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あの作品のキャラが薔薇乙女と契約しました

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/18(金) 18:53:40 ID:9bsYwlcq
昔、同じ趣向のスレがあったので立ててみたぜ

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/19(土) 11:25:14 ID:TCTtMWoZ
クロスssを書いてみました。
ここに投下してみてもいいでしょうか。

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/19(土) 11:31:31 ID:WufsZpEd
>>1にやる気が無いのでよいと思う

4 : ◆ZdlN/LyjOo :2008/07/19(土) 11:39:13 ID:TCTtMWoZ
投下します

5 : ◆ZdlN/LyjOo :2008/07/19(土) 11:39:58 ID:TCTtMWoZ
天井に広がる染みは昨日より大きくなっている気がした。
あまり意味のない思考だと感じる。だが、暇な時間を潰す程度の役には立ってくれている。
しかし、退屈は思ったより深い物だったらしい。つい、声を漏らす。
「暇だな」
「やることがない訳じゃないだろう」
カウンターから聞こえる男の声。首をずらすとこの宿の亭主、バグアップの顔が視界に入った。
「溜まったツケを払うために健全な労働に精を出す、とかな」
「労働なら今しがたしたばかりさ」
そう返しながら宿の出入り口を指さす。
バグアップズ・イン。複雑な裏路地の一角に建つ安宿。その玄関口は爆薬かなにかにでも吹き飛ばさ
れたように粉々になっていた。破壊された扉の残骸の下には見覚えのある地人の足が二人分、小刻み
に震えながら突き出ている。

二人してそれをしばらく眺める。十秒程だろうか。とりあえず、お互い視線を元の位置に戻す。
「扉の影で待ち伏せて奇襲ってのは悪くはないと思うけどなー。結局、三十秒くらい名乗り口上を上
げていたら奇襲にはならないよな」
「ちゃんと治せよ」
淡々と告げるバグアップの声。それに曖昧な返事をしながら、黒ずくめの男―――オーフェンは座っ
ていた椅子を大きく後ろへ傾けさせる。
傾けた椅子と一緒に首も再び出入り口の方へと向けた。逆さまの視界の中、スーツ姿のどこか子供っ
ぽく見える女が壊れた玄関の前に立っているのが見えた。

その女にオーフェンは見覚えがあった。
「サボりか?逆回転式ネジ穴警官」
「いい加減にそういった言葉を控えないと、名誉棄損で訴えるわよ」
「言われたくなかったら、一度でもいいからミスなしで事を収めてみろってんだ」
ううー、と恨みがましい声を上げながら彼女、コンスタンス・マギーが宿の食堂へ入ってくる。途中、
瓦礫の下に埋もれた地人達が踏まれたようだが、どうでもいいことだった。
ふと、彼女が右手になにかを持っていることに気がついた。豪奢な薔薇の彫金が施された、重厚な鞄。
「なんだそれ?」

6 : ◆ZdlN/LyjOo :2008/07/19(土) 11:41:30 ID:TCTtMWoZ
                        第一幕
                     銀の人形と鋼の後継
                      〜Kiss to Ring〜


コンスタンスが持ってきた鞄をテーブルの上に置き、それぞれ向かい合う形で椅子に座る。今日、学
校へ通っていていないマジクの代りに、バグアップがコンスタンスの注文を受け、厨房へと引っこん
でいく。
しばらく、二人してテーブルの鞄を眺めていたが、唐突に何かに気づいたコンスタンスが声を出す。
「ボニーは?この時間はウェイトレスをしていると思ったんだけど」
「今朝、いきなり休みを取ったそうだよ。バグアップから聞いた」
「なにそれ」
「知らねえよ。そういやキースも今朝から見当たらないんだよな」
なにか、ロクでもないことをしているような気がする。
嫌な予感と共に、それが自分の身に降りかからないことを祈る。が、あの二人が行うことの大半が、
自身を対象としてきたこと思い出し、軽く目眩を覚えた。
なんにせよ、どこへ消えたかもわからない以上、来たら来たらでその時に対処をするしかない。
とりあえず、そう結論付けるとオーフェンは目線を鞄に戻した。

「それで、これはなんだ」
「私にもいまいち分からないのよねー」
軽い調子でコンスタンス。
「職場にいきなり私宛の手紙が届いてきたのよ。巻きますか、巻きませんか、てね」
「なんの二択だ、それ」
「さあ。とりあえず、イエスって答えた方がいいかなって思って、巻きますかの方に丸をつけたのよ。
そしたら」
そこで一端、言葉を切りコンスタンスがチラリと視線を動かす。オーフェンもそれに倣って、目を動
かすと宿の窓が視界に映った。
「がしゃーん、ってこの鞄が窓を突き破ってきたのよ。なんだが職場もてんやわんやで。それで、一
応は手紙のことを部長に話したら、呪いかなにかもしれんからその鞄を持って地平線の果てまで行っ
て二度と帰ってくるなって言われて」
「英断だな」
とりあえずの経緯を把握して、頷く。話の最後からコンスタンスがテーブルに突っ伏していったが、
些細なことだ。

再び机の上の鞄を眺める。経緯はわかっても出所がわかったわけではない。むしろ、不気味な経緯が
薄気味悪さを増大させていた。
「そういや、なんでここに持ってきたんだ?こういった不気味アイテムはその手の人間がそれなりに
いるだろ」
「あ、それはね」
コンスタンスが顔を上げる。
「本当に呪いとして、それが私にたいしてだとしたら私だって怖いわよ」
「ああ」
「でも、これが呪いだったとしても、その手の人間は私の知り合いにいないのよね」
「知識だけだったらお前もその手の人間だけどな」
「うるさいわね。それで、悪辣・貧困・飢餓の三つの神様の加護を受けたようなオーフェンのところ
に持って行けば、呪いの方が呆れて逃げるんじゃないかなーと思って」
「最後はちょっと待て!」
聞き咎めて、コンスタンスの胸倉に掴みかかろうとする。が、予測していたのかあっさり避けられる。
「と、言う訳であんたのところに持って来たんだけど」
「さも当然のように言いやがって…」
ブツブツと愚痴をこぼしつつ、三度、オーフェンは鞄を見やった。ずっしりとした重量感。名のある
職人が施したように思える彫金。鞄の表面は光を浴びて淡い光沢を放っている。

「…中身はなんなんだ?」
「確かめてないわね、そういえば」
言われて思い出しのだろう。鞄を自分の方に向けると、鞄の上部を持ちあっさりと開ける。
呪いがどうこうと言っていた割にはあっさりとした対応に、釈然としないものを感じつつ、オーフェ
ンも鞄の中身を覗いて見る。


7 : ◆ZdlN/LyjOo :2008/07/19(土) 11:42:58 ID:TCTtMWoZ
「人形?」
中に入っていたのは人形だった。それも、えらく精巧な。
血が通っているように見える肌。ひとつひとつが繊細に作られた細い指先。閉じた瞼から伸びるまつ
毛。背中まで伸びる雪の様な髪は美しい輝きを放っている。そして、髪とは対象的な色彩の黒。いや、
夜の様に暗い青か―――その色彩の上に十字架をあしらったドレスは、人形の美麗さと相まって妖美
な魅力を感じさせた。
そして、なにより背中から突き出ているものが目を捕らえさせた。煌びやかな羽が並ぶ大きな黒い翼。
それをしみじみと見つつ、コンスタンスが感嘆したような声を上げる。
「真っ黒すけな格好ねー」
なにか色々とぶち壊しにされたような気がした。

鞄の中身をもう一度見やる。人形に目を奪われていたが、入っていたのはそれだけではない。螺子。
「これ、動くのかしら」
螺子と人形を鞄から取り出して、人形の方をぐるぐる回す。螺子穴を探しているのだろう。しばらく
回して背中に空いた穴を見つける。
そこに螺子を入れようとして―――コンスタンスが手を止める。それに、オーフェンは思わず顔をし
かめる。
「回さないのか?」
「だってねえ」
少し、嫌そうな顔をしてコンスタンスが螺子を見る。
「私、さっき言ったじゃない?もしも呪いだとして、その対象が私だったりしたら嫌だなー、って」
「ああ」
「それでもって螺子を回すことが呪われる条件だったりして、回した瞬間からこの人形が夜な夜なお
腹ちょーだい、とか言って追いかけまわすようになれば怖いわ。でも螺子を回したらどうなるか見て
みたい好奇心がどうしてもあるのよね」
「だったら回せばいいだろ」
「それが出来たら苦労しないわよ!でも、例え呪いを受けても暴力・罵倒・陰湿の三つの力を兼ね備
えたオーフェンが回せば、そんな呪いでも死ぬことはないかなと思うわ!」
「断じて拒否する!」
全力で叫び返す。それに対してコンスタンスはにんまりと笑った。
「回してくれたらお昼ごはん奢ってあげようかなー」
「今日の俺は一味違うぜ。親しい友のためなら魂さえ賭けてみせるネオ俺だ」
コンスタンスの手元からひったくるように、人形と螺子を取るとオーフェンは背中の穴に螺子を差し
込み、回した。キリキリと乾いた音が宿の中に響く。

さすがにあっさりと引き受けたこちらに驚いたのか、コンスタンスがきょとんとした顔をする。
「よく、そんな簡単に引き受けれるわね」
「ここ最近、また塩と水だけしか摂取してないからな……それに呪いなんて信じるような人間じゃな
いんでな」
そんなことを言い終わる頃には、螺子を回し終えた。
しばらく両手で人形を抱える。厨房から聞こえる油が跳ねる音。壊れた入口から風が入り、軽く頬を
撫でた。地人達は未だに残骸の下だったが、そろそろ蘇る頃合いだろう。何で吹き飛ばすか考えてい
た方が良いかもしれない。
螺子を回した人形を持ち―――少したってオーフェンは口を開いた。
「…動かない?」

その時だった。
突如、カタカタと人形が振動し始めた。ただのカラクリとは思えない激しい動きに驚き、思わず人形
を床に取り落とす。
コンスタンスも同じような心境だったのだろう。いつの間にか椅子から立ち上がり人形と距離を取っ
ていた。オーフェンもコンスタンスの横まで下がる。
しばらくして人形は振動を止めて―――次の瞬間、自らの足で立ち上がり漆黒の翼を広げた。
「久しぶりの目覚めだというのに……乱暴ねぇ」
流暢に喋る人形。それを見てオーフェンは―――コンスタンスも同じだろう―――驚愕に目を見開い
た。
人形は優雅に身を翻して、こちらを見やった。赤い宝石のような色の鋭い目。

「それで、私の螺子を巻いたのはどちらかしら?」

8 : ◆ZdlN/LyjOo :2008/07/19(土) 11:45:24 ID:TCTtMWoZ
初投下完了。
クロス先は魔術士オーフェン。
どこまで続くかどうかはわかりませんが、
とりあえず書いてみようと思います。まる。

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