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ダイの大冒険のキャラがルイズに召喚されました2

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 07:28:24 ID:JxF4zCgD
ダイの大冒険・ゼロの使い魔のクロスオーバーを妄想するスレです

2 :前スレ:2008/06/26(木) 07:55:48 ID:PcBNdjCj
ダイの大冒険のキャラがルイズに召喚されました
ttp://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1204128590/

3 :WIKI:2008/06/26(木) 08:06:52 ID:JxF4zCgD
ダイの大冒険のキャラがルイズに召喚されました wiki
http://www33.atwiki.jp/dai_zero/

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 08:13:13 ID:0eaJC9Bm
>>1乙

テンプレに関しては本家スレの1を参照にすればいいのかな?
避難所は無いのでキュルケのトコだけ無しにしておけば

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 09:15:09 ID:8bpZHpRa
>>1乙です
WIKIもある。嬉しいな。

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 10:16:11 ID:FdfLJBi1
前スレ1000でかした

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 10:18:19 ID:/uzVUJ59
>>1
まとめの人も乙です。

まとめwiki、作者さんの確認待ちなのは

ゼロの竜騎衆
ゼロの大魔王
鰐男
ゼロの影

かな?ヒュンケルの小ネタもあったけど小ネタはどうなるんだろ?

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 14:54:35 ID:pq2Q1TWo
>>1
乙です。
とうとう2スレ目まで行ったか・・・・・・。

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 15:15:52 ID:OYKfmzbs
ヒュンケルネタ見てみたい。本スレの作品は移転できんのだろうか?


10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 19:03:58 ID:GRT69ep9
>>9
本スレのダイ大三作品の作者さんがこっちに作品移してくれって言ってるわけでもないし、
向こうのスレ住人からダイ大は出てけって言われたわけでもないのにダイ大で勝手にスレ独立しといて、
まとめサイトできたからダイ大の作品はこっちに移させろって俺達住人から言うのはおかしくないか?

本スレにもダイ大の作品ありますよってまとめサイトからリンクで案内するとかの方がいいと思うんだけど

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 20:45:12 ID:mFZuaS2e
>>1乙です。
ついに2スレ目突入かぁ。俺も何か書いてみようかなぁ

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 22:11:16 ID:tUJybjjP
ヒム召喚を書いてみたんだが……

とても衆目に晒せる物ではない。スマン、諦めるorz


13 :ゼロの影:2008/06/26(木) 22:39:46 ID:xnltv5l4
>>1
まとめの人、乙です。

ゼロの影の掲載をお願いしてよろしいでしょうか。
ゼロの大魔王の方はあの二話だけになってしまいますが載せていただけると嬉しいです。

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 22:46:34 ID:MOMgF0Ml
ゴー

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:48:26 ID:azTp5m1O
前スレの対雑魚戦だが、ポップも魔法使いとしてはそれなり以上にMPあるはずですよ?
ベタンとかの呪文の消費MPが異常に高いだけで。

雑魚相手ならイオラとかベギラマあたりで十分だろうし、そのあたりの呪文ならかなりの数使えるはず。


ところで、ポップの格闘戦の力量はどの程度なんだろう?
最終ダンジョン突入時の魔法使いなら、中盤あたりの雑魚は殴り倒せるよな?

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/26(木) 23:50:25 ID:B8lmrLtP
戦士系は通常攻撃一発が最終ポップのイオラ以上あるからな・・・

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:07:29 ID:1R7BtLvX
>>13
ゼロの影とゼロの大魔王の掲載完了です!

ゼロの影なんですがゼロの影(ミスト)とした方が良かったでしょうか?

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:26:10 ID:v0d3uAKL
>>16
オーバーキルしても仕方あるまい?
HPがなくなるだけのダメージを与えればいいんだから、雑魚相手に一撃一撃の威力を競っても意味がない。

雑魚相手には十分で、しかも効果範囲の広い技が豊富だと思うよ、ポップ。

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:27:29 ID:/PE0LPOj
効果範囲広い技あったっけ?
ベギラマもイオラも範囲は狭かったような

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:47:15 ID:v0d3uAKL
>>19
偽勇者が使ったイオラを見る限り、かなりの効果範囲があるように見受けられるが―――

ポップなら、確実にあれ以上の効果範囲を持っているはず。

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 00:48:15 ID:1R7BtLvX
本家の方で特に問題なさそうということでしたのでSSのwikiへの追加方法を
本家から転載させていただきました

本家みたいな運営用避難所用意した方が良いですかね・・・?

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:07:27 ID:cPZbpjKg
>>19

魔法効果の集束が出来るのならば
逆に拡大もできそうだけどな

余分にMP入れた分だけ効果範囲を広げるとか
ポップクラスの大魔道師なら出来るだろ

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:09:13 ID:cPZbpjKg
っと>>21忘れていた

現状の分量ならまだ避難所までは要らんのじゃないかと思う

今後のスレの発展具合を見て要検討で様子見で良いんじゃないか

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 01:41:10 ID:emdq6y6Y
ブラックロッドだったっけか、ロン・ベルク作のポップ用武器。

あれの使用を認めるなら雑魚相手なら殴り合いでも無双だとは思うな。
伸縮自在の強化理力の杖だし、結構な数を一度になぎ払ったりとか出来そう。
もちろんMP尽きるまでって制限があるけど。

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 02:54:10 ID:Cej6eJnc
>>24
まあ、ブラックロッドの魔力の変換効率は光魔の杖よりよさげっぽいけどな。
雑魚相手に無双するなら下手にベギラマやイオラ使うよりMPが節約できる気がする。

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 06:10:26 ID:KaMA1x9U
>>21


進行もゆっくりだし、とりあえずこのスレで問題が出るまで
避難所はあとでいいんじゃない?

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 06:21:14 ID:1R7BtLvX
>>23
>>26

了解であります。
使い方の最後にこちらのスレで削除、名称変更依頼をとの一文追加しておきました。

現在作者の了解待ちが
鰐男
ゼロの竜騎衆
ヒュンケル小ネタ

の3点です。作者の方見ておられましたら掲載の可否のほうよろしくお願いいたします。

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 07:24:33 ID:IbcBmR5A
トベルーラ使用による貴重な空戦能力持ちというのも忘れてはいかんが・・・
さすがにブラックロッドで雑魚無双は無理だと思うぞ、威力あっても集団戦向きの武器ではないだろ。
ポップの体力的な面もあるしな。

体力あって頑丈で、接近戦OK、範囲攻撃OK、他者との連携なんか考えずに単体で考えると常に安定した戦力になるおっさんは雑魚一掃向きの逸材だよ。

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 07:32:01 ID:1iApG2JI
そう何度もザコ払い向けと繰り返してると、
雑魚一掃と強敵相手の盾しかできなさそうで悲しくなるんだが。

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 07:33:03 ID:2ymlBn7K
そういえば虚無と獣王のクロコダインはどのルーンなんだろう

31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 08:02:57 ID:PqnW3rfl
>>27
ヒュンケル小ネタ書いた者です。まとめの方、お疲れ様です。

私のほうも小ネタでナンですが掲載していただけたら嬉しいです。
可否が必要とのことで一応書き込みさせていただきます。

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 08:09:27 ID:IbcBmR5A
>>29
まあ確かに・・・でも実際原作でもそうなんだよなあ。
おっさん好きなんだがな。
真魔剛竜剣の一撃を喰らい、ギガブレイク2度喰らい、手刀で腹に穴を開けられ、振り回されライデインを受けて尚ヒュンケルを上空に飛ばす体力が残ってるおっさんのタフさに痺れる憧れる。


実際にRPGだと、通常攻撃高いダイ、ヒュンケル、マァムと雑魚一掃向きのおっさんメインで、ボス戦はポップにメンバーチェンジして温存してた魔法を使いまくるってのが基本になるんだろうなあ。

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 08:10:08 ID:1iApG2JI
おっさん… つД`)・゚・。・゚゚・*:.。

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 08:41:43 ID:PqnW3rfl
>>32
しかしバラン戦のおっさんは正直一番輝いてたと思う。
やられてもやられてもバランを行かせまいとして不屈の精神で立ち上がるおっさん…(つД`)°。
回復役に姫様がいたとはいえあの役はおっさんしかできない。かっこよすぐる

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 08:46:52 ID:1USCirBt
最近おっさんみたいなキャラって見なくなったよな…そろそろ懐古の仲間入りか。

36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 09:14:52 ID:6iQug2Hv
ジャンプ系にはよくある「敵→味方」ですが、最近はどうにも軽いキャラクターが多い。
しかし、モンスターでありながら人間に与する事の意味を知っていて、ヒュンケル戦では生まれ変わるなら人間にとまで言ったクロコダインはまさに漢だ。
まさに鋼鉄の意志と肉体、そう評すべきなんだろう。

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 10:39:02 ID:1iApG2JI
ダイ大は名キャラ揃い。
モンスター代表がおっさん、魔族代表が後期ハドラー、人間代表がポップ。

38 :ゼロの影:2008/06/27(金) 13:25:21 ID:0XOnmsSG
>>17
掲載ありがとうございます!

タイトルは「ミストとも読めるよ」程度のものなので、『ゼロの影』のままで大丈夫です。

第二話を13:30頃に投下します。

39 :ゼロの影:2008/06/27(金) 13:33:25 ID:0XOnmsSG
第二話 ミストの憂鬱 前編

 爽やかな朝の光を浴びながらミストバーンは壁にもたれかかり思索に耽っていた。
 昨夜は床で寝ろと言われ、数千年かけて培った鉄壁の忍耐力を総動員し、バーン様の元へ帰るためだと己に呟き続けてこらえたのだ。それから最低限の条件として床に敷く布を紳士的に強奪してから横になった。
 さらなる問題がその後発覚した。
 彼の本体は眠る必要はなく、体を休ませても意識は覚醒しているのが常だ。だが昨夜は意識が薄れ半ば眠っている状態だった。まるで体に引きずられているかのように。
 己の左手を眺める。そこに刻まれているのは使い魔のルーン。
(これの働きで器に深く同化しているのか)
 早く特性や変化を理解し、使いこなさねばならない。
 そこまで考え、起こす時刻になったため声をかける。起きない。
 肩をつかみ軽く揺さぶる。起きない。
 ベッドを蹴るとようやく目を覚ました。下着を替え、制服を着る段になってルイズはミストバーンを睨んだ。
「何やってんのよ、下僕がいるときは貴族は自分で着ないもんなのよ」
 ミストバーンは無言で従った。完全に感情を殺し、仕事だと割り切って手を動かしている。心を無にして何も考えないように。もし大魔王が同じことを命じたら細心の注意と最大の敬意をもって応えるだろうが。
 後で掃除や洗濯などの雑用をするように言いつけられても彼は顔色一つ変えずに頷いた。

 沈黙を守っていたミストバーンが本日初めて口を開いたのは用意された朝食を見た時だった。
 別に貴族の食事の豪華さに驚いたわけではない。魔界の頂点に立つ主の食事は贅を尽くしたものであるためだ。彼が声を上げたのは、特別に彼一人のために用意された食事に対してだった。
 それも当然と言えよう、具のほとんど入っていない薄い色のスープに、硬そうなパンが二切れ。しかも食器は床に置いてある。
「何のつもりだ」
「使い魔は本当は、外。わたしの特別な計らいで床。ありがたく思いなさい」
 ミストバーンの全身から冷気が立ち上る。ルイズも負けじと睨みつける。
「これで腹を満たせと?」
「平民の……それも使い魔が貴族に逆らうつもり?」
 ゴゴゴゴゴという音がどこからともなく聞こえてくる。二人の体から不可視の闘気が放出されぶつかり合う様は魔界の巨竜の激突を思わせる。
 床に置いてあること云々のプライドの問題はオリハルコン並みの忍耐力でしのいだ。
 他の人間の体ならばどれほど貧相な食事でも文句は言わない。だが預かっているのが主の体となれば話は別だ。
 主の元へ帰還した際にガリガリにやせ細っていてはどんな罰を受けるかわからない。主の怒る顔を思い浮かべたミストバーンは恐怖に身を震わせた。
「そんなに文句があるなら食べなくていいわよ」
 一瞬ルイズを放り投げて代わりに食べようかという考えが頭をかすめたがぐっとこらえる。伊達に長年気まぐれな主に仕えてきたわけではない。
 やがて彼は視線を外し、きちんと床に正座して黙々と食べ始めた。ルイズは主としての威光を示せたと思い込んでいるが、ミストバーンはただ単に食事の場で暴れて食堂を血の海にするのは行儀が悪いと思っただけである。
 とにかく彼は短い食事の間、いかにして栄養を取るか頭を悩ませていた。適当に誰かをぶちのめして食糧を巻き上げるのもこっそり盗むのも抵抗がある。前者は学院との全面戦争に発展しそうであり、後者はプライドが許さない。
 どこかで狩りでもするしかなさそうだが見通しは暗く、成功しても栄養の偏りは避けられそうにない。生身の体も苦労が多いと思い知らされたミストバーンであった。


40 :ゼロの影:2008/06/27(金) 13:38:40 ID:0XOnmsSG
 食事を終えると講義を受けるために教室に移動した。
 こういった設備を見たことのないミストバーンは興味をひかれ、周囲を見回している。やがて椅子に座り、腕を組んだまま身動き一つしない彼に視線が集まっているが本人は全く気にとめていない。
 平民ということになっているが、纏う雰囲気は貴族そのものの彼は異質な空気を放っている。中には隣の席の者とつつきあい、指さして噂している女子生徒もいる。常に瞼を閉ざしたミステリアスな美青年――惹かれる者がいてもおかしくはない。
 担当教師のシュヴルーズは『錬金』の魔法を教えるために小石を真鍮に変えてみせた。便利なものだと思うが、ミストバーンが習ってもどうしようもない。
「魔法の法則そのものが違っているようだからな」
 実は儀式の後、飛翔呪文や瞬間移動呪文を試してみたが発動しなかった。ミストバーンの体には主の全盛期の力とごく一部の魔力が備わっているが駄目だった。
 絶大な魔法力と叡智を誇る大魔王ならば法則を解き明かし異なる世界で応用することもできるかもしれないが、ミストバーンにとっては使いようのない知識だ。
 学院で新たな器候補を探そうと思ったが徒労に終わる可能性が高い。別世界の魔法がどこまで戦力になるか甚だ疑問だ。
 その分、主の敵にも味方にもならないため客観的に見ることはできそうだが。
 ミストバーンの呟きが聞こえたのかルイズが振り向き怪訝な顔をした。
「あんた何言って――」
「ミス・ヴァリエール! 授業中の私語は慎みなさい。おしゃべりをする暇があるのなら小石を金属に変えてもらいましょう」
 嫌な顔をしたのは本人ではなく周囲の生徒だ。ある者は顔をしかめ、ある者は天を仰ぎ、ある者は震えている。
「やめてください先生!」
「そうですよ、ゼロのルイズにやらせるなんて」
 次々に不満の声が上がるなか、ルイズは怒りに青ざめつつ立ち上がった。やります、と宣言してつかつかと前方へ歩み寄る。
 ミストバーンには彼らの緊張しきった態度が理解できなかった。ゼロの名の意味も。
 だが、杖が振り下ろされ爆発が起こると同時にミストバーンは全てを理解した。

 煙が晴れると教室は惨状を呈していた。「今のはイオナズンではない、イオだ」という声がどこからともなく聞こえてくるほどに。
 ルイズはちょっと失敗しただけ、と言いたげな表情だが明らかに全力で間違っている。
 結局教室の掃除を命じられたルイズは頬を膨らませ、即座にミストバーンの手に道具を押し付けた。だが彼は受け取ろうとはしない。
「何よ、あんたがしなさい」
「……受け入れたからには身の回りの世話をしよう。掃除も洗濯もする」
 静かに、穏やかとさえ言える口調で喋っていたミストバーンは彼女の腕をつかんだ。
「だが自分の失敗の始末も人任せか!? ……その腕は飾りか? たまには自分の手足を動かせ」
 侮蔑も露に吐き捨てる。
 彼が許せないのは己の手を汚そうとせず他者に寄生するやり方。彼女はミストバーンの逆鱗に触れてしまったのだ。
 あまりの剣幕に怯え、渋々片付けだすとミストバーンも手伝い始める。
「……ゼロっていうのはわたしの魔法成功率」
 ポツリと呟くが返事はない。荒れ果てた教室に震える声が広がっては消えていく。
「魔法の使えない貴族なんて馬鹿にされる対象でしかないわ。見返してやりたくてずっと練習して……でもダメだった。笑われても何も言えないわ」
 だから儀式に成功した時は喜んだ。これでようやくゼロではなくなると。しかし相手は巻き込まれた者でしかなく、主と認めようとはしない。
 彼女の高慢な態度は貴族としての誇りだけでなく周囲の蔑視を跳ね返すための盾。相手に認めさせたいという一念が作り上げた鎧。仮面のほころびから押し殺してきた想いが零れ落ちる。
 ルイズは口をつぐんだ。きっとこの氷のような男は冷徹な一言で心を貫くか、重い沈黙で押しつぶすに違いない。
 だが返ってきた言葉には温度があった。
「お前は努力して力を手に入れようとしているのだろう? ならば私には笑うことはできん」
 声には奇妙なほど力がこもっていた。慰めではない何かが揺れていた。
 思わず振り返って凝視したがミストバーンの面にはほとんど表情は浮かんでいなかった。

41 :ゼロの影:2008/06/27(金) 13:40:23 ID:0XOnmsSG
以上です。

「鋼鉄の忍耐力」と「オリハルコンの忍耐力」では、なぜか後者が脆く思えてしまう。

42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 13:57:18 ID:IbcBmR5A
なぜこのミストはビュートデストリンガーをぶっ放さないんだ!?
ルーンの影響かぁああ!?

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:18:41 ID:lexwmHwR
乙。ミスト我慢し過ぎwいつメッサイ陣出すかとヒヤヒヤしたぜ。
だんだん作品も増えてきたねぇ。獣王の続きが気になるし竜騎衆の人も戻ってきて欲しいなぁ。


44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:20:43 ID:IbcBmR5A
いやむしろ腕が意思を持って動き回るんですよ・・・

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:21:09 ID:IbcBmR5A
スレ間違えた・・・orz

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:24:37 ID:lexwmHwR
さては本スレと間違えたなw

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:29:53 ID:IbcBmR5A
うん、タブブラウザ使ってるんでタブが一つずれてたんだ、俺のアホ・・・

まあなんだミストとギーシュの決闘はあるのかなー気になるなー(ごまかし中
決め台詞は「命令する、死ね!」だよねー。


48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:37:50 ID:1iApG2JI
畏れ多くもバーン様のお体に粗末な「餌」を摂取させてしまうとは、ミストバーン一生の不覚であった。orz
ルーンの洗脳解けたら思うに違いない。

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:50:40 ID:1USCirBt
ミストがここまで耐えれる理由がわからない。別人じゃないかと思うくらい。

50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 14:52:17 ID:uEk8GSEY
おっつつ

ブリミル、流石始祖だけあって相当強力な呪いだなねぇ

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:04:57 ID:PqnW3rfl
ミストの人乙です。

ミストの我慢がいつ爆発してしまうのかヒヤヒヤするw
大丈夫だよね?ルイズとかギーシュとかフルボッコにならないよね?人生終了しないよね??

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:36:18 ID:1R7BtLvX
ミストの人乙であります。

>>31
ヒュンケル小ネタのほう掲載させていただきました
まだ数も多くないので、作品の中で長編と小ネタ両方置いてありますが問題あればよろしくお願いします

掲載可否ですが、wikiが出来た今後は投下されたのは作者本人の拒否が無ければ乗っけたいと思います
wiki製作以前の鰐男、ゼロの竜騎衆は作者様の了解があり次第乗せる予定です

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 15:49:36 ID:PqnW3rfl
>>52
>31です。お手数おかけしました。ありがとうございました。

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 16:14:18 ID:BtmLTcSg
シェスタがはやくバーンさまの体に栄養のあるものをくれますように

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 17:25:01 ID:yl1RkkOZ
真ミストバーンってビュートデストリンガー使えるのか?
普通にバーンの技しか使えないと思ってたんだが。

56 :ゼロの竜騎衆:2008/06/27(金) 18:53:24 ID:SrSePTu5
クロコダインとミストの方々乙であります

私の作品も登録OKです
後は本家にリンクを作って完成かな

第四話は、もうちょっと待ってください
近いうちには投下できる……はずです

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:05:34 ID:Ut7hObKX
>>41


鋼鉄=おっさん オリハルコン=ヒムちゃんと考えれば
脆そうな理由がわかるな

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:54:09 ID:10EKjbEu
影の人乙です。
バーン様のお体第一なミストがここまで耐えるとはなぁ。
契約の威力は絶大だ。

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 19:57:22 ID:DvhcaI/J
おっさんなら・・・おっさんならカイザーフェニックスの直撃にだって一発くらいは耐えられると硬く信じている!!

60 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 20:00:11 ID:1R7BtLvX
>>56
ゼロの竜騎衆登録完了でありますッ!
第4話期待しとります

ついでに本家のリンクへ追加しておきました

61 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 20:32:56 ID:UOrQn8ph
うーん。いや確かに、ミストがミストらしく振舞ったら、
話が続かんのは分かるんだが、違和感があるな。

62 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 20:35:46 ID:BtmLTcSg
ルイズがDQNでさえなければな

63 :ゼロの竜騎衆:2008/06/27(金) 20:51:08 ID:SrSePTu5
>>60
乙であります

本家リンクは、一応運営の許可を取ったほうがいいのでは?
最初に言っとけば良かったかな

64 :鰐男:2008/06/27(金) 21:03:31 ID:doK+AL7e
ベルファストの町から隠し鉱山へと続く田舎道を一台の馬車が行く
それは鉱山への定期便で馬車には町の商店や近隣の農家から徴発した食糧その他
日用雑貨等が積まれている
「しかし勿体無いよなあ」
御者を務める看守が隣に座る相方に話しかける
「あんなイイ女みすみす始末しちまうなんてよう」
「モーティマーの大将もあんだけ恥かかされちゃあ生かしちゃおけねえだろ、
どうせ始末するんだ最後に俺達にもお零れが回ってくるかもしれねえぜ」
「そりゃあいい、たっぷり名残りを惜しませてもらうぜ」
その後マチルダの乳尻太腿をネタにひとしきり盛り上がっている間に山道に
差し掛かると御者役の看守は馬を停める
「どうした?」
「ちょっと“爆撃”してくる」
そう相方に答え看守は道路わきの茂みの中に姿を消す
用足しを終えた男がズボンを上げたところで背後の草むらから灰色の鱗に包まれた腕が
音もなく伸びて看守の頭を鷲掴みにした
強靭な爪が鍛鉄の兜を紙のように貫通し頭皮に食い込むのを感じた男は声も出せずに
立ち竦む
「先刻の話」
男の頭蓋骨を握り潰さないよう指先の力加減に注意しながらクロコダインは言った
「詳しく聞かせてもらおう」

「ひでえ有様だなオイ」
地下牢に繋がれたマチルダの姿を見て思わず顔を歪めるブロンディ
鎖に繋がれ天井から吊り下げられたマチルダの思わずふるいつきたくなるような
裸体には鞭打ちの跡が全身まんべんなく刻まれている
暴れるだけ暴れたうえ自信満々で挑戦してきたモーティマーをタイマンで叩きのめした
あと力尽きて捕えられたマチルダは看守達に入念に“可愛がられて”いた
ブロンディは牢の扉を開けると手際よくマチルダの拘束を解くと
柔らかな女体の手触りに激しく煩悩を刺激されながらマチルダを抱いて牢を出る
「見張りはどうしたのさ?」
「ちょいと“旅に出て”もらった」
マチルダを担いだブロンディは真っ暗な坑道の中を迷わず奥へ奥へと進んでいく
「フーケ」
「なにさ?」
「太ったか?」
「…………………………」
「分かった!俺が悪かった!だから無言で頚動脈を〆るのは止めろ!」

65 :鰐男:2008/06/27(金) 21:04:20 ID:doK+AL7e
やがてマチルダとブロンディは複雑に枝分かれした坑道の奥のやっと大人一人が
潜り抜けられる程度の裂け目からゆるやかに傾斜する天然の洞窟に入る
その突き当たりは深い縦穴になっていて穴の底では勢いよく流れる水音が轟々と
轟いている
「地下水脈?」
「こんなこともあろうかとこっそり見つけておいた秘密の逃げ道さ」
「逃げ道?」
「お前さんも呑気だねえ、明日処刑されるって知ってんのかい」
「知るもんかね。で、急に仏心が沸いたってわけ?」
「まあね。ただしこの水路の終点はドーバーの大裂溝だ、途中で岸に這い上がりそこねたらそのまま“床下”に真っ逆様」
ブロンディはおおげさな仕草で合掌してみせる
「はっきり言って助かる確率は五分五分だが今となっちゃあ他に手はねえ」
「うれしいねえ。で、本当のところなんでアタシを助ける気になったんだい?」
「おいおい俺にだって善意ってものはあるぜ?」
「ブリミルがエルフだってほうがまだ信じられるね」
ブロンディは観念したといった風情で肩を竦めた
「実はな、ヒュルトゲンのヤマでエグラモア卿にお前を売ったのは俺なんだ」
「この…ドブネズミ!」
繰り出された右ストレートを身を捻ってかわしたブロンディはマチルダの腕を捕ると
見事な一本背負いを決める
「だからこれでチャラにしてくれや」
急流に向って落下しながらマチルダは声を限りに叫んだ
「ド畜生―――――――――――――――――― ツ!!!!」

為すすべも無く激流に翻弄されるマチルダ
何とか岸に向って泳ごうとするが体が言うことを聞かない
一昼夜に渡って加えられた拷問と低温の地下水はマチルダの体力を根こそぎ奪っていた
そのとき下流から流れに逆らい魚雷のような勢いでマチルダに接近する影があった
強力な腕がマチルダを捕らえると楽々と岸に引っ張り上げる
ぼんやりと霞む視界一杯にひろがった鰐面が何かを叫んでいる
「キスなら後にしとくれ…」
マチルダはニヤリと笑うとクロコダインの腕の中で気を失った

66 :鰐男:2008/06/27(金) 21:06:03 ID:doK+AL7e
ttp://kissho1.xii.jp/7/src/7jyou12510.bmp

Wikiですか
掲載していただけると有難いです

67 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:07:32 ID:+eCsjpR3
まぁ、どう考えてもフツーだったらとっくに魔法学院は吹き飛んでいるわな<ミストの待遇

68 :ゼロの竜騎衆:2008/06/27(金) 21:09:48 ID:SrSePTu5


一言だけいいかい?
職人も増えてきたから投下の予告はしてもらいたい
混乱を避けるための注意事項だから順守してくれ

69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:11:02 ID:uEk8GSEY



投下してくれる画像はBMPだと、その、なんだ、困る

70 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:31:38 ID:PBkMTBX+
投下時以外のコテも止めてもらいたいものだ

71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:35:38 ID:1USCirBt
>>61
ミストは城で攻め込んだ時は、人間に一方的に死ねまで言ってのけるキャラ付けだからな。
ロン・ベルクがバーンの誘いを断ったなら即闇討ちという、忍耐力もないほうだしな。

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:42:32 ID:HMc8BjFn
OK、皆、Be CooL… Be CooL…!

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 21:46:32 ID:hfsZGwqj
バーン様の肉体が少しでも傷つく可能性>>越えられない壁>>>自分のプライド
なのだろう

74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:03:03 ID:0FQOByhr
だろうな。とりあえずバーンさま第一かと
>>71のロンのやつもバーンさまの顔に泥を塗りやがって! みたいな感じじゃなかったっけ?

75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:13:06 ID:1ksHdUAS
どうにもなんだ
何かやたらとしたがる誰か
落ち着け
勝手に本家に登録したのと同じ人臭がするんだが
思いついたことをいきなり実行して暴走せずに、一回租借するなりここで相談するなりしてからにしてくれ

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:24:20 ID:BtmLTcSg
何かやたらとしたがる誰か>誰?

77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:42:28 ID:QBB/cw4V
本家運営に相談せずにリンクをした上、向こうの更新報告スレに事後報告した事じゃね?
陸戦騎の本家まとめ登録で揉めたときと同じ轍を踏んでる
やってくれた人を悪くいう気はないんだけど、たくさんの人が利用してる以上あわてると大問題に発展しかねないから
特に本家まとめサイトとの間で何かするときは今後はもうちょっと慎重にやろうぜ

俺はどうせなら本家もここも両方気持ちよく利用したいから

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 22:54:16 ID:KaMA1x9U
>>75
とりあえず別人です。
さすがにあれだけの失敗やったら怖くて
もしするとしても前例のある更新を同じようにする程度ですが
wikiの人がすばやく更新してるので必要もないですし


79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/27(金) 23:07:44 ID:1R7BtLvX
>>66
鰐男掲載いたしました
画像に関しては画像形式の問題があり、どのようにすべきか決めていただきたいと思います。
現在のアップロードしてある場所へのリンクを作るか、wikiへのファイルアップロードとするかなどです。

>>75>>77
大変申し訳ありませんでした。
何度も更新するのも好ましくないと思い、あちらの運営議論にレスさせていただいております。
あちらの結論をお待ちいただきますようお願いいたします。



80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 08:15:18 ID:Gsy9LZki
ダイキャラで掃除洗濯をしてくれる奴って少なそうだよな・・・

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 08:49:45 ID:EQYQaJ6X
アバン→普通にやってくれそう
マァム→同じく
ポップ→ダダをこねながらもやらないといけないならやりそう
おっさん→大きな釜に水張って獣王会心撃で簡易洗濯機

82 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 08:53:06 ID:EoVViROr
>おっさん→大きな釜に水張って獣王会心撃で簡易洗濯機
ターンエーガンダム思い出した。

83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 12:08:38 ID:fBaaJ66o
>バーン→ルイズ死亡
ミスト→同上
ハドラー→同上
ザボエラ→同上
フレイザード→同上
バラン→同上
ラーハルト→同上
ヒム→渋々承諾
アルビナス→条件次第
ブラス爺→ルイズ説教される
ヒュンケル→連載終了時なら黙々とやりそう、不死騎団長時代ならルイズ死亡、ダイ側に寝返ったあたりでは普通に無視しそう
こんな感じ?
DQNルイズに惚れてラブコメ展開にでもならない限り普通に無理だわ・・・

84 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 12:13:52 ID:kaUnf/sA
ころしてー、と思うぐらいDQNでも、
まー、なんか許してもいーかもしんない(´∀` )と思えるアホの子ぶりもまたルイズだ。

85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 12:15:28 ID:EQYQaJ6X
>>82
元ネタは将にソレw

>>83逆に考えるんだ。ルイズが召喚する必要はないと考えるんだ
テファに召喚されて薪割りしてるおっさんとか

86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 12:20:23 ID:Gsy9LZki
>>83
ザボエラはルイズが操られて自分でザボエラの分もさせらせそうだ。
バランは妻と逃げている時期に妻と一緒に召喚ならやると思う

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 12:21:34 ID:A4d2OKDU
ブラス爺ちゃんは服を投げてよこす事に激怒して説教するけど、なんだかんだで洗濯してくれそうだな。

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 12:54:12 ID:GmSOke62
ダイキャラの鬼門は洗濯か…

89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 12:55:36 ID:yBltuLT5
フェンブレンに洗濯させれば?

90 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 13:52:04 ID:fBaaJ66o
衣服やら下着やらズタズタに切り裂かれます。
つか、まともな流れなら先ずやらんだろうね。親衛団一の功名優先派だし。

91 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 16:43:21 ID:7Q3jxpa8
洗濯はシエスタに代わって貰うしかなさそうだな

92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 17:56:51 ID:kaUnf/sA
てか、何の取り柄もない平民=召使い程度の仕事しか出来ない&扱いは動物並で十分
という図式がルイズの中にあるから洗濯イベントが起きるのであって、
見た目だけでも、何の取り柄もない平民ってのが崩れてれば同じ展開にする必要性は薄いだろう。

93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 17:59:15 ID:Gsy9LZki
おっさんなら自分からやりそうだな

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 18:03:44 ID:kaUnf/sA
おっさんは薪割り!

95 :ゼロの影:2008/06/28(土) 19:53:25 ID:3B6INhtZ
ミストバーンが我慢しすぎだと自分でも思ってしまいますが、ルーンの洗脳というよりは
「大魔王様の元へ戻る!」のが全てに優先していて
「一番の手掛かりになりそうなルイズに手は出せない、学院との衝突も不可」と自分で無理矢理制限しているということで。
ルイズが早めにフォローしないと帰る手段が判明した瞬間引き千切られることに。

文中で過不足無く説得力のあるように書くのは難しいですね…orz
精進しなければ。

20:00時頃に第三話を投下します。

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 20:01:18 ID:AXs+xFMK
支援するぜ・・・っ!!閃光のようにっ!!

97 :ゼロの影:2008/06/28(土) 20:04:59 ID:3B6INhtZ
第三話を投下します。

第三話 ミストの憂鬱 後編

 片付けが終わるとミストバーンは洗濯物を抱えてうろついていた。
 道具も場所も知らないため途方に暮れたが、世話をする召使たちがいるはずだと思い直し、それらしき方向へ歩いて行く。
 するとメイドの格好をした少女がいたため声をかけた。
 顔を上げた少女はしばし固まった。明らかに召使には見えない青年が女物の下着含む洗濯物を持って困った顔をしている。
 どう反応すべきか苦しむ所だが、質問はごく普通のものであったためほっとして協力を申し出た。
 それからしばらくして“二人並んで仲良く”衣類を洗っていた。元々指先は器用であるため動きは滑らかだ。
 順調に作業を進めているミストバーンの横顔を少女――シエスタはしげしげと眺めた。妙に浮世離れした青年であり、家事とは縁が薄そうなのに真面目に取り組んでいる。
 謎めいた青年に興味が湧いたシエスタは果敢にも様々な質問を試みた。
「確かミス・ヴァリエールの使い魔になったんですよね。どちらからいらしたんですか?」
「魔界」
「ま、まかい、ですか? 困ったことがあったらいつでも仰ってください。協力しますから。えー、お名前は?」
「ミストバーンだ」
 喋る量は圧倒的にシエスタが多い。何故そこまでシエスタが世話を焼こうとするのか理解できないが、平民同士助け合うことが重要だと思っているらしい。
 情報が欲しかったため聞き漏らさぬよう精神を集中させる。
 気になったのはルイズが言っていた貴族と平民の違いについてだ。ミストバーンにとっては意外なことに答えは“力”だった。
 魔法を使える者達が上に立ち、権力を振るう代わりに危機に立ち向かう。力を持たぬ者達は恭順を誓い庇護される。
 もちろん横暴な貴族もいれば反抗的な平民もいるが表向きは何とかうまくやっているようだ。
 魔法を使えぬルイズは貴族たろうと力み過ぎているのだろう。
「使い魔が餓死しては元も子もないと思うが、な」
 呟く声はどこまでも苦かった。

 主の元への帰還が最優先であり、手がかりがルイズと学院にしか無い以上、忍耐力を最大限に発揮させて耐えているのだ。
 一度彼女に攻撃しようものならそのまま抑えきれずに殺してしまうことがわかりきっている。
 それに、いきなり召喚され素顔を見られるなどの異常な状況、秘法解除による器の保護の必要性、まるで枷をつけられたような体の異変なども原因に挙げられる。
 要するに、彼が自覚しているよりも精神的に追い詰められているのだ。もう少し心に余裕があれば半殺しで済ませることができるだろう。
 だが、床に寝る羽目になり、粗末な餌を床で食べさせられた屈辱は忘れていない。自分一人の問題ではなく、主の体がそのような辱めを受けたのだ。
 そもそも勝手に唇を奪われ、ルーンを刻まれた時点で万死に値する。
 帰る手段を見つけたら即座に彼女を捻じ切ってやろうと決めていた。
 ミストバーンの物騒な考えも知らず、シエスタは気遣わしげな視線を向けた。
「え? もしかしてミストバーンさん、お腹が空いているんですか?」
 空腹を感じぬ体だが足りてないのは明白だ。頷くとまるで聖母のような慈愛あふれる笑顔でシエスタは手を打ち合わせた。
「賄いでよろしければどうぞこちらへ」
 再びこくりと頷く。どうやら狩りをせずに済みそうだ、と思いながら。


98 :ゼロの影:2008/06/28(土) 20:08:02 ID:3B6INhtZ
 余った食材を活かしたシチューは賄いの域を超えた出来栄えだった。
 シエスタが事情を話すと料理長のマルトーは全身で気の毒に、と示しながらたっぷりよそってミストバーンの前に置いた。期待に満ちた眼差しで口に運ぶのを見守っている。
 しかし目立った反応はない。黙々と食事を進め、途中でようやく思い出したように「美味いと思う」と呟いただけだった。
 ミストバーンとて好きで褒めないわけではない。ルーンの働きによって肉体との同化が進んだようだが味覚が無いのは変わらない。
 休息の必要からか眠る時意識が半分飛ぶようになり、痛覚は本体にも存在しているとはいえ、全ての点で体持つ者と同じというわけにはいかない。
 何も感じないのに褒め千切るわけにもいかず、礼儀として応えただけだった。
 マルトーはややがっかりしたようだが、寡黙な性格であることをシエスタから知らされると気を取り直して背をばしばし叩いた。
 反射的に手が出そうになるがかろうじてこらえる。ルイズの屈辱的な仕打ちに比べれば生温い。
「けっ貴族ども、偉そうにふんぞり返ってやがる。魔法が使えるからってよ」
「力ある者が上に立つのは当然だと思うが」
 主も常に言っていた。力こそ正義だと。
 マルトーが鼻白むがミストバーンは淡々と続けた。
「もちろん他者の遺産に頼りきりの輩に従う必要もない。理不尽な状況を変えようとするのは当然のこと」
 魔法が社会に組み込まれている以上難しいだろうが、平民が貴族を打ち倒して統治できる自信があるならば実行すればよい。
 貴族が平民に牙をむかれないよう良策で人心を掌握するのも恐怖で支配するのも自由だ。そういった部分も含めて力と言えるかもしれない。
「……ま、俺の料理だって魔法――力だ。バカにする奴ァ味で参ったって言わせてやるぜ」
 ただ天を呪っても何も変わらない。状況を変えようともせずに愚痴るよりは健全だろう。
 むぐむぐと口を動かしていたミストバーンはさてどうしたものか、と考えていた。
 彼らの善意に頼りきりなのも抵抗がある。施しを受けた――それもよりによって人間に――という感覚が拭えないからだ。
 大魔王の腹心ともあろうものが穀潰しでタダ飯食らいなどと噂されてはたまらない。主の名誉に傷が付く。
「……何か出来ることがあれば手伝う」
「なら、デザートを運ぶのを手伝ってくださいな」
 ミストバーンは最後の一口を飲みこんで頷いた。


99 :ゼロの影:2008/06/28(土) 20:11:14 ID:3B6INhtZ
 そういうわけでミストバーンは銀のトレイを片手に持ち、ケーキを配るシエスタと共に優雅に食堂を闊歩していた。
 すると金色の巻き髪に薔薇をシャツのポケットに挿した気障なメイジがいた。周りの友人達と楽しげに語らっており、話題は誰と付き合っているかなどという他愛のないものだ。
 そのメイジのポケットから小瓶が転がり落ちた。紫色の液体が揺れている。ミストバーンは特に深い考えもなく小瓶を拾い、落とし主に突き出した。
「……落としたぞ」
 だが少年は反応しない。
 聞こえなかったのかと思い、ミストバーンは再び声をかけた。こころもち強めの声で。
「落し物だ」
 周囲の者達が気づき、大声で騒ぎ始める。
「おい、その香水は、もしやモンモランシーの香水じゃないか?」
「ってことはギーシュ、お前モンモランシーと付き合ってるんだな」
「違う、いいかい? 彼女の名誉のために言っておくが……」
 ギーシュが何か言いかけた時茶色のマントの少女が立ち上がり、ギーシュへ歩み寄ると思い切り頬をひっぱたいた。続いて巻き髪の女の子が怒りに顔をゆがませながらワインを盛大に頭にかける。
 そのまま二人とも去ってしまった。
 ミストバーンにとってはこの上なくどうでもいいことであるため仕事に戻ろうとしたが、ギーシュに呼び止められた。
「君のせいで二人のレディの名誉が傷ついた。どうしてくれるんだね?」
 路傍の石ころのように完全に無視してのけたミストバーンへ指を突きつける。
「おい平民! 聞いてるのか! 僕と決闘しろ!」
 やはり、無視。虫が鳴いているほどにも感じていない。責任転嫁に付き合う義理も義務もない。
 そのまま歩み去ろうとしたミストバーンの背へ毒々しい言葉を投げつける。
「無礼な奴め……主が主なら使い魔も使い魔だな! さすがゼロのルイズ、力無き者同士お似合いの主従だよ」
「……何だと?」
 ミストバーンの足が止まる。振り向いた彼にギーシュは嘲りと哀れみを足した笑みを浮かべてみせた。
「自分の力では何一つ出来やしない、ダメダメイジのルイズに相応しいって言ったんだ」
 ミストバーンはゆっくり一歩、また一歩と歩み寄る。奇妙な迫力に圧されたが、ギーシュは引きつった笑顔で虚勢を張った。
 ミストバーンが感情を見せぬ声で淡々と呟く。
「決闘と言ったな……受けて立とう」
「いい度胸だ。ヴェストリの広場で待っている。ケーキを配り終わったら来たまえ」
 悠然と出ていったギーシュ、笑いながら後を追う友人、残されたのは震えるシエスタと完全に表情を削ぎ落したミストバーン。
 シエスタは今にも死にそうな顔をしている。
「あ、あなた殺されちゃう……貴族を本気で怒らせたら」
 そのまま彼女は走って逃げていった。仕方なくケーキの配膳を諦め、ミストバーンはトレイを厨房まで返しに行った。
 どこまでも悠然と、午後の散歩のように。


100 :ゼロの影:2008/06/28(土) 20:12:36 ID:3B6INhtZ
以上です。

逃げてー! ギーシュ逃げてー!

ただでさえルイズのせいで機嫌最悪なのに、黒の核晶級の地雷踏んで…。

101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 20:17:42 ID:Gsy9LZki

グラモン家滅亡のお知らせだな

102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 20:23:24 ID:/QWQlZXd
命令する、死ねじゃなくて支援・・・
って終わってるーー!!
えーとじゃあ・・・命令する、書け!!

ギーシュ死亡への序曲。

103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 20:34:56 ID:u/LcfHBJ
投下キター!乙ですミスト様!

さあギーシュ、光り輝け閃光のように…っ!!

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 20:45:51 ID:0vYLPj6X
おっさんは学院の力仕事全部手伝ってメイド達の支持を集められるさ!

105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 21:09:28 ID:eKNq3X61
そういえば傀儡掌や滅砕陣はバーンボディで使えるのかな
だとしたら指一本触れることなくねじ切られそうだ

106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 21:25:49 ID:Du/0WYrC
行けー!ミスト。
噛ませ犬にもならぬキャラは瞬殺だ!

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 21:26:39 ID:A4d2OKDU
乙です
ギーシュ終了のお知らせktkr

108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 21:45:40 ID:fBaaJ66o
ミストの服ってローブっぽいが平民に見えるかなぁ。神官やメイジ等の高貴な身分の人に思えるが。
ともあれ次回ギーシュ逃げてーwktk

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 22:09:05 ID:T9vFC+dq
なんというか、平民・男・ひよわな外見のところを
明らかに別物のキャラで周囲の反応が原作をなぞってるままだと
ゼロ魔世界の住人のアホの子度が上昇するなw

原作でも1巻の時点だと割かし考えなしにヴァリエールの使い魔vs元帥の家族とか
明らかに危険な任務に外交問題になりそうな2人と国内問題になりそうなルイズを放り込んだり
誰かが死んでたらえらいことになるのをあっさりりやってたから無いとはいいきれんがw

110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 22:36:25 ID:ETQA888Y
決闘、発生しちゃったか…ここでギーシュは話から脱落か。

111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 22:40:29 ID:HzakisZ3
意外な粘りを見せてミストに感心されるかも。

112 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 22:55:50 ID:ETQA888Y
ちょっと確認したいけど、ミストってどういうキャラだったかな…

113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 23:06:34 ID:zrVwST+H
>>111
ミストバーン自体が、それこそ魔王クラスでもあるわけだしな。
ギーシュでは下手すりゃザボエラ以下で鼻にも引っ掛けてもらえんかも。_| ̄|○

正直な所、ミストは使い魔として話に組み込むには相当に難しいキャラクターではあると思う。
改めて読み返してみたが、アバンの使徒を始めとした勇者達だからこそ、ある意味対等に対したの
であって、一巻前後くらいのルイズ達だと、あらゆる意味でアウトオブ眼中かサッサと皆殺して自分で
帰る方法探しかねん気もする。

ただ、試みとして我慢してるなどのネタは興味深いので、作者さんのがんばりに期待したい。
難しいと思うけど、がんばれー



114 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/06/28(土) 23:24:04 ID:Sdfj0biz
>>112
大魔王バーン様第一だけど、
努力を怠らず、己を鍛え上げ続ける者には、種族・レベルに拘る事無く敬意を抱く。
こんな奴だったと思います。

115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 23:27:08 ID:/QWQlZXd
>>112
普通の人間に対しては、命令する死ねとかこの世に生きる価値もないとかのたまうやつでもある。

116 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 23:47:54 ID:6xy1lnbH
【競馬】声優の新谷良子さん、ダビスタDSの宝塚記念を「ニューヤワラチャン」という『セン馬』で制覇! [080628]
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/liveplus/1214660785/

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/28(土) 23:54:40 ID:fBaaJ66o
普通に考えれば、最初のゴーレムを伸びる爪で串刺し→残りのゴーレム&ギーシュを滅殺陣であぼん。バラバラ殺人。
だよなぁ。ギーシュが助かるストーリーを見つけるが困難。ルイズが助命を懇願→打算と怒りの間でミスト悩むがとりあえず殺すのは止める。
といったところか。

118 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 00:21:16 ID:boz9LQ9e
まかり間違って、もしギーシュがバーンの躯に傷の一つでもつけたりしようものなら((((;゜Д゜)))

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 00:21:45 ID:RniAx0Tq
手加減とかしそうにないキャラだからな
まだバーン様相手のほうが生存の可能性がありそうだ

120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 00:29:34 ID:n0+yLxib
>>118

傷ってか、バーン様の御姿を見た奴は一切合財の例外を認めずデストロイな野郎
だったわけだし。とりあえず召還時点で全滅を免れただけでも奇跡だというのに
下手すりゃ御顔に泥が飛んだとかだけでもギーシュさん人生終了のお知らせだろ・゚・(ノД`)・゚・

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 01:17:32 ID:PfGBh8S0
>>112
魔界に漂う濃密な瘴気に負の感情が蓄積されて生まれたガス状モンスター
本来ならばそのまま名も無きモンスターとして生涯をおくる筈だったが

バーンに「お前は余に仕える為に産まれて来たのだ」と自己の存在理由を与えられて
感激し絶対の忠誠を誓う

このようにバーン様を否定する事は自己否定の最たるものと捉える様な奴なので
魔王軍においても味方とか部下とか意識していない
バーン様の命令なら自分よりも遥かに実力の劣る初期ハドラーに仕える事も厭わなかった

ミスト自身の好みは他者の身体を操る事で能力値が増減するので
自分の力で実力が向上した者に対して憧れ混じりの好感をもつ

もっとも自分の好感よりもバーンの命令の方が優先されると考えるタイプなので
命令があれば好感をもった相手でも命を奪える

正直ミスト以上に主人にたいして狂信的な忠誠をもっているキャラなんて
DIOに仕えたヴァニラ・アイスくらいなものだと思う

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 01:40:34 ID:+4nmAAS3
ハンターの直属護衛軍の忠誠心もかなりのものだと思う。

123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 02:11:05 ID:GfX/LgNY
ミストにしろヴァニラにしろハンタ親衛隊も然りその辺は甲乙つけられないよ。
ところでそろそろルイズとおっさんの続き読みたいなぁ。

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 02:12:05 ID:qcY3HWF0
>>123
死ぬほど同意

125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 02:13:37 ID:rQ0bM2SN
クレクレはいかん。
正座して待ってりゃ良い。

126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 02:32:00 ID:A6jhhF/v
>>100
wiki掲載完了です


>>75>>77
本家wikiへのリンク追加の件は、問題が無さそうでしたのでそのままリンクを載せた形で
終了ということでお願いいたします

127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 02:41:45 ID:gHY7OnR6
おっさんの渋さ、かっこよさを語るときバダックじいさんは欠かせないと思うんだが。
虚無と獣王だとその役はコルベールになるのかな。

128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 02:52:25 ID:qcY3HWF0
>>127
コラコラ、美しさが抜けてるぞ

129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 03:01:03 ID:3hH0AyXT
コルベールは確かに適任だなw
なにげにおっさんて技師と相性がいいからなー

影響されてダイ世界っぽいマジックアイテムでも作らないものか
……考えてみると気球や大砲くらいは有るんだよなダイの世界って

130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 03:21:00 ID:A6jhhF/v
>>ダイ世界っぽいマジックアイテム
ズタズタヌンチャクのことか!

冗談は置いておいて、ダイ世界って結構技術としては進んでるの多いよな
田舎者が都会でビックリするシーンを演出したかったんだと思うけど
ベンガーナのデパートにエレベータがあったし・・・

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 03:25:07 ID:GfX/LgNY
>ゆかいなヘビくん
とっくに作っとるがな

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 08:20:59 ID:RniAx0Tq
人間以外を相手にしてだとギーシュ君が無事に生存できそうなのはおっさん相手くらいだな
決闘前におっさんの強さを本能的に理解したヴェルダンデが止めにきそうだし

133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 08:45:38 ID:u2jzXDr4
>>132
いやマテw
流石にいくらギーシュでもおっさんを見て決闘に踏み切るのは至難の業だろうw
よっぽど何か切羽詰って決闘の方がマシな事態になればともかく
いかにも喧嘩を売りやすい上にいかにも素人なサイトと大人で武人なおっさんでは落差が凄すぎるw

134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 10:20:40 ID:TI82TG3i
【芸能】田村ゆかり、今週から新ブログで競馬予想を開始。宝塚記念の本命馬は「サクラメガワンダー」
http://music8.2ch.net/test/read.cgi/musicnews/1214701691/

135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 11:06:01 ID:ohXv6g1c
>>134
なんだかんだ言って逃げようと言い訳するギーシュを見たらおっさんなら焚きつけると思う
原作ではポップっていういい例がいることだし、何よりおっさん武人だし
ギーシュがそれに乗るかは五分五分だけどなw

136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 11:06:43 ID:ohXv6g1c
ごめん>>133だorz

137 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 11:46:54 ID:ZeXNXdG8
>>133
必ずしも原作を踏襲していかなきゃいけないってわけでもないってことか。
それでキャラや話に違和感出ちゃう場合もあるしね

138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 12:23:55 ID:SHHRnW1F
そりゃそうだろう。IFの召喚対象と触れてIFの道を歩んでいく。
その変化が面白いのさ。

139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 12:29:39 ID:RniAx0Tq
香水イベントが発生しないと今後のギーシュフラグが立たないんだよな
まぁおっさんの穴掘りの技術もすごいからさほど必要ないだろうが。

140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 12:41:07 ID:u2jzXDr4
おっさん限定だと、ギーシュフラグは別に急いで立てなくても
ヴェルダンデとおっさんが知り合いになれば、そっち経由で親しくなる手もありますしね
モンスターの言葉を普通に分かるんだし、使い魔仲間を相手に普通に会話できるだろうからw

141 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 12:47:32 ID:aRG03X0p
んーミストならギーシュも観客も纏めて殺しそうだが

142 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 12:51:11 ID:SHHRnW1F
故意に殺そうとも思わないだろうが、故意に避けようとも思わないだろう。
路傍の石にするが如く。

143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 13:10:54 ID:XYTjm7Jo
逆に言うとミストの場合、殺さない方が不自然だからギーシュ生存の場合、上手くやらないとこんなのミストじゃないって状況になってしまうな。

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 13:23:55 ID:u2jzXDr4
いや、散々殺さないための伏線は張ってるよーな
学生=貴族=権力者の子供達って認識は厨房で出来てるだろうし
此処で殺しをしたら、ルイズがどう反応するかと、その時に部分を抑えきれずに殺っちゃう的に殺しは避けそーな
……それ以前に、にらみつけてギーシュがちょい威圧される程度に実力も落ちてそーだしなー

それでもサクっと殺ってしまいそうな気もするがw

145 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 13:34:07 ID:3y4qK0ks
ミストは人間の事情なんて気にしないだろうな

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 13:37:06 ID:ZeXNXdG8
というかサイトでさえルイズに逆らうくらいはできたわけだからな。

契約でルイズに危害を加えるのは制限かけられてるかもしれないけど
ギーシュ殺そうとするのは、誰が止めようとしても絶対曲げないだろうな。



147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 15:34:25 ID:ohXv6g1c
ダイ大読み返してたら、ガス生命体の方のミスト召喚でルイズ黒化とか妄想した

ビジュアル的には闇の衣状態のミストが一番好きな俺はやっぱ異端かな…

148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 15:49:31 ID:RniAx0Tq
ミストは最初のころが一番人気だと思う
最後のほうはなんか小物化していたし

149 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 17:15:03 ID:HV6q2QnK
いや、殺しまでするのはまずいと思ってるんでね?>ミスト
ギーシュ殺しちゃったら学院側がミストを危険と判断して敵対するかもしれないし、貴族であるギーシュの家族も黙ってないだろう。
この世界のメイジの実力が未知数で、ミスト自身も本調子じゃないんだから、秘法がない今、戦いになればバーン様のお体にかすり傷一つでも付かないという保証は出来ないだろうし。

もし勝てたとしても、学院の協力が得られなければ帰還が大幅に遅れることになるだろうし、最悪帰れないという自体になりかねない。

それは避けなきゃならんだろう、バーン様の忠実な僕として。

150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 17:30:30 ID:u2jzXDr4
>>149
普通に考えればそう、此処のミストの今までの行動的に殺すのは基本的に荒事にはありえない
ただ、逆に色々たまってるのでうっかり殺っちゃって、洒落抜きでルイズがピンチ(政治的、学園生活的)になるかもしれんw

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 17:40:32 ID:8ge6DTXt
ミストの力量を考えると、細心の注意を払って最小の力で攻撃しても、人間は簡単に死ねるからな……

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 17:54:35 ID:fcB2/DRj
ミ「うっかり殺してしまった…」
ル「まぁうっかりじゃしょうがないわよね」
タ「しょうがない」
キ「ま、ギーシュだしね」

153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 18:32:28 ID:u2jzXDr4
巻が進んだせいで色々設定が後付されたので、今殺すともれなく
ヴァリエール家の三女の使い魔が軽い口論が原因の決闘で、グラモン家の学友を殺しましたと言う
なかなか国内を揺るがしかねない醜聞になるんだよなw

原作1巻のザコメイジA状態だったら家の力でもみ消したり、相手に非有りと罪に問われなくても不思議ではないんだけどなー
ギーシュの癖に無駄に良い所の生まれになりやがってw

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 18:50:31 ID:ZeXNXdG8
学院には名家の子息がごろごろいるんだから、全部人質にしてしまえば学院の協力なんて必要なくならない?
もっと力のある貴族達を、命令に従わせる切り札が周りにあるわけだし。

155 :ゼロの影:2008/06/29(日) 19:10:46 ID:601fTlln
>>126
まとめの人乙です。

三日連続になってしまいますが第四話を投下してもよろしいでしょうか?
19:30頃を予定しています。

原作の「素手で最強」なイメージと、闘魔滅砕陣が強すぎかつ便利すぎることから素顔では暗黒闘気は使わない方向でいきます。
ミストバーンが平民だと言うのは無理がありますが、えーと…orz
「あんた貴族?」→「……」→「じゃあ平民ね」になったとか。
今回少し述べられますが苦しい、苦しいよorz

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 19:21:46 ID:xc2y19as
おk

157 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 19:22:12 ID:GfX/LgNY
ルイズ・・・どんだけアフォなコだよw


158 :ゼロの影:2008/06/29(日) 19:30:23 ID:601fTlln
第四話投下します。

第四話 誇りにかけて

 広場に向かう途中でルイズが駆けよってきた。
 詳しい経緯は聞いておらず、決闘が行われるということだけが爆発的な勢いで広まったらしい。流石一種の隔絶された空間だ、と妙な所で感心する。
「謝りなさい。魔法を使えなかったら絶対にメイジには勝てないんだから」
 ミストバーンは全く意に介さず歩を進める。ルイズが回りこむようにしてなおも言葉を重ねた。
「怪我じゃ済まないかもしれない。下手すれば殺されるわよ」
 今まで聞き流していたミストバーンが初めて表情を動かした。
 ――それも笑みの形に。面白い冗談を聞き、おかしくてたまらないというように。
 背筋に冷たいものが走るのを感じ、ルイズは思わず黙り込んでしまった。

 広場に着くと既に大勢の人間が集まっていた。
 歓声と空気だけで対戦相手が怯えそうなものだが、あいにくそんな繊細な神経など持ち合わせていない。石のごとき無表情で人を掻き分け中央に進む。
 ギーシュが逃げなかった勇気を褒めているがやはり風の音のように聞き流している。
 沈黙を勘違いしたギーシュは得意げに笑った。奇妙な圧力を感じたのは気のせいだったと己に言い聞かせながら。
「臆したのかい? さっさと降参したら殺しまではしないから安心したまえ」
 彼にとってミストバーンは「妙な服を着た魔法を使えない怪しげな男」にすぎない。
 ギーシュだけでなく、多くの者達はルイズが召喚したのが貴族などの対等な――あるいはそれ以上の存在だと認めたくなかった。
 それは今までルイズを蔑んできた自分達の地位を脅かすことになる。要は見下す対象が欲しいのだ。
 ミストバーンはギーシュの言葉に笑みを浮かべた。軽く指を曲げ伸ばしし、ギーシュの攻撃を待ち受ける。
 恐怖の見られぬ態度にギーシュは苛立ったようだが、造花を振って花びらをひらりと一枚落とすと甲冑を着た女戦士の像が現れた。体が鈍い色に輝いている。
「僕の二つ名は『青銅』。従って青銅のゴーレムワルキューレがお相手するよ」
 そこへルイズが割って入ろうとするがミストバーンは首を振った。
 彼がギーシュに視線を戻した瞬間、ワルキューレが突進した。
 周囲の者達が唾を飲み、一瞬後の光景を思い浮かべる。
 きっと固い拳を食らい、殴り飛ばされるだろうと。整った顔が歪むだろうと。


159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 19:32:49 ID:GfX/LgNY
しえんー

160 :ゼロの影:2008/06/29(日) 19:36:35 ID:601fTlln
 だが、吹き飛んだのはワルキューレの方だった。彼らの動体視力ではろくにとらえきれなかったが、無造作に手で払いのけただけ。
 たった一撃でワルキューレの胴体が陥没し、地面に叩きつけられ動かなくなった。
 ミストバーンは己の掌を眺め、かすかに顔をしかめた。
 ろくに動けなかった昨日よりマシとはいえ、力が落ちていることに変わりはない。オリハルコンでもないあの程度の強度の金属ならば、本来原形をとどめぬほどグチャグチャにひしゃげているはずだ。
「……え?」
 事態をようやく把握したギーシュが間の抜けた声を漏らすが、慌てて五枚の花びらを落とし新たなワルキューレを作り出す。一斉に飛びかかったが、反撃はやはり一瞬だった。
 拳を瞬時に打ち込み、膝を胴体に埋め、肘を叩きこむ。五体を葬るのに数秒もかかっていない。
 ギーシュが蒼くなりながら最後の一体を呼びだした。背後から立ち上がった敵に気づきながらミストバーンは振り返ろうともしない。
 槍が降り上げられ、振り下ろされる寸前で止まる。指で得物をあっさり止めた彼はワルキューレの腕をつかみ、軽く捩じ切った。
 そのままふわりと戦乙女を抱擁し――バキバキという鈍い音とともに砕く。人間に実行すれば全身の骨が粉々に砕け散るだろう。
「う……あぁっ」
 ギーシュが声にならぬ悲鳴を上げるがミストバーンはこの上なく美しく、恐ろしい笑みを浮かべ、顎を掴んで持ち上げた。
 指の力を徐々に強め、ゆっくり締め上げていく。ギシギシと骨の軋む嫌な音が周囲に響いた。
 彼の握力ならば瞬時に握りつぶすことも容易いのに、できるだけ力を抑えている。獲物に恐怖を味わわせるためだけに。
 周囲の人間はもはや声一つ立てず静まり返っていた。
 ただの平民――雰囲気は貴族のそれだが――と思っていた男が、彼らの常識を超えた化物だと知って恐怖と嫌悪の入り混じった瞳で見つめている。
 これほどの力を持っていながら大人しくしているのは、速やかに元の世界に戻るため。
 殺人の禁忌など欠片も感じておらず、相手が自分より弱くても決して容赦などしない。
 この場の人間を皆殺しにして道が開けるならばとっくにそうしているだろう。

「や、やめて!」
 ルイズが腕をつかんだ。もちろん彼女の非力な腕では止められるはずもない。ギーシュの顔が苦痛に歪むのを我が事のように悲痛な面持ちで見つめている。
 ミストバーンはどこまでも冷徹に言い放った。
「このカスは、お前と私を侮辱した……」
 彼にとって努力し、己を高めようとする者は尊敬に値した。だからこそそれを踏みにじるような言動が許せなかった。
 傲慢な発言に見合うだけの実力もなく、戦いにおける覚悟もない。
 人形の後ろに隠れ、決して傷つかぬ者。傀儡を取り上げれば力を持たぬも同然の存在。それがミストバーンを苛立たせる。
 さらに、矛先がギーシュに向いただけでルイズへの怒りは消えていない。努力する姿勢だけは認めているものの、主の体への辱めは心に刻まれている。
 積もり積もった怒りに火が点き、彼の全身を包んでいる。
 虫の居所が最高に悪い彼を刺激したギーシュが不運だと言えた。
 即座に首を捻らなかったのも、苦しませてから殺そうとしているためだ。いつもの彼ならばせめてもの情けに一瞬であの世に送っているだろう。
 ルイズはミストバーンの言葉を理解するのが遅れたが、ますますギーシュの顔色が青くなるのを見て必死で止めようとする。


161 :ゼロの影:2008/06/29(日) 19:41:05 ID:601fTlln
「ダニを庇う必要などないだろう」
「わ、わたしは自分の力でギーシュを見返してやりたいから……。それに、あんたを侮辱してしまったのはわたしも同じだわ」
 侮辱されたことで決闘したと知って、使い魔だと見下していた青年が誇り高いことと、彼の怒りの正体を悟った。自分がどんな仕打ちを彼にしてしまったかも。
 彼は主の元へ戻るためだけに己を抑えている。手がかりである彼女に手が出せず、抵抗しないのをいいことに誇りを散々傷つけてきた。
 ギーシュの苦痛の何割かは彼女が受けるべきものだ。
 ――言わなければ。
 今まで築き上げてきた強固な鎧が邪魔をするが、きっとここで言えなければ永遠に後悔するだろう。
「ご……ごめ、なさ……」
 彼女の声はかすれて小さく、聞き取りづらかった。鎧の隙間から絞り出した精一杯の謝罪だったが、ミストバーンの心にはまるで届いていない。
 彼に慈悲を求めても道徳を説いても無駄だ。彼を止めるには主に関わる言葉しかない。

 さらに力が込められ、くぐもった呻きがギーシュの口から洩れた。今にも死にそうな顔色に、ルイズが震える声で言葉を紡ぐ。
「お願い……放して。罪に問われなくても、殺したら……帰るのはますます難しくなるわ」
 ほん少し指の力が弱まったようだった。
 ルイズは言いながら自己嫌悪に陥っていた。
 まただ。また自分は同じことを繰り返している。
 これは脅迫だ。帰還の意志が何よりも強いことを利用して、従わせようとしている。
 今までも実力で認めさせるのではなく、帰る手段が無い彼の弱みに付け込んで威張っていただけだった。
「学院からの協力も得られなくなる……邪魔者をみんな殺したり、恐怖で無理に従わせても時間がかかるだけよ」
 建前上罪に問われないとはいえ、学院の生徒を殺せば協力しようという人間はいなくなるだろう。オスマンやコルベールがすでに調べているものの、態度を変化させるかもしれない。
 ならば力ずくで学院を支配し、言うことをきかせるか。
 主と違ってそういった方面での匙加減は不得手だと自覚している。敵を叩き潰すことはできても、心を読んで上手く操る真似は出来ない。
 やりすぎて殺すか、全く駒を活かせずに終わってしまう可能性が高い。
 学院以外の者も含め人間達を敵に回しても退く気はないが、この世界の魔法には疎く、体の異変も気にかかる。
 力の低下も解決したい問題の一つであり、迂闊なことをして器が傷ついたら主に申し訳が立たない。
 ギーシュを殺すことから発生する害を計算すると、ルイズの言う通り帰還が遅れるのは間違いない。
 主は何を望むか。
 間違いなく、一刻も早く全盛期の肉体を手元に取り戻そうとするだろう。
(バーン様……)
 ちらりと太陽に視線を向けたミストバーンは手を放し、崩れ落ちて咳きこむギーシュを冷厳な眼差しで見下した。
「クズが」
 その言葉は自分にも向けられている気がしたためルイズがびくりと震える。彼女はギーシュ以上に打ちのめされていた。
 本来ならば自分の力で止めるべきなのに、彼の忠誠心を利用しているだけだから。
 極寒の声に身を震わせたギーシュは地に手をつけ、深々と頭を下げた。じっと見つめる二人へと。
「すまなかった……! どうか僕の非礼を、許してくれッ!」


162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 19:41:49 ID:u2jzXDr4
まごうことなきお怒りモードだ 支援

163 :ゼロの影:2008/06/29(日) 19:45:35 ID:601fTlln
「い、いいわよもう」
 ルイズは侮辱の内容を詳しくは知らないこともあり、とっくに許す気になっていた。殺されかけた彼の姿を見て冷徹な言葉などかけられない。
 ギーシュの謝罪は心からのものだとわかる。ミストバーンが命じるまでもなく地に這い、頭をすりつけるようにして謝ったのだ。
 単に恐怖に動かされたのではなく目の中には今までにはない輝きがある。
 彼の神経は強靭――悪く言えば異様に図太く、それゆえに命知らずな挑発もできた。
 今彼は命の危機にさらされたことで空虚な誇りが燃え尽き、その灰の中から何かが再生しつつあった。
 ルイズが意地を張って素直に過ちを認められないのに対し、潔く非礼を詫びる彼の姿はまるで生まれ変わったようだった。
 誇りにかけて、主と己を侮辱した者と戦う。ミストバーンの姿は命より誇りを重んじる家訓の体現者に思えた。
 圧勝だったため説得力が薄く、そもそも彼はルイズを主と認めていないのだが、ギーシュの知らぬことである。
 彼にとって幸いだったのは、体に傷をつけなかったことと、大魔王まで侮辱しなかったことだ。
 そんな真似をしようものなら不利益も何も関係なく捻り殺されていただろう。
 ミストバーンは花を汚す害虫でも見るような眼差しでただギーシュを見ている。本来ならば命をもって侮辱を償わせるところだ。
「これじゃあケジメがつかない、どうか一発殴ってくれ!」
 目を潤ませてルイズを見上げるギーシュは妙に爽やかな空気を漂わせている。呆れた彼女は溜息を吐いた。
「決闘を引き受けた方がビンタするのがスジなんじゃないの?」
「え、いやそれはちょっと」
 ミストバーンの平手をまともに顔面に食らおうものならば即座に人生が終わる。
 途端に顔をひきつらせたギーシュにルイズはビシッと指を突きつけた。
「話の発端はあんたが二股かけてたことみたいじゃない。だったら二人にきちんと謝ること。……これでわたしは許してあげるわ」
 ギーシュは目を輝かせ、勢いよく立ちあがると胸を張って駆け出していった。
 豹変しすぎだろという誰かの呟きにいやまだ鼻水は抜け切っていないと誰かが答える。
 実際この後二人に謝りに行ったギーシュは二人から超高速の掌撃を食らい鼻水を垂らしたのだった。
 ギーシュの存在を思考から完全に追い出したルイズは、誇り高い使い魔に今後どう接するべきか考え込んでいた。


164 :ゼロの影:2008/06/29(日) 19:48:00 ID:601fTlln
以上です。

ザボエラ認定されたギーシュの精神的レベルアップは「命の危機に追い込まれ」「一か八かの賭け」的な「カウンター」で身につけたようなものです。
すぐにメッキがはがれて鼻水出ますが。

本当はブチ切れて見境なしに暴れるミストバーンを書きたいorz
でもそれだと話が…。
正直大魔王以上に扱いが難しい気がしてきた。あつかいにくすぎる研無刀みたいな奴だ。
……ま! それでも最後まであがくっきゃねぇんだけどよ!

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 19:57:05 ID:kiDNkrwo
影の人乙。
その悩みと足掻きは今後の糧になるさ。
がんばれ。

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 19:57:37 ID:u2jzXDr4
投下乙です
なんか、ギーシュが偽勇者一行にかぶってみえたw 鼻水を垂らしながらマジがんがれw
しかし、当たり前だけどミスト強いなー 使い魔としては使いにくいことこの上ないからどちらかと言うとハズレだけどw

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 20:08:59 ID:XYTjm7Jo
確かに普通にやれば、大暴れしない方がおかしいキャラだから扱いが難しい。
だが頑張れ、そんなキャラをクロスに選んでしまったのはあなた自身だ。


168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 20:22:36 ID:ohXv6g1c
ミストの人乙です!

キャラ殺しちゃ話が進まないだろうし、殺さなきゃミストじゃないしで書いてる人は苦労しそうだなw
読むだけの俺にはがんがれとしか言えないが、がんがれ!
毎回結構楽しみにしてるぞー。今回は間に合わなかったけど今後も支援するっ!

169 :11なんだが…:2008/06/29(日) 20:43:29 ID:q3ybL/bv
このスレ見てたら…ひゃぁ我慢できねぇっ
…て事で超魔ハドラー召喚を書いてみたんだが投下してみてもいいかな?

170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 20:50:03 ID:KmtC8kOs
スレが空いているではないか、行け!

171 :11:2008/06/29(日) 20:55:18 ID:q3ybL/bv
ミストの人乙でした。いつも楽しく読ませてもらってます
>>170
ありがとうwんじゃ投下しまっす

虚無と爆炎の使い魔

――プロローグ――
                        ―悔いはなかった―

 灰になり消えゆく自分。だが悔いはなかった。全てを出し切った戦いができ、最高の宿敵であった男に見取られて死んでいけるのだ。
 ―満足だ―そう思いながら静かに目を閉じていく。

                  ヒム、シグマ、ブロック、フェンブレン、アルビナス

 薄れ行く意識の中、男は最後まで自分に忠実だった部下達を思い出していた
 (すまなかったな…だが、俺もようやくお前達の元へ――)
 その思いが言葉となる前に、男の意識は消えた。


172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 20:56:07 ID:sUp8zmlS
>>169

ぬおッ!? ハドラー様とはこれまたチャレンジャーな…!
ともあれ、ガンガレ!!

173 :11:2008/06/29(日) 20:56:38 ID:q3ybL/bv
――第1話――

 季節は春。ここトリステイン魔法学院近くの草原では今年二年生に進級する生徒たちによる使い魔召喚の儀式が行われていた。
 この儀式で召喚された使い魔によって自分の『魔法属性』を決定し、それぞれの専門課程へと進むのだ。その中の一人、桃色の髪に同年代
の娘達よりやや幼い容姿をした少女ルイズは不安と驚愕の入り混じった顔をしていた。それは自分の魔法が初めて成功したという事も勿論あ
っただろう。だが一番の原因は自分が召喚した『者』の存在だった。不快な口内の唾を飲み込んで、ルイズは改めて『それ』を見やる。
 一人の男がいた。2メイルはあろう身長にがっしりとした体躯。堅固な甲冑の付いた黒いローブを着込み頭には頬まで覆う頑丈そうな兜を
身に付けている。今から戦争にでも向かおうかというその姿は、男から滲み出る明らかに人間離れしたオーラと合わさり、冷たい空気を作り
出していた。
 頬を伝う汗を拭いながらルイズは目だけで周りを見渡した。ついさっきまで魔法の失敗で爆発が起きる度に野次を飛ばして来たクラスメー
ト達も、それらを注意しながら隣でルイズに丁寧なフォローとアドバイスをしていた――おだやかで教育熱心だが寂しい頭頂部が哀愁を誘う
教師――コルベールも、さっきのルイズと同じ表情のまま皆一様に固まっていた。この場の注目を一斉に受けているのを実感したその時、男
がわずかに動いた。

174 :11:2008/06/29(日) 20:57:14 ID:q3ybL/bv
 それは本当にわずかだった。―顔を上げてゆっくり眼を開く―それだけの動きだった。それだけなのに――
 
――場の空気ががらりと変わった。鼓動が一気に早くなり、口内が急速に渇く、頭の中の最も原始的な部分が盛んに警報を鳴らす。この場
の誰もが理解した。―自分達の眼前にいる男は平民とか貴族とかそんなチャチなものじゃない。およそ我々の常識を飛び越えた畏怖すべき存
在なのだと――
「どこだ…ここは…何故俺は…」軽く周囲を見渡した男が独り言に近い声を上げた。その風体に相応しく低い、威厳のある声だったが口にし
た疑問そのものはごく普通のものだった。ルイズは全身に刃物を突き付けられている様な男からの圧力を感じつつ、気合を総動員して答えよ
うとした、が――
「下がりなさい!」
 突如聞こえた怒声と共にルイズは後方に引き倒された。背中をさすりつつ見上げると隣にいたはずのコルベールが杖を構え、男を容赦なく
見据えている。その鋭利な目は、普段温厚なこの教師からは考えられないものであった。
「でも!」
「この使い魔は…あまりにも危険です!」
 突如豹変した教師の形相にぞっとしつつも、なお抵抗しようとするルイズを一言で退け、コルベールは呪文を唱えた。杖先から生まれた小
さな火が一瞬でメロンほどに膨らみ更に大きさを増していく。ついには直径1メイルほどになったところでコルベールは杖を降るった。
『炎蛇』の二つ名にふさわしい凶悪な火球が毒蛇の如く男に襲い掛かる。気付いた男が炎に目を向けるが、――もう遅い。いかに男が何者だ
ろうが火のトライアングルメイジの魔力をたっぷり吸い上げた火球をとっさに防ぐ方法などないのだから――その場の誰もがそう思った。

175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 20:59:59 ID:KmtC8kOs
支援

176 :11:2008/06/29(日) 21:00:06 ID:q3ybL/bv
だが――
 この場の誰もがそれは自分達の常識でしかなかったのだと気づかされた。男は呪文を唱えようともせず無造作に手を伸ばし、キャッチボー
ルの様に火球を掴んだのだ。
 男の手と火球が一瞬拮抗する、が、男が力を込めて拳を握ると、火球はトマトを潰した様に散り散りに弾け飛んだ。
 その光景を見ていたコルベールは一瞬呆然とした顔をしていたものの、かぶりを振って再び呪文を唱えようとする。しかし――
「邪魔をするな!――――イオラ!」
 初めて感情を見せた男が手をかざし声を上げた。瞬間、男の手から出た雷を伴った純白の光球が一直線にコルベールに向かう。勇敢な教師
の足元に着弾したそれは閃光を放ち――大爆発を起こした。爆風で辺りの草が一斉に横倒しになり、えぐられた土が無数の飛礫となってルイ
ズに飛んできた。
「コルベール先生!」
 閃光に目がくらんだルイズが教師の名を呼ぶも、本人からの返事は無く、代わりに周りの生徒のあちこちから悲鳴や恐怖の声が飛び交う。
風が吹き煙が晴れた。ようやく視力の回復してきたルイズは慌ててコルベールのいた場所を見やるが、誰もいなかった。代わりに――
「あ…あ…」
 ルイズは声にならない声を上げた。
――代わりにあったのは直径10メイルはあろうクレーターだった。男の放った光球は自分の失敗魔法など比べ物にならない程深く、大きな穴
を穿っていた。
 ――これじゃ人間なんて跡形も――そう思ったルイズの後ろから呻き声がした。コルベールだった。あちこちに火傷を負ってはいるが意識
はちゃんとある様だった。防御を怠り呪文を唱えようとした為に全身が無防備になり、あっさり爆風に飛ばされたのだが、それが結果的にコ
レベールの命を救ったのだった。不可抗力とはいえ自分の目の前で死人が出なかった事にルイズは心から感謝した。



177 :11:2008/06/29(日) 21:00:54 ID:q3ybL/bv
「さて…」
 その声にぎょっとしてルイズは向き直る。男が再び口を開いたのだ。
「人間の娘よ。ここはどこだ?何故俺はここにいる?答えろ!」
 まるで糸の切れた人形が意思を持ち始めたかの様に、先ほどよりも更に感情を増した声で男はルイズに質問した。
「ここは…トリステイン魔法学院よ。貴方は私に召喚されてきたの!」
 男が発する圧力に負けないよう腹筋に力を込め、声を絞り出す様になんとかルイズは声を上げた。
「トリステイン…?聞いた事の無い場所だ。…召喚…とは何の事だ?」
 男は再び問い掛けた。―もしいきなり襲い掛かって来たらどうしよう―などと考えていた所だった為、会話が続いた事に内心ほっとする。
――思った程怖く無いのかも――そんな風に考え始めたルイズは先ほどよりも軽く、ついでに言えばやや上から目線で男に答えた。
「呼び出した理由は一つ。貴方を使い魔にする為よ!」
 その言葉に男は若干驚いた様子を見せ…再び沈黙してしまった。


178 :11:2008/06/29(日) 21:01:51 ID:q3ybL/bv
 ルイズははっとして自分がとんでもない発言をしてしまった事に気付く。――トライアングルメイジを子供の如くあしらったこの男を自分の使い
魔に!?…なんという大それた事を言ってしまったのだ!いやそれより今の言い方はまずいだろ。常識で考えろ――
ルイズの葛藤をよそに男は動かない。
――いや、よく見れば小刻みに肩を震わせている。自分の発言で怒らせてしまったのかもしれない。そうすれば魔法の使えない自分なんて真
っ先に殺されて――
 頭の中でやたらはっきりと浮かび上がってしまう想像図に、ルイズが顔がみるみる青くなっていったその時だった。
「フ…フフ…フハハハ!…ハーーーハッハッハッハ!!!」
 突如男は笑い出した。今までの不機嫌そうな様子は微塵もなく、心の底から響く様な笑いだった。
「ハハ…ハ…これだ!!これだから人間というやつは!!まったく…俺の予測しない事を簡単にやってくれるわ!!」
 ルイズを含めた全員が突然の男の行動・言動についていけないでいる。だが男は構わず笑い続けた。笑いが止まらなかったのだ。

 ――あの時、勇者に勝つ為に超魔生物に身を変えた自分には、もはやどんな道具や回復魔法でも治しようがなかった。だからこそ、死を覚
悟して勇者に戦いを挑んだのだ。それが今!灰になりもはや消え去るのみだった自分の肉体は完璧に復元され、しかも自分に使い魔になれと
言う。一体どんな存在なのかと思えば…それは大魔王でも神でもなく、自分の目の前にいるただの人間の少女だったのだ。
 古い記憶が蘇ってくる。13年前、魔王であり地上の支配者だった自分を討ち倒したのは、とるに足らない存在と思っていた一人の人間だっ
たではなかったか。

               ――俺を倒したのが人間なら俺を生き返らせたのもまた人間か――


179 :11:2008/06/29(日) 21:02:49 ID:q3ybL/bv
 どのくらい経ったのだろうか?不意に男の笑いが収まったかと思うと今度は上を向いたまま眼を閉じ動かなくなった。双月の方向を向いて
立ち尽くすその姿は月に誰かの顔を思い浮かべている様にも見えた。
 男はしばらく佇んだままだった。コルベールとのやりとりの事もあり、ルイズも含め誰も声を掛けようとする者はいなかった。草原を静寂
が支配していく。風が流れ――やがて流れる雲が月の一部を覆い隠したその時、男の双眸がルイズに向けられた。
「良いだろう…その使い魔とやら、なってやってもいい」
「ほ、本当!?」
 男の回答が信じられないといった面持ちでルイズが上ずった声を上げた。
――この恐ろしく強い男が使い魔になってくれるのなら何も言う事はない。今まで『ゼロ』と自分を罵ってきた連中などぶっちぎりで見返し
てやれる!――
 早くもそんな期待を浮かべるルイズだったが、男はそれを制するかの様に男は「但し!」と続けた。
「これでも『元』いた世界では魔王と呼ばれた呼ばれた事もあったのでな。呼び出されたからと言って簡単に従うほどこの身は安くはないつ
もりだ…だから…」
「だ…だから…?」
 男の前置きに不穏なものを感じ、ルイズが身構えた。顔から冷や汗が流れる。何となく猛烈に嫌な予感がした。男が笑う。さっきと違い、
今度の笑みは男本来の凶悪さをふんだんに讃えていた。まさか――
「俺を使い魔にしたいのなら、お前の力を見せてみらおう!!!」
「やっっぱりぃぃぃぃーーー!!!」
 ルイズの悲痛な叫び声は男の放った極大閃熱呪文の前に掻き消されたのだった。

第1話完

180 :11:2008/06/29(日) 21:06:07 ID:q3ybL/bv
終わりです。ふー人生初のSSを書いちまった。後悔はしていない。
文章とか未熟だと思いますがどうかお付き合い下さい。
しかし突然の人大杉に焦ったw

181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 21:12:31 ID:xc2y19as
乙ー
いきなりベギラゴンとは・・・まさに悪魔

PS.投下のときの名前はタイトルにしといた方がいいのでは?

182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 21:12:53 ID:aYu5aMOd

>しかし突然の人大杉に焦ったw
専ブラ入れようぜ

183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 21:15:37 ID:z6XAsQWF
乙でした!

超高レベル使い魔を運良くゲット!?……と思ったらルイズ命の危機w
しかしここが女の見せ所ですな。

第2話期待してます。頑張って下さい。

184 :11:2008/06/29(日) 21:23:24 ID:q3ybL/bv
いきなり誤字かましてますね…
お前の力を見せてみらおう→お前の力を見せてもらおう
キメゼリフなのにorz

>>181
今回は初めてだったのでなんかおこがましい様な気がしまして…次回からは
そうするつもりです

>>182
壷使ってたんですが最近なぜか動作不良で…すいません

>>183
ありがとうございます。頑張りますw

185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 21:27:46 ID:KmtC8kOs
俺も壷+スレイプニルとか使ってたけど、専ブラ入れてからはそっちが手放せなくなったよ

186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 21:33:29 ID:A6jhhF/v
>>164
ミストの人乙です!
次回も楽しみだなあ・・・

>>184
ハドラー様だとおお?!
めっさ気になる第2話・・・

wikiに載せる際は1話として頭にプロローグ乗っけて置けば良いですか?


ところで、専ブラ使ってるんだけどこの場所だけ専ブラで書き込めないのはなんか設定不足だろうか・・・
見た目には書き込み完了してるんだけど書き込めてなくて結局ブラウザ経由・・・

187 :携帯から11:2008/06/29(日) 21:45:39 ID:t1Ei0dek
>>185
そうなんですか…導入を前向きに検討しようと思います
>>186
その形で結構です。載せて下さってありがとうございます。
第2話もそれ程間をおかずに投下できるかと思います。
それではまた ノシ

188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 22:08:30 ID:sUp8zmlS
11氏、乙でしたー!
それにしてもルイズ、いきなし命の危機にさらされていますな。
バーンさまみたく機転を利かせてなんとか契約にこぎつけるのかそれとも…?
続きがすげー楽しみです!

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 23:02:07 ID:GfX/LgNY
>>187乙ー
ハドラーは復活の度に強くなっていくサイヤ人体質ですが、このSSでもその設定は変わってないのでしょーか?
もし、そうなると現在竜魔人より強くなってると思われ。・・・と、とにかく頑張れルイズ。


190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 23:06:42 ID:5BwsZtbp
>>189

ここはもう、ルイズさん、無意識の間に無刀陣で全てを賭けるしかないんじゃないか?
闘気をゼロにする技ならばゼロ繋がりで何とかw

端から基礎になる武術の才能もゼロならば受け流しようが無いぜハハンホホンというのは、
この際目をつぶっちゃいますからw

191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 23:13:08 ID:W+QxvHK4
>ルイズの悲痛な叫び声は男の放った極大閃熱呪文の前に掻き消されたのだった。
どう考えても、ルイズが契約するのは無理だよな……いつかハドラーを納得させるだけの精神を見せれば別かもしれないけど。
次回の冒頭がどうなるのかが凄く気になります。

192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 23:16:57 ID:xc2y19as
>>189
そういえばハドラーは死ねば死ぬほど強くなるんだっけ
多少威力が落ちたとは言えカイザーフェニックスを素手で握りつぶした時より強くなるとは

193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 23:22:02 ID:jaCtM26D
うわぁぁぁぁっ!やられたぁぁぁぁっ!
自分もこっそりハドラー召喚考えてたのにぃー!
くやしいっ!でもGJしちゃうっ! ビクンビクンッ!

194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 23:22:41 ID:/i+noaJl
>>193
君のハドラー召喚を見たい!

君自身の色で勝負するんだ!

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 23:23:01 ID:/oUZ2fK5
というかカイザーフェニックスを握りつぶせるしこの世界の炎はダメージ与えられる気がしない

196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 23:24:47 ID:LI7D16Mx
今のハドラーはバーン様並…。

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 23:31:49 ID:GfX/LgNY
ハドラーのスペックを検証してみる。
超魔生物の肉体強度
超回復
サイヤ人体質
爆炎の暗黒闘気
格闘の達人
魔法も達人(メラゾーマ・ベギラゴン・イオナズン他禁呪など)
ヘルズクロー
覇者の剣?修復されてたら超魔爆炎覇

ちょwwwどうみてもチートです。ありがとうございました。

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 23:33:58 ID:W+QxvHK4
終盤のハドラーの精神は本物の武人……気さくじゃないクロコダインみたいな感じかな?
肉体的能力ではなく、精神的なものが行動指針になるのか。

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 23:34:26 ID:HV6q2QnK
11氏乙です
魔王と呼ばれた呼ばれた事もあったのでな
ついでに、ここもミスですな。いや、もう気づいてると思うけど一応・・・
でも、最後の一行だとルイズ完全に死亡だ。
至近距離のベギラゴンなんて、どう考えても生き延びれないだろう・・・

しかし、ここのSS職人達はマゾか?
扱いにくいキャラばっかり召喚されるな!

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 23:34:37 ID:jaCtM26D
>>194
そんな、あんなレベルの高いハドラー様に挑むだなんて!ガクガクブルブル

しかし実際マジに自分のしょぼさに泣けてきちゃったので、もっかい修業し直してきます……


201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 23:35:40 ID:601fTlln
GJ!
真面目なミストと違って楽しそうなハドラー。
ミストが召喚された彼を見たらどう思うか気になる。

202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/29(日) 23:50:13 ID:XYTjm7Jo
>>197
ハドラーの呪文の炎は対象が燃え尽きるまで消えないとかいうのもあるぞ。


203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 00:04:10 ID:OqvHcp7K
>>197
魔法無効化特性もなかったか?

204 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 00:19:09 ID:0uNuXeEO
ミストとハドラーすっげ。
掌圧のみで敵をふっとばしたりオリハルコンの兵士が出てくるかもなどと妄想しながらwktk


205 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 00:19:10 ID:MQ9oYjxo
>>197
超魔生物になったデメリットとして短くなった寿命がるんだが
あれは急激な改造が祟った結果だし、まともならどのくらい生きれるのかはわからんな
普通の魔族の寿命がおおよそ人間の10倍だっけ

206 :197:2008/06/30(月) 00:49:15 ID:ou/nTTFG
>>202
自称“地獄の炎”だっけ
>>203
魔法無効はなかったよーな。ザムザは烈光拳(マホイミ)効いてたよね、確か。
>>205
ハドラーは350歳くらいだっけ?人間だと35歳って訳か。寿命縮まってるかもしれんが、この人何回しんでも生き返るからなあ・・・


207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 01:21:48 ID:Tn5dHJIM
>>203
マホイミだけ例外で他は効かないはず

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 01:24:35 ID:qehLzebJ
アホみたいに収束したギラとかも効いてたぞ>ザムザ

209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 01:49:10 ID:kKSEpR0g
>>204

別にオリハルコンじゃなくても魔力を込めて配下を作れるんだぜ

つまり何が言いたいかというと

綺麗なフレイザード登場?w

210 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 02:17:22 ID:u+4x8t0P
ギーシュとハドラーによるゴーレム対決と申したか

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 02:33:41 ID:ou/nTTFG
>>187
もう一つ感想言わせて。
ベギラゴン出すときもう少しタメが欲しかった。コルベールの呪文と対比していかに凶悪なモン繰り出そうとしてるか分かる様にね。
どこかのSSみたいに“禍々しい炎のアーチ”とか“ヘクサゴンスペル”とか。ハドラーが実力の一端を見せつける場面だからとにかく衝撃的な方が面白いと思う。


212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 03:18:44 ID:M7WVr04i
超魔生物に改造したから寿命が短くなったんだっけ?
黒のコアの所為じゃなかったっけ?

213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 07:11:06 ID:NodEnUb8
>>212

反乱防止にバーン様が埋め込んでたもので、ハドラーの内臓と一つに
なっちゃってたものをバランが引きずり出しちゃったからじゃなかったっけ?
致命傷には即繋がらないけど、摘出されたら死にますよな臓器が無いから寿命も短いと。

214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 07:17:15 ID:xSwPLr9v
寿命に関してはルイズの召喚でどのくらい再生できてるか、によるんじゃないかな
兜とマントは装備してるみたいだけど特に兜が壊れてるとかいう表現も無かったから
折れた角も再生してる可能性が結構高いし

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 08:50:19 ID:szlWLSd7
ハドラーの人乙!

ハドラーの強さを見たギーシュはケンカ売らないんじゃないかな?
その辺りどうなるのか楽しみです。



216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 09:22:17 ID:8G7xle9g
ミストの人、ハドラーの人、乙です!

作品投下増えてきてうれしいな。
でもウィキの作品リスト見てたらなんかマニアックなキャラばっかだなw

ダイとかポップとかヒュンケルとかノヴァとか正統派はいないのかよww
そのうちロン・ベルクとか出てきそうでコワイw

217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 09:47:08 ID:ou/nTTFG
このスレではおっさんが王道。ダイ、ポップ、ヒュンケルはマイナーですw

218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 10:12:05 ID:8G7xle9g
>>217
いや、おっさんが王道なのはわかる。俺もおっさん大好きだ!!!

…じゃなくてゼロ魔原作に沿って、っていうか普通に平民扱いされる正統派クロスって意味でさ。
そういうのはもう需要無いのか?それはそれで寂しいんだが。

自分で消化してろってことかー!

219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 10:29:02 ID:oI+bLQ/G
>>180
ハドラーの人GJ!
これぞハドラー様!という作品が投下されて嬉しい限り。
非常に期待してます。

220 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 10:48:48 ID:ou/nTTFG
>>218
いいたいことはよく分かる。ダイキャラとルイズのラブコメファンタジーは見てみたいなー
おっさん→保護者
ハドラー→メチャクチャ厳しい師匠?
だもんw

221 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 11:36:02 ID:8G7xle9g
>>220
わかってくれてうれしい。

ハドラー様とかミストとかラーハルトも正直続きwktkで正座して待ってるんだけど、
あんまり濃い味のキャラばっかりだとたまにライトな正統派のも見たくなるんだ
読むだけのくせして贅沢か。やっぱ。自分で考えてみるわノシ

222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 13:42:55 ID:yx1TEY7L
>>218
本スレで途中で止まっている話でダイ、ポップ、アバンの奴がそれぞれある。

223 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 16:31:45 ID:46kZv6y1
ダイ召喚の話はもちょっと続けてほしかったな

224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 17:21:18 ID:2dV1WNal
そういや漫画終了後のダイに勝てる奴ってゼロの世界にいるの?

225 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 17:24:16 ID:46kZv6y1
>>224
完全に臨戦態勢の場合のダイには、ゼロ魔世界でもダイ世界でも勝てるキャラはいないだろうな。

226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 17:34:27 ID:qhtEvJ7y
>>224
びみょー 勝負としてみると勝てるキャラは存在しないが
ただ勝てばいいだけなら、ルイズの精神力フル状態のイクスとか
ティファの記憶操作とか教皇の世界扉で異世界放逐とか
状況として勝利がつかめそうなのはいくつか存在する

個人戦闘だと戦車の主砲が最強だが、不意打ちならともかく戦闘状態ならダイは無傷or軽傷だろうなー
反射は契約した精霊しだいで対抗出来そうだけど……ダイのフルパワーだと地図を容易に書き換える出力だからな……

227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 17:55:59 ID:dOehU2DI
>>224

竜闘気が虚無をどのくらいまで遮断できるもんなのかも、色々関係しそうだな。
とりあえず平均的?な竜の騎士としてバランだったら、通常のストラッシュと獣王
会心撃で傷を一筋くらいとはいえ刻めたわけだから、複数で挑めば可能性が無いわけでは
ないだろうが。勿論、人間バージョンの時よ?

双竜紋ダイや竜魔人化したダイになってしまうと、直接戦闘を挑むのは自殺行為にしかならん
気が。戦車砲もベギラゴンやイオナズンを剣圧で斬っちゃってる一件を思い出すと、なんだかんだで
傷を負わせられんように。


228 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 18:05:09 ID:8G7xle9g
>>222
おしえてくれてありがとう。でも全部更新止まってるのなorz

>>224
純粋に戦闘力だけで考えるならそうだろうけど
それ以前にダイはバランと違って人間相手に完全な臨戦態勢になることは無いんじゃないかね?
力はあってもそれで他世界蹂躙するような性質のキャラじゃないし
攻撃されても、性格的に防御はしてもフルパワー反撃はしないような…

229 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/06/30(月) 18:06:15 ID:mWh3vUmI
やや (゚д゚  ≡ ゚д゚) しばらく来ない間に職人様が増加しておられる。
18:15頃から第四話を投下予定でございます

230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 18:08:43 ID:ZtGLJD8W
おっさんきたああああああ

231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 18:11:48 ID:8G7xle9g
おっさああああん!!!力の限り支援するううう

232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 18:13:19 ID:DSZU+/i3
ラストの全開状態のダイは神級の存在だからなぁ

誰も勝てないからバトル以外で勝利するしかないわな

233 :虚無と獣王第四話 ◆sP4al2/WBA :2008/06/30(月) 18:15:06 ID:mWh3vUmI
虚無と獣王
4 ガイドと獣王
「コントラクト・サーヴァントは一度で成功しましたな、いや、実によかった」
そう言って胸を撫で下ろしたのはジャン・コルベールである。
もし契約の魔法が失敗していた場合、両者の顔が吹っ飛ぶ可能性が高かった訳で、事前に注意する間もなく電光石火の早業で唇を奪ったルイズには戦慄を禁じ得ない。いろんな意味で。
ルイズもクロコダインもそんな教師(42歳独身・花嫁募集中)の感慨には気づいてはいなかった。

「くっ、ガッ!」
左手を抑え、苦痛の呻きを漏らすクロコダインに、「だ、大丈夫!『使い魔のルーン』が刻まれているだけだから」と説明を入れるルイズ。
クロコダインよりも痛そうな表情を浮かべているのに気が付いていないのは当人だけである。
焼けるような痛みはすぐに収まったようだ。掌を握ったり閉じたりするが特に異常は感じられないように見受けられる。
ただひとつ、手の甲に見た事のない紋様が浮かんでいるのを除けばの話だが。
「これは……随分珍しいルーンのようですな。少し写させて下さい」
すかさずコルベールがルーンをスケッチする。教職20年は伊達ではないと言わんばかりの素早さだ。
「さあ、これで春の使い魔召喚の儀式は終了と致します。全員教室へ戻るように……と」
コルベールはルイズとクロコダインの方を見て言った。
「ミス・ヴァリエールは次の授業を免除とします。使い魔との『交流』に専念して下さい」
「了解しました。ミスタ・コルベール」
クロコダインについては正直解らない事だらけである。
ハルケギニアではないところから来た(らしい)、戦士だった(ようだ)、複数の国からスカウトが来ている(とは本人の談)。
……何が何だかサッパリと言わざるを得ない。
クロコダインとしてもハルケギニアに関する知識はゼロ(イヤな響きだ、とルイズは思う)に等しい。
時間をあげるから相互理解に努めなさい、というコルベールの真意をルイズは正確に捉えた。
ぶっちゃけ授業なんかほっぽっといてわたしも『交流』に参加したいんですがねミス・ヴァリエールいち研究者として!
ああはいはいそれはいいからさっさとみんな連れて教室に戻ってくれなさい先生というか邪魔スンナこのコッパゲール!
いいですか『交流』の後で必ず私の研究室に来なさい何話したか聞きたいので無理ならレポートを後日提出の事!
えー何ですかそれわたしだけ負担大きくないですか今まで最低点だった実技面での点数上乗せOKですよね当然!
アイコンタクトと貼りついた笑顔で語りあうコルベールとルイズ。それにしてもこの師弟、以心伝心しすぎである。
教師と生徒の実に心温まる交流は短時間で終了した。しびれを切らした生徒たちが先に教室に向かい始めたからだ。
次々と宙に浮き、塔に向かう生徒たちを見て驚いた表情のクロコダインだったが、上から降ってきた言葉に顔を顰める。
「お前は歩いてこいよゼロのルイズ!まあどうせレビテーションもフライも使えないんだけどな!」
発言者は小太りの少年だった。少なくともルイズやクロコダインの手の届かないと思われる高度に至ってから野次を飛ばすあたりとってもチキン。
そしてルイズが近くに落ちていた石を拾い上げたのをみて焦って逃げるあたり心底チキン。
勿論彼はコルべールが自分の内申点の評価をダウンさせた事に気づいていない。
標的が射程圏外に逃れたのを見て短く舌打ちしたルイズは、気を取り直してクロコダインに呼びかけた。
「じゃあ、色々と話す事もあるから私の部屋に移動しましょう」
「そうか、では案内を頼もうか」
言うなりクロコダインはルイズをひょいと担ぎ、自分の肩に乗せあげた。
「きゃ!」
短く声を上げたのは、いきなりで驚いた事と、3メイルの高さから見る景色が新鮮だった事と、もうひとつ。
例え空を飛べずとも、この肩に乗れるのは自分だけだという事が分かったからだった。

234 :虚無と獣王第四話 ◆sP4al2/WBA :2008/06/30(月) 18:18:10 ID:mWh3vUmI

寮に向かう途中、二人の『交流』が始まった。
「さて、使い魔というものは何をすればいいものなんだ?」
クロコダインの疑問は当然のもので、ルイズも答えを準備していた。
「そうね、まず使い魔は主人の目となり耳となる能力を与えられるの。つまり感覚の共有が出来るはずなんだけど……」
「……そんな感じはしないな」
「そうね……まあまだ使い魔になったばっかりだし、時間が経てばなんとかなるかもしれないし」
ポジティブシンキング、ポジティブシンキングと心の中で繰り返すルイズ。
「それから使い魔は主人の望むものをみつけてくるの。秘薬、ええと苔とか硫黄とかなんだけど」
「苔の種類などが判れば大丈夫だな。要は人が立ち入りにくい場所のものを取ってくるのが役目ということか」
一見すると爬虫類で暑すぎたり寒過ぎる場所は苦手なのではないかと思われるクロコダインだが、実際には炎天下の谷から北の大地での寒中水泳までこなす全天候型の戦士である。
「じゃあ今度見本を見せるわね。あと一番大切なのは主人を守る存在であること!その能力で主人を敵から守るのが一番の役目!」
これに関しては申し分ない使い魔だ、とルイズは嬉しくなった。

「……これは、ちょっと無理だな」
「そうね、正直想定外だったわー……」
学院付きのメイド、シエスタが乾いた洗濯物を配る最中見つけたのは、部屋の前で途方に暮れる小さな貴族と大きな使い魔の姿であった。
「あのー……どうなされました、ミス・ヴァリエール?」
「ひゃ!? ああシエスタか、邪魔だったかしら?」
「いえそんな事は……。ところで、えーと、こちらの方は……?」
どう声を掛けていいものやら、といった風情でクロコダインを見上げる。
「わたしの使い魔でクロコダインというの。ついさっき召喚したばっかりなんだけど」
「ああ!では魔法が使えるようになったのですねミス・ヴァリエール!それもこんなに立派な使い魔さんを!」
よかったー、と両手を掴み上下にぶんぶんと振るメイドに耳まで赤くしてルイズは言った。
「べべべ別にわたしの実力からすれば当然の事よ平民なんかに喜ばれるもんじゃないわあと無闇に貴族と親しくしちゃダメって言ったでしょう不敬よフケイ!」
相変わらず本心と出る言葉が乖離しておられるなあ、と思いつつシエスタは頭を下げる。
「大変失礼致しました、ミス・ヴァリエール。強引に話を戻しますけど部屋にも入らず一体どうなさったのですか?」
「強引に話を戻されたけど、『部屋に入らない』んじゃなくて、『部屋に入れない』のよ」
ルイズが、傍らのクロコダインを見上げて言った。
学院寮の部屋は貴族の子女が生活するのを考慮に入れてか、かなり広い作りになっている。もう一人くらいなら充分生活できるスペースがあるのだ。
しかし、部屋のドアは通常の、つまりは人間用のサイズであった。
そもそも2メイル×1.5メイルのドアを、身長3メイル×横幅もかなりのサイズの獣人が通れるわけがない。
ルイズはそんなサイズの生き物が召喚されるとは思っていなかった。
なんとなく小動物が召喚されるのではないかと彼女は考えていて、実はこっそりと部屋に寝床用の藁が準備してあったりもする。藁を持ってきたのは他ならぬシエスタだが。
「まあ話なんて何処でも出来るんだけど、寝るところはどうしたものかしら……」
悩むルイズにクロコダインが声を掛けた。
「別にオレは野宿でも構わんのだがな」
旅をしている最中は屋根のある場所で寝た方が少ないと言う使い魔の言を、主は一蹴した。
「ダメよ、さっきわたしは住む処と食べ物は提供すると言ったのだから。貴族に二言は無いわ」
えへん、と控えめサイズの胸を張る。張ったのはいいが代案がない。どうしたものかと考えるルイズに、今度はシエスタが声を掛けた。
「そういえば厩舎がひとつ開いていますけど、そちらを利用する事は出来ませんか?勿論ミス・ヴァリエールや使い魔さんがよければですけど」
先日、学院で移動用に飼われていた馬が転倒した傷が元で死亡していた。
無茶な乗り方をしていた学生が原因で、弁償するよう学院側から通知が行っているのだが、貧乏貴族の常で金が工面できずにいる為いつまでたっても補充がなされないと苦情が出ている。
馬と一緒かー、うーん、背に腹は代えられないかなー、でも臭いがついたりしないかなーと悩むルイズを尻目にクロコダインはあっさりと快諾した。
「シエスタといったか、ではそこで宜しく頼む」
「はい、後でお馬番に話を通しておきますね」
「……まあクロコダインがそう言うなら……」
そういう事になった。


235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 18:19:47 ID:8G7xle9g
くそ、読みふけってしまうw支援

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 18:20:35 ID:B2KqCtYD
おっさん、おっさん、支援、支援

237 :虚無と獣王第四話 ◆sP4al2/WBA :2008/06/30(月) 18:21:15 ID:mWh3vUmI
「じゃあ学院の中を案内するから、その間にいろいろと話をしましょうか」
「そうだな。しかし一口に学校といっても、ここは随分広くて立派なものだ」
そんな事を言いながら二人は歩きだした。まず一番に向かったのは厨房である。
「そういえばクロコダインはどんなものを食べているの?」
「肉や野菜だな。生でもいいし火を通してもいい。人間が食べているものなら大丈夫だ」
「そうなんだー。じゃあそのように注文しておきましょう」
学生の食費は授業料の中に含まれているが、使い魔のそれは各主人が生活費の中から捻出する事になっている。
一口に使い魔といっても、かたや手のひらサイズのものから、かたや5メイル以上のものまでそのバリエーションは広い。
当然食事の量や種類も千差万別であり、かかる費用も違ってくるため一律で金を徴収する訳にはいかない、というのが学院側の主張だ。
大喰らいの使い魔や手に入りにくい食事を必要とする使い魔を召喚した場合、金周りの苦しい生徒にとっては大きな負担となる。
そんな場合『使い魔の甲斐性に任せる』つまり『自給自足』を強いる生徒もいるのだが、ルイズはそんな事をさせるつもりは全くない。
結果、コック長と話し合い、賄い食を大人3〜4人前の分量で出すという事になった。

食堂を見て、教室を回り、図書室に立ち寄って、宝物庫の前を素通りすると、もう日は落ちかけていた。
なんかこっちの事ばかりでクロコダインの事は殆ど聞けなかったなあ、とルイズは思う。でもまあいいか、時間はたっぷりあるんだから、とも。
コルベール先生には悪いけど、報告もレポートも今日は勘弁してもらおう。疲れたし。
24回の魔法失敗と2回の魔法成功、半日かけての学院案内。疲れて当然ではある。
「食事は厨房の裏口に行けば貰えると思うわ。厩舎は火の塔を曲がったところにあるからゆっくり休んでねー……」
「ああ、そうさせてもらおう。随分疲れているようだが大丈夫か?」
「んー、だいじょうぶー」
ゆらゆらと揺れながら返事をするルイズに苦笑するクロコダイン。
「あしたの授業は使い魔のお披露目も兼ねているからー、朝食の前に部屋の前で落ち合いましょー……」
「それはいいが、部屋まで送っていかなくてもいいか?ふらふらしてるぞ」
「じゃあおねがいー」
ぽて、と使い魔に寄り掛かる小さな主人。顔には無防備な笑顔が浮かんでいた。
再び肩の上に担ぎあげるクロコダインに、半ば夢の中にいるルイズが言った。
「クロコダイン、これからもよろしくねー……」
少しの間に随分懐かれてしまったな、と思いながら、かつて獣王と呼ばれた男はこう答えた。
「ああ、こちらこそ宜しく頼むぞ、主どの」

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 18:23:50 ID:ZtGLJD8W
おっさんの優しさはメドローア級だな

239 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/06/30(月) 18:24:18 ID:mWh3vUmI
以上で投下終了であります。

四話かけてやっとここまでかorz
なんか人間サイズじゃないだけでここまで回り道するとは思いませんでした。
職人さんが増えるにつれ、自分の文才のなさが浮き彫りになるしorz

次回は幕間「獣王の追憶」を予定。
ゼロ魔キャラはでてこない、かも。

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 18:25:44 ID:8G7xle9g
おっつつつつ

おっさんはやっぱりいいなぁほのぼのする
今後も待ってますー

241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 18:26:33 ID:BE6f2E68
GJです。
左手にルーンってことは、おっさんはガンダールヴなのか。
今後の展開が凄く気になります。

242 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 18:28:47 ID:lruObxvm
おっさんはほんといい奴だなあ。


243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 18:34:26 ID:B2KqCtYD
ガンダルーブ・・・まずい、おっさんにガンダールブはまずい!!
おっさんがさらにパワーアップしたら、ゼロ魔連中ではもはや手が付けられない。
ここは他のルーンを・・・
ミョズ、素でガンダ補正サイトより強力っぽいおっさんがマジックアイテムまで使いこなす・・・あれ!?
ヴィン、素で通常のヴィンくらい?のおっさんの動物統率力がさらにパワーアップ・・・あれ!?
どっちにしろチートか。


244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 18:41:28 ID:hRusiUHE
>>243
>ガンダールブ

中国製の粗悪なルーンですね。わかります^^

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 18:58:53 ID:B2KqCtYD
>>244
間違えたorz
なんだよガンダルーブって・・・ガンダールヴな。

246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 20:38:51 ID:AVhPmJiU
うーん、おっさんが強い強いって言われているのはわかるけど、具体的にどれくらいだろ。
ダイのキャラはご丁寧にレベルとパラメータ付けまでしてくれてるから実際のドラクエに例えると…

ラマダやショウカク、ズイカク以上。バラモスエビルくらいかな?

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 20:41:24 ID:NktlBaCg
レベルが付いてたのってせいぜいバラン戦前くらいじゃなかったっけ?
あの時点でダイ達はLv20前後だったみたいだが。

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 20:51:17 ID:QP3708Ub
どの道おっさんはボス級だよね。
ワルドあたりならまだ偏在なり魔法を上手く使えば充分渡り合えるかも…。

ギーシュ? 獣王快心撃の一発でワルキューレごとKOだよ。(いや、斧の一振りか)

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 20:52:26 ID:9KJuh4DF
たしかダイ・ポップ・ヒュンケルは50台くらいまでレベルが有った気がする
おっさんは30代半ばくらいが最後
マァムも転職でレベルが落ちてるから30前後だった気がする

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 20:52:47 ID:qhtEvJ7y
それ以前に、鋼の肉体的に考えて、青銅のワルキューレでは「ミス ダメージが与えられない」かと
つーか、戦闘にならねーっ!w 能力的にも人格的にもw

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 20:57:03 ID:9KJuh4DF
ワルキューレは装甲が青銅で中身スカスカ
鉄で出来てそうな『さまようよろい』以下って事だからマァムでも素手で砕けるのを考えると
レギュラーキャラどころかチウでもギーシュには勝てるんだよなぁ
まぁ折角のクロスだしギーシュを強化すれば普通にいい勝負できなくも無いけど

252 :ゼロの影:2008/06/30(月) 21:02:43 ID:raEihgch
バーン様、ミストバーン、ハドラーの三人が特に好きなのでハドラー召喚が嬉しいです。

ミストとルイズが殺伐としているだけにおっさんの優しさが心に染みる。
ミスト、少しはおっさんを見習え!
…無理か。

21:15頃に第五話を投下する予定です。

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 21:11:41 ID:Z2xW8Dtx
>>252
 いや、見習ってどーすんよ(W
 支援


254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 21:12:12 ID:9KJuh4DF
支援

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 21:18:15 ID:7w6frdTb
おっさんGJ

支援

256 :ゼロの影:2008/06/30(月) 21:18:56 ID:raEihgch
第五話 微熱と影

 決闘の後ミストバーンの周囲の態度は少々変化していた。
 単純に凄いと目を輝かせる者、化物じみた力を見せつけられ怯えている者、所詮は徒手空拳、魔法を使える己が負けることはないと高をくくっている者。
 ミストバーンにとって有名になるのは望ましくなかったが、内心を表に出すようなことはせず話しかける者がいても沈黙で答えるだけだった。

 ルイズは決闘の後、食堂にいた者達から決闘に至るまでの流れを詳しく聞かされた。
 ミストバーンが自身への侮辱だけでなくルイズに対しての言葉に反応し決闘を引き受けたようだったと聞かされ、嬉しい半面恥ずかしくなってしまった。
 努力する姿勢だけでも認めてくれたのに、それまでの彼に対する仕打ちは――。
 礼と、改めて心からの謝罪を言おうと思ったが、ミストバーンの顔を見ると用意していた言葉は喉の奥に引っ込み、何も言えなくなってしまう。
 苛立って乱暴な言葉をぶつけたくなるが、ミストバーンの仕事は完璧に近く文句をつける余地がないため悶々としてしまう彼女であった。
 ただ、せめてもの償いとして同じ席で食事をすることを許した。たまに機嫌を損ね、反射的に食事抜きを命じてしまうこともあるが、その時はマルトー達の所へ行って賄い料理を食べるのだった。
 ベッドが一つしかないのは変わらないため、彼は簡易の寝床を作ってそこに寝るようになった。
 一緒のベッドで寝てもいい――そう言いかけたのだがミストバーンの方が
「絶対に断る!」
 と神速で却下した。
 態度の改善によって少しは彼の心証がよくなったのだが、今のところはまだ「帰還する方法が分かった瞬間引き裂いて殺す」から「苦しませずに殺す」程度の変化しかない。

 ギーシュは表面上今までと変わらず能天気でお気楽な日々を送っているように見えるが、時折何事か考え込んでいるようだ。殺されかけたのだから無理もない。
 シエスタは逃げたことを詫び、傷みやすい衣類などの洗濯を手伝うようになった。さらに菓子を作ってたびたび差し入れたりもする。
 洗濯はともかくとして菓子は最初断っていたが、
「腹が減っては戦はできぬっていうじゃないですか! 甘い物も体には必要ですよ!」
 と言われ、栄養の摂取状況を考え一理あると判断した彼は食べるようになった。体に必要と言われると弱いのである。その分皿洗いや薪割りなどの労働で返している。
 どす黒い感情や殺気をぶつけられ、敵意を向けられることには慣れている。だからこそ裏も何も無く純粋に憧れているシエスタに彼は戸惑っていた。
 正直、ギーシュのワルキューレなどよりよほど強い。
 マルトーはミストバーンを英雄視していた。『我らの拳』などと言いつつ料理をふるまってくれるためありがたくも迷惑でもあった。どれほど称賛を受けても彼にとっては虚しいだけだ。



257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 21:21:00 ID:mWh3vUmI
し・え・ん!し・え・ん!

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 21:23:39 ID:Bc9L4NDZ
神速の却下w支援

259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 21:25:57 ID:qhtEvJ7y
主の肉体にナニカあったら困るから却下かw 支援

260 :ゼロの影:2008/06/30(月) 21:26:18 ID:raEihgch
 そんなミストバーンは平穏な日々を送っているように見えたが、自分を監視する存在に気づいていた。
 ルイズの友人――本人が聞いたら否定するだろうが――キュルケの使い魔、サラマンダーのフレイムである。
 ルイズといがみあってはいるものの喧嘩するほど仲が良いというレベルでしかない。
 本物の憎悪がどれほど濁ったものか知っているだけにルイズに害を加える可能性はないと判断していた。
 だとしたら標的は彼しかあり得ない。動機を考え、すぐに納得する。
 ギーシュとの決闘で見せた人ならざる力。使い魔などとの関係から異質な存在に対しても寛容かと思ったが、恐れ疎み排除しようとする人間の性は変わらないようだ。
 外見がほぼ人間と同じであるためかえって反発を呼び起こすのかもしれない。
 監視に気づいても放置するしかなかったが、ある晩フレイムはちょこちょこと近づき服の裾を引っ張った。ついて来いと言うことらしい。
 何故監視するのか改めて訊くいい機会だ。
 キュルケの部屋のドアは開けっぱなしで中は真っ暗だった。
 闇に乗じて攻撃する気か――警戒しつつ足を踏み入れ進んでいくとロウソクの灯が室内を照らしだした。
 幻想的な光の中にキュルケの悩ましい姿が浮かび上がる。不意打ちで倒そうという意志はないらしい。
 それでも相手はメイジだ。まだこの世界の魔法をよく知らぬ彼にとって、それなりに実力の高い相手に警戒を解くわけにはいかない。
 得意なのは火の魔法であるため狭い室内では使えないだろうと判断したが、どんな攻撃が繰り出されるのかわかったものではない。
「何故私を監視していた」
「あら、気づいていたのね。理由は……あなたに恋したから」
「……は?」
 あまりにも予想外の答えに間の抜けた声で返事してしまった。
 これも油断させて不意を突こうという計画か。
 混乱しかけてから思考を立て直すまでの一瞬の隙に、キュルケは身を起こし、ミストバーンに抱きついた。

「き、貴様ッ!?」
「あたしの二つ名は『微熱』。すぐに『情熱』にかわってしまうの。あなたの氷のような心を融かしたいわ」
 艶めかしく囁きながら、ゆっくりと指を動かす。並の男ならば電撃に打たれた感覚に襲われるだろうが、ミストバーンは常識からいろいろと逸脱した――悪く言えばはみ出た存在だ。
 キュルケの魅力に屈するはずもなく引き剥がそうと試みる。
「どこを触っている! やめろ、放せ……っ! 私に触れるな!」
 魔界最強の力を持つとは思えぬほど声は焦りに染まっていた。主がその様子を見たら可哀想なくらいうろたえた姿にさぞかし笑うだろう。
 これが敵ならば即座に拳を叩きこみ殴り殺して終わるのだが、決闘の時に散々考え余計な衝突は避けるという結論を下したばかりだ。
 密着した体勢では蹴りも出せず、拳や肘打ちは威力が高すぎていくら手加減しても良くて骨折、悪ければ即死だろう。
 優しくそっと体を離すという選択肢がないあたり魔界の価値観に染まりきっている。
 大魔王が同じ立場ならもっと上手く対処しただろうが。
(バ……バーン様――ッ! バーン様――ッ!!)
 無表情なため傍から見るとまったくわからないが、彼はとても焦っていた。
 骨の二三本へし折ってでも拘束から逃れようと拳を握り締めた彼は背後に人の気配を感じて振り返った。
 ルイズが身を震わせて立っている。
「あら、何の用かしら?」
 キュルケがほんの少し力を弱めた隙に身を引き剥がす。この時ばかりはルイズがまるで聖母に思えた。
 障害がある方が燃え上がるキュルケの性格も知らず、ミストバーンは無言で部屋まで引っ張っていく彼女に感謝した。



261 :ゼロの影:2008/06/30(月) 21:29:24 ID:raEihgch
 部屋に入り扉を閉めた彼女に礼を言おうかと思ったが、拳が震えているのを見て言葉を飲みこんだ。
「キュルケの部屋で何をしていたのよ……この美肌ーッ!」
 どうやら激怒しているようだ。今まで思うように気持ちを伝えられず飲みこんできた。それが一気に爆発したのだろう。
「何も……いや、抱きつかれていた」
 馬鹿正直に答えたミストバーン。彼に嘘を吐くという選択肢はない。
 ルイズの眼が燃え上がり凄まじい勢いで殴りかかった。当然彼も軽やかに回避し、ひたすら嵐が過ぎ去るのを待つ。
 ルイズとの付き合いで恐ろしく鈍感な彼なりに悟ったことがいくつかある。そのうちの一つが、彼女の激している時に何を言っても無駄であることだ。
 散々拳を空振りさせ、たっぷり運動させたところで彼は一撃の威力と速度を高めるにはどうすればいいかきちんと指導した。
 その後監視されていたことや予想外の言葉に固まった隙に抱きつかれたことを言葉少なに説明する。
 言われてみれば、彼女が来たときミストバーンは困ったような顔をしていた。まるで雨に打たれて震える子犬のような。
 体を放した時も残念そうどころかほっとした表情だった。あれは助け出された者の浮かべるもの。
 それでも勘違いを謝罪する気にはなれないため刺々しい口調で家同士の長年にわたる血なまぐさい歴史を語って聞かせた。
 殺し合いはともかくとして恋人の取り合いなどは正直どうでもよかったが、普段無表情かつ無口なのを活かし、聞き流す。
 この世界に来てからどんどん人の話を聞き流す術が上達しているように思われてならないミストバーンだった。


262 :ゼロの影:2008/06/30(月) 21:30:53 ID:raEihgch
以上です。

ミストバーンの忍耐力が持たないことと生命の危機から、反省と待遇改善が早まりました。
原作では
「もう、バカ!」「いてて、やめろよ」ぽかすか
なのに、
こっちでは
「いい加減一発殴らせなさいッ!!」「断る……!」ブンッビシュッ
になってるのは何でだ。

263 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 21:35:18 ID:mWh3vUmI
GJと言わざるを得ない

>彼は一撃の威力と速度を高めるにはどうすればいいかきちんと指導した。
見える、見えるぞ!暗黒闘気を使いこなすルイズの姿がw

264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 21:39:10 ID:qhtEvJ7y
投下乙です
うわー 少しだけ人付き合いが上手くなってるなミストw
このまま上達していったら、バーンの元に無事帰れる頃には
別人と思われるほど社交的になってるんじやまいかw

>>263
ルイズが下手するとヒュンケル並の使い手になりそーで困るな
暗黒闘気も虚無の魔法も(負の)感情が元っぽいしw

265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 21:42:21 ID:Ird9slAD
乙です!
「帰還する方法が分かった瞬間引き裂いて殺す」→「苦しませずに殺す」てw
ルーンでも洗脳しきれなかったかw

自分にはバーンさまは美人相手なら来る者拒まず(?)タイプに見えるんだぜ

266 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 21:43:25 ID:mWh3vUmI
>>264
原作におけるサイトに対する華麗な足技
そして桃色の髪
何か連想しませんか?

そう、つまりルイズとマァムには何らかの関係があったんだよ!!!

267 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 21:49:27 ID:9KJuh4DF
バーン様は美人であることも重要だけど気が強いのとかも重要な気がする
それ以外だと従順かどうか

ミスト自身はバーン様の体で病気持ちの女と関わって移させてなるものかという意味でも必死だろうし

268 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 21:51:36 ID:vtndTB5R
2作品の作者さん投下乙です。

おっさんとルイズはルイズが懐いていて珍しくかわいげがあるなw
なごむ。

ミストの方は確かにミストがどんどん社交術を身につけているようで。
でも帰り際にはやっぱり皆殺しなんだろうかw

269 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 21:52:34 ID:Ird9slAD
>>267
キュルケ病気持ち扱いか
確かにありえるけどひどいなw

270 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 21:54:14 ID:QP3708Ub
あのミストバーンに「……は?」なんて間の抜けた声を上げさせ
あげくにはパニック状態に陥らせるとは…。
さすがキュルケw 乙でしたー。

271 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 22:00:53 ID:Bc9L4NDZ
ある意味すげぇよキュルケ、乙〜!

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 22:03:08 ID:9KJuh4DF
>>269
まぁ偏見は酷いけどミストからしたら可能性が0じゃないって事はその当たりが出た時点で切腹100回でも取り返せない失態に当たるだろうし
もう相手が処女とかそんなの関係無しで最大限の警戒を持ってるだろうと思うから

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 22:13:09 ID:Ird9slAD
どう見ても子供なルイズの申し出を神速で却下したのもそのせいかw

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 22:21:28 ID:7NXTQxn7
>>246
最終形態のデスピサロよりは強いと思う

>>249
おっさんのレベルは一回目バーン戦で47 ヒュンケルとあまり変わらない
おそらく本編終了時点だと60前後

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 22:23:25 ID:ZtGLJD8W
おっさんに勝てる奴なんて一握りだろだって最強じゃ無くて最高の漢だぜ

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 23:22:55 ID:PwO2+m73
優しく離すのを思いつかないって…
魔界の価値観云々よりミストが初心で鈍いだけな気がするw

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 23:26:28 ID:qhtEvJ7y
考えてみたら、魔王軍って漢の園だからなー
色事に通じてそーなのがマジいねーw
献上された女をー とか、力で屈服させてー とか、権力や力に惹かれてー
とか、ばかりだろうな、恋愛して子供まで居るバランもそっち方面は苦手だろうし
そんなの他の軍団長と話すとは欠片も思わないしw

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 23:30:18 ID:5gEzefXm
>>277
ザボエラを忘れていませんか。
彼はヒュンケルにマァムを襲うような事をそそのかしていたような

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/30(月) 23:34:04 ID:1dWypf9J
劇場版だと裏のザボエラの立場のキャラが
SMなお姉さんだったな
たぶん彼女ならそっち方面に詳しい

280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 00:03:30 ID:oI+bLQ/G
>>239
乙でしたー!
>人間サイズじゃないだけで
いやいや、こういう変化こそが嬉しいんですよ。

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 02:56:57 ID:hG+ITVUe
>>239
待ってました!
おっさん優しいなあ・・・
見た目の迫力はダイ世界随一だと思うが、ここまで優しさと男気に溢れてるのもおっさんくらいだぜ!


>>262
乙であります!
キュルケも吹いたけど、ルイズの>この美肌ーッ!にも吹いた


両方ともwikiに掲載しました。
ついでに忘れてた爆炎の使い魔の最後のあたりの誤字部分も修正完了を報告いたします。

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 04:18:23 ID:CEj/TSAw
投下乙
そもそもミストには性欲があるのかどうか
ガス生命体だし、生殖行為があるかどうか疑わしいよね

ビュートデストリンガーで擬似触手プレイと言うシチュが
思い浮かんだ俺は色んな意味で駄目だが

283 :爆炎の中の人:2008/07/01(火) 08:10:13 ID:B8Erm9fm
おはようございます。昨日改めて自分の投稿とまとめwikiを拝見したんですが…
改行が狂いまくってるのに気づき非常に orz な状態です
つきましては誤字と描写の一部修正を兼ねて再投稿したいな〜とか思ってるんです
けど…スレ的には大丈夫でしょうか?もしOKなら今夜か明日の朝にでも2話まとめて
投下しようかと思ってます


284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 08:16:16 ID:65VUwMap
元中間管理職come on

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 08:30:39 ID:Jt5EToX+
おk あんまり待たせないでほしい

286 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/01(火) 08:41:47 ID:RMK/tl8J
>>281
いつもまとめ作業ありがとうございます。

まとめwikiの虚無と獣王第4話ですが、一部改行がおかしくなっていた為修正いたしました。

>>283
爆炎の方乙
誤字と改行だけならまとめの修正でいいと思いますが
描写が変わるなら再投稿でよいのではないかと
期待して全裸待機

それにしてもみんな投下ペース早いなあorz

287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 08:47:08 ID:ilRIjqoN
>>283
文章の整形や誤字修正メインなら、wikiを直接編集してもいいのでは?
ScriptONにして画面上のメニューから割と簡単にできますよ。

288 :携帯の爆炎:2008/07/01(火) 08:56:38 ID:t9baS4tl
皆さん素早いレスありがとうございます
勇気が出て来たぜw

>>獣王氏
描写変更は感想レスの疑問やダメ出しの部分が主ですが、
ちょっと先の展開に支障をきたす所があったので…レス消費してすみません(-人-)
それではまた ノシ

289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 09:14:57 ID:hG+ITVUe
>>286
修正感謝!
ブラウザ経由でコピったら変な改行になってしまってたようだ、申し訳ない

>>288
改行に気が回らず申し訳ない
投下をwktkしてお待ちしております!


290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 17:30:46 ID:vcirJA33
>>286
投下スピードは人それぞれ、本スレの怪物級の職人方にくらべればここもまだまだ。
月間連載と週間連載に面白さの差はないでしょう、頑張ってください。

それはともかくここのミストはバーンよりもむしろキルに見せてやりたい。

291 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 18:42:24 ID:cGsSkaA9
あれ本体ピロロだぜ。

292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 18:46:43 ID:fwLJL5Ic
>>291
またあwwwそんなわけ無いだろww

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 19:56:27 ID:GoR9UTzD
そういえばヒムってライトニングクラウドくらいの電撃効くのかな
オリハルコン兵士に魔法は効かないって言ってもバーン様のカイザーフェニックスでダメージ受けてそうな描写だったし

一応生命体になった事で痛覚とかが「駒」の頃とは違ってたようなことも言ってたから
ヒムは案外ワルド戦で苦戦する可能性が

294 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 19:59:54 ID:xxvO4Bcv
喰らっても電気伝導率が良すぎてすぐに地面に流れちゃうような気がする>ヒム

295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 20:05:31 ID:ilRIjqoN
>>293
人間の魔法とバーン様の魔法を一緒にしちゃ駄目だろう。

296 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 20:09:10 ID:cnxWpFi/
ライトニングクラウトは減衰した状態でサイトが受けて腕を火傷する程度の威力でしかないので
オリハルコン兵には多分効かないと思われる

むしろ、錬金でオリハルコンを別の物質に変えられてしまう方が致命的かと

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 20:17:11 ID:I6pSqB9+
>>293
カイザーフェニックスの威力は大陸消滅に耐えるハドラーが一撃死くらいだぞ

298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 20:34:31 ID:JGbgaJxY
真魔剛竜剣もダイの剣もオリハルコンだったよな?
ギガデインとかライデインとか帯電できてたよな?

ってことはヒムがライトニングクラウドを受けたら…ゴクリ


299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 20:37:45 ID:h1C2Kpeo
>>296
錬金は機知の物質から物質にしか変化させられないだろ

でないと想像上の超金属でゼロ魔世界は溢れかえる事になるぞw

300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 20:37:48 ID:ilRIjqoN
雷光を纏ったヒム、旋風を纏ったヒム、劫火を纏ったヒム、etc...

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 20:41:53 ID:cnxWpFi/
>>299
目の前にある金属は機知の物質では?
確かに想像出来ない物質は錬金出来ないけど
逆に少しでも想像の余地があるものなら普通に錬金出来るかと
例としてはコッパゲがガソリン作ったり、バッテリーの充電をしたりと
あきらかに人間じゃないレベルでメイジは物質を分析してるw

302 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 20:45:26 ID:GoR9UTzD
でも黄金の錬金がスクェアが精神力を一月溜めに溜めて極少量、って事を考えたら
オリハルコンの錬金は人間には不可能なレベルなんじゃ無いだろうか

あとヒムの場合はオリハルコンであると同時に生命体だし

303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 20:50:34 ID:h1C2Kpeo
>>301
またとんでもない理論をもちだすものだなwww

目の前にあれば機知の物質ってwww

敵が事前にオリハルコンの欠片を手に入れて研究していれば
その特性やオリハルコンというものに対しての理解が進むだろうが

そんな何でもありの状況想定できるかよw



通常ある物質の黄金ですらスクエアでないと錬金出来ないのに
未知の超物質のオリハルコンの特性を
一目で理解して錬金によって別の物質にできるのかwww

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:01:37 ID:cnxWpFi/
>>302
作り出すのは確かに無理だろうなー
どーかんがえても黄金より難易度が高そうだw

>>303
出来ないとする理由は少ない気がするが……
何しろ、土を肉や油に変えたりその場で一瞬にして分析してるとしか思えない解析能力だし
つーか、解析してる自覚もないんじゃね? と、思うときもしばしば
あと、貴金属→卑金属は別に難易度が高くないんでない?
もしそんな設定があるなら、重要区画は錬金だけでなく、貴金属で覆われるはずだし

305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:07:04 ID:2thU5UYs
>>303

303キュンがすでに言っちゃったが黄金がアウトだった以上、
あの世界のメイジにも限界はかなり明確にあると思われるぞ。

恐らく相応に出回ってある程度加工方法が分かるような金属
じゃないと錬金は無理とかじゃないかな。読んだの随分前なんで、
他のSSと本編混同してる不安が、ちょっとあるがゼロ戦の機関銃
の弾の一件とかも何かなかったか?

結局弾の量産は加工技術が違うだかでアウトだったと思う。あの世界は
金属加工はメイジの仕事との話があったような気がしたが、もしも現物
あれば問題無いのだったら、そんなこともなかったはずだろ?

そうなると雷撃を貯めたり、人間の闘気(=念波か?)で破壊エネルギーを帯びる
なんて訳が分からん金属をどうにかするなんていうのは、難しいように思うぞ。
魔法の存在が、実は『自然現象』とかではなくて、精神力が自然現象の姿をとっただけの
エスパー能力みたいなもんだと定義しちゃえば、ある程度性質については見当も付けられそうな
気もするが。





306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:07:51 ID:h1C2Kpeo
>>304
これ以上はスレチだが

普通に考えろ な

宝物庫を守るために壁を黄金にしましたって
おかしいと思わないのか?ww

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:08:34 ID:fPxVXByg
ダイ大世界でも純金などよりよっぽど希少な金属だろうしな。
地上に存在したのも、覇者の剣とダイの剣(覇者の冠)だけだし。

ある物質を黄金に変えるのはスクエアクラスじゃないとダメだし、
黄金から違う物質に変える場合も多分同じくらい精神を消耗するんじゃあるまいか?
コルベール先生がガソリンを錬金したことを考えるとまず不可能と考えるのが妥当かと。
まあ、話を考えるならオリハルコンから別の金属に変えられて大ピンチ!なんていうのもありだと思うが。

308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:09:23 ID:fPxVXByg
×ガソリンを錬金したこと
○ガソリンを錬金した時のこと

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:10:50 ID:cnxWpFi/
>>305
弾丸の問題は単純に加工精度の問題だよ
そして、ジェラルミン相手に固定化をかけれる程度には
メイジは未知の金属でも魔法で加工できる

310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:13:26 ID:GoR9UTzD
ていうかハドラー様の禁呪法はそんじょそこらの固定化の魔法以上の呪がかかってると思うから
新鋭騎団を錬金で無力化するにはハドラー様以上の魔力が必要な気がする
マキシマムもまぁ一応バーン様級の魔力が・・・かかってんのかなぁ?

311 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/07/01(火) 21:13:41 ID:zegCh/UU
>>304
今手元に原作が無いので断言できませんが、確か金を錬金するのに1ヶ月掛かると言っているシーンでルイズが錬金で作られた金を偽金と表現していたはず。
つまり、錬金で作った金と自然から取った金は、何らかの差があるのではないでしょうか?
たとえば、錬金に対する抵抗力とか。

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:14:58 ID:ilRIjqoN
固定化って加工のジャンルとして別じゃん。
上から錆止め塗るようなのを物質変換と一緒にしてどうするw

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:18:52 ID:QcG1FQyb
ギーシュはおっさんに喧嘩売るのだろうか?
サイトのように軟弱な坊やではないから、売らない方が自然か
ギーシュと決闘素っ飛ばして、いきなりフーケでもいいような

314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:20:54 ID:cnxWpFi/
>>311
二次創作ではよく偽金と言われてるけど、本編には無かったはず

>>312
マテ、50年以上の時間をガソリンを揮発も変質もさせないで保存出来る超技術をさび止めと一緒にするなw

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:23:07 ID:GoR9UTzD
おっさんやハドラー様に喧嘩売る度胸なんてギーシュだけじゃなくて殆どの人間に無さそうな気がする
ルイズにいい所を見せる為にワルドが決闘を吹っ掛けるのにもすごく勇気が要りそうだし

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:35:23 ID:ilRIjqoN
こらこら、技術じゃないし、超とかつけないw
あの世界の魔法、理屈じゃなくてもっと観念的な物だぞ。
魔力の強さとイメージ力。

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:38:32 ID:MVQ1+WEJ
>>313
そこでルイズ相手に決闘をしているところにおっさんが現れるのですよ

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:58:58 ID:cnxWpFi/
>>317
女性相手に駄々甘なギーシュが決闘をルイズに挑むって
一体ルイズはギーシュにナニしたんだw

319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 21:59:06 ID:2thU5UYs
>>309

ちゃうちゃう。そういう意味で言いたかったんじゃなくてさ。
解析で相応のもんが分かるというなら、必然としてそれを使
った技術も存在してないのは妙だって事が言いたかった。
金属加工の大前提に物質の性質の熟知は必須だろ?

でも、あの世界は剣や銃を始めとした魔法以外を馬鹿にしてる節が散見されるように
錬鉄の為の技術が整う下地はどうも整っていないようだし。んでもって、コルベール
先生だが、三巻の発言を発見したから、下に書くな?

『微生物の化石のようだった。それに近い触媒を探した。木の化石と石炭だ。それを特別な
触媒に浸し近い成分を抽出して、何日もかけて錬金し…』

とある。…ぶっちゃけ、見たままスパンでやってるんじゃなくて、自然科学に情熱をかけた
コルベールだから出来た芸当で、他のメイジにはキッパリ無理と俺は見たんだが。やるには
オリハルコンがどういう組成なのか理解しなきゃいけないって事になるし、それが無いからこそ
の神な金属なわけだろ?(´・ω・`)

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:04:17 ID:ORiZq2Li
>>318
1 ルイズが香水を踏んで壊して揉める→ゼロとか言って馬鹿にしたので決闘
2 シエスタをかばって決闘
3 ギーシュの八つ当たり

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:05:17 ID:fwLJL5Ic
>>320
そこに我らが美しき野獣おっさんの登場ですね!!

322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:11:57 ID:2thU5UYs
>>318

ルイズ「それに…いまだオネショが治らないアンタに貴族とか言われてもね…」

ギーシュ「な…なにぃ!貴様!今この僕がオネショをしたと抜かしたな!」

ルイズ「図星を刺されたみたい…って、あれ?図星だったのっ!?」

ギーシュ「もはや生かしてはおかん!使い魔の見ている前でハイにしてやるぅ!・゚・(ノД`)・゚・」

ってな感じで、アバンVSハドラーみたいなトンチキバトルでもあったのではないかと…(遠い目)

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:13:18 ID:cnxWpFi/
>>322
せんせー その事情を(学友やシエスタ)聞いたおっちゃんが
両方を成敗(こらしめ)てしまいそーな気はひしひしとしますー

324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:13:41 ID:QcG1FQyb
>>317
おっさんなら、まず子供の喧嘩に大人が入るような真似はせずに、
冷静にいさめると思うな。その外見とのギャップに、更に好感度うp

325 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:14:32 ID:cGsSkaA9
>>321
なんか鎧脱いで絵のモデルやってそうだなwww

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:17:41 ID:2thU5UYs
>>325

『荒ぶる獣王の肖像』とでも題するのかねぇ…?破壊の杖を超える美術品となってほしいものだww

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:20:25 ID:QcG1FQyb
よく考えたら、戦う必要なんてまったくないよな
トカゲのおっさんと学生たちが織り成すハートフルコメディでもいい訳だし

328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:22:30 ID:cGsSkaA9
ハートフル(ボッコ)ストーリーですね?

329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:26:12 ID:2thU5UYs
熱い心全開ストーリーと書いてハートフルストーリーですね分かりますw

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:30:04 ID:JGbgaJxY
俺、ゼロと馬鹿にされ友達のいないルイズや男として情けないギーシュを何とかするためにおっさんがルイズに代わり決闘の相手を申し出る→
「俺に傷をつけることができたら負けを認めてやる」とかなんとか→ギーシュ根性で鼻っ柱に怪我をさせる→
おっさん迫真の演技で逆上、大暴れをはじめる→ルイズとギーシュと協力させて自分を倒させ、仲直りorお互いを認めさせる

とか前に考えてた事があるww

331 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:30:23 ID:as8snrPs
おっさんが傷つきながらも守るために戦うHurt Fullストーリーですね。良く分かります。
……おっさんほど傷ついても戦い抜く姿が似合う漢は少ないんだよなー

332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:32:55 ID:bMcPUiq9
>>331
問題はおっさんをまともに傷つける攻撃があるかどうかだな

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:33:57 ID:fwLJL5Ic
ギガブレイクを喰らっても立っていたほどのタフネスだからな

334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:34:45 ID:cnxWpFi/
>>332
50Mゴーレム相手にしてもまともに攻撃を受け止めそうで困るよなw
ルイズたちを庇えば多少は怪我くらいしてくれると信じるがw

335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:50:03 ID:NqTd4yPi
ライトニングクラウドじゃあ無理だな。
バランのライデインどころかギガブレイクでも仕留め切れなかったんだからな。

336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:52:59 ID:as8snrPs
やっぱり虚無の一撃を耐えて、となると熱い展開になりそうだな。

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:56:19 ID:LBq/RRwC
そういやおっさん続編の構想では海戦騎になってるんだよな

338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:56:52 ID:bMcPUiq9
ヘキサゴンですらおそらく無傷だろうから結構難しい

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 22:57:02 ID:cnxWpFi/
対人相手に使うようなのじゃなく
対竜を想定した火力で全力で撃たないとかすり傷か少し痺れる程度だろうなw
スクウェアクラスが全魔力消費で撃っても、中傷までいくかびみょーだがw

……問題は、おっさんて何気に動きが素早い上に焼け付く息やら武器で気流を操ったり
あきらかに直撃させるの自体が至難の業なことかw

340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:01:34 ID:hG+ITVUe
>>334
ゴーレムに踏まれるおっさん→いつまで乗っておるかデカブツがァァ!→ひっくり返す
→おっさんの肉体はすでに武器→ガンダ反応→輝く左手

あれ?
ブロック戦のおっさんと鬼岩城戦のダイが混じったぞ?!

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:02:27 ID:LBq/RRwC
>>332
仕留める事は無理だろうが傷つけるならスクエアクラスでもできると思うぞ
・・・まああくまで傷つけるだけだがな
ダイ大の世界でもおっさんを一撃で仕留める魔法といったらカイザーフェニックスか
メドローアぐらいだし

342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:04:44 ID:NqTd4yPi
カイザーフェニックスでも一発くらいなら致命傷にならなさそうな気にさせるのがおっさんの凄いところだ。

343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:05:09 ID:fwLJL5Ic
>>342
多分5発は耐えられる

344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:08:15 ID:GoR9UTzD
カイザー5発は流石に言いすぎだろう
大魔王の必殺の一撃だぜ?

345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:09:37 ID:LBq/RRwC
>>342
自分でも書いた後そう思ってしまったんだぜww
まあカイザーフェニックスは正確には個別の魔法じゃないから
ここであげるのは変だな
あと疑問なんだがシャハルの鏡がメドローアで砕けずにカイザーフェニックスで砕けたってことは
あれは魔力量が問題なのか?

346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:09:44 ID:2thU5UYs
>>339

子供だから大人の半分ほどと見なして、竜闘気込みの
未完成アバンストラッシュで一応は致命傷を負ったわけだが、
あれは概算するとどの位の威力なんだろうな?

アバンやダイが初期に使ったときを見ると、イオナズンを斬ったり
随分深そうな城の城壁を貫通して何メートルも吹っ飛ばすとかなわけ
だが。そのくらいの出力で直撃すれば相応のダメージは負うっちゃ負う。

だが、バラン戦の時のオッサンの言葉を思い出すと、炸裂時に
全エネルギーを集中すれば、ギガブレイクも一応は耐えられると言っていたし。
そうなると―やはり複数プレイで何とかする戦術になるのかなぁ…?

347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:12:07 ID:GoR9UTzD
シャハルの鏡が砕けたのは呪文の威力もさる事ながら『二つの異なる呪文の複合した威力』だからと思ってる
あとカイザーフェニックスやフェニックスウィングはドルオーラみたいな『呪文と闘気の複合技』で純粋な呪文とは違う、可能性もあるし

348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:14:50 ID:fwLJL5Ic
すまん五発は言いすぎた
ただおっさんには耐えて欲しいという希望

349 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/01(火) 23:34:38 ID:Prs/vPoL
なんとか間に合ったw
これから続けて投下したいと思います

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:34:54 ID:Eyn74U6H
ダイ大の世界で「破壊の杖」の代わりになりそうなのってなにかあるか?
オリジナル通りの由来なら素人が使ってもワイバーンぐらいなら倒せるアイテムだが
魔弾銃とか?最悪、黒の結晶でもいけるが

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:34:55 ID:4kfs+MR1
ベホマ掛けながらだったら普通に耐えられそうな気がするw
最低でもギガブレイク2発に耐えるわけだし。

352 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/01(火) 23:36:40 ID:Prs/vPoL
 
 ――プロローグ――

 ―悔いはなかった―

 灰になり消えゆく自分。だが悔いはなかった。全てを出し切った戦いができ、最高の宿敵であった男に見取られて死んでいけるのだ。
 ―満足だ―そう思いながら静かに目を閉じていく。

 ヒム、シグマ、ブロック、フェンブレン、アルビナス

 薄れ行く意識の中、男は最後まで自分に忠実だった部下達を思い出していた。
 (すまなかったな…だが、俺もようやくお前達の元へ――)
 その思いが言葉となる前に、男の意識は消えた。


353 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/01(火) 23:37:22 ID:Prs/vPoL

 ――第1話――

 季節は春。ここトリステイン魔法学院近くの草原では今年二年生に進級する生徒たちによる使い魔召喚の儀式が行われていた。
 この儀式で召喚された使い魔によって自分の『魔法属性』を決定し、それぞれの専門課程へと進むのだ。その中の一人、桃色の髪に
同年代の娘達よりやや幼い容姿をした少女ルイズは不安と驚愕の入り混じった顔をしていた。それは自分の魔法が初めて成功したという
事も勿論あっただろう。だが一番の原因は自分が召喚した『者』の存在だった。
 不快な口内の唾を飲み込んで、ルイズは改めて『それ』を見やった。
 一人の男がいた。2メイルはあろう身長にがっしりとした体躯。堅固な甲冑の付いた黒いローブを着込み頭には頬まで覆う頑丈そうな
兜を身に付けている。今から戦争にでも向かおうかというその姿は、男から滲み出る明らかに人間離れしたオーラと合わさり、冷たい
空気を作り出していた。
 頬を伝う汗を拭いながらルイズは目で周りを見渡す。ついさっきまで魔法の失敗で爆発が起きる度に野次を飛ばして来たクラスメート
達も、それらを注意しながら隣でルイズに丁寧なフォローとアドバイスをしていた――穏やかで教育熱心だが寂しい頭頂部が生徒達の
哀愁を誘っている教師――コルベールも、さっきのルイズと同じ表情のまま皆一様に固まっていた。この場の注目を一斉に受けている事
をルイズが実感したその時、男がわずかに動いた。


354 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/01(火) 23:37:51 ID:Prs/vPoL
 それは本当にわずかだった。―顔を上げてゆっくり眼を開く―それだけの動きだった。それだけなのに――
 
 ――場の空気ががらりと変わった。鼓動が一気に早くなり、口内が急速に渇く、頭の中の最も原始的な部分が盛んに警報を鳴らす。この
場の誰もが理解した。――自分達の眼前にいる男は平民とか貴族とかそんなチャチなものじゃない。およそ我々の常識を軽く飛び越えた
畏怖すべき存在なのだと――
「どこだ…ここは…何故俺は…」軽く周囲を見渡した男が独り言に近い声を上げた。その風体に相応しく低い、威厳のある声だったが口に
した疑問そのものはごく普通のものだった。ルイズは全身に刃物を突き付けられている様な男からの圧力に屈せぬよう、気合を総動員して
答えようとした、が――
「下がりなさい!」
 突如聞こえた怒声と共にルイズは後方に引き倒された。背中をさすりつつ見上げると隣にいたはずのコルベールが杖を構え、男を容赦
なく見据えている。その鋭利な目は、普段温厚なこの教師からは考えられないものであった。
「でも!」
「この使い魔は…あまりにも危険です!」
 突如豹変した教師の形相にぞっとしつつも、なお抵抗しようとするルイズを一言で退け、コルベールは呪文を唱えた。杖先から生まれた
小さな火が一瞬でメロンほどに膨らみ更に大きさを増していく。ついには直径1メイルほどになったところでコルベールは杖を降るった。
 『炎蛇』の二つ名にふさわしい凶悪な火球が毒蛇の如く男に襲い掛かる。気付いた男が炎に目を向けるが、――もう遅い。いかに男が
何者であろろうが火のトライアングルメイジの魔力をたっぷり吸った火球をとっさに防ぐ方法などない――その場の誰もがそう思った。


355 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/01(火) 23:38:26 ID:Prs/vPoL
だが――

 この場の全員が、それは自分達の常識でしかなかったのだと気づかされる。男は面倒臭そうに無造作に手を伸ばすと、なんとそのまま
火球を掴み上げたのだ。
 男の手と火球が一瞬拮抗する、が、男がふっ!と力を込めると、火球はトマトを潰した様に散り散りに弾け飛んだ。
 その光景を見ていたコルベールは呆然とした顔をしていたものの、かぶりを振って再び呪文を唱えようとする。しかし――
「邪魔をするな!――――イオラ!」
 初めて感情を見せた男が手をかざし声を上げた。瞬間、男の手から出た雷を伴った純白の光球が一直線にコルベールに向かう。足元に
着弾したそれはまばゆい閃光を放ち――大爆発を起こした。爆風で辺りの草が一斉に横倒しになり、抉られた土が無数の飛礫となって
ルイズに飛んで来た。
「コルベール先生!」
 閃光に目がくらんだルイズは勇敢な、しかしいささか早計だった教師の名を呼ぶが、本人からの返事は無い。代わりに周りの生徒達が
あちこちから悲鳴や恐怖の声を上げていた。
 風が吹き煙が晴れる。ようやく視力が回復してきたルイズは慌ててコルベールのいた場所を見やるが、そこには誰もいなかった。その
代わり――
「あ…あ…」
 ルイズは声にならない声を上げた。
 ――代わりにあったのは直径10メイルはあろうクレーターだった。男の放った光球は自分の失敗魔法など比べ物にならない程深く、
大きな穴を穿っていた。
 ――これじゃ人間なんて跡形も――そう思ったルイズの後ろから呻き声がする。コルベールだ。あちこちに火傷を負ってはいるが意識
はちゃんとあるみたいだった。防御を怠り呪文を唱えようとした為に全身が無防備になり、あっさり爆風に飛ばされたのが結果的に命を
救ったのだった。不可抗力とはいえ、自分の使い魔に――と呼び出した男のせいで死人が出なかった事をルイズは心から感謝した。



356 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/01(火) 23:39:56 ID:Prs/vPoL
「さて…」
 その声にぎょっとしてルイズは向き直る。男が再び口を開いたのだ。
「人間の娘よ。ここはどこだ?何故俺はここにいる?答えろ!」
 まるで糸の切れた人形が意思を持ち始めたかの様に――先ほどよりも更に感情を増した声で男はルイズに質問した。
「ここは…トリステイン魔法学院よ。貴方は私に召喚されてきたの!」
 男が発する圧力に負けないよう腹筋に力を込め、声を絞り出す様にルイズは声を上げた。
「トリステイン…?聞いた事の無い場所だ。…召喚…とは何の事だ?」
 男が再び問い掛けた。何の気なしにいきなり飛び掛って来る事まで想像していたので、会話が続いた事に内心ほっとする。
――思った程怖く無いのかも――そんな風に考え始めたルイズは先ほどよりも軽く、ついでに言えばやや上から目線で男に答えた。
「呼び出した理由は一つ。貴方を使い魔にする為よ!」
 その言葉に男は若干驚いた様子を見せ――再び沈黙してしまった。
 ルイズははっとして自分がとんでもない発言をしてしまった事に気付く。――トライアングルメイジを子供の如くあしらったこの男を
自分の使い魔に!?……なんという大それた事を言ってしまったのだ!いやそれより今の言い方はまずいだろ。常識で考えろ――
 そんなルイズの葛藤をよそに男は動かない。いや、よく見ると小刻みに肩を震わせていた。
 ――自分の発言で怒らせてしまったのかもしれない。そうすれば魔法の使えない自分なんて真っ先に殺されて――
 頭の中でやたらはっきりと浮かび上がってしまう想像図に、ルイズの顔がみるみる青くなっていったその時だった。
「フ…フフ…フハハハ!…ハーーーハッハッハッハ!!!」
 突如男は笑い出した。今までの不機嫌そうな様子は微塵もなく、心の底から響く様な明るい笑いだった。
「ハハ…ハ…これだ!!これだから人間というやつは!!まったく…俺の予測しない事を簡単にやってくれるわ!!」
 ルイズを含めた全員が突然の男の行動・言動についていけないでいる。だが男は構わず笑い続けた。笑いが止まらなかったのだ。


357 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/01(火) 23:40:17 ID:Prs/vPoL
 ――あの時、勇者に勝つ為に超魔生物に身を変えた自分には、もはやどんな道具や回復魔法でも治しようがなかった。だからこそ、死を
覚悟して勇者に戦いを挑んだのだ。それが今! 灰になり、もはや消え去るのみだった自分の肉体は欠けた肩も!折れた角も!胸に埋め
込まれていた黒の結晶(コア)と一緒に引きずり出された時の大きな穿孔でさえも!完璧に復元されており、自分に使い魔になれと言う。
 一体どんな存在なのかと思えば……それは大魔王でも、ましてや神でもなく、自分の目の前にいるただの人間の少女だった。
 古い記憶が蘇って来る。13年前、魔王であり地上の支配者だった自分を討ち倒したのは、とるに足らない存在と思っていた一人の人間
だったではなかったか!?

               ――俺を倒したのが人間なら俺を生き返らせたのもまた人間か――


358 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/01(火) 23:40:48 ID:Prs/vPoL
 どのくらい経ったのだろうか?男の笑いが不意に収まったかと思うと、今度は上を向いたまま眼を閉じて動かなくなった。双月の方向を
向いたまま立ち尽くすその姿は月に誰かの顔を思い浮かべている様にも見えた。
 男はそのまま佇んだままだった。だがコルベールとのあの圧倒的な対決を一部始終見せつけられたのだ。そばにいたルイズも含め、誰も
声を掛けようとする者はいない。草原を風が流れて行く。誰もが無言になり、辺りの空気を静寂が支配する。そのまま緩やかに時が過ぎて
行き――流れる雲の一つが月の一部を遮ると――男の双眸がルイズに向けられた。
「良いだろう……その使い魔とやら、なってやってもいい」
「ほ、本当!?」
 男の回答が信じられないといった面持ちでルイズが上ずった声を上げた。
 ――この恐ろしく強い男が使い魔になってくれるのなら何も言う事はない。今まで『ゼロ』と自分を罵ってきた連中などぶっちぎりで
見返してやれる!――
 早くもそんな期待を浮かべるルイズだったが、男はそれを制するかの様に「但し!」と続けた。
「これでも『元』いた世界では魔王と呼ばれた事もあったのでな。呼び出されたからと言って簡単に従うほど――この身は安く
ないつもりだ……だから――」
「だ……だから――?」
 男の前置きに不穏なものを感じ、ルイズが身構えた。顔から冷や汗が流れる。何となく猛烈に嫌な予感がした。男が笑う。さっきとは
違い、今度の笑みは男本来の凶悪さをふんだんに讃えていた。まさか――
「俺を使い魔にしたいのなら、お前の力を見せてもらおう!!!」
「やっっぱりぃぃぃぃーーー!!!」
 ルイズの悲痛な叫び声は、男の放った魔法の轟音に掻き消されたのだった。

 ――第1話 完――


359 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/01(火) 23:42:30 ID:Prs/vPoL
1話目投下完了。続いて2話いきます


 ――第2話――
 
男が、酒場の娘が両手に皿を持つ様な構えをとると両手から炎の渦が生まれ出た。左右二つの渦はゆるやかな円を描いて互いに結び合い
炎のアーチを築く。そのまま炎を纏った両手を胸の前でぶつけ、男は自分の最も得意とする呪文を叫んだ。
「さぁ俺を召喚した程のお前の力、この俺に見せてみろぉ!!――ベギラゴン!!」
「そんなの無理に決まってるでしょぉぉぉぉ!!」
 ルイズの必死の抗議も空しく、アーチを描いていた炎の渦は男の指から殺人的な熱量を持った閃光となり発射された。閃光はちょうど
ルイズの1メイル横を通過し、そのままルイズ(とコルベール)を遠巻きに見つめていた生徒達との中間の地面に突き刺さる――
 ――大爆発が起きた。高さ30メイルはありそうな爆炎が立ち上ると台風の様な爆風がその場にいたあらゆる全てを吹き飛ばす。もんどり
打って転がる身体に更なる追い討ちを掛けるべく、掘り返された小石が蜂の大群の如く全身に襲い掛かり、上空に打ち上げられた地面が、
雨あられと降って来た。

360 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/01(火) 23:43:14 ID:Prs/vPoL
「……う……」
 爆発が完全に止んだ後ようやくルイズは目を覚ました。爆風でしこたま地面を転がされ、背中が痛い。ついでに爆発の直前まで叫んで
いたせいか舌も噛んでしまったようであった。口一杯に広がる鉄の味に不快感を覚えながらもルイズは立ち上がり絶句する。
 ……周りの景色が一変していた。
 男の放った魔法はクレーターこそ出来てはいないものの、大地が先ほどの何倍にも広範囲に抉られていた。熱の残る地面が未だ熱い
土煙を燻らせている。爆発でめくられた大小様々な岩盤は墓標の様に無数に突き刺さっており、何人かの不幸な生徒は岩の間に足や腕を
挟まれていた。
 目に映った光景の何もかもが信じがたいものだった。穏やかだった草原は今やたった一人の男によって地獄絵図さながらの風景に変え
られていたのだ。
「あ…悪魔…」
 誰かがぽつりと漏らした。その一声は波となり、徐々に、だが確実に大きくなって近くにいた者達に伝わっていった。波は次第に大きく
なり、それに伴って声の数はねずみ算式に増えていった。得体の知れない何かが生徒達の中へじゅるりと侵食していく、そして――
「悪魔だ!奴は悪魔の化身だったんだ!!」
 悲鳴と言うにふさわしい声量で放った誰かの言葉がついに心の防壁を打ち壊した。理性を失った生徒達の心に易々と侵入した恐怖の感情
は長く眠っていた本能をフル稼働させる。メイジでも貴族でも無くなり、『人類』という一生物に戻った彼らが真っ先に選択したのは、
原初からの理に従って、この絶対の侵略者から一刻も早く逃げ出す事だった。


361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:44:11 ID:4kfs+MR1
2話はともかく何故1話も投下? まあいいや、支援

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:44:16 ID:Jt5EToX+
支援ー

363 :携帯の爆炎:2008/07/01(火) 23:49:13 ID:t9baS4tl
ばいばいさるさんくらったorz
避難所もないし…どうしましょう…

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:54:33 ID:APS9J0Qa
日付が変わるの待ってダメなら諦める

てかwikiにのってるんだからネカフェでもいいからPC確保して
1話の修正はそっちですれば2話だけなら乗せられたかもしれないのにOTZ

365 :携帯:2008/07/01(火) 23:59:06 ID:t9baS4tl
>>364
了解しました。もしダメなら明日の朝に再度試してみようと思います
本当にすみません(つДT)

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:59:07 ID:cGsSkaA9
どっかうpろだにtxtファイルで第二話あげて、
誰かに転載してもらうとか。

367 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/02(水) 00:00:08 ID:Prs/vPoL
 ――恐怖の雄叫びを上げて、蜘蛛の子を散らした様に生徒達は一斉に逃げ出した。ある者はフライを使い、またある者は使い魔に引き
ずられていく。中には自分が空を飛べる事すら忘れたのか、二本の足で無様に全力疾走していく者も少なからず存在した。
 そんな有様の生徒達をつまらなそうに観察していた男が目線をやや下げた。見下ろす形で自分と一番近い場所にいるルイズを見つめる。
「どうした。俺を使い魔にするのではなかったのか!?――お前の魔法を見せてみろ!! それとも――」
『…逃げるのか?』その言葉は口にせず、どこか面白がる様な口調で男はルイズに問いかけた。だが…
「む…無理よ……こんなの……勝てる訳無いじゃないっ!……こんなの…私に…勝てる訳……無い…よぉぉ……」
 限界だった。何の魔法も使えず『ゼロ』と蔑まれ続けた無力な少女が挑むには、男の力は余りにも強大過ぎたのだった。目の前で次々に
起こる異常事態についに理性の箍が外れた。ルイズの目から涙がこぼれ始める。しゃくり上げる様な泣き声が辺りに響き渡った。

 だが――それでも――

 だが――それでも――

 ルイズの腕がゆっくりと持ち上がる。杖を構える為だった。嗚咽を漏らし、顔はくしゃくしゃ。口からは引きつった声しか出ず、手は
カタカタ震えた。肌は恐怖ですっかり青白くなり、固まった身体は自分の物で無くなったかの様だった。
 傍から見ればみっともない有様だった。しかし、何もできない彼女にも、たった一つだけ武器があった。それは幼少から家族に厳しく
叩きこまれ、学院では魔法を引き合いに出されたその度に自らの中で築き、絶対のものとしてきたもの。
 『―貴族の誇り―』
ルイズの中で今激しく輝くそれは、今にも跪きそうになる彼女の足を必死で支えてくれていた。
「うっ…でも…ここで逃げたら…ひっく…私は正真正銘の『ゼロ』になってしまう…それだけは…例え…えっく…死んでも…嫌なのよ!!」
 しゃくり声を上げながらもついにルイズの杖は男に向けられた。身体は未だ震えているものの目にはこれまでに無い力が宿り、男の眼を
真正面から睨み返す。男はそのルイズの行動に心を奮わせた。
「フッ……そうだ!その顔だ!追い詰められても尚、決して諦めようとはしないその顔!俺が……最も好きな顔だ!!」
 男の歓喜の言葉に答える様にルイズは呪文を唱え始めた。求める呪文は火のドットスペル『ファイアーボール』
「さあ!来るがいい!!」
 呪文が完成し、弾かれた様にルイズは叫んだ。――どうせ失敗する事はわかっている。せめて命中して――との願いを込めて。その
想いは見事聞き届けられた――

368 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/02(水) 00:00:40 ID:Prs/vPoL
 轟音が響く。ルイズの失敗呪文は奇跡的に男に命中した。男の甲冑は粉々に砕け、びりびりに破れたローブの下からは肩から胸部、
腕と膝に甲殻類の甲羅のようなパーツがあり、他の部位からはオグル鬼の様な強靭な身体が覗いていた。重厚な足先には大型の肉食獣
の様な爪を生やしている。
 兜も粉々だった。男の顔が剥き出しになる。最初は兜の一部だと思っていた三叉の角は、男の額から生えているものだった。側頭部
からは人間ともエルフともつかない、縦に大きく伸びた耳が飛び出している。
 ――亜人や獣の様な身体を持ち、人間でもエルフでもない。生物をジグソーパズルにして完成させた様なそれを人は『悪魔』と呼ぶ
のだろうか?――
 そんな思いをルイズは振り払った。男が何者かなんて関係ない。今やるべき事は現状への対処だ。すなわち、男の反撃に備える事。
未だ震える膝を叩いて喝を入れ、すぐにも動けるように重心を前に傾ける。悠々と――ぼろぼろになった服を脱ぎ捨て、男が言った。
「いいぞ!お前の力、中々のものだ。しかも今の魔法は俺の使うものとよく似ている――が!!」
男の口角が上がる。
「それでは俺は倒せん!!出直して来るがいい。イオラ!」
 言って男は手をかざした。コルベールを倒した時より小さい光球が生まれ、ルイズに向けて飛んでいく。間一髪で横っ跳びに避けた
ルイズだったが、
「うららららあああっっ!!」
 直後、男の雄叫びに答えるかの様に何十もの光球がルイズに襲い掛かる。魔法力を調整し、威力ではなく数で攻めて来たのだった。
命懸けの雪合戦をしているかの様な気持ちで右へ左へとルイズは足を動かし続ける。飛行や浮遊の魔法が使えない為に自らの手足を動かす
機会が多く、他の生徒より体力があるのが幸いした。必死に避けながらも呪文を唱え、何とか失敗魔法で反撃しようとするが、その多くは
外れ、まれに当たっても最初の一撃には程遠い威力だった。
「あっ!!」
 突如、その叫びと共にルイズが転倒した。体力があると言ってもそれはあくまで貴族を基準としたものである。左右への休み無い方向
転換を強いられた膝が限界を迎えたのだ。ルイズは顔をしかめて悔しがるが、倒れてしまった身体をもう一度起こすのは不可能だった。
膝ががくがく痙攣し、急な動きの連続で肺と心臓は悲鳴を訴えている。男の手が伸び、無慈悲な純白の光が次々とルイズに襲い掛かった。
 ――ここまでなの!?――迫り来る絶望に意識せずルイズが眼を瞑ろうとしたその時――
「!?」
 ルイズの後方から巨大な火球と無数の氷の矢が飛んできた。それらは光球に突き刺さってルイズの目の前で次々と爆発していく。突然の
事態にルイズも男も呆気にとられた顔を見せる。が、いち早く気を取り直したルイズが火球の飛んできた方向へ急いで振り向いた。


369 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/02(水) 00:01:54 ID:Prs/vPoL
「はぁ〜い。お・待・た・せ♪」
 緊張感の無い声を上げて杖をひらひら振っているその人物をルイズはよぉく知っていた。色黒の肌に燃える様な赤い髪。ボディラインを
強調する様に着崩した制服姿の女……ルイズと同じクラスの生徒、キュルケだった。
「キュ……キュ、キュ、キュルケ!?な、何でここに!?」
「あらご挨拶ね。せっかく助けてあげたっていうのにその言い方は無いんじゃなぁい? ね〜タバサ」
 にやにやと笑うキュルケにタバサと呼ばれた少女は「危ない所だった」とだけ小さく口にする。ルイズを一周り小さくした体格に鮮やか
な青色の髪。ルイズ自身はあまり面識は無かったが、彼女もまたクラスメートの一人だった。
「そうじゃなくて!何でここにいるのかって聞いてるのよ!」
激昂するルイズの様子に――ようやくいつもの彼女のペースに戻ったわね――と心の中で息を吐いたキュルケは答える。
「何でと言われてもねぇ……ほら、あの爆発が起こった後みんな怪我人を置いて逃げちゃったじゃない?何人か知り合いもいたし、放って
行くってのも寝覚めが悪いから仕方なく救助をしてたんだけど、その時に貴女が戦ってるのが見えたのよ。で、ほら……それで……」
 急に歯切れが悪くなるキュルケにルイズが疑問符が浮かべた。そこにタバサが割って入る。
「……要は貴女が心配だから急いで駆け付けた」
「ちょ、ちょっとタバサ!な、何言ってるの!、私は別に…」
 タバサの要約に頬を赤くしてしどろもどろになるキュルケ。普段キュルケにからかわれてばかりいるルイズは『まさか』という思いで
口をぽかんとする。
 そんな二人にタバサは杖を向け「似た者同士」と告げると、これまた完璧に合ったタイミングで、二人の全否定の返事が返って来た。
タバサの言う通りの行動をしてしまった事に気付いた二人は気まずそうにお互い顔を見合わせ目をみつめる。そして――
「っぷ……ははは…あはは……あははははは!」
戦闘中だというのに間抜けな事をやっている自分が可笑しくなって、ルイズが笑い出した。それにつられてキュルケも頬がゆるむ。
「アハハハ……何よキュルケ……何だかんだで私の事が心配だったんだ」
「フフ……ええそうよ……貴女が怯えるあまりちびってしまわないか心配でたまらなかったんですもの」
「何ですってぇ!!」
口調こそ怒っているもののルイズは笑顔のままだった。自分の身を案じてこの場に駆け着けてくれた二人の気持ちが、眩しいほどに理解
できたから。
「何よ……私一人で何とかしなきゃって思っていたのが馬鹿みたいじゃない…」
さっきとは違う涙が溢れそうになるのを必死に手で拭いながら、ぽつりとルイズが呟く。――わかったようね――といった顔で二人は
静かに、ルイズに微笑んだ。


 無人の『荒野』を砂塵が舞う――笑顔を見せていた三人の顔が男に向けられ、徐々に真剣なものに変わって行く。男は召喚した時の様に
だらりと佇んでいた。
 タバサは、先程までのやり取りの間も油断する事なくずっと男を警戒していた。だが、男は攻撃しようとするそぶりすら見せようとも
せず、じっと自分達を見据えるだけだった。とはいえ、決して自分達を見くびっているので無い事は男の眼光の鋭さから見て取れる。

 ――圧倒的な力を持ちながらも決して油断せず
 ――敵を後ろから斬り付ける様な卑怯な真似もしない
 ――悪魔の身体に誇り高き武人の魂を持った男

 それが男に対してのタバサの感想だった。自分を睨み付けて来る三人を見て――ようやく済んだか――といった面持ちで、佇んでいた
男が口を開く。ようやく面白くなって来た、という感じの様子だった。
「ふふ……いい目だ。先程よりも更にな。……俺の一撃で逃げ出した腰抜け共とは違う。『本物』が持つ目をお前達は持っているようだ」 
 男からのプレッシャーが急速に強くなった。それに真っ向から対抗する様に杖を構えようとしたルイズは、自らの異変に気付く。
 ――押し潰されそうだった身体の震えは跡形も無く消えていた。
「キュルケ、タバサ…ありが…」
ルイズが言おうとした感謝の言葉はキュルケの立てた人差し指に遮られた。そのままちっちっと指を振る。
「礼を言われるにまだ早い」
「そうよ。終わったら10倍にして返してもらうから覚悟しなさい♪」
それににっこり頷いてルイズは今度こそ男に杖を向ける。それを見届た後、男は再び魔法を唱え始めた。

 ――第2話 完――



370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 00:08:50 ID:ZxochTMz
乙ーしかしどうすんだこれw
使い魔にするにはハドラー側から寄りそう形になるしかないんじゃないのか

2話の描写であらためて思ったけどハドラーの姿って日常生活送り難そうだな

371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 00:11:10 ID:FyAB+s61

しかしこのハドラー見てたら微妙に某ノーライフキングを思い出したぜw

372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 00:11:38 ID:4j9Bmc5d

しかしどうやっても勝てないだろw
すでに一矢は報いてるのにまだ使い魔になってくれないか
でも認めてくれてるみたいだから大丈夫か?

373 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/02(水) 00:12:01 ID:Ir2pZJJs
投下できたぁぁぁぁぁ!!
皆さんありがとう。迷惑掛けて本当にすみません。気合入れて書いたのでその分楽しんで
もらえればありがたいです。
ちなみにルイズは泣くとやたら強くなる子供をイメージしてますw

>>361さん
理由は>>288なんですがwikiの方が良かったですよね・・・すいませんでした。次からはそうします

それでは ノシ






374 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 00:13:24 ID:Jqw9rGxy

俺、その場にいたら間違いなく逃げていたな

375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 00:16:30 ID:4j9Bmc5d
>>373
あまりの恐怖でそれが怒りに変わって攻撃的になるとかあるらしいからね
主に動物とかw

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 00:17:22 ID:uLeZv6Dw
乙でした。今の段階じゃどう足掻いてもルイズたちに勝ち目はないな

>>374
オレは鼻水たらしながら腰抜かしてるな

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 00:20:55 ID:o9wzezF6
爆炎の人乙!
ハドラーもルイズ達も格好いいな。見てて心地よい空気だ。

>ルイズは泣くとやたら強くなる子供
ここのくだりは王道的でよかったよー

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 00:33:03 ID:+iQinGJL
>>373
爆炎の人乙!
wikiに1話差し替え、2話新規で掲載しました。
が! どーもやっぱ改行が凄いことになってる気がするので後で修正していただければありがたいです。

改行やらで雰囲気変わるといけないと思って改行はさっぱり弄ってないです

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 00:51:31 ID:o9wzezF6
携帯でこれだけ打てるのってすごいよな。

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 01:02:20 ID:I0sAlP4D
乙です。

>>372
ハドラーはルイズの力を見極めるつもりだからルイズが力尽きるまでやるかもな。
ルイズにまだ反撃の力が残っているうちは手をゆるめないのかも。

まあ、これぐらい苦労してもらわなきゃハドラーほどの男を従えるという事の価値も危険さも
ルイズにはわからないだろうし、必要なステップだろうと思う。

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 01:38:35 ID:NR40MGGe
>>380
倒れるまでやった後、
実力的にはまだまだだが見込みはある、
とか言って使い魔になってくれるわけか。

ルイズは努力家だし、こういうタイプが使い魔になれば、魔法騎士の方向に育つかもな。

魔法使いは、常にだれよりも冷静じゃないといけない―――というセリフは、ハドラーは知らないんだっけか?

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 06:58:23 ID:HjR5Etdk
絶望した!
瀕死のコッパゲが放置されたまま忘れられていることに絶望した!!

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 09:24:30 ID:t1v0jPQz
コッパゲでもまるで歯がたたないのに三人組では一矢を報いる事すら無理だろーな。
ハドラー>>>>>>>>>越えられない壁>>>>コッパゲ>>三人組
このぐらい差があるだろ。

384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 09:37:58 ID:PxHQFbR+
>>346
最終回時点だと未完成アバンストラッシュよりはるかに威力のある攻撃でも死なないぞ
だいたい最低でも山を吹き飛ばすレベルじゃないとダメージが通らない

やはりゼロ魔世界の住民も超パワーアップの必要があるな

385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 10:43:11 ID:Tsnl1M6O
>>381

アバンパーティーと散々殺しあってたわけだから聞いてる可能性は…
って、待て。バラン戦間近でマトリフが助けに来た時、マトリフ目の前
で喋ってる。頭に血が上ってて聞いていなかったじゃなきゃ魔族だし。
人間より五感も何かいい感じだろうから、聞いてはいただろう。

>>384

あー、いやいや。一応の基準点と言う意味でよ。未完成アバンストラッシュ&
大人の半分竜闘気。ゼロ魔世界で概算そんくらいの威力かそれ以上の攻撃は
なんか無いもんかなと。

一応、海波斬で鋼鉄の表皮は突破できるようだから、真空刃みたいなもんでも
太刀傷は負わせられるっちゃ負わせられるみたいだが、でも、王手をかけるには
無論足りないし。

最も、パワー集中術や最終回間近の様子を考えるなら、おまいの言うとおり、ルイズ
さんアバン流の特訓でも受けん限りは果てしなく難しそうやね。貴族の誇りとか語っちゃ
いるんだが、泥まみれ、汗まみれで死ぬ様な特訓に挑むかと言われると……なんつーか、
ルイズじゃ、どうも気取ってしまう感じがしてしまうんで、そこをどう突破するか次第かなぁ…?

ハドラー並に大化してくれることを祈ろうw

386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 10:50:25 ID:o9wzezF6
別にルイズが勝つ必要はないだろう。
ハドラー様が認める輝きの片鱗でもあれば「うむ、よし」となる流れなんだし。

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 17:24:32 ID:mfKeyP7f
つーかネタがないのはわかるが作者さんが困るかもしれない予測は自重しようぜ

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 18:15:23 ID:t1v0jPQz
じゃさ、現在スレに召喚されてないキャラでのIFを考えてみるか。

389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 18:21:10 ID:o9wzezF6
鍛冶屋のジャンク

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 18:25:47 ID:ve4B/rgQ
人外系は確実にルイズがよろこぶな

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 18:26:19 ID:fcIUyYSu
つまり、ポップがピンク髪になると申したか?

392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 18:38:39 ID:Zs1Bivkg
アバンの使徒……は多分、どのタイミングで召喚しても初期以外はバランスブレイカーになるな。
いっそサブであり戦闘力がさほど無い人……占い師のメルル、自称「パプニカの発明王」バダック、空手ねずみのチウ……あたりかな?

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 18:44:39 ID:U7fh10QV
チウだったら喋るネズミですごい!ってなって若干喜ぶのかな
ワルキューレ程度なら包包拳で7体どころか10体以上は破壊できそうだし

394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 19:33:16 ID:t1v0jPQz
ハドラーの親衛団も面白いそうだな
ヒム→ギャグあり熱血あり
シグマ、ブロック→どちらもルイズを守る忠実な騎士って感じ。それぞれに固有の能力あるし・・・
アルビナス→女性同士?ならではのやりとりとかね
フェンブレン→うーん・・・こいつ微妙、扱い難しそー

いっそ五人まとめて召喚でルイズ親衛騎団てのはどーだ

395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 19:47:15 ID:t1v0jPQz
よく考えてみたらハドラーが死ぬと全員あぼんだよな。駄目じゃんorz

396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 20:10:46 ID:QmcqqcFt
>>394
多人数はよっぽど腕がないと絶対に書ききれなくなる諸刃の剣

………が、シグマはちょっと惹かれたwいっそ単品でどうだ

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 20:12:14 ID:A+bmk+ap
いや、ヒムだけはハドラー死後、ちゃんと一生命体になっていた。
メタルスライム系統の金属生命体扱いになるらしいけど。

398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 21:19:31 ID:YweM9k0g
何気におっさんは魔法防御は弱そうじゃないか?
カラミティウォールやエンドなら何発かいけそうだけど
カイザーの直撃は結構やばそうな気がする。
始めの方で、ポップのメラゾーマでも直撃はまずい
言ってたし。

399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 21:22:54 ID:ve4B/rgQ
>>398
一回目バーン戦でダイたちはカイザー直撃でなぜか無傷だったから
割と大丈夫だと思う

400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 21:24:32 ID:q1nq3CHo
それ考えると仮想七万の中のメイジに正面から一斉攻撃されたらやばいな。

401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 21:54:11 ID:g0V10gyZ
それでもガンダールブのルーンならなんとかしてくれる

402 :ゼロの竜騎衆:2008/07/02(水) 22:08:17 ID:WdKpjPAj
増える職人、次スレへの移行、連日増える書き込み

あぶなく、活性化の波に乗り遅れるところだった

お待たせしました!
10:40頃第四話を投下します

403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 22:18:02 ID:t1v0jPQz
カモーン

404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 22:31:27 ID:8BTQ+8eL
wktk


405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 22:40:03 ID:VXGnozje
期待

406 :ゼロの竜騎衆 第四話 1/8:2008/07/02(水) 22:40:04 ID:WdKpjPAj
トリステイン魔法学院が日輪に照らされる。心地よい日の光が人々に起床を促す。
まぶたに光を感じたラーハルトは、おぼろげな意識を覚醒させてゆく。
釣られて目を開けるのは逡巡する。床に敷いてある板の感触を確かめる。就寝時と同じ感触。
あきらめて瞼を上げる。高級さが感じられるクローゼットが目に映った。
右手を握り締め、胸をたたく。そこから伝わる痛みが、ここが夢の中でないことを物語る。自分が異世界にいると確かに認識する。
体にだるさがあるが、無視して起き上がる。窓から差し込む日を受けて、鈍く光を反射する机が目に入った。机の上には黒光りする本が置いてある。
ラーハルトは机に近づき、その本を手に取る。パラパラとページをめくって、ため息と共に本を閉じた。
読めるわけがない。当たり前のことだ。
この世界の文字を習得するほど長居はしたくない。書籍の分析はコルベールたちに任せる他ないようだ。
自身の立場を理解して協力してくれるありがたい存在だ。無論、それだけの存在であり、全幅の信頼を寄せているわけでもない。
まだ、あらゆる可能性を排除していないからだ。だからほとんどの情報は隠したままだ。
そこで思い立つ。ルイズにはある程度の情報を話しておくべきか、だ。
異世界から召喚されたと言っても信じてもらえる可能性は薄い。ラーハルト自身も、俺はこの世界の人間じゃないんだよ、などと告げられても、証拠なしには信じられない。
ラーハルトは証拠になるものなど持ち合わせていない。
ならばダイ様の行方を捜していることだけでも伝えるのはどうか。
ダイ様の母上は一国の王女だ。自身はその方に仕える騎士と説明すれば、嘘にはならない。ルイズは貴族、それも公爵家の人間だ。王女のご子息を探すために隠密行動を取っている、といえば信じてもらえるかもしれない。
証拠はない。しかし、それを見せられないことが証拠とすることもできる。
なかなかの案だと、ラーハルトは手ごたえを感じた。しかし、本当に実行に移すかどうかは踏ん切りが付かなかった。
その原因は、ルイズにこの事実を信じさせる自信がないからではない。ルイズがそれでも使い魔になれと要求する可能性についてだ。
こうなった時、もし、ルイズがダイ様を侮辱するような発言をしたら……自分を制御できる自信はラーハルトにはない。
ルイズは二度と、太陽が天高く上る光景を見ることはないだろう。
現状を動かすには大きすぎるリスクだ。ラーハルトは様子を窺う以外の選択肢を持つことが叶わないのだ。

407 :ゼロの竜騎衆 第四話 2/8:2008/07/02(水) 22:41:03 ID:WdKpjPAj
目を落とすと、自身をこんな場所に閉じ込めた原因がスヤスヤと寝息を立てて眠っていた。
ルイズは、カーテンの隙間か見える太陽に照らされているが、一向に起きる気配はない。
起こす義理もないか、と考えたラーハルトだが、昨日のように怒らせたらまた面倒なのでベッドのほうに体を向ける。
完全に熟睡しているルイズに視線を落とす。その寝顔は、年相応のあどけなさが見て取れる。昨日、あれだけ暴れたとは思えない顔だ。
「ルイズ、朝だ。起きろ」
声を掛けるが、まったく反応しない。もっとでかい声を出そうとして…寸でのところで止める。隣室の住人に迷惑だ。
よって毛布を引っぺがした。これなら迷惑はかからない。寝ている当人以外は。
「な、なによ!なにごと!」
ルイズは突然の出来事に体を跳ね起こした。きょろきょろ首を振ると、寝ぼけた頭では記憶に浮かばない人物が立っていた。
「だ、誰よ、あんた!」
ルイズは枕を胸に引き寄せて、身を守る体制に入った。
枕をギュー、と抱きしめた格好とふにゃふにゃした顔のせいで何かいけない雰囲気を放ってる。
無論、ラーハルトがそれを意識することはない。それよりも、自分の認識の低さ加減にムカつきを覚えている。
「ラーハルトだ。忘れたか?」
ルイズは、一時、記憶を探る仕草になる。召喚した責任を感じていない少女に、ラーハルトは気が滅入りそうになる。
「ああ、使い魔ね。き、昨日召喚したんだっけ」
「そうだ…」
相手のことなど意に介しない言い方に、拳を握り締めるが、それだけにしておく。
そこに、イラついた心を少し和らげるものが見えた。ルイズの瞳が、昨日のように漆黒ではなくなっていたのだ。とりあえず、危険は去った。
もっとも、その時間はすぐにでも儚く散ってしまうかもしれないが。
意識がはっきりしてきたルイズは起き上がると、ベッドの上に仁王立ちした。偉そうに腕も組んでいる。
「あんたに命令。服を用意して、私に着させなさい」
人に服を着せるなど、下僕と同等の扱いである。ラーハルトは眉間にしわを寄せる。危険はないが、イラつきに耐える必要はあるらしい。
「そのくらい自分でやれ」
「ダメよ。貴族に下僕がいる時は自分で服なんか着ないのよ」
ラーハルトの眉毛が小刻みに振動する。
「どうしたの?早くしなさい」
ルイズはずいっと体を前に出して己が強いと言わんばかりにラーハルトを見下ろした。
ルイズに譲歩の意思がないことは、昨日のことで脳味噌に染み込んでいる。ラーハルトはため息をついて、クローゼットに足を向けた。
「わかった……どこに何があるか指示を出してくれ」
ラーハルトがクローゼットから服を出して振り返ると、両腕を胸の前で振っているルイズが見えた。どうやらガッツポーズらしい。
ラーハルトはこの場に武器がなくてよかったと思った。あったらルイズの体が中心から二つに分離している。

408 :ゼロの竜騎衆 第四話 3/8:2008/07/02(水) 22:42:03 ID:WdKpjPAj
ルイズとラーハルトが部屋を出ると、同時に隣室の扉も開いた。中から出てきたのは、燃えるような赤い髪の女性、昨晩部屋に怒鳴り込んできた人物である。
褐色の肌と男ほどもありそうな背丈。たいていの男にとって、魅惑の光線を放つ大きなバスト。服装からも、その物腰からも、艶かしい魅力が見て取れる。
女は、ルイズがいるのを見ると、わざとらしいほどに大きなあくびをした。
「ふあぁぁ〜〜〜〜。誰かさんのせいで眠いわ」
そう言われても仕方がない、と思ったのはラーハルトだけだった。
「睡眠妨害はあんたでしょ。いつも男連れ込んでいちゃいちゃして」
ルイズは平気で地雷を踏んだ。キュルケは勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
「それもそうね。毎日大変なのよ。男が寄ってこないヴァリエール家がうらやましいわ〜」
ルイズにとっては忌まわしき、ヴァリエール家の歴史を皮肉られて、顔が真赤に染まる。
「うるさいわね!色ボケのキュルケ!」
「どうしたの?そんなに怒っちゃって。ゼロのルイズ〜」
ルイズは両拳を、手が真っ白になるほど握り締めている。ルイズが手に力を入れれば入れるほど、言い返すことができなくなってゆく。
ルイズの姿を楽しそうに見ている女性、キュルケはルイズの傍らにいる亜人に目を向けた。
「あんたがこの娘の使い魔?亜人なんて珍しいじゃない」
「らしいな」
キュルケはラーハルトの言葉を聞き流し、スッと人差し指を唇につけた。
「そういえば、ルイズ。あんたこいつと契約できたの?なんか揉めてたみたいだけど。ず〜〜と」
ルイズの顔が苦々しくなる。ラーハルトと同じ部屋にいたのだから契約は済ませたと思われてる、なんてことは楽観論だと思い知らされる。
「で、できたわよ。こいつは私に忠誠を誓っているわ」
ルイズ自身、嘘はつきたくなかった。でも、ばれたら終わりだ。最悪退学になる。それだけは絶対回避しなければならない。
だから、偽りの関係を認めるしかないのだ。
当然、釈然としない気持ちは残る。それが表に出てしまった。
胸を張って、堂々とした格好だけでは人を信じさせるには至らない。
そのため、キュルケは使い魔の証明を確認しなければならなくなったのだ。
「なら、使い魔のルーン見せてよ」

409 :ゼロの竜騎衆 第四話 4/8:2008/07/02(水) 22:43:44 ID:WdKpjPAj
ルイズの体が石化する。最もまずいことを問われたからだ。何も知らないラーハルトは静観しているだけである。
「どうしたの?契約したなら、使い魔の体のどこかにルーンが刻まれるでしょう?」
ラーハルトの額に冷や汗が流れているのが見えた。どうやらあっちも話を理解したらしい。
石化したルイズが首を回す。錆びた歯車の音でも聞こえそうなくらい滑らかさがない。
「あああああああるわよ。あるあるある。ね、あああ、あんた」
「ああ、あるぞ」
ラーハルトの表情に変化はない。冷や汗も、もう流れていない。見事なポーカーフェイスだ。一方、ルイズは内心がそのまま表に出ている。
「ほ・ん・と〜?」
完全に疑われている。このままでは、ばれるのは時間の問題だ。妙案が出てこない。その場の機転もゼロかと、意識が底なし沼に沈んでいく。
「見せてよ〜。ルイズ〜。つ・か・い・ま・の・ル〜ン〜」
完全に追い詰められたルイズは生まれたての小鹿のようにぷるぷる体を小刻みに振動させている。
どうにか誤魔化さないといけない。でもそんなものは…その時、あるものが目に入った。
それが脳に伝わった瞬間、ルイズに頭に閃光が走った。閃光はルイズの嵌った泥沼を吹き飛ばす。
目が覚めたように思考がぐるぐる回転する。回転が激しくなるにつれ、パズルのように打開策が組み立てられてゆく。
しかしここで待ったをかけるものがあった。
私は王家とも繋がりのある名高きヴァリエール家の三女。こんな卑猥なことを口にしていいのか。
ここで組立作業がストップした、に思われたが、すぐさまリスタートしろと、津波のように誰かが叫んだ。
ここで止まったら必ず嘘が暴露される。そうなったら、馬鹿にされ、教師呼ばれて落第確定、そして退学である。
ルイズにとって死ぬより恐ろしい三連コンボ。そうなったら名誉もへったくれもない。
ルイズの中で天秤が揺れる。
あきらめて、正直者として死ぬか、嘘をついてでも貴族の体面を守るか。
ルイズはトリステインの貴族、嘘をつくなど心が許さない。それもゲルマニアの、因縁深いツェルプストー家の人間には。
でも、真実を明かしたら、ルイズの貴族としての生活は終わる。あの家は、退学をした恥さらしを迎えることはない。
貴族は貴族の地位にあってこそ貴族。それを捨てることはできなかった。
最後のワンピースが嵌る。ルイズは意を決して、自分は貴族だ、と誇らんばかりに胸を張った。
「キュルケ!使い魔のルーンはあるわ!ここにね!!」
左手で、ビシィィッ、と指したその先にあったのは……

「…おい…」
ラーハルトの口から愚痴がこぼれる。ルイズの指の先にあったのは、ラーハルトの股間だ。
「ここよ!ここに使い魔のルーンが刻まれたの!」
天高らかに大変いかがわしいことを叫んだ。
ラーハルトの眉毛がひくついている。キュルケに至っては顔が埴輪のようになっている。開いた穴から感情がすっ飛んでいったかのようだ。
「キュルケ!使い魔のルーン見たいんでしょ。なら見せてあげるわ!!」
埴輪に人間らしい顔のパーツが戻った。この場を犯罪現場にすると同義の発言が、キュルケの理性を復活させた。
「いいいいい、いいわ!うん。ご、ごめんね、変なこと聞いちゃって」
常に余裕の衣をまとっているキュルケの呂律が回っていない。額から大量の脂汗が流れている。
「見せろって言ったのはあんたでしょ!逃げることは許されないわよ!」
実際に逃げている、ルイズの目は本気だ。このままではこの場にいる全員が登ってはいけない階段に足を踏み入れることになる。
ルイズがラーハルトの下腹部に手を伸ばしたのと、キュルケが逃げの体制に入ったのは同時だった。
「あ、あ、そうだ。も、もうすぐ朝食よね〜。はは、早く行かなきゃ〜」
「なによ!逃げる気ね」
「フ、フレイム〜。行くわよ。早く出て来なさ〜い。うん、早く、早く!」
キュルケの部屋の扉から、真っ赤な体と尾に炎を宿す大きな火トカゲが現れる。
キュルケは使い魔と共に一目散に逃げていった。

410 :ゼロの竜騎衆 第四話 5/8:2008/07/02(水) 22:44:53 ID:WdKpjPAj
「ふん。せ、折角ルーンを見せてあげようと思ったのに。何よ、あの女」
ルイズに悪びれた様子はない。むしろしてやったりと思っていそうだ。
「他にやりようはなかったのか…」
表情こそ崩していないものの、発している殺気は竜をも殺せる。へたな侮辱よりよっぽど失礼なことをしたのだから当然である。
「うっさいわね!これはあんたのせいなんだから!」
ルイズに人の怒りを感じる神経はない。ラーハルトがそう判断するほど、ルイズは見事に逆切れした。
今までルイズの傍若無人な振る舞いに耐えてきたラーハルト。その我慢もそろそろ限界だ。
ラーハルトが右手を振り上げる。ルイズに平手打ちをかまして、自身の行いを省みさせるために説教をしてやろう。
ルイズの性格なら、手を上げたことに激怒するだろう。
それも喧しいカラスの程度だ。女一人黙らすことは造作もない。
「ルイズ……」
子供を諭すような、叱るような、暗い響き。
ルイズはまだ何か叫んでいる。ラーハルトの耳には入らない声。彼は右腕を振った。
「よくも私に嘘なんかつかせたわね!絶対許さないんだからぁ……」
ルイズの金切り声に似た叫び声が響き渡る。叫んだ拍子に、ルイズに瞳から何かが飛んだ。それが、ラーハルトが振り下ろす腕をせき止めた。
ルイズの鳶色の瞳が震えている。瞳が震えるたびに、涙があふれ出てくる。瞳は涙で満ち、今にもそれはあふれそうだ。
「あんた最低よ!使い魔のくせに自分のことばっかぁ……」
ルイズの声が震えている。何を言っているのか判別できないほどに。
ルイズの言葉が、振り乱した桃色がかったブロンド髪が、そして、悲しみで歪んだ顔がラーハルトの胸を突く。
自分のことばかり考えている。
この世界に飛ばされてからの自身の言動を思い返す。
なぜ、ルイズと契約を結ばない。なぜ、他者を欺くことを許容した。
それは自分が本来いるべきに世界に脱出するためだ。それが竜騎衆の使命だからだ。そのために多少の犠牲も厭わない。
それで心を痛める人間がいても、やむを得ないことだ。運が悪かった、と諦めてもらうしかない。
だが、ラーハルトの腕は動かない。
自分のことばかり考えているのは、むしろルイスのほうだ。それでもラーハルトは体が言うことを聞かない。
ルイズの何かに気圧されたのか、自身の中に枷を掛けるものがあるのか、ラーハルトにはわからない。
ラーハルトの右腕が力なく落ちてゆく。
ルイズはラーハルトの視界の中にはすでにいなかった。
辺りを見渡すと、廊下の遥か先をルイズが歩いているのが見えた。
ラーハルトは行き足の鈍い体にに活を入れる。ルイズを追いかけるために力を込めて歩き始めた。

411 :ゼロの竜騎衆 第四話 6/8:2008/07/02(水) 22:45:59 ID:WdKpjPAj
ルイズの露出魔的な凶行から逃げ出したキュルケは、疲れを和らげるため壁にもたれ掛っていた。
キュルケの額から大量の、一種類ではない汗が流れ続けている。それに、動悸が早くなって、体が火照っている。心配そうに近付くフレイムの熱気が鬱陶しい。
キュルケは体温を冷やすために、ブラウスにボタンを外す。一度でいいから顔をうずめてパフパフしたい、キュルケの胸の谷間があらわになる。
流れる汗と少し湿気を帯びて肢体に張り付くシャツがなんとも扇情的だ。
キュルケはボリューム満点の胸に手のひらを合わせ、呼吸を整えた。
頭の熱も取れてきた。冷静になったので、キュルケは先ほどの出来事を思い返す。
数秒もしないうちに、今度は別の熱がキュルケを沸騰させた。
「何が使い魔のルーンはここよ!あんなの嘘に決まっているじゃない!」
キュルケの怒りの炎はフレイムまで焼き尽くさんばかりに猛っている。
ルイズに騙されたこともそうだが、ヴァリエール家の人間相手に退却したなど、キュルケのプライドが許すはずもない。
「やってくれたわね、ヴァリエール。この借りはきっちり返すわよ……」
微熱が激しい情熱に変わる。キュルケの目が狩人のそれに変貌した。

ルイズは大扉の前で足を止めた。そこが目的地のようだ。
ここの到着するまで、ルイズとラーハルトは一切の会話どころか、顔を合わせることすらなかった。
ルイズは扉の脇でだんまり。ラーハルトはルイズに近づくことすらできないでいる。
ただならぬ様子を感じたのか、何人かの貴族が様子を窺っている。
「何をしている。朝食の時間だぞ」
扉から姿を現したのは黒いローブで身を包んだ若い男だ。年齢はルイズたちよりずっと高く見える。ここは学校なのだから教師なのだろう。
催促された貴族たちは、次々と扉の中に消えていった。男の発言から推測するに、この部屋は食堂らしい。
廊下にいる人間がまばらになる。それでもルイズは凍りついたように動かない。
ルイズはその場に誰もいなくなっても佇んだままだ。
ラーハルトは、さすがにまずいと思い、横たわる壁をこじ開けるように声を掛けようとした。
「ラーハルト……」
その気配を察知したのか、ルイズが口を開く。その声は、昨日の夜のように暗く沈んでいる。
「なんだ……」
つられるようにラーハルトも応対する。
「あんた、私と契約する気ある……」
ラーハルトの答えは決まっている。できるわけがない。なのに、彼は口を閉ざしてしまった。
「何よ、黙っちゃて。悪いことしたとでも思ってるの。今さら遅いのよ」
ラーハルトは言われるがままだ。いまだに感じる妙な圧迫感が、彼の反論を奥底に閉じ込める。
「何か言ったらどうなの。都合が悪くなると口も利かないのね。あんたって本当に勝手だわ」
ルイズはラーハルトの食事を抜くことを告げた

412 :ゼロの竜騎衆 第四話 7/8:2008/07/02(水) 22:46:41 ID:WdKpjPAj
食事を抜かれたラーハルトは外にいた。食堂で食べれないのなら、自ら調達するまでの話。
歩調がやや速いことに気づき、歩みを止めて顔を上げる。顔にかかる光が眩しい。
太陽が照らしてくれるのは目に見えるものだけ。暗く霧の掛かった心は晴れることはない。
どこの世界でも太陽は同じだ。
前を見据えてまた歩き出す。食料は学院の外で調達する。土地勘は、あるわけないので遠出はしない。
出入り口を探すのは面倒なので、そびえ立つ石造りの塀を飛び越えることにした。
そろそろ助走を付けようと、歩みを速めようとしたら背後に人の気配を感じた。
振り返って視線に入ってきたのは、少女だった。
「どうなさいました?」
ラーハルトの後ろに立っていたのは、ルイズより幾分年が上に見える女だった。
黒髪をカチューシャで纏めている。服装からして、位の高い家で働く、メイドと呼ばれる使用人だ。
「主人に飯を抜かれてな。食料調達だ」
「主人?あなた、もしかしてミス・ヴァリエールの使い魔になったていう……」
「らしいな」
「やはりそうでしたか。召喚の魔法で亜人を呼んだって。噂になってますわ」
女はにっこりと笑った。それが一歩引いた笑顔であることをラーハルトは見逃さない。
異世界から召喚されたのだから、珍しいのは当たり前だ。そもそも自分は招かれざる客なのだ。
「それで、何か用か?」
「い、いえ。亜人の方が学院にいるので気になって……」
「そうか。邪魔をしたな」
用もなさそうなので、ラーハルトは踵を返して脚部に力を溜めた。
「あ、ま、待ってください」
女が再び呼びかけてきた
「なんだ」
「あの、これからお食事なんですよね?」
「そうだ」
食料を探すのを手伝うというつもりなのだろうか。ラーハルトにとってはありがた迷惑である。人間の力を借りたとしても、足枷になるだけだ。
「なら、厨房で召し上がりませんか?私が頼めば聞いてくれるはずですから」
シエスタの申し出は、ラーハルトにとっては嬉しい期待外れだった。
なんと食事を振舞ってくれるらしい。ありがたい話なので、ラーハルトは好意に沿うことにした。
「なら、案内してくれ」
「はい!」
女は元気良く返事をして、ラーハルトを厨房へ連れて行った。

413 :ゼロの竜騎衆 第四話 8/8:2008/07/02(水) 22:47:08 ID:WdKpjPAj
「旨いな」
ラーハルトが食べているのは、パンと冷たいスープだ。どちらも余り物らしい。
「よかった。お代わりもありますから。ごゆっくり」
女の名前はシエスタという。トリステイン南部の村出身で、この学院で貴族の奉公をしていると言った。
「ご飯、貰えなかったんですか?」
「主人の機嫌を損ねたようでな」
「まあ!貴族を怒らせたら大変ですわ!」
大変だからここにいる、とラーハルトは口には出さない。
先ほどと違い、シエスタはずいぶん親しくラーハルトに接している。脅威でないとわかれば、余り細かいことは気にしない性格なのかもしれない。
完食したラーハルトは空の皿をシエスタに返した。
「旨かったぞ。感謝する」
「よかった。お腹が空いたら、いつでも来てくださいな。私たちが食べてるものでよかったら、お出ししますから」
この先、食糧事情に困るラーハルトには都合のよい話だ。よって、二つ返事で願い出ることにした。
食器を洗い終わったシエスタは、片づけがあると言って厨房を後にした。
ラーハルトも後を付いて行き、食堂へと続く扉の前で別れた。
シエスタの話によると、貴族は朝食後、教室に移動して魔法の授業を受けることになっている。その際、可能ならば使い魔も同席するようだ。
教室がどこかわからないので、ラーハルトはルイズの下へと歩いてゆく。
ラーハルトは先ほどの出来事を思い出していた。
事実無根のデマを言わざるを得なかったルイズは泣いていた。自分勝手だと、ひたすら自分を非難した。
ラーハルトからすれば、ルイズも相当利己的なことをしている。
しかし、ルイズにそう指摘することはできなかった。今も、ルイズに何か言う気にはなれない。
自分勝手。
そうだ。ルイズはなにも知らないのだ。俺は一切の情報を与えていない。ならば、ルイズから見れば……
ラーハルトは思索に耽るのをやめた。それを認めたら、自分の心を支えているものに傷かつくと思えたからだ。
俺にはやらねばならぬことがある。そう、心に強く刻み込んだ。
それでも、ラーハルトの心は霧で包まれている。

414 :ゼロの竜騎衆:2008/07/02(水) 22:50:43 ID:WdKpjPAj
投下終了です

今回はどう展開するかえらい迷いました
心理描写って難しいわ

次回はもっと短い期間で投下するよう努力します

415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 22:59:51 ID:o9wzezF6
乙。難しい関係だねぇ…。
今回泣き出したルイズがちょっと可愛かった。

416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 23:01:44 ID:VXGnozje


417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 23:02:52 ID:eC8cj4Vg
乙です。
初期ルイズは他人の事を考えられないほどテンパってますし、平民を見下す貴族の典型でしたからコレは仕方ないかもしれませんが……ここからどう関係が変化するのか、よくなるのか悪くなるのかを期待させていただきます。

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 23:05:58 ID:2qeBg6F5
気性の荒い人だと殴られてもおかしくない対応してるからなあ・・・

だが、まずはお疲れ様と言っておこう。
さあ続きを書く作業に戻るんだ、ラーハルトの如き速度で!!

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/02(水) 23:17:31 ID:t1v0jPQz
もう、ラーハルトもミストも我慢し過ぎだw

420 :ゼロの影:2008/07/02(水) 23:45:50 ID:KMf/dFr4
爆炎の人、竜騎衆の人、乙です!

ハドラーとルイズが互いに認め合っていて清々しい…!
カッコよくて燃えます。
ラーハルトは根が真面目なだけに苦労しそう。
忠誠心と忍耐心つながりでミストと気が合うかもしれない。

燃えてきたので第六話、投下してもよろしいでしょうか。
0時頃を予定しています。

421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 00:03:09 ID:xHduGRXy
乙です。

ダイの部下を名乗る以上自分の振る舞いはダイの名誉に関わる。
ラーハルトは人を守るために戦った勇者の顔に泥を塗らない振る舞いをしようと努力しているんだろうな。
でも人間への不信も、力で物事を解決しようとする心も捨てきれていない。
だからいろいろ苦労するんだろうね。

……でもルイズぐらい無茶な相手なら尻でもひっぱたいてやった方が正しいと思うよw

422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 00:06:28 ID:xHduGRXy
リロしてなかった(汗
投下どうぞー!

423 :ゼロの影:2008/07/03(木) 00:07:25 ID:+LqAF49o
第六話 お喋りな剣と無口な影

 剣を買いに行くわよ、とルイズが虚無の曜日に唐突に言いだしてもミストバーンは無言で頷いた。
 気まぐれなルイズの言動だが、彼の主は威厳溢れる容姿からは考えられぬほど余興好きで、突然の思いつきで無茶なことを言い出すことがあった。それに比べれば随分可愛いものだ。
 少なくともルイズは実力者達を相手に一人で戦うから手を出すな、などと遊び半分で言い出すことはしないだろう。
 決闘時のミストバーンの動きから戦いに慣れた者であることを確信し、思いやりのあるご主人様が使い魔に剣を買ってあげようと考えたらしい。
 本音を言うならば素手での格闘が一番なのだが、そう言うと機嫌が悪くなるだけだと読み切っていたので何も言わず従った。
 町に行けば何か情報が手に入るかもしれないと思ったためでもある。
 気がかりなのは乗ったことのない馬に数時間乗り続けることだったが、フライもトベルーラも使えないため仕方がない。
 この世界に来てから掃除洗濯などの家事全般、さらに乗馬の技術までも会得することになるとは思ってもいなかった。
 それから数十分後、キュルケが青髪の眼鏡をかけた親友タバサの部屋を訪れ、彼女の風竜の背に乗って出発したことも彼らの預かり知らぬことだった。

 城下町を歩くミストバーンはかすかに顔をしかめ、主に詫び続けていた。
(バーン様、申し訳ありません。あなた様から預けられた御体をこのような……くっ)
 彼は深刻な腰痛に悩まされていた。肉体との同化を促すらしいルーンを忌々しそうに眺め、ため息を吐く。
 腰を痛めた大魔王など、あまりにも情けなく格好悪い。
(ファーッハッハッハッ! 天地まと……うっ!)
 想像してみた彼は申し訳なさのあまり地面に突っ伏したくなった。
 原因は乗馬の経験がないのに三時間も馬上で揺られ続けたためである。それを見たルイズは何でもできる使い魔にも苦手なものがあると知って妙に機嫌がよさそうだ。
 狭い通りを大勢の人間が行き来しており、商人と客の声が混じり合っている。普段静寂に包まれているミストバーンにとって気分の良いものではなかったが、持ち前の無表情で完全に内心を隠しているため誰にもわからない。
 貴族から放逐されてスリや強盗を働くメイジに注意するよう促しつつ、路地裏に入っていく。



424 :ゼロの影:2008/07/03(木) 00:12:55 ID:+LqAF49o
 武器屋を発見して中に入るとずいぶん薄暗い。あらゆる武器が乱雑に並べられゆっくり見定める気にはなれない。
 使い魔に戦わせると聞いて一度店の奥に引っ込んだ店主が見事な大剣を持ってきた。
「これはかの高名なゲルマニアの錬金魔術師シュペー卿の業物で、鉄だって一刀両断でさ」
 値段を聞くと立派な家と森つきの庭が買えるほどらしい。ミストバーンとて武器に詳しいわけではないが、鈍らであることくらいはわかる。
 本当に鉄をも斬れる名剣か念押ししてから、指で切っ先を挟んであっさりへし折った。
「へ?」
「この程度で名剣などとは笑わせる……」
 そのままペキペキと刃を端から順番に折っていき、握りつぶす。無数の破片が床に散らばった所で踏みにじる。
 ルイズはミストバーンの膂力がどれほどのものか正確に把握していないため、彼女なりの結論に達した。
 即ち、高値で売りつけられそうになった剣は指で粉々にできるほど脆いものだったと。
「わたしを騙そうとしたのね!?」
「め、めっそうもない」
「許せないわ……!」
 肩を震わせるルイズを抑え、出るように促す。やはりいい得物はなさそうだ。
「おい、そこの男!」
 帰りかけた彼らの背に乱暴な声がかけられた。低い男の声だが、店主とは別のものだ。振り向くと剣の山の中から聞こえたようだ。
 近づいてみると錆の浮いたボロボロの剣から声が聞こえてくる。
「なかなか腕が立つみてーだな。俺を買えよ」
「要らん」
「即答かよオイ!」
 間髪入れず氷の一言を返され剣は傷ついたようだった。
 ルイズは当惑した表情だ。意思持つ魔剣、インテリジェンスソード。もっと禍々しいものを想像していたがこれではただの軽いノリと口調のお喋りな剣ではないか。
 買う気にはなれないが、軽々しく話しかけられ閉口した様子のミストバーンを見ると悪戯心が湧いた。
「あんた無口だしこの剣と足して二で割ったらちょうどいいんじゃない?」
 と明るく弾んだ口調で言われるとどうしようもない。だが断る、と言いかけて結局ミストバーンは口を閉ざした。
 喋る魔剣など初めて見た。もしかすると元の世界に帰っても魔法は解けず、主の良き話し相手になってくれるかもしれない。
 自分が面白みのない性格だとわかっているだけに、主の退屈を紛らす存在が必要だとずっと思っていたのだ。
 ルイズに気に入ったと伝え、金を支払ってもらう。仕事上とはいえ上司が部下に武器を与えることに対して気兼ねする必要はない。
「俺はデルフリンガー。よろしくな相棒」
 じろりと霜のごとき一瞥をくれる。いきなり相棒呼ばわりされて応じるほど愛想がよくはないのだ。
 ぶつぶつ文句を垂れるデルフリンガーを掴み、指に力を込めると絶叫が店外まで響き渡った。
 本来ならば神の金属オリハルコンをも軽く捻じ切る怪力なのだ。弱っていると言っても馬鹿力であることに変わりはない。
 その左手が淡く光っているが彼は気づいていない。
「ゲエッ! いやあっやめてええっ俺の体がーっ! 折れる折れるうう! もっと優しくしてえええ!」
 ギシギシミシミシと嫌な音を散々響かせてから鞘にしまう。日頃のうっぷんを晴らす相手が出来たと言いたげだ。
 相性が良いのか悪いのかよくわからないが、店主にとっては厄介者を片付けてくれたミストバーンが光をくれた慈愛の天使に見えた。


425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 00:12:59 ID:iwXiGn/R
支援…でもそろそろ本気でこれミストじゃない…

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 00:14:12 ID:xzNqWrxk
なんだかミストの独白って、「くやしい・・・でも感じちゃうビクッビクッ」って感じだな支援

427 :ゼロの影:2008/07/03(木) 00:16:05 ID:+LqAF49o
 二人が店から出た途端、キュルケとタバサに出くわした。
 もう買い物は済ませたと聞いて不満そうに頬を膨らませる。
「もう! ダーリンとお買い物したかったわ」
 ミストバーンの語彙には存在しない言葉だったが、知ると後悔しそうな気がしたため問いかける真似はしなかった。
 キュルケの隣の青い髪の少女に視線を移すと懐かしいものを感じた。
 正確に言えば、その氷のような眼差しの中に。心を凍らせ、復讐に身を投じ、地獄に生きる者の双眸に。
(――惜しいな)
 元の世界で出会ったのならば暗黒闘気を操る術を叩きこみ理想の器として育て上げるのだが、この状況では難しい。
 それに、彼女には人間全体への絶望は感じられない。
 彼女の中には光がある。その源はおそらく傍らの赤い髪の少女。親友を守るためならば彼女はどこまでも戦おうとするに違いない。
(光と闇……か)
 短い時を生きるちっぽけで脆弱な種族。醜く弱き者もいれば美しく強き者もいる。
 相反する光と闇を抱えるからこそ互いにぶつかり合い、強くなり得るのかもしれない。
 自身も同じ矛盾した存在だと気づかぬまま、彼は低く笑った。


428 :ゼロの影:2008/07/03(木) 00:19:17 ID:+LqAF49o
以上です。
ストレスが順調に溜まってそうなミストバーン。
どうすれば彼らしさを出しつつ話を進められるのか、試行錯誤中です。

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 00:29:15 ID:iwXiGn/R
すまんが…ここまでくるとミストのキャラを無理に歪めて原作進行してるみたいで好かないや…
言わずにいられなくてごめん、捨ておいてくれ…

430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 00:43:28 ID:/sSlKWb3
今日のはむしろ読みやすくていい方だと思うけど…

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 01:26:53 ID:lWLLWgmN
今日のはルイズの描写少ないから普通に読めたな
これまでのルイズの行動はありえんくらいやばいと思ったけど

432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 02:36:26 ID:+zIC5BRS
ミストのイメージなんて
・強い
・無口
・忍の一文字

位しかないので読んでいて楽しいです

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 03:08:06 ID:lWLLWgmN
自分は最初のミストのイメージが大きすぎて原作進んできたときはすごい違和感だったな

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 05:07:57 ID:+1vXbF77
ミストがミストとらしく行動しないのならば、
それはクロスオーバーといえるのであろうか。

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 06:33:43 ID:1fjd+hE0
別に違和感ないと思うよ>ミスト

そりゃ原作に出てた人間とのやり取りで↑なら違和感もあるだろうけど
それとは状況が違うしな…

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 06:46:13 ID:GIMWHLQQ
俺もそこまで違和感は無いかなあ。
ミストって闇の衣着てる時と脱いだ時とでは性格変わってる感じだしね。
後者の方だとそこまで不自然ではないと思う。
けどミストが我慢してるのは読んでる俺達も我慢してるって事だから
そろそろ大暴れしてもらって溜飲を下げさせて欲しいw

437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 08:00:38 ID:MK1xFNno
まぁ何だ。ミスト視点て事もあるだろ。
原作の中では何考えてるのか分からんヤツだったし。殆んど無言だったしな。本当は何かに悩んでたり怒ってたりしてても俺ら(読者)には分からない。
このSSではミスト視点だがらそれがない。常にミストの心情が吐露される。その辺りはあるだろーね。

438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 08:04:26 ID:ZOoiQKq6
>>428

違和感があるに一票。作者さんには恐縮なのだが。
人間臭さをもうちょっと排除は難しいかしら?家事を覚えたとか、腰痛の
下り云々も目的と我慢ある上とはいえ、難しいようにも。ルイズ視点から考えてもだが。

狂信入ってる魔王軍の大幹部と、愚直なまでの生真面目な貴族のお嬢さんだ
ったら格自体が変わっちゃうもんだし。少なくともその片鱗はもう見た後なわけだしな。
初期ルイズの貴族の誇りエトセトラだけだと…恐怖超える足場には難しい気が。

ゼロ魔の方も話は好きなんだが、当初の彼らにはタバサは置くにしても、一山幾らくらいの
理由しかないんよ。コルベール先生の一件を思い出しても、キュルケもこれに入っちゃう。
そうなっちゃうと、ミストからしてみたら歯牙にも掛からない人間って話にしかならなくなるん
じゃないかと。ハドラーとの関係の件見ても、大化けして覚悟を見せた為に初めて情を見せたわけだから。

書かん人間が講釈するのは無粋とも思ったし、あくまで個人の印象の話だから話半分で聞いてくれたらだが
違和感の理由は恐らくはこの辺なんじゃないかと。本気で色々難しいキャラだとは思うけど、がんばって!



439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 08:27:59 ID:DDR/exmi
ミストは話が進むごとに性格が変わっていった気がする

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 08:53:40 ID:2abQFRKA
>439
つまりそれは、脆弱であるはずの人間が魔王軍に挑み、打ち破り、強くなっていく姿に影響を受けたと理解するべきでしょう。

441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 09:07:47 ID:TXfEltd0
まあまあおまいら少し落ち着け
せっかく生みの苦しみの中懸命に書いてくれてる作者さんに対して、まあ、なんだ。失礼だ。

一応ルーンでの弱体化とか理由付けしてあるんだからそんな責めまくらなくてもいいじゃねーの
俺は特に違和感無いし、まあここらでひと暴れしてほしいってのはあるけどじきフーケ戦だろうし期待

これが違うあれが違うって言うならお前らの考えるミストで
召喚→蹂躙→ハルケギニア終了の路線で小ネタでも書いてみろ。それはそれで乙だ

とにかく、嫌だったらスルーの魔法。おちつけ。

442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 09:14:26 ID:ANx+FF1t
>>414
乙!
ラーハルトが我慢しすぎでいつぶちきれるかハラハラするな・・・

>>428
乙ー!
ミスト自体が原作でも結構雰囲気変わったタイプだからなかなか難しいと思うが、期待して待ってます!


両作品ともwiki掲載完了です
改行とか見ていただけるとありがたいです。

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 09:21:26 ID:2abQFRKA
ルイズが召喚したキャラでハルケギニアが蹂躙される……NTの巣ドラクロスとか、蛮人トラクスとか、そんな感じか。
でもここで召喚される面子を見ると、何時そうなってもおかしく無いというか、ダイ大の魔王軍は一歩間違えると、いや一歩間違えないとそれだしなあ。

444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 10:16:51 ID:P5JOHr9m
ザボエラとかフレイザードでも十分すぎる脅威だしな。
特に大成したフレイザードとかメドローアとか輝く息 煉獄火炎を吐けるかもしないし。

445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 10:17:47 ID:3mawemzN
そもそも今呼ばれてる連中全部、元の世界で蹂躙→世界終了を目指してた連中だからな。

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 10:27:06 ID:MK1xFNno
>>441スレで発表してるんだ。正直な感想ぐらいいってもいいと思うぞ。
個人的には最初に平民扱いした事かな。ミストのあのナリはどう見てもタダ者じゃないだろ。パーカー姿の一般高校生の原作をそのままなぞったからその後の苦しい展開になったと思う。
何か、文章読んでてもミストの苦悩というよりは作者さんの苦しみがヒシヒシと伝わるんだよ。
実際のところミストだったらルイズを殺さないまでも適当に痛めつけて黙らせるだろ。もしくは洗脳するとか。で、表面上はおとなしくしてる。
荒事でいくなら生徒を人質にとり学校を思い通りに操ったり、後腐れがない様に皆殺しかな。
ルーンで弱体化、秘法の強制解除とはいってもそれでも圧倒してたし。いっそ暗黒闘気使用不可、ギーシュにボコられるくらい弱体化しとけばよかったのかもね。ミストが堪え忍ぶのにも説得力を持たせられる。

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 11:59:24 ID:Zgl0EPun
本編で咬ませ犬扱いだったパプニカ三賢者程度がちょうどいいくらいかねえ。
かといってんなの喚んでもおもしろくもなんともないし。
少年漫画の強さのインフレの王道行ってるからねえダイ大は。

448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 13:10:07 ID:/sSlKWb3
編集部の意向でいつまでも終わらない戦いにならないで、
盛り上がりのままに風呂敷畳めたのが秘訣かね?

449 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 17:21:34 ID:lWLLWgmN
>>436
自分もそろそろミストに暴れて欲しい
すでにミストよりさきに限界がきている

450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 17:45:35 ID:S9FGW/N6
限界がきたなら自分で書けば良いんでない?
暴れた時点でオリジナルなルートになって作者の負担になるのに
強制するようなもの言いは筋違いかと

451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 17:58:41 ID:/sSlKWb3
希望と要求は近くても違うものだ。

452 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 18:35:01 ID:+1vXbF77
>>450
そこはちっと違うんでないか?
ミストでもおっさんでもそうだけれども、
サイトとは明らかに違う存在を召喚している時点で、
オリジナルなルートを辿ってしかるべきではないか?と。
最初はミストにルイズは怯え、それを乗り越え、ミストが徐々に認めていく
というのでもいい訳だし。

453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 18:42:52 ID:igQgPxOI
>>452
そうじゃないルートで書いてる人に向ってそう言うより
ご自身の言う正しいストーリーなミストを書いていただけるとありがたい
ソレはソレで凄く見てみたいので

454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 18:44:42 ID:/sSlKWb3
原作のレールに沿うべきか、別のルートを通るのかじゃなくて、
作者さんの中にどんな物語が生まれるかが大事なんだ。

455 :ゼロの影:2008/07/03(木) 18:56:32 ID:+LqAF49o
気分を害された方がいらっしゃったら申し訳ないです…。
指摘してくださった方、ありがとうございます。
ほかにも「こうすれば少しはマシになる」「これならそこまで不自然ではなくなる」
という点があれば仰っていただければ嬉しいです。
一応二巻で怒って暴れる予定なのですが、まだ先ですね…ごめんなさい。
このままいくか、今のうちに書き直すか、書くのをやめるか…。
一度書き始めた以上完結させたいですし、せめて二巻の終わりまでは書きたいのですが。

無理矢理原作をなぞろうとして苦しいことになっていますので、ご指摘いただいた平民関連や思い切った弱体化、人間臭さの排除に注意して、書き直しを考えてみます。

…これだけではアレですのでマキシマム召喚の小ネタを置いていきます。

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 18:58:10 ID:+LqAF49o
マキシマム召喚小ネタ

 マキシマムは混乱していた。
 張り切って大魔宮の警備に励んでいた――といっても侵入者などおらず暇なのだが――自称最強の彼は、光る鏡を見つけ、好奇心に任せて手を触れてしまったのだ。
 すると妙な感覚に包まれ、気づけば見知らぬ人間たちに取り囲まれていたのである。
「すげー、ピカピカでツルツルじゃないか」
「でもなんか……その……バカっぽい顔だわ」
 目の前の、失礼な発言の主を叩きのめそうと周囲を見回すが、手下は一人もいない。
 人間の小娘一人とはいえもしかするととてつもない能力を秘めているかもしれない。たとえばHPが1から減らないとか。
 どうすべきか迷った彼は、とりあえず戦力を把握すべく桃色の髪の少女に精神を集中させた。
 カッと目が見開かれ、光が宿る。
「キィ〜ングスキャ〜ン! フフッ、我輩の能力ならばHPからスリーサイズまで――ゲェッ!?」
「な、何よ」
 マキシマムはみっともなくうろたえた。
 何でも見抜くはずの技なのにMPは表示されず、おまけに――
「上から順に、板、板、板だとオォォッ!?」
 ぷちっ。
 それを聞いたルイズの中で何かが切れた。
 自然と口が動き、呪文が紡ぎだされる。
「エオルー・スーヌ・フィル・ヤルンサクサ オス・スーヌ・ウリュ・ル・ラド 」
 体の奥底から力がわきあがる。
「ベオーズス・ユル・スヴュエル・カノ・オシェラ ジェラ・イサ・ウンジュー・ハガル・ベオークン・イル……」
 彼女は、理解した。己の魔法の威力と性質を。
 そして選んだ。目の前のバカ王を跡形もなく消し飛ばすことを。
 次の瞬間、マキシマムは白光に飲み込まれた。

おしまい



457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 19:01:58 ID:+1vXbF77
>>455
あなたを批判した訳でも、気分を害したわけでもありませんよ。
ただ、ゼロの使い魔の物語からサイトを抽出し、ミストバーンを足すのは難しくないか?と
思っただけで。ゼロの影という作品は、貴方のものだから、
貴方の好きな様に書いたほうが楽だと思うんだ。
原作から逸脱してしまっていいじゃない。貴方はゼロの影という作品を作っているのですから。

あと、マキシマム支援

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 19:04:54 ID:igQgPxOI
>>456
投下乙です
そして、ナニしてますかマキシマムw


459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 19:06:47 ID:Y4ehWw68
投下乙

そういえばダイ世界の女性キャラは基本的にみんないい体をしているな
板と表現されるキャラがいない

460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 19:12:01 ID:juHwj2cu
スタイルがいいのは魔王軍との戦火を潜り抜けて鍛えられたからに違いない。

461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 19:14:46 ID:/sSlKWb3
原作序盤は極端な話、アホな男の子とDQNな女の子の組み合わせで、
それが、ちょろっとずつ互いにいい面を発揮してく形だから釣り合う感じ。
ミストと組ませる場合がバランス取って、原作より早い段階で話が通じるルイズに
してみると、キーキー言ってるだけで話が進まないストレスは軽減出来るんじゃなかろうか。

そして、さようならマキシマム、さようなら。名前聞いても口調見るまで存在忘れてたよマキシマム。

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 19:21:55 ID:Kh6ckFOa
えっ? あいつ名前なんてあったの?!

463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 19:29:11 ID:TXfEltd0
>>455
君が気に病むことじゃない。君は君の味で勝負すれば良い
あとマキシマム投下乙ですよ


納得いかないって騒いでる人は、自分で納得いくストーリーと展開で書いてみれば?
二次創作なんだからキャラの解釈は人それぞれだし、同様に自分で考えてるストーリーだって展開だって十人十色だろ
自分の納得のいかない部分を赤の他人である既存の作者さんにおしつけて、
ストーリーおかしい展開おかしいとか言うのはなんか間違ってる気がする

同キャラ召喚はダメって言われてないはずだし、職人は何人いてもいいと思う。もちろん作品も様々あっていいと思う。
読むだけの人はその中で自分に合わない作品はスルーして、気に入った作品を探せば良いんじゃないの?

464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 19:34:38 ID:bGQtiQB8
批判されるのは絶対嫌だというなら
自分のサイトでやるべきだろう
無意味な中傷をしているわけじゃないんだから

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 19:37:53 ID:/sSlKWb3
作者の人は意見募集してるぐらいなのに、
読者側の意見見て批判されるのが嫌なら云々言い出すのは見当違いだろう。

466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 19:43:34 ID:MK1xFNno
>>455
まー自分が持つミストのイメージと違うって人が結構いるんでしょうなあ。正直自分もその一人。
けど、いんじゃないですか。続けちゃって。確かにこのミストはメジャーなミスト像でないかもしれないけど作者さんが持つミストのイメージでしょ?ミストの可能性の一つと考えて今後彼がどう動くのか毎回読んでます。
いいじゃないですか。感想や意見指摘がどんどん出ても。変なマンセー一辺倒よりもずっと健全ですな。

467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 20:01:55 ID:/KJzA5bS
標準的なイメージのミストなら…
訳のわからん所に呼び出されバーン様から引き離されたあげくに、バーン本体晒され凍れる刻の秘法強制解除なんて事になったらその場で狂乱して皆殺しThe END…
だめじゃん

468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 20:03:42 ID:igQgPxOI
>>467
そして、元の世界に戻る事は出来ず、バーンはダイ達に敗北したのであった、めでたしめでたしダナ
うむ、見事に話(物語)にならんw

469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 20:07:35 ID:/sSlKWb3
>>467
いや、狂乱なんて自己満足に浸る余裕はない
バーン様の為に積極的に原因究明せんと。

470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 20:16:00 ID:igQgPxOI
ミストって計画性がある割には予想外の事態でキレやすいからなー
城をダイに破壊されてた時も、うっかりバーンの肉体使いかけてたし
ヤっちゃった後で後悔して念密に帰還計画を練るけど手がかりは全部殺した後と分かって
激しく後悔して落ち込むミストが容易に想像出来すぎだw

471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 20:20:27 ID:/sSlKWb3
いかんなミスト、忠誠が足らん。
しかしちょっと萌えたw

472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 20:31:57 ID:xHduGRXy
>>470
さすがに数人殺して無数のけが人を出したあたりで、それでは帰る手がかりを失うだけだと気づくんじゃないだろうか。
そこからは帰る手がかりとして召喚者であるルイズ(運良く死なずに済んだ)を手元に置き、
オスマンや教師たちに全力で帰る方法を探させ、
それでも足りないと知るや全世界に魔の手を広げていく。

初召喚から始まる2人の世界征服ヒストリー
いや、この場合ルイズはただの奴隷だけど。

473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 20:35:48 ID:igQgPxOI
>>472
召喚した時点で近くに居るコッパゲ&ルイズを殺さないのはご都合主義がすぎないかね?
仮に殺さなくても、契約はまずしないだろうから、ルーンがガンダであるのも分からずにてがかりは0なので帰還は絶望的では?
教皇が世界扉で帰還出来る事が分かれば無事戻れるけど、其処まで話が進むかは……絶望的?

474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 20:46:30 ID:xHduGRXy
>>473
ご都合主義といえば確かにそうだな。
召喚直後に体が動かなくなっててルイズに契約されたとしても、
ルイズはあんな調子だから動けるようになった時点で怒りを買ってまっさきにザックリやられそうだし。

奇跡的にミストに畏怖を感じたルイズが礼儀正しかったらファーストコンタクトは(いくらか)穏便に済まないかな?
それだと今度はルイズがルイズっぽくないか。

475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 20:51:34 ID:igQgPxOI
ぱっと見で人間っぽいモノを召喚してしまったルイズとしてはかなり切実に困ってるし
礼儀正しく接するのは絶望的だと思うなー コンプレックス的に考えて

……あれ? いっそガス状生命体のミスト(ばーんさまの体なし)で召喚した方が
ルイズ的には大当たりで礼儀正しく接する余裕が出来るのか?

476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 20:53:57 ID:Qg9QnGhy
>>475
契約のキスはどうやってry

477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 20:55:25 ID:igQgPxOI
>>476
大丈夫、ルイズの学年にはバクベアとキスをしたツワモノまで居るw
ガス状生命体でも契約できて可笑しくないw

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:00:23 ID:Ad2Kus99
ミストとルイズがスムーズに契約することは可能

ゲートの出現場所をバーンパレス内部にすれば、こんな芸当ができる相手の魔力を警戒させることができる
バーンなら興味を持ってゲートをくぐろうとする展開ができる
そしてミストが反対して、彼自身がゲートに入るようにする
ミストがハルケギニアに行った後、キルバーン(+バーン)の魔力でゲートはそのまま(通信は可能。ただし、帰還は不可能)
後はルイズに興味を持ったバーンの命でミストを使い魔にすればいい

多少ご都合主義だけど、これなら違和感は軽減できるはず
ルイズの態度やミストの衣なんかは独自で考えればいい

これはあくまで一つの案
どうするかは職人自身に委ねられてることをお忘れなく

479 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:02:25 ID:xHduGRXy
>>475
周囲からバカにされないから気分がよくなっていそうだし、見た目がおっかないから大きく出にくいかもしれないな。

480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:03:04 ID:1fjd+hE0
>>467>>469みるだけでも
個人個人の解釈って違うものだと思うなあ。
おりしもダイ大本スレでも見解の違いで喧々囂々してたりもしたし
まあ、もしなんか自分的に違うSSきたなと思ったら
そういうパラレルワールドだと思ってみるのも一つの手だよ。
ルイズネタに限ったことではないけれど…


481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:06:38 ID:igQgPxOI
>>478
普通は、そんな余裕があるなら悪魔の目玉に偵察にいかせないか?
……そして始まる触手目玉とルイズのひすとりー

482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:11:13 ID:/sSlKWb3
>>481
あれ?なんか普通に丸く収まらね?

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:13:20 ID:igQgPxOI
>>482
自分で書いてて、あれ? 悪魔の目玉を相手に嬉しそうにほお擦りをするルイズとか
触手全てに武器を持って大活躍する悪魔の目玉や
その光景を見て大笑いしてるバーンさまと無表情にそばに仕えてるミストが想像できて困る

484 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:13:38 ID:S3HLNZ0t
>>481
触手目玉にファーストキスを捧げるルイズを見てやんやと沸く一部の男子生徒に対しバーン様が一言
「 こ の ロ リ コ ン ど も め 」
こういう展開ですねわかります

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:17:03 ID:xHduGRXy
悪魔の目玉からの映像はバーンさまのいい暇つぶしになったとサ

というお話になるんだなw

486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:33:17 ID:/hnKi0qG
>>485
そしてルイズが虚無に目覚めたところあたりでバーン様がついに重い腰をお上げになるんですね?

487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:40:37 ID:1fjd+hE0
なんか話ができてきてるなw

488 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:42:11 ID:Ad2Kus99
すでにプロットが出来上がっている

新たな職人が召喚するかもしれん

489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:48:17 ID:/sSlKWb3
読みたくなってきたw

490 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:51:02 ID:igQgPxOI
最初の魔法の成功例的に、ギーシュが土竜を愛する並に
悪魔の目玉を出来合いするんだろうなー
……あれ? 確か通信機能があったはずだから
興が乗ればバーンさま自ら魔術の講師をしてくれそうな?
ヒマを潰させてくれた礼かわりに

491 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:51:16 ID:1fjd+hE0
そしてついにゲートを突破する術がでてきて
魔王軍の女将軍にルイズがなったりして。

492 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:52:53 ID:/hnKi0qG
ワルドがルイズに求婚したところでバーン様が「それは私のものだ」とかいきなり出てきて決闘しそうとか思ったけど
時系列的には486と逆だな。


493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:53:33 ID:Ad2Kus99
精神力をたまりにためて、ダイパーティにエクスプロージョン

魔界に太陽がもたらされるわけですね。わかります

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 21:59:51 ID:1fjd+hE0
黒のコアも下手すればいらなくなるんだな。

魔界に太陽キタコレ!byバーン様
魔族にとってはハッピーエンド。

495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 22:02:05 ID:da2TDkuh
ダイ一行の生命力はある意味バーン以上だから倒せそうに無い

496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 22:03:58 ID:z7xw2sJr
なんだかここは盛り上がってるな…う、うらやましくなんかないぜ

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 22:20:45 ID:igQgPxOI
>>495
生命力と言うか……ゴメちゃん補正?
まーダイ一行と戦うエンドで第一部完かと

……あれ? 時期をずらして、第二部で魔軍総司令ルイズとか
××団団長ルイズとかってネタに出来るのか?w

498 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 23:16:00 ID:jDX+WMPm
悪魔の目玉の問題点。

口どこ?

499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 23:21:18 ID:+1vXbF77
眼球にキス

500 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/03(木) 23:21:42 ID:S3HLNZ0t
やや (゚д゚  ≡ ゚д゚) 悪魔の目玉ネタで盛り上がっておられる
ちなみに口がどこにあるかは大魔王軍の最高機密です

23:25頃から投下予定でありますが、今回短めです。

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 23:24:05 ID:/sSlKWb3
熱烈歓迎

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 23:24:56 ID:WPxsKrw2
フルタイム支援準備良し。

503 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/03(木) 23:25:09 ID:S3HLNZ0t
虚無と獣王
5 幕間 『追憶』
空に浮かぶのは、白と赤の双月。
昨日までいた世界では決して在り得なかった夜空を見上げながら、クロコダインは思う。
随分遠い世界に来てしまったものだが、デルムリン島に集った仲間たちは今頃どうしているのだろうか、と。

あの日、勇者の残した一瞬の閃光を目撃した者たちが辿った道は、2つ。
1つは世界中を旅して勇者を探す道。
もう1つは勇者が帰ってきた時のため、荒廃した地上世界の復興に携わる道。
クロコダインが後者を選んだ時、仲間たちは随分驚いたものだった。

「えー!おれたちと一緒に行くんじゃないのかよおっさん!」
そんな声を上げたのは勇者の親友にしてパーティーのムードメーカー、勇気を司る大魔導師である。
「誘ってもらえるのは有り難いが、もう決めた事なので、な」
「でもよ!おれがマァムにボコられた時、誰があいつを止めたりフォローしたりしてくれるんだよ!メルルだけじゃストッパ」
大魔導師が最後までセリフを言う前に、当の武闘家が華麗な足技を炸裂させていた。慈愛を司っているにしては過激な肉体言語である。
占い師はオロオロとしているが、他の面子は気にも留めていない。この夫婦漫才に付き合っていたらキリがないからだ。
「まあポップの戯言はともかくとして、共に来てはくれないのか?お前がいてくれれば心強いが」
そう言うのは闘志を司るアバンの使徒の長兄、魔王軍時代からの付き合いがある友人だ。
横では彼と共に旅に出る予定の槍騎士が頷いている。かつて父と慕った竜の騎士が、クロコダインを高く評価していたのを彼は知っていた。
「オレも最初はダイを捜すつもりでいたんだがな、レオナ姫の決意を聞いてから少し考えが変わったのだ」
正義を司るパプニカの姫は地上の復興と同時に、人間とモンスターの共存できる世界を作れないだろうかと考えていた。
人間は異種族に対する警戒心や猜疑心が強く、強い力を持つ者に対して排他的である。竜の騎士であるダイも戦いの最中苦い思いをしていた。
ダイの父であるバランや魔族と人間のハーフであるラーハルトも、人間に迫害された過去を持っている。
最終決戦時の大魔王の表情や口振りを考えると、ひょっとしたら彼にも似たような経験があったのかもしれない。
だがその一方で、ダイの仲間たちやデルムリン島の護衛任務を受けた兵士たちはモンスターと良好な関係を築いていた。
ヒュンケルやバダックはクロコダインを友人と認識しているし、チウもパーティーに馴染んでいる。
この差は一体何だろうか。
レオナはそれを知識の経験の差だと考えたのだ。相手の事をよく知らないから怖がり、恐れ、迫害する。
つまり、人間がモンスターの事をよく知る機会を作ってしまえばいいのだ。
魔王による魔力の影響がなくなった今が、モンスターたちに対する偏見を解く絶好のチャンスなのだが、一気に事を押し進めては逆に反発を招いてしまうだろう。
そこで彼女は他国の王たちと相談し、デルムリン島に人間とモンスターが共に暮らす村を作る事で一つのモデルケースとする計画を立案した。
この計画が成功し世界中に共存の空気が広がっていけば、ダイが帰ってきても肩身の狭くなるような思いをさせずに済む。
「────とまあ、そんな話を聞いたのでな、協力したいと思ったのだ」
クロコダインの表情を見て、皆は一様に笑みを浮かべた。
「おっさんなら適任なんじゃねぇの?」
床に伸びた状態でそんな事を言う大魔導師を見て、クロコダインも笑う。
「他にも姫は1年後に国王会議を開きたいと言っていたぞ。復興の度合いやダイの捜索状況などを話し合うんだそうだ」
「ではオレたちもその時に集まろうか」
「そうね、いい考えだわ」
「ったくおまえはいい男の意見にゃアッサリ頷きイテテテテテテ踵!踵が刺さっ」



504 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/03(木) 23:28:25 ID:S3HLNZ0t
それからの1年はあっという間に過ぎて行った。
クロコダインは獣王遊撃隊と共にデルムリン島へ渡り、人間たちと暮らし始める。最初は警戒心が先に立っていた人間たちも、時が経つにつれ親しくなっていった。
特に子供たちは意外なほどクロコダインによく懐き、余暇に訪れたロモス王の目を丸くさせている。
サミットがデルムリン島で開催される事が知らされてからは、各王の宿泊場所の建築に大わらわとなった。
もっとも視察に訪れたレオナからは、そんな立派な建物作らなくてもいいのになどと言われてしまったが。
国王や将軍たちが続々と到着する中、世界中に散った仲間たちも国王会議に合わせてデルムリン島に訪れつつあった。
もっとも、顔を合わせる度に一緒に旅に行こうとかモデルケースが上手くいったから今度は親衛隊の隊長になってくれ等と勧誘合戦になるのには閉口したが。
クロコダインは自分よりももっと適任がいるだろうと思うのだが、他人の評価はどうも違うらしい。
仲間や国王たちにしてみればクロコダインは自己評価が低すぎるという事になるし、戦争は終わったといえ人材不足は深刻なモノがある。
彼ほどのスペックを持った人材などそうはいないのだから、勧誘合戦になるのはある意味当然だと言えた。
クロコダインが銀色に光る鏡のような何かを見つけたのは、そんな折である。
明らかに怪しいと思いながらも彼が鏡に近寄って行ったのは、鏡の向こうから何者かの『意思』が届いたからだった。
男なのか女なのか、若いのか老いているのかも判らなかったが、彼には確かに聞こえたのだ。
それは助けを呼ぶ声だった。
祈るような、泣いているような、追い詰められている者の、声。
後先の事など考えなかった。ただ、助けを呼ぶ声に応える為に、クロコダインは鏡の中に飛び込んで行った。

空に浮かぶのは、白と赤の双月。
新たに主となった少女はもう寝てしまっているだろうか。
異世界に召喚されたクロコダインの慌ただしい1日が、やっと終わろうとしていた。


505 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/03(木) 23:31:24 ID:S3HLNZ0t
以上で投下終了です。
ダイ大最終回で疑問だった点の自己補完回でありました。
やっぱおっさんは人間と一緒にいてなんぼだと思うのです

ゼロ魔キャラが出てこなかったよママンorz
次は出てきますので平にご容赦をorz


506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 23:33:15 ID:yNwhacpX
乙であります

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 23:35:50 ID:fdGXoIk/
ほんとおっさんはええ漢や。



508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/03(木) 23:49:08 ID:igQgPxOI
投下乙です
良い漢だ、確かにこれなら各刻から仕官の誘いはあって当然デスネw

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 00:21:50 ID:VvYfY5m9
投下乙ですオッサンかっこいいよオッサン
ダイ大原作が読みたくなって来ました


510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 00:29:07 ID:HlJD/g/8
よかったよー!
ダイ側の世界は希望ある復興を進んでるな。

511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 01:19:11 ID:yTCuRa60


おっさんカッコいい。
ルイズは当たりを引きすぎだと思うんだ

512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 02:05:27 ID:bH1zxhT3
そういやクロコダインが持っているグレイトアクスや魔法の筒って
アカデミーとかに知られたら大騒ぎになるんじゃなかろうか。
仮に仕組みが解明されて量産でもされたら軍事バランス崩れかねん代物だよね。

あとルイズがガルーダ見たら筒に入れないで出したままにしそうだな。


513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 02:19:08 ID:HlJD/g/8
アカデミーも実態が知れない所の一つだよな。
分かってるのは人焼いたりしてるぐらいで。

514 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 02:25:34 ID:GbaPVfAz
おっさん自体渋くていかすのだが、おっさんの様な保護者キャラと絡むルイズはとても愛らしい。実に愛らしい。

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 06:18:43 ID:QZ73fmQo
そういやクロコダインって、原作でも自身の事を評価してないよな。なんでだろうな?

516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 06:37:03 ID:ycuMY56d
>>515
元魔王軍の軍団長だってこと負い目に感じてるからじゃないか?

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 07:31:44 ID:tV1k5xcN
>>515
軍団長だった事は誇りにしていたと思う。
でも、人質をとった事は激しく後悔していた。
武人として最低の行為をしたと思っているのが自分の評価を低くする理由では?

518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 07:46:39 ID:yTCuRa60
>>512
ガルーダまでいたら当たり使い魔が2匹もいることになるから
他の生徒が涙目になるな

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 08:21:30 ID:0c8CwyPh
斧とか魔法の筒や鎧はどうなってるんですかね?
それなりに余裕をもって鏡に入ったみたいだから
普段所持してるならもったまま来てそうですが

520 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 08:28:17 ID:DycMkF2N
>>517
あの人質をとった行為は後悔してるだろうなあ。
でもあれでおっさんはさらに成長したと思うよ。

521 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 10:29:21 ID:8XiglVsF
>>518

SSでは良くあるけど、やっぱり複数召還されたりしたら
それは全部召還メイジの使い魔ということになるのかな?
嘘か本当か知らんけど、連続キスの世界記録で四時間で三万だか六万だかいう話が
あったが、すごい数召還されて一日で終わらせなきゃいかんなんてルールが
あった日には唇腫上がりそうだ( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 10:47:48 ID:6WDu05Ss
腫れるまで我慢しなくても
めぼしいのとだけ契約すればいいんじゃない?

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 10:57:36 ID:I7SkBhQ6
>>519
グレート斧は召喚時に記述があるから持ってるはず。筒はわからん。

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 11:03:29 ID:I7SkBhQ6
>>523
(´・ω・`)…グレイトだった。

525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 11:53:01 ID:8XiglVsF
>>522

そこで鬼軍曹のコルベールさんの登場ですよw
「残りは明日に」「ダメだ。儀式は神聖なものだから今日中に(ry」
ということで、もはや儀式だか新種のプレイだか分からない耐久契約
レースへと発展という、あんまりな話を妄想したついこのごろw

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 12:00:42 ID:n6PXZzvm
大丈夫。ダイ大からはそんな大人数召喚されることないから
あるとしたら魔影軍団のさまようよろいとか?

527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 12:58:31 ID:BqAkFFM7
>>526
氷炎軍団が召喚されたら

火傷と凍傷でボロボロになるなw

528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 13:15:51 ID:De9YENt6
ダイ大ネタじゃないけどあったな、1236人も使い魔を呼び出したルイズの話。

529 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 13:17:54 ID:HlJD/g/8
ある意味究極の召喚だったなw

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 13:37:03 ID:n6PXZzvm
二番煎じだしダイ大でやって面白いかと聞かれればちと疑問かな

531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 13:48:04 ID:UbRaMtMk
>>527

ルイズ「あの…炎ですよ?ジュージュー言ってるんですが(;´Д`)」

コルベール「儀式は神聖なものだから早くするんだ(笑顔)。みんなやっているだろう?(笑顔)」

……なんつーか、都市伝説系と言うか、世にも奇妙な物語っぽくなりそうですな。
爆弾岩でもシュールそうだが。笑顔で生贄の祭壇にダイブしろと皆に大合唱される風味?((((;゚Д゚)))…ガクガクブルブル

532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 13:49:58 ID:HlJD/g/8
なんか違和感受けるんで多分見てないんだろうけど、
あれはあのネタでやってこそ価値がある類なのは確か。
ただ、ダイ大ネタで数を召喚する事への否定には特に繋がらない。

533 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 14:43:12 ID:8ejqqr4E
大量召喚か・・・
スライム8匹呼び出して、ピンチの時にキングスライムに!

・・・DQネタではあってもダイ大ネタかって言うと微妙だな、
一応連載前の読みきりの時にいたけど、合体スライム。

534 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 15:23:14 ID:+gvhJTi+
偽勇者のときにスライム合体したからいいんでね

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 18:59:59 ID:SG6tETBY
氷炎軍団ってさあ・・・
『爆弾岩』が所属している事を知ってるかい?(¨;)

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 20:08:04 ID:EgUoSJVh
いつの間にか召喚数(ここ見に来た人)1万人超えていたよ。
本当みんな、ダイの大冒険好きなんだなあ。

…俺みたいに毎日2回は見に来ているのもいるだろうけど。

537 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 20:28:04 ID:KTtvfLxv
>>535
そういや溶岩魔人は所属していないんだよな

フレイザードの力量不足だったんだろうか?

538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 21:08:10 ID:2VqiY7BH
なさけねえwww

539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 21:12:22 ID:z3Onbq4i
しょーがないじゃん、
フレイザード生まれてからまだそんなたってないんだから。

540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 21:45:40 ID:dDIVGQEc
つくづく大成してたらやばい奴だと思うこのごろ。

541 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 21:52:58 ID:HiCZ/8kp
能力は凄いのに大成出来なくて、野心だけは旺盛って言う
あの頃のハドラーの性格が如実に出てるからなw
最終話付近であらためて作り直すと、炎の情熱と氷の冷静さをもつ武人キヤラになったのだろうか?w

542 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 21:58:16 ID:KTtvfLxv
上昇志向が良い意味で向上心に化けるんじゃないかな?

時間軸的に無理だけど
もし
親衛騎団の活躍を知る事が出来たら

「ちくしょう…俺もあぁなりてぇ」って感じで

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 22:09:27 ID:jmZphtLW
ワルドって、策略が空回りしてた頃のハドラーに似てるような気がする。

544 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 22:16:55 ID:OiirP5j+
>>543
格下だと油断していた相手に左手切られて
鼻水たらして撤退するんですね、わかります。

545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 22:22:24 ID:HiCZ/8kp
……途中まで空気になるのも含めてそっくりですね
今後にハドラーほどワルドが復権出来るかは不明ですがw

546 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 22:23:21 ID:JBa9DxbA
ワルドはしつこく付け狙っては撃退される
ストーカー的ライバルで
最期はガンダールヴ!貴様は俺の・・・!!
なんて展開を期待していた時期が私にもありました

547 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 22:31:29 ID:OiirP5j+
きっとガリアでなんかヤバげなマジックアイテムの力で
超魔生物的なワルドになって帰ってくるんですね!

GS美神の雪之丞みたいな感じでインフレの波についていけず一行でやられて
「じゃ、後で連絡すっから」とか言われる可能性も高いけどw

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 22:32:50 ID:NYAbhJLB
ワルドは最後の最後でサイトと同じ世界の戦闘機を手に入れてゼロ戦とのドックファイトでもやるんじゃないかと・・・
いやガンダでもないのにどうやって操縦するんだとか問題あるけど・・・憚られるルーンでも刻まれそうな気もするが。

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 22:36:53 ID:rtnre3Yz
ワルドがダイキャラに勝てる可能性はどのくらいあるのだろうか

550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 22:39:54 ID:NYAbhJLB
予想するに偽勇者くらいの戦闘力じゃないかな?

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 22:50:30 ID:HiCZ/8kp
性能的には、確かに偽勇者や三賢者あたりと互角くらいだろうなー
通常モンスターの群れなら一人で殲滅できるくらいの強さはあると思うけど
物語後半のキャラ相手にはお察しくださいかと

552 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 22:56:53 ID:OiirP5j+
>>549
戦闘能力的にノヴァよりも下だろうしなー
偏在をどこまで有効利用出来るかがカギだろうか

最終決戦参加組は「ライトニング・クラウド?うん、肩こりが取れました」くらいの防御力な気がしなくもない。
HP1から減らない人とかギガブレイク二発喰らって生きてる人とかいるわけだし。

553 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 23:01:25 ID:A+/8Q58x
>>549

一応は王国の重要な隊の隊長やってたわけっしょ?ついでに
ガッツと気迫もあるような描写もされとるから、十五年前の
冒険出発時のアバンくらいの力は持ってるんじゃない?


554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 23:01:30 ID:jmZphtLW
ザボエラは……クロムウェルかな。
……ヴィットーリオは、迷惑ぐあいからして精々キルバーン?

555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/04(金) 23:12:54 ID:A+/8Q58x
>>554

>>キルバーン

キルバーン「グッドイブニーング♪使い魔召還中の皆さん」

オスマン「し…死神っ!?セクハラのせいっ!?」

ってな感じにて、何事も無くキルバーン辺りなら召還されて来そうな
気がしないようなするようなw









556 :アウリガ:2008/07/05(土) 00:42:57 ID:dUy+4+fe
VSワルドは偏在が厄介だけれど、ガンダ補正+ザボエラハメ倒した経験値ありのおっさんなら某ジ○ジ○の如く勝ち誇るワルドを「どうしたどうした使い魔くアッー」っとヤってくれそーな気がする。

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 01:07:17 ID:+XIt5U4E
>>456
マキシマム召喚ネタはミョズで長編考えたけど、本体弱すぎなんだよなあ・・・

>>505
乙です
原作最終で確かにちょっと違和感を感じてたのがなんかすっきりした気分
次も期待してます!


遅くなりましたがwikiに掲載しました。
あと、ちょっと感想やらなんやらで揉めたりしそうなら避難所用意しますがどうしましょうか?
スレの頭でまだ要らなさそうてことでしたが、、、

558 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 02:20:49 ID:hFvoOcXL
マキシマムで弱すぎとか言うことは無いんでない?
オリハルコンのおかげでゼロ魔世界の大抵の攻撃に耐える防御力があるんだし
原作に比べたら大幅強化では?

559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 02:29:19 ID:OEnEjjT0
ヤムチャだって、普通の世界に渡ればスーパーヒーローなんだぜ

560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 03:46:16 ID:vhc7LpRE
だったらおっさんはウルトラヒーロだな

561 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 06:07:50 ID:HfkBdOyh
むしろスーパーウルトラセクシーヒーローだな。

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 07:09:05 ID:zT8IWUZt
よく考えたら開始直後の強さのおっさんでもワルドを余裕で倒せるくらいの強さはあるんだよな

563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 08:39:11 ID:TQDFZco3
開始直後のおっさんでも、対多数の戦い方が充実してるからなー
中〜遠距離は真空の斧や、やけつく息で足止めや牽制が出来て
近距離だとあたると1発な攻撃が飛んでくるw

……其処に文字通りの必殺技とかルーンの強化とか考えると初期でもまずワルドの分が悪いw
意地を見せければ割とダメージを与える姿は想像出来ても、ぉっさんまずしなないしなー

564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 08:44:10 ID:vhc7LpRE
獣王会心撃>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>カッタートルネードぐらいだろ

565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 08:52:47 ID:nR/vlb2Q
>>558
マキシマムが防御力があるかちょっと確かめてみたんだが
逆に、あれはオリハルコンかどうかの疑惑すらでてきてしまったんだが…

566 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 08:59:49 ID:TQDFZco3
>>565
オリハルコンではあるだろう
単にあのLVの相手をするとオリハルコンでも脆すぎるだけでw

567 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 09:30:42 ID:h198Qluz
マキシマム。真面目に考えると凄まじいチートキャラだよなぁ

魔法が効かず、凄まじく頑丈なオリハルコンボディ
複数のオリハルコンゴーレム(表現として適切)を同時に操れる
敵の弱点&体力を見抜く

しかし、頭があまりにもハッピー。これが全てを台無しにさせる

568 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 09:35:33 ID:48EkvYTl
>>557

思ったが吉日と言う事で避難所設置に一票をば。
荒らしとは種類が違うけど、感想で議論白熱などになってしまうと
新規職人さんも来にくくなってしまうと思うし、それならば最初から
感想場所があった方がとも。

>>565

ヒムの言やダイの使用描写&オリハルコン加工には魂を削って槌に込めるのが
必要等々というガイドブックだかにあった話を思い出すと、闘気や霊気?みたいなものが
篭ってこそ洒落にならんものになるっぽい。

つまりマキシマムは、頑張れば出来る子…だったんだよ。でも、その機会を得る前に天誅を
受けてしまったという事なのさ。きっと。無加工のオリハルコンの強度くらいだったんじゃない?
だから、強度が劣る武器であっても、気迫の篭った技には耐え切れなかったと。(加工自体は
ロンベルクの一件で強度が劣る道具でも出来るわけだし。なら同じ理屈で破壊もということで)



569 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 10:36:45 ID:AOzRF8Og
>>567いや、あれはヒュンケルがチートだ、
HP減らずにすべてクリティカルヒット、

570 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 10:44:31 ID:7rkxWRBx
>>569
確かにはぐれメタル並みの防御力はチートだが、たとえほかのやつが相手でも、あいつが勝つシーンは予想しがたい。

571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 12:07:31 ID:q3qvEf4N
つーかマキシマム勝って欲しくないと思ってる俺は異端か?w

なんだかんだで間抜けな退場の仕方をして欲しいな。

572 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 14:16:41 ID:nR/vlb2Q
>>570
終盤の敵にしてはマキシマムがあれだったのは、強さの割に経験値が多いメタルキングの役割だったからなんだな!?
そう考えてれば逃げ出すところも頷ける、ゼロ魔世界での役割と存在意義も見えて万事解決だ。

573 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 14:23:43 ID:OEnEjjT0
いわゆるひとつのマスコットキャラですね

574 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 14:28:29 ID:74ilW34c
マスコットキャラはゴメちゃんやチウ、クロコのおっさんとすでにいるのでいらないな

575 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 14:38:23 ID:OEnEjjT0
だから始末されたんだよ

576 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 15:29:12 ID:sm3JAAfh
>>561
桃色の肌の獣王が、魔王軍抜けて勇者組。
極めし斧と身体にて、この世に無用の悪を断つ!!
こうですか?

577 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 17:09:25 ID:HfkBdOyh
使う流派は獣王無敵流だな。

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 17:28:25 ID:H4pGG3r4
>>557
いや本体半端なく強いだろ。オリハルコンだから魔法は効かないし、パワーもある。
それに+ルーンの力があれば、ほぼチート。
間が抜けているから、ギャグをこなしても違和感ないんだぜ?

オマケにルイズをスキャンして、魔法の使えない理由を早期究明できるかもしれない。

579 :ゼロの影:2008/07/05(土) 17:43:10 ID:iJ+GTMz0
無理矢理原作をなぞろうとしすぎて苦しいことに
ミストの異常な忍耐力と暴力不足
初期のルイズの言動が悉く神経逆撫で
彼の雰囲気から考えて平民や使い魔扱いなど見下した態度は無理があること
さらなる弱体化の必要
話の進行上必要ない人間臭さ
何より、最初にある程度周囲の人間を認めさせないといつでも暴走する可能性大
などの点をできるだけ修正してみました。

ということで、第一話を投下してよろしいでしょうか?
18:00頃を予定しています。

580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 17:53:03 ID:sO966vYu
>>579
来い。

581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 17:58:46 ID:OEnEjjT0
いざや、いざや!

582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 17:59:49 ID:cXakHkUb
支援する

583 :ゼロの影:2008/07/05(土) 18:00:43 ID:iJ+GTMz0
第一章 光と影

第一話 ルイズと影

 一人の少女が杖を握りしめ、己の前に立ち上る煙を食い入るように見つめている。それを取り囲む者達はからかいと好奇心を混ぜた表情だ。
「まーた失敗か?」
「う、うるさいわね!」
 彼女の名はルイズ。
 トリステイン魔法学院にて日々勉学に励む将来有望な魔法使い――のはずだが、フライやレビテーションなど基本的なものすら使えず、生み出すのは爆発だけである。
 当然他の生徒からは馬鹿にされ、ゼロのルイズと呼ばれている。
 今日は使い魔を召喚する儀式が行われているが、成功を確信している者は一人もいない有様だった。
(お願い、お願いだから……!)
 祈りが届いたのか、煙が晴れると一人の若者が倒れ伏していた。白銀の髪は長く伸び、青白い衣とも相まって神秘的な煌きを放っている。
「何だよ、人間の――平民じゃないよな?」
 髪の下の耳はわずかに尖り、エルフに似ているのだがそれに気づく者はまだいない。
「神官か、貴族か……。さすがルイズ、俺たちにできないことを平然とやってのけるっ!」
 単純な感嘆ではなく斜め上の意味が含まれていたが、彼女はふふんと鼻を鳴らし、それはもう偉そうにふんぞり返った。
 もし彼が高貴な身分の者ならば、それを呼び出した自分の境遇は完全に変わる。今までの屈辱的な立場から逆に彼らを見下すことさえ可能になる。
 彼らの傍らには幻想的という言葉が相応しい獣たちの姿があったが、それらに遜色ない異質な空気をまとっている。
 凝視に応えるように若者の指が動き、ゆっくりと身を起こした。顔が露になり見た者が唾を呑む。整った相貌は冬の月を思わせた。目は閉ざされ、額には装飾品を連想させる黒い影が集っている。
 唇からかすれた響きが漏れた。
「お許し下さい……バーン様」
(バーン様? 誰かしら)
 今はとにかくコントラクト・サーヴァントを行うべきだ。歩み寄るルイズに青年は身構えようとした。
 しかし、未熟な傀儡師が人形を操ったかのように動きがぎこちない。立ち上がりかけたところでルイズの唇が触れた。



584 :ゼロの影:2008/07/05(土) 18:05:14 ID:iJ+GTMz0
 若者は目の前の状況を理解しようと頭を働かせていた。
 いつものように玉座の間に控えていたところ突然光り輝く鏡が出現し、主を庇おうとした際に腕が触れてしまった彼を吸いこんだのだ。
 奇妙な感覚に襲われ、枷が幾つもつけられたかのように彼の体が重くなり――見知らぬ場所に放り出され、少女が歩み寄って来た時も思うように体を動かせなかった。
 そのため反応が遅れ口づけを交わすこととなってしまった。
(バーン様、申し訳ありません)
 真っ先に思い浮かんだのは主への謝罪の言葉。
 大切な主の体に、それも唇に触れられるとは――考えられぬ失態に身を震わせる。
 次に湧き上がるのは、怒り。
「よくも……許さぬ!」
 端正な面からは想像できない激しい語調にルイズは思わず気圧され、一歩下がる。足を踏み出しかけた彼の体が揺れた。
「ぐああああっ!」
 膝をつき、己が体を抱きしめ苦痛の叫びを上げる。
 彼は弱点の光の闘気による攻撃以外痛みを感じぬはず。だが炎に焼かれるような苦痛が全身を責め苛んでいく。
 その左手に不可思議な紋様が浮かび上がり、光が収まると彼は先ほどよりも怒りを燃え立たせながら立ち上がった。
 突然主から引き離され、唇を奪われ、手に妙なものを刻みこまれた。
 一連の異常な状況に疑問を抱くより先に罪人を裁こうとする。相手がか弱い少女であろうと容赦するはずもない。
 だが、脱力感は残っている。
 ふと口元に手を当てると指先に血が付着している。先ほど叫びを噛み殺そうとした際に唇を切ってしまったらしい。
(馬鹿な……封印と秘法が解けている!?)
 彼はある秘法をかけられ、いかなる攻撃も受け付けない体だった。さらに、強大な力を主から封じられていたはず。
 どうやらこの場に呼び出された際に両方とも解けてしまったらしい。
 しかも力は解放されるどころか逆に弱まっているようだ。
 少女に罰を下そうと指先を向けたが、鋼鉄の爪は伸びず漆黒の糸も出ない。彼そのものである暗黒闘気の力が使えない。
 どの程度かは実際に戦ってみないとわからないが、力の低下は想像以上に深刻なようだ。
 怒りが衝撃によって無理矢理冷まされ、ようやく己の置かれた状況に目を向ける気になった。先ほどからずっと主に呼びかけているが返事はない。
 つまりここは――主の声が届かぬ、遥か遠い世界。
 虚勢を張っているものの怯えを隠せない少女へ、感情を押し殺しながら言葉を吐き出す。
「早く私を戻せ」
「無理よ」
 間を置かぬ答えに空気が不穏なものをはらむ。彼の全身から殺気が噴き出した。張りつめた糸を緩めようと教師のコルベールがルイズを庇うように進み出る。
「ミスタ、お怒りももっともですが一度契約した者を送り返すすべはないのです」
「契約だと? ……何を言っている? それにここはどこだ? 地上ではないようだが」
 コルベールは青年の威圧感に汗を噴きだしつつ説明した。ここがハルケギニアと呼ばれる世界であること、トリステイン魔法学院であること。使い魔を呼びだす儀式や契約について。
 沈黙をどう受け取ったかルイズは控えめに宣言した。
「つまり、わたしがあんたのご主人様ってことよ」
 当初の予定ではもっと威厳たっぷりに言い放って従えるつもりだったのだが、そんな態度をとるのは危険な気がした。



585 :ゼロの影:2008/07/05(土) 18:09:43 ID:iJ+GTMz0
 彼女の言葉を聞いた瞬間、彼は激高した。
「笑わせるなっ! 小娘風情が主のような顔をするのは……身の程を知らぬにも限度がある!」
 小娘呼ばわりされてルイズも負けじと声を張り上げようとしたが、続く言葉に動きを止めた。
「私は……あの御方をお守りせねばならないのに……!」
 怒りだけではなく深い悲しみと悔しさ、絶望に染まった声。
 ルイズは何も言えなかった。もし自分が突然未知の場所に呼び出され、元の世界の者達と引き離されて二度と会えないと告げられたらどんな気持ちになるだろう。
「我々も帰る方法を探します。ですからしばらくは――」
「ここに滞在するしかない……ということか」
 どこまでも虚ろな声が響く。
 手がかりになりそうなのはこの魔法学院と呼びだした存在であるルイズのみ。
 今の段階では彼らと戦おうとここから出ていこうと戻る方法は見つかりそうにない。それに、秘法が解けている今食事や休息が必要となる。
 彼とて血に飢えた殺人鬼や破壊衝動の塊というわけではない。主の敵には容赦しないが理性はあり、ここで暴れるのは損だと囁いている。
「ええ。できれば彼女の力になってほしいのです」
 ゼロのルイズと呼ばれている少女の初めての成功だ。誇り高い彼女がどれほど傷つき苦しんでいるか知っているだけに周囲の者と本人に認めさせてやりたかった。
「……私は戦いしか知らぬ」
 ルイズは青年の迫力に震えていたが、ぐっと拳を握り締め真剣に考え込んだ。
「平民だったら掃除洗濯その他を任せるところだけど、多分向いてないわよね」
 不気味な沈黙とともに頷く。
「ところであんた、何者なの? 貴族? 魔法は使えるの」
「貴族……? 魔法は使えん」
 大魔王の分身体を預かっているものの、魔力は最低限しか備わっていない。飛翔呪文や瞬間移動呪文を唱える程度だ。
 一応試してみたのだが、何も起こらない。どうやらハルケギニアでは元の世界の魔法は使えないようだ。
 答えを聞いてルイズが肩を落とす。“高貴な身分の青年は魔法の天才で召喚した自分も偉くて魔法の才能を持つ”という幻想が打ち砕かれたのだ。
「じゃあ、雑用はしなくていいから戦ってちょうだい。わたしの使い魔として――」
「……ならば証明してみせろ。仕えるに値する主人だとな」
 使い魔と言われ誇り高い彼が大人しく従うはずもない。先ほど下した結論はあっさり翻され、理性はすぐ殺意に塗り替えられた。
 生徒たちが恐怖に凍りついていく。
 うっかり口を滑らせたルイズは慌てて手で口を押さえたが、後の祭りだ。
「私に一撃でも食らわせることができたら、少しは認めてやってもいいが……触れることすらできまい」
 虫けらごときには不可能だと表情に書いてある。挑発された悔しさに杖を向けるが、使える魔法などひとつもない。
 ゼロのルイズと呼ばれ散々馬鹿にされてきた自分が、これほどの殺気を放つ相手に抵抗して何の意味があるだろう。
 今までの蔑視や侮辱の言葉に呪縛され、動けない。焦れば焦るほど“ゼロ”という言葉が脳内を飛び回り、怯えに変わって意識を塗りつぶしていく。
 このままでは殺されてしまう――唇をかみ締める彼女の前に立ったのは、クラスメートの一人――ギーシュという名の少年だった。



586 :ゼロの影:2008/07/05(土) 18:13:10 ID:iJ+GTMz0
以上です。

我慢しすぎるのは体によくないということで大幅に変更しています。
それにしてもいきなりギーシュかよ。
最初さえ、最初さえなんとかなれば、あとは流れに乗っていける気がしなくもないです。
フーケ戦前まで修正すれば…!

587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 18:28:43 ID:HfkBdOyh
がんばれー。
応援してるよ。


588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 18:40:58 ID:OEnEjjT0
>>586
前より格段に面白げな雰囲気
期待してます!

589 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 18:43:44 ID:TQDFZco3
投下乙です
うわー キレてるキレてるw
そして、キーシュの見せ場(死亡フラグ)が目前にw

590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 18:46:53 ID:Mi4KwCLR
がんばれ〜期待してるぞ>影

591 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 18:51:43 ID:M8WikAWW
最初からおもしれぇw
どうなるか・・・マジ期待してます

592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 19:49:33 ID:USUeIlkk
別に前のでもいいんじゃね? と思ってたけど
悪いがやっぱりこっちの方が面白そうだ。期待

593 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 20:07:22 ID:uLKw8B6g
おおお、超乙!

ところで俺も暗黒闘気体のミスト召喚を考えてるんだが、同キャラ召喚は自重すべきかな?

594 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 20:09:22 ID:HfkBdOyh
>>593
一向に構わん!


595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 20:09:56 ID:OEnEjjT0
問題ない
鰐男と獣王の例を見るのだ

596 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 20:12:42 ID:mCMRQno+
マナーとして同時進行は自重(完結もしくは一段落待ち)

と言う程度はあってもいいかもしれない
と言う程度か
「このキャラ召喚俺はこう描く」と言うのは基本的には歓迎だろ

597 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 20:13:18 ID:/fnyvKEp
弱体化度合いが気になるな
いくらなんでも体傷つけられたらぶち切れそうだww

598 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 20:17:33 ID:ww4Uq3bw
新しいのも勿論面白そうだけど、
私は前の作品も結構好きだったんですが。
前の作品の続きはムリにせよ、
せめて新しい作品と同じようにまとめのほうに掲載し続けてくれないでしょうか?

599 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 20:20:10 ID:OEnEjjT0
旧版て事でいいのではなくて?

600 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 20:36:51 ID:qqDJa4OP
ゼロの影の人、乙です。

俺もこのミストバーンがどこまで弱ってるか気になるな。
指を伸ばしたりするのは大魔王の姿にあんまり似合わないから無くていいけど、
暗黒闘気も出せないとなると大魔王の肉体の能力のみということかな。

……十分強いです。ありがとうございました。

601 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 20:44:07 ID:/fnyvKEp
大魔王のパワーのみってwww
「この世のどんな武器よりも強い余の腕」でやれない敵なんて出てこねえだろww

602 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 20:44:22 ID:pWFugY5r
>>586

前回のものよりおもしろそうだ
続きを楽しみにしている

603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 20:45:40 ID:74ilW34c
油断するとレベル30代の女賢者のナイフ攻撃でダメージを受ける肉体だからな・・・

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 20:46:17 ID:OEnEjjT0
OK、OKw 毛筋一つとして傷つける訳にはいかないお体だ。
ギーシュが口八丁で華麗に治めてくれるのに期待しようじゃないか。

605 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 22:10:14 ID:qqDJa4OP
>>603
今は凍ってないから万が一という事はあるかもね。
ただ、バーン様の体が傷ついたりしたらギーシュの命はもう絶望的なので、
普通に手も足も出ないぐらい負けておいた方がギーシュのためではある。

606 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 22:18:12 ID:27ktayAu
気を抜かなければ、竜魔人ダイの打撃にもある程度耐えられるから大丈夫だろ。
どの程度弱体化してるか分からんが。

607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 22:42:43 ID:xkmvDXTU
そういえばおっさんって変温動物?


608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 22:45:18 ID:B1N8ltT+
雪が降ると丸まって冬眠するおっさん

609 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 22:45:26 ID:TQDFZco3
>>607
多分変温、または恒温動物だとしても極地で水泳可能な超生物

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 22:48:53 ID:xkmvDXTU
つまり無敵のダンディズムか

611 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 22:55:00 ID:sm3JAAfh
おっさんの魂は熱く滾っているから極地でも行動可能なんだよ!!

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 22:59:57 ID:/oQezN3a
>>610

トリスティンで最も抱かれたい漢bP、もしくは頭と仰ぎたい人bPを
十年連続でゲットする偉業を成し遂げてくれることだろうw
嫁さん確保もアッサリと行ってくれるだろうさ!

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 23:02:17 ID:TQDFZco3
>>612
きゅいきゅいの事かーっ!(AA略

614 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 23:03:18 ID:QF6xiUqA
それにしても、クロコダインのイメージが悉く人の良い武人、なんだよなあ。
ブラスじいちゃんを操った事も、その後の散り際で消えているし、何度も身を盾にして仲間をも守った実績があるからかな。

615 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 23:11:35 ID:Tn0vPPBk
そら、あれはザボエラに唆されてやっただけだからな。
おっさんの本質を汚すものではないよ。

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 23:12:35 ID:/oQezN3a
>>613

613。我が妄想を看破していたとは恐るべき漢!(はあと)ちなみに、
お子さんは鰐と竜と人の三段変身を可能にする往年のジャンプヒーローの
ようになるのかなとかチラシの裏の様な事まで考えていたのは、内緒の話。

617 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 23:18:10 ID:Tn0vPPBk
>>616
スニゲーター?

618 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 23:21:31 ID:KM7McUOy
>>586
ギーシュの見せ場がくるか?
ギーシュ好きなんで嬉しいな

>>614
ブラスじいちゃんを操ったときも苦悩してるのが伝わってきたからな

619 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/05(土) 23:23:52 ID:sm3JAAfh
ブラスじいちゃんの一件は紛れもなく汚名・・・と本人は思ってるんだろうなあ。
だからこそ、さらなる成長を遂げてあんないかす武人になったんだよ。

620 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 00:12:05 ID:RLYf1iud
ワルドがおっさんより勝っているところは
・美形
・ノヴァくらいの威力の魔法を使える
・飛べる
・分身できる
があるがこれ以外にあるかな

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 00:13:25 ID:UcKF6x1O
>>620
ろり☆こんである

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 00:15:33 ID:wsJ28Mr0
>>621
マテw
ろり☆こん ではなく マザ☆コン だろう原作準拠ならw

>>620
分身による情報収集と伝達能力だな通信手段が極端に無いゼロ魔世界だと普通に便利

623 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 00:17:46 ID:UcKF6x1O
>>622
つまりろり☆ぺどでマザ☆コンということですな

624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 00:19:24 ID:vyBVzSwS
>>620
相手がどんなに強くても、初期のライバルキャラモードなら張り合える。
でも役目が終わると塵になる。

625 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 00:54:45 ID:4Xz994LM
>>620

おいおいどう考えてもおっさんの方が男前だろ

626 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 00:56:34 ID:bQad2cjL
>>625
美形と男前は違うだろw
美形の定義はその時代の人間の平均顔って聞いたことあるし

627 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 01:08:33 ID:xSTvH9po
>>626
つまり、

お っ さ ん が 美 形 の 世 界 に な る よ う に 

世界の方を魔改造ですね。わかります。

628 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 01:10:26 ID:OTw5XM0N
>>616
三段変身ヒーローなんていたっけ?

629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 01:16:22 ID:hs2Nnq3h
日帰りクエストでそんな解説があったな、そういえば。

>>620
たぶん政治力と謀略も勝ってる。
おっさんの立場とか性格の問題だけど。

630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 01:22:24 ID:UiOzRiPN
ワルドって、そんなに政治的知略に長けてるか?
直球そのままな策謀しかしていなかったように感じるんだが。
遍在の特殊性に頼りきりで、しかも結構危ない橋を渡っていたし。

631 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 01:24:16 ID:bQad2cjL
おっさんは直球そのままな策謀すらするのか疑問だ

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 01:28:14 ID:UiOzRiPN
>>631
おっさん式地底移動術

策略と言えば策略だろう。

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 02:03:37 ID:XtkkgtGH
>>632
あれ・・・?
そうなるとあのシーンでのモグラの意味皆無じゃね?!

>>586
改定お疲れ様です
wikiのほうは全話削除で新しくしといた方が良いですか?
それとも真・ゼロの影みたいな別編にしますか?

634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 02:07:37 ID:bQad2cjL
大丈夫だ
モグラの方がリザードマンよりはやーいに違いない
そうじゃなきゃ・・・

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 02:33:56 ID:vyBVzSwS
>>633
本連載の並ぶ下の方に、
旧ゼロの影一括版みたいな感じで置いておくに横から一票

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 03:00:11 ID:DQCCZziV
ミストの相手がギーシュだとヒムの二の舞になる悪寒

637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 03:40:05 ID:/6l+mrKi
>>614
その散り際にダイにいい残した言葉が
“負けるなよ 勇者は常に 強くあれ”
だっけ?
辞世の句になってるんだよな。

638 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 03:43:42 ID:bQad2cjL
五・七・五かww

639 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 07:33:02 ID:RLYf1iud
つまりワルドがおっさんより勝っている部分は
・イケメン
・ノヴァくらいの威力の魔法を使える
・飛べる
・分身でき、それをつかって情報収集や伝達
・ロリコンでありマザコン
・ライバルモード
・政治的知力?
ということか

640 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 08:13:43 ID:+MprS8on
>>628

すまん、言われてみればジャンプではドラゴンボールくらいだったかな。
なんか妙に印象が強かったみたいだw

641 :携帯から爆炎:2008/07/06(日) 09:47:19 ID:zUki6IEa
おはようございます。ようやくwikiの修正が完了しました。
俺のミスで改行がえらい事になってしまい、申し訳ありません。
で、3話もまだ書きかけだし、この報告だけではなんだかなぁ〜と思ったのでついでに
小ネタっぽい番外編とか書いてみたんですがいざ投下というとこでeoネットのアクセス規制が発覚orz
近くにネカフェもないので現在どうすればいいか迷ってます。
規制解除まではupロダに挙げての投下って形にした方がよろしいんでしょうか?


642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 10:53:31 ID:XtkkgtGH
>>641
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/11590/

とりあえず反対意見無さそうでしたので避難所用意しときました
感想とか議論とかちょっとここで伸ばしづらいなって話題で使っていただければ幸いです
勿論、規制時の代理用にも

643 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 10:58:39 ID:wsJ28Mr0
>>642
乙です……けど、IDが出ないっぽいですが大丈夫かな?

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 11:02:53 ID:XtkkgtGH
>>643
ID表示入れました
多分アレで大丈夫・・・

645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 11:15:09 ID:CTrWmww+
>>627
ゼロ魔世界の住民がみんなリザードマンか
…あれ? そうすればクロコダインも
魔法が使えないリザードマン=平民で
サイトと同じ扱いを受ける可能性があるってことか
あと利点は恋愛関係になっても違和感が無いことか

646 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 11:15:23 ID:/6l+mrKi
爆炎カマーン
正座しながらwktk中。あんまり焦らさないでくれ。

647 :爆炎:2008/07/06(日) 11:23:34 ID:zUki6IEa
>>642
超乙です。ありがとうございました。
テストも問題無かったみたいなので11時30分より避難所で初投下したいと思います。
内容は番外編というか自作パロディ?とかになるのかな。ではまた後で ノシ

648 :爆炎:2008/07/06(日) 11:36:46 ID:zUki6IEa
避難所に番外編を投下完了しました。
ミストの方のキングネタにあやかってやってみようかと思ったんですが
本編台なしなほどキャラがイッてしまいました。今は反省している。
まあ日曜の暇つぶしと思いながらどうぞ
しかしキュルケの使い勝手の良さは異常w

649 :番外:虚無と爆炎さん・代理:2008/07/06(日) 11:41:48 ID:wsJ28Mr0
では投下いきます
 ――第2話――ANOTHER?

「あれは!?……まずいわ!ルイズが!?」
 キュルケとタバサが目にしたのは、足がもつれて倒れたルイズに男が魔法を放つ光景だった。
「ルイズーーー!!」
 何十もの白い光球がルイズへと飛び掛かった。キュルケ達はルイズを助けようと一心不乱で魔法を唱える。が、
『ぐきっ』
 それがいけなかった。走ってる最中に魔法を唱えようとして躓いたのだ。バランスを崩しキュルケの杖があらぬ方向に向く。キュルケが

「え!?」と思う前に完成していた火球が真っ直ぐ飛んで行った。

ちゅどーーん!!

「ぎゃあああああああ!!!」
 寸分違わず火球がルイズに命中した後、男の放った光球も次々とルイズに炸裂する。メリーポピンズもかくやと言う程、空を豪快にぶっ

飛びまくったルイズがボロ雑巾の様な姿になってキュルケ達の元へと落ちて来た。息も絶え絶えな様子でキュルケに手を伸ばそうとする。
「キュ……キュルケ……?どうして……ここへ……?」
「な、何言ってるのルイズ!貴方を助けに来たに決まってるじゃない!しかし貴方さっきの叫びはレディとしてどうかと思うわよ」
 伸ばされた手をしっかりと握り返し、汗を垂らしながらも真摯な様子でキュルケが答えた。
「そうなんだ……あ、ありがとう。でもおかしいの。最後……目をつむってたからわからないんだけど、まるで背中から魔法を喰らった様

な衝撃があったのよ」
「それはキュ――」
 ルイズの言葉に答えようとしたタバサをキュルケが身体ごと突き飛ばした。そのままの姿勢で2、3度バウンドした後動かなくなる。
「そんなのあいつが攻撃したに決まってるじゃない!!なんていうかこう、魔法がぶわーっとホーミングしたりとかなんとかして」
 不必要に大袈裟なジェスチャーを加えてキュルケが説明して来る。決してルイズと目を合わそうとはしなかったが。
「と、とにかく!あれは間違いなく男の新攻撃よ!決してどこかの誰かの魔法が光球を撃つつもりが足を滑らせて狙いを外れたとかそんな

事は……まあ3分の2程の確率で無くもないけど」
「なんか随分高確率ね……けど、そうだったの。ごめんねキュルケ、今まで貴方の事、敵だなんて思っちゃっていて……」
「そんな事もういいのよルイズ。間違いは誰にだってあるわ。それに……私達はおともだち、おともだちじゃないの!」
 そう言って聖母の様な眼差しでキュルケが見つめる。どこかで聞いた様なセリフだがルイズは満足気だった。キュルケの微笑みにちょっ

と涙ぐむ。

 『ゼロ』の私のピンチに駆け付けてくれる友達ができたのだ。こんなに嬉しい事はない。その想いを限りにして声が力を無くしていった


650 :番外:虚無と爆炎さん・代理:2008/07/06(日) 11:42:38 ID:wsJ28Mr0
「さ……最期に……お願いがあるの……」
「ええ。何でも言ってちょうだい親友のルイズ!金と男以外なら何だって用意するわ!」
 前後で脈絡の合わない言葉をキュルケが発するが、(いろんな意味で)幸いにもルイズには聞こえなかった様だった。「親友と呼んでくれ

るのね……嬉しい……」などと感激の涙をこぼしている。

「あ、あの男……を倒して欲しい……の。私が……呼び出しちゃったせいで……このまま野放しにしたら……とんでもない事になっちゃう

……!だから……!」
「いや正直それはム――」
 いつの間にやら復活し、またも何か言わんとするタバサの足をキュルケが華麗に払った。そのままこけた姿勢で動かなくなる。どうやら

後頭部から綺麗に突っ込んだ様だ。
「何も言わないでルイズ。大丈夫よ!大丈夫だから……だからもう、目を閉じてちょうだい!」
「あ、ありがとう……お願い……ね……」
 目は普通開けるものではないかと最期にちょっと思ったルイズだが静かに目を閉ざした。親友が焦って間違えたに違いない。ならば素直

に従おう。そう思い直す事にして。
「ル……ルイズーーーー!!!!」
 目を完全に閉じた事を確認したキュルケがあらん限りの声で叫んだ。隣を見るとタバサがどこからか取り出したシャベルで穴を掘ってい

る。完璧なコンビネーションだった。

「……ええと、それで、そこの男!よくもルイズをやってくれたわね」
 土から足が一本生えた状態で埋葬されているルイズの墓標を横目で見ながらキュルケが叫ぶ。足がかすかに動いているがまあじきに見慣

れるだろう。男以外は特に気にしてない様子だった。
「……ええと。それで敵討ちでお前達が戦うんだな」
「それなんだけどぉ……」
少し鼻水が出ている男の顔を伺う様に、非常にバツの悪そうな表情でキュルケが答えた。
「いや正直格好つけて登場したのはいいんだけど貴方の攻撃でルイズは死んじゃうし、かといって戦おうにもレベルが違い過ぎるしね。正

直な話、元々私達は貴方と全然関わりないわけだから、なんかもういいかなぁって」
「いや俺は後ろからは攻撃しとらんから。ついでに言えばこういう場合普通は親友の頼みに奮起して戦うべきところだろ!?」
「男と男の約束ってやつ?今どき暑苦しいだけよそんなの。そもそも本人が死んじゃったら願いを叶えたって無意味じゃない?」
「だからまだ死んで――」
「さー行きましょタバサ」
「話を聞けーーー!!」
 その後キュルケ達が帰宅した後、気絶したルイズを掘り返し、涙目になりながら「せめて俺が使い魔になろう」とルイズに心からの忠誠

を誓うハドラーだった。

651 :番外:虚無と爆炎さん・代理:2008/07/06(日) 11:43:22 ID:wsJ28Mr0
投下完了です。ありがとうございました。

652 :爆炎:2008/07/06(日) 12:01:33 ID:zUki6IEa
代理投下ありがとうございます。一応場面としては第2話中で『足がもつれたルイズにハドラーのイオラが当たりそうになった所のシーン』で
それにギャグ改変を加えてみました。
しかしまた改行が……orz
WIKI掲載されましたらまた編集したいと思います。それではまた ノシ

653 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 12:07:58 ID:fYgBF3H8
ちょwwwハドラーさん何丸め込まれてるんすかwww

654 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 12:22:28 ID:jtr4JY55
そ、その手があったかw
ハドラー優しいなあ。後期の彼ならありえるな。

655 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 13:29:00 ID:lka1AIpN
後期ハドラーの生まれ変わりと称されるヒムもチウの部下になってるしな

656 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 14:50:35 ID:vyBVzSwS
コイツは俺が助けてやらなきゃ駄目かもしれん…(汗
タイプの傘下入りはルイズに似合うね。ちょっと楽しかったw

657 :ゼロの影:2008/07/06(日) 17:13:15 ID:mxib7g61
>>593
ミスト召喚、ぜひ見てみたいです!

>>633
全部削除で…と思ったのですが残しておくべきというご意見もありますので旧ゼロの影ということでお願いします。

そして爆炎の人、GJ!
ハドラー優しいよハドラー。

第二話を17:30に投下予定です。

658 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 17:29:18 ID:bQad2cjL
楽しみだ
支援

659 :ゼロの影:2008/07/06(日) 17:31:29 ID:mxib7g61
第二話 誇りにかけて

 口に薔薇の造花を加えた気障な少年は、顔色を蒼くしながらもルイズを庇っていた。
 今まで散々ゼロのルイズと馬鹿にしてきたのに、一体どういうつもりだろう。
 もしかして、人を見下す態度を反省し心を悔い改めたのか――。
 そう考えると、気取っているとしか思えない顔が凛々しく高貴に見えてくるから不思議である。
「どうして……!?」
「ヘボでダメダメイジでゼロのルイズでも一応レディじゃないか、一応」
 あっという間に温かい想いは霧散し、後頭部を殴りつけたくなった。馬鹿にしているにもほどがある。
「とにかく! ぼ、僕の前では! れれ、レディには指一本触れさせないッ!」
 膝を振るわせ、鼻水を垂らしそうになりながらギーシュは高らかに宣言した。
 字面だけ見れば格好いいと言えなくもないが、所々裏返った声で叫ばれては逆効果である。
 騎士道精神あふれる少年の言葉に感動するはずもなく歩み寄る彼の前に、青銅の戦乙女――ワルキューレが立ち上り、襲いかかった。まともに拳を食らえば殴り飛ばされてしまうだろう。
 だが、吹き飛んだのはワルキューレの方だった。彼らの動体視力ではろくにとらえきれなかったが、無造作に手で払いのけただけ。
 たった一撃でワルキューレの胴体がへこみ、地面に叩きつけられ動かなくなった。
 ギーシュの顔が引きつり、ルイズもあっけに取られた。恐怖より驚嘆の色が生徒たちの顔を染め上げている。
 反対に、彼は己の掌を眺めてかすかに顔をしかめた。
 オリハルコンでもないあの程度の強度の金属ならば、本来原形をとどめぬほどグチャグチャにひしゃげているはずだ。
 一歩足を踏み出すと今度は四体のゴーレムが行く手を阻む。一斉に襲いかかるが全く脅威は感じない。身体能力は落ちていても、動きを読む力まで衰えているわけではないのだ。
 冷静に攻撃を避け、反撃の拳を叩きこむ。
 どれほどの数のゴーレムを生み出せるかわからないが、本体を叩けばいい。流れるように接近し、攻撃しようとしたところで彼は身を捻った。

 生徒を救おうとコルベールが炎の帯を生み出し飛ばしてきた。宙へ身を躍らせた彼へ炎球が飛ぶ。
 それを放ったのは炎と同色の髪の持ち主。『微熱』の名を持つ、ルイズとは犬猿の仲のキュルケだ。
 彼女は本能的に知っていた。彼に学院の者達を認めさせるには、戦うしかないと。
 空中ならば避けようがない。勝利を確信した彼女の目が見開かれた。高速で振るわれた掌によって球体は弾かれ、明後日の方向へ飛んでいってしまった。
 生徒たちの想像を超えた力だが本人は苦い顔をしている。
 術者の方に弾き返すつもりだったが、狙いが逸れてしまった。
 回避に集中して人間と自身の力を確認しているが、戦えば戦うほど力の低下がじわじわと意識を焼いていく。



660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 17:33:17 ID:r0X6R8m+
支援

661 :ゼロの影:2008/07/06(日) 17:35:19 ID:mxib7g61
 炎球の向かった先には青い髪の女生徒――タバサがいた。コルベールが逃げるよう叫んだが、彼女はどこまでも冷静に身の丈以上の杖を振り、風で軌道を変えた。
 反撃の氷の矢が次々に飛ぶが、彼を捉えることはできない。キュルケとタバサの息の合った連携攻撃と、それを回避する青年の姿は幻想的だった。
 生徒達は逃走も加勢も忘れ、目の前の戦いに目を奪われている。
 一方、ルイズは悔しさに唇を噛んでいた。
 タバサやキュルケは戦う力を持っている。呪文を使える。
 だが、自分は何もできずじっと見ているしかない。全く認められることのないまま――。
 しかし、そこで体の奥底から声が聞こえる。何かと共鳴したような、魂をも震わせる響きが。
(力を認められたい……ゼロのままでいたくない!)
 ここで何もしなかったらいつまでもゼロのままだ。
 脳裏に彼の言葉が蘇る。
(笑わせるなっ! 小娘風情が主のような顔をするのは……身の程を知らぬにも限度がある!)
(私に一撃でも食らわせることができたら、少しは認めてやってもいいが……触れることすらできまい)
 彼女は気位が高く意地っ張りである。いくら相手が強くともここまで侮辱されたら決して後には退けない。
 その眼が燃え上がり、悔しさや怒りが膨れ上がり――弾けた。

 彼女は衝動のままに落ちていた石を拾って投げつけた。
 青年が弾こうとした瞬間、杖の先端を石に向けて爆発させる。彼は予想外の事態に驚くより感心したような息を漏らした。
「わたしに出来るのは、これだけだから……っ!」
 キュルケが、タバサが、同時に攻撃する。それを回避しようとした瞬間彼の足元が突然崩れた。まるで地面が急に脆くなったように。
 ずっと観察し、動く位置を予測したコルベールが『錬金』によって作り替えたのだ。
 体勢を崩しながらも掌撃で弾こうとした彼の背後に一体のワルキューレが出現し、羽交い締めにする。
 そのまま炎と風の餌食になるかと思われたが、彼は青銅の腕に手をかけ、力を込めた。ビシリという音と共にひびが入り、戒めが緩んだ所で掴んで振り回す。
 盾にされたワルキューレは魔法を食らって崩れ落ち――その隙間を縫うようにして小石が飛ぶ。再度の爆発を彼は腕を上げて防いだ。
 その表情がわずかに動く。
 ルイズが刺そうとするかのように杖を構え、突進してきたのだ。
 玉砕覚悟としか思えぬ無謀な行動だが、彼は冷静に杖を掴んで止めた。
 しかし、彼の予想に反して手の中で爆発が起こる。
 先ほどから投げた石を目標として爆発させていたのも、小石と併用しないと爆発は起こせないと勘違いさせ、本命を叩きこむため。
 至近距離で爆発させれば彼女もただでは済まないが、その眼にためらいは無い。
「爆発には慣れてるわ……これなら絶対命中する! わたしと我慢比べよっ!」
 幾度も爆発が生じ、己の身を削るような行動にギーシュが顔をゆがめる。
 だが傷ついているのは鋼鉄の手袋だけで一撃を入れたとは言えない。
 ルイズが攻撃の無意味さを悟ると同時に、彼は杖を捻って彼女を地面に叩きつけようとした。
 一瞬早く手を放した彼女が殴りかかるが、掌であっさり止められる。
「……惜しかったな」
 珍しく評価するような言葉だが、それに感動するような彼女ではない。
 なおも地を蹴り、体をぶつけるような勢いで飛びかかる。蹴りで迎撃しようとした彼の足を青銅の腕が掴んだ。
「最後の一体さ……!」
 ギーシュが白い歯を輝かせながら微笑んだ。これでルイズが格好良く殴り飛ばしてくれれば、彼の活躍も光るというものだ。
 しかし、ルイズは格闘技の心得があるわけではない。勢いよく飛び過ぎて体勢を崩し――予想外の動きを見せたため反撃を受けることもなく――彼女のひたいが相手の頭に激突した。


662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 17:37:39 ID:M/os99FN
支援タ

663 :ゼロの影:2008/07/06(日) 17:40:19 ID:mxib7g61
 メイジなのに素手で、しかも頭突きで一撃を入れていいのか。
 仮にも貴族の令嬢なのに猪のごとく突っ込んでいいのか。
 誰もが心の中でそう叫び、彼女はそのまま気を失い倒れてしまった。ひたいから血がだらだら流れているが、青年には傷一つない。
 それでも一撃は一撃だ。
「触れるどころか、本当に一撃食らわせるとは……」
 コルベールの言葉に彼は顔をしかめた。
 いくら人間達の連携が巧みであっても、魔法が強力であっても、本来ならば簡単に皆殺しに出来たはず。
 しかし実際は甘く見ていたとはいえ “一撃”を食らってしまった。信じられぬほど力が落ちている。
 ゴーレムの腕を蹴りつけ、気絶した彼女をすぐさま蹴り殺そうとしたが、突然彼の足から力が抜けた。操り人形の糸が切れたように完全に動かなくなったのだ。
 ぐらりと体が揺れ、膝が折れる。
「く……!」
 この異変が召喚直後の一時的なものか、ずっと続くものなのかわからない。
 認めざるを得なかった。ここで彼らを皆殺しにするのも、力ずくで言うことを聞かせるのも今の自分では難しいということを。

 彼の内心を読み取ったのか、コルベールが頭をさすりつつ発言した。
「もうやめませんか。あなたは強いが、ここで戦っても元の世界には戻れない。あなたの最大の望みは帰還……そうでしょう?」
 頷き、肯定する。
 ついカッとなって戦ってしまったが、彼らを殺してもメリットはないとわかっている。呼び出したルイズこそが鍵を握るはずだ。
「取引しませんか。我々は情報を、あなたはその力を。学院のために働けなどとは言いません。彼女に力を貸してほしい――それだけです」
「使い魔としてか?」
 皮肉な口調にコルベールは沈黙した。
 儀式のことを考えるとそうとしか言えないが、相手のプライドを傷つけることになってしまう。
 ルイズならば「当然でしょ」と言って再び争いを勃発させるだろうが、幸い彼女は気を失っている。
 後で彼女に刺激しないよう言い聞かせなければならない。
「騎士……のようなものでどうでしょう。最大の手がかりである彼女の傍にいることは、あなたにとっても悪い話ではないと思います」
 使い魔だろうと騎士だろうと主人は主人なのだが、ものは言いようである。
 双方の顔を立てる点で大人だ。
「……いいだろう」
 主の元へ戻るまでの一時的な関係、仕事の一環だと割り切るしかない。
 全ては一刻も早く主の元へ戻るため。彼にとっての主は大魔王以外に存在しない。
 タバサやキュルケ、コルベールは敬意とまではいかずともある程度認めたのだが、彼らがいなければ何もできなかったはずのルイズに関してはそれほど評価していない。
 開き直りとはいえ、傷つきながら一撃を食らわせた根性だけは認めてやらなくもないが。
 そんな彼の内心も知らず、目を覚ましたルイズは安堵したように笑った。
「わたしはルイズ。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ」
「ミストバーンだ」
 本来相まみえぬはずの二人が巡り合ったことによって何が起こるのか――その時はまだ誰にも分らなかった。


664 :ゼロの影:2008/07/06(日) 17:43:11 ID:mxib7g61
以上です。

「著しい弱体化を実感&周囲への最低限の評価」がないといつでも殺す気満々なので一度戦うことに。

弱体化をまとめると
ビュートデストリンガーや暗黒闘気系の技→使えず
ルーラ・トベルーラ→使えず
対魔法技のフェニックスウィング→不完全
特に身体能力が大幅に低下していて最強の肉体には程遠い状態です。
再生能力もかなり落ちています。

…これくらいしないとガンダールヴなしで全部突破してしまう。

665 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 17:48:59 ID:bQad2cjL

悪いが前よりも面白いよ

>タバサやキュルケ、コルベールは敬意とまではいかずともある程度認めたのだが
さすがギーシュw
真っ先に立ちふさがったのに忘れられてるなwww

666 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 18:41:57 ID:jtr4JY55
こっちの展開燃えるな。影のひと乙。


667 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 19:03:14 ID:lka1AIpN

前作のどっか間抜けなミストが悪くなかったけど、やっぱダイのキャラは燃えられないとな。
続き期待大です

668 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 19:57:44 ID:/6l+mrKi
乙ー。こ、これは・・・面白い。
旧影を練り直しただけあって話に説得力がありますな。何より旧は作者さんが帳尻合わせに苦しでるのが伝わってきて痛たまれなくなった。
やっばり書いてる方も楽しくないとね。

669 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 20:14:34 ID:vyBVzSwS
読んでて楽しい。良作ですな。あとギーシュがんばったよギーシュ。

670 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 20:20:35 ID:vyBVzSwS
>影の人
書き忘れたけど、前作残してくれてdです。

671 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 20:49:43 ID:6NSriZ3c
乙です!
最初に一暴れしたおかげで人間関係がいい感じに落ち着きそうですね。
周囲には恐怖を刻みつけられたし、自分の弱体化を痛感して自重する根拠ができたし。

でもまだルイズが空気読まずに主人であることを認めさせようとする可能性が残ってるのかな。
もうちょっと痛い目にあってルイズには自粛して欲しい所ですw

672 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/06(日) 21:27:08 ID:M/os99FN
やや (゚д゚  ≡ ゚д゚) やはり土日は投下が多いなあ

21:40頃から投下してもよろしいでしょうか。

673 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 21:31:12 ID:xelZkf/B
おっさん!支援!!!!

674 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 21:34:09 ID:XtkkgtGH
きゃほーい!おっさん支援!!!

675 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/06(日) 21:40:08 ID:M/os99FN
虚無と獣王
6 メイドと獣王

学院付きのメイド、シエスタの朝は早い。
より正確に言えば、学院付きのメイド全員の朝は早い。
空が白み始める頃に起き、身支度を整え、彼女たちは日常という名の戦場へ向かわなければならないのだ。
ある者は食堂を清掃し、テーブルと椅子を整え、食器類を準備する。
ある者は厨房に入り、洗い物用の水を汲み、野菜や果物の下拵えをする。
ある者は就寝前に出された洗濯物を全て回収し、分別し、洗い、干す。
トリステイン魔法学院で生活する300名以上の貴族たちを支えている存在。それが彼女たちメイドというわけだ。

今朝のシエスタは洗濯の当番であった。
ただ一口に洗濯と言っても、ただ洗って干すだけでは終わらない。
なんせ相手は貴族である。
着ている服は平民の手が届かない高級品で、当然の事ながら洗濯するには手間が掛かる。しかも量が多い。
さらに注文や文句も多い。男物と女物は別々に洗えだの(知りません)、縮まない生地なのに縮んでいるだの(太っただけでは)、なんか色移りしているだの(気のせいです)。
服が乾いたら今度は持ち主ごとにまとめ、丁寧にたたみ、返却する。うっかり間違えて返却した日にはエラい事になるので注意が必要だ。大きく名前でも書いといてくれないものか。
極端な話、汚れが落ちていないだけで魔法が飛んできてもおかしくない職場なのだ。一瞬たりとも気は抜けない。
まあそんな事を言いつつも仕事の中に楽しみを見出していくのが人間というもので、シエスタもその例に洩れなかった。
季節は春、早起きすると朝の空気が新鮮で、水も温かくなってきたから洗濯するのもそれほど辛くはない。
洗濯場は日当たりの良い広場に設けられていて、草が芽吹くこの季節は故郷のタルブを思い出させた。

(今月のお給金が出たら帰省用のお土産を買いに行こう。弟妹たちはなに買っていったら喜ぶかなぁ)
(8人兄弟の長女がそれなりに給金の良い職場で働けるのだから、わたしは運がいいよね。寒村だったら家族の誰かが口減らしの対象になっていたかもしれないし)

タルブでは良質なブドウが採れる。この地のワインは好事家の間で評価が非常に高く、村の収入が安定している為シエスタの家の様な大家族でも無理なく生活する事が出来ていた。
では何故シエスタが働きに出ているのかと言うと、嫁入りの時に割と箔が付くだろうと両親が勧めたからである。
難しいお年頃の貴族が沢山いる学院でメイドを勤め上げたんだからいいお嬢さんに違いない、というわけだ。
その話が出た時は今から結婚の心配をしてもなあとシエスタは思ったものだが、今は両親に感謝していた。
ここに来たおかげで料理や掃除、洗濯に関する家庭では教わらない類の知識を学ぶ事ができた。さぞかし嫁入り先では重宝されるだろう。
あと同室の仲間に勧められた本も田舎にいては手に入らなかった。ビバ都会。家庭では教わらない類の知識を学ぶ事ができた。さぞかし嫁入り先では重宝されるだろう。
(それにしても第二章はすごいなー)
なにがすごいのだろうか。ツッコミ不在のまま、彼女は集めた洗濯物を手に洗濯場へ向かうのだった。



676 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 21:40:47 ID:/6l+mrKi
キター 支援しまくりだ

677 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/06(日) 21:44:12 ID:M/os99FN
洗濯場には先客がいた。
同僚ではない。あんな大きな同僚はいない。というか同僚の中に尻尾が生えている者はいない、多分。
昨日学生寮で遭遇しているので正体は既に判っている。シエスタは笑顔で話しかけた。
「おはようございます。こんな処でどうなさったんですか?使い魔さん」
「おはよう。少しこの辺りの散歩をしていたんだが……あー……」
「シエスタ、です。お見知り置きを」
「クロコダインだ」
クロコダインは、シエスタが先客の存在に気づく前から誰かがこちらに向かっているのが判っていたようだが、やけに物怖じしないこのメイドに戸惑ってもいた。
「お散歩ですかー、この季節は早起きすると気持ちいいですからねー。あ、ミス・ヴァリエールはまだ寝ておられると思いますけど」
シエスタは話しかけながらも洗濯の準備をしていた。そろそろ同僚たちもここに集合してくるだろう。
「主どのはまだ寝ているのか」
「ミス・ヴァリエールだけじゃなくて、殆どの方は寝ておられると思いますよ」
こんな時間に起きているのは使用人だけです、と笑う。
「シエスタは主どのとは仲が良いのか?」
クロコダインがそんな質問をしたのは、おそらく昨日ルイズの部屋の前で見たシエスタの喜びっぷりが印象的だったからであろう。
「仲が良いというか、わたしが一方的に尊敬しているというか、そんな感じなんですけど」
「尊敬?」
「ええ、あの方はわたしを名前で呼んで下さるんです」
よくわからん、という表情のクロコダインに、シエスタは仕事の手を休めて言った。
「ここで暮らす貴族の方々は使用人の名前など決して覚えたりはしません。名前を覚えなくとも問題はないんです。用がある時は『おい、そこのメイド』とでも言えばいいんですから。
きっと貴族様にとって平民は名前を覚えるまでもないモノなんでしょう。
だけど、ミス・ヴァリエールは違うんです。なにか申し付けられる時も、必ずわたしの名前を呼ばれます。『平民のメイド』ではなく、『タルブ村のシエスタ』として」
一度シエスタは言葉を区切る。そして、慈しむような、包み込むような笑みを浮かべ、続けた。
「ミス・ヴァリエールはわたしだけでなく、この学院で働く全てのメイドの名前を諳んじておられます。何故そんな事をするのか尋ねたらこう仰られました。
貴族は平民を守り、平民は貴族を支える。支えてくれる者の名を覚えるのは当然だとご両親に教わったから、この学院に来るまで他の貴族も自分と同じ様にしていると思い込んでいたそうです」
その時のやり取りを思い出したのかクスクスと笑うシエスタであったが、不意に真面目な表情でクロコダインに頭を下げた。
「正直な所、全ての使用人がわたしのようにミス・ヴァリエールを尊敬しているわけではありません。魔法が使えないからそんなポーズをしているんだという人もいます。
同級生の方々にもいろんな事を言われているのか、ここ最近は笑顔を見せられるのも少なくなっていました。
ですから、どうかミス・ヴァリエールの事を、守ってあげて下さらないでしょうか。
今回召喚の魔法を成功されて、しかもクロコダインさんの様な立派な使い魔と契約できた事で、そんな風当たりも少しは弱くなると思うんですけど……」
語尾がどんどん小さくなっていったのは、自分が凄く僭越な事をしているような気がしたからだ。
一介のメイドが公爵家の人間を心配するなど、昨日のルイズのセリフではないが、それこそ不遜なのではないか。
慈母の様な笑みを見せ、少女らしくコロコロと笑い、大人びた真剣な表情をしたかと思うと、今はなにか落ち込んでいる。
くるくると万華鏡のようにその表情を見せるシエスタに、クロコダインは太い笑みを見せた。
「人間というのは、やはりいいものだな」
「え?」
「使い魔というものは、主人の目となり、手と足となり、そして盾となるのが役目なんだそうだ。オレのようなものにはうってつけの役目だとは思わんか?」
シエスタは、輝くような笑顔で「はい!」と答えた。



678 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/06(日) 21:50:48 ID:M/os99FN
遠くから同僚がやってくるのが見える。軽く手を上げ立ち去る大きな背中に、シエスタは言った。
「洗濯が終わったら厩舎まで行きますので、待っていて下さい!ミス・ヴァリエールのお部屋までご案内しますから!」

2人が部屋まで赴くと、ルイズはまだ夢の中にいた。案の定である。
ノックをしても返事はない。不用心な事に鍵はかかっていなかったので、ドアを通れないクロコダインには待っていて貰い、シエスタは部屋の主を起こしにかかった。
「ミス・ヴァリエール。起きて下さい。もう朝ですよー」
「うー……もうちょっと……」
「ダメですよ。遅刻しちゃいますよー」
「だいじょうぶー……あと一週間くらいー……」
「どれだけ寝るんですか!寝る子は育つってレベルを通り越してます!クロコダインさんも待ってるんですからー!」
途端、ルイズは跳ね起きた。使い魔との約束を思い出したらしい。
これからは起こすのが楽になるかな、とシエスタは思った。
本人はまるで気が付いていないが、それは公爵家令嬢に対するメイドの感想ではなく、弟妹に対する長女のそれであった。


679 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/06(日) 21:55:04 ID:M/os99FN
以上投下終了です。
シエスタに些か酷い個性がビルトインされていますが気にしないで私は平気。
シエスタの親の考えは、時代小説における「大名の江戸屋敷に勤めるとお輿入れの箔がつく」というものから取りました。
御宿かわせみサイコー。

680 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 22:21:24 ID:vyBVzSwS
乙でした!
ここのルイズは幸せ者だ。

681 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 22:31:46 ID:wsJ28Mr0
投下乙です……そして、なんかシエスタにおねーさん属性がついてるw

682 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/06(日) 23:20:32 ID:6NSriZ3c
乙です。
急かしちゃいけないとは思うけど、早く先が読みたいw

683 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/07(月) 07:07:24 ID:MWId62Tf
投下乙!

この話のルイズはシエスタに慕われていたり、
最高クラスの使い魔を手に入れたりと幸せすぎる

684 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/07(月) 16:15:09 ID:E4r2/rOG
>>652
外伝乙であります!
wikiのほうなんですが、現在は第二話からナビで飛ばしてありますがナビに入れたくなければ
名前をちょい弄ってナビから外しますので。

>>664
なかなか素敵な展開ですな!
wikiに旧作のほう残しつつ新規掲載しました
旧作なんですが、あんな感じでよろしいでしょうか?


>>679
乙です!
シエスタのおねーさん属性といい、おっさんといい、次回もwktkして待ってます。
wikiも更新しときました

685 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/07(月) 16:28:20 ID:errpLNvx
wikiの人も乙!

686 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/07(月) 20:59:50 ID:N/t7hKaM
おっさんの紳士さは異常

687 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/07(月) 21:01:54 ID:1YMKZpZl

皆さんクオリティー高いね

688 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/07(月) 23:04:22 ID:7MCzz+FJ
なんだかんだいってもおっさんは武人だし戦う姿も早く見てみたい。初会心撃はフーケあたりか。ギーシュイベントがあったとしても斧の一振りで片付きそうだし。
まールイズとの絡みも好きだ。ここのルイズは愛嬌があって可愛い。実家帰省の話とかも楽しみだなー

689 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/07(月) 23:11:16 ID:c1kzUDod
>>638
斧を使う必要はあるのだろうか。たぶん尻尾だけで倒せる
ついでにフーケは会心撃より持ち前の力で戦うと思う

690 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/07(月) 23:26:48 ID:mewfzXMb
>>689
いくらおっさんでも全長30メイルのゴーレムとガチンコは無理だと思うんだ。
激烈掌あたりでバラバラにすると予想する。


なんか避難所を専ブラで見たらスレタイが文字化けするんだが……。
俺だけ?

691 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/07(月) 23:42:46 ID:E4r2/rOG
>>690を確認しようと思ったら避難所にマトリフネタが上がってて盛大に吹いた

692 :爆炎:2008/07/07(月) 23:48:40 ID:o302Bs+D
こんばんわ。先日の番外編が自分的にめちゃくちゃ楽しかった
ので急遽避難所にマトリフ召喚ネタを投下してみました。

ていうかまだ規制中……代理投下して下さると助かります。
しかしおかしいなあ。はじめはコルベールとオスマンとマトリフの
三人でロングビルさんをエロエロにする予定だったのにw
ともあれスレ活性も兼ねて楽しんでもらえたら幸いです。ではまた ノシ

693 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/07(月) 23:50:11 ID:7MCzz+FJ
激烈掌はまだ早いのでは。先ずは会心撃でしょう。ゴーレムはバラバラにでもしない限り復活するからここが使いドコだと思う。
つか、ここで逃すと暫く使う場面がないのでは??

694 :爆炎:2008/07/07(月) 23:54:55 ID:o302Bs+D
忘れてた
>>684
まとめ作業ありがとうございます。
今の形で良いですができればタイトルの頭に区別しやすい様
「番外編 」を付け加えてもらえると助かります。では今度こそ ノシ

695 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/07(月) 23:55:26 ID:mewfzXMb
>>692
いい仕事でした。
二人してシリアスな顔しつつセクハラしてる様が目に浮かぶww。


696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 00:09:04 ID:i9m37+sm
>>692
代理投下しようと思ったのですが、どうにも一部の行が長すぎるようです。


697 :爆炎:2008/07/08(火) 00:34:41 ID:zURLlQjA
>>696
マジですかorz
小ネタなので適当に段落区切って分割してくれても構いませんが
いかがでしょうか?


698 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 02:34:45 ID:i9m37+sm
>>697
了解です。
問題がありましたらwikiに登録する際にでも修正してください。

それでは少ししたら代理投下します。


699 :マトリフ代理:2008/07/08(火) 02:41:26 ID:i9m37+sm
 トリステイン魔法学院の秘書、ロングビルはもう何もかもブッ壊してやりたい気持ちだった。
緑のロングヘアに眼鏡が似合う、知的そうな美人である。だが今はそんな雰囲気は微塵も無く、身体を震わせながら壮絶に込み上げてくるドス黒い殺意を内心必死に押さえていた。
 何故そんな状況なのか? ロングビルのいる場所は魔法学院の最高責任者であるオールドオスマンの仕事部屋である。そこにロングビルを除いて二人の老人がいた。
一人はこの部屋の主であるオスマン本人。そしてもう一人こそがロングビルの苛々の最大の元凶だ。学院の生徒であるルイズ・フランソワーズが呼び出した使い魔、マトリフである。
 立場も肩書も全然違う二人は現在、揃いも揃った動きでロングビルの身体を思いっきり撫で回していた。好色極まりない顔で「\(^O^)/うほほーい」とか言いながらその手をミミズの如く這わせて来る。
 ロングビルは、たまらずその手を払い退けたがその隙にもう一つの手に尻や乳を触られる。
その手を掴んで殴り倒した所でまた手……そんな光景がもう三日も続いていた。女なら彼女でなくても冒頭の様になるというものである

「もみもみ……いやぁ召喚された時にゃ一体どうなる事かと思ったが……ここも中々どうしてパラダイスじゃねえか♪」
「ほっほっほ♪そうやって人生を楽しめるのも年の功じゃて。ん〜すりすり♪」
「馬鹿言っちゃいけねぇ。これでも俺はまだ99歳だぜ……おっと……この肌触り……人間が200年以上生きてるってどんな化け物……だよ」
「まあそう言ってくれるない。けど長生きの秘訣は……ああんそこ儂が取って置いたなのに……やっぱりいつも変わらず横で微笑んでくれる美女の存在じゃな……儂くらいの良い男になればまだまだ余裕のよっちゃんじゃて♪……なあロングビル君?」
「ええ……そうですわねミスタ・マトリフにオールド・オスマン」
 たわいない日常会話で包んだ子供にはとてもお見せできない波状攻撃にもロングビルは堪え続けた。
 彼女がこうまで我慢しているのには理由がある。彼女のロングビルという名は偽名であり、その正体は巷をお騒がし中の怪盗フーケだった。
土のゴーレムを使った犯行は時に慎重に、時に大胆に行われ、そんな彼女を人々は『土くれ』と呼んだ。そして今回の『土くれ』のターゲットはこの学院の宝物庫の宝だった。
なればこそ、秘書になり、情報を得ながらオスマンのセクハラにも堪えてきたのだが……
(何でセクハラジジイがもう一人増えてんのよ!!)
 胸中で彼女が絶叫した。もう一人とは勿論マトリフの事だ。
魔法が使えず『ゼロ』と評された学院一の有名人、ルイズが春の使い魔召喚の儀式で呼び出したこの老人はつい二、三日前に、生徒の一人であるギーシュ・ド・グラモンと決闘騒ぎを起こし、
その時に使ったと言われる魔法の様な妙な力について聞く事がある、とオスマンに呼ばれたのだった。しかし……
(このエロジジイのどこに力があるって言うんだい!!いつの間にか学院長室に入り浸ってセクハラ三昧じゃないか!!)
 初対面から恐ろしくウマが合ったらしい二人はこの三日間、『力』について碌に聞き出そうともせず、それどころかがっちりとタッグを組んで、もうそれはフリーダムにロングビルの身体を狙って来る。
一人だから堪えられたセクハラが倍増したのだ。おまけにこの男はオスマンと違ってこちらの攻撃をあっさりとかわしてしまうのである。
 溜飲を下げられる術が無い事も手伝って彼女の理性はもはや限界に近かった。


700 :マトリフ代理:2008/07/08(火) 02:43:00 ID:i9m37+sm
「\(^O^)/うほほーい♪次は『直』にチャレンジしてみようかの」

ブッチーン 訂正、既に限界であった。突如静かになった彼女はいきなり屈んだかと思うと恐ろしい早さで二人の手を叩き落とした。そのまま後ろへ跳ぶ。空中で綺麗に一回転して着地した彼女の手には杖が握られていた。
「ははは……もういい……もう終わりにするよ……」
虚ろな乾いた笑いをロングビルが上げる。この三日にあらゆる箇所を触られ、すっかり汚れきっとしまった自分が上げるには相応しい笑いではないか。
 髪をかき上げた瞬間彼女の目の白黒が反転し、濃密な殺気と怒気が部屋に充満する。同時に部屋の窓を影が射した。いや、影ではない。土で固めた巨大な『腕』がこの部屋目掛けて殴り掛かって来た――

「死ねええええええ!!このエロジジイどもがああああああ!!」

 轟音ともの凄い衝撃が起こり、オスマンの部屋が半壊した。ゴーレムの開けた穴を中心として壁や天井に無数の亀裂が入る。
倒れている二人の老人を尻目に、部屋の中心に陣取っているゴーレムの拳にロングビルが乗った。
杖を一降りしてゴーレムを操作し、ゴーレムの開けた穴からそのまま外へと脱出して行く。

「おーいてて……あの秘書さんちょっとジョークがキツ過ぎねえか?また腰いわしちまう所だったぜ……ん?どした?」
 マトリフが腰を押さえてよっこらせと立ち上がる。だがオスマンはゴーレムの開けた穴をじっと見て動かないでいた。この三日の付き合いの中では二人だけの時のみに見せる顔だった。
「どうしようかのう……どうやらミス・ロングビルは巷で噂のフーケだったらしいんじゃよ」
「……何だよ?そのフーケって」
 鼻をほじりながら適当な調子でマトリフが聞き返す。オスマンはフーケの事をかい摘まんで説明した。
「はん……!まあ大体はわかった。それが何でこんな所で秘書さんなんかやってんだ?」
「おそらく目的は学院の宝物庫じゃろうな。うかつじゃったわい。あの乳に騙されてつい色々喋っちゃったかもしれん。セクハラに怒らなかったからと酒場でスカウトしたのはやはり間違いじゃったか!」
 心底悔しそうな顔をするオスマンに「さっきまでノリノリで触ってたじゃねえかよ」とマトリフが突っ込みを入れた。すぐに「お主もじゃろ?」と手痛い反撃が帰って来る。部屋が壮絶な状態になってるにも関わらず二人の顔は余裕そのものだった。
「それで、どうすんだ?こっちの世界の魔法じゃ『あれ』を相手にするにはちとしんどいだろ?」
「やむを得んのう……ここはお主の力を借りるとしようか。やれやれ、城やアカデミーの連中に嗅ぎ付けられない事を祈るわい」
「まあそこはあんたの裁量次第だろ?よろしく頼むぜ♪――おっとお客さんだ」
 マトリフの言葉を合図とするかのタイミングで扉がノックされた。躊躇う様に数瞬の間を置いた後、扉が乱暴に開かれる。
「ちょっとマトリフ!いつまで学院長室にいるの!?私に魔法を教えてくれる約束でしょ!!……って何これ!?部屋がバラバラじゃない!!」
 現れたのはマトリフのご主人様であるルイズだった。ピンク色の髪をなびかせ目を吊り上げたその形相が部屋の参事を見るにつれて困惑のそれへと変えていく。シニカルな笑みを浮かべてマトリフが答えた。
「見ての通り現在取り込み中さ。そこの学院長さんのセクハラが少々過ぎたみたいでな。秘書さんがとうとう癇癪起こしちゃったのよ」
 え?儂だけ悪者?と言った顔で自分とマトリフを交互に指差すオスマン。それをルイズがジト目で睨む。
「どう見ても癇癪ってレベルじゃないじゃない!!学院長、今すぐミス・ロングビルに謝罪して来て下さい!!」
 汚名返上はもはや諦めたのか、ため息を一つついてオスマンが零した。
「あー、勿論儂もそのつもりなんじゃがな。どうも今回は彼女も本気らしく、ゴーレムを持ち出してきたみたいなんじゃ。だからそこにいるマトリフ君にちょっと手伝ってもらおうと思っとるんよ」
「いや今回『は』って……」
 オスマンの弁解に女性としての怒りと疲労感を生じながらもルイズは何とか状況を理解した。
「わかったわ。それでマトリフ。一体どうするの?」
「……まずこの壁が邪魔だな。ちょっとすっきりさせるわ」
 そう言って二人を下がらせたマトリフが壁に手をかざす。「イオラ」と叫んだマトリフの手から純白の光球が生まれると壁を粉々に破壊した。
「これが『イオラ』だ。この前ギーシュのゴーレムに使った奴だな。お前さんの失敗魔法と似ている所もあるしあとでじっくり教えてやるよ。……さて」


701 :マトリフ代理:2008/07/08(火) 02:44:18 ID:i9m37+sm
 見晴らしのよくなった部屋から外へと体を覗かせてマトリフがロングビルを捜す。巨大なゴーレムに乗っているのですぐに見つかった。既にこちらに背中を向けて宝物庫の方向へ歩き出している。
マトリフは「しゃーねぇな」と小さく呟くと背中越しのロングビルに大事で呼び掛けた。
「おーい秘書さんよ!随分と軽いお仕置きだったけどもう終わりかい?なら今度は『直』に触らせて欲しいんだがなぁ!!」
 その声にゴーレムの足がぴたりと止まる。術者の心を代弁するかの様にぷるぷる巨体を震わせたかと思うと腕を振り絞った体勢でこちらに向き直る。肩に止まっているロングビルが凶悪な笑みを浮かべた。
「そうですか。わかりました。存分に堪能なさって下さいな!!『直』をーー!!」
 言って『直』姿のゴーレムが再び向かって来た。向かって来る勢いを付けて繰り出されるであろう拳はまともに当たれば肉片すら残らずバラバラになる事が容易に想像できる。
思わず青ざめるルイズだが当のマトリフは動じない。腕を広げた恰好をしながら教師の様な口調でルイズに呟いた。
「炎の魔法と氷の魔法を全く同じ威力で合成するとよ……『矢』ができるんだ。この『矢』は強力でな、触れた物全てを無に帰しちまう」
 この状況で突然何を言い出すのだ?マトリフの言う事がさっぱり理解できないルイズが非難の声を上げる。
「そんな事言ってる場合じゃ「この原理は魔法力の調整にある。+方向に魔法力を上げてやると炎魔法。−方向に下げてやると氷魔法だ。じゃあそれを合わせたらどうなる?」
 そう言ってマトリフの両手から魔法が生まれた。説明通りに右手に冷気を、片手に炎の塊を掌に乗せている。二つの魔法を同時に操るというおよそ常識外の事をして見せたマトリフにルイズは見ている他無かった。
「+と−が合わさるとどうなるか?答は無(む)。つまりは『ゼロ』だ……そう、お前さんの二つ名だよ。どんな魔法でも爆発すると聞いた時思ったよ……もしかするとお前さんの得意な系統はこの魔法の様に常識の枠を越えた所にあるんじゃないかってな!」
 マトリフが両手を合わせた。互いの魔法が溶け合って一筋の光が生まれる。弓矢を構える様にそれを引き絞ってマトリフがこちらを向いた。
「まあ俺に任せとけって!お前を地上最強の魔法使いに仕立ててやらあ」
 にやにやと笑み浮かべた後マトリフが外へ向き直った。いつの間にか間近に来ていたゴーレムが全体重を乗せて拳を出す。同時にマトリフも光の矢を放った。
「さあぶっ飛びやがれデクノボー!!――メドローア!!」
 光の矢がゴーレムの巨大な拳に突き刺さる。その瞬間拳は光に飲み込まれ、まるで太陽の様な閃光を放った。
 光が収まり目を開けた次の瞬間、ルイズが見たのは体のほぼ全てが消失したゴーレムの欠片だった。燃えたのでも凍り付いたのでもない、まさに『消えた』のだった。
「やれやれ、久しぶりなもんで力加減間違えちまった。秘書さん生きてるかな……お、いたいた」
 マトリフの視線をルイズが追う。土に戻ったゴーレムの足元にロングビルが倒れていた。気絶している様だが目立った外傷は無さそうだ。
「ふむ。ロングビル君も無事なようじゃしこれにて一見落着かのう」
 いつの間にか隣に並んだオスマンが髭をいじりながらしみじみと言った。「誰のせいですか!」と汗をたらしてルイズがツッコむ。
「まあそういうこったな。……で、どうする?この一件、『上』に報告すんのかい?」
「いやあ学院内での事じゃし……別に良いじゃろ。彼女には罰代わりにまた秘書をやってもらう事にするわい」
 二人の会話をルイズはロングビルが暴れた件の処遇についての事だと思っていた。勿論二人にとっては『土くれ』のフーケの事であるのだが。
とにかくロングビルにお咎めが無かった事にルイズは安堵した。ついでに「学院長こそちゃんとミス・ロングビルに謝罪して下さい」と付け加える。言われた本人は「軽いスキンシップのつもりだったのにのう」とかのたまっていた。ダメだこいつ早く何とかしないと。

702 :マトリフ代理:2008/07/08(火) 02:45:20 ID:i9m37+sm
 と――ルイズはふと自分の使い魔を見た。同時にさっき言われた言葉が思い返される。自分の中にそんな未知の力があるのだろうか?今までずっと『ゼロ』と蔑まれて来たのだ。そんな実感などさっぱり湧いて来ない。だけど――
「俺が地上最強の魔法使いにしてやるよ」
 嬉しかった。マトリフの言ったのはただのハッタリかもしれない。けれども自分の失敗魔法を見た後に例えお世辞でもそんな事を言ってくれる者は一人もいなかった。魔法が使える事を望んでいたのではない。彼女の欲しかったのは自分を認めてくれる存在だったのだ。
 ルイズが顔を上げた。いつの間にか自分の思いに耽ってしまっていたようだ。かぶりを振る事でそれを打ち消す。
 とにかく今はこの使い魔に礼を言わねばならない。け、決してあの言葉に感動したとかそんなんじゃなくて、そう!ミス・ロングビルへの手際が中々良かったから、しゅ、主人たるもの臣下の者に対する労いが必要よね。
あ、そうなると今後は床じゃなくてちゃんと机で食べさせる方が良いのかしら?うんそうね。それで寛大な自分を演出すればあのマイペースな男でもさすがに――
 頭の中で様々な一人ツンデレをシミュレートした後ようやくルイズは先程マトリフのいた方向に向いた。照れと恥ずかしさで顔が赤くなってしまい、前を向けないでいる。
「あ、あのねわた……し…?」
途中で違和感に気付いてルイズは顔を上げた。見るとさっきまでいた筈のマトリフがどこにもいない。不審に思ったルイズが辺りを見渡すと――
「という事はじゃな。これはもうOKの証だと思うんじゃが」
「ああ、『存分に堪能なさって下さいなー!」だろ?主語が抜けている以上これはGOサイン以外の何物でもないと思うぜ」
「嬉しいのうw嬉しいのうwこんなにたぎった気持ちになるのは実に30年ぶりじゃて」
「170歳でたぎるジジイなんか初めて知ったよ……ったく。あんたに比べりゃ俺もまだまだ子供だな。……という事で子供は子供らしく色んな所を触らせてもらうとするか」
「ああん!ずるいずるぅい!そのポッチは儂が先なんじゃあ!!」
 気絶したロングビルに二人のジジイが我先にと群がっていた。性欲を全面に押し出した顔で鼻息荒く迫るその姿は誰が見てもヤバイ光景である。
 ルイズは黙って杖を構える。怒りで身体はぷるぷる震え、杖を握る手は痛い程なのに頭の中はスッキリしている。今ならおそらく百発百中であの汚物どもを消し飛ばせそうだった。
ルイズの殺気を感じたのか二つの汚物が凄惨な顔でこちらを向く。が時既に遅くルイズの咏唱が完了した。
「し…し……死ねえええええぇぇぇ!!この性犯罪者どもおおおおおおぉぉ!!」
 ルイズの叫びは特大の爆発へと変わり、二人の老人を吹き飛ばしたのだった。

703 :マトリフ代理:2008/07/08(火) 02:47:11 ID:i9m37+sm
何とか無事に終了。
本当に適当に切ったので見づらかったりしたら申し訳ありません。

作者の方乙でした。

704 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 02:50:06 ID:V43b9sbs
GJ!!師匠強すぎだろ

705 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 02:58:11 ID:g1/xEF02
エロングビル涙目w

706 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 07:16:37 ID:qTbfxfs0
>>690
最低でも数十メートルはある船を軽く持って歩けるブロックと
ほぼ同レベルのパワーだから大丈夫だと思うんだ

マトリフさんネタはやはりエロいな。
さすがは劇場版で女性二人に押しつぶされながら胸をもんだ男だ

707 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 17:15:20 ID:F/UPpEJt
ロングビル哀れ、もしかしてシエスタやキュルケにもやってるのかこのエロじじい。

もし、ほかの女性連にもやってるとしたら反応は?
シエスタ 普通にいやがる
キュルケ まったく平気
タバサ 無反応
アンリエッタ ルイズが激怒
テファ どう反応していいかわからない
アニエス 全殺し

708 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 17:32:21 ID:HesHZNno
モンモランシー ギーシュ「け、けけけけけけけ決闘だ――ッッッ!!!!」

709 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 17:39:04 ID:ZU/Fae6H
むしろ決闘の動機はそれな気がする。

710 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 18:30:19 ID:cRBgM2IE
>>709
違和感なさ過ぎるwww

711 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 20:34:33 ID:XCOOfPYP
正直モンモンくらいの美乳が一番好きなんだぜ

712 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 23:13:26 ID:V43b9sbs
付き合うならモンモン
部下になるならおっさん

713 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 23:16:24 ID:g1/xEF02
愛でるならタバサ

714 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 23:27:05 ID:WR5H/lTG
クロコダインがチウにあげた『獣王の笛』――モンスターを呼び寄せるが、倒せれば仲間になると言うあのアイテム、今召喚されているクロコダインは持っているのだろうか。

715 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 23:28:44 ID:V43b9sbs
>>714
持ってなくてもおっさんのカリスマの下に集う

716 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 23:34:26 ID:1C80uSKL
あの笛は、おっさんには>>715 な理由でもう不要だからあげたよーな気がしてならないw

717 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 23:39:00 ID:WR5H/lTG
……あの笛をもらった途端にモンスターハンティングに出かけ、一大勢力を築き上げてガリア王宮に攻め入るタバサが浮かぶのは何故?

718 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/08(火) 23:40:04 ID:g1/xEF02
早く授業のお披露目でバグベアーやスキュラに懐かれるおっさんが見たい

719 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 00:09:18 ID:UfRwybsZ
モンスターはおっさんの優しさの下に集まるから笛何ていらない

720 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 00:11:42 ID:D+0LYf9G
ギーシュとの決闘の後、フレイムがやらないかと迫るのですね

721 :ゼロの影 代理:2008/07/09(水) 00:55:23 ID:5xiekoZV
第三話 努力する者

 ミストバーンがオスマンに協力を取り付けるべく案内されて姿を消すと、コルベールに対し生徒達が群がった。
「先生コッパゲなのにすごかったじゃないですか!」
「普段臆病で冴えなくて全然ダメなのも演技だったんですね!?」
 感嘆の声の中、コルベールは情けなく地面にへたり込んでしまった。腰が抜けた、と弱々しく囁く彼に生徒達は幻滅したようだ。戦場を駆ける勇猛な戦士に見えたのも気のせいだったらしい。
「でもなんで途中でやめたんですか? なんか弱ってるみたいだったし、あのまま続けていれば――」
「とんでもないことになる」
 コルベールの声は暗かった。
 確かに、相手は途中で倒れそうになるのをこらえていた。戦闘を続行していれば倒せたかもしれない。
 だが、コルベールは不吉な予感に囚われていた。殺し合う中で青年を縛る枷が弾けるのではないか、と。彼が真の力を取り戻せば学院の者全員が殺されると確信していた。
 下手に刺激するより戦いをやめるべきだと思って杖を引き、相手も了承してくれたため無事に治まったのだが――危ないところだった。
 双方大した怪我をせずに済んだのも奇跡的だ。
「ミス・ヴァリエール……」
 コルベールは表情の選択に困っているルイズに向き直った。
 説明した時ミストバーンは滞在を受け入れる様子だった。それをひっくり返し、戦闘のきっかけを作ったのは彼女の不用意な一言だ。
「召喚に成功し、主人としての威光を示したいという気持ちはわかります。ですが――」
「……わかっています。わたしは主にふさわしくないって」
 タバサやキュルケ、コルベールにギーシュがいなければ一撃を入れるどころか殺されていた。
 コルベールは少女の苦しみを思い、目を伏せた。せっかく喜んだのに無情な現実を叩きつけられたらどれほど辛いことだろう。
 だが、ルイズは誇り高く顔を上げた。
「今はただの手がかりその一でしかなくても……強くなって、彼に認めさせます!」
 コルベールはその答えに微笑み、次いで首をかしげてうなった。
「しかし彼は一体何者なのか……」
 コルベールの頭痛はまだまだ治まりそうになかった。

 学院の協力を得ることとなったが、ミストバーンの境遇は複雑なものだった。
 平民には見えないが、貴族ではなく魔法も使えない。しかし、素手で数人の――しかもかなりの実力を誇るメイジ相手に渡り合うなど格闘能力が信じられないほど高い。
 本人は力が大幅に低下していると思っているが、周囲がそれを知るはずもない。
 とりあえずルイズと一緒に行動することを了承させたものの、どう扱うべきか決めかねているのだった。
「だからって、何でわたしの部屋で寝るのよ」
 使い魔でなければ部屋まで一緒にする必要はないはずだが、彼女が呼び出した危険物なのだから本人に対処してもらおうというのである。
 現在ベッドは一つしかないため一緒に寝てもいい――そう言いかけたのだが神速で却下された。
 壁にもたれて仮眠をとった彼は翌朝になって戸惑っていた。
 彼の本体は眠る必要はなく、体を休ませても意識は覚醒しているのが常だ。だが昨夜は意識が薄れ半ば眠っている状態だった。まるで体に引きずられているかのように。
 己の左手を眺める。そこに刻まれているのは使い魔のルーン。
(これの働きで器に深く同化しているのか)
 早く特性を理解し、使いこなさねばならない。
 そう決心するミストバーンだった。


722 :ゼロの影 代理:2008/07/09(水) 00:56:56 ID:5xiekoZV
 食事の前に彼が一人で廊下を歩いていると、学院の教師達から様子を窺うよう命じられたメイド――シエスタが声をかけてきた。
 何か不満があれば解消しようというだけでなく、純粋な好奇心も含まれている。
 素手で複数のメイジに立ち向かった青年の武勇伝は厨房でも話題となっていた。
 張り切る彼女は果敢にも様々な質問を試みた。
「確かミス・ヴァリエールに召喚されたんですよね。どちらからいらしたんですか?」
「魔界」
「ま、まかい、ですか? 困ったことがあったらいつでも仰ってください。えー、お名前は?」
「ミストバーンだ」
「あなたのその格好……貴族ですか?」
「貴族……?」
 貴族という語に疑問を示すとシエスタは目を丸くして説明を始めた。情報が欲しかったため聞き漏らさぬよう精神を集中させる。
 ミストバーンにとっては意外なことに貴族と平民の違いは“力”だった。
 魔法を使える者達が上に立ち、権力を振るう代わりに危機に立ち向かう。力を持たぬ者達は恭順を誓い庇護される。
 もちろん横暴な貴族もいれば反抗的な平民もいるが表向きは何とかうまくやっているようだ。
 頷いて理解を示した青年にシエスタが嬉しそうな顔をした時、風が吹いてふわりと髪が揺れ、尖った耳を露わにした。
 途端にシエスタは後ずさり、目に涙を浮かべた。
「ひっ! エ……エルフ!?」
 色素の抜け落ちたような美しい白銀の髪や整った容貌、人間の纏うものとは異質の空気から薄々疑っていたものの、敵意は感じられないため違うと己に言い聞かせていた。
 しかし、尖った耳を持つ者などエルフ以外にはあり得ない。
(魔法は使えないって聞いていたのに……!)
 彼女は気易く話しかけた自分の人生が終わることを覚悟した。
 しかし返ってきたのは疑問の声だった。
「エルフとは何だ? 魔族のことか」
「へあ? ち、違うんですか?」
 魔族と言われても彼女には何のことかわからない。
 まだ怯えを残しつつ彼女はエルフが人間より遙かに長い命を持ち、先住魔法を使う優秀な戦士であることを説明した。人間を“蛮族”と呼び蔑視していることも。
(魔族と似ているな)
 人間が異種族を恐れているのも元の世界と同じだ。
 ハルケギニアでは使い魔などとの関係から寛容かと思っていたが、異質な存在を恐れ疎み排除する性は変わらないらしい。
 使い魔と違い、己と対等もしくは上の存在だからこそ反発も強まるのかもしれない。
(私にとっては……関係の無い話だが……)
 主も彼も強者には種族を問わずに敬意を払う。力こそ正義という単純な考えで生きている。
 だからこそ、今の自分とコルベール達の力を比較して大人しく滞在することを選んだのだ。
 彼にとって重要なのは力を取り戻して主の元へ戻ることだけだった。


723 :ゼロの影 代理:2008/07/09(水) 00:58:10 ID:5xiekoZV
 食事を終えると講義を受けるために教室に移動した。
 椅子に座り、腕を組んだまま身動き一つしない彼に視線が集まっているが本人は全く気にとめていない。
 中には隣の席の者とつつきあい、指さして噂している女子生徒もいる。常に瞼を閉ざしたミステリアスな美青年――惹かれる者がいてもおかしくはない。
 担当教師のシュヴルーズは『錬金』の魔法を教えるために小石を真鍮に変えてみせた。便利なものだと思うが、彼が習ってもどうしようもない。
「魔法の法則そのものが違っているようだからな」
 絶大な魔法力と叡智を誇る大魔王ならば法則を解き明かし異なる世界で応用することもできるかもしれないが、彼にとっては使いようのない知識だ。
 手がかりとともに器候補を探そうかと思ったが徒労に終わる可能性が高い。別世界の魔法がどこまで戦力になるか甚だ疑問だ。
 その分、主の敵にも味方にもならないため客観的に見ることはできそうだが。
 彼の呟きが聞こえたのかルイズが振り向き怪訝な顔をした。
「あんた何言って――」
「ミス・ヴァリエール! 授業中の私語は慎みなさい。おしゃべりをする暇があるのなら小石を金属に変えてもらいましょう」
 嫌な顔をしたのは本人ではなく周囲の生徒だ。ある者は顔をしかめ、ある者は天を仰ぎ、ある者は震えている。
「やめてください先生!」
「そうですよ、ゼロのルイズにやらせるなんて」
 次々に不満の声が上がるなか、ルイズは怒りに青ざめつつ立ち上がった。やります、と宣言してつかつかと前方へ歩み寄る。
(戦いの時は爆発しか使わなかったが……)
 他にも魔法が使えるのか興味を覚えた彼は、杖が振り下ろされると同時に理解した。
 爆発しか“使わなかった”のではなく、爆発しか“使えなかった”のだと。

 煙が晴れると教室は惨状を呈していた。片付けを命じられた彼女は人が出て行った後力無く俯いた。
「……ゼロっていうのはわたしの魔法成功率」
 ポツリと呟くが返事はない。荒れ果てた教室に震える声が広がっては消えていく。
「魔法の使えない貴族なんて何の価値も無い……蔑まれる対象でしかないわ。見返してやりたくてずっと練習して……でもダメだった。笑われても何も言えないわ」
 周囲に認められたい。自分の力はゼロではない。
 ずっと心の中で唱えていた。
 だから儀式に成功した時は喜んだ。これでようやくゼロではなくなると。しかし相手は主と認めようとはしない。
 彼女の高慢な態度は貴族としての誇りだけでなく周囲の蔑視を跳ね返すための盾。相手に認めさせたいという一念が作り上げた鎧。
 仮面のほころびから押し殺してきた想いが零れ落ちる。
 ルイズは口をつぐんだ。きっとこの氷のような男は冷徹な一言で心を貫くか、重い沈黙で押しつぶすに違いない。
 持つ者には持たざる者の苦しみなどわからないのだから。
 だが返ってきた言葉には温度があった。
「お前は努力して力を手に入れようとしているのだろう? ならば私には笑うことはできん」
 声には奇妙なほど力がこもっていた。慰めではない何かが揺れていた。
 思わず振り返って凝視したが彼の面にはほとんど表情は浮かんでいなかった。


724 :ゼロの影 代理:2008/07/09(水) 01:01:58 ID:5xiekoZV
代理投下以上。
・・・代理初めてなんだが、なんかおかしなとこはないですよね?

725 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 01:02:00 ID:fPIKLS2Z
作者さん、代理の人さん乙です

726 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 01:52:38 ID:pAUfCns7
影氏、代理人氏乙。やっぱりこっちの方が緊張感があって面白いわ。続き期待。


727 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 01:56:40 ID:CMg1Fho5
今回は擬態継続になったけど、コルベールの評価が上がるのはちょっと嬉しい。
乙でした!

728 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 09:31:11 ID:wuoIwPhG
影氏乙。素晴らしい切れ味。次回を期待☆

>>717

ハドラーも最初はそんなノリだったのかしらん?
拳一つで何処ぞの当身投げなマフィアの親分よろしく魔界の
獣達を蛸殴りにしつつ、勢力を拡大していって、人間界に遠征して
いった先で四方やの敗退という感じにて。

ハドラーの場合、バーンの時と違って世界征服という事以外はあんまり
詳しい動機のようなもん語っていないから、侵攻理由もいろいろ妄想できる
余地がありそうだね。魔族による新国家建設に邪魔な異種族を一掃するくらいの
つもりだったのかな?



729 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 13:03:17 ID:BIE7uVyZ
フレイザードとか名声と勝利の快感 貴族に取り立ててもらおうと
積極的に武勲を上げるだろうな。こいつ大成したらどこまでいけんだろ?
炎と氷系ははメラガイアー マヒャデドス 息は輝く息 煉獄火炎まで行けんのかな?
デルフで火炎斬り マヒャド斬りとか。 偏在には氷炎爆花散で

730 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 13:11:58 ID:fPIKLS2Z
クロコのおっさんなら原作みたいに一歩引くんだろうな・・・
おっさん・・・

731 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 14:08:47 ID:Aeo36zSz
>>729
原作じゃ、どこまで成長するみたいな表記は無かったし
召喚して好きに成長させてけばいいんでね?

ただルイズがフレイザードの性格に同調するか反目するかで物語はガラッと変わりそう

732 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 14:24:42 ID:EJ9PFKDX
>>729
さあ早くSS書き起こす作業に戻るんだw

733 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 14:28:41 ID:C15nxere
>>729
ダイの世界にメラゾーマ、マヒャド以上は無いだろ

734 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 14:33:12 ID:Aeo36zSz
>>733
そこはそれ、メドローアがあるジャマイカw

735 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 14:49:59 ID:5xiekoZV
メラガイアーとかマヒャドデスでなんだと思ったら、ジョーカに出てきた新呪文か

736 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 17:47:35 ID:Mn0yyx2M
マトリフだったらメラ、ヒャドの延長で編み出せそうだが。
そういやダイ世界ではザキ系は邪教の呪文だからおそらくマトリフは使えないか、使わないんだろうな。
もっともザラキーマなんて使えたら7万なんていないも同然だが。

737 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 17:52:42 ID:MOqdwu+S
範囲呪文で七万巻き込めるなら素直にイオ系でいいんじゃね?
あやつられた味方ごと殺るよーなキャラじゃないとは思うが

738 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 18:04:52 ID:CMg1Fho5
呪い解除の拡大版で7万乗り切れんか?

739 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 18:16:09 ID:NDmlMkmi
>>738
それは先生の領域かもね

740 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 18:21:20 ID:bItfPS2W
>738-739
デルムリン島全体を覆いつくしたあの呪文……確かに邪悪な力の影響は防げるでしょうけど、精霊の指輪の力はどうなのか?

741 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 18:28:25 ID:CMg1Fho5
精霊は道具に過ぎない、しかしミョズが込めた意図は邪悪だったでどうか。

742 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 18:50:07 ID:NDmlMkmi
>>740
後に破邪強化できるようになってたからなんとかなるんじゃないかな

743 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 19:30:21 ID:Aeo36zSz
剣の鞘で地面に魔方陣描きながら、7万の間をドカドカ突っ切っていく先生の姿が見えたw

744 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 19:36:21 ID:NDmlMkmi
>>743
ですよねー

745 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 19:37:14 ID:CMg1Fho5
暴走トラックに跳ねられたようにポンポン人が飛びながら
聞こえてくるのは飄々とした「ハイ、ちょっと通りますよ。ごめんなさいね。失礼しますね。」

746 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 19:55:39 ID:MRgmXThB
先生召喚の続きが早く投下されないだろうか…。
すっごく読みたいSSのひとつなんだけどな…。

というか先生召喚の話は本スレからこっちに以降されるようになるのかな?

747 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 20:06:51 ID:zTeD2oYy
こっちが先に建ってたんならともかく向こうの趣旨に反してないんだし移す必要ないんじゃね

748 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 20:10:20 ID:/rsK8XY2
ちょくちょく、見かける意見だが何で
あの作品スレの作品をこっちに持っこようって話になるの?

読む分にはなんら問題ないし
ぶっちゃけ○○総合サイト作りました○○関連のSSは
全部移行しますねとかと言うのと変わらん気がする

あくまでココとアソコは別のスレだ

749 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 20:33:08 ID:x1j2U6dJ
>>746
住人の意向で勝手にログ移し変えしたら、もし続き書いてくれたときに作者さんが困らね?
作者さんから「こっちに移して〜」って言うならまだしも

>>745
先生ってばそんな調子で死傷者ゼロのまま7万を何とかしそうだから困るw

750 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 21:57:54 ID:1KQwphQp
先生はあの島をそうとう早く一周してたし、ピオリム使えそうだなぁ
しかしガノダは魔法の身体強化と重複しないイメージあるからなぁ…個人的なイメージなんだけどさ

751 :750:2008/07/09(水) 22:00:12 ID:1KQwphQp
>>750
ガノダってなにさ、ガンダね

752 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 22:02:46 ID:LXD4WOfG
>>750
すれ違いなのはわかるんだが、
ガンダムオタクが召喚されるのを想像してしまった。

753 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 22:16:54 ID:pAUfCns7
本スレの3作中、先生は良作。普通に面白い。続きが読みたいが残念ながら更新停止。
ポップのは何故かコッパゲがルイズの使い魔に。思いつきで書いたっぽい流れで結局何がしたいのか分からんまま更新停止。
ダイは始まってすぐ更新停止。
いずれも扱う題材がアバンの使徒関係でこのスレと傾向が全く違うところが興味深い。つか、ここがマニアックなのかw

754 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 22:19:35 ID:NNvEqlSk
ここで召喚されているのは基本的に人外だな

755 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 22:34:33 ID:CMg1Fho5
ポップのはむしろ、コッパゲールの使い魔として興味があったんだが、
スーパーポップタイムを避けたせいで逆に叩かれてたな。
仮に活躍しても叩かれやすいデリケートなキャラだけど。

756 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 22:34:42 ID:ASiB0IHy
デルフだと魔法剣って使えないよね

757 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 22:42:49 ID:NNvEqlSk
そもそもデルフが必要な状況はあるのだろうか

758 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 22:46:30 ID:TStAnVNh
むしろ、ペキンと折れるデルフの姿が目に浮かぶ……

759 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 22:47:45 ID:MKlU9tGw
>>756
魔法剣デスペルを原作で使ってたので普通に出来そうでは有る
無差別に魔法を吸収ではなく、選択して吸収出来るようだし
最大の問題はやはり>>757 だがw

760 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 22:49:40 ID:CMg1Fho5
アドバイザー、語り部、戦友。盾。

761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 22:50:17 ID:VD+gIM7X
>>756
でもルイズの『解除』をデルフにまとわりつかせて『反射』強制解除とかしてなかったか?
下手すると『反射』切る前に魔法吸い込まれるかデルフの機能が『解除』されそうだが

ガンダ用武器だから『解除』かけても平気だったんだろうか?


762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 23:01:20 ID:pAUfCns7
>>755ポップものならゼロの大冒険はいい感じだった。現在は更新停止しているが。


763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 23:27:32 ID:eLid+Kfa
短編をひとつ思いついたので投下したいんですが、今構いませんか?
良かったら35分位から投下します。

764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 23:34:17 ID:7/YU6Fju
だめの反対

765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 23:37:19 ID:eLid+Kfa
七万人の軍勢に特攻し、紆余曲折はあったがどうにか生き延びた才人は命の恩人であるティファニアの生い立ちを聞くために居間に向かった。

森の中に隠れるように存在するこの村へ今日、傭兵崩れが現れた。
それを止めようとしたサイトだったが、特攻した際に一度心臓が止まってしまったせいで使い魔としての能力を失い、手も足も出なかった。
情けなさに身を焼かれる思いを味わう才人の前で、ティファニアは虚無の魔法を使い、傭兵達を追い払った。
同じ虚無の系統のメイジを知る才人には、彼女の生い立ちがどうしても気になり、尋ねたのだった。
しかもティファニアはエルフだ。才人は、わけがわからなかった。

ティファニアの家には、5つ部屋があった。
才人が寝かされていた部屋、彼女達の寝室が3つ、そしてこの居間。
子供たちは三人ずつで一軒を与えられ、そこで暮らしているが、食事はティファニアの家で取っていた。
子供達は今はいない。夕飯をすませた子供たちは家に帰されていた。
子供達と食事をしている時は狭くて仕方がなかったテーブルは今はとても大きく感じられる。
ティファニアは納屋からワインを取り出してきて、そこにグラスと共に並べた。
暖炉には薪がくべられ、その上では鳥が炙られている。

「待たせてしまってごめんね。夜にならないと、話す気になれないものだから」

いいよ、と才人は言った。
ティファニアは、暖炉の中で炙られる鳥を見つめながら、ゆっくりと語り始めた。

「母はね、アルビオン王の弟の……、この辺りは、サウスゴータっていう土地なんだけど、ここを含むさらに広い土地を治めていた大公さまの、お妾さんだったの。
大公だった父は、王家の財宝の管理を任されるほどの偉い地位にいたみたい。母は財務監督官さまって呼んでたわ」
「お妾さん?」

才人が尋ねた。才人の質問にデルフリンガーが柄を鳴らして返事をする。

「愛人ってこったよ。奥さんとは別の、女の人ってことさ」
「なるほど…」

奥さん以外にも女を作るなんて…才人も少しは羨ましかったが、実際にその結果を見てみるとなんともいえない奇妙な気持になって、声のトーンが勝手に下がってしまった。

「なんでエルフが、その大公の妾なんかやってたんだ?」
「そのあたりのことは知らないわ。エルフの母が、どんな理由があって、このアルビオンにやってきて、父の愛人になったのか、わたしは知らない。母も決して話そうとはしなかったし……。
でも、このハルケギニアで、エルフのことを快く思ってる人はいないから、何か複雑な事情があったことは間違いないと思う」
「エルフから聖地を取り返すって言ってるぐらいだからなあ」

しみじみと言う才人にテファは頷いた。

「ええ。そんなわけで、母はほんとの意味で日陰者だったの。公の場はもちろん、めったに外に出ることさえできなかった。
屋敷の中で、ずっと父の帰りを待つ、そんな暮らしを続けてた。今でも思い出すわ。
ぼんやりと、ドアを見つめる母の背中……母譲りの耳を持つわたしも、外に出してはもらえなかった」

才人はしんみりしてしまい、ワインを一口飲んだ。
ティファニアが、『年頃の男の子と余り話したことが無い』のは、そういう理由があったのだ。
男の子はもちろん、女の子の友達もいなかったに違いない。

「でも、母とのそんな生活は、それほどつらくはなかった。
たまに来る父も優しかったし、母はわたしにいろんな話をしてくれたから。母はね、楽器や、本の読み方も教えてくれたのよ」
「そっか」
「そんな生活が終わる日がやってきた。四年前よ。父が血相を変えてわたしたちのところにやってきたの。
そして、『ここは危ない』と言って、父の家来だった方の家に、わたしたちを連れて行った」
「どうして?」
「母の存在は、王家にも秘密だったらしいの。でも、ある日それがバレちゃったらしいのね。
王族であり、財務監督官である父がエルフを愛人にしていた、なんて、これ以上ないスキャンダルだわ。それでも父は、母とわたしを追放することを拒んだのよ。
厳格な王さまは父を投獄して、あらゆる手を使ってわたしたちの行方を調べた。そしてとうとう、わたしたちは見つかってしまったの」

才人は息を呑んだ。

766 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 23:39:06 ID:eLid+Kfa
「今でもよく覚えてる。降臨祭が始まる日だったわ。わたしたちが隠れた家に、大勢の騎士や兵隊がやってきた。
父の家来だった貴族は、必死に抵抗してくれたけど……、王さまの軍隊には敵わない。すぐに廊下を、騎士たちがどかどかと歩く足音が聞こえてきた。
母はわたしをクローゼットに隠すと、その前に立ちふさがった。わたしは、父から貰った杖を握って、ずっと震えてた。部屋に兵隊たちが入ってきたとき、母はこう言ったわ」

その後の残酷な展開が頭に浮かんでしまい、思わず才人は目をつむった。

「『なんの抵抗もしません。わたしたちエルフは、争いを望みません』。でも、返事は魔法だった。
恐ろしい呪文が次々母を襲う音が、聞こえてきた。でもその次に聞こえてきたのは母じゃなくて王様の軍隊の人が上げた悲鳴だったわ」

「へ?」

才人は拍子抜けして間抜けな声をあげた。
普通、というか今の話の流れから言って不謹慎だが…テファの母が殺されてしまうんじゃあないのか?
そう才人は思ったが、間抜けな顔をする才人に話を続けるテファは気づいていないようだった。

「さっき出て行ったダイが、怒って軍隊を追い返したの。そのお陰で私達はここまで逃げ延びる事が出来たのよ」
「…ちょ、ちょっと待ってくれ。ダイさんって、戦うのが怖いとか何とか言ってたって」

才人はこの場にいない男の事を思い出しながら尋ねた。
森に倒れ死にかけていたサイトを見つけてくれ、今はトリスティン軍がどうなったか気にする才人の為に村を空けている青年は、戦うことを怖がっていた。
背は才人より高く、体にも筋肉が付いていたがその裏表の無い優しい気性の男で、とても戦えるようには見えなかった。
だがテファは悲しそうにサイトに説明する。何か後ろめたい事でもあるような表情だった。

「うん。でもあんな所を見てそうも言ってられなかったから、無我夢中だったって…
それからもダイはずっと私達を守ってくれてるの。何かに追われてるみたいに得意な事だけじゃなく、紋章の力を使わなくても戦えるようにって、いっぱい勉強してるのを私は見て育ったわ」
「じゃ、じゃあ今日もダイさんがいりゃなんとかなったのか?」
「今まではダイが倒した後に私が記憶を消していたの。誰かが村に近づいてきただけで気付いて、あっという間に倒しちゃうから」

頷いて返されたその言葉を聴いて、才人はテファの表情のわけに気付いた。
テファは戦う事を怖がっているダイが、テファ達を守る為に戦いに備え、その時が着たら戦わなければならないことに罪悪感を覚えているのだ。
そう察したが、いい言葉が思いつかずに口ごもる才人の代わりにデルフリンガーが口を挟む。

「紋章って使い魔ルーンのことか。お前さんの使い魔はどこにあるんだ?」

デルフリンガーらしくない強い口調だった。
テファは不思議そうに、甲を向けた片手を挙げてデルフリンガーに見せる。

「右手よ。ダイが本当に怒ると、ドラゴンを象ったような紋章が右手に現れるの」
「右手か…とりあえず一安心だな…ったく、胸だったらどうしようかと心配だったぜ」
「あ、でも…時々左手に出ている時もあるわ」
「左手にも?」

才人とデルフリンガーは揃って首を捻ったが、「ま、胸じゃなきゃいいんじゃねぇ?」とデルフリンガーが言ってその話は打ち切りとなった。
才人は気分を変えようとワインを飲む。

テファ達が静に暮らしたいのなら虚無の事をきつく注意しておかなければいけないと思い、今度は才人が語り始める。
だけど虚無の話をしようとした才人は、テファが出してくれたワインが思いのほか強く酔い潰れすぐに眠ってしまった。


その後、ミョズニトニルンに攻め込まれたり、ヨルムンガンドに攻め込まれたりもするのだが…彼女の使い魔があっさり制圧し、そのまま彼らは姿を消してしまった。
そうしてテファが歴史の表舞台に立つことはついになかったと言う。


バーン敗北後逃亡ダイを召喚
反省してる(‘・ω・)

767 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 23:43:09 ID:/rsK8XY2
>>766
乙&ダイ世界終了のお知らせw

768 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/09(水) 23:44:08 ID:x1j2U6dJ
ちょwww
ポップ涙目w

しかし乙!

769 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 00:11:50 ID:f4bDIu2O
>>762
755ではないけどそれの事は始めて知った。感謝。まだ全部読んでないけどいい感じだな。
でも途中までなんだな……

770 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 00:12:23 ID:ltzXtUpy
あれ?これだと、サイトまで歴史の表にでなくなっちゃう?

771 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 00:14:32 ID:Sf5ywbPf
>>766
ちょいまち、テファのお母さんが生きてるかもはいいんだけれど、
この世界でダイに竜の紋章を発動させるほどの相手っているのか?
初期ヒュンケルやフレイザードさえ紋章無しで倒したんだぞ。

772 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 00:30:19 ID:ETMsGD1w
乙、とは言えんな
今後の投下のために少し厳しめに寸評するぞ

原作の看板を一部変えましたではダメ
前半部分にダイがいることを匂わせていないから、ダイ登場が豪く不自然(いきなり)になっている
ここは才人と共に傭兵を倒したのがダイ、としてもよかったと思う

後、ダイが使い魔になっているてことが唐突過ぎる
ダイがテファの家いたのは少なくとも四年前
なぜ、そのときダイがそこにいたのかしっかり描写すべき
それにテファの母親がどうなったかもしっかり書くべし

小ネタといえどもしっかりプロットを考えて意味の通る物語にすることは必須
加えて、ある程度のテーマも考えておくべき
この話ならテファ=ポップてのもあり

とりあえず気になった点はこれくらいかな

それともう一つ
執筆する前には小説の書き方を解説しているサイトに目を通しておくといい

多少厳しく書いたけど、臆しちゃダメだぞ
しっかり学んでいい作品を投下するのだ

773 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 00:43:00 ID:5hVIZIq7
>>772
テファはすでに使い魔召還してた可能性あるんじゃなかった?それならダイがいてもよかろ?
なんか原作の方は逃げたみたいだし

774 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 00:46:04 ID:ETMsGD1w
>>773
それを描写しろってことだ
使い魔になってるならその過程は書かなくちゃ

775 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 00:52:53 ID:99tH9wIM
小ネタに細かい事言うのはどうかと思うが

776 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 00:55:03 ID:kNxtTpbJ
>>768
ポップよりレオナ涙目だな合掌


777 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 02:08:50 ID:sUYMGSam
ハドラーも涙目じゃね?

778 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 06:33:38 ID:5hVIZIq7
>>774
原作本編初登場時キュルケ、タバサ、オスマンの使い魔召喚されたときの描写なんてあったか?まずは使い魔を従えているという結果だけだろ?
あくまでサイトが主役での話なのになんでわざわざわき役の、それも出会ったばかりのテファとダイの召喚描写せにゃならんのだ
なんでも詰め込めばいいってもんじゃないんだよ

779 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 07:08:36 ID:fCbCz3mn
おっさんはデルフを使ってくれるのだろうか

780 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 08:08:46 ID:Ftv5Ntxf
もう面倒だから>>772
短編でもいいからテファの召喚シーンからちゃんとしたの読みたかったぜ
って読んでいい?

>>779
連載のヤツに関して言えばクロコのおっさんは斧も一緒に召喚されてなかったっけ?
ということでデルフ涙目wデルフはいつも涙目だなぁ

781 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 08:09:04 ID:QDslctEM
このスレのおっさんの様は専用武器持ち込みだしデルフ不要だろ。そもそも武器を買いに行くイベントがなくなる。
出しても盾ぐらいしか使い途がない。おっさん単独でメラゾーマくらいかき消せるし。
原作をなぞり無理に出すとテンポが悪くなる。デルフは要らない子。

782 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 08:24:49 ID:Ftv5Ntxf
デルフ…どこに行っても不憫な子…(つД`)°。

デルフもちゃんと活躍できるようにするにはやはり剣士系を武器無しで呼ぶしかないか
俺デルフ好きなんだけど…なかなかなぁ…

783 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 08:37:46 ID:QDslctEM
泣くなよ。デルフ&サイトだから面白い訳で、無理矢理出されて挙げ句活躍の場がないデルフなんてヤだろ。

784 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 08:49:38 ID:s2N4H6bQ
俺も読み返して見たけど>>772の指摘はあながち間違ってはいないと思う。例を上げると

「母はわたしをクローゼットに隠すとその前に立ちふさがった…」とあるが

もしダイが前もってあの場にいるなら二人とも逃がすか「俺のそばを離れないで」
とでも言うのが自然だと思うし、仮に戦闘能力を失ってるのなら母親の性格からしてテファと
一緒にクローゼットに隠すはず。

襲われている時に急に現れた(後の文脈からして多分この時にテファが呼び出したんだと思うが)
様な描写なのに回想が終わったあとはテファ達が襲われる前から召喚されていたかの様な感じにも
とれてしまうから読んだ側としては時系列がわかりにくくて、ちぐはぐな印象を受けた感じがした。
例えばもし襲われたタイミングでテファが召喚したとしたら


「『なんの抵抗もしません。わたしたちエルフは、争いを望みません』。でも、返事は魔法だった。
恐ろしい呪文が次々母を襲う音が、聞こえてきた。でもその次に聞こえてきたのは母じゃなくて王様の軍隊の人が上げた悲鳴だったわ」
                            
                             ↓


「『なんの抵抗もしません。わたしたちエルフは、争いを望みません』。でも、相手は聞く耳を持たなかった。
私は母が助かる事を必死に願ったの。その時よ。手に持っていたオルゴールが鳴り始めて頭の中に何かの言葉が浮かんだの。
母を助けたい一心でそれを読み上げたら突然母の目の前に光る鏡みたいなのが現れて……
魔法を全部跳ね返しちゃったの。そしてその次に聞こえてきたのは母じゃなくて王様の軍隊の人が上げた悲鳴だったわ」


適当に改変してしまったがこういう描写が抜けてるよって事なんだと思う。あとはオチが唐突
っぽいからギャグなのかシリアスなのかよくわからないって事だと思う。

でも全体的な文章は読みやすいし流れも綺麗。ダイを召喚するのも新鮮なので次回も是非また
書いて欲しいと思う。長文スマソ


785 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 09:29:28 ID:Ftv5Ntxf
>>783
喋らない、使われない、で
いてもいなくてもいいような扱いなら確かに最初から出番無い方が諦めがついていいな

ダイ大キャラでデルフちゃんとつかってくれそうな奴なんて…あ〜
先生くらい?w

786 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 09:43:27 ID:vr265RRC
まあ、772の指摘も間違ってはいないから、参考意見として聞いておくのは
お勧めしたい。そして作者殿、何か無性に気になる感じなんで、お時間と体力が
よろしければ長編トライを考えてみてほしいようにも。SSスレで、やっつけな荒らし風の
意見残していくような旦那方も結構多いが、ここ、キッチリ読んで感想くれる人も多いし。
挑戦しがいはあると思うお。

787 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 09:54:58 ID:kNxtTpbJ
仮に人によって文章が粗く見えても…投下してくれるだけで充分なのに…

788 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 10:19:48 ID:QDslctEM
>>785
先生も巧く使いこなしてくれそうだが、抜群に相性がいいのはヒュンケルだと思う。
魔槍はラーハルトに返却済で独り身だし、寡黙なヒュンケルと饒舌なデルフとの掛け合いは面白そう。
で、更にツンデレルイズが絡む訳だ。改めて考えてみるととても興味をそそる。誰か書いてくれw


789 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 10:23:51 ID:QDslctEM
連スマソ。小ネタにヒュンケルあるけど、どうせなら最初から読みたい也。

790 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 10:42:31 ID:s2N4H6bQ
ヒュンケルもいいけど魔剣の鎧のみ(とヒュンケルの技)を召喚したルイズが
某スレの仮面みたくデルフ片手に大暴れするってのはどうだろうか?

791 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 10:46:15 ID:Ftv5Ntxf
>>790
デルフがアムドするわけですか?(´Д`;)ハァハァ

792 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 11:17:00 ID:QDslctEM
鎧だけ召喚て話が無理っぽくないか?かといって剣込みだとデルフいらねーw
無機物の召喚て結局のところ変化球なんだよな。JOJO版でアヌビス神召喚、ルイズ2刀流てのあったけど途中で読まなくなった。最初は目新しいけど慣れると飽きちゃうんだよ。


793 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 11:47:30 ID:s2N4H6bQ
>>791
その方向はなかったわwこんな感じ?

 迫る7万の大群を見据えながらルイズは禍々しい鞘に入ったままのデルフリンガーを構えて「アムド」と叫ぶ。その瞬間、鞘が広がりルイズの体を包む。変形した鞘のパーツは頑強な全身鎧へと変わっていた。兜に仕込まれたデルフリンガーが軽妙な口調でルイズに喋りかける。

「いやぁ〜何回見てもすげぇよなその鎧。おまけに魔法を無効化すると来たもんだ。おかげで俺涙目」

「でもライトニングクラウドの雷は防げなかったじゃない。おかげでワルドの時は随分苦しめられたわ」

「あんときゃ俺の花舞台だったねぇ。雷バンバン吸い込んでやったらしまいにゃワルドが泣きそうな面になってたし」

 そういって一人の少女と剣は笑いあった。これから行う決死の大仕事をしばし忘れるかの様に。
 ひとしきり笑った後ルイズは兜のデルフリンガーを取り外した。そのまま剥き出しの魔剣を右手に構える。

「さぁお喋りは終わり。この鎧に『彼』の技に喋る魔剣。伝説尽くしのこの凄さをたっぷり味合わせてやらないとね」

「きっと敵さんビビリまくるだろうねぇ。まぁ任せとけって、どんな魔法が来ても俺が全部吸い込んでやるよ。相棒!」

「頼りにしてるわね。デルフ……来たわ!」

デルフリンガーにキスをしたルイズが叫んだ。地面と水平に剣を持ち上げた後右肘を引く。同時に左手が開かれ、突きの構えになったルイズが敵の軍勢に狙いを付けた。
そのまま捻りを加えた猛烈な突きを敵の方向に放つ。

「狙うは指揮官のみ!さぁ行くわよ!!ブラッディースクライドォーーー!!」

 書いてて中々面白かった。反省はしている。


794 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 11:55:22 ID:wooqGtBh
>>793
ルイズ成長しすぎだw
ああ、魔法が使えないからって此処まで肉体派にならなくても……似合いすぎるw

795 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 11:56:55 ID:Ftv5Ntxf
>>793
ちょwww冗談だったのにw

しかし良くやったwデルフが最強キャラにwww
あんな鎧着たらルイズが潰れるとか色々突っ込まれる可能性もあるが
その前に俺はお前を褒め称えるwww

796 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 12:03:45 ID:s2N4H6bQ
>>793>>795
サンクスw即効でレス返ってくるとはうれしいぜw

ついでにこの鎧は持ち主のサイズ調整を自動でしてくれるとか、
ルイズがちょっとガチ剣士に目覚めすぎたせいで始祖の祈祷書を
もらえなかったとかそういう脳内補正をかましてくれるとありがたいw

797 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 12:06:00 ID:s2N4H6bQ
>>793×
>>794
だった。ごめんよ

798 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 12:10:18 ID:N/kyctD0
>>793
鎧の魔剣スッゲーww
ルイズの二つ名がゼロから鎧とか魔剣とかになってそーだw


799 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 16:36:10 ID:HyO19cOX
魔剣士ルイズの大冒険

800 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 16:51:21 ID:wUOlBhpi
>793
魔法に頼らない……そう吹っ切れるまでのルイズの葛藤が読みたくなるなあ。

801 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 17:14:38 ID:kOJPdamQ
召喚されたキャラがガンダ−ルヴになるなら・・・
クロコのおっさんが魔剣の鎧をだな

802 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 17:18:13 ID:wooqGtBh
おっさんをこれ以上強化してどーするw

803 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 18:12:10 ID:ILRGkht9
クロコダインの強化ですか。
バラン相手に自分の体を盾にした防御力、その膂力を用いた斧による近距離、痛恨撃(会心撃)・激烈掌による中距離、グレートアックスの魔法効果による遠距離。
……あれ、ゼロ魔世界でクロコダインの敵になれそうなのは物量くらいしか思いつかないな。

804 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 19:20:14 ID:fCbCz3mn
いくら考えてもワルドに勝ち目は無いな
おっさんを前にして王子を殺せたらすごい

805 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 19:45:39 ID:c/x/GYzF
おっさんは高レベルでバランスの良い能力と攻撃法があるからな。
前線で戦うにはこれ以上ない逸材だし。
原作でもおっさん圧倒できたのダイ、バラン、ヒュンケル、バーン辺りの化け物みたいなやつばっかりだからな。

806 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 19:59:55 ID:kNxtTpbJ
圧倒はできずとも小手先尽くして封殺なら風メイジには可能じゃないか?
おっさんはいい意味で甘くて情に厚すぎるからな。

807 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 20:08:34 ID:Ftv5Ntxf
>>806
情に厚いおっさんには情に訴えるような卑怯な作戦をということですね?

ワルドなら…!ワルドならルイズかウェールズを人質にしておっさんに降伏を迫ってくれるはず…!

808 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 20:11:36 ID:fCbCz3mn
>>807
おっさんのだれかをかばったりする能力は異常だから
そんなことをしようとした瞬間どこからか飛んできた斧がワルドに直撃すると思う

809 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 20:12:03 ID:c/x/GYzF
おっさんは強いが無敵ではない、搦め手には弱め、人情たっぷり・・・
おっさんて無双も窮地も友情もこなせる万能選手じゃないか!?

810 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 20:17:41 ID:frT4ECcG
おっさんには優しさと言う名の武器があるじゃないか

811 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 20:18:04 ID:Ftv5Ntxf
>>808
いやいや、ピンチがあってこそおっさんの活躍が輝くじゃねーかという話

偏在使ってルイズとウェールズを同時に人質にしようとして、
片方は助けられても、もう片方を人質に取られて「ぬうッ!卑怯な!」みたいな

812 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 20:22:29 ID:DZtuRG6p
ワルドがおっさんの好感度を頑張ってあげまくれば最初だけは躊躇って互角の勝負が出来るかも

813 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 20:34:40 ID:ETMsGD1w
ルイズを人質にされたら、おっさんは苦しいかもな
そしておっさんとルイズが絶体絶命の状況になった時……

「卑劣な戦い方をする外道には、例外なくその魔槍をブチ込んでやるのが流儀でな…!!」
非難は受けよう

>>812
逆だ。全力でお相手するのがおっさんのポリシー

ここ見てるとクロコダイン召喚は結構難しいように思えてきた
完成度が高すぎるからむしろ動かしにくい(出番が減った原因これかも)
へたに活躍させると、いわゆる俺Tsueeeeになる可能性が最も高いキャラだな
中身もよくできてるから余計にそうなる
これはポップやダイにも当てはまるな

クロコダインを召喚するなら…
秀ですぎる能力を逆手にとって、ルイズの成長を促すようにするのがいいのかね
この場合ルイズは相当苦しい思いをするだろうけど

鬱展開なしなら、おっさん花婿修行(何だそれ?)でもいいかもしれない

クロスさせるにも高い壁を要求するあたり、さすがはおっさんと言うべきか

814 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 20:36:01 ID:frT4ECcG
強すぎるがゆえに原作者も使いどころに困ったんだろうな

815 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 20:46:07 ID:ZLfWO+Ky
おっさんが強いとか言うのはヤムチャとか無印時代のウォーズマンが
強いとか言うのと同レベルじゃないか?
少なくとも作者が強いと思ってたら最終バーン戦でポップにあんな事
は言われないだろう

むしろワルドに苦戦でもいいと思うけどな
それをタフネスで耐え忍んで機転で逆転とかの方が燃える


816 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 20:58:53 ID:z5jSGSBM
最終戦では先生よりは弱いみたいだしな
まあその先生も戦闘力では劣るけどあらゆる分野で天才だからなぁ

817 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 21:05:06 ID:ETMsGD1w
>>815
ゼロ魔の世界では、とするべきだったかな
欠点がなさ過ぎるキャラが目立つとうざくなると言うべきか

おっさん大苦戦はありだな
ゼロ魔の各系統の特徴を見ると、ワルドが有利になる要素は確かにある
メンヌヴィルの温度感知能力や水系統のメイジの”水の流れ”を感じる能力とかね
これを風に応用すればいい

818 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 21:05:34 ID:fCbCz3mn
>>815
ポップの判断はあまり信用できない

819 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 21:18:07 ID:ltzXtUpy
オッサンが苦戦しそうな戦いは、タルブ戦とアルビオン空中戦だな。

820 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 21:20:21 ID:kNxtTpbJ
マァムがおっさんより強いという判断は確かに信用ならんな

そういえばマァムって使徒の中で一人だけバーンに名前覚えられずじまいだったっけ?

821 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 21:22:56 ID:ZLfWO+Ky
ポップの最終戦での判断は
当てにならないというならキレモノと評価したアバン&本人がショボクて
当てになるならオッサンショボイというジレンマ

マァム ヒュンケルとセットで怪我人扱いされて
怪我人でもチウより強いけどバーンの前だと誤差とかなら
おっさんも体調がよければ壁になれるのにと思うが
そんなフォローもなかったしなOTZ

正直もうTUEEEきゃらならそれはそれで再構成とかじゃなく
戦闘シーンはバッサリカットで結果報告のみ
短編連作とかで日常生活とかキャラ間の
掛け合いだけでもいいと思うんだけどね

822 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 21:23:06 ID:z5jSGSBM
>>820
ぶっちゃけ言い方悪いけどダイパーティーの中で一番どうでもいいキャラだからな


823 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 21:24:10 ID:fCbCz3mn
>>820
ハドラーのほうがバランより強いと認識していたっぽい描写があったりする辺り
たぶんポップは特定の相手に無意識に補正をかけているのだと思う

824 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 21:26:38 ID:z5jSGSBM
まあ先生の場合その知能をかわれてたのかも知れんな
あとは補助系とか

825 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/10(木) 21:33:52 ID:N/kyctD0
やや (゚д゚  ≡ ゚д゚) いつもながらおっさんがらみの議論はアツいなあ

21:40頃から投下したいと思う今日この頃。

826 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 21:36:39 ID:frT4ECcG
おっさあああああん!!!!

827 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/10(木) 21:40:23 ID:N/kyctD0
虚無と獣王
7ゼロと獣王

ルイズ・フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエールの朝は、いつも遅い。
トリステインの貴族の多くは宵っ張りの朝寝坊をモットーとしており、大貴族の三女であるルイズもその例に洩れなかった。
そんな夜遅くまで、果たして彼女は何をしているのだろうか?
根が生真面目なルイズは、大抵の場合座学の予習・復習をしている。
因みに召喚の儀式の前には、最新の参考書から過去の学院生たちが召喚した動物の統計書類にまで目を通していた。
もっとも勉学だけではなく、たまに趣味の裁縫をしては結果として謎のオブジェを作成してしまったり、メイドに勧められた小説を読んで首まで真っ赤になったりもしている。
そんなルイズの朝は低血圧な体質も手伝っていつも遅いのだが、今日は様子が違っていた。
メイドの一声でベッドから跳ね起きるなど、かつてない異常事態であるといえよう。
異常事態の原因は、ルイズが召喚した使い魔にあった。
忌々しい二つ名を返上して余りある、誰が見ても褒め称える様な獣人。
今日の授業は生徒たちが召喚した使い魔のお披露目をする機会でもある。クロコダインを見て今まで自分を馬鹿にしてきた連中はどんな顔をするだろうか。
召喚魔法が成功した以上、他の魔法も使えるようになっている筈である。もう貴族とは名ばかりとか平民貴族などとは呼ばせまい。
ルイズはいたって機嫌よく制服に着替え、起こしに来てくれたシエスタに礼を言い、待っていたクロコダインと共に食堂へ向かった。
天気は快晴、いつもより早く起きたお陰で何かと煩い隣室の天敵(先祖代々)とは顔を合わせる事もなく、朝食のデザートは好物のクックベリーパイ。
今日のわたしはツイている!
ルイズ・フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエールの心は、希望と決意に燃えていた。



828 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 21:43:03 ID:ZLfWO+Ky
支援

829 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/10(木) 21:43:56 ID:N/kyctD0
余談ではあるが、クリステイン魔法学院の歴史は古い。
そして、古い学校には真偽の知れぬ、怖い話やおかしな逸話が後を絶たない。
『二年教室の扉』も、そんな話の一つだ。
二年生に進み、始めて教室に入った生徒は、皆一様に同じ疑問を持つ。
「なんで一年の時の教室に比べ、二年の教室の扉はこんなにも大きいんだろう?」
確かに一年と三年の教室の扉はあくまで人間サイズなのに、二年の教室の扉は4メイル×2.5メイルとかなり大きい。
この件に関し教師陣は沈黙を守っているが、生徒たちの間にはこんな話が伝わっている。

ずいぶん昔、生徒の中にとても大きな使い魔を召喚した者がいました。
その生徒は使い魔を溺愛し、どこへ行くにも連れて歩こうとしましたが、しかし、大きな使い魔は残念ながら教室のドアを通る事が出来無ませんでした。
悲しんだ生徒は、そこで一計を講じました。
その生徒は裕福な貴族だったので、実家で土のメイジを複数雇い、錬金と固定化を駆使して扉を大きくさせてしまったのです。
次の日、学院は生徒を放校処分としました。始祖に連なる王家から賜りし学院を勝手に改造するとは何事か!というわけです。
生徒は実家へ帰り、後には大きな二年の教室の扉だけが残されたといいます。

ルイズは一年の時この話を聞いて、「ホントかウソか知らないけど、下らない貴族がいたものね」と思った。
朝食後、二年生に進級してクロコダインと扉を通った時、「ホントかウソか知らないけど、裕福な生徒グッジョブ!」と思った。
そして今────



830 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 21:45:30 ID:wooqGtBh
おっちゃん支援

831 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/10(木) 21:46:28 ID:N/kyctD0
ルイズ・フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエールの心は、絶望と悪意に沈んでいた。
こんな筈ではなかった。断じて、こんな筈ではなかったのだ。
授業が始まる前、クロコダインを連れたルイズを見て、同級生たちは驚いていた。
実際のところ、自信に充ち溢れたルイズを見て驚いたのか、召喚の儀式の時は別の場所にいたので初めてクロコダインを見て驚いたのか微妙なところだったが。
クロコダインが教室の後ろに立つと、周りにいた使い魔たちが一斉に彼の方を向き、声を合わせて一度だけ吼えた。
その光景を目撃したキュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーは後に語る。
まるで王を前にした魔法騎士団が杖を掲げているようだった、と。
授業が始まり、シュヴルーズ教師も立派な使い魔を召喚したと褒めてくれた。
いつもならここで野次の一つや二つ飛んでくるのだが、やたら使い魔たちに懐かれているクロコダインが気になるのか、小太りの生徒も沈黙を守っていた。
ここまでは良かった。
錬金の実践を言い渡された時、ルイズは不安を感じなかったと言えば、それは嘘になる。
失敗したらという思いが心をかすめ、しかしルイズはあえて前を見た。決して後ろは見せない、それが貴族だと彼女は信じていたからだ。
ルイズは完璧な発音で呪文を読み上げ、己の全ての魔力を注ぎこみ────結果として大爆発を引き起こした。
シュヴルーズ教師は気絶、周囲への被害は甚大、ルイズ自身は教室の後ろから跳んできたクロコダインのお陰か怪我はないものの、
沈黙していた分反発の大きな同級生たちの罵詈雑言正論ツッコミその他の声でそのプライドはズタズタになっていた。
授業は自習に変更となり、ルイズには罰として魔法を使わずに教室を片づけるよう言い渡された。魔法の使えないルイズにはあまり意味のない条件だったが。
少女は魔法を使えない自分を呪い、始祖ブリミルを役立たずと罵倒し、黙々と教室の片付けに勤しむ自分の使い魔を見て、深く落ち込んだ。
そして大きな扉を睨みつけ、あの扉が小さければこの醜態を使い魔に見られずに済んだのではないかと思い、「ホントかウソか知らないけど、いらん事すんなバカ生徒!」と八つ当たりをし、再び深く深く落ち込んだ。
いかに心の広い者であっても、今回の失敗で呆れたのではないか。
もし、自分が使い魔だったとしたら、仕えるのは有能な相手がいいと思う。
爆発の後、ルイズに無事かと言ってから、クロコダインが沈黙を守っているのが怖かった。
ひょっとして内心では、魔法の使えない主人に愛想を尽かしているのではないか?いいやそうに決まってる、だってわたしだったらイヤだもの!
生真面目で感情の起伏が激しいルイズは、自虐と疑心暗鬼のデフレスパイラルに陥っていた。
重苦しい雰囲気の中、沈黙に耐えきれなくなった彼女が自暴自棄になった心情を吐露しようとした瞬間。
クロコダインが、その口を開いた。

832 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/10(木) 21:50:16 ID:N/kyctD0
「ひとつ話をしてもいいか?オレが以前知り合った、2人の魔法使いの話だ」
ルイズの沈黙を許可と受け取ったのか、クロコダインはそのまま話し始めた。
「1人はかつてオレと同じ陣営にいた魔法使いだ。その男は圧倒的な魔力と他人には扱えぬ強力な魔法で、同僚からも一目置かれていた存在だった。
軍団長にまで上り詰めたそいつは、しかし決して前線には出ようとしない男でもあった。
欲と復讐心を煽って同僚を動かし、卑劣な策略をもって敵を罠に嵌め、部下を使い捨ての駒として扱い、実の息子に愛情を注ぐ事もなく実験動物の様に扱った。
自分が生き残る為にかつての上司ですら不意打ちにしたその男は、全く自分を磨こうとはせず、常に安全な位置から謀略を巡らせていた。
その結果誰からも信用されず、同僚からも見捨てられ、強大な力を振るおうとしてそれ以上の力に敗れ去った。
最期は自分が散々利用し、馬鹿にしてきた男にすらその策を見破られ、惨めに死んでいった」
「…………」
「もう1人の男は、どこにでもいるような少年だった。強大な魔力を持っている訳でもなく、特に秀でた力もなく、自分より強い敵に遭ったらすぐさま逃げ出す様な男だった。
だが、そいつは1度は逃げ出しても、なけなしの勇気を振り絞り、友を救う為に戦場に舞い戻った。
自分の力では敵を倒す事は出来ないと知りつつも、友が全力を出せる様に命懸けで敵の策を打ち破って、仲間と協力する事で勝利を掴み取った。
その後も精進を怠る事無く常に最前線に身を置き、最後の最後まで勇者の相棒として戦い続け、勝利をもたらす原動力ともなった。
唯の平民の出でありながら、敵味方を問わずその実力を認められたその男は、若くして大魔導師の称号を得るに至ったのだ」
「…………」
「主どの。いや、ルイズ。お前にはゼロという二つ名が付いているが、これからもずっとゼロのままだとは限らない。
今まで通りの生活でゼロと呼ばれるか、何かを積み上げ続ける事でプラスとするか、何もかもを諦めマイナスにするのか、全ては自分次第だ」
「……………………」
ルイズは、先刻のクロコダインの様に沈黙を守っていたが、その心中は激しく動いていた。
全く、わたしは、なんという使い魔を召喚してしまったのだろう?
人語を解し、歴戦の戦士で、主人が落ちこんだ時には的確な助言をくれる使い魔など、見た事も聞いた事もない。
彼がくれた言葉を、わたしは生涯忘れる事はないだろう。
今まで歩んできた暗く長い道に一条の光が射し込んだ様に思えてならなかった。
知らないうちに目から涙が溢れていた。
これまで、二つ名は自分を縛る鎖でしかなかったが、これからは違う。
何もないという事は、何にでもなれるという事を教わったから。

ルイズは凛とした笑顔で杖を掲げ、己が使い魔にこう宣言した。
「ルイズ・フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエールが今ここに誓う。わたしは、貴方が誇りに想う様な立派な主となると!」
フェオの月、ティワズのエオー。この日はルイズにとって記念すべき日となった。
頼りになる使い魔は彼女が尊敬すべき師となり、同時にその道を照らす太陽となったのであった。

833 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/10(木) 21:53:36 ID:N/kyctD0
以上で投下終了です。
こんかいのぽいんと
@キュルケ初登場イベント華麗にスルー。プロットではルイズに「サラマンダーよりつよーい」とか言わせる予定だったのにおかしいなあ。
Aクロコダイン固有スキル『説得』の発動。ヒュンケルを頼れる兄貴分に変身させ、バランを強力な味方にプロモーションさせた実力が今ここに!
うん、正直反省していない。

でもクロコダインを贔屓し過ぎた気も。
次はギーシュ初登場。でも原作とはかけ離れる可能性大。


834 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 21:57:56 ID:z5jSGSBM
乙でした!
さすがおっさん大人だぜ
まあギーシュのイベントそのままやるのは無理がありすぎるし
仕方ないでしょう

835 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 22:02:36 ID:f4bDIu2O
乙です。
ルイズの中でおっさんの地位は上がりまくってるなw

836 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 22:06:07 ID:ETMsGD1w
乙です!

この段階なら贔屓しても無問題
ザボエラとポップの比較はいいセンスだ
努力家のルイズを描写しているから説得力がある
ルイズの立派な主への誓いを今後どう料理するか期待してますよ

これからの展開が楽しみだぜ!

837 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 22:08:08 ID:nYgFRgrj
乙です。
アバンの使徒は兄弟みたいな部分が大きかったから、クロコダインはむしろ父親的な役割が求められていたのかもしれない。
元々武人の面が強かったとはいえ、この人情味溢れる所はダイ達との交流で育まれたものなのか。

838 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 22:22:47 ID:c/x/GYzF
乙です。おっさんいいよ、おっさん!!
良い人だ、おっさんは本当に良い人だ。
さあ早くおっさんが大活躍するところまで筆を進めるんだ!!

>余談ではあるが、クリステイン魔法学院の歴史は古い。
余談ではあるが、クリステインってのは誤字?

839 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/10(木) 22:25:55 ID:N/kyctD0
>>838
余談ですらないが、ええ誤字です、誤字ですとも……ッ orz

そして支援&感想ありがとうございます。いやマジで。

840 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 22:34:00 ID:frT4ECcG
おっさんの部下になりてえ・・・

841 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/10(木) 23:01:55 ID:HyO19cOX
なんかこう、大きなぬいぐるみににするように
ダッコちゃんモードでおっさんに引っ付いて離れないルイズのイメージが浮かんだ。
イカスおっさんに夢中で平民の大魔道士に反応ないのさびしいぜw

842 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 03:03:55 ID:YrjENRtx
獣王になびく使い魔達萌えw

843 :ゼロの影・代理:2008/07/11(金) 06:48:43 ID:5HTqdfG7
やっぱり書きこめないorz
ですのでこちらに第四話を投下します。

まとめの人、代理の人乙です!
お手数かけてすみません。

第四話 誰かが誰かであるために

 順調とは言えない滑り出しで学院での生活が始まったが、平穏な日々はあっさり打ち砕かれた。
 ある日、巨大なゴーレムが宝物庫を破り破壊の筒と呼ばれる宝を盗み出したのだ。
 早速教師一同と目撃者であるルイズ達が集められ、あれこれ騒ぎ合っている。ミストバーンは現場にいなかったがついでに呼ばれていた。
 当直のシュヴルーズが責められ泣きだすのを彼はどこまでも冷徹な目つきで眺めていた。
 当直をサボり自室で寝ていた彼女はたるんでいるとしか言いようがなく、責任を押し付け己の怠慢から目を逸らす他の教師達の態度は醜いの一言だった。
 もし魔界で同じことがあれば即座に全員が主から処刑されるだろう。
 さらに、オスマンの秘書のミス・ロングビルが盗賊フーケの居場所を突き止めたと報告しても誰も退治に名乗り出ようとはしない。困ったように顔を見合わせるだけだ。
(お前達は力があるから上に立っているのだろう……!)
 口だけ動かして肝心な時に戦わないのでは意味が無い。こちらの人間は主の理想とする在り方に近いかと思っていたが、そうではないようだ。
 呆れたようにミストバーンが息を吐くと、杖を掲げる者がいた。
 ルイズだ。
 何故、と全員の視線が問いかけるなかルイズは声を震わせながら呟いた。
「一歩でも前に進むために、行きます」
 ミストバーンが自分の手を汚さない者を軽蔑することは薄々察していた。
 少しでも彼に認められるためには、ここで退くわけにはいかない。
「戦わなかったら……貴族たる資格がありません」
 それを聞いて教師達は己を恥じるかのように目を伏せた。キュルケがフンと鼻を鳴らし、杖を掲げる。タバサも同じく杖を掲げた。
 教師達は反対したが、自分が行くかと返されると言葉に詰まってしまった。
 オスマンがタバサとキュルケの優秀さを語り、ルイズの所で詰まりかけ――ミストバーンの存在を思い出してこれぞ天の助けとばかりに褒めたたえた。
 彼はコルベールの行った調査によってミストバーンのルーンが伝説の『ガンダールヴ』であることを知っていたためである。
 彼女らにミス・ロングビルを加え、フーケ討伐隊が結成された。

844 :ゼロの影・代理:2008/07/11(金) 06:50:21 ID:5HTqdfG7
 どうやらフーケが潜んでいるのは森の廃屋らしい。
 馬車に揺られ深い森の中に入っていくと昼間だというのに薄暗く気味が悪い。ある程度近づき、徒歩に切り替えて進む。
 とうとう目当ての小屋を発見し、作戦を決める。
 まず偵察兼囮が中の様子を確認し、フーケがいれば挑発して外に出す。そこを集中攻撃してゴーレムを作る暇を与えず倒すというものだった。
 剣を背負ったミストバーンに偵察役が割り振られ、何も言わず頷く。
 喋る剣デルフリンガーはルイズが虚無の曜日に街まで行って買ってきた。
 徒手空拳の格闘が一番向いているのだが、騎士としての格好や貴族の体面に関わるらしく形だけ持つこととなった。
 同行したのは彼の個人的な関心も含まれている。オスマンいわく“破壊の筒はこの世界のものとは思えない”ため、元の世界から迷い込んだものかもしれない。優れた兵器ならば手に入れて主に献上したいところでもある。
 気配を殺し中の様子を窺うが誰もいない。ルイズが外を見張るためにドアの近くに立ち、ミス・ロングビルは偵察のため森の中に消えた。
 部屋には埃が積り汚れ切っていた。転がった椅子やテーブル、崩れた暖炉が年月の無情を感じさせる。積み上げられた薪の隣に木でできた大きな箱があった。手掛かりがあるかもしれないため覗きこむ。
「何これ。これが破壊の筒……?」
 入っていたものは仰々しい名前とは反対の、手のひらに収まる程度の小さな筒だった。
 ミストバーンがわずかに表情を動かし、手を伸ばしかけた所でルイズの悲鳴が響き渡る。
 一斉にドアを開け飛びだすと同時に小屋の屋根が豪快な音と共に吹き飛んだ。

「ゴーレム!」
 巨大な土塊が圧倒的な力で迫るのをタバサが、次いでキュルケが魔法を唱え食い止めようとした。だがゴーレムは全く意に介せず近づいてくる。
 退却するしかない。二人の脳裏に同じ答えが閃き駆け出すが、ミストバーンは逃げずにルイズの姿を探した。
 ――見つけた。彼女が杖を振りかざすと、ゴーレムの表面で土が爆ぜる。
「無理だ、お前では……」
 逃げろ、と言外に告げている。ルイズは激しく首を振り、叫ぶ。気高さを感じさせる眼差しで。
「いやよ! ……わたしは貴族よ。魔法が使える者を、貴族と呼ぶんじゃないわ。敵に後ろを見せない者を、貴族と呼ぶのよ!」
 最初の戦いの時のように怒りに我を忘れているわけではない。
 恐怖に震え、相手との力量の差を悟りながら、それでも退こうとはしない。
 ここで退いたら彼女が彼女でなくなってしまう。誇りが、今まで彼女を支えてきたものが、砕け散ってしまう。真の貴族であるために逃げることはできない。
 ミストバーンはその眼の中に何かを見た。
 もし――もし、己や主が強大な敵に出逢い、追い詰められたらどうするか。
 答えは彼女と同じだ。
 たとえ何人いようと主の敵は絶対に滅ぼす。
 どれほど相手が強くても、主は拳を握りしめ、地を蹴り、全てを捨てて立ち向かうだろう。
 彼が彼であるために。大魔王が大魔王であるために。譲れぬもののために死ぬまで戦い続けるだろう。


845 :ゼロの影・代理:2008/07/11(金) 06:51:39 ID:5HTqdfG7
 叫んだ彼女は杖を振り続けるが、生じる爆発はゴーレムに効いていない。巨大な足が彼女を踏み潰そうと持ち上げられ―――下ろされる。
 視界に広がる土を睨みつけ、なおも杖を構える彼女の前に白い影が飛び込み、脇へ押しやった。
 代わりに下敷きになったのは、彼女を守る者。
 息を呑み、動きを止めた彼女の元へタバサの風竜が迫る。
「乗って!」
 それでもルイズは動こうとしない。焦ったようにキュルケが促すが、彼女は目を見開いて凍りついている。タバサが腕を掴んで引きずりあげるが、表情は全く変わらない。
 まだだ。まだ彼は死んでいない。あれほど強い彼が、死んでしまうなどあり得ない。
 彼女の声が届いたかのように少しずつ足が持ち上げられた。
 彼は潰される寸前で止めていた。圧倒的な質量に膝をつき、地に足をめり込ませながらも。
「く……!」
 タバサとキュルケ、ルイズが同時に魔法を叩きこみ身じろぎをした隙にミストバーンは脱出した。拳を握りしめる彼の意識は焦りと悔しさに染まっていた。
 今出せる力は本来のものには遠く及ばない。主から預けられたこの拳は如何なる物も打ち砕くはずなのに、図体だけの土人形に後れを取っている。
 何故力を引き出せない。己が偽りの存在だからか。器の力が弱まれば何もできないのか――。
 打ち下ろされた拳を避けて殴りつけると、砕け散ったがすぐに再生してしまう。
 突如ゴーレムの表面から無数の石礫が飛び、雨の如く彼に襲いかかった。
 あまりにも大きさが違いすぎることと、再生力があることから有効な一打を加えることができない。
 それを見てルイズは風竜から勢いよく飛び降りた。慌ててキュルケが魔法を唱え、ふわりと地面に降り立つ。
「お前……」
「わたしは、わたしであることから……逃げられないのよ」
 恐怖を感じていないはずがないのに、ミストバーンの傍らに立つ。一瞬だがどこまでも真っ直ぐに彼を見据える。
 それは彼にとって初めての経験だった。
 思えば、ずっと他者を見上げるばかりだった。
 偉大なる主に対しては当然のことだが、体持つ者の多くは羨望の対象となった。
 主の傍にいても決して対等ではない。永劫とも思える時の中で認め、共に過ごした者はいない。
 だが、ルイズの眼は器ではなく彼自身の魂を見ていた気がした。
 言葉を失った彼の左手が輝きを放つ。
 主の影響を受け素手で戦うことにこだわりがあったのだが、気づけば体が勝手に動き背のデルフリンガーを抜き放っていた。片手で握ると体が軽くなり、力が流れ込む。
 再度拳が振り下ろされるのを回避し、腕を駆け上がる。人間――否、生物の常識を超えた動きは目で捉えることなどできない。
 閃光のように瞬時に頭頂に達し、拳を振りかぶる。
「あの魔法を放て……!」
 ルイズが使えるのは一つだけだ。迷うまでもなく唱える。
 ミストバーンが渾身の力で殴りつけると頭部が爆砕され、巨体が今にも倒れそうによろめいた。
 さらに手刀で切り下げたところで傷口を押し広げるように爆発が生じる。
 最後の力で反撃しようとした巨人へタバサとキュルケの魔法が直撃し、彼の拳で両膝を砕かれたゴーレムはとうとう倒れ伏した。
「せっかく俺を抜いたのに――」
 デルフリンガーを鞘に入れて黙らせたミストバーンは不思議そうに己の左手と剣を見比べた。
 剣を握り締めた瞬間に力が湧き上がった。本来の封印解放には劣るかもしれないが、力の弱まっている今ならば戦力となる。
 だがこの肉体こそ最強という自負があり、わけのわからない怪しげな力を気軽に使うわけにもいかない。
 ルイズは力が抜けたように座り込み、タバサとキュルケも疲れたような顔をしている。ミストバーンはどのようにしたら力を取り戻せるか拳を開閉しつつ思案中だ。


846 :ゼロの影・代理:2008/07/11(金) 06:52:57 ID:5HTqdfG7
 そこへ、ミス・ロングビルの声が響いた。
「皆さん大丈夫ですか!?」
 どこからフーケがゴーレムを操っていたのか結局わからないままだった。
 ミス・ロングビルへの視線も重苦しい。彼女はきまり悪そうに眼鏡を上げ下げし、破壊の筒を懐から取り出した。
「この筒、どうやって使うんでしょうね?」
 ルイズ達は首を振った。破壊の筒入手に成功し、ゴーレムを撃退できただけでも十分だ。
 疲労が彼女たちの体を包みこんでいる。反応の鈍いルイズ達と違い、ミストバーンだけはわずかに眉を上げたものの言葉は発さない。
 その反応にミス・ロングビルは眉をひそめた。筒を片手で弄び――突然ルイズを抱え込み、杖を突き付けた。
「ミ、ミス・ロングビル?」
「実は……私がフーケなのよ。奪ったはいいけど使い方がわからなくて困ってたの。教えて下さらない? ミスタ」
 妖艶な微笑みと共にミス・ロングビル――否、フーケは軽く手を動かした。先手を打たれ、タバサもキュルケも動けない。
「正直に言ってちょうだいね? さもないと――」
「……これには何かを破壊する力は一切無い」
「は?」
 フーケはあっけに取られた。盗賊としての勘が嘘を言っていないと告げている。
「私の世界にあったものが何故ここにあるのかわからぬが、破壊の筒などというのは出鱈目だ。無駄足だったな」
 これも嘘でない。フーケは唇を噛み、後退した。ルイズを人質に逃走しようというのだろう。
 筒を地面に投げつけ、忌々しげに舌打ちする。
 ミストバーンはそれを拾い上げてかざした。
 フーケはさらに混乱した。確かに嘘はついていなかったのに、破壊の筒で攻撃しようとしている。
 だがどちらにせよ自分に攻撃が届くことはない。
 頭の中で計算した彼女の耳に、聞き慣れぬ言葉が届いた。
「イルイル」
 筒の先端はいつの間にか開き、彼女の顔面に向けられている。悲鳴とともに彼女は筒の中に吸い込まれていった。
「な、何それ?」
「魔法の筒と言って生き物を一体だけ封じ込める道具だ」
 元の世界の魔法を使うことはできずとも、魔法の道具の効力は発揮されることが確認できた。
「……使えなかったらどうするつもりだったのよ」
 確かに嘘をついてはいないが、釈然としないものが残るルイズであった。


以上です。
デルフは何気に活躍する予定です。

847 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 07:06:05 ID:5HTqdfG7
大変遅くなりました、wikiのほう纏めて更新しました。
更新漏れないですよね・・・?
誤字に関しては、おっさんの「クリステイン」のみ修正です。

さらに避難所にゼロの影4話が上がってたので代理投下!
大変乙であります!
改訂版、良い感じにきてますなあ・・・

>>爆炎の人
目次ページで番外編という見出しをつけときました。
ページ自体に番外編とつけるとnaviが上手く動かないかも?

現在は1→2→2アナザー→3
とnaviが動く予定ですが、番外編とつけると番外編だけnaviで移動しなくなるかもしれません。
それでもよろしければページ名変更して、2話からアナザー用に手動リンク乗っけますがいかがいたしましょう?

848 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 07:08:03 ID:5HTqdfG7
追記

小ネタを投下して頂いてる作者様、タイトルがめっさ適当です・・・
変更希望はどうか遠慮なくお願いいたします。

849 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 07:29:14 ID:5HTqdfG7
ところでゼロの影のミスト様は一体いつの間にデルフを・・・!

850 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 08:47:14 ID:YrjENRtx
おつー。何か随分話がとんだなぁw
いっそデルフ無し、ミストの心が震えた時にルーンが光る→大魔王の力開放
の方がシンプルですっきりするんじゃないかと個人的には思った。ミストの力だとデルフいらないじゃないかな。魔法弾くし。
デルフをどう活躍させられるか気になる。

851 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 09:22:46 ID:YrjENRtx
連書スマヌ。第4話読み直して違和感があった。
デルフはルイズが買って来たとあるが、見た目から立派なミストバーンにデルフを与えるか?この時点のルイズは基本的に見栄っ張りだし、デルフは錆付いたボロ剣だ。
原作ではギーシュイベントでケガしたサイトの治療に大枚はたいて手持ちがなくなり、やむを得ず安価だったデルフを購入って流れだったろ。
ここのミストは決闘騒ぎを起こしていないからルイズも無駄遣いしてない訳で手元にはある程度金がある。
ルイズに剣の良し悪しなんて区別つかないだろうし、性格を考えれば多少高価でももっと見栄えがいい剣を選らんだと思うが。


852 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 09:28:01 ID:MLW81r6K
>>847
爆炎の中の者です。まとめの方ありがとうございました。番外編の扱いは
あれでばっちりです。パーフェクトだウォルター……

それでようやくですが…なんとか今日中に3話を投下できそうです。
昼以降になると思いますがまた見掛けたら更新してやって下さい。では ノシ


853 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 10:09:32 ID:q61X3dP7
>>851
たしかに、原作ではシュペなんとかさんが鍛えたという剣を買おうとしてたよな・・・
でも、ルイズは剣が高い物だとは知らなかったらしいし、1人で行ったそうだからそんなにお金持って行かなかったんじゃないか?
金って結構重いし。

もっとも、仕方がないからと、デルフみたいなボロい剣買うかって言えば疑問だけどな。

854 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 10:10:26 ID:5HTqdfG7
>>852
恐悦 至極に御座います

第三話wktkして待ってます!

855 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 10:59:03 ID:9vLq8uWU
ミストのやつは途中で視点が変わって読みにくいように思える
例:>>845の表情はまったく変わらないはミスト視点
直後のまだ彼は死んでいないはルイズ視点になっている
視点のあいまいな変化は両者の感情かごちゃ混ぜになってキャラクターの心情がわからなくなるから注意

この場面はこいつの視点で、描写するのは視点の人物の内心と、
その人物が目で見た、もしくは感じたことだけに徹底すれば読みやすい文章になるよ

856 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 12:31:56 ID:7YtJouL9
キャラが別物とかなら仕方ないけど、描写や書き方について指摘するのはやめようよ…

857 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 12:45:55 ID:bsKZvbgM
少し前から変なのが湧き出したなぁ…。

858 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/11(金) 13:07:28 ID:MLW81r6K
やっと校正完了
13:15から投下したいと思います

859 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 13:11:27 ID:zX4tLLzl
ウェルカーム

860 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/11(金) 13:18:27 ID:MLW81r6K
 ――第3話――

 再び始まった戦闘は苛烈極まるものだった。無人となった荒野を氷の礫が忙しく飛び交い、炎の球が舞い踊る。時折その合間を縫って規模も狙いもバラバラな爆発音が辺りに飛び交ったりもした。男の方からも閃光や光球がひっきりなしにルイズ達へと発射される。
 そんな光景が何度となく繰り返された後、――これで何度目になるのかしらね?――と男の光球をファイアーボールで叩き落したキュルケが疲労に膝を折る。

 戦況はかなりルイズ達に不利なものの、何とかこう着状態を保っていた。その最大の功績はルイズの魔法にある。戦闘中何度か男はあの草原の地形を変えた大魔法を使おうした。が、その時に限って上手いタイミングでルイズの爆発が当たるのだ。
 どうやら男の大魔法には一度両手での『溜め』が必要らしく、その隙を突いて爆発が起きる。何度も集中を乱された男は両手での大魔法を諦め、ルイズとの時の様に数で押してきた。それが今の状態に繋がるのである。
(但し、男が召喚された場所から一歩も動かなければ、の話であるが)

 また、『情熱』のキュルケ『雪風』のタバサは、お互いに『トライアングル』の称号を持つ優秀なメイジだった。メイジの称号は『ドット』から始まり、扱える属性が一つ増える毎にそれぞれ『ライン』『トライアングル』『スクウェア』となる。
 このランクの違いは単に扱える魔法が増えると言った事だけではない。仮に『ドット』と『ライン』が同じ魔法を唱えた場合『ドット』に比べて精神力の消費が半分で済む上にその威力は倍増する。つまり『ライン』は単純に『ドット』四人分相当の働きが出来るという事だ。
 そして二人は、その称号に見合った素晴らしい働きを見せた。男の放った無数の魔法を的確に、そして次々に撃ち落としていく、しかし――


「はぁっ……はっ……っどんなに……威力があっても……相手に効かなきゃ……意味……無いわね……」
 膝に手を着いてぜいぜいと息を吐きながらキュルケが呟いた。その身体のあちこちには火傷や擦り傷が痛々しく刻まれている。
 キュルケの言った言葉はそのままの意味だった。この戦いで二人は何度となく男自信にも魔法を浴びせたものの、炎も氷も男の体には全く効いている様子が見られない。
 ようやく呼吸を整えたキュルケがよっこいしょと身体を起こした。
「……おまけに強力無比な先住魔法の使い手だし。ルイズぅ〜……あんたなんてもんを呼び出してくれちゃったのよぉ」
「で、出て来ちゃったものはしょうがないじゃない!私だってまさかこんな規格外のが来るとは思わなかったわよ!」
 場の空気を無視して再びぎゃあぎゃあと言い始めた二人にタバサは「戦闘中」と嗜るも、先程のキュルケの言葉がどこか気に掛かった。
 
 ――『先住魔法』、エルフや翼人種族等、知能の高い亜人達が使う魔法である。人間のメイジが魔法を使う為には杖が必要だがこの魔法は呪文のみで発動する。その威力は自分達の使う系統魔法よりも押しなべて強力なものが多い――
 しかし……とタバサは続く。
 ――男の使う魔法は全て男の手から生まれている。『先住魔法は自然界に存在する精霊の力を借りて、世の理に沿った効果を発揮する』と、いつか読んだ書物にはそう記されていた。
 実際に見た事はまだ無かったが、おそらくその場の色々な物や自然現象等を利用して攻撃するのだろう。
 けれど男の使う魔法にそういったものは微塵も感じられない。……そう、どちらかと言えば――
 タバサの顔が険しくなった。

 ――私達の様に自らの精神力で魔法を使っていると言った方が近い――

 自分達と似て非なる未知の魔法の存在。その事実を目の当たりに実感したタバサの目に美しい青い髪、優しい笑顔を浮かべた一人の女性が思い浮かぶ。

 ――もしかしてこの男なら――

 可能性は低い。だがゼロでも無い。タバサは杖をぎゅっと握り締める。自分の目的の為にも、この戦いに負ける訳にはいかなくなった。


861 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/11(金) 13:19:44 ID:MLW81r6K
「勝つ方法はある」
ぽつりと漏らしたタバサの声を反射的に聞いた二人は、すがる様にタバサに食い付く。
「「本当なの!?それは!!」」
またも息ぴったりで叫んだ二人に内心でツッコミを入れながらタバサは頷く。
「全ての魔法が効かない訳ではない。たった一つだけ通用している魔法がある」
「……!!」
 その言葉に二人は何かに気付いた様子だった。ルイズが震えた指で自分を指差す。
「も、もしかして…私の…?」
「そう、貴女の失敗魔法。あの爆発だけはダメージを与えられている」
 こくりと頷くタバサに「確かにそうね」とキュルケも同意した。ルイズだけは未だ懐疑的な表情をタバサに向けている。
 タバサは改めてルイズの魔法について気付いた点を説明した。

 今まで単なる失敗だと思っていたルイズの魔法。しかし魔法の失敗で何もない空間がいきなり爆発するなんて事は通常ありえない。火・水・風・土……メイジが扱う4つのどの系統魔法にも存在しない未知の現象だった。
 だが逆に、どの属性でもないこの謎の爆発こそが男の身体に着実な痕跡を与えていた。しかし……。
「でも……。私の魔法は……」
「よく外れる」
「ついでに威力もあまり無いわよね。かといって集中できる様な隙を向こうは与えてくれないし」
 身も蓋も無い言い方だが事実だった。ルイズの魔法はそのほとんどが外れ、たまに当たっても男にとっては『集中を乱す五月蝿い攻撃』ぐらいにしか感じていない様子だった。
 二人の的確且つ容赦の無い指摘に内心凹むルイズだが、それを無視してタバサが先を続ける。
「そう。でも逆に考えると距離と集中する時間さえ何とかできれば勝機はある」
「で…でもどうやって?今までみたいに魔法を連続でバンバン打たれたら近付く事すら無理よ!?」」
 あっさりと言い放つタバサにルイズはつい聞き返してしまった。彼女の言う事は理解できるものの言うが易し、行うが難しである。
 だがその質問は予期していたのか、タバサはルイズの質問にあっさり答えた。
「そう、だから全力を賭けた真っ向勝負で挑む。あの男の性格なら必ず乗って来るはず。あとは――」
 タバサの眼鏡がキラリと光った。
「――使い魔を使う」




862 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/11(金) 13:20:17 ID:MLW81r6K
「作戦は決まったようだな」
 伏し目がちに何かを話していた三人の顔が自らに向けられたのを見て、男は再び構えようとする。が、
 それを制する様にキュルケがすっと前に出た。スカートの端を摘み、足を交差して普段の素行からはとても想像つかない様な恭しい仕草で一礼すると、微笑を浮かべながら静かに、そして丁寧に男に告げた。

「初めまして、いずこより召喚されし亜人のお方。私の名は、キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー……。近しい者はキュルケと呼びますわ」
 そこで一旦言葉を切る。突然のキュルケの行動に男は訝しむも、眉根を寄せる事で先を促した。
「勇猛なる亜人のお方。貴方の開いたるこの華麗なる宴をこのキュルケ、大変堪能させて戴きましたわ。けれど……どんな物にでも終わりが来てしまうのがこの世の理……。フフ……それに私達三人『では』、貴方のお相手を務めるにはいささか疲れてしまいましたの」
 最後はどこかおどけた様子で、キュルケはふんだんに意味を込めた言葉を放った。涼し気だった目元がどこか挑戦的なそれに変わる。

 ――高らかに、彼女は宣言した。

「――ですのでこれより私達は、次なる一撃をもってこの宴をお開きにしようと思いますの。勇猛なる亜人のお方……。全身全霊を込めた私達のこの想い。貴方ならきっと、避ける事も無く受け止めて貰えるものと信じておりますわ」
 言って彼女は杖を取り出した。先端を男に向けて返事を待つ。少しの間を置いた後、沈黙していた男が笑みを零した。
「フフッ……面白い。何を企んでいるかはわからぬが……。いいだろう!お前達の誘いにこのハドラー、最大の魔法をもって応える事としよう!!」
 初めて自分の名を名乗った男の晴れ晴れとした快諾の言葉を聞きながら、キュルケは自分の仕掛けが上手くいった事を内心で悦んだ。

 ――タバサの言った通り、やっぱり乗って来たわね。それにしても――

 ほぅ、と息を漏らし、キュルケは「良い男よねぇ」と呟いた。半ば条件反射でルイズが非難して来る。
「こんな時に何言ってるのよ」
「だぁってぇ、こっちが何か仕掛けて来る事はバレバレじゃない?なのにあんな清清しいくらい堂々と『受けて立つ』とか言われるとねぇ……。とっとと逃げ出しちゃった他の男共とは大違いね」
 しみじみとした様子でのたまうキュルケ。
「この色ボケは……単に実力差があり過ぎるからでしょ!」
「あぁそれも勿論あるでしょうけどね。器が違い過ぎるのよ。貴方も少しは見習ってみなさいな♪ ――!来るわよ!」
ムキーとなるルイズを素早く制してキュルケが詠唱に入る。慌ててルイズは後ろに引っ込んだ。

863 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/11(金) 13:21:44 ID:MLW81r6K
ローブを翻し男――『ハドラー』が、腕を広げた。上向いた両の掌から発生した炎の渦が先程と同じく猛々しいアーチを描いていく。
「さぁ、始めようか」
「タバサ!!」
 心得たとばかりに咏唱を終えたタバサが杖を突き出す。
 ――風が吹いた。その風はタバサの横を通り抜ける事はなく、円を描いてタバサの杖先へと収束していく。
 集まって来る風は段々と強くなっていった、やがて収束された中心部が螺旋を描いて上昇していき――
 辺りに巨大な竜巻が誕生した。それはまるで獲物を探すかの如く轟轟と唸りを上げている。
 だがタバサは「まだ足りない」とばかりにかぶりを振って固く目を閉じた。そのの想いに答えるかの様に風は更に激しさを増していく。
「負け……られないっ!!」
 タバサの眼が、カッ!と見開かれた。集まる風はついに暴風と化して、竜巻に溶け込む。そして――
 ついにタバサの魔法が完成した。風のトライアングルスペル、『エア・ストーム』タバサの想いと全精神力を込めた竜巻は、タバサ自身が今まで見た事も無い程大きな物だった。その威力はおそらくスクウェアクラスにも引けをとらないであろう。
 自身の魔法の出来に納得したタバサはキュルケの名を呼んだ。
「任せてタバサ!」
 呼応したキュルケの咏唱はすぐに終わった。唱えた魔法は火の初歩魔法『着火』である。但し『火力を最大』で『精神力の限り持続して炎を出す』よう改良していた。
 キュルケの杖から発生した炎の帯は際限無く竜巻に吸い上げられていった。舞い上がる熱波が二人をヂリヂリと襲う。そして、ついに二人の魔法が完成した。
「行けぇぇぇ!」
 未だ炎を絶やすまいと放出し続けるキュルケの合図でタバサが杖を降り下ろした。城壁すら軽く破壊できそうな程に膨れ上がった炎の竜巻がハドラーへと向かう。
 同時にハドラーが両手を合わせ『ベギラゴン』の魔法を叫んだ。膨大な破壊の力を込めた光の筋が吹きすさぶ炎の嵐に激突する。
 熱と炎が織り成す決死の綱引きは辺りの気温をぐんぐん上昇させ、衝撃で周りの土砂が根こそぎ吹き飛ばされた。巻き起こる猛烈な砂埃が互いの姿を覆い隠しても、両者の魔法は攻めぎ合いはまだも続く。
「くっ……!まだ……まだあ!」
「ふふふ……嬉しいぞ。まだこれ程の力を残していたとはな!……しかし、だ」
 ハドラーの手が押し込まれると、更に魔法の出力が増した。閃光が徐々に炎の竜巻を押し下げていく。だがその時!
「何!?」
 ハドラーが驚きの声を出した。押されていた筈の竜巻が動きを止めたのだ。それどころか竜巻を覆う炎が更に勢いを増して自分の方へと押し戻そうとして来る。



864 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/11(金) 13:22:23 ID:MLW81r6K
――どういう事だ?――

 その疑問についてハドラーが考える前に答えは出た。舞い上がる砂埃が一瞬途切れ、キュルケ達の姿を映し出したのだ。
 キュルケの横にはいつの間にか大きな赤いトカゲの様な生物が陣取っていた。開いた口から炎の息を吐き続けている。
「ふふ。成る程そうか!確かに『三人では』俺と渡り合うには力不足。契約したばかりの使い魔の力を借りるとは、中々いい案だ……。だが!」
 ニヤリとしたハドラーの目が釣り上がった。同時に手の閃光が更に太くなる。
「う、うそ……!まだ力が上がるっていうの!?」
「その程度の力如きでは止められん!!俺のベキラゴンを嘗めるなぁぁーー!!」
 ハドラーの咆哮で閃光が再度、竜巻を押し戻した。一度は拮抗した力関係が徐々に本来のものへと戻って行く。竜巻の押し返されるスピードが徐々に速度を上げていき――

「うおおおおらああぁぁぁ!!!」
 ハドラーの叫びと同時、閃光が炎の竜巻を完全に貫いた。散り散りになった無数の渦が空気中に虚しく霧散していく。閃光はそのままキュルケ達のいる場所へと突き刺さり、先程と同じかそれ以上の大爆発が発生した。地面が掘り返され辺りの地形が再度塗り変えられていく。
 しばらくして爆発が収まり煙が晴れた。跡には先程よりも更に深く削り取られた地面にうずくまる格好でキュルケとタバサが、腹を見せた仰向けの格好でキュルケの使い魔であるサラマンダーが倒れていた。もぞもぞと酷く鈍重な所作で何とか身体を起こそうと努力している。
「ほう、あれで生き残るとはな……。どうやら思った以上にあの竜巻は強力だったようだ」
 まだ戦うつもりなら手を休めるつもりは無い。ハドラーが追撃を加えようと手を掲げた。しかしその瞬間ある違和感に気付く。

 ――あの娘がいない!?――

ここへ来てハドラーが初めて困惑の表情を浮かべた。
 ――爆発で消し飛んだ?いや、爆心地に最も近かったあの二人が生き残っているのだ。その可能性は薄い……いや待て!そう言えばあの火トカゲはどこから現れたのだ!?――

 思考の海に潜りながらもハドラーは油断無く周囲を見渡した。辺りは大小の瓦礫はあるものの、竜巻ができてからぶつかるまでの間であの大きさの生物が隠れながら移動できる様な遮蔽物は無い。まさに目を離した一瞬で降って湧いて来た様だった。

 ――待て、降って湧いた!?まさか!?――

 瞬時に理解したハドラーが上を向いたその瞬間だった!

「――わああああああああ!!」

 ルイズが上からまさしく『降って』来た。杖をハドラーに向け口は雄叫びを上げている。その更に上空には青い鱗の竜が翼をはためかせていた。
「あの青い方の使い魔か!?……驚いたぞ!この俺を出し抜くとはな」
 どこか満足気な顔でハドラーがにやりと笑った。今から魔法を唱えるには集中する時間が無い。ルイズの身体がハドラーと交差した――


865 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 13:22:44 ID:zX4tLLzl
支援タ

866 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/11(金) 13:23:58 ID:MLW81r6K
――少し前、風竜の背にいたルイズはキュルケ達の事を考えていた。タバサの立てた作戦は単純な物だった。

『タバサとキュルケが男を全力で押さえてる間に、ルイズが風竜で男の上空へ移動。そこから飛び降りてゼロ距離で男に魔法を叩き込む』

 この作戦のメリットは多かった。上空のルイズは無傷で近づける上、魔法だけに集中できる。キュルケ達が上手く男の目を逸らす事ができれば奇襲にもなり、何より男に密着する程近づくので魔法を外す心配も無かった。
 そもそも、最初にキュルケ達が駆け付けた時、二人は「危ないから」とサラマンダーを乗せた状態で風竜を上空に待機させていた。
 それを利用し、炎の竜巻による目くらましを行っている最中に風竜を降下させ、サラマンダーと入れ替わってルイズが上空に上がったと言う訳である。

 竜巻が破壊された時、ルイズは思わず息を詰まらせた。今すぐ引き返し、二人の安否を確かめに行きたい。そんな衝動に駆られる。しかし、そこで二人の真剣な顔が頭に浮かんだ。
 作戦の為に自ら危険な役割を負おうとする二人を「無茶よ!」と止めるルイズ。そんな彼女をじっと見つめ返したキュルケに「私達の事はいいから貴方は自分の役割を果たしなさい!」と言われた事を思い出す。
 ルイズは唇を噛み切ってキュルケ達から視線を振りほどいた。
 爆発が完全に収まった頃、風竜に乗ったルイズはついに男の上空にたどり着く。それと同時に眼下にいる男が構えを解いた――

「皆がくれたこのチャンス……。絶対!無駄にはしない!!」

 言って既に魔法の集中を終えたルイズが飛び降りる。空中という不安定極まりない状況にも関わらずルイズの頭は冷静だった。
 コルベール、キュルケ、タバサ……自分を助けてくれた一人の教師と二人のクラスメートの顔が脳裏に浮かぶ。彼女達の命を賭けての行動に何が何でも応えねばならない。そんな想いが心の内に満たされていく。
 男――ハドラーと言ったか――がこちらを振り向き、目が合う。その瞬間、一杯になった心をたった一つの言葉が塗り潰した。

「うわああああああああ!!」

 ハドラーが何か言葉を口にした。だがその声を掻き消す大音量でルイズが咆哮する。その勢いが衰える事無く、心のまま、有りのままにルイズが絶叫した。

「爆ぜろおおおおおおぉぉぉぉ!!!!!!」

 無我夢中でルイズが杖をハドラーに突き出す。瞬間、大気が歪み、ハドラーのすぐ前の空間が大爆発を起こした。戦艦の主砲を間近でぶちかました様な轟音がルイズの鼓膜をひたすらに痛めつける。
 嵐の様な爆風を食らって再度宙を舞ったルイズがニッ、と口端を吊り上げる。してやったり、と言った表情だった。
 勢いが付いたまま頭から地面に激突しそうになったところで突然落下速度が緩む。見ると何とか無事だったらしいキュルケ達が杖を向け、『レビテーション』の魔法を唱えていた。
 寝た子を扱う様に丁重に地面に降ろされたルイズがハドラーの立っていた場所を伺う。すると――!?


867 :虚無と爆炎の使い魔:2008/07/11(金) 13:24:30 ID:MLW81r6K
そこには仰向けで大の字に倒れたハドラーがいた。爆発をまともに喰らったらしく 胸の辺りを中心に全身のあちこちから焼けた煙を上げている。
 とても信じられないその光景を、ルイズは目を何度も擦って確認した。自分がやったなど、とても信じられない様な気持ちで、恐る恐る上擦った声を上げる。
「か……勝った……の……?私達……。」
「どうやら……そうみたいね……。」
 その声にルイズがハッとする。振り向くとキュルケとタバサがお互いの肩を抱く様にしてすぐ後ろに来ていた。立てないほど力を使い果たしたのか、生まれたての子馬の様におぼつかない足取りである。
「貴方の魔法が効いたのよ。最後の爆発……物凄い威力だったもの」
「タイミングも完璧。あれはまず防げない」
 二人の肯定の言葉を聞いて張り詰めていた精神が切れた。へなへなとルイズが力無く尻を着く。
 未だ倒れているハドラーと自分を交互に見ながら何と無くじわじわとした勝利の感触が体に染み出して来る。ルイズの口から安堵の笑みが漏れ出した。
「勝った……のよね!?私達が勝てたのよね!?」
 ルイズの疑問にキュルケが穏やかな笑みを返した。表情を崩さずルイズに語りかける。
「ええ……これ以上は到底望めない程ギリギリだったけど。勝利は勝利。私達が勝ったのよルイズ!」
 キュルケがいつもの様に茶化して言ったりしなかった。それこそが紛れも無い真実である事を今度こそルイズが実感する。不意に沸き起こって来た歓喜の衝動が身体を駆け巡る。ルイズがそれに思わず身を任せてしまおうかとしたその時――

「!?」

 目を見開いた状態で三人は固まった。まるで何事も無かったかの様に突如ハドラーが立ち上がったのだ。身体に付いた埃を手で払い、唇の血を親指で拭うと納得した様子で「ふむ」と頷く、そして――

『ドゥン!!』

 その地響きに三人は身体を強張らせる。召喚してから一度もその場を動かなかったハドラーがいきなり足を踏み出したのだ。その足取りは間違いなく無くルイズ達の方へと向かっていた。
 一度ほどけてしまった緊張を立て直す余力はもはやルイズ達に残されていなかった。ルイズとキュルケの口から思わず絶望の声が漏れる。タバサはキュルケを肩から降ろすと、力の入らない手で杖を構えようとする。
 魔法はもう使えないものの使い魔はまだ健在であり、いざとなれば自分が囮になってでも二人を逃がす算段であった。
 三人がそうこうしている間、ついにハドラーがルイズの目前まで近づいた、その異形の右手が静かに振り上げられる。

 ――最期は自らの手で直接幕を下ろすつもりなの?――

 全力で戦っても敵わなかったのだ。ならば仕方無い……諦めとは若干違う妙な満足感のままルイズは目を瞑り、自らの最期を受け入れる事とした。直接手を下す事がこの男なりの誠意なのかも知れない、と思いながら。

「……………………?」

だがいつになってもそんな場面は訪れない。不審に思ったルイズが薄く目蓋を開けたその時――



868 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 13:27:41 ID:zX4tLLzl
しぇーん

869 :爆炎:2008/07/11(金) 13:30:51 ID:62d6ofMj
連投規制くらったので続きを避難所に投下させてもらいました。毎度毎度……ほんとすみませんorz
代理投下していただけると嬉しいです。一話辺りの文章量減らした方がいいのかなあorz


870 :代理:2008/07/11(金) 13:36:57 ID:lqa77wmd
代理投下を開始する。
かまわんな?


871 :代理:2008/07/11(金) 13:39:35 ID:lqa77wmd
「!?」

 目を開けたルイズの視界に最初に飛び込んで来たものは、前後に足を揃え、洗練された執事の様に折り目正しく背を曲げて最上級の礼をしているハドラーの姿だった。
 先程振り上げられた右手は、今は左胸の辺りに納められており、左手は軽く拳を握った状態で腰に添えられている。

「合格だ」

 ルイズの目の前の男が威厳を保った楽しげな声で言った。突然の超展開にルイズの頭は碌に付いて来ない「あ……。へ……?」と間抜けな声を出している。楽し気な顔を崩さずにハドラーが起き上がった。
「お前達の力、じっくり見届けさせてもらったぞ。まだまだ甘い所はあるが……。最後に俺を出し抜いた事といい、これからの成長が楽しみな存在だ。……特にそこの女」
 いきなり自分を指されたルイズが「ひゃぁ!」と意味不明な言葉を上げた。恐る恐る「な……何……?」と聞き返す。
「最後のお前の爆発……かなりのものだったぞ。まさかこの俺に地を着かせるとはな。流石、俺を召喚しただけの事はある。ふふっ、俺の目もまだまだ曇ってはいない様だ」
 何だか勝手に自分への上方修正が行われている事に気付いたルイズがだらだら冷や汗を流す。かと言ってこの流れでNOと言える訳がある筈も無い。
「は……。あはは……」
 ハドラーに名前を問われるまでルイズは乾いた笑いを上げ続けた。そして――

「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・プラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
 ようやっと気を取り直したルイズが朗々と、高らかに呪文を唱えた。ルイズの唇が、屈んだハドラーの唇に重ねられる。ハドラーの左手の甲に使い魔の証であるルーンが刻まれた事を確認したルイズが久しぶりに、満足気に微笑んだ。
「ようやく一件落着ってとこかしらね。まったく……。使い魔召喚のつもりがこんな大決戦になるとは思わなかったわ」
 ふんと鼻を鳴らし、すっかりいつもの調子を取り戻したルイズが恨み節をぶつけた。だがその声に不満の色は無い。
 ――自分はあの戦いの中で掛け替えの無い大きな物を得られたのだから――
 そんな思いが彼女の心には芽生えていたからである。

「まぁいいわ、これからよろしくね。ハドラー!」
「ふふ……俺の方こそ、な、わが主よ。だが余りにも不甲斐ない様子なら再び今日みたく『喝』を入れる事になるかも知れんがな」
「はぇ!?…わ……わかったわ……の……のののののぞむむむとととととところよよよよよよよ」
「ぷ……ルイズ……膝が笑ってるわよ」
「ううう……うるさい!うるさ〜い!!」
 先程までの光景を思い出したのか、ルイズの足が猛烈な勢いで震え始めたのを見てたまらずキュルケが噴出した。タバサもあらぬ方向を向いて何かに耐えている。恥ずかしさで顔を真っ赤にしてルイズが言い放った。
「見てなさいよ!!今は無理でも……いつか絶対!あんたを完全に超えてやるんだからぁ!!」
「ふふふ……それは良い!いつか成長したお前と再び戦える事を楽しみにしているぞ」
 嬉しそうなハドラーの返事にルイズが「あ」と気付いたがもう遅かった。脇の二人がもう耐えられないとばかりに笑いを上げる。
「ルイズ……あんたって娘は」
「泥沼」
 慌てたルイズがハドラーを見る。『期待しているぞ』と言ったその顔を見た瞬間、発言の訂正は不可能だと判断した。
 四つん這いの状態となり途方に暮れた顔をしたルイズは、今度こそ迂闊な事は言わないでおこう!と誓うのだった。

872 :代理:2008/07/11(金) 13:42:01 ID:lqa77wmd
「……ハドラー、何してるの?行くわよ」
「ああ……。先に行くがいい。後で追い着く」
 ルイズの復活を待った後、ようやくタバサの風竜に乗って学院へ帰ろうとする一同だったが、ハドラーが乗っていないのを見たルイズが声を掛ける。ハドラーの返事に一瞬訝るも、この男が逃げたりする筈は無いだろうと判断したルイズは「ちゃんと来なさいよ」とだけ言った。
 それを合図として風竜の足が大地から離れて行く。
 飛び去った風竜を見えなくなるまで見つめていたハドラーは踵を返し、自分が召喚された場所まで歩き出した。
 現場に落ちていた、自分が脱ぎ捨てたボロボロのローブと兜を拾ったハドラーが何かの呪文を唱えて魔力を込めていく。すると――
 ぽうっ、とローブと兜が淡く光り出した。
 敗れた布は修復してていき、砕けた破片が集まっていく……ハドラーが呪文を唱え終わった時、それらは新品同様の状態になっていた。
「俺の主はすっかり忘れていた様だが……。この化物の身体を学院とやらで見せる訳にもいくまい」
 魔界の布と金属で作ったこのローブと兜は、防御力こそ皆無なものの、持ち主の魔力で元通り復元する事が出来る。戦いの中で服や兜が壊れる事の多いハドラーにとっては非常に重宝していた。
 この世界に現れた時と同じく、再びそれらを身に纏ったハドラーがゆっくりと空を見上げた。空に浮かぶ二つの月が胸中にある懐かしい顔をその姿に写し出す。

 ヒム、シグマ、ブロック、フェンブレン、アルビナス――

「道草をしてしまってすまないな。堂々とお前達の元へ向かおうとした俺に、神が少々悪戯を企んだらしい」
 口端を歪めてふっ、と笑う。先程までとは全く違う、自嘲を込めた笑いだった。
「拾った命を無駄に捨てる事も無い……か。しばらくはここにいる事としよう。良く働いてくれたお前達に、土産話の一つでも持って行ってやらないとな」
 そう言って自らの身体を見る。先程の爆発で受けた傷はほとんど治っていなかった。
 時刻は昼をとうに過ぎ、日が落ちかけている。昼と夜の狭間で静かに輝く月は非常に美しく、また何も答えようとはしない。
「また来よう」
 静かに洩らしてハドラーが呪文を唱えた。光に包まれた身体が、学院のある方向へと飛んで行った。




 おまけ

 ちなみに生徒達にすっかり忘れ去られていたコルベールだったが、帰る前にルイズが気付いた為、無事風竜の背中に乗せられて学院へと収容された。
 秘薬と水メイジの懸命な治療の甲斐あって彼はすぐに気が付いたのだが、『イオラ』と『ベギラゴン』の爆発による熱は彼の少ない頭髪を根こそぎ奪っていったらしい。
 鏡で自らの哀れな頭に気が付いてしまったコルベールはそれから二日間、学院長オールド・オスマンとその秘書の必死の説得があるまで自分の部屋から出ようとはしなかったという。

873 :代理:2008/07/11(金) 13:46:09 ID:lqa77wmd
やっと3話が完成しました。
ようやく契約完了ですが……おかしいな。俺いつの間にラストバトルなんて書いたんだろうw

とにかく戦闘描写が多過ぎてSS初心者には壁でした
やっぱ一発でちゅどーん。どかーんで終了の方が書き易いです。マトリフ最高w

>>382
コルベールはオチ要因として残してありました。コルベール便利だよコルベール

あとハドラーの服ですが……思いっきりオリ設定使ってますね。すいませんorz
服が破けたからって学院のローブやら平民の服を着るハドラーなんてイメージじゃねぇよウワァァンと判断した為
こういう扱いにさせてもらいました。ルイズが仕立てるにしても数日はかかるし……
ハドラーの設定的には禁呪法の応用で何とかできるのかもしれませんが、不自然にならない描写や設定を
考え付くのは俺の頭では無理でした。すいませんorz

あくまでハドラーの服の問題だけだったのでこの設定が話に関わったりする事は一切ありません。
何とか今回限りと目を瞑っていただけたならすごく有難いです。

次回はギーシュ編の予定です。筆が遅いのでまた日が開いてしまうかもしれませんが頑張ります。
ではまた ノシ

代理投下終了。
872投下時に長すぎる行がある、とエラーが出たので、細かく改行するといいかもしれません。
それはともかく、爆炎さん乙。

874 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 13:46:32 ID:0o3vVKNA
ハドラー&代理おっつ

875 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 13:47:58 ID:69DMP7L/
爆炎の作者様と代理の方、乙でした
コルベール先生哀れww
ラストバトルのような見事な戦いでした!!

876 :爆炎:2008/07/11(金) 13:51:03 ID:62d6ofMj
代理投下ありがとうございました。超感謝です。
あと今回はフレイムを活躍させられた事が一番お気に入りでした。フレイムかわいいよフレイム。
ではまた ノシ

877 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 14:10:01 ID:YrjENRtx
爆炎さん乙。何このハドラー格好ぃー
次ギーシュって・・・決闘?まさかね、アレ見て戦うのか??
奇しくもおっさんと同じ進行状況。両方見比べるのが楽しみだ。

878 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 15:22:40 ID:zGledhD8
爆炎さん、代理さん乙です!
最初からクライマックスとはこの事ですねw 堪能させていただきました。
ハドラーの服のオリ設定、私は全然気になりませんでしたね。あってもおかしくない機能だし。

ここからハドラーがルイズや周囲の人間たちとどう関わっていくのか、楽しみにしてます。

879 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 20:41:03 ID:yV1GVRKL
WIKI、長編もそうだけど小ネタ作品もキャラ増えてきて嬉しいなぁ。ほくほく。
クロス元がダイ大のみでもいろんな妄想があるもんだ

880 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/11(金) 21:37:30 ID:zX4tLLzl
やや (゚д゚  ≡ ゚д゚) 人がいないようだ
トウカスルナライマノウチ

21:45頃の予定。

881 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 21:38:54 ID:aNZ5G5xx
おおおおおおさあああああんんん!

882 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 21:42:01 ID:rRdelJav
獣王支援激

883 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/11(金) 21:45:38 ID:zX4tLLzl
虚無と獣王
8 盾と獣王 もしくは 常識人と獣王

トリステイン魔法学院・アルヴィーズの食堂は、戦場と化していた。
唐突な出だしに戸惑われる方もいるだろうが、それが事実である以上そのまま伝えるしかない。
貴族を貴族として教育するための場所、平民は一生入る事のないだろう貴族の為の学院の豪華な食堂は、今、確かに戦場と化していた
もっとも、通常の戦場とは異なる部分がある。
飛び交うのはエア・ハンマーやフレイム・ボールではなく、プラム・タルトやカスタード・パイであった。
振るわれるのは鋼鉄の剣ではなく、練り上げた長いパンであった。
人の体に当たるのは銃弾ではなく、ミルフィーユであった。
流れるのは赤い血ではなく、ヴィンテージ物のワインであった。
騒ぎを聞きつけたのか、食堂の入口から顔を出した獣人───確か、隣のクラスのミス・ヴァリエールが召喚した使い魔だ───が、食堂の隅に避難していたぼくたちの方を向いて、言った。
「これは一体、どうした事なんだ?」
だからぼく、トリステイン魔法学院二年生のレイナールは、彼に今までの流れを説明する事にした。
人に物事を教えるのは嫌いではなかったし、数少ない避難組の中で、説明できそうなのはぼく位しかいなかったから。



884 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/11(金) 21:50:06 ID:zX4tLLzl
ぼくが食堂へ入った時、隣のクラスの人間は既にテーブルについていたように思う。
どうやら午前の授業が自習になったらしい。
自習と言われてそのまま自習する生徒は少ない。大半の生徒は遊んでいたようだが、大丈夫か?試験前に苦しむのは君たちだと思うのだが。
まあそんな事を気にしていても仕方がないか。忠告する義務も義理もこちらにはない。ああはなるまいとは思ったが。
そんな事をぼんやりと考えているうちに食事の時間が来た。
始祖と女王陛下への祈りを捧げた後、昼食を摂る。しかしこの量は、ぼくたち男子には丁度いいんだが女子にとっては少し重くはないのだろうか。
そう思い少し周りを見回してみると、ぼくたちよりも2・3歳は年下のように見える青髪の同級生の少女が、凄い勢いで料理を腹に入れていた。
ぼくの心配はどうやら杞憂だったらしい。
メインが終了しデザートを待つ頃になると、生徒たちの間では私語が多くなる。あまり行儀の良い事ではないが、誰一人喋らない食堂というのも不気味ではある。
その会話が耳に入ったのは、ぼくの周りの生徒たちがデザートに取り掛かり始めたからだろう。
やや離れた席にて何かを得意げに話しているのは、隣のクラスに所属するギーシュ・ド・グラモンという男だった。
あまり親しくはないのだが、トリステインの軍人貴族の四男で土のドットメイジだったと記憶している。あと、少しナルシストの傾向があると。
デザートを待つ間、彼らの話を聞くともなしに聞いていたのだが、どうやらグラモンが今誰と付き合っているかで盛り上がっているらしい。
まあ、客観的に見て女の子に受ける様な顔つきであるのは認めるけど、そのフリフリのブラウスは正直どうかと思う。
だがそれがいい、と感じる女生徒には謝っておこう。スミマセン。
「つきあう?僕にそのような特定の女性はいないのだ。薔薇は多くの人を楽しませるために咲くのだからね」
思わず彼の近くに酒瓶が転がってないか探してしまったが、残念な事に見つけられなかった。つまり素面で言っているのだな。
彼の印象が変わった。少しナルシストではなく、かなりナルシストだ。


885 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/11(金) 21:55:04 ID:zX4tLLzl
そんな彼に近寄っていく女生徒がいた。マントの色からして一年生だ。栗色の髪をしたその子は、ここから見ても分かるほど引き攣った笑顔で、グラモンに何か差し出した。
「落されましたよ、ギーシュ様」
なんだろう。流石に人が邪魔で見えない。
「おお?その香水は、もしや、モンモモランシーの香水じゃないのか?」
「そうだ!その鮮やかな紫色は、モンモランシーが自分のためだけに調合している香水だぞ!」
「ということは今お前はモンモランシーと付き合っているんだな?そうだな?」
解説有り難う、グラモンの友人諸君。あと、これは純粋にただのお節介なんだが、少し友の為に空気を読んだ方がいい。
見る間に栗色の髪の少女の目に涙が溜まっていく。どうするんだこれ。
すると、一年女子の肩に優しく手を置く者がいた。この重苦しい場を救う救世主かと思ったら、実は地獄からの使者だったようだ。
「ちょぉぉぉぉっっっと詳しい話を聞かせてくれないかしら?ミスタ・グラモン」
見事な金髪の巻き毛を揺らし、全く眼が笑っていない笑顔で件の香水の製作者、モンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシがその舞台に上がった。上がってしまった。
2人の女生徒を前に、当のグラモンは目を泳がせながら脂汗をかいている。駄目だなこれは。何が駄目かって、何もかもが駄目だ。
ここでトリステインでは珍しい黒髪のメイドが、色とりどりのケーキをトレイに乗せて近寄ってきた。そういえばデザートの時間だった、すっかり忘れてたけど。
近寄るにつれ修羅場な雰囲気に気付いた様だが、なるべく刺激しない感じで彼女は仕事を続行した。メイドの鑑だ。
ここに宣言しておくが、このメイドは決して悪くない。悪いのは貴族の側であるとはっきりと明言しておく。
だって、モンモランシが突然ケーキを鷲掴みにしてグラモンにぶん投げるなんて、一体誰に想像出来るというのか。
さらに一年女子がメイドからトレイごとケーキをひったくり、グラモンに投げつけようとしたけど手がすっぽ抜けて、近くに座っていたギムリに命中するなんて、そんな事判るわけがない。
おまけにそのギムリは、昨夜片思いのツェルプストーにこっぴどく振られ、今日の授業ではギトー先生に散々イヤミを言われていて、精神的に追い詰められていたという事実はブリミルだってわからなかっただろう。
ギムリが笑顔でゆぅらりと立ち上がるのが見える。モンモランシの様に眼は笑っていない。だけど彼女の様に怒っているのではなく、ただただ虚ろな眼をしていた。
彼は徐に、周囲のテーブルに乗っていた極上のデザートたちを、無差別かつ迅速に投げつけ始めた。貼りついた笑顔のままで。


886 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 21:55:38 ID:kJQ87oGA
支援

887 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 21:56:42 ID:WPAWpRlh
絶望しすぎだギムリっー!w 支援

888 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/11(金) 22:00:02 ID:zX4tLLzl
「────そして今に至る、というわけです」
解説終了。改めて考えなくても相当馬鹿馬鹿しいなこの状況。
戦線はあっというまに拡大した。原因は被害者がすぐさま加害者に立場を変えたからだろう。
ちなみにここにいる避難民はぼくと、件のメイド・シエスタと、図書室の君・タバサの3名だ。
タバサは流れ弾──その多くはハシバミ草のサラダだった──をレビテーションで掬い上げ、自分のものにしていた。ぼくが数えただけで8個目じゃないか?
「あの……食べ過ぎじゃないですか?健康に悪いですよ」
若干青い顔をしてシエスタが忠告すると、タバサは無表情のまま答えた。
「大丈夫」
「そうですか?ならいいんですけど」
「まだ前菜」
「これからが本番ッ!?」
この学年に常識人はいないのだろうか。これからの学園生活が少し不安になる。
ぼくの解説に礼を言ってくれた獣人・クロコダインは、今、広い食堂を見回している。きっと主を探しているのだろう。
ふいにクロコダインが頭を抱えてしまった。どうしたのだろうかと彼が見ていたであろう方を見て、納得した。
彼の主であるところのルイズ・フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエールが、テーブルに仁王立ちになり、左手にクックベリーパイを持ち、右手で誰かを指さしていたのだ。
「さあ!今日こそ積年の因縁に決着をつけてやるわよツェルプストーッ!!」
見ると、反対側のテーブルにはキュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーが優雅に足を組んで腰かけていた。
「あら、いくら小さいからってそんな所に登らなくてもちゃんと見えているわよ?ヴァリエール」
「ななな何が小さいってのよツェルプストー!」
「貴女の胸が」
「ムキー!!」
ぼくは怒るときにムキーという人間を初めて見た。
「どどどどうしてここここで胸の話題が出てくるのよ関係ないじゃないそそそんなに胸がありゃいいってもんじゃないわよ牛じゃあるまいし全くふんとにこれだからゲルマニアンはッ!」
「と動揺したところで喰らいなさいっツェルプストーアローッッ!!」
後ろ手に隠し持っていたストロベリー・タルトの一撃を、ヴァリエールは意外な方法で防いで見せた。
「なんのっ、グラモン・シ──ルドッッ!!」
近くに転がっていたグラモンを掴んで盾にしたのである。
「ちょっと!誰を盾にしているのよヴァリエール!」
横から文句をつけたのはモンモランシだった。体のあちこちに戦闘の跡が見て取れる。
「そうだ、もっと言ってやってくれ給えよ愛しのモンモランシー!」
「誰って、これは盾よ?喋るからインテリジェンス・シールドかしら。でも煩いから黙ってて盾」
もはや人間扱いですらない。まあケーキだのクリームだのワインだの残ったスープだのがかかりまくったグラモンは貴族には見えなかったけれど。
「ちょっとヴァリエール!モノ扱いはいくらなんでも酷いでしょ!」
「そうね、確かにモノ扱いは酷いから言いかえるわ。わたしが盾にしたのはサイテーの二股男なんだけど、何か問題ある?」
「特にないわね」
「即答ッ!?」
「でも一応知りたくもなかった知人をモノ扱いされたのだから貴女を攻撃せざるを得ないわヴァリエールでもシールドが邪魔ねまず盾を壊す事にしましょう」
「ちょ、ちょっと待ってワインのビンは死ぬから!ホントに死ぬからやめてくれモンモランシー!」
「盾 は 黙 れ」
「ヒィッ!?」
女という生き物は怒らせるもんじゃないな、としみじみ思う。


889 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 22:02:23 ID:kJQ87oGA
うわぁお

おっさんの雷が落ちそうだ

890 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/11(金) 22:05:18 ID:zX4tLLzl
その後もヴァリエール・アタックをツェルプストーが小太りバリアーで防いだり、
バリアーが被虐的な何かに目覚めたらしくハァハァ言い出したのでバリアーを床に捨てたりといった寸劇が繰り広げられた。
大丈夫なのかこの学院。ふと横を見るとシエスタが
「ああ、ミス・ヴァリエール……あんなに溌溂とした笑顔で……」
何か感極まっていた。眼には涙。本当に大丈夫なのかこの国。
「ほっほほほほ、このわたしの下僕たちによる3段重ねのバリスタ攻撃、防げるものなら防いでみなさい!」
「はっ、その程度の攻撃でこのグラモン・シールドとモンモランシー・シールドが破れると思ったら大間違いなんだからね!」
うわ、なんかノリノリだな。いつのまにか盾が増えてるし。
「ぼ、ぼくもどうか盾に!オンナノコにシールド扱いされるのがこんなにも快絶だったなんて──!」
ヤバイ、まさに真正だ。感染るといけないので近寄らないでおこう。
奥の厨房ではコック長のマルトー氏が歯ぎしりしているのが見えた。そりゃ精魂込めて作った料理が弾薬になったら怒るだろう、当然。
頭を抱えていたクロコダインもマルトー氏の様子に気がついた様で、ため息を1つつくとぼくたちに忠告をくれた。
「少し騒がしくなる。耳を塞いでいてくれ」
言われたとおりにすると、クロコダインは一歩前へ進み出る。
そして、後ろからでも判るくらい大きく息を吸いこみ、吼えた。
それは、凄まじい咆哮だった。アルヴィーズの食堂だけでなく、学院の全ての塔が震えたのではないかと錯覚するような声だった。
例えるならば、百の獣を統べる王の様な咆哮だったと思う。耳を塞いでいてもそう思ったのだから、他の生徒たちの衝撃は想像に余りあるというものだ。
貴族とはいえぼくたちはまだ学生で、本物の戦場など経験した事もない。皆はかの使い魔の迫力に圧倒され、動くのも忘れてしまった様だった。
沈黙に支配された食堂で、クロコダインは低い声でこう言った。
「食べ物を、粗末にするな」
「…………………」
思わず顔を見合わせる生徒たちに、彼は手に持っていた戦斧の柄を床に叩きつけた。
「返事はッッ!!」
「「「はいぃっっっっっっっっ」」」
その場にいた全員が声を合わせて謝罪した。参加していなかったぼくまで何故か謝ってしまったのは、なんというか、格の違いを肌で感じてしまったからだろう。

その後、おっとり刀で駆けつけてきた教師陣は騒ぎの元となったグラモンやギムリ、騒ぎを拡大させたヴァリエールやツェルプストーに取り敢えず罰掃除を命じた。
取り敢えず、というのはこれから本格的な罰を検討するからそれまで掃除していろ、という事である。
監督役としてクロコダインが選ばれたのは当然と言うべきか、快挙と言うべきか。
そろそろ教室に戻ろうとすると、食堂の片隅ではまだタバサが食事を摂っていて、ぼくは思わず胃の辺りを抑えてしまった。
なんというか、こう、常識人は辛いと感じる昼休みだった。


891 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 22:06:52 ID:Ad0XGnTu
支援


892 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/11(金) 22:07:52 ID:zX4tLLzl
以上で投下終了であります。支援応援大感謝。
こんかいのぽいんと
@ スーパーレイナールタイム発生。三人称で書いてたらスラップスティック過ぎたので抑える為に常識人の一人称に変更。
   べ、別にメガネ男子に惹かれたわけじゃないんだからねっ!
A パイ投げ。原作など跡形もない展開です本当に(ry シーンのヒントは往年のアメリカの大学を舞台とした名作少女漫画から。

次回も原作から離れた展開。ギーシュ編の続きです。フーケ戦が遠い…… orz


893 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 22:09:43 ID:bsnTaUc+
GJ!!
むしろ無理にテンプレでギーシュと戦ったり説教するより
コメディ話でよかった

894 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 22:10:32 ID:VJI2qM/W
投下乙

幾ら温厚なオッサンでもこれは流石に怒るわなw
タバサの動じなさっぷりに完敗だw

895 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 22:13:45 ID:USWleT3b
クロコダインはおたけびをあげた!

ルイズたちはみがすくんでしまった!

って感じか?

896 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 22:15:27 ID:rRdelJav
食べ物を粗末にするな

897 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 22:24:22 ID:WPAWpRlh
投下乙です
これはいい学校行事w
こってり絞られること請け合いですが、有る意味で楽しそうだなシールドな方々とかw

898 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 22:25:36 ID:zGledhD8
獣王さん乙です!
まだギーシュ編が続くってことはもうちょっと何かあるのかな?
楽しみにしてます。

899 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 22:34:58 ID:Ad0XGnTu
乙です
やはりギーシュ戦はなさそうですねw

900 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 23:00:19 ID:p2n53Ofm
無能警官バリアーかよw

901 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 23:15:00 ID:wNOMUtoU
鼻○真拳基本奥義バカガード!!

902 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/11(金) 23:33:48 ID:C5OE01+T
死神の盾だな

903 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 01:26:50 ID:PBak01iT
この段階でルイズが人2人分を持ち上げ盾に=すでに戦士の道にいきかけてる

なんて恐ろしい子だ

904 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 01:46:26 ID:9TxmXU/M
いや、ひきずってるんだろw
片方捨ててるかもしれないし

905 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 03:24:38 ID:PoT2nZ0R
面白すぎる。このままほのぼの(?)路線で進んでほしいなあ。
あと原作で名前のあるキャラがこの時点で絡んできているのもいい。
続きは罰についてかな?

ところで戦斧持ち歩いているのか、おっさん。

906 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 03:29:07 ID:KRaKm/NB
>>905
おっさんと斧はせっとなんだよ

907 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 06:58:38 ID:9At+EzPN
そういえば本スレとかでおっさんのようなタイプが召喚された作品って見たことが無いな
ルイズを指導できるだけの年上で明らかに身分の高い人外というのはそうはいないか

908 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 07:37:01 ID:Vnv+zXnr
グラモン・シールドとか言ってるあたりで、おっさんが怒筋立ててる姿を幻視した

909 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 08:32:37 ID:9TxmXU/M
グラモン・シールドでハドラーとヒュンケルの戦い思い出した

910 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 08:36:10 ID:goHfremL
アレはどっちかっツーと小太りバリアーだろ

911 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 09:08:14 ID:oRbtqyZ4
2スレ目もう900いったのか
なんかすごいな

912 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 09:41:30 ID:zE40ju4V
>>907
結構来てるよ。ゼロの女帝とか。趙公明とか。

913 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 10:14:16 ID:GJeCg5fR
>>911
結構早かったよね。しかしここは過疎ってる時と人多い時との差が激しいわ
一番人が多くなるのはおっさん投下時刻の21時台かな?
世代が世代だし社会人が多いのかも知れん。俺もその一人だがw

914 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 12:04:07 ID:oRbtqyZ4
>>913
俺もだwナカーマ

しかしここはハドラーとかミストとかおっさんとか、ゼロ魔原作から見れば変化球っつーか、オトナな人外キャラの召喚が多いな
それはそれでまた面白いからいいけど、ダイパーティ側の人間キャラで平民召喚→ルイズ突っ走るみたいなのも見たいぜw
小ネタもあったけどヒュンケル召喚、ちゃんと頭から読んでみたいわ

915 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 12:10:21 ID:EsQcQSru
ザボエラなら人目でメイジとわかるな。
墓場などから掘り起こしてきた死体達に一人のメイジをパイロットして乗せる
超魔ゾンビ量産型や平民などを改造した超魔生物量産型などが出てくる。 

916 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 12:39:19 ID:PfnJWMLc
ダイ大はDQタイアップとジャンプの中で商業的要素が強かったが中身は単純な勧善懲悪ではないんだよな。
敵側にも彼らなりの正義と主張があった。バーンやハドラーとかさ。
このスレは住人年齢が高そうだし、人間至上で青臭い正義を振りかざすダイ側に比べ悪役の方が魅力的に映る時もあるんだよね。

閑話休題、ヒュンケル召還&ツンデレ(ヤンデレ)ルイズの俺もラブコメは見てみてーぜ。


917 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 15:29:37 ID:FKUdTjy0
>人間至上で青臭い正義を振りかざすダイ側
突然侵略され、殺され支配された人間達――その状況下で戦うことを、人間至上で青臭い正義とは言わないと思うんですが。

918 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 15:53:21 ID:sFXE4Iaq
つかダイ大は勧善懲悪の枠に入る話だろ
バーン、ハドラーにせよ立派に悪役やってるし

919 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 16:03:27 ID:jgz0UHA6
表面だけ見ると勧善懲悪
もうちょっと深く見るとその枠には収まらない。
ということで>>916に同意。

バーンもハドラーも最初は悪っぽく出てきたが
話が進むにつれてあくまで「敵」でしかなくなったな。
ダイあたりは言動みてると、その辺理解してたと思うよ。

920 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 16:17:51 ID:jgz0UHA6
とにかく、どっち側のキャラも行動原理がハッキリしていて
しかも普通に理解できるものだから
(バーンの根本の望みですら『太陽が欲しい!』であって
その部分を悪と言える奴はいないだろ?)
わりと誰をルイズが呼び出しても物語を作れるってのはあるかもなあ。

921 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 16:22:58 ID:EsQcQSru
ザボエラ フレイザード キルバーンは典型的な悪役だな。

922 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 16:29:29 ID:sFXE4Iaq
それも含めて悪であり、悪役なんだと思うが
ダイ達だって武人としての尊敬はあっても、そこらへんはわきまえていただろ

923 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 16:33:28 ID:w8WNYAfe
好悪の情は敵味方関係ない、という事なのだろうか。
味方に嫌いな人間はいるだろうし、敵だとしても好きだと思える相手は居るだろうし……

924 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 16:41:06 ID:oRbtqyZ4
>>921
フレイザードあたりはルイズが召喚したら面白くなるかも
キルバーンやザボエラはむしろ敵方に回ってルイズ&サイトを翻弄してほしいタイプの悪役キャラだな

925 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 17:46:45 ID:jgz0UHA6
>>922
どうしても悪・善とわけるなら、
その頭に『相対的な』ってつく性質のものだろうと思う。

ダイ達の行動は人間にとって善だけど
魔界住人には悪(神の傘で魔界を抑圧しつづけるのか!)だし
バーンの行動は人間にとって悪だけど
魔界住人には善(環境改善万歳!)だし
双方にそれぞれの正義があった、のは確かじゃないかな。

926 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 17:53:11 ID:w8WNYAfe
NTの巣ドラクロスみたいに、召喚したメイジとして責任を取るために、召喚した相手を討伐するルイズ……という妄想をした。
ダイ大の敵で、ルイズが現実的に敵対できる上限はどのあたりなのか。

927 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 17:54:39 ID:KRaKm/NB
フレイザードは悪役のままでいてくた数少ないキャラだと思う


928 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 18:28:18 ID:HyUgDBLC
ダイ大の戦いは戦争と同じ
互いの利益のために争ってたんだと思う

故に未解決の問題も多い(魔界の環境改善・人間と魔族の軋轢etc…)

ダイ大は人間界と魔界の戦争を人間視点で描いた作品だと言えるんじゃないかな
これなら正義がある悪役にも説明が付く

それと、あんまりダイ大だけの話をしてますとルイズが切れます
後、クロコダインの話題が多いために影に追いやられている方々が暴れそうです
特に職人が光臨しているミスト・ハドラー・ラーハルトが怖いくらいに沈黙してます
言ってることがおかしい気がしますが、私はMじゃありません

929 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 18:37:10 ID:PC0yLDOK
ダイキャラが胸革命を見たとしたらどんな反応をするのだろう

930 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 18:48:34 ID:ssMolvXE
>>926
反応するのは、ポップとマトリフと偽勇者一行くらいだと思われw
ハーフエルフと言う意味でも魔族との混血まで居るダイ世界だとあんまりインパクトが……
あ、そう言う意味だとダイとラーハルトは興味をもつか

931 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 19:19:16 ID:XI4DlKR3
>>928
このスレ住人はおっさん大好きだしなぁ
作品投下直後の乙タイム以外は基本的におっさんトークがここ最近の主流だし
たまに他の話題になってもいつの間にかおっさんに結びついてる不思議w



932 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 19:23:13 ID:ssMolvXE
おっさんが話題にしやすいのもあるけど
良い意味で他の職人さんのSSの先が読めないので話題にしにくいともw

933 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 19:39:50 ID:mdJnd4gB
自国の利益のために他所の国を侵略したり、虐殺したりするやつは悪と呼ばれてしかるべきだろ
魔界側の描写が少なすぎてはっきりはわからんが、少なくとも太陽がなければ滅ぶというような描写もないし
仮に絶対に太陽が必要だったとして、問答無用で地上を滅ぼす以外の方法が無かったとは思えん
ゾーマやフリーザが悪役なのと同様に、バーンやハドラーは悪役なんだよ

934 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 19:48:55 ID:hTFEGpZ8
戦争とは自国の利益が最優先なはずだが虐殺については人間と魔族という種族の差があるから議論しても空しいだけだし、楽園がそこにありその地にいるのが自分達にとって喋る害獣程度の認識だったから処理しただけともとれるしな

935 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 19:51:07 ID:+z9d59kw
>>933
その辺は戦いに重きを置く魔族という種族の特徴が出てるんじゃないかな?
キルバーンがアバンに使った決闘方法から見ても人間より遥かに攻戦的だろうし
あるいは魔界という過酷な環境に置かれたからこそ、そういう特徴を備えたのかもね

936 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 19:56:19 ID:ssMolvXE
>>933
太陽が無ければ即滅ぶとは言われて無いが
魔界が過酷な環境とは言われてるな

しかし、無事に地上を破壊出来たら、太陽の下で平和に暮らす魔族の世界と言う
有る意味でレアな理想郷が作られてたのだろうか?w
少なくとも植物とかは太陽があれば生えるから食糧事情はかなりかわりそうだよなー

937 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 19:58:21 ID:rDxlG9kK
そういえばどこぞで魔界の実力者が自分自身を太陽代わりにするって話があったような。
んで、定期的に実力者がその身を捧げて太陽を維持するとか何とか。

938 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 20:08:12 ID:Z7tTrFQg
戦争=悪って認識は近代になってようやく出てきたもので
中世レベルじゃ戦争はして普通だし、交流のない国の連中なんざ人間ですらないけどな
インディアンなんか獣と同類みたいなもんだっただろーし

ダイ大世界がそうだとは言わんが、魔族の側からしたら弱肉強食が真理で力が正義だから戦争に対する認識も違うだろ

939 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 20:13:19 ID:nVbXnJdn
まあバーンなんてまさしく「弱いのが悪い」って考えだからな

940 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 20:16:30 ID:gQcl500Z
…あれ?ここってクロス妄想スレだよな?

941 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 20:31:42 ID:dLxJB0L0
あー、ヒム召喚書いてみたいけど出だしが書けん

942 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 20:34:21 ID:9TxmXU/M
ルイズ以外で誰にダイキャラ召喚して欲しい?
ジョゼフ&バーンとか見てみたい気もするんだが
アンリエッタ&レオナとかも見てみたい

943 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 20:41:12 ID:gQcl500Z
>>941
まずは試しに小ネタじゃだめかい?

>>942
アン様の召喚は読みたいなw
レオナもいいがメルルも面白いことできそうだ

944 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 20:42:27 ID:jgF11mw3
>>942
イザベラ様に邪悪じゃない人外

945 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 20:42:47 ID:NFgaUxie
>>942
アンアン&アバン先生

うん、まあなんというか11ね躾け直して下さらんか先生

946 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 20:55:05 ID:+z9d59kw
>>941
よくあるパターンとしては、召喚される側(この場合だとヒム)の元世界で何かしてる描写
鏡出現→入る→ルイズ召喚シーン
又は原作になぞってルイズの召喚シーンから始める(失敗やら野次の描写あり)

又はこなれた人になるといきなり召喚されたシーンから始めるパターンもある
書き出しなんてあまり代わり映えしないもんだし本スレやジョジョスレ参考にして
ガンガン書いていけばいいと思う。是非ともがんがってくれ

947 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 21:01:50 ID:jgz0UHA6
>>936
バーン&ヴェルザーが
人間にのみ平穏を与えた神の愚挙が許せん!っていってたからな。
平穏を望んでたのは間違いないな。
案外、人間が支配する世界より平和かもしれない…種族差別はないからな。

>>937
それ自分も見たことある。

>>942
両方!ってのはダメかな。


948 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 21:54:45 ID:NFgaUxie
ところで次スレは何時頃立てればいいのん?
980辺り?

949 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 22:07:13 ID:goHfremL
980あたりでいいんじゃないかな?
ついでに其れまでにテンプレ作らないとかな・・・

950 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 22:24:04 ID:rskTPCPQ
テンプレか…。確かに必要だろうとは思う。
けど、本スレみたいな粘着質が出てきたら嫌だなあ…。

951 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 22:28:55 ID:A4JLltdy
>>933
指導者に求められるものは色々とあるが、その最たるものは「民を飢えさせないこと」だよ。
戦争は外交の手段のひとつにすぎない。
魔族が何を食べているんだか知らんが、十分な食料が魔界になく、人間との取引でそれを解決できなかった場合、
戦争をしてでも食糧事情の改善を図ることは、指導者としては正しい判断だ。
戦争=絶対悪というのは、この60年間でしか通用しない価値観だよ。


大体、魔族側からすると、ラーハルトの例に見るようにずっと迫害されていたんだから、普通に解放戦争だろ?

例え迫害されていようと、虐殺の対象にされていようと、戦うことは絶対悪だというのか?
それはただの奴隷根性というもので、正義でも何でもないぞ。
人権すら認められていない存在が、為政者に対して戦いを挑むという図式に注目すれば、
これは革命と呼ばれるべきものだと思うんだがな。

952 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 22:36:40 ID:eNXCJzPA
本スレの革命厨がこっちに来たのか?
別のとこでやってくれ

953 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 22:48:36 ID:jgz0UHA6
>>952
相手をすぐ厨というのはやめとけ。
でもまあ、ちょっとこれ以上話すのはスレ違いになるのは確かかな
これからバーン召還の話とか書く人の参考になったらいいな、ってことで
この話はこの辺りまでにしておこうぜ>皆
(個人的には951の意見には賛成だけどな)

954 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 22:55:23 ID:A4JLltdy
>>952
アレと一緒にされるのは心外だな。
読めばわかると思うが、ここでいう革命はフランス革命に該当するもので、
あれが言っている赤化革命とは全然違う。

まぁ、スレ違い一歩手前なのは確かなので、これ以上は自重するが。

955 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 23:17:12 ID:gQcl500Z
テンプレって本スレ1のルイズとシエスタみたい感じじゃダメなのん?
いや、まんまパクリはたぶんダメだろうが

956 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 23:53:55 ID:KRaKm/NB
残りあとちょっとおっさんの良さでも語るか

957 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 23:57:37 ID:n26FHoIB
>>951
微妙に話を逸らして終わらせようとしてるのか

絶対悪でなくても悪役は悪役
魔界側の事情や常識がどうあれ、ダイ大という話の中では
バーン、ハドラーは悪役として位置づけられるべき存在だし、そう描かれている

魔族は極少数の例外を除けば地上には居ないし、ロンによれば何百年もダラダラ生きてるやつが多い
ハドラー亡き後の地上のモンスターは大人しく生活していることが描写されている
偽勇者が攻め入った件はダイの活躍ですぐに解決している
バーン、ハドラーの戦いが虐げられた魔族の解放戦争でないことは明白
バーン、ハドラーの目的はそもそも地上の侵略もしくは消去
権利を認めさせる為の革命とは言えないな

958 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/12(土) 23:57:46 ID:egQ05Df4
あっちの運営に引用の許可貰えばいいんじゃないかな?
説明キャラはアバン先生がいいなあ

959 :916:2008/07/12(土) 23:59:46 ID:PfnJWMLc
まぁ善悪の話でこれだけレスが伸びる時点でこのスレの住人年齢が高いんだろうね。
ただここはゼロ魔との合体スレな訳で、ゼロ魔=ラブコメファンタジーの世界で翻弄されるヒュンケルを個人的にはみてみたい。
まだみぬ職人の誰か。お願いだから書いてくれ。


960 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 00:04:25 ID:5ua4XZNX
とりあえず草案としてテンプレ案

携帯でご覧の方は携帯ビューアのorz もしくは携帯用2chブラウザiMona をご利用ください
【orz】http://orz.2ch.io/top.html
【iMona】http://imona.net/
     _      ここは「ゼロの使い魔」と「ダイの大冒険」のクロスSSスレよ。
    〃  `ヽ     避難所には職人さんが代理投下してほしいSSがあるかもしれないわ
    l lf小从} l /    投下中は空気読んで支援しなさいよ 荒らしはスルーだかんね
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ/     職人さんは荒らし防止にトリップを付けてよね
  ((/} )犬({つ'      次スレは980か990を踏んだ人が立てること
   / '"/_jl〉` j      480KBを超えた場合も立てるのよ。 わかった?
   ヽ_/ィヘ_)〜′

●まとめサイト 
http://www33.atwiki.jp/dai_zero/
●避難所                        
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*スレ運営について意見のある方は運営議論スレへどうぞ    . *
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961 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 00:29:55 ID:zSATDfwS
>>959
あの朴念仁がサイト的なモテポジションから逃げられない運命に追い込まれた時どうなるのか想像しにくいなw
ルイズ・シエスタ・キュルケ+αの相手に望みもしないのに何故かむやみに好かれてしまう避けられぬ運命。

「これがオレが手を血に染めてきた事への罰だというのか……ッ」
とか、無駄に真面目になりそうだけど、ある意味それはギャグだなw

ヒュンケルはエイミの事を気にしつつも、望まぬ事とは言え異世界に来てしまったんだからオレの事など忘れて
いい男と結ばれてくれるのが一番いいとか思ってそうだから、選ぶならハルケギニアの娘の中の誰かか。
(もちろん全力で拒絶しまくったあげくの果てにそれでも娘たちが諦めなかった場合だが。)
根が真面目だから真剣に誰かを選ぶんだけど、他の娘が諦めてくれなくてグダグダになり、
当分ヒュンケルの女難は続きます、という感じ?

(嫌がる人が居たらゴメン。)

962 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 00:45:00 ID:UM4o4B4S
>>961具体的に書かれると余計に読みたくなるわw


963 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 00:53:21 ID:wuZgh/1I
ヒュンケルは過去への贖罪やエイミの関係があるからいろいろと難しいな

相方のラーハルトは結構フラグを立てやすい気がするのだけど、どうだろう?

964 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 01:03:23 ID:jNHX5x9o
運営議論
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/11590/1215878493/

避難所に立てときましたが、需要あるかな・・・?
草案に載ってるのは本家のやつなので、次スレで使うなら差し替え願います

965 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 01:15:19 ID:rzIEEJyl
割とお気に入りなんだがザムザとかどうかな。父親に対しコンプレックスを持ち、愛に飢えた男。お互い自分に自信をもてないもの同士、ルイズと通じ合うんじゃないだろうか。最期を見る限り、更生できないような極悪ではなさそうだし。
強さも強すぎるほどではなさそうだし(チュウの攻撃だって効く)、いきなり暴れ出そうとはしない程度には理性的だろう。

966 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 01:42:06 ID:1kFPks9E
>>965
むしろ「魔法が使える超魔生物」への実験としてメイジで人体実験とかやりそうで怖いんですが

967 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 04:05:26 ID:v8XKHnh/
更正したザムザが、全くの善意から……



ザムザ「お前の姉の罹患している病気は魔界の疾病の一種だ」

ルイズ「そんな!? お願い、ザムザ! ちいねえさまを助けてあげて!」

ザムザ「治癒する方法は俺が知っている。 俺に任せろ」


――数ヶ月後、ラ・ヴァリエール公爵邸の庭には元気に走り回る超魔生物の姿が。

968 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 06:51:00 ID:ho8e4v5n
>>960
クロスSSスレと固定するよりは
クロスオーバーを妄想するスレの方が良くないかな?

969 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 08:09:57 ID:nUGgwdMe
そういえばおっさんはほぼ全裸だけどルイズ的には問題にならないのだろうか

970 :名無しさん@お腹いっぱい:2008/07/13(日) 08:30:21 ID:hUlxHSFf
>>960
初心者応援用としてまずは小ネタ作成用に対七万戦を
テンプレにするのはどうだろう?こんな感じで

彼方から土煙を上げて敵の軍勢が迫って来た。その数ざっと七万。
○○(ダイキャラの誰か)は息を飲んでそれに身構える。

「(ダイキャラの好きな台詞を入れて下さい)」

そう言って○○は背中のデルフリンガーを抜いた。
鞘から出された魔剣はいつもと変わらぬ調子で喋り出す。

「(デルフの台詞を入れて下さい)?」

「(ダイキャラの好きな台詞を入れて下さい)」

注(↑の掛け合いはルイズを心配する内容やお互いの付き合いの深さがわかる様なセリフが望ましいでしょう)


……とか考えて見たがどう考えてもしょぼいゴミSSが増えるだけだな。
このスレ独自のテンプレを考えてみたんだが。馬鹿な事考えてしまってすまんorz


971 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 09:08:36 ID:IL0CYpxj
>>957
ともかくここは『悪役の位置にいるけど悪人ではない』で納得しといてくれ。
(まとめとしては妥当だと思うんだが>皆)
いいかげんスレチだってすぐ上で言われてるんだからさ〜…頼むぜ。

>>967
助けてるのは確かだから責められないし
でも人間の感覚としてはちょっと…だし
要は異文化コミュニケーションは難しいなって感じかw

972 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 10:05:47 ID:5ua4XZNX
運営議論スレ差し替え、代理スレを追加
そして、代理スレに影の人がきてたので代理投下してみる

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【iMona】http://imona.net/
     _      ここは「ゼロの使い魔」と「ダイの大冒険」のクロスオーバーを妄想するスレよ。
    〃  `ヽ     避難所には職人さんが代理投下してほしいSSがあるかもしれないわ
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  ((/} )犬({つ'      次スレは980か990を踏んだ人が立てること
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   ヽ_/ィヘ_)〜′

●まとめサイト 
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●避難所                        
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/11590/
●【代理用】投下スレ【練習用】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/11590/1215309408/

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973 :ゼロの影・代理:2008/07/13(日) 10:07:07 ID:5ua4XZNX
やっぱり規制されたのでこちらに投下します。

まとめの人乙です!
第一話サブタイトルの「第一話 ルイズと影」の前に「第一章 光と影」と入れることはできますでしょうか?

デルフ購入は
ルイズ「げっ、剣ってこんなに高かったの!? これじゃ買えないわ」
デルフ「俺を買ってけって」
ルイズ「いくらなんでもあんたみたいなボロ剣……」
デルフ「うおおー! ここでやらなきゃ永久に出番ない気がするぜ頑張れ俺―!」
ルイズ「えっ錆がとれた!?」
みたいな流れでまともな外見に。
デルフが急に光り出すイベントもなしになります。
デルフなしパターンも考えましたが展開の都合上…。

では第五話を投下します。

974 :ゼロの影・代理:2008/07/13(日) 10:07:54 ID:5ua4XZNX
第五話 月影

 学院に戻り報告を済ませると、一同はオスマンにフーケを雇った経緯について問い詰めた。
 正直に“色香に目が眩みました”と答えたオスマンに死ねばいいのにという呟きが漏れたが誰も否定する者はいない。
 非難の眼差しをごまかすかのようにルイズとキュルケにはシュヴァリエの爵位申請が宮廷に出され、タバサには精霊勲章の授与が申請されたことを告げ、ぽんぽんと手を打った。
 今夜『フリッグの舞踏会』が行われるという。パーティーでの戦闘服――ドレスを身に纏い美しく着飾ろうと出ていった少女達とは反対に、ミストバーンは残った。
「あの筒は私の世界の道具だ」
 オスマンは世界が二つあるような言い方に異論を挟まず、納得したように頷いた。ミストバーンの異質な空気から別世界の住人であることを気づいていたのだろう。
 だが、何故破壊力は持たぬはずの魔法の筒に物騒な名が冠されたのか。
 オスマンは遠い目をして語り始めた。
 三十年前、森を散策していた彼はワイバーンに襲われ、そこを救ったのが筒の持ち主だった。
 彼がデルパと唱えると見たこともないモンスターが飛び出し、破壊神のごとき恐ろしい勢いでワイバーンを蹴散らしたため破壊の筒と名付けたのだという。
 そのモンスターは結局逃げ出して戻ってこなかった。追いかける余裕もなくオスマンは怪我していた恩人を学院に運び込み、手厚く看病したものの死んでしまったのだと言う。
 誰が呼んだか尋ねたが、オスマンは首を振った。
「わからん。どんな方法でこっちにやってきたのか最後までわからんかった」
 次にオスマンはミストバーンの左手に視線を移した。
「これが光ると、力が湧き上がる気がした」
「……ガンダールヴの印じゃよ。その伝説の使い魔はありとあらゆる武器を使いこなしたらしい」
 それ以上のことはわからない。せっかく掴んだと思った手掛かりは再び零れ落ちていった。
 だが、この学院やルイズに関わることで元の世界に戻れるきっかけが掴めるかもしれない。しばらくは彼女の傍で過ごすしかないようだ。

975 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 10:08:34 ID:obXh3QzA
ならば支援だ

976 :ゼロの影・代理:2008/07/13(日) 10:08:41 ID:5ua4XZNX
 食堂の上の階のホールでは舞踏会が行われていた。
 戦闘の後の栄養補給のため美しく優雅に食事を進める彼は妙に場の雰囲気に馴染んでいた。
 食物に戦いを挑むのはタバサであり、キュルケは言い寄る男達と楽しげに語らっている。ギーシュは凄まじい色彩感覚をぶちまけた衣装で周囲の度肝を抜いていた。
 栄養を十分に摂取したと判断したミストバーンはやがてバルコニーに移り、二つの月を眺めている。
 それぞれにパーティーを満喫していると、やがて衛士がルイズの到着を告げた。
 ルイズは桃色がかった髪をバレッタにまとめ、ホワイトのパーティードレスに身を包んでいた。
 その美貌に次々に男たちが群がりダンスを申し込むが、彼女は全て断るとミストバーンに近寄って来た。
「踊らないの」
「……私は戦いしか知らぬ」
 彼が生まれたのは戦場に渦巻くどす黒い思念の中。体を持たぬ彼は他者に宿り、次々と強い体へ移っていった。
 器が傷つこうと痛みを感じることはほとんどないが、極上の料理も美酒も愉しめない。己の手で打ち負かしたという実感が無いため戦いの快楽すらない。
 何のために生きるのか――自我が芽生えてからずっと心の中に溜まっていた疑問は、主と出会うことによって解答を与えられた。
 夜空の双月を見上げる。想うのは常に主のこと。
「私の世界では、月は一つだった」
「その……バーン、様に月が二つあると教えたら何て言うかしら?」
 ルイズが寄り添うように立ち、同じく見上げながら問いかける。彼女は儀式の時の様子から、彼にとって最も大切な者の名を察していた。
「あの御方ならば、まず太陽が二つあるかどうか気になさるだろうな」
 珍しく余計なことを喋ったミストバーンに、ルイズは微笑んで一礼した。
「わたしと一曲踊って下さいませんこと?」
「踊ったことなど――」
 どこまでも真面目に答える彼は心なしか戸惑っているようだ。
 ルイズはクスリと笑い、彼の手を取る。
「知らないなら、これから知ればいいじゃない」
 自信満々にホールの中央へ進み出る。足を踏んでも知らんぞ、と無言の圧力が襲いかかるが気づかぬふりをする。
 彼は最初こそぎこちない動きだったものの、徐々に慣れてきたのか動きは滑らかになっていく。
 やがて二人の姿は調和し、溶け合っていった。
 切り離すことのできぬ光と影のように。

第一章 光と影 完

977 :ゼロの影・代理:2008/07/13(日) 10:09:17 ID:5ua4XZNX
以上です。
舞踏会は「両方美形だから様になりそう」という理由で入れました。

なんとか第一章終了です。
感想やご指摘をくださった方に大好きなザボエラとマキシマムを差し上げたいくらいです。
最初「バーン様は難しいけどミストバーンだったら無口で冷徹と見せかけて熱い魂を持つからうまくいくんじゃね?」と思ったらそんなことはなかったぜ。
書くのは難しいけど楽しい…そんな人物です。

978 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 10:11:25 ID:5ua4XZNX
以上、代理投下完了
確かにバーンさまなら月より太陽を気にしそうだw

979 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 15:46:09 ID:w586p0sf
影の人、代理の人乙です。
しかし、両方美形は美形だが、身長差はいかんともしがたいな。

980 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 17:21:53 ID:5ua4XZNX
もし>>980 ならスレ立て挑戦してみる

981 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 17:24:53 ID:5ua4XZNX
立ててみた


ダイの大冒険のキャラがルイズに召喚されました3
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1215937428

982 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 17:25:09 ID:dsm59YfP
>>980
お願いします

983 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 17:34:03 ID:hUlxHSFf
>>980
超乙です。しかし急に人いなくなり過ぎだろw


984 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 17:40:03 ID:+fdDeF8z
>>981
乙です

985 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 17:49:08 ID:4nKCIT7W
ふと、思った。
魔法が使えない事がコンプレックスのルイズ(子供時代)。
彼女はあまりの悲しさに、半日ほどの家出をしました。お父さんとお母さんにしかられた彼女の肩には、金色の羽の生えた不思議な生き物がいたのです――

この場合、ルイズはどんな成長を遂げるんだろう。

986 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 17:53:54 ID:5ua4XZNX
>>985
とっても……肉体派になる気がします、初期のダイ的に考えて
そして、ちぃ姉さまのペットや家に居るマンティコア(母の騎乗)とかと
凄く仲良しになってそうな気がする

987 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 18:07:36 ID:hUlxHSFf
>>985
ルイズ又はその使い魔の拳にドラゴンの紋章が刻まれる展開ですね?わかります。


988 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 19:01:11 ID:zSATDfwS
それだとルイズは拾われた子供か、ヴァリエール家自体が竜の騎士の血統ということに。

>>981
乙です。

989 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 19:03:27 ID:upFXOWLE
>>985
世界からメイジが消滅しそうだな

990 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 19:08:22 ID:cmhFB7uK
ダイを探している最中の誰かが、ゴメちゃんを見つけてルイズと一騒動を起こす可能性も、無くは無いかと。

991 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 19:40:56 ID:9BoHv6nu
そういえばダイも最初は魔法成功率ゼロだったな。
バラン戦で覚醒後は、習得した呪文は自由に使えるとか、ダイとルイズは結構似ている所あるな

992 :虚無と獣王 ◆sP4al2/WBA :2008/07/13(日) 20:00:00 ID:eblPJ/SK
>>981
乙でございました。
二週間ちょっとでスレが埋まるとは夢にも思わなんだw


>>969
フレイムやシルフィードは服を着ていない訳だし、肝心な部分は鎧で隠れているから無問題
とはいいつつもちょっと下品な小ネタを考えてはいたので埋めついでに投下

虚無と獣王第六話 >>677 の改編

洗濯場には先客がいた。
同僚ではない。あんな大きな同僚はいない。というか同僚の中に二股の局部が生えている者はいない、多分。
「ってはぅあああ!ふ・ふ・二股ァア!?」

[まめちしき]
爬虫類の雄の性器は普段は体内にセットされ、必要な時のみ突出するが、有鱗目(蛇・蜥蜴類)のそれは二股に分かれている。いいなぁ。(いいか?)

「いやあああ変な風に変な事されるぅぅ第二章っぽく!」
あくまで第二章を引きずる朝からハイテンションのメイドにどん引きの獣王であった。


うむ!下品だ!←満足げに
元ネタは伊藤 勢「魔獣使いの少女」他。
正直反省している。だが私は謝らな(エクスプロージョン

993 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 20:10:03 ID:DBZxM++S
懐かしいなあ、モンコレのコミック・・・
あれ好きだったんだよ。

994 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 21:49:59 ID:rfF0P8ox
>>992
ヒロインが第一話からウ○コまみれになった漫画ですね。分かります!
アレに出てくるリザードマンもおっさんに負けず劣らず強いなあ。
グリフォンを一喝しただけでビビらせたりw

995 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 22:12:10 ID:DBZxM++S
スレ違いだが、埋めも兼ねて。
伊藤作品には種族や立場は違うが、似た感じのおっさんがよく出てくる。

996 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 22:17:19 ID:S50GOrsE
おっさん召喚はルイズに対しての罰の内容次第では家族呼び出しがありそうだけど
クロコのおっさんをルイズの家族が見たらどんな反応をするんだろう

997 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 22:19:05 ID:dsm59YfP
>>996
おっさんの前にひれ伏す

998 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 22:28:22 ID:JqLsJmzG
>>993
本スレで時々ネタにあがってるね。まだ誰も書いてないが。

999 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 22:31:39 ID:DBZxM++S
本スレでネタ出したことあるわ・・・

1000 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/13(日) 22:32:05 ID:dsm59YfP
>>1000ならおっさんの咆哮にみんなひれ伏す

1001 :1001:Over 1000 Thread
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。

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>>109 本当は荒らして欲しくない本心が垣間見えて哀れだな >>109 本当は荒らして欲しくない本心が垣間見えて哀れだな
核心突かれて悔しくなったかな?wwwまぁ容量超過のお手伝いさんきゅーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww /test/read.cgi/anichara/1214432904/">★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

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