した、その艦の名こそ。

「あれは・・・消し飛んだ筈なのにッ!」



王の産まれ落ちし地にして、王の眠りし地、「聖王のゆりかご」。



「何でだッ! 何でッ!」

絶叫するヴィータ。
リィンはただ呆然と、なのはは絶望の表情すら浮かべ、天を見上げる。
地上に存在する全ての者が、ただ呆然と天空の艦隊を見つめる中、不吉を知らせる金属音が轟いた。

「あ・・・」

ハッチが、開く。
管理局の、ベルカの、ミッドチルダの、不明勢力の。
全艦艇、200を超える次元航行艦のハッチが、耳障りな金属音を空中へと轟かせつつ、開放される。
そして、数秒後。

「・・・畜生・・・ッ!」



その全てから、自爆型のガジェットが解き放たれた。



『・・・終わりだ』

局員の誰かが放ったその念話に、答える者は居ない。
今更、逃げようとする者も存在しない。
そんな事をしても結果が同じである事は、此処に居る誰もが理解していた。

魔力は、もう残されてはいない。
アインヘリアルは、既に破壊されている。
本局への増援要請も間に合わない。
何より、文字通り空を埋め尽くす程のガジェット群など、たとえ魔力が残されていたとしても抗えるものではない。
魔導師と言えど人間。
全てを呑み込む鋼の津波の前に、人間は余りにも無力。
少なくとも、クラナガンを消滅させる為に、5分は掛からないだろう。
そして、更に。

「ぐっ・・・!?」
「ッ・・・AMF・・・また・・・!」
「嘘・・・飛べな・・・」


92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:00:44 ID:ClCjYNTQ
もう災害型波動砲しかない!支援

93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:00:48 ID:fZg8Qt7L
ギャアアアア
絶望的だ 支援!

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:01:00 ID:OswRnKGH
ドブケラドプスって言いにくいぜ支援

95 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 22:02:10 ID:/P0z8/Si
全身を襲う圧迫感。
先程のものとは比べ物にならない、異常な出力のAMF。
飛翔魔法の維持すら困難となった魔導師達が、次々に地へと墜ちてゆく。
それは、なのはやリィン、ヴィータも例外ではなく。
翼をもがれ、空から引き摺り下ろされる鳥の様に、3人はゆっくりと高度を下げてゆく。

「こんな・・・ところで・・・」
「ヴィヴィオ・・・っ!」

やがて、遥か上空を旋回していたガジェット群が、一斉にその進路を変更する。
地表へ、ただ地表へ。
目標も、目的も、何ら特別な意図の存在しない、ただ破壊に至る為の進路。
数千機のガジェットが、クラナガンへと突撃を開始する。

迫り来るガジェットを視界へと捉えながら、ある者は悔しさを、またある者は全てを受け入れた穏やかさを以って、滅びの瞬間を待っていた。
それはヴィータも同じ。
既に左右の2人すら意識の外へと追いやった彼女は只々、主への不忠を悔いていた。
はやてを生涯守り通すとの約束すら貫けず、その友も、家族すらも守れなかった、自身への悔恨。

「ごめん・・・」

その一言が、口を突いて零れる。
そして、ガジェット群の後部装甲が吹き飛び、ノズルより業火が噴き出した瞬間。



光が、全てを呑み込んだ。



目が眩み、鼓膜が轟音に麻痺し、突き抜ける衝撃、硬い壁か地表に叩き付けられる衝撃とが、連続してヴィータを襲う。
何が起こったかも解らず、自身が生きているのか、死んでいるのかすら解らない。
意識があるという事から、まだ自分は生きているのだと気付いても、目の眩みは治まらなかった。
耳も聴こえず、一切の音が拾えない。
しかし全身を通して伝わる感覚から、自身が何処かのビルの屋上か、もしくはアスファルトへと叩き付けられたのだという事は理解できた。
数秒後、漸く回復してきた視界に映るのは、隣に横たわるなのはと、同じく2人の間に横たわるリィンの姿。
共に意識は無い。
軋みを上げる身体を起こし、何とか上空を見上げれば、其処には変わらず浮かび続ける「ゆりかご」の威容。
しかし。

「あ・・・れ・・・?」

何かが。
何かがおかしい。
先程までとは、何かが違う。
その違和感が何か、暫しヴィータは空を見上げ続け。

「ガジェット・・・居ない・・・船も・・・」



数千機のガジェット、そして艦隊を構成する200隻以上の艦の内、数十隻が抉り取られたかの様に「消失」している事実に気付いた。




96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:02:44 ID:ClCjYNTQ
バイドの本領発揮ともいえる生物兵器はまだか支援

97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:03:25 ID:OswRnKGH
ダストネイトコクーンはすごい姿が卑猥だぜ支援 

98 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 22:03:50 ID:/P0z8/Si
「何だよ・・・何なんだよ、一体・・・」

呆然と呟くヴィータ。
艦隊には、まるで大規模な砲撃が突き抜けた後の様に、直線状の間隙が生じていた。
しかしその間隙の大きさは、少なく見積もっても数kmはある。
一体、何が起きた?

やがて「ゆりかご」を含む残存艦艇は、再び開かれた「ゲート」へと消え、奇跡的に残ったらしき数十機ばかりのガジェットが突撃を開始する。
不明機体群により撃墜されてゆくガジェット群だが、数機がこちらへと進路を変え、ノズルから火を噴いた。

「・・・ヤバい!」

咄嗟になのはとリィンを掴み、ビルの屋上を離れようとするヴィータ。
しかし1歩を踏み出した瞬間、膝から力が抜け、その場へと崩れ落ちた。

「な・・・!」

驚愕に声を上げるヴィータ。
彼女の身体は、最早限界だった。
先程、屋上へと叩き付けられた際の衝撃は、バリアジャケット越しであっても、確実に彼女の身体へと打撃を与えていたのだ。

罅割れたコンクリートの上へと倒れ、迫り来るガジェットを呆然と見つめる。
不明機体群は上空にて戦闘中。
管理局部隊が展開してはいるが、戦える状態にある者は居ないだろう。
今度こそ、終わりか。

「・・・殺るなら一思いに殺れってんだ、バーカ」

恐らくは最後になるであろう悪態を吐き、全身の力を抜いたヴィータの視界に。



ガジェットと彼女達の間へと割り込む、深紅の不明機体の姿が飛び込んだ。




99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:04:45 ID:ClCjYNTQ
兼六園支援

100 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/30(日) 22:04:51 ID:KfQyGbGh
支援カードダス

・NO,4
烈火の将・シグナム
・プロフィール
『守護騎士・ヴォルケンリッターのリーダー。バトルマニアだ』
・LP
2400
・謎の文字
『り』

支援です。

101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:04:56 ID:saZFm1NR
支援

102 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 22:05:51 ID:/P0z8/Si
「え・・・」

爆発。
ガジェットの直撃を受け、吹き飛ぶ不明機体。
ヴィータの頭上を飛び越え、数百m後方のビルへと突っ込む。
上空に残るは、飛び散る爆炎の残滓のみ。

「何で・・・」

不明機体が4機、轟音と共に上空を横切る。
濃蒼色の機体、褐色のキャノピー。
ヴィータは知る由も無いが、あの魔力を操った機体と共にクラナガン上空へと侵入し、遥か高空にて人型兵器との戦闘を繰り広げていた機体。

「何でだよ・・・」

更に3機、漆黒の影が大気を貫く。
これも彼女の知るところではないが、艦隊の出現直後、新たに転移した3機の不明機体。
鮮やかな群青の光を放つ球状兵装を機首へと備え、4つの小型球状兵装を引き連れ翔ける、実体化した影の如く禍々しい黒。

「何で・・・庇ったりなんか・・・」

やがて、ガジェットの姿が消え、不明機体もまた何処かへと飛び去った。
残された管理局部隊は、何者も存在しない空を、呆然と見上げるばかり。
立ち上る黒煙と粉塵のみが、白と黒、2つの色を以って空を染め上げていた。

「ちくしょう・・・」

透明な雫、そして赤い雫。
2つの雫が、コンクリート上に弾け、染みを作る。
零れ落ちる声は、悔しさか、遣る瀬無さか。

「畜生ォォォォッッ!」

廃墟と化したクラナガン西部区画に、ヴィータの叫びが木霊した。



新暦77年10月27日、14時45分。
ミッドチルダ中央区画、首都クラナガン。
戦闘、終結。


103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:07:29 ID:ClCjYNTQ
男だ!支援

104 :R-TYPE Λ ◆xDpYJl.2AA :2008/03/30(日) 22:08:31 ID:/P0z8/Si
投下終了です
長ぇよ・・・長すぎるよ、俺・・・
でもこれで第一部っぽいものは終了です
別に部とかに分けている訳ではないですが

魔力を操ったのが「R-9WF SWEET MEMORIES」。
幻影波動砲というものを装備していますが、着弾時に映るのは・・・色んな意味で、この物語の鍵を握る機体
弾道弾を迎撃、大型機動兵器「モリッツG」を上空から狙い撃ったのが「R-9D2 MORNING STAR」。
長距離精密射撃を目的とした機体で、搭載する圧縮波動砲Uの射程は地球から月までの距離に相当する38万kmというチート機体

艦隊とガジェットを吹っ飛ばした機体がどれか、最後の2機種は何なのかはまた後ほど

守られるかどうか微妙な次回予告
淫獣、脱ぐと速い人のハートにパイルバンカー帯電式H型



じゃ、俺は花見でピポスバルにバイドバーガー食わしてくるから(性的な意味で)

105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:10:41 ID:saZFm1NR
GJ!!です。
でも、これでもまだ緒戦であり、新の絶望はまだというのを見ると、
流石、ウロスのエロの代名詞、バイドの凄さを思い知らされます。数も質も高い敵に勝てるのか?


106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:10:50 ID:fH4UdQzj
数キロ単位の波動砲……
ラグナロックUキタァアアァァァァァァッ!?

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:12:10 ID:fH4UdQzj
こんだけの被害出したモリッツGすらも1面ボスだもんな…

108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:15:10 ID:fLrC93WY
GJ!!
うはぁ、ゲージバイドまで溜めるアレはもう本当にありがとうございましたwww

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:17:39 ID:4o0iPpuo
支援するのも結構だ。だが…

あれほど言われてたコテを外さずに支援とかやってる奴って本物のお馬鹿さん?

110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:30:58 ID:ClCjYNTQ
>>104
GJ!
いやースゲー大バトル!被害も半端なさそう。まあ、R-TYPEではよくあること。
スィートメモリーズの中の人はやはり彼だったか…脳味噌な予感が…
カッコよすぎるケンロクエンの活躍に惚れた!
安定性が向上したモーニングスターなら圧縮波動砲IIの最大パワー射撃もOKだぜ。
モリッツGはバイドによりかなり強化されてたし、バイド汚染されると兵器でなくてもトンデモ化するから困る。
管理局と22世紀地球の会談はまだ先になりそうだな。
次はどのR戦闘機が出るかも楽しみ。
しかしその予告はいったい!?

111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:41:01 ID:iDO9xr3a
>>109
駆け出しの行商人が最初にすることは名前を覚えてもらうことだってロレンスがゆってたよ

112 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:51:41 ID:G1vmbk0h
GJ!でした。終わらない絶望が面白いです。

甘い夢調べてみたんですが、パイロットがやばいみたいですね。

113 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/30(日) 23:12:51 ID:KfQyGbGh
そろそろ失礼致します。
>>109
知識不足でした。申し訳ありません。

114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:14:11 ID:usrF/jtv
どんと来てください

115 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/30(日) 23:14:53 ID:KfQyGbGh
魔法少女リリカルなのは外伝・ラクロアの勇者

        第四話


・海鳴市

時刻は夜の8時頃、三日月の光りが周囲を優しく照らす冬の夜。夕食と入浴を終えたすずかは
数匹の子猫と一緒に、自室でアリサとの会話を楽しんでいた。
今日の学校での出来事や、最近始まったドラマやアニメの評価などの雑談、
そして、今度訪れるフェイトについての話に、二人とも時間を忘れて夢中になる。
「フェイトがこっちに来るって聞いて、なのは本当に嬉しそうだったもんね」
机に無造作に並べてある自分達やフェイト写真を見ながら、電話越しにすずかに話すアリサ。
彼女の左右で寝息を立てている犬の頭を撫でているその表情は、フェイトと合える事への嬉しさに満ち溢れていた。
そして話は弾み、3人仲良し組のリーダ的存在であるアリサは『フェイトのお迎えイベント』を企画。
その案に、すずかも声を弾ませながら賛成。『プレゼントに何送ろうか?』『場所は翠屋』なと、とんとん拍子で話しが進む。
「ふふっ、今から楽しみね・・・そういえば、ガンダムは何してるの?」
ソファから立ち上がり、近くの窓に向かって歩きながら、アリサは尋ねる。
主人が離れた事に眠りについていた犬は起き、アリサの方に顔を向けるが、窓の近くで立ち止まったため再び寝息を立てる。
『ガンダムさん?今は部屋で勉強してると思うよ』
「勉強?なんでまた?」
『ほら、ガンダムさんこの世界の事知らないから・・・・・・外に出た時に見たもの全てに驚いちゃどうしようもないからって』
「なるほどね〜」と呟きながら、アリサは窓のガラス越しに冬の夜空を見上げる。
窓から見る夜空は、あの時の様に満天の星空で輝いていた。
「・・・・・・・だけど、もしかしてガンダムって始めて『テレビ』見たとき、『ひ・・人が小さくなって薄い板の中で動いてる!!!』とか
いったんじゃないの?・・・ははははは冗談よ冗談!!」
「・・・・・・・・よくわかったね、アリサちゃん』
数秒の沈黙が続く。電話越しから子猫の鳴き声が聞こえる。
「あ〜・・・・・だけどまぁ、なのは達にも早く会わせたいわ。その時はやっぱり、『ロボット』ってことで通すの?」
『うん。ガンダムさんの要望でもあるんだ。だからアリサちゃん』
「分かってるわよ。このことは二人だけ・・じゃなくて、月村家の皆さんと私だけの秘密って事でね。ふふっ、なのはとフェイトには悪いけど」
二人がガンダムを見たら、どんな顔をするのだろうと思いながら、アリサは再びソファに座り、すずかとの会話を楽しんだ。

116 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/30(日) 23:15:58 ID:KfQyGbGh
・結界内

すずかとアリサが会話に花を咲かせている頃、勉強中と思われていたナイトガンダムは
「くっ!!」
上空から降り注ぐ鉄球攻撃を必死に避けていた。
なのはを助けた結果、ヴィータと戦う事となったガンダム。だが、始まってみれば戦局は一方的なものであった。
「おらぁ!!」『Schwalbefliegen』
ヴィータは目の前で軽く投げはなった小さな鉄球を、ナイトガンダムに向かってグラーフアイゼンで叩きつける。
叩きつけられた鉄球は、赤い光り纏った砲弾と化し、道路を走るナイトガンダムに迫る。
その攻撃を盾で防いだり、剣で斬り払うなどして、どうにかやり過ごすが、そのたびに新たな砲弾が迫り来る。

ヴィータとナイトガンダム、この二人の致命的な差は、『空が飛べない』という事であった。
仮に飛行能力が無くとも、弓矢などの射撃系の武器や、射撃魔法を使えば、反撃する事が出来るが、ナイトガンダムはそれらの武器や魔法を使うことが出来ず、
相手が接近戦を仕掛けたときに反撃しようという考えも、ナイトガンダムが飛べないと解った以上、ヴォルケンリッターの中で唯一射撃系魔法が使えるヴィータが、
そのような手段をとる筈がなかった。
そのため、空中で攻撃を行なってくるヴィータに攻撃する事が出来ずにいた。

何度目かになるシュワルベフリーゲンを放つヴィータ。
彼女にとっても、ナイトガンダムが空を飛べないという事は予想外だった。
あの時、自分の攻撃を難なく受け止めた時点で、ナイトガンダムが只者ではないと分かった。
彼女も一人の騎士である。あいつのような騎士との戦いはシグナムほどではないが嫌いではない。
今まで戦ってきた魔道師は全員たいした奴らでは無かったし、あの白い服を着た魔道師も接近戦に持ち込んだらあっという間に片付ける事ができた。
だが、あいつ『騎士ガンダム』は装備からして自分と同じ接近戦主体。自分のグラーフアイゼンとあいつの剣がぶつかり合う空中戦を期待していたのだが、
現実は彼女の期待を反した結果だった。

「(まったく・・・・・期待させやがって・・・・)」
内心で毒を吐きながらも、空中に浮いたまま攻撃を続けるヴィータ。その表情は正に『楽しみを奪われた子供』であった。

相手が空を飛べないと分かった時点で、ヴィータは『上空からの射撃魔法による攻撃』という戦法をとる事にした。
一個人としてなら、あいつに合わせて地上で戦う事も悪くはない。だが、今の自分ははやての騎士。絶対負けられない戦い。
今までの主だったら、効率や勝率など無視して自分勝手に戦っていたが、はやてのために戦う今は効率や勝率などを優先する必要がある。
ならやることは一つ、あいつの射程外から攻撃を行ない、時間を稼ぐ。仕留める事は無理でも、シグナム達が来るまでの時間を稼ぐには十分。
正直自分の性格には合わない攻撃手段だが、文句を言う事などできなかった。


「だめだ・・・・このままでは・・・・」
数度目となるシュワルベフリーゲンの砲弾を切り払ったナイトガンダムは、現状の打開策を必死に考える。
彼とて、今まで空を飛ぶ敵と戦った事が無いわけではない。だが、その様な敵が現れた場合は、
僧侶ガンタンクの魔法や妖精ジムスナイパーカスタムの矢などに頼っていた。
自身でも、ペガサスに乗ったり、剣や電磁スピアなどを投げるなどの荒技で対応していたが、この世界ではペガサスを呼ぶ事は出来ないし、
武器を投げるとしても、彼女『ヴィータ』が相手では、避けられるか切り払われるのが目に見えていた。

117 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/30(日) 23:16:51 ID:KfQyGbGh
「何か・・・方法は・・・・・・・・」
『ビル』という建物の屋上に上ったとしても、空を飛べる彼女は楽々と移動する事ができる。
登りきった途端に場所を移動されてしまえば意味がない。
「せめて・・・・ヴィータの高さまで飛ぶ事ができれば・・・・・・ん?」
ふと、打開策を考えるナイトガンダムの頭に、今日アリサとやったゲームの映像が浮かび上がった。
そのゲームは、様々な障害物や敵を乗り切り、自分が操るキャラを目的地まで連れて行くというゲームだった。
その中に、普通のジャンプでは飛び越える事ができない絶壁を飛び越えるために使う『ジャンプ台』という、撓る細長い板があったことを思い出した。
「・・・・・・やってみるしかない・・・・・・・・」
頭の中で大まかな作戦を練ったガンダムは早速行動に出た。
迫り来るシュワルベフリーゲンを切り払った直後、ナイトガンダムは信号の近くに止められいてる車に向かって全速力で走り出す。
その行動に、ヴィータは多少不審な顔をするも、鉄球を形成、シュワルベフリーゲンを放つためにアイゼンを振り被る。
だが、それより早くナイトガンダムは目的の車に近づき、勢いをつけてジャンプ。車の屋根に勢い良く着地した瞬間、
再びジャンプし信号機の上で着地。そして直に背中に背負っていた電磁スピアを近くのビルの壁目掛けて投げる。
上手い具合に電磁スピアが刺さった事を確認したナイトガンダムは、それ目掛けて三度目のジャンプを行い、電磁スピアの持ち手部分にバランスよく着地する。
その瞬間、ビルの外壁に刺さった電磁スピアはジャンプ台の様にガンダムの体重により撓り、
結果、電磁スピアは即席としてだが、『ジャンプ台』としてその役目を果たし、ナイトガンダムを一気にヴィータのいる上空まで導いた。

「なっ!!?」
自分に向かって猛スピードで迫ってくるナイトガンダムに、ヴィータは驚きながらもシュワルベフリーゲンを放つ。
放たれた鉄球は、真っ直ぐにナイトガンダムに向かうが、
「はぁ!!!」
その攻撃を、ナイトガンダムは右手に持った剣で一閃、すべて破壊しスピードを落とす事無く上空のヴィータまで近づく。そして
「はぁあああ!!!」
気合の声と共に、ヴィータに横一文字の斬撃を繰り出した。
迫り来る斬撃をヴィータは咄嗟にアイゼンの柄で防ぐ。ぶつかり合った瞬間、
硬い物がぶつかる音が辺りに響き渡り、互いの武器の接触部分に激しいスパークが発生する。
こうなれば後はただの力比べ、互いに互いを押し切ろうと力を込める。だが、
「・・・・・くっ・・この・・・・・」
ナイトガンダムの勢いをつけた特攻に対し、自分は不意を付かれた上に空中に浮いていただけ、
徐々にアイゼンが押されていく事、自分が力負けしけいる事に、ヴィータは隠す事無く顔を顰める。そして
「はぁ!!」
そのままナイトガンダムはヴィータを横一文字に切り払い、道路目掛けて吹き飛ばした。
勢いを無くし、自由落下をするナイトガンダムに対し、力の限り投げつけたボールの様な勢いで地面に向かって落下するヴィータ。
だが、彼女とて騎士の一人。そのまま落下するような事は断じてしない。
「なめんな!!」
落下をしながらも、ヴィータは即座に飛行魔法を使い、勢いを殺しならも態勢を整える。
靴底でアスファルトの道路を削りながらも、道路に『落下』ではなく、どうにか『着地』することが出来たヴィータは途中、
信号機で一度着地しながらゆっくりと降りてくるナイトガンダムを睨みつける。

118 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/30(日) 23:18:12 ID:KfQyGbGh
「・・・・・へっ・・・・やっぱり、おめぇには、こんな姑息な手は通じねぇみてぇだな・・・・・アイゼン!!!」『Raketenform 』
獰猛に微笑ながら、アイゼンのカートリッジをロード、ラケーテンフォルムに変形させナイトガンダムに向ける。
その姿を見たナイトガンダムも、再び立てと剣を構え、ヴィータの攻撃に備える。
「・・・・・一つ聞きたい・・・・何故君は戦っているんだ・・・・・」
「はぁ?そんなんテメェに関係ねぇだろ?」
「いや、君の瞳からは悪意邪な欲望が感じられない・・・・・目的を話してくれないかい・・・・・」
「・・・・へっ、会ったばかりの相手になぁ・・・『アタシらの目的は〜です』なんて言えるかってんだ!ボケェ!!!」
アスファルトを蹴り上げ、一気にナイトガンダムに迫るヴィータ。だがその時

               「そこまでだよ!!!」

突如上空から聞こえた声と共に、ヴィータの手足に金色の輪が出現し、彼女の手足を締め上げた。
「・・・なっ!?バインド・・・・この・・・・くっそ!!!」
茂垣ながらも、自分を拘束したであろう相手を魔力反応と声から瞬時に見つけ出したヴィータは、険しい顔をしながら上空を見上げる。
その姿にナイトガンダムも釣られて空を見上げる。するとそこには、狼の尻尾と耳を持った忍と同じ位の歳の少女と
漆黒の服とマントに身を包み、右手には黒く輝く戦斧を携えた、すすかやアリサと同じ位の歳少女がいた。
「何モンだてめぇら!!」
「・・・時空管理局嘱託魔道師、フェイト・テスタロッサ。君は民間人への魔法攻撃を行なった。軽犯罪では済まない罪だ。
だけど、これ以上抵抗しないこと、名前と出身世界、目的を話してくれれば、君に弁護の機会を与える事ができる」
二人はゆっくりと地上に降りる。その内の戦斧を携えた少女はゆっくりとヴィータに近づき、
「あんただね、なのはが言っていたガンダムって」
狼の尻尾と耳を生やした少女はナイトガンダムの側に降りると。腰をかがめ、マジマジと見つめる。
「へぇ〜・・・・ほんと、見た事がない種族だね・・・・何処の世界出身だい?っと、そんな事を聞くのは後だね。
私の名はアルフ。先ずはお礼を言わせておくれ。なのはを助けてくれて、ありがとう」
無邪気な子供のように微笑むアルフに、ナイトガンダムも自然と笑みを漏らす。
「いえ・・・・・あの、貴方達は・・・あの子の知り合いなのですか?」
「まっ、そんな所さ。ああ、なのはなら安心しな。ユーノが・・・ああ、アタシらの仲間が介抱しているから大丈夫だよ」
なのはを一人残した事を心配していたナイトガンダムは、アルフの報告を聞き、安心した事を表すように深く息を吐く。
そして彼女から聞いた『なのはを助けてくれて』という言葉から、なのはの仲間であると改めて確信したガンダムは、構えも説こうとするが、

                      「っ!いけない!!!」

場の空気が変わった事を理解したガンダムは、叫びながら反射手に地面を蹴り、フェイトとの距離を一気に縮める。
その突然の行動に、フェイトやアルフは勿論、拘束されているヴィータさえ何事かと驚くが、彼の行動の意味を直に知る事となる。
ナイトガンダムがフェイトの隣に来た瞬間、上空から急降下してきた人物が、ヴィータを尋問してたフェイトの真横に着地し、問答無用で右手に持っている
剣を横なぎに振るう。突然の事態に対応しきれないフェイト、だが、場の空気が変わった事を感じたナイトガンダムにより
フェイトに当たる筈だった一撃は、彼の盾によって防がれた。

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:18:31 ID:fZg8Qt7L
支援!

120 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/30(日) 23:20:43 ID:KfQyGbGh
「えっ?」
突然の事態に対応しきれないフェイト
「・・・ほう」
不意打ちの筈の自分の攻撃を察知した所か、見事に受け止められた事に、つい声を出して感心してしまう襲撃者。
ナイトガンダムはそんな驚いたり感心してる二人を無視し、盾で剣を受け止めたまま、右手の剣で襲撃者に斬りかかる。
下からの袈裟による斬撃を、襲撃者はバックステップで交わすと同時に、持ってる剣を空に向かって掲げる。
「・・・レヴァンティン・・・・カートリッジロード」『Explosion』
剣から鳴り響く電子音と共に、襲撃者が空に向かって掲げている剣から、薬莢が排出される。
その瞬間、突然発生した炎が、剣の刃の部分だけを包みこむ様に燃え盛る。そして
「紫電一閃!!」
叫び声と共に、襲撃者の女性の女性は地面を蹴り、ナイトガンダムに向かって突撃、
燃え盛る炎の剣『レヴァンティン』を容赦なく振り下ろした。迫り来る攻撃に、ナイトガンダムは先ほとど同様に、盾で防ごうとするが、
レヴァンティンが盾に直撃した瞬間、激しい衝撃がナイトガンダムを襲った。
「・・な・・・なんて・・・・・重い攻撃だ・・・・・」
先程のヴィータの金槌を越える衝撃に、顔を顰めながらも耐える。足が地面に陥没し、アスファルトが砕け散る。
それでもなお、ナイトガンダムは攻撃を耐えつづけ、押し返そうとする。

紫電一閃の斬撃を正面から防がれた事に、襲撃者は悔しさよりも、強い相手に出会えた事に、自然と口をほころばせる。
「・・・・・・・正面から絶えるとはな・・・・・ヴィータが苦戦するわけだ・・・・・だがな!!」『EXPLOSION』
電子音と共に、レヴァンティンの刃を纏っていた炎は一層激しさを増す。そして
「はぁあああ!!!」
襲撃者の気合の声が木霊した瞬間、接触部で魔力爆発が発生。レヴァンティンの刃はナイトガンダムを盾ごときり払い、吹き飛ばした。

「くっ、この!!」
ナイトガンダムを吹き飛ばした襲撃者を睨みつけるアルフ。直に渾身の一撃を叩き込もうと拳を握り
突撃しようとするが
「でぉああああ!!」
突如上空から聞こえて来る叫びにアルフは攻撃を中断、障壁を展開する暇が無かったため、咄嗟に腕を頭の上まで上げた後、
肘を曲げ交差させる。その直後、声の主と思われるアルフと同じ狼の尻尾と耳を持った男性が、拳を振り下ろしてきた。
叩きつ得られた瞬間、衝撃と痛みがアルフを襲う。
「くっ・・・・この・・くらい!!」
歯を食いしばりながら耐え抜くアルフ。相手の拳の勢いが弱まった所で、交差している腕を払い、距離をあける為に上空へと逃げる。
だが、アルフを攻撃した男も、狙いをアルフに定めたのか、後を追うように飛行を開始した。

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:22:13 ID:fZg8Qt7L
支援!

122 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/30(日) 23:22:32 ID:KfQyGbGh
「・・・・ああ・・・・・」
自分を庇ってくれたナイトガンダムが吹き飛ばされた瞬間を見たフェイトは、バルデッシュをサイズフォームに変形させ、
襲撃者に向かって切りかかろうとする。だが、
「よくもやってくれたな!!」
ナイトガンダムが襲撃者の攻撃を防いでいた数十秒の間に、ヴィータは自分を拘束していたバインドを解除。
攻撃に入ろうとするフェイトより早く、グラーフアイゼンを叩き付けた。
フェイトは先程の汚名を挽回する様に素早く反応しバルディッシュで防御、力比べになる前に切り払い、吹き飛ばされたナイトガンダムの元へ向かった。


「ちっ・・・・・」
フェイトを逃がした事に舌打ちをしながらも、自分を助けてくれた襲撃者『シグナム』の方に顔を向ける。
「あんがとな・・・・・助かった・・・・」
言っている途中で恥ずかしくなったのか、そっぽを向きながら小さな声でお礼を言うヴィータに、
シグナムは一瞬呆気にとられた顔をするが、直に微笑む。
「しかしどうした、ヴィータ?油断でもしたか?」
「うるせぇよ!・・・・まぁ、間違ってはねぇけどよ・・・・・だけどな、これから逆転して、あいつらをボッコボコにする予定だったんだよ!」
確かにあの時、自分はナイトガンダムとの戦いに集中していた。だから自分を拘束したあの二人の存在には気付かなかった。
あいつらの仲間が来るかもしれないのに、周囲の警戒を怠っていたために起きた事態。油断以外の何者でもない。
だからこそヴィータは素直とは言い難いが認めた。二度とこのような過ちを起こさないために。
「そうか・・・だが、すまなかった。遅くなってしまって」
「気にすんな・・・助けてもらった事に変わりはねぇからな・・・・」
「そうか。だがあまり無茶はするな。お前が怪我でもしたら、我らが主も心配する。あとこれを。破損は直しておいたぞ」
妹を心配する姉のように優しく語り掛けながら、シグナムはなのはの砲撃で吹き飛んだヴィータの帽子を
彼女の頭に優しく乗せる。
「・・・・ありがと・・・・シグナム・・・・・」
自分で帽子の位置を整えているヴィータを一瞥した後、シグナムは後ろを振り返る。
そこには、先程自分を攻撃しようとした少女が、同じく自分が吹き飛ばした一見小型の傀儡兵に見える者の側で何かを話しており、
上空では少女の守護獣であろう少女が、ザフィーラと激しい空中戦を繰り広げていた。
「・・・状況は・・・実質3対3。だが、奴は何者だ?小型の傀儡兵の様に見えるが・・・・・」
「ワカンネ。だげど、この世界じゃ傀儡兵を作る技術はないし、管理局に関しても知らないっていってた。もしかしたら
あいつらの仲間ですらないかもしれねぇ・・・・・まぁ、収集対象には変わりはねぇがな」
アイゼンにカートリッジを補充品しなら、今時分が知りえる情報を話すヴィータ。
「あいつ・・・・ガンダムって言ってたな。あいつは空を飛べない。下手すりゃ魔力はあっても魔法すら使えないかもしれない。
だけど剣術に関しては強い・・・・間違い無くな・・・・・ベルカの騎士のアタシらには厄介な敵だ」
カートリッジの補充を終えたアイゼンを一度振り、シグナムの前へと出るヴィータ。
直に補充したばかりのカートリッジをロードし、ラケーテンフォームへと変形させる。
「シグナム・・・・・わりぃが、ガンダムはアタシがやる。シグナムはあの黒い魔道師の相手を頼む。空を飛べば、向こうも食いついてくる筈だ」
「・・・・・お前から進んで相手を選ぶとは珍しい・・・いや、初めてかもしれんな・・・・お前の話から、
ガンダムとやらの相手をしてみたかったのだが・・・・・まぁ、また今度にしよう」
『また今度』というシグナムの言葉に反応したヴィータは、アイゼンを横に振り被りながらも、吐き捨てるように笑う。

123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:23:23 ID:fZg8Qt7L
支援!

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:23:42 ID:saZFm1NR
支援です。
ナイトガンダムのCVがキャプテンガンダムと同じに思えてしまうw

125 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/30(日) 23:24:01 ID:KfQyGbGh
「無駄だと思うぜ。一度収集した相手からは収集できない。ここであいつをぶった押せばもう戦う機会なんて無いんだからな。
ただの時間の無駄になる。それには、分かってるだろ、シグナム。『一対一ならベルカの騎士に』」
「『負けはない』・・・ふっ、その通りだ・・・・・行くぞ!!!」


「あの・・・・大丈夫・・・ですか・・・・」
シグナムの一撃で吹き飛ばされたナイトガンダムの元へ向かったフェイトは、抱き起こすように、ナイトガンダムの体に手を回す。
「ああ・・・・大丈夫・・・・・ありがとう」
「いえ、お礼を言うの私のほうです。あの時、私を庇ってくれてありがとうございました。それに・・・・なのはを助けてくれて」
なのはの名前が出た途端、フェイトは悔しそうに俯く。
事態を知り、フェイト達が駆けつけた時には、すでになのはは襲撃された後であった。
もし、あの時ナイトガンダムが駆けつけなかったら、なのはは魔力を奪われていたに違いない。
フェイトはただ悔しかった。自分に手を差し伸べてくれたなのはを、『友達』と言ってくれたなのはを助けられなかった事に。
「・・・・・・・気を落とす事はないよ。君はなのはさんの危機を知って駆けつけた。友達を救うために。
それに、もしヴィータ達の仲間の到着が早かったら、結果的になのはさんは危なかった。今こうして彼女達をなのはさんの元へ
向かわせないでいられるのは、君達のおかげだ・・・・私こそお礼を言わせてください。助けていただき、感謝いたします」
跪き、頭を垂れるナイトガンダムに、フェイトはどうしていいのか慌てる。
「い・・・・・いえ、そんなことないです。あ、名前がまだでした。私はフェイト、フェイト・テスタロッサ。一緒にいた子はアルフ。
あと、敬語とかは使わないでください。私・・偉くありませんから・・・・」
「わかったよ、フェイト。私の名前はガンダム。ラクロアの騎士ガンダム。同じく敬語とかは使わなくていいよ。偉くないからね」
ナイトガンダムの物言いに、先程まで落ち込み気味だったフェイトの顔にも笑みが浮かぶ。
その顔を見たナイトガンダムも安心したのか、釣られて微笑むが、直に顔を引き締めた。
「フェイト・・・・・現状では3体3。だが、私は空を飛ぶ事が出来ない。おそらく君達の戦闘では足手まといになるだろう。
それになのはさんの事もある。ここは撤退をすべきだと思う・・・・・どうだろう」
「うん。私も同じことを考えていた。ちょっと待ってて」
瞳を閉じ、急に黙り込むフェイト。数十秒後、瞳を開け、再びナイトガンダムを見据えた。
「今、ユーノと相談してみた。アルフと協力すれば何とか出来るみたい」
「分かった。それまでは私達が彼女達の相手をして注意を引きつけよう。私でも囮くらいにはなれる筈だ」
二人は同時にヴィータ達の方を向く。すると、ヴィータはナイトガンダムと目が合った瞬間、獰猛に微笑みながら、
ラケーテンフォームへと変形させたアイゼンを突きつけ、シグナムは空が飛べるフェイトを誘うように飛行を開始する。
「・・・相手は決まったようだ。がんばろう!」
「うん!」

126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:24:12 ID:fZg8Qt7L
支援 騎士道一直線!

127 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/03/30(日) 23:24:47 ID:KfQyGbGh
「フェイトちゃん・・・・・・」
フェイトが上空へ上がる姿を見たなのはは小さく名前を呟く。
今なのはは、ユーノが張った結界魔法『ラウンドガーダー・エクステンド』の中で佇んでいた。
その結界を張ったユーノもまた、自分達を閉じ込めている結界を破壊すべく、周辺調査のためこの場にはいない。
「・・・・・・みんな・・・・・・」
自分も皆の所で戦いたい。だが、時より体にほとばしる痛みが、その願いを叶える事の難しさをなのはに無理矢理教える。
それでも、彼女は一番痛む左腕を押さえながら、ゆっくりと戦いの場絵へと歩み始める。その時、
『Master』
見た目からも、使い物になるのか疑わしいほど大破したレイジングハートが、なのはを呼び止める。そして
『shooting mode acceleration』
その電子音の直後、レイジングハートから桃色の羽が生えた。まるで、自分はまだ戦える事を主張するかの様に。
「レイジング・・・・・ハート・・・」
なのははレイジングハートが自分に何をさせようか直に理解できた。だが、間違いであって欲しいため、口を噤む。だが
『Let's shoot it. starlight Breaker』
なのはの思いを代弁するかのように、レイジングハートは呟いた。



こんばんわです。投下終了です。
読んでくださった皆様、支援してくださった皆様、感想を下さった皆様、ありがとうございました。
職人の皆様GJです。
次回は何時になるのやら・・・・・orz

128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:28:20 ID:saZFm1NR
GJ!!です。
なんだろう・・・ナイトガンダムを見てると子供の頃にあった
正義感や熱血が蘇る気がします。

129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:31:04 ID:i4mLLR0O
GJです
いつかシグナムVS騎士ガンダムが見れることを期待しております
ただ汚名は挽回するものではなく返上するものですよ。

130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:31:40 ID:z8c6nvag
GJですー
スピア伸ばしたり電磁スピアスパークしたり彗星剣撃つのを期待してしまった俺当時のボンボン読者

>>124
現実はアレハンドロという00ファンには衝撃の事実w

131 :リリカル剣心:2008/03/30(日) 23:47:11 ID:J0DvlmvB
職人の皆様GJです。
高天氏>ナイトガンダム懐かしーボンボン読者の何人かはガンオタになってるとコロコロ読者と議論になった思い出がw

この後00時に投下して良いですか?

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:48:53 ID:saZFm1NR
支援です。
>>130
なんと!!ビックリしましたw

133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 00:09:00 ID:7dim7Yqs
支援

134 :りりかる剣心:2008/03/31(月) 00:09:32 ID:h0+hKfYm
久しぶりに彼と話を交わす。

子供のようでいて大人になりきれない年齢。だけど、彼は大人だ……いや、昔の習慣からすれば大人なのだ。

優しい一面をよく見せるが、それがより背中の悪一文字が気にかかる……。
私は聞きたい。悪一文字の意味を。


魔法少女リリカルなのはStrikerS−時空剣客浪漫譚−始まります。

番外編その四「夢、悪一文字 前編」


「こうして、二人とゆっくり話できるのって久しぶりだよね。」
テーブル席で、フェイトは微笑みながら言う。

新入隊員の訓練を見届けた後。剣心、左之はフェイト、シャーリー、エリオと共に訓練校の食堂へと足を運んでいた。

「まあ、そだな。フェイトの方も執務官の仕事忙しいんだろ?」
左之の尋ねにフェイトはコクリと頷き、今関わっている事件をまだ話していない二人に説明する。

「今、私が調べているのは『ロストロギア』……。去年の空港火災、公にはされてないけど原因は明らかにこれ。「密輸品として運ばれて爆発したと思う。そして、今日はもう一つの案件で学長殿に相談に来た」
意図を察した剣心の推測にフェイトは苦笑いを浮かべて頷く。

「剣心には敵わないな……。うん、『ロストロギア』に付随するように機械兵器……ガジェットが現れるの。これまでに何件も。
そこでそのガジェットがロストロギアと関係しているんじゃないかって。」



135 :りりかる剣心:2008/03/31(月) 00:14:33 ID:h0+hKfYm
「ふむ……そう考えるのが普通でござるな。それと、何か厄介なものがガジェットにあるのでござろう?」
「はい、一機ずつAMFを展開しているから。これから管理局員はAMFの中で戦う事を強いられる事は必ず。」

「魔力が使えねんだっけか?」
記憶にある効果を思い出して尋ねる左之。
「うん。そんな中でどうやって戦うかをこれからの教育にどう生かせるかなって」

「難しいでござるな……なのは殿も模索しているのでは?」
「うん、教導の方でも考えて貰ってる。」

「ま、難しい話は後にして今は食うことを考えようぜ。」
空気を切り換える為なのか、早くご飯が食べたいのか。どちらの解釈ともとれる左之の言葉に剣心、フェイトは苦笑いを浮かべて頷く。

「ああ、もちろん「私が奢るよ。」

「左之、悪いでござるよ。」
「何言ってやがんで。俺達友達じゃねぇか」

「構わないよ剣心。」
「そうそう。俺の友達は俺の友達。友達のものも俺のもの。だっけか」
「言っている意味が解らんでござるよ左之」
ドーンとジャイアニズムを語る左之に剣心は口の端をひくつかせて答える。


「お待たせしましたー♪」

5人分の定食が乗ったお盆を持ったシャーリーとエリオの声に左之は「待ってたぜ」と言わん笑顔で席を開ける。

「えっと、左之さんがカツ丼と牛鍋定食−−「ちょっと左之、それ590円と1050円!!」
フェイトの悲痛な叫びを全く聞きもせずにシャーリーからカツ丼と牛鍋定食を受け取り、素早く手を合わせて食らいつく左之。

「あん?」
「ううん……な、なんでもない」
(あれ……なんでだろ、涙が、お財布が痛い……)




136 :りりかる剣心:2008/03/31(月) 00:17:22 ID:h0+hKfYm
嬉しそうに白いご飯と肉を箸で運ぶ左之にフェイトは何も言えなくなり、しょんぼりとしながら290円の五穀米定食を受け取る。

「あ、剣心さんはおそばでしたよね?」
エリオから350円のそばを受け取り、剣心は「かたじけない」と答えて手を合わせる。

「あれ、フェイトさん元気ありませんね?」
「あ、シャーリー……あのね」
「はい?」

「あと1000円ある?」
「はい。」

「貸して」
「良いですよ。」
ニコッと笑顔で快く答えるシャーリーにフェイトは眼に涙を滲ませ「ありがとう、助かるよ」と彼女の手を握る。

「左之さん、訓練校(ここ)でも食堂の代金踏み倒してるらしいです。」
「……え」



「蒼紫さん、合格おめでとうございます。」
「おめでと、蒼紫」
なのは、ヴィータに祝われ、蒼紫は表情を崩さずに「感謝する」と答える。

執務官試験に合格し、手続きを済ませた四乃森蒼紫はレティ・ロウランを通じ戦技教導隊の隊舎へと赴いていた。



137 :りりかる剣心:2008/03/31(月) 00:20:34 ID:h0+hKfYm
隊舎の玄関付近にある休憩するための席に高町なのはとヴィータ、蒼紫が相対する形に座る。

「にしても一発合格か……すげぇなお前」
素直に驚くヴィータ。

「執務官としての在りようや学ぶべきこと、知識を反復し把握していれば難しい事ではなかった。」

(クロノくんやフェイトちゃんが聞いたらなんて言うかな……)
蒼紫の返事になのははフェイトが苦労していた様を思い出し、苦笑いを浮かべる。

「で、用ってなんだよ。」
「ああ、執務官試験の最中であったがこれからの教育に関するAMFの対策を御庭番衆なりではあるが考えた。」
その発言に二人は少し耳を疑う。

難関である執務官試験の勉強中にも関わらず彼は自分達が模索していることを考えていたというのだ。
本来なら試験に集中しなければならないというのに。
「すごいなお前」
正直にヴィータは声を漏らす。

「別にたいしたことはない。執務官に、管理局の職に就こうというのだ。試験中であろうと情報収集は怠るわけにはいかん」

(すごいな……そのうえで合格しちゃんだから。)
素直になのははそう思う。

「さて、AMFへの対策だが。魔法が使えないのならフィールド外から多重殻か至近距離での闘いを強いられる。そうだな?」

蒼紫の尋ねに二人は頷く。
確かにAMF下での戦闘ならそれしかない。

「一方の多重殻は。扱うにはそれなりの魔力もともなわなければならないな。そして、接近しての闘いも武術に限られる。
そこで『禅』を組むことを提案する」

『禅』。その単語になのはは意外そうな表情を、ヴィータは「なんだっけ?」と頭を捻る。



138 :りりかる剣心:2008/03/31(月) 00:23:39 ID:h0+hKfYm
「毎日やるのではなく。一度で精神統一を図る修行をする。それで魔力を使いこなすことにも繋がる。多重殻も、近接での闘いも熟せる」
その言葉になのはは御神流を扱う家族のことを思い出す。

「……確かに精神を集中しないと魔力を魔力の殻で覆うことは難しい。良い案だと私は思うぜ。」
蒼紫の案にヴィータは頷く。普通の闘いにおいても精神を穏やかに、則ち冷静でなければならない。

「確かに、私も良い案だと思います。ですが導入するにはかなりの時間がかかりますね」
「それならば俺が手本となる。情報収集と両立は出来るしな、あの空港火災の原因のロストロギアの方も大方判明してきた」

「わかりました。じゃあ、もう少し話を詰めよっか、蒼紫さん。ヴィータちゃんももう少し良い?」
「ああ、蒼紫の情報は信頼出来るしな」

「わかった。では、例のロストロギアに関してだが。まず名前は『レリック』という−−」




「斬左の調子はどう?」
調整室を前にフェイトは左之に尋ねる。

食事を済ませ、用があると言った剣心と別れた彼女達は左之に作ったデバイスを見る為に訓練校の調整室へとやってきていた。

「ああ、まあ前の相棒と比べたら軽いっちゃ軽いけどよ。まだこっちは試してねぇ」
右手を握りしめて答える左之。




139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 00:23:40 ID:mqwr0SM8
支援

140 :りりかる剣心:2008/03/31(月) 00:29:19 ID:h0+hKfYm
「左之さんのあの技はデバイスだけじゃ補助は難しいですからね……データを取らないと」
思案している表情でシャーリーは『斬左』を見る。

二重の極み。あの技は一度使えば骨に多大な負担がかかる。
持って三回。それ以上はイかれてしまう。
ヴィータとの模擬戦で使ったきりだ。土壇場でしか使わないし、弱い相手には使う気もしない。

「ま、駄目ならこのままで行く「使う時に軽減出来るようにしないと負担になるよ。……左之だけの身体じゃないからね。」
言葉を遮り、心配そうに注意するフェイトに左之は頬をポリポリとかいて答える。

「ま、まあ……これから積み重ねていきゃ良いさ。 んじゃ、剣心ともう一回するからそれでデバイスの良し悪し見てくれや。エリオ、俺達の勝負特等席で見てくか?」
左之の誘いにエリオは笑顔を輝かせて「はい」と答える。

「んじゃ、先行ってるぜ」

「あ、うん。二人の成長した姿見せてもらうね。」
フェイトの言葉に後ろ手に手を振り、左之は訓練場へと向かっていく。


「ホントはフェイトさんとやりたいですよね……左之さん」
左之の後ろ姿が見えなくなってから告げるシャーリーにフェイトは苦笑いを浮かべて「うん」と頷く。

「多分、誘っても「フェイトを殴れねぇ」って言うかもね。」
「バリアントジャケット着れば大丈夫なのに……」
「まあ、それが左之らしいけどね」

そう、普段はぶっきらぼうな言い方だが。彼の眼はエリオみたいに無邪気で優しい……。
それに、まだ私は彼の決してやめない悪一文字の理由を聞けずにいた。




141 :りりかる剣心:2008/03/31(月) 00:32:06 ID:h0+hKfYm
「ああ、すまぬがこのあと新入生は使うでござるか?」
まだ、訓練場に残っていた教官に尋ねる剣心。

「あ、いえ。もう、新入生は全員訓練を終えましたよ。」
「では、使わせてもらってもよいでござるか?」
「ええ、構いませんよ」
教官から許可を貰い。剣心は「かたじけない」と礼を述べて訓練場の真ん中まで歩き……左之を待つ。

再び、友と闘う為。

「左之のこれからの為、今一度……」
そう呟き、静かに眼を閉じる剣心は身体中の剣気をたぎらせる。


後編に続く

142 :りりかる剣心:2008/03/31(月) 00:34:01 ID:h0+hKfYm
以上です。左之は自分のデバイスのこれからの為に剣心と今一度闘います。

ではでは

143 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2008/03/31(月) 00:39:03 ID:oV8mpakb
GJっす!



それじゃあ自分は一時十分くらいから投下させて頂きますね。

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 00:45:18 ID:mqwr0SM8
GJ!!です。
左之はここでも借金を踏み倒すのかw

145 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2008/03/31(月) 01:11:04 ID:oV8mpakb
こちらイヴォルミラージュ。
そろそろリリグナーを投下してもよろしいでしょうか?


146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 01:11:39 ID:1Ccz44dr
エンゲージ支援

147 :魔法戦記リリグナー8話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/03/31(月) 01:16:06 ID:oV8mpakb
「みんな無事…かな?」
「なんとかね。なのはさん達ももうすぐ合流する予定だし。」

倉庫でギガノスの攻撃から一般市民を守りきったスバルとティアナは街の一角に逃げ込んでいた。

「しかしシグナムさんからの情報によればフェイト隊長が行方不明だと…。」

ギンガが心配そうに言ったがそれが不味かった。キャロとエリオが
たちまち動揺を隠しきれず、浮かない顔になる。

「あ、あー…でもあのフェイト隊長のことだし。心配は無いよ。」
「みんな〜。だいじょぶかぁ?」

はやてとなのはが騎士甲冑を解除しつつその場に降り立って彼女特有の暢気な口調で言った。

「なのは隊長!心配しましたよ!…。あんなロボットに挑んでいくなんて無茶ですよ!」

スバルが頬を膨らませる。

「あの、はやて部隊長!フェイトさんは…。」

心配そうに言うキャロ。

「フェイト隊長の居場所ならリインがもう突き止めとるよ。シスターシャッハとシグナムとシャマルを
向かわせといたからじき戻ってくると思う。」

アクアポリス。

「だからわかんない人たちッスねー。時空管理局って機関があるっスよ。んでもってあのねーちゃんは
フェイトなんとかかんとかハラオウンっつってその時空管理局ってのの構成員なんスよ〜。」

艦内モニターをプリントアウトしたフェイトの写真を指差しながら言うウェンディ。

「貴様ッ!艦長になんて口の利き方だ!」

ダグラスが食って掛かる。

148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 01:17:39 ID:RHw/07aN
この気持ち…まさしく支援だ!

149 :魔法戦記リリグナー8話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/03/31(月) 01:19:17 ID:oV8mpakb
「判らん。皆目判らんな。つまり何かね?彼女は異世界の軍隊の兵士であると?そして君達は失礼な言い方だが、
マッドサイエンティストによって作られた人造人間であると?俄かには信じられない話だね。」

顎鬚を蓄えたアクアポリスの艦長が呟いた。しかしながら彼女が先ほど自分達に見せた技も
異世界の技術だと思えば納得も出来る。
その時。

「なんだ…っ。」

電灯が揺らめき、振動が走った。

「魔導師…いえ、騎士のようですね…。数は2。」
「ここの警備態勢も怪しいもんだね。…侵入者だよ。このままだと不味いんじゃないの?」

ディードとディエチが呟いた。

「ええい!CIC…CIC…どうした!。ダメだ…。艦長、CICが出ません!」

ダグラスがコンソールを弄くりながら叫ぶ。

「不味いな…バレてしまったらしい。」

フェイトを抱えたシグナムが艦内の通路をひた走りながら渋い顔をする。

≪ジャミングはこっちでやってるからしばらくは感づかれないと思ったんだけど…。≫

シャマルが通信のモニター越しに言った。

「しかし戦闘能力はたかが知れて居ます。逃げおおせる事ぐらい訳はありませんよ。」

傍らを走るシャッハがヴィンデルシャフトを構えて自信ありげに言った。

「な、なんだ貴様等!おい、止まれ!」

小銃を構えた兵士が叫んだ。シグナム達が止まろうとしない事を確認すると
躊躇無く引き金を引こうとするがその刹那…。

「御免!」
「ぐえっ!」

鈍い音とともに兵士が蹲った。

「囲まれたか。まあいい。適当に相手をして転送で脱出するだけだ。シャマル。
この隙に艦のデータから管理局や魔法関係の映像や記録をこの艦のコンピューターに侵入して削除するんだ。
少し後ろ暗い気がしないでもないが後々面倒だし彼らが知る必要は無い事だからな。」



150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 01:21:56 ID:1Ccz44dr
やってることが犯罪じゃ(ry支援

151 :魔法戦記リリグナー8話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/03/31(月) 01:22:30 ID:oV8mpakb
自分達の前と後ろで足音が木霊しつつ大きくなっていくのを察知してシグナムが呟く。

「うん…まあ、管理外世界の人達が知ったって御互いにとって何もいい事は無いものね。」

躊躇いがちにそう言うとアクアポリスのコンピューターをハッキングし始めるシャマル。

「大変です!艦のデータバンクが何者かにハッキングを受けています!持ち堪えて居ますが
このままではあと数分で…。」

通信兵が青い顔をして叫んだ。

「へっ…大騒ぎしやがって。五月蝿え奴らだな。チンク姉。ハッキングしてきてるの
あの六課とかいう独立部隊の守護騎士かな?」

ノーヴェが鬱陶しそうにてんてこまいする連合兵を睨みながら言うと、チンクに向き直った。

「恐らくそうだろうな。だが今の我々には…オットー、どうした?」

組んだ手にデコを押し付けてなにやら唸っているオットーに怪訝そうな顔をするチンク。

「どうしたのオットー?」

ディードがオットーの肩に手をやった瞬間。

「………フッ…。問題は無いね。こんなに早く行動を起こす事になるとは思わなかったけど。
でもミッドチルダをドクターが占拠してからでも今ここから始めても結果はさして変わらない、か…。」

言うと、デコの前で組んでいた手をどけるオットー。しかしその下から現われたのは…。

「オ…オットー…?」

彼女が今まで見せた事も無い自信を湛えた微笑みだった。
すっ…と立ち上がり、鉄格子の傍まで歩み寄ると喧騒の中右手をゆっくりと掲げる。そして…
パチィン!
乾いた音とともに指を弾いた。

「…な、なんだ?」

周囲の目が一斉にオットーに降り注ぐ。

「僕達をここから出して頂けませんか?」

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 01:24:05 ID:1Ccz44dr
早くバックアップを支援

153 :魔法戦記リリグナー8話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/03/31(月) 01:25:36 ID:oV8mpakb
「…どういう意味か判らないのだが?」

艦長が牽制するような視線でオットーを睨みながら言った。

「この状況を打開出来るのは僕達だけだ。今この艦を襲ってる奴らは時空管理局…あの女の仲間です。」

プリントアウトされたフェイトの写真を顎でしゃくった。

「…それで?」
「彼…いや、彼女達と対抗出来るのは私達だけということです。
時空管理局はあなた達と別に仲良くしようとは思っていませんよ。
ということは、このま放っておけばやりたい放題を欲しいままに
この艦中の情報を蹂躙するでしょう。しかし我々なら、」

オットーが牢屋の中の姉妹達に目をやった。

「…確実に彼らを排斥できるでしょう。」

酷い言われようのシャマル達の沽券のためにも付け加えれば
実際のところ彼女達は管理局に関する情報を消したいだけで
それ以上の行為に及ぶつもりは全くもってなかった。しかしこの状況では
オットーの言葉には有無を言わさない説得力があった。

「にしても君達は捕虜な訳だ。それもその気になれば我々を向こうに回せるほどの力を持った、な…。」
「我々は自分を捕虜だと思っては居ません。我々は兵器として作られたし今でもそのつもりです。

今はあなた方が我々の主。逆らうつもりはありません。」
そう言うと躊躇う事なく跪くオットー。

「あたしらの主人はドクター…」
「ちょっと待て!私らがなんで…」
「待て二人とも。ここはオットーに任せてみよう。」

憤りと戸惑いを隠さずに立ち上がるディエチとノーヴェをチンクが制止した。

「………。」

しばらく御互いに視線を交し合う兵士達。

「…よかろう。だがもし妙な真似をすれば、遺憾だが…。」
「いかようにして下さっても結構です。」
「艦長!こいつらを信用するのですか?」

ダグラスがくってかかるが艦長は取り合わない。

「なあ、こいつらのために働くなんて本気かよ?」
「この状況を切り抜けるために一時的にって事ッスよね?」

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 01:26:47 ID:1Ccz44dr
機転が利くのはオットーだけか支援

155 :魔法戦記リリグナー8話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/03/31(月) 01:28:26 ID:oV8mpakb
檻から解放されて開口一番不平を言い出すノーヴェとウェンディ。

「ここは僕に任せて頂きたいのですが。もとい、僕に従ってもらいます。
少なくとも僕が僕の描いたビジョンに的確に進むためには
ここで従って置く必要があるんですよ。あなた方はともかくね。」
「そりゃどういう意味だ?」

すました顔で意味深な事を言うオットーにノーヴェがくってかかる。

「うぬぬぬっ…ワカバ、オセアノ!こいつらをしっかり見張れ!俺はこいつだ!」
「あっれー?私に惚れたの兄さん?彼氏作る予定無いんだけどな〜♪」

自分を指差して怒鳴るダグラスに流し目を送るセイン。

「まずハッキングを止める必要がある。ディードは僕と外からハッキングしてる奴を。
残りは艦内で暴れてる騎士二人を頼んだ!」

艦内通路。散発的に銃撃を加えてくる兵士を傷つけつつ沈黙させようとフェイトを
庇いながらシグナムが奮戦していた。
と、不意に銃撃が止んだ。

「何っ…。」

シグナムは目を疑った。
信じられないが…戦闘機人が二人、向かってくる。おまけにどうやら
兵士達と協力関係にあるらしいではないか。

「今から私とウェンディ…こいつが適当に時間を稼ぐから私が合図したらその鉄くずを奴の足元にバラまいてくれ。
大丈夫だ。私が信号を送るまでは爆発しないように出来ている。」
「だいしょぶなんだろうなあこれ…。」

ライディングボードを背負ったウェンディを従えてスパナやレンチなどを抱えて心配そうにしている
ケーンとタップに説明するチンク。
つまり艦内にごろごろしている鉄クズをランブルデトネイターで爆弾と化して使おうと言う訳だ。
その頃艦内の別の場所では。

「居る居る。この壁の向こうだよ。いい?アタシの言った通りやってよ?ISディープダイバー!」

付き添いのノーヴェとダグラスに言い残して壁に潜行するセイン。

「どうやらあらかた片付けたようですね。」

壁の向こう側では累々と倒れ伏して呻き声を挙げる兵士の中でシャッハが額の汗をぬぐっていた。
その時!
ベシャッ!

「はう!」

シャッハの首から上がスカイブルーに染まった。

156 :魔法戦記リリグナー8話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/03/31(月) 01:30:26 ID:oV8mpakb
「いい声出すじゃん。そうやって絵の具被ったみたいに髪の毛染めるのか聖王教会じゃ流行ってるの?」
「ぅーーーーーっ…。」

修羅の如き表情で暴徒鎮圧用のカラーボールをお手玉のようにして弄ぶセインを睨みつけるシャッハ。
言うまでも無くシャッハのこの状態はセインの仕業である。

「うっひゃ〜。くわばらくわばら。そんじゃさいなら〜。」
「……待てえ!」

壁を潜行して移動するセインに必死で追いすがるシャッハ。

「ここは…」

どうやら別の通路に出たらしい。セインの影は無かった。

「ん?」

足元に黒い物が転がっている。これは何だ?
普通の兵士ならば即座に飛びのくところだが質量兵器に疎いシャッハには
その黒い物がピンの外れた閃光音響手榴弾である事がわからなかった。
一瞬の硬直と脳天を劈く稲妻!

「あぁぁぁあぁ…目がっ!」

ゴスッ!
そして次は腹にきつい一撃。
あらかじめ控えていたノーヴェが入れたものだ。

「うぅぅう…」

ほうほうのていで再び壁に潜行して逃げもどるシャッハ。

「やーりぃ!上手く行ったろニィさん!」
「判ったからくっつくんじゃない。」

ダグラスはため息を付きながら言った。

「こいつっ…。」

ウェンディとチンク相手に熾烈な戦いを繰り広げるシグナム。
その時!

「うううっ…」

壁の中からいきなり現われたかと思うと力なく蹲るシャッハ。

157 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 01:31:20 ID:1Ccz44dr
閃光弾はいい支援

158 :魔法戦記リリグナー8話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/03/31(月) 01:34:19 ID:oV8mpakb
その時!

「ふ…不覚ッ…」

壁の中からいきなり現われたかと思うと力なく蹲るシャッハ。

「ど、どうしたんです?一体何が…。」

一瞬気が削がれた事を察したウェンディが口笛を吹いた。
それを合図にケーンとタップが抱えていたチンクによって爆発物化された鉄クズを一斉にばら撒いた。

「なにっ?」

一体なんだといぶかるシグナムから素早く飛びのきつつチンクが指を弾く。

「う…。おおおおおっ!」

爆発が起こり、煙が辺りを包み込んだ。
それが収まった時、フェイトとシャッハ、そしてシグナムの姿は煙とともに消えていた。

「逃げたか…。」
≪チンク姉様、ディードです。外でハッキングを行っていた騎士を追い払う事に成功しました。データも無事なようです。≫

ディードが少し興奮気味に通信してきた。

「…にげやがったのか?」
「何だよ。異次元人とかなんとか言ってもこの程度か。まあただのコスプレイヤーと変わらなかったな。」
「何言ってやがるんだ。一番最初にノされた癖によ。あいつらがやったんだぜ。」
「そうとも!こうなりゃさっきのは帳消しだ!オラもっと胸張れよ!そぉー…れっ!」

気の利いた兵がチンクを抱き上げると彼女を肩車する。

「わっ!…あ、あの…私はぁ…」

照れつつもまんざらでも無い顔をするチンク。
そしてナンバーズの他のメンバーも兵士達の歓声に包まれて
艦内各所で「人に感謝される事による喜び」という感情に
やはりまんざらでもなさそうな顔をしていた。
その頃…関東平野の海岸線上空。
三機のメタルアーマー・ゲルフが飛行している。
プラクティーズの3人である。
地球連合軍は制空権を奪われ、各地の基地や都市などの
周囲2〜30キロ圏内を虫食い状に掌握しているに過ぎない。
現状において、彼らの邪魔をする者は何処にも居なかった。

159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 01:35:10 ID:1Ccz44dr
なん…だと…支援

160 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 01:36:50 ID:mqwr0SM8
強くても、人間だからなぁ。
支援

161 :魔法戦記リリグナー8話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/03/31(月) 01:37:00 ID:oV8mpakb
「糞ッ!津軽海峡の基地まで燃料が持てばいいがな。」
「……あの女。なのはと言ったか…あの人は一体…。」

カールが唸り声をあげる横でダンは先ほど遭遇したなのはの事ばかり考えて上の空。
その時!

「む…?アレは…。人だっ!」

唯一周囲に気を配っていたウェルナーが突如機体を旋回させた。

「水死体のようにも、見えるが…。」

地球で運用されているメタルアーマーのコックピットには半世紀前の戦闘機と同じく
緊急時に備えて救命胴衣や小型ゴムボートなどが内蔵されている。
収納パックから中途半端に引っ張りだされたゴムボートにしがみ付くように、彼女は波打ち際を儚げに浮遊していた。
ゴムボートごとそれを拾い上げると砂浜に着陸するウェルナーのゲルフ。

「女か…しかし変な格好だなあ。ウェットスーツにしては拵えが…。」

短髪で気の強そうな顔をした女性は青いボディスーツのようなものを着ていた。
所属がわかるようなものは無いが胸のプレートには「V」と記されている。

≪ウェルナー、その女…生きているのか?≫
「ああ、どうやら衰弱しているが、大丈夫なようだ。」

これが彼…ウェルナー・フリッツとトーレの出会いであった。


162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 01:37:39 ID:1Ccz44dr
えー!?支援

163 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2008/03/31(月) 01:40:48 ID:oV8mpakb
ここまでで。
次回は地球連合軍の人型兵器開発事情と前回顔見せした
OZの3人とコーラサワーとションベン大将ことリョウのアクアポリスへの編入と
ナンバーズの葛藤などを。

オットーは本当は計算高い奴だと思うんですよ。


164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 01:42:52 ID:1Ccz44dr
GJ!
主人公であるマイヨ側に拾われたということはトーレがヒロイン確定ですね!

165 :メタルサーガsts ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 02:29:42 ID:3SSvW/I4
時間は十分に経過しているようですが、投下しても大丈夫?

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 02:32:48 ID:xbWfxKhA
眠くて支援しきれるかわからんが支援

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 03:01:07 ID:R/QsP1Ko
同じく支援

168 :メタルサーガsts ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:04:23 ID:3SSvW/I4
じゃ、投下いきます

169 :メタルサーガsts(1/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:07:55 ID:3SSvW/I4
周りが笑っているのに俺1人だけ笑えない。
周りが慌てているのに俺の心にはさざなみさえ起こらない。
頬をいくら抓っても顔は表情を作らなくて、気がつけば引き千切っている自分がいる。
孤独感ばかりが加速していく。
そんなある日、六課で1匹の犬が吼える。
まさかと振り返った先にいたのは懐かしい姿。
見間違いかとさえ思ったけれど、駆け寄るそれはまぎれもなく……。
ほんの一瞬だけ歓喜に満たされ、直後に感じるのは泣き出したいほどの絶望。
ああ、どうして・・・・・・。
なんで来てしまったんだ。
この窮屈な地獄にお前まで付き合う必要はなかったのに……。

第13話 1人と1匹と予言

とある荒野が広がる世界の片田舎。
ゴミの山の横に生まれた町の片隅にひっそり建っている施設。
大破壊前に開発されたとある装置が設置されたその建物の中で声がする。

「なぁ、やめねぇか?今ならまだ間に合うぜ?」
「嫌だ。答えは同じだ。さっさとやれ。」
「ああ、くそっ。なんでクソニンゲンどもはオレサマをこんな装置の使い方が
わかっちまうクソノウミソにしやがったかなぁ。
操作できるなんてぽろっと漏らすんじゃなかったぜ。くそっ。
ああ、そっちのバカヅラぶらさげたデブとスカシもなんか言ってやれよ。」
「漢はやるときにはやるものだ。」
「言い出したら聞かないと分かっていてですか。それはあまりにも愚かしいでしょう。」
「ああ!!融通効かないクソどもが。こういうときぐらい『行かないで』とか
『飛びきり上等の雌紹介するから行くな』とかそういうこと言うもんだろうが!!」
「それでもオレの意思は変わらないよ。御主人が全てに優先される。
御主人を世界中探したけれどいなかった。違ったのはバトー博士と助手もいなかったことだけ。
機械娘もいなかった。オレには転送事故しか思いつかない。」
「だからって1匹でモンスターぶちころしながら世界中走り回ってきてすぐに転送事故
起こせなんて抜かすバカがどこにいるってんだよ。しかも事故だぜ事故!!
ここから御主人に発情してたメガネとかヒステリーのとこに転送するのとは
全然わけが違うんだよ。行った先に御主人がいる保障もねぇ、
行き先が火山のど真ん中かも知れねぇ。ミサイルの着弾地点かもしれねぇ。
高度12000mに足場さえない状態で出るかも知れねぇ。
空気があるかどうかさえわからねぇ。最悪それを全部あわせたやつかもしれねぇ。
奇跡と偶然とまぐれと何かが手をかさねぇ限り絶対無理!それでもお前はやるのか?」
「やる。」

170 :メタルサーガsts(2/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:08:24 ID:3SSvW/I4
「ああ、くそっ。もう狂ってやがるとしかいいようねぇぜ。クソッタレ。
ああ、分かったよ。やりゃいいんだろ、やりゃあさ。ああ、クソッタレ!!」
「ありがとう。」
「漢なら兄弟の頼みに黙って手を貸すものだ。」
「私達の中で一番のインテリを自称していたのに吠えるしかできない能無しでしたか。」
「うるせぇ!!てめぇら揃ってバカでクソイヌでくたばっちまえって感じだったが、
特にてめぇは死んでも治らんクソイヌだ。今すぐふっとばしてやるよ。」
「ありがとう。ベルナール。」
「漢はやるときにはやるものだ。」
「照れ隠しにしてはずいぶんと露骨ですね。隣の酒場に住んでるマスターに発情する雌と
同じでツンデレってやつですか。」
「黙ってろ、クソイヌ2匹!!OK。完璧だ。あとは、このボタンさえ押せば事故る。
最後の確認だ。本当にやっちまっていいんだな。後悔しねぇな。
動かしちまったら『やっぱやめた』なんて通用しねぇし、ミスっても蘇生がきかねぇぜ?ドクターミンチのクサレマッドのところにもっていく死体さえ残らないからな。」
「ベルナール。構わずやってくれ。タロウ、ラリー。御主人の家族を頼む。」
「漢は漢同士なにも言わなくてもわかりあうものだ。」
「マスターの家族は我々におまかせない。あなたに祝福を・・・・・・。」

ゴウンゴウンと音をたてて施設が稼動し始める。
ガラス製のシリンダーの中、粛々と佇む1匹。
そして赤い警告灯が灯り、警告音がけたたましくなり始める。

「さぁ、おっぱじまったぜ。神…天使…機械神…犬神…ああ、くそったれ。
龍神はマスターがぶちころしまったし、ろくな神様いねぇじゃねぇか!!
ポチ!!赤い悪魔にでも祈ってろ。あの雌が一番まともで願いを聞きそうだ。」
「漢は困難に立ち向かうときガタガタ抜かさないものだ。」
「いってらっしゃい。よい旅を・・・・・・。」

閃光がほとばしる。
後に残ったのは空のガラス製のシリンダーと残された3匹だけ。
パネルから飛び降りようとしたベルナールが設定の表示されたディスプレイを見て
思わず声を上げる。

「あ……。やべぇ……。」
「どうしました?ベルナール。」
「いや、別にたいしたことじゃねぇ。」
「漢は嘘をつかないものだ。」
「同感ですね。ベルナール。あなたは去勢してましたっけ。」
「漢の風上にも置けないやつは去勢するべきだ。」

171 :メタルサーガsts(3/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:08:52 ID:3SSvW/I4
「ああ、待った待った待った。まじで潰そうとするな、落ち着けデブ!!
本当にたいしたことじゃねぇんだよ。ただ・・・・・・。」
「ただ?」
「桁1つ間違えただけだ。」
「……でも事故は起こりましたよ?」
「まぁな。だからたいしたことじゃねぇって言ってるんだよ。この話はこれでおしまい。」
「漢は終わったことで騒がないものだ。」
「いいこというじゃねえか。デブ。今度わんわんグルメおごってやるぜ。」
「しかし、ベルナール。その言葉遣いどうにかなりませんか?」
「しかたねぇじゃねぇか。それにニンゲンドモにはどうせ『わんわんわん・・・・・・』としか
聞こえねぇんだぜ。てめぇらが気にしなけりゃいいんだよ。」
「やれやれ。なんにせよ、マスターの家族護衛シフトはあなたを一番忙しくしますからね。」
「ああ!?なんでだよ。スカシ。」
「口止め料です。」
「誰への口止めだよ。くそっ。言わなくていい。ああ、分かった。分かったよ。
やりゃあいいんだろ。やりゃあさ!!
ああ、この間見かけた雌犬には振られるし、毛並みは荒れるし、
兄弟は1匹ぶちきれてボスのとこ行くとか抜かして自殺志願するし、
デブは融通きかねぇし、スカシは脅すし、クソのキレは悪いし、
今日はまじでついてねぇ!!」

ボストンテリアの遠吠えが町に響き渡る。
何度も何度も途絶えることなく・・・・・・。
そしてその夜、誰もが眠りについた頃。
ベルナールは1匹、眠らないでぼんやりと星を眺めながら考えていた。

「しかし、なんで事故ったかな。あの設定だと事故る確立が桁5つか6つは下がって来るんだが。
0.00001%きってて事故るなんてアイツがオレサマ以上についてないのか。
それともまじで赤い悪魔が連れて行きやがったのか?」

終わっちまったことだからいまさらか。
抜けた兄弟の穴を埋めるべく、体力を温存しねぇとな。
とっとと眠るとしよう。
西瓜さえ飲み込めそうな大きなあくびをするとベルナールは眠りについた。



172 :メタルサーガsts(4/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:09:20 ID:3SSvW/I4
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気を失っていたのか。
ぼんやりとしていた意識が瞬時に覚醒し、現状を確認する。
体に染み付いた獣の本能ゆえに……。
息はできる。血が沸騰するわけでも身体が破裂するわけでもない。
銃声も砲撃音も炸裂音もノイズもローター音も無い。
焦げる臭いも毒ガスのにおいもしなければ、死臭もしない。
御主人がいるかどうかは別として、とりあえずどこかには出られたわけだ。
そんなことを考えつつ、別の意識は自己診断を続けている。
体表面80%の損傷を確認。
内臓に損傷はなし。自己修復を開始。
装備の状態を確認。
ドッグバズーカ、大破。
ドッグアーマーLV8、中破。
せいぜい投げつけるぐらいが関の山の鉄くずに成り下がった武器。
無いよりマシだと思うとしよう。
だが、せめて回復カプセルか満タンドリンクを持ってくればよかった。
休みもとらずに世界中を駆け抜けたせいで残量は0。
備蓄分は全部犬小屋に置いたまま。
今更後悔しても始まらんか。
幸い、敵になりそうな生き物は周囲にいない。
それに、ここは外敵に見つかりにくい茂みの中。
傷が治るまでこのままでいるとしよう。
しかし、目の前の巨大な建物。
どことなく病院とか言う施設と同じ薬品臭がする。
それに外壁が罅割れたりしていないことをみればずいぶんと平和なのか、金があるのか、よほど頑丈なのかのどれかなのだろう。
そんなことを考えている間に身体は自己修復を始め、
ぎちぎちと音をたてて引き裂けて血塗れだった皮膚が再生していく。
だが、その速度は酷く緩慢。
エネルギーが足りんな。
腹が減って仕方ない。
空腹など幾らでも耐えられるが、どうしても再生にまわすエネルギーが減る。
仕方ない。
背に腹は変えられん。
茂みの草をかじり、咀嚼する。
美味くないな。
わんわんグルメなんて贅沢言わないからぬめぬめ細胞でもテロ貝の身でも
トンボの目玉でもいいから喰いたい。
二口目を食べて気がつく。
そういえばこの草、どうして噛み付いてこないんだ?



173 :メタルサーガsts(5/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:09:45 ID:3SSvW/I4
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「すみません、シグナムさん。車出してもらっちゃって。」
「なに、車はテスタロッサからの借り物だし、向こうにはシスターシャッハが
いらっしゃる。私が仲介したほうがいいだろう。」

ベルカ領にある聖王病院。
そこにこの間の事件で保護した子供が入院している。
その子に会いに行くためにシグナムさんが車を出してくれている。
事件に巻き込まれた無力な子供。
そう思いたいのに、どうしても心が重い。
はんた君やアルファの考えを聞いたせいなのかもしれないけれど。
ギンガの考えを併せても何一つ愉快な答えが見つからない。
私はそんな子供にどう対応するべきなんだろう。
そんなことを考えながら、シグナムさんの心遣いに感謝の返事を返す。

「しかし、検査が済んでなにかしらの白黒がついたとして、あの子はどうなるのだろうな。」
「うん……。当面は六課か教会で預かるしかないでしょうね。
受け入れ先を探すにしても長期の安全確認が取れてからでないと……。」

それこそ犯罪者の餌食になりかねない。
あるいは自分の手で犯罪者たちに引き渡す形にさえ……。
でも、六課や教会で預かるのも簡単なことじゃない。
身元不明でレリックと関わりがあるという大前提があるから……。
引き取るという選択肢が頭によぎっては消えてを繰り返す。
フェイトちゃんがエリオ達を保護しているように、わたしがあの子を……。
けれど、人間1人を保護するというのがどれほど大変なことかもわかっている。
それがわたしに二の足を踏ませる。
御両親がいればいいんだけど、望み薄だろう。
そう考えると気分はどんどん悪い方向に傾いてしまう。
誰かの欲のために作りだされた子供。
人間としてではなく、道具として作られた子供。
そんな子供にわたしはいったいなにができるだろうか。
そんなときに不意に端末が開く。

「騎士シグナム!!聖王教会、シャッハ・ヌエラです。」
「どうなされました?」
「すいません。こちらの不手際がありまして……。」


174 :メタルサーガsts(6/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:10:08 ID:3SSvW/I4
その言葉にわたしとシグナムさんが息を呑む。
不手際。
偶然か故意かでぜんぜん意味が変わってくる言葉。
そしてあの子は先日の事件で保護された子供。
事件性が低いと考えるほうがおかしい。

「検査の合間にあの子が姿を消してしまいました。」

聖王病院にわたし達が到着するなり、息を切らして駆け寄ってくるシスターシャッハ。
病院内を必死に走り回って探したのだろう。
けれど、焦った表情のままであるのが、いまだに見つかっていないことを教えてくれる。
わたしはきっと硬い表情をしていただろう。

「申し訳ありません!!」
「状況はどうなってますか?」
「はい。特別病棟とその周辺の封鎖と非難は済んでいます。
今のところ飛行や転移、侵入者の反応は見つかっていません。」
「外には出られないはずですよね。」
「ええ。」
「では、手分けして探しましょう。シグナム副隊長……。」
「はい。」

他にありえるとすれば、子供が殺されている可能性、監禁されている可能性、
内部犯による誘拐……。
はんた君達のおかげか物騒な考えばかりが頭によぎってしまう。
最悪の事態だけは起こらないで……。
そう祈りながら必死に感情を押さえ込むと、努めて機械的にシグナムさんに声をかけた。

病院内はシスターシャッハとシグナムさんが探している。
他にいるとすれば病院敷地内。
迷子だとすれば子供の背丈からして背の高い茂みや木があるところ……。
そう考えると足は自然と病院内に設けられた広場に向いていた。
あたりを見回す。
けれど、あの子に限らず、なにかがいる気配さえ無い。
いったいどこに……。
そう考えたとき、傍らの茂みががさりと音を立てる。
反射的に視線を向けると、茂みから飛び出してきたのは縫いぐるみを抱きかかえた女の子。

「ああ、こんなところにいたの……。」


175 :メタルサーガsts(7/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:10:35 ID:3SSvW/I4
無事でよかった。
こわばったような表情を浮かべたまま、
うさぎの縫いぐるみを力いっぱい抱きかかえた女の子の姿にほっとする。
だけど、わたしの言葉に女の子は子猫が警戒するかのように身を強張らせる。

「心配したんだよ。」

そう言って歩み寄り始めたとき、突如目の前に飛び出してきたのはシスターシャッハ。
バリアジャケットを纏ったその姿は臨戦態勢そのもの。
鋭い目で女の子を見つめながら、その手にヴィンデルシャフトが構えられる。
怯えたように後ろに下がり始める女の子。
その手から縫いぐるみが零れ落ち、怯えたような声をあげ、
そんな様子にシスターシャッハと私が気を抜いた瞬間だった。
突如、横の茂みから飛び出してきた塊にシスターシャッハの身体が吹き飛ばされる。
まるで車に跳ねられたような勢いで転がるシスターシャッハ。
女の子と私の間に割り込んだものが睨み合う。
とがった耳、茶色の短い毛並み、ふさふさした尻尾。
そして小柄な体躯に4本の足を持ったそれは……。

「い、犬!?」

飛び出してきた犬は牙を見せて威嚇を始める。
けれど唸り声はかけらも上げない。
その様子はまるで機械が識別をしているような印象さえ覚える。
でも、どこかで見覚えがある目と雰囲気……。
どこだっただろう?


========
さて、どうしたものか。
反射的に飛び出したが、現状に戸惑いしか覚えない。
もっとも、人型の雌の身体が戦車よりは軽いようでいくらか心は平静を取り戻せた。
もしも戦車よりも重かったらさっさと逃げ出すことを選んだだろう。
この程度ならどうとでもできる。
正面にいるのは人型の雌が2匹。
同類の臭いがしないあたりからすればたぶんニンゲンだろう。
どうやらここは赤い悪魔や機械娘の同類が歩いている世界というわけではないらしい。
あんなのがごろごろ歩いている世界などぞっとしない話だ。
その証拠に吹き飛ばしてやったソルジャーのような雰囲気を纏う胸の無い雌は
多少ダメージをもらうだろうがこのまま追撃を仕掛けてその喉笛を食いちぎってやれる。
それこそ一呼吸の隙さえあれば……。

176 :メタルサーガsts(8/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:10:57 ID:3SSvW/I4
しかし、転がすのが目的とはいえそれなりに力を入れて叩き込んだ一撃だったが……。
視界の先で起き上がる胸の無い雌。
ダメージらしいダメージが無いように見えるのは気のせいか。
たしかに妙な手応えではあったが……。
装甲タイルとも違う感触に首を傾げるが、一笑に伏す。
たいしたことではないか。
少なくとも四肢をばらばらにすれば動けないだろう。
ハラワタをぶちまけても満タンドリンク1本で治ったオレや御主人からすれば
たいしたことじゃない。
御主人や機械娘や赤い悪魔やムラサメよりも近接が得意でない限り、
オレの命は脅かされるはずがない。
あるいはティアマット級の火力でもない限りは……。
だが、白いほうは見た目以上に手間取りそうだ。
見た目と纏った雰囲気がずいぶんとチグハグな雌であることに警戒する。
ついでに言えば胸の無いほうは特に融通効かない顔をしている。
気を抜けばすぐに殴りかかってくる種類のニンゲンだ。
とはいえ、背中にかばったこの小さいニンゲンの雌はオレと同類の匂いがするだけで、
オレを連れてどうこうできそうな雰囲気でもない。
ドッグバズーカは壊れている。
ドッグアーマーも無いよりマシというレベルの襤褸切れ。
見つけた人間が御主人でない以上はさっさと逃げ出すのが正解なんだろうが、
身体が再生してまともになり始めた感覚が感じている。
この建物を檻のように囲むこれはなんだ?
オレ達は捕らえられたと判断するべきなのか。
なんでもいいか。
御主人を見つけるまで、邪魔物は喰い殺してぶち壊して貪り喰らう。
ただ、それが全て。
そんなことを考えていたとき、白いほうが呟いた。

「……はんた君そっくり。」

呆然としたような様子で紡がれたその言葉に耳をぴくりと動かす。
白い雌の呟き。
偶然か、それとも聞き間違いか?
不意に思い出されるのはベルナールの言葉。
たしかに御主人に惚れていた雌の中で一番強くて一番御主人に執着していた雌だったな。
機械娘と仲が悪かったあの赤い悪魔は・・・・・・。
獣1匹を覚えていたなんて思えないが、もしもそうなら感謝するとしよう。
どうやらこの白い雌が御主人を知っているらしい。
従順な振りをして大人しくしておくとしよう。
人違いならさっさと失せればいい。
それに、暴れるのはそれからでも遅くは無いだろう。



177 :メタルサーガsts(9/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:11:23 ID:3SSvW/I4
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目の前で傷が音をたてて治っていく様はまさに生体兵器。
今まで見てきたどんな生物よりも飛びぬけて歪なあり方。
犬の姿をしているけれど、まったく別の生物。
なぜ、犬の姿をとっているのか。
そんなことを考えながらも無意識に口が動く。

「はんた君そっくり。」

呟いたその言葉に反応するように犬の視線がわたしに向けられる。
そうだ。どこかで見たことがある目だと思ったら……。
初めて会ったときのはんた君と物凄くそっくりの目をしているんだ。
そういえば、バトー博士が皆にアダナをつけた日、はんた君が犬を飼ってると言っていた。
でも、ありえるはずがない。
だって、事故で同じ世界に漂着するなんてそんな・・・・・・。
それに多くの世界があるというのに、その中でこのミッドチルダに漂着して、
起動六課から少し足を伸ばせば辿り着けるような聖王病院に漂着できるなんて。
けれど、もしかしたらと思って呼んでみた。

「……ポチ?」
「わふ。」

わたしの呼びかけに一声鳴くと、威嚇が止まった。
まさか、本当に!?

「シスターシャッハ。ちょっと、よろしいでしょうか。
それと、犬のほうには手は出さないでください。以前それで痛い目にあいました。」
「あの……はぁ……。」

戸惑ったような声を上げるシスターシャッハ。
その表情の困惑を隠しきれないままだったけれど、デバイスを下ろしてくれる。
泣き出しそうな顔のまま座り込んだ女の子。
置いてけぼりになっちゃってたね。
ゆっくり近づいていくと、立ち塞がっていた犬が道を譲ってくれる。
本当にはんた君の飼い犬なのかな。
足元に転がっているのはうさぎの縫いぐるみ。
シスターシャッハが出てきたときに驚いて落としちゃったのかな。
しゃがんで女の子と視線を合わせると、縫いぐるみの砂を払いながら話しかける。


178 :メタルサーガsts(9/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:11:44 ID:3SSvW/I4
「ごめんねー。びっくりしたよね。大丈夫?」
「……うん。」

戸惑いながらも頷いてくれる女の子。
目に涙を浮かべながらも、わたしの手から縫いぐるみを受け取ってくれる。
噛み付いてきたり、攻撃してきたりする様子はない。
危険は無さそう。
これで危険なんて言ったらはんた君は……。

「立てる?」

安心させるように笑みを浮かべて女の子に問いかけると、
女の子がゆっくりと立ち上がる。
警戒させないように服についた砂を払ってあげながら、シスターシャッハに念話を繋ぐ。

「緊急の危険はなさそうです。ありがとうございました。シスターシャッハ。」
「あ……はい。」

背中のほうで雰囲気が変わった。
たぶん、シスターシャッハが警戒を解いてくれたんだろう。
傍らの犬もどうこうする様子はない。
まずは女の子と話をしよう。

「初めまして。高町なのはって言います。お名前、言える?」
「……ヴィヴィオ。」
「ヴィヴィオ……。いいね。かわいい名前だ。ヴィヴィオ、どこか行きたかった?」
「ママ……いないの……。」

ヴィヴィオの言葉にはっとする。
人工生命であるヴィヴィオに母親はいない。
けれど、どうやって伝えたものか。
あなたは作り物だからお母さんはいませんなんて言えるはずが無い!!

「ああ、それは大変。それじゃ一緒にさがそうか。」
「……うん。」

笑みを浮かべてそう言ったわたしの言葉に、
泣き出しそうな顔をしながらも頷いてくれるヴィヴィオ。
傍らにいた犬がどこか呆れたような視線を向けていたような気がしたのは気のせいか?



179 :メタルサーガsts(11/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:12:12 ID:3SSvW/I4
========
なんだかいろいろ忘れ始めている気がする。
なにを忘れてしまったのか思い出せない。
けれど、なにかおかしいって自覚し始めた。
一番大切な戦闘技能はなにも忘れてはいない。
けれど、やっぱりなにかが足りない。
思い出すべくアルファを変形させ、技能を反復するように身体を動かす。
遠距離射撃はできる。
構えた時点で照準も揃う。
高速振動剣も淀み無く延々と振り回し続けられる。
リロードアクションもクイックドローも他のあらゆる技能全てによどみは感じられない。
膂力が衰えるわけでもない。
では、何を忘れてしまったのだろう。
レッドフォックスとの記憶はどれもが鮮やかに思い出せる。
それこそ、最初から最後まで、今さっきあった話を話すようにどこまでも正確に……。
倒してきたモンスターの記憶も倒してきた賞金首の記憶も忘れていない。
敵性体の情報を忘れるなんてそんな愚かしいことできるはずがないだろう。
父親の名前、母親の名前、妹の名前、相棒の名前、旅を共にした仲間の名前も忘れてはいない。
キョウジ、ニーナ、エミリ、ポチ、ベルナール、タロウ、ラリー、ミカ、キリヤ、シャーリィ、ラシード。
誰も忘れていない。
いったい何を忘れているのだろうか。
わからない……。
そんな思考に没頭して訓練場で佇んでいるときだった。

「わん!!!!」

振り返るとこっちに駆けてくる犬がいる。
そういえばこの世界で犬を見かけた記憶がないな。
狼やトカゲや虫はいるのに……。
しかし、ずいぶんと速い。
下手な飛行やクルマよりずっと速い。
あんな速さで駆けられる犬はあまり知らない。
それにあの茶色の毛並み。
まるでポチにそっくりじゃないか。
揃いのドッグバズーカにドッグアーマーまで背負って……。
……なぜこの世界に寸分たがわぬドッグバズーカとドッグアーマーがある?

「わんわん!!!!」


180 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 03:12:17 ID:SR1eWo7v
支援

181 :メタルサーガsts(12/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:12:42 ID:3SSvW/I4
吼えながら駆けてくるその犬はオレの前で立ち止まる。
ピタリとその足を止めるが尻尾は激しく振るわれるまま。
そして信頼をこめた目を向けて、命令を待つかのようにこっちをじっと見つめている。
まるであの荒野にいたころのポチそのままに……。
まさか……。

「まさか、本当に……ポチ……なのか?」
「わふ。」

尻尾を振ってじゃれついてくる。
抱きとめてやると、頬を激しく舐めてくる。
ああ、この感じは覚えている。
紛れも無くこれは……。

「アハハハハハハハハハ。ポチ。ポチだ。アハハハハハハハハ……。」
「わふ!!」

抱きしめる腕に力がこもる。
笑いが止まらない。
ああ、ポチ、ポチ、ポチだ。
あの荒野を共に駆け抜けた相棒。
頼もしき戦友。
なにを好んで俺と共に来たのか未だに分からぬ俺の家族の一員。
久しく忘れていた感情で心が満たされる。
これは……歓喜?
俺は嬉しいのか……。
あまりにも久々過ぎて戸惑いばかりが加速するけれど、
それでも笑いが止まないのはきっと嬉しいからなんだろう。

「アハハハハ……ハハ……ハ……。」
「わふ?」

けれど、笑いは次第に尻すぼみになっていく。
変わりに俺の目から零れ落ちるこれは涙……。
ああ、そうか。
ここに来てしまったということは……。
なんで来てしまったんだ、ポチ。
あれもこれもそれもなにもできないこの窮屈な世界に……。
息をすることさえ辛いほどに……。
たとえ姿が見られなくてもあの荒野で暮らしていたならそれだけでよかったのに……。
ここは地獄だ。
ああ、あれもこれもそれもとはなんだったか。
やはりなにかを忘れている。



182 :メタルサーガsts(13/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:13:22 ID:3SSvW/I4
========
御主人。オレの御主人。
白い雌と胸の大きな雌に連れられて来た施設で見つけたオレの御主人。
無事であったことがただただひたすらに喜ばしい。
姿形は違えど機械娘も共にいる。
オレ以上に御主人のことなら省みることを知らぬ機械娘。
アレがいたのならば御主人に害をなす有象無象はすべて排除されてきただろう。
それを認められるぐらいの信用と信頼があの機械娘にはある。
けれどなんだろう。
ご主人から受けるこの奇妙な感覚は……。
まるで首輪付きにされた挙句、手械足枷をつけて全身を鎖で雁字搦めにされたよう。
ひどく息苦しそうで、辛そうで……。
あの荒野で出会った最後の日より、さらに何かがおかしい。
いったいなにがあったのか。
そして、気のせいだと思いたかったマスターから漂うこの臭い。
御主人の身体に染み付いた吐き気さえ覚えるほど濃密な血の臭いと硝煙の臭いは相変わらず。
だが、それに加えてもう1つ別の臭いが混じっている。
どことなくドクターミンチのところで散々に嗅いだ臭いに近いそれから感じるのは
濃密な死の気配。
間違いだと信じたかった。
顔色は昔と変わらない。
呼気も何も変わらない。
どこか窮屈そうでも変わらぬ在り方のままの御主人の姿。
けれど、親愛をこめて舐めた御主人の頬の味に本能が悲鳴を上げる。
間違いだと信じたかったのに、本能が間違いではないと確信してしまった。
……終わりが近いのか。
せっかく出会えたというのに……。
ならば、オレはどうすればいいのだろう。
世界最強の獣の飼い犬として……。
ただ1人認めた主のために……。



183 :メタルサーガsts(14/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:15:15 ID:3SSvW/I4
========
聖王教会。
ヴィヴィオの世話をフォワードの皆に任せてやってきた場所。
はやてちゃんは六課設立の本当の理由を教えてくれると言ったけれど。
六課の後見人に聖王教会の騎士カリムがいるというのも知っているけど、
なぜここでなのだろう?
はやてちゃんが口頭で教えるのではだめなのか?
そんなことを思いながらノックをして部屋に入ると敬礼する。
隣でも同様にフェイトちゃんが……。

「いらっしゃい。初めまして。聖王教会騎士団騎士、カリム・グラシアと申します。」

促されて席に着く。
先に席についているのはクロノ君。
フェイトちゃんと硬い挨拶をしているのは公私の区別をつけているからだろうか。
でも、少しお久しぶりって言葉、公私の区別をつけるつもりならおかしいよ。
そんなことを考えていたのはわたしだけではなかったみたい。
微笑んだカリムさんが口を開く。

「ふふっ、おふたりとも、硬くならないで。私達は個人的にも友人なんだから、
いつも通りで平気ですよ。」
「……と、騎士カリムが仰せだ。普段と同じで……。」
「平気や。」
「じゃあ、クロノ君、久しぶり。」
「お兄ちゃん、元気だった?」

フェイトちゃんの言葉にあからさまに顔を赤くするクロノ君。
フェイトちゃんがハラオウンの家族に加わってから10年経ってるのに。
それにエイミィさんと結婚までしてるのになんで顔を赤くするかな。

「それはもうよせ。お互いもういい歳だぞ。」

照れを隠すように憮然と告げるクロノ君。
でも、お兄ちゃんをお兄ちゃんと呼んでもぜんぜんおかしくないと思うけどな。
わたしもおにいちゃんは今でもおにいちゃんって呼んでるし……。

「兄弟関係に年齢は関係ないよ。クロノ。」

フェイトちゃんの言葉に黙り込んでしまうクロノ君。
微笑ましそうに控えめな笑いをするカリムさん。
和やかな雰囲気に包まれる。
そんなとき、はやてちゃんが咳払いをすると口火を切った。

「さて、昨日の動きについてのまとめと改めて起動六課設立の裏表について。
それから今後の話を……。」


184 :メタルサーガsts(15/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:15:37 ID:3SSvW/I4
光を遮るようにカーテンがひかれ、部屋が暗がりに包まれる。
はやてちゃんの言葉を引き継ぐように話し始めたのはクロノ君。

「六課設立の表向きの理由はロストロギア、レリックの対策と独立性の高い少数部隊の実験例。
知ってのとおり、六課の後見人は僕と騎士カリム、それから僕とフェイトの母親で
上官のリンディ・ハラオウンだ。
それに加えて非公式ではあるが、かの三提督も設立を認め協力の約束をしてくれている。」

切り替わったウィンドウと共に映し出された人達に驚く。
まさか、そんなに上の人が関わっているなんて思ってもいなかった。
実験部隊にしては権限が大きいとは薄々思っていたけれど……。
フェイトちゃんもわたしと同じみたいで驚きを隠せていない。
ウィンドウを消して、代わりに前に歩み出たカリムさんが手元の紙束のリボンを解く。
単なる紙束ではないそれが宙に展開されていく……レアスキル!?

「その理由は、私の能力と関係があります。私の能力、預言者の著書(プロフェーティン・シュリフテン)。
これは最短で半年、最長で数年先の未来、それを詩文形式で書き出して預言書の作成を行うことができます。
二つの月の魔力がうまく揃わないと発動できませんから、ページの作成は年に1度しか行えません。
予言の中身も古代ベルカ語で解釈によって意味が変わることもある難解な文章。世界に起こる事件をランダムに書き出すだけで、解釈ミスも含めれば的中率や実用性は割りとよく当たる占い程度。
つまりはあまり便利な能力ではないのですが……。」

それでも未来がわかるのは十分すごい能力だと思います、カリムさん。
それに、古代ベルカ語って……ヴォルケンリッターの皆は普通に読めるんじゃ……。

「聖王教会はもちろん、次元航行部隊のトップもこの予言には目を通す。
信用するかどうかは別として、有識者による予想情報の1つとしてな。」
「ちなみに地上部隊はこの予言がお嫌いや。実質のトップがこの手のレアスキルとか嫌いやからな。」
「レジアス・ゲイズ中将だね。」

いつだったかの演説を思い出す。
管理局きっての武闘派。

「そんな騎士カリムの予言能力に数年前から少しずつ、ある事件が書き出されている。」


185 :メタルサーガsts(16/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:16:33 ID:3SSvW/I4
クロノ君の言葉にカリムさんが頷くと、紙片の1つを読み上げ始めた。

「古い結晶と無限の欲望が交わり集う地
死せる王の下 聖地より彼の翼が蘇る
死者達が踊り 中津大地の法の塔は焼け落ち
それを先駆けに 数多の海を守る法の船も砕け墜ちる」
「それって……。」
「まさか……。」

わたしだけじゃない。
フェイトちゃんも読み上げられた内容がわかったのだろう。
思い当たる単語が多すぎるその詩文。
その意味は間違いなく……。

「ロストロギアをきっかけに始まる管理局地上本部の壊滅と、そして管理局システムの崩壊。」

あまりにも桁外れの内容。
でも、その光景が映像と共に想像できてしまうのはやはりはんた君の影響か。
思い直せば破壊するだけなら心当たりが数多くあった。
ジュエルシードの暴走。
フェイトちゃんのお母さんがやった次元振の誘発。
それを押さえ込んだリンディさんもリミッターさえなければ可能だろう。
それに闇の書ことリインフォース。
暴走するがままにした場合に起こる事態でも同じことが可能。
アルカンシェルを使ってもいい。
そしてわたし、フェイトちゃん、はやてちゃん、それにヴォルケンリッターの皆も
リミッター制限さえなければ十分に可能。
おそらくははんた君も……。
ただ、やる理由が無いというだけに過ぎない。
けれども、地上本部を壊滅させるだけなら容易であることに気がつく。
でも、管理局というシステムを崩壊させることは可能なのか?
疑問が尽きない。

「それが六課設立の裏の理由だ。各部署にそれとなく警告はしているが、
肝心の地上本部の対応はほとんど無いと言っていい。
僕や騎士カリム、三提督をはじめとして多くの人が未然に防ぐべく動いてはいるが、
いつ、どうやって、誰が、どのような手段で行うのか情報が欠落している。
注意だけは十分にしておいてくれ。」
「「わかりました。」」


186 :メタルサーガsts(17/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:17:35 ID:3SSvW/I4
わたし達の言葉をきっかけにカーテンが再び開かれる。
光が差し込むのに合わせて、硬い雰囲気に包まれた暗い空間が少しずつ切り裂かれていく。
誰もが緊張していたのか、皆が一斉に紅茶を口にする。
明るい部屋とは対照的なまでに重い沈黙が続く。
そんな雰囲気を払拭するような話題を振ってきたのは意外なことにクロノ君だった。

「ときに、母さんから六課設立時に愉快な人をねじ込んだと最近聞いたんだが、
どんなやつなんだ?」
「ああ、はんた君のことだね。」
「どんなって言われても……。」
「えーと、その、なんだ。……頼れるいい男なのか?」

憮然として言い放つクロノ君。
そんな様子に思わずフェイトちゃんと顔を合わせて苦笑い。
はやてちゃんは必死に笑いをこらえようとしているけれど肩が震えている。
微笑ましそうに控えめな笑いを浮かべながらカリムさんが口を開く。

「こんなに可愛い妹さんと同じ職場に頼れる男性がいたらお兄さんとしては不安ですからね。」
「ち、違う!!あくまで、そうあくまでこれは後見人としての考えであって、その、つまりあれだ。
少しでも皆の安全が確保できるのならばとだな……。」
「お兄ちゃん、私が心配じゃないの?」
「あ……あう……。」

しどろもどろに必死に言い訳をするクロノ君に追い討ちをかけるように
フェイトちゃんが言葉をかけると、今度こそクロノ君は言葉に詰まって言葉を失った。
そういえば気にしたこと無かったけれどはんた君って何歳なんだろ?

「まぁまぁ、でも、私も気になりますね。いきなり空曹兼陸曹という立場につくぐらいですから、
能力は高いのでしょうけれど、私達はその方を書類でしか知りませんから。お聞かせ願えますか?」

カリムさんの言葉にはやてちゃんとフェイトちゃんと顔を見合わせると、
思いつくことを片っ端からあげていく。


187 :メタルサーガsts(18/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:18:05 ID:3SSvW/I4
「そうですね。まず能力は高いですね。」
「経験も豊富やな。」
「魔力適正も私達と同等ぐらいです。」
「思考も早いし、頼りになるよね。」
「物凄く合理的な思考する人ですね。」
「最近言わなくなったけど四六時中殺す殺す言っていたもんね。」
「でも陸士試験とかどうしたんだろ?」
「そういえばそうだね。退屈そうにこなしそうな感じはするけど。」
「あとは不思議なデバイス使ってて本当に近距離から遠距離までそつ無くこなすなぁ。」
「……僕の聞き間違いであってほしいと思うんだが、ろくに士官教育受けていないSランク魔導士が
リミッター制限もなしに六課で放し飼いになっているって聞こえるのは気のせいか?」
「諸所の問題はリンディさんがクリアーしてくれたんよ。それにレジアス中将もはんたには好意的やしな。」
「大問題だろうが!!なんでそんな危険人物が管理局にいるんだよ!!母さんも何を考えてるんだ!!」
「あー、でも生身で六課潰せるような人間を手元に置いておけると思えば……。」
「あの、生身でということはその方はベルカ式の使い手なのですか?」
「あー、なんというかなぁ……。」

激高するクロノ君をおいてけぼりにしながら、疑問をはさんだカリムさんにはんた君の世界のことを話す。
人間VSその他すべてが生存競争をする狂気じみた世界の話を。

「そんな世界が……。でも六課を生身でというのは些か言葉が過剰ではないのでしょうか?
現在こそリミッター付きとはいえ、Sランク魔導士とヴォルケンリッターがいるのですよ?」
「2人庇っとったけどなのはちゃんが半死半生にされたし、
リンディさんから提示された条件として生身の丸腰で地上本部半壊させたし、
言葉としては適切じゃないかと思います。」
「あれは完敗だったよね。」
「もしも、バトー博士がでてこなかったらって思うとかなり怖いものがあるよね。」

きゃらきゃらと笑い声が上がる。
頭痛を抑えるかのようにうつむいていたクロノ君がようやく顔を上げて口を開いた。

「その危険人物の人柄を言い表すとどんな言葉で言い表せるんだ?」
「誠実で不器用。」
「合理的で機械的。」
「ベテランで戦闘狂。」
「あらあら、うふふ……。」


188 :メタルサーガsts(19/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:19:56 ID:3SSvW/I4
見事に分かれた3人の言葉にカリムさんが笑い声をあげ、
頭痛が増したかのようにテーブルにつっぷすクロノ君。
そんなとき、はたと思い出したようにカリムさんがプロフェーティン・シュリフテンを展開する。

「もしかしたら、この一説をその方なら解読できるかもしれませんね。
あまりにも支離滅裂すぎて解読さえ十分にできていない一説なのですが、
その中にもかの翼という言葉がでてくるので注目しているのですが。
どうにか意味を通るように解読させたのですが、なにぶん該当するものがまったく無くて……。
何かしらの固定観念で考えが凝り固まってしまっているからかもしれませんね。」

そう前置きをはさんで言葉を続ける。

「つがいをなくした鋼の獣は鋼の竜を駆りて かの翼に挑みかかる
母の胎を知らぬ獣と 人であるのに人ではない人を従者として
荒れ狂う嵐の中 やがてかの翼は真の姿を現す
しかし鋼の獣に傷つけられて真の姿を現した翼は地に落ち 数多の死者達は冥府へ再び還る
鋼の獣は立ち止まらない すべてはなくしたつがいのために」

まったくわからない詩文。
つがいをなくした鋼の獣?
鋼の竜?
母の胎を知らない獣なんているの?
人なのに人じゃない人って?
かの翼がなにか分からないのに、真の姿ってなに?
重要なことを書いてあると核心があるのに、まったく意味がわからない。
ただ、1つだけ……。
どうしてだろう?
鋼の獣という言葉を聞いて、はんた君の顔が思い浮かんだのは……。


189 :メタルサーガsts(19/19) ◆1vM/cJUE9g :2008/03/31(月) 03:21:12 ID:3SSvW/I4
以上で投下完了です。
ヴィヴィオの話は次かその次あたりになります。
感想ご指摘お待ちしております。
それと、1ヶ月ほどネットが使えない環境に行くため
次の話しの投下が遅れることをここにご報告いたします。

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 03:23:03 ID:R/QsP1Ko
投下乙&GJです!
まさか新しいメタサガキャラがくるとは…これからどうなるか楽しみです

191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 03:30:20 ID:282ZBkSW
乙ー

犬連中も黒いのかw
はんたの年齢はどうなんだろ 設定では15だけどゲームクリア後だし
なのは達と同じくらいかね

192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 04:05:19 ID:OBctdXoL
GJです!
荒れ狂う嵐に鋼の竜……とくれば、ストームドラゴンしか居ない!
思い出すわぁ、あの砂嵐の中で見え隠れする巨体、地面に引き摺り下ろしたら地獄を見たぜw
ヴィルベルヴィントとゲパルトと思いっきり対空戦仕様にしたはしご車の
超対空戦闘特化編成でやっと倒したんだ……

マルドゥック邪魔ー! てめーに用はねー!

193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 08:47:48 ID:IU+VPW/9

はんたも辛いね、ここまで平和苦手とは。
はんたもさることながら、六課の他の皆も心配だ。

194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 13:55:46 ID:mqwr0SM8
GJ!!です。
ポチに萌えたwいい犬じゃないか。
はんたは嬉しい反面、こんな辛いところに仲間が来てほしくなかったというのが
悲しいところですね。


195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 14:11:04 ID:8pzYLYKD
>R-TYPE Λ殿
16時間遅れ御免で乙!&盗撮狙撃手GJ!
一段落と思ったけどまだ向こうで戦いは続いてますね。

貴殿のSSに魅せられ、昔ギブアップしたFINALを買い戻してしまった事をお知らせしておきます。

196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 18:25:50 ID:ztfs/yDk
>>189
なんという生殺し
一ヶ月も待たねばならんとは……

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 20:39:21 ID:McxCnFD7
>>196
逆に考えるんだ
一ヶ月の間書き溜めて貰って連続投稿して貰えると考えるんだ

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 20:56:44 ID:R/QsP1Ko
やべぇきっと100kbの超大作がくるぜ!

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 20:59:30 ID:YWjHewUi
>>198
プレッシャーかけんなww

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 21:31:59 ID:bkV+wSKB
>>197
さっすが卿!俺達には考え付かない事をあっさり思いつく。
そこに痺れる憧れるぅ!

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 21:33:07 ID:VE8CSgjS
>>104
今さらながらGJ!一つの区切りが付きましたね。
R-TYPESのムービーを見て戦闘を想像してます。
飛来したフォースが戦闘機動して体当たりとフォースショットで敵を倒すシーンがいい。
グリーンインフェルノもスゴス。

202 :魔法王女 ◆75SJn0Il0A :2008/03/31(月) 21:59:53 ID:RMpM/poC
こんなに良作投下が相次ぐ中、自分も投稿。
前回のように歯切れ悪くしないようにしないと・・・!

10時10分頃に投下します。

203 :魔法王女 ◆75SJn0Il0A :2008/03/31(月) 22:12:17 ID:RMpM/poC
時間が来た・・・
避難所に人が居るうちにこっそりと・・・



「待てヒロ、話は後だ・・・」
ヒロの言葉を遮る姫。
「え?何か?」
姫はベッドから起き上がり、ふらつきながらもバルコニーへと足を進めた。

「姫、何を?」
「魔法を使える者達!お前達が何の目的で来たか話せ!
 そうすれば、話し合いの席の着いてやろう!」
そう、大声で庭に向かって叫んだ。

「大丈夫、そんな大声だして?」
「これで向こうから出てくるだろう・・・」
大声を出したせいで少し息を荒くさせる姫。
「でも、もし刺客とかだったら・・・」
「これは兄弟の仕組んだことではない・・・
 ならば、話し合いの余地はあるだろう・・・?」
「姫・・・」
なぜそう言い切れるのか?ヒロは不安だった。

しばらくして
「・・・その言葉、信じさせてもらいます」
1人の女性、はやてが姫の視線に入った。
「ふふん、来てくれたか・・・ヒロ、迎え入れろ」
「あ、うん」

魔法少女リリカルなのはStrikers×怪物王女クロスオーバー
「魔法王女」第2話 ふがふが

『汝有罪・・・強制送か
パシュッ!
「いたっ!」
「はっはっはー!どうだケルベロッテちゃん!お得意の強制送還も発動できなければお前はただのお子様だな!」
「ひ、卑怯だぞ!魔法の発動中を狙うなんて!悪の組織だってヒーローの変身中には攻撃しないじゃないか!
大体子供に向けてエアガンを撃つな!」
「卑怯結構!常識無視結構!傷害罪適用結構!私達は悪魔だからな!」
「く・・・!」
さあ絶対絶命のケルベロッテちゃん!果たしてどうする!

204 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 22:13:03 ID:ba2JMmwJ
支援

205 :魔法王女 ◆75SJn0Il0A :2008/03/31(月) 22:13:56 ID:RMpM/poC
「やっぱり、こういうときにはアニメが一番ね〜」
紗和々はリザと一緒にのんびり借りてきてもらったDVDを観賞していた。
「悪魔の連中・・・誇りも何もないな・・・」
「あとでフランちゃんやヒロと見ましょう」
だが、彼女の借りてきてもらったDVDは・・・
「地獄に道連れ ケルベロッテちゃん」
「スウィートハウス」
「呪いアリ」
「伝染回路」
「フランドル」
アニメ1本、ホラー映画3本、ジャンル不明の映画1本である。
「ホラーばっかり借りてるな・・・でもこのフランドルって映画は・・・」
「あら?フランちゃんが出てる映画じゃないの?」
紗和々・・・フランドルは戦争映画だぞ。
(フランドルって映画はマジであります、「映画 フランドル」でGoogle検索してください)
「まあ元気そうだな、とりあえず今日はそれ見てじっくり休め」
そうしてリザは紗和々の部屋を出た。

招き入れられたのははやてとシャマル、他のメンバーはヒロに案内され客間へ通された。
姫の部屋に通されるが、姫はベッドの上で寝ていた。
「ふが」
フランドルに勧められ、イスに座るはやてとシャマル。
「ありがとうな、メイドさん」
「さて、屋敷に出向いてくれたわけを聞かせてくれぬか?」
姫ははやてに当然の事を質問する。
「・・・それは、あなたの方が知ってるはずです」
「魔法のことだな?」
その問いにはやてはうなづいた。

「私は時空管理局の八神はやて言います、管理局の事は・・・」
「良い、私を治してくれれば、それ以上そちらには何も求めない・・・それでいいか?」
「そうですか、あの・・・」
はやては話を続けようとしたが。
「姫でいい」
名前がわからなかったが姫が名乗った。
「あ、そうですか。では姫さん、あなたがロストロギア、魔力を持つ物の場所を答えてください」
「それなら、私の体内にある」
その言葉にはやては凍りついた。

「ふが」
フランドルがつんつん、とはやてをつつく。
「はやてちゃん、気をしっかり!」
シャマルもはやてに呼びかける。

206 :魔法王女 ◆75SJn0Il0A :2008/03/31(月) 22:15:30 ID:RMpM/poC
その頃、客間のなのは達は

「どうぞ、あまりやった事ないですから・・・」
自らが悪戦苦闘して入れた紅茶をなのは達に配るヒロ。
「ありがとうヒロ君」
なのはは紅茶が入ったカップを受け取り、そのまま口に紅茶を含んだ。
「うん、おいしいよ」
「あ、ありがとうございます」
ヒロはなのはに軽くお辞儀をすると他のメンバーにも紅茶を配った。

「それで、姫は治るんですか?」
ヒロはなのはに質問した。
「大丈夫、今はやてちゃんとシャマルさんが調べてるから・・・」
「お願いします、どうか姫を救ってください!」
再び、今度は深くお辞儀するヒロ。

「ヒロ!さっさとメシにするぞ!さっさと作るぞ!」
バァンッ!
と、大きな音を立て客間の扉を開けてリザが来た。
「リザ!お客さんが来てるんだから、少し静かにしてよ・・・」
「んな事言ったって、腹減ったんだから・・・ん?」
その時、リザの頭の上に何かが生えた。
「え、耳?」
なのはの言うとおり、頭に耳が生えた。
「リザ、何なの?」
「・・・ヒロ、メシの支度は後だ・・・!」
「リザ・・・まさか・・・!?」
ヒロは瞬時に理解した。



敵が来たのだと

207 :魔法王女 ◆75SJn0Il0A :2008/03/31(月) 22:17:52 ID:RMpM/poC
というわけで・・・第2話更新。
少しは良くなったかな?
次回から本格的に姫が行動開始しますので我慢してください。

姫って慈悲深い人だし王族同士の戦いのルールも守る。
それならはやて達を迎え入れるくらい・・・と思いました。

そしてケルベロッテちゃん、単行本のクロスオーバーネタも登場。
アニメ版では劇中アニメで登場してたので勝手にDVD化。
第2巻のネタが面白かったのでそれに続くネタを。

とりあえず、次回更新を気長に待ってください。

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:08:11 ID:gwlQkUo5
魔法王女キターwww
待ってました!
次回、本格的に戦闘開始!ってか敵って誰?
けど血の戦士の事を管理局が知ったら色々マズイんじゃ。
半永久的に不死なワケだし。


209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:10:11 ID:lvDJrg5T
>>208
sageて、sageて!

210 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:15:06 ID:gwlQkUo5
すみません。


211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:40:04 ID:31kNALlG
魔法王女氏乙!!

ふと、久し振りにVP1をプレイした所、一瞬、レナスがミッドにやって来るという小ネタが思い浮かんだんだが・・・・・・反則っぽいな・・・神様は流石に・・・


212 :Strikers May Cry:2008/04/01(火) 00:19:06 ID:BIXJo1uH
あと数分くらい見直したらリリカル・グレイヴのエイプリルフールネタを投下します。

今回はファンゴラムがメインでギャグっす。

213 :Strikers May Cry:2008/04/01(火) 00:27:12 ID:BIXJo1uH
んじゃ、そろそろ投下しますね。

今回はエイプリルフールという事でまるっきりある筈の無い嘘展開です。

214 :リリカル・グレイヴ:2008/04/01(火) 00:27:52 ID:BIXJo1uH
リリカル・グレイヴ エイプリルフール編 「魔道戦屍 リリカル・ファンゴラム 魔法の呪文はケルベロスなの♪」


時空管理局地上本部のある一室、そこに二つの影が佇んでいる。
一人はレジアス・ゲイズ、管理局に長く務める中将。そしてもう一人は彼の秘書であるオーリス女史である。
二人は空中に展開したモニターで、とある管理外世界で入手した死人兵士の各種データを眺めていた。


「オーリス、ファンゴラムの調子はどうだ? すぐにでも実戦に投入できそうか?」
「はい、身体能力や使用火器センターヘッドの整備も万全です。ですが一つ問題が‥‥」
「なんだ?」
「確かにファンゴラムは単純な戦闘能力でならば最強の死人なのですが、何分あの気性ですから他の部隊や魔道師との連携が上手くいっていません‥‥」
「そうか、よし! ではこうしよう‥」





「え〜‥‥その‥では紹介します、今日から機動六課に配属された田中・ファンゴラムさんです」
「グウウウレエエイイイヴウウウゥゥッ!!!」


恐怖・緊張・困惑その他諸々の感情でヒクヒクと頬を震わせながらはやてが脇に立った死人を紹介する。
紹介された最強最悪の死人兵士は幽鬼の如く低い声で意味不明の呻きを漏らした。
ファンゴラムを紹介された機動六課の面々は一様にはやてと同じく顔をひくつかせている。

まあ無理も無いだろう。
なんせ黒い帽子とコートに身を固め、顔には口元を覆う拘束具を付け、背中に2メートルは優に超える超巨銃を携えた死人が突然やって来たら普通の人間なら腰を抜かしてもおかしくはない。

ファンゴラムは通常魔道師との連携を養う為に機動六課に一時出向という形で配属になったのだ。
言うまでも無くこれはレジアスの差し金であるが、上層部で決められた事情をなのは達が知る由はない。


「ねえ、はやてちゃん‥‥」
「なんやなのはちゃん?」
「“何”から突っ込めば良いの?」
「‥‥‥できればあんま突っ込まんで欲しいんやけど‥」
「無理だよ! それ絶対無理だよ!! そもそも“田中”って何!? どう考えてもやっつけ仕事で考えてるよ!!!」
「まあ‥‥なのはちゃん‥少し落ち着いて」
「落ち着けないよ! しかもあの人(?)なんでスバルやティアナの隣にいるの!?」
「ああ、それなんやけどな。ファンゴラムさんはスターズに配属‥」
「ちょっ! こ、困るよ!! 私あの人と上手くコミュニケーションとる自身ないよ」
「そんな事言ったら誰だって同じやと思うんやけど‥‥ともかくよろしく頼むっちゅう事で‥」
「ま、待ってよぉ〜」


はやて、そう言うとそそくさと立ち去っていく。
後には機動六課前線メンバーと最強最悪の死人兵士がぽつんと立っていた。

なのははチラリと異形の死人に視線を移す。
ファンゴラムは“指示待ち”とでも言いたげな様子でジ〜っとなのはを見つめていた。
ぶっちゃけなのはは泣きたかったが、9歳のころから鍛え続けた鋼の精神で恐怖心を捻じ伏せてファンゴラムに笑顔で話しかける。


「そ、それじゃあ‥‥訓練を始めましょうか‥えっと、ファンゴラムさん」
「ぐるううああぁぁっ‥‥了ぅぅぅ解ぃぃぃっ」


ファンゴラムの言葉は完全に人外のレベルに入るくらいの滑舌の悪さであったが、その様子からなんとか最低限の意思疎通を図ることが出来た。


215 :リリカル・グレイヴ:2008/04/01(火) 00:28:58 ID:BIXJo1uH
こうして奇妙な新人、スターズ05が生まれた。





「ぐるうううぅぅあああああぁぁっ!!!!」


野獣のような死人の叫びと共に、空気を震わせる超爆音が響き渡り地獄の番犬が壮絶な咆哮を上げる。
吐き出された巨銃の弾丸は大気を切り裂きながら正確に標的である訓練用ガジェットに命中する。
絶大なる破壊力を持つ無慈悲な弾頭は、容易く敵の装甲を貫き抉り爆ぜ飛ばす。
こうして機動六課の訓練場には死人の築き上げた無数の鉄屑の山が出来た。

その光景を確認した教導官は若干頬を引きつらせながらも、笑顔でこの日の訓練の終了を告げる。



「仮想敵ターゲットを全て撃破。よし、今日の訓練はこれで終了だね」
「「「「はいっ!」」」」
「ぐるあぁぁっ!」

フォワード5人(?)は元気良くなのはに挨拶して訓練を終える。
最初は不安だらけだったファンゴラムの機動六課への配属は思いのほか問題なく進んでいた。

訓練を終えたフォワード一同は食堂に行き食事の時間にする。
正直に言って、年頃の少女達に混ざってファンゴラムが食堂で食事をする姿はどこまでも悪夢的だった。
椅子のサイズは明らかに合ってないし、背中に背負ったセンターヘッドが邪魔極まりない、そして何よりも彼の食事風景は見るに耐えない惨事である。
ファンゴラムは食事を取る為に顔につけていた口を覆う拘束具を外す、すると頬から顎まで肉の抉られた顔が露になった。
筋肉やめくれた皮の内側の晒されたファンゴラムの顔はもはやホラー以外の何ものでもない。
あまりのグロテスクな光景に最初の内は吐く者さえいた程だ、今でこそ少しは慣れた光景とはいえど多くの者は青ざめた顔で頬をヒクヒクとさせていた。


「はははっ(乾いた苦笑い)、いつも大変ですねファンゴラムさん‥」
「そうでもぉぉないぃぃ」


ファンゴラムはスバルの言葉に相も変らぬ重低音の不気味な声で返す。
彼が同じテーブルにいるとかなり空気が重い気がするが、そこは鍛えた精神で耐え切る。


「そう言えばどうしてそんな風なケガしてるんですか?」


キャロのなんでもない質問にファンゴラムは突然カタカタ震えだす。
そして血涙でも流しそうな強い眼光で睨み、口を開いて腹の底から搾り出すような重低音の声で話だす。


「グウウウレエエイイヴウウゥゥッ!!!」
「グレイヴ?」
「仲間ぁぁぁ、殺しぃぃたあぁぁぁ、同ぁじいいぃぃ死人がぁぁぁ、このおぉぉ悪魔ぁぁめええええ!!!」


ファンゴラムの顔は目玉が飛び出そうな程見開かれ、口は筋肉とめくれた皮を大きくさらけ出して牙を剥く。
あまりの迫力に気を失うキャロとエリオ、スバルとティアナ涙目、食堂に集まったその他機動六課の一同も逃げ出す始末。

216 :リリカル・グレイヴ:2008/04/01(火) 00:30:24 ID:BIXJo1uH
なのはとフェイトはこの惨事にいつもは決して出さない情けない声で泣いた。


「もうイヤ〜! はやてちゃんレジアス中将に言ってなんとかしてもらってよぉ、このままじゃフォワードが壊れちゃうよぉ〜(精神的に)」
「むしろ私はもう壊れかけだよぉ〜」


しかしはやては既にリインや守護騎士達と一緒に逃げていた。
後にはただなのは達の悲鳴とファンゴラムの雄叫びが食堂に響き渡っていた。


終幕。


217 :Strikers May Cry:2008/04/01(火) 00:32:08 ID:BIXJo1uH
投下終了です。

なんかエイプリルフールのネタ無いかと考えていたらこんなの書いちゃった、後悔はしていない。
全国のファンゴラム好きに送る一本って事でどうっすか?

218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 00:49:16 ID:WbGvLtq1
GJ!!
不自然極まりないw
レジアス策士すぎるだろ常考!!

219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 01:03:00 ID:uZNWLu9f
・・・最初からこうすればよかったんじゃ? というのはやぼだな。

220 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 01:31:39 ID:7Xy7rhVj
そういえばこのスレが立ってもうすぐ1周年なんだよな

221 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 01:40:13 ID:PgLTawCx
バイドバーガーのネタを確認・・・
アイレムは手遅れだ。
今年のネタはどんなのだろう?


222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 02:57:19 ID:KTJ2HCGx
>>116
SDガンダム外伝『騎士ガンダム物語』の騎士ガンダムは空を飛ぶことが出来ないようですが、
昔のプラモを見る限り、空を飛ぶための翼パーツのような物があります。
何しろ彼は「ガンダムMk-V」なんですから・・・

223 :高天 ◆7wkkytADNk :2008/04/01(火) 07:26:09 ID:Qn0bIk5f
>>222
ご指摘、ありがとうございます。
それに関してなのですが、プラモの羽パーツは、
霞の鎧を装着した状態で付くものです。(それに関してもBB戦士オリジナルっぽいのですが)
『頑駄無真悪参』に関しましても、「空を飛べた」という資料がありませんので
結果的にナイトガンダムは「空を飛べない」という事にしています。
ボンボン版を知っていらっしゃる方が意外といることにびっくりしましたが、
この話は最初に発表したようにOVAを基準にしています。
ナイトガンダムはプラモや漫画、ゲームなどをあわせるとそれこそ、それぞれの
オリジナル設定がかなり付きますので、設定をOVAだけにしました。

224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 08:01:22 ID:gC1nHTr5
他のはともかくプラモの設定つけたら性格面が完全な別人wになってしまうだろうし、
原作確認の難易度から判断すればそれで正解

225 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 09:21:20 ID:7PScYDjW
アイレム見てきた。
もうあの会社ダメだww
一々気合入りすぎだろうjk
6kmで300億tとかふざけとるww

226 :りりかる剣心:2008/04/01(火) 09:36:23 ID:zQDN+AN4
職人の皆様GJです。
Strikers May Cry氏>レジアスの策士ぶりに感銘しましたw
続きを楽しみにしています。

では、りりかる剣心を投下します。

227 :りりかる剣心:2008/04/01(火) 09:41:37 ID:zQDN+AN4
すいませんsage忘れてましたorz


日が暮れ初め、辺りは茜色に染まっていた……。

「よう、待たせたな」

「いや、それほどは」
陸戦訓練場に緋村剣心が来てから数分……左之はズボンに手を突っ込んだ状態で歩いてくる。
その彼の隣にはエリオが緊張した面持ちで付き添っていた。
「ふ、二人とも頑張って下さい。」


「かたじけない。エリオ殿、拙者達の闘いをしかと見ておくでござるよ。」
微笑んで「ぽんっ」とエリオの頭に手を乗せて告げる剣心に。
エリオは元気よく「はい!」と答えて二人から少し距離をあける。


「んじゃ、やるか……」
「そうでござるな……」

左之の言葉に剣心はすっと表情を引き締めて左之へと向き直り抜刀術の構えを取る。
互いにバリアントジャケットは着ずに制服のままたぎりはじめた気をぶつけ合う。

その光景をモニター越しに見守るフェイト。
近くにはシャーリーもモニターに眼を通しながらデバイスのデータを得るためにキーを打っている。

「凄いですね、あの二人……こっちにまで気迫が伝わってきます」
「うん……」


そして、ゆっくり……ゆっくりと左之は歩きだし。それは次第に駆け足となり素早く剣心へと接近し、左手をにぎりしめて作った拳を鳩尾へと入れる。
が、剣心は左之の拳を刀の柄で防ぎ、鞘越しに帯から抜いて彼の顎を狙う。


魔法少女リリカルなのはStrikerS−時空剣客浪漫譚−
番外編その四「夢、悪一文字 後編」



228 :りりかる剣心:2008/04/01(火) 09:44:08 ID:zQDN+AN4
「はあぁぁっ!」

「っ!?」
左之は素早く切り上げられる逆刃刀の間合いから離れて直撃を回避し、再び剣心に踏み込む。
その行動から、剣心は逆刃刀を握る右手の方向を換えて振り下ろす。

(先程とは違い、左之は拙者の動きを完璧に読んでいる。ならこの攻撃には……!)

ゴォンッ!

屋外であるにも関わらず、辺りに鈍い音が響く。
それは剣心の振り下ろした逆刃刀を避けずに頭で受け止めた左之。
同時に彼から放たれた右の拳が顔面に直撃し、そこから頭突きを放たれた剣心。
二人の直撃の音であった。


「はぁ、はぁ……」
「っ……」

見る者を切り裂くような二人の闘いをエリオは瞬きせずに見続けていた。
いや、見事な闘いに瞬きが出来なかった。
(剣心さんの攻撃を防ぎながら一撃をいれて、さらに一瞬で頭突きをいれるなんて……)

「剣心のやろう……本気で殴りやがって、へへ」
つーっと頭から血が滲み出て額を伝うのも気にせず、左之は微笑む。

剣心もまた、左之の拳から頭突きへの二連撃を頭に喰らった為にふらつきながらも微笑んでいた。
「左之だからな……手加減出来ぬよ。」
「へ、うれしい事言ってくれんじゃねぇか♪さすが俺のマブダチだ。」


「なんだか、楽しそうだね、二人とも」
モニターで二人のやりとりを見ていたフェイトとシャーリーは微笑んでいた。

「そうですね、本当に互いに信頼しているのが解りますね。」
「でも、血を見ちゃうと心配かな……」
苦笑いを浮かべているフェイトにシャーリーも頷く。
「そうですね。鈍い音でしたし……」


「剣心、闘れるか?」
「ああ、大丈夫。」
剣心の言葉にホッと安堵した左之はデバイス巻いた右手を掲げる。

「よし。斬左!!」
『応っ!』
左之の呼びかけに野太い男性の声が腕時計型デバイスから応えるとソレはフェイトの『プラズマザンバー』と同じ長大な刃を持つ斬馬刀に姿を変え。
左之自身の服装も前の世界に居たときの白い写楽袴と右手のみの袖鎧、陣羽織といったバリアントジャケットに変化していた。



229 :りりかる剣心:2008/04/01(火) 09:46:13 ID:zQDN+AN4
「……『逆刃刀・真打』!」
そして、剣心の呼びかけに手に握られていた逆刃刀の鍔から光が発せられ管理局の制服からバリアントジャケットに変化する。
九曜紋の入った着流、袴、ブーツ、その上から同じく九曜紋の入った羽織をマントのように着込む姿となった。


「って、待てよ。剣心デバイス持ってたっけ?」
「ああ、デバイスといってもバリアントジャケットを着る目的のものだからたいしたものではない。これは蒼紫を通して作って貰ったのでござるよ。」


「フェイトさん知ってました?」
シャーリーの質問にフェイトはふるふると顔を横に振る。
「初めて聞いた……」

(おい、フェイト。シャーリー。)
念話で話し掛けてきた左之にフェイトは微笑んで答える。

(準備は大丈夫だよ。)
(話が早くて助かるぜ♪)

(左之さん、やられないように頑張って下さい。)
(難しい話だなぁーソレ)


「んじゃよ、剣心。喧嘩……第二幕の始まりだ!」
斬左を掲げ、左之は駆け込む。
「喧嘩ではないのだが……」
(朝よりも速いっ!?)
今朝の模擬戦よりも少しではあるが踏み込みの速度が上がっているのを感じる。

(やはりバリアントジャケットを着てさらに……)

「オラァァァ!」
剣心を押し潰さんとするように長大な斬左を上からたたき付ける。
たたき付けた斬馬刀を退かせて肩に乗せる。そこに出来た大きな幅の亀裂を見てエリオは息を飲む。
それこそが今の一撃の威力を物語る……。しかし、剣心はそこにいない。

(いねぇ……上だ!!)直ぐさま決断した左之は斬左を上空へと構え、地面を蹴る。

「っ!?」
先程の一撃を飛んで回避した剣心は『龍槌閃』を放たんと空へ、さらに空高く飛んでいた。
彼の眼には斬左を突き上げた状態で飛び上がる左之の姿が映る……。


「ソレはもう喰らわねぇっ!」
「確かにな、だが−−」

斬左の切っ先が剣心を捕らえた時、それはただの空だった……。
(しまったっ!?)


身体を捻るように斬左の突きを回避し。鞘に納めたままの逆刃刀を振るう。
『龍巻閃・凩』
逆刃刀の重い一撃が背中に放たれる。
激痛を感じる間もない威力に左之はそのまま吹き飛ばされる。
「があっ!!」




230 :りりかる剣心:2008/04/01(火) 09:48:09 ID:zQDN+AN4
(強い……二人とも)エリオは上空に飛んだ二人の男の白熱した闘いを見守る。
興奮のあまり、手を強くにぎりしめていることも気がつかないで。


「どうした左之、おぬしはこんなものではなかろう?」
強く刺すような眼で空に横たわる左之を見る。


「いてて……あったりめぇだろ。」
ダメージの大きい身体をゆっくりと起こし、左之は再び剣心へと向き直り再び斬左を突き出す。

「斬左、明王だ」
『打つのか、良いぜ。』
左之の言葉に喜々として斬左は答え、斬馬刀から篭手の上から右手を覆う鉄のプロテクターに変化した。

剣心は鞘から逆刃刀を抜きはらい、鞘を腰に差す。
「なら、次の技で終わらそうか……互いに。」
「ああ……来な。」


もはや、長期戦は必要ない……。

「魔力が増大してます……」
二人のバイタルやリンカーコアの反応をモニターで見ながらシャーリーは呟く。
「うん、次で決まる。左之はそこで『二重の極み』を使うんだ。」
確信する……二人の表情から。


逆刃刀を。斬左を。
構えた時から二人は動かないでいた。
空にいるからこそ、より確かに解る。澄んだ空気の中、吹き抜ける風……ソレが、途切れた時。
静寂は破られた。

「おおおおおおぉっ!」
剣心よりもリーチの短い左之は、『九頭龍閃』よりも素早く剣心へと踏み込む。

「はあああああぁっ!」
『九頭龍閃』
壱:唐竹
 弐:袈裟斬
  参:右薙
   肆:右斬上
    伍:逆風
     陸:左斬上
      漆:左薙
       捌:逆袈
        玖:刺突

突進を伴った九撃の斬撃が剣術における攻めの全ての各所へと放たれる……。



231 :りりかる剣心:2008/04/01(火) 09:50:12 ID:zQDN+AN4
だが、左之は六つの斬撃を無効化していた。
『二重の極み』

「っ!?」
壱、弐、参の斬撃を放つ瞬時、神速の世界の中へ左之は最強の連撃を剣心の肩へと放っていた。
肩の内部に響き渡る衝撃、その痛みは一瞬感じられない。
だが、痛みは激痛となり波紋を作り出すように剣心の身体を襲う。

「ぐうっ!」
一瞬の時から開放され、ぐらりと倒れ込む剣心を左之は優しく抱き留める。
「はぁ……はぁ……」

「剣心……九頭龍閃放つとき今の一瞬手ぇ抜いたろ?」

「いや、本気のつもりだった……」
「つもり……ね。にしても……俺もやべぇ」
頭、左肩、腹部に逆刃刀の攻め入れられ。打たれ強い左之でも脚がふらついていた。

『ヤ…バいな、俺もおめぇらも』
ノイズが入った斬左の言葉に剣心と左之は苦笑いを浮かべ「ちがいない」と頷く。


「シャーリー、デバイスの状態はどうかな?」

「今の技の発動の時、やはりデバイスの補助がギリギリで追い付いてますね。後一回でも使えば、デバイスの方が先に悲鳴をあげる確率が高いです……」

「そう……。今のデータを纏めて斬左のメンテナンスに活かそう。」
「はい。」
モニターに映る、剣心に肩を貸して地上に降りた左之。それを心配そうに駆け寄るエリオの姿を見ているフェイトはしばらくしてデータ纏めに手を貸す。


場所を移し、ここは校内医務室。

「二人とも大丈夫?」

先の模擬戦で負った傷を癒す為に剣心と左之にエリオが付き添ってきていた。
そこに、デバイスのデータを纏めおえたフェイトとシャーリーが姿を見せる。
と、治癒魔法かけた後ではあるが二人の姿は頭を包帯などで巻いていたり打撲傷を湿布で覆っているので痛々しい。

「ああ、俺は打たれ強いし。剣心もチビだけどやわじゃねぇよ」
その発言にムっとした表情になる剣心。
「失敬な。」


「ところで斬左のデータはどうなんでい?」

「あ、はい。やはり『二重の極み』はデバイスにもかなりの負担がかかるというのが解りましたので纏めた必要な改良データは校内のメカニック班に渡しておきましたので」
「わりぃな。」



232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 09:54:58 ID:1DYQPWtd
緋村ヴィヴィオ支援

233 :りりかる剣心:2008/04/01(火) 09:56:26 ID:zQDN+AN4
「エリオ殿、拙者達の闘いはどうでござったかな?」
にっこりと微笑んで尋ねる剣心にエリオは苦笑いを浮かべて答える。
「凄かったです、とても速くてなかなか眼が追いつけなかったんですけどね。」
「でも、今訓練校でもトップの成績の模擬戦が見れることはなかなかないからね。」
フェイトの補足にエリオは唖然とした表情で苦笑している剣心と当たり前だと笑ってる表情の左之を見比べる。

「でも、左之さんは勉強の方は平均ギリギリなんですよね。」
「って、シャーリーてめー」

「キャー」と嬉しそうに手を合わせて謝っているシャーリーと悪戯っ子ぽく笑っている左之。そんな彼の姿をフェイトは一瞬寂しそうな表情で見ていた。


「左之助……」
「フェイト殿?」

「あ、はい?」
と答えるフェイトに剣心は念話を繋ぐ。

(拙者、シャーリー殿たちに用がある。フェイト殿は左之とゆっくり話すでござるよ。)
(えっ……あ、あの)

「シャーリー殿、エリオ殿、拙者ちとデバイスのことで相談したいのでござるが場所を変えぬか?」
「あ、はい♪良いですよ、じゃあ休憩室に行こっかエリオ君。フェイトさんは左之さんと話があるんだって♪」
剣心の言葉に何かを察したシャーリーはエリオを抱き抱える。
「え、ぼ、僕も?わわっ。」
いきなりの事にエリオはほおけた表情で頷き、揃って医務室を後にする。


置いてかれた二人はポカンと三人の後ろ姿を見送ていたが、フェイトは困ったような笑みを零す。

「も、もう……」
「で、何だよ話したいことって?」

「え、あ、うん。あのね……初めて会った時から聞きたいことがあったの。」
初めて会ったあの時から気になっていた……。
左之の背中の『悪』が。
凄く優しい人なのに、なぜその字を背負って生きるのか……。

素直に私はソレを尋ねた。



234 :りりかる剣心:2008/04/01(火) 09:57:44 ID:zQDN+AN4
悪一文字の事を聞かれ、左之はなんともないといった表情を浮かべる。
ま、聞かれるかそりゃ。
今更って感じがすげーするけどな……。

「ま、良いか。俺はさ−−」

左之がフェイトに話したのは自分がこれまでに歩んできたこと……。
家を出て、四民平等を掲げて明治政府の為に『赤報隊』結成し。闘った憧れの人の為に従っていたこと、だが、政府の方針の違いで捨て駒となり。
憧れの人は賊軍の将として断頭され。『政府』は『赤報隊』である自分達を悪役に仕立てあげることで自分達の正当化を謀った。その事に自分は心底『政府』というものを憎むようになり、ずっと『悪』を背負って怒りを喧嘩でウサ晴らしするようになった。
だが、剣心と闘い。彼の『闘う意義』を教えられたことで自分は救われて、剣心と共に闘いに身を投じたことで明王とも知り合えた。

「ねじくれたままここまで生きてきたからな。押し付けられた以上はもう、剥がすつもりはねぇよ……死んでもな」

彼の全てを知り、私はなんだか悪い気がした……。それに左之はエリオと似ている……だから、気になったのかもしれない。
だからこそ、左之に言いたかった。
「でも、この世界じゃ−−「なのは嬢ちゃん達の世界が俺達の居た時代の未来なんだろ? 多分今でも赤報隊は『悪』なんだろうぜ」

その言葉にフェイトは一瞬、黙り込んでしまう。


「……実は私、クローンだったの」
「クローンってたしか複製された人間だったか?」
「うん……」

私も彼に私のことを知って欲しいと思ってたら。いつの間にか私はフェイト・テスタロッサ・ハラオウンのことを相楽左之助に話していた。

お母さんの為に、ジュエルシードを集めた。娘になりたかったこと、拒まれたこと。
なのはに救われた事を話していた……。

彼女の全てを知り、左之は淋しげで、怒りにも似た表情で黙り込んでいた。

「あ、ごめんね。つまらなかったよね」

「いや、別によ。誰かのことをとやかくなんて考えねぇよ。誰だってそいつなりの生き方あるんだ、悪いこともな良いこともな。当然だぜ。」

「うん……」



235 :りりかる剣心:2008/04/01(火) 09:58:37 ID:zQDN+AN4
「でもよ、これだけはハッキリ解るよな?」
「?」

(なんだろう?)と感じながらフェイトは彼の言葉を待つ。

「いろんな奴らに会えて、そんな仲でいろんな良い奴らとダチになれた。ってな」
ニッカリと笑って答える左之にフェイトは頷く。

「うん……いろんな良い奴らとダチになれたよ。もちろん左之も♪」
「へ、何言ってやがんでぇ、俺は良い奴だっての。」
鼻を鳴らして胸を張る左之にフェイトは呆れながらも、
左之らしいなと感じ。つい、吹き出してしまう。
そうだ、私もなのはやはやて、皆と友達になれた。
左之も剣心や蒼紫やいろんな人と友達になって。私達と友達になれた……。

真っすぐだな左之は……。

だが、この3年後……左之の真っすぐな性格が仇になってしまうことが起きることは。まだ誰も予想していない。


そして…………これからの新たな出会いと嵐に加え、現世(うつしよ)という地獄から生還した最強の人斬り、殺人欲のままに剣を振るう男が再び現れる事になる……。


左之とフェイトが話をしていた頃。
ある世界にいる捜査官を査察官が尋ねていた……。


「ふん、まさか。おめえっちが管理局(こっち)に居たなんてな……」
ため息をつくように白髪交じりの頭を触りながら眼の前の男に呟く。

「それは本官もですよ。ヨシエ・スギムラ。まかさあんたが査察官なんてな……永倉さん」

「幕末(むかし)の名だ……懐かしいな。懐かし過ぎて思い出すぜ、壬生の狼(あのころ)を。なあ、藤田捜査官。おめぇ今何やってんだ……」
鋭い眼でスギムラは藤田を見遣る。

「俺の悪即斬(せいぎ)のままに生きているだけだ……」
「相変わらずだな……おまえは奴ら(うえ)をどうにかするのか?」

「ふ、無論だな。永倉新八」
「そりゃそうか……斎藤一」
フッと微笑み。スギムラは斎藤に背を向けて歩きだす。
後ろ手に手を振りながら。

「ま、せいぜい自分の正義に死にな。」
「あんたもな。」

なんてことのない会話だ。壬生の狼の……。

未だに牙は捨てないんだな……。
査察官の腰に差されたデバイスを見遣りながら、藤田は煙草をくわえる。


第五話に続く。

236 :りりかる剣心:2008/04/01(火) 10:00:17 ID:zQDN+AN4
以上です。次はいっきに75年になります。

ではではー

237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 10:02:33 ID:1DYQPWtd
GJ!

左之とフェイトのカップリングにktkr
二人の壬生狼に鳥肌立ちましたw

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 10:16:48 ID:eMvjLKWa
GJ!
相変わらず良い話だ……。
そしてエリオの将来が楽しみだ。

239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 10:25:05 ID:pYvjVoLx
GJ
3年後に何が起こるんでしょう。

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 11:22:13 ID:8varMWCu
左之は何で九頭龍閃を防げたの?
あれってほぼ同時に当たるんだろ
その中の六発防ぐってCCOや縁じゃあるまいし無理じゃね?

241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 11:26:17 ID:0kkhJO+1
左之は攻撃には耐えるべきだろ。

242 :りりかる剣心:2008/04/01(火) 11:39:05 ID:zQDN+AN4
一応剣心が手を抜いたという描写を入れたんですが弱かったですね……すいません。

243 :りりかる剣心:2008/04/01(火) 11:46:13 ID:zQDN+AN4
だが、左之は六つの斬撃を無効化していた。
『二重の極み』

「っ!?」
壱、弐、参の斬撃を放つ瞬時、神速の世界の中へ左之は最強の連撃を剣心の肩へと放っていた。 >逆刃刀の重さと剣心の振りの速さとや左之の拳の速さを考えて一応、これで後の攻撃発動を防いだ形にしたかったんです。

ご指摘、感想ありがとうございます。

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 12:40:13 ID:vxv6Jns+
>>243
剣心の目ですら同時に見えるレベルの速さの連撃だぞ?
無理だろ、そりゃ。

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 12:45:19 ID:v7kyT9mn
>>244
避ける事を放棄して、相打ち覚悟で突撃&本体に一撃なら不可能じゃないかも。

246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 12:49:44 ID:hdUqxt0Z
>>245
左之でそれができるなら九頭龍閃を突破するのに天翔龍閃習得する必要いらなくねーか?

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 12:55:00 ID:v7kyT9mn
>>246
デバイスとか強化魔法で謎強化でもされてたんじゃね?
描写あったか知らんけど。

しかし、そろそろスレ違いな気がするw

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 12:56:38 ID:hdUqxt0Z
>>247
そんな付け焼刃で破られたら萎えるわ。

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 12:59:04 ID:T7VWSjSY
だから本気じゃなかったんだろ。

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:01:49 ID:hdUqxt0Z
>>249
そんな下らん言い訳はキラ・ヤマトだけにしてくれ。
だいたいそれって左之に対して凄い失礼な行為じゃないか。
そんなキャラか剣心は?

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:03:05 ID:DXwnZ/JM
避難所行けよKY

252 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:03:53 ID:hdUqxt0Z
あんな状態のとこ行けるわけないだろ。

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:16:17 ID:WbGvLtq1
身も蓋もない発言だな。

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:18:23 ID:hdUqxt0Z
それからKYと言っておけば封殺できると思ったら大間違いだ。

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:32:14 ID:Tp52fJzN
お前ら少し落ち着け

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:47:30 ID:sGN4bMna
最低限のマナーも何も無いのか、ここはorz

257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:48:42 ID:cTSJHSMb
なんかしばらく見ない内に空気変わったなwww

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:53:59 ID:WbGvLtq1
「雑談は本スレでやるな」

こないだみんなで決めたばっかの事じゃないか。なぜ守れん。

259 :なのは×終わクロ ◆WslPJpzlnU :2008/04/01(火) 14:19:07 ID:drPR8Vmf
誰も予約とかしてないですよね? つい思い立ってしまった嘘予告を投下させてくだせい。
これは1つっきりなので小話メドレーではなく、ただの一発ネタですが。

260 :なのは×終わクロ ◆WslPJpzlnU :2008/04/01(火) 14:20:51 ID:drPR8Vmf
 静謐の暗室に一筋の光が差し込んだ。
 光源は扉の解放によって外部から差し込んだもの。そして光ある外部から暗室に入ってくるのは一人の女性、栗色の長髪を左側で結わえた高町なのはだ。
「…………………」
 入った所で扉を閉め、なのはは暗室の奥へと歩を進める。何も見えない空間を幾らか行くと、
「――待ちくたびれたよ」
 若さのある男の声がした。聞き届けたなのはの表情は、怒り。
「貴方なのね? ……フェイトちゃん達を昏睡させたのは」
 なのはの憎々しい声色に、しかし軽薄な男の声が返される。
「ちょっと違うかなぁ。……フェイト=T=ハラオウン、八神はやて、クロノ=ハラオウン、シャッハ=ヌエラ、etcetc……。そいつ等全部、俺がやったよ」
「……誰なの」
 その答えになのはが叫んだ。
「貴方は一体誰なの!? どうしてこんな……みんなを元に戻して!」
「それは出来ないな」
「……っ!?」
 なのはが息を飲んだ瞬間、暗室が純白に包まれた。照明が灯ったのだ。
「…………………貴方が?」
 しばらくして目が慣れ、なのはは視界を取り戻す。
 そして見定めるのは、何もない無機質な内装と、部屋の中央に立つ一人の青年だった。
「落ち着けよ。アンタに暴れられたら、俺にはどうしようもない。……困っちまうんだよ」
 妙に長いマフラーを巻いた青年は歩み寄り、なのはの顔を覗き込んで嗤う。
「――俺、そんな顔してるだろぉ?」
 していない、となのはは思う。そしてその笑みに、その相違に、生理的な嫌悪感を抱いた。
 鋭く飛び退いて、一瞬でレイジングハートを組み立てる。
「フェイトちゃん達を起こして、それで、目的を全部話してもらうからっ!!」
 管理局の制服をバリアジャケットに組み替え、なのははデバイスに魔力を通わせる。蓄えられた魔力は無数の球体となり、青年を昏倒させる魔力弾となった。
 が、
「止めなさい、高町さん」
 一人の老婆によって制止された。
「………ミゼット議長!?」
 否、ミゼットだけではない。レオーネとラルゴ、最高評議会が失われた今、実質的に管理局を指揮している三人が現れた。
 青年の後ろに、まるで組みしているかの様に。
「どういう事ですか、ミゼット議長! まさか貴方達は、みんなが昏睡した原因に関わっているんですか!?」
「必要な……そう、必要な事なのよ、高町さん」
 なのはの糾弾にミゼットは頭を振る。
「フェイトさん達はただ眠っている訳じゃないわ。肉体を離れ、意識だけを離してとある任務についてもらっているの」
「意識だけで行う、任務?」
 そう、とミゼットは頷いて、そしてこちらを試す様に言い出した。
「高町さん。貴方は――もしこの歴史が消えかけているとしたら、どうしますか?」
 その言葉をなのはは即座に理解出来なかった。
「……どういう事ですか」
「私達が生きているこの歴史はね、過去のとある時間から分岐した未来の一つなの。そして今、どの未来が採用されるのか、決断の時が来たのよ」
「しかし歴史は……我々のいるこの未来ではなく、別の未来が採用されようとしている」
「そうなれば、どうなるかわかるじゃろ?」
 三提督の説明、荒唐無稽と思いつつも信じるしか無いなのはは答えた。
「消えるっていうんですか、私達が」
「私達だけじゃない。私達からすれば、世界も過去も未来も、あらゆる全てが消滅するという事なの」
「故に我々は、我々がいるこの未来を採用させるべく、過去へ赴いて工作を施す事にした」
 告げられたその事実になのはは驚愕した。
「――過去へ!? そんな、時間移動なんて出来る筈が無い!!」
「出来るのだよ。この青年、カイの力があればな」
 レオーネが示したのは先ほどからにやけ顔で問答を見ていた青年だ。
「カイは歴史の一区切り毎に存在する特別な人間、特異点だ。彼の力があれば、私達は過去へ跳ぶ事が出来る」
「でも、そこに一つ問題があってねぇ」
 言葉を継いだのは青年、カイだった。
「俺が物体を跳ばす事は出来ないんだよ。だぁかぁら、意識だけをひっぺがした状態……イマジンにして過去へ送るしかなかった」
「……それが昏睡の原因、ということですか」
「理解が早くて嬉しいよ」

261 :なのは×終わクロ ◆WslPJpzlnU :2008/04/01(火) 14:21:40 ID:drPR8Vmf
 そういう顔してるだろ、とカイは嗤う。その表情から目を背けて、
「フェイトちゃ……執務官達が選ばれたのは、彼女達が優秀だからですか?」
「そう、身体を持っていた状態で強い力を持つ者は、意識だけになっても強い力を持つ。だからこそ、過去での工作には彼女達が必要だった。過去には、私達を妨げる敵がいるから」
「自分達の歴史を採用させたいって考えるのは、どいつも同じなのさ」
 そう答えてカイは、なのはの目前まで迫る。
「さあ答えろ高町なのは。過去へ飛んでこの歴史を護るべく戦うか、それとも拒んで歴史が消えるのを待つか」
「……………ッ!!」
 そんな事は答えるまでもない。
 成る程、フェイト達が軒並み過去へ跳ばされた訳だ。こんな問いかけをされては、断る事等出来ない。
「――解りました。私も、過去へ跳びます」
「良い答えが聞けて嬉しいよ」
 そんな顔してるだろ、とは聞こえなかった。
 そうなる前に高町なのはの意識は、この時間から離れていたから。



……こ、れが……っ!?
 全身の体重が失われた様な浮遊感を感じる。
 視界が光と歪みの渦でいっぱいになり、乗り物酔いにも似た吐き気を味わう。
……あ、あぁ、あ………ッ!!!
 呻く口も無い。
 よじる身も無い。
 自身を抱く腕も無い。
 一瞬か悠久か、あらゆる感覚が失われて、
『――――――――――――――――――――――――――』
 その苦しみから解き放たれた。
 そうして見えるのは、白雲を諸処に散らした青い空。
『ここ、は……』
 呟こうとして、しかしそれは声にならなかった。
『……?』
 気付けば空を見ているのも、目という臓器を使ったものではない。まるで正確に過去の風景を思い浮かべている様な、意識に直接来る視認だ。
『ていうか手も脚も無いし……』
 これが肉体から離れ、意識だけになるという事か。
『こんなので、どうやって任務をこなすんだろう』
 なのはは疑問に思う。と、
――この時代の人間に宿れ。そうすればその人間のイメージを受け、擬似的な身体が造れる
『……カイ!?』
 突如として、あの青年の声が聞こえた。
――お前の任務は簡単。宿主の願いを一つ叶える事だ。そうすれば更なる過去への道が開く
『更なる時間跳躍って事? そんな事してどうするの』
――それはそん時に教えてやるよ。ま、無事に成功すればだけどな
 どういう事か、と問う間もなくカイは告げた。
――今まで更に過去へ飛んだ奴らは……みんな電王にやられてるからな
『電王?』
――邪魔者であり、また裏切り者だよ。俺の、そしてお前のな
『……邪魔者で、裏切り者…』
 どういう事だろうか。裏切り者という事は、自分達の仲間がまだ見ぬ敵対勢力に寝返ったという事か。
……どうしてそんな事を……
 自分達の歴史が大事じゃないんだろうか、なのはは思う。
――ま、目的さえ果たすんなら後は個人行動だ。上手くやれよ、高町なのは――
『え? あ、ちょっと待ってよ!』
 カイの声が遠のいた。なのはは呼び止めるがそれに応じてくれる様な相手ではない。
 幾許の間となく、カイの気配は完全に消えた。
『……この時代の人間に宿れって言われても、どうすれば良いの………?』
 誰でも良いんだろうか。まあ、個人行動と言われているんだから良いんだろうが。意識だけの状態となったなのはは飛行、青空の対、この時代の市街へと降りる。
『誰か、いないかなぁ……』
 意識だけで町中を飛ぶのは不思議な感覚だった。なった事は無いが、まるで幽霊にでもなった気分。
 やがてなのはは道路の先、草木に溢れた広場に到達する。
『公園、だよね』

262 :なのは×終わクロ ◆WslPJpzlnU :2008/04/01(火) 14:22:10 ID:drPR8Vmf
 ここならば人は多そうだ、となのはは判断。人間を捜して奔走する。
 そうしていると、やがて一つの人影を見つけた。
『……何してるんだろう』
 それは作業着を着た初老の男、彼は芝生にしゃがみ込んでいる。何をしているのかと思い、回り込めば、
『あ……』
 初老はペット用の食品を受け皿に流し込み、猫や鳥達に餌を与えていた。
 その行動になのはは閃く。
『この人なら……危ない願いは言わないかも』
 カイには願いを叶えろと言われたが、誰かを傷付ける様な願いをされるのは御免だった。だがこの人物ならば大丈夫な様に思える。
『じゃあ……お邪魔しますっ』
 初老に向かって、レッツ突撃。意識が潜入した直後、初老の身体から白い砂が噴き出した。
 そして初老のイメージがなのはに流れ込む。
『これは……鳥? うん、梟、かな』
 そのイメージが意識だけとなったなのはに形を与える。
『ん、ん……』
 身体を得たなのはが初老の目前に現れた。と言っても、願いを聞いていない今は不完全体。
 半透明の上半身だけが大地に現れた、かなり奇怪な姿だった。
「おおおおおおおおおっ!?」
 驚いた初老が尻餅をつく。まあそりゃそうだよね、となのはは思う。
『あ、え、ええと、すいませんっ。驚かすつもりはなかったんですけど……』
 後退りした初老を追うなのは。その容貌は栗色の髪を流した女性のものではなかった。
 両肩に大きな肩当て、首周りを羽毛で埋め、顔には仮面が備えられている。背には大きな翼が伸びており、その全てが白で統一された姿は、鳥人と表現出来た。
『あー、なんか怪人っぽくてヤダなー……』
 実際怪人なのだが、それをなのはは自覚していない。
「な、ななな、何なんだアンタ!?」
 不完全ながらも形を成した我が身を感想するなのはを、初老は問いただす。
 そんな彼に返すなのはの答えは一つ。
『――願いを言って下さい、どんな願いも一つだけ叶えます。……貴方が払う代償は、たった一つだけ』


 かくしてオウルイマジンへと変貌を遂げた高町なのは!

―――フェイトが、
「……どこだろ………。早くあの子のキーホルダーを見つけてあげなきゃ……。あの子がお母さんと約束した、大事なキーホルダー……」

―――はやてが、
「任せといて旦那さん! 絶対絶対、カスミちゃんに会わせたるからな!!」

―――スバルが、
「空手のトップになりたい? よーし解った、私が協力してあげる! ……さあレッツ道場破り!!」

―――ティアナが、
「……アンタバカじゃないの? レギュラー選手になりたいんだったら、努力しなさいよ努力」

―――エリオが、
「何で邪魔するんだ! あの人は……あの人はただ、妹に星を見せてあげたいだけなんだ!!」

―――キャロが、
「大丈夫です、貴方は人なんて殺してませんっ! 私がそれを証明してみせます!!」

 機動六課がまさかまさかのイマジン化!?
 仮面ライダー電王との、新しいクロスオーバーがここにあり!!!

――――魔法少女リリカルなのはStrikerS VS 仮面ライダー電王!!!
――――時を超え、魔法少女、参上!!

263 :なのは×終わクロ ◆WslPJpzlnU :2008/04/01(火) 14:23:27 ID:drPR8Vmf
投下終了。エイプリルフールだけに“嘘”予告。
………しかし自分も変なネタを思いついたもんだなー。

264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 14:23:32 ID:YHikUxqh
付け焼き刃でできたら、しばらくしたら簡単に破れるようになるぞ。
あれって刹那の瞬間に9発だから、当てるにはそれ以上
刹那の10分の1の六徳くらいの速さで拳を出さないと。

265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 14:43:18 ID:Tp52fJzN
>>263

そうか、もう四月か…

266 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 14:44:17 ID:oA/KhnOm
フェイトやエリオに代表される加速魔法系統乗ってりゃありえねえ話でもない
身体強化(耐久力面のみ)のつもりが左之の固有特質で意図外の反応速度ブースト
初対決時の剣心VS宗次郎に準ずる速度関係を一瞬とはいえ作り出しました、みたいな
デバイスの調整が進めば生身の能力相関と合致するから先行き同じ事は起こらない
と、する事も話の展開上十分可能

これ以上やりたいんならウロスか設定議論ででも提議して来い

267 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/04/01(火) 16:02:55 ID:W8KJjFo4
よーし、誰もいないなー?
自分も4月1日ネタを投下してもよろしいですかねー?

268 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/04/01(火) 16:06:30 ID:W8KJjFo4
――世界は再び動き出した。

母の復讐と妹の安全を願い、世界に反逆したブリタニアの少年・ルルーシュ。
その少年を守り抜くために、世界に反目したミッドチルダの少女・スバル。
幾多の死線を乗り越え、幾多の屍を踏み越え、
少年の戦いは、愛する者の死によって終わりを告げた。
幾多の時間を共にし、幾多の言葉を重ねて、
少女の戦いは、憧れの人へ拳を向けることによって始まった。
たった1つのささやかな願望のためだけに、命さえも賭して戦い抜いた、2人の若者達。
全てが望む形にこそなりはしなかったが、最後に残ったほんの小さな幸せだけは、掴み取ることができた。
皇暦2017年――侵略された日本・エリア11での戦いは、ここに終わりを告げた。

しかし、世界は彼らに安息を許すことはなかった。

時に、皇暦2021年。

『――力ある者よ、我を恐れよ! 力なき者よ、我を求めよ!』

ゼロ復活。

「これ……一体どういうことなんだろ?」
「さてな。だが、分かっていることは1つだ……」
TV画面にでかでかと映し出された黒衣の革命家を、ルルーシュが忌々しげに睨みつける。
『そうとも、私はここにいる! 悪辣者達を断罪すべく、再び剣を手に取った!』
かつてエリア11を血の色に染めた仮面の反逆者・ゼロ。
他ならぬルルーシュの、テロリストとしての顔。
今は亡き妹ナナリーが平和に暮らせる世界を求め、ブリタニアに反旗を翻した男の名だ。
『今こそ世界は! 我々黒の騎士団が…裁くッ!!』
しかし、当のルルーシュはここにいる。では、今画面の中にいるゼロの姿は――
「……騙っている奴がいる……!」

スバルの身体を襲う、アームドデバイスの刃。
「こいつら……ブリタニア軍人!?」
突然家に上がりこんできた5人の魔導師達のバリアジャケットには、かの帝国の紋様が刻まれている。
「どうして、地球に魔導師達が……」
本来ならありえない光景だ。
管理外世界たるこの地球には、魔法という技術は存在しない。デバイスを持った兵士など、存在するはずもない。
では何故、そんなありえない光景が目の前に展開されていて、そして自分達を狙っているのだろうか。
「!」
答えなど待ってはくれない。暗殺者達の凶刃は、容赦なくスバルに襲い掛かる。
それらを身をよじり、跳び回り、1つ1つ回避。
シューティングアーツを学んだ彼女の体術ならば、これぐらいの回避運動は朝飯前だ。
しかし、その後が続かない。デバイスを持たない今の非力な彼女では、魔法で反撃することは叶わない。
「スバル、後ろだ!」
「ッ!」
ピストルを構えて応戦していたルルーシュの声と共に、背後を振り返る。
回り込んでいた魔導師が、巨大な斧を振りかぶった姿がそこにはあった。
(よけられない――ッ!)
反応が遅すぎた。バリアジャケットも身に付けておらず、相手のデバイスは当然殺傷設定。
間違いなく、殺られる。
そんなことは望んでいない。だが、だからと言ってどうすればいい?
何もできず、スバルは硬く目を閉じた。
そして――轟音。
猛烈な爆発音が前方で轟く。……斬撃で爆発音?
恐る恐る目を開くと、そこには無傷の自分の身体と、吹き飛ばされた侵入者の姿。
「――危なかったね、スバル」
そして耳には、憧れのあの人の声が響いていた。

269 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/04/01(火) 16:07:41 ID:W8KJjFo4
「答えろC.C.! 何故今更ゼロを担ぎ出したッ!」
管理局員の制服を身に纏ったルルーシュが、スバルの目の前で糾弾の声を上げる。
そしてそのルルーシュの視線の先にそびえ立つは、かつてのゼロの愛馬・ガウェイン。
漆黒の禍々しき巨体を、豪奢な金のラインが彩る。
6枚の翼が背中から張り出し、両肩からは凶悪な地獄の業火を放つハドロン砲がせり出していた。
邪悪さ、雄大さ、壮麗さ。それら全てを内包したその威容は――まさしく神話の「魔王」かと。
「今更、だと? フッ……決まっているさ。私が望んでいるからだよ」
純白のパイロットスーツを身につけ、魔王の懐で魔女が嗤う。
輝くような緑の長髪、神秘的な金の瞳。
おおよそ人間離れした作り物のような美貌の持ち主は、かつてのルルーシュの共犯者――通称C.C.。
「ああ分かっている。俺がお前との契約を果たさなかったことぐらいは……だが!」
憤怒の眼差しと共に、ルルーシュが拳を握り締めた。
「それとこれとにどう関係がある! お前の願いは、こんな戦乱の果てにあるとでも言うのか!」
「もちろんだ。だから私は4年前も、お前の好きなように戦わせ続けた」
「超越者を気取ってぇ!」
言いながら、ルルーシュは漆黒のマントを身にまとう。
魔力資質こそほとんどなかったものの、護身用に渡されたバリアジャケット。
かつてのゼロと同じ黒衣が、今再び彼の身体を闇色に染めた。
「――言いたいことはそれで終わりかな?」
同時に、響き渡る声。
聞くものの注意を惹きつける、甘い声。それでいてあらゆる敵を威圧する、強烈な声。
それはまごうことなき、かの仮面の男の言葉。
「今は私がゼロだ」
言いながら、コックピットから新たな人影が姿を現した。
のっぺりとした不気味なフルフェイスのマスクに、ルルーシュのそれよりも若干豪華な装飾のあしらわれた黒装束。
「古き者には、大人しく退場を願おうか」

闇の中に響く足音。
「見つけたぁ……」
残忍な呟きが、夜の中で囁く。
スバル達の前に姿を現したのは、1人の男だった。
しかし、人間だと思えるのはその顔だけ。首から下を覆うのは、宵闇よりもなお黒き、漆黒の装甲。
全身からせり出した棘は竜鱗のごとき鋭さ。
手にしたアームドデバイスは、チェーンソーのごとく鳴動する黒き大鎌。
そして男は、小脇に挟んだ満身創痍の上官を、事も無げに放り捨てた。
「シグナム副隊長!」
悲鳴のような声を上げながら、キャロが駆け寄る。各々のデバイスを構え、死神を狙うティアナとエリオ。
そしてスバルはただ1人、その男の顔に釘付けとなっていた。
間違いない。緑色の瞳に、癖っ毛気味の茶髪。そして日本人の黄色肌は――
「……スザ、ク……!?」
どういうことだ。何故枢木スザクがここにいる。何故夫の親友がシグナムを傷付けている。
あの時彼は間違いなく、他ならぬルルーシュに……
「よォ、スバル・ナカジマ」
「ッ!?」
ぞわりとするような、凶暴な声。思わず身構える。
「ルルーシュもどこかにいるんだろ? 案内してくれよ」
視線の向こうで、にたぁとスザクが笑った。
「殺してくれたお返しをしたくてなァ」
「アンタ……本当に、あのスザクなの……?」
目を疑いたくなるような、残忍な笑顔だった。
在りし日のスザクはこんな人間ではない。誰よりもお人よしで、誰よりも優しかった。そんな彼が、こんな顔をするはずがない。
「クックックックッ……知らねェな。死ぬ前のことなんてよ」
しかしきっぱりと言い放ちながら、スザクはその邪悪な鎌を振り上げた。
「今の俺は、ナイトオブラウンズ・ナンバー7――」
雄たけびと共に、殺到する。
「――“死の恐怖”ッ!!!」

270 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/04/01(火) 16:08:46 ID:W8KJjFo4
再び幾多の戦いを繰り返し。
再び幾多の屍を踏み越えて。

かつての少女と少年は、再び戦場へと舞い戻る。

神聖ブリタニア帝国皇帝=シャルル・ジ・ブリタニア。
その鉄壁の牙城と、雲霞のごときナイトメアフレームと魔導師の大軍勢。
1つの機体のコックピットの中で、スバルとルルーシュが戦線を見据えている。
「今ならまだ引き返せるよ、ルルーシュ?」
上方の副座に向かって、スバルが声をかけた。
忘れもしない、この光景。
トウキョウ租界を血に染めた、黒の騎士団の一大決起。4年前のルルーシュの、最後の戦い。
答えなど当に決まっている。
自らの意志で、彼はここまで来た。支えてくれる者も、ここにいる。
にやり、と。
「誰がそんなこと」
再びあの時のように、ルルーシュは不敵な笑みを浮かべた。
そしてまた、スバルも変わらぬ想い人の姿に、ふっと微笑む。
「上等!」
2人を乗せた鉄の巨人が、先陣を切って敵軍に突入した。

コードギアス 反目のスバルR2

始まりま――




「――始まりませんからねえええぇぇぇェェェェェェェェェェェェェェ!?」
「わっ!? ちょ、ちょっといきなり何するのルルーシュ!?」
「馬鹿! こんなもの勝手に作って! 読者の方々が本気にしたらどうするんだ!」
「いーじゃんいーじゃん、いっそ始めちゃえば。もうすぐR2放送も始まるんだし」
「よくないッ! いくら何でもそこまで行くとやりすぎだ!
 大体主人公とヒロインが冒頭からいきなりくっついてる話だなんて、そんな話がありえるかっ!」
「アリだと思うけどなー。やってくれって声もあるよ?」
「作者の技量が追いつかんだろ! 死んだスザクとナナリーの部分はどうやって説明づけていく!?
 どこかで必ずgdgdになってしまうのがオチだろうが!」
「あー……まぁ、それもそうかもね」
「フゥ……そもそも作者がちゃんとR2の放送が始まるまでに、この作品を終わらせておけばこんなことにはならなかったんだ」
「エリオの台詞に詰まって、しばらく続きが書けなかったって言ってたねー」
「いい加減ちゃんと更新してもらいたいものだ、全く……」
「でも、この予告も思ったよりは本気にされてないと思うよ?」
「どうしてだ?」
「だって今日、4月1日だもん」
「……あー……」



というわけで新作予告と見せかけて、
「反目のスバルのルルーシュが機動六課に来たようです」第六話でした。

271 :反目のスバル ◆9L.gxDzakI :2008/04/01(火) 16:09:51 ID:W8KJjFo4
投下終了。
嘘予告というのをいいことに、やりたい放題やりまくりました。サーセン。
スザクのバリアジャケットのデザインは……うん、分かる人には分かる。ちゃんとデバイスも双剣やら大剣やらに変形します。

……絶対やらないよ? R2クロスは。

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 16:19:04 ID:c42zyFU3
予告行っていいですか?

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 16:20:41 ID:ukhs4T15
GJwwwまざってるwwまざってるwww死の恐怖さんはなぁ〜www
やべぇwwwこころ弱そうだwww

274 :一本腕:2008/04/01(火) 16:21:50 ID:c42zyFU3
”往”きます――

「……クソッ! またなのか!? また助けられないのか!? ……なんとか、ならないのか!?」
隊長である以前に、消防員として助けに行きたい、なのに助けにいけない。何も出来ない苛立ちを地面に打ち付けた

「……誰かぁ! 誰か娘を!? 娘を助けてぇ!」
母親の悲痛な叫びが響く
だが誰もが呆然と見上げるしかない
懸命な消火活動も実を結ぶことなく火は轟々と燃え続ける
ホテルを焼き尽くし、溶けた硝子が炸裂し、黙々と黒煙が吐き出される
誰もが子供の生存を絶望視した、誰もが子供の死を幻視した。

――コレが絶望

だが居るのだ
そんな絶望を打破し、希望にへと塗り替える規格外が
どんな場所にでもたどり着き、必ず取り残された人を助け出す規格外が確かに存在するのだ

「た、隊長! 特救です! 特救が到着しました!!」
「特救だと? 何を今更! こんな大火事じゃ魔導師だろうと耐え切れる筈が無いんだ!」

「シェルビ! シェルビィー!!」
「大丈夫です、必ず助け出しますから」
蹲って泣き叫ぶ女、母親の肩に手をかけた
女が泣きはらした顔で見上げる

「私が絶対に助け出しますから」
「あ、……貴女は?」

女性は立ち上がり振り返る
目の前には燃え盛るホテルがまるで炎の壁のように立ち塞がっている。だが―――

「往くよ、マッハキャリバー」
『Standby Get Ready』

呼ぶは相棒の名、成るは魔導師、思いは此処に
炎の壁すら飛び越えて、立ち塞がる全てを打ち倒し、助けを求める手を掴み、絶対に助け出す! 助けて魅せる!

「セットアップ!!」

275 :一本腕:2008/04/01(火) 16:26:19 ID:c42zyFU3
白い鉢巻を風に揺らし、銀色のバリアジャケットに身を包み
青いローラーブーツ型インテリジェンスデバイス「マッハキャリバー」が土煙を上げ
右腕のカートリッジ式アーム度デバイス「リボルバーナックル」が火花を散らす

湾岸特別救助隊所属「スバル・ナカジマ」一等陸曹

準備を整えたスバルの隣に緑色の魔導師が歩み寄り
ちょいちょいと人差し指で手招きをした、それに気が付いたスバルが振り向くと
額にデコピンが炸裂した
「あ痛ぁ!?」
「お前……また一人で突っ込む気だったろ、いい加減こっちの身にもなってみろってんだ」
「い、痛いですよスッティ〜」
「……それは兎も角だ」

スティングレイの切れ目がさらに絞られ、険しい表情を見せた
此処からが本題だとスバルも身構える
隊長が取り出したPADにはホテル見取り図、進攻ルート及び脱出ルートと危険地帯
この救助に裂ける限界時間が映し出された
「いいかスバル、要救助者はこの劇場だ。 先ほどのサーチで大方の場所は割り出せたがどの辺りに居るのかは正直掴めん
 幸いにもまだこの辺りは火の密度が薄い、それに非常用面体を付けているから炭素中毒の心配は無い
 だがに思ったよりも火の廻りが早すぎる、突入後俺とお前の一人二組で劇場を探索する。判っていると思うが
 制限時間が来たらどんな事があっても撤収する。時間はセットしておくが……と言っても無駄なんだろうけどな」
「わかりましたスッティ!」
「ばっかスティングレイと呼べ、スティングレイと…!」
「はい! スッティ!」

クラウチングスタイルを取るスバルの目の前には青白く輝く光の道がホテルに向かって一直線に伸びていく
「それじゃ援護宜しく頼むぜお前ら?」
「往きます!『ウイングロード!!』」

『特救が突っ込むぞー!!放水で援護しろーー!!』

輝く道を走る二人を見て隊長はポツリとこぼした
「スバル・ナカジマ………まさか8年前のあの子が湾岸特別救助隊に居たなんて」

炎の壁に向かって今!

「リボルバーシュート!!」

魔法少女リリカルスバル、 「め組のスバル」     ―――さようなら。

予告”終”

276 :一本腕:2008/04/01(火) 16:27:54 ID:c42zyFU3
ミッドチルダに浮かぶ二つの月。
互いの引力で引き合いながらミッドチルダの周りを巡る二つの月
その青白く輝く二つの衛星が何時からあったのかというのは誰も知らない。
だが誰も知らなくても過去から今、そして未来
ミッドチルダの夜空に在りてじっと星の営みを見守り続けるのだろう

片方の月の名前は「Moon」
そしてもう片方の月の名前は「Mond」

読み方の違う二つの月は今日もミッドをじっと監視し続けています……



予告 真 終了

277 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 16:56:45 ID:WbGvLtq1
GJ!!
でも元ネタなんだろう。「め組の大吾」だったら百年分の感謝を捧げてもいい。

あ、16時から投下しま〜す。

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 17:01:23 ID:WbGvLtq1
17時の間違いだった・・・。
投下しま〜す。

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 17:01:39 ID:eG3RWCPP
>>277
「投下する」と言った時には……既に投下した後ってもんなんだがよ……
おめぇ〜〜ッ! ナメてんのかクソッ! 16時から投下するだとォッ!?
16時はもう過ぎてんじゃねぇかよォ〜〜ッ!! どうなってんだッ! 投下できるならやってみやがれってんだクソッ!! クソッ!!

280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 17:02:01 ID:eG3RWCPP
>>278
(´・ω・)遅かった

281 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 17:02:55 ID:WbGvLtq1
「ふ〜ん、じゃあ嘱託試験通ったんだ、オーフェンさん」
「うん。なのはさんが言ってたよ。今日から正式に私達の部隊に加わるからよろしくって」
いつもの食堂、いつもの席で朝食を摂っているフォワードの四人。今朝の話題は一週間前から六課に住み込んでいる一人の男の事だった。

「でもよく受かりましたよね。模擬戦の結果で試験官の人達がかなりもめたって聞きましたけど・・。」
僕もフェイトさんから聞いたんですけど、と付け加えながらエリオはせっせとキャロの皿にパスタを取り分けている。
「ああ、模擬戦で魔法を使わなかった挙句素手で殴り倒しちゃったってヤツ?」
「管理局始まって以来のことらしいですよ。」
「あははっ。試験時間約12秒で決着っていうのも初めての事らしいよ。やっぱりさすがだなぁ。」
パンをモグモグさせながら遠いどこかへ羨望の眼差しを向ける青髪の少女。そんな彼女にティアナは呆れたような声を出す。
自分の相棒はこの所あのツリ眼の兄さんにご執心だ。

「また始まった・・・。あんた組み手の相手してもらって以来やけに持ち上げるわよねオーフェンさんの事・・・。
ひょっとして惚れたの?」
その言葉にスバルが飲んでいた水を吹き出す。勢いよく噴出したそれは対面に座っていたキャロ―――を咄嗟に庇ったエリオの顔に浴びせられた。
「ち、違うよ!私はただ組み手を挑んでからこの四日間まだ一発も入れさせてもらってないからそういう意味でさすがって言葉を使っただけで、そんな惚れただなんて―――」
「あ〜、はいはい・・・。」
テキトーに聞き流しつつ食事に戻るティアナ。前を見ると先ほどの水鉄砲がたまたま眼球を直撃してしまったらしいエリオがイスから転げ落ちる所だった。
「エリオ君!」
もんどりうって倒れるエリオを介抱しようとキャロが慌てて駆け寄る。
「ああもう・・・!」
ため息を吐きつつティアナも席を立つ。

「――――そりゃ嫌いじゃないよ?強いし、ちょっとかっこいいし、言葉使いはかなり乱暴・・・ていうかたまに物理的にも乱暴だけど、
でも私がこの間組み手の最中に足挫いた時にね――――」
真っ赤な顔をしたスバルの言い訳(だかなんだかよくわからないもの)はその後もしばらく続いた。

同刻、ちょうどオーフェン本人もはやての口から合格の旨を伝えられていた。
「というわけで嘱託魔導師試験合格や。おめでとさん、暴力魔人。」
「・・・・・・。」
花のような笑顔で放たれたその言葉にオーフェンの眉が一瞬ピクッ、と釣り上がる。


282 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 17:06:13 ID:WbGvLtq1
ここは機動六課内部の隊長室。本来厳粛で清廉な場所であるべきその部屋はしかし机を挟んで対峙する二人の人間が醸し出すドス黒いオーラによって魔窟と化していた。
「今日の午前の訓練から出てもらう事になっとるけど、何か質問とかある?傷害事件容疑者」
「くっ・・・。」
あくまで笑顔で言ってくる彼女にオーフェンは拳をグッと拳を固めて耐える。
「あ、あはは・・」
後ろで苦笑いが聞こえる。おそらくなのはだろう。彼女とフェイトついでにリィンは後ろで―――なぜかドアの前まで下がって控えている。

こみ上げてくる何かを懸命に抑えながら、オーフェンはわななく唇を動かそうとする。
「あ・・・あのな、はや「何もないな。ほんなら解散や。おっと言い忘れとった。一応なのはちゃんのとこに入るからコールサインは「スターズ5」やで。
私は「やくざその1」にしようとしたんやけどみんなに止められてな―――」
「うがああああああああああ!!!!」
そこが限界だった。

「聞けよ人の話!大体あの模擬戦で出来るだけ魔術は使うなっつったのはテメェだろ!!」
そう叫ぶとはやても表情をガラっと切り替え犬歯を剥き出しにして吠える。
「だからって誰が殴り倒せなんて言うた!?それに魔術使うな言うたんわ、相手に怪我さしたらアカンいう意味や!なのに相手のアゴの骨砕いてまってどないすんねん!!」
「しょうがねぇだろ力の加減間違えちまったんだから!大体俺はこっちの魔法は飛行魔法くらいしか教わってねぇんだぞ!それをいきなりあんな杖一本渡されて「さぁ、戦え」なんていわれても出来るわけねぇだろ使い方もわかんねぇのに!!」
「そんなもん機転と気合と主人公補正でなんとかせんかい!!あ、ちなみにオーフェンさんが相手にした人の治療費オーフェンさんの給料から差っ引いといたからそのつもりでな!!」
「なんだとおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
とうとう掴み合いにまで発展する二人。
「ああもう!」
「オーフェン落ち着いて!女の子!相手女の子だから!」
「ケ、ケケケケケケンカは駄目ですぅ!」
そんな二人を頭を抱えながらなのは達が引き剥がしにかかる。もうすでに六課ではよくある光景になりつつあった。

この騒動の原因は2日前、オーフェンがこちらの世界に来てから5日目。
つまり彼の嘱託魔道師試験の日だった。
なのは達の指導の元、局の規約やらなにやらを5日がかりで完璧に覚えたので筆記試験の方は問題なかった。
―――余談だがこれでも彼は前の世界では一応最高の教育を受けている為、頭の出来自体はすこぶる良かった―――事件が起こったのはその後の戦闘力検定試験。


283 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 17:09:33 ID:WbGvLtq1
オーフェンさんオーフェンさん」
模擬戦開始まであと五分を切った頃、はやては彼の所にやってきた。
「何だよ。もうすぐ始まるぞ?」
「うん。そうなんやけど一応もっかい念押ししとこうと思って」
「念押し?」
オーフェンは首をかしげる。
「もうっ、忘れたん?この模擬戦では「あんまり」魔術は使わんでって話や。
威力は調節できるって言っとったけど、一応物理ダメージやからな。前に話したやろ?」
「ああ、その事か。分かってるよ」
軽く返す。
「ほんま?自分で頼んどいてアレやけど相手の人Aランクの魔導師やで?いくらなんでもキツイんじゃ―――」
「まぁ見てろって。確かに魔術なしってのは辛いが何もそれで即手詰まりってわけでもないさ。「手」は一応考えてる」
そう言いながら支給された杖型ストレージデバイスを握りしめる。
(魔術なし?)
「そっか。そんならちょっと安心やわ。」
オーフェンの言葉に微かな疑問を抱くがあそこまで自信満々に言うのだ。何か考えがあるのだろう。
そう思い彼女は席に戻っていく。・・・ここで誤解を正しておけば普通に合格できただろう・・。

はやてが頼んだのは直撃すれば相手を怪我させてしまう魔術は危ないので「できるだけ」使わないでほしいということ。
その説明をオーフェンはこの試験では非殺傷設定ができない魔術は「使ってはいけない」ものなのだと理解していた。その不幸なすれ違いの結果―――こうなったのだった。

「始め!!」
開始の合図がかかる。声と同時に相手の魔道師はデバイスを構える。間合いは五間。
だがその距離にあってオーフェンは構えを取らずに無防備に―――ついでに無表情で―――杖を肩に担いでいる。
「―――?」
魔道師が怪訝な顔をする―――と、突然オーフェンは杖型のデバイスを振りかぶり相手に向かって思い切り『投げつけた』
「なっ!?」
驚愕は誰の物だったのか。モニターで見ている試験官か、上の席で観戦していたはやて達か、それとも車輪のように回転しながら飛来する杖をどうしていいのか分からず硬直している魔導師か。
「くぅっ!!」
寸での所で体の硬直から抜け出した彼は横に身を捻ってかわす。ブンブンと独特の回旋音を立て、
使い方を間違われた哀れなデバイスはそのまま彼の遥か後方まで飛んでいく。

その事に安堵するヒマもなく―――いや、むしろ今度こそ決定的な驚愕に襲われ彼は目を見開いた。
目を離した隙に眼前の光景が一瞬前と一変している。自分のデバイスを相手に投げつける、
そんな愚かしい行為を実践した男がもう目の前数10cmという所まで迫っていたのだ。
「ッッッ―――!!」
声にならない悲鳴を上げながら慌てて障壁を展開しようとするが、
「遅い。」
遅すぎた。オーフェンは呟くと更に相手の懐に踏み込み、右拳を振り上げ一直線に突き出す。
全身のバネを総動員して放った右ストレートは驚くほどたやすく魔導師の左頬を打ち抜き、昏倒させた。

「・・・・・・・」
試験場が静まり返る。誰一人声を発せないでいた。審判も、はやて達も、試験官達も。唯一その場で声を出し続けているのは
地面に転がり白目を剥いてヒクヒクと痙攣している男だけだった。
「え〜〜と・・・」
それからどれほど時間がたったのか。一人、オーフェンはその空気に耐えかねたように頬を掻きながら
「やりすぎたか?」
そう呟いた。瞬間―――

「魔法で戦ええええええええええ!!」
そこに居合わせた全員が一斉に叫んだ。



284 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 17:12:07 ID:WbGvLtq1
そんなこんなでこの模擬戦の結果の正否はもめにもめた。
(どうする!?魔法も使わずに勝った者に資格を与えてもいいものなのか!?)
(・・・申し訳ありません。前例がないため何とも)
(あってたまるか!!これはボクサーのプロテストではないんだぞ!失格だ、失格!)
(せ、せやけど彼は強力なレアスキル持ちです。戦力に加えられれば―――)
(夜神二佐。確か彼は君の推薦だったはずだね・・・。)
(う・・・。)
(大変です!!相手の魔導師の方が労災と賠償金を要求しています!!)
(だそうだ・・・。大変だな、夜神部隊長殿。)
(ううう〜〜・・・。)

結局はやての口ぞえと筆記試験の結果や精神鑑定にも異常は見られないからと言う事で
「合格。だが与えられる評価のランクを著しくダウンさせる」という結論に落ち着いたらしい。
オーフェンに与えられたランクはC−だった。

嵐が去った隊長室、頭を押さえて呻いていた。
「マ、マイスターはやて、大丈夫ですか?」
「う〜、あのツリ目男。レディの頭に思いっきり拳骨落としていきよって・・・コ、コブが。」
と、そこへ―――
「ああ、こちらにおられましたか、主はやて―――フフッ」
ドアを開けて入ってきたシグナムが主を見るなり吹き出した。
「ど、どうしたん?シグナム?」
「いえ、今朝のはずいぶん激しかったのですね、と思いまして」
「え?」
「髪が乱れてますよ、主はやて。割と凄い感じに」
「ええ!?ウソッ!?あ〜ホンマやぁ、ぐちゃぐちゃやん。も〜」
言われて慌てて手櫛で髪を整えるはやて。
「フフフッ・・・ああ、申し訳ありません。笑ってしまって」
「もうっ!」
自分の守護騎士の笑みに頬を膨らませる。
「しかし・・・」
「ん?」
「いえ、オーフェンもずいぶんここに馴染んできましたね。まだ出会って一週間程しかたっていないというのに」
「・・・せやなぁ。フォワードの子らとも結構仲良うしてるみたいやし。ただあの口の悪さだけは何とかしてほしいわ、ホンマ。
あの人と口ゲンカしとると自然とウチまで口汚くなってまうねん」
ため息をつきながらイスに座り直す。
「ご愁傷様です。ですが私はお二人はとてもお似合いだと思いますよ?」
「・・・・シグナムにしては強烈な皮肉やな。」
「そうですか?」
そう言うと彼女は微笑を浮かべ、部屋を出ようと再びドアに手をかける。
「そういえばシグナムは何しに来たん?何か用があったんとちゃうの?」
「おお、いけない。私とした事が本題を忘れる所でした。―――オーフェンのデバイスはもう出来ているのですよね?」
「ん?ああ、出来てるで。もうシャーリーからなのはちゃんに渡されとるはずやから、てシグナム!?」
彼女の質問の意味を理解してはやてが思わず声量を上げる。シグナムはもうはやてに背を向けて部屋を出ていこうとしていた。そして去り際に一度だけ振り返る。
その瞳は―――
「なに、ちょっとした好奇心ですよ。彼がどんな戦い方をするのか興味があるので。それに―――」
―――その瞳は、妖しく輝いていた。
「主のたんこぶの借りを返さねばならないでしょう?―――騎士としては」


285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 17:12:44 ID:3CqjNSIa
でも古代ベルカ式のは魔法なくても戦えるわけだし・・・
まぁ試験だから仕方ないですかね
支援

286 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 17:14:56 ID:WbGvLtq1
ちっくしょう、はやての野郎!」
そう毒づきながら六課本部から少し離れた訓練所へと向かう。
オーフェンの姿はいつもの黒ずくめの服とは違い管理局の制服だった。皮の手袋もバンダナもいつも首から下げている銀のペンダントも外している。
ただペンダントだけは制服の内ポケットに潜めておく。理由はないがなんとなく肌身離さず持っておきたかったのだ。

「まぁ、でも仕方ないよ。はやてちゃん頑張ってたんだから。あれくらいは言わせてあげないと」
「そうそう。オーフェンが受かったのだって半分はあの議論ではやてが「身内贔屓だ」って声にも負けないで発言したからなんだよ?」
なのはとフェイトが彼の横を歩きながら諭す。
「頑張ってるってんなら俺はすでにたぶん世界で5本の指に入るほど頑張ってるぞ。にもかかわらずこれまた世界で五本の指に入るほど報われてないがな・・」
「もうっ!」
「またそんな事言って〜」
あくまでひねくれるオーフェンに呆れたような顔をする二人。

「あっそうだ。オーフェンさん、これ。」
訓練場の手前で何かに気づいたように声をあげ、自分のポケットを探る。しばらくして取り出したのは黒いひし形の宝石が付いたネックレスだった。
「さっきシャーリーから預かってきたオーフェンさんのアームドデバイスです。
要望通り短剣型のやつを作ってもらいました。後で試してみてください」
「あ、出来たんだ。名前とかはどうしたの?」
「ん?ああ、開発部の奴らに任せた。ほんとはエドゲイン君mark2にしてもらいたかったんだが、なぜか全員に反対されてな」
首を捻りながらなのはからデバイスを受け取る。
「あ・・・そうなんだ。じゃあその子の名前は?」
一瞬ツッコミそうになるが「まぁ、いいか」と思い直し今度はなのはに問い直す。
「『フェンリル』。その、オーフェンさんの目が狼みたいに尖ってるのを見て思いついたんだって・・・」
「そ、そうなんだ。・・・・・・・あれ、オーフェン?」
オーフェンは彼の手の中の宝石を黙って見下ろしている。
(ど、どうしたのかな?)
(さぁ・・・)


287 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 17:16:56 ID:WbGvLtq1
普段の彼なら憤慨してもおかしくないセリフだったはずだ。だが今の彼は怒るどころかいつもの険しい眼差しを和らげてさえいる。
その瞳は優しく、心なしか寂しげだった。
オーフェンはペンダントを握り締め

「ディープ・ドラゴンか。つくづく縁があるな・・・・レキ」
そうぽつりとつぶやいた。

「オーフェンさん・・・?」
「・・・・・・・。」
なんと声をかければいいのか分からず二人は立ち尽くす。
「・・・開発部の連中に礼を言わないとな。」
「「え?」」
「気に入ったよ。最強の相棒だ!」
そう言った彼の顔はもういつもの皮肉を絵に書いたような非常に「彼らしい」笑顔だった。
「さてっと、ちっと遅くなっちまったな。早くいこうぜ。スバル達はもう先に来てるんだろ?」
そう言って歩き出す。それにやや遅れて二人も続く。
(フェイトちゃん・・・。)
(ん・・どうしたの?なのは。)
念話でなのはが隣を歩く親友に声をかける。
(レキって、オーフェンさんのお友達の名前かな?)
(・・・うん、多分。)
(だよね・・・。)
なのはは軽く目を伏せる。―――だがすぐに前を向く。「いつもの」彼女らしい笑顔で。
(あのさ・・。いつか話してもらえるといいね!レキさんの事も、オーフェンさんの事も!)
(なのは・・・。うん、そうだね。いつか教えてもらおう。私達の知らない世界の事。)
(うん・・・。)

「なのはさ〜ん!オーフェンさ〜ん!」
「「フェイトさ〜ん!」」
声がする。見るともう自分の教え子達が見える所まで来ていたようだ。慌てて小走りで駆け寄る。
「なのはさ〜ん、遅いです〜!」
「ゴメン、ゴメン!ちょっと遅れちゃったね。」
元気よく言ってくるスバルに一言詫びを入れ、改めて咳払いを一つ。
「みんなもう知ってると思うけど今日から仲間が一人増えます。
一応立場は私の部下で、コールサインはスターズ5。では自己紹介の方お願いしますね?」
クスクスと笑いながら一歩後ろに下がる。オーフェンが軽く睨んでくるが彼女はあさっての方を向いてその視線を軽く流した。
彼はしばらくなのはに抗議の視線を向けていたが通じない事が分かると、しかたがないという風にため息を吐きながら頭を掻く。


288 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 17:18:51 ID:WbGvLtq1
「あ〜、今日付けで機動六課に配属されたオーフェンだ。その、何だ、よろしく頼む。」
やる気なさげに呟く。当たり前だ。なんせすでに顔見知りの連中ばかりなのだ。

「「「はい!よろしくお願いします!!」」」
「ま、よろしくね」
が、予想に反して(一人を除いて)元気に挨拶される。一瞬呆気にとられるがオーフェン顔の顔に自然に笑みが浮かぶ。
「ああ、よろしく頼む!」
今度はこの場の全員に向けてそう言った。

こうしてオーフェンの機動六課配属一日目が始まった。

魔術士オーフェン5話(前編)    終


289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 17:19:05 ID:BIXJo1uH
>>271
反目氏GJ、っていうか個人的には超見たいっす。

しかしご本人が書く気がないんじゃしょうがない‥‥ああ、見てえ。

290 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 17:20:03 ID:WbGvLtq1
以上で投下終了です。
五話なのに前編とはこれいかに?
ちゃんと一話からタイトル付けとけば良かったなぁ。
で、物語のほうも少しエンジンがかかってきた・・・・のかな?
本筋に乗れればもう少しスムーズに書ける・・・んだろうか?
次回でもっとちゃんとしたバトルが書けるといいなぁ。
試験受けるまでの六課のみんなとのエピソードはいつか短編でやってみたいなと思います。
あいまいな表現ばっかだな自分。

あと最後何か青春っぽく締めちゃいましたけどゴメン、何でこうなったのか俺にも理由が分からないんだ。筆が勝手に・・・。



291 :一尉:2008/04/01(火) 17:20:28 ID:IQJB+cq6
支援する。

292 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 17:25:59 ID:WbGvLtq1
>>277
>「投下する」と言った時には……既に投下した後ってもんなんだがよ……
おめぇ〜〜ッ! ナメてんのかクソッ! 16時から投下するだとォッ!?
16時はもう過ぎてんじゃねぇかよォ〜〜ッ!! どうなってんだッ! 投下できるならやってみやがれってんだクソッ!! クソッ!!

いいのかいそんな事言っちまって。こっちにはバイツァ・ダストがあるんだぜ?

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 17:29:12 ID:oXSv+M7x
>>292
ちょwwww自分にレスってるwwww

294 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 17:40:08 ID:WbGvLtq1
>>293
ホントだ!!
やべぇ、穴があったら住みたい気分だorz

295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 17:41:26 ID:fgHwIHJQ
>>294
住むのかよwwwww

296 :StS+ライダー:2008/04/01(火) 17:57:34 ID:ubWmncHo
ここにも一応。
私、今回ウロスで皆さんに言われたことや冤罪騒動で思うところがあり、一、二年の断筆に入りたいと思います。
今までありがとうございました。

最後に、僕にSSをかくきっかけをくださったマスカレード先輩。
僕はいつでも応援しています。
これからもがんばってください。
さようなら。

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 18:58:15 ID:K93kGtP3
オーフェンGJ!
すっかりヤクザに…

298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 19:39:50 ID:eG3RWCPP
"なのはStS+仮面ライダー"氏による、wikipediaからの文章の盗用が明らかとなりました。
追放措置について議論中ですので、皆様御参加下さい。

クロススレのテンプレを議論するスレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6053/1203489678/

299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 19:40:46 ID:gmLSmGPE
がんばれ、やくざその1ww
まあはやてとオーフェンはガソリンとトーチなのか?
ともあれGJ!

300 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/01(火) 19:51:04 ID:TVoMKeNl
えーと・・・投下は、止したほうがいいんでしょうか。
嘘予告、投下してOKでしょうか?四月馬鹿ネタです。

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:05:40 ID:+ESDnowh
うーん、また盗作出ちゃいましたしねぇ……今回は早く決着がつくでしょうし(つけさせるでしょうし)
何時間か待って見てはどうですか?

302 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/01(火) 20:07:40 ID:TVoMKeNl
>>301
わかりました。
とりあえず四月馬鹿ネタなので今日中に投下しますが、待ってみます。

303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:10:43 ID:fMxx/7/f
念のため止めといた方が良いんじゃないすかね
調べれば他の書き手の作品も盗用がボロボロ出て来る気がしてしゃーないぜ

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:13:42 ID:JB4zYPrU
最近、このスレが殺伐とし過ぎていて怖いわ……
粗探し→盗用(・∀・)ハケーン →追放がテンプレ化しないことを祈る

305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:15:43 ID:eG3RWCPP
>>304
そうならなきゃいいんだけど……この調子だとまだまだいるかもわからんね。
文章をちょっとでも書けば、無断で持ってかれた時の怒りが分かると思うんだがなぁ。何故分からんのか……。

306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:16:00 ID:d9l0saHZ
既におそくねwwwこれが被ったあれが被った盗作だ追放だ
そして誰もいなくなるか?

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:17:27 ID:+ESDnowh
ダメッ……!!まず盗用箇所を探すのが粗探しって発想がまずダメ……!
さらに、2次小説書きとして絶対やってはいけない盗用をした作品を探す行為が殺伐って……

>>302
向こう決着つきつつあるし、もう投下大丈夫かもしれませんね

308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:18:11 ID:eG3RWCPP
>>306
いやいや、そんな「ちょっと被った」レベルじゃなく「まるまるごっそり持ってきた」レベルだから。
さすがに単語や一節が被ったからってこんな事態になるわけがないし、そんな挙げ足取るような真似は他の住人が見抜くって。

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:18:12 ID:N2tpedxE
>>304
元はと言えば盗作するのが悪いんだけどな。

310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:19:24 ID:eG3RWCPP
追放という事で意見がまとまり、追放の文言を盛り込んだテンプレの改定案が提示されました。
御意見等ある方はお早めにどうぞ。

クロススレのテンプレを議論するスレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6053/1203489678/

311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:20:01 ID:WbGvLtq1
>>306
それは最悪の未来だな・・。
少なくとも俺はちゃんと完結まで書きたいなぁ。
他の作家さんの気になってる作品もいくつかあるし・・。

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:22:14 ID:e+mCswC5
盗作スレ晒しage

313 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/01(火) 20:46:56 ID:TVoMKeNl
避難所を覗いてきたんですが・・・終息に向かっていると判断し、9時前後に投下したいと思います。
軽食のサンドイッチ代わりにお召し上がり下さい。

314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:49:15 ID:a8Jov6+E
今さらだがオーフェンが飛行魔法教わったってのとデバイス渡されたのって変じゃないか?
魔力ないって言われてたのに

というかグロ魔術士が飛べたらそれこそ元締め並の黒いアイツじゃないかと(ry

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:49:22 ID:+HY9MNIc
フリーな百科辞典って言ってるし
Wikiのコピーなら盗用にはならないんじゃね?

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:50:29 ID:eG3RWCPP
>>315
とりあえず大学行って丸移しレポート書いて来い。話はそれからだ。

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:53:43 ID:+HY9MNIc
うん、自由に使って良いという物を使って何が悪いのかサッパリ分からないんだ。

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:55:13 ID:TVoMKeNl
テンプレ議論スレでして下さい。そういう話は。
本スレは議論の場にあらず。

319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:56:24 ID:gC1nHTr5
……これ読んできたら戻って来い。
出典を上げずにコピーしてきたものを自分の文章ですと言うのは阿呆のする事だ

Wikipediaの引用について
http://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%AD%E3%83%9A%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%82%92%E5%BC%95%E7%94%A8%E3%81%99%E3%82%8B

320 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 20:56:34 ID:WbGvLtq1
>>314
>今さらだがオーフェンが飛行魔法教わったってのとデバイス渡されたのって変じゃないか?
魔力ないって言われてたのに

違います。オーフェン自身には魔力はあります。
ただオーフェンの魔術そのものには魔力はまったく使用しないのでAMFをすり抜ける、という設定です。

原作のオーフェンが魔力持ちかどうかはわかりません。ただこのクロスでは持ってます。

それと元締めは空は飛べネェ。壁を這い回るんだ。


321 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/01(火) 20:59:33 ID:TVoMKeNl
えー、そろそろ投下しますがOKでしょうか?

322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 21:00:32 ID:gF5Dc6Ht
OKです。

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 21:00:37 ID:K93kGtP3
ばっちこーい

324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 21:01:05 ID:WbGvLtq1
おk。
支援

325 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/01(火) 21:01:59 ID:TVoMKeNl
四月馬鹿ネタ〜闇の王女〜逆行編(嘘企画)

※本編とは何の関係もありません。ご注意ください。


 転移の眩い光とともに現れた景色は――見慣れたアースラの転送ポートのものではなかった。
(ここは――?)
何処かで見たことのある顔ぶれ――それが――どんどん若返っていき――母の胎内に宿る胎児の段階まで遡り、消えた。
あれ―――?みんな、何処にいくの。私を置いていかないで―――。
ひどく悲しくて、涙が出そうになる。

懐かしい、声がした。

『なのは………過去を、変えたい?』

―――誰?

『誰でもいいよ――君の好きな人で。もう一度聞こう。過去を、変えたい?』

―――変えたいよ――もう一度、皆と過ごせるなら、なんだっていい。

ふ、と声の主が微笑んだ気がした。何かを喜ぶように。子供のような、純粋な感情。

『じゃあ、決まりだね。少しだけ、時間をあげる。その間に………なんとかしてみて』

―――待って、貴方は、誰なの。

『誰でもない、さ。君だけの王子様、ってところかな』

くすり、と影が笑った。

ぐわん、と景色が反転し―――全てが―――<遡って>いった。狂気も優しさも、枯れ果てた感情すらも濁流のように流れ、<遡る>。
最後に見たのは―――。

(■■■くん?)

断絶。意識が、途切れた。


326 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/01(火) 21:04:17 ID:TVoMKeNl
 その日、プレシア・テスタロッサは狂気の如く焦っていた。どうして、どうして止まってくれない、このままでは――。
一向に止まる気配を見せない新型魔力駆動炉<ヒュードラ>は、暴走を続けながら、周りの大気を化け物じみた速度で取り込み続けていた。
さらに炉心から溢れ出したエネルギーは辺り一帯に致命的な汚染を引き起こそうと牙を剥き出しにし、びしびしと建造物に亀裂を与えていく。
今は微量だから良い、しかしこのまま汚染が続けば――娘の命が危うい。
ゆえに、彼女は今現在、文字通り死力を尽くして事態を収めようと躍起になっていた。
だが、優秀な魔導師であるプレシアがいくら力を振り絞ったところで所詮は個人、限界がある。
暴走する魔女の大釜――<ヒュードラ>を止めるには、全てが足りなかった。
同僚が焦った声で訴えかけてくる。

「テスタロッサ主任、もう駄目だ!今遮断結界を張らないと、全員死ぬぞ!!」
わかっている、そんなことは―――。でも、でも。

「このままじゃ、あの子達がッ!!」

一瞬、同僚の男が髭面を俯かせた。そう、今ここで遮断結界を張れば、ここにある命は助かる。
しかし――暴走が止まらずに大気の吸収が続いた場合、結界の外にいるプレシアの娘、アリシアは―――。

確実に、死ぬ。

すぐに男は白衣を翻し、大声で喚いた。
「それじゃあ、ここにいる全員に死ねと、そう言えるのか、プレシア!皆、家族がいるんだぞッ!!」
男は、つい先日娘を交通事故で亡くしたばかりだった。ゆえに、家族を亡くす辛さは十二分にわかっていた。
それを切り捨てろ、という言葉の残酷さも。

プレシアが、ぎり、と唇を噛み締めた。こうしている間にも、選択肢は、可能性は削られているのだ。決めるなら、今しかない。
心の中で、愛娘――アリシアの笑顔と、研究員達の命の重さが、天秤にかけられる。

駄目だ――自分には、見捨てることなどできない。目の前の命を――。
(助かって、アリシア)
十中八九、助からないとわかってなお、プレシアは祈らずにはいられなかった。

震える声で命じる。
「全員、遮断結界を――――」

そのときだった。
燐光が、あたりを覆ったのは。
虹色の光が、<ヒュードラ>を覆い尽くし、一瞬研究員達の視界を塞ぐ。
プレシアだけが、光の中からぬっ、と現れた<それ>を認識した。
ヒュードラの真上、燐光の塊が浮かぶ場所。
その中心にある人影は――淡く虹色に光り輝く粒子とは反対に、漆黒。黒衣が、風になびいた。
風に翻るマントが、悪魔の翼のようだったのに―――プレシアは、それを天使のようだと思った――。

327 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/01(火) 21:06:21 ID:TVoMKeNl
 不意に眼に入った光景は、初めて見るものなのに、妙なデジャブがあった。
その正体に行き着く。
こちらを床から見上げる女性――ということは今自分は浮いているのか――その驚愕に染まった顔に、見覚えがあったから。
記憶のものよりもかなり若いが――。

(プレシア・テスタロッサッ?!どうして―――)
かつてフェイトを――親友を虐げていた、彼女の生みの親。
超高速で回転する頭脳。与えられた要素――若いプレシア、巨大な炉心、肌で感じられる程に荒れ狂うネルギーから導き出される答え。
スカリエッティ―――復讐の対象について調べる過程で見つけた、管理局の不手際で起こった新型魔力炉の事故。
プレシアが個人開発した次元航行エネルギー駆動炉の起こした事故、として処理された管理局の暗部――なのはが腐るほど見てきた組織の腐敗。
今、自分は―――。

(その現場にいる、ってわけか)
理由はわからない。
いや、意識を失う寸前に見たヴィジョン。ひょっとしたらあれが―――。
思考を振り払う。
今はそんなことを考えている場合ではないのだ。
<ヒュードラ>の上に着地する。
ぶぶぶ、と不気味に振動する巨大な炉心。
息苦しい。

(大気の吸収が始まっているの?)
意識を、胸に埋まったロストロギア――人造魔導師『ナンバー105』の証だ――に集中した。
ぎち、と脳内で歯車が噛み合うような音。
ロストロギアが――共振している――眼下の<ヒュードラ>が放つエネルギーと。
脳を襲う激痛。
獣のように呻きながら、必死に魔力を制御する。暴走を始めんとする胸の球体を封じ込め、体内のエネルギーの流れを制御下におく。
この場に流れる全てのエネルギーを――制御下におく。それが、今のなのはにできることだった。
制御。
激痛が体内を駆け巡る。歯を食い縛る。
制御。
拡散しようとしていたエネルギーの流れが、炉心に戻っていき――収束していく。バチバチと音を立てて広がっていた亀裂が止み、
辺り一帯を覆っていた燐光もそれに引きずられるようにして集まっていく。
力を抑えられずに、狂犬のように踊り狂っていた魔力の渦は、なのはの制御下におかれ――稼動を、停止。
苦痛に汗をたっぷりかいたなのはは、意識を失い――暴走状態から脱した<ヒュードラ>から落下した。

328 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/01(火) 21:07:58 ID:TVoMKeNl
 燐光が黒衣の女性に集まっていき、荒れ狂っていたエネルギーが嘘のように消えていくのを、プレシアはただ呆然と見ていた。
女性が意識を失い、ぐらり、と落下したところで――慌てて駆け寄り、

「バインドッ!!」
拘束魔法――無論拘束は緩いものだ――で受け止めた。
顔を覗き込む――汗がたっぷりと付着した顔――二十歳そこそこの、
(女の子じゃない………)
驚いた。
まだ唖然と突っ立っている周りの研究員達に声をかける。

「この人を医療室に!早く、みんな手伝ってッッ!!」
は、と動き始める研究員達――素早く女性を担架にのせ、運んでいく。
どうやったかは知らないが、あの女性は確かに<ヒュードラ>の魔力を制御下におき――みんなを、娘の命を救ってくれた。

(絶対に、助けてみせるッ!!)

プレシアは固く決意していた。

――――これは、本来ありえない、奇跡の生んだ物語―――。

嘘予告につき、終わり。

329 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/01(火) 21:12:10 ID:TVoMKeNl
以上で投下終了です。
へ?何で過去に飛んでるんだって?それはね、ランダムボソンジャ(検閲により削除)

冒頭の<彼>の正体は皆さんのご想像にお任せ――します(考えてないんじゃないかって?HAHAHAorz)

感想等待っていますので、よろしくお願いします。
最後に、支援ありがとうございました。

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 21:22:02 ID:s1B90Mea
GJ!!です。
嘘予告楽しませて頂きましたw
さすが、なのはさん!俺達にできないことを平然とやってのける!
そこに痺れる!憧れるぅ!!
今頃アリシアちゃんはお絵かきの途中だ・・・ハァハァw

331 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/01(火) 21:54:05 ID:TVoMKeNl
ヒュウウウウウ・・・荒涼感が、溢れていた(雪の女王のナレーション風味に)
>>330
楽しんで頂けたようで何よりです。でもいけない妄想は厳禁・・・ん?ちょ、やめ(アリシアファンクラブに拉致される)
黒い人ということで、「ああ、黒アキトSSってこういうのあるよね」と見ていただけると幸いです。
・・・今日一日で書き上げたから微妙な出来なのはスルーしてー(土下座)

332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 22:10:46 ID:oO7H01d7
いや、凄く面白かった。
だがあまりに面白かったが故に、嘘予告であるという事実が残念でたまらない。

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 22:15:31 ID:a8Jov6+E
>>320
ああ、そういうことか。
それでも短期間で飛ばれたらやっぱりあれ?って思うけど。
新人は飛べなくて地上戦専門なのにポッと出で飛ばれたらさ。
てかなんだ、その、特に苦労もなく元の世界では不可能なことをあっさりとされても…

334 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/01(火) 22:23:53 ID:TVoMKeNl
>>332
そういって頂けると幸いです。
でも<ヒュードラ>事件時のミッドってあまり社会情勢とか描写されていませんから、オリキャラばっかになっちゃうので無理です、連載化は。
頑張って闇王女を完結させますので、よろしくお願いします。

335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 22:33:01 ID:K93kGtP3
>>333
「教わった」とは言ってるけど、まだ飛んでなくね?
そう熱くなるなよ

336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 22:33:57 ID:s1B90Mea
>>333
もし飛べたとしても、飛行に関しては資質の問題もありそうだから
しょうがないのでは?ただ、新人的にはテンションは下がると思うw

337 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 22:34:30 ID:WbGvLtq1
>>333
う〜ん、なんと言いましょうか・・・。
オーフェンは元々空中浮遊の真似事は出来るわけでありまして。
でも完全な「飛行」となると魔術では不可能です。
なら元々「飛行魔法」という術式がある魔法なら案外簡単に飛べちゃうんじゃないの?
オーフェンなら、と思ったわけで。元々集中力は人並み外れてますしね、魔術士ってのは。

本当はこの話短編で「オーフェン修行編」って事で書こうかと思ってたんだけど・・・。
どうしよっかなぁ。だって、ほら、絶対つまんないしね・・・。


338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 22:36:37 ID:8varMWCu
>>337
そういうのは作中で明記した方が良いよ

339 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 22:39:22 ID:WbGvLtq1
ああ、あと一つ訂正。
簡単に、ではないですね。
今はまだせいぜい「ゆっくり飛べる」だけで戦闘では使い物になりません。

340 :魔術士オーフェンStrikers:2008/04/01(火) 22:46:49 ID:WbGvLtq1
>>338
あ〜、まぁそうかも。
今回会話のパート書くのが楽しくて楽しくて。
ついその辺が疎かになりましたね。

ていうか飛行魔法云々に関しては訓練始まる5話後半で書いたほうが違和感なく進められるかな
と思ったんであえて削った部分もあるんで・・。

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 22:49:15 ID:AJssPQQD
>>334
まぁ、そこまで行くとクロスじゃなくて完全にただの二次創作だしな。
……本編終了後避難所に投下しないかい?(マテ

342 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/01(火) 22:53:28 ID:TVoMKeNl
>>341
あ、悪魔め・・・(血を吐きながら)
僕は、どうすればいいんだ、鉄人!(正太郎君風味に言ってみる)
甘い誘惑だが――竜馬xドゥーエも書かなきゃなんねえんだよ、私は!!(死亡フラグ)

343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:02:20 ID:fTcVsOmL
逆行ネタか
その逆をやった白い悪魔とかいたな(なのはにあらず
何をどうやって未来を予測したのやら
多分、本能で察したのだろうけど

344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:20:31 ID:Iv93A5Oy
未来を変えた白い悪魔?
もしかして、真紅の隈取に神の器を粧し込んでいる女?
あれの先読み能力は二周目のゲームプレイヤー以上だから

345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:31:55 ID:a8Jov6+E
>>340
というか無理に飛行させなくても…って思うんだけど
原作だと白魔術士に憑かれた時に飛んでたけど、白魔術士っていえば大陸でも特異な存在だからであって
オーフェンの戦闘は魔術よりむしろ格闘戦が柱だから、空飛べるとなんかイメージ崩れる気がする

346 :Black短編#:2008/04/01(火) 23:32:29 ID:3uBJ74yg
エイプリルフール小ネタ、投下いいですか?

347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:34:24 ID:TVoMKeNl
どうぞー。

348 :Black短編:2008/04/01(火) 23:37:37 ID:3uBJ74yg
ではでは


「赤ちゃんができました!」

そう言って玄関で光太郎を迎えたキャロの腹は、服の上からでも分かるほど膨れていた。
夢かと思い、自分の顔面を殴打してみた。痛かった。
だらだらと血が垂れたが、気にするほど心に余裕はなかった。


「あの、コウタロウさん?」

玄関に立ち尽くしたまま物言わぬ光太郎に、キャロは一抹の不安を覚えた。
四月一日―――エイプリルフール。一年に一度、嘘が許される日。
ちょっとした悪戯心で、服の中にフリードを詰めてみたキャロだったが。

「……どいつだ?」
「え?」
「どこのどいつだー! うちのキャロを傷物にしたのはー!」

拳を握り固め、光太郎は絶叫した。まるで火山の噴火だ。
どうやら、ついた嘘が悪過ぎたらしい。苦笑して流してくれるものと思っていのに……どうやらそれでは済みそうになかった。

「コウタロウさん嘘です! 今日はエイプリルフールですよ!? ほら!」
「キュフ〜…」
「うおおおおおおおっ!」

服の中からフリードが顔を出しても、暴走した光太郎の目には入らない。
怒りに満ちた瞳は、今にも火を吹かんばかりだった。
しばらくじたばたと手足を動かしていた光太郎だったが、瞬転。がしりとキャロの肩を強く掴む。

「きゃっ! コ、コウタロウさん!?」
「安心するんだキャロ! この俺がその外道に責任を取らしてやるから! 殺してでも!」

胸元のフリードが見えない訳ではないだろうに、しかし光太郎は真剣そのものだった。このままでは、街角ごとに殺人を犯しかねない。
こんな時、どうすればいいか。考えた末に、キャロは非常手段を取ることにした。

「フリード、ご飯」
「キュウ!」
「ここか!? ここいだだだだだだっ!」

キャロの指令で、フリードがクッションをひっくり返していた光太郎の頭に噛みついた。生半可な麻酔では止まらない彼の、一番の鎮静剤だった。
……前後の記憶が飛ぶという欠点はあるものの。

「私……まだお赤飯食べてないんですからね」

倒れた光太郎の頭に包帯を巻きながら、キャロは頬を赤らめたのだった。

終わり。

349 :Black短編:2008/04/01(火) 23:40:26 ID:3uBJ74yg
投下終了。こんなネタばかり思いつく私は頭を診てもらった方がいいのかもしれません。
さー本編書くぞー

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:44:54 ID:TVoMKeNl
一発にしても唐突だ――ッ!!(体全体で喜びながら)
いいぞー、もっとバイドを!!(馬鹿は発狂気味だった)

和みました。でも10歳じゃ子供はできないだろう、光太郎。

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:49:52 ID:WXdq3L85
>>350
できるらしいですよ?
未確認だけど前例があるとか無いとか

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:51:57 ID:a8Jov6+E
アメリカの小学生の女の子がホルモン増えすぎて妊娠したということはあったらしい

353 :Black短編:2008/04/01(火) 23:54:14 ID:3uBJ74yg
ああやめてそんな情報知ってしまったらまた横道にそれてヤバいもん書いてしまう!

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:57:30 ID:a8Jov6+E
避難投下スレにすでにやばいもの投下してるじゃないですか

355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:08:22 ID:aotk83rs
 GJ! 笑わせていただきました。
『光太郎さんは心配性』ですね。
 フリードを見て「おじいちゃんですよー」的なことを言い出さなかっただけ、アレよりはマシですけどw

356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:08:36 ID:496dAZx1
gj!

光太郎と聞くと悪をぶっ飛ばす探偵が真っ先に思い浮かぶ俺アルファ坊

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:10:02 ID:j3CBfBFo
GJ!光太郎落ち着けw

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:10:25 ID:dKWa0vzR
GJ!!
貴方の短編光太郎がショックを受けるたびに
脳内で、顔が漫画版から、てつおに変更されてしまいます

359 :Black短編:2008/04/02(水) 00:17:51 ID:tWqJDOVg
この光太郎の世界はキャロを中心に回ってるので、傷つけたりする奴はどいうもこいつも殺したいのです。

>>354
あれでもかなり自粛しましたよ。本気で書いたらもう鬼よ悪魔よと石投げられますからね。

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:21:10 ID:vKRluOu0
>>359
何を仰る、ここは一つ

“悪魔でも良いよ、悪魔らしい犯り方でクロスエロ犯らせてもらうから”

くらい言って、最高のロリータエロスを書くのが天の定めってヤツですぜ?

361 :Black短編:2008/04/02(水) 00:32:06 ID:tWqJDOVg
>>360
よっしゃ俺やってみるよ父ちゃん!!
………まあそれは後に回すとして、次はアグスタ編ですね。
内部のシーンが少ないからちょっと大変です。

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:44:26 ID:XbASiksi
>>350
汚いツラの大学パパ思い出した。

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:47:28 ID:P7CsrkDf
しゅーくんとその仲間達か

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 01:02:37 ID:wZvWs+M5
>>362
八歳と七歳の二人で作って生まれた時は九歳と八歳だったか。
新作まーだー?

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 01:50:50 ID:63ekHb3p
小学生を孕ませるって、伊藤誠の父親かよw

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 01:53:03 ID:97mpLrVi
あれはむしろ女の子の方から襲ってるがな

367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 02:20:36 ID:P7CsrkDf
半身不随をいい事にな(嘘)

368 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/02(水) 02:31:08 ID:LcEfrErr
マジ外道ですなー。流石エロゲ。

花見スレでシメに書かせて頂きました。
職人の方は<帰還イベント>をどうぞー。

え?柊主役じゃんって?気にしたら負けだ(馬鹿は逃走し始めた)

369 :リリカラー劇場:2008/04/02(水) 08:13:31 ID:6gZ5m0IF
職人の皆GJです。

六課編第1話投下します。

370 :リリカラー劇場:2008/04/02(水) 08:14:36 ID:6gZ5m0IF
ガンダム「へー、ここがなのは達の隊舎かぁ」

列車から場所を移し、機動六課のメンバーと再会したガンダム達は彼女らに隊舎へと案内してもらっていた。

はやて「そういえば皆がここに来んのは初めてやなぁ♪」
アレックス「綺麗な建物です〜」

フェイト「ありがとうアレックス」


たいていの場所を見回り、最後に隊舎のホールにたどりつくとMS達は新品ともいえる舎内を見回す。
だが、そこでガンダムはウィングゼロとがんたんくが先程からだまりこんでいることに気付く。
ガンダム「ん? さっきから静かだけどウィングとたんくどったの?」

がんたんく:あのねーきれいなたてものみてるとね(ジャキンっ)
ウィングゼロ「ドカンと一発いきたくなるんだ……良いか?」(スチャっ)
邪悪な笑みを浮かべながら低反動キャノンを動かすがんたんくと無表情で自爆スイッチを準備するとウイングゼロ。

ガンダム&なのは「Σダメダメダメー」
はやて「ええでー、機動六課の隊舎はアトミックバズーカをも防ぐから♪ってカリムが言ってた」
フェイト「え、ソレ初耳なんだけどι」
シャーリー「そんな話は聞いてま−−」
がんたんく:やったー♪
ウィングゼロ:いくぞ

ボウゥンッ!!ドッッカン!!

一同:わー
その日、機動六課の隊舎は火の海に包まれた。

聖王教会
カリム「あれウソなんだけどなぁ……」
きのこ雲が立ち上がる方向をカリムは紅茶を飲んでいた。

魔法少女リリカルなのはFullcolor'S 機動六課編 第1話




371 :リリカラー劇場:2008/04/02(水) 08:17:18 ID:6gZ5m0IF
瓦礫と化した隊舎……。そんな中にはボロボロとなったガンダム達とはやて達が呆然としていた。

はやて「誰や……誰がこんなことしたんや、私らの隊舎を!!」

なのは「すっとぼけんな」
ガンダム「元凶はほぼおまえだよ」

−−−−

ティアナ「い、いったい何があったの……」
スバル「わー、空が青いね♪」
エリオ「そ、そんな事言ってる場合じゃ」

キャロ「み、みんなの隊舎が……」

フェイト「はやて……この後はどうするの?」
ボロボロになりながらも笑顔を浮かべるフェイトにはやては苦笑いをしながら答える。

はやて「あ、あははは……ダンボールハウスで−−」
なのは&フェイト「はあぁ?」
スバル「あぁー、なのはさんとフェイトさんが鬼のような形相にっ!?」

はやて「ごめんなさいι」

−−−−

ヴァイス「でも、隊舎壊れちまって……どうするんです?」
リイン「そうですよι 寮まで粉々です。」

はやて「う〜んι」
腕を組み、皆が悩んでいるとそこにガンダムが声をかける。

ガンダム「オレ達の責任でもあるし、隊舎造ってみるよ」
たんく:ごめんなさーい
ウイングゼロ「すまん」

ヴィータ「でもよ、そんな簡単に出来るわけねーよ」
ガンダム「ふふふ、”れんぽー”の建設トニック舐めちゃこまるな♪
@言う間にできるぜ♪」
ゼータ「ちがうじゃないか……」

ダブルゼータ「ぜ、ゼータが」
ゼータプラス「珍しくツッコミを!?」

ゼータ「トニックは頭皮に使うんだ」
デスティニー「Σツッコムところそこかい!」
ガンキャノン(108)「それを言うならテクニックだろι」




372 :リリカラー劇場:2008/04/02(水) 08:25:33 ID:6gZ5m0IF
−−−−

そして……、ガンダム達の力によってまさに@言う間に隊舎が出来た。

なのは「す、すごい……0.1秒で出来るなんて……」
フェイト「ホントに建物だ……」

はやて「んー。でもなぁ……この造りどっかで見た事あるんやけどな。なんやろ……」

機動六課新隊舎を見上げる一同。
その造りは『凸』で……真ん中の建物上部に大きな時計があった。
マークII「ていうか……」
シャマル「学校じゃないコレ?」

ガンダム「あれ、こんなんじゃなかった?」
シグナム「全然違うぞι」

はやて「まあ、ええかぁ〜住めればええし」
デスティニー「Σいいのか?地図記号が『文』って表記されるんだぞ!」
はやて「『そこは『六』』やって〜♪」
なのは「そうだねぇ〜、でも誰のせいだろね〜」
はやて「ホント、ごめんなさいι 校長室の椅子一日座らせたるから勘弁して」
なのは「三日で。」
はやて「ふ、二日で勘弁して下さい……」

なのは「二日半と三種の神器、残り二つを渡すの……」
はやて「くっ、盾と旗もか。ええやろ、交渉成立や。」

デスティニー「くやしがんなよι」


−−−−

結局地球からホワイトベースを呼びよせ、それを仮の隊舎にすることにした。

アレックス「とりあえず空いてるお部屋に案内しますね♪」
フォワード4人がアレックスに連れられてホワイトベースの中を案内してもらっていた。

スバル「そういえばアレックス、シャアさん居ないね」
アレックス「はい、何やら用事があるらしくて」

ティアナ「用事?」
アレックス「詳しくは教えてくれなかったんですけど。来週あたりに機動六課にレリックで襲撃するからヨロシクって言ってました♪」
ティアナ「Σ待てーいっ!!」

エリオ「へー、しゅうげきかぁ〜……」
キャロ「しゅうげきですか〜」
スバル「お土産持ってきてくれるかなぁ〜。」
アレックス「そうですね〜♪」
ティアナ「あれ、今の言葉に疑問だらけなの私だけですか?」



373 :リリカラー劇場:2008/04/02(水) 08:31:08 ID:6gZ5m0IF
−−−−

一方、場所を移し。ここはホワイトベースの給湯室。

シグナム「お茶は確かここにあったと聞いたが……」
急須、人数分の湯呑みを用意したシグナムは戸棚を開けて茶っ葉を探していた。

???「何をしている?」

シグナム「ん、ああ。ストライクノワールか、お茶の葉を探しているのだが……知らないか?」

ノワール「ふふふ、知らないな。あんな20歳までに忘れないと死んじゃうような茶っ葉など!!」
シグナム「どんな紫かがみだソレは?」

…………

シグナム「そんな反応をするからには何処かへ隠したな?」

ノワール「心配しなくとも緑茶はあと3つある」
シグナム「何で3つしかない?」

ノワール「緑茶が3つだけに日本茶茶茶(にっぽんちゃちゃちゃ)! 『この寒いギャグを1時間以内に5人に言わないとお前は……死ぬ』」
シグナム「どんな呪いワードだ(怒)、さっさとお茶っ葉を出せ!」


−−−−
同時刻、ホワイトベース玄関?

ザク・フリッパー「よ、オレ。ザク・フリッパー!え、ボト○ズだって?ちげぇよ!(怒)
オレは今スカリエッチに頼まれて機動六課の社会科見学に紛れて建物や人の写真を撮りにきたんだ。
ザク強行偵察型はオレの弟さ♪さーて撮りまくるぞー♪」

フェイト「ねえ、さっきから声大きいよ♪」
背後からかけられた声にザク・フリッパーは冷や汗を垂らす。
何故か背中には固いものが押し付けられていた。

ザク・フリッパー「……えぇい、なら写真大賞のモデルにナレー!」
フェイト「え、えぇぇっ!?待ってポーズ取るから!って引っ掛からないから!」

ノリツッコミでフェイトはザク・フリッパーのカメラをバルディッシュで破壊してしまう。
辺りにはレンズが破壊されて散らばる。

ザク・フリッパー「オレのニコンがぁぁー」
フェイト「あ、ああぁっ!?ごめんなさい!」

ザク・フリッパー「ウッソでーす。ホントは『写るんで−−」
フェイト「全身のカメラ割ってあげよっか?(笑顔)」

ザク・フリッパー「ごめんなさいι」


続く。

374 :リリカラー劇場:2008/04/02(水) 08:31:56 ID:6gZ5m0IF
以上です。

ではではー

375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 11:01:11 ID:IcjJfq2x
GJ!
相変わらずニヤリとさせられる出来映えですねww
つーかカリム、嘘かいw

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 11:11:31 ID:bxNJn+uM
GJ!
最近になってこの世界観にはまってきた……。

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 16:53:17 ID:PaD2h3Ji
GJ!!です。
平和だなw

378 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/02(水) 17:23:48 ID:LcEfrErr
投下してもOKでしょうかー?闇王女、オヤジ提督反乱編です。

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 17:37:32 ID:vKRluOu0
さあ来い、一発でかいのをぶち込んでやれ!!!

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 17:38:05 ID:ixiqbXkW
>>378
闇王女きたあああああああ!
よっしゃこいやあああああああああ!!(もちつけ
支援させていただきますぜ旦那(笑)

381 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/02(水) 17:38:51 ID:LcEfrErr
OK!ぶち込むぜ(ビッグマグナム)

魔法少女リリカルなのは 闇の王女 第四章前編

 その日は何時もと少しだけ空気が違っていた。
僅かな差異。しかし、致命的な違い。
同僚の近代ベルカ式魔導師と談笑していると――不意に、サイレンが鳴り響いた。

『緊急警報!本局内部でクーデーターが発生、繰り返す、クーデターが発生!!』
吃驚して立ち止まる。

「なあ、クーデターってどういう―――」
「こういうことさ」
近代ベルカ式アームドデバイス――その刃がミッドチルダ式魔導師の腹に食い込んでいた。ぞぶり、という嫌な音。
「え……あ……」
呻き声一つあげずに血反吐を吐いて魔導師が崩れ落ちた。
同僚からの突然の凶刃に反応する間もなく息絶える。
手で祈るようにして、長剣型デバイスを持つ近代ベルカ式魔導師が言った。

「許しは請わない……全てはベルカ再興の為に」
既に同志達が活動を始めていた。あちこちで始まる『作戦』。同時進行の制圧作戦。
整備課で、実働部隊で、教導部隊で、兵器管理部で、同時刻にクーデターを起こし、本局のコントロールを一時的に奪う。それが、『作戦』の第一段階だった。

「Cに連絡を―――<虹>の確保はもうすぐだ、とな」
部下に呼びかける。
「はッ!全てはベルカ再興の為に!!」
防護服を展開――ベルカの民族衣装をかたどった騎士甲冑を身につけ、塵処理を行っていく。同胞の為には――如何なる汚れ仕事も買おうではないか。

念話――兵器管理部に潜入していた<蛇>からのものだ。
『こちら<蛇>。<虹>3発の奪取に成功した。これより予定通りXV級に積み込む、護衛頼んだ』
『わかった。守護騎士に気をつけろ。奴らもここにいる筈だ』
『了解。幸運を祈る』

これで『作戦』の第二段階は――終了だ。あとは己たちの役目を全うするのみ――。
ひとまず安堵の息をつきかけたとき、分厚い防護隔壁が突き破られた。

小柄な人影――真紅の騎士甲冑。鉄槌を構えた少女だ。
突然の乱入者に、何人かの騎士が武器を手に駆け寄るが――対応する暇もなく吹き飛ばされる。
その赤毛を揺らして、少女――否、騎士がこちらを睨みつけてきた。
凄まじい殺気に、身体が喜びで震える。

「何者……と聞く必要はなさそうだな、鉄槌の騎士ヴィータ殿。古代ベルカの騎士に会えるとは、恐悦至極」
「うるせえ!!テメエら、なにがしたくてこんなことしやがったッ!!」
ふん、と嗤い、余裕を持って答える――精一杯の演技。精々時間稼ぎをするとしよう。

「無論、全てはベルカ再興の為――他の守護騎士の皆さんは何処に?是非手合わせしたいものですな」
「テメエらを止める為に、やってるとこだ―――絶対許さねえ―――ッッ!!」
鉄槌のデバイスを握り締め、ヴィータが喚いた。

「グラーフアイゼン、カートリッジリロードッッ!!」
薬莢排出。
魔力がとんでもない勢いで集束して行き――鉄槌の打撃力を底上げした。

「そうだ、それでいいッ!騎士とはかくあるべきだッ!!」
「うるせええぇぇぇッ!!」

382 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/02(水) 17:40:38 ID:LcEfrErr
カトーリッジリロード。剣型デバイスに魔力を込め、前屈みに、姿勢を異常に低くして鉄槌の騎士に駆け寄る。
ざざざ、と足音。
異常極まる移動法にも、ヴィータは戸惑わない。どんな手があろうと、叩き潰すまで、だ。
「どぉおおおりゃあああぁぁッ!」
鉄槌が振りかぶられ―――男は笑った。狙い通りだ。

長剣が光り、一瞬ヴィータの視界を奪う。
「―――ちッ!!」
下段からすり上げられる剣閃がヴィータの騎士甲冑を『僅かに』切り裂いた。
必殺を回避された―――?
男が驚きながらもさらに切り下げんと構えたとき、鉄槌――グラーフアイゼンの一撃が男の胸を強打していた。
剣が宙を舞い、吹っ飛ばされ壁に叩きつけられる。
嘔吐。
反吐をぶちまけながら、ヴィータを見た。己の切っ先が切り裂いた騎士甲冑以外、損傷は見当たらない。

「何故……だ…」
ヴィータが、なめんな、と言い、
「あたしらベルカの騎士はな、暗闇でだって戦えんだッ!目潰しくらいでやれると思ってんじゃねえ」
き、と男を睨みつけた。

「流石はベルカの騎士……しかし大儀は我らにありッ!ミッドの犬と化した貴女方に未来など―――」
スイッチに指をかけ、押す。腹に巻きついたプラスチック爆薬に起爆信号が通り―――。

「ないッ!!」

閃光――――爆炎が、辺りを包み込んだ。

咄嗟に防御魔法を張り、持ちこたえたヴィータの眼に飛び込んできたのは――己以外生者無き地獄。
焔が地獄を形作り、人体は一つとして原型を留めていない。
肉の焼ける臭いに顔を顰めながら――ヴィータは叫んだ。

「何がしてえんだ、テメエらはぁぁ―――ッッ!!」

383 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/02(水) 17:43:42 ID:LcEfrErr
 同時刻、本局ドック内―――XV級大型次元航行艦『シーザー』ブリッジ。
非常警報が鳴り響く中、『シーザー』乗員は異常なほど冷静だった。
その中でも年配の、銀髪の、提督服を着た男――この船の最高責任者だ――ウルリッヒ提督は鷹揚に微笑んだ。

「時は来た、か。同志Cからの連絡は?」

「暗号通信です。<王の船上がる前、腐敗の都――天高くそびえる塔に裁きの雷を>だそうです」

一見すれば御伽噺の一節のような、不可思議な文章。だが、ウルリッヒは万事わかったというふうに頷き、艦の状態をチェックしていった。
「艦制御系及び機関部、オールグリーン。アルカンシェル、装着完了しました。何時でも発進可能です」
「僚艦はどうだ」
「同じく装着完了。全ての艦が、あとは決起を待つだけです」
通信。司令部からのものだ。

『こちら司令部!!『シーザー』何をしている?!アルカンシェルの装備許可は出していないぞ!!』
「……長きに渡り……我らベルカの民は虐げられてきた――聖王の復活した今こそ、変革のときなのですよ、司令」
『狂ったか、ウルリッヒ提督!!何を言っている?!』

提督帽を脱ぎ、深々と敬礼する。
「不肖、ウルリッヒ以下、我ら<ベルカ解放戦線>はこれより行動を開始するッ!!管理局の力及ばぬ楽園を、築き上げようではないか、諸君!!」
おお、と歓声が沸き、XV級を中心とする艦隊がドックから起動し始めた。
ハッチが閉じられていく。あくまで逃さないつもりか。なら―――。

「実力行使だ。主砲、撃て」
砲撃―――集束された魔力素が、破壊を呼び込んだ。ハッチが一瞬で崩壊し、戦艦一隻が通れるほどの穴が開いた。
轟、と音を立てて黒い船体が次元の海に躍り出た。
見れば、他にも複数の船がハッチを突き破り、『シーザー』に続いていた。
3発のアルカンシェルを強奪した艦隊は―――転移。索敵範囲外へと飛び去っていった。

384 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/02(水) 17:49:07 ID:LcEfrErr
クロノ・ハラオウンから通信が来た時、さしものマーティンも、年貢の納め時かと観念していた―――。
何せ自分は独断専行した挙句に三隻の戦艦を失わせてしまったのだ。
責任を取るのは当たり前だ――そう言おうとするとクロノがそれをモニターごしに手で制した。
既に壮年と言っていい年齢のマーティンに比べ、クロノは若い。今年で二十五歳だった筈だ。若々しい青年で優秀な提督だ、というもの以外に、
マーティンがクロノに抱いている感情は複雑なものがあった。
マーティンは艦長として船に乗る前に、クロノの父、クライド・ハラオウンによく面倒を見てもらっていたのだ。
21年前の事件で、クライドが殉職するまでは。
悲劇の英雄、クライド・ハラオウンの息子――というような馬鹿げた風評が、マーティンは冷えていないビールの次くらいに嫌いだった。
やつは自分でその地位についたのだ。それだけの実力がある。
親父は関係有るまい。そう思いつつも、3提督の手下として動く今のクロノのことは好きになれない。それが、マーティンの本音だった。

クロノが口を開いた。
「いや、提督、貴方にはやってもらいたいことがある。これから増援を六隻向かわせますので、それで対応して下さい」
「なんなんだ?それは。ハラオウン提督――どうなって――」
黒髪を揺らして、少しクロノが俯いた。そういうところ――真面目すぎるところは、本当にクライドそっくりだ。

「本局でウルリッヒ提督指揮下の艦隊がクーデターを起こした。彼らは多数の局員を殺害、アルカンシェルを3発を奪って逃走。
マーティン提督にはその追撃と――撃沈をお願いしたい」

そして――今現在、マーティン指揮下の『クーガー』を中心とした八隻の艦隊は、黒い船体で次元の海を航行していた。
3提督にいいように使われてるなあ、と思いながらも、指示をてきぱきと出していく。

「敵艦、捕らえました!!」
遠方の敵艦を捕捉したとき――通信が、飛び込んできた。
銀髪の、初老の男性。短く刈り上げた銀髪がきり、とした顔と相まって精悍な印象を与えた。
よく見慣れた、同僚の姿だ。

『久しぶりだな、マーティン。お前が追撃部隊とは――3提督も味な真似をしてくれる』
マーティンが問うた。

「何を考えている、ウルリッヒ。聖王がどうとか言ってたらしいが、よしんばそれが本当だったとしても、だ。
普通に考えれば連中―――質量兵器を使いたがってる馬鹿どもの傀儡であることぐらいわかるだろう」

ウルリッヒが重々しく頷いた。
『聖王という冠が重要なのだ。再びベルカを再興する為には、な。ベルカの民がどれだけかつての栄光を望んだことか――。今が、その時なのだ』

その言葉にマーティンが顔を歪ませた。
「馬鹿野郎がッ!」
『馬鹿は貴様だ、マーティン。その半身に誇り高きベルカの血が流れながら、何故我々の理想がわからん』

385 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/02(水) 17:51:20 ID:LcEfrErr
散々父から聞かされてきた騎士の誇り――理想と妄想の入り混じった吐き気のする代物。
狂気のように―――実際狂気だったのだろう――死の間際までうわ言のように言い続けていた<ベルカの再興>とやら。
本当に、最後まで、それは父のベルカ人としての誇りであり、願い――あるいは妄執か――だったのだろう。
残念ながら、自分はそんなもの持ち合わせちゃいないが。

「いちいち誇りとか言うんじゃねえ、口から糞がでそうだ」
『品の無い男だな、相変わらず』

眼を閉じ、溜息をついた。
「ふざけんじゃねえぞ。俺はな、騎士とか誇りなんざこれっぽっちも認めちゃいねえ。所詮御伽噺だよ、そんなもんは。
でもなあ、糞ったれな俺にもできることはある。人々を守るってことだ――あんたの言う理想なんかには微塵も興味が湧かないんだよッ!」

ウルリッヒは顔を強張らせ、相変わらず瞳に炎を燈しながらも、無表情にこちらを見つめてきた。
ふう、と息をはいた。諦めか失望か、それとも友と戦う運命に対するものか。
『道を違えたようだな。残念だ』
「ああ、俺もあんたともう酒が飲めなくて悲しいさ、ウルリッヒ。だが――お互いやるしかないんだろ?」
ウルリッヒが、その銀髪を幾本か揺らしながら、
『そうだな――ベルカの騎士として、貴様を討つぞ、マーティン。冥土で会おう』
獲物を狩ることを決めた猛獣のように、眼光を鋭くして言った。
それを鼻で笑いながら、会心の笑みで返してやる。
「抜かせ。負けてられないんでな、こっちも」
通信が切れた。

遠方の敵艦隊の一部が転進し、こちらに向けて艦首を向け始める。その数、四隻。XV級二隻とL級改二隻の、打撃力に優れた構成。
まだ遠い。ウルリッヒ指揮下の艦隊も、マーティン指揮下の艦隊も船種はほぼ同じだ。
つまり同等の技術を使われた兵装同士の戦いであり、その有効射程距離、及び破壊力も互いに知り尽くしている。
敵も味方も、最新鋭のXV級の防御能力まで知っているのだから始末におえない。

―――いや、敵にはこちらにはないものが一つ有った。

半径百数十キロメートルに在るものを殲滅する究極の魔導兵器にして、魔法文明の産んだ鬼子。
おそらくは、全次元でも屈指の破壊力を持つ兵装―――アルカンシェル。
クーデターに参加した兵器管理部の人間によって持ち出された、3発のアルカンシェル――それを、どこで使ってくるかが問題だった。
(何時使ってくるつもりだ、ウルリッヒ)
ウルリッヒはあれで慎重な性格だ―――切り札を易々とは使うまい。
この先の本局の追撃部隊――おそらくはこれが本命――を考えれば、軽率に使うのはあまりに危険だ。
だが、<ベルカ解放戦線>なる団体が、果たして穏便な策など取るのだろうか。

奴なら、どうする。
マーティンの頭脳が高速で計算を始める。
配置、戦力、性格、士気、全ての要素をフードプロセッサーにぶち込み、粉砕するイメージ。
導き出される答え――あまりにも異様。民間人の大量虐殺でしかない。
だが、ウルリッヒならやる。奴は必要ならなんでもする、そういう男だ。そして今――奴らは狂気に囚われている。
<ベルカの再興>という夢に。

「奴らは地上にどでかいのを落とすつもりだ!全艦、奴らをなんとしてでも止めろッ!アルカンシェルを―――」

思わず叫んでいた。

「撃たせるなッッ!!」

386 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/02(水) 17:56:41 ID:LcEfrErr
以上になります。

今回もなのはが出てきませんが、ヴィータを出したのでご容赦を。
この調子でヴォルケン全部だすぞー(多分)。

草壁の熱血クーデターぽいイベント起こせないものか、と画策した結果こうなりました。
灼熱の提督ことマーティンも頑張りますが、次回以降覚悟を決めたメインキャラクター達も動き始めます。
<ベルカ解放戦線>はエスコン0の影響受けてます。灰色の男たち的な存在です。
Cは・・・あの人、あやしげな教会の(以下略)

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 18:32:14 ID:to9pslwp
GJ!でした。

しかし潜入と蛇という単語を見ると彼を思い浮かべてしまう。

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 18:33:49 ID:Xe0lpg1y
性欲を持て余す・・・

389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 18:43:39 ID:PaD2h3Ji
GJ!!です。
教会の同志Cが暗躍ゥ!暗躍ゥ!!www
はやて達のことをどう思っているのかも気になりますw

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 18:55:06 ID:Y+ilVxRR
最近聖王教会が黒幕ってネタはやってるような気がする…

391 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/02(水) 18:58:39 ID:LcEfrErr
>>387
スネェェーク!!はい、モトネタそれですー。でも何でも食う彼ではありませんよー。
>>389
Cさんって絶対腹黒いタイプだとおも(シスターの襲撃)
>>390
かぶってたらすいません。ウロスがモトネタですし、そのせいかも。

392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 19:08:15 ID:KxTUSvya
GJ!

話題の蛇の性格自体はむしろアナベル・ガトー寄り……
……あー、小島Pが蛇のキャスト決める時、ガトーの影響で大塚サンを選んだって話思い出したw

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 19:25:35 ID:Xe0lpg1y
しかしベルカ再興とかベルカ解放戦線とか言われるとAC0が真っ先に思い浮かぶな

394 :ゲッターロボ昴 ◆J7qCZtZxmc :2008/04/02(水) 19:34:16 ID:LcEfrErr
>>392
確かに。たいへんろくでもないことを計画してるのも一緒ですしね。
>>393
どうしてベルカって地名が一緒なのか――アンサイクロペディアでしらべ(死んだ)

395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 19:50:58 ID:Xe0lpg1y
ベルカ魔法軍とかw

でも0083の主役はガトーだよな。ベジータじゃなく

396 :魔装機神  ◆Gil/cpaI0w :2008/04/02(水) 20:02:48 ID:qk5gFOT2
GJでした。
ところで、9時から漢の祭典を投下してもよろしいでしょうか?

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 20:02:59 ID:PaD2h3Ji
もう少ししたら、ウロス発、聖王教会神父部隊の出番がきそうだw
ウロスに行くか。


398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 20:03:16 ID:LcEfrErr
どうぞー。

399 :魔装機神  ◆Gil/cpaI0w :2008/04/02(水) 21:13:28 ID:qk5gFOT2
そろそろ投下したいのですがよろしいでしょうか?

400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 21:16:23 ID:ixiqbXkW
>>399
バッチこい!

401 :魔装機神  ◆Gil/cpaI0w :2008/04/02(水) 21:18:30 ID:qk5gFOT2
それでは投下します

FLAME OF SHADOW STS 29

「まさか、お前にそこまでの覚悟があろうとは……」
う〜む、とガマはヨアヒムの言葉を聞き、成長したなと頷く。
まさか、あれを受ける気になったとは……
このガマ、こんなに嬉しく思った日は初めてだ。
「ちょ、ちょっと何よ!そのいかにも気持ち悪そうな名前は!」
そこへ、ティアナが最もな突っ込みを入れる。
なんなのか、その漢祭りと言うものは……
「最強のレスラーになるために行う、地獄の試練だっち!」
「そ……そうなんだ」
力説するヨアヒムに、そ……そうなんだ、とギンガも苦笑いで頷く。
正直な話、あまりついていけない。
「漢祭り……そう、漢祭りっ!!」
その時、突然ガマが叫びだし、おわ!と全員が驚いて彼を見る。
「今まで星の数ほどのレスラーが挑戦し、文字どおり星となって消えていった。(バァン〔カメラアップ〕)
肉体を極限まで酷使した後、(バァン〔カメラアップ〕)精神を極限まで試される!!
この祭りを生き延びた者こそ、このガマの後継者」
ガマはヨアヒムを鋭い目で睨みつける。
その目はもはや師はない。
自分が超えるべき存在、そして最大の敵、グラン・ガマであった。
「だが、負けたときの覚悟は出来ているな?敗者にかける情けはない!!
負ければ恐ろしい洗礼を受け、選手生命どころか、男の尊厳すらも失うことになる」
ガマの男祭りの内容に、ごくりとヨアヒムはつばを飲み、後ずさる。
それほどまでにすさまじいものなのか……
「その時はヨアヒムよ、お前でも容赦はせんぞ!!」
最後にビシッとヨアヒムを指差す。
未だに彼は気付かないが、周りにいる観客はすこしずつだが増えていった。
「俺は……」
ヨアヒムは震えながらも自分の手を見る。
思い起こされるのは今までの鍛錬、そして仲間達との旅。
今までの事を思い出し、ヨアヒムは拳を作る。
「俺は……俺はまけないだっち!俺はやり遂げるだっち!!」
その意を決したヨアヒムの顔を見て、よく言った……とヨアヒムは感銘を覚える。
「それでこそ我が愛弟子!!」
それと同時に、ガマは飛び上がりリングを上に立つ。
「はあぁーーーー!!ふんっ!ふんっ!」
その時、ヨアヒムは奇怪な踊りを踊る。
「オウ、イェーー!!」
その時だった。
突然地面がゆれだしたのだ。
「な、何だあ、地震か!?」
烈火はそういいながら目を見るが、その瞬間ありない光景が映ったのだ。
い、今からありのまま起こったことを話す。
……リングからリングが生えた。
ズドン、ズドンと勢いよくリングの下からまた別のリングが生えてきて、だんだんと高さを上げていき、あっというまに100階分の高さになった。
「…さあ、漢祭りの舞台となる、神聖なるリングの塔が完成したぁ!
頂上まであがってこい!!私はここで、まっている、ぞっ!!」
「わかっただっち!!」
周囲が未だに唖然とする中、ヨアヒムはさっとリングへと駆け上る。
「全く、やっぱいかなきゃなんねえか……」
ため息を付きながらもウルもヨアヒムの後に続く。

402 :魔装機神  ◆Gil/cpaI0w :2008/04/02(水) 21:20:09 ID:qk5gFOT2
FLAME OF SHADOW STS 29

「まさか、お前にそこまでの覚悟があろうとは……」
う〜む、とガマはヨアヒムの言葉を聞き、成長したなと頷く。
まさか、あれを受ける気になったとは……
このガマ、こんなに嬉しく思った日は初めてだ。
「ちょ、ちょっと何よ!そのいかにも気持ち悪そうな名前は!」
そこへ、ティアナが最もな突っ込みを入れる。
なんなのか、その漢祭りと言うものは……
「最強のレスラーになるために行う、地獄の試練だっち!」
「そ……そうなんだ」
力説するヨアヒムに、そ……そうなんだ、とギンガも苦笑いで頷く。
正直な話、あまりついていけない。
「漢祭り……そう、漢祭りっ!!」
その時、突然ガマが叫びだし、おわ!と全員が驚いて彼を見る。
「今まで星の数ほどのレスラーが挑戦し、文字どおり星となって消えていった。(バァン〔カメラアップ〕)
肉体を極限まで酷使した後、(バァン〔カメラアップ〕)精神を極限まで試される!!
この祭りを生き延びた者こそ、このガマの後継者」
ガマはヨアヒムを鋭い目で睨みつける。
その目はもはや師はない。
自分が超えるべき存在、そして最大の敵、グラン・ガマであった。
「だが、負けたときの覚悟は出来ているな?敗者にかける情けはない!!
負ければ恐ろしい洗礼を受け、選手生命どころか、男の尊厳すらも失うことになる」
ガマの男祭りの内容に、ごくりとヨアヒムはつばを飲み、後ずさる。
それほどまでにすさまじいものなのか……
「その時はヨアヒムよ、お前でも容赦はせんぞ!!」
最後にビシッとヨアヒムを指差す。
未だに彼は気付かないが、周りにいる観客はすこしずつだが増えていった。
「俺は……」
ヨアヒムは震えながらも自分の手を見る。
思い起こされるのは今までの鍛錬、そして仲間達との旅。
今までの事を思い出し、ヨアヒムは拳を作る。
「俺は……俺はまけないだっち!俺はやり遂げるだっち!!」
その意を決したヨアヒムの顔を見て、よく言った……とヨアヒムは感銘を覚える。
「それでこそ我が愛弟子!!」
それと同時に、ガマは飛び上がりリングを上に立つ。
「はあぁーーーー!!ふんっ!ふんっ!」
その時、ヨアヒムは奇怪な踊りを踊る。
「オウ、イェーー!!」
その時だった。
突然地面がゆれだしたのだ。
「な、何だあ、地震か!?」
烈火はそういいながら目を見るが、その瞬間ありない光景が映ったのだ。
い、今からありのまま起こったことを話す。
……リングからリングが生えた。
ズドン、ズドンと勢いよくリングの下からまた別のリングが生えてきて、だんだんと高さを上げていき、あっというまに100階分の高さになった。
「…さあ、漢祭りの舞台となる、神聖なるリングの塔が完成したぁ!
頂上まであがってこい!!私はここで、まっている、ぞっ!!」
「わかっただっち!!」
周囲が未だに唖然とする中、ヨアヒムはさっとリングへと駆け上る。
「全く、やっぱいかなきゃなんねえか……」
ため息を付きながらもウルもヨアヒムの後に続く。
「ま、興味本位で行ってみっか」
「え!?烈火君もいくの?」
「まあ、ヒマだしな……いくぞ姫」
「あ、うん……」

403 :魔装機神  ◆Gil/cpaI0w :2008/04/02(水) 21:21:02 ID:qk5gFOT2
そういって烈火も駆け出し、それに続くように柳と小金井も後に続く。
「やっぱり、私達もいかなきゃいけないわけ?」
「多分……」
「はあ、しょうがないわねえ」
そして、最後にティアナたち機動六課のメンバーも続いていった。
そんな光景を、リングの裏からある男が見ていた。
男の姿はどこか工事をしているのかつなぎを着ていて、駆け上がっていく戦士達を見上げていた。
「やあ、君があの有名なAか?」
そこに、アル一人の男がやってきた。
今は私服を着ているが、紫色が特徴は髪の毛でわかるとおり、彼は広域銃犯罪者、ジェイル・スカリエッティだった。
「なんだいお前は、なかなかいい男みたいだが……」
そう言って、Aと言う男はまじまじとスカリエッティを見る。
噂どおりか、とスカリエッティは少々微妙な笑みを浮かべる。
「どうだい、私と一緒に来ないか、少々先になると思うが、中々いい男たちが来る予定なのだが……」
スカリエッティの言葉に、へえ……と興味心身にAは彼を見る。
「いきなり現れた中々の男に、いい男たちがくるか……いいじゃない、手を貸すよ」
助かるよ、とスカリエッティは笑みを浮かべる。
「じゃあ、また後日にここに来るよ、阿部高和」
そういったと、スカリエッティはあの神聖なるリングの塔を見る。
「ところであれは?」
「男たちの最大の試練さ」
そうか、といって、スカリエッティはこの場を去っていった。

「な、なんなのよあれ……あれっていいの!?審査とか問題ない!?」
ここはリングの塔1階。
早速ティアナは赤尾を赤くし、頭を抱えながらつぶやく。
ティアナをはじめ、女性陣全員が顔を赤くし、男性は唖然としている。
漢祭りの最初の階にて、早くもウル達は唖然とした。
「漢(おとこ)の肉が成すマット。
漢(おとこ)の汗が成すロープ。
漢(おとこ)の血が成す4つのポスト。
ここは漢祭りの聖なる神輿(みこし)、リングの塔だコケーッ!」
彼らの目に前にいたのは、来ているものはふんどしとターパンで、何故かその上にカレーライスを乗せているものだった。
それと、胸にも甘口とかかれてある。
「漢祭り、想像を絶する祭りだら……」
「いや、既に祭りって呼べるのか、これ……」
その光景は、ふんどし一丁で恥ずかしいを超えて、もはや言葉に表せない。
「ありえない、超正統派超大作RPGと超正統派王道魔法少女アニメ、そして超正統派王道少年漫画のクロスSSとしてこれは絶対ありえない」
ウルはわなわなと震えながら言葉を漏らす。
なんなのだあの奇天烈な奴等は……
「ここでルールの説明をするコケ!
ルールは簡単だコケ!
ガマ様に会いたくば、我等漢祭り実行委員会を倒していけ!」
ただし!と何か特別ルールがあるようだ。
もう委員会でも何でもいいから早く始めてくれ、とウルはため息を付く。
「祭りにはわれらと同じ員数しか参加できないコ…!!」
だが、位階の受付である鳥伽哩漢(とりカリーおとこ)・甘口(受付)が最後の言葉を言い終える目に、ギンガが容赦なくその顔面にナックルを装着した拳を叩き込んだ。

404 :魔装機神  ◆Gil/cpaI0w :2008/04/02(水) 21:24:42 ID:qk5gFOT2
あ…が……と崩れていく鳥伽哩漢を見て、ふぅと一息つくギンガ。
「さあ、早く行きましょ」
すっきりとした笑顔でそう言って、ギンガは先に上がっていく。
その後はある意味悲惨なものだった。
とりあえずヨアヒムの試練なので、一人のときはヨアヒムが戦うが、二人以上のときはギンガとティアナが参加し、伽哩漢達を瞬殺していく。
他のメンバーよりもこの二人はさっさとこの祭りを終わらせたいのだろう。
しかし、この伽哩漢たちはある意味危ない人たちばかりである。
その猥褻物陳列罪で摘発できそうな服装もそうだが、何より……
「チキンライダー一号、チキンライダー二号!力と技のダブルタイフーンだコケーッ!」
「チキトとチキミの合体攻撃!チキトラマンエース、参上コケー!」
「コッコ!チキイーグル!チキシャーク!チキバイザー!三人揃って、辛口戦隊チキバルカン!」
「怪傑ブヒィット!」「ワン!ツー!ブヒー!辛口人間カレイダー!!」
「我等、伽哩ンボーマン!!死ねブヒッ!」
「ああああ……アマイゾォォォォォンッ!ブヒッ!」

ティアナ「いつまで続くのよこれ……」
ウル「多分、作者がシャドハ本編の漢祭りで実際にネタってわかったものだと思う。ネットとかで調べたから多いはずだからなあ」
ティアナ「あ、そう……」

これより続き
「わが身既にルーなり…わが腹既に空なり…天馬撲滅モ〜ッ!」
「よよよい、よよよい、よよよい、よいっ!ぽん!めでてええモっ!!」
「世の顔忘れたモ?さあ、上様と呼べモ〜!」
「ご下命いかにても果たすモ。死して屍拾う者なしモ〜ッ!!」
「おめえさんの悪事は、この伽哩吹雪が、全部お見通しなんでい!ああ!?」
「てめたっちゃ人間じゃねえっ!たたっけってやるっ!モーッ!」
「ひとーつ、人の世の…ふたーつ、不埒な客の、退治してくれよう伽哩太郎、モ〜ッ!」
「ここにおわす方を、どなたと心得るモ!?先の副会長、伽哩辛口公なるモ〜ッ!!」
「もうネタ切れだブヒ!」

ティアナ「ようやくおわったわね……」
ウル「ああ、長かった……」

と、わけのわからないパロディ(それも昭和テイストあふれる特撮物と時代劇ばかり)がヨアヒムたちをを襲う。
だが仲間達は次々と現れる祭りの刺客、伽哩漢達と戦った。
汗を流し傷つきながらも、ヨアヒムを漢にするために……
そして……

リングの塔、93階

「ええ!?原作以上にはしょられてない!?もう個人戦!?」
いや……既に元ネタとかで紹介していますから……
まあ、ウルの絶叫はほうっておいて、またもや目の前には伽哩漢がいた。
「アハハ、アハハ、よくここまで来たね!ここから上にはいかせないぞー!」
アハハ、と伽哩の王子が立ちはだかる。
「……」
しかし、その前にティアナが立つ。
「さっさと先に行きなさい。そしてさっさと終わらせて」
ティアナの静かな言葉にウムと頷いてヨアヒムは先に進む。
ティアナはゆっくりとクロスミラージュのカートリッジを交換し、戦闘準備に入る。
「お嬢さんが相手か。でも手加減はし(ダン!)……」
伽哩の王子がしゃべり終える前に、ティアナはクロスミラージュを発砲させる。
「ごめんなさい、今ちょっと怒り気味で、痛かったらごめん」
そうつぶやき、ティアナはクロスミラージュを構え、魔力を貯める。
「くらいなさい!新必殺、グラビティボンバー!!」
豪祝された魔力を発射されると、それは迷いなく伽哩の王子に直撃し、大きな爆発を起こす。
「もう、いや……」
そういって、ティアナは情けなく涙を流しながらがっくりと座り込む。

405 :魔装機神  ◆Gil/cpaI0w :2008/04/02(水) 21:27:13 ID:qk5gFOT2
「もう、いや……」
そういって、ティアナは情けなく涙を流しながらがっくりと座り込む。
なんで、自分はこんなところにいたのだろうか……
だが、今はそんなことを考えるのはもういやだ。
とにかく今はただくず落ち、その場に倒れる。
もう限界だ(精神ダメージ的な意味で)
「絶対に上には行かないんだから……もう…最悪……」

その後も、ヨアヒムを最上階に連れて行くため、仲間達は伽哩漢と戦っていくのだが、分量の問題につき今回は割合させていただく。
「はあ、はあ」
無事に100回まで上り詰めたヨアヒムだが、既に体力の限界なのか、息を荒げる。
この漢祭り、予想以上の試練だった。
「はぁ…はあ…ようやく最上階かよ」
「全くだ……はぁ…ティアナとギンガは……帰ったのか?」
「みたいだな……っていうか、何で僕達ここにいるんだろ?」
「さあ……イベント上しかたなく、なんじゃないでしょうか…」
と、ヨアヒムと共に上ってきたウル、烈火、柳、小金井、エリオキャロも呆れながら座り込む。
正直、何でここまで付き合ってしまったのだろう……
「よくぞ、たどり着いた。この頂上こそ真の決闘広場!」
そして、彼他の前に立っているのは、彼らに背を向けてたっているガマであった。
「師匠!?」
「師匠などではない!」
はあ?と全員はヨアヒムを見る。
後と姿だが、誰がどう見てもその姿はヨアヒムの師匠、グラン・ガマである。
その時、ばっと振り向き彼はヨアヒムの方を見る。
「私の名は、グラン・はてな?この漢祭りのチャンピョンだ!」
「グラン、はて…な?……」
そこには?マークをつけた彼の姿が。
まさかの展開に、ヨアヒムもは?と彼を見る。
「わ、わかっただら、グラン・はてなっ!!」
そして何とか我を取り戻し、ビシッと彼を指差す。
「「は、はてにゃ?」」
?マークをつけて、柳とキャロは彼を見る。
「ノイローゼなんだよ、絶対……」
「ああ、間違いない」
がくがく、と烈火とウルはあ恐ろしげに彼を見る。
「さあ、いくぞ!!」
「その前に、一ついいだらか?」
最終試合のゴングがなる前に、ヨアヒムはたんまを使った。
試合の前に、どうしても確認したいことがあったのだ。
「まけたときの洗礼と言うのは、一体どんなものだっちか?」
そう、敗者にはすさまじい洗礼を受けるといっていた。
それは一体なんなのか……
「はーっはっは!もう負けたときの事を考えているのか……」
そう言って前に進み出たときだった。
「はい」
ふと、小金井が手を上げたので、なんだ?とガマは小金井を見る。
「僕もちょっと知りたんだけど」
「小金井、お前勇気あるな……」
勇気を持って手を上げる小金井に、烈火が賞賛の言葉を送る。
自分ではまず手を上げる勇気はない。

406 :魔装機神  ◆Gil/cpaI0w :2008/04/02(水) 21:30:10 ID:qk5gFOT2
「ふぅむ…ならば教えやろう」
そう言って、ヨアヒムは全員を睨みつける。
はたして、その洗礼とは……
「漢祭りに敗れた者は、罰として、背後から身体に1本、筋を通されるのだ!!」
その内容に、子供達は?と首を傾げるが、烈火、としてウルはその内容がわかり、ま、まさか……と後ずさり、わなわなと震える。
そんな、そんなおぞましい光景があってたまるものか……
もうこの世の尾張かのよう唖然とする二人。
そんな二人を??と一同は見る。
だが、ガマはそのとおり、と腕を組む。
「グラン・はてな?あんたが勝ったら!?」
とりあえず尋ねるヨアヒムだが……
「××××(パキューンッ!)」
そのガマの堪えに、一同は凍り付いてしまう。
「烈火兄ちゃん、××××ってなに?」
子供の好奇心ゆえか、小金井が烈火に××××の事を尋ねる。
「お前にはまだ早い……」
がたがたと震える烈火。そしてその意味を理解して顔を真っ赤にしている柳を見て、小金井はこれ以上何も言わなかった。
「俺が勝ったら!?」
さすがのこたえにヨアヒムも驚いたが、一応自分が勝った場合も尋ねる。
「パキューンッ!パキューンッ!」
だが、それはある意味予想していた答えだった。
「あの……烈火さん、これが男同士の尊厳をかけた決闘なんですか?」
まだ純真な、なにも知らないエリオは普通に尋ねてきて、ちがう……と烈火は首を横に振る・
何か……フェイトに申し訳なくなってきてしまった。
純真な子供が少し穢れたような……そんな気がするのだ。
「ヤだ…そんなのヤだ……」
「どっちもヤだ、絶対……」
ウルと烈火はがたがたと振るえて後ずさる。
こんな、こんなおぞましい事……絶対にしたくない。
「さあ、問答は終わりにするぞ。後は汗が結果をたたき出してくれよう」
バシン!と胸を打つガマに、ヨアヒムは後ずさる。
まさか、このようなことがあるなどとは……
おう!といったはいいものの、ヨアヒムの足は自然と後ずさってしまう。
「ふふふ、怖気づいたか?」
そして、ヨアヒムにはいつの間にかコーナーに接触し、もう後がなくなってしまった。
それがきっかけとなり、ヨアヒムは例の、グラン・パピヨンの仮面を取り、いつものように顔につける。
「たとえ、この身が滅ぼうと、正義を貫く、このこぶし!」
そこには、先ほどのおびえていたヨアヒムの姿はなく、ただ一人の漢が立っていた。
その名はグラン・パピヨン。
「命を燃やし、試練をとげて!守ってみせるぜ純潔をっ!」
シャキーン、と何故か思いっきり尻に力を入れるヨアヒム。
「正義の使者、グラン・パピヨン。今宵も華麗に、参上だっち!!」
シャキン!と決めポーズをとり、戦う準備は万全のヨアヒム。
「いくぞーーーーーっ!!はぁん!!」
そして、その後行われたのは、漢二人の、プライドをかけた熱き戦いであった。
お互いの拳が、汗が交錯しあい、お互いの肌が触れ合い、筋肉がきしむ。
そして……

407 :魔装機神  ◆Gil/cpaI0w :2008/04/02(水) 21:34:00 ID:qk5gFOT2
「はぁ……はぁ……」
お互い息が切れ、へとへとになってお互いを見つめている。
結果は……
「いい感じだー!」
そう言って、ヨアヒムは夕日を見る。
その目はすがすがしいものであった。
「まさか、長い間守ってきた王者の坐を、こんな気持ちで譲る事ができるとは……」
「し、師匠……」
そう、ヨアヒムは勝ったのだ。
この長く苦しい試練に耐え、真なる漢となったのだ。
「これを、お前にたくそう、はてな?の仮面だ」
「はてな?の仮面」
ヨアヒムはガマから?の仮面を受け取る。
これが、真の漢の証……
「今日からお前が、真の勇者、グラン・はてな?となるのだ」
「俺が、グラン・はてな?……」
これから、自分がグランはてな?を受け継いでいく。
その証が、このはてな?の仮面。
だが、真の恐怖はここから始まるのだった。
「さあ!肉体の試練を乗り越えた次は、精神の試練だ!」
「へ?」
そのとき、突然ガシッとヨアヒムの両肩を掴むヨアヒム。
そう、これからが本番といてもいい。
「二人の愛の力で、漢祭りの仕上げといこうではないか!!」
さあ、がつーん、とガマはヨアヒムを押し倒す。
これを見たウルと烈火は、はっとして即座に行動に出た。
こんなの、女子供に見せるわけにはいかない。
「小金井!早く下の階に飛び降りろ!」
「え!?なんで?」
「いいから早く!」
そう言って、烈火は柳をさっと抱きよせる。
柳は顔を真っ赤にするが、それを無視してさっと95階ぐらいに飛び降り、小金井も後に続く。
「こりゃ、忙しいな!」
つづいて、ウルもエリオとキャロを抱えて飛び降りる。
これから行われる光景に、子供達に見せるわけにはいかない。
「ど、どうしたの?いきなり上から降ってきて……」
その95階には、ティアナと同じ理由で上に上がってこなかったギンガがいたのだ。
「いや、僕たちもよく分からないんです……」
売るに抱えられたままエリオははした時だった。
「アッーーーーーーーーーーーー!!」
「ぬああぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
漢二人の甘美なる絶叫が響いた。
「な、なに?」
全く事情を知らないギンガは一体何が起こったんかウルを見る。
「バカだよ、バカをやったんだよ……」
そう言って、烈火とウルは天高く上を見上げるのだった。
こうして、漢達の絶叫によって、今回の漢祭りは無事に終わり、こうしてまた立派な漢が一人増えていった。

408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 21:36:14 ID:5v+rARzU
支援

409 :魔装機神  ◆Gil/cpaI0w :2008/04/02(水) 21:36:33 ID:qk5gFOT2
おまけ

「あの、フェイトさん……」
無事に漢祭りも終了し、一同はアースラへと帰還した。
その後、エリオとキャロはフェイトの元へと向かった。
「ふたりとも、どうしたの?」
フェイトは二人は神妙な表情で尋ねてきて?と首をかしげる。
「あの、ちょっと聞きたいことがあるんですけど……」
「聞きたいこと?」
何?とフェイトは尋ねるのだが……
「あの……××××(バキューン)と××××××××(バキューン、バキューン)って、どういう意味なんですか?」
「……へ?」
キャロの言葉の瞬間、自分の時間が止まったが。脳はせわしなく回っていた。
(お、落ちいついて私。そう、落ち着かなきゃ)
全く落ち着いていない頭で、必死にフェイトは思考を巡らせる。
一体、この子達に何があったのか……
「実は……」
と、エリオが何故そんなとてつもない言葉を知ったのかを話すと、フェイトはもう頭がくらくらして倒れそうになる。
何でついて行かせたんだろう、私……
「それで、何かウルと烈火さんが急いで逃げて……」
おそらく、そのことお察した二人は、子供達に危ない言葉を知る前に逃げたのだろう。
フェイトは二人の行動に、素直に感謝の言葉を送った。
次の日、フェイトは二人を何とか的とにあしらい、ガマの元へ向かい1日中彼と戦い続けたとか……
フェイトは本当に全力で戦ったのだが、結局勝敗はつかなかった。
ガマ、恐るべし。

410 :魔装機神  ◆Gil/cpaI0w :2008/04/02(水) 21:40:50 ID:qk5gFOT2
これにて投下終了。
29というより、どちらかよいえば28,5話っぽい感じになってしまいました。
内容をどうするか悩んだ結果、結局原作どおりになってしまった。
さらにアナスタシア役の人も見つからず、結局困難ロノになってしまいました。
最後に、重複して投下した事をおお詫びいたします

411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 22:23:50 ID:DUXl8KjH
投下乙ですw

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:02:28 ID:ZSK8FsS6
や、やっと追い付いた・・・・・全職人方GJ!!!

>>剣心氏
<赤報隊は今でも悪>
あれ?何か昔に名誉回復運動っぽいのがありませんでしたっけ?少なくとも隊長は後に叙勲されたような・・・・・ってベースが剣心なんだから関係ないか。いや、つまらない戯れ言でした

413 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/02(水) 23:25:25 ID:MqGQdRnA
なんだかスレに元気がないな……何て言う心配を他所に私は投下しますぞw
とりあえず『キャロがモンハンの竜を召喚したようです』のシリーズを。
皆さんの反応を見つつ、十二時辺りからの予約でよろしく。

414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:26:44 ID:8e+h6sBQ
報告―――別のしたらばで、『本音で語るスレ』が復活しました。

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6442/1207144996/


415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:29:46 ID:glzDfH5K
HAHAHA!
全力で支援するぜ?


416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:37:08 ID:ZlC0ZxnP
待ってました、支援します!

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:40:31 ID:vKRluOu0
よっしゃあああぁぁっ!! カモンベイビー!!!

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:46:26 ID:CKTfS54H
ドロー! 支援カード発動!

419 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/02(水) 23:48:04 ID:MqGQdRnA
スマンがキャバクラのほうじゃないぞ? 
そして何だかやたら長くなった。あとオリジナル要素満載な気もする。
ついでにキャロまでキャラがぶれ始めたような気も……因みにこの前のフルフルとは関係ないっす。
ただ同じくモンハンの竜が出るってだけよん?

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:51:34 ID:vKRluOu0
俺‥‥あなたの書くSSならどんなモノでも受け入れるよ‥‥‥だから遠慮なくここ(クロススレ)にそのでっかいのをぶち込んでくれ

421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:53:18 ID:wsOUM2Lt
安心してくれ、あなたが書くSSなら何でも大歓迎さ

422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:56:40 ID:PaD2h3Ji
支援、もしや、四本の角編かなw


423 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 00:02:40 ID:p2pjQJLB
『四本の角』って知っているかい? モンスターの名前? 確かにらしいが、そうじゃないんだ。
コイツはある魔道師の二つ名なんだよ。聞いた事がないって? まぁ、アンタみたいなお行儀の良い管理局員には縁が無い奴だ。
奴は管理世界でも紛争が続いているような世界で仕事をしてる。いわゆる傭兵って奴だ。
そうだろ、お前も思うよな? 『腕が良いなら何処でも仕事ができるだろう?』って。
でも出来ないんだよ。アイツは『手加減』をしらねえからさ……『非殺傷設定』だって!?
ハッハッハ! そんな器用なことが出来るんならあの腕前だ。とっくにお前さんの同僚になってるさ。
四本の角を市街地で使ったら成果1に対して10の残骸と死傷者を出すぜ? 
だからアイツは人がゴミくらいの価値しかなくて、碌な建物なんてない場所でしか仕事をしないんだ。
そうとも、お察しの通りさ。片足を潰して魔道師引退させてくれたのは四本の角さ。


―ある元傭兵魔道師の供述―



424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:03:38 ID:Iy+VZG6z
し え ん

425 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 00:03:44 ID:p2pjQJLB
「で? その四本の角っちゅう凶悪な魔道師がクラナガン入りすると?」

「そういう事。本局調査部の情報だから信じて良いよ」

八神はやて一等陸尉はクラナガンに程近い次元航行船発着港湾、略して『次港』のターミナルで、とある旅客船の到着を待っていた。
隣に立つ飄々としたイケメンはヴェロッサ・アコース捜査官である。

「確かにソレは宜しくない事態やけど、地上本部に黙って動く理由はあるん?」

「どうやら四本の角を呼び出したのが地上本部、しかも上層部が秘密裏にらしい」

「っ! なるほど……」

二つ名と危険な性質のみが伝えられる魔道師を地上本部が極秘裏に呼び出す。確かに何か有りそうな匂いがプンプンする。
若いながらも色々と積みたくない経験も多大に積んでいる二人としては無視できない内容だった。

「その為に地上本部が手配したのがもうすぐ到着する『CDT クラナガン次元輸送』の37便と言うわけだ。
 ちなみにこれが乗客名簿だよ」

「本当に抜け目ないな〜ロッサは」

はやては手渡された資料をペラペラと捲る。そこには魔道師である可能性を持つ人物に印が着けられていた。
推測は至って簡単。デバイスは基本的に手荷物扱いで次元航行船には持ち込めない。テロの可能性があるからだ。
故にデバイスは乗船時に預け、下船時に返却される。その預かり証が添付されている人物が魔道師、強いては四本の角である可能性が高いと言う事になる。

「けど四本の角を見つけてもこっちは勤務時間外や。緊急性を要する事もない。何も出来ないとおもうんやけど?」

「もちろんその通り。僕はただ見てみたいだけなんだ。監察官としてではなく、一個人として。
 管理局の意向の及ばない場所に存在する強者の姿って奴をさ」

任務もヘラヘラしながらこなすくせにこんな時だけ真面目な顔をする友人に、はやては大きくため息を吐く。
だがそれが嫌いと言うわけではない。それすらも好ましく思えてしまうのがこの男の魅力だった。

「ほんまに物好きやな。でも私を呼び出したのはどうしてなん?」

「う〜ん、好奇心を満たすのと同時に君と次湾デートと洒落込もうかと思ってさ」

次元航行船を降りてきた者が最初に通る税関、その向かいにあるカフェにて二人は座す。
身を包むのは何処にでもあるお互いの私服であり、間にはカップが湯気を立てていた。
傍から見れば何処にでもいるカップルが、搭乗する便を待っているように見える普通の光景。
だがそれも一つのアナウンスにより劇的な変化を生む。微笑み合っていた二人の目に一気に鋭くなる。
ターゲットのご到着を知らせるアナウンス。彼らの目の前の窓口へ船から降りてきた人々が順に列を作り始めた。




426 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 00:05:02 ID:p2pjQJLB
「あの船に乗っていた魔道師は3人や」

束から取り出された3枚の書類。それぞれ顔写真とある程度の個人情報、デバイスの特別預かり書が添付されていた。

「さっそく一人目だ」

まずは金髪にサングラス、スーツとコートに身を包んだキャリアウーマン。
確かに仕事は出来そうだが埃っぽい紛争メインに仕事をしているように見えない。

「う〜ん、ちょっと違うかな。名前は……リニス?」

はやてはもう一度写真に目を落とす……趣味の悪いネクタイ。黒地に派手な黄色の稲妻なんて正気を疑う。
そう言えば親友に一人居たな……こんな趣味の人。

「ちゃうねん……」

「そうだね。ちょっと違うかな」

二人の間には僅かにニアンスのズレが生じていたりする。


数分後、受付に現れた二人目の魔道師は筋骨隆々な大男だった。
禿げ上がった頭に浅黒い肌。そこには無数の傷が刻まれている。
唯のチンピラでない事はその身から滲み出る風格で解る。ちなみにデバイスはベルカ式。

「これは当たりかな?」

「う〜ん、でも近接戦闘を得意とする刀剣型のアームドデバイスや。
これじゃあ市街地じゃ戦えないなんてこと無いと思うんよ」

「確かに」

ベルカ式のスタンダートであろう戦闘スタイルが、非殺傷設定を出来ないようには見えない。
つまり噂の四本の角である可能性は低いだろう。名うての魔道師である事に代わりは無いかもしれないが。


「……と言う事は消去法であの子が四本の角と言う事なんか?」

「まさか……」

三人目の魔道師は小柄な少女。桃色のワンピースを着て、頭には真っ白な縁の広い帽子。
背中にはリュックサックを背負い、犬や猫を移動させるためのケージを持っていた。
都会や人混みには馴れないようで、あっちにフラフラ・こっちにフラフラしている。

「デバイスは……ブーストデバイス? 単体での戦闘は無理やな」

「ハズレだね。調査部の情報が間違っていたのか、四本の角がアポを蹴ったのか」

契約を破るというのも無法の傭兵魔道師なら充分にあり得る可能性だ。残念そうにロッサは自分のカップに口をつける。




427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:05:40 ID:LjQf7e8N
ほえろディアブロス!

428 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 00:06:11 ID:p2pjQJLB
はやてもそれに習い、悪友との休日のイタズラが終了した事を知る。だが落ち着かない様子だった少女が気になり、そちらへと目を向ける。

「誰かと待ち合わせかなぁ」

キョロキョロと辺りを見渡しては、時計を気にするその様子。
そう言えば足元に置いたカゴが激しく揺れている。中のペットが暴れているのだろう。
『田舎育ちの少女が都会で暮らす親類や兄弟でも尋ねてきた』そんな平和なシナリオをはやては脳内で描く。
幼い頃から肉親と言う存在が遠かった彼女らしい憧れに似た感情。だがそれは少女を迎えに来た人物によって壊される事になる。

「ロッサ……あの子」

「え?」

自分で口にしたのだが手に持ったカップが震えているのをはやては認識する。
その恐ろしい事実に確証を与える者こそが少女を迎えに来た人物。
彼女の中では親や親戚、もしくは兄や姉が迎えに来るはずだった。だが来たのは……

「気付かれんようにゆっくり振り向いてえな。あの迎えに来た女性、プレイボーイとしては忘れられん顔やろ」

尋常じゃないはやての様子にヴェロッサは視線をズラして、驚愕する。
現れたのは鋭い目付きと鉄仮面をサングラスで隠し、何時もの管理局の制服からスーツに変えてはいるが忘れられないだろう女性。

「驚いた……オーリス・ゲイツじゃないか」

地上本部のトップ、レジアス・ゲイツの娘にしてその右腕、つまり地上の実質的bQ。
四本の角を呼び出したとされるのが地上本部の上層部。そしてオーリスと接触している少女こそが……

『非殺傷設定を知らず、市街地で使えば一の成果に十の被害を生む魔道師』


「あの子が四本の角や」



429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:08:38 ID:DldEShKD
支援!

つうかリニス=○ェイトそんなにやってんの!

430 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 00:08:59 ID:p2pjQJLB
はやてとヴェロッサを驚かせたオーリスだが、彼女自身も驚愕を隠しきれずにいた。
面倒な案件を始末する為に地上本部の上層部が秘密裏に雇ったフリーの魔道師。
一般的には名前を知られておらず、その実力を折り紙つき。そんな魔道師を探してみれば出てきたのが『四本の角』と言う二つ名。
コンタクトに成功し、報酬でも折り合いがついた。そしてクラナガンに呼び出し、都会慣れしていないと言うから迎えに来てみれば……

「わ〜! 大きな建物〜」

彼女が運転する車の助手席で、目を輝かせながらクラナガンの町並みを見る一人の少女。
桃色のショートヘアにお揃いのワンピース、足元には黒いパンプスを履いている。
先程まで背負っていた若干痛んでいるキャラクターモノのリュックは膝の上。

「アレはビルと言うのよ。四本の角」

「あの……私はキャロっていう名前があるんですけど〜」

「お互いの為にビジネスライクで行きたいわ」

どうやらキャロと言うらしい本名を聞いてもオーリスはその表情と態度を崩さない。
そう! あのどう見ても悪人&死亡フラグな父親と長年一緒にいるわけではないのだ。
オーリスは落ち込んだ様子のキャロには目もくれず、ふと後部座席でガタガタと揺れているケースをミラー越しに確認。

「ところでアレは何?」

「私の『角』が入ってるんです」

「?」

丁度余りにも暴れすぎたせいか留め金が、バチンと弾けた。
中から飛び出してくるのはドラゴン。二本の足で立ち、皮膜により構成された翼と長い尻尾を持つ竜種。

「ピギャ〜!」
「ギャルルル〜」

あたりの見慣れない光景に二匹とも困ったような鳴き声を上げる。
盾のような頭部の甲殻と山羊のように捻れた二本の角が特徴的。第97管理外世界で言う所のトリケラトプスのよう。

「ドラゴン……」

「はい! フリードリッヒって言います。私の竜です!」

「二匹居るように見えるけど?」

そう、一つのケージから飛び出してきたのは二匹。造形は同じだが色が違った。
一匹は砂漠迷彩のような黄褐色だが、もう一匹は黒曜石のように磨き上げられた漆黒。

「一匹分の名前しか考えてないの、召喚したら二匹だったんです。だから……」

黄褐色の固体を指差して……「こっちがフリード」
次に漆黒の固体を……「そっちがリッヒってことにしてます」

「なるほど」

オーリスは暴れまわる二匹の小さな暴君たちに、シートが破壊されないか心配しながらも冷静に考えを巡らせる。
珍しい竜召喚士、しかも二匹の竜を呼び出すとなればその実力は計り知れない。

「あぁ……だから四本の角……か」

二匹の竜がそれぞれ二本の角を持つ。つまり角の数は合計四本。


431 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 00:10:14 ID:p2pjQJLB
クラナガンはミッドチルダ式魔法文明の中心地として繁栄している。それは間違いない。
だがその繁栄に堕ちる影、誰もが目を背ける闇がある。『廃棄都市区画』。
いくつかの理由で放置され、復興も取り壊しも行われず、朽ち果てた元市街地だ。ボロボロのビルは未だにその形を保っているが故に寂寥感を増す。
もちろん問題は景観や土地利用の問題だけでない。その管理局の目が届かない場所には普通の場所では生きていけない存在が集まる。
違法移民や犯罪者たちが寝床や生活の場所、時には悪事の隠れ蓑としてその場所を利用する。

管理局地上本部が対処に困っているテロリストもそう言った類の一例に過ぎない。
そのテロリスト達が何をやってきたのかを語るのは止めよう。余りにも普通のテロリズムだからだ。
様々な経緯を経てその集団がクラナガンにてテロを計画している事が判明、実行前に確保しようとしたが逃亡。
その逃げ込んだ先が廃棄都市区画の元著名なホテルの廃墟だった。ソコが唯の廃墟ならば制圧は難しくは無かっただろう。

だがそのホテルは各次元の代表クラスが会談をする事まで想定された場所だったのだ。
つまり『攻めるに難く、守るに易し』を地で行く構造なのである。
周囲数百メートルには建物が無く、視界が確保されている為に秘密裏に進入が効かない。
悪い事に放置されていた非常用魔力炉により警備システムが起動され、無数のカメラと迎撃用スフィアが動き出す。
地下の貯蔵庫には非常食が積まれていたらしく、兵糧と言う面でも万全。シャッターが閉まり、正面突破も阻まれている。
テロリスト達が本来の計画の為に所持していた傀儡兵も合わさり、戦力はかなりのもの。
廃棄都市区画に関する多くの情報が失われている今、その元ホテルは誰もが全容を知らない迷宮と化してしまった。

以上の場所を攻略するのは、高ランク魔道師不足に悩む地上本部にとって簡単ではない。
既にテロリストが篭城を始めてから一週間がたち、数度行われた突入作戦は悉く失敗。
表向きは人質が居ない事、被害が無い事からも緊急性はない。だがテロリスト相手に手間取るというのはそれだけで色んなものに傷がつく。
もちろん本局に増援を頼むなり、某タヌキの個人所有戦力を動かさせるなり、手段が無いわけではない。
しかしそれは地上本部の威信が、如いてはレアスキル嫌いなレジアスのプライドに傷をつけることになる。
その結果として『名が知られていないが実力は確かな魔道師を雇ってこっそり解決する』と言う手段が選択されたのだ。


「以上が状況よ。何か質問は?」

ホテルからある程度離れた場所に設置された対策本部で、オーリスは現在の状況を四本の角 キャロに説明を終えた。
終始目元や唇がピクピクしているのは、相手が真面目に話を聞いていたように見えないから。
キャロはテーブルに置かれたインスタントコーヒーへ、砂糖とミルクを溶かす作業を必死に行っている。
その足元では二匹の竜がじゃれ合っていたが、その声がやたらに鬼気迫った迫力があり、愛らしい行動との矛盾。

「よく解りませんでしたけど、つまり……『踏み潰せ』ってことですよね?」

「えっ……えぇ、そういう事になるわ」

オーリスは不覚にも自分の背に走る寒気を認識した。こんな十年も生きていないだろう小娘に?
『踏み潰せ』
確かに彼女が指示した内容とは大きく離れてはいない。四本の角に求めたモノは『突破力』なのだ。
監視や迎撃をものともせず、一定以上の強度を守り続けるホテルに突入の穴を開けること。

「じゃあ、さっそくやりましょう」

渡された地図を眺めつつ、コーヒーをチビチビと啜っていたキャロは唐突に言った。
朗らかな笑顔でこれから散歩にでも行くというくらい軽い気持ちを露わにしながら。
そんな様子にオーリスは自分の寒気の正体が理解できた。目の前に居るのが『危険な傭兵魔道師』であると言う事実。
そしてソレを忘れてしまうほどに子供らしくて可愛い様子。まるで噛みあわないのだ。
『この娘は一体どんな人生を送ってきたのだろうか?』


「ダメね……ビジネスライクで行くつもりだったのに」


432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:11:36 ID:9cwYn2mS
支援

433 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 00:12:04 ID:p2pjQJLB
キャロは前方に聳え立つビルを見上げていた。その周りだけは他の建物は無く、視界は開けている。
視界は彼女が戦闘を行うのに重要な要素だ。もっとも開けていなかったら無理やりにでも『開く』のだが……

「セットアップ、ターリアラート」

取り出したのは骨を削りだしたような質感の装飾品。待機状態のデバイスである。
その名前の意味をキャロは良く知らない。ただ偶々出会った『ハンター』なる職業の人が熱心に勧めてきた名前を採用しただけ。
『その竜を二匹も従えるお嬢ちゃんの武器にこそ相応しい名前だ』
どういう意味だろう? しかも自分の二匹の竜を知っているような口ぶりだった。

「もう、後の祭りか」

もう会うことも無いだろうハンターなる人に思いを馳せつつ、キャロは己の身を包む衣服 バリアジャケットを検分する。
適当に着崩した黒のワイシャツに同色のロングスカート。その上に砂漠色をしたボロボロのローブを纏う。
手にはブーストデバイスとして本来の姿、中央に真紅のダイヤ状結晶を抱いた骨色のグローブとして装着されている。

「行くよ、フリード! リッヒ!」

「ギャウ!」
「ギャワウッ!!」

茶褐色と漆黒の竜が短く吼える。そこには先程の戯れとは比べようが無い闘志が宿っていた。
キャロは掌を開いて左右に突き出し、唱える。四本の角を真に解き放つ為に。

「荒野を貫く二つの閃光。我が剣となり、地を駆けよ。
来よ、我が竜たち! フリード、リッヒ!! 竜魂召喚!!」

二体の幼き竜たちの足元に展開される魔法陣。そこから湧き上がるのは寂れ、疲れ果てたような砂の色。
そんな光が二匹を包み、大きく膨れ上がり……弾ける。光の中から現れた二匹は今までとは大きく異なっていた。
構造的には大きな変化は無い。だがサイズが巨大になった分、今まで気にならなかった特徴が大きなインパクトへと変わる。

身を覆うのは鱗ではなく甲羅と呼ばれる頑強なもの。
頭部を守る盾のようなヒダ飾りとそこから生える二本の捻れた角。
大きくなった東部を支えるシッカリとした二つの足、バランスを取るように広がる翼。
目は小さく溢れ出す様な怒気を孕み、鋭い牙が細かく生えた口から荒い息遣いが漏れる。
本当の姿を取り戻した様子から彼らはこう呼ばれている……『角竜』と。


「「■■■■■■■■■■■■■!!!!」」

二匹の角竜 『ディアブロス』とある世界では呼ばれている竜が天を仰ぎ、信じられないようなボリュームで咆哮する。
空気の波が鼓膜どころか地面すらも揺さぶり、誰もが耳を押さえてその存在に釘付けに成った。
注目を集める事は決して作戦のプラスには成らないだろう。だがキャロからすればそれはマイナスにも成りはしない。
何時でも何処でも彼女の、彼女達がするべき事に変化は無いのだから。

「逝けぇ!!」

命令はそれだけで充分だ。主の言いたいことも、自分達の成すべき事もディアブロス達は知っている。
故にただ前へ……奔り出した。




434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:12:07 ID:MZA1lH/A
ディアブロスの生態支援

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:13:09 ID:DldEShKD
キャロが物騒な発言をw
支援!

そして、さようならテロリストたちw

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:13:35 ID:SfKacG0m
支援

437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:14:13 ID:LjQf7e8N
同時に襲い来るディア二匹なんて、涙目だぜww

438 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 00:14:43 ID:p2pjQJLB
二匹の竜と言う以上の出現にホテルを包囲していた局員も、外の様子を窺っていたテロリスト達も注目した。
「どんな手段を用いて活路を開くのか?」と局員達は胸を高鳴らせ、テロリストたちは顔を青くした。
だが二匹の竜はブレスを吐くわけでも、空を飛ぶでもなく……走りだしたのだ。ホテル目掛けて真っ直ぐに。
その動きに局員は首をかしげ、テロリスト達は嘲笑う。そんな事をしても迎撃システムの餌食だと。

「ダメだ!」

突然近づいてきた大きな物体に射撃用スフィアがシールドを展開し、魔力弾を一斉に発射する。
起動した傀儡兵が武器を構えて、迎撃の態勢を整えた。誰かの上げた悲鳴通りならば数秒後、二匹の巨体は地に伏していただろう。
だがそうは成らなかった。

『弾いてしまった』

多くの射撃魔法が顔の大部分を覆う骨の盾に弾かれ、瞬く間に霧散してしまう。
次の魔力弾が放たれる前に、最前線のスフィアから順に踏み潰されてスクラップ。
巨体からは想像できない速度で、巨体ゆえの質量をそのままインパクトと加速に変換する。

「化け物が!!」

しかもただ突進している訳ではない。ある程度の場所で方向転換。
振り回された尻尾は、先端が棍棒状に膨らんでおり打撃力を増す。それを振り回すことで広範囲の傀儡兵やスフィアを薙ぎ払う。


「ちくしょう!!」

一帯に張り巡らされた隠し通路から飛び出してきたテロリストが魔力弾を放つ。
スフィアの放つものよりも格段に威力が高い。それをモロに鼻っ柱に受けた角竜が……止まらない。
むしろ攻撃と言うのは彼らの闘争心に火をつけ、痛みや恐怖すら忘れさせる。

「あぁああ!!」

一歩を踏み出す足音が告げる死の感触。かなりの速度であるはずなのにゆっくりと味わう恐怖の味。
そして……『轢かれた』。突き出される二本の捻れた角がテロリストを捉えて跳ね上げる
大質量の大加速が大衝撃を生み出し、それが哀れな犠牲者の全身を粉砕する。
体の内も外も変わらずに破壊しつくされ、一瞬で死ねた事だけが彼の唯一の幸福だろう。


「強いって……こう言う事だ」

誰かが呟いた。人間で言えば魔道師のランクがどうとか、竜で言えばブレスが吐けるとか、そう言ったことではない。
そんな難しい事ではないのだ。『大きくて、早くて、重くて、硬い。ついでに怒りっぽい』
それだけで事足りてしまう。もちろん理由を突き詰める事は可能だ。

例えば盾のようなヒダは頭だけではなく、内臓や推進器官である足も守っているとか。
小さな目は頭部を盾として用いる場合に敵にピンポイントで狙われる危険性を軽減しているとか。
角の捻れた構造は衝突の衝撃を失わせず伝えることができるとか。

まぁ、そんな事はどうでも良い。どうでも良いと感じさせてしまうほど純粋な……暴力。



439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:16:06 ID:DldEShKD
蹂躙だー!(文字通りの意味で)
支援!

440 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 00:18:32 ID:p2pjQJLB
「アッハッハッハ! 粉砕! 玉砕! 大喝采!!」

自分の唯一の共にして、剣である竜達の活躍と言う名の殺戮を見渡して、キャロは叫ぶ。
コレで良いのだ、何時も通り。提示された『モノ』を踏み潰して、報酬を貰う。
村を追い出されてから数ヵ月、普通を貫こうとしてきた。普通の人間を目指していた。
でもダメだった。唯の世間知らずの小娘など世界では余りにも無力。
嫌な経験などもはや忘れるほど積み重ねてきた。気色悪い笑みと撫で回される体の感触。
思い出しただけで鳥肌が立つがキャロは哀れなテロリストたちを蹂躙する事で発散する。
ベルカがなんだ? ミッドが如何した!? 踏み潰されてひき潰されるそれらは等しく無価値だ。

「結局! 強い奴が正しいんです!!」

力なき娘など陵辱の対象だが、力ある娘は違った使い方をしたいと思うのが人だ。
そんな風に命を繋いだ元闇の書の主やプロジェクトFの遺産。彼女たちが管理局で相応の地位に居るのだから、キャロの至った答えは間違ってはいない。
数年の経験と修練により、独学であるが竜使役を完全にマスターした。そしてその余りにも単純な暴力を使う手段が紛争。
それが運の悪かった強者の行き着く可能性。八神はやてのようなケースなど稀であり、世界はこんな筈じゃなかった事ばかりなのだ。


「ん〜あれはチョッと強そうですね」

大方のスフィアと傀儡兵を粉砕したフリードとリッヒが最後に向かい合う相手。
何処から持ち込んだのか? 大型の傀儡兵、手には大きさに見合う剣と盾を装備していた。
その傀儡兵を包囲する形でフリードとリッヒは動きを止め、キャロの指示と助力を待っている。
パートナーたちのアクションに頷き、キャロは唱える。



441 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 00:19:59 ID:p2pjQJLB
「我が乞うは疾風の翼。猛き角竜に、駆け抜ける力を」!
『Boost Up  Acceleration』

左手に装着されたターリアラートが光を放つ。さらに詠唱は続く。

「荒々しき御身に、力を与える祈りの光を」
『Boost Up  Strike Power』

まだまだ詠唱は終わらない。

「我が乞うは城砦の守り。猛き角竜に、清銀の盾を」
『Enchant Defence Gain』

補助魔法の三連詠唱。上からそれぞれ機動力、打撃力、防御力をブーストする。
ターリアラートが三連続で補助の光を放ち、それぞれがフリードとリッヒに重なった。
与えられた力の意味を理解し、二匹の竜は走り出す。グルグルと傀儡兵の周りを周りだしたのだ。

「!?」

驚きの感情は搭載されていないだろう、魔力合金の巨体が僅かに首を傾げた。
プログラミングされていない事態に思考パターンにノイズが走る。ブーストされた速度により二匹の姿が霞んで見えた。

「□□□!」

敵の意図は読み取れずとも、撃破を優先したのだろう。傀儡兵は剣を振り上げ、一気に振り下ろす。
だが鋭い金属音と共に剣が弾かれ、巨体が僅かに揺らぐ。タダでさえ硬い甲羅が防御力アップの加護を受け、巨大な刃を弾き返した。
そして生まれる一瞬のスキ。フリードとリッヒは円周運動を直に直線的な動きへ変更。
二匹は正面から並んで傀儡兵へと相対、一瞬の溜めの後に爆発的な加速。

「「■■■■■■!!!」」

三連ブーストにより強化された衝撃×2は、傀儡兵の巨体を押し倒す……なんてレベルでは済まされない。
余りにも大きな衝撃で頑強な傀儡兵を粉々に粉砕。しかもその勢いはなお衰えず、後ろに控えていたホテルへと激突。

『破砕音の多重奏』

一週間も管理局の威光に歯向かい続けた旧時代の遺物は、余りにも純粋で圧倒的な暴力を前にして砂の城が如く大穴を開けた。




442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:20:04 ID:CoEOmrFh
社長wwwww
支援

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:20:34 ID:LjQf7e8N
ひぃぃ、キャロがすさんでるぅ!

444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:20:44 ID:DldEShKD
キャ、キャロが壊れたw
バクラさーん! 支援w

445 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 00:21:03 ID:p2pjQJLB
「これで……良いですか?」

キャロは振り向いて唖然とする管理局員たちにそう問うた。
傀儡兵とスフィア、ホテルと言う壁も失ったテロリストたちは既に烏合の衆。
数で勝る局員が一網打尽にして終わりだろう。つまりキャロの仕事は終了である。

「突入だ! テロリスト共を逃がすな〜!!」

慌てて駆け出す部下たちを見送り、オーリス・ゲイツは仕事を終えた傭兵に報酬を渡す『つもりだった』。
しかしその前にキャロのある言葉を聴いてしまい、ソレができなくなってしまう。
小さな姿で返ってきた二匹の竜 フリードとリッヒを撫でて褒めながら呟いた小さな一言。

「これでご飯が食べられるね? こんな事をしているから……私は生きていける」

『ビジネスライクで行きたい』そんな言葉は既にオーリスの中では掻き消えていた。
幼い傭兵の一言一言が『管理局の大儀』や『地上の平和』で倫理武装された彼女の心を打った。

「ゴメンなさい……」

「あのっ……どうしたんですか?」

打たれた心の反響が生む不協和音、それを打ち消さんが為に思わず彼女はキャロを抱き締めていた。
何が管理局だ! 何が次元世界の安定だ! 小さな娘がこんな惨い事をしなければ生きて行けないと言うのに。
そんな状況を改善する為ならば質量兵器だろうが、悪の天才科学者だろうが利用してやる。

「この後はお暇かしら?」

「あっはい! しばらくクラナガン観光でも……と」

「じゃあディナーをご馳走するわ。もちろん私持ちで」

しかし今すぐできる事はそれくらいだ。依頼主の提案にキャロは嬉しそうな顔で頷いた。
もしこの少女が何処までも非道の傭兵ならば、こんな気持ちには成りはしないとオーリスは分析する。
だがキャロは今でも必死に普通を目指しているから……放っておけないのだ。

「あの教導官や執務官、闇の書の主にも解って欲しいものね。力の特別視、そしてソレが生む悲劇を」

キャロはその一例だ。誰もが持たざる力を持つと言う事は、それだけで多くの可能性が何も言わずに憑いてくる。
今まであの若手三人組は正しく順風満帆、良い方の可能性だけでここまでやって来た。そうする要素が多かったことも幸いして。
だがちょっとでも道を踏み外せば、彼女達が歩く道はキャロがひた走っている死体と瓦礫の道となりうる。
管理局が否定する『誰もが使える力』こそが『誰もが持たざる力』の価値を無くし、幸か不幸か『力を持ってしまった者』を救う手段。


「いつかその危険な角が折れると良いわね」

「ギャウ!」
「ギャワウ!!」

「ちょっ! フリードとリッヒ拗ねないで〜」

抱いていた肩を離してオーリスが呟いた夢物語。それに辿り着くまで四本の角は走り続けるのだろう。


446 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 00:23:09 ID:p2pjQJLB
以上でした〜イヤ〜楽しいな! キャロを書くのはw
はやてとヴェロッサの扱いが酷いことは気にするな、ドンマイ。
ついでにオリジナルのデバイスの由来はな〜んだ? 
すぐに解った人にはキャロに『粉砕!』される権利をやろう(ぇ

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:28:07 ID:6JafJJj3
投下、乙であります

MHはFから始めた初心者なのでわかりません
角竜剣なんて知りませんよw

448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:30:03 ID:9cwYn2mS
良かったです投下乙

449 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:31:12 ID:lBhsCZcG
GJ!!です。
雇ったのが陸ってのがいいですねw
アンチテーゼ的なものあたるのかな?

450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:32:09 ID:hXCO711z
GJ!です。
キャロが凄い。これが強さか・・・
不幸になるのが力を持つ者の宿命なのか・・・

なんかルールーのほうも凄いことになってそうだな。

451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:34:17 ID:Qv5jPfaJ
GJです
フェイトそんに拾われずバクラも居ないと暗黒面に落ちる、と
明るいようで実はヘビーな内容だぜー……


もし角竜ではなく前回のご立派だったら、もうどうなって居たのやらww

452 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:37:06 ID:qtgAqkxi
>大きくて、早くて、重くて、硬い。ついでに怒りっぽい

モンハンやってる身としてはかなり納得www
GJでした!

453 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 00:37:17 ID:p2pjQJLB
言い忘れた……オーリスとキャロのコンビが萌えること判明w

454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:40:17 ID:teVE/7nO
GJです。
このキャロだと、地上本部襲撃時に「あの時のごはん、おいしかったです。また一緒に食べましょう」といいながら、数の子たちを轢きまくりそうな予感しかしないんですけどw
次回も頑張ってください。

455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:44:33 ID:TnobeBKt
GJっす!デバイスの由来が、角竜剣ターリアラートだなんて自分知らないっすよw

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:47:03 ID:lBhsCZcG
レジアス殺そうとしたドゥーエが強化ガラスを貫通し伸びてきた角に刺し殺されて、
皆、びっくりして窓のほうを見たら、そこにはフリードとリッヒを引き連れた
笑顔のキャロが・・・。
このキャロは職業・殺し屋にいても大丈夫なぐらい歪んだ笑顔を見せてくれそうw

457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:49:11 ID:YWALUavr
GJ! いまだかつてこんな優しくて良い女のオーリス見たことないぜ!!!

やはり貴方の書くSSは素晴らしい、これで後はキャバクラを待ってヤキモキするだけです。

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:49:12 ID:7pviZS8c
まぁ、その、なんだ。
角竜なだけマシじゃないかと。これが轟竜だったらさらに酷いことに。

459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:54:55 ID:LjQf7e8N
むしろ覇竜のほうが酷いことにww

460 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 00:55:33 ID:p2pjQJLB
こういうのを足そうかと思ってやめた

はやて「離してぇ〜な、ロッサ!」
ヴェロッサ「今跳び足して言ったら面倒が増えるよ」
はやて「そやかてここで出ていかんと、能力的にもエピソード的にも優れた逸材が、ヒゲ中将のものになってまう〜」

以上、近くのビルからこっそり観察していた二人の様子でした。
本当はもっとはやても出す予定だったんだよw

461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:57:31 ID:GPZ/NTPD
GJ!
ただし、1つだけ。
>オーリス・ゲイツ
どこの大富豪だwww
ゲイ「ズ」が正しい名字ですよー

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 01:27:28 ID:DCANcIim
GJ!!
どっかの神様は言いました「力こそ、パワー!」と
リンディさんが、フェイトに、家来る?って、言ったように。レジアスさんも言うのかな?

463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 01:38:26 ID:EhTP+GHD
www
超GJ!
対個人なら地面への潜行→突き上げは鬼、攻城戦なら大質量の突進は最高(サイアク)の選択肢。
ディア従えられたらそりゃぁ傭兵もできるわなw

しかし、このキャロは素直にヴォルテールなんて召喚しなさそうだ

464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 01:40:12 ID:NYXm1ztZ
GJ!
キャロの荒みっぷりに全米がフイタwww



んで、ちょっと話豚切り。
もしかして、キャロって“戦える力のある深山奏子”になる可能性、結構高いんじゃね?
特に、村から追放されて管理局に拾われてフェイトそんに保護されるまでの期間くらいの頃だと。

つまり何が言いたいかっていうと、本編開始直前(OPが終わって序に入る前)の姉様をキャロに会わせれば面白いことに……?!

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 01:43:30 ID:82KZ3t1t
>>458
いやいやお前

P2Gの迅竜や崩竜はヤバいぞ?

466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 01:45:41 ID:S0YqvD+F
キャロがリオレウス召還するのマダ〜〜〜?GJです

467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 02:05:46 ID:B3S/Ntiu
究極召喚はこくるートリオ来ちゃうのかい?…ミッドオワタ

GJでした。

468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 03:02:55 ID:kjn4odf2
避難所での話なんで荒れる要素になるかもしれないのは誠に心苦しいのですが
本スレの皆様に聞いて頂きたいので書く事にします。

始まりは避難所でのテンプレ議論でした。
そこで、テンプレに盗作を抑止するために"犯罪"の二文字を入れるという流れになりました。
しかし、私はそれに反対しました。
何故かと言えば、著作権法違反という面において二次創作も盗作と同じ"犯罪"だからです。
この流れはおかしいと感じました。
盗作者と同じ法を犯す者の作品を楽しみながら、法に基づいて盗作者を批判する。
それは矛盾ではないかと。
二次創作に対する盗作はあくまでも、マナーにおいてのみ批判されるべきだと。
法に基づいて批判するのなら、二次創作も同様に批判するべき対象になってしまう。
二次創作も著作権法違反という点で"犯罪"なんですから。

これから荒れるのを防ぐため私は一切の発言を致しません。
ではお休みなさいませ

469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 03:14:53 ID:F10w3KVG
言い逃げするくらいなら最初から発言すんなボケが

470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 03:54:54 ID:enaIn+Sh
>>468
くどい。

471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 03:58:53 ID:F10w3KVG
ついでにはっとこう

「リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル」において、参加作の一つが諸々の問題により削除されることとなりました。
このままでは企画が成り立たなくなる恐れがあり、下記の

なのはクロスロワ専用したらば掲示板
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/10906/

にてリスタートするか現在議論中ですので、書き手の方は一度ご覧になってください。

なお、4月4日金曜日に賛成・反対の意見を集計し続行か仕切り直しか決定する予定です。

472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 04:00:31 ID:ktwBaPqp
>>468
つまり未練たらたらで撤退させられたからSEKKYOUしに来たんですね。

473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 08:25:43 ID:B3S/Ntiu
お前ら、スルーしろって。
自分の意見否定された餓鬼が顔真っ赤にしてほざいてるだけなんだからさ…

474 :キャロとバクラの人 ◆2kYxpqWJ8k :2008/04/03(木) 08:58:34 ID:p2pjQJLB
あれ〜……意外と好評でビックリw
と言う事で毎度おなじみ私主観的なレス返し。

>角竜剣なんて知りませんw
おめでとう、ほ〜ら君達の背後に二匹のディアブロスが(ry

>雇ったのが陸ってのがいい!
あんまりタヌキにばかり良い思いさせるのもねw
それにディアが突っ込むだけが戦法で非殺傷なんて出来ないカラ。

>オーリスがいい女!!
私も書いてみて判明しましたw
何時もはツンツンな女性が優しくなったら何か素晴らしいよね(病気

>暗黒面&アンチテーゼ
フェイトそんに保護されるまで、管理局に保護されるまでにキャロみたいな子が平穏無事に生きていけるとは思えん!
と言う私の暗い妄想から誕生したブラックキャロ! 別名社長w

>どうしてディアなのか!
何か角とかステキじゃん?(バカは自滅した
対集団戦や攻城戦は強いのだが、相手に飛ばれるとどうしようもない罠w

>ゲイズだが……
ゲハッ!(吐血
スマソン……思いっきりミスです。


そして何故かリニスの名前で時空航行船に乗っていた、稲妻ネクタイの執務官についてのツッコミが少ないのが悲しいw




475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 09:01:16 ID:SGud8sZM
建設的な意見とは言い難いただの感情論で価値観の押し付けだからなあ

476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 09:23:25 ID:dKIJlTdQ
>>474
そうはいうがな兄弟。
角竜二匹従えて社長笑いするキャロを前にしては
「ちぃとセンスがアレな脱衣執務官純情派」では役者不足と言わざるをえないぜw

477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 09:28:09 ID:EbZtKjbC
つまり勝手に竜がキャロを守ろうとするとか言われてたってことは
まさかヴォルテールがことあるごとに出てきてたなんてことが・・・

黒火竜マジKY

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 11:01:21 ID:0xV4jbF4
マジで一族から処世術も社会で生き抜く知恵も与えられていない世間を何も知らない少女が
裸一貫も同然の状態で1人で放り出されて何事もなしに管理局に保護されたとか
ありえん話だろうな。そう考えるほうが自然。

479 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 11:14:27 ID:Ze2gK/iR
ち……畜生! 俺にどうしろっていうのだ!?
確かにモンハン系はプレイ動画見てネタ知ってるから、読んでてニヤニヤが止まらなかったけど、やはり実感はない。
アクション系絶望的に苦手なのにプレイしろっていうのかー!?
そして、モンハンネタ以上にキャロの『もう一つの可能性』って奴に衝撃を受けた。
悪い意味じゃないショックでした。社長ネタで吹くだけでなく、こうしたピリリと辛い一面を持っているのがアナタのSSの魅力だゼ…
あと、アナタのSSのせいでフェイトそんにどんどん変な萌え要素が追加されていってるじゃないかwww

480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 11:21:37 ID:0xV4jbF4
ディアブロスって味方が避難していて
被害を気にしなくてもいい場所でしか使えないよな。確かに。
一度 解き放ち戦場に出すとすごい怒りやすく ヴォルテール以上に暴走するし。

481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 11:40:24 ID:xBXqJk53
黒ディアって繁殖期の雌だったような気がする

482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 11:57:02 ID:9cwYn2mS
このキャロは3人娘と相性悪そうだなw
安易な事を言うとキレてディア開放とかしそうw


483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 12:03:22 ID:yNLtfsDF
>>478
そこで何事もなしにって言う点で
ついやましい事を考える自分は
そうとうに飢えてるかもしれない。

484 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 12:15:16 ID:9cwYn2mS
>>483
同じく考えてしまったw
パックリ変体さんに食べられちゃってるのでは?
とか考えちゃうよw

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 12:26:23 ID:lBhsCZcG
>>482
力の使い方について、三人のうちの誰かが何かいいそうな気がする。
キャロの今後のために言うのだろうけど、キャロの逆鱗に触れそうだなぁ。
力こそ正義を実感してしまったキャロだし。救える候補はこの短編だと
オーリスだけ、頑張れ!!そして早く結婚をするんだ!!

486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 13:50:39 ID:KZqClDGN
>>481
正解
なので黒色のディアブロスは本当は『亜種』ではない

詳しいことはモンスターハンターのモンスター一覧のwikiに載ってる
このゲーム、モンスターに色々と細かい設定があるから楽しい

487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 15:56:45 ID:n7+x9uvg
キャロとバクラの人は秋田信者である気がしてならない

488 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 16:20:11 ID:TU6V9O2/
このキャロにはぜひ
「わたしの強さにあなたが泣いた!」
と言ってホスイ

489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 16:21:24 ID:new5q8he
>>483
俺的には、放浪中に
「仙人になんない?」
「なるなる!」
みたいな展開を妄想した

490 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 17:11:54 ID:S0YqvD+F
このキャロだったらアーミタイル召還しても違和感ないな・・・

ぶっちゃけ幻神より使える幻魔・・・ウリアはレインボーデッキに最適だぜ

491 :なのは×終わクロ ◆WslPJpzlnU :2008/04/03(木) 17:36:30 ID:dPJzjnSG
随分と間が空きましたが、なのはFINAL WARSの第2話が出来たっぽい感じですよー。
んな感じで9時頃に予約したい所存。今回はアンギラスでレッツ・ヴァイオレンス。

492 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 18:03:53 ID:pSbYErMF
>>490
ウリアじゃなくてハモンじゃない?

このキャロだとレインボーDじゃなくてレインボーDDの方が似合いそうd(ry

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 18:05:06 ID:ny63DFdz
レインボーデッキに相性いいのはハモンじゃね?
とどうでもいいことを言ってみる

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 18:05:08 ID:0xV4jbF4
以前のフルフルとかライトニングは全員雷が使えるという事になるよな。
同列視されるフェイトとエリオは嫌だろうけどw

495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 18:30:43 ID:B3S/Ntiu
>>490
ハモンも悪くないけど虹の古代都市が出てると出さない方が宝玉的に強いと言うね…

496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 18:47:12 ID:e7+Isnk/
ウロス池

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 18:51:07 ID:U9TCuuRj
なんとなくセルケトとかグリード・クエーサーとかも似合いそう。
(使い手の境遇的に…)

498 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 20:04:56 ID:TqDukcTH
キャロにはダクメタが良く似合う、そう思わないか?

499 :なのは×終わクロ ◆WslPJpzlnU :2008/04/03(木) 20:57:26 ID:dPJzjnSG
そろそろ予約した時間が近付いてきましたー。でも人はあんまりいないみたいですね、ちとサビシい……。

500 :ミッドチルダ2〜繁華街戦〜 ◆WslPJpzlnU :2008/04/03(木) 21:05:31 ID:dPJzjnSG
んー時間も来たし、投下させて頂きます。



魔法少女リリカルなのはFINAL WARS ミッドチルダ2〜繁華街戦〜

 ミッドチルダ南部にある都市、シンハイ。広大な繁華街を持つ事で知られるその街は今、大破壊が生じていた。
「ギイイイイイイイイイイィィィィィィィギエエエエエエエエエェェェェェェェェェェッッ!!!」
 繁華街の中心にて甲高い咆哮が響く。叫びの主は家屋を遥かに超える、巨体の怪獣だ。背一杯にトゲを生やし、四脚を大地に突き立てたその姿は恐竜に似ている。
 怪獣が歩く度に、長い尾を振り回す度に、周囲の家屋は爆発と共に津波となった。
「「「―――――――――――――――――――――――」」」
 怪獣の足下は絶叫で埋め尽くされていた。
 逃げ惑う人間達。
 舞い上がり、墜落する瓦礫。
 それ等全てが混合し、和音となって蔓延する。
「ギイイイイイイイイイイイイイィィィィィィィィィィィエエェェェェェェンッ!!」
 怪獣は頭を掲げ、勝鬨を吠えた。だが、それを否定するかの様に轟音が近寄る。
「ギイイイィィィィィィゲエエエエエエェェェェェェンッッ!!」
 突如の閃光、青白い稲妻が怪獣の足下を焼き払った。何か、と仰ぎ見た怪獣が見るのは夕陽、紅の光源を背負って現れた影だ。
 曲線を描いた本体の下部に長大な刀身を付属させた、次元航行艦がそこにある。
「ギイイイイイィィィィィ………」
 それが仇敵であるかの様に怪獣は船艦を睨む。
 そして逃げ惑う群衆の中、一人の男がその船艦に気付いた。あ、と声を漏らし、
「――火龍」
 船艦の名は喧噪に、そして再度照射した稲妻の轟音に掻き消えた。



「……このアルマジロ野郎め」
 火龍の艦橋、大型モニターに映る四足の怪獣を見て、李翔は毒気づいた。
「プラズマメーサー砲、準備!」
「了解ッ!」
 李翔は艦長席より指示、周囲のコンソールと対峙した部下達が応じる。幾許の間となく準備は整い、
「艦長、撃てます!」
「発射ッ!!」
 脊髄反射の如き指示。部下もまた、メーサー砲発射します、と即答。船体下部の刀身から稲妻が放たれ、まっすぐに怪獣を狙い撃つ。
『ギイイイイイイイイイイィィィィィィィギエエエエエエエエエェェェェェェェェェェンッッッ!!!』
 スピーカーが怪獣の咆哮を拾う。しかしそれは、痛みを受けた事の悲鳴ではなかった。
「な……ッ!?」
 モニターの向こう、怪獣が俊敏に跳び上がったのを李翔は見る。跳び上がった怪獣は空中で回転、トゲを剥き出す巨大球体となって繁華街に落下した。
「……アンギラス、四肢に脳を持つが故の俊敏性か」
 巨体にあるまじきその素早さに李翔は歯を噛む。だがそれで断念はしない。
「追えッ! 捉えて砕け!!」
 火龍はメーサー砲を継続照射。怪獣、アンギラスに命中させようと追跡する。
 だが球化して跳ねる怪獣の軌道を捉える事が出来ない。ただアンギラスの通った後を破砕するだけだ。
「艦長、このままでは徒に市街を破壊する事に……ッ!」
「解っている!!」
 副官の諫言に李翔は答え、
「追尾弾、発射!」
「多弾頭追尾弾、放ちます!!」
 即座の復唱、そして数十の弾頭が放たれた。飛行する爆弾は煙を引いて球体を追跡、そして、
『ギイイイイイイイィィィィィィィッッ!!!』
 剣山の如き球体に命中、アンギラスに悲鳴を上げさせる。更に球化の姿勢を崩して速度を落とした所へメーサー砲が追い付く。
『ギイイイイイイイイイイイイイイイイイイイギエエエエエエエエエエエエエエエエエエエンッッ!!!』
「よし!!」

501 :ミッドチルダ2〜繁華街戦〜 ◆WslPJpzlnU :2008/04/03(木) 21:06:45 ID:dPJzjnSG
 爆炎と噴煙、メーサー砲を命中させた李翔は拳を握った。
「船体旋回! センサーは状況を確認しろ!!」
「了解!」
 航空艦に即座の停止は不可能。火龍は船体を回し、墜落したアンギラスに向き直ろうとした。
 しかし、
「艦長、まだアンギラスが!!」
「何ぃ!?」
 センサーと対峙する船員が叫ぶ。そうして李翔が見たモニターに映るのは、爆炎を貫いて迫る球体だった。
……墜落して、しかし即座に跳び上がったのか!?
 それも今度は回避ではなく攻撃として。受撃によって生じた噴煙を煙幕として。
「――化物めッ!!」
 何という闘争本能。転んでもただでは起きないとはこの事だ。
 かく思う間にもアンギラスは迫り、衝突した。
『ギイイイイイイイイィィィィィィィィィィギエエエエエエエエエエエエェェェェェェェンッッ!!』
「……!?」
 だがそれは船体にではない。不可視の障壁、巨大にして強固な防御魔法とだ。
「どういう事だ! この艦に魔力障壁は……」
「艦長、甲板です! 甲板に発生源があります!」
 李翔は、映せ、と指示してモニターの端に甲板を表示させる。そこにあったものは、
『……ん、ん、んん………ッっ!!!』
 球体にデバイスを向け、防御魔法を起こす一人の少女だった。栗色のツインテールに白のバリアジャケット、構えられた杖型のデバイスからは、帯程の長さもあるカートリッジが伸びている。
「まさか、アイツが一人で障壁を起こしているのか!?」
 驚くべきはカートリッジの消費速度。デバイスは次々と飲み込んで排出、一面限りとはいえ次元航行艦を覆う巨大障壁を造った。
「どういう術式構築をしてやがる……。トチれば、デバイスごと腕が吹っ飛ぶぞ」
 唖然とした李翔、だがそんな驚愕を他所に少女は障壁を発生し続ける。
『……ジェーツーっ!!!』
 やがて少女は誰かの名を呼んだ。そして、
『ギイイイイイイイイイイイイイイエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェェッッ!!!』
 船体裏手より迫った影が、球体を弾き飛ばした。弾かれたアンギラスは球化を解除、四肢を市街に突き立てて着地する。地上を滑る巨体は市街を抉り、アスファルトに隠された地面を露出させた。
 そんな大地に着地する影。アンギラスに勝るとも劣らない巨躯、人型のそれは巨大なロボットだ。
「あれは、オペレーションFINAL WARSの決戦兵器」
「――ジェットジャガー、か」
 赤、青、黄の塗装がなされた鋼の巨躯は戦闘態勢、アンギラスと対峙する。
『は、ぁ………っ』
 アンギラスが離れれば魔力障壁は不要、甲板の少女が息切れと共に膝をついた。それから左肩を握り締め、
『……大丈夫、今度は、失敗してない』
 苦々しく独白。何か古傷でもあるのか、と李翔は想像するが直ぐに捨て去る。
「おい、お前」
 少女に向けた声は念話、機械が起こした通信魔法に少女は面を上げた。
『……はい。私は機動六課スターズ分隊隊長、高町なのは一等空尉です。怪獣出現の報告を受け、出動命令が下りました』
「はん、噂に聞く怪獣追っかけ部隊か」
 これは念話に乗せない李翔の呟き。それが聞こえる筈もなく高町なのはは続ける。
『――アンギラスを捕獲します。ご協力を』



 半ば廃墟と化した繁華街で、ジェットジャガーとアンギラスは対峙していた。夕日を浴びて両者の身体は赤と黒に照り、足下から伸びる影が伸長する。
「ギゥ……ル…ルルルル……ルルルルルルルルル……………ッ」
『…………』
 アンギラスが獰猛に唸るのに対し、ジェットジャガーは構えて静止。微動だにしないそれは、ロボットだからこそ有する利点だ。
 自明の理、先に痺れを切らしたのはアンギラスだった。
「ギイイイイイイィィィィィィィィィィギエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェェっッ!!!」
 雄叫び一声、そして突進。四脚で地を蹴り、アンギラスの体躯が迫る。
『戦闘開始』
 それを期にしてジェットジャガーも動いた。反撃は蹴りだ。
 右脚を小さく後ろに振り、ローキックを抜き放つ。
「ギイイイイイイイイイイエエエエエエエエエエエエンッ!!」
 眼前に迫る蹴りを、しかしアンギラスはしゃがむ事で回避した。前脚を踏ん張って急停止、足首を回し、ジェットジャガーから見て右側に反転する。
 となれば当然来るのが、アンギラスの長い尾。

502 :ミッドチルダ2〜繁華街戦〜 ◆WslPJpzlnU :2008/04/03(木) 21:07:36 ID:dPJzjnSG
「ギイイイイイイイイイイイイイイイイイァァァァァァァァァッ!!!」
 風を裂く猛威の直線が、ジェットジャガーの頭部を喰い千切ろうとした。巨躯の鉄機は身を仰け反らせるがそれで躱せる筈も無い。さらけ出された顎に尾が迫り、だが回避は成功した。
『旋回』
 ジェットジャガーの取った行動は仰け反りではなく、後方への転倒だったのだ。瓦礫に衝突しようとする頭頂、それよりも先に突き出された掌が着地する。
 尾の回避はブリッジ姿勢、だが行動はそこで止まらない。
『跳躍』
 転倒の勢いを利用して逆立ちし、そして腕力のみで跳び上がった。
 アンギラスが見上げる先でジェットジャガーは身を丸める。そして左脚を天上に突き出し、それを振り下ろす様にして落下。左の踵が落ちる先はアンギラスの頭部だ。
『一撃!』
 しかし、アンギラスは既に対抗策を取っていた。
『……失策!!』
 尾を一周させたアンギラスは半歩前進、その背一面に生えた剣山を向けていたのだ。
『……………………ッ!!!』
 このまま攻撃すれば左脚は剣山で砕ける。ジェットジャガーは左脚を強引に畳み、着地姿勢を取った。
 怒濤の音と瓦礫を舞い上げ、畳まれた両脚が接地する。だがそれは、アンギラスの目前に降り立つ事だ。
『防ぎ……』
「ギイイイイイイイィィィィィィィィィギエエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェッ!!!」
 発声は完遂出来なかった。
 アンギラスの頭突きが、咄嗟に交差したジェットジャガーの両腕に激突する。
『ガ――――――――――――――』
 着地直後の不安定に受けた攻撃を耐える事は出来なかった。ノイズという悲鳴を上げ、ジェットジャガーの巨躯が瓦礫を押し退け地を削る。
「ギイイイイイイイイイイイエエエエエエエエエエエエエエエエッッ!!」
『回避……ッ』
 その勢いを利用して転がり、追撃の踏みつけを辛くも回避。アンギラスと間合いを取り、
『―――――――――――――――っッ!!?』
 一撃を受けた。
「ギイイイイイイイイィィィィィィィィィギエエエエエエエエエエエェェェェェェェェェェェェッッ!!」
 攻撃したのは当然アンギラス、加速された体当たりの威力は先程と桁が違う。
……追々撃!? 行動速度・高速……っ!!
 衝撃に痺れつつジェットジャガーは思う。速過ぎる行動速度、さすがは四肢に疑似脳を持つ怪獣だ、と。
 哮るアンギラスの四脚、その付け根には“脳”と表現出来る程の神経塊がある。頭部の本体に管制されたそれ等が俊敏な行動力を生む。
「ギイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッッ!!」
 現に今も、更なる攻撃が付与されようとしていた。
『………っ!!』
 吹っ飛ぶジェットジャガーを追ってアンギラスは跳躍。上にではなく、前方へ鋭く跳んでジェットジャガーを追う。中空で身を丸め、背の剣山を全面にしたその形態は、
……暴龍怪球烈弾!!
 誰が呼んだかアンギラス最強の攻撃、それが鋼鉄を粉砕せんとジェットジャガーに飛来した。
『―――――――――――ッ!!』
 ジェットジャガーに取れる行動は回避のみだ。横転した身を転がる事で移動を維持する。
 そのすぐ後を、手鞠の様に跳ねる剣山球が追い続けた。
「ギイイイイイエエェェェェェェ………っッ!!!」
 やがて徐々にアンギラスが迫り、
『……離脱!』
 ジェットジャガーはうつ伏せになった一瞬に、手足をついて地を押しやる。そうして成るのは進行方向の変化、進んできた方向から直角にジェットジャガーはでんぐり返った。
 しかし、アンギラスはそれさえも追撃可能。
『――走行!?』
 行き過ぎた球体が跳ねる事を止め、接地しつつ回転した来た。さながらモンスタートラックのタイヤだ。
『意欲異常……!!』
 執拗な追撃、それこそが怪獣を怪獣たらしめる闘争本能か。
 瓦礫と土砂を噴煙して迫るアンギラスを、ジェットジャガーは飛び越える事で回避しようとする。が、
『…………ガ!?』
 球体を飛び越える途中、まるで柱と衝突した様な衝撃を受けた。それを左の二の腕に受け、ジェットジャガーは不時着する。
……原因、究明……ッ
 一体何が、という疑問にジェットジャガーは身を起こす。そして見るのは、幾らか離れた位置で球化を解除したアンギラスだ。否、そこにジェットジャガーは不自然を見出した。
……形態解除・早……
 球化を解いた事で走行が止まったのなら、アンギラスが怪獣形態になるのはもう少し遅い筈だ。
……解除時期・攻撃中!?

503 :ミッドチルダ2〜繁華街戦〜 ◆WslPJpzlnU :2008/04/03(木) 21:08:34 ID:dPJzjnSG
 そうか、とジェットジャガーは答えに出す。先ほどの走行、自分が飛び越える途中でアンギラスは球化を綻ばせていたのだ。その長い尾を筆頭にして。
『攻撃手段・尾』
 解かれた尾は走行による遠心力で伸びきり、飛び越えようとしたジェットジャガーを打つ。それが攻撃の真相か。
「ギイイイイイイイイイィィィィィィィィィィィィギエエエエエエエエェェェェェェェェェン!!!」
 勝利を見たのか、アンギラスが一際吼える。とどめを与えようと四脚が地を蹴り、その巨躯がジェットジャガーへと突進した。
 ジェットジャガーは、ゆらり、と立ち上がってもう回避行動をとらない。
『………………………』
「ギイイイイイイイイイイイイィィィィィィィィィエエエェェアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!」
 その間にも迫るアンギラス。対して取られた行動は、両腕を左右に広げる事。
 だがそれこそがジェットジャガーの反撃だった。
「ギイイイイィィィィィィィ…………ッッ!!?」
 解放されたジェットジャガーの両脇、そこから青い閃光が閃く。やがて二閃は螺旋を描き、一本の綱紐を描いた。アンギラスの頭部と同程度の直径を作ったそれが、
「「―――ナカジマスペシャル!!!」」
 合唱の下に、アンギラスの左こめかみと右顎に炸裂する。
 ぐぎゅり、と嫌な音を響かせてアンギラスの頭部が右に捩じれた。



 ナカジマスペシャル。それは対怪獣攻撃としてスバルとギンガが開発した、共同技術である。
 その実体は、両者のウイングロードを螺旋状に絡ませながら進行し、その遠心力でリボルバーナックルの打撃力を高める技だ。だがこの技の肝は、絡み合うウイングロードの片方を半周分先んじる事にある。
 それは打ち込む部位を分散し、加えて時間差攻撃も果たすという事。関節部や肢体の先端に命中させれば、その部位を捻らせて打撃以上の効果を与える事も出来る。
 怪獣の巨躯に対しても有効な打撃、当たり所次第では関節技。それこそが、
「「―――ナカジマスペシャル!!!」」
 スバルの黒いリボルバーナックルが右顎に、ギンガの白いリボルバーナックルが左こめかみに食い込んだ。物体が上下を左右逆から押されれば、当然それは回転する。
「ギ、ギェ…………ッ!」
 頸部と気道を捻られ、アンギラスが絶息した。口角から泡が、目尻からは涙が僅かに零れる。
 対する姉妹は一撃離脱、青と紺のウイングロードは頭部を離れてジェットジャガーの元へ伸びた。
「ジェーツー、大丈夫?」
『問題軽微……破損度合・小破』
 左右の肩に乗った青髪の少女達にジェットジャガーは答える。
『任務続行可能』
「でも、左腕はそう何度も使えそうにないわね」
 左肩に降り立ったギンガは視線を下げ、そこから伸びる腕を見た。二の腕は外装が抉れ、内部機構を幾らか露出させている。回線にも支障があるのか、時折指先が痙攣していた。
「使えて精々、一度か二度といった所でしょう?」
『回数十分』
 ギンガの危惧に、ジェットジャガーは問題無しと答える。
『本機右腕・両脚健在』
 そしてジェットジャガーが続ける言葉は、
『追加……ナカジマ姉妹』
 お前達がいれば不足はない、むしろ十全である。ジェットジャガーはそう告げた。
「……そうね」
 その答えにギンガは笑み、
「うんっ!」
 スバルが拳を握った。それに追随する様にアンギラスも一声。
「ギイイイイイイイィィィィィィィィィィィギエエエエエエエエエェェェェェェェェェェェェェッ!!!」
 頸部の痛みを乗り越えた咆哮は、復讐を望む怨嗟の叫びだ。
「向こうもやる気満々だし、なのはさんの準備が済むまで!」
「私達で出来る限り削るわよ!」
『了解!!』
 アンギラスの突進に、2人と1機は分散して立ち向かった。
「ギイイイイイイイイイイエアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァ!!」
 アンギラスに応じて突っ込むジェットジャガー。アンギラスは今度こそ叩き潰そうと脚に力を込め、
「ギイイイイイイエエエエエエエエエェェェェェェェェェェェッッ!!?」
 突如として視界が青一色で遮られる。スバルとギンガのウイングロードが眼前を横切ったのだ。本来は移動用の架け橋も、使い方次第では撹乱にもなった。
 アンギラスは思わず急停止、そこへジェットジャガーの蹴りが突き刺さる。
「ギイイイイィィィアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
 よろめいたアンギラスは踏みとどまろうとし、

504 :ミッドチルダ2〜繁華街戦〜 ◆WslPJpzlnU :2008/04/03(木) 21:09:23 ID:dPJzjnSG
「だああああありゃあああああああああああああああああっ!!」
 その脚をスバルが打つ。カートリッジを2本吐き出し、全速力で突っ込んだ一撃は引かれた踵を打ち返し、姿勢維持を妨害。踏み留まる脚を弾かれてアンギラスは転倒した。
「ギイイイイイイイイガアアアアアアアアアアアアアッ!!」
 転倒を一回転。アンギラスは即座に立ち直り、尾をスバルへと振りかぶる。
 だが今度は、その尾にギンガが向かった。
「せえああああああああああああああああっ!!」
 迫る尾に打撃、その慣性を相殺する。弾かれた尾と同様にギンガの身体は後方へ飛ぶが、それも計算の内だ。
 尾とギンガが弾き合った空隙を、ジェットジャガーの拳が貫く。
『一撃!』
「……………っッっ!!!」
 文字通りの鉄拳が右頬に炸裂する。その威力に怪獣は持ち前の咆哮もあげられない。
「ギ、ギ、ギギギギイイイイイイイィィィィィィィィィ……ッっ!!」
 アンギラスは苛立つ様に唸った。耐えようとすれば崩され、攻撃しようとすれば阻まれる。弱小と判断していた2匹の小動物に翻弄され、アンギラスは血を滾らせた。
「ギイイイイイイイイイイイイイイイイイイアアアアアアアアアアイイイイィィィィィィィっッっ!!!」
 大きく開かれた口は咆哮ではなく、攻撃の為に開かれたもの。
 狙うは先ほどの相殺で弾かれ、落下していくギンガだ。
「…………!!」
 着地にウイングロードを造ろうとしていたギンガは、洞穴の様に大きな口内を見る。
 外縁部に整列する牙を越え、ぬめる舌が下方に広がり、悪臭の吐息が充満し、
「――――――――――――――ッ!!!」
 顎を閉じられた。
「ギン姉ぇっ!!」
 脚への一撃を終えて上昇していたスバルが叫ぶ。
「……だい、じょ、ぶ………っ!」
 危惧にギンガは返答した。
 舌の上に立ち、口内の天井部に両腕をつき、ギンガはアンギラスの閉口を押さえている。
「……今助ける!」
「待ってスバル!!」
 スバルの急接近をギンガは止めた。
「ジェーツー! アンギラスの顎を蹴り上げて!!」
 ギンガは迫る危機を助長させる命令をジェットジャガーに与える。
 命じられてジェットジャガーは逡巡。だがこの状況でギンガが無意味な命令を下す筈が無い、そう判断し、
『了解!!』
 右脚を後方へ振り上げ、アンギラスの下顎を蹴り上げた。
「ギン姉ぇぇぇぇっっ!!」
 閉じられたアンギラスの口、スバルの悲鳴が木霊する。
「ンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンッッッ!!?」
 突如、アンギラスが閉じたままの口から叫びを漏らした。そして、
「――リボルバアアアァァァァァァァァァッ! ギムレット!!」
 アンギラスの鼻もとから、ギンガが飛び出した。
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァッッッ!!!!」
 アンギラスが渾身の悲鳴を上げる。
 ギンガが発動したのは、かつてジェイル・スカリエッティに改造された左腕の攻撃機能。リボルバーナックルとの連動により、手をドリル化するリボルバーギムレットだ。
 ギンガは閉口の反動を利用して口内を刺し、肉を割り、骨を粉砕し、表皮を突き抜け、脱出口を造ったのだ。
「……うぅ」
 口内から脱出したギンガだったが、その全身は唾液と血と鼻水に塗れており、表情は最悪だ。
「オッ! オオオオオッ!! オオオオオオオオオオオオオォォォォォォンッ!!!」
 一方のアンギラスは両前脚を鼻もとに当てて悶える。一点とはいえ頭蓋骨を貫かれ、口内と鼻もとを開通されたのだからそれも当然だが。
「スバル、やるわよ!!」
「うん!!」
 その間にギンガとスバルは呼応、事前に受けていた対アンギラス攻略作戦を実行する。
 二人のウイングロードがアンギラスの前脚へと伸び、制作者である二人の少女を脚の根元に下ろした。
「グ、グウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ………?」
 痛む鼻もとを押さえつつ、アンギラスは左右のナカジマ姉妹を見やる。
 そしてスバルは左肩に右の平手を当て、ギンガは右肩に左の手刀を突き付けた。そして、
「――IS、振動破砕!!!」
「――リボルバーギムレット!!!」
 内部破壊の能力と、全体貫通の機能が、アンギラスの両前脚に放たれる。副脳とも称される、神経塊を秘めたそこに。
「――!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

505 :ミッドチルダ2〜繁華街戦〜 ◆WslPJpzlnU :2008/04/03(木) 21:10:11 ID:dPJzjnSG
 叫びは最早声にならず、空気振動のみとなって届く。
 神経の塊である副脳。左にあるそれを破裂させられ、右にあるそれを掻き回される痛みは、人体では再現不能だ。
「……アっ! アオ……っ! オアアァ…………」
 何の意図も無く漏れるアンギラスの呻き。腫瘍の様に腫れ上がった両肩に、ナカジマ姉妹は攻撃完了を確認した。
「ジェーツー! 最後だよ!!」
『了解!!』
 仕上げを果たそうとジェットジャガーが駆け寄ってくる。
 伏したアンギラスの目前で停止し、地と腹の間に手を差し込み、そして巨躯を持ち上げた。
『出力全開……ッ!!』
 抉れた左腕が火花を散らして軋み、大重量を支える両脚が痙攣する。しかしジェットジャガーは確かにアンギラスの体躯を掲げ上げ、
『投擲!!』
 夕空へと投げ上げた。
「ギイイイイイイイィィィィィィィィィィィィ………」
 空中を浮かぶアンギラスは惚けた鳴き声。剣山を背負う巨躯は緩やかに回り、夕陽の沈む方へと腹を晒した。そこへ、
「ギヒイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッッッ!!?」
 追撃が突き立てられる。全速力で飛来した火龍、その下部に装備された刀身が突き刺さったのだ。
 そして甲板には一人の少女、高町なのはが直立している。その背には、虫に似た光の羽が並んでいる。
「全力、全開!!!」
 それはジュエルシード事件の終局にて、リンディ・ハラオウンが見せた高速魔力運用技法。余りの難易度に彼女以外の誰も使えなかったそれを、なのはは使っていた。
 火龍からの魔力供給を受け、カートリッジを越える大出力をなのはは発揮する。
「――プロテクション・リバウンド!!!」
 接触対象を弾き返すバリア系防御魔法。次元航行艦の出力を得たそれは、アンギラスの巨躯さえも反発すした。
「ギイイイイイイイイイイイイエエエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェェェェェ…………」
 叫びは一瞬で遠のき、アンギラスは巨大な砲弾となって飛ばされる。
 瓦礫の山を越え、無事な市街を越え、次第に放物線を描いて落下していく。落ちる先にあるのは、シンハイの周囲に広がる湾岸だ。
「……………ェェェェェェェェェェェェェェェェエエエエエエエエエエエエエエエエエンッ!!!」
 巨大な水柱を天に突き立て、アンギラスは海に突っ込む。
「ギイイイイイイィィィ、ィィィイ…………っッっ!!?」
 満身創痍で海上に浮かんでいたアンギラス。だが突如としてその身は海中に没した。その体躯を引きずり込むものがいたからだ。
「ここで、終わりよ」
 アンギラスを引きずり込んだもの、それはティアナと彼女の使い魔、マンダだ。長胴を何重にも巻き付け、深海へとアンギラスを誘う。
「ギオ……ッ! ギボ……ォ………ォボオオオオォォォォォォ………ッ!!」
 長胴と水圧による圧迫で、アンギラスは体内の空気を洗いざらい吐き出した。吐息は泡となり、口や鼻もとに開通した穴から溢れていく。
「オ……オ………オォ…………………」
 やがてその泡も出なくなり、アンギラスの双眸は真っ白になる。
 そして怪獣は、暗く深い海の底へと意識を手放した。




506 :ミッドチルダ2〜繁華街戦〜 ◆WslPJpzlnU :2008/04/03(木) 21:10:43 ID:dPJzjnSG
 眼下一面に広がる、かつては繁華街だった瓦礫の山。その光景をギンガは火龍の甲板から見下ろした。背後ではスバルと、人間大まで縮小したジェットジャガーがなのはの懐抱をしている。
「大丈夫ですか、なのはさん」
「……ん。ちょっと、頑張り過ぎちゃったかな」
 にゃはは、と笑うなのはの顔は赤い。数十発のカートリッジロードに続いて次元航行艦からの魔力供給、その負荷に彼女の全身は発熱していた。
『冷却必須』
 ジェットジャガーは対処法を進言、何処から取り出したのか冷却シートをなのはの額に貼った。その感触が心地良いのか、なのはは目を薄く閉じる。
『――ギンガさん』
 と、ティアナからの念話がギンガの脳裏に響いた。
『アンギラスの捕獲、完了しました』
『……そう』
 任務の完了、しかしギンガの表情は浮かばれない。思うのは、アンギラスの行く末だ。
……また、あの部屋に連れていかれるのね……
 この後アンギラスは怪獣専用の屠殺室に連れ込まれるだろう。極度の身体強化で被験者を必ず殺す、あの毒ガスで充満した部屋に。
……悔いる意味が無いわ。だって……
 そこへ送り込むのは私達なんだから、と思いかけて止めた。
 そう思ってしまったら、何かが折れてしまうから。
『……ギンガさん』
 再度ティアナに呼ばれた。何? と問い返せば、
『私達は、間違ってないですよね』
『――少なくとも、私達が生き残る為に必要な事だわ』
 一拍の後に、ギンガは断言した。
 返されたのは沈黙、そこでティアナがどう思ったのか、ギンガには知る由もない。
『……すみません、変な事聞きました』
『ううん。そっちの処理が終わったら、こっちに合流して』
 こちらの言葉に、はい、とティアナは了承、念話を切断した。それからギンガは長髪を指で梳ぎ、視線を上げた。
 砕かれた市街が嫌で見上げた空は、夕暮れを終えて夜に入ろうとしている。
「……フェイトさん達は、大丈夫かしら」
 暗くなり始めた空にギンガは呟く。
 今は深夜であろう地方都市ステーツ。そこに出現したラドンへと向かった、ライトニング分隊を思って。

507 :なのは×終わクロ ◆WslPJpzlnU :2008/04/03(木) 21:13:32 ID:dPJzjnSG
投下終了。
こんな感じで「スターズ分隊 対 アンギラス」をお送りしました。
次回は「ライトニング分隊 対 ラドン」でお送りします。次回もこのちゃんねるで。


……余談だけど、随分前に嘘予告したONEPIECEクロスを書きたくてしょうがない今日この頃。あれ好きなんだよなー。やっても良いんだろーけど、でも同時3本って辛そー。

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 21:14:09 ID:0NGjcz0d
支援

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 21:22:51 ID:Yj0X/QrT
>>507GJ!怪獣戦はやはり迫力がありますなぁ!すごいです。同時3本は確かにキツイです。実際やって見るとてんやわんやでっせ。

510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 21:23:22 ID:lBhsCZcG
GJ!!です。
どうしても、怪獣に感情移入しちゃう。
マンダにしても、生活してたら攻撃されて、拷問の末に殺される・・・うーん。
最終的にゴジラを撃退することに成功しても、今までのツケは払ってほしいなぁ。
スカ博士あたりが皆の心を抉ってくれるといいんだけど。

511 :一尉:2008/04/03(木) 21:34:43 ID:lE4u/IpC
ふむ支援たな。

512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 22:23:46 ID:0bcalrDu
GJ!!
思わず黙祷したくなる・・・アンギラス・・・。


513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 22:28:34 ID:TUDCp8UY
>>507
GJ!
ギン姉はまだあのクリームミキサーつけてんのかよww
>人間大まで縮小したジェットジャガー
正義の心で巨大化したインチキロボットキターwww

514 :Devil never Strikers:2008/04/03(木) 23:17:42 ID:qtgAqkxi
GJ!
ナカジマ姉妹の同時攻撃は燃えると思っていたけどやっぱり燃える!

ところで十一時半から投下良いですか?

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:21:24 ID:82KZ3t1t
>>514
おk、支援準備

516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:26:54 ID:B3S/Ntiu
支援準備よし
いけます

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:27:56 ID:DldEShKD
準 備 完 了
さあ、支援するぜw

518 :Devil never Strikers 1/14:2008/04/03(木) 23:29:51 ID:qtgAqkxi
Devil never Strikers
Mission : 09
Hero come here


 地上本部が悪魔に襲われた。
 その事実は建物内の警備を担当しているなのはにも伝わった。
 窓から地上を見下ろすも雲が邪魔して下の様子は分からない。
 襲われているのは西と南の二ヶ所、そして南は六課のメンバーが担当しているエリアでもあった。

「ごめんなさい、高町なのは、指示を無視して勝手な行動をとります」

 そう言って勝手な出撃をしたのはいつだっただろうか、今だってそう言って飛んでいきたい気持ちはある。
 だが機動六課スターズ分隊隊長、高町なのは一等空尉がそうする事は絶対に無い。

 昔のなのはだったら仲間が危ないのなら効率や責任など無視して飛び出していただろう。
 大人になったな、と良い意味でも悪い意味でも思った。
 そして大人になったなのはは、教え子達に対してこうも思う。
 
(もし任務より大事だ、と思えることがあるのなら…そっちを優先してほしい。そのためならこの頭をいくら下げても後悔は無いから)

 前線にいない彼女には、前線にいる者の無事を祈ることしか出来なかった。

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:31:13 ID:B3S/Ntiu
支援一番槍

520 :Devil never Strikers 2/14:2008/04/03(木) 23:31:52 ID:qtgAqkxi
 南エリア、スバルが抜けてから二時間後。
 ティアナは横から飛び出してきたサルガッソーを最小限の動きで避けた。
 サルガッソーはそのまま奥にいたブレイドに当たり、ブレイドの怒りを買い、爪で引き裂かれる。
 何故だかこの悪魔達に『協力』と言う言葉は無い。
 それに対し、人間達が取った戦法は今のティアナのように同士討ちさせる方法だった。

 『突如現れた悪魔の群れに、管理局の人間全てが結束し、地上本部を守っている』
 これが今の状況を表した一文だが、映画やドラマ等の題材にするには少し地味だ。
 せっかくスカリエッティと言う分かりやすい悪役がいるのだからヒーローがいないと盛り上がらない。
 それもとびっきり強くて、格好いい奴が。

(ふう、そろそろ疲れてきたかな)

 あまりにも現実離れした状況からくる疲労で、多少変な方向に行っていた思考を引き戻す。
 もっとも疲れているのは精神だけではない。
 側にいるエリオとキャロもこの二時間の疲労が顔に表れている。
 次に増援が来たときにでも後ろに下がろう。
 ティアナがそう考えた時、丁度リインフォースから念話通信が入った。

『次に増援が着たら私達はいったん引きますです。その後はなのはさん達にデバイスを届けるです』

 どうやら向こうも同じ事を考えていたらしい。
 そして内部へのデバイスの持込はいつの間にか許可されていたらしい。そうなればなのは達もデバイスが手元に欲しいだろう。
 リインフォースに了解の返事をし、ティアナは気を引き締める。
 百里を行く者は九十里を半ばとす。最後が一番危ないのだ。

「機動六課、戦線より離脱します!」

 この撤退は必然だ。スタミナが切れたのなら後ろに下がる、人間には休息が必要だ。
 もし、休息をとらずに戦い続けられる者がいたのなら、それは本当に人間だろうか?

521 :Devil never Strikers 3/14:2008/04/03(木) 23:33:53 ID:qtgAqkxi
 西エリア、ティアナ達が撤退を終えた頃。

「スバル!そっち行くわよ!」
「分かった!」

 ギンガは目の前にいる敵に左手のリボルバーナックルを突き出した。
 老人の顔型白いの駒、ダムドキングは攻撃が当たる直前、ダムドルークと入れ替わり、ギンガの拳を避ける。
 キングはルークが元いた所に移動し――

「ディバイィン、バスタアァー!」

 ――予め待ち構えていたスバルの一撃を受け、砕け散った。
 ちなみにもう一体のルークは攻撃中なので入れ替わることは出来ない。
 キングを失ったダムドチェスメンは次々と砕け散り、後には大理石のような物のかけらが残される。

「良し!」
「スバル!右!」

 スバルの上げた喜びの声に、ギンガの声が重なる。
 右から襲って来たのはシャドウ。
 だがスバルもただ能天気に「良し!」等と言っていたのではない、この襲撃者の存在は感知していた。
 飛び掛ってきたシャドウを受け止め、ちょっと離れた所のスピセーレに向かって投げつける。
 シャドウを投げつけられたスピセーレは爆発し、その衝撃でシャドウのコアが露出する。
 近寄ってリボルバーナックルでサクッとコアを破壊した。
 しばらくしたら爆発する。巻き込まれないようギンガと共に離れ、他の悪魔達に紛れる。

「スバル、大丈夫?」
「大丈夫、見てたでしょ?成長してるんだよ、私だって」
「そうじゃなくて」
「体力のほう?そっちも大丈夫!」

 この言葉に偽りは無い。
 多少の疲労はあるが、精神的には絶好調。
 この戦いがいつ終わるのかは分からないが、最後まで休憩なしでいけるかもしれない。
 スバルは本気でそう思えた。

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:34:46 ID:82KZ3t1t
支援

523 :Devil never Strikers 4/14:2008/04/03(木) 23:36:45 ID:qtgAqkxi
 スバルが来る前、西エリアの状況は悲惨だった。
 こっちには迎撃の準備をする余裕も、誰よりも速く攻撃してあれを倒せるものだと理解させてくれる人も、「行くぞ!」と勢いを付けてくれる人もいなかった。
 向こうにあったアドバンテージが全く無かったのだ。
 あったのは何の準備も出来ないまま襲ってきた化け物と、逃げなければどうなるのかを示す事実だけだった。

 そこにスバルが現れた。
 スバルは局員達が襲われているのをまず助けた。
 その時の相手がノーバディだったのは幸運だった。
 巨大化したノーバディを元の大きさに戻すには仮面を壊せばいい、それを知っていたのが幸運だった。
 仮面を壊して小さくし、ディバインバスターで一気に倒した。
 僅か陸戦Bクラスのスバルがあっさりと悪魔を倒した。

 最初の勢いのままスバルは悪魔を次々に倒していく、その姿に局員達は本来持っている勇敢さを取り戻す。
 取り戻された勇敢さは他のものにも移り、徐々に悪魔達を押し返す。
 程なくして増援が到着し、これをもって管理局は完全に勢いを取り戻した。

 この話を聞いたなのはは――具体的な特徴を聞かなかったためスバルだと気づきはしなかったが――こう思った。

(なんだ、西にはストライカーがいたんだ)

 南にはヴィータを含めたフォワード陣。西には正体は知らないがストライカー。
 地上本部はそう簡単には落ちそうになかった。

 ―――悪魔に変化がなければ、だが。

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:36:53 ID:B3S/Ntiu
支援

525 :Devil never Strikers 5/14:2008/04/03(木) 23:38:47 ID:qtgAqkxi
「あらら〜〜ん?管理局の人達、意外とやりますね〜。計画を早めても良さそうですよ〜?ウーノ姉さま〜」

 クアットロは戦況をみて、シミュレーションゲームで計算が外れた時のような事を言った。
 そして総合管制役のウーノの判断を仰ぐ。

「……了解。計画を第二段階に移行します。全員、準備は?」

 クアットロの計算を信用しているのか、特に悩むことも無くウーノは提案を受け入れる。
 他のナンバーズの準備は第一段階の時点で確認していたので今回は省略。
 それを聞いたクアットロは手元の鍵盤を操り、地上本部のシステムに侵入した。

「クアットロさんのISシルバーカーテン。電子が織り成す嘘と幻、銀幕芝居をお楽しみあれ!」

 そのまま管理局の通信システムを使用不能にする。
 彼女の口からいつもの甘ったるい口調とは違う、どこまでも冷たい加虐心たっぷりの声が出てくる。

「悪魔と、踊りなさい」

 第二段階、残りの悪魔は約千五百体。その全てが地上本部へと侵略を開始した。



「第二段階?……早いね、何で?」
『人間達が思ったより善戦しているので計画を早めても問題ない、と思われました』

 予定より早い第二段階の開始の理由をウーノに尋ねたのはルーテシア。
 ルーテシアもまたこの作戦の協力者だった。

「……了解」

 彼女の役目は機動六課にある聖王の器の奪取。
 そのために行動を共にするのはガジェットと戦闘機人三体、そして二体の上級悪魔だった。

 今回は転送魔法は使わない。『真正面から行って叩き潰す』それが上級悪魔の内の一体の希望だから。

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:39:13 ID:WxSX+Jeh
支援

527 :Devil never Strikers 6/14:2008/04/03(木) 23:40:49 ID:qtgAqkxi
 第二段階の少し前、スバルを除く機動六課のフォワードはなのはの元に集まっていた。
 なのはの元なのに特に理由は無い、強いて言うなら最初に行った所がそこで、そのままフェイトやシグナムもやってきたというのが理由だ。
 それぞれのデバイスを持ち主に返し、さて今後の事を決めよう、と言った空気の中、ふと窓の外を見たエリオは自分の目を疑った。
 外は異世界になっていた。
 
 もちろん異世界と言うのは物の例えで、悪魔達の召喚魔方陣が視界いっぱいに広がっていたからそう見えただけだ。
 だが大きさや色の違うそれらの魔方陣で埋め尽くされた光景は混沌としていて、本当に異世界のようだった。

 この風景を見て、冷静に考えることが出来たのはなのは、ヴィータ、シグナムの三人。
 新人四人とリインは状況に頭が付いていかず固まっている。
 残るフェイトはロングアーチからの通信に耳を傾けていた。
 通信の内容はオーバーSクラスと、外の悪魔に負けないぐらいの数のガジェットの反応が現れたこと。
 ガジェットは未だ地上本部には到達していないが、それも時間の問題だった。

『ガジェット反応……こっちに…敵襲……』
「グリフィス?どうしたの?」

 フェイトの声に全員の視線がフェイトに集まる。
 だが通信は一向に飛び飛びで、要領を得ない。だが六課の方も緊急事態であることは伝わってきた。
 とりあえず途切れる前に得た情報を伝え、なのはとフェイトは視線を交わす。
 交わしたのは視線だけで、言葉までは交わさず、同時に他のメンバーに顔を向けた。

「全員分散しよう、私は許可がでたら即、迎撃」
「エリオとキャロは私と六課に戻る」
「ヴィータちゃんはリインとオーバーS級の方に、ティアナはスバルとギンガの二人と合流してから一般の市民や局員の非難ルートへの誘導」
「シグナムはこれをはやてに渡して、その後ははやての警護」

(敵戦力の迎撃と六課の防衛、未確認の敵の対処に人民救護。そして六課の核でもあるはやての警護。……これがベストのはず)

 この二人の判断は正しい。
 地上本部と人命、そして六課。全てに手を回したこの布陣が最適だった。
 だが最適なだけであの数に対抗できるのか、それは誰にも分からない。

528 :Devil never Strikers 7/14:2008/04/03(木) 23:42:55 ID:qtgAqkxi
 同時刻、スバルはシン シザースの振り回す鋏をしゃがんで避け、立ち上がる勢いを利用して仮面を叩き壊した時、ふと周囲が暗くなるのを感じた。
 曇ってきたかな?いや、元々曇りだったはずだ。そう思いながら空を見上げた。

 だがの目に何かが映るより早く、上から襲い掛かってくる悪魔。その気配を感じ取り、即座にシールドを張った。
 張ったシールド越しに一瞬だけ相手の姿が見えた。
 獣のような姿と毒々しい色の体毛からグブスムシラだと分かった時には既にシールドに重い手応えを感じていた。
 口から溢れる毒液がシールドを伝い、地面に流れ落ちる音を聞きながら、グブスムシラの奥を見据えた。
 見えた物は相変わらず悪魔のみ、今までとの違いは雨のように降ってきている事だけ。

(ダンテさんの銃弾ほどじゃない、これならまだ耐えられる……けど、どうしよう?)

 考えている今にも腕に掛かる圧力は強くなっている。
 ただ重いだけならまだまだ潰れることはないが、いかんせんこの数相手にどうしたらいいか思いつかない。
 正面から戦うなんて考えは最初から無い、かといってこのままではいつか飲み終えたコーラの缶のように潰れてしまうのは間違いない。
 考えている今にも悪魔たちは積み重なり、スバルとシールドの上に統一感の無い禍々しい塔が建てられた。

「スバル!逃げなさい!」
「ギン姉!?」

 塔を崩したのはギンガ。
 シールドの上、つまり塔の根元に油圧ショベルのような一撃を叩き込んだ。
 その衝撃で一番下にいただるま落としの要領でグブスムシラは飛ばされる。
 『逃げなさい』の意味を正確に理解したスバルはシールドを解除し、逃げる。
 今までいた空間に悪魔が落ちるのを音だけ聞いて、ギンガを見た。
 ギンガはどこに逃げるかを言っていない。故に次に行くところが逃げ場だろう。
 スバルは先に進む姉の姿を追いかけた。

529 :Devil never Strikers 8/14:2008/04/03(木) 23:44:58 ID:qtgAqkxi
 追いかけて着いた場所は地下駐車場。
 ここなら空から悪魔が降ってくることは無い。
 薄暗く、他に誰もいない空間にキャリバーズのローラー音が響き渡る。
 自分のと、前を走るギンガのと、もう一つ。

(もう一つ?)

 ローラー音が一つ多かった。
 その出所を探ろうと耳を澄ますが、一際強く地面を擦る音がしたっきり聞こえなくなった。
 自分もよく聞く音だ、最後の音がジャンプした時の音であることは分かった。
 そこまで考えた瞬間、自然に腕が顔の前まで上がっていた。

「ぐぁ!」

 上げた腕に鈍い痛みが走り、スバルの体がよろけ、そのまま派手にすっころんだ。

「スバル!?……ッ!」

 襲撃者の姿を確認したギンガがファイティングポーズをとった。
 だが襲撃者はギンガを一瞥しただけで再びスバルに視線を戻す。

「ノーヴェ?作業内容忘れてないっスか?破壊じゃなくて捕獲するんスよ?」
「うるせーよ、忘れてねー」

 この声はスバルを襲った襲撃者が発した物では無かった。
 立ち上がったスバルの目に二人目の襲撃者が見えた。
 二人目の襲撃者はボードを担いでおり、ボードには『捕獲』するためだろうか大きめのトランクケースが取り付けられていた。

「……二人目?」
「三人目よ、眼帯をしたのがこっちにいる」

 スバルの呟きにギンガが答える。
 言われてみれば確かにもう一つ気配があった。

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:46:56 ID:lBhsCZcG
支援

531 :Devil never Strikers 9/14:2008/04/03(木) 23:47:00 ID:qtgAqkxi
「…戦闘機人?」
「そーだよ、お前らと同じだ。タイプゼロ共」

 タイプゼロ。
 それは戦闘機人としてのスバルとギンガを表す呼び名。

「あたし達もお前らと同じ、ただの兵器だ」

 その言葉に込められたのは挑発か、作戦か、それとも嘲りか。
 戦闘機人は兵器。その事実に何も言い返せないタイプゼロ二機。
 だが今は口で戦ってるわけではない。
 相手の急所に正確な一撃。考えるべきはその方法。

『スバル、聞こえる?』
『ごめんティア、今戦闘機人が目の前にいるんだ』
『……ッ!……今どこ?加勢するわ』
『地下駐車場。三体だからちょっと辛いかも』

 不意に聞こえてきた親友の声に冷静に答えるスバル。
 しばらくすればティアナがやってくる。
 だがこちらから向こうに行く事は出来ない。
 一般の魔導師に戦闘機人の相手は無理だ。したがって邪魔者のいないここでティアナを待つしかない。
 かといってそれまで防戦一方で通すつもりも無い。

(一体があたし達と同じ格闘型でノーヴェ。眼帯のがおそらくダンテさんと戦ったチンク。ボードが多分射撃型)

 チンクとルシフェルの能力は確認済みだし、ノーヴェの能力は自分達に似た武装からして大体想像が付く。
 となれば作戦はほぼ決まりだ。
 不透明な部分が多いボードを協力して手早く倒し、二対二の格闘戦に持ち込む。
 相手の連係を侮るわけではないが、こっちだってコンビネーションで負けるつもりは無い。

(……これで良い?ギン姉?)
(ええ、それで、防御は任せて、一撃で仕留めてよ?)
(オッケー)

532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:47:03 ID:B3S/Ntiu
チンク姉再臨!
支援

533 :Devil never Strikers 10/14:2008/04/03(木) 23:49:09 ID:qtgAqkxi
 作戦は決まった。後は実行に移すのみ。
 攻撃役はスバル。
 前方にいるボードの戦闘機人の方向に相棒のローラーを滑らせる。

「おおおおおおお!」

 後ろでギンガがチンクとノーヴェの攻撃を防ぐ音が聞こえる。
 その音が鳴り終わる前にボードの戦闘機人の顔面を思いっきりぶん殴る。
 だが拳は担がれていたボードで防がれた。
 後方援護型だろうコイツの防御力は低い、そう侮っていたスバルだったが、あのボードが盾にもなるとは思ってもいなかった。

「足元に注意っスよ?」

 ボードの機人の言葉と、トンっという音に下を見た。
 そこにはさっきまでボードに取り付けられていたトランクケース。
 トランクケース、パンドラの蓋が開き、中から強烈な閃光があふれ出てきた。

「パンドラのPF666、オーメン。薄暗さに慣れた目にはどうっスか〜?」

 本来は力を溜めてから放つ技なので、ダメージ自体はたいしたこと無い。
 だが視力は別だ。ボードの機人が言うように薄暗い空間に慣れた目は一時的に視力を失う。
 その隙を付き、ノーヴェがスバルに襲い掛かった。
 ちなみにギンガはチンクのルシフェルの隙の無いコンボによって押さえられ、スバルを守れない。

「おらぁ!」

 ノーヴェに顎を蹴り上げられたスバルの意識は、明るすぎる視界とは逆に闇の中へと落ちて行った。

534 :Devil never Strikers 11/14:2008/04/03(木) 23:51:14 ID:qtgAqkxi
 スバルが意識を取り戻したのはほんの数分後だった。
 この回復の早さは普段の訓練からか、それとも敵の言うように人間でないからか。
 理由が何であれ、スバルは目を覚まさない方が良かったのかも知れない。
 すでに回復していた視力でスバルが見た物。
 それは自分を守ってそうなっただろうボロボロのギンガの姿だった。

「ギン姉!」

 悲鳴にも近い声に戦闘機人三体がスバルを見た。

「目を覚ましやがったか」

 ノーヴェの言葉はスバルの耳に届かない。
 頭の中は簡単に意識を手放した後悔と、
 大好きな姉の無残な姿への悲しみと、
 その原因である敵への憎しみと、
 いつまでも弱いままの自分への怒りで一杯だった。
 様々な感情で埋め尽くされた頭が考える事はただ一つ。

 ―――あいつらを倒せ。

 その瞬間スバル・ナカジマは消え去り、タイプゼロ・セカンドが出てくる。
 倒す。それ以外の事は考えられなくなった頭が体に前進を命じた。

「おおおおおおおおおぉッ!」

 全力の突撃に応えたのはノーヴェの足払い。
 それをジャンプして避ける。
 避けた場所に待っていたのは爆発物と化したチンクのナイフ群。
 次の瞬間には体中にナイフが刺さり、その次にはそれが爆発を起こし、大ダメージを食らうことは容易に想像できた。
 だが防御はしない。
 出来ないのではなく、しない。

「はぁ!」

 体中にナイフを生やしたハリネズミになりながら、左手を伸ばしてチンクの左肩についているルシフェルを掴む。
 この距離ではランブルデトネイダーは使えない。
 使えばその爆発にチンク自身も巻き込まれてしまうから。
 『やるならやってみろ、代わりにお前も道連れだ』
 そう語る金色の瞳に一切の迷いは無く、メインの武器の右腕を振りかぶる。

「ISッ!発動ッ!」

 タイプゼロ・セカンドのISは振動破砕。
 振動エネルギーを相手に流し破砕する技で、まともに当たれば一撃必殺の威力を持つ。

「ランブルデトネイダー!」

 その一撃必殺の拳が放たれる直前。
 チンクのISが一瞬早く発動した。
 爆風に吹き飛ばされ、壁に叩きつけられるチンクと、爆煙の中で姿すら見えないスバル。

「チンク姉!」

 ノーヴェが叫ぶが、チンクのダメージはそう大きくない。
 自爆紛いの攻撃で戦闘は不能だが歩くくらいの事は出来る。
 立ち上がり、爆発の中心地に目を向ける。
 薄れ始めた爆煙の中から、何かが放物線を描き飛んで来た。
 だがそれはチンクに届くことなく、少し手前で地に落ちる。

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:51:22 ID:lBhsCZcG
支援

536 :Devil never Strikers 12/14:2008/04/03(木) 23:53:18 ID:qtgAqkxi
 飛んで来た物体はスバルだった。
 既に原型を失っている左半身と、おそらくはここに跳ぶのに地面を蹴って壊した右足のマッハキャリバー。
 残った右目からは涙があふれ、口からはただ一つの言葉が繰り返されていた。
 『届け、届け』と。
 だがスバルの願いも空しく、右腕は届くどころかピクリとも動かない。

「ウェンディ、ファーストを運べ。ノーヴェは肩を貸してくれるか?」

 スバルが戦闘不能になったことを悟ったチンクは、妹達に次の指示を出す。
 だがノーヴェは倒れているスバルに近づき、持ち上げた足でスバルの頭を――

「ノーヴェ」

 ――踏み砕こうとしたノーヴェをチンクが止めた。

「良いだろ?こいつのせいでチンク姉は!」
「ノーヴェ」

 怒りの詰まったノーヴェの声に対し、チンクの声は穏やかだった。

「そいつに何ができる?」
「……でも!」
「これは戦いだ、私は気にしてない。それに彼女も私達と同じだ。出来ることなら殺したくない」
「………………」

 少し長い沈黙の後にノーヴェは持ち上げた足を下ろした。

「ありがとう」

 スカリエッティが望んでいたタイプゼロは二体も運べない。
 ならセカンドより欲しがっていたファーストの方を持ち帰る。
 そこにセカンドの方をどうこうすると言った考えは無い。
 無いのだから必要の無い殺しはしない。少し甘いが前にチンクはそれに救われたのだ。
 これはチンクなりの感謝と礼だった。

537 :Devil never Strikers 13/14:2008/04/03(木) 23:55:31 ID:qtgAqkxi
 地下駐車場から戦闘機人三体がギンガを連れ去った頃。
 地上本部にガジェットが到着し、まるで人間を助けるように悪魔を攻撃し始めた。

 このガジェットの奇行を聞き、その理由と目的を正確にに推察出来たのは、スバルを捜索中のティアナだけだった。
 きっかけは先ほど疲れた頭が持ってきた『ヒーロー』と言う言葉。

 ヒーローが活躍するには何が必要か?
 答えは簡単、悪役だ。
 その悪役がいなかったら?
 これも簡単、作れば良い。

 ここまで考えたティアナの思考ははこの襲撃の全貌に至った。
 『自作自演のヒーローショー』
 詰まる所それが地上本部襲撃の目的だった。

 もちろんこれで彼の罪が無くなる事は決して無い。
 だが彼の存在を知らない者の第一印象には少なからず影響を与えるだろし、長い目で見た時の評価のされ方にも差があるだろう。
 おまけに事が大きすぎて100%確実な証拠無しにはそう簡単に動けない。

 だが何よりもこのヒーローショーが雄弁に語るものは

 スカリエッティの作品>悪魔>管理局

 のヒエラルキーだ。
 間に一つ入った『悪魔』は何よりも高い壁となって『スカリエッティの作品』を押し上げる。

 先ほどのティアナの『ヒーローが現れたらこの状況は解決する』などと言う考えは間違っている。
 大群を潰すにはそれ以上の数の大群をぶつけるのが一番だ。
 そもそも呼んでもいないヒーローが現れる訳が無い。

 ヒーローショーである以上がジェットが一般市民に手を出すとは思えないし、悪魔はそのガジェットに潰される。
 この状況で管理局員に出来る事は何も無かった。

538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:55:40 ID:B3S/Ntiu
やっぱりパンドラかよー!
あんなチート武器よく使えるなウェンディ…
支援

539 :Devil never Strikers 14/14:2008/04/03(木) 23:57:33 ID:qtgAqkxi
 さて、その頃。
 ルーテシアを始めとする聖王の器奪取組に侵略された機動六課隊舎は、火に包まれていた。
 その炎は駐機場、医務室、オフィス、食堂、訓練場を既に燃やしていた。
 隊舎を全て無に帰すかのような勢いの火の手が弱る気配は一向に無い。
 入り口ではザフィーラとシャマルが懸命に戦っているが、いかんせん数が多く、目の前の敵の相手で精一杯だった。

「おいおい、困ったな。これじゃピザが食えない」

 六課の敷地への入り口から唐突にダンテの声がした。
 燃えた施設の一つに用があったダンテは、残念そうに呟き、左手に持った紙切れに目を落とす。
 それは美味しそうなピザの写真と『新メニュー追加しました』の文字が入ったチラシ。

「まあいいさ、これくらいまだマシな方だ」

 ひねくれた呼ばれ方をしたダンテに数体のガジェットが襲い掛かった。
 右手を背負った大剣にそえる。
 次の瞬間には真一文字に振るわれた剣と、その切っ先に切り裂かれるガジェットたち。

 伸びきった右ひじを曲げ、大剣を肩に担いでから、誰よりも助けを欲しがった機動六課に向き直る。
 夜の闇と炎。周囲と同じ色ながらもその存在は決してかすまず、むしろ何よりも強い彼の力を強調していた。
 口元にはいつものように皮肉な笑み、だが瞳には周りの炎よりも激しい怒りを宿しながら。
 この状況で自分の立場を決定付ける言葉を言った。

「ヒーロー、参上」

 力の差があればあるだけ、彼がどちらに付くかは分かりやすい。
 ヒーローはいつだって弱者の味方なのだから。


Mission Clear and continues to the next mission

540 :Devil never Strikers 14/14:2008/04/03(木) 23:59:40 ID:qtgAqkxi
今回は以上です。

>>538
何気にガンスリンガーLV4なんですよ、状況から見てw

541 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 00:01:40 ID:hRmA1WTL
GJ!
ついに真打登場だぜーーーー!

542 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2008/04/04(金) 00:04:37 ID:RVUNdMmh
>>540
GJっす!
チンク姉はやっぱり格好いいな。
自分は十二時半からリリグナー投下したいんですがよろしいでしょうか?

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 00:07:31 ID:bHjFFvym
GJ!!です。
ウェンディがパワーアップしてるw
最終決戦でティアナが、さらに追い詰められるぞwww

544 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2008/04/04(金) 00:29:32 ID:RVUNdMmh
…やっぱり今は投下やめといた方がいいんでしょうか?


545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 00:31:18 ID:SwT6L2mu
投下の三十分後がマナー。

546 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 00:41:26 ID:bHjFFvym
三十分すぎたらいいのでは?

547 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2008/04/04(金) 00:41:59 ID:RVUNdMmh
やっぱ三十分後がマナーだからって三十分経ってすぐ投下するのはちょっとアレだって事ですよね。
さしあたり45分後って事であと5分したら投下で構わないでしょうか?

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 00:44:34 ID:4MHOhg9k
どうぞ

549 :魔法戦記リリグナー九話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/04/04(金) 00:52:51 ID:RVUNdMmh
では失礼して投下させて頂きます。



「ハァ…ハァ…。ハァ…。」

鈍い音とともにメタルアーマー・ダインのハンドレールガンの銃口から光が放たれる度、戦友が乗った戦闘機
FFR-31…シルフィードが光の泡の中に轟音とともに消えて行く。
気が付けば生き残っているのは自分ただ1人。いつしかダインは悪魔のような姿となって
シルフィードを次々と斬りつけていく。尾翼が、主翼が、次々と切り落とされていき、それに従って
いつのまにか生身の彼の姿となった哀れなシルフィード…いや、彼自身はあっという間に両手、両足を切り落とされた
見るも無残な姿となった。いよいよ悪魔の如き姿で遅い来るダインが彼の心臓に牙を突き立てようとしたその時!

「…きろ。…起きろ!おい、コーラサワー少尉!…パトリック!…酷い汗じゃないか。」

マネキンが心配そうに彼を見つめていた。

「あ…。夢か…。すいません、大佐。」

彼…パトリック・コーラサワーは俯くと、力なく呟く。

「…初戦でのあれは…隊が全滅したのはお前のせいでは無いだろう。」

察したのか、マネキンが問いかけるが、コーラサワーは俯いたままだ。
リョウが遠巻きに見ているがいつもの調子で彼が冷やかさないのはコーラサワーの気持ちが
同じ目に遭った彼には判るからだろう。

「ヨーロッパの風とは、やはり違うな。そう思わないかいアリサ?」
「はい。なんだか木と小川の匂いがします。」

アリサをともなって深呼吸するナトゥーノ。
横ではノインが千葉県の地図を指差しながらユジーンとこれからのルートについて相談していた。

≪ここは千葉県花見川区周辺。百里基地から海鳴まで移動するべく
ギガノスの検問などをよけて南南西へ軽車両で数日間ジリジリと移動し続けた我々はこの地で一夜を明かした。
この分ならば昼前には海鳴という街へたどり着けるそうだがもし検問に引っ掛かればその瞬間に終わりだ。
遺書は書いておいたがもしギガノスに回収されたとしてちゃんと遺族へ渡されるのだろうか?…アルベール・ジュネット。≫
ノートパソコンのキーを叩き終えるとため息を付くジュネット。

550 :魔法戦記リリグナー九話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/04/04(金) 00:57:11 ID:RVUNdMmh
数時間後。
海鳴市、アクアポリス。

「ここがアクアポリスか…やっと辿り着いたぞ!これで俺達助かるんだ!」

シン・クリプトがぎゅうぎゅう積めになって乗り込んでいた軽トラックから飛び降りた。

「おーい!このコンテナは格納庫でいいのか?」
「ああ、しかし一体何なんだこのバカでかいコンテナは。なんだぁ?ゲシュペンストって書いてあるぞ?」

アクアポリスは現在補給物資と称して送りつけられた巨大なコンテナの搬入にてんてこまいしていた。
現在地球連合軍では量産型メタルアーマー「ドラグーン」を開発しては居たが
何も人型兵器のフォーマットがメタルアーマーだけという訳ではなかった。
それとは別系統の路線で人型兵器を開発しようとしていた企業もあったのだ。
ひとつは「ゲシュペンスト」及び「シュッツバルト」という二つの機種の開発に成功し、
「ヒュッケバイン」「ATXシリーズ」といった新型の開発にも意欲的になっているマオ・インダストリー社。
そして「リオン」さらにそれを元に発展させた「ガーリオン」を擁するイスルギ重工。
だがそのどちらも採用の目を見る事は現段階では難しかった。リオンシリーズは格闘戦と陸戦を碌にこなせず、
マオ・インダストリーが推す量産型のゲシュペンストMk-Uは飛行が出来ず、どちらもメタルアーマーとの交戦には
不安となる要素が多かったのだ。双方とも現在開発中の新型機ならばそれらの問題は解決出来ると主張したもののその
新型の開発を待っていられるほど連合軍に戦力的な余裕は無かったのである。
だいいち地球連合軍はドラグーンを主力に据えるという事で路線を既に決めていた。
しかし開発に多大な予算をかけた二つの企業にしてみれば今更開発をやめる訳にもいかなかったのだ。
そこで二つの企業はイカサマ的な手を使い始めた。すなわち戦争で補給ルートが混乱しているのをいい事に独自に選別した部隊に
勝手に自分達が開発した機動兵器を送り込み始めたのである。兵士からの要望なり反響が大きくなれば
上層部だって決定を覆さざるを得ないというわけだ。
そしてアクアポリスにもその白羽の矢が立ったのだ。
わざわざドラグナーが配備されているアクアポリスに配備する辺りイスルギ重工とマオ・インダストリー社の自信の程も伺い知れよう。

「なんだよこれ?メタルアーマーなのか?」
「“量産型ゲシュペンストMk-U”ってのと“シュッツバルト”ってのがパーソナルトルーパーって兵器で
“リオン”と“ガーリオン”ってのがアーマードモジュールって兵器だとさ。ゲシュペンストMk-Uが4機。
シュッツバルトが2機。リオンが3機で合計9機。リオンの上位機種のガーリオンってのはは1機だけ配備されるらしい。
全部で十機だ。賑やかになるなあ。」

仕様書きを見ながらケーンに説明するライト。

「カティー・マネキン大佐以下二十名であります。」
「君達か。百里から撤退してきた兵というのは。歓迎するよ。私はアクアポリス艦長、
アルバート・レイガンだ。まあ、ゆっくりと休みたまえ。」


551 :魔法戦記リリグナー九話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/04/04(金) 01:01:04 ID:RVUNdMmh
「あれがドラグナーかァ…。」
「おろ?あんた誰だ、もとい…どなたでありますか?」
「百里基地から撤退してきた人だろう。」

格納庫に鎮座するD1を何か眩しそうに眺めるコーラサワー。
と、それに気が付いたケーンとライトが声をかける。

「ああ…そうだ。これ、お前等がパイロットなのか?」
「はい。自分はライト・ニューマン准尉。こいつはケーン・ワカバ准尉であります。
……ん?失礼ですがあなたの顔は何処かで見覚えがあるような…。」
「気のせいじゃないのか?」

そっぽを向くコーラサワー。

「…いや…えーと…あっ!そうだ、パトリック・コーラサワー中尉だ!」
「本当だ!本で見ましたよ!有名人じゃないですか!ヨーロッパ軍区のエース!」」
「有名人…?そんなの昔の話だ、俺は…俺は有名人なんかじゃねえよ。それじゃあな、その年で死に急ぐなよ准尉さん!」

声をあげるライトだったがコーラサワーは彼が思い出した本の表紙に載っていた自信に満ちた姿は何処へやら。
追い詰められたように言い残すと走り去った。

「なんか不味い事言っちゃったかなあ?」
「俺はスペシャルなんかじゃないんだ…。初戦でいいように甚振られて、部下を全て

喪っちまって自分も撃墜された俺なんか…。」
コーラサワーは人気の無い艦内通路の脇で俯いて1人ごちた。
その頃。

「あのさあ…これからどうするの?」

ディエチがチンクに問いかける。
何故彼女達がここまで悩んでいるかといえばシグナム達を追い払ってみせた翌日。
艦長室に呼ばれてこう言われたのだ。

「我々としては君達を地球連合軍に加えたい。君達は兵器として作られたというが
連合軍は普通の兵員と変わらない扱いで君達を迎えるし、
君達を追う時空管理局という組織が再び現われても君達を引き渡さない事を約束しよう。…存在しない組織に
引き渡す事など出来ないしね。順当に昇進もするし給料だって貰えるし勿論衣食住保証するよ。」

と。いわゆるヘッドハンティングと言う奴だ。

「ドクターのところに帰るべきだろ?私らは戦機とはいえドクターに作って貰った身なんだ。」

552 :魔法戦記リリグナー九話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/04/04(金) 01:03:23 ID:RVUNdMmh
「うーん…。まあ、確かに。」

身を乗り出すノーヴェに腕組みしながら言うセイン。その時

「この期に及んでドクターに忠義を尽くす理由が何処にあるのですか?」

オットーが静かに言った。

「何だとてめえっ!」
「ノーヴェ。あなたは言いましたね?我々は戦機だと。ドクターにとって我々は戦機でしかないのですよ。
という事はいなくなれば新しい戦機を作るだけでしょう。戦機と言えどただの道具なんですから。彼らは
我々を真っ当な人間として扱ってくれると言ってきているのです。拒否の余地など無いと思いますが?」

激昂するノーヴェを睨みながら冷たい口調で言うオットー。

「そ、それは極端過ぎるんじゃ…。」
「何がですか?量産型が開発されれば試作機はお払い箱。工業製品の常識でしょう。」
「私らは工業製品なんかじゃねえ!」

激昂するノーヴェ。

「実質的には同じでしょう?父親も母親も居らず、機械の手のみで流れ作業を辿って生まれてきたんですから。
そんな我々を連合軍は普通の人間として迎え入れてくれると言ってるんですよ。ドクターは今は我々をもてはやしていますが
ミッドチルダを制圧してもっと自由に開発作業に従事出来るようになれば何れ我々に飽きという感情を抱き、
遅かれ早かれ我々を放逐するでしょう。恐らく私達が寿命を迎えるよりも
遥かに早くね。僕はそんな一生を辿るのはイヤです。」

ノーヴェには負けるものの凄みのある口調で言うオットー。

「落ち着け二人とも。」
「そうだ。仲間内で喧嘩は良くないぞ。」

ディエチとチンクが二人を嗜める。

「今仲間と言いましたが飽くまでもドクターに従う事に拘るのなら僕はナンバーズを抜けさせてもらいます。」
「オットー…。」

きっぱりと言い切るオットー

「ディード…君も君のしたいようにすればいい。」

配そうにオットーを見つめるディードにも彼女ははっきりと言った。

「ひとつ聞いてもいい?何でそうまでしてドクターから離れる事に拘るの?」

ディエチが怪訝そうに言った。彼女の中ではオットーはこんな積極的に物事に向き合う性格じゃないと認識していたからだ。

「…僕は見てしまったんですよ。この作戦が始まる前に研究所の一角で、アレをね…。」
「アレ?」

553 :魔法戦記リリグナー九話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/04/04(金) 01:06:09 ID:RVUNdMmh
セインがいよいよもって訳が判らないといった顔をする。

「巨大な動作フィードバックシステムですよ。僕達ナンバーズの戦闘能力はもとより人格などのデータも
纏めて移し変えてしまえるほどの、ね…。そして…大量の胎児ユニットです。
どの遺伝子データを用いて作り出された物かは判らなかったけどあれは恐らく…。」
「………。」

チンクをはじめとするナンバーズに沈黙が走る。

「もうドクターは我々と戦闘能力は愚か人格までもそっくり同じ戦闘機人を作り出す事が出来るのです。
この上ドクターの所に戻っても捨てられに行くようなものです。」
「…オットーの言う事にも一理有る気がする。」
「…姉の立場としてはっきりいえばドクターでも連合軍でも妹である
お前達が幸せになれるのなら構わない。」
「あたしは…人に感謝されるのってそんなに悪い気しなかったスよ…
ドクターのところにいちゃこんな気持ち味わえないだろうし…。」

十数分後。

「決まりだな。ドクターに未練や後ろめたいものが無いといえば嘘になるが」
「オットー。お前が言ってた事とちょっとでも違ったら只じゃ置かないからな!」

チンクがため息を付いて目を閉じながら言い、ノーヴェがオットーに食って掛かった。
艦長室。

「彼女達は来るでしょうかね?」
「何とも言えん。しかし…何処の誰かは知らないがあんな子供を兵器として使うなどと…
兵士にしてもやる事はさほど変わらないかも知れないが、兵士は人間じゃないか。
この戦争も何れは終わる。そうすれば彼女達が兵士で居る理由は無い。欺瞞かも知れないが彼女達を作った
ジェイル某のところへ戻すよりもそっちの方が彼女達にとっていいと私は信じる。」

ダグラスに向き直ると言うレイガン。
その時。
ドアが開いてナンバーズ達がオットーを先頭に入ってきた。
そして数十分後。
CICでは。


554 :魔法戦記リリグナー九話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/04/04(金) 01:14:09 ID:RVUNdMmh
「む?」

レーダーマンが顔をしかめた。成田山エリアで救難信号をキャッチしたのだ。

「こんなところから救難信号が発信れるなんておかしくないか?百里からというのは在り得ないし…。三沢か?」
「津軽海峡が占領された時に三沢は壊滅した筈だ。座間じゃないのか?」

彼はレーダーの立体ディスプレイが示す輝点を指差して同僚に問いかけるが同僚も首をひねるばっかりだ。

「何れにせよ確かめなきゃなあ。」

格納庫。

「何?偵察機を出せだと?馬鹿を言うな。甲板があの状態で出せるものか。アドミラル56も事情は同じだろうから戦闘機は無理だ。
…ドラグナーは今バラしちまってて動けないんだ。元に戻すのに20分はかかる。何?新しく配備された機体を使えだと?
パイロットも決まっていないんだぞ!」

整備員が通信してきた管制官を怒鳴りつける。

「ノーヴェ〜。ネクタイ上手く結べてるっスかねえ?」

初々しい軍服に身を包んだウェンディが照れくさそうにノーヴェに絡む。
だがノーヴェは例によってそんな彼女を相手にしていない。

「何があったんだよ?あ…いえ、どうしたんでありますか?」

慣れない敬語で整備員に問いかけるノーヴェ。
整備員は一瞬面くらいつつも彼女達の軍属化は既に聞いていたのでなにごとかを説明した。
聞き終わるとノーヴェ傍らのハンガーに駐機された青い量産型ゲシュペンストMk-Uに目をやる。

「あれ、誰にでも扱えるんだよな…ですよね?」
「ああ、量産型だからドラグナーのようなパイロット認証システムは積んでない。」
「ナビゲートシステムとか付いてるんですよね?」
「…うむ、ミッションデータを入力すればある程度自動で操縦を…。お、おい。何するつもりだ?」
「スーツオン!ISッ!ブレイクライナーッ!」

整備員に聞く事を聞くが早いか飛翔するノーヴェ。軍服が粒子となって弾け、
ナンバーズのスーツが彼女の皮膚に張り付くように形成・装着された。空中に光のレールが走り、
目にも止まらない速さでゲシュペンストのコックピットに滑り込むノーヴェ。

「私にだってやれる!ゲシュペンストMk-Uだったよな!とにかく、ナンバーズ9番ノーヴェ、出るッ!
誰だか知らないが待ってな!ナンバーズの力を見せてやるッ!」



555 :魔法戦記リリグナー九話 ◆0qJqyuBpiQ :2008/04/04(金) 01:16:08 ID:RVUNdMmh
開け放されたままのエレベーターを派手にスラスターをふかして通過して轟音とともに甲板に出るとそのまま
ミッションデータに従って派手に飛翔し着地すると高速ホバーの唸りを挙げて
コンピューターの指し示す成田エリアへ疾走するゲシュペンストMk-U。

その頃
ミッドチルダ時空管理局本局。
全長数十キロという広大な本局の最深部に位置するエリアの某所。
管理局最高評議会。

「スカリエッティの戦闘機人が、やられたとはな…。」
「うむ…だが…今更奴がどうなったところで…。」

評議員達が呟く。

「ああ、今となっては影響は無い…。それよりもゲイズが手にするであろうメタルアーマー隊の他に、
我々が独自に動かせる戦力を保持するという計画はどうなった?」

評議長が二人の評議員に問いかける。

「例の“モビルスーツ”…喪われた世界の遺産か。」
「適任者を既に選別してある。一度はささいなミスから起きた事故で
部隊ごと数週間行方不明になっていた部隊だがだからこそ扱い易いというものだ。
ゼストなどと同じくな。モビルスーツの方もデータを元に管理局の技術で複製する作業は既に進んでいる。」
「よろしい、全てはミッドチルダと管理世界の平和のために…。」

評議員は自信ありげに呟いた。
今となっては脳髄だけの彼らに顔がまだあったのならば恐らく奸智に長けた笑みを見せていたろう。


556 :リリカルスクリーム ◆0qJqyuBpiQ :2008/04/04(金) 01:24:53 ID:RVUNdMmh
ここまでです。
さて、管理局側の兵力としてモビルスーツって単語が出てきましたが
これについては当分後になるかと。

オットーの豹変が凄いなあ…。
やらかしてしまったかも。
ケジュペンストとリオンはドラグーンをウィンドウズだとすれば
マッキントッシュみたいな感じで。



557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 01:26:38 ID:bHjFFvym
GJ!!です。
いろいろ出てきましたね、個人的にはコーラサワーが復活するのか
気になります。

558 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 02:19:20 ID:26VYBUw8
プラズマステークとAMだと!?wktk

559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 05:43:32 ID:nB0zCJFP
うむー
改めて避難所の流れを見ても皆様は感情で否定しているように見える。
感情で否定する相手に己の支持する側も法に違反していると言っても意味が無いのだろうか…。
相手は卑劣な盗作者で絶対悪だから法に触れ、
批判者の己は正義で法に触れていない側と思いこんでいるのか?
いや見ないようにしているのか。

それとテンプレに反対しない二次創作作者の方々は己が盗作者と同じ犯罪者だという批判を受ける覚悟がある、或いは既に自覚しているという事だろうか。

暖簾に腕押し
相手に考えを改めさせるだけの話術を持たない自身に不甲斐なさを感じる。

560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 05:53:10 ID:8tf3+pfl
うそつき乙

561 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 06:11:17 ID:PN+8+2ec
これはひどい

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 06:18:20 ID:ah0Wn8k9
>>559
わざわざ本スレに荒れる要素を持ち込む『マナーレス』な行為をしていたら、どんな場所でどんな相手だろうと受け入れられる訳ないだろう
少しは自分が書いてる事に自覚と自戒を持ってくれ

どうせ自分に都合の悪い意見はスルーするつもりだろうけど

563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 06:53:40 ID:L4NfK9BP
GJ!
いろいろ予想外w

たしかスパロボAの『向こう側』ではゲシュペンストが、『こちら側』ではドラグーンが配備されていますね。
そのあたりのオマージュでしょうか?


564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 06:59:17 ID:p1ZH2u3d
>>560>>562
だから荒らしに触るなって
スルーをいい加減覚えろよ。

565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 07:27:18 ID:mOhF59pS
GJ!まさかナンバーズがケーンの同僚になるとは。オットーがすごい冷静ですなぁ!
朝からいい作品を読め最高です!

566 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 08:34:29 ID:Ea0bhysv
gjそういえばサイクロプスと言うクモも吐き出した岩を
ぶつけて同士討ちさせるミッションある事思い出した。

567 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 09:14:02 ID:mdPTuYk+
GJ!
で、主人公のマイヨはまだ(ry

568 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 11:08:59 ID:0PqrbX7G
>Devil never Strikers
くそぉ、やはり本部襲撃の回はナンバーズへの敵意が滾るぜ!
他の作品では「ナンバーズ最高!」とか言っちゃうときもあるんですけどねw
しかし、悪魔を食い物にするとはスカ山ってばアゴ並にあくどい研究者ですね。
ダンテ登場に、次回も気になる予感です。

569 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 11:48:05 ID:jhT0JwVO
>556
乙。
ガンダム大地に立つ! in コーラサワー?

570 :リリカルTRIGUN ◆jiPkKgmerY :2008/04/04(金) 16:45:23 ID:TximsU7y
九時頃に第七話投下します

571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 17:08:07 ID:nB0zCJFP
>>562つ避難所でアク禁

572 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 17:19:33 ID:GQSTp9qs
でここに来たアホタレ もうこないと言っていたが
避難所には来ないと言う意味で本スレに来る屁理屈をかます。
無視しても影響ないのでいないものとすればおk。

573 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 17:23:19 ID:GNDiA3sA
リリカルTRIGUN氏
更新楽しみにして待っています。

574 :一尉:2008/04/04(金) 17:27:24 ID:lUibsoDh
そのうちガンダム出るらしい。支援

575 :マスカレード ◆gFOqjEuBs6 :2008/04/04(金) 18:17:24 ID:xZ6nZ8DM
ではリリカルTRIGUN氏の次くらいに私が投下予約入れますね。
多分日が変わる前にはなんとか投下出来ると思います。
えーっと、毎度ながら更新が遅すぎる所為でストーリー覚えてくれている方が少ない気がしますので、今のうちに
前回までのあらすじだけ説明しておきますね。

マスカレード弟17話「それぞれの傷」前編。
―前回までのあらすじ―
とある事件がきっかけで管理局に追われる身となった仮面ライダーカブトこと天道総司。
なんとかなのはを撃退することに成功したカブトだが、今度はそれが原因でフェイトの怒りに火を点けてしまう。
そしてキャンプ場での戦いでワーム戦、ダークカブト戦と連続で戦い続けたカブトは、ついにフェイトに敗れてしまった。
管理局に身柄を拘束された天道は、なのは達の過去を知り、色々と思うことがあったらしいが……?
一方でついに電王へと変身を遂げた良太郎は、憑依したイマジンと共に敵を撃退。
新たな仮面ライダー、電王の登場にマスカレードも次のステージへ進みそうな予感?

……とまぁ、こんな感じですかね。
投下出来る状況になるまでまだ数時間掛かりそうですので、気が向いた方はまとめで今までの話にでもざっと目を通して頂けると嬉しいかもです。

576 :リリカルスクライド ◆etxgK549B2 :2008/04/04(金) 18:34:41 ID:BvGUiH8o
おお〜まってました!マスカレード!!
そんでは、たぶん次ぎスレに移行すると思いますが、
マスカレード氏の次ぐらいで投下します。

投下物は、デジモンマジシャンガール第4話Aパートです。


577 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 19:06:37 ID:wI+HDo62
>>576
(´・ω・)……。

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 19:09:10 ID:P86+HDHZ
>>576
( ゚д゚)・・・・・・・・・

579 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 19:10:00 ID:GQSTp9qs
言いたいなら避難所の本音で語るスレへ行こうぜ。
俺も確かにあるけど。荒れるから。

580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 19:14:13 ID:baBKUPF7
>138 名前:リリカルスクライド ◆etxgK549B2[sage] 投稿日:2008/03/27(木) 01:30:37 ID:9/J57apY
>盗作は許しません。
>と言うか一般常識なので分かってくれると思ってた節がありました。
>ここまで叩かれてしまうとは、思っていませんでした。
>もう疲れました・・・もう辞めます。
>完結できなかった作品もありますが、これ以上書く気力がなくなりました。
>初期からリリカルなのはクロスSSで書かせてもらい、感想も頂けて嬉しかったです。
>今後の職人さん方のご活躍を願っています。

>あと、スーパーロボット対戦X氏へ

>もう辞めようね。人の作品盗むのは良くないよ。


      ./       ;ヽ
      l  _,,,,,,,,_,;;;;i  <いいぞ ベイべー!
      l l''|~___;;、_y__ lミ;l  逃げる奴は馴れ合い厨房だ!!
      ゙l;| | `'",;_,i`'"|;i |  逃げない奴はよく訓練された馴れ合い厨房だ!!
     ,r''i ヽ, '~rーj`c=/
   ,/  ヽ  ヽ`ー"/:: `ヽ
  /     ゙ヽ   ̄、:::::  ゙l, ホント なのはクロススレは地獄だぜ! フゥハハハーハァー
 |;/"⌒ヽ,  \  ヽ:   _l_        ri                   ri
 l l    ヽr‐─ヽ_|_⊂////;`ゞ--―─-r| |                   / |
 ゙l゙l,     l,|`゙゙゙''―ll___l,,l,|,iノ二二二二│`""""""""""""|二;;二二;;二二二i≡二三三l
 | ヽ     ヽ   _|_  _       "l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |二;;二二;;二=''''''''''' ̄ノ
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581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 19:16:34 ID:qgD+2DAi
他にも書いたらどうだという意見もあったから、俺は待ってるよ。

582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 19:18:55 ID:baBKUPF7
>>581
書く、書かないじゃなくて
仮にもあんな場、タイミングで自分が放った発言を何も言わずなかったことにしてるのってどうなのよ?
って意味なんだぜ。ホント なのはクロススレは地獄だぜ! フゥハハハーハァー


583 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 19:22:10 ID:u0yYWr5m
たしかにこの呑気さには驚き桃の木・・・って感じだw

584 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 19:24:22 ID:tt9NkEv6
まあ、投下は大歓迎でいいと思う。
一度宣言したことをああもあっさりと撤回した件については
とりあえずおいとくのを前提として。

585 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 19:24:31 ID:VgCoLQDM
>>576
やる気を出してくれたのは何よりだ。
あのまま終わらせられても後味悪いしね。

それと、上の発言と矛盾する発言になるかもしれんが、
スクライド氏。自分の言葉にはきちんと責任持とうね。>>580
もし、またこんなことがあったら後戻りできないかもしれないから気をつけて。

投下の際には喜んで支援させていただきます。

586 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 19:27:24 ID:GQSTp9qs
釈明は欲しいがそれはおいといて、投下は支援するぜ。 

587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 19:29:47 ID:qgD+2DAi
しかし氏は被害者側だったんだがな。
色々事情が重なったんだと思うが、対応誤るとこうなるというのは怖いね。

588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 20:18:00 ID:VjotgQuQ
>>586
釈明はウロスの方でやってるからそっちいってみるといい。
内容は某スパロボXのと同レベルの事しか書いてないけど。

589 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 20:25:45 ID:K3ejz/Ur
投下するのかしないのかはっきりしてほしいな
リリカルTRIGUN ◆jiPkKgmerY 氏が予約してるんだから

590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 20:27:28 ID:u0yYWr5m
ま・・・待て!まさかスパロボX=リリカルスクライドだったのではないか!?
それならこの言い訳の被り具合や擁護発言もうなずける。
つまりあれは盗作問題なんかじゃない!
周到に計画された自演釣りだったんだよ―――――!!!!!

591 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 20:28:14 ID:wI+HDo62
>>590
ねーよw


と言いたいが、やってることは一緒だよなぁ……。

592 :リリカルスクライド ◆etxgK549B2 :2008/04/04(金) 20:32:32 ID:BvGUiH8o
対応を間違えた故の自分のミスです。
投下は撤回します。
騒がせてすみません。

593 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 20:32:43 ID:BShc0UoB
>>590
レベルは一緒だが日本海溝とマリアナ海溝ぐらいには違うから
別人なのは間違いない
>>589
この現状だ、今回はスレの総意でガン無視かましてやればいい

594 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 20:33:02 ID:qgD+2DAi
もう陰口はやめたら。
言いたかったら毒吐きのほうへ。

595 :リリカルTRIGUN ◆jiPkKgmerY :2008/04/04(金) 20:34:19 ID:vGB/Evrp
ウロス諸々で色んな騒ぎが起きているので、自分の投下は明日へと回させて頂きます。
投下を楽しみにしていた方本当に申し訳ありません

596 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 20:35:35 ID:baBKUPF7
>>592
ここで釈明してる暇があったら議論スレで態度はっきりさせて来い。
回り全員から突き抜けて嫌われる覚悟で削除撤回しやらせてくださいか、罵声を浴びながらこのまま全て削除のままか。
お前のやった言動だ。最期の2択も自分で選べ。

597 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 20:41:17 ID:s7GSrNeX
結局投下はマスカレード氏だけになっちゃったじゃないか
っていうかこんな空気じゃ投下出来ないだろ…
頼むからウロスでやってくれ

598 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 20:45:48 ID:Qz95qI4b
まあその空気を作ったのも元をただせば
軽はずみに「辞めたい」なんて言った氏なんだけどね。

599 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 20:50:11 ID:GQSTp9qs
賽の河原だよ気分は、積み上げては邪魔され積み上げては邪魔され。
だがめげずに再建していこう。

600 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 20:54:27 ID:p1ZH2u3d
>>598
辞めたい、じゃないぜ
もう辞める、って言ったんだ。
しかもそれっきりその後の対応を反目氏達に丸投げして消えたし。

601 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 20:55:32 ID:CuLxPjPX
>>592
何で行き成り投下するとか言うのかな、荒れるのは目に見えてると思わない?
なぁ貴方は少なくとも社会人だろ、他人に迷惑を掛けない気遣いぐらいして欲しいよ。

602 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 20:56:03 ID:eXjYgaca
みんなの言いたい事はわかるが、それはここではなく毒吐きで言ってくれ。

603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:00:42 ID:+aQjKUVk
これがほんとの馬鹿ばっかwwww

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:00:49 ID:yQJ7R34T
つーかなんでここで議論を始めるわけ?

605 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:01:14 ID:dwW5VSUO
避難所でスクライドの追放決議始まったぜw


606 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:02:16 ID:wI+HDo62
>>605
だな。みんな行こうぜ。

607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:06:15 ID:GQSTp9qs
議論は本会議場(避難所)へ移動 以後ここは通常運営で。

608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:07:05 ID:qgD+2DAi
>>606
中傷はやめろよ。

609 :名無しんぼ@お腹いっぱい:2008/04/04(金) 21:08:03 ID:AGNGHFhR
>Devil never Strikers

ダンテかっこいいっすねー。
奪われた平和とピザ新メニューを取り戻すためスタイリッシュにぶっ飛ばせw

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:11:28 ID:BShc0UoB
とりあえず非難と議論の区別ぐらい付けろよお前ら
盲目的に「ウロス行け」だの「毒吐き行け」だのどんだけ状況読めねえんだ?
投下宣言に非難轟々→収まりかけに「毒吐き行け」で蒸し返しのリピートは楽しいか?

611 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:19:34 ID:GQSTp9qs
処分はあっちでする事決定してるんだから別にいいんじゃね?
ここはSS投下+感想スレで議論をする所ではない。

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:23:17 ID:tQqg2yOC
状況読めてればあんな騒動に発展しなかったんじゃね?
って言っちゃ駄目ですかそうですか(´・ω・`)

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:26:54 ID:Zxk3Xad/
この雰囲気だと、今日の投稿はもうないかな…
あってほしいけど……

614 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:30:41 ID:p1ZH2u3d
マスカレード氏が投下予定ですが…
この空気じゃなぁ…
来ていただけると嬉しいですが

615 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:33:03 ID:Nygr5IBK
アホがコテで雑談続けた結果だな
今更ウロスとの住み分けが出来るわけが無い

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:35:25 ID:U+joUW/5
リリカルスクライド氏の追放他について議論中です。今のところ、避難所アク禁、作品削除、テンプレ追加が有力です。
意見のある方はこちらにどうぞ。

クロススレのテンプレを議論するスレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6053/1203489678/

617 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:35:53 ID:GQSTp9qs
雑談とか設定議論とかはかなり移行はしてるけどな。

618 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 21:37:48 ID:p1ZH2u3d
>>617
蒸し返したいだけの荒らしだろ
構うな、触るな

619 :マスカレード ◆gFOqjEuBs6 :2008/04/04(金) 22:14:35 ID:k5Qyq78Q
投下出来る状態になったんですが、空気が凄い事に……
投下しても大丈夫でしょうか?
それとも自重するべきか……

620 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 22:15:11 ID:wI+HDo62
>>619
議論なら終了したよー。いいんじゃない?

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 22:15:44 ID:wI+HDo62
目欄(;゚Д゚)スマン

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 22:15:46 ID:8tf3+pfl
ここはもう関係ないんでどうぞ支援

623 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 22:16:36 ID:p1ZH2u3d
支援致しますよ?

624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 22:20:20 ID:u1Lm6cc4
俺は支援するよ

625 :マスカレード ◆gFOqjEuBs6 :2008/04/04(金) 22:21:00 ID:k5Qyq78Q
では、投下させて頂きます……。

『Full Charge(フルチャージ)』
ライダーパスをベルトにセタッチし、フルチャージする電王。
音声に合わせて、ベルトの中央部―ターミナルバックル―から、デンガッシャーへと赤い光が集束されて行く。
「俺の必殺技……パート2!!」
掛け声と共に、デンガッシャーを振るう電王。同時に、デンガッシャーの先端―オーラソード―はスネイルオルフェノクへと飛んで行く!
もちろんそれを防ぐ術など持ち合わせていないスネイルオルフェノクは、電王が放ったオーラソードに頭から切り裂かれる。
オーラソードの切り口から漏れる赤い光。スネイルオルフェノクはその動きを止め、見事に爆発した。

「気持ちいーーーッ!!!」
久々の大暴れに歓喜する電王。
ガッツポーズで、電王としての初めての敵を撃退した事に喜びを隠せないのだ。
電王を遠目に眺めていたアギトも、もう心配はいらないだろうと、踵を返す。
マシントルネイダーの元まで歩いたアギトは、マシンに跨がりながら、一瞬電王に目線を向ける。
「(新らしい戦士か……)」
アギトは、これまでも様々な戦士と出会って来た。
これで何人目になるのかは正確に覚えてはいないが、とにかくまた増えた事には間違い無い。
まぁ増えたからといってアギトがする事は変わらないが。
アギトは、ハナ達に気付かれる前に、マシントルネイダーを駆り、この場所から姿を消した。


ACT.17「それぞれの傷」


「電王システム……?」
それから数分後、お馴染みのアースラブリッジに、良太郎の声が響いた。
たった今まで電王についての簡単な説明を受けていた良太郎だが、これがまたしてもややこしい話なのだ。
キョトンと首を傾げ、ハナの瞳を見つめる。怪訝そうな表情に、不安も相俟って異様に暗い面持ちだ。
それもそのはずだろう。確かに今までも魔法やら多次元世界やら、十分訳の解らない事続きであったが、まだ直接的に自分との係わりは無かった。
だが、その客観的な立場もついに崩れ去り、突然『電王』とかいう謎のシステムの装着者に選ばれてしまったのだ。
ただでさえ不幸続きの良太郎にとって、出来る事ならばこれ以上ややこしい事に首を突っ込みたくは無かった。
いよいよもって本格的に厄介事に巻き込まれてしまったという事実に、不安を隠せないでいるのだ。
「……で、どうなの良太郎? 電王として一緒に戦ってくれるかしら?」
「そんなこといきなり言われても……」
ハナの強気な口調に、チラチラと目線を外しながら縮こまる良太郎。
「お願い……! 貴方じゃなきゃ無理なの!」
「……別に僕が戦わなくたって、他にも戦える人がいるんじゃ……さっきだって……」
「アギトの事か?」
「アギト……?」
突然声を発したクロノに、またしても目を丸くする良太郎。
先程の戦闘で自分を助けてくれた仮面ライダー。戦いながらも良太郎を守り、オルフェノク相手にも引けを取らなかった戦士。
その名をアギトと、管理局側は勝手に呼称している訳だ。もちろん良太郎はそんな事実を知る由も無いが。
「あいつは僕達の仲間って訳じゃない。どうやら今は敵対する意思は無いみたいだが、なのは達だって何度かアギトとは戦ってるんだ」
「そんな……でも、天道さんやクロノ君だって仮面ライダーなんでしょ?」
「天道総司の身柄は拘束中。僕だって無敵という訳じゃない。一人で全ての怪人やイマジンと戦うには無理がある。」
「…………」
クロノの言葉に、黙って俯く良太郎。自分の中に潜むイマジンも、管理局の誘いには賛同しているらしく、良太郎の頭に直接声を響かせる。
『何うじうじしてんだよ? 楽しそうじゃねぇか?』
「楽しいって……そんな単純な……」
「そうね……確かに戦力は一人でも多い方がいいわ。どうかしら、良太郎君?
 貴方も私達と一緒に、電王として平和を守るヒーローになってみる気はない?」
良太郎の呟きを無視し、リンディが微笑む。
ヒーローという、男の子なら一度は憧れるワードを織り交ぜた巧みな話術で、良太郎を引き込むつもりだ。

626 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 22:27:20 ID:eWPtQwoG
しえん

627 :マスカレード ◆gFOqjEuBs6 :2008/04/04(金) 22:29:39 ID:k5Qyq78Q
『ホラ、ヒーローだぜヒーロー! カッコイイじゃねぇかよ!?』
「もう……君は少し黙っててよ……!」
頭の中で喋り続ける声に、怒鳴る良太郎。
「黙っててって……誰に向かって言ってるんだ君は……」
クロノも呆れた表情で良太郎を見詰める。良太郎の中に潜んだイマジンの声は良太郎にしか聞こえない。
その為に、イマジンに向けて発せられた良太郎の怒鳴り声は、周囲から見ればリンディに向けての発言に見える訳だ。
リンディもクロノも、ため息混じりの表情で良太郎を睨む。そんな気まずい空気に、良太郎は思わず苦笑い――
――と、その時であった。
「って……いててててっ!?」
「ごめんね良太郎。ちょっと我慢して」
「ハ、ハナさん……!?」
突如として、ハナが良太郎の耳を掴み、引っ張り始めた。当然、良太郎は突然の痛みに表情を歪める。
そのまま良太郎の耳を自分の顔に近付けたハナは、大きな声で怒鳴った。それこそ鼓膜が破れるのではないかと言うくらいの大声で。
「いつまでも隠れてないで、良太郎の体から出てきなさいっ!!!」
「うわぁああああっ!!?」
刹那、良太郎の体から赤い物体が飛び出した。ハナの怒声に吹っ飛ばされるように、飛び出た“それ”は、悲鳴と共に勢い良く地面に転がった。
「……コノヤロウ! いきなり何しやがんだ、ビックリするだろうが!!」
現れた“それ”は、ハナぬ向かって大声で怒鳴り付けた。その光景に、リンディは眉をしかめ、クロノは咄嗟に身構える。
赤い体に、二本のツノ。剥き出された牙に、骸骨の様なシルエットの頭。
警戒するのも無理は無い。どこからどう見ても、明らかに怪人だ。
それでも臆する事なく、ハナは力強く、片足を踏み出した。「ズドン!」と音が響くくらいに。
「アンタ、一体何者!? いいえ、聞くまでも無いわね、イマジン!」
「「……イマジンだって!?」」
ハナの言葉に、クロノもエイミィも、声を揃えて身を乗り出した。



さて、ここで視点を一気に翌日へと進めよう。
第97管理外世界、地球。時間も既に昼過ぎを回っている頃だ。
街に停められた一台のワゴン車の中で、一人の男の声が響いた。怒鳴り声に聞こえる程の、強い口調で。
「お願いします田所さん! 知ってる事を教えて下さい!!」
もはや詳しい説明は不要だろう。声の主は加賀美新。
天道から「ネイティブについて調べて欲しい」と頼まれた加賀美にとって、自分の班のリーダーである田所は最も頼れる存在であった。
それ故、少しでも情報を掴む為に、こうして田所に問い質している最中だ。
「教えて下さい田所さん! ネイティブって一体何なんですか……!?」
「加賀美君……少し落ち着いて……」
怒鳴る加賀美の肩を、そっと触る岬。加賀美はそれを振り払い、尚も田所に詰め寄る。
「………………」
「田所さん!!」
だが、いくら問い質そうが田所は一言も喋る事なく、ただじっと表情をしかめるのみ。
「お願いします……教えて下さい! 天道を……ひよりを救いたいんです!」
田所の瞳を見詰め、諦めずに自分の熱意をアピールする加賀美。それでも田所は無言のまま。
「田所さん!」
……いや、表には出さないが、加賀美の言葉は田所の心にしっかり届いていた。
田所は、非常にゆったりとした動きで、懐から一枚の写真を取り出した。
そこに写った人物は、ネイティブについて探っていた今の加賀美にとって、重大な秘密を握っているであろう男――
「立川……大悟……? なんでこの男が……」
「本部からの命令だ。この男をワームから守れ」
「な……ワームから守れぇ……!?」
――立川大悟だ。サラっと、新たな任務を言い終えた田所は、すぐに加賀美に一枚の紙を渡した。
「その男はこの場所にいる。」
「田所さん……」
紙を手に取り、しばらく見詰める加賀美。どうやらどこかの住所が書かれているらしい。
その住所も、加賀美にとっては訳の解らない場所だ。何故立川がこんな場所にいる……? と、ツッコミを入れたくもなる。
「どうした、行かないのか?」
「田所さん……ありがとうございます!」
暫しの沈黙の後、加賀美は勢い良く、深々と頭を下げた。田所への感謝の気持ちを込めて。

628 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 22:30:01 ID:aA5IL226
支援

629 :マスカレード:2008/04/04(金) 22:36:03 ID:k5Qyq78Q
 
それからややあって、加賀美は海鳴市の市街地を歩いていた。
田所から渡された髪切れには一体どのような内容が記されていたのか。
加賀美は今、途中で出会ったなのはとフェイトに付き纏われながらも、地図に書かれたその場所を目指していた。
「で……加賀美、どこに行くって……?」
「ん……あぁ、この先の幼稚園にちょっとな。あと加賀美“さん”な」
「あ……ごめんなさい」
歩きながらフェイトの質問に答える加賀美。フェイトも軽く謝罪しながら、加賀美の一歩後ろを歩く。
次に、その隣を歩くなのはが口を開いた。目を細め、じとっとした目付きで。
「加賀美さん、幼稚園になんか何しに行くの……? まさか……そういう趣味……?」
「違うっ! 誤解だ! あと加賀美“さん”だ!」
「ちゃんと加賀美さんって言ったよ!?」
「え……? あ……そう? ごめん……」
「もう……ちゃんと相手の話は聞こうね?」
「気をつけます……」
先程までの勢いを失った加賀美は、今度はなのはに謝罪した。少ししょんぼりしながら。
なのは達もなんだかんだでこの状況を楽しんでいるらしく、まぁ一応は平和と言える光景である。
三人は適当に雑談しながら、目的地に向かって歩を進める。街中の歩道を、三人で横になって。
そんな中、三人が渡る事無く通り過ぎた歩道橋が一つ。
……三人は気付かなかった。
歩道橋のすぐそばに、仮面ライダーカイザこと草加雅人の愛車、“サイドバッシャーが”停められていた事に。
三人は気付かなかった。
歩道橋の上から、突き刺すような冷たい視線で睨む一人の男がいた事に。

「――まさかこんなに早いとは思わなかったな」
草加雅人は、小さく呟いた。視線の先にいるのは、外ならぬ高町なのは。
乾巧や木場勇治に向ける視線と変わらない、見るからに疎ましそうな目線で、なのはを見詰めていた。
軽く微笑んだ草加は、手に握ったカイザフォンをゆっくりとフォンブラスターへと変形させた。
銃口となったカイザフォンのアンテナが狙うのは、今まさに歩道橋の階段前を通り過ぎようとしているなのはだ。
「君にはまだ眠っていて貰わなきゃ都合が悪いんだよ……」
薄くニヤついた草加が、カイザフォンの引き金を引こうとした、その時であった。
「……!?」
なんと、草加が狙うなのはの前に、一緒に歩いていた加賀美が立ち塞がったのだ。

――気付かれたか?

そう思った草加は、咄嗟に隠すようにカイザフォンを下ろした。
しかし加賀美の目線は明らかにこちらを見ている様子では無い。それどころか全く別の方向を向きながら話し続けている。
つまり、加賀美の行動は“偶然”だ。別になのはを庇おうとしていた訳では無く、“偶然”なのはに重なる位置に動いただけなのだ。
三人はそのまま次の角を曲がり、草加の位置からは完全に死角に入ってしまう。
狙撃のタイミングを逃してしまった草加は、小さく舌打ちをした後、カイザフォンを懐にしまった。
「運がいいなぁ……? 高町なのは……」
どす黒い笑みを浮かべながら、草加は歩道橋の手摺りを殴りつけた。



それから数分後。街の小さな幼稚園を覗く人影が3人。もはや言うまでも無いだろうが、なのは達だ。
3人の目線の先にいるのは、幼稚園で子供達と遊ぶ保父さん……いや、それはなのは達の良く知る人物。
「あれ……立川さんだよね?」
「……立川さん……みたいだね」
「ああ、立川だな」
なのはを始めとし、3人の意見が揃う。 目の前で楽しそうに子供とじゃれ合っているのは、紛れも無い立川その人だ。
目の前の立川は、なのは達には気付かずに子供達と遊んでいる。なのは達には見せたことも無いような、満面の笑顔でだ。
何故に幼稚園? 等と思っていた加賀美も、それに同行したなのはもこれを見て納得する。
いつも自分達と一緒に居ない時は何処で何をしているのかと思っていたが、なるほど。
立川は管理局局員としてでは無い普段の顔は、幼稚園の先生だったという訳だ。
「立川さんってあんな顔もするんだね〜」
「うん、あんな楽しそうな立川さん、初めてだよ……!」
なのはもフェイトも、立川の新しい一面を発見出来た事に対して素直に喜んでいる様子だ。
自分達の仲間には、こんなにも子供が好きな優しい男がいたのだ、と。それだけで二人の表情は自然とにこやかになる。

630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 22:36:23 ID:p1ZH2u3d
支援

631 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 22:37:17 ID:ne5nkk7K
支援

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 22:39:46 ID:p1ZH2u3d
ちと投下間隔開け過ぎじゃね?
支援

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 22:44:57 ID:ne5nkk7K
……さるさん食らうほどの量じゃないよな?

634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 22:45:48 ID:p1ZH2u3d
…まさかの寝落ち?

635 :マスカレード:2008/04/04(金) 22:45:56 ID:k5Qyq78Q
 
今も目の前の立川は、転んで泣きそうな子供を立たせ、励ましている。
立川に励まされた子供はすぐに元気を取り戻し、また友達の輪の中へと戻って行く。
普通に考えれば、その行動だけでもかなりの好印象な筈。だが、加賀美だけは素直に微笑む事が出来なかった。
「……どうしたの、加賀美? そんな怖い顔して」
「ん……いや、何でもないさ」
加賀美の表情に気付いたフェイトは、心配そうに加賀美を見上げる。
加賀美には、二人と同じ様に素直に笑顔で立川を眺める事が出来なかった。
何故なら、“立川の正体はワームかもしれない”という疑いがどうしても加賀美の頭から離れないからだ。
現段階では、立川がワームだと言う事はあくまで天道の推測に過ぎない。
だが、加賀美の思考は至って単純。信頼のおける天道の推測を事実として受け止めてしまっているのだ。
まぁ結果としてそれは正しい判断なのだが。加賀美がそれを知るのは、この直後の事だった。

一瞬目を離した加賀美の耳に、突き刺さるような悲鳴が響いた。
「……なっ!?」
すぐに幼稚園の運動場へと目線を戻す加賀美。なのはとフェイトも同様に運動場を見遣る。
そこにいるのは、10匹程で徒党を組んだアーミーサリス。
加賀美達は咄嗟に、幼稚園の塀を飛び越え、走り出していた。

「変身!」
「バルディッシュ!」
「レイジングハート!」

3人の体はすぐに光に包まれた。ベルトに装着したガタックゼクターから聞こえる電子音声と、二人の持つデバイスの声が重なる。
すぐにそれぞれの変身を完了した3人。ガタックとフェイトはそのまま突っ込み、なのははレイジングハートを構えた。

立川の前に現れたサリスのうち一匹が、ディバインバスターの光に飲み込まれ、爆発。
すぐになのは達が来てくれたという事に気付いた立川は、安心して避難する園児達の指揮をとり始める。
その隙に、フェイトとガタックが近寄ろうとするアーミーサリスをメッタ斬りにして行く。
なのは達が時間を稼いでくれたお陰で、ほとんどの園児は運動場から避難することに成功。
……いや。一組だけ、逃げ遅れた親子がいた。それも、数匹のサリスに取り囲まれている。最悪の状況だ。
ガタックもなのは達も、自分の戦いに手一杯で、親子には気付かない。
唯一気付いたのは、立川のみだ。このままでは、あの親子は間違いなく殺される。そう思った立川は、居ても立ってもいられなかった。

「おいっ、立川!?」
突然走り出した立川。それに気付いたガタックの大きな声に、なのはとフェイトも立川に視線を向ける。
親子を襲うワームに向かって一直線に突っ込んで行く立川。唸りながら走る立川の体が、みるみるうちに変質してゆく。
その光景は、なのは達にとっては信じられない光景だった。今までずっと仲間であった男が、ずっと敵と認識していたものへと変化したのだ。
「立川……さん……っ!?」
「な……そんな!?」
少しツノの長いサリスワームに変化した立川を見たなのはとフェイトは、戦闘中にも関わらず、その動きを止め、目を丸める。
もちろんガタックも、二人と同様。驚愕の余り動きを止めてしまう。
「あいつ……あいつ、やっぱりワームだったのかッ!?」
「え……えぇっ!?」
「……加賀美!?」
追い撃ちを掛けるように発せられたガタックの言葉に、なのは達はさらに驚いた。
ガタックは今、確かに「“やっぱり”ワームだったのか」と言った。
それはつまり、加賀美は立川の正体に最初から気付いていたという事になる。
もう何が何だか。なのは達には、まるで状況が読めなかった。



「天道、ちょっといいか?」
「なんだ、お前は」
突然部屋に入って来たクロノに、眉をひそめる天道。天道からすれば、クロノもいけ好かない相手なのだ。
天道の中でのクロノのポジションは、初期の矢車と似たような位置だろう。実質やってる事もあまり変わらない。
「君にはまだ色々と聞きたい事がある。けど、その前に言っておきたい事がある」
「ほう……なんだ?」
「その……ありがとう……フェイトを助けてくれて」
反射的に天道から目を反らしたクロノは、気恥ずかしそうに頭を掻きながら言った。

636 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/04/04(金) 22:47:27 ID:vPycBKAA
支援

637 :マスカレード:2008/04/04(金) 22:51:13 ID:k5Qyq78Q
「なんだ、わざわざそんな事を言いに来たのか。お前の事だ、また何か嫌味でも言いに来たのかと思ってたよ」
「そ、そりゃあ僕だって感謝する時はするさ……」
天道の言葉に少し気を悪くしたのか、すぐにいつも通りの態度に戻る。といっても、以前程天道を敵視している訳では無いが。
「俺は別にお前の為にした訳じゃない。それに……」
「ん……?」
一瞬だが、淋しげな表情をした天道。それが気にかかったクロノも、天道の顔を覗き込む。
だが、次の瞬間には天道の表情は元通りになっていた。
少しばかり心配したが、なんだ自分の見間違いかと、クロノもため息をついた。
やがて立ち上がり、ゆっくりと後ろを向いた天道は、先程の言葉に続く台詞を、小さな声で呟いた。
「俺にだって分かるさ……妹を失う辛さは」
「え……?」
クロノにも聞き取れ無い程の声で、ぽつりと呟いた天道。何を言ったのか聞き返そうと、クロノが声を発したその時だった。

『ワームが現れました! クロノ君と良太郎君はすぐに現場に向かって下さい!』

「……ッ!?」
部屋のスピーカーから聞こえるエイミィの声。艦内全域に聞こえるように響いた放送に、クロノは咄嗟に立ち上がった。
放送が終わった直後、すぐに小さな端末から、エイミィに連絡を入れる。
「エイミィ、今から向かう。場所は!?」
『うん、急いで! なのはちゃんや立川さんが苦戦してるよ! 場所は――……』
急いでエイミィから情報を聞き出したクロノは、移動する前に天道に視線を移した。
「聞いての通りだ、天道……悪いが僕は行かせて貰う!」
「ああ、早く行け。キバって来い」
小さく笑う天道に、クロノも安心し、次の瞬間にはクロノは走り出していた。

「……そろそろ潮時か。」
クロノが見えなくなった後、天道はポツリと呟いた。やがて、天道は部屋の入口のドアから、外部にいる人間にこう言った。
「おい……少し艦長に用がある。急な用事だ。今すぐ俺をブリッジまで案内しろ」



それからややあって、天道は部屋から出された。ただし、両手には後ろ手にバインドをかけられ、二人の見張り付きで、だ。
天道は今まで、管理局側の人間に相当な力を見せ付けてきたのだ。それ故、念には念を入れての処置だろう。
二人の局員に挟まれ、ブリッジへの道を進む。一言も喋らずに、黙々と進んで行く。

天道は、歩きながらも思考を巡らせていた。内容は、「何故ワームである立川が同じワームと戦っている?」という疑問についてだ。
ネイティブとかいうワームが、自分達の良く知るワームとは違う種類なのだろうという事は、立川の言葉からも容易に想像がつく。
……だが、仮にそうだとすれば、今立川に死なれるのは非常に困るのだ。現時点で、最もひよりに近い場所にいるのは紛れも無い立川その人なのだから。
そうなれば、自分もこんな訳の分からない場所で黙って見ている訳にも行かない。
しかし、この二人の局員に囲まれたままでは思い通りの行動が取れないということは明白。
かといって、アースラの壁を突き破ってカブトゼクターを召喚し、無理矢理脱出したとしても、元の世界に帰ることが出来なければ何の意味も無い。
ならばどうすればいいのか? 調度、天道の目の前で、ブリッジ付近の廊下へと続くエレベーターの扉が開いた。
「(チャンスは今しかない……か)」
左右の局員をちらりと見た後、天道は次の行動を決めた。

638 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 22:56:08 ID:eWPtQwoG
支援

639 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 22:58:31 ID:p1ZH2u3d
頑張ってください。
支援

640 :マスカレード:2008/04/04(金) 22:58:57 ID:k5Qyq78Q
 
エレベーターの中でも、局員は天道を挟んで左右に立っていた。
手にはバインドが掛けられ、左右に監視を置かれたこの状況で、まさか天道が行動に出るとは夢にも思わなかっただろう。
エレベーターの扉が閉まると同時に、天道の右脚が、左側の局員の顔面目掛けて振り上げられた。
「……ぐッ!」
「な……!?」
一撃で意識を失い、床に沈む局員。もう片方の局員が、何が起こったのか頭で判断する時には、時既に遅かった。
右のハイキックをかました天道。今度は予備動作を取る隙も見せずに、左脚のハイキックが、もう一人の局員に炸裂させた。
ほんの一瞬の出来事だ。一瞬で、二人の局員は意識を失った。秒で表すなら、ほんの2秒も経たなかったくらいの速度だ。
そして、バインドを掛けた局員が気を失った事で、天道の手に掛けられたバインドも消滅する。
「悪いが、制服を借りるぞ」


ややあって、エレベーターの扉が開いた。
中から現れたのは、アースラスタッフ……というよりも、管理局本局の青い制服を着込んだ天道。
「少し小さいな……」
ネクタイを絞めながら、天道は呟いた。そもそも、ミッドの人間は男女関わらず平均身長が低い。
それ故に、身長の高い天道には制服も少し小さく感じられたのだろう。
が、制服を借りた(?)身の天道にそんなことを言う権利が無い事は、天道本人にも分かっているつもりだ。
それに、見た目もそれほど不自然という訳では無い。今だけは我慢しよう。
この制服を着ている以上、顔さえしっかり見られることさえ無ければ、怪しまれる事も無い筈だ。
そう考えた天道は、いつも通りの余裕に満ちた態度で、足早に歩き始めた。



クロノが第97管理外世界へと続く転送ポートに乗ろうとした時、後ろに続く良太郎の足が止まった。
「ん……? どうしたんだ、良太郎」
「あ……ご、ごめん、ちょっと先に行っててくれないかな……?」
「……?」
クロノには、良太郎の態度がどこか可笑しいという事が一発で解った。なんというか、明らかに挙動不審だからだ。
「……分かった。僕は先に現場に向かう。あまり遅れないようにな」
だが、深く詮索するつもりは無かった。どうせ良太郎に憑いたイマジンがまた何か言ったのだろう。
一々相手にするのも面倒だと感じたクロノは、そのまま現場へと姿を消した。

「(一体なんなの……? いきなり止まれだなんて……お陰でクロノ君、一人で行っちゃったよ……?)」
クロノが消えるのを見送った良太郎は、自分の中のイマジンへと質問した。
『それでいいんだよ。いいから、お前は俺と代われ!』
「え……ちょっと? えぇ……っ!?」
混乱する良太郎。次の瞬間には、良太郎の髪の毛は逆立ち、瞳は赤く変色していた。
直後、目の前に一人の男が現れた。アースラの青い制服を着てはいるが、見間違える事は無い。この男は間違いなく、あの天道総司だ。
良太郎は、自分を睨む天道に向かって、言った。
「へへっ、待ってたぜ?」
「……何だ、お前は?」
聞き返す天道。だが、良太郎はそれに答える事は無い。返事の代わりに、懐からデンオウベルトを取り出した。
「何のつもりだ……?」
「お前も戦えるんだろ? なら俺と戦えよ!」
『(ちょ、ちょっと!? 何してるの!?)』
驚愕する良太郎を無視し、電王・ソードフォームの変身待機音が艦内響く。
こんな所で二人が戦えば、アースラはどうなるか分かった物じゃないというのに。
「……悪いが、お前の相手をしてやれる程俺は暇じゃない。そこを通して貰うぞ」
「なら、力付くで通ってみやがれ!」
良太郎は、取り出したライダーパスを、勢い良くターミナルバックルにかざした。

641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 23:00:37 ID:bHjFFvym
支援

642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 23:00:50 ID:eWPtQwoG
支援

643 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/04/04(金) 23:03:11 ID:vPycBKAA
しえん

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 23:03:55 ID:df3jhVzf
支援

645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 23:10:21 ID:osTMRFRD
支援

646 :マスカレード:2008/04/04(金) 23:12:25 ID:k5Qyq78Q
 
「……って、なんだぁ!?」
だが、良太郎が変身する事は無い。
何が起こった? 自分は確かにライダーパスをベルトにセタッチした筈……
ふと、右手を見れば、良太郎の手からライダーパスが消えていた。
「な……!?」

いや、“消えた”というよりも、何者かに“弾かれた”と表現する方が正しい表現だった。
「言った筈だ。お前の相手をしてやる暇は無いってな。」
「何ぃっ!?」
聞こえる声に、天道を見る良太郎。天道は、右手にハイパーゼクターを掴みながら、良太郎から数メートル離れた場所に落ちたライダーパスへと視線を向けた。
良太郎も直ぐに状況を理解する。変身する直前に現れたハイパーゼクターが、良太郎のライダーパスを弾いたのだ。
良太郎はライダーパスを拾おうと移動するが、もちろん天道相手にそんな隙を見せていい筈も無く。
気付けば、天道は既に転送ポートに乗り込んでいた。
「……またな」
「っでぇえっ!? ちょ、待てよ!? こんなの反則だろーっ!?」
天道が消えた直後、良太郎の……というよりも良太郎に憑いたイマジンの、不満タラタラな叫びがアースラに響いた……。



「そんな……立川さんが……ワームだったなんて……」
目の前でサリスに囲まれている立川……いや、立川ワームを、フェイトは絶望感に満ちた目で見詰めていた。
フェイトにとってワームとは、“殺した人間に擬態し、その記憶を利用する悪質な存在”という認識だ。
今までずっと仲間だと思っていた立川は、ずっと自分達を騙していた……という事だろうか?
そう思うと、ショックの余り平静を保ってはいられず、ただ呆然と立ち尽くすしか出来なかった。

と、その時であった。そんなフェイトを再び現実へと引き戻す声が響いたのは。

「助けて下さい!!」

「……なっ!?」
なんと、ワームに変身した筈の立川が、自分をワームから助けてくれと、そう言っているのだ。
「俺達に、ワームを助けろって言うのか!?」
「でも、加賀美さん……立川さんは私達の仲間だよ!」
「なのは……」
立川に反論するガタック。それでもなのはは、立川を仲間だと言い張る。
そして、口にしてから直ぐに行動に移るのが高町なのはという人間だ。次の瞬間には、なのはが放った誘導弾が、立川を取り囲むワーム達に命中していた。
ワームの体が小さく爆ぜ、一瞬だが立川に行動の隙が出来る。
「今のうちに、逃げて下さい! 立川さん!」
「ありがとうございます、なのはさん!」
言うが早いか、既に立川の手にはドレイクグリップが握られていた。
『Henshin(ヘンシン)』
立川の体が、ドレイクの……銀と青の装甲に包まれていく。そして変身完了後、すぐにキャストオフ。
弾け飛んだドレイクのマスクドアーマーが、周囲のワームに命中。一瞬のけ反った隙に、ドレイクは自分の腰を叩いた。
『Clock Up(クロックアップ)』
同時に、ドレイクを取り囲んでいたワームは残らず爆発。ドレイクが、手にしたドレイクゼクターでワーム全員を撃ちまくったのだ。
こうして、全てのワームを倒したドレイクは、なのは達に挨拶する暇もなく、この場から姿を消した。



「立川……さん……」
全てが終わった後で、フェイトが一人呟いた。よほどショックだったのか、BJを解除するのも忘れて、俯いている。
「フェイトちゃん……」
加賀美も、ため息をつきながらフェイトに近寄る。加賀美の知り合いにもワームが一人いるが、まさかこんな事態になるとは思いもよらなかったのだ。
まさか、管理局に所属するなのは達の仲間がワームだったなんて。
まさか、こんな小さな子供達を今までずっと騙していたなんて。
立川がワームであったということに薄々ながら感づいていただけに、フェイトになんと声を掛ければいいのかが分からなかった。
「……加賀美……立川さんがワームだって、知ってたの……?」
「え……いやあの……えっと、知ってたというか……感づいていたというか……」
暫し流れた沈黙を破ったのは、フェイトの声。その声にびくついた加賀美は、焦って上手く言葉を紡ぎ出せ無い。

647 :マスカレード:2008/04/04(金) 23:18:23 ID:k5Qyq78Q
心優しい加賀美には、フェイトを傷付けずに弁明する言葉が思い当たらないのだ。
「なら、どうして教えてくれなかったの……?」
「いや、あの……ごめん……」
謝罪する加賀美。加賀美にはその一言しか言えず、再び気まずい沈黙が流れる。
……が、そんな沈黙を破ったのは、二人のやり取りを今まで黙って聞いていたなのはだった。
BJを解除し、私服姿に戻ったなのはは、二人に駆け寄り、言った。
「えっと……ほら、今はそんなこと言っても仕方ないし……とにかく皆で立川さんを探そうよ! 本人に話を聞かなきゃわかんないよ」
「なのはちゃん……」
「ね? 加賀美さん、フェイトちゃん。立川さんがワームに見付かっちゃう前に、私達が見付けて、話を聞かせて貰おうよ……!」
「……そうだな……早く立川を見付けて、話を聞かせて貰うしかないよな……! もしかしたら何か事情があるのかも知れない」
なのはの言葉を聞いた加賀美は、すぐにいつも通りの表情に戻り、フェイトを元気付けるように言った。

二人の言葉を聞いたフェイトは、ゆっくりと顔を上げる。
「……そうだね、なのは。もしかしたら立川さんにも何か理由があるのかも知れない」
そうだ、まだ立川が自分達を騙していたと決めるのは早い。
草加雅人に言われた言葉を思い出す。ワームの全員が悪い奴とは限らないのではないか? という言葉を。
実際、立川はワームに襲われていた。つまり、ワームの仲間では無いという可能性が高い。
自分達が立川を見付ける前に、ワーム達に先を越されてしまえば、その答えを聞き出せないままに終わってしまう。

“ワームとは一体何なのか?”
“天道は本人に正しいのか?”

フェイトがずっと悩んでいた疑問の答えが、そこにはあるかも知れないのだから。
そうならない為にも、今自分達が行動せずにどうする?
そう考えたフェイトは顔を上げ、なのはと加賀美を見据えた。
「行こう……なのは、加賀美。立川さんを探しに……!」



スーパーヒーロータイム
「NEXTSTAGE〜プロローグ・U〜」

プレシア・テスタロッサは、花鶏の経営者である「神崎沙奈子」に頼まれた……というより命令されて、買い出しに出掛けた帰りだった。
早く帰らないとまたあのおばさんに何か言われる……。そう感じたプレシアは、渋々ながら足早に帰路を歩いていた。
その時であった。
突然、携帯カメラの、「ピロリン」……というシャッター音が聞こえて来たのは。

648 :マスカレード:2008/04/04(金) 23:22:53 ID:k5Qyq78Q
「何……?」
プレシアは、苛ついた表情で音の方向を睨んだ。そこにいるのは、真っ赤なジャケットに身を包み、
ネックレスや指輪といったアクセサリーを無数に身につけた茶髪の少年。
「何……貴方は? 何か用?」
「別に? それよかアンタこそさ、何考えてんの? 人間じゃないのに、仮面ライダーと仲良くなるなんて」
小さく笑いながら、少年はサラッと言い放った。そんな少年を、プレシアは疑問に満ちた表情で睨んだ。
「貴方……何を言ってるの……?」
「まぁま、そう怒んないでよ。僕はアンタの事を思って忠告しに来たんだから」
「忠告……?」
「そうそう。アンタ今の生活に馴染むのはいいけどさ、逆に別れるのが辛くなっちゃうよ?
 ずっと人間と一緒に居られる訳が無いんだからさ……ってもしかして! 何か企んでるとか!?」
またしても携帯のカメラのシャッターを切りながら、楽しげに話す少年。
さっきから人間じゃないとか仮面ライダーとか、訳の解らない事ばかり言う少年に、
いい加減腹が立って来たプレシアは、そのまま少年とは反対に向き直った。
「貴方……さっきから何を言ってるの? 用が無いなら私は行かせて貰うわ」
「ちょ、ねぇちょっと待ってよ! そんな冷たくしなくてもいいじゃん!」
少年は、慌ててプレシアの肩を掴む。
……が、振り返るプレシアの目を見た少年の表情は、一瞬で凍り付いた。
プレシアは本気で、まるで状況が解っていない人間の表情をしているのだ。
「まさか、アンタ本気で自分の正体に気付いてないとか……?」
やがて、少年の笑い声はどんどん大きくなっていく。込み上げる笑いに堪えられないのだろう。
少年は、爆笑しながら言った。
「ハッハッハ! アンタ最っ高! 面白い事になりそうじゃん!」
「……だから、何なの……? 貴方は。いい加減にして頂戴」
いい加減気味が悪くなってきたプレシアも、引き気味に少年を見る。
少年は、携帯のカメラを連写しながら、ゆっくりと地面から浮かび上がった。
けらけらと笑いながら、少年はプレシアから離れて行く。最後に一言、こう言い残して。
「アハハハ、また会えると思うよ。ばいばい、“お姉さん”!」

プレシアは軽く驚きながらも、少年が飛び去って行った空を、ただじっと眺めているだけしか出来なかった……。

To Be Continued.

649 :マスカレード:2008/04/04(金) 23:24:40 ID:k5Qyq78Q
投下終了。
なんか頻繁にシーン切り替えたせいで文章力がてんでなってないのをかえって路程させちゃってるなぁ……
こんな感じで後編に続きます

650 :マスカレード:2008/04/04(金) 23:28:14 ID:k5Qyq78Q
路程 ×
露呈 ○
本当にダメダメだな……orz
あ、後編は一週間以内に投下出来ればいいなぁと思ってます!
では、そういうことで……(ぇ

651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 23:42:31 ID:ne5nkk7K
乙でした。
最後のはスペードのキング?

652 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 23:44:17 ID:u0yYWr5m
投下乙
クロノにキバってって声優ネタかw

653 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 23:44:45 ID:eWPtQwoG
GJ!
キングキター!
プレシアの謎も知ってるようだな、波乱の予感。

654 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 23:48:37 ID:df3jhVzf

やっぱおもしろい
それにしてもマスカレードさんはキング好きだな

655 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 23:51:02 ID:uGjSJGTk
クソワロタ次々と追放追放w
リリカルスクライドって就活中じゃなかったっけw

もうだめぽ・・・・。

656 :リリカルBLACK:2008/04/04(金) 23:51:48 ID:iAK15/sX
GJ!
人外はつらいぜ・・・
これから投下してよろしいですか?

657 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 00:02:14 ID:gC+oedBb
ライダー祭り!?
こ、この奇妙なめぐり合わせは……やはりゴルゴムの仕業か!?

658 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 00:03:11 ID:TLQc6Dl7
RXがライドロンに乗りたそうにこちらを見ている!

659 :リリカルBLACK:2008/04/05(土) 00:04:43 ID:+iA7FO5C
2話 南光太郎は砕けない

夜遅も遅いということで光太郎はなのはに寝床を紹介してもらった。
明日は自分についての事情聴取があるらしい。
ゴルゴムとの決戦、空港火災での救助を経て光太郎の体力は限界だった。
精神的にはゴルゴムの壊滅によって少し気が楽になったが、
信彦の事を考えると、シャドームーンの魂がまた何かをしてしまうのではないかと考えてしまう。
そして、ここは異世界。
やはり、光太郎に安心はおとずれなかった。
体力も限界に達している今、
意図せずとも瞼が落ち、光太郎は眠りに落ちていった。


660 :リリカルBLACK:2008/04/05(土) 00:05:59 ID:+iA7FO5C
ここはどこだろうか?
そこは、何もない真っ暗闇の空間。
光太郎が辺りを警戒しながら見渡すと、太陽のように輝く球体があった。
『光太郎、光太郎…』
脳に直接、声が響いてくる。どんな抵抗をしても聞こえてきそうだ。
「だれだ貴様は!?」
予期せず事態に、光太郎は反射的に構え、警戒をする。
『私はキングストーンお前の魂さ…』
「僕の魂・・・」
『光太郎・・・創世王の無茶な移転から、この世界に導くために我が体は傷つき
 お前の変身が不完全になってしまった』
『おそらく、シャドームーンも同様だろう…』
『そしてお前はこの先、再びシャドームーンと戦うことになるだろう
 それがお前の宿命でもある』
「そんな宿命なんて嫌だ!僕はみとめない!」
光太郎は即座に否定する。
(創世王との戦いの時、シャドームーン・・・いや、信彦に渡したシャドーサーベルが
 僕が求めた時に確かにここへ来た!信彦が握っていたはずなのに!
 あの時も、僕が信彦に敗れ死んでしまった時に
 とどめを!キングストーンを取り出さなかった!!)
光太郎は信彦が人間の心にもどる可能性を信じ続ける。
・・・信じ続けたい・・・それは彼の願いかもしれない。
『やはり受け入れぬか・・・』
『光太郎、今のお前の力は不完全だ』
『だが、光太郎・・・ゴルゴムとの戦いは、お前に自身にも凄まじい力を与えた
 力だけでない、経験、判断、機転、すべてを成長させた』
『その力を使えば初めは賞賛するだろうが
 やがて人々はお前を恐れるだろう』




『賢き道をゆけ、光太郎・・・』




「……夢だったのか?……」
そう呟いた、朝を迎えた光太郎の首には
太陽の光を受けながら輝く、一つの赤い宝玉が掛かっていた…

661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 00:06:33 ID:gC+oedBb
あ、分かりづらいっすけど支援の構えということでww

662 :リリカルBLACK:2008/04/05(土) 00:06:42 ID:+iA7FO5C
「これから、いくつかの質問をしますので、それに答えてください」
金色の髪をした女性、フェイトがハキハキとした声で言う。
なのはのことといい、この世界ではこの年で働くのは当たり前なのだろうか?
そんなことを考えながら、光太郎はフェイトの事務的な声につられ、丁寧に返事をする。

まず聞かれたのは、出身世界のことだ。
出身世界という彼の常識ではまず聞かないような言葉だ。
幸い、なのはからは事前にこの世界の常識や管理局の仕事についてはある程度説明されている。
当然だが地球と答えた。
次は、デバイスの出所だ。
今確かに、光太郎はデバイスをもっている…ということにしている。
あれはキングストーンなのだが、今は同じようなものだ。
光太郎は、ゴルゴムという組織から逃げ出すために奪ったと答えた。
……あながち間違えでもないかもしれない。
そして自分は、ゴルゴムと戦い、滅ぼした時に道ずれにこの世界に飛ばされたと答える。
大まかな内容はこんなものだ。

光太郎は言っていないことがある。
一つ目は自分と信彦はゴルゴムによって改造された改造人間であること。
改造人間といっても、ゴルゴムの王、創生王になるために造られたもので
ゴルゴム脅威の技術力を結集させたものでもある。
そして、信彦はゴルゴムによって洗脳され、自分と戦っていたことだ。
自分は改造人間だ。
こんなことを言ったとしても、そう簡単には信じてもらえはしないだろう。
それに人間ではないなんて思いたくも、言いたくもない。

663 :リリカルBLACK:2008/04/05(土) 00:08:11 ID:+iA7FO5C
「それで光太郎さんって、どないひとやったの?」
茶髪の女性、八神はやてが目を輝かせながらなのはに質問をする。
「一言でいえば熱い人かな?
 初対面の時に敵と勘違いされてね、その時の表情はすごく怖かったなぁ
 でも、女の子を助けた時の表情はとても優しくて、とてもうれしそうだった…」
「まさか、なのはちゃんが敵と間違えられるなんてなあ
 なのはちゃん、かぁいいのに」
「あはは…魔術師を初めて見たからかな?」
さすがになのはも初対面でいきなり敵扱いはショックだったみたいだ。
「でも、いいひとなんやろ?」
「うん、そうだと思うよ」
救助を終え、再び出会った時にみせた時の笑顔
それはなぜか、なのはにはその笑顔がなぜかさみしそうに見えた…

2回ドアをノックする軽快な音が響く。
「なのは、はやて、私だけど」
フェイトが光太郎の聴取を終えてきたらしい。
「フェイトちゃん、待って、今あけるから」
そういうとなのははドアの鍵を開ける。
「ありがとう」
そう一言いって、フェイトは公務用の服を脱ぐと
なのは達がいるベッドに、フゥと一息はいて腰をかけた。
「お疲れ様。どうだった?」
「まず、あの人はなのはとはやてと同じ地球出身、
 それだけだったら、もう解決なんだけど…」
「なにかワケありみたいやね」
「彼、向こうの世界で、ある組織と戦って身寄りの人々を失ってしまったの」
フェイトの言葉に、なのはとはやての顔から笑みが消える。
「それに、転移の影響で兄弟同然の友達と離れ離れになってしまっていて
 その人を見つけない限り、自分だけ帰ることなどできない
 ……そう、言っていたの」
なのは、フェイト、はやての3人は並々ならぬ親友である。
もし、誰か一人でもいなくなってしまったなら、どんなことをしてでも見つけたいと思うだろう。
その点、3人は親友を失ってしまうことの辛さがよくわかっていた。
自分にとって、大切な人がいなくなってしまったらどんなに辛いか、
そんな暗いことをだれもが思い、重い空気がながれる……
「す、少し、暗くなってしもうたな、光太郎さん実践経験はあるそうなんやろ?
 なんやら、実力を見てみたいな、もちろん本人がよかったらやけど」
重い空気を変えようとはやてが、新しい話題を持ち出す。
「なら、私が相談してみる」
そうフェイトがいい、話を進める。
「なら、フェイトちゃん、よろしく頼むな。
 あと、もう一つ、聞いてもらいたいことがあるんやけど……」
そして、彼女は新部隊を造るというを夢を話し始めるのであった。
夢を語る彼女は、確かに輝いていた。

664 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 00:08:36 ID:gC+oedBb
ブラックさん(誤字ではない)…支援

665 :リリカルBLACK:2008/04/05(土) 00:11:02 ID:+iA7FO5C
投下完了
1ヶ月半ぶり投下かな?
その間パソがぶっ壊れてましていましたw

喋っちゃったぜ、キングストーン
RXでも喋っているけど。

666 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 00:15:02 ID:gC+oedBb
前話の復習の為にまとめで一話読んだら、本当に「ゴルゴムの仕業か」って言ってて吹いたw
短編の漫画版ブラックとはまた違った魅力のあるてつをブラックもいいですねぇ。
しかし、キングストーンの言った嫌な伏線もあるし、やはり改造人間に悲劇は付き纏うものか…

667 :リリカルBLACK:2008/04/05(土) 00:29:36 ID:+iA7FO5C
>>666
漫画版Blackですか・・・実際に手にとって見たことはないのですが、
とことん石ノ森のほうで見ることができたんですが
ラストはかなり救えない感が・・・

668 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 00:32:13 ID:Yv9ys4Km
GJ!!です。
短編とは違い、まさに特撮な感じがいいですね。

669 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 00:33:17 ID:eytdaRac
>>666
まあ改造されるっていう時点で既に悲劇だからな。
なんかみたいに病弱で寝たきりだったけど改造された(してもらった)おかげで、
普通(?)の生活が送れるようになったため、
改造人間だという負い目が一切ないなんていうのはまずないか。

670 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 01:27:46 ID:RfwLNi9e
ライダーの中には事故死した後、蘇生させるために改造されたライダーもいるけど
単純にうれしがってるやつはいないからな。
生きてるってことは生きていかなくちゃならないってことだ。>改造された体でも

671 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 04:38:56 ID:TqOBoDQd
改造人間になっちまったショック+怪人と化した人間を殺さざるを得ないショックで
二倍のダメージだぜ!

672 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 04:51:56 ID:LJlEEPR1
自分の意思とは無関係に無理矢理(状況によっては仕方無く)改造手術を施された。
二度と元に戻れない改造された体で、人間の自由と平和の為に悪と戦う正義の戦士。
改造人間としての苦悩を抱えながらも正義の為に戦うのが仮面ライダーの魅力だと思っている。

あいつらは望んでなった体じゃねえ。
それでも戦う生き方を選んだんだ。
だから俺は言わねえ!!生身でもがくのが筋ってもんだ!!

673 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 04:59:41 ID:zUK8rInC
>>616
なんかちょっと見ない間にきめぇことになってんなぁ
バランス感覚の失調かはたまた経験不足か
閉じたコミニティは怖や怖や

674 :なのは×終わクロ ◆WslPJpzlnU :2008/04/05(土) 05:07:32 ID:xkm6TYDg
何度もバトロワでの話題を挙げて申し訳なく思いますが、告知させて頂きます。



なのはクロスロワにて、バトロワに参加するリリカルなのは原案キャラを投票で決める事になりました。
このバトロワに意欲のある方は、バトロワに参加して欲しいキャラを、以下のルールの下に投票して頂ければ、と思います。

1.投票するスレは「なのはクロスロワ専用したらば掲示板」の「投票スレ」です
2.参加して欲しいナンバーズと、それ以外のリリカルなのは原案キャラを、それぞれ1人ずつ挙げて下さい
3.尚、
   なのは、フェイト、はやて、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラ、
   スバル、ティアナ、キャロ、エリオ、ギンガ、ルーテシア
  以上のリリカルなのは原案キャラは、すでに参加が確定しているので投票出来ません

以上の投票でナンバーズは上位3人、それ以外のリリカルなのは原案キャラは上位4人が参加となります。

また上記の投票と平行して、自分のクロス作品キャラを参加させたい職人さんも募集しています。
参加したい職人さんは、参加させたい自分のクロス作品キャラを1〜3人挙げ、「投票スレ」に明記して下さい。

以上の投票・募集を3日後、4月8日(火)06:00まで受け付けています。

675 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 06:57:28 ID:jp85CdpB
ここの書き手限定で持って行かれるからなぁ……。
連載書き手にはやっぱこっちを優先してもらいたいよ。

676 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 08:58:15 ID:qmav7qfg
もう1人の、ブラックの人の作品
まとめに入ってない?

677 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 10:28:24 ID:4wveSgkO
>>676
漫画版の人の事かい?
それだったら単発SS・一発ネタの所を探せば見つかるよ

でも同じ作者さんで同じ世界の話なんだから
長編とは言わないけど短編集として纏めた方が解り易いよね

678 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 11:32:30 ID:TTPb8SbW
>>675
別にここの書き手だけが書くわけじゃないだろ。ロワは自由参加が原則

679 :幻想殺し1/7 ◆RZP/Mr4asU :2008/04/05(土) 12:01:40 ID:fn86SEB6
深夜12時に思いついて12時間ぶっ通して書き上げて推敲した一発ネタ
時代設定はスバルが火事に巻き込まれてなのはさんに救助される半年〜1年前
半ば以上与太話だと思って読んでいただければ幸い
*********************************************************************


part1 村正

 村正。
 一般にそう呼ばれる日本刀は、千子村正なる刀匠のものであるとされる。
 この名を持つ刀が忌避される理由とされるのが、徳川家康が忌避したから、というものだ。
 家康の父、祖父を殺した刀が村正であり、また家康の嫡男信康が切腹した際に用いられたのも村正。
 また家臣が誤って取り落とした槍で家康が負傷し、調べたところ此れもまた村正作だったのだ。
 このような経緯から村正は「徳川に仇為す刃」として公にも忌避されるようになり、
 後年、村正はフィクションの世界で妖刀の名を欲しいままにするようになったのだ。

 しかしながら、これは単に徳川の本拠地であった三河こそが村正の生産地であり、
 必然的に村正の絶対数が多くなったが故の偶然である、というのが現実的な見解である。
 また刀匠としての村正の力量は疑うべくもない。
 彼の本田忠勝の持つ名槍「蜻蛉切」は村正によって作り出された刃なのだ。

 また葉隠で著名な山本常朝が仕えていた鍋島家の家宝こそが、
 隕鉄を混ぜて鍛え上げられたという名刀、或いは妖刀『妙法村正』であった。
 この刃、触れる物は喩え種子島の弾丸でさえ切り裂くという鋭さを誇っていたのだが、
 幕末の動乱、そして第二次世界大戦の動乱の最中に失われ、歴史の闇へと消えようとしていた――……。

680 :幻想殺し2/7 ◆RZP/Mr4asU :2008/04/05(土) 12:02:13 ID:fn86SEB6
part2 海鳴市

「うぅーん、久しぶりに帰ってくると気持ち良いなぁーっ。
 フェイトちゃんやヴィータちゃん、シャマルさん達も来れれば良かったのに」

「しゃぁないやろ。シャマルもヴィータもザフィーラも忙しいんやし。
 ま、シグナムがいれば安心やろ。しっかり頼むで!」

「ええ。任せてください、主はやて」

 ――海鳴市。
 文字通り海の傍にある地方都市に三人の美女――もとい、美女と二人の少女が訪れたのは、
 海から吹く暖かな風も心地よい、ある晴れた春の日であった。

 高町なのは、八神はやて、そしてシグナム。
 時空管理局と呼ばれる組織に所属し、数々の異世界を飛び回って事件解決に奔走している今、
 ミッドガルドに引越しをした八神家の面々は勿論、春休みなのを良いことに頻繁に協力している高町なのはもまた、
 この街――住み慣れた故郷であり、思い出深い土地に戻ってくるのは随分と久しぶりだ。
 残念ながら、あの時にいた面々が全員この場揃っているわけではないのだが……。

「それで、えぇっと。ロストロギアが発見されたから、それの確保と移送、だっけ」

「いや、もう確保はされとるから、受け取って明日移送やね。
 取引場所が海鳴市になったのは――……まあ、偉いさんが気ィ利かせてくれたんと違う?」

 なんだかんだで彼女たちはリンディ・ハラウオンを始めとし、上層部に知り合いが多い。
 ひょっとしたらその内の誰かが、などというのは勝手な妄想ではあるが……だとすれば実に嬉しい。
 まあ、単なる偶然と考えるよりは遥かに気分が良いだろう――という事で同意した彼女たち。
 久方振りの故郷に心を弾ませながら、受け渡し場所兼宿泊場所でもあるホテルに向かって歩き出した。

681 :幻想殺し3/7 ◆RZP/Mr4asU :2008/04/05(土) 12:02:36 ID:fn86SEB6
part3 妖刀


「それでは、ロストロギア妖刀『妙宝村正』は受け渡しました。確認のサインを願います、八神特別捜査官」

「ほいほいっと。 にしても妖刀かぁーっ。 ごっつい品やね、また」

 ホテル一階、エントランス。
 その端の方にあるソファに腰を落ち着け、ケースを残して立ち去る職員を見送りながら、はやてが呟いた。
 妖刀ムラマサ。それなりにフィクション作品に触れていれば、嫌でも耳にする代物だ。

「『何でも斬っちゃう』刀なんだっけ? でも、ちょっとロストロギアって感じは――しないよね」

 なのはが留め金を外してケースの中を覗き込めば、其処には黒塗りの鞘に収められた日本刀が一振り。
 成程、確かに魔力は感じるけれど、ジュエルシードや闇の書と言った、かつて出逢った代物には遠く及ばない。
 妖しげな雰囲気が漂っている、と言われればそう感じなくもないが……。

「それが現代の技術で再現不能。或いは古代の技法で作られていれば、須らくロストロギアだという事だ」

「なぁなぁ、シグナムは剣とか好きやろ。 このムラマサって、どうなん?」

「そう、ですね……名剣であるのは見ただけでもわかりますが――」

 主に問われて、彼女もまたケースの内側を覗き込もうとし――瞬間、その表情が凍りついた。
 どないしたん?と不思議そうに見上げるはやての問いさえも無視し、シグナムが視線を向けていたのは一人の男だった。

 たった今、自動ドアからロビーに入り、受付でチェックインの手続きを行っている宿泊客。
 黒髪、黒眼、黄色の肌。人目で東洋人とわかるが、およそ尋常な人物ではあるまい。
 その細い切れ長の瞳。恐ろしいほどに研ぎ澄まされた鋭い視線。
 また平凡なスーツを内側から押し上げている筋肉。引き締まったそれは、男の身体能力の程を物語っている。
 職員が確認の為に、彼の名を問いかけているのが、此方にも聞こえてきた。

「それではお名前の方を――――」

「デューク。 デューク東郷だ」

682 :幻想殺し4/7 ◆RZP/Mr4asU :2008/04/05(土) 12:04:36 ID:fn86SEB6
part4 南無妙法蓮華経

 ホテル上層階に存在する130号室。
 その中で、煙草を吸いながらベッドに腰を下ろしている男がいた。
 デューク東郷。つい先ほどチェックインを済ませた、あの人物である。
 そして、もう一人。
 彼に対して椅子に座り、アタッシュケースを抱えた西洋人。
 名前はデイブ・マッカートニー。欧米を中心に活動する――非合法の銃職人。

「あいよ、頼まれてた品だ。
 ――ったく、わざわざ日本にまで運ばせるとはね、あんたが」

(……………………)

 差し出されたケースを無言で受け取り、中を改めるデューク。
 其処にはたった一発の弾丸が収められていた。
 典型的な5.56mmのライフル弾。
 見るものが見れば、それはM16A2に使われる、有り触れた代物であるとわかっただろう。
 だが、一つだけ通常弾と違う点があった。弾頭が黒塗り――否、びっしりと何か彫り込まれているのだ。

 慎重な手つきで弾丸をつまみあげたデュークは、それを光にかざして丹念にチェックする。
 こうしなければ弾頭に刻まれた米粒よりも小さい文字が見えないのだ。
 其処には『南無妙法蓮華経』という漢字が精密に記されている。

「注文どおりだぜ、デューク。レーザーによる彫刻だ。溝の深さは0.01、2ミリ。
 テキサスで百発ほど試射したが、弾道にブレは無し。炸薬にも注文どおりブッダの骨を混ぜておいた」

「…………手間取ったか?」

「いいや。ブッダの骨って聞いた時は無茶だと思ったが、探せばあるもんでね。
 まあ世界中にあるブッダの骨を全部あつめりゃ、象と同じ大きさになるらしいからなぁ……。
 だけどこいつは本物だ。なんせクロフト家のトレジャーハンターに入手させた代物だからな」

「…………」

「あとは注文どおり、12.7mmでも300発用意したが――本当に5.56mmは一発で良いんだな?」

「……ああ。パーフェクトだ」

「フフフフ……なぁに、軽いもんさ。……んじゃ、俺は寝るぜ。完成して即座に飛んできたんでね」

 そう言うなり、椅子に座ったまま鼾をかいて眠りこけるデイブ。
 デュークは感謝の意思を伝えるように数秒の間、その姿を眺めていたが、
 やがて右手にボストンバッグ、そして左手に弾丸の入ったアタッシュケースを持って立ち上がった。
 目指すのはホテルの屋上。これから彼は、ある極めて困難な――不可能とも思える仕事をこなさねばならないのだ。

 そう、不可能を可能にする男。デューク東郷こそが、その称号に相応しい人物である。
 だが、彼の名を知る者は、デュークの事を異なる名前で呼ぶ。
 その名は―――― 

683 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/04/05(土) 12:04:44 ID:9z2uKBog
支援

684 :幻想殺し5/7 ◆RZP/Mr4asU :2008/04/05(土) 12:04:58 ID:fn86SEB6
part5 ゴルゴ13

「ゴルゴ13?」

「そや! 管理局のデータベースにも無かったんで第97管理外世界の警察機構に探りを入れたら、ドンピシャやった!」

 そう言って、はやてはシグナムが注視していた人物の報告書を、ベッドの上に放り投げた。
 およそ平和な地方都市に似つかわしくない――シグナム風に呼ぶなら勇者――戦闘のプロフェッショナル。
 彼の超人的としか表現できない、数多くの任務についての詳細が其処に記載されていた。
 無論、これでも一部である。ゴルゴ13という男が関わった現代史の暗部は、到底語りつくせるものではない。

「ねぇ、はやてちゃん。この男の人――デューク東郷って言ってなかったっけ?」

「それはゴルゴ13の別名――偽名っちゅう奴やな。本人と見て間違いないで」 

 ――ゴルゴ13。
 本名、年齢、国籍、その一切が不明の謎の男。
 東洋人であり、変名としてデューク東郷を多用することが知られている。
 彼は果たして何者なのか。ある者はテロリストと呼び、ある者は国際犯罪者とも呼ぶが、それは正確ではない。
 ゴルゴ13とは即ち、特A級のスナイパーなのだ。
 驚異的な狙撃能力を持ち、一説によればレーザーライフルを用いて2000mもの長距離射撃を成功させたとか。
 また単に優れた射手であるだけでなく、格闘技や拳銃、重火器やトラップの扱いにも熟練した、
 凄腕の暗殺者――工作員だとも呼べる、恐らくは現代における最強の人間の一人。

 その彼が、果たして何故、今この海鳴市にいるというのか。

「……間違いなく、このロストロギアが原因でしょうね」

「それとも……わたし達を狙撃する、とか」

「笑えん冗談やなぁ、それ……」

 管理局には敵が多い。
 ましてや驚異的なポテンシャルを秘めていたり、闇の書の持ち主であるとなれば、だ。
 将来的に脅威となる前に処理してしまおう、などと考える輩が内外にいてもおかしくは無い。
 それが三人の共通見解であった。
 
 いくら驚異的な狙撃者であっても、まさか魔術に対抗できるとは思わないが――……
 『万が一』という自体がある。警戒するに越した事は無い。 
 果たしてそれ以上に何が出来るだろうか?
 中学校を卒業したばかりの少女が二人である。
 いくらヴォルケンリッターの一騎士が傍におり、彼女たちが一流の魔術師であったとして。
 果たして、それ以上に何が出来ただろうか?

685 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/04/05(土) 12:06:27 ID:9z2uKBog
新円

686 :幻想殺し6/7 ◆RZP/Mr4asU :2008/04/05(土) 12:10:00 ID:fn86SEB6
part6 幻想殺し

 翌日。まんじりとせずに夜を明かした三人は、アタッシュケースを持った八神はやてを中心に
 並んでホテルをチェックアウトし、エントランスホールから外へと脚を踏み出した。

「主はやて、どうかご注意を。何処から狙われるともわかりません」
「そうだよ、はやてちゃん。怪我したりとか、嫌だからね?」
「二人とも心配性やなぁ。大丈夫やて。別に狙われてるってわかったわけやないんだし」

 とは言うものの、はやての顔にも緊張の色は濃い。
 無理も無い話だ。狙撃されるかもしれないという状況でリラックスできる筈が無い。
 そして不幸にして、ある意味でその緊張が彼女を救ったとも言える。
 ガチガチに強張った身体を動かそうと、アタッシュケースを持った手を大きく動かした次の瞬間――

 ――バチンと大きな音がして、ケースの留め金が弾け飛び、ムラマサが転がり出た。

「なぁッ!?」

 続いて銃声。素早くシグナムが主を庇い、なのはが周囲を警戒するが――果たして弾丸が何処から飛来したのかもわからない。
 恐らくは高所からだとは思うのだが、それが一体何処なのか。

「なのは、上やッ!」「ッ!」

 はやての声に反応した次の瞬間、ホテルの屋上から連続して飛来する何かの気配を察知した。

「レイジングハートッ!」《Yes master!》

 素早く杖を起動。バリアジャケットを展開する暇すら惜しみ、シールドを展開するが――

「きゃあっ!?」

 それが呆気なく撃ち抜かれる。
 魔力で作られた防壁を容易く貫通する鉛弾。幻想の力を行使していながら、その不条理に対し、なのはは我を忘れる。
 無論、容赦なく弾丸は迫り――それに対処したのはシグナムであった。咄嗟にムラマサに手を伸ばし、抜刀。
 その「喩え種子島の弾丸でさえ切り裂く」という切れ味を存分に振るい、飛んでくる弾丸を切り払う。

(成程――これは凄まじい。レーヴァンテインに並ぶとも劣らない)

687 :幻想殺し6−2/7 ◆RZP/Mr4asU :2008/04/05(土) 12:10:25 ID:fn86SEB6
「、っと――なのは、頼む!」
「わかった!」

 以心伝心。 たったそれだけの会話で意思疎通を追え、高町なのはが飛翔する。
 目指すのはホテル上空。謎の狙撃手――ゴルゴ13のいるだろう屋上だ。
 さすがに航空戦闘に天与の才を持つ彼女だけの事はある。瞬く間に上昇し――

 ――――屋上に設置された、引金にワイヤーを結ばれただけの12.7mmブローニングM2重機関銃を見出した。
 無論、彼女には銃器に関しての知識は無い。そしてデューク東郷がこれを昨夜のうちに仕掛けたのだという事も知らない。
 だが――なのはにも、これが人がいなくとも自動的に撃てるように細工されていた事は察しがついた。

「はやてちゃん! ホテルの屋上には誰もいないよ!ここにあるのは銃だけ! 東郷さんは他の場所にいる!」
「なんやてッ!?」

 果たして、八神はやての驚きの声と機関銃が30秒間で300発の弾丸を吐き出し終えたのと、どちらが速かったろう。
 次の瞬間、まったく見当違いの方向――或いは彼女ならば其れが海鳴大学病院の方角だとわかったかもしれない――から、
 はやての頭部目掛け、M16A2アーマライトカスタムが発射した必殺の弾丸が飛来した。
 それに反応できたのは無論、歴戦の騎士であるシグナムのみ。
 紫電一閃。
 目にも留まらぬ早業で振りぬかれたムラマサは、一刀の元に弾丸を切り裂き、そして――

 ―――――続いて飛来した第二弾により、その峰を打ち抜かれ、砕け散った。

 金属欠片が飛び散るなか、事此処に至り、ようやくシグナムはゴルゴ13の意図を理解する。

(そ、そうか……ッ。一発目はケースを吹き飛ばすためだけの狙撃。そして二発目は囮か……!
 いくらこの刀が何でも切れると言っても、それは『刃』の部分だけ……ッ!
 だから奴は、刀を使わざるをえない状況を作り出し、刀を振らせて囮を切らせ――その瞬間に『峰』を狙撃した!)

 理論上は可能である。あくまで理論上は。だが――仮にも烈火の将と呼ばれたシグナムの剣速は伊達ではない。
 囮の二発目を撃った後、シグナムに剣を振らせ、『峰』を見せた刀へと狙撃する。
 一体どれほどの速度で照準を合わせ、狙い撃ったというのか。
 まさしく不可能な行為であり……それをゴルゴ13は、可能にした。

「な、なんちゅう……化け物かいな、ゴルゴ13は………ッ」

 ロストロギアを破壊され、呆然となっている八神はやての呟きに答える者はいない。
 彼女は勿論のこと、高町なのはも、シグナムも、誰もが言葉を失っていたのだ。
 或いは視覚を強化すれば、遥か遠く離れた病院屋上で煙草に火をつけるゴルゴ13の姿を見ることができたろうが、
 だとしても彼が既に終えた任務に対して何かを口にする筈もなく、ただ、沈黙だけがその場を支配していた……。


688 :ゴルゴ13 幻想殺し 7/7 ◆RZP/Mr4asU :2008/04/05(土) 12:11:03 ID:fn86SEB6
part7 武士の魂

 ――夜も迫り、薄闇に包まれた日本家屋。
 その縁側に腰を下ろした老人が、茶を啜りながら竹林のほうを眺めていた。
 否、正確には――其処に気配も無く佇む一人の男を、だ。
 煙草を咥え、ゆったりとした姿勢のその男こそ、誰であろうゴルゴ13である。



「……報酬はちゃんとスイス銀行の指定口座に振り込ませてもらったよ、ゴルゴ13。
 あんたの仕事は――そりゃあ、見事なものだった。本当に感謝している………」

「……………………」

「奴らは、奴らは……時空の平和を守るためとか抜かして、あの刀を奪いおった!
 ロストロギア? 危険な遺失魔術? そんな事は知るものか!
 あれは主君である鍋島様から預けられ代々受け継いできた、大事な家宝――、武士の魂だ!
 それを二度と世間の目に触れさせんよう、封印するなど……ッ」

 老人は穏やかな、しかし強い憤りを込めた口調で、言葉を搾り出した。
 魔法を振りかざし、権威を振りかざし、彼の大切な品を奪っていった管理局の面々。
 恐らく、彼らは数々の動乱を潜り抜けてきた刀の価値などには見向きもしまい。
 単に危険な物品として、暗い倉庫の奥深くに放り込まれる。
 それは――それは刀として、武士の武具として、どれほどの屈辱であろうか。

「だから、いっその事……壊してしまいたかったのだ。
 ロストロギアが保管される前に、そして魔術を使う奴らを相手に、それが出来るのは……
 ――あんたしかいなかった。
 その上、あんたは――あの刀に、最後の活躍の機会まで与えてくれた……」

 そう。不可能を可能にするといわれる、このゴルゴ13しかできなかっただろう。
 ましてや――稀代の妖刀、その最期に相応しい対戦相手も、この男にしか……。
 だが、男の返答は簡潔なものだった。
 彼は煙草の煙を吐き出し、ゆっくりと首を左右に振る。

「俺は……依頼人と二度会うことを好まない……」

 そう言ってデューク東郷はゆっくりと踵を返し、気配も感じさせぬまま夜闇の中へと去っていく。
 だが、その背中を見送りながら、老人は何時までも、何時までも、感謝の言葉を繰り返していた……。

「……ありがとう、ありがとうゴルゴ13……!」



 ――――近年、時空管理局による強引な介入が問題となっている。
 管理やロストロギアの回収などを名目に、圧倒的な魔法力によって対象を制圧、奪取する手法は、
 あまりにも独善的であり、また該当世界の権利を著しく侵害しているのではないか。
 現在、管理外世界に暮らす「被害者」からの正当な訴えが無い以上、これらは憶測の域を出ないが、
 未確認であるだけで、その数は膨大なものになるだろうと言われる。
 尚、八神はやてが現行の管理局体制では対応不可能な事件を専門に扱う部署、
 即ち古代遺失物管理部「機動六課」設立を目指すのは翌年からだが、本事件との因果関係は不明である…………。

689 :ゴルゴ13 幻想殺し 7/7 ◆RZP/Mr4asU :2008/04/05(土) 12:11:31 ID:fn86SEB6
以上、投下終了。
ありがとう、ありがとうゴルゴ13……!

690 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 12:38:20 ID:zs/15Mf2
お見事…

691 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 12:40:17 ID:csRxuGe7
流石はゴルゴ13……!!
格好良すぎる。

692 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 13:00:43 ID:p70NrcM4
うp乙!
しかしよく読んでみるとさりげなくトゥームレイダーが混ざってるのは気のせいでしょうかw

693 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 13:24:38 ID:Iyqotdud
最高にGJだ!!

東郷さんがかなりらしく書いてある、やっぱ依頼人には二度は会う事は好まないよな。
そしてロストロギア級の村正の魔性っぷりも凄いが、弾丸を切るシグナムも凄い。

694 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 13:30:49 ID:2QrhotQk
GJはスイス銀行の口座に振り込んでおこう。

695 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 13:42:09 ID:dv4xZyCT
GJ!
さすがゴルゴだ!

696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 14:34:50 ID:csRxuGe7
俺は立てられないんだが・・・次スレ、どうする?

697 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 15:19:59 ID:Qg2thrET
GJでした!
本当にありえそうな話でした。

698 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 15:20:16 ID:p70NrcM4
んじゃ立ててみようか?
立てれなかったら申し訳ない

699 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 15:25:44 ID:p70NrcM4
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1207376591/

タテター
けど一発目からsage忘れて立ててしまったんだがどうしよう・・・

700 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 15:28:19 ID:csRxuGe7
>>699
うおおおお、乙!
なあに、一人目のsage忘れなんてたいして重要じゃないさ、多分。

701 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 15:53:36 ID:TbqyMMfr
ゴルゴすげえ
GJ!

702 :一尉:2008/04/05(土) 16:24:09 ID:fDhkV90O
ほうおもしろいだな。支援

703 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 17:55:11 ID:3noqnf0T
>699
スレ立て乙
スレ立て時のsageって無意味だったような希ガス

704 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/05(土) 19:03:01 ID:EfnNASJB
      {   _. - " ̄ ̄ `ヽ、    \ ザ・500KB!
  __ヽ /            \====ミ、\
  ⌒> ′       '^ヽ、    }ハ  '´「 「_.`ヽ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ` 、
 /               \  r Y'|、  |/    ヽ            < \\
./       |   \ 、  V´r' | \_./        ',            \ \\ /^!
l  /  /   ハ.  、\\ヽ> ∨  | | | ;'┐    _|___/^ヽ、    / 、〈 / ./
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|/ | | ハ | rr.ミヽ ヘ.' Vzリ }ハ | /  | | V」┴/   `       ヘ   `<./__,/イ V|  
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  ヘ∧   | ハ  ′ _   /| レヘ   / / /   |  l \ ヽ |    ||  、 rj ̄ 「´  
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