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【らき☆すた】こなた×かがみPart21【こなかが】

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/12(木) 00:45:59 ID:RF4NOv7j
百合っぽいこなたとかがみにゆる〜くマッタリと萌えるスレです

書き込み投稿ルール(はじめてお越し下さった方へ)
☆ sage進行を守りましょう(e-mail欄に半角小文字でsageと入力してください)
☆ 割り込み防止のため書き込みの前にリロードしましょう
☆作品投稿の前には予告を入れて5分以内に投稿を開始しましょう
☆投稿の予告があったら5分間は書き込みを自粛しましょう
☆使う予定のレス数と、終われば投稿完了を必ず知らせてください
☆悲恋、鬱展開、独自設定などの作品は、苦手な人のために前書きで注意を促しましょう
☆極端な欝展開や暴力、悲劇的な結末の作品は(当スレでは歓迎されない傾向にあります)、
 判断に迷われる作品の場合、『避難所SS投稿スレ』に投稿の上で、本スレでの投稿の告知をお勧めします。
 『避難所SS投稿スレ』→http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6076/1199803893/

前スレ
【らき☆すた】こなた×かがみPart20【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1211989371/


こなた×かがみSS保管庫
http://www13.atwiki.jp/oyatu1/

こなかがお絵かき掲示板
http://www13.atwiki.jp/oyatu1/pages/574.html

画像UPロダ(レス機能付)※現在テスト中
http://konakaga.me.land.to/cgi-bin/imgboard/imgboard.cgi

避難所
http://jbbs.livedoor.jp/anime/6076/

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/12(木) 00:47:36 ID:RF4NOv7j
DX版パッケージ 216事件
ttp://ec2.images-amazon.com/images/I/5170IXTLLfL._SS400_.jpg

メガミピンナップ454事件
ttp://www.raki-suta.com/img/src/1198725084759.jpg

メガミピンナップ155事件
ttp://www.raki-suta.com/img/src/1209520160430.jpg


過去スレ
【らき☆すた】こなた×かがみ【こなかが】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1184759923/
【らき☆すた】こなた×かがみPart2【こなかが】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1189132797/
【らき☆すた】こなた×かがみPart3【こなかが】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1190590116/
【らき☆すた】こなた×かがみPart4【こなかが】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1191854895/
【らき☆すた】こなた×かがみPart5【こなかが】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1193126126/
【らき☆すた】こなた×かがみPart6【こなかが】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1194189891/
【らき☆すた】こなた×かがみPart7【こなかが】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1195136185/
【らき☆すた】こなた×かがみPart8【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1196173251/
【らき☆すた】こなた×かがみPart9【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1197991179/
【らき☆すた】こなた×かがみPart10【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1198835102/
【らき☆すた】こなた×かがみPart11【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1199721200/
【らき☆すた】こなた×かがみPart12【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1200669793/
【らき☆すた】こなた×かがみPart13【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1201969118/
【らき☆すた】こなた×かがみPart14【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1202953514/
【らき☆すた】こなた×かがみPart15【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1203870274/
【らき☆すた】こなた×かがみPart16【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1204988784/
【らき☆すた】こなた×かがみPart17【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1207069406/
【らき☆すた】こなた×かがみPart18【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1209066542/
【らき☆すた】こなた×かがみPart19【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1210639030/

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/12(木) 00:48:00 ID:RF4NOv7j
らき☆すた情報サイト
らき☆すたファンページ
ttp://harusuki.net/raki_index.html


こなかが漫画の連載している所
あお色えんぴつ
ttp://www.geocities.co.jp/Playtown-Toys/4019/index.html
GUNP
ttp://gunp.jp/
よろず4コマ
ttp://www.lcv.ne.jp/~onakkey/page039.html
GABALL SCREEN
ttp://snowrabbit.lolipop.jp/public_html/karitop.html
PNOグループ
ttp://www117.sakura.ne.jp/~nyano/irasuto.html
ふたばミシャ絵保管庫
ttp://hp29.0zero.jp/602/tibimisya/

ニコニコ動画のこなた×かがみリスト
ttp://www.nicovideo.jp/tag/%E3%81%93%E3%81%AA%E3%81%9F%C3%97%E3%81%8B%E3%81%8C%E3%81%BF?sort=f

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/12(木) 00:48:39 ID:RF4NOv7j
ここで話題になった同人誌 (英数五十音順)
(一般)
DREAM CAST (山猫BOX)
KNKG4 (ハネゴヤ)
LUCKY POINT (東ガル会)
LUCKY POINT SUMMER (東ガル会)
LUCKY POINT AUTUMN (東ガル会)
LUCKY POINT WINTER (東ガル会)
LUCKY☆STRIKE あじゅじゅじゅした〜 (チョボにょぽ)
Sugar☆Star (milkberry)
Sweet Spice (ぱるふぇ)
アトのまつり!@ (ゆ〜のす通信)
アンダンテ (麦畑)
鏡の中のもう一人の私 (山猫BOX)
かがみんぼ (from-D)
キラボシ (SW919)
コイビトミマン (旅人)
コココナカガガガ (ハネゴヤ)
ココココナカガガガガ (ハネゴヤ)
こころのおと (ハネゴヤ)
こな☆かがまんが ぷらす (PNOグループ)
こなたとかがみの麗しき新婚生活 (越ヶ谷興業)
こなたとかがみの麗しき新婚生活A (越ヶ谷興業)
幸いなる星 呪いたる目録 ふたつぼし☆☆ (Hellfragrance)
すく☆スク かがみん (ゆ〜のす通信)
セブンすたー (GUNP)
セブンすたー2 (GUNP)
せるふぃっしゅ2 (I'LL調)
大好きだよっ (まっさら)
ちゅー☆チュー かがみん (ゆ〜のす通信)
ちょー らき☆でい (腰の曲がった空間)
ちょこっと☆ラッキー (MIKIHOUSE)
ついんころねこ (なぐ茶)
破顔一笑 (クラスメイト・ショック)
破顔二笑 (クラスメイト・ショック)
はぐ☆ハグ かがみん (ゆ〜のす通信)
は・ぴ・ら・き (虚弱畑)
はろ☆ハロ かがみん (ゆ〜のす通信)
柊さんちのリラッコナ (おでんや)
もち*もち (スペースオレンジパンケーキ)
らき☆すたRESPECT!! (乙女たちの鳥篭)
らき☆すたRESPECT!!2 (乙女たちの鳥篭)
らき☆でい (腰の曲がった空間)

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/12(木) 00:49:08 ID:RF4NOv7j
(18禁)
Caprice Star (ししゃもはうす)
CICADA DRIZZLE (しもやけ堂)
HOME SWEET HOME (いちごさいず)
KONA×KAGA (めろぷり) ※同人ソフト
LOVERY POCKY (ciaociao)
SWEET GIRL (ciaociao)
蒼☆菫 (CELTRANCE)
うぃんたぁ☆ふぃーばー (BBBえくすとら)
かがみんと遊ぼう (まるか家)
こな☆かが (ASTRONOMY)
こなかがでらぶらぶちゅっちゅする本 (最果て空間)
こな☆ちく (おとといのあれ)
こなほん (メカニカルペンシル)
しの☆はら (篠原重工営業部)
彗星 (いちごさいず)
セーラー服キャワイイ同盟 (優希M.K.C)
セーラー服キャワイイ同盟2 (優希M.K.C)
ぬがせて☆セーラーふく (yunico)
まそっぷ (ごべらっつぉ)
らき☆ちょ (恋愛漫画家)
らっきー☆すたー (GABALL SCREEN)
らぶ☆すた (彩也学園)

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/12(木) 00:54:36 ID:AwB2SwGG
乙っす。

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/12(木) 00:56:16 ID:8LtEricK
       /                     \
      /  ,r'"j                i^'!、  ヽ
    /   </´                `ヾ>  .:;i,
    ,l        _,._,.        _,._,.       .:.:l,
    |       < (ヅ,>      < (ヅ,>     ...:.::|      乙
    !        ` ̄´      .   ` ̄´       ..: ::::::!   
   |           ノ . : . :;i,          ... ::::::.:::|    
     !          (.::.;人..;:::)      ...:.:::::.:::::::::!
    ヽ、         `´  `´    ........::..::..::.::::::::/
      \......,,,,,,,_           .....:::::::::::::::::::::::::/

8 :20-760:2008/06/12(木) 00:59:17 ID:C1zs6FBo
新スレ、乙です。
ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。
前スレで途中になってしまったSSの残りは、避難所に投下
しておきましたので、よろしければ読んでみて下さい。

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/12(木) 01:02:22 ID:uLqxQpFU
>>8
GJです。前編読ませていただきました。
かがみ一人で抱え込もうとすると、いずれ壊れてしまうでしょうね
人はお互い支えあって生きていくのであって、一人が弱い人間を守るんじゃない。
そういう関係が続けば、いずれ支配するもの・支配されるものの関係に陥って、
最悪な結果になりかねないです。
かがみ一人で頑張らなくていいんだよと、声をかけてあげたくなりました。

10 :20-760:2008/06/12(木) 01:20:42 ID:C1zs6FBo
9さん、それと避難所の419さん。お早い感想ありがとうございます。
後編は前編より長いので、今日の夜に、一部分を投下させていただけ
ればと考えています。
 よろしければ読んで下さいね。
 


11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/12(木) 01:32:59 ID:xNV3qoXz
>>8
GJ!
シリアス話の場合、時々みゆきさんが現実的な困難を突きつけるSSがありますが……
このお話ではちょっとタイミングが悪かったですね。
如何にみゆきさんと言えど、不意打ちでこられると上手く対処出来ないのは年相応で良いかと。

ありきたりですけど、困難な事ほど一人でどうにか出来るわけもなく。
一人でも多くの味方を作る必要があるわけで。
かがみもこなたも、他人のためにはそれが出来ても自分達のためには出来そうにない感じかも。
ここはつかさ達に頑張って貰うしかないですよね。後編楽しみにしてます。

12 :1-166:2008/06/12(木) 02:19:01 ID:HHVjwxkE
 
 >>1スレ立てお疲れ様です。早速ですが、『彼方へと続く未来』の
第三章の続きが出来たので、投下したいと思います。

・こなた視点です。
・後編です。
・8レスお借りします。


13 :1-166:2008/06/12(木) 02:20:57 ID:HHVjwxkE
 
 ――もし、私が今置かれているこの状況を誰かに見つかったとしたら、
一体どう言い訳したらいいんだろう。こそこそと階段の陰に隠れてかがみと誰かが
話しているのを盗み聞きしている……どう考えても、悪いことしてるよね。
 

       『彼方へと続く未来』 第三章 (後編)


(やっぱり行こう。こんなこと、してていいハズないじゃん)

 心の中でようやく決心がついた。曲げていた膝を上げて移動の態勢に入る。
 だけどそれは、踊り場から聞こえてきた声によって、再び遮られた。

「先週は、本当にご迷惑をおかけしました」
「ええってええって。泉の出した答えに柊がちゃんと辿り着けた。
 それだけでウチはもう十分や」
「でも、先生……」
「これ以上細かいことは言いっこ無しやで、柊。女にだって二言はないんやからな」

 死角の位置にいた人――黒井先生の声が、階下に隠れている私の耳にも
はっきりと届いていた。その声はとても優しくて、そして厳しかった。
 ……そっか、かがみは知ってたんだ。私が、先生に話したことを。



 二人の話は、それからもしばらくの間続いた。
 その間、私はじっとしたまま意識を狼狽させていた。 
 無機質なコンクリート。そこから伝わってくる冷たさが、
逆に私が冷静になる為の時間を奪っていったからだ。

 背中越しに感じる寒気と、ジワジワと冷えていく体。
 もう、私にかがみの姿を見る余裕はなかった。

「そんじゃ、ウチは次の授業があるから先行くわ」

 ふと、先生の声が聞こえた。柊もとっとと自分の教室にいくんやで、と付け加えて
階段を降りてきた後、先生は私に気付くことなく、廊下の向こう側へと消えていった。

 ……あれ? それじゃあかがみはどうしてるのかな。
 なんで先生と一緒に降りてこなかったんだろう。
 不確かな疑問の答え。それはすぐに頭の裏側からやってきた。

「やっぱり、アンタだったのね」

 振り返ると、そこには視界一面に広がった紫。
 それが、全ての答えだった。



 予鈴が鳴り響く中を、かがみと一緒に歩く。
 その間、私たちの会話は断続的に続いていた。

「もしかしなくても……聞いてたわよね? 今の話」

 かがみの言葉に、コクリと頷く。

14 :1-166:2008/06/12(木) 02:22:28 ID:HHVjwxkE
 
「やっぱりね。青い色のアホ毛がちらちら見えてたから、
 そうじゃないかなとは思ってたけど」

 どうやら、気付かれていないと確信していたのは、私だけだったみたいだね。
 体は隠したけど、そこまで気が回らなかったよ……。

「内容は聞いていた通りよ。黒井先生にも迷惑かけちゃったからね」
「……あのさ、かがみ。それじゃあ私もせんせ――」
「はい、ストーップ! これ以上は何も言わない!」

 うっ、まだ全部言い終わっていないのに、何故かかがみに全力で
止められてしまった。どういうことなのか、よくわからないままでいると、

「今回の騒ぎで悪かったのは全部私だったんだから、
 こなたが気にすることなんてないのよ。気持ちは嬉しいけどね」

 そう言うと、かがみは少し苦笑いしながら顔を伏せてしまった。
 いつもなら、ここで不意に手でもつないで驚かせてあげようか位
考えたのかもしれない。だけど、それは私の中に芽生えた、『恥ずかしい』
という感情によって押さえつけられた。
 えっ、なんで? どうして、こんな気持ちになるんだろう。

 ――本当は、もう気づいてるんじゃないの?
 頭の中にある冷静な部分が告げてきた真実。

 その真実を冷静じゃない私が受け入れる前に、私達はB組の前まで戻ってきていた。

「じゃあ、また放課後にそっちに行くわね」
「うん……あっ、そうだ。ちょっと待っててくれないかな?」
「んっ? 別にいいけど」

 眉をしかめるかがみをよそに、私は教室に入ると自分の鞄の中に手を突っ込んだ。
 そして数十秒後。漫画やらチョココロネとかが散乱する中から、それは出てきた。
 数字と方程式がギッシリと書き込まれた四角い本。それを持ってかがみの所へ。

「はい、かがみ。これ返すよ」
「これって、数学の教科書?」

 ケンカしたままだったら、つかさ経由で返すハズだった教科書。
 直接返すことにはならないだろうと決めつけていたそれを、
そっとかがみの前に差し出した。

「ずっと借りっぱなしだったでしょ? 忘れててごめんね」
「別に謝ることなんてないわよ。落書きでもされてたらさすがに怒るけどね」
「さすがにそこまではしないよぉ。しそうにはなったけど」
「って、する気はあったのかよ。全く、アンタって奴は……」

 半分あきれ顔になりながら、かがみは私から教科書を受け取ると、
いつもの様に笑っていた。だけど、そこには大きな違和感があった。
 原因は、視線の先にあったかがみの手。

 そのかがみの左手が……震えていたから。
 だけどそれには、ちゃんとした理由があった。私が、その原因を
知ったのは、今からもう少し後でのことだった。

***


15 :1-166:2008/06/12(木) 02:24:10 ID:HHVjwxkE
 
 日陰に積もった雪が、夜の寒さで凍り付いてつららの様に窓の外に
ぶら下がっている、氷点下の世界。そんな外の寒さを吹き飛ばすくらい暖まった
リビングで、私たちはいつもと変わらない夜の食卓を囲んでいた。

「そっかぁ。卒業式まで、あと二週間なんだよね」
「そうだよ〜。おまけにその翌日の夜にはもう実家にいる訳だから、
 なんだかあっという間だよね」

 特製チキンカレーをスプーンですくいながら、ゆーちゃんと談笑する。
 学校での話し。卒業式の話し。そして、私たちの実家の話し。

 ――卒業式の翌日に、向こうへ出発する。これが、私が決めた日取りだった。

 本当なら、もう少しこっちでゆっくりしていくことも出来るんだけど、
そんなことをしたら、きっとかがみたちに甘えてしまう。
 だからこそ、私はこの日を選んだ。

「こなたがいなくなると、さみしくなるな。まあ、後は俺とゆーちゃんで
 なんとかするから、ちゃんと向こうでも頑張るんだぞ」

 私、お父さん、ゆーちゃんで囲むこのテーブルの風景も、
今ではすっかりお馴染みとなっていた。

 この光景が見れなくなるのは残念だけど、しょうがないよね。
 ……っていうか、ゆーちゃんはお父さんと二人きりで生活すること、
なんとも思ってないのかな? はっきり言って、色々な意味で危ない
と思うんだよね。試しに、その事をさりげなく話題に出してみると、

「ええっ? そんなことないよ。大丈夫だよぉ」
「ゆーちゃんの言う通りだぞ、こなた。危ない事なんてあるわけないじゃないか」

 う〜ん。そう言っているお父さん本人が、一番危ないと思うんだけどなぁ。
 今までだって、セクハラまがいのこととか散々しまくって、ゆい姉さんや
ゆき叔母さんに怒られてたって言うのにさ。

 お父さん達の先行きにちょっとだけ不安を覚えながら、改めて二人を視界に写す。
 ……でも、やっぱり心配なんていらないよね。ゆーちゃんの体調のことが少し気に
なるけど、その点についてはみなみちゃん達だっているしね。

 そう考えながらスプーンを持ち直して食事に戻ろうとした時。
 私はゆーちゃんの頭に小さな変化が起きていたことに気が付いた。

「あれ、もしかしてゆーちゃんって、髪飾り変えた?」

 そう、お昼の時とかには気付かなかったけど、ゆーちゃんの髪飾りが
新しい物になっていたのだ。星をかたどった綺麗なアクセサリーが、
ゆーちゃんの髪の両脇に、隠れるようについていた。

「うん! お母さんに作ってもらったんだ〜」
 みなみちゃんともお揃いなんだよーと言って、眩しいくらいの笑顔になる
ゆーちゃん。う〜、羨ましいなぁ。こうやってさりげな〜くフラグを立てていく
所あたりがいかにもゆーちゃんらしいよね。私も見習わなくっちゃ。

 カチャリという音を立てながら、再びカレーをすくう。
 このカレーをここで作るのも、もうすぐ最後なんだよね。
 すくったカレーを口に運ぶ。中辛のルーで作ったハズなのに、
その時だけは何故か、しょっぱい味が口の中に広がっていた。

16 :1-166:2008/06/12(木) 02:25:33 ID:HHVjwxkE
 
 取り込んだ洗濯物をたたんでいる間も、夜はどんどん更けていく。
 洗い立ての上着やシャツの匂い。いつもなら気にもしないハズの
それが、不思議と私の心に言葉にならない何かを投げかけてくる。
 
(まただ。一体何なんだろう、この気持ちって)
 一枚目の上着をたたみながら、しばらくぼ〜っとする。

『またぁ? 全くもう、しょうがないわねぇ』
 二枚目、ようやく持ったシャツの袖。
『ほらっ。元気だしなさいよ』
 頭に響く声を聞き流しながら、折りたたむ。
『あのね。私、こなたのことが……』
 たたんだばかりのシャツが、宙を舞った。

 ――――! 何それ、どうしてそうなるのさっ!
 確かに、フラグとか好感度とか色々言ってきたけど、それはあくまで
ゲームでの話し、だしさ。ていうか、そんなことに……なる訳、ないじゃん……。

 明後日の方向に飛んでいったシャツを掴みながら、ポツリとそう呟く。
 だけど、気を落ち着けようとしてはき出した言葉とは裏腹に、私の体は
どんどん熱くなっていった。頭が、胸が、そして全身が燃えるように熱い。
 たまらず、私は残りの洗濯物を置いたままフラフラと立ち上がった。

「少し、頭冷やそっかな……」

 近くにほっぽり出されていた通学用のコートを着て、玄関に向かう。
 そこで靴を履き、ひっくり返っていたコートの襟を整える。
 目の前には、すきま風が通り抜ける音が響く玄関の扉。
 その扉を静かに開けて、私は外に飛び出した。



 昼間の時とは違って、湿った空気が漂う夜の世界。
 上には、今にも落ちてきそうな星空と、ぽっかりと浮かぶ三日月。
 だけど、本当なら欠けていて見えないハズの月の輪郭が、今日は
うっすらと見えていて、何だか不思議な感じがした。

 地球照。昔、みゆきさんから聞いたことがある。

『地球照とは、地表で反射した太陽の光が月に達して、その光がさらに月面で
 反射されて、再び地球に戻ってくることによって生じる現象ですね。
 西洋では、新しい月に抱かれた古い月とも呼ばれています』

 何でそんな話しになったのかは忘れちゃったけど、その時つかさが言った、
『へ〜、それじゃあ地球とお月様って、本当に仲良しなんだね』っていう言葉
が、妙に印象に残ったのを今でも覚えている。

 そんなことを思い出しながら、私はもう一度月を見た。

 ――月には、ウサギが住んでいる。
 その話を最初に聞いたのは、いつの頃だったかな。
 凄く小さい時だった気がするし、結構最近だった様な気もする。


17 :1-166:2008/06/12(木) 02:27:23 ID:HHVjwxkE
 
 ウサギ……かがみのことを、何度もそう呼んできた様な気がする。
 寂しがりやで、ツインテールも耳みたいだって、冗談っぽくそう言ってきた。
 だけどさ、変だよね。私の方だって、かがみのこと言えないくらい寂しがりや
なのかもしれないのにさ。一昨日だって『嘘をつくのがうまいから』なんて言って
誤魔化しちゃったけど……ごめん、私嘘ついてた。

 狐だってさ、やっぱり寂しいんだよ。誰かと一緒にいたいんだよ。
 いくら素早くても、何かに化けられても、一人じゃやっぱりつまんないもん。

 私は昔からそうだった。あまり友達も作らないで、家ではゲームかアニメ。
 学校以外でも友達が出来るようにとお父さんが勧めてくれた格闘技も、
結局長続きはしなかったし、これといって仲のいい友達も出来なくて。
 代わりに、ますますゲームやアニメにのめり込んでいった。

 でも、そんなひねくれ者だった私に、かがみはいつも声をかけてくれた。
 料理下手でちょっぴり凶暴だけど、いつも私のわがままに付き合ってくれた。
 初めて私の名前を呼んでくれた時も、平野さんのライブの時や、修学旅行の時も。
 かがみは応えてくれた。瞳が合わさるだけで、かがみの全てを感じられた。

 ――あっ、そうだったんだ。私、やっぱりかがみのことが……。

 吹き付ける風が激しさを増して、私の全身を駆け抜けていく。
 それでも全身を巡る血液は、冷めることなく私の肢体を温める。
 そして、一際強い風が駆け抜けたのと同時に、疑問の答えは出た。

 ――好き、なんだ……。

 混乱する思考の中で出した答えは、曖昧じゃなくて。
 かといって確信なんていう言葉でも括れなくて。
 ゆっくりとスローモーションの様に回る自分の前髪を見て、
ようやく意識が現実に戻るのと同時に、後ろから声が響いた。

「風邪ひくぞ? そんな所にいたら」

 たなびく作務衣の端が、鳥の翼みたいにパタパタと動いている。
 『ん、ちょっとした気分転換だヨ』と、作り笑いをしながらそう応えた。

「それなら、いいんだがな」

 ポツリと言葉を落としたのを最後に、作務衣を着こなした人物――お父さんは
黙り込んでしまった。その直後、流れてきた雲が上空を覆い、周りに闇が落ちた。
 その間、私たちは黙ったままだった。ただじっと、雲がいなくなるのを待った。
 一分、二分と時が過ぎて、やがて空全体を覆っていた雲は、足早に離れていった。


18 :1-166:2008/06/12(木) 02:29:09 ID:HHVjwxkE
 
「今日も、月が綺麗だな」
 お父さんの声が響く。
「うん、黄色くて綺麗だよね」
 それに、私も続く。

 月明かりが、一段と強くなった。
 もしかして、あそこにいるハズのうさぎの仕業なのかな。
 だとしたら、ありがとう。私も、強くなるからさ。

「あのね。お父さん――」
 
 あの日、私はお父さんに全てを話したハズだった。
 だけど、今日になって私はもう一つの決意をお父さんに伝えることになった。
 私が、かがみのことをどう想っているのかを。

***

「そうか。こなたは、かがみちゃんのことを」

 腕を組み、眉をひそめながら考え込むお父さん。
 その様子を見て、私は少なからず不安を覚えた。
 
 やっぱり、同姓の女の子を好きになるのって、間違ってるのかな。
 お父さんたちにも、迷惑かけちゃうのかな。

 でもね、私もう決めたんだ。かがみと一緒にいたい。
 告白だってまだだし、例え付き合えたとしても、最初は遠距離恋愛からって
ことになっちゃうけど、距離なんて関係ない。でも……
 
「お父さんは、こんな私のこと……許してくれる訳、ないよね」

 親不孝な娘だって、叱られるかもしれない。
 このまま、何にも言ってくれないかもしれない。
 
「でもね。お父さん、私はっ!」
「――前にも、似たようなことを言ったかもしれないが」

 だけど、私の予想とお父さんの行動は違った。
 お父さんは、ゆっくりと組んでいた腕を解き、静かに目を開くと

「それがこなたのやりたいこと……いや、こなた自身が選んだ道であるのなら、
 俺はもう止めないってな」

 真剣な表情でそう言った後、だけどな。と付け加えて

「社会は、こなたが考えている程甘くはないぞ。周りの目だってそうだ。
 同姓の人を好きになるということ。それ自体を悪いことだと思っている人だって沢山いる。
 それでもこなたは、かがみちゃんのことを大事にしていけるのかな?」

 突きつけられる現実と、私の認識の甘さ。
 でも、もう迷っている時間はない。
 道は……ううん、未来はもう目の前まで迫ってきているんだから。

「それでも、私は……」
「私は?」
「かがみと、同じ道を歩きたい」

19 :1-166:2008/06/12(木) 02:30:45 ID:HHVjwxkE
 
 肺の奥から、大好きな人の名前と一緒に湿った息を吐く。
 まるで、蒸気の様に白く彩られたそれは、私の目の前で、音もなく溶けていった。

「それが、どんなに険しい道だろうとね」
「……そうか。立派になったな、こなた」

 お父さんは、ほんの少しだけ黙った後、静かにそう言ってくれた。
 短い言葉の中に精一杯の感情を込めた私の告白。
 どうやら、ちゃんとお父さんに伝わってくれたみたいだった。

「子どもは、やっぱり親の見ていないところで成長していくものなんだろうな」
「そんなことないよ。私はただ、自分の気持ちに正直になっただけだし」
「じゅうぶん立派じゃないか。かなたも、きっと天国で喜んでいるぞ」

 お母さん……もし、お母さんが生きていたら、私になんて言ってくれたのかな。
 やっぱり、お父さんと同じ意見だったのかな。それとも……ふぇっ、へっくしっ!
 目まぐるしく考え事をしているところに、顔に貼りつくような勢いの風が再び吹いてきた。
 同時に、屋根の瓦の僅かな振動音や、ガサガサと擦れる枯れ葉の声が周りに響き渡る。

「さてと、寒くなってきたことだし、そろそろ家の中に入るか」
「う、うん、そだね」

 揺らめく月と、煌めく星空。
 二つの輝きに背を向けて、私たちは急いで家の中へと戻り、冷えきった全身を暖めた。

 ――その後、リビングでお父さんから聞いたところによると、この時かがみのことについて
話していた私の表情は、お父さんに告白された後のお母さんにそっくりだったらしい。
 『似てきたのは、抱き心地だけじゃなかったんだなぁ。お父さん、感激だぁ!』とか
言いながら号泣しているお父さんにちょっぴり引きつつ、私は仏壇の前で、手を合わせた。
 お母さんにも、ちゃんと報告しなくちゃいけないしね。私が、好きになった人のことを。
 


 私は、どうしてかがみにこんなにも惹かれているんだろう。
 今まで生きてきた中で、ここまで私の心の中に入り込んできた
存在は居なかった――ううん、違う。居なくなっちゃったんだ。

 幻想と、写真の中でしか会えない大切なヒトが抜けた後に出来た空白。
 私は、その空白の部分に、かがみという名前のピースをはめ込もうと
し続けていたのかもしれない。だけど、空白の部分にそれがはまる事は、
おそらくありえないと思う。『どうしてだい?』そう尋ねる声に、私はこう応えた。

「だって、かがみはかがみだもん。誰の代わりでもない、私の大切な人だから」

 近くにいても、遠くにいても。
 私とかがみの心の距離は変わらない。
 親友? それとも他の何か? 
 螺旋階段みたいにグルグルと回る疑問。
 それは、今でも私を惑わせる。

 ――だけど、みんなが教えてくれたから。
 このモヤモヤした気持ち、私だけの気持ちの行き先を。
 今はまだ準備不足だけど、いつか絶対に伝えてみせる。
 だから、もう少しだけ待っててね……かがみ。

***

20 :1-166:2008/06/12(木) 02:32:36 ID:HHVjwxkE
 
「じゃあ、行ってくるね」

 靴の先をトントンと鳴らしながら、普段以上に襟先が整った制服に身を包む。
 今日だけはいつも鞄に忍ばせていたチョココロネは無くて、代わりに筒状に丸まった
画用紙が、散りばめられたクレヨンの粉と一緒にその中に収められていた。

「ああ、俺も後からゆーちゃんと一緒に行くからな」
「うん。ちゃんと遅れないで来てよね」

 玄関に響く私とお父さんの言葉。
 暖かくなってきた空気に、二つの声が溶けていく。

 ――あれから、あっという間に二週間が過ぎた。
 
 その間に、私は休職扱いだったバイト先に退職届けを出しにいった。
 秋葉腹のコスプレ喫茶。私に、働くことの楽しさを教えてくれた場所。
 
 『お疲れ様』お世話になった店長。
 『頑張ってね』店に来ていたお客さん。
 『いつかまた、ココに遊びに来てくださいネ』ずっと一緒だった、パティ。

 みんなが声をかけてくれたのが、嬉しかった。
 しばらく来ることはない秋葉腹の町並み。そこに私は別れを告げた。

 その後も、転居手続きや卒業式の準備とか、ホントに色んなことがあった。
 ぐんぐん加速していった日々。その中で私は、画用紙に向かい続けた。
 自分の中の本当の気持ちを、クレヨンに託して。

 毎日、試行錯誤を繰り返した。くじけて、何度も壁にぶつかった。

 だけど、私決めたんだ。
 この絵が出来て、ちゃんと卒業できたら――かがみに、告白しようって。
 受け入れられても、断られても、そこから全てが始まる。

 だからそれまでは、いつもの私でいよう。
 最後まで笑顔で、みんなと一緒にいようって決めたから。
 いつもは途中で投げ出してばっかりだったけど……約束、守れたみたい。

 ――だって、今日がその卒業の日なんだから。
 きっと、かがみにこの気持ちを伝えてみせる。
 そう自分の胸に言い聞かせて、私は学校へと向かった。

 告白まで、あと五時間――

21 :1-166:2008/06/12(木) 02:34:16 ID:HHVjwxkE
 
 以上です。物語は次章で最終章となります。
 半年近くの時間をかけてようやくここまで来ることが出来ました。
 今までに感想を下さった方々に改めてお礼を申し上げると共に、
今後とももうしばらくお付き合い下さい。それでは。

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/12(木) 03:47:27 ID:TVz+eq3O
>>166
ふおおおおおおお!!!!!待ってた!待ってたぞおおおおおお!!!!
続き読めるの楽しみでしたw
文章がきれいで読みやすいです。GJ!

23 :22:2008/06/12(木) 04:06:32 ID:TVz+eq3O
>>21です…

俺、未来レス乙。orz

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/13(金) 18:48:47 ID:zm55rgct
板復活?

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/13(金) 18:57:31 ID:KL6MPUjg
よかったよかった
またまったり萌えようぜ

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/13(金) 19:12:19 ID:iUZUvVp7
復活乙


27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/13(金) 19:26:26 ID:LPrFgjs0
       /                     \
      /  ,r'"j                i^'!、  ヽ
    /   </´                `ヾ>  .:;i,
    ,l        _,._,.        _,._,.       .:.:l,
    |       < (ヅ,>      < (ヅ,>     ...:.::|      乙
    !        ` ̄´      .   ` ̄´       ..: ::::::!   
   |           ノ . : . :;i,          ... ::::::.:::|    
     !          (.::.;人..;:::)      ...:.:::::.:::::::::!
    ヽ、         `´  `´    ........::..::..::.::::::::/
      \......,,,,,,,_           .....:::::::::::::::::::::::::/



28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/13(金) 20:26:17 ID:fBdfAqKc
復活きたああああああ
このスレ見ないと落ち着いて生活できないわw

29 :20-760:2008/06/13(金) 21:08:45 ID:FgaQoqbX
 無事復活してくれて何よりですね。
 さて、昨日、避難所に投下したSSの続きを
投下してもよろしいでしょうか?
 

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/13(金) 21:15:29 ID:fBdfAqKc
>>29
wktk

31 :20-760:2008/06/13(金) 21:19:53 ID:FgaQoqbX
30さん、ありがとうございます。
(すみません、ググってようやく理解できました。
 それでは、投下させて頂こうと思います。
 13レス使わせてもらいます。
 では、投下します。


32 :「守る」という事・後編:2008/06/13(金) 21:21:02 ID:FgaQoqbX
★ ☆ ★ ☆ ★

「こなた、お風呂あがったわよ」
 ログハウスを借りているお客さんは、ホテルの大浴場をタダで利用できるら
しいけれど、せっかく二人だけの生活を体験しているのだから、私たちはここ
のお風呂で我慢する事にした。
 美味しい料理を作ってくれたこなたを労って、食器の後片付けや残った料理
の仕分けは私がすると言ったんだけど、こなたは自分がやるからと言って聞か
なかった。そこで私が先にお風呂を使わせてもらう事にしたんだけど……。
「ええっ! そんな……。これからかがみんのあられもない姿を覗きに行こう
と思っていたのに……」
 心底残念そうに、こなたがそんな、ふっ、ふざけた事を言う。…いや、ちょ
っと待て!
「なっ、何をするつもりだったんだ、あんたは!」
 せっかく準備してきたのに、とか言いながらビデオカメラを弄っていたこな
たの頭に鉄拳を叩き込む。
「ううっ、酷いよ、かがみ……」
「やかましい! とっととお風呂に入って来い!」
 こなたは、「ちぇっ、かがみのケチ……」とか言いながら、しぶしぶお風呂場
に入って行った。
 まったく冗談じゃない。入浴姿など記録に残されてたまるか! 別に見たい
のならそう言え……。違う、そうじゃない!
「あっ、かがみ。寂しいなら、いつお風呂に入ってきても良いからね!」
 絶妙のタイミングで、こなたがお風呂場から顔を出した。
「だっ、だっ、誰が入るか!」
 真っ赤になって私が怒鳴ると、「ひやぁ〜」とまったく緊張感の無い悲鳴を上
げて、こなたはお風呂場に逃げていった。
「まっ、まったく、へっ、変な事を言うな……」
 顔が火照るのを感じ、私は深呼吸をして気持ちを落ち着かせる事にした。
「んっ、なにこれ?」
 備え付けの大きなテーブルには、あれだけ大量にあった料理皿が全て片付け
られていたけれど、ガラス容器とスプーン、それに書置きが残されていた。
 近くに行って書置きを読むと、
『かがみんへ。お風呂上りにデザートはどうかな? 今日は間違いなくカロリ
ーオーバーだから、ヨーグルトにしといたよ』
 そんな事が書かれていた。


33 :「守る」という事・後編:2008/06/13(金) 21:21:58 ID:FgaQoqbX
「……確かに、あれだけ食べた後に、ケーキなんかを出されても食べられない
わよね。……いろんな意味で……」
 ガラス容器の中を確認すると、白いヨーグルトの上に、綺麗に色とりどりの
果物のスライスが載せられていた。
「私がお風呂に入っている間、これを作っていてくれたんだ……」
 さっそく一口口に運ぶ。果物の甘さだけでヨーグルトには砂糖を入れていな
いから、程よい甘さで食べやすい。お風呂上りの水分を失った体にしみこんで
いくようで、とても美味しかった。
 更にもう一口、二口食べて、
「……後はこなたと一緒に食べよう」
 私はスプーンを置いた。とても美味しいけれど、一人で食べるのはなんか寂
しいから。
「……広すぎるものね、この家」
 こなたと二人のときは良いけれど、一人になるとこの家の広さが寂しさを増
幅させる。
「こなたと二人きりなのは嬉しいけど、こんなに広いところに泊まるんだった
ら、つかさやみゆきも誘って……」
 ……何を言っているんだろう、私は……。つかさは良くても、みゆきを誘え
るわけが無い。あんな事があったのに……。
 泣き崩れたみゆきの姿が頭をよぎった。すると、こなたのおかげですっかり
と影を潜めていた暗い気持ちが心の中に蘇っていく。
 駄目だと想った。こなたに迷惑を掛けちゃ駄目だと、止めようとした。けれ
ど、私の意志などお構い無しに、私の心の中に暗いものが急速に広がっていく。
『わずかの間、想い人に会えないだけでも精神的に追い詰められて、私に、他
の人間にすがってしまうかがみさんが、泉さんを守る事はできないと思います』
 そんなみゆきの言葉が思い出された。
「……私は、いつもこなたに助けられてばかりだ……」
 今日一日の事を思い出しても、私はこなたに何もしてあげていない。やり方
は強引だったけど、こなたは私のために色々してくれたのに。
 タクシーやこの家の手配、列車の座席の予約、試験で疲れているはずなのに
作ってくれたお弁当。ここでの料理だってそうだ。私のジャガイモの皮むきは、
でこぼこだらけで大きさがばらばらになってしまう有様だった。けれどこなた
はそんなジャガイモを使って美味しい料理を作ってくれた。「私とかがみの合作
料理だね」って優しく言ってくれた。私をフォローしてくれた。
 なのに、私は何も出来ない。何もしてあげられない。
「……私は、どうしたら……私は、こなたを守りたいのに……」


34 :「守る」という事・後編:2008/06/13(金) 21:22:55 ID:FgaQoqbX
 悔しかった。惨めだった。情けなかった。守りたい、と思っているのに、弱
くて無力な私は、すがってしまうだけで……。守られるばかりで……。
 不意に、ガチャッという音がした。そちらに視線をやると、
「ふふふっ、かがみん、この姿を見ても……」
 下着姿のこなたが悪戯っぽい笑顔でお風呂場から出てきた。
 けれど、私と顔をあわせるなり、慌ててこちらに走ってきた。
「かっ、かがみ! どうしたの! 何で泣いているの?!」
 必死なこなたの声。私を心配してくれる声。そっか、私、いつの間にかまた
泣いていたんだ……。
「なっ、なんでもないわよ」
「なんでもないはずないよ! どうしたの、言ってよ、かがみ!」
 言っちゃ駄目だ。こなたに迷惑をかける。私が解決しなきゃいけないんだ。
これからずっとこなたを守っていくために。守って、守っていくんだから……。
 なのに、涙が溢れてくる。「助けて、助けて」と弱い私の心がこなたにすがろ
うとする。
「……こなた……こなた!……」
 気がつくと、私はこなたを抱きしめていた。
「…かがみ。……どうしたの? 泣いていちゃ分からないから、話してみてよ」
 こなたは優しく私に泣いていた理由を尋ねる。私の精一杯の虚勢は、その言
葉で簡単に壊れてしまった。
「…………うん……」
 私は頷き、こなたに全てを話した。私が悩んでいた事、みゆきを泣かせてし
まった事、家族に迷惑をかけてしまった事の全てを。
 こなたは黙って私の話を聞いてくれた。
 全て話し終え、私はこなたに嫌われるんじゃないか不安で、ぎゅっとこなた
をきつく抱きしめた。
「……強く、強くなるから。強くなって、こなたを…守るから……。みゆきに
は…守れな…いって言われ…たけど、私のお父さんやお母さん…たちみたいに
強く、強くなって…私がこなたを…守るから。お願い…だか…ら…私を…私を
……嫌いにならな…いで……」
 勝手な事は分かっていた。何も出来ないくせに、何もしてあげられないのに、
私はこなたの側に居たい。それでも、このぬくもりを失いたくない。
「……バカだ……私は……」
「えっ? こなた……」
 こなたの瞳から涙がこぼれ落ちた。


35 :「守る」という事・後編:2008/06/13(金) 21:23:40 ID:FgaQoqbX
「……ごめん。私、バカだから……。かがみがここまで追い詰められていたな
んて分からなかった……」
 こなたは流れる涙を拭う事もせず、悲しげに笑った。
「……私は、思い上がってたんだね。……かがみが落ち込んでいても、私が頑
張ればどうにかできるって思っていた。不安な気持ちなんて、吹き飛ばせるっ
て思ってた……」
 私はなんといえば良いのか分からずに、ただこなたの言葉を待った。
「……寂しい思いをさせてごめんね。でもね、私も同じだったんだよ。私もね、
かがみを守れるようになりたかったんだ……。
 ……私、かがみが試験勉強を手伝ってくれるって言ったのを断ったよね?
それはね、いつまでもかがみに迷惑を掛けちゃいけないって、自分の事は自分
で出来るようにならないと駄目だって思ったからなんだ。そうしないと、私は
いつまでもかがみに迷惑をかけるだけだからさ……。
 だけど、やっぱり私はバカだよね。寂しがり屋のかがみを一人ぼっちにした
らどうなるか、分かっても良かったはずなのにさ……」
 違う。いつも迷惑をかけているのは私の方だ。そう言いたかった。けれど、
言葉が出なかった。
「……どうしてこうなっちゃうんだろうね? 私もかがみも、相手の事を守り
たいって思っていたのにさ……」
 こなたは顔を俯けて、弱々しい声で私に尋ねる。
 どうしてだろう? 本当にどうしてだろう? 私はこなたの泣き顔なんて見
たくないから、守りたいと思ったのに。だから強くならなくちゃって思ったの
に……。
 私がこなたにこんな顔をさせた。泣かせてしまった。私が弱いから……。
「…泣かないでよ…こなた……。私が強くなるから……。私がこなたを守れる
ようになるから……弱い私が悪いの。……こなたは何も悪くない! 何も悪く
ないよ……私が、私が全部悪いんだから!」
 こなたに笑顔でいてほしい。そのためなら私はどうなってもかまわない。
 こんなに弱くて、臆病で、人に甘えてばかりの私なんかどうなっても良いか
ら。こなただけは、こなただけは笑顔でいてほしい。
「……駄目だよ……それじゃ駄目だよ!」
 ぎゅっと、こなたが私を抱きしめた。
「そんな風に自分を追い詰めていったら、かがみが壊れちゃうよ。……そうや
って自分を追い詰めて、ウサギは火に飛び込んじゃったんだよ、きっと…」
 ……ウサギ? 私はこなたが何を言っているのか分からない。


36 :「守る」という事・後編:2008/06/13(金) 21:24:29 ID:FgaQoqbX
「……私は、薄情なキツネじゃないよ。かがみが壊れちゃうのなんて……見て
いられないよ……」
 こなたはまた意味が分からないことを言う。困惑する私に、こなたは乱暴に
腕で涙をぬぐって、
「……だからさ、かがみ。『二人』で頑張ろうよ」
 不意にそんな事を言った。
「二人?」
 オウム返しに尋ねる私に、こなたは小さく頷いた。
「……かがみは一つ勘違いをしているよ。みゆきさんはね、「かがみ『一人』じ
ゃ守れない」って、言ったんだよ」
「……こなた……どうして……」
 どうしてこなたはそんな事を言うんだろう? まるであの時のみゆきとの会
話を聞いていたみたいに。
 私の問いに、しかしこなたは困ったような弱々しい笑顔を浮かべるだけだっ
た。
「……お願い、かがみ。私の事を守って。その代わり、かがみの事は私が守る
からさ」
「……こなたが、私を?」
 こなたは頷き、
「ねぇ、かがみ。私と一緒に生活するって事は、確かに大変な事だと思うよ。
自分ひとりでも大変なのに、守らなくちゃいけない存在が出来るんだからさ。
でもね、それは同時に、かがみには私という強い味方が出来るって事なんだ
よ。一人じゃ無理な事でも、『二人』ならなんとかならないかな?」
そう言っていつもの笑顔を見せてくれた。
こなたの言葉は優しくて、嬉しくて……。だけど、だけど私は……。
「でも……私は弱いから……何も出来ないよ。きっと、こなたにばっかり…迷
惑をかけちゃうよ。……私は、やっぱり強くならないと……」
 俯く私に、こなたは優しくあやすように背中を撫でてくれた。
「無理をして自分だけで背負わなくてもいいよ。それにね、何も出来ないなん
て事は絶対にないよ。かがみは今までもずっと私を守ってくれていたんだから
さ」
「……嘘よ……。私は、私は何も……」
 気休めだ、そんなの。私は何もしてあげていない。ただ守ってもらっている
だけだ。
 そして、私はそれをきっと期待している。誰かが私を守ってくれる事を期待
している。自分は何もできないくせに……何も相手にしてあげられないのに、

37 :「守る」という事・後編:2008/06/13(金) 21:25:19 ID:FgaQoqbX
それなのに、私の事を守ってほしいって自分勝手な事ばかり考えて……。最低
だ……私は……。こんな私が、こなたの事を守っていたはず…ないよ……。
 落ち込む私の背中を、こなたがポンポンと優しく触れた。
「……ねぇ、かがみ。『守る』ってことは、たぶん一方的なものじゃないんだよ。
 ……前にね、うちのお父さんが言ってたんだ。お母さんが死んじゃったとき、
お父さんは本気で後を追おうと思ったんだって……。でも、私が居たからそう
しなかったらしいんだ。……こなたをしっかり成長させるように頑張ろうって
思えたんだって……。そしてね、「今の俺があるのは、こなたが居てくれたから
だよな。こなたを守っているつもりだったけど、俺のほうがこなたに守られて
いたのかもな」って言ってた。
 私とかがみだってそうだよ。私も強いわけじゃないよ。でも、かがみが側に
居てくれるから、私は頑張れる。かがみの存在が私に力をくれる。私を守って
くれているんだよ……。何も出来ないなんて言わないでよ」 
「……私は……ただ、守られていただけじゃ…ないの?」
 こなたの言うとおりなら、私は何も出来なかったわけじゃなだろうか?
迷惑をかけていただけじゃないんだろうか?
 ……それなら、泣き叫んでいた私を優しく抱きしめてくれた、あんなに強く
て優しいお父さんとお母さんも、私が守っていたんだろうか?
 そんな私の心を読み取るように、
「かがみのおじさんやおばさんだってそうだよ、きっと。かがみの存在が二人
を守っていたんだよ」
 こなたが優しくそう言ってくれた。だけど……。
「……でも、それだけじゃ……嫌だよ。私は…お父さんやお母さんみたいに強
くなりたいよ……。こなたを……もっと守ってあげられる様になりたいよ……」
 私は駄々っ子のように、泣きながら我儘を言う。でも、これが私の本当の気
持ちだった。ただ居るだけじゃ嫌だ。守りたい。もっと守れるようになりたい。
「……うん。私も同じ気持ちだよ。私ももっとかがみを守れるようになりたい
よ。……だからさ、一人じゃなくて、私と『二人』で頑張ろうよ。一緒に強く
なろうよ。いくら相手の事を思っていても、話さなくちゃわからない事もある
からさ……。ねっ?」
 もう、限界だった。
「…こなた……こなたぁぁ〜!」
 私はこなたを抱きしめたまま声をあげて泣いた。今まで心のうちに溜め込ん
でいた暗いものを流し出そうとするみたいに。
「……お願い、かがみ。私と一緒にいて。同じ道を歩いて……。二人でたくさ
ん笑って、たまにはケンカもしてさ……。


38 :「守る」という事・後編:2008/06/13(金) 21:26:18 ID:FgaQoqbX
 悲しい事や辛い事はいっぱいあると思う……でも、かがみは私が守るから。
そして、私のことをかがみが守ってくれるんなら……私たちは強くなれるよ、
絶対に。……越えられない事なんて……ないよ」
 泣き叫ぶ私の耳に、何故かそんなこなたの言葉がはっきりと聞こえた。
「うん……うん。こなた…と一緒……ずっと…ずっと…一緒だよ……」
 私はそう言って何度も頷いた。

★ ☆ ★ ☆ ★

「はい、かがみ」
「……ありがとう、こなた」
 こなたから渡された紅茶を喉にとおして、私はようやく冷静さを取り戻した。
 さらに時間をかけてゆっくり紅茶を飲み干し、気持ちを落ち着けてから、私
はこなたに尋ねる。
「……ねぇ、こなた……。いつ、みゆきから私の話を聞いたの?」
 さっきのこなたの話から、こなたがみゆきから私の事を聞いた事は間違いな
い。けれど、何故みゆきがこなたにそんな話をしていたのか、いや、そもそも
何故こなたと連絡を取ろうとしたのか分からない。
 みゆきは、私とこなたの関係を快く思っていないはずなのに。
「……昨日だよ。でも、もう少し待って。まとめて話すからさ」
 こなたはそう言って、困った顔をする。
「……うん。分かったわ。家に帰ってから、聞かせてもらうわ」
 こなたが今教えてくれないのは、私の事を思っての事だろう。
 ……もしかすると、みゆきはこなたに絶交を告げたのかもしれない。もちろ
ん、私に対しても。
 親友を失うのは辛い。こなたのおかげで、私は随分と気持ちが楽になったけ
れど、ただひとつだけ、みゆきのことが気がかりだった。
 ……でも、大丈夫。私にはこなたがいてくれるから。こなたがいてくれるな
ら、私はなんだって乗り越えてみせる。
「そんなに後じゃないよ。紅茶を入れている間に連絡を入れたから。……やっ
ぱり、このままじゃダメだと思うからさ」
 こなたの言っている意味が分からず、私が意味を尋ねようとした時だった。
 来客を告げるインターフォンの音が鳴り響いたのは。
「おっ、来た来た」
 こなたは嬉しそうに玄関に走っていく。気になって私もそれを追う。そして、
玄関に行くと、


39 :「守る」という事・後編:2008/06/13(金) 21:27:07 ID:FgaQoqbX
「あっ、あの、こんばんは。こなちゃん、お姉ちゃん」
 こんなところにいるはずの無い、つかさがそこにいた。そして、
「……みゆき……」
 つかさの後ろには、顔をうつむけたみゆきが立っていた。

「……その、ごめんね…お姉ちゃん」
「……あのねぇ。いきなり謝られても意味が分からないわよ」
 玄関じゃなんだからさ、とこなたに言われ、居間のソファーに座って話すこ
とにしたのだけれど、私には何が何だか分からない。分からない事だらけだ。
「ちょっと面倒な話だからね。順番に話していかないとね」
 私の隣に座っているこなたがそう言って苦笑し、
「そんじゃ、最初は私から話すね」
 と話の口火を切った。
「つかさじゃないけど、私は一つかがみに謝らなくちゃいけない事があるんだ。
 実はね、この旅行は私の計画したものじゃないんだ。全部ね、つかさとみゆ
きさんが計画して、準備してくれたんだ」
「…えっ、どういうことよ?」
 私はこなたに続きを促そうとしたが、
「ここからは、つかさに話してもらわないとね」
 とこなたは話をつかさに振った。
「えっ! あっ、その、そうだよね…。うん、えっとね、こなちゃんが試験勉
強を頑張っている間、なんだかお姉ちゃんの様子がおかしい気がしたんだ。
 きっと、こなちゃんの事が心配なんだって思っていたんだけど、なんかすご
く追い詰められている感じで、他に何かあるような気がしたんだ。それが何か
は分からなかったんだけどね……。それでね……」
 つかさはそこまで話をして、みゆきに視線をやった。きっとみゆきに話を振
りたかったんだろう。けれど、みゆきは俯いたまま何も言わない。
「……つかさ、続けて」
 どうしたものかと困るつかさに、こなたが助け舟を出した。
「あっ、うん。それでね、私はゆきちゃんなら分かるかもしれないと思って、
何日か前にゆきちゃんに相談したんだ。そして、ゆきちゃんから、お姉ちゃん
の元気が無い理由を教えてもらったの。それと、お姉ちゃんとこなちゃんのこ
とについても教えてもらったんだよ」
「……つかさ。私とこなたの事、おかしいって思わなかったの?」
 笑顔を浮かべるつかさにそう尋ねると、


40 :「守る」という事・後編:2008/06/13(金) 21:27:53 ID:FgaQoqbX
「驚きはしたけど、別に変には思わなかったよ。だって、お姉ちゃんとこなち
ゃんが仲良しなのは分かっていたから」
 そんな答えが返ってきた。つかさはまだ、友情と愛情の境界が曖昧なのかも
しれない。
「それでね、元気のないお姉ちゃんを助けたいって思ったの。だけど、きっと
お姉ちゃんを元気に出来るのは、一番仲良しのこなちゃんじゃないとだめだと
思ったんだ。でもね、こなちゃんは入試で忙しいから、ゆきちゃんにいろいろ
力を貸してもらったんだよ」
「……私は……」
 この家に来てから、初めてみゆきが口を開いた。私たちの視線がみゆきに集
まる。
「……私は、ほんの少し、つかささんのお手伝いをさせて頂いただけです」
 弱々しい声で、みゆきはそう言った。
「違うよ! 私は、「きっとお姉ちゃんは、素敵なところでこなちゃんと二人で
楽しく遊んだりできたら、元気になれると思う」って言っただけだよ。
 あのね、ゆきちゃんが、ゆきちゃんのおばさんにお願いして、私をこなちゃ
んの入試の会場に連れて行ってくれたり、この家や列車の席を予約したりして
くれたんだよ。
それにね、お姉ちゃんの事が心配でしかたなかった私のために、ここの隣の
家も借りてくれて……。本当に、ゆきちゃんは頑張ったんだよ!」
 つかさは必死になってみゆきを弁護する。
 でも、どうしてみゆきがそんな事をしてくれたんだろうか? 私とこなたの
関係をあんなに否定していたのに。
「昨日の入試の時にね、つかさとみゆきさんが応援に来てくれたんだ。そして
ね、入試が終わった後に、私はかがみが大変な事になっているって話を二人か
ら聞いたんだ」
 こなたがつかさの話の補足をした。
 ……そう言えば、つかさは一昨日から家に居なかった。たしか、友達の家に
泊まりに行っているとお母さんが言っていたけど……。
「……友達の家に行っているって、お母さんから聞いていたんだけど」
 今にして考えてみると、おかしな話だ。つかさが泊まりで遊びに行く相手と
いったら、こなたかみゆきぐらいしかいないはずなのに。私はつかさがみゆき
の家に行っているとは考えていなかった。……いや、もしかすると、あえて考
えなかったのかもしれない。


41 :「守る」という事・後編:2008/06/13(金) 21:28:40 ID:FgaQoqbX
「お母さんとお父さんには、ゆきちゃんと一緒にこなちゃんの応援に行くって
事はちゃんと言っておいたんだけど、……お姉ちゃんには内緒にして置いてっ
て頼んでたんだ。ごめんね、お姉ちゃん……」
 ……なるほど。最近の私の有様じゃ、こなたの応援に行くのは難しいとつか
さもお父さんたちも考えたのだろう。加えて、つかさがみゆきと一緒にこなた
の応援に出発した日には、私はお昼まで寝ていたわけだし。
「別に、怒ったりしないわよ。むしろ、感謝したいぐらいよ。こなたや私のた
めに頑張ってくれたんだもんね。 ありがとう、つかさ、……みゆき」
 私の言葉に、みゆきの体がビクンと震えたのが分かった。そして、
「……かがみさん、本当にすみませんでした……。」
 みゆきは大粒の涙をこぼし、そう言って頭をさげた。
「ちょっ、ちょっと、みゆき……」
 私はどうしたものかと取り乱し、オロオロするしかなかった。
「お姉ちゃん、お願い。ゆきちゃんの事を許してあげて! ゆきちゃん、ずっ
とお姉ちゃんに酷い事を言っちゃったって後悔していたんだよ」
「えっ……」
 つかさの言葉が胸に刺さった。
「まっ、待ってよ。許すとか、そういう事じゃないじゃない。みゆきが私に言
った事は酷い事なんかじゃないわよ。その……当たり前の事よ」
 そう、あの時のみゆきの反応は当たり前の事だと思う。
「…違うんです。あの時の私は…ただ、大切な友人との思い出が…壊れてしま
うのを恐れて……。かがみさんの気持ちも考えず、酷い事を言ってしまったん
です……」
「……みっ、みゆき……」
 ……自分の事ばかりで、理解していなかった。私がこんなにみゆきを苦しめ
ていた事を。
「……みゆき…謝るのは私の方よ。ごめんなさい。……それと、ありがとう。こんな素敵な旅行をプレゼントしてくれて……」
 心からの謝罪と感謝の気持ちを込めて、私はみゆきにそう言った。
 けれど私の言葉に、みゆきは涙を拭い、「いいえ」と小さく首を横に振った。
「……お礼なんて言わないでください。本当に私は、少しだけつかささんのお
手伝いをさせてもらっただけです。……私はかがみさんの心を癒す方法を見つ
けられなくて、…なんとお詫びすれば良いのかも分からなくて……。
私は結局、つかささんにお知恵を貸して頂いて、そして……泉さんの力をお
借りすることしか出来なかったんです……。


42 :「守る」という事・後編:2008/06/13(金) 21:29:32 ID:FgaQoqbX
 それに……正直に言います。あれから何日も考えましたが、私は、やはり同
性愛というものを理解は出来ません」
 みゆきはそう告げた。やはり私とこなたの関係を許容できないのだろう。
 そう私が思った瞬間だった。
「……ですが……」
 みゆきがそう言葉を続けたのは。
 驚いてみゆきを見ると、みゆきもそれに気づいたのか、困ったような笑顔を浮かべて続けた。
「……昨日の事です。泉さんの試験が終わり、かがみさんが大変な事になって
しまっていると泉さんに伝えたのですが。その時、泉さんは……」
「わっ! ストップ、みゆきさん! その話はしないって約束したじゃん!」
 こなたが突然慌てだした。何か私に聞かれたくないことがあるんだろうか?
「ごめんなさい、泉さん」
 みゆきはいつもの穏やかな笑顔でそう言って、話を続けた。
「泉さんは普段からは考えられないほど慌てられて、『かがみに何があったの?
早く教えてよ』とすごい剣幕でおっしゃって……。そして、私が、私のせいで
かがみさんが追い詰められている事を話すと、泉さんは私の襟首を掴んで……」
「こなた、まさかみゆきを!」
 みゆきの言葉を遮り、私はこなたに問いただした。
「何もしてないよ! あの時は、その、頭に血がのぼっちゃっただけで、すぐ
に手を離したよ!
 こなたは必死に弁明する。
「あの時のこなちゃんはすっごく怖かった……。「何でそんな事を言ったの
さ!」って大声を出して……私、ゆきちゃんが叩かれちゃうって思って泣いち
ゃったもん」
「ううっ、つかさ……」
 つかさのダメ押しに、こなたは言葉を失ってしまった。
「……叩かれても仕方のない事を私はしたと思っていました。ですから、そう
なる事を覚悟していました。けれど、私の予想をはるかに上回る程、泉さんは
怒りました……。つかささんの言うとおり、本当に怖かったですね」
「うううっ、みゆきさん……。あの後散々謝ったのに……」
 こなたの非難に、みゆきは「すみません」と小さく微笑む。
「ですが、その時の泉さんを見て、私はどれだけ泉さんがかがみさんを大切に
思っているのか分かったんです」
 みゆきはじっと私の目を見て、
「……先ほども申し上げましたが、私は、同性愛というものを理解出来ません。


43 :「守る」という事・後編:2008/06/13(金) 21:30:57 ID:FgaQoqbX
 ですが、お二人がどれほどお互いの事を大切に思っているかは分かったつも
りです。……そして、私はお二人の友人として、かがみさんも泉さんも、幸せ
になってもらいたいと思っています。……この気持ちは嘘ではありません。
 ですから、かがみさんと泉さんの幸せが、お二人で今後も共にあることだと
いうのでしたら、私は、お二人を祝福したいと、何か力になりたいと思いまし
た。……勝手なのは重々承知の上です。ですが、これが偽らざる私の真意です」
 そう続けた。
「……みゆき……ありがとう……」
 どれだけ悩んだ末に、みゆきはこんな答えを出してくれたんだろう? 私を
嫌ってくれれば、完全に拒絶すれば、悩まなくてもすんだかも知れないのに。
「お姉ちゃん、お願い。ゆきちゃんを許してあげて」
 つかさはどれだけ私のために頑張ってくれたんだろう? こんな私を助けよ
うと必死になって考えて、行動してくれた事が容易に想像できる。
「かがみ、難しく考えないで。思った事を言ってよ。私はかがみの事分かって
いるからさ」
 そして、こなた。私を元気にさせようとして頑張ってくれたこなた。私の事
で本気で怒ってみゆきに掴みかかったこなた。こんな言葉を掛けてくれて、私
を信じてくれるこなた。
 涙がまたこみ上げてくる……。
「……だから…許すも何も……無いわよ。どうして……。どうして、そんなに
優しいのよ……。みゆきも、つかさも…こなたも……」
 寂しくて勝手に不安になって、信じ切れなくて、不快な思いをさせて、バカ
な事を言って困らせて……。そんな、そんな私に、どうしてみんなは優しくし
てくれるのだろう?
 涙を浮かべる私に、こなたはにっこり微笑んで言った。
「簡単だよ。みんなね………」
 こなたの言葉は反則だった。私は堪えきれずにまた泣き出してしまった。
「かがみさん、私も協力させてください……」
「お姉ちゃん、私もついているよ……」
「かがみ。「二人」だけじゃなかったね。「みんな」で頑張ろうよ……」
 みんなが泣いている私を抱きしめてくれた。

 ……私は強くなりたい。守れるようになりたい。守られてばかりじゃ駄目だ
から。
大丈夫。今度は間違えない。みんなと一緒に強くなるんだ。
……私「も」みんなを守れるように。


44 :「守る」という事・後編:2008/06/13(金) 21:31:54 ID:FgaQoqbX
★ ☆ ★ ☆ ★

 あるところに、クマとキツネとウサギがいました。彼らはある時行き倒れて
いた旅人を見つけて、その旅人を助けることを決めました。
 クマはその力を活かして魚を取ってきました。キツネはその知恵を活かして
果物を取ってきました。けれど、無力なウサギは何も取ってくることが出来ず、
何も旅人に与えることができませんでした。
 ウサギが困っていても、クマは助けようとはしませんでした。けれど、心優
しいキツネは、クマに見つからないように、自分が先ほど取ってきた果物より
立派な果物をウサギに渡しました。
 ウサギはキツネにとても感謝しました。ウサギは早速その果物を旅人のとこ
ろに持っていこうとしましたが、キツネにもう少し待つように言われました。
 ウサギが待っていると、不意に茂みからイヌとヒツジが現れました。
 イヌは口に銜えていたものをウサギに渡しました。
 それは、旅人が持っていた水筒でした。イヌはクマに見つからないように、
空だった旅人の水筒を銜えて、水を汲んできたのでした。
 ヒツジはウサギに、これで旅人を暖めてあげてくださいと、ふかふかの毛を
分けてくれました。
 ウサギは心優しい三匹に大変感謝し、それらを旅人のところに持って行きま
した。
 ウサギが沢山のものを旅人のために持ってきた事に、クマは驚き、ウサギの
事を認めざるを得ませんでした。
 やがて、旅人は元気を取り戻し、自分を救ってくれたウサギに大変感謝をし
てまた旅立って行きました。
 こうしてウサギは旅人を救うことが出来ました。けれど、ウサギはどうして
キツネとイヌとヒツジが、非力で恩を返すことも出来ない自分を助けてくれた
のか分かりませんでした。
 ウサギは、ある時キツネに、どうして自分の事をみんなが助けてくれたのか
を尋ねました。
 キツネは優しく微笑んで、
「簡単だよ。みんなね、ウサギさんのことが大好きだからだよ」
 そう教えてくれました。
 ウサギは心から感謝をし、今度は自分がみんなを助けられるようになろうと
頑張りました。
 それからウサギは、大好きなキツネたちと一緒に、お互いを助け合いながら
いつまでもいつまでも幸せに暮らしたと言う事です……。


45 :20-760:2008/06/13(金) 21:33:57 ID:FgaQoqbX
以上です。
 お目汚し、失礼しました。

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/13(金) 22:03:08 ID:tulXC64T
>>45
GJ!
よく構成が練られてますね。
私もこの有名な仏教の説話は好きですが、
子供の頃はうさぎがかわいそうでしかたありませんでした。
この話をうまく利用して、それぞれの登場人物に当てはめたのは見事ですね。
最後には悲しい終わり方ではなく、大団円で安心しました。
また続きの話も楽しみにしてますね。

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/13(金) 23:35:12 ID:HMaBLdcG
鯖復活したのに書き込みが無いと思っていたらずっと前スレ読んでましたw
さて、明後日はサンクリ行ってきます。

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/13(金) 23:40:10 ID:Pvbb0YtS
心に重大な問題があるようで、
感動の友情百合を読んでも
四人で同棲か!?という感想しか
思い浮かばなかったんだぜ

49 :グレゴリー:2008/06/13(金) 23:54:30 ID:SUlgNjQL
ごめ、もうグレゴリーのコテは捨てます。
これがグレゴリーブランドの最後の作品の投下です。
前スレ>>747の続き。

「世界の終わり」

グレゴリーという、なんの変哲もない低所得労働者がいた。
彼はある日、人々の目の前で美しい蝶へと羽化し、そして宇宙のかなたに飛び去っていった。
その日を境に世界は一変した。

地球の科学はフル回転してことの追及に全力を尽くしたのは言うまでもないが、
今まで人類の歴史を支配してきた様々な宗教、そしてその指導者たちは
我先に、自分たちの聖書や聖典、言い伝えにくまなく目を通し、そしてその記述とグレゴリーの事件を
一致させようとした。

いわく、グレゴリーは飛び立つ前、キリスト教に改宗していた。いや、ユダヤ教だ。
○×新聞の愛読者だった。コーランの記述にこのことを予言しているものがある。
いや、ブードゥー教がどうたら。

しかし、若者たちは違った。自分たちの世界に固執し、そして動けなくなってしまった年寄りたちと
違って、彼らはどのような事態も受け止められる若さという力があった。

自分たちには驚くほどの可能性がある。グレゴリーはそれを事実として示してくれた。

若者たちは、自分たちを締め付けていた社会の固定概念、宗教の縛りを逃れ、そしていつか訪れるであろう
旅立ちに胸を躍らせていた。

こなたはかがみの膝に頭を乗せながら、心地よい風を感じていた。
ここは校舎の屋上。
あれから、二人の関係は立ちはだかっていた壁が取り除かれたみたいだった。

「ねえ、かがみってインターネットあまりやらないでしょ?」

膝元からこなたの声が聞こえてきた。こなたの口元が動くたびに膝元に心地よい振動が伝わってくる。
つい、こなたの頭をなでなでしながら言った。

「そうね。多分、大騒ぎになってるとは思うけど。ちょっと、私、そういう目まぐるしさってのは苦手で」

こうやってゆったりと幸せな時間がすごせればいい

50 :グレゴリー:2008/06/13(金) 23:55:51 ID:SUlgNjQL
「でもね、若者たちの間で、この世界をいつか来る人類の旅立ちのために備えたいって思想が広まっててね、
すごいのよ。全世界レベルで。 国家を無くそうって運動なんだから」

こなたはひょいっと上半身を立ち上がらせると、かがみと顔を付き合わせる形になった。

「私たち、残された時間をそのために使うべきだよ」

こなたの目ははるか未来への旅立ちを見つめている。
なんでだろ?この不安は。ずっと私を見つめていて欲しいのに。

「私は、ずっとこのままであったらいいと思う...」

こなたは今まで自分を導いてくれた。自分の周りに自ら築いていた壁をどんどん取り除いてくれた。
情熱というものを教えてくれていた。

だけど、こなたのその情熱は、はるか未来へ向かっていたのだった。

ほどなくして、こなたは羽化した。 美しい蝶となって宇宙のかなたへ飛んでいったのだった。

それから数十年後。

かがみは執務室で報告を聞いていた。

それは最後の国家が解体したという報告。

多くの血が流れ、犠牲も多かった。羽化できるものとできないもの。やけくそなテロや自分が築き上げたものを
手放したくない人間たちの抵抗。

こなたが去り、そしてみゆきやつかさも去っていった。

取り残されたかがみはこなたの夢をかなえるべく、他人が旅立つためにわが身を捧げることとなった。

報告を聞き終えると、かがみは席を立ち、自分のオフィスのドアの前に歩いていって少しドアを開けた。

ドアの隙間から様々な歓声が沸き起こっているのが聞こえてきた。

かがみはそっとドアを閉めると、防音にすぐれたこのオフィスはすぐに静まり返った。

机の引き出しを開ける。奥をごそごそとやって、冷たい金属の塊を手にする。

黒光りしたそれを見つめると、かがみはマガジンを取り出し、銃弾が装填されてるのを確認し、

そしてトリガーを引いた。

かがみのオフィスから鳴り響いた銃声は、喜びに満ち溢れる外へは聞こえてこなかった。



51 :グレゴリー:2008/06/13(金) 23:59:15 ID:SUlgNjQL


あとがき

自分を神格化してしまうという病気が出てしまいました。
グレゴリーを名乗るのには限界を感じ、私は名無しでまともな作品が作れるように
精進いたします。その折は温かく見守ってください。では!

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 00:03:21 ID:2m2f6wqC
>>45
お疲れ様でしたー

こちらへは初投下ということでしたけれど、だいぶ書きなれていらっしゃるようですね。
読みやすいのに読み応えのあるお話をありがとうございます。

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 00:04:21 ID:t+juCBH+
>>51
荒らし、乙。
誰もお前のことなんて待ってないから、もう来ないでくれ。

54 :グレゴリー:2008/06/14(土) 00:30:51 ID:1920HsDT
>>53
ありがとう。肩の荷が降りたような気分だ。
物書きがこれほど重荷だとは知らなかった。
私は絵師に戻ることにする。文章なんて糞だぜ。

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 00:50:37 ID:PLnRkM7T
>>45
GJ!
時々思うのですが、かがみは優等生ですが実生活で役立つスキルはあまり持ってませんよね。
昨今の女子高生としては普通でしょうけど、人と違う道を行くのなら確かに強くならないといけないのかも。
だけど、急に気負っても何も出来ませんしね。みんなで今後も頑張っていって欲しいです。

ところで、試験の結果は分からず終いですが……まあ、受かったのでしょうねw
万が一落ちていても、何か乗り切る手をみんなで考えてくれるのでしょう。

56 :naniw:2008/06/14(土) 00:57:09 ID:XU6vOgGU
初歩的な質問なのですが・・・
SSを投稿したいのですが、文字数とかに制限があると聞いたのですが
それはどれくらいなのでしょう?
教えていただけたら幸いです。

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 01:09:58 ID:t+juCBH+
1レスにつき、60行まで書ける。
文字数は…分からないけど、1行あたりの長さが長過ぎなければ大丈夫かと。
例えば、今自分が開いてる画面の長さまで、とかすれば問題なくできるはず。


あとは、>>1のルールを守ってくれればおkよ。楽しみにしてる。

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 01:15:47 ID:VZqgBX/u
>>56
板の設定はここを見れば分かる
http://anime3.2ch.net/anichara2/SETTING.TXT

1レスあたりの改行は60行で、最大4096バイト(全角文字で2048文字)投稿できる

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 01:24:54 ID:FFakMimr
SS待ってるぞ

60 :naniw:2008/06/14(土) 01:34:38 ID:XU6vOgGU
60行ですね。分かりました。
ありがとうございます。
SSは現在製作中ですががんばって日曜日までに完成するように努力します。

61 :20-760:2008/06/14(土) 01:42:53 ID:/9WLa6l3
連日、皆さんから優しさ溢れる感想をいただき、SSを投下して
本当に良かったと思っています。
 丁寧に、SSを投下する際の文章構成を指導してくださる方もいて、
嬉しい限りでした。
 遅筆なため、次回がいつになるか分かりませんが、また投下させて
いただければと思っています。
 それでは、どうもありがとうございました。
 

  

62 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 04:44:33 ID:J3fXahg9
>>45
GJ!
うん、なんやかんやあったところで、
みんな友達のことが好きだから、だよね。
それが大事だと思う。
愛情とかそういうのは、たぶん友情より後に来るものだと思うから。


63 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 08:07:47 ID:muK/jrK1
>>45
GJ !
いい話だった。大丈夫 ! 二人なら乗り越えていける !

64 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 13:50:59 ID:WhYsdoau
長編、鯖落ちと続いたので忘却の彼方さんだが、前スレの雑談はかがみんの進路と、こなたはもてるのか?だったな多分

モテモテこなた

かがみ「…こなたはバイト先で人気者なんだっけ?」
こなた「んー、常連客の人からは結構名前も覚えてもらってるかな」
かがみ「や、やっぱ、親しい人とか多いの…?」
こなた「うんうん。CD出した時も色んな人と話せて楽しかったよー。大きな声じゃ言えませんが、
    ちっちゃい子需要の話は伝聞じゃなくて実体験だからね(ニヤリ…)」
かがみ「あー…あの客層だと確かに…」
こなた「む、お客様は神様ですよ!かがみ!これだから神様で商売してる人は!」
かがみ「微妙な発言は控えなさいよ…」

こなた「それにー、常連客の人だけじゃなくて同僚サン達とだって仲良いんだから。可愛いし。目の保養だよ」
かがみ「オヤジっぽいことを…」
こなた「私もお店では、古参の先輩と言うものになってきたからね。後輩達に慕われてるんですよ。
    『先輩、お姉様とお呼びしてよろしいですか!』とかね(嘘)」
かがみ「えーと、もしかして…結構、もてたりしてた?」
こなた「ん。確かに、好きだー!って言われたこともあるよー」
かがみ「…」
こなた「私の人望も捨てたもんじゃないわけですよ」
かがみ「…」
こなた「でもね、みんな可愛いかったけど、私の方から誰かを好きだって言ったことはまだないんだよねー。
    ところで、かがみん」
かがみ「…え?」
こなた「好きだよ」

ひより「…な、馬鹿な!…消えたっス…」
ゆたか「ひよりちゃん、カメラ持ってどうしたの」
ひより「屋上で先輩達が意味ありげに佇んでいたので、(こんなこともあろうかと持参した望遠レンズ付きの)
    ビデオカメラで張ってたんだけど…、急に視界から二人とも消失しちゃった…」
ゆたか「ええー!か、神隠しかな…探しにいかなきゃ!」
みなみ「ひより、ビデオ巻き戻して…今の7コマ前…」
ひより「こ、これは…!ぶれているけど、柊先輩が泉先輩に特攻している!」    
みなみ「距離5mを推定0.14秒で詰めて…そのまま泉先輩の袖を掴んで引きずり倒している。
    人間の反応速度は10/60秒程度が限界。認識はできても回避行動は取れない」
ゆたか「なーんだー、お姉ちゃんが押し倒されただけかー」
ひより「クーッ、ここからでは角度的に屋上の床面が撮影できない…音だけでも拾えればなー」
みなみ「問題無い。丁度、該当箇所の下が3-B教室。高良先輩に連絡してコンクリートマイクを仕掛けてもらう」

頼りになるみなみちゃんだった

65 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 14:23:41 ID:/lGE6pfz
       /                     \
      /  ,r'"j                i^'!、  ヽ
    /   </´                `ヾ>  .:;i,
    ,l        _,._,.        _,._,.       .:.:l,
    |       < (ヅ,>      < (ヅ,>     ...:.::|      乙
    !        ` ̄´      .   ` ̄´       ..: ::::::!   
   |           ノ . : . :;i,          ... ::::::.:::|    
     !          (.::.;人..;:::)      ...:.:::::.:::::::::!
    ヽ、         `´  `´    ........::..::..::.::::::::/
      \......,,,,,,,_           .....:::::::::::::::::::::::::/


66 :naniw:2008/06/14(土) 14:40:26 ID:XU6vOgGU
日曜日に投下予定でしたがSSが完成した+日曜日には時間が無いということで
投下したいと思います。

初SS投稿ですので、
文章力に欠如している点が多々あるかもしれませんが
生暖かい目で見ていただければ光栄です。
もしかしたらほかの人とのネタが被ってしまっているかもしれません。
何か指摘などありましたら容赦なくいってください。

67 :naniw:2008/06/14(土) 14:41:19 ID:XU6vOgGU

『問い』〜こなた〜



この気持ちは何なんだろう・・・?

つかさが好き。
みゆきさんが好き。
これはきっと友達としてだよね・・・

かがみが好き。
これも友達として・・・?
ううん。何か違う。

最近なんだかかがみのことが気になって仕方が無い。

私はいま、自分の部屋の真ん中で『そのこと』について悩んでいる。

・・・なんでこんな気持ちになっているんだろう。
ゲームをしていても、
何をしていても、
頭の片隅にはいつもかがみがいる。

この気持ちは何なんだろう・・・?
自分で考えては答えの出ない自問自答を繰り返す。

じゃあ誰かに聞く?
つかさ?
・・・なんかそういうのに疎そう。

みゆきさん?
みゆきさんも疎そう・・・

ゆーちゃん?
なんか聞きにくい・・・
姉としての威厳(?)がそうさせる。

・・・あっ

私は時計を見つめた。
針は既に午前2時を回っていた。
いつもならネトゲに勤しんでいる時間だが、
今日はそんな気分じゃない。
「・・・今日はもう寝よう。」
そう思い私はベットに入って目を瞑る・・・
明日は日曜日で学校は休み。・・・って今2時だからもう日曜日か。
ゆっくり寝て、起きてから考えよう。


68 :naniw:2008/06/14(土) 14:42:20 ID:XU6vOgGU

日曜日
いつも通り起きて、
いつも通り朝食を食べ、
いつも通り過ごしていたが、
ゲームなどはせず、
自分の部屋でぼーっとしていた。



「・・・なた」
「・・・こなた」
「こなたってば!」
「ふぇ?」
「『ふぇ?』じゃないわよ!」
声のするほうを見るとかがみとつかさがいる。
「あれ?かがみ?つかさ?なんでいるの?」
「あんたが呼んだんでしょ?」
「・・・あぁ」
「まさか、忘れてたわけじゃないわよね?」
そういえば昨日かがみやつかさと遊ぶ約束をしていたのをすっかり忘れていた。
「ごめん。すっかり忘れてた。」
「あのなぁ・・・」
「まぁ思い出したんだからいいじゃん♪」
「普通覚えておくだろう・・・というか一晩で忘れるな。」
「相変わらずかがみんはきびしいなぁ〜」
昨日の悩みを隠すように振舞った。
「とにかく何して遊ぶつもりなの?」
「あぁちょっと皆でゲームをとね。」
「まぁあんたのことだからそんなことだろうと思ったけど。」
つかさが空気な気がするがとにかくゲームをやることにした。

ゲーム機を準備している間、沈黙が続く。
「それにしてもこなちゃんとお姉ちゃん仲いいよねぇ〜」
空気がその沈黙を破った。
「まあ、そうかもね。」
・・・あれあれ?かがみさん?
いつもなら「別にそんなんじゃなんわよ」とかっていって
隣で私がニヤニヤしているんだけれど・・・
今日はなんだかかがみも少し変だ・・・


69 :naniw:2008/06/14(土) 14:42:59 ID:XU6vOgGU

それから少しして・・・
「ねぇこなちゃん」
「ん〜?」
「好きな人とかいるの?」
いきなり前振り無くダイレクトに来ますか。そうですか。
いや、人生ゲームやってましたがね。
「あ〜、私も気になるわね。」
ちょっとちょっとかがみまで・・・^^;

でも今、私がかがみに対して思う気持ちの正体がわかるかもしれない。
そう思い、

そのことを気になる人の前で話し始めた。

「ん〜好きなのかどうかは分からないけれど・・・
 なんだか気になる人はいるんだよ。
 その人と一緒にいるとなんか安心するんだけど、
 でも何でか分からないけど少し・・・なんというか
 なんか胸が締め付けられるというか・・・
 ドキドキするんだよね・・・」

いろいろ省略はしたが、
今の悩みはすべて語った。

「ふぅ〜ん」
そうしてつかさは私の話を聞いてくれた。
無論かがみも。

そしてつかさは少し考えた後、
「こなちゃん」
「ん?」
「それは『恋』だよ。」
「・・・」
何故か黙ってしまった。
でも、そういうことなんだよね・・・
「それで?」
「ん?」
「誰なの?」
「い・・・言えないよ〜」

その後のことはあまり覚えていない。
でも何故か空気だったつかさはおしゃべりになって、
何故かかがみは黙っていた・・・

その後いろいろあったがとにかくつかさとかがみは、家に帰っていった。

その後私は晩御飯を食べて、そのあとベットの上で
ずっとつかさの一言についてを考えていた。

恋・・・か


70 :naniw:2008/06/14(土) 14:43:55 ID:XU6vOgGU

私が・・・
かがみに・・・
『恋』をしている。

今まで私は普通のオタク高校生として過ごしてきた。
百合とかはゲームとかも見たことがある。
でもまさか自分が同性を好きになるなんて思ってもいなかった。
もちろん今でも信じられない。

でもそれは、隠せない事実。
私はかがみに恋をしている。
それが今日分かったこと。

それが私が自分に聞いていた問いの答え。
私の頭の中での答え。

でも、
私の心にその答えはまだ出ていない。

告白しよう。

私は決心した。
そして私は眠りについた・・・

かがみに告白した時のかがみの答え。
それが私の心に対する問いの答えだから・・・

続く


71 :naniw:2008/06/14(土) 14:44:26 ID:XU6vOgGU
あとがき
なんかこなた感がありませんね・・・すいません

初SSの癖に続くとは我ながら変な気分ですが、
タイトルが『問い』なので、次は『答え』ですね。
SS投下したらすぐにでも取り掛かろうと思います。

感想などありましたらよろしくお願いします。

駄文になりましたが続編に取り掛かります。

見てくれた人たちありがとうございます。

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 17:56:00 ID:Y/nutjnt
>>45
GJ!有名な逸話を元に、こなかがのみではなく、4人の友情も上手く書ききりましたね。


>>71
GJ!
内容としてはシンプルなのですが、それゆえに深い。
ssの語源、ショートショートとしては非常に読みやすいものになっていると思います。

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 18:32:32 ID:VZqgBX/u
>>64
>お姉ちゃんが押し倒されただけかー
これで納得するゆーちゃんの反応が何気にすごいですね

>>71
こなたがどのように告白し、かがみがどんな答えを
用意しているのか、楽しみにしています。

74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 19:06:02 ID:muK/jrK1
>>64
こなたとひより以外、全員変な人にw
笑ったww

>>71
誰でも最初は初めてなんだから、肩の力抜いてがんばって
続きも待ってます

75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 19:44:48 ID:UfsVd5yJ
 
 ――もし、私が今置かれているこの状況を誰かに見つかったとしたら、
一体どう言い訳したらいいんだろう。こそこそと階段の陰に隠れてかがみと誰かが
話しているのを盗み聞きしている……どう考えても、悪いことしてるよね。
 

       『彼方へと続く未来』 第三章 (後編)


(やっぱり行こう。こんなこと、してていいハズないじゃん)

 心の中でようやく決心がついた。曲げていた膝を上げて移動の態勢に入る。
 だけどそれは、踊り場から聞こえてきた声によって、再び遮られた。

「先週は、本当にご迷惑をおかけしました」
「ええってええって。泉の出した答えに柊がちゃんと辿り着けた。
 それだけでウチはもう十分や」
「でも、先生……」
「これ以上細かいことは言いっこ無しやで、柊。女にだって二言はないんやからな」

 死角の位置にいた人――黒井先生の声が、階下に隠れている私の耳にも
はっきりと届いていた。その声はとても優しくて、そして厳しかった。
 ……そっか、かがみは知ってたんだ。私が、先生に話したことを。



 二人の話は、それからもしばらくの間続いた。
 その間、私はじっとしたまま意識を狼狽させていた。 
 無機質なコンクリート。そこから伝わってくる冷たさが、
逆に私が冷静になる為の時間を奪っていったからだ。

 背中越しに感じる寒気と、ジワジワと冷えていく体。
 もう、私にかがみの姿を見る余裕はなかった。

「そんじゃ、ウチは次の授業があるから先行くわ」

 ふと、先生の声が聞こえた。柊もとっとと自分の教室にいくんやで、と付け加えて
階段を降りてきた後、先生は私に気付くことなく、廊下の向こう側へと消えていった。

 ……あれ? それじゃあかがみはどうしてるのかな。
 なんで先生と一緒に降りてこなかったんだろう。
 不確かな疑問の答え。それはすぐに頭の裏側からやってきた。

「やっぱり、アンタだったのね」

 振り返ると、そこには視界一面に広がった紫。
 それが、全ての答えだった。



 予鈴が鳴り響く中を、かがみと一緒に歩く。
 その間、私たちの会話は断続的に続いていた。

「もしかしなくても……聞いてたわよね? 今の話」

 かがみの言葉に、コクリと頷く。




76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 19:47:06 ID:UfsVd5yJ
 
「やっぱりね。青い色のアホ毛がちらちら見えてたから、
 そうじゃないかなとは思ってたけど」

 どうやら、気付かれていないと確信していたのは、私だけだったみたいだね。
 体は隠したけど、そこまで気が回らなかったよ……。

「内容は聞いていた通りよ。黒井先生にも迷惑かけちゃったからね」
「……あのさ、かがみ。それじゃあ私もせんせ――」
「はい、ストーップ! これ以上は何も言わない!」

 うっ、まだ全部言い終わっていないのに、何故かかがみに全力で
止められてしまった。どういうことなのか、よくわからないままでいると、

「今回の騒ぎで悪かったのは全部私だったんだから、
 こなたが気にすることなんてないのよ。気持ちは嬉しいけどね」

 そう言うと、かがみは少し苦笑いしながら顔を伏せてしまった。
 いつもなら、ここで不意に手でもつないで驚かせてあげようか位
考えたのかもしれない。だけど、それは私の中に芽生えた、『恥ずかしい』
という感情によって押さえつけられた。
 えっ、なんで? どうして、こんな気持ちになるんだろう。

 ――本当は、もう気づいてるんじゃないの?
 頭の中にある冷静な部分が告げてきた真実。

 その真実を冷静じゃない私が受け入れる前に、私達はB組の前まで戻ってきていた。

「じゃあ、また放課後にそっちに行くわね」
「うん……あっ、そうだ。ちょっと待っててくれないかな?」
「んっ? 別にいいけど」

 眉をしかめるかがみをよそに、私は教室に入ると自分の鞄の中に手を突っ込んだ。
 そして数十秒後。漫画やらチョココロネとかが散乱する中から、それは出てきた。
 数字と方程式がギッシリと書き込まれた四角い本。それを持ってかがみの所へ。

「はい、かがみ。これ返すよ」
「これって、数学の教科書?」

 ケンカしたままだったら、つかさ経由で返すハズだった教科書。
 直接返すことにはならないだろうと決めつけていたそれを、
そっとかがみの前に差し出した。

「ずっと借りっぱなしだったでしょ? 忘れててごめんね」
「別に謝ることなんてないわよ。落書きでもされてたらさすがに怒るけどね」
「さすがにそこまではしないよぉ。しそうにはなったけど」
「って、する気はあったのかよ。全く、アンタって奴は……」

 半分あきれ顔になりながら、かがみは私から教科書を受け取ると、
いつもの様に笑っていた。だけど、そこには大きな違和感があった。
 原因は、視線の先にあったかがみの手。

 そのかがみの左手が……震えていたから。
 だけどそれには、ちゃんとした理由があった。私が、その原因を
知ったのは、今からもう少し後でのことだった。

***



77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 19:49:49 ID:UfsVd5yJ
 
 日陰に積もった雪が、夜の寒さで凍り付いてつららの様に窓の外に
ぶら下がっている、氷点下の世界。そんな外の寒さを吹き飛ばすくらい暖まった
リビングで、私たちはいつもと変わらない夜の食卓を囲んでいた。

「そっかぁ。卒業式まで、あと二週間なんだよね」
「そうだよ〜。おまけにその翌日の夜にはもう実家にいる訳だから、
 なんだかあっという間だよね」

 特製チキンカレーをスプーンですくいながら、ゆーちゃんと談笑する。
 学校での話し。卒業式の話し。そして、私たちの実家の話し。

 ――卒業式の翌日に、向こうへ出発する。これが、私が決めた日取りだった。

 本当なら、もう少しこっちでゆっくりしていくことも出来るんだけど、
そんなことをしたら、きっとかがみたちに甘えてしまう。
 だからこそ、私はこの日を選んだ。

「こなたがいなくなると、さみしくなるな。まあ、後は俺とゆーちゃんで
 なんとかするから、ちゃんと向こうでも頑張るんだぞ」

 私、お父さん、ゆーちゃんで囲むこのテーブルの風景も、
今ではすっかりお馴染みとなっていた。

 この光景が見れなくなるのは残念だけど、しょうがないよね。
 ……っていうか、ゆーちゃんはお父さんと二人きりで生活すること、
なんとも思ってないのかな? はっきり言って、色々な意味で危ない
と思うんだよね。試しに、その事をさりげなく話題に出してみると、

「ええっ? そんなことないよ。大丈夫だよぉ」
「ゆーちゃんの言う通りだぞ、こなた。危ない事なんてあるわけないじゃないか」



78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 19:52:15 ID:UfsVd5yJ

 う〜ん。そう言っているお父さん本人が、一番危ないと思うんだけどなぁ。
 今までだって、セクハラまがいのこととか散々しまくって、ゆい姉さんや
ゆき叔母さんに怒られてたって言うのにさ。

 お父さん達の先行きにちょっとだけ不安を覚えながら、改めて二人を視界に写す。
 ……でも、やっぱり心配なんていらないよね。ゆーちゃんの体調のことが少し気に
なるけど、その点についてはみなみちゃん達だっているしね。

 そう考えながらスプーンを持ち直して食事に戻ろうとした時。
 私はゆーちゃんの頭に小さな変化が起きていたことに気が付いた。

「あれ、もしかしてゆーちゃんって、髪飾り変えた?」

 そう、お昼の時とかには気付かなかったけど、ゆーちゃんの髪飾りが
新しい物になっていたのだ。星をかたどった綺麗なアクセサリーが、
ゆーちゃんの髪の両脇に、隠れるようについていた。

「うん! お母さんに作ってもらったんだ〜」
 みなみちゃんともお揃いなんだよーと言って、眩しいくらいの笑顔になる
ゆーちゃん。う〜、羨ましいなぁ。こうやってさりげな〜くフラグを立てていく
所あたりがいかにもゆーちゃんらしいよね。私も見習わなくっちゃ。

 カチャリという音を立てながら、再びカレーをすくう。
 このカレーをここで作るのも、もうすぐ最後なんだよね。
 すくったカレーを口に運ぶ。中辛のルーで作ったハズなのに、
その時だけは何故か、しょっぱい味が口の中に広がっていた。




79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 19:54:22 ID:UfsVd5yJ
 
 取り込んだ洗濯物をたたんでいる間も、夜はどんどん更けていく。
 洗い立ての上着やシャツの匂い。いつもなら気にもしないハズの
それが、不思議と私の心に言葉にならない何かを投げかけてくる。
 
(まただ。一体何なんだろう、この気持ちって)
 一枚目の上着をたたみながら、しばらくぼ〜っとする。

『またぁ? 全くもう、しょうがないわねぇ』
 二枚目、ようやく持ったシャツの袖。
『ほらっ。元気だしなさいよ』
 頭に響く声を聞き流しながら、折りたたむ。
『あのね。私、こなたのことが……』
 たたんだばかりのシャツが、宙を舞った。

 ――――! 何それ、どうしてそうなるのさっ!
 確かに、フラグとか好感度とか色々言ってきたけど、それはあくまで
ゲームでの話し、だしさ。ていうか、そんなことに……なる訳、ないじゃん……。

 明後日の方向に飛んでいったシャツを掴みながら、ポツリとそう呟く。
 だけど、気を落ち着けようとしてはき出した言葉とは裏腹に、私の体は
どんどん熱くなっていった。頭が、胸が、そして全身が燃えるように熱い。
 たまらず、私は残りの洗濯物を置いたままフラフラと立ち上がった。

「少し、頭冷やそっかな……」

 近くにほっぽり出されていた通学用のコートを着て、玄関に向かう。
 そこで靴を履き、ひっくり返っていたコートの襟を整える。
 目の前には、すきま風が通り抜ける音が響く玄関の扉。
 その扉を静かに開けて、私は外に飛び出した。



 昼間の時とは違って、湿った空気が漂う夜の世界。
 上には、今にも落ちてきそうな星空と、ぽっかりと浮かぶ三日月。
 だけど、本当なら欠けていて見えないハズの月の輪郭が、今日は
うっすらと見えていて、何だか不思議な感じがした。

 地球照。昔、みゆきさんから聞いたことがある。

『地球照とは、地表で反射した太陽の光が月に達して、その光がさらに月面で
 反射されて、再び地球に戻ってくることによって生じる現象ですね。
 西洋では、新しい月に抱かれた古い月とも呼ばれています』

 何でそんな話しになったのかは忘れちゃったけど、その時つかさが言った、
『へ〜、それじゃあ地球とお月様って、本当に仲良しなんだね』っていう言葉
が、妙に印象に残ったのを今でも覚えている。

 そんなことを思い出しながら、私はもう一度月を見た。

 ――月には、ウサギが住んでいる。
 その話を最初に聞いたのは、いつの頃だったかな。
 凄く小さい時だった気がするし、結構最近だった様な気もする。



80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 19:55:44 ID:UfsVd5yJ
 
 ウサギ……かがみのことを、何度もそう呼んできた様な気がする。
 寂しがりやで、ツインテールも耳みたいだって、冗談っぽくそう言ってきた。
 だけどさ、変だよね。私の方だって、かがみのこと言えないくらい寂しがりや
なのかもしれないのにさ。一昨日だって『嘘をつくのがうまいから』なんて言って
誤魔化しちゃったけど……ごめん、私嘘ついてた。

 狐だってさ、やっぱり寂しいんだよ。誰かと一緒にいたいんだよ。
 いくら素早くても、何かに化けられても、一人じゃやっぱりつまんないもん。

 私は昔からそうだった。あまり友達も作らないで、家ではゲームかアニメ。
 学校以外でも友達が出来るようにとお父さんが勧めてくれた格闘技も、
結局長続きはしなかったし、これといって仲のいい友達も出来なくて。
 代わりに、ますますゲームやアニメにのめり込んでいった。

 でも、そんなひねくれ者だった私に、かがみはいつも声をかけてくれた。
 料理下手でちょっぴり凶暴だけど、いつも私のわがままに付き合ってくれた。
 初めて私の名前を呼んでくれた時も、平野さんのライブの時や、修学旅行の時も。
 かがみは応えてくれた。瞳が合わさるだけで、かがみの全てを感じられた。

 ――あっ、そうだったんだ。私、やっぱりかがみのことが……。

 吹き付ける風が激しさを増して、私の全身を駆け抜けていく。
 それでも全身を巡る血液は、冷めることなく私の肢体を温める。
 そして、一際強い風が駆け抜けたのと同時に、疑問の答えは出た。

 ――好き、なんだ……。

 混乱する思考の中で出した答えは、曖昧じゃなくて。
 かといって確信なんていう言葉でも括れなくて。
 ゆっくりとスローモーションの様に回る自分の前髪を見て、
ようやく意識が現実に戻るのと同時に、後ろから声が響いた。

「風邪ひくぞ? そんな所にいたら」

 たなびく作務衣の端が、鳥の翼みたいにパタパタと動いている。
 『ん、ちょっとした気分転換だヨ』と、作り笑いをしながらそう応えた。

「それなら、いいんだがな」

 ポツリと言葉を落としたのを最後に、作務衣を着こなした人物――お父さんは
黙り込んでしまった。その直後、流れてきた雲が上空を覆い、周りに闇が落ちた。
 その間、私たちは黙ったままだった。ただじっと、雲がいなくなるのを待った。
 一分、二分と時が過ぎて、やがて空全体を覆っていた雲は、足早に離れていった。



81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 19:57:56 ID:UfsVd5yJ
 
「今日も、月が綺麗だな」
 お父さんの声が響く。
「うん、黄色くて綺麗だよね」
 それに、私も続く。

 月明かりが、一段と強くなった。
 もしかして、あそこにいるハズのうさぎの仕業なのかな。
 だとしたら、ありがとう。私も、強くなるからさ。

「あのね。お父さん――」
 
 あの日、私はお父さんに全てを話したハズだった。
 だけど、今日になって私はもう一つの決意をお父さんに伝えることになった。
 私が、かがみのことをどう想っているのかを。

***

「そうか。こなたは、かがみちゃんのことを」

 腕を組み、眉をひそめながら考え込むお父さん。
 その様子を見て、私は少なからず不安を覚えた。
 
 やっぱり、同姓の女の子を好きになるのって、間違ってるのかな。
 お父さんたちにも、迷惑かけちゃうのかな。

 でもね、私もう決めたんだ。かがみと一緒にいたい。
 告白だってまだだし、例え付き合えたとしても、最初は遠距離恋愛からって
ことになっちゃうけど、距離なんて関係ない。でも……
 
「お父さんは、こんな私のこと……許してくれる訳、ないよね」

 親不孝な娘だって、叱られるかもしれない。
 このまま、何にも言ってくれないかもしれない。
 
「でもね。お父さん、私はっ!」
「――前にも、似たようなことを言ったかもしれないが」

 だけど、私の予想とお父さんの行動は違った。
 お父さんは、ゆっくりと組んでいた腕を解き、静かに目を開くと

「それがこなたのやりたいこと……いや、こなた自身が選んだ道であるのなら、
 俺はもう止めないってな」

 真剣な表情でそう言った後、だけどな。と付け加えて

「社会は、こなたが考えている程甘くはないぞ。周りの目だってそうだ。
 同姓の人を好きになるということ。それ自体を悪いことだと思っている人だって沢山いる。
 それでもこなたは、かがみちゃんのことを大事にしていけるのかな?」

 突きつけられる現実と、私の認識の甘さ。
 でも、もう迷っている時間はない。
 道は……ううん、未来はもう目の前まで迫ってきているんだから。

「それでも、私は……」
「私は?」
「かがみと、同じ道を歩きたい」




82 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 19:59:42 ID:UfsVd5yJ
 
 肺の奥から、大好きな人の名前と一緒に湿った息を吐く。
 まるで、蒸気の様に白く彩られたそれは、私の目の前で、音もなく溶けていった。

「それが、どんなに険しい道だろうとね」
「……そうか。立派になったな、こなた」

 お父さんは、ほんの少しだけ黙った後、静かにそう言ってくれた。
 短い言葉の中に精一杯の感情を込めた私の告白。
 どうやら、ちゃんとお父さんに伝わってくれたみたいだった。

「子どもは、やっぱり親の見ていないところで成長していくものなんだろうな」
「そんなことないよ。私はただ、自分の気持ちに正直になっただけだし」
「じゅうぶん立派じゃないか。かなたも、きっと天国で喜んでいるぞ」

 お母さん……もし、お母さんが生きていたら、私になんて言ってくれたのかな。
 やっぱり、お父さんと同じ意見だったのかな。それとも……ふぇっ、へっくしっ!
 目まぐるしく考え事をしているところに、顔に貼りつくような勢いの風が再び吹いてきた。
 同時に、屋根の瓦の僅かな振動音や、ガサガサと擦れる枯れ葉の声が周りに響き渡る。

「さてと、寒くなってきたことだし、そろそろ家の中に入るか」
「う、うん、そだね」

 揺らめく月と、煌めく星空。
 二つの輝きに背を向けて、私たちは急いで家の中へと戻り、冷えきった全身を暖めた。

 ――その後、リビングでお父さんから聞いたところによると、この時かがみのことについて
話していた私の表情は、お父さんに告白された後のお母さんにそっくりだったらしい。
 『似てきたのは、抱き心地だけじゃなかったんだなぁ。お父さん、感激だぁ!』とか
言いながら号泣しているお父さんにちょっぴり引きつつ、私は仏壇の前で、手を合わせた。
 お母さんにも、ちゃんと報告しなくちゃいけないしね。私が、好きになった人のことを。
 


 私は、どうしてかがみにこんなにも惹かれているんだろう。
 今まで生きてきた中で、ここまで私の心の中に入り込んできた
存在は居なかった――ううん、違う。居なくなっちゃったんだ。

 幻想と、写真の中でしか会えない大切なヒトが抜けた後に出来た空白。
 私は、その空白の部分に、かがみという名前のピースをはめ込もうと
し続けていたのかもしれない。だけど、空白の部分にそれがはまる事は、
おそらくありえないと思う。『どうしてだい?』そう尋ねる声に、私はこう応えた。

「だって、かがみはかがみだもん。誰の代わりでもない、私の大切な人だから」

 近くにいても、遠くにいても。
 私とかがみの心の距離は変わらない。
 親友? それとも他の何か? 
 螺旋階段みたいにグルグルと回る疑問。
 それは、今でも私を惑わせる。

 ――だけど、みんなが教えてくれたから。
 このモヤモヤした気持ち、私だけの気持ちの行き先を。
 今はまだ準備不足だけど、いつか絶対に伝えてみせる。
 だから、もう少しだけ待っててね……かがみ。

**

83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 20:04:02 ID:I/KSieCh
 
「じゃあ、行ってくるね」

 靴の先をトントンと鳴らしながら、普段以上に襟先が整った制服に身を包む。
 今日だけはいつも鞄に忍ばせていたチョココロネは無くて、代わりに筒状に丸まった
画用紙が、散りばめられたクレヨンの粉と一緒にその中に収められていた。

「ああ、俺も後からゆーちゃんと一緒に行くからな」
「うん。ちゃんと遅れないで来てよね」

 玄関に響く私とお父さんの言葉。
 暖かくなってきた空気に、二つの声が溶けていく。

 ――あれから、あっという間に二週間が過ぎた。
 
 その間に、私は休職扱いだったバイト先に退職届けを出しにいった。
 秋葉腹のコスプレ喫茶。私に、働くことの楽しさを教えてくれた場所。
 
 『お疲れ様』お世話になった店長。
 『頑張ってね』店に来ていたお客さん。
 『いつかまた、ココに遊びに来てくださいネ』ずっと一緒だった、パティ。

 みんなが声をかけてくれたのが、嬉しかった。
 しばらく来ることはない秋葉腹の町並み。そこに私は別れを告げた。

 その後も、転居手続きや卒業式の準備とか、ホントに色んなことがあった。
 ぐんぐん加速していった日々。その中で私は、画用紙に向かい続けた。
 自分の中の本当の気持ちを、クレヨンに託して。

 毎日、試行錯誤を繰り返した。くじけて、何度も壁にぶつかった。

 だけど、私決めたんだ。
 この絵が出来て、ちゃんと卒業できたら――かがみに、告白しようって。
 受け入れられても、断られても、そこから全てが始まる。

 だからそれまでは、いつもの私でいよう。
 最後まで笑顔で、みんなと一緒にいようって決めたから。
 いつもは途中で投げ出してばっかりだったけど……約束、守れたみたい。

 ――だって、今日がその卒業の日なんだから。
 きっと、かがみにこの気持ちを伝えてみせる。
 そう自分の胸に言い聞かせて、私は学校へと向かった。

 告白まで、あと五時間――




84 :「守る」という事・前編 :2008/06/14(土) 20:08:09 ID:UfsVd5yJ
 こんな話を知っていますか? と不意にゆきちゃんがお話を始めた。 
「あるところに、クマとキツネとウサギがいました。彼らはある時、行き倒れていた旅人を見つけて、その旅人を助けることを決めたんです。
 クマはその力を活かして魚を取ってきました。キツネはその知恵を活かして果物を取ってきました。けれど、無力なウサギは何も取ってくることが出来ず、何も旅人に与えることができなかったんです……」
「そっ、それで、ウサギはどうしたの?」
 何故ゆきちゃんがこんな話を始めたのかは分らない。けれど、私はウサギがどうしたのか気になった。
「つかささんは、どうしたと思います?」
 けれど、ゆきちゃんは私の質問を質問で返してきた。
「えっ、えっ、その、あの……」
 わからない。だから私は口ごもるしかなかった。
「……ウサギは、火に飛び込んで、自分を食料として旅人に与えたんです」
 ゆきちゃんは、普段とは比べ物にならない低い声で、端的にそう言った。
「……ゆきちゃん……どうして、そんな話をするの?」
 私の声は涙声になっていた。
 私は最近様子がおかしいお姉ちゃんのことで悩んでいた。一生懸命考えたけれど、どうしていいのか分らなかった。だから、ゆきちゃんの家にやって来て相談した。
 まだ大学入試が終わっていないから、こなちゃんには心配をかけられないし、なによりゆきちゃんならきっと助けてくれると思ったから。
 なのに、悩みを打ち明けるにつれて、ゆきちゃんからはいつものあたたかな笑顔が消えていって、そして、突然こんな話を始めた。
 涙が溢れてくる。どうしてこんな話をするのだろう。前に、こなちゃんがみんなを動物に例えた話をゆきちゃんにも教えてあげた。だから、ゆきちゃんは分っている。ウサギが誰のことを指しているのか。
「どうして、ゆきちゃん? どうして困っている私に…そんな意地悪な事を…言うの?」
 私は我慢ができなくなり、声を上げて泣きだしそうになったその時だった。不意にあたたかなぬくもりに包まれたのは。
 それは、私がゆきちゃんに抱きしめられたからだった。
「……ごめんなさい、つかささん」
「……ゆきちゃん?」
 頭が混乱して、私は何がなんだか分らなかった。だから、ゆきちゃんの次の言葉を待った。



85 :「守る」という事・前編 :2008/06/14(土) 20:10:24 ID:UfsVd5yJ
「……私は、かがみさんが何を悩んでいるのか知っています。そして、その原因の一端は……間違いなく私にあるんです……」
「えっ? ゆきちゃん、どういうこと?」
 ますます混乱してそう尋ねると、ゆきちゃんの抱きしめる力が少しだけ強くなった。
「……つかささん、話を聞いてください。理解できないかもしれませんし、嫌悪するかもしれません。けれど、力を貸してください。かがみさんを救うために……」
「…お姉ちゃんを、救う?」
 ゆきちゃんが何を言いたいのかはわからない。けれど私は、ゆきちゃんも私と同じ様にお姉ちゃんのことで悩んでいたことがわかった。
「はい。その話を聞いて、私の事を嫌ってもかまいません。けれど、かがみさんを先ほどの話のウサギに…しないために、どうか……力を…貸して…ください……」
 顔を見上げた私の頬に、ゆきちゃんの瞳からあたたかなしずくが落ちてきた。
 そして、ゆきちゃんは私を抱きしめたまま、声を上げて泣き出してしまった。
 困った私は、泣き止まないゆきちゃんを落ち着かせようと、背中を優しく撫でた。


『「守る」という事』

「何が守るよ! そんなに軽々しく言える事じゃないでしょう!」
 食後の一家の団欒は、私の怒声と共に終わりを告げてしまった。
「……なっ、なにむきになっているのよ、あんたは!」
 まつり姉さんの言葉に、頭にのぼった血がすぅーっと引いていくのが分った。
 そう、まつり姉さんの言うとおりだ。なんということはないテレビドラマの一つのシーン。何事もまじめに取り組もうとはしない主人公が、恋人に涙ながらに引っ叩かれて改心し、君の事を一生守りつづけると告げるシーンが流れただけ。
 そして、まつり姉さんが、こんなこと言われてみたいと言っただけ。



86 :「守る」という事・前編 :2008/06/14(土) 20:12:38 ID:UfsVd5yJ
 ただ、私は一度引っ叩かれたぐらいで改心して、守り続けるなどと軽々しく言うその主人公が好きになれなかった。
だから、「そんなにぺらぺら「守る」なんて事をいう男なんてろくなもんじゃないわよ」とつっかかってしまった。そして言い争いをしているうちに、
怒声を上げてしまった。ただそれだけ……。
「お姉ちゃん……」
「どうしたんだい、かがみ?」
 つかさやお父さん、いのり姉さん達みんなが、私を心配そうに見ていた。
「……ごめん。まだ、入試のテンションが抜けないみたい…。今日はもう休むわ……」
 いたたまれなくなり、私は皆にそう告げて立ち上がった。
「ごめん、つまらない事でむきになってた」
 とまつり姉さんに謝りはしたけど、
「まちなさい、かがみ!」という言葉を背中に受けても、私は振り返ることなく自分の部屋に戻った。

 部屋に戻るなり、私はそのままベッドに転がった。
「……だめだ。こんなことじゃ……」
 そう声に出して自分を叱咤しても、何もする気になれない。
 ふと何とはなしに視線を横にやると、枕元においてあった携帯電話が着信を知らせていた。
 携帯を開くと、メールが1件来ていた。送信者はこなただ。
 メールを開くと、
『いよいよ明後日が本番だよ! 大丈夫。かがみんへの愛のために、今度こそ絶対合格するから! 
だからさ、とりあえず試験が終わったら私とデートしてね! 自分で決めた事とは言え、かがみ分が不足しているからさ』
 いかにもあいつらしいメールだった。
「まったく、あいつは……」
 私は苦笑するしかなかった。
 私は何とか第一志望の大学に合格する事ができた。
けれどこなたは第一志望の大学に、私と同じ大学に合格する事はできなかった。
 でも、こなたは本当に頑張ったと思う。3年生になってからだったとは言え、
今までアニメやゲームに費やしていた時間の全てを勉強につぎ込んで頑張った。
ただ私と同じ大学に行くために。……それだけを目標に。
 私は返信メールに、気を抜かないで頑張る事と体調管理をしっかりする事を
自分でも細かすぎるだろうと思うくらい書き込んだ。そして最後に、
『O,Kよ』と書き込み、送信した。
 すぐにメールが返ってきた。



87 :「守る」という事・前編 :2008/06/14(土) 20:16:31 ID:I/KSieCh

 相手の事をまるで考えない自己中心的な私の言葉を聞いて、あの人はどれだ
け絶望したのでしょうか? 
 私はつかささんに全てを話しました。話しているうちに、あの人の、かがみ
さんの心をどれだけ傷つける事を、そして追い詰める事を言ってしまったのか、
今更ながらに思い知らされて……自分の愚かさを再認識させられて……。
 私は何度もつかささんに謝りました。「ごめんなさい、ごめんなさい」と何度
も。直接かがみさんには謝れないから。あわせる顔がないから。
 ……いいえ、違いますね。私はかがみさんに会うのが怖いから、つかささん
に謝って、許してもらいたかったのだと思います。少しでも自分が楽になりた
いから……。
「……大丈夫だよ、ゆきちゃん。私はゆきちゃんを嫌ったりしないよ」
 優しい声。そして、私に向けられるつかささんの顔は、笑顔でした。
 つかささんは私の懺悔を聞いても、私に笑顔を向けてくれました。
 私の思っていたとおりに……。
 その笑顔で私は気持ちが楽になりました。 
 ズルイですよね? 私は、つかささんが許してくれる確信がありました。
 つかささんは優しいから。こんな私のことも許してくれると思っていました。
期待をしていました。
 きっと、あの時のかがみさんも、今の私と同じだったのだと思います。かけ
てほしかったのは励ましの言葉。向けてほしかったのはあたたかな笑顔。
 思い起こしてみると、『みゆき、あんたを親友だと思うから話すんだけど……』
と、あの時かがみさんはそう前置きをしてから、私に話してくれたんでした。
私を親友だと言ってくれたんです。私なら苦しみを和らげてくれると信じてく
れていたはずです。なのに、それなのに私は……。

★ ☆ ★ ☆ ★
 
 大学入試を終えるまでは良かった。合格に向けて一心不乱に勉強をしていた
時は、余計な事を考えている暇はなかったから。
 考えていた事といえば、合格後のこなたとの楽しいキャンパスライフ。広い
部屋を借りての共同生活。きっと楽しい日々だろうと私は胸を膨らませていた。
 けれど、現実は上手くはいかず、こなたは試験に落ちてしまった。
 私もショックを受けたけれど、落ちた当人であるこなたの落胆は酷かった。
 合格発表のあの日、ネットを利用して自分の不合格を知ったこなたは、私の
家にわざわざやってきて、私に謝った。
「……ごめん、かがみ。私、落ちちゃった……。でも、でもね、まだ第二志望




88 :「守る」という事・前編 :2008/06/14(土) 20:18:47 ID:I/KSieCh
に合格すれば、かがみといっしょに居られるから。一緒の大学には行けなくて
も……ほら、もともと学部が違ったら講義も別なのがほとんどだし……。
 次こそ頑張るから。絶対に、絶対に合格するから」
 涙を見せまいと無理に笑おうとするこなたを、私は抱きしめた。
 必死に涙を堪えているこなたがあまりにも痛々しくて、かける言葉が見つか
らなくて……私は抱きしめる事しかできなかった。
 その時、私の腕の中で嗚咽が漏れるのを我慢しながら泣いているこなたを見
て思った。これから先に何があろうと、私がこなたを「守る」のだと。私が守
っていかなければならないのだと。
 こなたのこんな顔を見たくない。泣き顔や悲しい顔は見たくない。笑ってい
てほしい。そう思ったから……。
 こなたを落ち着かせてから、私は手始めに、こなたの第二志望の入試対策を
行おうと考えた。幸いな事に試験までは2週間以上余裕があったし、この1年
でこなたはしっかりと全ての科目の基礎を身に着けているのだから、あとはど
うしても苦手な部分を潰していけば良いだけのはずだ、と。
 しかし、その事を話すと、こなたは首を横に振った。
「気持ちはすごく嬉しいけど、大丈夫だよ、かがみ。それくらいの事なら私一
人でも大丈夫だから……」
「でも……」と私は食い下がったけれど、
「お願い、かがみ。私を信じて……」
 そんなこなたの懇願に、同意せざるを得なかった。
「ありがとう、かがみ。かがみのおかげで元気が出てきたよ。愛の力は偉大だ
よね〜」
 私の同意に、先ほどまでのしおらしい態度はどこへやら、こなたは軽口を言
って笑った。いつものこなたの笑顔。私の大好きな笑顔だった。
「ばっ、バカ、そういう発言は自重しろ!」
「真っ赤になったかがみん萌え〜」
 いつもと同じ緊張感のないやり取りがとても嬉しかった。
 だからその日は笑顔でいられた。笑顔でこなたと別れられた。幸せな気持ち
でいられた。……だけど、それは長くは続かなかった。
 合格発表から3日後。たった3日なのに、私はこなたに直接会う事ができな
いことが寂しくて仕方がなかった。
 予定をたくさん入れていた。まずは合格祝いに、こなたと二人で少し値のは
るレストランで昼食を食べて、帰りはゲマズに行って買い物をする。随分とア
ニメやマンガを絶っていたこなたは、目を輝かせて嬉しそうに商品の物色を始
める。私はそれを「やれやれ…」とか言いながら……。





89 :「守る」という事・前編 :2008/06/14(土) 20:20:47 ID:I/KSieCh
「……しかたないわよね。こなただって我慢しているんだから」
 こなたの事を「守る」と決めたのに、私の方が先にまいってしまった。こな
たに会えないことが辛くて仕様がない。
「2週間とちょっとじゃない。すぐよ、すぐ」
 そう自分を言い聞かせる。
 試験が終わればいくらでも遊ぶ事ができる。そして春になれば、こなたとの
共同生活を始めるんだ。
 2週間くらいあっという間に過ぎていく。寂しいけれど、私はこなたを信じ
て待っていればいいんだ。
「でも、もし今度も駄目だったら……」
 自分が発したその言葉に、私の体は凍りついた。気落ちしているから、思考
がネガティブになっているだけだと思おうとしても、一度芽生えた不安は消え
てはくれなかった。
「……大丈夫よ。もし駄目でも、私と一緒に暮らしながら予備校に通えば……」
 支離滅裂な事を言っているのは自分が一番分かっていた。
 仮にこなたが予備校に行く事になったら、私の両親もこなたのお父さんも共
同生活を認めてはくれないはずだ。当たり前だ。大学も勉強をする場に違いな
いが、ある程度の自由はある。けれど予備校は試験に合格するためだけに行く
ところ。翌年の合格のために必死になって勉強をする場所だ。予備校の寮かな
にかに入って、勉強するのが本来の姿だろう。認めてくれるはずがない。
 不安な思いが膨らんでいく。こなたと離れ離れになるかもしれない。最低で
も1年はこなたと離れ離れになる……。たった3日会えないだけで寂しくてた
まらないのに。それが1年も続くと思うと……。
 体が震えだした。怖い、怖くて仕方がない。
「そうだ、私も予備校に通えば……。もっと上の大学を目指すと言って……」
 私の思考は、すでに最悪の事態が現実となる事を前提としていた。けれど私
はその事をおかしいと思うこともできなかった。
「……お父さんやお母さんたちがあんなに喜んでくれたのに、そんな事できる
わけないじゃない」
 それに、4人も子供がいる我が家の財政状況を考えると、そんな余計なお金
をかけられるはずがない。
 その後も色々と浅知恵を出しては自分で否定する事を繰り返した。
 ……八方塞だった。もしもこなたが試験に落ちてしまったら、何も手立ては
ない事が分った。そして同時に、自分がどれだけ無力なのかが分った。
「守れない。私はこなたを守れない…」
 悔しくて涙がこみ上げてきた。私はこなたを守りたいのに。





90 :「守る」という事・前編 :2008/06/14(土) 20:22:55 ID:I/KSieCh
「頑張らないと……」
 私がどうにかしなければいけない。今のままでは何もできないから。もとも
と私とこなたの思いは世間に認められるものではないのだから。
 そう決意を固めようとした。なのに、私のネガティブな思考は、
「守っていけるの? 私が……」
 そうやってすぐに不安を増幅させる。
「私が守っていけるの? 世間の冷たい目から、こなたを守っていけるの?」
 今後大学生活が終わっても、私はこなたとずっといっしょにいたい。一緒の
人生を歩んで行きたい。けれど、私は本当に守れるのだろうか……。
 不安は広がっていき、私の心を侵していった。
 それから何日かは何とか耐える事ができた。夜はほとんど眠れなかったけど、
頑張って普段の私でいようと努力した。けれど、
「お姉ちゃん、心配なのは分かるけど、こなちゃんならきっと大丈夫だよ」
 ある時つかさにそう言われたから、私は普段どおりの私ではいられなかった
ようだ。
 その時はつかさに話をあわせて、「そうなのよ。一応友達だから、心配は心配というか……」とか言っておいた。
「他に何か困っている事があるなら言ってね。私じゃ役に立たないかもしれな
いけど……」
 でも、つかさにそう言われてしまった。つかさは妙に鋭いところがあるから、
私がそれだけじゃない悩みを抱えているの感じ取ったのかもしれない。
 ……その日までが精一杯だった。日が経つにつれて積もる不安は、私の精神
力の許容量を超えようとしていた。
 一人で悩むのはもう限界だった。けれど一生懸命頑張っているこなたに余計
な心配得を掛けたり、プレッシャーを与えたりしたくないと思った。
 つかさにもこんな事は相談できない。今まで秘密にしていた私とこなたの関
係を知ったら混乱してしまうだろうし、つかさは嘘をつくのが下手だから、誰
かに私たちの関係を漏らしてしまうかもしれない。
 だから私は、信頼できる親友に相談する事にした。
 そう、みゆきなら助けてくれると思ったから。

★ ☆ ★ ☆ ★

 相談したい事があるとかがみさんから連絡があり、私はお茶菓子と紅茶を用
意して待っていました。
 かがみさんの家から私の家までは距離があるので、どこかで落ち合う事にし





91 :「守る」という事・前編 :2008/06/14(土) 20:25:09 ID:I/KSieCh
ませんかと提案したのですが、人目があると話しにくいことだからと断わられ
ました。
 私は、かがみさんの相談したい事とは、泉さんの事だと推測していました。
 私にもかがみさんは親しい友人として接してくれていますが、泉さんは別格
な存在だと分っていました。
 私やつかささんといっしょに居るときも、かがみさんは泉さんに話を振る事
が一番多いんです。もちろん、私はそのことに不満なんてありません。むしろ
お二人のあたたかなやり取りが大好きでした。
 お二人は本当に仲が良くて、大学へ進んでからもいっしょにいたいと、同じ
大学への進学を決めたほどです。あいにくと、泉さんが残念な結果になってし
まいましたが、近くの第二志望校への合格に向けて頑張っているはずです。
 だからきっと、かがみさんの相談事というのは、泉さんの手助けをしたいと
いう事だと思っていました。そして、そのような相談事であれば、微力ながら
喜んでお手伝いするつもりでした。
 本当に私は、お二人の「大切な友人」へのあたたかな心遣いとやり取りが大
好きだったんです。
 約束の時間どおりにかがみさんは我が家を訪ねて来られました。
 部屋に案内し、お茶菓子と紅茶をお出ししました。そして、かがみさんは私
に相談事を話して下さいました。それは私の考えていたとおり、泉さんの事で
した。
 ……けれど、その内容は私の想像していたものとは次元が違っていました。
「……ごめん、今まで黙っていて。でも、真剣なの。私もこなたも……。だか
ら、お願いみゆき、力を貸して。私一人じゃ、不安で仕様がなくて…どうした
らいいのか分らないのよ……」
 そうかがみさんが締めくくったことから、ようやく話が終わった事が分りま
した。けれどあまりにも突飛な内容に、私は唖然とするしかありませんでした。
 私は、かがみさんと泉さんは大切な友人、つまり「親友」だと思っていまし
た。けれど、それは違うと、お二人は高校3年生の春から、「恋人」なのだとい
うのです。
「……同性愛…ですよ……」
 困惑する私の思考は、言葉となって口から出てしまいました。
 かがみさんは、「うん、分っている」と頷きました。
「……同性を愛する思考をお持ちの方がいらっしゃる事は知っていました。で
すが……」
「あっ、その、やっぱり引くわよね……」
 かがみさんが顔をうつむけて言いました。





92 :「守る」という事・前編 :2008/06/14(土) 20:27:43 ID:I/KSieCh
ていたのかを。
 ……私のエゴだったんです。私は、大切な友人と過ごしたこの三年間の日々
を、何よりも大切な宝物だと思っていました。大好きだったんです。かがみさ
んたちとの、掛け替えのない友人たちとの毎日が。
 かがみさんと泉さんの関係を肯定してしまったら、私の大切な思い出が壊れ
てしまうと思ったんです……。だから、否定したかったんです。拒絶したかっ
たんです。高校生活が終わっても、何年経っても、私はずっとずっと、大切な
友人でいたかったんです。だから、だから私は、私の思い出の中のかがみさん
と泉さんでいてほしかったんです。そんな事が出来るわけがないのに……。
 私は泣き崩れました。ただ悲しくて、悲しくて……。
 好き勝手な事を言って、我儘を言って、そしてただただ泣いている私を、か
がみさんはどんな目で見ていたんでしょうか?
 泣きじゃくる私の頭を、不意に誰かが撫でました。この部屋にいるのは私と
かがみさんだけなのですから、それが誰なのかは考えるまでもありませんでし
た。
「ごめん、バカな相談をしたわ……。みゆきはなにも悪くないから、泣かなく
ていいよ。……私の事、嫌って。……私が全部悪いんだから。みゆきは悪くな
いんだから。ねっ?」
 かがみさんはとても優しい声でそう言って、弱々しく笑いました。
「みゆきに迷惑をかけたりしないから。最悪の事態になんてならないから。私
が強くなる。私が強くなって、こなたを守るから。ごめんね、困らせて……」
 かがみさんはそう言って部屋を出て行きました。
 私はただ泣いていました。自分が何をしたのかも理解せずに。
 私は最低な事をしてしまったんです。困って、苦しんで、どう仕様もない時
に、私を頼って来てくれた大切な友人を傷つけて、追い詰めたんです。
 
★ ☆ ★ ☆ ★

「……私は、クマなのでしょうか?」
「えっ? ゆきちゃん、何を……」
 心の中だけで呟くつもりだった言葉が、口から漏れてしまいました。
 私は、言葉を続けました。
「私はあの時、ただ知識をひけらかしたんです。さも私の口にした言葉だけが
唯一の正論であるかのように言って……私が言っている事が正しいと思わせれ
ば、私の我儘を通せると考えたのだと思います……。
 先ほどの話の中で、クマは簡単に魚を取って来たんですよね? なのに、無





93 :「守る」という事・前編 :2008/06/14(土) 20:29:02 ID:I/KSieCh
力なウサギが困っているのを見ても、クマはウサギを助けませんでした。ただ、
自分の力を誇示したかったのだと思います。……自分だけが良ければいいと考
えていたのだと思います。私と同じよ…」
「違うよ!」
 私の言葉をさえぎって、つかささんは大きな声で否定しました。
「ゆきちゃんは、クマさんなんかじゃないよ! ほわほわなヒツジさんだよ」
 つかささんは真剣な顔でそんな事を言いました。けれど、すぐに顔を赤くし
て……。
「えっと、その、胸大きいから、こなちゃんが言ってたとおり、ウシさんかも
しれないけど……」
「えっ、あっ、すっ、すみません!」
 私は、ずいぶんと長い間つかささんの顔を胸に抱いていた事に気づき、あわ
てて体を離しました。
 苦しくてさぞ不快だったでしょうに、つかささんはそんな体制のまま私の話
を聞いてくれていたんです。
 顔を真っ赤にする私に、
「よかった。いつものゆきちゃんに戻ってくれて」
 つかささんはそう言って輝かんばかりの笑顔を見せてくれました。
「ねぇ、ゆきちゃん。私は頭が良くないから、何が良い事で何が悪い事なのか
は分らないけど、大丈夫だよ。お話とは違うよ。
 ウサギさんには、優しいキツネさんがいるんだから」
 つかささんの言葉の意味を、私はすぐに理解しました。
「でもね、今、キツネさんは忙しいから、イヌさんとウシさんも力を貸してあ
げないとダメだと思うんだ」
「……あの、ヒツジさんにしては頂けないでしょうか?」
 私の要望に、つかささんは、あははっと無邪気に笑いました。
「私の方からお願いするね。お願い、ゆきちゃん。私に力を貸して。お姉ちゃ
んを助けるために」
 つかささんのその言葉に、私は「はい」と答えました。何度も、何度も。
 こみ上げてきた涙で、またもや泣き崩れてしまった私を、今度はつかささん
が抱きしめてくれました。
「大丈夫。大丈夫だよ……」
 そう言って、私の頭を撫でてくれるつかささんの手はとてもあたたかくて、
優しくて、私はいっそう涙がこみ上げてきて……。
 つかささんは私が泣き止むまで、ずっと私を抱きしめてくれました。





94 :「守る」という事・前編 :2008/06/14(土) 20:30:36 ID:I/KSieCh
★ ☆ ★ ☆ ★

 静かに目を開くと、部屋の天井が目に入った。
 どうやらいつの間にか眠ってしまったらしい。時計に目をやると、もうお昼になる時間だった。
「まったく、つかさじゃあるまいし……」
 そういえば、最近ろくに寝てなかったから、そのツケがまわったのだろう。
 久しぶりの睡眠で少しは体調が良くなっているはずなのだが、気だるい感じがまったく抜けない。
「……まつり姉さんを怒らせて、お父さんやお母さんたちも嫌な気持ちにさせて……。何をしているのよ、私は……」
 昨日の夜の事を思い出し、私は嘆息する。
「これじゃ、みゆきの言ってたとお……」
 弱気な発言を何とか飲み込むと、私はパンパンと両手で顔を叩いて気合を入れた。
「強くなる……。うん、私は強くなるんだ!」
 昨日は失敗したけれど、頑張る。私は強くなる。泣いてばかりいられない。
 そう決意した私は、とりあえず空腹を訴えるお腹を満たすために台所に向かう事にした。
「あら、かがみ。ようやく起きたの?」
 台所に着くなり、お母さんが声をかけてきた。けれど食卓には誰もいない。休日のこの時間帯なら、いつもであれば誰か一人ぐらいはいるはずなのに。
「いのりやまつり達はみんな外に遊びに出かけたわよ。お父さんはもう少ししたら来ると思うわ」
 キョロキョロしていた私に、昼食のおかずを並べながらお母さんがそう教えてくれた。
「そうなんだ。……あの、お母さん、昨日はごめんなさい。私……」
 私は、昨日みんなを不快にさせた事を謝ろうとしたけど、
「謝らなくていいわよ。誰だって機嫌が良くない時はあるんだから。ほら、かがみ。顔を洗っていらっしゃい。すぐにお昼ご飯にするから」
 お母さんはそう言って微笑んだ。
「うん、その、ありがと……。顔、洗ってくる」
 どんな顔をすれば良いのか分からなくて、私は逃げるように洗面所に向かった。
 それから顔を洗って食卓に戻ると、お父さんがいつもの席に座っていた。
「おや、かがみ、起きたのかい」



95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 20:33:13 ID:I/KSieCh


あぁおもしろいおもしろいw

96 :フタ☆某:2008/06/14(土) 20:35:58 ID:Sw9M6dkq
おえびの修正版に色を塗りました。

つttp://konakaga.me.land.to/cgi-bin/imgboard/img-box/img20080614203048.jpg


97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 20:36:49 ID:sOrgfY9m
>>71
GJ!読みやすくて良かったです
続き期待してます。

98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 20:39:26 ID:I/KSieCh
>>8
GJです。前編読ませていただきました。
かがみ一人で抱え込もうとすると、いずれ壊れてしまうでしょうね
人はお互い支えあって生きていくのであって、一人が弱い人間を守るんじゃない。
そういう関係が続けば、いずれ支配するもの・支配されるものの関係に陥って、
最悪な結果になりかねないです。
かがみ一人で頑張らなくていいんだよと、声をかけてあげたくなりました。


言っている奴の事を想像するとかなり笑える。

99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 20:43:23 ID:UfsVd5yJ
「――それでは本日の議題ですが――…」
議長の淡々と会を進める声と、どこかのクラス委員の意見を交わす声。
そして時折、カツカツと書記が黒板に白い文字を書く音がする。私はそれらを『音』として
聴覚で感じてはいたものの、具体的に『何が』とまでは認識していなかった。
有り体に言えば右から入って左に抜ける状態。
普段の私であれば、よっぽどの事がない限り真面目にも聞くし
決議されたことを事前に渡された資料、あるいはルーズリーフにメモしたりもする。
その、普段ならば出来ているはずのことが手につかない。
逆に言うと今の私には『よっぽどのこと』が起きている、ということになる。


あれから一週間と一日が過ぎた。
こなたに告白したという彼は、こなた程ではないもののゲームも漫画も好きらしく
あいつとも話があうみたいだった。「みたい」というのは、私が直接確認したわけじゃなく
つかさから聞いた話だから。私自身はこなたと、その彼が視界に入るたびに
目を閉じ、耳を塞いで逃げ出していたから。

一週間以上が経った今でも、私の中でも芽を出した感情に名前は付けられていない。
ただ、それは育てているつもりがなくとも、日毎に少しずつ成長しているみたいだった。


何かが決まったらしく、パチパチとひかえめな拍手が普通の教室よりも
幾分か広い視聴覚室に寂しく響く。ふと、ぼんやり資料に落としていた視線を上げ、
夕方といえる時刻になった窓の外の空を見た。
夏の終わりを告げる蜩の鳴き声がどこからか聞こえる。
薄い雲がいくつかふわふわと浮かび、鳶がゆったり上空を旋回している。
こなたが、一人教室で待っていた、あの時程ではないけど
赤く染まった太陽が空を、雲を青や白から橙色に塗り替えていって。
怖いぐらい綺麗だった風景の中、あいつは何を思っていたんだろうかと考える。所詮、私は私で
こなたはこなたなんだから答えなんて出ないのだけれど。



100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 20:45:06 ID:yV4a5+w4
>>96
GJ!

101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 20:45:58 ID:UfsVd5yJ
「――み……ん…か…みさ…かがみさんっ」
「ひあっ!!?」
突然現実へと引っ張り戻した大きめの声に、声帯と肩、そして背中の筋肉が反射的に反応し
ガタッと椅子の揺れる音と共に、私は悲鳴をあげてしまっていた。
余りにも人を引き付ける力を持った風景に、心奪われるうちに
委員会は終わってしまったらしかった。
会が終わった開放感と、それと同時に感じる疲労感で教室が一杯になっている。
私の顔を心配そうに覗き込むB組の委員長――高良みゆきに苦笑を浮かべつつ手を振る。
「ああ、ごめんみゆき。少しぼうっとしてたわ」
「そうですか?それなら良いんですが、具合が悪くなられたのかと思いまして…」
「本当ごめん!大丈夫だから。あ、頼みがあるんだけど…今日の決定事項とか、後で見せてくれない?」
「それは構いませんが……。…かがみさん、この後ご予定とかありますでしょうか」
みゆきの問い掛けに私は首を傾げた。つかさやこなたから、こういう風に言われて
どこかに寄ったりすることはあっても、みゆきから言ってくるのはめったにないことだったからだ。
「ない、けど……どうしたの?」
「それは…あ、少し待って下さいませんか?」
私の疑問に言葉を濁し、さらに返事を聞く前にみゆきは踵を返していた。
他のクラス委員は既に教室から居なくなっていて、
一人ぽつんと取り残された私はまた窓の外を仰ぎ見る。
空は、橙色からあいつの髪の色よりもちょっと濃い群青色に変わりゆく途中だった。


「お待たせしてしまい、申し訳ありません。…ミルクティーで宜しかったですか?」
しばらくしてみゆきが戻って来た。手には二本のミニペットボトルが握られていて
どうやら下の自動販売機で買ってきたらしかった。
「あ、そんな気を遣わなくてもいいのに…」
「いえ、私が呼び止めたんですから。どうかお気になさらずに」
それに、少々長くなりそうですし、と言いながらみゆきが片方のミルクティーを差し出して来て
私は躊躇いつつもそれを受けとる。
パキッと小気味よい音と共にペットボトルの蓋が開けられ、
中身を一口口に含んだみゆきが、間違っていたら申し訳ありません、と
前置きをして話し始めた。







102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 20:47:54 ID:UfsVd5yJ
「……泉さんと何か、あったんですか?」
「!!!」
いきなり、しかもここ数日悩んでいたことの核心に触れられ
驚いた私は、キャップも開けず手の中で弄んでいたペットボトルから目線を外しみゆきの方を凝視した。
「な、んで……」
「…気のせいじゃなかったようですね…。…泉さんの様子も気になっていまして…」
「…………」
こなたの名前が出たことで、私はより一層緊張した。ペットボトルの蓋を開ける乾いた音が
酷く場違いなものに聞こえる。体温で大分温くなった中の液体で唇と喉を湿らす。
喉を通っていった液体に初めて、私の喉がからからに渇いていたことを知らされた。

「泉さんにも…おせっかいだと思われるかもしれませんが…
お話を伺ったんですが、上手くはぐらかされてしまいまして」
ごくん、と知らず唾液を飲み込む。その音がやけに大きく響いて
慌てて、咳込むふりをしてごまかした。
私は先刻から何も話していないけれど、みゆきは意にも介さないように話を続ける。
「――実は、泉さんとかがみさんの様子が以前と違うことには
大分前から気付いていました。かがみさんは、約一ヶ月前から。
泉さんはそれよりもさらに前から」
「最初は何か…小さな諍いがあったのか、とも思いました。
ですが、それはお二人の問題。当人同士が解決しなければいけないものです。
私が口を挟むべきではない、と考えました。
しかし一ヶ月以上が経っても一向に以前のようになる気配がありません。
諍いとは違うのではないか、という思いが生まれました」
そこでみゆきは一度口を閉じ、何かを振り払うみたいに目を閉じ
二、三度首を振ってまた、言葉を紡ぐ。
「私が、介入すべき問題ではないのかもしれませんが……今のお二人を見ているのは
辛いです。また、以前のように楽しそうにお話する泉さんとかがみさんが見たいんです。
…差し出がましいようですが、お二人の間に何が、あったんですか?」

その問いは二度目だ。だけど、私自身何がどうなのかよくわかっていない。

私の中に渦巻くこの気持ちは?
こなたの行動の理由は?

疑問が有りすぎて何から話していいのかわからない。「…断片的でも良いんです。人に話すことで楽になることもありますから。
もし、話したくないのであれば無理に、とはいいません」







103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 20:49:31 ID:UfsVd5yJ
ああ、みゆきは。
この友人は、私たち二人のことをこんなにも思ってくれている。
そう思ったら、両親にも、まして妹には言えなかった言葉が
涙と共に一気に溢れ出していた。

「…っ!!わ…私っ……あいつに…っく、こなたに、告白されて…っ
友達としか思えなかった、のに、拒絶、したのに…それでももやもやしたのが残って……!
どうしたらいいのかわかんなく、て……っ!」
一度崩れてしまった堤防は水を止める術を持たない。胸にあったものを全て吐き出す
私の言葉と言う名の水――いや、しゃくり上げていたせいで単語すら怪しかったかもしれない――を
みゆきは辛抱強く最後まで受け止めてくれた。


すん、と時折鼻をすする私と、時計だけがこの部屋に存在する音源。
私はいつの間にかみゆきに抱き締められていた。こういう風にされるのは
小学生、下手したら幼稚園の時以来だな、と思う。
…訂正。こなたはぺたぺた引っ付いてきてたりしたっけ。
けれど、こなたとは違う、母親が子供をあやすような抱擁。小さい子扱いされてるみたいだけど
不思議と嫌な感じはしなかった。恋人同士のそれの胸の高鳴りの代わりに、
なにもかもを預けられる安心感がある。

「……落ち着き、ましたか?」
「ごめん、みゆき…。…はは、情けないわね」
同級生に縋り付いてわあわあ泣いていた自分の姿を脳裏に描いて
恥ずかしさに、なるべく軽く笑って体を離した。
「いえ、良いんですよ」
にっこり笑うみゆきは、同い年とは思えない程の母性や包容力を持っている。
聖人君子というよりは聖母マリア様。今の私にはそんなイメージが浮かんでいた。
もっとも、どっちも似たようなものなのかもしれないけれど。

「…かがみさんは、泉さんが嫌いですか?」
「嫌いなわけないじゃない」
これは、自信を持って言えること。
「では、好きですか?」
「好き、ではあるんだと思う。ただ…その『好き』の種類がわからないっていうか…。
…近くに居すぎたせいかしらね」
大泣きして落ち着いたおかげか、前よりもすんなり言葉が出て来る。
まだまだ曖昧だけれど、それでも心の中のもやもやの輪郭が見えた気がした。







104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 20:51:40 ID:UfsVd5yJ
「それをそのまま伝えれば良いんですよ。言い方は少々厳しいかもしれませんが、
今のかがみさんは……もちろん泉さんもですが……中途半端に逃げているだけです。
恋人としても、友達としても付き合えていない…」
さっきとは打って変わって、真面目な顔をしたみゆきがじっと私を見つめて来る。
目を逸らしちゃいけない気がして、私も瞬きもせず見返す。
「それでは泉さんもかがみさんも傷付くだけです。
ですからかがみさんは…泉さんともう一度、向き合うべきだと思います。
……なんて、偉そうにすみません」
「ううん…その通り、だから。考えとてみれば、私ずっと気を遣ってた。
普通に接しているつもりでも、どこか腫れ物に触る態度で…。
それは、こなたも同じだと思う。だから、明日こなたと話をしようと思う。
私の気持ちをぶつけてこようと思う」
そう宣言すると、みゆきはまたいつもの優しい笑顔を私に向ける。

「その結果の関係がどうであろうと、お二人なら大丈夫ですよ」


みゆきに何度もお礼を言ってから家路に着く。一ヶ月前とは違い
心はさっぱりしていて、なぜだかとても穏やかな気分。
玄関を開けると、ちょうど台所から出て来たらしいつかさとばったりあった。

「お姉ちゃん、お帰り。今日は遅かったね……って、目、真っ赤だよ!?
どうしたの!?」
「ただいま。あー…これは…色々あって…」
まさかみゆきの胸で大泣きしていたとは言えない。そしてその理由も。
姉としてのささやかなプライドだ。

「…こなちゃんと何か、あったの?」
靴を脱いでいる私につかさが近付いて、少しだけ声のトーンを落として話し掛けてくる。
「違うけど…もしかしてつかさ、私とこなたの様子が変だとか思ってた?」
「……うん。ちょっと前からお姉ちゃんもこなちゃんも
なんか無理して笑ってるみたいだったから…」
…まさか妹にまでバレているとは。ぼんやりしてることが多いつかさだけど
今回はそんな妹にすらはっきり解るほど変だったのか、私たちは。
「さっき、みゆきにもおんなじこと言われたわ。
で、発破かけられちゃった。
大丈夫。明日、こなたと向き合ってくるから。
……心配かけちゃったわね」







105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 20:53:30 ID:UfsVd5yJ
「ううん、私も今のお姉ちゃんとこなちゃんを見てるのは辛いから……頑張ってね」
私たちのことをまるで自分のことのように心配するつかさに、また感謝の涙が滲みそうになる。
それをぐっと抑えて、涙の代わりにありがとう、と呟いた。


その夜。私が寝るには早い時間に部屋のドアがノックされ、
続いて枕を抱えたつかさが入って来た。
「えへへ…お姉ちゃん、今日は久しぶりに一緒に寝てもいい?」
机に向かって明日のことを考えていた私はくす、と苦笑を漏らして立ち上がりベッドに入る。
「全く、しょうがないわね。いいわよ、一緒に寝よ?」

知らない人から見れば姉に甘える妹の図なんだと思う。でも、違う。
本当に甘えているのは私の方だ。つかさは無意識にかもしれないけど、敏感に
不安な私の気持ちを察知して、こうやって支えてくれているんだと思う。
甘えるのが下手な私の代わりに。

電気を消したつかさが私の隣に潜り込んでくる。
ぼそぼそと、そうする必要なんてないのに小声で話す姿は小さい頃に戻ったよう。

「ねぇ、つかさ。好き、ってどういうことなのかな?」
「ふぇ?す、好き?」
「っていうか…友達としての『好き』と恋愛感情としての『好き』の違い、かな」
まだ暗闇に慣れない視覚の中、隣でつかさがもぞりと動く気配がした。
きっと、一生懸命考えてくれているんだろう。
「…んー…全然違うと思うよ?
恋愛感情で好きになると、その人が居るだけでドキドキするし
…毎日が楽しく感じられる、かな」
一つ一つ確かめるように言うつかさの言葉はとても実感が篭っていたけれど、
やっぱり私には、いまひとつピンとこないものだった。

「…つかさは、恋、してるの?」
「うん、してる。大好きな人がいるんだ」
漸く暗さに慣れてきた私の目に映った微笑む妹の顔はもう、雛鳥みたいに私の後を付いてきていた
甘えん坊の表情じゃなかった。




どくん

心臓が高鳴る。自分で決めたことのはずなのに、投げ出してしまいそうになる。
私はB組の教室、こなたの右隣りに座っていた。時刻は12時半。
いつものメンバーでいつもの昼食。違うところは私の心中だけ。
今日はある意味で、私とこなたの関係に終止符を打たなければならない。
そのためには、こなたを誘う必要がある。







106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 20:55:45 ID:UfsVd5yJ
どくん

まただ。口を開こうとする度に心臓がきゅうっと収縮して、臆病な私が顔を覗かせる。
ちらりとみゆきとつかさの方を見ると私を勇気付けるように頷いてくれた。
それに励まされた私は、大きく息を吐いてから、普通を装ってこなたに話し掛けた。

「こなた」
「んー?なにかな?かがみんや」
「……今日の放課後時間、ある?」
「……なんで?」
途端にこなたの顔が強張る。でも、それも今日でおしまいにしないといけない。
私のために。それに、なによりこなたのために。

「大事な話がある、から…。放課後、校舎裏に来てくれない?」
「……わかった……」


瞬く間に時間が過ぎていった。きっとそれは間近に迫る秋という季節のせいだけじゃないはずだ。
みゆきとつかさは邪魔しちゃ悪いから、と一緒に帰っていった。
あの二人も上手くいけばいいな、と思う。昨日のつかさの表情を思い出して
自然にそう考えた自分に驚いた。ちょっと前までは同性同士というだけで
恋愛対象にはならない、と思っていたのに。


「ごめん、待った?」
校舎の影から通学鞄を持った青い髪の小さな少女が小走りでやって来る。
「ちょっとだけね」
「それで、話って何?」
校庭の方からどこかの運動部の掛け声が聞こえて来る。
蜩の鳴き声はもうしない。代わりに鈴虫やキリギリスが季節のメロディを奏で始めている。
夕日が、長い影を私とこなたの足元から作っていた。こなたの表情は
普通ならば逆光のせいで見えないはずなのに、距離のせいか不思議とよく解る。色々考えたけれど、言いたいことは結局上手くまとまらなかった。
だから、思ったことをそのまま伝えよう。
早いリズムを刻む心臓。汗が伝う背中。唾液の出ていない口内。
それらを全部無視して、私は漸く一歩を踏み出した。

「ごめん!私、こなたに謝らなきゃいけないことがある。
いつも通りにする、って言ってて全然出来てなかった。余計にこなたを傷付けた。ごめん…!!」
「そんな…わ、私も…私こそ、かがみに謝りたい…!!」
私が一息つけるのと同時にこなたが叫んだ。







107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 20:57:40 ID:UfsVd5yJ
その姿がいつかのこなたと重なって、目頭が熱くなる。
「私っ……私もかがみに言ったこと出来なかった…!拒絶、されたのに
諦められなく、て。…告白された時、よかったと思った。
付き合っちゃえばかがみのことも忘れられると思った。友達として付き合ってみたけど…だけど
全然、ダメで…。話してても、かがみと比べちゃって…っ。
かがみのこと、もう、友達とは思えないよ…ごめん…っ」

一言喋る度に大きな瞳に涙が溜まり、声には泣き声が混じる。
違う。私はそんな顔を、声をさせるためにここに来たんじゃない。

「…もう一つ、謝りたいことがあるの。私、こなたに告白された時女同士だからとか
そんなことで最初から考えないようにしてた。
あんなにも真剣なこなたにちゃんと向き合ってなかった」
そこで私は一つ息を吸い込んで。私が本当に言いたいのはここからだ。
「こなたと、あの彼が一緒に居る時もやもやした気持ちになった。
…多分、嫉妬。……私はこなたのことが好き、なんだと思う。
だけど正直どういう意味の『好き』なのか私自身よく解ってないの。
……だから、もしあんたが私のことを本気で好きなら……惚れさせてみなさいよ」

――そう。これが私の出した答え。正直な気持ち。そして、後はこなた次第だ。
羞恥も、なにもかもかなぐり捨てて一気に言ってこなたを見つめる。
こなたは涙も引っ込んだみたいで、呆けた顔をして私を見てる。
「……か、がみ。それ、って、私にもまだ可能性はある、ってこと?」
「…ま、そうね。せいぜい頑張って私をときめかせてみなさい?」
「――――っ!!かがみぃっ!!」
「な………んっ……」
体を震わせたこなたが飛び付いてきて頬に、不意打ちのキスをされた。
一瞬、触れ合うだけのそれが離れてこなたがくふ、と笑う。
前みたいな、日だまりの中に咲く一輪の花のような本当の笑顔で。

「絶対落としてみせるからっ!覚悟しててよね?」
キスまでしたくせに、恥ずかしいのか
頬を夕焼けよりも赤く染めてあいつは走り去っていった。

「そう簡単に落とされてたまるもんですか」
口調とは裏腹に、笑っている私は端から見れば怪しいことこの上ないに違いない。


この前よりもいきなりのキスなのに
不思議と嫌じゃなかったのは――まだもう少し言わないでおいておこう。







108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 21:12:09 ID:I/KSieCh
 そろそろ、時間ね――。
 休みの日、みんなで久しぶりに集まって、飲んで、騒いだ、泉家主催の誕生会の後。
 私はこなたの腕からそっと抜け出して、台所の片隅に向かった。

「ふぁ……」
 思わず出かかったあくびを、大急ぎで堪える。
 時計の針は、午前3時近く。普段ならとっくにベッドで目を閉じている時間だ。
 私だって本当は、さっさとこなたと眠りたい。
 ……でもその前にどうしても果たさなければならない、特別任務があった。

 雨戸も明かりもない闇の中、こなた以下全員が沈黙しているのを確認の後、ビールの空き缶や
 ワインの空き瓶、その他各種障害物の間隙を突いて冷蔵庫に到達。
 念のためにもう一度周囲の気配を探ってから、おもむろにソレを取り出す。

「ほんと、私って不器用よね……」
 一体何皿分になるだろう。
 冷蔵庫から取り出した、ビニール袋の中身。
 それは、こなたの誕生日に向けて何度も何度も焼いた、ショートケーキのスポンジ生地だった。


       しょーと&しょーと 〜1日遅れの、ばーすでい〜


「つかさ、ちょっといい?」
 飲み会の誘いを断って、久方ぶりに妹を訪ねたのは、1週間前。
「あの、さ……1週間だけでいいんだけど、ケーキ型と温度計と、泡立て器、貸してくれない?」
「もしかして、こなちゃんのお誕生日ケーキ?」
「え……うん、今度の誕生会だけど、昼間こなたが出てる間に、ケーキ焼いてあげようと思って」
「わぁっ、いいね!絶対喜んでくれるよ!」

 その後、私が買ってきたレシピで、つかさにケーキを作ってもらった。
「ジェノワーズ……あ、卵白と黄身を分けないで泡立てるやり方ね、は、始めはすごく難しいの。
 だから、レシピには書いてないけど、ここでちょっぴりベーキングパウダーを入れて……」
「生クリームを泡立てる時は、絶対に温めちゃだめ。こうやって、周りを氷水で冷やしながら……」

 雑誌にも載った料理教室の先生だけあって、私の手を取って色々解説しながら、
 料理番組のように楽しそうに作ってくれた、つかさ。
 でも、その後自分一人で作ろうとしたら、泡立てに時間を使い過ぎたり、生クリームを擦りつけ
 過ぎてぼそぼそにしてしまったりで、同じ材料で作ったとは思えない悲劇。
 ……それ以来こなたに内緒で、毎日練習をした。
 こなたが眠ってから、生地作りを練習したり、生クリームを泡立てた。
 他にもみゆきとお茶するふりをしてレシピの店に行って、目標のケーキを味見してみたり、
 食パンや何かにジャムを塗る時にパレットナイフを使っているのを、こなたに見つかりかけた
 時もあったっけ。

 そんな努力を重ねて迎えた、泉家での本番。こなたがバイトに出かけたのを見計らって、
 ガスとオーブンレンジを駆使して何回もスポンジ生地に挑戦して……
 大きな生地と小さな生地、それぞれ一番よくできた二つを重ねて、みんなで分け合っても余る
 位のショートケーキを作った。
 前にこなたが作ってくれたのには及ばないけど、それでも私の精一杯を尽くしたケーキ。
 ……でも、残りはみんなが訪ねてくるぎりぎり前に、冷蔵庫や台所の片隅に
 緊急避難させたままだった。

 そんな失敗作を、誰か――というか主にこなたにだけど――気付かれないうちに『処理』する。
 それが、疲労と軽い二日酔いが残る体を無視して、早朝勤務に勤しむ理由だった。




109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 21:13:46 ID:I/KSieCh

 常夜灯モードの薄明かりの中、缶をどかす僅かな音にもどきどきしながら片付けたテーブルに、
 問題のものを並べてみる。
 こなたは勿論、つかさやみゆきもびっくりした『会心作』の影に隠れた、数々の失敗作。
 やっぱり、料理は苦手なのかな……
 テーブルを占領する歪な何かに、呆れ半分、懐かしさ半分の、ため息をつく。
 中途半端に膨らみ過ぎて、最後に陥没したもの。逆に全然膨らまないまま終わったもの。
 グラムも計って、いい材料を使って、温度にもあんなに注意したのに、
 それでもケーキにできなかったケーキたちだ。

「並べてみると、凄いわね」
 こうして実際に体験してみると、改めてこなたやつかさの凄さが分かる。
 焼きたてのシュクレと甘酸っぱいフルーツが絶品のタルト、
 バターの香りをいっぱいに吸い込んだパイ生地が、ざくざくっ、と口の中で解けるミルフイユ……
 たった20年の人生だけど、その中で二人が料理を失敗した所なんて、見たことがない。
 自分が何度も焼いた中から選んだ、『奇跡的にうまくできたもの』――
 それより断然美味しい生地を、当たり前のように焼いてしまう。
 今更だけど、そんな二人が羨ましい。
 いや、正確に言えば、二人みたいに上手にできない私が、悲しい。

「……いただきます」
 流石に全部捨ててしまうのはもったいなくて、厚さが通常の3分の1くらいの生地に手を伸ばす。
 確か、ベーキングパウダーと間違えて、片栗粉か何かを混ぜたやつだったっけ。
 ボウルにまだまだ残っていた生クリームを塗って、ナイフで分割して……
「うわっ」
 予想はしていたけど、これは酷い。
 スポンジ生地の筈なのに、何だか『べたっ』ていう歯ごたえがする。
 何というか、生焼けのホットケーキに齧りついた時のような……中学生頃に見た、スタジオ外に
 エプロンマークを飛ばされて絶叫するアイドルの図が、頭に浮かんでくる。

 でも、こなたのバイトや休日が重なってくれて、本当に助かった。
 こなたは優しいから、私が作ったものなら『卵かけごはん』でも喜んでくれるけど、
 折角の誕生日ケーキが『コレ』だったら、ちょっと複雑だろうし。
 それとも、ケーキを待ちわびていたみんなの前で『さすが私の嫁、お約束は忘れないネ♪』
 なんて、からかってくるのかな。
 というかその前に、おじさんやゆたかちゃんも食べることを考えると……。

 そんな妄想から帰ってきた所で、改めてテーブルという名の現実を見つめ直す。
 この残骸は、果たしてどうしたものか。

 明後日になれば可燃ごみの日だけど、それだけは100%ダメ。
 注ぎ込んだ材料費を思うと切ないし、何より折角の食べ物を粗末にしたくない。
 けど、それならどうやって再利用しよう?
 正直、人に進呈するには余りにも不器用過ぎる。
 なら自分が巧みに料理するしかないけれど、ここから何を作ると言われると、結構難しい。

 甘味がきっちりついているから、カツサンドとかにはできないし……
 でもフルーツサンドにすればお昼になるかな?それともジャムとか塗って、3時のおやつに
 しようかな?でも、そうしたらカロリーが大変なことに……
 と、そんなことを考えながら、もう一度フォークを伸ばした、次の瞬間。

「そんなに食べたら、また太るよ?」
「な……っ!?」

 私が振り返ったのと、突然点けられた蛍光灯に目を細めたのは、殆ど同時。
 数瞬後、目を開けた時には、背中からありったけの力で、こなたに抱きしめられていた。




110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 21:15:53 ID:I/KSieCh
「いつから?」
「『……いただきます』の前からかな」
「寝たん、じゃなかったの?」
「かがみが起きた時に気付いてたよ。完璧すぎる演技でネタ振りしてたけど」
「……っ!あんなに用心してたのに……!!」
 思わず火照る顔を背ける。
 普段は布団引っくり返しても起きないくせに、どうしてこういう時だけ鋭いんだろう。
 つくづく、困った恋人だ。

「なんて、今回は心の中で戦闘準備してたからネ。かがみが夜な夜な練習してたの、気付かない
 私だと思ったのかね」
「え……?」
「私が気付いてなかったと思う?ジャムをパレットナイフで塗ってたり、ラノベの代わりにお菓子の
 レシピ見てたり、それに一昨日も、台所の壁に濃厚な白濁液が」
「なっ、いいいいちいち変な言い方……!」
「んふ〜っ、いやらしい想像しちゃって、かがみんってばそんなに溜まってるのかな?かな?」
「っ、こな……」

 思わず出しかけた大声を強引に押さえ込む私の肩に、一層の体重がかかってくる。
 視線を逸らしている分、パジャマ越しに伝わってくる熱が、二人の髪が交わる音が、よりはっきり
 感じられて、どんどん心音が乱れていく。
 どうしてだろう。
 こなたと付き合って何年も経つし、キスどころか、体だって何度も重ねてきた筈なのに、
 時々心が陵桜の頃に戻ってしまうのは。

「……あのさ、こなた」
 高鳴る想いで真っ白になってしまう前に、まずはとにかく声を出す。
「い……一緒に、お茶でも飲まない?」
「星を見ながら秘密のお茶会か、そのシチュ相当嫌いじゃないね!でもそれならミルクティーは
 ホットミルクに茶葉入れるタイプにした方がいいんだったかな……」
 また何かのギャルゲネタだろうか、こなたはそう笑って、ふわりと私から離れた。
 でも、その動きに合わせて流れ込んだ冷気がこなたの温度と甘い匂いを流してしまうと、今度は
 さっきまでの感触が恋しくなる。
 こなたに隠れて、小さくため息。どうしてこんなにわがままなのかなと、我ながら呆れてしまう。
 ところがコイツは、内心寂しくなった私を小憎たらしいほど見通していて。

「でもさ、折角だから……お茶会よりもっと、いいことしない?」
 そう言って私の食べかけを奪うと、密かな照れと最高峰の悪だくみをブレンドした笑顔で、
 テーブルをセッティングし始めた。
「ちょ……いいこと、って?」
 昔からのノリで質問を投げかけた私に、こなたはびしっとポーズを取って、

「お誕生会は続くよどこまでも、だよ。答えは聞いてない♪」




111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 21:17:09 ID:I/KSieCh
「べっ、無理しなくていいのよ?こんなの所詮失敗作だし、冷蔵庫の中に、昨日の余り」
「だが断る♪」

 深い藍色の星空が、少しずつ白み始める頃。
 遠い街灯と、星の光、そしてキャンドルの灯す橙色の中で、私達は肩を寄せて笑っていた。
 目の前には、昨日食べたのと作りは同じ、二段重ねのショートケーキ。
 私の『失敗』生地を、余った生クリームとフルーツで飾った、ちょっと不恰好なお夜食だ。

 かがみんは、今食べてたのにこの生地継ぎ足してデコレーション。終わったらお茶お願い。
 私はこっちの大きめの使うから――
 あれからこなたは早速フルーツを挟むと、回転台の上でクリームを飾っていった。
 私は自分のを飾るのも忘れて、アニメの歌を口ずさみながらみるみる仕上げていくこなたに
 見入って……。
 結局、私のデコレーションの手際の微妙さをからかわれたり、二人連れ立って紅茶を淹れたり
 することになったけど、全然嫌じゃなかった。
 そして。

「嬉しいな。かがみのケーキがまた食べられて」
「でも、これ……」
「かがみ」
 灯したキャンドルの光が照らすテーブルで、こなたが呟いてきた。
 どうしても反論したがる私を、そっと人差し指で押さえながら。
「何て言うか、かがみは完璧主義だから、昨日みたいに見栄張っちゃうけど……」
 こなたの口調に、少しずつ、感情が混じっていく。
「でも、私はこういう不器用なかがみも、大好きだよ。不器用だけど、こんなに頑張ってくれたって、
 凄い伝わってくるじゃん?私じゃこんなに、何度もやり直したりなんてできないよ」
「こなた……」
「誕生日なんて知らないってふりしながら、何日も前から……ほんと、世界一のツン……?」

 ぎゅっ、と。
 うっすら涙を浮かべながら、それでも最高の笑顔を見せてくれるこなたを、抱き寄せた。

「ったく、あんただって、なんだかんだ言って凄いツンデレじゃない」
 最後の方なんか、素直になり切れなくて、わざとふざけようとしてたくせに――
「それに……そんな風に、私の不器用な……あんた風に言えばツンデレな所も、全部分かって、
 今みたいに受け止めてくれて……
 だから、私だってこんなに、こなたのために頑張れるんだから」
「っ、ずるいよ、こんな時にデレなんて、やっぱりかがみって、世界一の……」

 幸せな涙を見せたくなくて、私の胸に顔を埋めるこなたを、そっとそっと撫でる。
 私の気持ちを、体温と一緒に伝えるように。
 こなた、私、こなたが大好きだよ。
 ツンデレって素直になれないから、頑張り続けてると心が疲れちゃう。けど、それを癒してくれる
 たった一人の人が、こなたなんだよ。
 だから……綺麗なケーキを作ろうって張り詰めてた気持ちを解かしてくれたみたいに、
 たまにはこんな風に、私にも……。



 キャンドルの灯り中、一つに重なった二つの影。
 それは、誕生日の魔法のお陰でほんの少し素直になれた、私と、そのかけがえのない恋人。
「こなた、改めて……お誕生日、おめでとう」
「ありがとう……かがみ」

 秘密のケーキをご馳走になる前に、私は嬉しい嗚咽を漏らすこなたに、優しい笑顔で俯いた。
 幸運の星のような――こなたに負けないくらい幸せな雫を、いつの間にか零しながら。




112 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 21:19:42 ID:I/KSieCh
PLLLLLL…
こ「あっ、電話だ。
おーい!!おとーさんかゆーちゃんお願ーい!」
か「いや、その二人がいないから、わたしがここにいるんでしょうが…」
こ「ん〜じゃあ、かがみがとってよ」
か「えっ!?な、何でわたしがあんたん家の電話に出なきゃならないのよ!」
こ「私今こんな格好で、こんなんだからさ…///」
か「…変な風にぼやかさずに『エプロン姿で煮物してる』って言いなさいよ!!」
こ「早くしないと電話止まっちゃうよ?
それとも火加減命のこの煮物をかがみが作れるとでも?」
か「わ、わかったわよ…」
か(うぅ、なんでわたしが……しかも何故かめちゃめちゃ緊張してきちゃったし…)
こ「はりー!はりー!はりー!」
か「どこかの吸血鬼みたいに言わないの!!
もう、取ればいいんでしょ?取れば!!」

ガチャ。

か「はい、泉です」
つ「もしもし〜、こなちゃん?
おねえちゃんは用事があっていないけど、もしよかったら遊びに来な……って、あれ?」

ガチャ。


113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 21:21:28 ID:I/KSieCh
「かがみんコントローラー!」
「何だ、また何かのネタか?」
「ライフを1000払い、上上下下左右左右BA!」
「ちょ! コ○ミコマンドかよ!」
「……詳しいね、かがみん」
「あ、いやっ、そのっ……」
「そんなかがみんには特別にコ○ミの某クイズゲームにて『泉かがみ』になれる券をプレゼント〜」
「いらんわそんなの!」
「ところで、私の『柊こなた』は直ったのカナ?」
「知らないわよそんなの……(あ〜、頭痛い……)」
「かがみんコントローラーの特殊効果によりっ!」
「お前はいちいち展開が急だな?!」
「かがみんにダイレクトアタックする事ができる!」
「へ? ……のわあっ! ちょっと、止めろって!」
「ほれほれ〜まだ私のバトルフェイズは終了してないぜ〜」
「くっ……甘いわねっ! トラップカード発動っ!」
「何っ!(意外とノリノリだねかがみん的な意味で)」
「右手に盾を左手に拳をっ!」
「そ、それはっ!(明らかに一文字だけ字が違いますヨかがみさん!的な意味で)」
「そうよ! このカードの特殊効果によりっ!」

『攻 守 交 代』

「うわっ! かがみん馬乗りは止めてって!
ちょ! 重……!」

アッー!



……

………

チュンチュンチュン

「……まだジンジンする」
「ご、ごめんってば!
私も調子乗りすぎたわ……」
「まあ良いけど……モーニングコーヒー美味しいし」
「う、うん……」
「……気持ち良かったし」
「うん……」
「かがみんの事大好きだし」
「私もあんたの事が好きよ」

「は〜あ……サレンダー、完敗だヨ」




114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 21:23:24 ID:I/KSieCh
真性モテモテかがみん

こなた「今日は重大な発表があるので聞いてね、ひよりん」
ひより「おおお、なんかいつになく真剣な眼差しッスね…先輩」
こなた「…閃いたのだよ。かがみんの落とし方を」
ひより「落とし方って…(いつになく真剣と思ったら、オヤジモード全開だ…この人)」
こなた「実は先日あるラノベを読了してね…ネンネな女の子が、女王様然としたお姉様に
    手を引かれて、百合の世界へダイビングと言う話なんだけど、これだ!と思ったね。
    ツンデレってのは要するに超奥手ってわけじゃん。昔風に言うと」
ひより「昔はツンデレって言葉自体無かったですけどね」
こなた「あまり恋愛に積極的じゃなかったツン子が、ぐいぐいと引っ張っていってくれる大人の引力に絡め取られ、
    ついにロシュの限界を越えて惑星直列となる訳だよ!(一大スペクタクル)」
ひより「王道…ですかね」
。。。

蒼井泉馬(アオイイズマ)様登場   主題歌:青いイズマがかがみんを攻める…(略)

こなた「と言う訳で、今回はストパニ風衣装でまとめてみた。コスプレ喫茶のバイトも捨てたモンじゃないね」
ひより「…(ああ、駄目だ…どう見ても押し倒される方です、先輩…でも身長のこと言うと怒るだろうし)」
こなた「漆黒の馬もいると良かったんだけど、みゆきさんに聞いたら、さすがに飼ってないってさ。どうしよ?
    自転車で良いのかな?」
ひより「馬は乗るのに梯子が必要かも知れないので、避けた方が賢明だと思うッス」
こなた「仕方ない、自転車を黒く塗るか…自らの自転車に塗装を施す学園のスター…これは絵になるね」
ひより「…そ、それより、どうやってネタ扱いされずに会話に持っていくかッスね」
こなた「フフー、ひよりんには悪いけどそんな心配は無用の長物。
    恋愛(ゲーム)上級者の私にとっては、ラブラブムードなど片腹が茶を沸かすようなもんだよ」
ひより「(言ってる意味はよく分からないがとにかくすごい自信だ…)」
こなた「うーん…お、ビビっときた。『バイト先で百合キャラフェアやるから、台詞の練習に付き合って〜』どうよ?
    そんでもって『ワタクシの言うことだけを信じなさい、かがみや…(裏声)』…うし!楽勝だね。
    でもまあ、かがみんの魅力をくま無く堪能するためには、それだけじゃ駄目なんだけど」
ひより「魅力?」
こなた「やっぱりツンデレなかがみんだからね、最後はデレて欲しいじゃん。
    押して押して押しまくって、でも最後までは押し切らないわけよ。
    端っこの隅まで追い込んで追い詰めた所で、あえて一旦止めにしてね、焦らしてね、
   『かがみのせいだよ、こんな私になっちゃうのは』とか言って弱いトコを見せたりね…
    そして、かがみから私に向かって飛び込んでくるのを待つのサ…
    これは、これは…きっと可愛いよー…かがみんが…かがみんから…(トリップ中)…」
ひより「(泉先輩、超幸せそうだ…)」
。。。

ひより「そ、それでどうなったんスか、先輩」
こなた「途中までは上手くいったのに…台詞が全然間違ってるから、全部暗記するまで帰さないって…
    うう〜…これだから、オタクは困るよ…明日も放課後練習に付き合わなきゃ…」
ひより「…(アレ、自業自得オチの筈なのに結構上手くいってる…?)」




115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 21:24:25 ID:I/KSieCh
メガミで布団被ってるこなたのかわいさは異常

早朝の泉家

かがみ「こなた〜、クリーニングから帰ってきたスーツってもう無かったっけ?」
こなた「おー、昨日戻ってきたのがクローゼットの一番左端に」
かがみ「えーと、コレか…あとゴメン、ちょっと髪持って上げといてくれない?」
こなた「はいはい、かがみ様。お召し替え手伝わさせて頂きますわ。
    よっと…うん、私のツインテは今日もサラサラだね」

かがみ「あ、コラ、こなた。また毛布ズルズルさせながら家の中歩き回って。
    やめなさいって言ってるのに、もー。毛布置いてきなさい」
こなた「ええー?いいの?いいの?まあ、かがみがそう言うならそうするけど(パサッ…)」
かがみ「だあぁ!何で何も着てないのよ!」
こなた「家の中だしいいじゃーん。クールビズって事で」
かがみ「限度があるでしょ、限度が」

こなた「それよりさ、今日も遅くなるの?仕事」
かがみ「…ん、悪い。新人だし、ちょっとね…やっぱり寂しい?」
こなた「いや、お弁当の量足りるかなぁ、と。かがみん結構食べるじゃん。間食は特に良くない」
かがみ「そ、そんなに食べないわよ」
こなた「まあ、元気でやってるならいいんだけど。お弁当はリビングに置いといたから(全裸で)」
かがみ「ありがと。ありゃ、もうこんな時間か」

かがみ「じゃあ、行ってくるわね」
こなた「おお、かがみん忘れ物ー!」
かがみ「え、なに?お弁当は持ったけど」
こなた「行ってらっしゃいのちゅー!」
かがみ「待ったー!ドア、ドアが!世間様にお見せしちゃまずいでしょうが」
こなた「ちゅーぐらいどこでもやってるよー」
かがみ「だから!服!服着てきなさいって!」



116 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 21:26:23 ID:I/KSieCh
         ,. - ―- 、
       /        ヽ
     /    ,.フ^''''ー- j.
    /    /    >>1
   /     /     _/^  、`、
  /       /   /  _ 、,.;j ヽ|
  /.      |     -'''" =-{_ヽ{
. ./   ,-、  |   ,r' / ̄''''‐-..,フ!
. {  / ハ `l/   i' i    _  `ヽ  
 |  .rソ     i' l  r' ,..二''ァ ,ノ 
 | { ' ノ     l  /''"´ 〈/ /  
  .|/ -'     ;: |  !  ∧_∧
   l   l     ;. l |  < `∀´>     n
.  .|    !.     ; |. |  ̄     \    ( E)
  |   l    ; l iフ     /ヽ ヽ_//
   l     l   ;: l |    j {   
   |.      ゝ  ;:i' `''''ー‐-' }
  |   ::.   \ ヽ、__     ノ
  |    ::.     `ー-`ニ''ブ
 l      :.         |





117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 22:13:28 ID:jLAq5IYs
久しぶりに来たら10スレ進んでたww

118 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 22:24:10 ID:gku2Ajni
おかえりだぜこなかがジャンキーめ

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 22:24:40 ID:4f1iB/n7
>>96
GJ!
色があるとまた違っていいね

120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 22:31:35 ID:WRgSaHvh
>>96
GJ!
このシーンがどういう状況なのか、思わずこんな事したくなった状況想像したくなりますね

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 22:41:57 ID:yV4a5+w4
>>117
その10スレの間に初夜やら朝チュンまがいやら色々起きてるぞw

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 22:52:30 ID:muK/jrK1
>>117
おかえり兄弟 (姉妹かもしれないけど)
いろいろ騒ぎもあったけど、みんなで楽しくやっていたよ
出来ればこのスレの一層の繁栄のために、また一緒に騒がないか?

10スレというと・・・今年の一月くらいかな?

123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 23:17:40 ID:jLAq5IYs
どこぞのスレのせいで糖尿病になり入院してました本当にありがとうございました
あまーいSSばっかだった記憶あるけど・・・変わってないみたいだね!安心した

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/14(土) 23:46:12 ID:tLyDhFyt
>>96
キャワワ(´Д`;)

125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 00:01:58 ID:+Ein6ZUR
「手つなぐのはいいけど、顔近いわよ、こなた」
「だってそーいうポーズなのだよかがみん」
「ところで…私はいつまで手繋がなきゃいけないのかしら?」
「嫌なの?」
「い…嫌ってことじゃないけど…」

(…だってこんなにこなたの顔近いし手握ってるし…いろんな意味で私がやばいやばい…嫌だなんてとんでもない)

「かがみん?」
「はっ!」
「…手痛いよ」
「あ・ああ…ごめん」

(こなたの手…暖かかったな…)
(何だかんだで無意識に力込めちゃうかがみん萌え♪)

>>96を見てこんな電波を受信してしまった。ご笑納を。そして俺は逃げる。

126 :18-236:2008/06/15(日) 00:48:51 ID:Kwi5HOvr
新しいSSができましたので、深夜にコソーリ投稿したいと思います。

物語の季節は6月の梅雨真っ只中です。
8レス消費予定です。

127 :18-236:2008/06/15(日) 00:49:12 ID:Kwi5HOvr


「あ、雨だ」

ぽつんと鼻先に冷たい雫を感じる。
空を見上げると、鈍い光を受けた雨が線となって降り注いでいた。
あともうすこしで家に着くというのに。
徐々に強くなる雨が私の髪を濡らしてゆく。
腰まで届く蒼い髪が雨を含み、体にまとわりついた。
「むぅ、嫌な季節になったねえ」


『紫陽花色に光る雨』


6月も半ばを過ぎ、梅雨の季節を迎えていた。
連日降り続く雨のせいで、空は一面暗い雲に覆われている。
どこまでも続いてゆく暗い雲は、私の心まで覆ってしまいそうだ。
ずっと青空が見られないのは寂しい。
気分までどんよりとなりそうになったが、雨もたまにはいいことをしてくれる。
「今日は録画の時間変更しなくてもいいかな」
野球が中止になるからだ。

「かがみが横にいれば一緒に入れてもらうんだけど」
今、傘に入れてくれそうな人は横にいない。
かがみ達とはさっき駅で別れたところだ。
どうして別れた後で降り出すんだろう。
どうせなら、一緒にいるときに降ってくれればいいのに。
「何で傘持って来ないの、なんてまた怒られそうだけどね」
いつ雨が降り出すか分からない今の季節には、折りたたみ傘を持ち歩くのが当然なのかもしれない。
でも、かばんが膨らむので中には入れたくない。
折りたたむのが面倒くさいという理由もある。
手は濡れるし、一本一本骨を折りたたむ作業が大変だ。
誰かボタンひとつで簡単に折りたためる傘を開発してくれればいいのにといつも思う。

突然雨が強くなった。
愚痴を言っている暇は無さそうだ。
雨が制服に染み込み、徐々に体温を奪ってゆく。
衣替えも既に終え半袖の薄着ということもあり、肌寒さに身震いした。
6月に入り気温が上がったとはいえ、雨の日は急に涼しくなることもある。
「急がないと」
自慢の俊足で家を目指す。
一人雨に打たれながら走る自分の姿が、水溜りに映る。
──こんなとき側にいてくれたら
一抹の寂しさを感じながらも、これ以上濡れてしまわないよう先を急いだ。



128 :18-236 『紫陽花色に光る雨』:2008/06/15(日) 00:49:50 ID:Kwi5HOvr
★☆

昨日から降り続く雨が、今朝も駅舎を濡らしていた。
いつものように駅前で待ち合わせをしながら、止まない雨をじっと見つめていた。

「おーっす、こなた」
「こなちゃん、おはよう」
ざあざあと降り続く雨の音が頭の中で反響している。
かがみ達の声が、どこか遠くから聞こえてくるようだ。

「おーい、こなた?」
「……ああ、おはよう、かがみ、つかさ」
「元気ないわね。どうしたのよ?」
「ん、ちょっとね」
怪訝な表情でかがみは私の顔を覗き込んできた。
「ん、何?」
「ちょっとごめん」
そう言うと私の額に手を当てた。
ひんやりとしたかがみの手が心地よい。
「うわ、これは熱あるわね。ボーっとしてるから熱でもあるんじゃないかと思ったけど、その通りみたい」
「こなちゃん、大丈夫? 苦しくない?」
つかさが心配そうに身を乗り出した。
「これぐらい大丈夫だって。昨日ちょっと雨に濡れただけだから」
「苦しくなったら言ってね」
「うん。つかさは優しい娘だねえ」
そう言ってつかさの頭を撫でると、恥ずかしそうに笑った。
「まったく。雨の中ではしゃいでたんじゃないでしょうね?」
「むっ、双子なのにどうして姉の方はこうもがさつなのかねぇ?」
「悪かったわね、どうせ私はがさつで優しくないですよ」
頬を膨らませながら、そっぽを向いてしまった。
──ちょっと言い過ぎたかな?
腕を組みながら横を向いているかがみの様子を窺っていると目が合った。
「むふふ、心配してない素振りを見せながらも、さりげなく横目で私の体調気にしてるかがみ萌え」
「う、うるさい! 冗談言う元気あるんなら、さっさと行くわよ」
そう言うとかがみは先を歩き出した。
「あ〜、待って、かがみ様〜」
「様は止めんか」
私に気をつかってくれているのか、ゆっくりと歩いてくれている。
心配そうに後ろを振り返っては私のことを見てくれた。
時折目が合うとごまかすように前を向く。
そんな不器用なかがみの心遣いがとてもうれしかった。



129 :18-236 『紫陽花色に光る雨』:2008/06/15(日) 00:50:04 ID:Kwi5HOvr


「──じゃあこの問題を、泉」
お昼も近い4時間目の授業を、ボーっとする頭で聞いていた。
どこかで私の名前が呼ばれた気がする。
「泉、おーい、泉、寝てんのか?」
耳元ではっきりとした声が聞こえると同時に、頭にゴスンと衝撃が走った。
「おおお、これが病人に対する仕打ちですか?」
「何や、いつもみたいに寝てんのかと思たけど、ほんまにしんどいんか?」
「ちょっとしんどいかも」
「昼までもちそうか?」
時計に目をやると、授業が終わるまでまだ30分以上あった。
授業が始まってからずいぶん長い時間経ったと思ったが、まだ20分しか経っていないことに驚いた。
このまま30分以上座り続けるのはさすがにきつい。
「うう、無理そうです」
そう言ってまたぺたんと机の上に顔を乗せた。
「あんまり無理しーなや。どうする、保健室行くか?」
「そうさせてもらいます」
「一人で大丈夫か?」
「まあ、なんとか」
「保健室の場所分かるか?」
「……大丈夫です」
思わずツッコミそうになったが、その元気も無い。
これも先生なりの気の使い方なのだろう。
確かに以前の私は保健室に縁が無く場所を忘れていた時期もあった。
しかし、ゆーちゃんがよく利用するようになってからというもの、自然と覚えてしまっていた。

机の上の教科書をまとめ席を立つと、不意につかさが立ち上がった
「先生、私保健室まで付き添います」
普段のおっとりした様子とは異なり、はっきりとそう告げていた。
「ああ、そうやな。途中で倒れたらあかんからな。ほんなら頼むわ」
先生の了承を得ると、早速つかさが私の側まで来る。
「あんまり無理しないでね」
「うん、ありがと」
みゆきさんも心配そうな目を向けてくれている。
普段余り意識することはなかったけど、こうやって心配してくれる友達がいることに胸が熱くなった。
これ以上無用な心配はかけたくなかったので、大丈夫だとみゆきさんに手を振った後一緒に教室を出た。



130 :18-236 『紫陽花色に光る雨』:2008/06/15(日) 00:50:13 ID:Kwi5HOvr


「じゃあ、ゆっくり休んでね」
「うん。一緒に来てくれてありがとう」
「お姉ちゃんには、またあとで言っておくから」
「私と一緒にお昼ごはん食べられないからって寂しがらないように言っておいてね」
「えへへ」
そう笑い、つかさは保健室を後にした。
最後に見せた謎の笑顔が気になったが、今は何も考えずゆっくり休もう。
体の力を抜き、倒れるようにベッドに横になる。
自分の部屋とは違い、消毒薬のにおいが漂っている。
ベッドも真っ白で清潔だ。
火照った体で横になりながら、窓の外を眺めた。

朝から降り続く雨は、一向に止む気配を見せない。
一日中雨に降られたグラウンドには、大きな水溜りが出来ていた。
こんな雨の日に外で体育の授業を受ける生徒はいない。
誰一人いないグラウンドは、まるで生き物が活動を停止したように静まり返っている。
小さな花壇に咲く草花だけが、潤いに満たされ青々としたその姿を見せつけていた。

そのとき、ふと目の端に鮮やかな紫が映った。
もう一度その方向に目を向けると、紫陽花だった。
雨に打たれた紫陽花は蒼とも紫とも取れない色を見せている。
雨露をたっぷりと含み、ますます鮮やかになってゆく色がとてもきれいだ。
雨で霞む景色の中、まるでそこだけが輝いているようだった。

つかさが去ったあと、この部屋には誰もいない。
保健のふゆき先生も、用事で席をはずしている。
今自分の置かれている状況を思うと、急に寂しくなってきた。
しとしとと降り続く雨の中、一人だけこの学校に取り残されたような感覚に襲われる。
「かがみ……」
今は側にいない人の名を呼んでみる。
紫陽花の中に、かがみの姿が思い浮かんだ。
笑った顔、怒った顔、今朝私に見せてくれた心配そうな顔……
様々な表情が浮かんでは消えてゆく。
でも、どの顔も私を見守ってくれていた。
腕に抱かれたような安らぎを覚え、そのまま目を閉じた。



131 :18-236 『紫陽花色に光る雨』:2008/06/15(日) 00:50:18 ID:Kwi5HOvr


──……
苦しくない?
うん、大丈夫
寒くない?
うん、かがみが一緒にいてくれるから
ずっとそばにいるからね
かがみ……
……──

耳元で聞こえる物音に、私は目を覚ました。
「あっ、起こしちゃったようね」
「……うぅん、かがみ?」
「よっ、気分はどう?」
未だボーっとする頭をもたげると、かがみがベッドの脇に座っていた。
なんだかずいぶん恥ずかしくなるような夢を見ていた気がする。
「顔が真っ赤ね。まだずいぶん熱があるのかしら?」
「……それは熱とは関係ないと思うよ」
「?」
「何でもない。今休み時間?」
「そう。お昼休みよ」
「お昼ご飯は?」
「みゆき達と一緒に食べた。あんたまだでしょ?」
「うん。寝てたみたいだから」
「ほんとよく寝てたわ。よっぽど疲れたみたいに」
「見てたの?」
「えっ、いや、ずっとって訳じゃないけど」
気まずいのか明後日の方向を向いた。
「寝てる人の顔を見るなんて、かがみのエッチ」
「なっ、……何がエッチよ。だいたい同じ性別なのに」
顔を真っ赤にしながら、もじもじしているかがみがおかしかった。
「そ、それにあんたが呼んだんでしょ?」
「私が?」
呼んだ覚えは全く無い。
もしかしてうわごとでかがみの名を呟いてたんだろうか。
そうだとするとかなり恥ずかしい。
「あ、あんたが寂しそうにしてるって聞いたから」
「誰に?」
「つかさ」
つかさ、なんという味な真似を。
「と、とにかく、ずっと寝顔見てて悪かったわね」
「ううん。別に気にしてないから。私もからかったりしてごめんね。私のこと心配して見に来てくれたのに」
「まあそうだけど。今日はずいぶん素直なのね。熱のせいかしら?」
「むぅ、せっかく素直に謝ってるのに」
「ふふっ、ごめんね。あんまりあんたがしおらしいから、つい。いつもこうだったらいいのにね」
「ふん、どうせ素直じゃないもん」
「そうやってふくれないの。ほら、お弁当持ってきてあげたから」
そう言ってかがみお手製だろうか、お弁当を差し出してきた。


132 :18-236 『紫陽花色に光る雨』:2008/06/15(日) 00:50:26 ID:Kwi5HOvr
「食欲はある?」
「うん、ちょっとだけなら」
「少しでもあるなら、ちゃんと食べなさい。チョココロネばっかり食べてちゃだめよ。少しでも栄養あるもの食べないと」
焼き魚と野菜という、質素ながらも栄養バランスの良さそうなお弁当だった。
「かがみが作ったの?」
「そうよ。味に関しては自信ないけど、栄養はあると思うわ。私の余った分で悪いけど、何も食べないよりはましでしょ?」
私のために自分のお弁当を少し残してくれたんだ。
そう思うと、胸から熱いものがこみ上げてきた。
それをごまかすように、私は口をあーんと大きく開けた。
「えっ、何?」
「あれ、かがみが食べさせてくれるんじゃないの?」
「ば、ばか。そんな恥ずかしいことできるか」
「でも誰もいないよ?」
「誰もいなくたって、恥ずかしいのは恥ずかしいのよ。それにあんた手は動かせるでしょ?」
どうしても食べさせてくれないみたいなので、少し芝居を打つことにした。
「どうせかがみは私なんかに食べさせてくれませんよ」
悲しそうに目をつぶり、不貞寝をした。
「なっ、そんなにいじけることないでしょう。分かったわよ、もう」
そう言うとお弁当の中からおかずを適当な大きさに切り分けて、口まで運んでくれた。
「はい、あーん」
「ノリノリだね、かがみん♪」
「そんなこと言うならあげない!」
「あ〜、やめないでかがみ様」
「もう、冗談は言わないでよ。あと、様はやめい」
恥ずかしそうにしながらも、ちゃんと食べさせてくれた。
口に含んだおかずはごく普通のもののはずなのに、ともておいしい。
幸せな味が口いっぱいに広がった。
「かがみの愛情の味だね」
「恥ずかしいこと言うな」
顔を赤くしながらも、まんざらではなさそうだ。
そのはにかんだ笑顔が私を幸せな気持ちにしてくれる。
後ろで赤くなっている二人も、この微笑ましい私たちの姿を祝福してくれているに違いない。
……

「申し訳ありません、お取り込み中でしたか」
「こなちゃん、お姉ちゃん、どんだけー」
その声に私たちは固まった。
ここが誰もが入ってくる可能性のある保健室であることを忘れていた。
かがみは錆びた機械のように、ギギギと首を後ろに回している。
「い、いつからそこにいたの?」
「かがみさんが、はい、あーんとおっしゃったときからでしょうか」
かがみは頭を抱えてうずくまった。
「申し訳ありません、泉さんの体調が気になってしまって、つい。で、でも、これだけ甲斐甲斐しく看病してもらえれば、泉さんの風邪もすぐに治りますよね」
「……フォローになってないよ、みゆきさん」
「お姉ちゃん、こなちゃんと一緒に幸せになってね」
抱えていた頭をなんとか持ち上げ、かがみは説得に乗り出した。


133 :18-236 『紫陽花色に光る雨』:2008/06/15(日) 00:50:32 ID:Kwi5HOvr
「と、とにかく、誤解だってば!」
真っ赤になりながらかがみは必死に否定し始めた。
──そんなにむきに否定しなくてもいいのに
何だかその姿を見ていると、無性に悔しくなってきた。
「かがみんとの関係がこの程度だったなんて、悲しいヨ」
「そうよ、こなたも言って……ん、って何言ってんのよ、あんたは」
「かがみんの愛は見せかけの愛だったんだネ」
「ああ〜もう、ややこしくなるからあんたは黙ってなさい!」
「みんなー、保健室では静かにね」
しばらくぶりに戻ってきたふゆき先生の一言で、その場は何とか納まりを見せた。

そんなこんなで一騒動あったあと、昼休みも終わりに近づいてきた。
「5時間目の授業は、この熱じゃ無理そうね。どうする、おじさんに迎えに来てもらう?」
ピピッと鳴った体温計を見ながら、かがみはそう提案してきた。
「ううん、お父さん今日仕事で出かけてて夕方にならないと帰ってこないから無理」
「そう。ゆたかちゃんに送ってもらうわけにもいかないか」
「ゆーちゃんも最近体調崩してるから無理させられないよ。送ってもらってもゆーちゃんの方が先に倒れそうな気がする。二人共倒れなんて嫌だよ」
「共倒れって……しかたない、私が帰り家まで送ってあげるわよ」
「えっ、でも悪いよ」
「あんたに途中で倒れられるよりましよ」
「病弱のヒロインを家まで送り届けるなんて、……かがみん、リアルで私を攻略するつもりだね?」
「ちゃかさないの。それに誰が病弱のヒロインだ」
「……ほんとに、いいの?」
「当たり前よ。さっさと休んで風邪治しなさい」
「……うん。ありがと」
「じゃあ、放課後またここに寄るから」
「うん」
ちゃかしてみせたけど、かがみは力強く私を送ってくれると約束してくれた。
かがみ、冗談じゃなく本当にフラグを立てちゃってるよ。
ゲームみたいに何かイベントが起こるのかな。
こういうシーンってどういうイベントが起こったっけ?
去っていくかがみの背中を見送りながら、これまでやった数々のゲームを思い出していた。
主人公がヒロインを家に送り届けて、家はたまたま親が仕事で遅くまで帰ってこなくって、……って○シーンに突入?
……駄目だ、自重しろ、私。
恥ずかしい妄想をしていると、熱が出てきそうになった。
○な妄想で熱出したなんてかがみに知られたら、一生の恥。
私は一生からかわれて、主導権を握ることができなくなる。
「……寝よう」
なるべく変なことは考えないよう、放課後まで寝ていることにした。



134 :18-236:2008/06/15(日) 00:51:02 ID:Kwi5HOvr
今日は以上です。
できれば明日にでも後半を投稿したいと思います。

6月をテーマに書いてみたのですが、梅雨・傘・紫陽花以外に
良いアイデアが浮かばず、ありきたりな6月のイメージになって
しまいました。
一瞬だけ登場する保健のふゆき先生ですが、キャラクターが
いまいちつかめなかったため、ほとんど出番無しです。
以前に投稿した『小さな足跡』は受験シーズン真っ只中の冬の
物語だったのですが、今回のはそれよりも前の話という位置づけ
になってます。
それでは。

135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 01:16:08 ID:6saeq5Oa
発顔ですが、早速SSを投下したいと思います!

136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 01:20:14 ID:6saeq5Oa
SS投下いたします。だいたい5レスくらい使うと思います。

137 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 01:45:08 ID:LQGk4vpa
何らかの事情で投稿できなくなったのならその旨を一旦書き込んだほうがいい
他の方が投稿やレスできないからね

138 :naniw:2008/06/15(日) 01:59:29 ID:oACWPSWI
これはSS投下してもいい状態なのでしょうか?
『問い』〜こなた〜の続編が書けたのですが・・・

139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 02:01:27 ID:UX44X8hg
>>138
おねがいします!

140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 02:02:52 ID:IncoHwLA
いいと思いますよ、テンプレの5分ルールを大幅に超えてますから
投稿を宣言して、リロードして、投下すればOK

141 :naniw:2008/06/15(日) 02:05:30 ID:oACWPSWI
じゃあ投下します。
宣告どおり『問い』〜こなた〜の続編です。
やはり私の文章力が微妙なので
もしかしたら変な内容になってるかもしれません。

142 :naniw:2008/06/15(日) 02:06:03 ID:oACWPSWI

『答え』〜こなた〜

あの日の夜、
かがみに告白しようと決心した。

そして迎えた月曜日。
「・・・いつ告白しようかな。」
やはり放課後に体育館裏とか屋上?
ベタだが今の私にはこれくらいしか思いつかない。

ふっと時計を見る。
そろそろ家を出なければ電車に遅れてしまう。

私は急いで準備をし、家を出る。

いつものように駅前ではかがみとつかさがいた。

「こなた!遅いじゃないの!もうすぐ電車出ちゃうわよ!」
「ごめん・・・」
「なんだか元気が無いけど・・・どうかしたの?」
「ん?なんでもないよ?」
「そう?ならいいんだけど・・・」
一応感付かれないように振舞った。
関係ないけど今日も空気だね・・・つかさ

そしていつも通り学校まで向かう。
私は隣にいるかがみばかり見ていた。

(どうやって告白しよう・・・?)
かがみの見つめながら考えていた。
(やはり普通に『好き』というのが一番かな・・・)
少なくても何かネタに走るのだけはいけない。
またなんか変な子といってると思われても困るし・・・

・・・断れたらどうしよう

というか普通に考えたら断られるよね・・・
真面目なかがみだもん。
同性に恋愛感情を持つなんて考えにくい。

・・・でも
それでも自分の気持ちを伝えるんだ・・・
昨日、そう決心したから・・・

そうして私たちは学校に到着した。
いつも通りの、それでいて私にとっては、
覚悟を決めた一日が始まる・・・


143 :naniw:2008/06/15(日) 02:06:30 ID:oACWPSWI

私は授業中どうやってかがみを体育館裏に呼び出そうか・・・
そればかり考えていた。

少しぼーっとしていたのかもしれない。

「それじゃあここを・・・泉!」
「・・・」
「泉!」
「・・・ぁ」
「どないしたん?」
「ぁ・・・なんでもないです。すいません。」
「そうか。ならいいわ。教科書の243ページの13行目から呼んでくれや。」
「はい。」

授業の後・・・

「おい。泉。」
「なんですか?黒井先生?」
「お前なんか悩み事でもあるのか?」
「いや・・・特に無いです・・・」
「そうか。」
「はい」
「まぁ何か悩みがあったら遠慮なくいいな。」
「分かりました。ありがとうございます。」

そんなやり取りもあったが結局ずっと悩んでいた。

結局昼休みの間にかがみに直接「放課後に体育館裏に来てほしい」
そう伝えることにした。

そして4時限目
授業は終わりに差し掛かった。
一応考えはまとまったので、
これといってぼーっとすることも無かった。

そして授業は終わった。
お昼休みである。
一応つかさやみゆきさんに聞かれないように、
かがみを呼びに行くことにした。

「かがみん〜」
「おぉこなた〜」
「お昼ごはん一緒に食べよ〜」
「おー分かった。ちょっと待ってて。」
「分かった。」
そしてかがみと一緒にクラスに向かう。
チャンスは今しかない。
(あぁ・・・なんかすごくドキドキする・・・)
別に告白するわけじゃないのにすごくドキドキする。
今こんなんだったら告白する時どうするの私!

と・・・とにかく言わなきゃ・・・

「「あ・・・あのさ」」

同時に両者から言葉が出た。

144 :naniw:2008/06/15(日) 02:07:09 ID:oACWPSWI

「あぁ・・・かがみからどうぞ」
「いや・・・こなたからどうぞ」
よく分からない会話が成り立った。
このままではgdgdになってしまって、
かがみに言うことができない!
少し沈黙ができる。
「んで?なに?こなた。」
会話を切り出したのは、かがみだった。
言ってしまおう。
「あのさ・・・かがみん。」
「ん?」
「今日の放課後さ、体育館裏に来てほしいんだけど・・・」
言った。
かがみはどんな反応するんだろう。
「分かったわ。」
うん。その反応じゃないと困ってしまいます。
「かがみは何?」
「いや、私はやっぱいいや。」
「そうかぁ〜」
「じゃあ皆でお弁当食べようかぁ〜」
「あんたはどうせチョココロネでしょ?」
そしていつも通りのお昼休みを過ごす。

5,6時限目はどんな言葉で告白しようかと考えていた。
素直に好きということにしたが、
どうやってその展開に持っていくか・・・

悩んでも思いつかない・・・
その場の雰囲気に任せるか・・・

一応決まった。

とりあえず授業に集中しないと・・・

そしてHRが終わった。
私は速攻で体育館裏に行った。

かがみが来るまでに心を落ち着けておかないと・・・

「・・・遅いなぁ。」

私が着てから30分。
なんだか長く感じる・・・

「こなた。」
「・・・あ。」
「『・・・あ』じゃないわよ。あんたが呼んだんでしょ。」
どっかで聞いた台詞だがそんなことはどうでもいい。

「あ・・・あのさ・・・」


145 :naniw:2008/06/15(日) 02:07:37 ID:oACWPSWI

「かがみんってさ・・・」
「ん?」
「同性愛とかってどう思う?」
「え?なんで?」
「いいから答えて。」
「わ、私は別に愛があれば性別は関係ないと思う。」
「そうか・・・」
思っていた反応と違う・・・
でも一番気になっていた、
かがみが同性愛についてどう思っているかが分かった。

よし。
覚悟を決めて・・・

「かがみ。」
「ん?」

ドキドキする・・・
自分でもどんどん心拍数が上がっていくのが分かる・・・
ドクドクと音が聞こえる。

「あ・・・あのさ・・・」

「私・・・かがみのこと好き!」

言ってしまった・・・
恥ずかしい・・・
恥ずかしすぎてかがみのこと見ていられない。
必然的に頭が下に向く。
目線がかがみの足にいく。

「こなた」

かがみの声が聞こえる・・・

「あのね・・・」

「私もこなたのこと好きだよ。」

「え・・・?」

「私も今日こなたに告白しようと思ったの。」

「・・・」

何故か涙が出る。
嬉しくて涙が出る。
嬉しすぎてその後の会話は忘れてしまった。


146 :naniw:2008/06/15(日) 02:08:06 ID:oACWPSWI

「かがみ・・・」
「こなた・・・」

私はかがみを見つめる。

かがみも私と同じように真っ赤だった。

そして抱きしめあう

どれくらいの間抱き合っていたか分からない。

でも覚えていることは、、

かがみは暖かかった。

かがみはいい匂いだった。

そしてお互いに見つめあい、

そして・・・

キスをする。

かがみの唇は柔らかく、

キスの味は何物にも例えられないほど甘かった。

唇と唇が離れる。

そしてもう一度抱き合った。

そして・・・

「そろそろ帰ろうか?」
「そうだね。少し暗くなったし。」

私たちは校舎内に戻った。
しかしそこには人影がない。

「おかしいわね。」
確かにおかしい。
かがみと私がいないなら探していると思ったが・・・

そう思っていると、後ろから、
「わっ!」
「うわぁ!」
「なんだぁつかさかぁ〜」
つかさだった。


147 :naniw:2008/06/15(日) 02:08:45 ID:oACWPSWI

「どうしたの?つかさ。」
「つかさ先輩だけじゃないッスよ。」
つかさの後ろからひよりんとパティが出てきた。

「どうしたの?三人とも。」

なんだか変な空気が漂う。

ま・・・まさか?

その静寂の時を待っていたかのように、金髪の欧米人が攻撃を繰り出す。
「Oh!コナタ!見させていただきましたよ!」

やっぱり・・・

「「・・・見てたの?」」

「もちろんだよお姉ちゃん。」
「いやぁつかさ先輩になんだか先輩たちの様子が変だと聞いたので・・・」
「こっそりついていったらコナタたちが・・・ねぇ。」

まさかあんな恥ずかしいシーンを見られていたとは・・・
顔が真っ赤になる。
おそらくかがみもだろう。
というかつかさめぇ〜空気の癖にぃ〜

「頼むからみゆきさんには内緒に・・・」
「でもそんなの関係ねぇ♪もうメールしちゃったよ。」

orz

つかさめぇ〜空気のk(ry

まぁそんなこんなありながらも、
私とかがみは互いに思い続けていて、
今日めでたく結ばれましたとさ。

その次の日から周りの人からの質問の嵐だったのは
いうまでもない・・・というか半分生き地獄でした。
なぜか黒井先生泣いてたし。

とにかく私は今、幸せです。

終わり


148 :naniw:2008/06/15(日) 02:09:32 ID:oACWPSWI
あとがき

オチ弱すぎるwwwww自分でも反省しています。
なんかいろいろ急な展開になってますねorz
一応書ききったのですが、
この後にこの物語のかがみ編を書こうと思っています。

見ていただきありがとうございました。

149 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 02:18:26 ID:lH2OO9CF
>>148
GJ!
なんというかまぁ、つかさ一行自重しろww
オチが弱い、なんてことはないと思います。
いいものになっていると思いますよー

150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 02:21:11 ID:6LMp0SOl
>>134
GJ!
べたべたこなかがもいいけど、
こう、つかずはなれずで、日常らきすたが進行していくこなかがを見てると、
頬がにやけてくるwwww

ところで……
>>133
「ううん、お父さん今日仕事で出かけてて夕方にならないと帰ってこないから無理」
「ゆーちゃんも最近体調崩してるから無理させられないよ。送ってもらってもゆーちゃんの方が先に倒れそうな気がする。二人共倒れなんて嫌だよ」
つくづく、泉家って、下手に体調不良や急用ができない体制なんだなあ、とふと思った。

でもまあ、ゆーちゃんにはみなみちゃんが、
こなたにはかがみがいるから、いっかー(・∀・)


>>148
こちらもGJ!
オーソドックスな告白こなかが!
黒井先生カワイソスwwww

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 02:41:21 ID:UX44X8hg
SSラッシュだな
みなさんGJ!

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 02:42:25 ID:6saeq5Oa
>>135で一旦書き込みしたものです。すみません!書き込んだ所で電話がかかってきたものだから、書き込む事が出来なかったんです。迷惑をかけてしまい、非常に反省しています。皆さん、すみませんでした…。

153 :137:2008/06/15(日) 02:47:46 ID:F+flXqE7
>>152
ドンマイ

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 03:01:49 ID:6saeq5Oa
というわけでお詫びの意味も込めて、SS投下させていただきます。

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 03:02:44 ID:6LMp0SOl
>>152
どんとこい(≡ω≡.)9m

156 :melody:2008/06/15(日) 03:03:13 ID:6saeq5Oa
今日はこなたとデートの日だ。デートといっても多分いつも通りアニメイトやゲーマーズに行くだけなんだろうけど。

でも私にとってはそんないつも通りの事ですら大きな意味を持つ。なにせ今日は両想いになってから初めてのデートだから。
だからこそオシャレにも気を遣わなきゃ。
それにこなたにどうしても見せたいものがあるんだ。だから今日は私から誘った。こなた、喜んでくれるといいな…。



「うーん、こなた、可愛いって言ってくれるかな…?」
「お姉ちゃん、遅れるよ」

つかさが私の部屋に入ってきた。こなたとの色々を妄想してるうちにだいぶ時間が過ぎていたらしい。

「そうね。じゃあ、つかさ、行ってくるわね」
「頑張ってね、お姉ちゃん」

…何を頑張れというのだろう。私はつかさの言葉に若干の疑問を持ちながら家を出た。

こうして考えてみると、私がこうして誰か一人の人を想って行動を起こしているなんて。昔の自分に話しても信じて貰えそうにないな。

私はそれほどこなたにベタ惚れなんだな、と思うと顔が少し熱くなった気がする。



待ち合わせ場所にはこなたはまだ来ていなかった。

「全く、これがゲームの発売日なら前日から並んでるクセに」



157 :melody:2008/06/15(日) 03:07:09 ID:6saeq5Oa
…っていうかゲームに嫉妬するな、自分。ああ、すっかりこなたに毒されているなと感じる反面、それも悪くないと感じる自分もいる。そんな事を考えていると、遠くの方から私の“恋人”が走ってきた。

「かがみー」
「遅いわよ、こなた」
「いやーなかなかネトゲがやめられなくてね〜」

そう言ってこなたは猫口でいつものようにニヘラと笑顔を見せる。

…ヤバい。やっぱり可愛すぎる。もう今すぐ押し倒したい衝動に駆られるが、ガマンガマン。それは後にとっておこう。

「全く…せっかくのデートなんだからもうちょっと自重しなさいよ」
「ごめんごめん。…ね、かがみ」
「何よ」
「その服、可愛いね。似合ってるよ」
「あっ…///…ありがとう…///」
「アハハ、照れてる照れてる、デレデレかがみん萌えー」
「うるさい!」

と、私はこなたに軽くデコピンを一発。
…ああもう可愛い。可愛すぎる。抱きしめたい!…けど今はガマン。後でゆっくり…。


「私ね、見たい映画があるんだ」
「何?どうせアニメでしょ?」
「さすがかがみんご名答。でね、その主役の声優さんの声がさ…」

と、言いかけた所でこなたが顔を赤らめて俯きだした。

「…その声がどうしたのよ?」
「かっ…かがみにそっくりなんだ…。だからその人の声聞く度、ドキドキするんだ…///」
「なっ…///あっ、あんたバカじゃないの!?そんな事言われたら…こっちがドキドキするじゃない…!」

全く、コイツは…。私をどんだけドキドキさせる気だ。

「あっ…でも私には本物のかがみがいるから、別に良いんだけど…」

なおも赤面したままのこなたの手を引っ張って私はこなたにありったけの笑顔を見せる。

「早く行かないと上映時間に遅れるんじゃないの?ほら、行くわよ」
「…うん!!」

…やっぱりこなたが恋人で良かった。今はとりあえず、こなたとのデートを楽しもう。

158 :melody:2008/06/15(日) 03:11:27 ID:6saeq5Oa
「やっぱりかがみの声に似ていたよね?」
「そうかしら?他人からしてみれば似てるのかな」
「でもでも、私はかがみ一筋だから、心配しないでね?」
「誰も心配なんかしてないわよ。私だってあんたがいれば他に何にもいらないし」
「エヘヘ///」

そういって私はこなたの頭を撫でてやる。本当に子供みたいだ。…っていうか可愛いなぁもう!

私達はその後もご飯を食べたり、例のごとくアニメイトやゲーマーズに行ったりして。端からみれば恋人同士には見えないだろうけど、私は今幸せだ。このまま時が止まってしまえばいいと願うほどに。

もう日も暮れかけている。さっきも言った通り私が今日こなたにデートに誘ったのには理由がある。こなたの笑顔を思い浮かべながら私達はその場所へと急ぐ。

「なになに?かがみ」
「あんたに見せたいものがあんのよ」
「見せたいもの?」
「まああんたが喜ぶかどうか分かんないけど。私の自己満足だからさ」

そんな事を言いながら私達は橋へ急ぐ。良かった。ちょうど良いタイミングだったみたいだ。

「かがみ…これって」


オレンジ色の夕陽が今、沈みかかっている。私が好きな風景だ。私の好きな一番風景を私の一番好きな人に見て欲しかったから。私はこなたをデートに誘った。

「私ね、こなたにこの風景を見せたかったんだ。一番好きな人とこの景色見たくて」
こなたは照れ笑いしながら

「アハハッ、かがみったら意外とキザなんだね。…綺麗だよ、かがみ…本当に…綺麗…」

こなたは夕陽に見とれていた。その横顔がたまらなく愛しくて、私はこなたを抱き寄せた。

「こなた…」
「かがみ…恥ずかしいよ」

そう言いながらもこなたは抵抗を見せない。

「こなた。今日一日一緒にいてわかったんだけどね」
「なぁに、かがみ」
「私、やっぱりこなたの事、大好き」



159 :melody:2008/06/15(日) 03:12:50 ID:6saeq5Oa
「いっ…いきなり何っ!?///」
「私、こなたに片想いしてる時は、本当に苦しくて、辛くて…。本音言うとさ、こなたの事を嫌いになろうと努力した事もあった…。でもね…」
「でも…?」
「私、やっぱりこなたの事嫌いにはなれなかった。こなたを知る度、どんどんこなたに惹かれていった。あの時はこんな日が来るなんて思わなかったから…。…こなたはどうなのかな…?」
「……」

しばらく間があってこなたは私に抱きついてきた。その瞬間、不意に心臓が高鳴って。

「私も…かがみの事大好きだよ!…私もかがみの全てにドキドキしてて…。名前を呼ばれるだけで自分がどうにかなっちゃいそうで怖かったんだ。でもあの日かがみから告白された時、本当に嬉しかったよ。かがみも私と同じだったんだーって」
「…ってことは、私達が両想いになるのは運命、だったのかな」
「…今日のかがみ、本当になんか凄いキザっぽいよ」
「フフッ、何言ってんの。キザっぽい私なんてあんたの前でしか見せないんだから」
「…レアかがみん、だね」
「バカ…」

私達は沈む夕陽を背に唇を重ねた。そのキスは、二人で食べたケーキよりも甘かった。



――――帰り道――――


こなたは私にベッタリくっつきながら話し始めた。

「ねぇ、あの時、私がかがみの告白を断ってたらどうなってたのかな」
「さぁね。そんな事考えもしなかったわ」「…ただの友達のままだったのかな。それとも、友達にも戻れなかったかもしれ――」

私はこなたの言葉を唇で塞いだ。

「かっ…かがみっ…///」
「今はそんな事考えなくてもいいでしょ?だって私達こうしてここにいられるわけだし、私は今、最高に幸せよ?…一番大好きなこなたが隣にいるんだもの」
「かがみ…」
「大事なのは未来よ。…これからこなたと歩んでく未来。ケンカもするだろうけど、私こなたとならやっていける自信がある」

こなたは小さく笑って

「かがみ…本当にキザっぽいよ…。でも…そうだね。かがみの言うとおりだ」

こなたはより一層、くっつきを強くして。



160 :melody:2008/06/15(日) 03:14:17 ID:6saeq5Oa
「これからもよろしくね。私の“お嫁さん?”」
「本当に私が嫁でいいの?料理できないし。ダメな嫁だと思うよ」
「だったら私が主夫になって家事全般やってあげる!そのかわりかがみは私を養ってよ?」

私はクスッと笑って

「ハイハイ、分かりました。私のお婿さん」

そう言ってまたキスをした。


その日の夜は星がやけに綺麗で、私達をいつまでも照らし続けていた。




END




161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 03:15:25 ID:6saeq5Oa
以上です。こんな駄文にお付き合いいただいてありがとうございました。

162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 03:28:08 ID:6LMp0SOl
>>161
激甘っ!
おまいのこなかが魂、しかと見せていただいた!
GJ!

163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 03:52:38 ID:UX44X8hg
>>161
いいね〜

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 09:54:17 ID:hbMq/K9p
な、なんと言うssラッシュだ!!オーラス!
みなさんGGJ!!

そういえばアニメ23話「微妙なライン」見てて気がついたんだけど、こなたのPCって‘ツンデレ’ってフォルダがあるのな。
何が入ってるかは、ここの聡明にして愛すべきこなかが中毒者の皆様なら推して然るべしだと思いますが。
浪漫溢れるねぇ。

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 10:02:29 ID:cPYV/04x


「あ、雨だ」

ぽつんと鼻先に冷たい雫を感じる。
空を見上げると、鈍い光を受けた雨が線となって降り注いでいた。
あともうすこしで家に着くというのに。
徐々に強くなる雨が私の髪を濡らしてゆく。
腰まで届く蒼い髪が雨を含み、体にまとわりついた。
「むぅ、嫌な季節になったねえ」


『紫陽花色に光る雨』


6月も半ばを過ぎ、梅雨の季節を迎えていた。
連日降り続く雨のせいで、空は一面暗い雲に覆われている。
どこまでも続いてゆく暗い雲は、私の心まで覆ってしまいそうだ。
ずっと青空が見られないのは寂しい。
気分までどんよりとなりそうになったが、雨もたまにはいいことをしてくれる。
「今日は録画の時間変更しなくてもいいかな」
野球が中止になるからだ。

「かがみが横にいれば一緒に入れてもらうんだけど」
今、傘に入れてくれそうな人は横にいない。
かがみ達とはさっき駅で別れたところだ。
どうして別れた後で降り出すんだろう。
どうせなら、一緒にいるときに降ってくれればいいのに。
「何で傘持って来ないの、なんてまた怒られそうだけどね」
いつ雨が降り出すか分からない今の季節には、折りたたみ傘を持ち歩くのが当然なのかもしれない。
でも、かばんが膨らむので中には入れたくない。
折りたたむのが面倒くさいという理由もある。
手は濡れるし、一本一本骨を折りたたむ作業が大変だ。
誰かボタンひとつで簡単に折りたためる傘を開発してくれればいいのにといつも思う。

突然雨が強くなった。
愚痴を言っている暇は無さそうだ。
雨が制服に染み込み、徐々に体温を奪ってゆく。
衣替えも既に終え半袖の薄着ということもあり、肌寒さに身震いした。
6月に入り気温が上がったとはいえ、雨の日は急に涼しくなることもある。
「急がないと」
自慢の俊足で家を目指す。
一人雨に打たれながら走る自分の姿が、水溜りに映る。
──こんなとき側にいてくれたら
一抹の寂しさを感じながらも、これ以上濡れてしまわないよう先を急いだ。






166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 10:04:27 ID:cPYV/04x
★☆

昨日から降り続く雨が、今朝も駅舎を濡らしていた。
いつものように駅前で待ち合わせをしながら、止まない雨をじっと見つめていた。

「おーっす、こなた」
「こなちゃん、おはよう」
ざあざあと降り続く雨の音が頭の中で反響している。
かがみ達の声が、どこか遠くから聞こえてくるようだ。

「おーい、こなた?」
「……ああ、おはよう、かがみ、つかさ」
「元気ないわね。どうしたのよ?」
「ん、ちょっとね」
怪訝な表情でかがみは私の顔を覗き込んできた。
「ん、何?」
「ちょっとごめん」
そう言うと私の額に手を当てた。
ひんやりとしたかがみの手が心地よい。
「うわ、これは熱あるわね。ボーっとしてるから熱でもあるんじゃないかと思ったけど、その通りみたい」
「こなちゃん、大丈夫? 苦しくない?」
つかさが心配そうに身を乗り出した。
「これぐらい大丈夫だって。昨日ちょっと雨に濡れただけだから」
「苦しくなったら言ってね」
「うん。つかさは優しい娘だねえ」
そう言ってつかさの頭を撫でると、恥ずかしそうに笑った。
「まったく。雨の中ではしゃいでたんじゃないでしょうね?」
「むっ、双子なのにどうして姉の方はこうもがさつなのかねぇ?」
「悪かったわね、どうせ私はがさつで優しくないですよ」
頬を膨らませながら、そっぽを向いてしまった。
──ちょっと言い過ぎたかな?
腕を組みながら横を向いているかがみの様子を窺っていると目が合った。
「むふふ、心配してない素振りを見せながらも、さりげなく横目で私の体調気にしてるかがみ萌え」
「う、うるさい! 冗談言う元気あるんなら、さっさと行くわよ」
そう言うとかがみは先を歩き出した。
「あ〜、待って、かがみ様〜」
「様は止めんか」
私に気をつかってくれているのか、ゆっくりと歩いてくれている。
心配そうに後ろを振り返っては私のことを見てくれた。
時折目が合うとごまかすように前を向く。
そんな不器用なかがみの心遣いがとてもうれしかった。






167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 10:06:07 ID:cPYV/04x


「──じゃあこの問題を、泉」
お昼も近い4時間目の授業を、ボーっとする頭で聞いていた。
どこかで私の名前が呼ばれた気がする。
「泉、おーい、泉、寝てんのか?」
耳元ではっきりとした声が聞こえると同時に、頭にゴスンと衝撃が走った。
「おおお、これが病人に対する仕打ちですか?」
「何や、いつもみたいに寝てんのかと思たけど、ほんまにしんどいんか?」
「ちょっとしんどいかも」
「昼までもちそうか?」
時計に目をやると、授業が終わるまでまだ30分以上あった。
授業が始まってからずいぶん長い時間経ったと思ったが、まだ20分しか経っていないことに驚いた。
このまま30分以上座り続けるのはさすがにきつい。
「うう、無理そうです」
そう言ってまたぺたんと机の上に顔を乗せた。
「あんまり無理しーなや。どうする、保健室行くか?」
「そうさせてもらいます」
「一人で大丈夫か?」
「まあ、なんとか」
「保健室の場所分かるか?」
「……大丈夫です」
思わずツッコミそうになったが、その元気も無い。
これも先生なりの気の使い方なのだろう。
確かに以前の私は保健室に縁が無く場所を忘れていた時期もあった。
しかし、ゆーちゃんがよく利用するようになってからというもの、自然と覚えてしまっていた。

机の上の教科書をまとめ席を立つと、不意につかさが立ち上がった
「先生、私保健室まで付き添います」
普段のおっとりした様子とは異なり、はっきりとそう告げていた。
「ああ、そうやな。途中で倒れたらあかんからな。ほんなら頼むわ」
先生の了承を得ると、早速つかさが私の側まで来る。
「あんまり無理しないでね」
「うん、ありがと」
みゆきさんも心配そうな目を向けてくれている。
普段余り意識することはなかったけど、こうやって心配してくれる友達がいることに胸が熱くなった。
これ以上無用な心配はかけたくなかったので、大丈夫だとみゆきさんに手を振った後一緒に教室を出た。




168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 10:07:45 ID:cPYV/04x


「じゃあ、ゆっくり休んでね」
「うん。一緒に来てくれてありがとう」
「お姉ちゃんには、またあとで言っておくから」
「私と一緒にお昼ごはん食べられないからって寂しがらないように言っておいてね」
「えへへ」
そう笑い、つかさは保健室を後にした。
最後に見せた謎の笑顔が気になったが、今は何も考えずゆっくり休もう。
体の力を抜き、倒れるようにベッドに横になる。
自分の部屋とは違い、消毒薬のにおいが漂っている。
ベッドも真っ白で清潔だ。
火照った体で横になりながら、窓の外を眺めた。

朝から降り続く雨は、一向に止む気配を見せない。
一日中雨に降られたグラウンドには、大きな水溜りが出来ていた。
こんな雨の日に外で体育の授業を受ける生徒はいない。
誰一人いないグラウンドは、まるで生き物が活動を停止したように静まり返っている。
小さな花壇に咲く草花だけが、潤いに満たされ青々としたその姿を見せつけていた。

そのとき、ふと目の端に鮮やかな紫が映った。
もう一度その方向に目を向けると、紫陽花だった。
雨に打たれた紫陽花は蒼とも紫とも取れない色を見せている。
雨露をたっぷりと含み、ますます鮮やかになってゆく色がとてもきれいだ。
雨で霞む景色の中、まるでそこだけが輝いているようだった。

つかさが去ったあと、この部屋には誰もいない。
保健のふゆき先生も、用事で席をはずしている。
今自分の置かれている状況を思うと、急に寂しくなってきた。
しとしとと降り続く雨の中、一人だけこの学校に取り残されたような感覚に襲われる。
「かがみ……」
今は側にいない人の名を呼んでみる。
紫陽花の中に、かがみの姿が思い浮かんだ。
笑った顔、怒った顔、今朝私に見せてくれた心配そうな顔……
様々な表情が浮かんでは消えてゆく。
でも、どの顔も私を見守ってくれていた。
腕に抱かれたような安らぎを覚え、そのまま目を閉じた。




169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 10:09:47 ID:cPYV/04x


──……
苦しくない?
うん、大丈夫
寒くない?
うん、かがみが一緒にいてくれるから
ずっとそばにいるからね
かがみ……
……──

耳元で聞こえる物音に、私は目を覚ました。
「あっ、起こしちゃったようね」
「……うぅん、かがみ?」
「よっ、気分はどう?」
未だボーっとする頭をもたげると、かがみがベッドの脇に座っていた。
なんだかずいぶん恥ずかしくなるような夢を見ていた気がする。
「顔が真っ赤ね。まだずいぶん熱があるのかしら?」
「……それは熱とは関係ないと思うよ」
「?」
「何でもない。今休み時間?」
「そう。お昼休みよ」
「お昼ご飯は?」
「みゆき達と一緒に食べた。あんたまだでしょ?」
「うん。寝てたみたいだから」
「ほんとよく寝てたわ。よっぽど疲れたみたいに」
「見てたの?」
「えっ、いや、ずっとって訳じゃないけど」
気まずいのか明後日の方向を向いた。
「寝てる人の顔を見るなんて、かがみのエッチ」
「なっ、……何がエッチよ。だいたい同じ性別なのに」
顔を真っ赤にしながら、もじもじしているかがみがおかしかった。
「そ、それにあんたが呼んだんでしょ?」
「私が?」
呼んだ覚えは全く無い。
もしかしてうわごとでかがみの名を呟いてたんだろうか。
そうだとするとかなり恥ずかしい。
「あ、あんたが寂しそうにしてるって聞いたから」
「誰に?」
「つかさ」
つかさ、なんという味な真似を。
「と、とにかく、ずっと寝顔見てて悪かったわね」
「ううん。別に気にしてないから。私もからかったりしてごめんね。私のこと心配して見に来てくれたのに」
「まあそうだけど。今日はずいぶん素直なのね。熱のせいかしら?」
「むぅ、せっかく素直に謝ってるのに」
「ふふっ、ごめんね。あんまりあんたがしおらしいから、つい。いつもこうだったらいいのにね」
「ふん、どうせ素直じゃないもん」
「そうやってふくれないの。ほら、お弁当持ってきてあげたから」
そう言ってかがみお手製だろうか、お弁当を差し出してきた。





170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 10:11:20 ID:cPYV/04x
「食欲はある?」
「うん、ちょっとだけなら」
「少しでもあるなら、ちゃんと食べなさい。チョココロネばっかり食べてちゃだめよ。少しでも栄養あるもの食べないと」
焼き魚と野菜という、質素ながらも栄養バランスの良さそうなお弁当だった。
「かがみが作ったの?」
「そうよ。味に関しては自信ないけど、栄養はあると思うわ。私の余った分で悪いけど、何も食べないよりはましでしょ?」
私のために自分のお弁当を少し残してくれたんだ。
そう思うと、胸から熱いものがこみ上げてきた。
それをごまかすように、私は口をあーんと大きく開けた。
「えっ、何?」
「あれ、かがみが食べさせてくれるんじゃないの?」
「ば、ばか。そんな恥ずかしいことできるか」
「でも誰もいないよ?」
「誰もいなくたって、恥ずかしいのは恥ずかしいのよ。それにあんた手は動かせるでしょ?」
どうしても食べさせてくれないみたいなので、少し芝居を打つことにした。
「どうせかがみは私なんかに食べさせてくれませんよ」
悲しそうに目をつぶり、不貞寝をした。
「なっ、そんなにいじけることないでしょう。分かったわよ、もう」
そう言うとお弁当の中からおかずを適当な大きさに切り分けて、口まで運んでくれた。
「はい、あーん」
「ノリノリだね、かがみん♪」
「そんなこと言うならあげない!」
「あ〜、やめないでかがみ様」
「もう、冗談は言わないでよ。あと、様はやめい」
恥ずかしそうにしながらも、ちゃんと食べさせてくれた。
口に含んだおかずはごく普通のもののはずなのに、ともておいしい。
幸せな味が口いっぱいに広がった。
「かがみの愛情の味だね」
「恥ずかしいこと言うな」
顔を赤くしながらも、まんざらではなさそうだ。
そのはにかんだ笑顔が私を幸せな気持ちにしてくれる。
後ろで赤くなっている二人も、この微笑ましい私たちの姿を祝福してくれているに違いない。
……

「申し訳ありません、お取り込み中でしたか」
「こなちゃん、お姉ちゃん、どんだけー」
その声に私たちは固まった。
ここが誰もが入ってくる可能性のある保健室であることを忘れていた。
かがみは錆びた機械のように、ギギギと首を後ろに回している。
「い、いつからそこにいたの?」
「かがみさんが、はい、あーんとおっしゃったときからでしょうか」
かがみは頭を抱えてうずくまった。
「申し訳ありません、泉さんの体調が気になってしまって、つい。で、でも、これだけ甲斐甲斐しく看病してもらえれば、泉さんの風邪もすぐに治りますよね」
「……フォローになってないよ、みゆきさん」
「お姉ちゃん、こなちゃんと一緒に幸せになってね」
抱えていた頭をなんとか持ち上げ、かがみは説得に乗り出した。



171 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 10:13:05 ID:cPYV/04x
「と、とにかく、誤解だってば!」
真っ赤になりながらかがみは必死に否定し始めた。
──そんなにむきに否定しなくてもいいのに
何だかその姿を見ていると、無性に悔しくなってきた。
「かがみんとの関係がこの程度だったなんて、悲しいヨ」
「そうよ、こなたも言って……ん、って何言ってんのよ、あんたは」
「かがみんの愛は見せかけの愛だったんだネ」
「ああ〜もう、ややこしくなるからあんたは黙ってなさい!」
「みんなー、保健室では静かにね」
しばらくぶりに戻ってきたふゆき先生の一言で、その場は何とか納まりを見せた。

そんなこんなで一騒動あったあと、昼休みも終わりに近づいてきた。
「5時間目の授業は、この熱じゃ無理そうね。どうする、おじさんに迎えに来てもらう?」
ピピッと鳴った体温計を見ながら、かがみはそう提案してきた。
「ううん、お父さん今日仕事で出かけてて夕方にならないと帰ってこないから無理」
「そう。ゆたかちゃんに送ってもらうわけにもいかないか」
「ゆーちゃんも最近体調崩してるから無理させられないよ。送ってもらってもゆーちゃんの方が先に倒れそうな気がする。二人共倒れなんて嫌だよ」
「共倒れって……しかたない、私が帰り家まで送ってあげるわよ」
「えっ、でも悪いよ」
「あんたに途中で倒れられるよりましよ」
「病弱のヒロインを家まで送り届けるなんて、……かがみん、リアルで私を攻略するつもりだね?」
「ちゃかさないの。それに誰が病弱のヒロインだ」
「……ほんとに、いいの?」
「当たり前よ。さっさと休んで風邪治しなさい」
「……うん。ありがと」
「じゃあ、放課後またここに寄るから」
「うん」
ちゃかしてみせたけど、かがみは力強く私を送ってくれると約束してくれた。
かがみ、冗談じゃなく本当にフラグを立てちゃってるよ。
ゲームみたいに何かイベントが起こるのかな。
こういうシーンってどういうイベントが起こったっけ?
去っていくかがみの背中を見送りながら、これまでやった数々のゲームを思い出していた。
主人公がヒロインを家に送り届けて、家はたまたま親が仕事で遅くまで帰ってこなくって、……って○シーンに突入?
……駄目だ、自重しろ、私。
恥ずかしい妄想をしていると、熱が出てきそうになった。
○な妄想で熱出したなんてかがみに知られたら、一生の恥。
私は一生からかわれて、主導権を握ることができなくなる。
「……寝よう」
なるべく変なことは考えないよう、放課後まで寝ていることにした。






172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 10:15:59 ID:cPYV/04x
かが×こな

―12月26日、終業式も終わり、私とこなたは夕暮れに染まる町を歩いている。

「いや〜買った買った!」

…両手に握られているのは紙袋だが、中には大量の同人誌。
―私は半ば呆れ顔でこなたを見つめる。

「つか、3万もそんなもんに使うなよ…。」
「それは違うよ〜かがみん。」
「目に止まったら即買い。これは基本だよ?」

…あぁ、そうですか…。

―と、横断歩道に差し掛かる。信号は赤だ。
こなたは見えていないのか気づいてないのか、
かまわず歩き続ける。
きっと、買った同人誌で頭がいっぱいなのだろうか?

「ちょ!?あぶ…!!!!」

…あぶ”ない”まで聞こえただろうか?
こなたの小さな体が”宙を舞う”。

バンパー。ボンネット。ウインドウ。
続いて派手なスキール音。
車道の左脇にたたきつけられ、こなたが横たわる。
一瞬の出来事が異常に長く感じる。
…体が動かない。
…何が起こったのか目で見て判断できるが、”理解”ができない。
ようやく体を動かしてこなたのところに駆け寄る。
「こなた!?こなたぁぁぁ!」

―多分このとき私の顔はバッカみたいに情けない顔をしていたと思う。
すでに目は閉じられ、口から少し血も出ているこなたの体を必死にゆする。

「こなたぁぁぁっ…こなたぁぁ!」
「起きなさいよぉぉ!…っ」
・・・・・・・・・。
・・・・・。
・・・。




173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 11:18:29 ID:UX44X8hg
>>164
わかります

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 11:21:55 ID:SGRSSenA
らき☆でいに出てくるこなたも盗撮好きだったな

175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 11:25:47 ID:cPYV/04x

『答え』〜こなた〜

あの日の夜、
かがみに告白しようと決心した。

そして迎えた月曜日。
「・・・いつ告白しようかな。」
やはり放課後に体育館裏とか屋上?
ベタだが今の私にはこれくらいしか思いつかない。

ふっと時計を見る。
そろそろ家を出なければ電車に遅れてしまう。

私は急いで準備をし、家を出る。

いつものように駅前ではかがみとつかさがいた。

「こなた!遅いじゃないの!もうすぐ電車出ちゃうわよ!」
「ごめん・・・」
「なんだか元気が無いけど・・・どうかしたの?」
「ん?なんでもないよ?」
「そう?ならいいんだけど・・・」
一応感付かれないように振舞った。
関係ないけど今日も空気だね・・・つかさ

そしていつも通り学校まで向かう。
私は隣にいるかがみばかり見ていた。

(どうやって告白しよう・・・?)
かがみの見つめながら考えていた。
(やはり普通に『好き』というのが一番かな・・・)
少なくても何かネタに走るのだけはいけない。
またなんか変な子といってると思われても困るし・・・

・・・断れたらどうしよう

というか普通に考えたら断られるよね・・・
真面目なかがみだもん。
同性に恋愛感情を持つなんて考えにくい。

・・・でも
それでも自分の気持ちを伝えるんだ・・・
昨日、そう決心したから・・・

そうして私たちは学校に到着した。
いつも通りの、それでいて私にとっては、
覚悟を決めた一日が始まる・・・





176 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 11:36:04 ID:cPYV/04x

私は授業中どうやってかがみを体育館裏に呼び出そうか・・・
そればかり考えていた。

少しぼーっとしていたのかもしれない。

「それじゃあここを・・・泉!」
「・・・」
「泉!」
「・・・ぁ」
「どないしたん?」
「ぁ・・・なんでもないです。すいません。」
「そうか。ならいいわ。教科書の243ページの13行目から呼んでくれや。」
「はい。」

授業の後・・・

「おい。泉。」
「なんですか?黒井先生?」
「お前なんか悩み事でもあるのか?」
「いや・・・特に無いです・・・」
「そうか。」
「はい」
「まぁ何か悩みがあったら遠慮なくいいな。」
「分かりました。ありがとうございます。」

そんなやり取りもあったが結局ずっと悩んでいた。

結局昼休みの間にかがみに直接「放課後に体育館裏に来てほしい」
そう伝えることにした。

そして4時限目
授業は終わりに差し掛かった。
一応考えはまとまったので、
これといってぼーっとすることも無かった。

そして授業は終わった。
お昼休みである。
一応つかさやみゆきさんに聞かれないように、
かがみを呼びに行くことにした。

「かがみん〜」
「おぉこなた〜」
「お昼ごはん一緒に食べよ〜」
「おー分かった。ちょっと待ってて。」
「分かった。」
そしてかがみと一緒にクラスに向かう。
チャンスは今しかない。
(あぁ・・・なんかすごくドキドキする・・・)
別に告白するわけじゃないのにすごくドキドキする。
今こんなんだったら告白する時どうするの私!

と・・・とにかく言わなきゃ・・・

「「あ・・・あのさ」」

同時に両者から言葉が出た。




177 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 11:44:31 ID:cPYV/04x

「あぁ・・・かがみからどうぞ」
「いや・・・こなたからどうぞ」
よく分からない会話が成り立った。
このままではgdgdになってしまって、
かがみに言うことができない!
少し沈黙ができる。
「んで?なに?こなた。」
会話を切り出したのは、かがみだった。
言ってしまおう。
「あのさ・・・かがみん。」
「ん?」
「今日の放課後さ、体育館裏に来てほしいんだけど・・・」
言った。
かがみはどんな反応するんだろう。
「分かったわ。」
うん。その反応じゃないと困ってしまいます。
「かがみは何?」
「いや、私はやっぱいいや。」
「そうかぁ〜」
「じゃあ皆でお弁当食べようかぁ〜」
「あんたはどうせチョココロネでしょ?」
そしていつも通りのお昼休みを過ごす。

5,6時限目はどんな言葉で告白しようかと考えていた。
素直に好きということにしたが、
どうやってその展開に持っていくか・・・

悩んでも思いつかない・・・
その場の雰囲気に任せるか・・・

一応決まった。

とりあえず授業に集中しないと・・・

そしてHRが終わった。
私は速攻で体育館裏に行った。

かがみが来るまでに心を落ち着けておかないと・・・

「・・・遅いなぁ。」

私が着てから30分。
なんだか長く感じる・・・

「こなた。」
「・・・あ。」
「『・・・あ』じゃないわよ。あんたが呼んだんでしょ。」
どっかで聞いた台詞だがそんなことはどうでもいい。

「あ・・・あのさ・・・」





178 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 11:58:12 ID:cPYV/04x

「かがみんってさ・・・」
「ん?」
「同性愛とかってどう思う?」
「え?なんで?」
「いいから答えて。」
「わ、私は別に愛があれば性別は関係ないと思う。」
「そうか・・・」
思っていた反応と違う・・・
でも一番気になっていた、
かがみが同性愛についてどう思っているかが分かった。

よし。
覚悟を決めて・・・

「かがみ。」
「ん?」

ドキドキする・・・
自分でもどんどん心拍数が上がっていくのが分かる・・・
ドクドクと音が聞こえる。

「あ・・・あのさ・・・」

「私・・・かがみのこと好き!」

言ってしまった・・・
恥ずかしい・・・
恥ずかしすぎてかがみのこと見ていられない。
必然的に頭が下に向く。
目線がかがみの足にいく。

「こなた」

かがみの声が聞こえる・・・

「あのね・・・」

「私もこなたのこと好きだよ。」

「え・・・?」

「私も今日こなたに告白しようと思ったの。」

「・・・」

何故か涙が出る。
嬉しくて涙が出る。
嬉しすぎてその後の会話は忘れてしまった。





179 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 12:00:31 ID:cPYV/04x

「かがみ・・・」
「こなた・・・」

私はかがみを見つめる。

かがみも私と同じように真っ赤だった。

そして抱きしめあう

どれくらいの間抱き合っていたか分からない。

でも覚えていることは、、

かがみは暖かかった。

かがみはいい匂いだった。

そしてお互いに見つめあい、

そして・・・

キスをする。

かがみの唇は柔らかく、

キスの味は何物にも例えられないほど甘かった。

唇と唇が離れる。

そしてもう一度抱き合った。

そして・・・

「そろそろ帰ろうか?」
「そうだね。少し暗くなったし。」

私たちは校舎内に戻った。
しかしそこには人影がない。

「おかしいわね。」
確かにおかしい。
かがみと私がいないなら探していると思ったが・・・

そう思っていると、後ろから、
「わっ!」
「うわぁ!」
「なんだぁつかさかぁ〜」
つかさだった。





180 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 12:03:34 ID:cPYV/04x

「どうしたの?つかさ。」
「つかさ先輩だけじゃないッスよ。」
つかさの後ろからひよりんとパティが出てきた。

「どうしたの?三人とも。」

なんだか変な空気が漂う。

ま・・・まさか?

その静寂の時を待っていたかのように、金髪の欧米人が攻撃を繰り出す。
「Oh!コナタ!見させていただきましたよ!」

やっぱり・・・

「「・・・見てたの?」」

「もちろんだよお姉ちゃん。」
「いやぁつかさ先輩になんだか先輩たちの様子が変だと聞いたので・・・」
「こっそりついていったらコナタたちが・・・ねぇ。」

まさかあんな恥ずかしいシーンを見られていたとは・・・
顔が真っ赤になる。
おそらくかがみもだろう。
というかつかさめぇ〜空気の癖にぃ〜

「頼むからみゆきさんには内緒に・・・」
「でもそんなの関係ねぇ♪もうメールしちゃったよ。」

orz

つかさめぇ〜空気のk(ry

まぁそんなこんなありながらも、
私とかがみは互いに思い続けていて、
今日めでたく結ばれましたとさ。

その次の日から周りの人からの質問の嵐だったのは
いうまでもない・・・というか半分生き地獄でした。
なぜか黒井先生泣いてたし。

とにかく私は今、幸せです。

終わり





181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 12:23:36 ID:CUjfCT/G
SSラッシュキタ!!これからじっっくり読ませて頂きます!GJはその後にノシ

>>164
画像フォルダは、
アホ毛、エルフ、シスター、ツインテール、ツンデレ、
ポニーテール、メイド、ヤンデレ、猫耳、巫女 があった。

その中でかがみがその属性を有するものは4つ。…なんかありそうだよねw



182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 12:29:26 ID:cPYV/04x
今日はこなたとデートの日だ。デートといっても多分いつも通りアニメイトやゲーマーズに行くだけなんだろうけど。

でも私にとってはそんないつも通りの事ですら大きな意味を持つ。なにせ今日は両想いになってから初めてのデートだから。
だからこそオシャレにも気を遣わなきゃ。
それにこなたにどうしても見せたいものがあるんだ。だから今日は私から誘った。こなた、喜んでくれるといいな…。



「うーん、こなた、可愛いって言ってくれるかな…?」
「お姉ちゃん、遅れるよ」

つかさが私の部屋に入ってきた。こなたとの色々を妄想してるうちにだいぶ時間が過ぎていたらしい。

「そうね。じゃあ、つかさ、行ってくるわね」
「頑張ってね、お姉ちゃん」

…何を頑張れというのだろう。私はつかさの言葉に若干の疑問を持ちながら家を出た。

こうして考えてみると、私がこうして誰か一人の人を想って行動を起こしているなんて。昔の自分に話しても信じて貰えそうにないな。

私はそれほどこなたにベタ惚れなんだな、と思うと顔が少し熱くなった気がする。



待ち合わせ場所にはこなたはまだ来ていなかった。

「全く、これがゲームの発売日なら前日から並んでるクセに」






183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 12:31:21 ID:cPYV/04x
…っていうかゲームに嫉妬するな、自分。ああ、すっかりこなたに毒されているなと感じる反面、それも悪くないと感じる自分もいる。そんな事を考えていると、遠くの方から私の“恋人”が走ってきた。

「かがみー」
「遅いわよ、こなた」
「いやーなかなかネトゲがやめられなくてね〜」

そう言ってこなたは猫口でいつものようにニヘラと笑顔を見せる。

…ヤバい。やっぱり可愛すぎる。もう今すぐ押し倒したい衝動に駆られるが、ガマンガマン。それは後にとっておこう。

「全く…せっかくのデートなんだからもうちょっと自重しなさいよ」
「ごめんごめん。…ね、かがみ」
「何よ」
「その服、可愛いね。似合ってるよ」
「あっ…///…ありがとう…///」
「アハハ、照れてる照れてる、デレデレかがみん萌えー」
「うるさい!」

と、私はこなたに軽くデコピンを一発。
…ああもう可愛い。可愛すぎる。抱きしめたい!…けど今はガマン。後でゆっくり…。


「私ね、見たい映画があるんだ」
「何?どうせアニメでしょ?」
「さすがかがみんご名答。でね、その主役の声優さんの声がさ…」

と、言いかけた所でこなたが顔を赤らめて俯きだした。

「…その声がどうしたのよ?」
「かっ…かがみにそっくりなんだ…。だからその人の声聞く度、ドキドキするんだ…///」
「なっ…///あっ、あんたバカじゃないの!?そんな事言われたら…こっちがドキドキするじゃない…!」

全く、コイツは…。私をどんだけドキドキさせる気だ。

「あっ…でも私には本物のかがみがいるから、別に良いんだけど…」

なおも赤面したままのこなたの手を引っ張って私はこなたにありったけの笑顔を見せる。

「早く行かないと上映時間に遅れるんじゃないの?ほら、行くわよ」
「…うん!!」

…やっぱりこなたが恋人で良かった。今はとりあえず、こなたとのデートを楽しもう。




184 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 12:33:43 ID:cPYV/04x
「やっぱりかがみの声に似ていたよね?」
「そうかしら?他人からしてみれば似てるのかな」
「でもでも、私はかがみ一筋だから、心配しないでね?」
「誰も心配なんかしてないわよ。私だってあんたがいれば他に何にもいらないし」
「エヘヘ///」

そういって私はこなたの頭を撫でてやる。本当に子供みたいだ。…っていうか可愛いなぁもう!

私達はその後もご飯を食べたり、例のごとくアニメイトやゲーマーズに行ったりして。端からみれば恋人同士には見えないだろうけど、私は今幸せだ。このまま時が止まってしまえばいいと願うほどに。

もう日も暮れかけている。さっきも言った通り私が今日こなたにデートに誘ったのには理由がある。こなたの笑顔を思い浮かべながら私達はその場所へと急ぐ。

「なになに?かがみ」
「あんたに見せたいものがあんのよ」
「見せたいもの?」
「まああんたが喜ぶかどうか分かんないけど。私の自己満足だからさ」

そんな事を言いながら私達は橋へ急ぐ。良かった。ちょうど良いタイミングだったみたいだ。

「かがみ…これって」


オレンジ色の夕陽が今、沈みかかっている。私が好きな風景だ。私の好きな一番風景を私の一番好きな人に見て欲しかったから。私はこなたをデートに誘った。

「私ね、こなたにこの風景を見せたかったんだ。一番好きな人とこの景色見たくて」
こなたは照れ笑いしながら

「アハハッ、かがみったら意外とキザなんだね。…綺麗だよ、かがみ…本当に…綺麗…」

こなたは夕陽に見とれていた。その横顔がたまらなく愛しくて、私はこなたを抱き寄せた。

「こなた…」
「かがみ…恥ずかしいよ」

そう言いながらもこなたは抵抗を見せない。

「こなた。今日一日一緒にいてわかったんだけどね」
「なぁに、かがみ」
「私、やっぱりこなたの事、大好き」






185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 12:36:16 ID:cPYV/04x
「いっ…いきなり何っ!?///」
「私、こなたに片想いしてる時は、本当に苦しくて、辛くて…。本音言うとさ、こなたの事を嫌いになろうと努力した事もあった…。でもね…」
「でも…?」
「私、やっぱりこなたの事嫌いにはなれなかった。こなたを知る度、どんどんこなたに惹かれていった。あの時はこんな日が来るなんて思わなかったから…。…こなたはどうなのかな…?」
「……」

しばらく間があってこなたは私に抱きついてきた。その瞬間、不意に心臓が高鳴って。

「私も…かがみの事大好きだよ!…私もかがみの全てにドキドキしてて…。名前を呼ばれるだけで自分がどうにかなっちゃいそうで怖かったんだ。でもあの日かがみから告白された時、本当に嬉しかったよ。かがみも私と同じだったんだーって」
「…ってことは、私達が両想いになるのは運命、だったのかな」
「…今日のかがみ、本当になんか凄いキザっぽいよ」
「フフッ、何言ってんの。キザっぽい私なんてあんたの前でしか見せないんだから」
「…レアかがみん、だね」
「バカ…」

私達は沈む夕陽を背に唇を重ねた。そのキスは、二人で食べたケーキよりも甘かった。



――――帰り道――――


こなたは私にベッタリくっつきながら話し始めた。

「ねぇ、あの時、私がかがみの告白を断ってたらどうなってたのかな」
「さぁね。そんな事考えもしなかったわ」「…ただの友達のままだったのかな。それとも、友達にも戻れなかったかもしれ――」

私はこなたの言葉を唇で塞いだ。

「かっ…かがみっ…///」
「今はそんな事考えなくてもいいでしょ?だって私達こうしてここにいられるわけだし、私は今、最高に幸せよ?…一番大好きなこなたが隣にいるんだもの」
「かがみ…」
「大事なのは未来よ。…これからこなたと歩んでく未来。ケンカもするだろうけど、私こなたとならやっていける自信がある」

こなたは小さく笑って

「かがみ…本当にキザっぽいよ…。でも…そうだね。かがみの言うとおりだ」

こなたはより一層、くっつきを強くして。






186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 12:38:48 ID:cPYV/04x
「これからもよろしくね。私の“お嫁さん?”」
「本当に私が嫁でいいの?料理できないし。ダメな嫁だと思うよ」
「だったら私が主夫になって家事全般やってあげる!そのかわりかがみは私を養ってよ?」

私はクスッと笑って

「ハイハイ、分かりました。私のお婿さん」

そう言ってまたキスをした。


その日の夜は星がやけに綺麗で、私達をいつまでも照らし続けていた。




END







187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 12:40:59 ID:cPYV/04x
―こなたは誰かが呼んでくれた救急車に乗せられ、
病院に向かったが、すぐに死亡が確認された。
今日が仮通夜だそうだ。
私はこなたとずっと一緒にいた。

―急遽作られた低めの祭壇の中央に置かれた棺の中で、こなたが眠っている。
時間は夜中の4時。祭壇がある居間には、今は私とこなたしかいない。
…なんでこんなことになっちゃったんだろう?
…ずっと一緒にいられると思ってたのに。
…なんで私じゃなくてこなたなの?
…私、これからどうすればいいの?

白装束に着替えさせられたこなたを見て呟く。
「アンタって結構和服も似合うんだね。」
?(・・・・・・・・。)
以前、夏祭りの時も、そう感じた。
でも、なんとなく気恥ずかしくて、そんなこと、言えなかった。
…思えばあの時以来、感じていた、かすかな思い。
”大事な親友”以上の、何か―。

……好き。

…そっか。私、こなたの事、”好き”だったんだ。
…今さら、分っちゃった…。
…失って、初めて気づくなんて、私、ホンット、バッカみたい。
?(・・・、・・・・・キタコレ。)
「!!!!?」
ハッとして顔を上げる。
今の…なに?…。
…こなたの声だった…?
…声が聞こえた…?
……幻聴だよね……。
「ほら、アンタのこと思い過ぎて、幻聴まで聞こえるようになっちゃった。
責任、取りなさいよ。」

―あてつけの様に言ってみる。
?(・・ぁ、・れ・・ンデレ・の・骨頂だね〜。)
?(・がみん・・〜。)
「え?」

―今度こそ聞こえた。幻聴だなんていうつもりもない。
こなたの声が聞こえる。
気をつけて聞いていないと聞き取れないくらい、小さな声。




188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 13:03:03 ID:6saeq5Oa
ちょいまち。>>182>>186は何故人の文章をそのままコピったんだ?sageてなかったんなら謝るから理由を聞かせてくれ

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 13:04:02 ID:UX44X8hg
>>188
半年ロムッテロ

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 13:05:56 ID:cPYV/04x
   『ねぇ、知ってた?』

「知ってた?
 いつも変に想われないように
 ガマンして触れてたんダヨ?」

 私の胸の中に顔を埋めながらこなたはこんなことを言った。

「そのままずっと触れていたいのをガマンして
 自分の持っているキャラクター故の引き際をいつも演出してたんだよ? 知ってた?」

「…我慢? あれでか?」
「ひ、ひどいよー、かがみん」

 少し非難めいた声。
 いやだってそうでしょ?
 あれだけペタペタしてきてガマンもへったくれもあるわけないじゃない。
 でも…

「・・・なに私と同じようなことしてんのよ・・・(ボソッ」

 小声の本音

「えっ?」




191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 13:09:13 ID:cPYV/04x
(ぉ?)
「こなた、なの?」
(かが・ん?聞・えて・んだね?)

…こなたとの会話が成立する。

(ごめ・ね?)
「ううん。ずっと一緒にいたのに守ってあげられなかった。私のほうこそごめん。」

…こなたの小さくて、か細い声に全神経を集中する。

(ま・話せて、嬉・・よ、か・みん♪)
…こなたの小さい声は本当に嬉々としている。
なぜか、照れてくる。
「もっと早く返事しなさいよ。…もう。」
(私はずっとかがみんに呼びかけてたんだよ?)
「え…ホントに?」

…心なしか、こなたの声がマトモに聞き取れるようになってきた。

(状況から察するにさ。)
(かがみんが私を思う気持ちに比例してるんじゃないかな。この現象♪)
「私は…いつも通りよ」
半分以上照れ隠しだが、言ってから後悔した。
こ(だ・・、ず〜っ・呼・・た・だよ?)
…また小さな声に戻ってしまった。
…あわてて再び全神経を集中する。
(それがかがみんが私のことスキって思った瞬間から…。)
「なっ!!!??」
(ぅぁ…。マズった。)

…ってことは私の心を読んだのか!読めるのか!?

(うん。バラすと大体そんな感じ…。)
…バレた以上は仕方がない。開き直ってやれ!
「そうよ!?。私アンタのこと好き!だぁ〜い好き!!何か悪い!?」
「あのさ、かがみん?」
「…なによ?」

…完全に赤面してると分っているので思わず下を向いたままになっている。

「私もかがみんのこと好きだからさ、とりあえず、顔あげなよ。」
…諭すように言われる。
…素直に従って顔を上げると信じられない光景が写っていた。




192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 13:11:47 ID:cPYV/04x
 聞き返された、私はたまらず、すぐ近くのあんたに
 よく聞こえるようにはっきりと本音を言っていた

「私だってずっと触れていたいのガマンしてたんだから!
 変に思われたりしないように、いつもちょっとですませてたのに!!
 あんたなんか私よりぺったぺたしてくれてたじゃない…!」

「そ、それは、私がそういうキャラでそういう関係だったからだよ!
 慣れ慣れしいぐらいの距離感で触れるの、苦労してたんだよ?
 か、会話だって、変にならないようにならないようにって!」

「いつも…いつも!
 あんたを抱きしめ返したくて仕方なかったのよ!?
 あんたと私じゃ訳が全然違うわよ!」

「そうは言うけどね、かがみ
 私だってあれでもいっぱいいっぱいだったよ!」

「うー」

「むー」




193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 13:13:47 ID:cPYV/04x
…見える。

…棺のなかの体の上にちょこんと正座して、
こっちをみてにっこり笑う女の子が。
…半透明だが。
そういえばさっきから声も普通に聞こえていた。

「あ…。」

…ありえない光景。
ずっと見たかった顔。
もう一度見せてほしかった表情。

…すべてが目の前にあった。
…涙が…あふれる…。

「ど!?どったの!??」
「アンタが…ひっく…見えてるのよぉ…っ。」
「マジで!?。んじゃこれは?」
言ってVの字を指で作る。
「はっ…うぅ…なにが”ブイ”よぉ…バカぁ…。」
…もう、感情の抑制は効かない…。
…こなたの声がますます聞き取れるとか
体の透明度がどんどん下がっていってるとかそんなことを計算したわけじゃない。

―思わず、こなたを抱きしめていた。
「こなたっ…こなたぁ…。」
「かがみん…。」
…あれ?”抱けている”?
…今、こなたって”ユーレイ”のはずなのに…。
…感触があるのだ。
―こなたも気づいているらしく、頭から?マークが出ている(気がする。)
…神様からの最後のプレゼントという訳だろうか。

―それなら、いまはこなたに自分の想いをぶつけるときだ。
…抱く力を弱めて、少し間隔を置く。

―キスして、いい?





194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 13:15:02 ID:cPYV/04x
「…ふふふ」
「あははっ…」


結局何となくだけど
今なら分かるような気がしたんだ

確かに私たちはいっつもギリギリだったんだなぁって


  ぎゅううううううう!!!!!

どちらともなく強く抱き締めあって、
それは「離さないから」そう言ってるみたいに聞こえた
もちろん、私もコイツを離してやるつもりなんてない。

「もー遠慮とかしないわよ?」

「かがみ、私だって…エンリョしないよ?」

「うん、もっと…」


「「するからね」」





195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 13:17:06 ID:cPYV/04x
…上目使いで、目で聞いてみる。
…返事の代わりに、こなたのまぶたが閉じられる。
…初めてなのだろう。少しまつげが震えて表情もリキんでいる。

―カワイイっ…思わずクスッと笑ってしまった。
「大丈夫だよ。私も初めてなんだし。」

―こなたが怖がらないように、そっと唇を重ねる。

「ん…。」

…こなたの唇って…すごく柔らかい。
…ごめん。こなた…アンタが可愛すぎるからいけないのよ…。
…全部奪っちゃうけど…良いよね?…答えは聞かない…。

―一度、唇を離す。
―優しく、深く、再び重ねる。

「あ…んっ…んぅ…んんん!?」

…まぁ、舌を入れたらびっくりするでしょうね。

「ごめんね?…ごめんね。」

―言って、無理矢理こなたの舌を絡めとる。

「んっ…ふぁふぁいん(かがみん)…ふぁ…ん。」

―あぁ。冬なのに、アツイ夜になりそうだなぁ。





196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 13:51:22 ID:cPYV/04x
長編、鯖落ちと続いたので忘却の彼方さんだが、前スレの雑談はかがみんの進路と、こなたはもてるのか?だったな多分

モテモテこなた

かがみ「…こなたはバイト先で人気者なんだっけ?」
こなた「んー、常連客の人からは結構名前も覚えてもらってるかな」
かがみ「や、やっぱ、親しい人とか多いの…?」
こなた「うんうん。CD出した時も色んな人と話せて楽しかったよー。大きな声じゃ言えませんが、
    ちっちゃい子需要の話は伝聞じゃなくて実体験だからね(ニヤリ…)」
かがみ「あー…あの客層だと確かに…」
こなた「む、お客様は神様ですよ!かがみ!これだから神様で商売してる人は!」
かがみ「微妙な発言は控えなさいよ…」

こなた「それにー、常連客の人だけじゃなくて同僚サン達とだって仲良いんだから。可愛いし。目の保養だよ」
かがみ「オヤジっぽいことを…」
こなた「私もお店では、古参の先輩と言うものになってきたからね。後輩達に慕われてるんですよ。
    『先輩、お姉様とお呼びしてよろしいですか!』とかね(嘘)」
かがみ「えーと、もしかして…結構、もてたりしてた?」
こなた「ん。確かに、好きだー!って言われたこともあるよー」
かがみ「…」
こなた「私の人望も捨てたもんじゃないわけですよ」
かがみ「…」
こなた「でもね、みんな可愛いかったけど、私の方から誰かを好きだって言ったことはまだないんだよねー。
    ところで、かがみん」
かがみ「…え?」
こなた「好きだよ」

ひより「…な、馬鹿な!…消えたっス…」
ゆたか「ひよりちゃん、カメラ持ってどうしたの」
ひより「屋上で先輩達が意味ありげに佇んでいたので、(こんなこともあろうかと持参した望遠レンズ付きの)
    ビデオカメラで張ってたんだけど…、急に視界から二人とも消失しちゃった…」
ゆたか「ええー!か、神隠しかな…探しにいかなきゃ!」
みなみ「ひより、ビデオ巻き戻して…今の7コマ前…」
ひより「こ、これは…!ぶれているけど、柊先輩が泉先輩に特攻している!」    
みなみ「距離5mを推定0.14秒で詰めて…そのまま泉先輩の袖を掴んで引きずり倒している。
    人間の反応速度は10/60秒程度が限界。認識はできても回避行動は取れない」
ゆたか「なーんだー、お姉ちゃんが押し倒されただけかー」
ひより「クーッ、ここからでは角度的に屋上の床面が撮影できない…音だけでも拾えればなー」
みなみ「問題無い。丁度、該当箇所の下が3-B教室。高良先輩に連絡してコンクリートマイクを仕掛けてもらう」

頼りになるみなみちゃんだった




197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 13:56:38 ID:cPYV/04x
>>63 そもそも二人になどならないよ。

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 14:00:05 ID:6saeq5Oa
>>189
明確な理由を述べてくれないとわけわかんないんだけど

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 14:05:41 ID:cPYV/04x
     /                     \
      /  ,r'"j                i^'!、  ヽ
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    |       < (ヅ,>      < (ヅ,>     ...:.::|      乙
    !        ` ̄´      .   ` ̄´       ..: ::::::!   
   |           ノ . : . :;i,          ... ::::::.:::|    
     !          (.::.;人..;:::)      ...:.:::::.:::::::::!
    ヽ、         `´  `´    ........::..::..::.::::::::/
      \......,,,,,,,_           .....:::::::::::::::::::::::::/


200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 14:07:09 ID:6LMp0SOl
>>198
あ〜これは初心者にはちっときつかったかもしれないなあ。
最近荒らしがここにはりついててなあ、その手口の一つが
「過去作品、倉庫作品を無差別に貼り付ける」ことなんだよね。
みんな懸命に無視しようとしてるんだ、
荒らしにとって最高のご馳走は反応することだからさ。
だから、頼むから今後一切気にしないでいただくとありがたい。
そして、今後ともよいこな×かがライフを(≡ω≡.)

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 14:10:20 ID:cPYV/04x
>>198
あ〜これは初心者にはちっときつかったかもしれないなあ。
最近荒らしがここにはりついててなあ、その手口の一つが
「過去作品、倉庫作品を無差別に貼り付ける」ことなんだよね。
みんな懸命に無視しようとしてるんだ、
荒らしにとって最高のご馳走は反応することだからさ。
だから、頼むから今後一切気にしないでいただくとありがたい。
そして、今後ともよいこな×かがライフを(≡ω≡.)


202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 14:13:13 ID:6saeq5Oa
>>201
そうなんですか。僕も一度火が点くと止められないタイプなので…。
教えてくれて本当にありがとうございました!



203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 14:15:51 ID:6saeq5Oa
すいません アンカーミスりました
>>200



204 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 14:32:09 ID:2ArJaQ2c
>>165->>172
>>175->>187


         ,. - ―- 、
       /        ヽ
     /    ,.フ^''''ー- j.
    /    /    >>0
   /     /     _/^  、`、
  /       /   /  _ 、,.;j ヽ|
  /.      |     -'''" =-{_ヽ{
. ./   ,-、  |   ,r' / ̄''''‐-..,フ!
. {  / ハ `l/   i' i    _  `ヽ  
 |  .rソ     i' l  r' ,..二''ァ ,ノ 
 | { ' ノ     l  /''"´ 〈/ /  
  .|/ -'     ;: |  !  ∧_∧
   l   l     ;. l |  < `∀´>     n
.  .|    !.     ; |. |  ̄     \    ( E) GJ!
  |   l    ; l iフ     /ヽ ヽ_//
   l     l   ;: l |    j {   
   |.      ゝ  ;:i' `''''ー‐-' }
  |   ::.   \ ヽ、__     ノ
  |    ::.     `ー-`ニ''ブ
 l      :.         |


205 :naniw:2008/06/15(日) 14:35:12 ID:oACWPSWI
感想とかくれた方ありがとうございます。

SS書くのって結構疲れるんですね・・・
楽しいですけどね。
何があってもがんばっていこうと思います。

206 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 15:09:04 ID:W4mSoQLq
荒らしにカッとなりやすい人は>>1の避難所を利用するのもいいだろう。規制時にも書けるし、基本マターリだから。

原作ネタ

つかさ「あ、ウサちゃんTシャツ!」
かがみ「オイィ!道行く人を指で指さない!(デコにペチッ!)」
つかさ「あうぅ、ゴメンなさいお姉ちゃん・・・でも、ウサちゃんが可愛かったから」
かがみ「PlayBoyのロゴじゃない。ポルノな雑誌で健全な女子高生がはしゃがないの!」
つかさ「ええー、そうなの?なんでウサちゃんがそういう雑誌に?」
かがみ「うーん、よく知らないけどバニーとかのイメージじゃないの?」
みゆき「あれは・・・確か創刊者の方が『セクシーでユーモラス』と選んだらしいです。
    ウサギはほ乳類で最も繁殖欲が強いと言われていまして・・・」
かがみ「ほう。良くネズミ算とか聞くけど?ウサギってネズミより増えるの?」
みゆき「繁殖力と言うよりは繁殖欲です。丸一日中、雄が雌を追いかけ回すこともあるんだとか」
かがみ「へーx3」
つかさ「ゆ、ゆきちゃん・・・ちょっと恥ずかしい・・・」

その後

こなた「私は悪戯好きだから狐。つかさはイメージ的に犬。
     ゆーちゃんは小動物ちっくだからリスかなー」
かがみ「なるほどね。私はさしずめ虎かオオカミとでも言いたいんでしょ?」

こなた「かがみんは寂しがりだから、ウサちゃんかもよー」
かがみ「なっ!そ、それは・・・」
みゆき「・・・やはり、そうだったんですか(クイッ)」
つかさ「・・・さすがこなちゃん(グッ!)」
こなた「どったの?」
かがみ「と、とにかくそれはやめてくれ・・・」

207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 15:48:50 ID:VP4IkN6I
>>134
GJ !
6月にちなんだキーワードが心地いいです
続きも頑張って !

>>138
こっぱずかしい展開にドキドキw
かがみ編頑張って !

>>161
なんというバカップルw
ニヤニヤしっぱなしでしたw

>>206
上手い ! 笑ったw

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 15:57:32 ID:6saeq5Oa
>>206
GJ!!
なるほどかがみは性欲の塊なんですね わかります


209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 15:58:42 ID:cmHo3DZi
なんとなく浮かんだ会話。

「お姉ちゃんの料理、美味しいよね」
「どしたのゆーちゃん。あらたまって」
「んー、いいお嫁さんになれるなぁと思ったの」
「なんかいきなりだね」
「だって好きなんでしょ?」
「え?」
「かがみ先輩」
「っ!?」
「昨日寝言で『かがみ大好き』って言ってたよ。あと「お願いだから言わないでそれ以上!」
「お姉ちゃん顔真っ赤……」
「昨日のアホな夢を思い出してね……でも」
「?」
「その、何でいいお嫁さんとやらが、私がかがみを好きなのにつながるの?」
「今もだけど、お姉ちゃんは先輩のことになるとすごくかわいいから」
「そ、そうかな?」
「うん。先輩から貰った本は特別綺麗なところに保管してあったり」
(どうして知ってるんだろう?)
「先輩に頭を撫でられた日は機嫌がいいし」
(へぇ、自分でも気づかなか――て、だから何でわかるの!?)
「先輩の写真を見ながら『キスしてほしいなぁ』ってうっとり呟いてたときなんか、特に」
「ねえ、もしかして私ゆーちゃんに悪いことした? 新手のいじめ、これ?」
「だから、こういうのを、えっと」
(わー、きれいに無視された)
「あ、思い出した。こう言うんだよね。お姉ちゃんはかがみ先輩の嫁」
(……今度小早川の家に行くとき、ゆきおばさんに色々謝っておこう。
 ああ、純粋なゆーちゃんカムバック!)

普段人をいじってる分、自分がいじられたら弱いと思う。ゆーちゃん相手だとなおさら。

210 :naniw:2008/06/15(日) 16:25:11 ID:oACWPSWI
>>209
GJ!
ゆーちゃんそうだね〜
こなたはかがみの嫁だよね〜
というかいつの間にそんなに黒くなっていたんですか^^;

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 16:43:14 ID:6LMp0SOl
>>210
表情を滅多に表に出さないみなみを調教して鍛えたと見た。

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 16:43:51 ID:AWHUiywp
       /                     \
      /  ,r'"j                i^'!、  ヽ
    /   </´                `ヾ>  .:;i,
    ,l        _,._,.        _,._,.       .:.:l,
    |       < (ヅ,>      < (ヅ,>     ...:.::|      乙
    !        ` ̄´      .   ` ̄´       ..: ::::::!   
   |           ノ . : . :;i,          ... ::::::.:::|    
     !          (.::.;人..;:::)      ...:.:::::.:::::::::!
    ヽ、         `´  `´    ........::..::..::.::::::::/
      \......,,,,,,,_           .....:::::::::::::::::::::::::/


213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 17:47:56 ID:AvSJP7ft
某所のおまけ画像ですごいものが出ている

214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 19:15:44 ID:sYxIcGwJ
>>210
イチイチ固定で名乗るな。
投下するときだけ固定使え

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 19:25:27 ID:6HKYbaOZ
コテハン云々って自殺スレの住民みたいだな...

>>210
コテハンは自由だけれど、職人さんとして発言する必要のない書き込みなら名無しの方がよいかもしれない
場の雰囲気が柔らかくなるから

216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 20:13:34 ID:yvXboL56
別にどっちでもいいんじゃない
名無し強制なんてルールないんだし

217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 20:38:30 ID:NB3APZ5J
>>213
(=ω=.)さてkwsk聞こうかネ

218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 20:41:09 ID:6LMp0SOl
>>213
ヲナヂクkwsk(≡ω≡.)

219 :18-236:2008/06/15(日) 20:46:04 ID:Kwi5HOvr
すごいこなかが画像に大変惹かれる思いですが、前回の続きを投稿する
準備ができましたので、これから投稿してよろしいでしょうか?
よさそうなら、前回の続きを投稿したいと思います。
7レス消費予定です。

それから感想下さった方、ありがとうございます。
SS書きとしては何よりも励みになります。

>>150
ドラマチックな展開が続きすぎると食傷気味になりますからね。
やはりらきすたはまったりした日常があってこそだなと思います。

>>207
6月のイメージがうまく伝わってますでしょうか?
鬱陶しい季節ですが、すこしでもこなかがの熱でそんな
じめじめした雰囲気を吹き飛ばしたいものです。

220 :18-236 『紫陽花色に光る雨』:2008/06/15(日) 20:50:31 ID:Kwi5HOvr


にわかに生徒の声で騒がしくなりだした放課後、かがみはつかさやみゆきさんと一緒に保健室に現れた。

「おっ、起きてたんだ」
「さっき起きたんだよ。寝てる間にかがみんにいたずらされたら困るからね」
「するか。それより気分はどう?」
「うん。寝てたらずいぶんましになった気がする」
「無理しないでね」
「ありがと、つかさ」
「黒井先生にはかがみさんに送ってもらう件、既に伝えてありますので心配しないで下さい」
「さすが根回しが早いね、助かるよ」
「それにしてもずいぶん体調が良くなられたようですね。やはり、かがみさんの手料理が良かったのでしょうか?」
「へっ!?」
「んなっ!?」
思いもかけない台詞に私とかがみは同時に変な声を上げてしまった。
「な、何を言うのよ、みゆき」
「ああ、別に変な意味ではなく、本当に泉さんが元気になって良かったなと思いまして」
一人赤くなって慌ててるけど、こういうときこそ冷静であらねばならぬのだよ、かがみん。
「こなちゃんもお姉ちゃんみたいに真っ赤だね」
「うぇ? そ、それは熱のせいだよ、うん」
思わぬところから反撃がきた。
まさか私としたことが赤くなるなんて。
思わず頬に手を当ててしまった。
「まだ熱あるの?」
つかさは私の額に手を当ててきた。
「そんなに熱くないよ?」
「うああ……」
天然コンビにしてやられた。
つかさは何も気付いてないし、みゆきさんは本当に天然なのかどうか……
光る眼鏡に阻まれて目が見えず、考えが読めない。
むう、手ごわいね、みゆきさん。

「じゃ、じゃあ、気を取り直して」
未だ赤さの抜けきらない顔でコホンと咳払いしながら言った。
「こなた、歩いても大丈夫?」
「それくらいなら大丈夫そう」
「よし、じゃあ帰りますか」
「これ、こなちゃんのかばんだよ」
「悪いね。じゃあ、行きますか」
ベッドから降りると、まだ少しふらつくようだ。
完全に熱が抜け切っていないのだろう。
そんな私をかがみは支えてくれた。
今日は寝てばかりだけど、帰って休むことにしよう。
早く風邪を治さないと、かがみ達と一緒に過ごせないから。



221 :18-236 『紫陽花色に光る雨』:2008/06/15(日) 20:50:48 ID:Kwi5HOvr


「それじゃあ、こなちゃんお大事にね」
「うん。今日はほんとありがとね」
「お姉ちゃん、ファイト」
「何をがんばるのよ」
半分呆れ顔になりながら、かがみは妹に手を振っている。
今日さんざんいじられたせいか、すっかり慣れたみたいだ。
かがみには家まで送ってもらうことになっているので、途中つかさと別れることになった。
いたずらっこのような笑みを浮かべながら、つかさは去っていった。
ほんと、つかさは自分が何言ってるのか分かってるんだろうか。
分かって言ってるんだとしたら……なんか恥ずかしいな。

帰りの電車の中は思ったより混雑していた。
ずっと揺れる電車の中で立ち続けるのは思っていたより体力がいるようで、熱のある体では正直こたえた。
途中の駅で人が降りたので、ようやく一人分座れるスペースが空いた。
「ここ座って」
「ありがと」
かがみに感謝し席に座ると、体の力が一気に抜けていった。
思ったより、疲れているらしい。
まだ熱の残る体では、このままずっと立っているのは辛かったに違いない。

目の前では、電車の揺れに合わせてかがみの制服がひらひらと揺れている。
時折制服の隙間から、かがみのお腹がちらちらと見え隠れしていた。
──きれい……
ついその白い肌に見とれてしまう。
かがみはいつも体重のこと気にしているけど、本人が言うほど肉付きがいいようには見えない。
適度に腰は引き締まっているし、出るところは出ている。
理想的な体形だし、とてもきれいでうらやましい。
……って、何を見とれているんだ、私は。
昼間の妄想がふと頭をよぎり、また顔が赤くなり始めた。
かがみの顔をチラッと上目遣いでうかがう。
大丈夫、私のこと見ていない。
ほっとため息をつきながら、どこか申し訳ない気分になってきた。

気分を変えようと窓の方を向いた。
外では相変わらず雨が降り続いている。
斜めに走る雨の雫が電車の窓を濡らしていた。
「止まないね」
「そりゃあ、梅雨だからね」
その時窓の外に続く田園風景の中に、色鮮やかな紫陽花を見つけた。
「あっ」
「えっ、何?」
雨で霞む景色の中、そこだけが色彩を放っているようだった。
「紫陽花が咲いてる」
「どこ?」
「もう見えなくなっちゃった」
「あんた花とかに興味あるの?」
「いや、特に無いよ」
「ふーん」
「……でも、特別だからね」
「?」
「何でもない」
何か聞きたげな様子だったが、そのまま気付かない振りをした。



222 :18-236 『紫陽花色に光る雨』:2008/06/15(日) 20:50:58 ID:Kwi5HOvr


「ほら、こなた、そろそろ起きなさい」
「……んぁ?」
目を開けると体がゆらゆらと揺れている。
かがみが私の肩を揺さぶっていた。
「もうすぐ降りる駅よ」
「んん、分かった」
寝ぼけ眼をこすりながら、周囲を見回す。
もうすぐ降りる駅が近いようだ。
しかし、昼間あれだけ寝たはずなのに、また眠ってしまうとは。
ゲームで夜更かししたのが原因だろうか。
眠い目をこすりながら、またふらつかないよう注意し席を立った。

雨足は先ほどよりずいぶん弱くなったようだ。
「もう少し待ってれば雨止みそうだけど、どうする?」
「んー、早く帰って休みたいかも」
「そう。じゃあ、行きましょ」
「うん」

「そういや今日はちゃんと傘持ってるのね」
「そりゃあ朝から降ってたからね。さすがに雨に濡れながら登校するわけにはいかないよ」
「昨日はどうして雨に濡れちゃったのよ?」
「だって傘って持ち歩くのめんどくさいじゃん? 折りたたみ傘はかばんの中濡れるし膨れて邪魔だし」
「あのねえ。そうやっていつも傘持ち歩かないから、ばちが当たったのよ」
「むう、まさか風邪引くとは思わなかったんだもん」
「いい教訓になったでしょ」
「まあね。でもそんな風に言われると意地でも持ちたくなくならない?」
「ならないわよ。はぁ、まったくあんたは懲りないわね。
そんなに傘が嫌ならカッパを着ればいいじゃない。ちっちゃい子がよく着てるやつ」
「なんだかとても馬鹿にされてるような気がするんだけど」
「気のせいよ」
「カッパは蒸れるから好きじゃないんだよね」
「文句ばっかりね。まあ、確かにこの季節毎日傘ささなきゃいけないのが面倒くさいって気持ちは分かるけど」
そう言って止まない雨を見つめながら、いつものようにため息をつく。
肩が下がった拍子に、ツインテールが傘からはみ出し雨に濡れていた。
「かがみ、髪が濡れてるよ」
「えっ、ああ、ほんとだ。もう、これだから雨は」
「嫌だよね」
私も自分の髪が濡れていないか首を回して確認してみた。
幸い大きな傘だったので、小柄な自分が濡れることは無かったようだ。

振り向いた先の民家の庭先に、偶然紫陽花が咲いているのを見つけた。
今日あの紫の色の中にかがみの姿を見てから、気になって仕方が無い。
これまでそんなもの気に留めることもなかったのに。
熱のせいかボーっとしている。
まるで吸い寄せられるように、その花のもとへ近づいていった。



223 :18-236 『紫陽花色に光る雨』:2008/06/15(日) 20:51:04 ID:Kwi5HOvr
「こなた、危ない!」
かがみの声が聞こえると同時に、強く抱き寄せられた。
とたん、車が横を猛スピードで通り過ぎてゆく。
「まったく、何考えてるのかしら!」
かがみは通り過ぎた車をキッとにらみつけている。
どうやら私は前から車が近づいてきたことに気付かなかったらしい。
「怪我は無い?」
「う、うん。心配かけてごめん」
私が無事だとわかると、ほっと息をついた。
「大丈夫? さっきまで普通に話してたから熱が下がったのかと思ってたけど、まだ熱があるのね?」
「うん。完全にはまだ治ってないみたい」
「それもそうか。ごめんね、熱のこと忘れてて。家までちゃんと送り届けるっていったのに」
さっき危ない目に遭わせたことを悔いているようだった。
「そんな、心配しないで。ちゃんと歩けるから」
「でも、まだボーっとするでしょ?」
「それはそうだけど……」
かがみはしばらく迷ったあと、何かを決意したように言った。
「こなた、こっちに来て」
「えっ?」
そう言ってかがみは私を引き寄せると、肩に腕を回してきた。
「か、かがみ?」
「こ、こうしていれば安全でしょ?」
「う、うん」
「これでふらふらすることもないと思うし、さっきみたいに危ない目にも遭わないし」
照れを隠すためか、やたらと理由を強調している。
「うん。でもこれって、……相合傘だよね」
私の呟きに、かがみは真っ赤になった。
かがみはいつも通りの反応とはいえ、自分の言った言葉の意味を悟り私まで赤くなってしまった。
「なっ、何言ってるのよ。別に変な理由なんてないんだから。
仕方ないじゃない、だいたいあんたがふらふらして危なっかしくて──」
──やっぱりいつものかがみんだ
必死に反論するかがみを見ていると、ふと可笑しさがこみ上げてきた。
二人して一緒に赤くなって何やってるんだろう。
「もう、素直に私の側にいたいと言いたまへ」
「あ、あんたは私の話聞いてなかったの?」
「本心じゃないくせに」
「ううっ、もう知らない」
そういいながらも、私の側を離れることはしない。
私を守るように、ずっと肩を抱いてくれている。
──ありがとね、かがみ
私はそっと、気付かれないようかがみに寄り添った。

本当ならじめじめして暑いはずなのに、触れた肌から伝わるかがみの体温はとても温かくて心地よかった。
ほんのちょっと寄り添っただけなのに、それに気付いたかがみはぎゅっと私の肩を抱き寄せた。
驚いてかがみの方を振り返ると、頬を赤らめながら明後日の方を向いている。
何だかとても変な感じ。
頭がボーっとする。
でも、不思議と体のだるさは感じない。
これもきっと熱のせいなんだ。
朝から続いている熱が私をおかしくしているに違いない。
でもじゃあ、体をだるくするはずの熱がどうしてこんなに心地よく感じるんだろう。
ずっとこのままでいたいって思うのはどうしてだろう?



224 :18-236 『紫陽花色に光る雨』:2008/06/15(日) 20:51:14 ID:Kwi5HOvr
気がつくと、ずっと降り続いていた雨が止んでいた。
雲間から射す日の光が、雨の雫に濡れた周りの世界を輝かせていた。
光の雨が降りそそぐ中を、二人ひとつの傘をさし寄り添いながら歩き続けた。
傘が日の光をさえぎってくれる。
きっとこの瞬間、傘でさえぎられた私たち二人の世界にはまだ雨が降っているんだ。
だから、まだ傘はたたまない。
あともう少し、このまま一緒に歩きたい。
私たちの世界に降り続く雨が止まない限り……

「ここまで送ってくれてありがとね」
「どういたしまして」
駅から自分の家までの道のりは、こんなに短かっただろうか?
まだ未練の残る中、かがみのそばを離れた。
触れていた肌から温もりが消えていくのが寂しい。
本当は早く家に帰って休みたかったのに、二人でもっと歩いていたいと思った。
雨なんか嫌いだったはずなのに、……もっと降り続けてほしいなんて思ってしまった。
ほんとどうしてしまったんだろう。
そんな動揺を隠すため、冗談めかして言った。

「かがみんとの相合傘は良かったヨ」
「えっ、ほんとに?」
「ちょっ、何まじめに言ってるのさ」
かがみが素で返事をしてきたので、慌ててしまった。
いつもなら顔を真っ赤にして返してくるのに。
かがみまでどうしちゃったんだろう。
「そ、そうよね。何言ってんだろ私。あれは仕方なくなったんだもんね」
とても寂しそうな顔で、俯いてしまった。
その姿に私の心が痛んだ。
「ち、違うよ。自分でからかっておいておかしいと思うけど、かがみがそばにいてくれて嬉しかったよ。ああもう、何言ってんだか」
いつもの調子でかがみをからかうことが出来ない。
私まで慌ててどうしちゃったんだろう。
そんな様子の私をかがみが見ている。
とても恥ずかしい。

「こなた」
「なに?」
「ありがとね」
「……!」

それはとても幻想的な風景だった。
ほんの一瞬、雨の雫に濡れたかがみの髪が日の光を受けきらきらと輝いていた。
それにも勝るとも劣らない、輝きの中で見せる満面の笑み。
それはどんな花よりもきれいだった。

「……」
何も言えない。
私はかがみから目が離せなかった。
私はただボーっと見惚れることしかできなかった。



225 :18-236 『紫陽花色に光る雨』:2008/06/15(日) 20:51:56 ID:Kwi5HOvr
「こなた?」
「……」
「どうしたの?」
「……えっ、あっ、べ、別に何でもないよ」
「もう、家に着くなりどうしちゃったのよ?」
「うん……まだちょっと熱があるみたい」
「まだ立ってるの辛い?」
「ううん、そんなんじゃなくて」
「熱でふらふらするんじゃないの?」
「そんな熱じゃないよ」
「えっ、じゃあどんな?」
「……ずっと、下がりそうにない熱だよ」
かがみは頭の上にクエスチョンマークをつけながら、きょとんとしていた。
「もうすこし風邪が長引いてもいいかも」
「何でよ?」
「秘密だよ」
「?」
「気にしないで。熱でちょっとおかしくなってるだけだから」
「気になるわね」
「ふふ」
「教えなさい」
「またいつかね」

かがみ、私自身にもその答えは分からないよ。
このもやもやする気持ちが何なのか、今はまだはっきりと分からない。
この気持ちをうまく言い表すことができるかも、うまく伝えることができるかも分からない。
でも、いつか分かるときが来ると思う。
もしそのときが来たら、必ず言うから。
だから、今はもう少し待っててね。

空を見上げると、雲間から青空が覗いていた。
初夏の到来を予感させるその青空に、私の心は躍った。
──これから先きっといいことがあるよね
蒼に染まる空と、紫陽花色に光る雨。
それはまるで、私とかがみみたい。

季節はこれから夏に向かう。
蒼が空いっぱいに広がる私の季節が来る。
今はまだ紫の多い季節かもしれない。
でも、待ってて。
きっと夏空のように、かがみを私の色で染めてみせるから。


Fin

226 :18-236:2008/06/15(日) 20:52:39 ID:Kwi5HOvr
以上で『紫陽花色に光る雨』は終わりです。
お読みいただきありがとうございました。

しとしとと降り続く雨、薄暗い世界に咲く色とりどりの傘、
落ち着いた色を見せる紫陽花など、どこかアンニュイな雰囲気の漂う
季節でイメージは好きなのですが、じっさいにはじめじめするので
余り好きにはなれません。

もう半月ほどあとには7月、かがみとつかさの誕生日が控えてますね。
さあ、そちらに取り組む準備をするとしましょう。

227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 21:10:56 ID:AvSJP7ft
>>217-218
昔、ぼっちスレに絵を描いていた人のところです。いってらー。


228 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 21:11:25 ID:m16pvXLj
>>226
GJ!
かがみん綺麗だなぁ
紫陽花か・・・青色だったり紫色だったり・・・いいねえ

229 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 21:23:21 ID:6LMp0SOl
なるほど、考えてみれば紫陽花って、
こな×かがのためにあるような花かもしれんな
青&紫(・∀・)b

ここのところ雨雨作品ラッシュで、
脳内でaikoの「相合傘」がリフレインしています(´∀`)

230 :8-784:2008/06/15(日) 21:28:13 ID:VP4IkN6I
>>226
GJです !
雨に濡れながら、親友以上恋人未満な二人が肩を抱き合って相合傘・・・絵になりますね
かがみとつかさの誕生日もがんばってください

それではお久しぶりの落書き行かせていただきます
かがみのキャラソン聴いてたらこんなお話思いつきました↓
http://up.mugitya.com/img/Lv.1_up62630.gif.html

お姫様は騎士様に優しくしてもらえないと、すぐにご機嫌ナナメになってしまうようですw

前回お返事くださった皆さんありがとうございます !
それから小ネタの使用許可ありがとうございます。かがみとつかさの誕生日に投下する予定なので
もう少し待ってください

231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 21:32:35 ID:YBddj8W/
>>230
やっぱりかがみは寂しがり屋のウサギ…GJ

232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 21:35:28 ID:6LMp0SOl
>>230
おとめかがみ、うさちゃんかがみ(≡ω≡.)GJ!
「なんか用でもあるの」こなたには悪気はなかったんでしょうけど、ねえ……
いやあ、言葉ってこわいね〜(´∀`)

233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 21:36:11 ID:SqQDBw7u
「お姉ちゃん喧嘩しちゃだめだよ〜」ってしっかり隣の部屋に丸聞こえだった事実に慌てて
「ち…違うのよこれは…」と取り繕うかがみん
そしてしっかり電話越しにそれを聞いてて「かがみん可愛いねぇ〜」とニヨニヨするこなた

という怪電波を受信してしまったので丸投げさせてもらおう。

234 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 21:37:08 ID:lOVOWFcc
おひさー
百合姫みたいになってきましたね、GJ!

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 22:13:04 ID:6saeq5Oa
今から晩御飯食べてる時に思い付いたSS(っていうか小話)を投下したいんですけどかなり変な内容なので、そういうのが苦手な人は今のうちに避難準備しといてください。
あ、あとこなたは出ません。

236 :柊かがみに10の質問:2008/06/15(日) 22:15:50 ID:6saeq5Oa

――よろしくお願いします。

Q1:あなたの名前は?
A1:泉かがみ…じゃなかった、柊かがみ。

Q2:好きなものは?
A2:こなたに決まってるじゃない。愚問だわ。

Q3:嫌いなものは?
A3:こなたに近付くヤツ、こなたを泣かせたヤツ、こなたを(ry

Q4:趣味は?
A4:こなた観察。こなたったらチョココロネのチョコを口の周りに付けて気付かないのよ。もう可愛くて可愛くて。でもこなたの可愛さはこんなものじゃないわ。他にもこなた(ry

Q5:あなたの宝物は?
A5:こなたの画像&写真コレクションね。…え?これ盗撮じゃないかって?失礼ね。この画像と写真はこなたへの愛の詰まってるの。それを盗撮だなんて言われるのは心外だわ。

Q6:特技は?
A6:愛の追跡。こなたにバレないように後ろから尾けるのが得意なの。…ストーカーじゃないわ。うん、決してストーカーじゃない。

Q7:友達は多い?
A7:割と多い方だと思う。でもこなたに比べれば月とスッポンね。っていうかこなたがいれば友達なんていらないわ。

Q8:毎日の日課は?
A8:日記かしら。これでどの日にこなたがどんな事をした一目で分かるようになってるの。…え?自分の事はって?そんなのこなたの事に比べたらどうでもいい事よ。私はこなたの大親友としてこなたの全てを記しておく役目があるんだから。

Q9:今欲しいものは?
A9:媚薬…いや、なんでもない。

Q10:将来の夢は?
A10:こなたのお嫁さん!これしかないわね!!っていうかこれしか有り得ないから!


――………ありがとうございました。



おわれ。




237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 22:17:54 ID:6saeq5Oa
…本当に変な作品で申し訳ない…。今、別の作品も制作中なので出来上がったらそちらでお目直ししてください。

238 :フタ☆某:2008/06/15(日) 22:29:11 ID:6Bsz52/5
カンフーハッスル!
つttp://konakaga.me.land.to/cgi-bin/imgboard/img-box/img20080615221649.jpg

愛するかがみを救うため、拳士こなたは単身、敵のアジトに乗り込むのであった!


239 :18-236:2008/06/15(日) 22:44:20 ID:Kwi5HOvr
>>228
きらきら輝くかがみんは実際に見てみたいですね。
こなたが一瞬見たかがみはさぞかしきれいだったんでしょう。
もしかしたらこれが決定的になったのかな?

>>229
家の近くに咲いてる紫陽花は紫が多かったので、
主にかがみをイメージしてました。
確かに青い紫陽花もありますね。
ひとつの花の中にこなたとかがみを重ねることができますね。
これは良いネタになるかも。

>>230
雨の日の相合傘はマンネリではありますが、やはり外せません
とても綺麗ですからね。

それと、相変わらず可愛い絵柄でGJです。
かがみは付き合ってからも苦労しそうですね。
普段はだらけてても、ここぞというときにかっこいい台詞を言うこなたに、
「もうっ」と表向き怒った振りをしつつ、内心デレデレなかがみが容易に想像できます。
誕生日の絵も楽しみにしていますね。

>>237
かがみがいい具合に壊れてますね。
また甘々な作品を楽しみにしてます。

>>238
続き物ですか?
こなたは昔何の格闘技を習ってたんでしょう。

240 :6-774:2008/06/15(日) 22:56:59 ID:hbMq/K9p
どうもです。こなたの誕生日では、まぁ、お騒がせしました。
えっと、今書き途中であったssの続きが出来たので投下させていただいても構いませんか?23時5分まで様子見てからまたきます。


241 :6-774:2008/06/15(日) 23:05:07 ID:hbMq/K9p
時間になりましたので、ちょっと失礼します。
タイトルは『子狐こなたんの物語』(完結)
でお願いしますです。

242 :6-774:2008/06/15(日) 23:05:48 ID:hbMq/K9p
「こなた〜、髪の毛梳かすからこっち来て」
「あ〜い」
かがみの言葉に、こなたは狐耳をぴょこん、と揺らしながら頷くと、かがみの元までとたた、と駆け寄りました。
子狐のこなたがかがみのお家に来てから、もう、大分時間も経ち。すっかりと、人間の姿でいることにも慣れ、かがみもまたその状況を自然として受け入れていて、こなたの世話を率先してやるようになりました。
櫛を持ってこなたを手招きするかがみ。その目の前まで行ってかがみを見上げるこなたは瞳を僅かに潤ませていて、満面の笑顔。それに、無意識にでしょう、その尻尾もパタパタと揺れていました。
そんなこなたの様子を見て、かがみも相好を崩すと、床に腰を下ろして、自らの膝を示しました。
こなたは、さらに頬を赤らめて一瞬くすぐったそうに首を竦めましたが、直ぐにその膝の上に乗って丸まります。
そして、そんなこなたの髪を、かがみは梳き始めました。
サラ、サラ、と櫛が髪を梳く音だけが響くかがみの部屋で、1人と1匹。
窓からは午後の麗かな日差しが差し込んでいて、本当に、のどかな時間が、流れていました。

「こなた、気持ちいい?」
かがみが髪を撫でながら聞くと、こなたは、返事の代わりに耳をペタ、と倒して、かがみの胸の辺りに擦り寄りました。
その様は、狐というよりは猫で、そんなこなたに、かがみは苦笑しました。
「ん〜♪やっぱりかがみは温かいな〜、それに、柔らかい。優しい匂いがする」
かがみにじゃれつきながら、甘えん坊な一面を覗かせるこなた。直接に甘えられて、なんだか気恥ずかしくなったかがみは、プイ、と顔を背けました。
「な、何言ってるのよ……」
口調こそ強気でしたが、その顔は上気して、言葉とは裏腹なかがみの心情が如実に表れています。
そんな様子を見て、こなたはニコッと笑みを作ると、今度はかがみに抱きつきました。
「ムフフ、照れてるかがみん、萌え〜」
「萌えって……アンタ時々変な言葉使うわね」
呆れたようなかがみの言葉にも、嬉しそうな顔をして、こなたは再び膝の上で丸くなりました。

その時、こなたが丸くなった拍子に、足元の傷口に巻かれた包帯が服の裾から覗き、かがみの目に留まりました。
「こなたの足の傷、大分良くなってきたわね。もう直ぐ治るわよ」
何気なく、かがみは言ったつもりでした。ですが、その言葉を聞いて、顔を上げたこなたは先程までの笑みを消し、耳や尾の毛を逆立て、緊張している様子でした。
「かがみ、それ、どういう……」
「え?だから、傷が治るって――」
かがみは、最後まで言葉を言い終えることが出来ませんでした。その前に、こなたがかがみの膝の上から、身をくねらせ、抜け出すと、凄い勢いで自らの足に爪を立て始めたからです。
「ちょっ……!こなたっ!?」
驚いたかがみは慌ててこなたを制止しようとしました。しかし、こなたは伸ばされたかがみの手を乱暴に払うと、目尻に涙を浮かべ、かがみのほうを哀しげに見やると、一気に部屋から駆け出して行ってしまいました。
「こなた……?」
後に残されたかがみは呆然とするしかありませんでした。一体、こなたは何故あんな事をしたのか、どうして、自分の下から去って行ったのか。何故、あんな哀しそうな目をしていたのか。かがみには分かりませんでした。

243 :6-774:2008/06/15(日) 23:06:24 ID:hbMq/K9p
ぼんやりとしていたかがみの所に、母、みきがやってきました。怪訝そうに眉を顰めています。
「さっき、こなたちゃんが凄い勢いで飛び出して行ったけど、かがみ、何か知らない?」
聞かれて、かがみは先程あった事を話しました。こなたの髪を梳いていた事。こなたの足の傷の事。そして、こなたが取った行動の事。
かがみが全てを話し終えると、みきは、納得したように頷きました。
「そう……」
一言、呟いて、かがみの方に向き直ります。その瞳は少し、険しく、吊り上がっています。
「かがみは、こなたちゃんの事、どう、思ってるの?」
「え? どうって、どうって……アイツは……」
答えようとして、答えられない事にかがみは気が付きました。
こなたが家に来てから、ずっと一緒にいるのが当たり前で、当たり前だからこそ、何も考えないで。ただ、一緒にいて、楽しくて。
そんなかがみの様子を見て、みきは、ちょっと息を吐きました。
「こなたちゃんはね、かがみの事、好きだって言ってたわよ」
言われて、かがみはハッとしました。
以前、確かに、こなたにそう言われたことがあったからです。でも、その時には深く意味を考える事はしませんでした。
なぜなら、かがみもまた、こなたのことが好きだからです。
「だけど、こなたちゃんは、人間は嫌い、とも言ってたわ」
「え……?」
とつとつと、みきは語ります。
「人間は嫌いだけど、かがみは好き。こなたちゃんにとって、かがみは、特別な存在なのよ」
「! こなた……」
「だけど、やっぱり、こなたちゃんは、人間を信じられない部分があるのかしらね。迷惑をかけてるかも、って言ってた。もしかしたら、かがみが自分と一緒にいてくれるのは足を怪我してるから。その治療のためなんじゃないかって」
「そんなっ!そんなこと……」
ここで、かがみにも合点がいきました。こなたが、自身の足を傷つけようとしたこと。それは、足を怪我しているから一緒にいてもらえる。逆に、足が治ったら、一緒にいられない、そう思ったからではないでしょうか。
「かがみは、こなたちゃんに、それを伝えた? 一緒にいるのは、そのためだけじゃないって事」
「あ……」
「追いかけなさい、かがみ。もし、あなたが、こなたちゃんの事を大切に思ってるなら。言葉にしなくちゃ、伝わらない事だって、あるんだから」
そう言うと、みきは表情を柔らかくし、かがみの頭に手を伸ばしました。
「うん……」
母に頭を撫でられ、かがみは、小さな子どものように、頷きました。

244 :6-774:2008/06/15(日) 23:06:46 ID:hbMq/K9p
「かがみ……かが、み……」
こなたは、1人で、丸まっていました。
足の包帯は真っ赤に染まり、じくじくと痛みます。
何度も、何度も足に爪を立てました。でも、こなたにも分かっているのです。そんな事をしても意味は無いという事を。
かがみは、こなたが出会った人間の中で、初めて‘特別’になりました。随分と可愛がってくれたし、常に気にかけてくれました。
だから、嬉しかったのです。かがみと同じ、人間になれたこと。
何で人間になれたのか、こなたには分かりません。だけど、そんな事はどうでも良かったのです。かがみの傍にいられれば。
こなたの足に残った傷は、かがみとの絆、でした。それが治って、消えてしまう。かがみから、離れなくてはいけなくなってしまう。ただの子狐に、戻ってしまう。
かがみと、もう、会えなくなってしまう。
それは、こなたにとって、とても恐ろしいことでした。
体の震えが、止まりません。
「かがみぃーっ!!」
「こなたっ!!」
ハッと、起き上がりました。涙でぼやけた視界に、薄い紫色が揺れています。人間より鋭敏なこなたの嗅覚は、視覚より先に、その存在を認識しました。
「かがみ〜っ!!」
叫んで、こなたは立ち上がろうとしました。が、傷つけた足は力が入らず、姿勢を崩して、ガクっと倒れそうになりました。
「こなた〜っ!!」
間一髪。かがみがこなたの元へ駆け寄ると、その小さな体を抱きしめ、受け止めました。
ふわ、と匂う優しい香り。柔らかくて、温かくて、こなたは、鼻の奥がツーンとするのを感じました。
かがみは、こなたの頭を、先程、母から自分がしてもらったようにゆっくり、ゆっくりと撫でました。
咄嗟の事で逆立っていたこなたの狐耳、尾の毛も、かがみの手の動きに合わせて、ゆっくりゆっくりと寝ていきました。
「かが、み、ゴメ……わたっ、かってに、かがみ、やさ、しく……でも」
しゃくり上げながら、それでも必死に言葉を紡ごうとするこなたを、そっと制すると。かがみは、こなたを落ち着かせるように、もう一度、今度は、その耳を撫でました。
こなたは、かがみにここを撫でてもらうのが好きでした。ふわふわ、もふもふ、優しく、包み込むように。
こなたは、目を細めて、首を竦めました。
かがみは、少し屈むと、こなたと目線を合わせました。
「私、こなたが来て迷惑だなんて思ったこと、一度もない。私が、こなたと一緒にいるのは、足に怪我してるから、憐れんでるからなんかじゃない。私が、こなたと一緒にいたいの」
「でも、私、人間じゃないよ。狐だよ?」
「関係ないわよ」
「自分勝手で、迷惑かけちゃうかも」
「だから、迷惑じゃないって」
「他の人間から見たら、私は……」
「その時は、私がアンタを守るから。だから、一緒にいてよ……こなた」
「……っ、かがみっ!」
こなたは、思い切りかがみの胸に飛び込みました。一房飛び出た髪の毛と、狐耳が揺れて、尾はパタパタと。そんなこなたを、かがみはぎゅっと強く抱きしめました。

「ねぇ、こなた」
「ん〜?」
家に戻り、こなたの足の手当てをした後。やっぱりかがみの膝枕の上で丸くなるこなた。そんなこなたの髪を優しく撫でながらかがみは言いました。
「今度、家の神社のお祭りがあるんだけど。一緒に行かない?」
「いいの? かがみ、ずっと支度してたじゃん」
「一生懸命手伝ったからね。当日は、手伝いしなくてもいいって」
それを聞くと、パタッパタッっと今まで一定のリズムで床を叩いていた、こなたの尾がピンと立ちました。
「ホント?」
「うん」
「やったぁ〜!」


「こなた、浴衣、大きくない?」
「む、そういう時、普通‘小さくない’って聞くんじゃないの?」
「いや、私のお古だし。こなたには少し大きかったかなって」
「失礼な。丁度いいよ。それに……」
「それに?」
「かがみの匂いがして、凄く落ち着く。大好きだよ、かがみ」
「なっ! は、恥ずかしいこと言うな……」
「ん〜?顔が赤いぞ、かがみん?」
「あ〜!私も、大好きだよっ!こなた!」
「うんっ! 行こっ、かがみ」
差し出された手を、かがみは苦笑と、微笑みの成分を半々に含んだ表情で、掴みました。
手のかかる子狐です。人になった、不思議な子狐です。でも、それ以上に、かがみにとっては、大好きな、子狐なのです。

245 :6-774:2008/06/15(日) 23:10:50 ID:hbMq/K9p
以上です。お付き合いくださいましてありがとうございました。

ゆーちゃんの書いた氷姫のお話を読んで、ああいう作風にもチャレンジしたいなと思ってトライした今回ですが。
まぁ、どうでしょうね。
ゆーちゃんはすごいなぁ、ちゃんと起承転結で纏まってるから。

こなた=狐。とはよく言われていますね。
なので、冬頃に♪子狐コンコン こなたんたん こなたんたん かがみに抱かれて昼寝をしたり、かがみの枕で夢の中♪
なんていう変な電波受信しまして、こういう風なの出来上がりました。

こなかが、といってもパラレルなので受け方様々にあるとは思いますが、少しでも楽しんでいてくれる方がいたら幸いです。
では。

246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/15(日) 23:32:22 ID:2CSb82DP
>>236
吹きまくったwww
こういう小ネタも保管庫にいれてほしいなw

>>245
俺の好きなシリーズ来てるーーーー!!!!!
まだ読んでないけど、どうせおもしろいからぐっじょぶ!!w

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 00:26:00 ID:GU26PwnP
>>245
GJ!今回で完結かぁ。
毎回思ってたけど動物的なこなたって可愛いなw

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 00:29:01 ID:cexADlu6
>>213
もしかして某サイトで拍手すると見れるやつか?
あれは… R-15ってレベルじゃねーぞwww

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 00:33:19 ID:9aGSAZ8N
その記事は見たんだけどよく考えたら拍手してなかった…と思って拍手したら、ちょwwwwwwwww

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 00:54:22 ID:XjJNk8fp
何の記事?kwsk頼むっ!

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 01:10:28 ID:J6sq8lGY
ほんと人の気持ちが理解できない奴等だな
作者は拍手してくれる人にだけ見てほしいと思ってるはず
少し考えれば分かることだろ

252 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 01:28:35 ID:aafEcpEF
猛省orz

以後追求しないことにするorz

何のためにホムペ作ったか、
今俺らの置かれてる状況を鑑みれば、即座に分かるなorz

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 01:44:55 ID:9hwqH2Yj
たかだかエロ絵一つ見つけたくらいでギャーギャーと…
ここの住人は小中学生しかいないのか

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 03:15:03 ID:AyzEDgj4
>>226
GJ!
紫陽花って色々な色のある花ですからね。
他の方も言ってるように、蒼だったり、紫だったり。
ピンク色っぽいのとか、黄色っぽいのもあった・・・ような?どうだったかな?
もしあったら、こなたとかがみだけじゃなく、親友4人を表す花になれるのかも。

花に負けないくらい、綺麗な作品だったと思います

>>230
こなた空気読んでくれ頼むw
まーでも、いきなりこんなこと言われちゃショックもでかいかなw
別に用がなくたって電話してもいいじゃないか!

>>245
完結お疲れ様でした。
狐こなた可愛すぎるw
一挙手一投足のたびに動いているであろう尻尾とミミを想像しただけで死ねる

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 07:44:42 ID:ZvIeq+Z7
画像普通に見られるようになってるけど、紛れもなくこのスレ民のせいでつね^^

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 14:03:50 ID:AkmVD8OT
こなた「かがみ、付き合わせちゃってごめんね、こんなとこ嫌だよね」
かがみ「い、嫌に決まってるでしょ!でもあんた一人だと何するかわかんないし、ほら保護者って必要でしょ」
こなた「うん…かがみ、優しいよね」
かがみ「別に優しくないわよ」
こなた「優しいよ、つかさもみゆきさんもみんな優しいよ…」
こなた「理屈じゃなくてさ、優しいんだ…これすごく贅沢だと思う」
かがみ「ま、まー…長い付き合いだし」
こなた「ま、これが出来るのもここが二次元だからだネ☆」
かがみ「肝心なとこでメタ発言すんじゃねえっ!!!」

はぁかがみかわいい

257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 14:57:15 ID:ygrNbrs2
       /                     \
      /  ,r'"j                i^'!、  ヽ
    /   </´                `ヾ>  .:;i,
    ,l        _,._,.        _,._,.       .:.:l,
    |       < (ヅ,>      < (ヅ,>     ...:.::|      乙
    !        ` ̄´      .   ` ̄´       ..: ::::::!   
   |           ノ . : . :;i,          ... ::::::.:::|    
     !          (.::.;人..;:::)      ...:.:::::.:::::::::!
    ヽ、         `´  `´    ........::..::..::.::::::::/
      \......,,,,,,,_           .....:::::::::::::::::::::::::/


258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 17:13:59 ID:AfLhYYCE
>>214
>>215
感想とかの時は固定を使わずスレするようにします。

259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 17:16:14 ID:ASy1OH4F
新作SSが完成したので投下してもよろしいでしょうか?いいんなら、いきます。

260 :隠していた本当のココロ:2008/06/16(月) 17:18:41 ID:ASy1OH4F
───いつからアイツの事が好きだったのだろうか。アイツが笑うと嬉しい。アイツが悲しむとこっちまで悲しい。

今の私の感情の全てはアイツ─こなた─に占領されていた。今まではそれが普通だと思っていた。
でも、私がこなたに抱く感情が友情ではないと気付くのにそれほど時間はかからなかった。

───こなたと手を繋ぎたい。こなたに抱き締められたい。こなたとキスしたい。…そしてこなたと……。

そう思い始めた瞬間から私にとってこなたはただの友達ではなく、“大切な存在”になってしまっていた。





「かがみーん!宿題見せてー」
「もう、たまには自分でやれよ」』
「いいじゃん、かがみと私の仲ではないか」

こなたは私をどう思っているのだろうか。…ただの友達としか思ってないだろうか。
私がこんなに熱い視線を送っているっていうのに、こなたは気付く素振りも見せない。

「かがみーん」
「……あっ……なに?」
「こっちのセリフだよ。どうしたの、ボケッとして」
「あっ…ゴメン、ちょっと考え事してて…」

気付けば私はこなたの家にいた。どうやら私は今日一日中ボケッとしていたらしい。ここに来るまでの記憶がほとんど無い。




「もう、かがみ今日はどうしたの?一日中ボケッとして」
「…ゴメン…」
「かがみさあ、なんか私に言いたい事あるの?」
「へっ!? なっ、なんで?」
「いや、今日私ばっかり見てたから」

…なんでコイツは変な所だけ勘がいいのか。

「言いたい事はあるけど…いやだ、言いたくない」
「おいおーい、私とかがみんの仲でしょ?なんでも言っちゃいなYO〜」
「…これを言ったらアンタ絶対私の事嫌いになっちゃうから言わない」
「よし、約束しよう!嫌いにならない」
「……本当に?」
「本当!」

…ここまで来たらもう言うしかない。嫌われたって構わない。私はこなたに今の気持ちさえ伝えることが出来れば良い。


「こなた…。私…アンタの事好き…なの」
「えっ…」
「友達としてじゃなくて……その、恋愛対象として……なんだけど……」

予想通りこなたはビックリしたような表情を浮かべていた。

「あっ…でもこなたがイヤなら、別にいいんだよ。……私、もう二度とこなたに関わらないようにするから……」

そう言って私はこなたの部屋から出ようとするとこなたが私のスカートの裾を引っ張ってきた。



261 :隠していた本当のココロ:2008/06/16(月) 17:19:21 ID:ASy1OH4F
「何?こなた」
「……かがみは鈍感だなぁ。私がこんなにかがみにラブラブ光線送ってたのに。今頃気付くなんてさ」
「…えっ…?…こなた、それって…」

私が何かを言いかけたと同時に私はこなたに押し倒されていた。何が起こったか分からないままの私にこなたは続ける。

「私、かがみにあんだけモーションかけてたのに、かがみったら告白のタイミングずれてるよ」
「こなた、アンタ…私の事…」
「好きだったよ…ずっと…かがみの事好きだった。でも私から言うのはちょっと悔しいから、かがみに言わせたかったんだ」


──好きだって…──


私の心臓が跳ねるのが自分でも分かった。…ヤバい。壊れてしまう。これ以上こなたに何かを言われると私の理性が壊れてしまう。

「…こなた、私アンタにこれ以上何か言われると、アンタを襲っちゃうかもよ?」
「別に良いよ?かがみを襲ってるのは私だもん」
「…こなた、キスしてよ」
「舌、入れてもOK?」
「ダメっつってもやるんでしょ…?」
「…やる」
「…バカこなた…///」


私達は長い間貯めていた想いを互いの唇に込めた。その想いはとても熱くて脳が麻痺しそうなほど頭がクラクラした。それはきっとこなたも同じだっただろう。

「…こなたぁ…」
「かがっ…みぃ…」


私達は長い間密着していた唇を離した。

「こなた…アンタの唇、甘過ぎ///」
「アハハ、お昼にチョココロネ食べたからかな///」
「……こなた、私達両想い…なのかな」
「もちろんだよ、かがみーん///」


こなたは私をより一層強く抱きしめて。

「どうする、エッチ…しちゃう?」
「こなたさえよけりゃ」
「…今夜は帰さないよ?」
「古」


私達はその夜、激しく愛し合った。

私、もう自分の気持ちに迷わない。こなた、アンタを幸せにするって決めたから…。




262 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 17:20:49 ID:ASy1OH4F
以上です。前回書いたやつとは何の繋がりもないので、それぞれ独立した話だと思って貰えば良いです。

263 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 17:53:03 ID:m75wL8BE
>>262
GJ !
もう少しでアウアウ路線になりそうでドキドキしたw
メガミの先月のピンナップもこんな感じのシチュだったのかなと思ったり

264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 18:03:54 ID:dEZax2lV
ttp://cochocochoco.cocolog-nifty.com/./photos/uncategorized/2008/06/12/konakaga.gif

ttp://www.eunospress.com/image/konata&kagami_16.jpg

265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 19:30:01 ID:3NlT6At1
アニメ本編見直して改めてかがみはこなた好きすぎるとニヤけてしまった。
こなたも子悪魔受けっぽいし(これはフィルターのせいかもしれない)
ヘタレなかがみを誘ってるのかと思うと堪らない。

266 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 20:41:06 ID:97R0cgkU
昨日、いつぞや話題になってたらき☆でいとちょーらき☆でいをようやく入手できた
なんつーか…あまりに盛りだくさん過ぎて!!すごく充実しただよ…!
このスレの住人さんが薦めるのもわかるわー。ありがとう。

あと、もちろんゆーのすさんの新刊も堪能させていただきました。
夏以降もらき☆すたで続けられるようで何より。
あ、ちなみにコンプエース新連載はちょっと先になっちゃいそうですって。

267 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 21:54:33 ID:LFzmMkbf
>>264
コラコラ、ひたすら画像集めるスレでもあるまいし
個人のサイトからは止めときなって
どうせみんな見てるんだから

268 :13-351:2008/06/16(月) 22:07:55 ID:1sM5zZrj
http://blog.livedoor.jp/x3772t/

お久しぶりです。
「私を守る人 貴方を守る人」完結編です。

多数の方にお越しいただき、ありがとうございます。

269 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 22:29:46 ID:1wcxcDRR
>>GJ!
何とかかがみが復活して良かったです。
やっぱり、大切に想ってくれる人が側にいないとね。
それにしても、実際にかがみが嫁をやってるケースは新鮮だったかも。
嫁嫁言ってても、大抵はこなたが主婦やってるパターンだし。

270 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 22:30:50 ID:1wcxcDRR
なんか変な書き込みに(汗)
>>269のつもりでした、失礼

271 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 22:32:15 ID:1wcxcDRR
>>268ねorz
焦りすぎ……

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 22:59:49 ID:m75wL8BE
>>268
GJ !
かがみが元に戻れてよかったです
やっぱり傍にこなたがいてあげなきゃね

そして最後のやたらと力の入った一行に吹いたw

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 23:00:15 ID:5g4uwxmM
>>268
GJです。
一時はどうなるかと思いましたが、治ってよかったです。
性格的に向いてない仕事はやらないほうがいいですよね。
しかし、かがみはかなり溜まってたんでしょうね、いろんな意味で。
これ以上溜め込むとそれが外に出て行かず、ずっと自分を
苦しめることになったでしょうね、身を挺して救ったこなたGJ。
こなたがかがみを養うというのも確かに珍しいですね。

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 23:16:01 ID:MIvDBgNX
普段はどう見てもかがこななのに
こなかがだもん、かがみが嫁だもん、と言ってる
こなたはちょっと可愛いかもと思ったり

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 23:53:30 ID:3Au4aD9Y
口じゃ「かがみは私の嫁〜」とか言いながらも実は主導権はしっかりかがみに握られてるこなた萌え。
そんで意地で嫁嫁連呼するんですな。

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/16(月) 23:56:13 ID:aafEcpEF
かがみ「あら、嫁でいいわよ
     最近は嫁に主導権を握られてるヘタレ旦那や
     家事全般こなす主婦ならぬ主夫も多いしね^^」

こなた「むぐ〜カカア天下がデフォルトですかっ(≡△≡.)」

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 00:12:10 ID:du4s2SfO
恋愛感情で付き合ったら弱いのはこなたっぽい。
一度優位を崩されたらずるずるとって感じ。

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 00:15:01 ID:goZscyBo
ツンデレはデレると強しですな。

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 01:31:49 ID:0jtw4QMh
一種の思い込みのたぐいだと思うけど、
百合ネタてお姉様役と妹役、上下関係と言うか主従関係みたいのが
まずベースにある感じで同性愛以前にそれが苦手で遠慮していたのだけど
こなたとかがみだとそういうのが無くて二人で歩んでいくというお話が
多くてどんどん好きになっていく感じ

280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 02:23:29 ID:d1+0qXbt
>>277
アニメ版だとかがみは保護者っぽい面見せてるシーン結構あるしな
まあ同じくらい振り回されてるとこもあるんだが

281 :フタ☆某:2008/06/17(火) 07:50:37 ID:J3iDRsRC
亀レスですが…
イラストへのコメント、有難うございました〜 ノシ
素敵な甘々妄想に、描いた本人も身悶えましたw

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 08:04:07 ID:BFisOTcD
ttp://hp29.0zero.jp/602/tibimisya/
更新キタ━━(゚∀゚)━━!!!

283 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 14:33:16 ID:EK75ghq3
       /                     \
      /  ,r'"j                i^'!、  ヽ
    /   </´                `ヾ>  .:;i,
    ,l        _,._,.        _,._,.       .:.:l,
    |       < (ヅ,>      < (ヅ,>     ...:.::|      GJ
    !        ` ̄´      .   ` ̄´       ..: ::::::!   
   |           ノ . : . :;i,          ... ::::::.:::|    
     !          (.::.;人..;:::)      ...:.:::::.:::::::::!
    ヽ、         `´  `´    ........::..::..::.::::::::/
      \......,,,,,,,_           .....:::::::::::::::::::::::::/

284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 17:52:11 ID:0u3lJj++
ttp://up2.viploader.net/pic/src/viploader672237.jpg
サンクス先行ねんどろぷち2弾買ってきたので
やっつけてみたよ

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 17:57:55 ID:vqbf5nXW
>>268
完結お疲れ様、GJでした!
なんかかがみが家の仕事してるイメージってあまりなかったなぁ。
こなたが家事できて、かがみが家事苦手ないって前提があったからだろうか
でも、こういうのも新鮮でいいものですね。
やっぱりお互いは相互補完される関係ですね

>>284
え?!もう先行販売やってるの!?
やべー・・・探しに行かなきゃ

286 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 18:25:45 ID:DWr8Z0Kk
>>284
こんなことできるのか

287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 18:28:40 ID:thfmlc86
>>286

体:黒井先生
こなた頭:シーズン1の水着
かがみ頭:みなみ

ですな。
ちなみに顔面スワップは、ものによってはポンづけ、そうでない場合は小加工で可能っす。

288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 18:32:51 ID:9eHnK5eO
こなたの胸でかい…こりゃかがみに相当揉まれたな。

289 :ごちそうさま。:2008/06/17(火) 19:36:23 ID:Z0dVp/MS
荒らしにカッとなりやすい人は>>1の避難所を利用するのもいいだろう。規制時にも書けるし、基本マターリだから。

原作ネタ

つかさ「あ、ウサちゃんTシャツ!」
かがみ「オイィ!道行く人を指で指さない!(デコにペチッ!)」
つかさ「あうぅ、ゴメンなさいお姉ちゃん・・・でも、ウサちゃんが可愛かったから」
かがみ「PlayBoyのロゴじゃない。ポルノな雑誌で健全な女子高生がはしゃがないの!」
つかさ「ええー、そうなの?なんでウサちゃんがそういう雑誌に?」
かがみ「うーん、よく知らないけどバニーとかのイメージじゃないの?」
みゆき「あれは・・・確か創刊者の方が『セクシーでユーモラス』と選んだらしいです。
    ウサギはほ乳類で最も繁殖欲が強いと言われていまして・・・」
かがみ「ほう。良くネズミ算とか聞くけど?ウサギってネズミより増えるの?」
みゆき「繁殖力と言うよりは繁殖欲です。丸一日中、雄が雌を追いかけ回すこともあるんだとか」
かがみ「へーx3」
つかさ「ゆ、ゆきちゃん・・・ちょっと恥ずかしい・・・」

その後

こなた「私は悪戯好きだから狐。つかさはイメージ的に犬。
     ゆーちゃんは小動物ちっくだからリスかなー」
かがみ「なるほどね。私はさしずめ虎かオオカミとでも言いたいんでしょ?」

こなた「かがみんは寂しがりだから、ウサちゃんかもよー」
かがみ「なっ!そ、それは・・・」
みゆき「・・・やはり、そうだったんですか(クイッ)」
つかさ「・・・さすがこなちゃん(グッ!)」
こなた「どったの?」
かがみ「と、とにかくそれはやめてくれ・・・」




290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 19:37:13 ID:du4s2SfO
今まで散々「かがみ大好き」だの「愛してるよー」だの言ってたのに
意識し始めると「好き」の「す」の字も言えなくてギクシャクしちゃうこなた。
それを察してこなたが好きと言えるようになるまで二人分の好きを贈る
カッコいいかがみとかいいなと思った。

291 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 19:38:10 ID:Z0dVp/MS
なんとなく浮かんだ会話。

「お姉ちゃんの料理、美味しいよね」
「どしたのゆーちゃん。あらたまって」
「んー、いいお嫁さんになれるなぁと思ったの」
「なんかいきなりだね」
「だって好きなんでしょ?」
「え?」
「かがみ先輩」
「っ!?」
「昨日寝言で『かがみ大好き』って言ってたよ。あと「お願いだから言わないでそれ以上!」
「お姉ちゃん顔真っ赤……」
「昨日のアホな夢を思い出してね……でも」
「?」
「その、何でいいお嫁さんとやらが、私がかがみを好きなのにつながるの?」
「今もだけど、お姉ちゃんは先輩のことになるとすごくかわいいから」
「そ、そうかな?」
「うん。先輩から貰った本は特別綺麗なところに保管してあったり」
(どうして知ってるんだろう?)
「先輩に頭を撫でられた日は機嫌がいいし」
(へぇ、自分でも気づかなか――て、だから何でわかるの!?)
「先輩の写真を見ながら『キスしてほしいなぁ』ってうっとり呟いてたときなんか、特に」
「ねえ、もしかして私ゆーちゃんに悪いことした? 新手のいじめ、これ?」
「だから、こういうのを、えっと」
(わー、きれいに無視された)
「あ、思い出した。こう言うんだよね。お姉ちゃんはかがみ先輩の嫁」
(……今度小早川の家に行くとき、ゆきおばさんに色々謝っておこう。
 ああ、純粋なゆーちゃんカムバック!)

普段人をいじってる分、自分がいじられたら弱いと思う。ゆーちゃん相手だとなおさら。




292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 19:39:33 ID:Z0dVp/MS


にわかに生徒の声で騒がしくなりだした放課後、かがみはつかさやみゆきさんと一緒に保健室に現れた。

「おっ、起きてたんだ」
「さっき起きたんだよ。寝てる間にかがみんにいたずらされたら困るからね」
「するか。それより気分はどう?」
「うん。寝てたらずいぶんましになった気がする」
「無理しないでね」
「ありがと、つかさ」
「黒井先生にはかがみさんに送ってもらう件、既に伝えてありますので心配しないで下さい」
「さすが根回しが早いね、助かるよ」
「それにしてもずいぶん体調が良くなられたようですね。やはり、かがみさんの手料理が良かったのでしょうか?」
「へっ!?」
「んなっ!?」
思いもかけない台詞に私とかがみは同時に変な声を上げてしまった。
「な、何を言うのよ、みゆき」
「ああ、別に変な意味ではなく、本当に泉さんが元気になって良かったなと思いまして」
一人赤くなって慌ててるけど、こういうときこそ冷静であらねばならぬのだよ、かがみん。
「こなちゃんもお姉ちゃんみたいに真っ赤だね」
「うぇ? そ、それは熱のせいだよ、うん」
思わぬところから反撃がきた。
まさか私としたことが赤くなるなんて。
思わず頬に手を当ててしまった。
「まだ熱あるの?」
つかさは私の額に手を当ててきた。
「そんなに熱くないよ?」
「うああ……」
天然コンビにしてやられた。
つかさは何も気付いてないし、みゆきさんは本当に天然なのかどうか……
光る眼鏡に阻まれて目が見えず、考えが読めない。
むう、手ごわいね、みゆきさん。

「じゃ、じゃあ、気を取り直して」
未だ赤さの抜けきらない顔でコホンと咳払いしながら言った。
「こなた、歩いても大丈夫?」
「それくらいなら大丈夫そう」
「よし、じゃあ帰りますか」
「これ、こなちゃんのかばんだよ」
「悪いね。じゃあ、行きますか」
ベッドから降りると、まだ少しふらつくようだ。
完全に熱が抜け切っていないのだろう。
そんな私をかがみは支えてくれた。
今日は寝てばかりだけど、帰って休むことにしよう。
早く風邪を治さないと、かがみ達と一緒に過ごせないから。






293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 19:41:29 ID:Z0dVp/MS


「それじゃあ、こなちゃんお大事にね」
「うん。今日はほんとありがとね」
「お姉ちゃん、ファイト」
「何をがんばるのよ」
半分呆れ顔になりながら、かがみは妹に手を振っている。
今日さんざんいじられたせいか、すっかり慣れたみたいだ。
かがみには家まで送ってもらうことになっているので、途中つかさと別れることになった。
いたずらっこのような笑みを浮かべながら、つかさは去っていった。
ほんと、つかさは自分が何言ってるのか分かってるんだろうか。
分かって言ってるんだとしたら……なんか恥ずかしいな。

帰りの電車の中は思ったより混雑していた。
ずっと揺れる電車の中で立ち続けるのは思っていたより体力がいるようで、熱のある体では正直こたえた。
途中の駅で人が降りたので、ようやく一人分座れるスペースが空いた。
「ここ座って」
「ありがと」
かがみに感謝し席に座ると、体の力が一気に抜けていった。
思ったより、疲れているらしい。
まだ熱の残る体では、このままずっと立っているのは辛かったに違いない。

目の前では、電車の揺れに合わせてかがみの制服がひらひらと揺れている。
時折制服の隙間から、かがみのお腹がちらちらと見え隠れしていた。
──きれい……
ついその白い肌に見とれてしまう。
かがみはいつも体重のこと気にしているけど、本人が言うほど肉付きがいいようには見えない。
適度に腰は引き締まっているし、出るところは出ている。
理想的な体形だし、とてもきれいでうらやましい。
……って、何を見とれているんだ、私は。
昼間の妄想がふと頭をよぎり、また顔が赤くなり始めた。
かがみの顔をチラッと上目遣いでうかがう。
大丈夫、私のこと見ていない。
ほっとため息をつきながら、どこか申し訳ない気分になってきた。

気分を変えようと窓の方を向いた。
外では相変わらず雨が降り続いている。
斜めに走る雨の雫が電車の窓を濡らしていた。
「止まないね」
「そりゃあ、梅雨だからね」
その時窓の外に続く田園風景の中に、色鮮やかな紫陽花を見つけた。
「あっ」
「えっ、何?」
雨で霞む景色の中、そこだけが色彩を放っているようだった。
「紫陽花が咲いてる」
「どこ?」
「もう見えなくなっちゃった」
「あんた花とかに興味あるの?」
「いや、特に無いよ」
「ふーん」
「……でも、特別だからね」
「?」
「何でもない」
何か聞きたげな様子だったが、そのまま気付かない振りをした。






294 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 19:43:43 ID:Z0dVp/MS


「ほら、こなた、そろそろ起きなさい」
「……んぁ?」
目を開けると体がゆらゆらと揺れている。
かがみが私の肩を揺さぶっていた。
「もうすぐ降りる駅よ」
「んん、分かった」
寝ぼけ眼をこすりながら、周囲を見回す。
もうすぐ降りる駅が近いようだ。
しかし、昼間あれだけ寝たはずなのに、また眠ってしまうとは。
ゲームで夜更かししたのが原因だろうか。
眠い目をこすりながら、またふらつかないよう注意し席を立った。

雨足は先ほどよりずいぶん弱くなったようだ。
「もう少し待ってれば雨止みそうだけど、どうする?」
「んー、早く帰って休みたいかも」
「そう。じゃあ、行きましょ」
「うん」

「そういや今日はちゃんと傘持ってるのね」
「そりゃあ朝から降ってたからね。さすがに雨に濡れながら登校するわけにはいかないよ」
「昨日はどうして雨に濡れちゃったのよ?」
「だって傘って持ち歩くのめんどくさいじゃん? 折りたたみ傘はかばんの中濡れるし膨れて邪魔だし」
「あのねえ。そうやっていつも傘持ち歩かないから、ばちが当たったのよ」
「むう、まさか風邪引くとは思わなかったんだもん」
「いい教訓になったでしょ」
「まあね。でもそんな風に言われると意地でも持ちたくなくならない?」
「ならないわよ。はぁ、まったくあんたは懲りないわね。
そんなに傘が嫌ならカッパを着ればいいじゃない。ちっちゃい子がよく着てるやつ」
「なんだかとても馬鹿にされてるような気がするんだけど」
「気のせいよ」
「カッパは蒸れるから好きじゃないんだよね」
「文句ばっかりね。まあ、確かにこの季節毎日傘ささなきゃいけないのが面倒くさいって気持ちは分かるけど」
そう言って止まない雨を見つめながら、いつものようにため息をつく。
肩が下がった拍子に、ツインテールが傘からはみ出し雨に濡れていた。
「かがみ、髪が濡れてるよ」
「えっ、ああ、ほんとだ。もう、これだから雨は」
「嫌だよね」
私も自分の髪が濡れていないか首を回して確認してみた。
幸い大きな傘だったので、小柄な自分が濡れることは無かったようだ。

振り向いた先の民家の庭先に、偶然紫陽花が咲いているのを見つけた。
今日あの紫の色の中にかがみの姿を見てから、気になって仕方が無い。
これまでそんなもの気に留めることもなかったのに。
熱のせいかボーっとしている。
まるで吸い寄せられるように、その花のもとへ近づいていった。






295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 19:45:18 ID:Z0dVp/MS
「こなた、危ない!」
かがみの声が聞こえると同時に、強く抱き寄せられた。
とたん、車が横を猛スピードで通り過ぎてゆく。
「まったく、何考えてるのかしら!」
かがみは通り過ぎた車をキッとにらみつけている。
どうやら私は前から車が近づいてきたことに気付かなかったらしい。
「怪我は無い?」
「う、うん。心配かけてごめん」
私が無事だとわかると、ほっと息をついた。
「大丈夫? さっきまで普通に話してたから熱が下がったのかと思ってたけど、まだ熱があるのね?」
「うん。完全にはまだ治ってないみたい」
「それもそうか。ごめんね、熱のこと忘れてて。家までちゃんと送り届けるっていったのに」
さっき危ない目に遭わせたことを悔いているようだった。
「そんな、心配しないで。ちゃんと歩けるから」
「でも、まだボーっとするでしょ?」
「それはそうだけど……」
かがみはしばらく迷ったあと、何かを決意したように言った。
「こなた、こっちに来て」
「えっ?」
そう言ってかがみは私を引き寄せると、肩に腕を回してきた。
「か、かがみ?」
「こ、こうしていれば安全でしょ?」
「う、うん」
「これでふらふらすることもないと思うし、さっきみたいに危ない目にも遭わないし」
照れを隠すためか、やたらと理由を強調している。
「うん。でもこれって、……相合傘だよね」
私の呟きに、かがみは真っ赤になった。
かがみはいつも通りの反応とはいえ、自分の言った言葉の意味を悟り私まで赤くなってしまった。
「なっ、何言ってるのよ。別に変な理由なんてないんだから。
仕方ないじゃない、だいたいあんたがふらふらして危なっかしくて──」
──やっぱりいつものかがみんだ
必死に反論するかがみを見ていると、ふと可笑しさがこみ上げてきた。
二人して一緒に赤くなって何やってるんだろう。
「もう、素直に私の側にいたいと言いたまへ」
「あ、あんたは私の話聞いてなかったの?」
「本心じゃないくせに」
「ううっ、もう知らない」
そういいながらも、私の側を離れることはしない。
私を守るように、ずっと肩を抱いてくれている。
──ありがとね、かがみ
私はそっと、気付かれないようかがみに寄り添った。

本当ならじめじめして暑いはずなのに、触れた肌から伝わるかがみの体温はとても温かくて心地よかった。
ほんのちょっと寄り添っただけなのに、それに気付いたかがみはぎゅっと私の肩を抱き寄せた。
驚いてかがみの方を振り返ると、頬を赤らめながら明後日の方を向いている。
何だかとても変な感じ。
頭がボーっとする。
でも、不思議と体のだるさは感じない。
これもきっと熱のせいなんだ。
朝から続いている熱が私をおかしくしているに違いない。
でもじゃあ、体をだるくするはずの熱がどうしてこんなに心地よく感じるんだろう。
ずっとこのままでいたいって思うのはどうしてだろう?






296 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 19:47:06 ID:Z0dVp/MS
気がつくと、ずっと降り続いていた雨が止んでいた。
雲間から射す日の光が、雨の雫に濡れた周りの世界を輝かせていた。
光の雨が降りそそぐ中を、二人ひとつの傘をさし寄り添いながら歩き続けた。
傘が日の光をさえぎってくれる。
きっとこの瞬間、傘でさえぎられた私たち二人の世界にはまだ雨が降っているんだ。
だから、まだ傘はたたまない。
あともう少し、このまま一緒に歩きたい。
私たちの世界に降り続く雨が止まない限り……

「ここまで送ってくれてありがとね」
「どういたしまして」
駅から自分の家までの道のりは、こんなに短かっただろうか?
まだ未練の残る中、かがみのそばを離れた。
触れていた肌から温もりが消えていくのが寂しい。
本当は早く家に帰って休みたかったのに、二人でもっと歩いていたいと思った。
雨なんか嫌いだったはずなのに、……もっと降り続けてほしいなんて思ってしまった。
ほんとどうしてしまったんだろう。
そんな動揺を隠すため、冗談めかして言った。

「かがみんとの相合傘は良かったヨ」
「えっ、ほんとに?」
「ちょっ、何まじめに言ってるのさ」
かがみが素で返事をしてきたので、慌ててしまった。
いつもなら顔を真っ赤にして返してくるのに。
かがみまでどうしちゃったんだろう。
「そ、そうよね。何言ってんだろ私。あれは仕方なくなったんだもんね」
とても寂しそうな顔で、俯いてしまった。
その姿に私の心が痛んだ。
「ち、違うよ。自分でからかっておいておかしいと思うけど、かがみがそばにいてくれて嬉しかったよ。ああもう、何言ってんだか」
いつもの調子でかがみをからかうことが出来ない。
私まで慌ててどうしちゃったんだろう。
そんな様子の私をかがみが見ている。
とても恥ずかしい。

「こなた」
「なに?」
「ありがとね」
「……!」

それはとても幻想的な風景だった。
ほんの一瞬、雨の雫に濡れたかがみの髪が日の光を受けきらきらと輝いていた。
それにも勝るとも劣らない、輝きの中で見せる満面の笑み。
それはどんな花よりもきれいだった。

「……」
何も言えない。
私はかがみから目が離せなかった。
私はただボーっと見惚れることしかできなかった。






297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 19:48:18 ID:Z0dVp/MS
「こなた?」
「……」
「どうしたの?」
「……えっ、あっ、べ、別に何でもないよ」
「もう、家に着くなりどうしちゃったのよ?」
「うん……まだちょっと熱があるみたい」
「まだ立ってるの辛い?」
「ううん、そんなんじゃなくて」
「熱でふらふらするんじゃないの?」
「そんな熱じゃないよ」
「えっ、じゃあどんな?」
「……ずっと、下がりそうにない熱だよ」
かがみは頭の上にクエスチョンマークをつけながら、きょとんとしていた。
「もうすこし風邪が長引いてもいいかも」
「何でよ?」
「秘密だよ」
「?」
「気にしないで。熱でちょっとおかしくなってるだけだから」
「気になるわね」
「ふふ」
「教えなさい」
「またいつかね」

かがみ、私自身にもその答えは分からないよ。
このもやもやする気持ちが何なのか、今はまだはっきりと分からない。
この気持ちをうまく言い表すことができるかも、うまく伝えることができるかも分からない。
でも、いつか分かるときが来ると思う。
もしそのときが来たら、必ず言うから。
だから、今はもう少し待っててね。

空を見上げると、雲間から青空が覗いていた。
初夏の到来を予感させるその青空に、私の心は躍った。
──これから先きっといいことがあるよね
蒼に染まる空と、紫陽花色に光る雨。
それはまるで、私とかがみみたい。

季節はこれから夏に向かう。
蒼が空いっぱいに広がる私の季節が来る。
今はまだ紫の多い季節かもしれない。
でも、待ってて。
きっと夏空のように、かがみを私の色で染めてみせるから。


Fin




298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 20:29:03 ID:Z0dVp/MS
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299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 20:30:14 ID:Z0dVp/MS
「こなた〜、髪の毛梳かすからこっち来て」
「あ〜い」
かがみの言葉に、こなたは狐耳をぴょこん、と揺らしながら頷くと、かがみの元までとたた、と駆け寄りました。
子狐のこなたがかがみのお家に来てから、もう、大分時間も経ち。すっかりと、人間の姿でいることにも慣れ、かがみもまたその状況を自然として受け入れていて、こなたの世話を率先してやるようになりました。
櫛を持ってこなたを手招きするかがみ。その目の前まで行ってかがみを見上げるこなたは瞳を僅かに潤ませていて、満面の笑顔。それに、無意識にでしょう、その尻尾もパタパタと揺れていました。
そんなこなたの様子を見て、かがみも相好を崩すと、床に腰を下ろして、自らの膝を示しました。
こなたは、さらに頬を赤らめて一瞬くすぐったそうに首を竦めましたが、直ぐにその膝の上に乗って丸まります。
そして、そんなこなたの髪を、かがみは梳き始めました。
サラ、サラ、と櫛が髪を梳く音だけが響くかがみの部屋で、1人と1匹。
窓からは午後の麗かな日差しが差し込んでいて、本当に、のどかな時間が、流れていました。

「こなた、気持ちいい?」
かがみが髪を撫でながら聞くと、こなたは、返事の代わりに耳をペタ、と倒して、かがみの胸の辺りに擦り寄りました。
その様は、狐というよりは猫で、そんなこなたに、かがみは苦笑しました。
「ん〜♪やっぱりかがみは温かいな〜、それに、柔らかい。優しい匂いがする」
かがみにじゃれつきながら、甘えん坊な一面を覗かせるこなた。直接に甘えられて、なんだか気恥ずかしくなったかがみは、プイ、と顔を背けました。
「な、何言ってるのよ……」
口調こそ強気でしたが、その顔は上気して、言葉とは裏腹なかがみの心情が如実に表れています。
そんな様子を見て、こなたはニコッと笑みを作ると、今度はかがみに抱きつきました。
「ムフフ、照れてるかがみん、萌え〜」
「萌えって……アンタ時々変な言葉使うわね」
呆れたようなかがみの言葉にも、嬉しそうな顔をして、こなたは再び膝の上で丸くなりました。

その時、こなたが丸くなった拍子に、足元の傷口に巻かれた包帯が服の裾から覗き、かがみの目に留まりました。
「こなたの足の傷、大分良くなってきたわね。もう直ぐ治るわよ」
何気なく、かがみは言ったつもりでした。ですが、その言葉を聞いて、顔を上げたこなたは先程までの笑みを消し、耳や尾の毛を逆立て、緊張している様子でした。
「かがみ、それ、どういう……」
「え?だから、傷が治るって――」
かがみは、最後まで言葉を言い終えることが出来ませんでした。その前に、こなたがかがみの膝の上から、身をくねらせ、抜け出すと、凄い勢いで自らの足に爪を立て始めたからです。
「ちょっ……!こなたっ!?」
驚いたかがみは慌ててこなたを制止しようとしました。しかし、こなたは伸ばされたかがみの手を乱暴に払うと、目尻に涙を浮かべ、かがみのほうを哀しげに見やると、一気に部屋から駆け出して行ってしまいました。
「こなた……?」
後に残されたかがみは呆然とするしかありませんでした。一体、こなたは何故あんな事をしたのか、どうして、自分の下から去って行ったのか。何故、あんな哀しそうな目をしていたのか。かがみには分かりませんでした。




300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 20:36:12 ID:Z0dVp/MS
ぼんやりとしていたかがみの所に、母、みきがやってきました。怪訝そうに眉を顰めています。
「さっき、こなたちゃんが凄い勢いで飛び出して行ったけど、かがみ、何か知らない?」
聞かれて、かがみは先程あった事を話しました。こなたの髪を梳いていた事。こなたの足の傷の事。そして、こなたが取った行動の事。
かがみが全てを話し終えると、みきは、納得したように頷きました。
「そう……」
一言、呟いて、かがみの方に向き直ります。その瞳は少し、険しく、吊り上がっています。
「かがみは、こなたちゃんの事、どう、思ってるの?」
「え? どうって、どうって……アイツは……」
答えようとして、答えられない事にかがみは気が付きました。
こなたが家に来てから、ずっと一緒にいるのが当たり前で、当たり前だからこそ、何も考えないで。ただ、一緒にいて、楽しくて。
そんなかがみの様子を見て、みきは、ちょっと息を吐きました。
「こなたちゃんはね、かがみの事、好きだって言ってたわよ」
言われて、かがみはハッとしました。
以前、確かに、こなたにそう言われたことがあったからです。でも、その時には深く意味を考える事はしませんでした。
なぜなら、かがみもまた、こなたのことが好きだからです。
「だけど、こなたちゃんは、人間は嫌い、とも言ってたわ」
「え……?」
とつとつと、みきは語ります。
「人間は嫌いだけど、かがみは好き。こなたちゃんにとって、かがみは、特別な存在なのよ」
「! こなた……」
「だけど、やっぱり、こなたちゃんは、人間を信じられない部分があるのかしらね。迷惑をかけてるかも、って言ってた。もしかしたら、かがみが自分と一緒にいてくれるのは足を怪我してるから。その治療のためなんじゃないかって」
「そんなっ!そんなこと……」
ここで、かがみにも合点がいきました。こなたが、自身の足を傷つけようとしたこと。それは、足を怪我しているから一緒にいてもらえる。逆に、足が治ったら、一緒にいられない、そう思ったからではないでしょうか。
「かがみは、こなたちゃんに、それを伝えた? 一緒にいるのは、そのためだけじゃないって事」
「あ……」
「追いかけなさい、かがみ。もし、あなたが、こなたちゃんの事を大切に思ってるなら。言葉にしなくちゃ、伝わらない事だって、あるんだから」
そう言うと、みきは表情を柔らかくし、かがみの頭に手を伸ばしました。
「うん……」
母に頭を撫でられ、かがみは、小さな子どものように、頷きました。




301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 20:38:58 ID:Z0dVp/MS
「かがみ……かが、み……」
こなたは、1人で、丸まっていました。
足の包帯は真っ赤に染まり、じくじくと痛みます。
何度も、何度も足に爪を立てました。でも、こなたにも分かっているのです。そんな事をしても意味は無いという事を。
かがみは、こなたが出会った人間の中で、初めて‘特別’になりました。随分と可愛がってくれたし、常に気にかけてくれました。
だから、嬉しかったのです。かがみと同じ、人間になれたこと。
何で人間になれたのか、こなたには分かりません。だけど、そんな事はどうでも良かったのです。かがみの傍にいられれば。
こなたの足に残った傷は、かがみとの絆、でした。それが治って、消えてしまう。かがみから、離れなくてはいけなくなってしまう。ただの子狐に、戻ってしまう。
かがみと、もう、会えなくなってしまう。
それは、こなたにとって、とても恐ろしいことでした。
体の震えが、止まりません。
「かがみぃーっ!!」
「こなたっ!!」
ハッと、起き上がりました。涙でぼやけた視界に、薄い紫色が揺れています。人間より鋭敏なこなたの嗅覚は、視覚より先に、その存在を認識しました。
「かがみ〜っ!!」
叫んで、こなたは立ち上がろうとしました。が、傷つけた足は力が入らず、姿勢を崩して、ガクっと倒れそうになりました。


302 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 20:40:52 ID:Z0dVp/MS
「こなた〜っ!!」
間一髪。かがみがこなたの元へ駆け寄ると、その小さな体を抱きしめ、受け止めました。
ふわ、と匂う優しい香り。柔らかくて、温かくて、こなたは、鼻の奥がツーンとするのを感じました。
かがみは、こなたの頭を、先程、母から自分がしてもらったようにゆっくり、ゆっくりと撫でました。
咄嗟の事で逆立っていたこなたの狐耳、尾の毛も、かがみの手の動きに合わせて、ゆっくりゆっくりと寝ていきました。
「かが、み、ゴメ……わたっ、かってに、かがみ、やさ、しく……でも」
しゃくり上げながら、それでも必死に言葉を紡ごうとするこなたを、そっと制すると。かがみは、こなたを落ち着かせるように、もう一度、今度は、その耳を撫でました。
こなたは、かがみにここを撫でてもらうのが好きでした。ふわふわ、もふもふ、優しく、包み込むように。
こなたは、目を細めて、首を竦めました。
かがみは、少し屈むと、こなたと目線を合わせました。
「私、こなたが来て迷惑だなんて思ったこと、一度もない。私が、こなたと一緒にいるのは、足に怪我してるから、憐れんでるからなんかじゃない。私が、こなたと一緒にいたいの」
「でも、私、人間じゃないよ。狐だよ?」
「関係ないわよ」
「自分勝手で、迷惑かけちゃうかも」
「だから、迷惑じゃないって」
「他の人間から見たら、私は……」
「その時は、私がアンタを守るから。だから、一緒にいてよ……こなた」
「……っ、かがみっ!」
こなたは、思い切りかがみの胸に飛び込みました。一房飛び出た髪の毛と、狐耳が揺れて、尾はパタパタと。そんなこなたを、かがみはぎゅっと強く抱きしめました。



303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 20:44:14 ID:Z0dVp/MS
「かがみ……かが、み……」
こなたは、1人で、丸まっていました。
足の包帯は真っ赤に染まり、じくじくと痛みます。
何度も、何度も足に爪を立てました。でも、こなたにも分かっているのです。そんな事をしても意味は無いという事を。
かがみは、こなたが出会った人間の中で、初めて‘特別’になりました。随分と可愛がってくれたし、常に気にかけてくれました。
だから、嬉しかったのです。かがみと同じ、人間になれたこと。
何で人間になれたのか、こなたには分かりません。だけど、そんな事はどうでも良かったのです。かがみの傍にいられれば。
こなたの足に残った傷は、かがみとの絆、でした。それが治って、消えてしまう。かがみから、離れなくてはいけなくなってしまう。ただの子狐に、戻ってしまう。
かがみと、もう、会えなくなってしまう。
それは、こなたにとって、とても恐ろしいことでした。
体の震えが、止まりません。
「かがみぃーっ!!」
「こなたっ!!」

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 20:45:17 ID:Z0dVp/MS
「追いかけなさい、かがみ。もし、あなたが、こなたちゃんの事を大切に思ってるなら。言葉にしなくちゃ、伝わらない事だって、あるんだから」
そう言うと、みきは表情を柔らかくし、かがみの頭に手を伸ばしました。
「うん……」
母に頭を撫でられ、かがみは、小さな子どものように、頷きました。

そんなかがみの様子を見て、みきは、ちょっと息を吐きました。
「こなたちゃんはね、かがみの事、好きだって言ってたわよ」
言われて、かがみはハッとしました。
以前、確かに、こなたにそう言われたことがあったからです。でも、その時には深く意味を考える事はしませんでした。
なぜなら、かがみもまた、こなたのことが好きだからです。


305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 20:46:05 ID:Z0dVp/MS
「こなた、浴衣、大きくない?」
「む、そういう時、普通‘小さくない’って聞くんじゃないの?」
「いや、私のお古だし。こなたには少し大きかったかなって」
「失礼な。丁度いいよ。それに……」
「それに?」
「かがみの匂いがして、凄く落ち着く。大好きだよ、かがみ」
「なっ! は、恥ずかしいこと言うな……」
「ん〜?顔が赤いぞ、かがみん?」
「あ〜!私も、大好きだよっ!こなた!」
「うんっ! 行こっ、かがみ」
差し出された手を、かがみは苦笑と、微笑みの成分を半々に含んだ表情で、掴みました。
手のかかる子狐です。人になった、不思議な子狐です。でも、それ以上に、かがみにとっては、大好きな、子狐なのです。




306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 20:46:36 ID:Z0dVp/MS
「こなた〜、髪の毛梳かすからこっち来て」
「あ〜い」
かがみの言葉に、こなたは狐耳をぴょこん、と揺らしながら頷くと、かがみの元までとたた、と駆け寄りました。
子狐のこなたがかがみのお家に来てから、もう、大分時間も経ち。すっかりと、人間の姿でいることにも慣れ、かがみもまたその状況を自然として受け入れていて、こなたの世話を率先してやるようになりました。
櫛を持ってこなたを手招きするかがみ。その目の前まで行ってかがみを見上げるこなたは瞳を僅かに潤ませていて、満面の笑顔。それに、無意識にでしょう、その尻尾もパタパタと揺れていました。
そんなこなたの様子を見て、かがみも相好を崩すと、床に腰を下ろして、自らの膝を示しました。


307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 21:38:47 ID:nNezA11J
こなたはストレートに愛情ぶつけられると弱い印象があるけど……
それをするキャラが本編だとそうじろうとゆーちゃんなんだけど、どっちの時も押され気味なリアクションするからかな?
だから、普段かがみを弄ろうとするのは「攻撃は最大の防御」的な発想に見える。

実際、かがみが弄りにきたらやり返すケースってほとんどなく、かがみと同じように弄られてるしね。

308 :8-784:2008/06/17(火) 21:50:27 ID:TtRkoiYB
>>307
誘い受け・・・なんでしょうね、こなたはきっと

こんばんは。新シリーズ・・・かもしれない、かが☆こなの3回目が出来たので投下しますね
http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro06197.gif

今日のかがみは、見えないところがピンク色らしいですw
ちょっと今回はこなかが分が薄かったかもしれません

前回お返事くださった皆さんありがとうございます !
レスを一つ一つ丁寧に読ませていただきました・・・

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 21:54:46 ID:enqg12Nx
>>308
そうか見えないところか…どこだ!どこなんだ!ハァハァ

…すまん。脳味噌逝ってるな俺。しかし萌えたのでGJ!

310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 21:54:59 ID:vqbf5nXW
>>308
占いなんてーといいつつ気にしてるかがみww
そうだよね!ラッキーカラーを身に着けてれば、
こなたと何かいいことあるかもしれないもんね!
そんなかがみが可愛すぎます

311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 21:59:52 ID:fnLANiOv
>>307を見て

かがみ「もう駄目・・・許してこなたぁ・・・」
こなた「フフー、全然許して欲しそうに見えないねぇ・・・かがみ可愛い!」
かがみ「こなた、恥ずかしいよ・・・」
こなた「あはは、よーし今日はこの辺で勘弁してやるか」
かがみ「え、ダメ、止めちゃヤダ!こなた、もっとー・・・」
こなた「ええぇっ!?」
かがみ「こなたがしないなら、私がしちゃうよ・・・」
こなた「ちょっ、かがみん!落ち着いて!わわわ、のわー!」

(ガバッ!)
こなた「ハッ!ゆ、夢か・・・良かったー」
かがみ「zzz(スースー・・・)」
こなた「かがみ・・・」
カナカナカナ

(カチカチカチ)
こなた「んー、やっぱ何か道具がいるのかなー」
かがみ「ふぁー・・・どうしたの、こなた」
こなた「ん、ちょっとPCで勉強中」
かがみ「どうせネットゲーでしょ」
こなた「ち、違うってー」
かがみ「あんまり夜更かししたらダメよ・・・んー・・・zzz」

足裏マッサージの話であったと言う

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 22:10:26 ID:lphcnL0I
>>308
GJです。
やはりこういう何気ない日常風景には癒されますね。
振り向くつかさと照れるかがみが可愛すぎです。
占いの反応ひとつとっても、性格の違いがよく表れてますね。

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 23:07:07 ID:0u3lJj++
>>308
GJ!
8-784さんの描く照れかがみんの破壊力は異常

ねんどろぷちのメイドコスが可愛かったのでもう一枚
ttp://nov.2chan.net/y/src/1213711552010.jpg

314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/17(火) 23:40:32 ID:reYiNqFY
最近、このスレ以外にこなかが分を補給出来るものが無いな。

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 00:01:59 ID:Zsj5Vrmi
今更で申し訳ないけど、このスレってSS投下する時トリップ必要なのかな?
前、別のスレでトリップ忘れたらちょっと怒られたので聞いておこうかなと。
こなかが関係なくてごめんなさい。

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 00:11:59 ID:kZDlRTY+
>>313

む?このこなたの顔、もしやスク水の(=ω=.)顔から自作改造?

メイドこなたの口は三角(要はダダダ顔)だったような……

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 00:16:59 ID:b4SaGmfj
>>316
残念ながらそんなすごい改造技術は持ち合わせていないですw
2弾シークレットこなたセイバーの顔を使ってます

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 00:29:50 ID:kZDlRTY+
>>317
なる。

ちなみに、ねんどろぷちの目は、シンナー(ラッカー塗料用)を綿棒に含ませてコシコシこすってると簡単に剥がせるよ。
あとはプリンタとホワイトデカールで、目のシールを作ってペタリ。


そして、腕と脚を延長したリボよつばの胴体と合体すると↓こうなる。
髪も延長してるけど。

つ【ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0046.jpg】
つ【ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0051.jpg】

下の作例では、肩と手首にもジョイント追加してる。
あと、隣に変なのがいるw

319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 02:08:13 ID:dk4rb4/g
>>315 いらないっしょ

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 03:06:44 ID:bkdxekPf
そういえば、こなたってスカート履かないな

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 04:16:33 ID:1ldIdMqo
セーラー服以外な。

322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 06:00:58 ID:x5ihDtKk
ハーフパンツの暗がりが本人的に悩殺ポイントなんだぜ

あと、常時ハイキックが出せるように準備している

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 12:51:12 ID:sgY/9kdH
服屋でかがみに半強制的にスカートを試着させられて真っ赤になってうつむくこなたですね、わかります

324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 13:51:21 ID:+Poqm/hI
「あんたもたまには女の子らしいカッコしてみなさい。ほらほら〜このスカートなんか可愛いわよー?」
「や…やだよ私がそんなの着ても似合うわけないじゃん!」

こうですか?

325 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 14:37:54 ID:IgYIMVXl
       /                     \
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326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 16:03:21 ID:awmll56g
gump同人のかがみの「ほらほら食べちゃうわよ」の台詞はやばかった。

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 16:15:16 ID:xbst4Jmc
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328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 17:49:59 ID:bkdxekPf
>>324
そんなSSが・・・

329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 19:13:28 ID:TOX8egJv
そういえば確かにこなたが制服以外でスカートはいてるのみたことないなw

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 19:35:38 ID:cq6MgsYp

かがみ「もう駄目・・・許してこなたぁ・・・」
こなた「フフー、全然許して欲しそうに見えないねぇ・・・かがみ可愛い!」
かがみ「こなた、恥ずかしいよ・・・」
こなた「あはは、よーし今日はこの辺で勘弁してやるか」
かがみ「え、ダメ、止めちゃヤダ!こなた、もっとー・・・」
こなた「ええぇっ!?」
かがみ「こなたがしないなら、私がしちゃうよ・・・」
こなた「ちょっ、かがみん!落ち着いて!わわわ、のわー!」

(ガバッ!)
こなた「ハッ!ゆ、夢か・・・良かったー」
かがみ「zzz(スースー・・・)」
こなた「かがみ・・・」
カナカナカナ

(カチカチカチ)
こなた「んー、やっぱ何か道具がいるのかなー」
かがみ「ふぁー・・・どうしたの、こなた」
こなた「ん、ちょっとPCで勉強中」
かがみ「どうせネットゲーでしょ」
こなた「ち、違うってー」
かがみ「あんまり夜更かししたらダメよ・・・んー・・・zzz」

足裏マッサージの話であったと言う




331 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 19:36:42 ID:cq6MgsYp

「お〜い、かがみ〜ん」
「か、かがみん言うな///」
「何照れてんの? かがみん」
「だ、だーかーらー///」
「くふふ、かがみんは可愛いなあ」
「…………///」
「? かがみん?」
「……どうしても私をそう呼ぶってんなら、私にも考えがあるわよ///」
「考え?」
「あ、あんたがその呼び方をやめないんなら……私もあんたのこと、こ、こ、こなたんって、呼んでやるわ///」
「えっ?」
「え、あ……///」

翌日。

「お〜い、かがみ〜ん」
「お、おはよう、こなたん……///」




332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 19:39:29 ID:cq6MgsYp
あえて言おう
真の「らき☆すた」はわれわれの中にこそ存在すると

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 19:40:45 ID:cq6MgsYp
季節は移ろう。
それが辛い事であっても、たとえ楽しい事であったとしても
いつかは終わり、また新しい何かが始まる。


「――――ぁ……」
引越しの準備のために、部屋の掃除と整理をしていたら
懐かしいものが出て来た。
――卒業アルバム。
一度も開いていないそれは真新しく折目一つ付いていない。
蘇るのはあの日の記憶。
まるで昨日の事のように思い出す事ができる。


『私、こなたの事がずっと好きだったの』
『え………?』
『卒業してからも、ずっと一緒に居たい、って思ってる』
卒業式の日、式典が終わりクラスの皆が記念撮影や
卒業アルバムへメッセージを書き合う中、私は
かがみに呼び出され校舎裏に来ていた。
そして言われたのは紛れも無く“愛の告白”というやつで。
混乱と驚きの中、私が言ったのは
『……ちょっと考えさせて』
この一言だった。


今にして思えば相当バカな返答だったと思う。
次の日からもうかがみは、遠くに行ってしまうのに…。
そんなバカな私の返事にかがみは少しだけ寂しそうな笑顔で答えた。
『そっか……わかった。じゃあ、私―――』
そのあとに続いた言葉も私は未だにはっきりと覚えている。


あれからその事はうやむやになってしまって、翌日かがみは
東京近郊にある大学に通うために家を出て、私はと言うと
自宅から通える距離の大学だったから、そのまま家に居続けた。


何となく気まずくて、ろくに連絡もとらないまま、四年。
―そう、四年が経ってしまった。
「ちょっと待って」と言うには長すぎる歳月。
文学部に進学した私は、お父さんのコネもあって
都内の、それなりの出版社に内定をもらう事ができた。
来週からは住み慣れた我が家じゃなく、
新しい環境で生きて行かなければならない。




334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 19:43:25 ID:cq6MgsYp


ぺらり、何となく今まで見てこなかったアルバムをめくる。
興味が無かったんじゃなくて、怖かったのかもしれない。
あの時のかがみを思い出すのが?
もう戻れない日々を、もう一度欲してしまうのが?
どちらなのかはよく解らなかったけれど。
ページを開く度に、鮮やかに浮かび上がってくる思い出たち。
なんでもない日常から、体育祭、修学旅行、文化祭…。
そのどれもに付随するのは、みゆきさんでもつかさでもなくて
かがみとの記憶だった。
――あ。なんだ。そんなに簡単な事だったんだ。
私は、かがみとだから楽しかったのか。
私は、かがみと一緒に過ごした時間が好きだったのか。
私はかがみが――好きなんだ。
高校の時も、離ればなれになった今ですら。


ぽたり、ぽたり、と涙が落ちて視界が滲む。
こんなに大切な事に今まで気付かなかったなんて。
こうしちゃいられない。
ぐいっと零れる雫をぬぐって、鞄に入っている携帯を取り出す。
電話帳の一番上の名前を押すと、コール音が鳴り始める。

いまさら告白の返事をしたらなんて言うかな?
…やっぱり怒らせちゃうかな、遅すぎる!って。
まさか彼氏なんて出来てないよね?
あの日最後に言った言葉、忘れたなんて言わせないよ?


『そっか……わかった。じゃあ、私待ってるから。
何年でも……こなたの事、待ってるから…』


三度目のコールの後、懐かしい声がする。
「もしもし?」
四年越しの想いを伝えよう。
私とかがみの新しい関係を始めるために。


「あ、かがみ?わかったよ。私、かがみの事――…」




335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 19:45:57 ID:cq6MgsYp
『私、こなたのことがずっと好きだった』
『卒業してからも、ずっと一緒にいたいって思ってる』
好きな人に想いを伝えるのは勇気がいることだと思う。
だけど私があの日こなたに告白したのは、寧ろ逃げだった。
断られても、次の日には私は地元を離れるから。
引きずるぐらいなら、振られてふっ切れてしまおうと。


叶わない恋だと、解っていたから。
こなたの私に対する感情は『友情』。
知らないでしょ?こなた。私の想いはとっくに『愛情』になってたって。
だけどこなたの答えは意外なもので。
『ちょっと考えさせて』
返事を聞かないまま、ここを去ってしまうことに悲しめばいいのか、
振られなかったことに喜べはいいのか。
ごちゃごちゃになる心を抑えて、精一杯の笑顔で私は言った。
『待ってるから。私、何年でも…待ってるから…』


その時の返事を聞かないまま一ヶ月が過ぎ、一年が過ぎ、そして四年が過ぎようとしている。
気まずさからか、こなたとは月に何度かのメールをするだけで
結局、会うことは一度もなかった。
答えを聞いてない状態で、どんな顔をして会えばいいのか解らなかったから
私から誘うことも無く。
会わなければ想いも褪せるかと思っていたら、
自分でも思っていた以上に、私はこなたが好きみたいで。
――いい加減、諦めた方がいいのかも。
そういくどとなく自分に言ってみたけれど、
その度にもう一人の私がその考えを否定する。
だって、私はあの時言った。
『何年でも待ってる』って…。


(ダメだな……)
この時期になると、いつもあの日を思い出してしまう。
そして自分でも呆れるぐらいのこなたへの想いの深さも。
大学からアパートに帰って来てから30分程、ぼんやり物思いに耽っていた
頭をふるりと振って、別のことに集中することにする。
今日の夕飯は何にしよう?料理が苦手だった私も、一人暮らしを
するようになってそれなりに、本当にそれなりにだけど
料理と呼べるものを作れるようになっていた。
冷蔵庫の中身を確かめながら、今日のメニューを考えていると
携帯の着信音が聞こえてきた。
(―――え……?)




336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 19:48:38 ID:cq6MgsYp
この曲は…こなたの着メロなはず。
でも、なんで?用事なんて、無いはずなのに。
高校の頃は毎日のようにしていた電話もめっきりと減って。
―最後にしたのはいつだったっけ?
それすらも思い出せないぐらい久しぶりの、こなたからの電話。
携帯を手に取り、緊張で震える指で通話ボタンを押す。
すうっと息を吸ってから、唇を近づけた。
「もしもし?」
「あ、かがみ?」
変わらない。最後に電話で話した日から。四年前のあの日から。
それにしても、声を聞いただけで涙が零れそうになるなんて。
「わかったよ。私、かがみのこと好き、だよ」
唐突な、こなたからの告白。
いきなり過ぎて脳内での処理が追い付かない。
数十秒の沈黙の後、私は搾り出すようにして聞き返していた。
「…こな、た…?今、なんて…?」
「…だから、気付いたんだ。私はかがみのことが
ずっと好きだったんだ、って…」


そこから先は、正直よく覚えていない。
ただ、今から会えないか、と言われて承諾し
時間と場所を指定されたことだけはしっかりと聞き取っていた。
そして私はろくに荷物も持たずにアパートを飛び出していて。
酔った時みたいに頭がふわふわしていて、
うまく考えがまとまらない。
こなたも、私を……?
(夢、みたいだ――……)
いや、もしかしたら本当に夢なのかもしれない。
これは私が見ている都合のいい夢。
でも、それでも構わなかった。
目が醒めて、現実とのギャップに絶望することになったとしても。
こんなに甘い夢なら。
予定の時間より15分程早く待ち合わせ場所に着いた私は、
高鳴る胸を押さえながらそんなことを考えていた。




337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 19:50:13 ID:cq6MgsYp


「やほ、かがみ。会うのは久しぶりだね」
呼ばれて振り向くと、頭のてっぺんからぴょこんと
飛び出てる青いアホ毛が見えた。
それを認識するのと同時に私は、目の前にある小さな体を掻き抱いていた。
「わわっ!?」
ここは外だとか、周りには通行人もいるとか
そんなことは吹っ飛んでしまっていて。
腕の中の温もりだけが、すべてで。
触れ合っている場所から伝わる体温が、これは
夢なんかじゃないってことを告げる。
「こなたっ…こなたぁ…!好き…っ好きなの…!!
…ずっと、まってたんだからぁ……っ!!」
電話が来た時から必死に押し止めていた涙が
堰を切ったように溢れ出す。
「うん…うん、私もかがみが好きだよ…誰よりも、好きだよ…。
…待たせちゃってごめん。あぁもう、そんなに泣かないでよ」
こなたが自分の袖で流れる涙を拭ってくれるけど、
涙腺が壊れたみたいに、ぽろぽろ頬を伝うそれは止まってくれなかった。


どれくらいそうしていたんだろう。
肩に顔を押し付けて泣きじゃくっていた私を
黙って抱きしめてくれていたこなたが、私が落ち着いたのを見計らって
ぼそりと耳元で言う。
「ね、かがみ。時間、大丈夫?
なんか人も集まって来ちゃったみたいだし、移動しよっか」
こくりと頷いた私の手を引いて、それでも歩調は
私に合わせて、ゆっくりこなたは歩き始めた。


…で、なんで私はこんな所に?
連れて来られたのは、失礼かもしれないけど
こなたのイメージからはほど遠い小洒落たレストラン。
こなたは店員と二言三言話したかと思うと、
手招きをして私を一番奥の部屋に案内する。
展開にいまいちついていけない私を置いて、手早く注文すると
こなたは私の隣に座る。
「え…と、こな、た…?」
「…あ、もしかして、ごはん食べて来た?」
「いや、そうじゃなくて」
私が首を振ると、ああ、とこなたが頷く。
「お父さんがね、編集さんとの打ち合わせでよく来るから
私の顔も利くのだよ」
そういって、すごいでしょ!とでも言うように得意げ胸を張る。
…まったく、全然変わってないなあ、こいつは…。




338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 19:52:00 ID:cq6MgsYp


それから私たちは会わなかった四年間を埋めるように色んな話をした。
大学のこと、最近のこと、これからのこと…。
「え、あんたあそこに勤めるの?」
「そだよー。コネを使ってね」
こなたの口から聞いた就職先は、私のアパートから二駅先にある
大手出版社だった。
私は今住んでる所の近くの法律事務所に、就職が決まっているし……。
「…ね、こなた。もし…もし良かったらなんだけど、その…一緒に住まない…?」
勇気を振り絞ってこなたに聞いてみる。
ああ、今私の顔は真っ赤になっているに違いない。
こなたは一瞬、ほけっとした表情を見せたけど、みるみる内に笑顔になっていく。
しかも、いつものからかうような笑顔じゃなく、本当に嬉しそうな笑顔。
「うん、良いよ…」
「そ、そんなあっさり決めちゃっていいの!?」
自分から言っといて、と言われるかもしれないけど
本当にこんなにあっさりと良いよ、と言われるとは思わなくて
思わず聞き返してしまった。
「良いよ。今度住むことになってた所はキャンセルすれば良いだけだし。
…それに、待たせちゃったお詫びっていうわけじゃないけど
なんでもお願いきこうと思ってるんだヨ。
…もちろん、私もかがみと一緒に居たいしね」
「な、んでも…」
「そ。…あ、今やらしーこと考えたでしょ」
にやにや笑いながら言われて、引きかけてた熱が振り返す。
やらしいことなんて……ちょっとしか……考えてないわよ!
もちろん、そんなことは言えなくて、ごまかすように少し大きめの声で言い返す。
「…そんなの考えてないって…!」
「ふふー、かがみんは全部顔に出るからねー。
ま、今はこれでガマンして、ね?」
床についていた私の手に、こなたの手が重ねられ、
そのまま顔が近づいて来る。
私はゆっくりとまぶたを閉じて、こなたとの初めてのキスを交わした――…




339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 19:54:20 ID:cq6MgsYp

「かがみん、うちにバイトしに来ない?」
「バイトって例のコスプレ喫茶だろ? …………暇だし、まあいいけど」
「よっし! じゃあ善は急げダヨ!」
「あ、ちょ、ちょっと!?」

「かがみんはやっぱりうさちゃんだよね〜♪ 似合ってる似合ってる♪」
「は、恥ずかしぃ……/////
そ、そういうアンタにはキツネの衣装を着せてやるっ!」

「どう、かがみん?」
「か、可愛い……」

「かがみん、こっちのスーツなんてどう? 美人秘書かがみみたいな。
うさぎの耳をつけた美人秘書かがみは私専属の秘書で、寂しくなるとすぐに私に甘えに来るって設定はどう?」
「そう言われてもな……。
そういうアンタにはおしゃぶりとガラガラ持たせて赤ちゃんにしてやるっ!
アンタ小さいから案外ぴったりじゃないの?」

「店長〜、こなたさんと新しいバイトの子が更衣室から出てきません」
「なにぃ! ちょっと様子を見てこい!」

……………………

「店長〜、2人ともバイトを休むそうです」
「なんだそりゃ……」
「でもでも、百合が飛んでて幸せそうでしたよ?」

「…………赤飯炊くか?」
「…………店長、なんだかんだでそういうところ気がききますヨネ」




340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 20:00:57 ID:cq6MgsYp
1
「そういえばもうすっかり秋ね」
学校からの帰り道、バスを降りたわたしは軽く伸びをしてすごしやすくなった季節への変化を誰ともなしに呟く。
空は青く晴れていて、日差しは優しく、風は柔らかい。

「9月の初めの方は夏日が続きましたが、10月に入ってからは随分秋らしくなりましたね」
「そだね、体育祭や修学旅行の時はまだ暑かったもんね」
横を歩くみゆきが微笑みながらうなずき、つかさもリボンを縦にゆらす。

「あ、でもまだ関西の方は夏日みたいよ」
「紅葉のシーズンも今年は大分ずれ込むみたいですしね」
「やっぱり温暖化の影響ってやつなのかな?」
そんな他愛もない会話をしながら、わたしの視点はまだ一言も発していないこなたの方に移る。
昨日も徹夜でネトゲをしていたとかで大分眠そうにしていたが、ひょっとして急に具合でも――

「天高く〜『誰 か』が〜肥ゆる秋〜」
似てもいない森○レオの声真似をしながら、こなたはニヤニヤ笑っている。
…こ、こいつわたしが自分の方を向くタイミングを見計らってたな。
しかも『誰か』の部分を強調して…
自然と昨日乗った体重計の数値が頭の中に浮かびあがったので、かぶりを振ってそれをすぐに追い払った。



341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 20:02:26 ID:cq6MgsYp
そういえば最近、夜中に勉強する時ポ○キーの空箱が気づくと机の上にあるってことがちょくちょくあった気がする。
ううう、最近は小麦の原料高で内容量減ってるみたいだから平気…よね?

「か、『柿が赤らむと医者が青くなる』ということわざにもある通り、
旬の美味しい食べ物を食べますと健康にも良いですよね」
みゆきが慌ててこなたのフォローに入る。
ありがとう、でもいいのよみゆき。

「あー、それは余計大変だね」
こなたのω(オメガ)が更に横に広がっていく。
上等じゃない、そっちがその気なら…

「いやー『秋の一日千日』って言うけど、誰かさんみたいにネトゲばっかりしてると成績も『つるべ落とし』よね〜。
まぁ…『肥 ゆ る 誰 か』は『色 々 と』忙しくて、あんたに宿題を見せたり、勉強を教えてる暇はなさそうだけど。
そういえば中間テストももうすぐだったっけな〜?」
わざと意地の悪い声をだす。





342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 20:04:17 ID:cq6MgsYp
2
「いいっっ?!」
こなたは驚いた後、あまりわたしの見たことのない複雑な顔を
してがっくり肩を落とす。
よしよし、ダメージ受けてるな。
お返しとばかりにニヤリとわたしが笑うと、こなたは「む〜」
とむくれたがすぐに不適な笑みを浮かべた。

「『あしびきの 山鳥の尾のしだり尾の ながながし夜を一人かも寝む』…だったかな?
秋の夜は長いからねぇ、かがみはウサちゃんだから寂しくて泣いちゃうんじゃない?」
手に口をあてて言ったこなたのセリフに頭が一瞬真っ白になって固まった。

「「えっ?!」」
一瞬遅れて硬直が解けたわたしと驚きの声をハモらせた後、ぼんっという音がしたかのようにみゆきの顔が一気に上気する。
かくいうわたしの頬も熱い。

「図星?ねぇ図星?」
まるで敵の総大将の首を取った足軽のように嬉しそうにこなたは笑う。
こ…こいつ、ちゃんと意味わかって使ってるのか?



343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 20:08:07 ID:cq6MgsYp
「こ、こなた?ちょっとその意味言ってごらんなさいよ」
「え?この歌『独りで寝る夜は、山鳥の長く垂れた尾のようにめがっさ長くて寂しいよう』
って意味じゃないの?」
「め、めがっさって…まあ確かにテストでそう書けば丸はつけてもらえるだろうけど…」
やっぱり深い意味までは知らないようだ。
…だから落ち着けわたし。

「ところで、何でみゆきさんまで真っ赤なの?」
「えっ?!」
いきなり話を振られ、みゆきが驚いた声をあげる。
そしてわたしの方にチラリと申し訳なさそうに視線を送った。

うんうん、わかるよみゆき。
受験生にとって柿本人麻呂の歌の意味なんて常識みたいなものだもんね。
あしびきの〜なんて枕詞の頻出語句だし。
そりゃ、歌の意味を明らかに勘違いして唐突にバカなこと言われたらビックリするに違いない。
わたしはみゆきに『どうぞどうぞ』とゼスチャーを送り解説役を譲った。

「あ、あのですね」
おずおずとみゆきが真っ赤な顔で解説を始める。
「この歌は恋の歌でして…
山鳥の雄と雌は昼間は一緒にいますが、夜になると谷をへだてて別々に寝るという習性があるそうです。
ですから愛しい人と一緒にいたいのに、独りで秋の夜長を過ごさなくてはいけないという…ですね…その…」
ビシっと音を立ててこなたの動きが硬直する。





344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 20:09:28 ID:cq6MgsYp
3
まるでそれが合図だったかのようにわたしたち三人は同時に下を向いた。

あ、あれ?なんでみんな黙っているのだろうか?
頬を伝うひとすじの汗とともにわたしの頭に疑問符が浮かぶ。
こういう時いつもだったらこなたがバカなことを言って会話が流れるのだが、今日はなぜか何も言わずに下を向いたまま固まっている。
チラリと他の二人に視線を向けると、みゆきは下を向いたままハンカチで額の汗を拭いており、つかさはわたしたちをおろおろと見ている。
…頭の上に浮かんでいるクエスチョンマークを見るとどうやら状況をよく分かっていないようだ。
いや、別に状況って言っても特に深い意味はないはずなのだけど。

うぅぅ…それにしてもこの沈黙は何となく気まずい。

ようやく硬直が解けたこなたは、ぎぎぎぎと錆びたブリキのロボットのように首だけを回して、つかさを見、みゆきを見た。
そしてわたしの方を見た…ようだ。
『ようだ』というのは、こなたがこっちを見る前にわたしが顔を明後日の方に向けたため、こなたの視線だけを感じたためである。



345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 20:09:46 ID:HTn7px/W
>>320
コスプレするみたいにノリノリで穿いてくれるのか
意外と恥ずかしがるのかどっちかわからんな

346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 20:11:06 ID:cq6MgsYp
断っておくが別に顔を見られるのが恥ずかしかったってわけじゃない。
ま、まあ…まだ頬の熱はひいてはいないけど。

そんなことより、今こなたはどんな顔してるのだろう。
少しは恥ずかしがったりしてるのだろうか?
そう思って再びチラリと視線を送るとこなたは慌ててそっぽを向いた。
そして頭をかきながらわざとらしく笑い出す。

「そ、そうだったのかー(棒読み)
いやー勘違いって怖いもんだねー。
あは、はははははは…」
「そ、そうよね、勘違いって怖いわよね。
あははははは…」
わたしもつられて笑う―がもちろんその笑いは乾いている。

「「あはははは…」」
お互いにまったく違う方向を向きながらの乾いた笑いの二重唱。
ああ、もう。
なんなのよ、この状態は?
そんなわたしたちをつかさは黙ったまま不思議そうな顔で見ていたが、何かを思いついたように口を開いた。





347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 20:13:18 ID:cq6MgsYp
4
「そういえば修学旅行や体育祭の頃は毎日晴れてたけど、最近天気が不安定だよね。
この前なんか晴れてるのに、いきなり小雨が降ってきて濡れちゃったよ。
『女心と秋の空』っていうけど素直じゃないって言うか、何だか相当複雑なんだね」
ビシっ。
なぜか再び空気が固まる。
「ほえ?……あ」
そして発言したつかさ自身も固まっている。
が、今度の硬直は先ほどのものよりは短かった。

「そ、そうですね、秋の天気は変わりやすいですよね」
おおっ!みゆき偉いっ!
誰よりも早く硬直状態から回復したみゆきが同じ天気のことわざで切り返す。

「でも実はこの言葉はもともと『男心と秋の空』ということわざだったんですよ。
同じく空模様が変わりやすい春の天気を例える『男心と春の空』ということわざもあるように、本来は男性の浮気な心を言ったものだったそうです。
昔は女性は貞節なものとされていましたので『女心と〜』とは言わなかったようですね」
みゆきの解説をつかさはピコピコとリボンを揺らして嬉しそうに聞いている。
よしよし、なんとかいつものペースに戻ったみたいね。

「へ〜そうなんだ〜。
やっぱりゆきちゃんは物知りだね。
じゃあオカマさんはいつの空なの?」
「ええっ?!お、オカマさんですか?」
…こんなところまでいつも通りだ。
こらこら、みゆきが困ってるぞ。



348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 20:14:40 ID:cq6MgsYp
って!?こなた!『オナベは秋?』って余計みゆきを混乱させるようなこと言うなって。
まったくもう。

呆れながら空を見上げる。
空は青く晴れていて、日差しは優しく、風は柔らかい
浮気モノと呼ばれている空も今は穏やかだ。
きっと当分はこのままの天気が続くのだろう。

ほんと、このままずっと続けばいいのに。

……それにしても、やっぱりオナベは秋なんだろうか。
なんだかすごく気になってきた。
今晩の電話でこなたに聞いてみようかな?

秋の夜は長いもんね。







349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 20:52:41 ID:fl1zUnx4
>>345
仕事だと割り切ればノリノリ。かがみを意識して穿くと照れると思う。
「私こういう乙女なキャラじゃないのにねー」とか、鏡見て一人で照れてそう。

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 21:22:17 ID:NPH5JKeC
こなたって何となく異性というよりは同性にもてる気がする。
そうなると、かがみのライバルって誰が上げられるかな。

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 21:29:27 ID:lcfniaaT
らき☆でいの影響かわからんが
惚れっぽいみさおが自分的にはトップに来る

あと何の絡みもないけど柊家の姉妹たち

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 21:45:18 ID:fl1zUnx4
こなたは人気投票や個人のブログを見ても女性ファンが多い。
女受けが良いんだろうね。二次三次問わず。

353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 21:53:03 ID:+Poqm/hI
>>351
あんたは俺か。
「ちびっ子〜」
「そんなにひっつかないでよみさきち暑いよ」
「つれねーなぁちびっ子は」
「チビチビ言うなー」

「こら。こなたが困ってるでしょ」
「ふーんだ。いつまでたってもつれねーひーらぎなんていいもーんだ」
「あんたは子供か…まったく」

…すまん。

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 21:54:11 ID:r0rY8pue
うーん、リアル妹が病弱以外は外見も性格もこなたっぽいけど、確かに同性に人気あるなぁ。
どういう娘達にもてるかというと、ヤンキーとかオタク嫌いじゃなければ偏りなくて。
年上やしっかり者が多かったと思うけど。

リアル元にしても仕方ないけど、後輩以外は全員ライバルになりそう。
つかさもいいポジションにつけてるし。

355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 21:57:21 ID:TOX8egJv
こなたが周りからモテモテで総受け状態というと、某SS作品集を思い出してしまうw

356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 22:02:23 ID:r0rY8pue
ちゃんと彼氏いてみさおという相方がいるあやのも外れるかな?

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 22:07:40 ID:Zpv/KVVl
後輩としてはパティとひよりがエントリーできそう

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 22:26:24 ID:6R17mikf
やっぱ、同年代だとみさおって気がする。押しも強そうだし。
かがみがヘタレてると、横からさらわれちゃうかもよ。

359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 22:37:45 ID:kZDlRTY+
>>351

ゆ〜のすさんトコの同人誌で、いのりん&まつりんに可愛がられてたよ。

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 22:50:50 ID:HTn7px/W
同性のライバルが多いとして...

みさお→直球
パティ→直球
つかさ→素直
ゆたか→素直


かがみ→ツンデレ

かがみ頑張れよw

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 22:55:10 ID:r0rY8pue
かがみのアドバンテージは、こなたの好感度が格段に高いところ。
つまり、かがみのライバルは素直になれず決め手に欠ける自分自身ということですね

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:00:42 ID:IPtVCxAC
こなたもかがみも奥手なので大変そうだ

「明日は家に誰も居ないんだ・・・」と誘うこなた

超期待して泉家に向かうかがみ

しかし、普通にゲームしておやつ食って解散

「折角いろいろ用意してたのに、かがみん何もしてくれなかった・・・」ガッカリなこなた

「こなたは友達気分なのかなぁ・・・私が一方的に意識してるだけなのか・・・」ガッカリなかがみ

こういう状況を打開するために、こなたにモーションをかける相手が現れるのは悪くない展開だ

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:02:09 ID:YOPuQpiG
こなたがそういう目で見てんのはかがみだけな気がするがそれはここの住人だからだろうか…

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:06:34 ID:HTn7px/W
まぁ、ガチはかがこなだけと思ってるな
他キャラが当て馬っぽすぎるのもなんかアレだしね

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:17:35 ID:r0rY8pue
他のメンバーはあくまで「ライバルになれるとしたら」でしょうね。
本音言うと、本編でそういう気配のないキャラを当て馬にしちゃうのは抵抗覚えるとこあるし。
みさおがよく使われるのは、ガチじゃないけど本編で取り合いしてた描写あるから、幾分抵抗感を軽減出来るからだと思う。

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:28:47 ID:aQ/UCn5e
逆にゲーム本編でユリ化することもあるひかげは
スイッチが入るとこなたかかがみをお姉さまと呼ぶこともあるのに
知名度の高さからか登場してない

367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:29:12 ID:/VpCmJj0
ここ見てたら描きたくなった

ttp://uproda11.2ch-library.com/src/1194709.jpg

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:30:29 ID:NPH5JKeC
ガチはこなかがorかがこなって言うのは、まぁ、当然だよね。
でも、恋心、とまでは行かなくても、結構こなたに友情以上の好意を持っているメンバーは多いと思う。
やっぱりよく槍玉に上がるみさおにしても、かがみの取り合いをしているから何らかの意識はしているんだろうし。
じゃなきゃ、こなたが「みさきち」と言うあだ名をつけるはずがない。

こなたは以前、ゆーちゃんを小動物チックと言ったけど、自分もそうだということに気がついていないンじゃないかな。
こなかが、はやっぱり当然としても、こなた自信が誰かに狙われてる可能性は十二分にありそう。
かがみのライバルは思った以上に多いかもね。

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:36:44 ID:XoznaDQZ
実際かがみもこなたもノンケだけどな
このスレでは野暮か

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:37:11 ID:IPtVCxAC
>>367
みょ〜んみょ〜んってのが
何故だかわからんが非常に良い

371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:38:55 ID:kqGUwGPv
>>369
うん、野暮。

372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:39:36 ID:IPtVCxAC
こなたはわからんけど

キャラソンといい、ストパニのBGMといい
かがみんはノンケを想定されたキャラとはとても思えん

373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:40:28 ID:ITDVJ27Z
ガチ度予想倍率

かがみ : 1.1
つかさ : 1.8
みゆき : 5.3

ゆたか : 1.5
みなみ : 23.8
ひより : 8.8
パティ : 6.3

みさお : 3.5
あやの : 138.2

374 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:40:38 ID:j76CDJmY
ねんぷちスレより転載。
ttp://imgb1.ziyu.net/view/nendoro2/1213798186.jpg.html



375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:43:12 ID:HTn7px/W
>>373
かがみがエリートすぎるw

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:51:02 ID:fl1zUnx4
鏡はあやしすぎるからねw
こなたの男関係の話になったときの食いつきっぷりとか

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/18(水) 23:59:34 ID:r0rY8pue
原作はさておき、アニメとゲームのかがみは重症だと思う。

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 00:06:36 ID:Mt69LwVe
>>367
和んだwww


アニメ見るとかがみがガチっぽいって話が出るのもよく分かる…
というか自分自身、アニメきっかけでこなかがり始めたわけだけどもw、
原作を呼んでみると、意外とこなたの方がガチ…というか、
妙なかがみ好きっぷりを感じるなぁとか思う今日この頃。

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 00:21:04 ID:r4tAwz8m
>>378
こなたも大概だと思うけどな
確かにアニメ前半はノンケっぽいが、後半になると全然男の話しなくなるし
そしてかがみ大好きっぷりにはどんどん拍車が掛かっていく


380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 00:30:32 ID:X4b9G3dX
>>367
かわいいっすwwwwGJ!!

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 00:31:56 ID:AU5ej07j
17話Aパートなんてずっと一緒にいるもんな
こなたの頭の上に手を長いこと乗せたり、買ったばかりのラノベなのに読めと薦めたり
お前らどんだけ仲良いんだよと思ったなぁ

でもこなたのかがみへの好意は今のところ子供っぽい無邪気なもんだと思う
かがみのほうはノーコメントw

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 01:16:24 ID:TWhO4qLj
別にノンケでもいい
二人が幸せならそれで

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 03:03:45 ID:aQn56H71
こなたとかがみの最大の問題点は「今がとても幸せ」なんだと思う。
どちらかに彼氏が出来れば残された方はそれだけでキツイ感じ。
彼氏出来た方も、最初は楽しいだろうけどすぐ物足りなくなるのは明白。

では、二人が一緒になったとしたら。それはそれで社会的な苦難があるわけで、選ぶには大きな覚悟を要する。
そんな危うさが見え隠れしてるのに、ひたすら今を楽しんでる二人が視聴者は気になって仕方ないのかと。
ずっと二人で笑っていられるようであって欲しい、と願うのはある意味で当然かも。

384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 03:12:26 ID:jfSvU35Y
>>369
まあ、そこは二次創作だから。みんなそれを承知の上で楽しんでるんだし。

385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 09:16:41 ID:SMQkiERV
そんなことより物凄い一本糞がでた

386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 09:49:01 ID:r4tAwz8m
>>384
突き詰めればこなたとかがみがノンケだっていう解釈も二次創作の一種だよ
ノンケと考えるのは普通だけど、アニメにも原作にも小説の地の文みたいな
絶対的な情報がない以上確定ではない



387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 10:33:19 ID:RCfNLlxL
自分はリアルで観てた時は、20話過ぎるまで二人は親友としか思わなかった。
でも、知人は最初から「かがみは何か百合っぽい」と言ってた。
こればっかりは作中で決定的な出来事がないと決められないのでは?

現状だと、アニメのかがみをノンケと決めつけるのは、逆に不自然な感じ。
折角いい餌撒いてくれてるんだから、しっかり食いつきますよとw

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 10:44:15 ID:j48DZA6s
>>367
癒された、GJ!

389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 12:42:59 ID:IR52jW1O
人間の心理を
0(友情の)か1(愛情)かだけで
分けようと考えるなど
おこがましいとは
思わんかね……


本間丈太郎

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 13:39:06 ID:2uRKH3Ei
単純に友情か愛情かというくくりでは捉えきれない関係がこなかがってことですね。

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 14:02:02 ID:ATQmJBSl
>>389
かがみの心の中にこなたがトゲかなんかを置き忘れたわけですね(メスじゃさすがにあれだろうから)


392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 14:42:01 ID:WS5S5ntt
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393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 16:15:34 ID:Kl334yuN
>>369
キャラソン2曲目聴いた? 
ゲームのオマケシナリオをプレーしてみた?
アニメや漫画の行間を読んだ?

こなたは潜在的にかがみのことが好きみたい
かがみはもう少しでこなたのことが好きと自覚できるところまで来てる感じだと思う

>>383
その解釈いいね
心の中にストンと落ちてきた

394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 18:12:26 ID:Dztoq7Q8
ふたばミシャの漫画、更新きてた!!あいかわらず、イチャイチャっぷりが良いw合体w

>>318
もしかしてエロ○ロ板の妄想屋さん?
ていうかそうでしょwあなたの書く絵は好みだけど、改造能力まで持つってあんたどんだけ完壁超人なんだw

395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 19:32:46 ID:w910dbpl
>>394
あ、あえて言わなかったことを!あんた漢だ…!

396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 19:44:53 ID:W2DrNJmO
あんた漢だ
あんたかんだ

(=ω=.)<あん、多感だ。

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 20:31:01 ID:3nnGDwyM
>>373

    /||ミ 
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398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 20:34:36 ID:ID09aYfP
>>351
あんたは俺か。
「ちびっ子〜」
「そんなにひっつかないでよみさきち暑いよ」
「つれねーなぁちびっ子は」
「チビチビ言うなー」

「こら。こなたが困ってるでしょ」
「ふーんだ。いつまでたってもつれねーひーらぎなんていいもーんだ」
「あんたは子供か…まったく」

…すまん。




399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 20:34:39 ID:w910dbpl
>>397
シンチャンバーにカエレ!

400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 20:37:30 ID:3nnGDwyM
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   \ ::::||   三三
    \||    三

401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 20:38:57 ID:ID09aYfP

 チン!加熱完了を告げる小気味良い音がオーブンから響く。
 蓋を開けると、焼きたてパンの香ばしい香りが当たりに漂った。
 その匂いに、製作者、私――泉かがみは一人、満足して頷いた。
「よし、上出来♪」
 火傷しないようにパンを慎重に取り出すと、人数分、4つに切り分ける。
「お、良い匂いだなぁ」
 と、そう言ってキッチンに入ってきたのは泉そうじろうさん。私の義父に当たる人物だ。
「あ、お義父さん。おはようございます」
「おはよう、かがみちゃん。いやぁ、かがみちゃんが家に来てくれてから色々と助かってるよ、ありがとう」
 そういって頭を下げるそうじろうさんに、私は慌てて手を振り返す。
「そ、そんな、私、大したこと出来ませんし……」
 すると、そうじろうさんは頭を上げ、ニカッと笑って、
「いやいや、謙遜すること無いぞ?こなたと俺じゃ、あまり身の回りを気にしないし、ゆーちゃんには負担をかけられないからなぁ、本当に、ありがとう」
 もう一度頭を下げるそうじろうさん。こちらこそ、そうじろうさんには感謝している。こなたとの結婚を認めてくれたのもそうじろうさんのおかげだし……。
 そう、私はこなたと結婚した。しかし、まだ高校は卒業していない。所謂学生結婚というやつだ。
 学生、しかも同性と言うことで当然、非難は集中した。だけど、私とこなたの熱意、つかさとみゆきの後押し、そしてトリプルKと言う謎の団体が世間に直訴してくれたために結婚は実現した。
 そうじろうさんと私の実家はその団体の名誉会員らしい……何のための団体なのか、草葉の陰から見守られているらしいので詳しいことは分からない。
「お、そうだ、かがみちゃん、そろそろこなたを起こしてきてくれないかな?」
 時計を見ると7時を少しまわったところ、全く、しょうがないわね。




402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 20:42:31 ID:ID09aYfP
「こなた〜、もう起きなさい!」
 こなたの部屋に行ってみると、案の定、こなたはまだ布団に丸まっていた。
 私の声にもぞもぞと反応するとこなたは、
「昨日も徹夜でネトゲだったから……」
 そう言って再び布団に潜り込む。だが、そうは私の問屋が卸さない。
「自業自得よ!さぁ、起きた起きた!!」
「あぁっ!?かがみ様!!!?」
 反論を無視し、一気に布団を剥ぎ取る。こなたは意地でも布団にへばりついていようとしたのか、布団と一緒に宙を舞った。
「きゃぁ!?」
 そして、私は降ってきたこなたの下敷きになる……いつものことだ。
「お姉ちゃん、かがみお義姉ちゃん、どうしたの!?」
 物音に気がついたのだろう、ゆたかちゃんが飛び込んできた。もう一度言おう、私はこなたの下敷きになっている。
「ご、ごゆっくり〜!!」
 そう言って部屋から飛び出すゆたかちゃん。これもいつものことだ。だけどあの子にはそろそろ学習して欲しいな、と思う。





403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 20:46:28 ID:ID09aYfP

「こなちゃん、お姉ちゃん、おはよ〜」
「おはよ、つかさ」
「おはよ〜」
いつもの待ち合わせの駅でつかさと朝の挨拶を交わす私たち。以前はつかさと一緒にこなたを待っていたのだけど、今はつかさを待たせる側になってしまった。
「こなたが中々起きなくてね、ごめんねつかさ」
謝る私に、この妹は健気にも首を振った。
「気にしなくていいよ、私はこなちゃんとお姉ちゃんが幸せなら、それでいいんだ」
「いやぁ、つかさは本当に良い子ですなぁ。お義姉さん、感心だ」
「って、あんたはもうちょっと早く起きろ」
そんなやり取りをしている間にバスが来た。こなた、私、つかさの順に空いてる席へと座る。
「あ、そうだ。ねえ、二人とも、子どもは出来た?」
「「ぶふぅっ!?」」
吹いた……二人同時に。
「出来たら言ってね。名付け親になりたいから。それにね、私の事を‘おばさん’じゃなくて‘つかさお姉ちゃん’って呼ぶ良い子に育てるんだ」
「つ、つかさ……」
つかさの中では結婚=子どもが出来る、事になるらしい。そ、そりゃ、出来れば欲しいけど……そんなの、無理だし。
「心配ないよ、かがみん。例の技術を使うから」
「例の技術って何だよ!!」



404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 20:48:31 ID:ID09aYfP

『次は、陵桜前、陵桜前〜』


学校に着いた。バスを降りようとするこなたに向かって手を差し出す。それを見た途端、こなたの顔がにやぁっと緩んだ。
「あれぇ?その手はもしかして、一緒に手を繋ごうね、ってお誘いですか?」
く……こいつ、分かってて言ってるな。こなたにこのまま弄られるのは悔しいので、思い切って言い返す。
「そ、そうよ。あんたと手を繋いで学校に行きたいの!悪い?」
途端、こなたの顔が火を噴いた――と思うくらい真っ赤になった。キシシ、思い知ったか。
「……ズルイよ、かがみ」
俯いてボソボソ言い返してくるこなたが可愛くて、思わず抱きしめる。ギュッとね。学校?ちょっとぐらいなら遅れてもいいでしょ?





405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 20:49:51 ID:ID09aYfP

「じゃあね、お姉ちゃん」
「じゃね、かがみん。後で会いに行くよ」
「うん、じゃあ、また後で」
B組の教室の前で別れる私とこなた、つかさ。こなたは名残惜しそうに何度も何度も振り返りながら、教室に入っていく。私も、後ろ髪を引かれる思いを持て余しながら、自分の教室へと向かう。
結婚しても私とこなたのクラスはやっぱり別だ。同じクラスにして欲しいとは思ったが、散々わがままを通したのだ、これ以上は譲歩するしかない。

「オッス、柊」
「おはよう、泉ちゃん」
日下部と峰岸と朝の挨拶を交わす。ちなみに、日下部は私の事を旧姓の‘柊’で呼び続けている。
「ちょっと日下部、私の姓はもう柊じゃなくて泉なんだってば」
「ん〜、でもなんか言いにくいんだよな、泉ってさ。柊はずっと柊だったわけだし」
「まぁ、言いにくいかもしれないけど、泉って呼んで欲しいのよね、私は。泉って姓は私とこなたが結婚した証だし」
私がそう言うと日下部は頭の後ろで腕を組みながら、
「それが気に入らないんだよなぁ、私だってちびっ子の事お気に入りなのにさ。柊ばっかしずるいよ」


406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 20:51:32 ID:ID09aYfP
じろりとこちらを睨んだ。そ、それってどういう意味よ……。
「わかんね〜の?私もちびっ子が好きだって言ってんの」
「んなっ……!!」
警戒する私と、挑戦的にこちらを見る日下部。双方を見やりながら峰岸はただただ苦笑しているだけだ。
「こ、こなたと私が結婚した時点で、こなたは私のものなんだから、い、今更あんたがこなたを好きになっても遅いわよ!」
「ふっふ〜ん、そいつはどうかな?」
ニヤリとした日下部。な、何よその余裕の態度は……?
「私は‘みさきち’ってあだ名もらってるけど、柊はもらって無いじゃん?」
「だ、だからって……それに何の関係があるって言うのよ?」
我ながら覇気の無い返事だ。まぁ実際、それは少し気がかりなわけで、‘かがみん’は呼んでくれる時ばかりじゃないし。
や、やっぱり新婚なんだし、二人だけに通じる呼び方とか……欲しい、と思う。
そんな私の様子を見やって、日下部は調子付いたのか、
「つまり私もまだ脈ありって事なんだってヴァ。そだ、ちびっ子に柊から乗り換えるんだったら、いつでもいいって言ってこなくちゃな」
! ぐ……コイツ……月夜ばかりと思うなよ。





407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 20:53:06 ID:ID09aYfP

お昼休み、こなたの教室に顔を出す、そして一緒にご飯食べる。
パンばかりで、こなたの栄養が心配になるけど、私料理が苦手……。
「つまり、今日もかがみんの愛妻弁当は無しってことなんだよ……orz」
「わ、悪かったわね。そう思うなら、あんたが作ってくれればいいじゃない」
「いやいや、いつもネトゲで忙しいからね、朝が遅くなってしまうのですよ」
「威張るな!」
いつもと変わらないやり取り、こんな日常を、結婚した後も変わらずに続けられるのが、嬉しい。この日常を守る為に尽力してくれた、つかさ、みゆきにはどれほど感謝をしてもし足りないくらいだ。
私がそう言うと、みゆきは、緩やかに首を振りながらいつもこう言う。
「こなたさん、かがみさんが気にすることは無いですよ。お二人の幸せが、私たちの幸せです。それに、私個人としては、お二人に感謝しているくらいですし」
何で?と聞くと、みゆきの答えは、
「お二人から、勇気をもらいました。後々の為に前例が出来ることはいいことです」
そして必ずつかさの方をチラッと見るのだ。こなたは「あ〜、成る程ねぇ」なんて言って頷いているけど、私にはその意味が分からない。



408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 20:55:08 ID:ID09aYfP
「オッス、ちびっ子、遊び来たゼ」
と、日下部と峰岸がこちらの教室にやってきた。日下部の目的は多分、こなただろう。
案の定、日下部はこっちに来ると私の許可も得ず、こなたの隣へ腰を下ろした。しかもさり気なく椅子をこなた側へ寄せている。コラ。
あ、ちなみに峰岸はつかさの隣へ落ち着いた。
「なぁ、ちびっ子、今度の休みに一緒にどっか遊び行かね?そんで、私に萌え〜ってヤツを教えてくれよな」
日下部はアクティブな奴だ、目標を定めると行動が素早い。このままではNTRエンドへ一直線。
そう思った私は、こなたが肯とも否とも言う前に素早く会話へ割り込んだ。
「こ、こなた、はい、あ〜ん」
一瞬、驚いたこなただったが、すぐに表情を崩すと、口を開けて待機状態へ移行。その口へ間髪入れずコロネの欠片を押し込む。
もっきゅ、もっきゅと口を動かすこなたは幸せな子猫のようだ。髪を撫でてやると頬が紅潮し、体を預けてくる。
ジト目の日下部と目があった。口だけで「覚えてろよ、柊」と言っているが、今の私はそんな脅しに屈したりはしない。
今朝の仕返し、とばかりに、ニヤリとしてやる。コレが新妻の実力ってヤツよ。ふふん。





409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 20:56:30 ID:ID09aYfP
放課後になり、こなと一緒に下校する。そしてアニメ○トに寄り道を……させるかぁっ!
「な、なんで!?ひどいよかがみ様!!」
抱きついてくるこなたの、泣きそうに潤んだ瞳から必死に目をそらしながら、私は現実を突きつける。
「今月の出費がどれだけか分かってるの?家計の為にあんたもちょっとは自重しなさい」
そう、今の泉家の財布の紐は私が握っている。以前、お義父さんにこなたとお義父さんのクレジットカード明細を見せてもらった時は、飛び上がった。趣味に糸目をつけないこの二人に任せておいたら大変なことになる。
「え〜、でもオタクに自重の二文字は無いんだよ」
「私だって欲しいラノベがあるのに我慢してるのよ?」
「でも、かがみぃ……」
うるうると見開かれたこなたの瞳。ヤバイ、目が合っちゃった……
「ね?かがみ、お願い……」
こなたのうるうる攻撃!いかん!耐えろっ、私!!


「お会計、5000円になりまーす」
あぁ……やっちゃった……
ほくほく顔のこなた。両眼から滝を流す、赤いバイザーの店長。後悔している私。
三者三様をもって、本日のお買い物、終了。



410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 21:06:15 ID:ID09aYfP

「まったく、今回だけだからね?」
帰り道、二度とこんなことの無いよう、こなたと自分に釘を刺す。
こなたは「分かってるよぉ」と言っているが、怪しいもんだ……勿論、自分も。
「ところで、今日のお金使っちゃったけど、晩御飯どうしようか?かがみ。買い物に付き合ってもらったから、私が作るけど、何食べたい?」
お金のことに突っ込みたいのを自制しながら、今晩の献立を考える。折角こなたが作ってくれると言ってるんだし、どうしようかな……あ、そうだ。
「……こなたがいい」
「……へ?」
「だから、こなたが食べたいって言ってるの!」
言うと同時に、唇を重ねる。息が続く間、味をじっくりと堪能する。
「ぷはぁっ、かがみ、つまみ食いはダメだよ?」
潤んだ瞳で注意してくるこなただが、そんなんじゃ説得力無いぞ。
「いいじゃない……ね?」
今度は私がこなたにお願いする番。こなたは頷くと、目を閉じた。
夕暮れの中、二つの影はゆっくりと、一つに重なった。





411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 21:07:35 ID:ID09aYfP

――ピピピッ、ピピピッ。
う〜ん、何よ、今、こなたといい所なんだから邪魔しないでよ……。
ピピピッ、ピピピッ!
あ〜、これ目覚ましの音ね。ハイハイ、起きればいいんでしょ、起きれ……ば?
あれ……?
ゆっくりと意識が覚醒してくる。すると、今、自分がぼんやりと見つめているのが自室の天井だということを認識した。
当然、こなたの顔なんかどこにも無くて……。
夢……だったんだ。
「そう……よね。同級生、しかも同性と結婚してるなんて、どう考えてもありえないわよね……」
ははは、と力の無い笑いがこぼれる。力が入らないのは笑いだけじゃない、体全体が妙な倦怠感に包まれていた。
何分そうして笑っていたのだろう、不意に、目から熱い物が流れ、仰向けになった顔を伝って髪を濡らしていくのを感じた。

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 21:08:50 ID:ID09aYfP
「――あれ?涙?おかしいな……」
何で涙なんて零れるんだろう。なんでこんなに……悲しいのだろう。
ううん、理由は分かってる。今までのことが、夢だったから。
――夢だったらなんで悲しいの?
こんな状況でも、心の隅で疑問の声を投げかける冷静な自分がいた。問われて、初めて悲しい理由を考え、気がついた。
――私は、こなたが好き。
好きで好きで好きで好きでたまらないくらい、好き。だから、結婚したって言う夢を見たんだ。
……絶対に叶わない‘夢’なのに。
「うぅ、こなたぁ……」
身を震わせ、声を上げて泣こうとした時、自分の横に丸まっている青い塊を発見した。
塊はもぞもぞと動くと、うみゅぅ、と声を上げる。
「……あんまり動くと寒いよ。かがみ」
……え?


私たちの新婚生活は始まったばかりだ。





413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 21:11:49 ID:ID09aYfP
「あっち!」

左手の人差し指が熱い。まったく何でこんなに必死なんだろ、私。

「お姉ちゃん大丈夫?」
「・・・不器用って損よね。つかさが羨ましいわ。で、次はどうするの?」
「次はね・・・」

私は闘う。自分の不器用さを武器に、溶かされたチョコと。
つかさとみゆき、そしてあいつの為に、魔王よりも強い敵と激戦をくり広げる。
完成まであとちょっと。あいつは、喜ぶかな?・・・もしかしたら、あいつも、私にくれるかな?




「ハッピーバレンタイン、こなちゃん。今年はちょっと奮発してみたよー!」
「おぉ!さすがはつかさ。いつもありがとね。・・・で、お姉様の方は?」
「き、期待した目で見るな!」



414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 21:13:59 ID:ID09aYfP
バレンタインデー。由来は詳しく分からない。日本ではチョコのやり取りをする行事として定着してる。
普通は女のコから男のコにあげるイベント。
なのに、こいつは、泉こなたは、期待しているように、エメラルドの目を輝かせている。

「・・・はい。つかさみたいに、綺麗じゃないけど・・・」
「さっすがかがみん。ふふふ。こりゃフラグたったね。かがみ攻略ももう・・・」
「うるさいっ!恥ずかしい事を言うな!」

作った本人から見ても、お世辞でも整った形とは言えない。自分の不器用さを呪いたくなる。
でも。

「かがみんや。」
「なによ?いらないなら私が食べるから返しなさいよ・・・」
「不器用を必死で隠そうとして逆にバレバレだけど、愛情をたっぷりいれて作っているのを連想させるかがみ萌え。」
「なっ!いいから、早くそのチョコをしまえ!」



415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 21:16:40 ID:ID09aYfP

嬉しい。こなたが喜んでくれたから。こなたが笑ってくれたから。不思議な気分だ。火傷の痛みがたちまち引いていく。
でも、気になる事が1つだけ。

「あんたは誰かにチョコ渡すの?」
「あー、今年も作り忘れてたよ。だから、なしだね。」

そりゃ、だいたい予想していた。でも、チクっとする痛み。

「そっか。」

自分だけ、だったのかな?こなたの喜ぶ顔が見たくて、こなたに食べて欲しくて、こなたを想って。そんな疑問。そんな痛み。
今日は真冬日らしい。肌にささる寒さが、一層強く感じた。


‐‐‐‐




416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 21:20:53 ID:ID09aYfP
「一人で帰るの、久しぶりだな・・・」

委員会で先生に呼ばれたため、私は一人学校に取り残された。いつも一緒にいるあいつも、今はいない。
人気のない廊下。漫画のように静寂がしん、という音のように聞こえる。

「・・・こなたのバカ。」

よく考えれば、こなたは悪くない。勝手に私が期待しただけ。分かっているのに、胸の痛みは治まらない。
暗い闇で一人歩く淋しさと共に強くなる痛み。私の足音が哀しくこだまする。

「・・・今日はさっさと帰って寝よ。」

そう呟き、靴箱から靴を出そうとする。するとヒラヒラと舞落ちる1枚の紙。拾い上げて見ると、そこには見慣れた字。

『私の嫁へ
直接渡すのはなんとなく恥ずかしかったのでこれで許してネ。
それに、こういうシチュエーションも萌えるしさ。
食べたら太らないように、運動したまへ。
喜んでくれたら嬉しいな。ハッピーバレンタイン。かがみ。

By かがみの愛しいこなたより。』



417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 21:22:46 ID:ID09aYfP
汚い字。突っ込み所満載の文章。こなたらしい、こなた独特の詞。
手紙と共に靴箱に入っていたのは、白いチョコ。きっと手作り。チョコと奮闘するこなたが簡単に想像できる。
洗われる。流される。癒される。こなたへの想いで冷えた心が、どんどん温まっていくのが分かる。

「・・こなたのバーカ。」

今日は真冬日らしい。肌に刺さるような空気。息は白く具現化される。
それでも口に広がる優しい甘さ。体に広がる想い。寒さなんて関係ない。

「おいし。」

私は一人夜道を歩く。白い月を見ながら味覚でこなたを感じる。私の頬はゆるみっぱなし。
きっと太っちゃう。こなため。罰として、今日は夜通し電話してゲームの邪魔をしてやる。

「待ってなさいよ、私の婿め。」

熱く火照った頬を冷やしながら私は走りだす。満天の夜空の下を駆ける。
そんな2月14日。


‐‐‐‐




418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 21:33:03 ID:ID09aYfP
「今日も冷えるわねー」
「そだねー。…あ、イイコト思い付いたよ!」
「は?」
「ほら、こうしたらあったかいでしょ?」
「ば、バカ!!離しなさいよ…」
「照れつつもちゃんと握り返してくるかがみ萌えー」
「………人の気も知らないで」
「んん?何か言った?」
「別に」
「あれ〜?こんな気温なのに顔真っ赤だよかがみ。どしたの?」
「な、なんでもないってば!!」

リレー

続きは任せたorz




419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 21:33:56 ID:ID09aYfP
>>373

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420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 21:51:04 ID:r1gSOvmr
>>397-400
流れにワラタw

421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 21:58:04 ID:w910dbpl
>>420
あのスレじゃ基本的な流れです。

422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 21:58:32 ID:DxSMwMB7
>>391
「かがみの心の中にこなたがネトゲかなんかを〜」と読んで変な想像しちゃいました。
ちょっと頭冷やしてくる。

423 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 22:13:24 ID:yKZ/Qm60
もう何というか百合じゃなくてもこなかがで楽しく会話してればそれだけで満足できるようになってきた

かがみん大学一年生

こな「かがみん、かがみん、明日の準備は万端ですかな?」
かが「いや、まあ明日は授業の説明と、同じ学部の人同士でちょっと会うぐらいだし・・・」
こな「違う違う、大学でのかがみんの口癖の話ですよ!何に決めた?」
かが「また妙な事を言い出したわね・・・口癖って何よ」
こな「え、アレですよ。東京出身なのに関西弁とか、語尾に「ッス」とか・・・」
かが「アホか!」
こな「なにおう!これから女子大生として頑張っていくのに、口癖の一つもなきゃキャラが立たないよ!
   つかさだって『バルサミコ酢〜』ってキャッチーな口癖が出来てから人気急上昇なんだよ!」
かが「別に芸人になるわけじゃないんだけど・・・」
こな「全くー。かがみんは大学一年次の重要なファーストインパクトを軽く考えているね。私なんか
   中一の時にちょっとアピール失敗したらその後集まってくるのはオタばっかだったよ・・・高校でもそうだったし・・・」
かが「それは確かに問題だけど、アンタも悪いんじゃない?」

こな「でもキャラ付けの重要性はわかるでしょ。まあ、用意の悪いかがみんのために、実は私が考えといたよ」
かが「嫌な予感がするけど、こなたが考えてくれたんなら一応聞くわ」
こな「うむ、サッと覚えてね。『だって私って誰よりもこなたに愛されてるジャン?』どう?これを何か話すときに自然な感じで混ぜるわけよ。
   それではスピーク、トゥギャザー、OK?サン、ハイ!」
かが「『・・・だって私って・・・』ってアホか!!そもそもこなたって誰だか知らないわよ、みんな!」
こな「それについては最初の自己紹介の時に『泉こなたの嫁のかがみでーす』という流れにすればいいよ。
   私は声優志望の短大生でかがみんと同居ってところも紹介しといてね」
かが「なんで新入生の顔合わせ直後にカミングアウトしてんのよ!どんなアブノーマルキャラだ!」
こな「あれー?先月だけで十回以上は『周りに何言われても絶対後悔しないしさせないから、二人で暮らそ』って泣き付かれたんだけどー?」
かが「そ、それはそうだけど・・・でも、こういうのは積極的にアッピールするもんじゃなくて、その場の空気を読んでからさ・・・
   理解を求める下地を・・・ねえ? そうじゃないと非常に危うい賭けになるんじゃないかと・・・」
こな「むー、恋愛はロマン重視だったくせに、現実的なんだからー。そもそも、かがみんの百合嗜好なんてすぐバレるってー」
かが「そ、そんなわけないでしょ・・・私はアンタみたいにオープンじゃないから」

こな「いやー無理無理!きっとバレちゃうよー。『柊さんって彼氏とかいるんですかー?(裏声)』」
かが「いないですw高校時代は女友達と遊ぶばかりでーww」
こな「『じゃあ、彼女がいたり?』(裏声)」
かが「え、なっ・・・い、いや、いませんけど」
こな「アウト!何でいきなり丁寧語になってんのさ・・・」
かが「しょ、しょうがないじゃない、今のは!完全に不意打ちだから!」
こな「大学では何があるのかわからないんだよ、かがみん。やっぱり最初っから百合キャラとしてだね・・・」
かが「うるさーい!そもそもフリーじゃないんだから意味ないでしょーが」
こな「いや、さびしがり屋のかがみんだからね。親身になって構ってくれる先輩とかが必要だよ」
かが「その心配は無いわよ。だって私って誰よりもこなたに愛されてるジャン?」
こな「うわ・・・なんか余裕ぶっこいてる感じでヤダなー、ソレ」
かが「アンタが考えたんでしょうがー!」

424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 22:27:27 ID:4yyVQxOH
>こなかがで楽しく会話してればそれだけで満足
本質的にはそれが一番らき☆すたらしい楽しみ方なのかもな。
(>>383で出てる)「今がとても幸せ」が終わらない状態でゆるーりまたーり(多少不満とかあるけどそれも萌えのためだし)がやはり良いのではないかと。

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 22:28:48 ID:ediDE8tS
>>423
うわ、上手いなーw
たった1レスでこれほどの癒しとニヤニヤ効果を生み出せる
貴方は只者じゃないな!
確かに百合でなくても、二人で漫才してればそれだけで幸せになれるかもしれん

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 22:33:53 ID:IegLtxus
本編はゆるゆるまたーり仲良くしてくれれば満足さー
それ以上は二次創作でほかーん

ってかそのためにこのスレがある

427 :8-784:2008/06/19(木) 22:36:30 ID:7a0qbriG
>>423
ニヤニヤさせていただきましたw

気合入れて描いてたら、こんな遅くになりました
かが☆こな4回目です
久しぶりのひよりです↓
http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro06207.gif

・・・かが☆こなのかがみは、わりと総受けかもしれませんw

前回お返事ありがとうございます ! 
お返事返せなくなって少し悲しいですが、全部読ませていただきました

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 22:41:16 ID:w910dbpl
>>423
物凄くGJ!何か二人で大学行ってもこんな感じで会話してそうなのがすぐ脳内に…
やっぱり基本はかがみはこなたの嫁、ですな。

>>427
もだえるひよりんとつかさに嫉妬するこなたが萌えだったりw

「こなちゃんもぎゅー」
「わわわつかさ!?」
「…ムッ」

つかさだと普通にやりそうだ…両方にぎゅーって。

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 22:46:13 ID:cwAiDFM4
>>427
ごろにゃ〜んが非常にかわいいです

430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 22:51:04 ID:fVS0HaPi
>>427
なるほど…ひよりん自重www
こなかが以外の登場人物もいい味出してるッス。

レス返そうとお考えなら、マジでブログ書かれたらどうです?
http://www.livedoor.com/
ライブドアは使いやすくて簡単ですよ?

「失敗出来るのは若者の特権ッスよ!」

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 23:03:29 ID:w8xePPRc
ここだけの話

8-784氏ことハナハシ様の





ひよりんに萌えたwwww

432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 23:25:10 ID:LgUy6ivz
>>427
キモイデスってww

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 23:35:40 ID:r4tAwz8m
>>423
俺が妄想する時は同居じゃなくて、一人暮らしを始めたかがみの家に
なんやかや理由をつけてこなたが泊まりに来るってパターンが多いな
一限必修なんだけど、家からだと早起きしなくちゃなんないから毎週泊まってるとか

大学の友人「一人暮らしっていいよねー。私も彼氏呼んだりしてみたいなぁ」
かが「いや、彼氏とかいないから」
友人「え、そうなの?歯ブラシが二本あるからてっきり」
かが「そ、それは高校時代の友達のよ。実家より学校に近いからってしょっちゅう泊まりにくるのよ
   全く参っちゃうわ」
友人「ふーん、仲良いんだね」
ガチャ
こな「ただいまー、ってお客さん?大学のお友達かな?」
かが「おかえりー。この子とは発表の班が一緒でさ、ちょっと明日の打ち合わせよ」
友人「は、初めまして……(ただいまっておい……ってそれより合鍵ってどんだけだよ)」

みたいなイベントがあると俺によし

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 23:39:24 ID:AU5ej07j
>>433
まぁ、嘘ついてないよな。彼氏じゃなくて彼女だからw

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 23:42:36 ID:V6YU0B5F
>>433
流石、こなかがスレ。
自分と同じ様な事を考える人間がいたw。

家事が苦手なかがみんの為に通い妻するこなたって感じだよな。

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 23:47:44 ID:VRG1PVV6
         ,. - ―- 、
       /        ヽ
     /    ,.フ^''''ー- j.
    /    /    >>1
   /     /     _/^  、`、
  /       /   /  _ 、,.;j ヽ|
  /.      |     -'''" =-{_ヽ{
. ./   ,-、  |   ,r' / ̄''''‐-..,フ!
. {  / ハ `l/   i' i    _  `ヽ  
 |  .rソ     i' l  r' ,..二''ァ ,ノ 
 | { ' ノ     l  /''"´ 〈/ /  
  .|/ -'     ;: |  !  ∧_∧
   l   l     ;. l |  < `∀´>     n
.  .|    !.     ; |. |  ̄     \    ( E)
  |   l    ; l iフ     /ヽ ヽ_//
   l     l   ;: l |    j {   
   |.      ゝ  ;:i' `''''ー‐-' }
  |   ::.   \ ヽ、__     ノ
  |    ::.     `ー-`ニ''ブ
 l      :.         |



437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/19(木) 23:51:57 ID:w8xePPRc
>>433
なんかこう、アレな関係とかなくて、自然に合鍵同棲してそうな2人
ってな関係でも、このさいいいような気がしてきた。
ていうかそっちのほうがより自然だし。






んで、適齢期になっても彼氏ができず
それでもいっかー的なノリになって
気づいたらしちゃってt……

438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 00:05:57 ID:PZ19q/72
>>437

つかさも交えて「やっぱり猫が好き」状態ですね。わかります。

439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 00:10:16 ID:HnlzeGZ8
ん〜……やっぱり恋人同士の方がいい人も多いと思うなあ。
どっちが自然とか、そういう流れはあまり作らない方がいいかと。荒れかねないし。
かく言う自分はどっちも好きですし、限定されちゃうと楽しみ減っちゃうのですw

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 00:10:28 ID:SfOiIX3G
>>437
「かがみさまー、責任とってもらってくれる?」(冗談半分)
「いいわよ」(即答)
「はやっ」
「というか、元々そのつもりだったし」
「へぇー…!? うそっ」
「本当よ。で、式はいつにする?」
「いきなりそこまで飛ぶの?」
「もうお義父さんに了承はいただいてるから」
「い、いつのまに」

441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 00:18:34 ID:K/KsbgCO
>>440
「話は全部聴かせてもらった!」(ガラッ)
「お、お父さん!?いつの間に!?」
「こなた、かがみちゃん!式場はもう予約してある!
いつでもおkだッ」
「お義父さん…!!」
「あ、あるぇー?いつもとは逆で私がツッコミ役になってるよー?」

442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 00:58:07 ID:RIJaFsv0
さすがだ。やっぱお前ら大好きですw

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 01:03:39 ID:AgDtDco9
>>427
じゃれ合ってる二人が可愛いなあ
いつもながら癒されます
できることならひよりんのポジションに換わりたいっス

444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 01:44:19 ID:iCBlALA4
ひよりん☆ポジションは

いつも、あなたの

こころの、なかに

445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 02:07:37 ID:WJ8qIdDu
>>427
GJ!
ひよりんは見た!
これはひよりんの中で三角関係が確立されたに違いない!!
そして夏の本のネタに・・・。

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 02:38:27 ID:SfOiIX3G
素直になれなくて悶々とした欲望だけが溜まっていくかがみと
リアリストな故に自分の想いに気付かないこなたみたいな
もうじれったくてしょうがないかがこなに萌える
みんなが生温かい眼でかがみを見守っていたらなお萌える

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 10:03:32 ID:QUo45bk8
もう何というか百合じゃなくてもこなかがで楽しく会話してればそれだけで満足できるようになってきた

かがみん大学一年生

こな「かがみん、かがみん、明日の準備は万端ですかな?」
かが「いや、まあ明日は授業の説明と、同じ学部の人同士でちょっと会うぐらいだし・・・」
こな「違う違う、大学でのかがみんの口癖の話ですよ!何に決めた?」
かが「また妙な事を言い出したわね・・・口癖って何よ」
こな「え、アレですよ。東京出身なのに関西弁とか、語尾に「ッス」とか・・・」
かが「アホか!」
こな「なにおう!これから女子大生として頑張っていくのに、口癖の一つもなきゃキャラが立たないよ!
   つかさだって『バルサミコ酢〜』ってキャッチーな口癖が出来てから人気急上昇なんだよ!」
かが「別に芸人になるわけじゃないんだけど・・・」
こな「全くー。かがみんは大学一年次の重要なファーストインパクトを軽く考えているね。私なんか
   中一の時にちょっとアピール失敗したらその後集まってくるのはオタばっかだったよ・・・高校でもそうだったし・・・」
かが「それは確かに問題だけど、アンタも悪いんじゃない?」

こな「でもキャラ付けの重要性はわかるでしょ。まあ、用意の悪いかがみんのために、実は私が考えといたよ」
かが「嫌な予感がするけど、こなたが考えてくれたんなら一応聞くわ」
こな「うむ、サッと覚えてね。『だって私って誰よりもこなたに愛されてるジャン?』どう?これを何か話すときに自然な感じで混ぜるわけよ。
   それではスピーク、トゥギャザー、OK?サン、ハイ!」
かが「『・・・だって私って・・・』ってアホか!!そもそもこなたって誰だか知らないわよ、みんな!」
こな「それについては最初の自己紹介の時に『泉こなたの嫁のかがみでーす』という流れにすればいいよ。
   私は声優志望の短大生でかがみんと同居ってところも紹介しといてね」
かが「なんで新入生の顔合わせ直後にカミングアウトしてんのよ!どんなアブノーマルキャラだ!」
こな「あれー?先月だけで十回以上は『周りに何言われても絶対後悔しないしさせないから、二人で暮らそ』って泣き付かれたんだけどー?」
かが「そ、それはそうだけど・・・でも、こういうのは積極的にアッピールするもんじゃなくて、その場の空気を読んでからさ・・・
   理解を求める下地を・・・ねえ? そうじゃないと非常に危うい賭けになるんじゃないかと・・・」
こな「むー、恋愛はロマン重視だったくせに、現実的なんだからー。そもそも、かがみんの百合嗜好なんてすぐバレるってー」
かが「そ、そんなわけないでしょ・・・私はアンタみたいにオープンじゃないから」

こな「いやー無理無理!きっとバレちゃうよー。『柊さんって彼氏とかいるんですかー?(裏声)』」
かが「いないですw高校時代は女友達と遊ぶばかりでーww」
こな「『じゃあ、彼女がいたり?』(裏声)」
かが「え、なっ・・・い、いや、いませんけど」
こな「アウト!何でいきなり丁寧語になってんのさ・・・」
かが「しょ、しょうがないじゃない、今のは!完全に不意打ちだから!」
こな「大学では何があるのかわからないんだよ、かがみん。やっぱり最初っから百合キャラとしてだね・・・」
かが「うるさーい!そもそもフリーじゃないんだから意味ないでしょーが」
こな「いや、さびしがり屋のかがみんだからね。親身になって構ってくれる先輩とかが必要だよ」
かが「その心配は無いわよ。だって私って誰よりもこなたに愛されてるジャン?」
こな「うわ・・・なんか余裕ぶっこいてる感じでヤダなー、ソレ」
かが「アンタが考えたんでしょうがー!」




448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 10:05:14 ID:QUo45bk8
>>423
俺が妄想する時は同居じゃなくて、一人暮らしを始めたかがみの家に
なんやかや理由をつけてこなたが泊まりに来るってパターンが多いな
一限必修なんだけど、家からだと早起きしなくちゃなんないから毎週泊まってるとか

大学の友人「一人暮らしっていいよねー。私も彼氏呼んだりしてみたいなぁ」
かが「いや、彼氏とかいないから」
友人「え、そうなの?歯ブラシが二本あるからてっきり」
かが「そ、それは高校時代の友達のよ。実家より学校に近いからってしょっちゅう泊まりにくるのよ
   全く参っちゃうわ」
友人「ふーん、仲良いんだね」
ガチャ
こな「ただいまー、ってお客さん?大学のお友達かな?」
かが「おかえりー。この子とは発表の班が一緒でさ、ちょっと明日の打ち合わせよ」
友人「は、初めまして……(ただいまっておい……ってそれより合鍵ってどんだけだよ)」

みたいなイベントがあると俺によし




449 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 10:06:42 ID:QUo45bk8
>>437
「かがみさまー、責任とってもらってくれる?」(冗談半分)
「いいわよ」(即答)
「はやっ」
「というか、元々そのつもりだったし」
「へぇー…!? うそっ」
「本当よ。で、式はいつにする?」
「いきなりそこまで飛ぶの?」
「もうお義父さんに了承はいただいてるから」
「い、いつのまに」




450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 10:10:39 ID:QUo45bk8
ttp://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20080619/toys43.jpg

451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 10:11:52 ID:QUo45bk8
ttp://namidame.2ch.net/test/read.cgi/news/1213874392/

452 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 10:14:56 ID:QUo45bk8
ttp://www.raki-suta.com/img/src/1203060031935.jpg

453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 10:16:35 ID:QUo45bk8
〜放課後〜

つかさとみゆきさんに先に帰ってもらって、
かがみには非常階段に来てって言われてたから、そこへ向かう。
きれいな紫のツインテの先っぽをなびかせている少女を見つけ、駆け寄った。



やふーっさっそくだけど話ってなあに?かがみんっ
えっと、さ。
うん?
そのー、こなたのこと…
珍しく言葉を濁すねーかがみ。どったの?
その、うー…
何?体重がまた増えたの?ダイエット付き合おっか?ニヤニヤ
違うわよばかっ!
えーじゃあなーに?
その、こ、こなたのこと、修学旅行くらいからずっと意識してて…
え?
ハッ!!あーいや!なんでもない!今の忘れて!ごめんっもう帰ろっか!
うん、それ無理。続きは?
え?なに…
今の話の続き。聞きたいな。あたしのこと、意識してたの?
な、なに真面目な顔してんのよっ冗談よ冗談!忘れてってばっ





454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 10:17:33 ID:QUo45bk8
かがみ。お願い。
うー…
…これは独り言だけど、あたしは初めて会ったときからかがみのこと意識してたなぁー
な、なに言って…
あ、あとあたしは自分で言うより相手から言ってほしいタイプだなー
こなた、それって…
ん?今の聞こえちゃってた?独り言だったんだけどなーニヤニヤ
なっ…!
えっと、続き、まだ言う気ないのかなー?
…わぁーかったわよ!はずかしいから一度しか言わないからね!
うん!
こなた、好き!大好き!!
あはっよく言えましたっ
うううう恥ずかしい…
かーがみんっ!あたしもかがみのこと、大好き!!
こなたっ!
かがみっ!

アッー!!!!



455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 10:21:05 ID:QUo45bk8

っていうすっごくリアルな夢を見た。
あたしは末期なのかもしれない。
おかげで、いつもより30分も早く起きちゃった。
あああああ
あたしってほんとにかがみのこと、好きなんだなあ。
かがみのことを思うとせつなくなるんだよね。

夢の通り、初めて出会ったときから気になっていた。
確信したのは修学旅行の時。
いつもと違う様子のかがみを見て、胸がものすごく締め付けられた。
きっと叶うことのない恋だけど、無条件にかがみの近くにいることができる、
今の立場もそう悪いものじゃない。

ただ、時々無性に抱きしめたくなって、
触れたくなって、
底なしのさみしさにとらわれるだけ。
それだけで、かがみの近くにいられる。

話が飛躍しすぎって言われるかもだけど、
この先かがみに男の影が現れても、応援してあげる心づもりはできている。
だって、好きな人だっていうこと以前に、大事な大事な親友だから。

なんて、朝から思いを馳せているうちに15分も経っていた。

夢の中だとそろそろかがみからメール来るころだなぁ、
とか思ってるとほんとに携帯が鳴った。



456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 10:23:41 ID:vShYRNzD
>>450
これがみwikiさんが可哀想な扱いを受けてるって言うガチャガチャフィギュアか…

457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 10:25:06 ID:QUo45bk8
>>369 >>371 >>384
馬鹿を言うな。こなかがは公式設定。
>>389
姑息な逃げを打つな。

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 11:05:14 ID:QUo45bk8
       /                     \
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459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 11:27:51 ID:5DMZ+l1H
なんかもう、
今だとこなかがを否定することの方が難しい気がする

460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 13:58:26 ID:vShYRNzD
皆謙虚に行こうぜ

461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 14:08:21 ID:Fy6mdMak
さり気ないこなかがが一番いいさ

>>397
てゆーかお前はなにやっとんじゃw
まさかここでタテヤマを見るとはw

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 14:56:15 ID:cbhbozRH
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463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 15:48:45 ID:ThCZJSvk
>>450
正直ねんどろいどのほうが好みだけど・・・
ちょっと欲しいかもw
300円ってことはガチャポン?

464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 16:09:36 ID:/6N3AqLY
こなかがのキャラソン出してほしい

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 16:19:45 ID:jrdsEVxJ
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    |       < (ヅ,>      < (ヅ,>     ...:.::|      GJ
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466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 16:38:52 ID:O+hzeEPT
>>464
かがみのやつは聞きようによっては充分アレだと思います

467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 16:45:38 ID:JP5MKYV+
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468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:02:11 ID:LlRJ02O4
かがみんのキャラソン2曲目はどう見てもアレです
本当にありがとうございました

469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 17:47:54 ID:ebJ44811
キャラソンでこなかがに目覚めた人って多いのかな?
自分の場合、キャラソン出た頃は既に心の中でこなかがカップル確定してたから、キャラソンはその補強
みたいな感じだった
でもかがみのキャラソンは良かったね
1曲目がこなたへのツンで、2曲目がこなたへのデレだもんなw
作詞した人はよくわかってる ! 


470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 18:09:08 ID:z644Wnkh
双子ユニットのCDがいつか発売されるはずだと思っていた私はスレ違い。

こなかがのユニット名が思いつきそうで思いつかない。

471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 18:20:51 ID:TCvUe7Zs
はじめまして。誰も準備していらっしゃらなければ、投稿させていただきます。
5レス使用。

472 :普通の夏休みの過ごし方:2008/06/20(金) 18:24:28 ID:TCvUe7Zs
 夏休みといえば何だろう。
 エアコンの便利さにだらけながら、必要最低限の無節操な服装のまま私はベットに横になっていた。
 こう暑いとなかなか設定温度を28度にすることができず「地球温暖化に貢献してるなー」なんて苦笑いしながら、やっぱり25度前後に設定しまう。
 部屋の端っこに立てかけてある充電スタンドから着信音がした。
「……こなたか」
 よくかかってくるみゆき、つかさ、こなたの着信音は別にしているから、ディスプレイを見るまでもなくその相手が誰だかわかった。
 こなたの家からか、携帯電話からかなのかは、わからないが(どうせ携帯にかけてもでないし、家からかけてくることが多いから、携帯電話番号と家の番号の着信音を同一にしている)
 私は3コール目で折りたたみ式携帯電話を開いて通話ボタンを押し、そのまま耳に当てた。
 横になっていた体を起こすとき、運動選手のように機敏になって一目散に携帯電話はひったくったのは、内緒。
 別に嬉しいとかそんなんじゃなくて、単に暇つぶしになるから、本当にそれだけだ。

「やーほーかがみ」
 何日ぶりだろう? 夏休みとなると生活が不規則になるし、連日のようにこなたが家に訪れたかと思うと、何日も不通になったりする。
「……やっほ」
「なんだかテンション低いなー さては太った?」
「太るか!」
「む……それじゃ私がこないから寂しかったからとか?」
「そ、そんなわけないじゃない」
「あれー、なんだか声が裏ずってるよ?」
「いいから要件話せ、じゃないときるぞ」
「わかったわかった、もうツンデレだな」
「誰がツンデレか」

 このことは誰にも教えたくない、つかさにだって教えていないことだけど、私はこなたのことが好きだ。
 それも友達としではないから救いようのない。異性として、ではなく(ややこしい)同性として、こなたのことが大好きだ。
 だから、寂しかったというのも本当だし、事実最近の私の憂鬱加減は、こなたが何日も私に連絡をよこさず、訪ねてこないからだ。
 いつからこんな恋愛感情が生まれてきたのかわからないが、今の私はまさに末期的にまで進行している。
 朝起きれば「こなたはもう起きたかしら」と思うし、朝食を取れば「あいつ、ちゃんと栄養とってるのかな」と勝手に心配してしまうし、気分転換代わりにSTGをやっていると「これならこなたの得点も抜いたわね」とライバル視してしまう。


473 :普通の夏休みの過ごし方:2008/06/20(金) 18:26:17 ID:TCvUe7Zs
「――おーい、かがみー」
「…え? ああ悪い」
「もしかして疲れてるとか?」
 受話器越しにわかるこなたの心配そうな声に、私はなんでもないとごまかして先を促す。
「うん、今日暇?」
「今日――コミケなら断るぞ」
 何日の前から知らされていたなら、私がこなたの誘いを断ることなんて絶対にしないけれど、あの異様な蒸気につつまれた会場は、さすがに心構えもせずにいくのは辛い。
 コミケがいつ始まるのかは知らないが「夏の有明! さあかがみん私と一緒に伝説になろうぜ!」なんていわれたらたまらない。

「嫌だな〜コミケはまだまだ先だよ♪ その時は今年もよろしくお願いします」
「……できれば、勘弁して欲しいんだけどね」
 口では否定しているけれど、こなたもそれはほとんど私の肯定の裏返しということはわかっているから、こなたの嬉しそうに上ずる声がきこえた。
「それじゃあ、何よ?」
「正確には、今日の夜。9時……くらいかな」
「だから、それが?」
「鷹宮駅の西口?それとも東口だっけ?――かがみんの家がある方向の反対側、土手があるほう」
「そこでどうするのよ」
「まあ、それもおいおい。じゃあ9時に鷹宮駅に待ち合わせね、それじゃ」
 ガチャっ、と一方的にきられてしまう。久しぶりに(といっても一週間も立っていないが)こなたと話せたのに、すぐにきられてしまって、私は意味もなく無言の電話を耳に当てたままだ。
 またかかってくればいいのに。
 時刻は4時。まだまだ時間がある。
 だらしない格好の自分と、前にこなたが来ていた白いワンピースを交互に想像した後、おもむろに立ち上がり、衣装ダンスの棚を空ける。
「シャワー、浴びようかな」
 着替えの用意をして、替えの下着とタオルとともに私は自室で出、階段を下りた。

474 :普通の夏休みの過ごし方:2008/06/20(金) 18:28:19 ID:TCvUe7Zs


「おーい、かがみー、こーこだーよー!」
「ちょ、大声出すな、恥ずかしいだろ!」
「いいんだよかがみんだもん」
「意味わかんないこと言うなっ!」

 8時半に、お母さんにこなたと出かけてくるといって、家を出た。
 つかさも誘おうかなと思ったけれど、すでに寝ていてしまったらしく、わざわざ起こすのもかわいそうだし、こなたも別につかさも一緒にとは言ってなかったから、私は結局一人で家にでた。
 ノースリーブの上着に、ジーンズという服装。こなたは真ん中にI love new yorkとプリントされた一枚のTシャツに、ミニズボンだった。
 髪がへばりつくような蒸し暑い日中の日差しも、完全に影を潜めて、夜空には少し欠けた立待月と、銀色の粒がところどころに散りばめられている。
 夏の大三角形くらいは私でも知っていたが、どれがどれかはぜんぜんわからず、一際輝く一等星がそれなのかな、と歩く道すがら空を見上げた。
 時折吹き付ける風が生に地肌にあたって、ひんやりとするが、全体を通してみれば、暑すぎず寒すぎず。夏の夜にしてはとてもすごしやすい気候だ。

 駅には人もまばらで、こなたの大きな呼びかけに反応する人もほとんどいないが、だからといって人の名前を、それも大声で呼ばれることは恥ずかしい。
 それと同時に、嬉しいという感情もあった。だってこなたに会えたんだから。

 こなたは私を視認すると、小走りで駆け寄ってくる。私はやれやれといった顔を表面上で見せつつも、嬉しくなりながらこなたが近寄ってくるのを見守っていた。もう手が触れるかと思うくらいこなた顔が近くにあり、急停止するのかと思ったら――
「とうっ」
 そのままこなたは私に抱きついてきた。
「きゃっ」
 小さいうめきも、こなたの直の体温に触れて、息を潜める。ちなみにここは駅構内。人はいないとはいえ……いや、あまり深く考えないようにしよう。
 ぎゅっとつかむこなたの両腕に、はあはあとかすかに喘ぐ音。何日も会えずにいたこなたが目の前にいて、私は初っ端から焦りぎみだった。
「あ、暑いって」
「それが『萌え』というものさ」
「わけわからないわよ……」
 私自身も名残惜しかったとはいえ、こなたを引き離すと、こなたはそれじゃ出発しようか、といい、電話でもいっていた土手に向かう。

475 :普通の夏休みの過ごし方:2008/06/20(金) 18:30:44 ID:TCvUe7Zs
 春には桜が満開になる場所で、線路に平行に川が流れている。透明な川とは決していえないが、時折ポチャッと川魚が跳ねる。
 四月にはお花見を行う家族連れも多い場所だ。
 つかさと一緒に散歩をしているとき、花見の宴にいた子供が、他の子と一緒に平べったい石で水切りの飛距離競争をしていたのを見かけたときは、二人して微笑んだ。
 もちろん八月ともなると桜は枯れてしまっているし、この時間帯に土手を歩こうという物好きもあまりいないので、私とはこなたは二人っきりで、しばし土手沿いを歩いていった。

「この辺りかな…」
 土手から降りて、川に面した雑草が生い茂っている広い場所にでる。私も慌ててこなたに続く。
「そろそろ、何するか教えてよ」
 こなたの右手にはなにやら仰々しい鞄を持っていたから、それが私の呼び出した目的だろう。
 道中何度聞いても秘密、としか言ってくれなかった。期待と、かすかな不安。
「まあなんだ、目を瞑って」
「はあ?」
「いいから瞑ってほしいなー だめ?」
 そ、そんな目でみるな……。
 私は「変なことしたら承知しないからね」と、本心とは真逆のことを言いながらも、素直に従った。
 周りには誰もいなかったし、こなたもいるとはいえ、外で目を瞑って、じっとしていると不安の波が押し寄せてくる。
 ジャブジャブ、、がさがさ、ジー、くしゃくしゃ。バックのジッパー空けた音? 物音?
 何も見えないというのは、通常の不安を増大されるもので「ねえ、まだなの?」と聞いてみたけれど、こなたは「もうちょっとだけ」と生返事をするだけだった。
 別に律儀に目を瞑っていなければいけないというわけでは決してないのだけれど、私の不安の対になるところに期待があるわけで、こなたの策略を事前に破ってしまうのは、なんだかもったいない。
 だから私はソワソワしながらも結局こなたの言うとおりにするのだった。

 カチッ、カチッ―――非自然的な音とともに、こなたの不満そうな声。もう一度カチッ! よーし、とこなたの色めく声。
 不意に感じる危険な匂い、閉ざされた世界でとぎすまれた嗅覚が警鐘を鳴らす――。
「ねえこなた! 煙っぽい!」
「大丈夫だから、あとちょっとだけ!」
 私のわめきたてる声にも負けない声でこなたが大声で返事をする。

 ボンッ!

 急に発せられた大音に危うく目を開きかけたけど、私はすんでのところで目を閉じた。
 何を躍起になっているんだろうと私は自分でも一連の行動の、阿呆加減に苦笑気味だった。もうやけだ。こなたが言いというまでずっとこうしてやる。
 その音が発した後、たたたたたっ、と駆ける音、直後に「いいよ!」との声。

 私が恐る恐る目を開いていると、目の前にあったのは、こなただった。
「――っ!」
 そのままこなたは腕を私に背中に回し、唇と唇を重ね合わせた。驚いてを目を大きく開けたままでいると、閉じられたこなたの綺麗な睫毛が視界に移った。
 何がなんだかわからないけど、キ、キスされているわけだし、目を開いたままなのは、変だと思いあわてて目を閉じようとする。
 そのとき。

 私の視線の先の、さらに上空から、先ほどとは比べ物のならない大音が鷹宮駅に鳴り響いた。
 こなたとキスをしている位置関係上、それをはっきりと見ることはできなかったけれど、ぎりぎり見える範囲のところに無造作にばらばらに置かれている、チャッカマンとか、マッチ、バケツに汲められた水――花火セットを見て、それがなんなのかわかった。
 なんて周りくどいことを、と私は思いながらも、目を閉じて、いまだ触れている唇に全神経を集中させて、キスをした。たぶんファーストキスで、レモンのような味だった。

476 :普通の夏休みの過ごし方:2008/06/20(金) 18:33:01 ID:TCvUe7Zs


「てゆーかあんたもいきなりだな」
「でも嫌じゃなかったでしょ?」
「……私がノンケだったら、どうするつもりだったんだ?」
「その時はそのときだよ。友達通しにするキスだって、そこまで珍しいものでもないし」
「そ、そんなもんかしらね」
 しばらく打ち上げ式花火で二人で鑑賞した後、それも尽きたので昔ながらの手持ち花火を持ちながら、先ほどのことを聞いてみた。
 こなたはワクワクとロケット花火も買い込んでいたが、いくらなんでも近所迷惑だろと私がたしなめ、それはお蔵入りすることになる。
 ねずみ花火が地面を不規則に動き回ったり、とんぼ花火が螺旋状に上昇しながら一瞬の瞬き――夏の風物詩を、こなたと二人っきりで楽しんだ。私の頬は、まだ赤いまま。
 手持ち花火が切れるのは時間差があり、どちらかが切れると残っているほうの火花で着火する。青白い花火からピンク色の花火。

「まあ少しは私だって怖かったけどね」
「ぜんぜんそんな風には見えなかったぞ」
「わかってないな〜かがみんは。もしかがみんがこれで私を嫌いになったら、って思ったら、やっぱり怖いよ」
「――うん、それはわかる」
 単純な話で、こなたも私のことを好いてくれたらしい。私がこなたが大好きなのと同じように。
 私はそれ以上の関係を望むことより、それ以下の関係になることのほうが怖かったから、こうした気持ちはうちの自分に閉まっていたけれど、こなたは私と同種の恐怖に怯えながらも、行動に起こしたというわけ。
 あっという間に私は篭絡され、それを受け入れて、今に至る――。

「でもなんであんな回りくどいことしたのよ」
「ひとつは、もう後に引けない状況を作るため」
「もうひとつは?」
 こなたてくてくと私のほうに向かう。気づいたときには、お互いの持っている手持ち花火は切れていた。
 それが最後の一本ずつだった。残っているのはあと1種類。耳元にまで近づいて、ささやく。

「――前に普通の夏を楽しみたいといっていたでしょ? 私なりの普通の思い出といったら、これしか思いつかなくてさ」
 大分、普通からはずれていると思うけど。でもね。
「……ばかね。こなたと一緒にいられれば、夏休みはいつだって幸せなのに」
「――まあ、普通じゃない、コミケライフもよろしくね!」
 ……結局それか。
 私は代わりに頬にキスをして、それから放り出されていたマッチを拾った。
 花火セットから線香花火を二人で分けて、それに灯す。
 淡い燐光が目の前に広がる。いつまでも火花が咲き続けていればいいのに、そんなことを願いながら。

477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 18:35:32 ID:TCvUe7Zs
お粗末さまでした。「普通の思い出〜〜」云々はドラマCDネタです。

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 19:37:47 ID:AgDtDco9
>>477
GJ
打ち上げ花火を背景にキスとは、ロマンティックですね。
花火で思い出しましたが、季節もいよいよ夏ですね。
夏休みネタでまた何か書いてみたいなあ。

479 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 19:48:26 ID:ThCZJSvk
>>477
GJ !
圧の風物詩といえば花火ですね
打ち上げ花火を背景にキスだなんて、なんてロマンティック ! 正直な話、そういうの憧れるw
続きはあるのでしょうか? 不器用で純情な二人のその後が知りたいです


ところで保管庫の管理人さんたちが最近活動されていないような・・・
お疲れなのかな? 大丈夫かな・・・

480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/20(金) 22:43:10 ID:9ffPlNU5
かがみんシャワー浴びてスタンバッてるな

普段からこんな事もあろうかと
いろいろ用意してたりするんだろうか

481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 00:45:24 ID:A9G8lJhx
>>477
GJ!!等身大の女の子って感じがいいなあ。
2人のあっつ〜〜〜〜い夏はこれからですねw

482 :21-161:2008/06/21(土) 02:34:26 ID:BHZQ1T7f
新作のSSが完成したので投下したいのですが、準備はよろしいでしょうか…?

483 :21-161 「恋人の条件」:2008/06/21(土) 02:36:01 ID:BHZQ1T7f
「好きよ…こなた…」
「かがみ…私も…好き…」

私達が両想いだと発覚した日、私達はキスをした。それはとても甘くて、舌が灼けるほど熱いものだった。
でも私は、こなたには言えなかった事があった。

私は…こなたと…繋がりたい…

その事をこなたに伝えるにはどれだけ勇気がいる事やら…。



ある日の朝。いつもと何ら変わらない日常。私達はいつもの場所で落ち合う。

「おっす、こなた」
「おはよーかがみ…あれ、つかさとみゆきは?」
「ん?ああ、なんか用事があるからって先に行っちゃったわよ」
「へ―――…( ̄∀ ̄)」
「何ニヤニヤしてんのよ」
「つかさとみゆき、空気読んだんだねえ」

そう言うとこなたは私の腕にしがみついてきた。
たったそれだけの事なのに私の胸の鼓動は高鳴って。

「こっ…こなた…///人前ではあんまり…こういうのやらない方が…///」
「かがみん、私は好きなものには自重しないのだよ」
「…あんたは少しぐらい自重した方が丁度いいと思うんだけど」
「おっ、今日のかがみはツンモードMAXだね♪」
「うるさい!」

こんな他愛も無い会話をしているといつの間にやら学校に着いていた。
いつも思うのだけれど、こなたとのこの時間が過ぎるのは本当に早い。一旦学校に入っちゃうと、こなたとはクラスも違うし、休み時間にしか会えなくなってしまう。
ああ、苦痛だ。


で、ボンヤリしてたらいつの間にか休み時間。
私は一目散にこなたのクラスへと走る。

「こーなたっ」
「かがみっ!待ってたヨ!」

私達は会うなりきつく抱き合った。みゆきはニヤニヤしながらこっちを見てて、つかさは顔を真っ赤にしながら俯いていたけど、そんなの気にしない。
するとこなたが口を開いた。

「ねぇ、かがみ。屋上行かない?」
「いいわよ」



484 :21-161 「恋人の条件」:2008/06/21(土) 02:39:59 ID:BHZQ1T7f
今日は本当に気候がいい。どこかへ出掛けるには持って来いの気候だ。
…ま、学生には関係の無い話だけど。

「あそこでル○ーシュがあんな行動するとは思わなかったよ〜」
「何の話してるか分かんねえよ」

学校に行く時と同じ他愛も無い会話をしながら、意を決して私はこなたに今まで聞けなかった事を訊ねてみた。

「…ねぇ、こなた…私達恋人同士よね…?」
「何いきなり。恋人同士に決まってるじゃん」
「……じゃあさ、こなたは私と…エッチ、したい?」

こなたは食べていたチョココロネを噴き出した。こなたはうろたえた様子で口の周りに付いたチョココロネの残骸を拭き取りながら言う。

「なっ…なんでそんないきなり…///」
「恋人同士と言えばエッチ…でしょ?…私はこなたとエッチしたいの」
「かがみ…///…それマジ?」
「マジよ。私はいつだって大マジだから。こなたの気持ちを聞かせて欲しい」

私達の間に暫く沈黙が流れる。

しまった。このタイミングで言うべき事じゃなかったか?
私が後悔をし始めたその時、こなたが沈黙を破った。
私の制服の裾をギュッと掴みながら、上目遣いで、

「かがみがそういう事、したいなら、私……いいよ…でも……優しいしてね…」

こなたはさっきよりも顔を真っ赤にして答えた。

ピキンッ――

今、私の中の何かが音を立てて壊れていくのを感じた。

私はこなたを押し倒した。

「かがみ…目が怖いヨ…?」
「そうかしら?私はいつもと同じよ?」
「…かがみ」
「なに?こなた」
「好き」
「…私も、好き…よ…こなた…」


私達はキスをしたまま、“その行為”へと移行した。

ああ、私、幸せ…




――オマケ――

「かがみ…もう一回…しよ…?」
「こなた…もう勘弁して…もう五回目じゃない…」
「私、まだ満足できない。…ね、しようよ?」

こなたがこんなコッチに関しても積極的だったなんて…こなたと付き合っていくには相当の体力を要するみたいだ…。



485 :21-161:2008/06/21(土) 02:42:22 ID:BHZQ1T7f
お粗末様でした。OVAの情報を待つ男がSS投下しました。喜んで頂けたら是幸いです。

486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 02:44:41 ID:Geghbcqk
GJ

パンツ脱いでF5連打してたけど、よく考えたらここはエロ禁止板だったな・・・
寝ようorz

487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 04:10:39 ID:naBN7Pi8
>>486
わろたw

488 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 06:15:46 ID:LoE4xEne
こなかがに応用できるネタを求めて
良質な友情百合と噂の『シュガーはお年頃』という漫画を読んだ

「私にも男の人のがあったらなぁ。何回でもしてあげるのに」
「そ、そんなの生えて無くていいよ・・・」

友情百合どころの騒ぎではなかった

489 :7-438:2008/06/21(土) 06:46:07 ID:3UGKFrv5
甘いSS、ラッシュ(?)堪能させていただきました!
まとめてですみませんが、職人の方々GJです!

さて、コテ名乗って書き込みは久々です。
改めまして、お久しぶりな7-438です。

拙作「パーフェクトスター」の続き…じゃないんですが、
番外編たるものが出来たので、投下させていただきたいと思います。

思ったより長くなったので分割投下(前編・後編)しますが、
両編合わせてもこなかが分がマイナス数値をはじき出しそうなくらいな感じで正直投下を迷いました。
でも、番外編に位置づけた以上、このスレで始めたものですし出した方がいいかなと判断した次第です。
合わせて、他注意点を箇条書きで何点か失礼します。

【注意点】
・止まってるSSの番外編、かがみ視点です。
・こなかが分が極端に不足してます。ごめんなさい(´・ω・`)
・5レス分、後編は夜にでも。

上記の点、留意の上で読んでくださる方は是非どうぞ!
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6076/1199803893/471-477
(内容が内容なので避難所を利用させていただきました)

490 :7-438:2008/06/21(土) 06:51:49 ID:3UGKFrv5
あああっ一個注意点にいれるの忘れました。

・番外編もシリアス展開です。

寝ぼけるなー!起きるんだー!
…ごめんなさい…。

491 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 07:39:20 ID:QBHwzuGn
>>477
花火を背景にキス…素敵すぎる。
なんか暖かい気持ちになれました!GJ!

>>485
こちらもGJ!
潜在的にえっちぃのはこなたのほうだったか…w
自ら泥沼にはまったかがみ様ですね。本望だろうともさw

>>490
おぉ!お久しぶり!
番外編は…かがみの過去ですか。
さて、この後に事故か何かで記憶が…ということになるんですかね。
楽しみです!

492 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 11:01:59 ID:AqEgT/Vb
しまった
水曜からキラ☆キラかがみん買えたのか
まだ店頭に残ってればいいが・・・

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:32:23 ID:naBN7Pi8
こなかがのせいで同性愛にリアルに抵抗なくなったよ
愛があればいいと思う

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 13:39:02 ID:yb1haX0X
そうは言うがな

495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 14:36:35 ID:dfByv8/7
         ,. - ―- 、
       /        ヽ
     /    ,.フ^''''ー- j.
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  /.      |     -'''" =-{_ヽ{
. ./   ,-、  |   ,r' / ̄''''‐-..,フ!
. {  / ハ `l/   i' i    _  `ヽ  
 |  .rソ     i' l  r' ,..二''ァ ,ノ 
 | { ' ノ     l  /''"´ 〈/ /  
  .|/ -'     ;: |  !  ∧_∧
   l   l     ;. l |  < `∀´>     n
.  .|    !.     ; |. |  ̄     \    ( E)
  |   l    ; l iフ     /ヽ ヽ_//
   l     l   ;: l |    j {   
   |.      ゝ  ;:i' `''''ー‐-' }
  |   ::.   \ ヽ、__     ノ
  |    ::.     `ー-`ニ''ブ
 l      :.         |


496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 14:42:33 ID:B8S4UW4J
ttp://maya-hachiko.deviantart.com/art/Dearly-Beloved-79907443

これここの職人の作品だよね。
Very old fanart that I drew in late or early 2007.だってさ。

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 14:52:46 ID:c69FdR7y
>>496
10-478氏の作品ですね

498 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 14:59:36 ID:O12l+yfM
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499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 15:42:12 ID:c6Ye/th4
>>493
そうは言うがな大佐、
こな×かがは百合、レズというジャンルじゃないんだ

こな×かがというジャンルなんだ

現に俺は、もともと百合とかレズとかは嫌いだが、
こな×かがはサイコー!だからな。

500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 15:50:53 ID:G5Xw6Vn0
>>499
なんというか、百合だから好きなんじゃなくて
かがみとこなたという組み合わせが好きだ
だからたとえどちらか一方が男でもそれどころか男同士だったとしても
大好きになれたと断言できる

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 16:40:36 ID:QEAD0luZ
公式の結婚絵ってこなたが花嫁姿でかがみが婿姿が殆どだけど、こなたが婿姿ってあまり無いよね。
かがみが嫁姿でもこなたが私服姿っぽいのはあるけど…

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 16:48:51 ID:cz6SqoIU
>>501
台湾の人が描いた、こなたが紋付袴、かがみが白無垢姿のイラストがあったような
この現行スレの初期に貼られていた気がする

503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 16:59:55 ID:xl5rdG/G
野暮なことかもしれんけどさ、わざわざレズが嫌いとか公言する人って、
普通に実際のレズビアンが読んでるかもしれないこと想定していってんだよね?

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 17:18:54 ID:jlfWzF+b
こなかがサイコーが話の本筋だったんだから、そこに噛み付くのは野暮ってことにしておこうよ。

505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 17:39:32 ID:DD1FYaQg
>>496

「2007年の前半だったか後半だったかに私が描いた、すごく古い二次絵です」と書いてあるぞ……

これ、本人投稿じゃなかったらマズいんじゃね?

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:10:25 ID:naBN7Pi8
こなかがは国境を越える

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:15:03 ID:8gJFbRP7
>>496
海外のアニオタなんかね
見てみると他にも色々な所から転載してそう
実害なさそうだが自作と称してるのがアレだわな

なんか氷山の一角っぽいね

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:18:30 ID:yb1haX0X
止めようとして止められるものじゃない

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 18:21:42 ID:OYgqgt9Y
朝鮮人はもっと凄い。他人の絵に自分の名前を堂々とフォトショで書き込むから・・・

510 :17-113:2008/06/21(土) 18:30:05 ID:bhKORFHF
流れ豚切って投下させていただきます
四レスくらいに収まればいいな、という希望

511 :伝えるということは:2008/06/21(土) 18:30:53 ID:bhKORFHF
「あつい」
手で顔を扇ぎながらそれだけを呟く。
「夏も近いし、仕方ないよ」
さらりと返ってくる返事。
「…………っ」
遠回しな抗議のつもりだったのだが、軽く躱された。
ああ、分かってはいたのよ。こいつには、そんな遠回しじゃ伝わらないと。
それなら残る手は
「あんたがべたべたひっついてくるからよ!」
耳元でおもいっきり突っ込んでやることだった。


「ぐぉぉ……耳がぁ……」
こなたがひどいよかがみんと、嘆きながら耳を押さえている。
あまりの暑さに耐え兼ねたか、いつもは下ろしている髪を一つにくくっていた。
揺れているポニーテールは本当にしっぽみたいで――って、それはさておき。
「自業自得でしょ。さっきから何回離れろって言った?」
「うーん……? 思い出せない」
「思い出せないくらい言ってるんだからさあ……っ!」
ああもう、と拳を握りしめて声にならない不満を頭の中でぐるぐると考えた。
何でこいつは尚も離れようとしないんだとか、そんなのばっかりだけど。
「ただでさえ暑いのに、くっついてたら余計暑くなるでしょ!」
「熱々カップルだからね。見せ付けてやろうぜ!」
「字が違う! しかも、誰に見せ付けるのよ!」
「ゆーちゃんとかに?」
そう言って、ドアを指差す。
その先には顔を赤くしたゆたかちゃんがいた。
「え…………、いつから?」
「かがみが、あついって呟いたあたりかな」
「結構前じゃない!」
てことは、こなたにべたべた引っ付かれてたところとか、全部見られてたっていう事、に……?
血の気が引くような音と爆発するような音がほぼ同時に響く。
「おお、かがみが器用なことを」
「ご、ごめんなさいっ! 暑いかと思って、麦茶持って来たんですけど……」
お邪魔だったみたいで、と続けるゆたかちゃん。
「え、ああ! そんなことないわよ? むしろこなたが引っ付いてたから暑くて暑くて」
ありがとう、と言いながらそれを受け取る。
冷たいそれが喉を通る感覚が気持ちいい。
「ええと、ところで」
「うん?」
歯切れ悪く、どうしようかなといった感じの表情でゆたかちゃんがおずおずと尋ねた。
「これからはかがみ先輩の事を、かがみお義姉ちゃんって呼んだ方が……?」
「………――っ!」
「あー、それもいいかもね」
きゃー、とかうわー、とか叫びたいんだけれど、なんかもう言葉にならない。
漫画的な表現ならば、ツインテールがぴん、と天まで突き立っていそうなくらいの衝撃だった。
「でもね、ゆーちゃん。かがみがお義姉ちゃんになるにはまだ早いよ?」
予想外の一言に吹きそうになり、げほげほとむせている私を尻目に、こなたが楽しそうに笑う。
「あ、そうだよね」
えへへ、と可愛く困ったような笑いを零しているけれど、ちょっと待って。


512 :伝えるということは:2008/06/21(土) 18:31:46 ID:bhKORFHF
「げほっ……結婚するって決まったわけじゃないから!」
「……え?」
「そんな照れなくてもいいのにー」
眉を下げて、暗い顔をしているゆたかちゃんと、
私の背中を撫でる(と、同時に抱き着いている)こなた。
「暑い。そもそも、日本じゃ結婚できないでしょ」
ぐい、とこなたの頭を引きはがしながら言うと、誇らしげに胸をはられた。
「人間、やればできる」
「じゃあやってみなさいよ」
「なら、今からドイツに行ってこようか。ハネムーンも兼ねて」
「アホか!」
「あれ? サンフランシスコがよかった?」
「何でそんなマイナーな地域なのよ!」
いや、マイナーかどうかは知らないけれど。現地の方々すみません。
「我が儘だなあ」
「どこがよ! ていうか、今からなんて無理でしょ!」
と、意味がない掛け合いをしていると、ゆたかちゃんが出ていこうとしているのが目に入った。
「あれ? どうしたのゆたかちゃん?」
どきーん。
そんな効果音が聞こえそうなくらいに固まって、申し訳なさそうに振り向く。
「あ、あの、お邪魔みたいなので、こっそり出ていこう……かと……」
お邪魔ってそんなうわあ、なんていうか、うわあ。
「流石、ゆーちゃんは空気読めるね」
いや、私的にはこなたが少し自重してくれるから万々歳なんだけれど。
ああでも、さっきから爆弾発言飛ばしすぎだし、突っ込みが倍になって疲れるし、どうしよう!
「……かがみー? ゆーちゃんが困ってるよ?」
ぷすぷすと、湯気を吹いている私の前でこなたがぱたぱたと手を振る。
あ、ああ! 私が明言しないとゆーちゃんがなんだかいたたまれない空気になっちゃうわよね!
「あ、ああ、のね、私達は、そういう関係じゃなくて……」
「そこからですか!?」
「流石にそれはもう無理だよ!?」
「え、嘘ッ!?」
「かがみ、しっかりして! このままじゃ色んな方面の人に怒られる!」
「いきなりメタ的な事を言うなっ!」
「ええ!? 何でその突っ込み能力を現状把握に活かさないの!?」
「あれ? 今、何故か無意識に突っ込んじゃってた!」
「そういう事象には無意識でも反応できるんだ!?
 うわ、どこまで反応できるか実験してみたい!」
「だ、ダメだよこなたお姉ちゃん!
 かがみお義姉さん! 1+1はいくつですか!?」
「え、ええと!?」
「駄目だ! なんか本格的に駄目だ!
 ゆーちゃんに声荒げさせて突っ込ませるとかゆーちゃんの身体的にも、キャラ的にも!」
「だからメタ的なネタするなっ!
 あと、突っ込む所はそこかい!」
「こなたお姉ちゃんには突っ込めるんだ!?」




513 :伝えるということは:2008/06/21(土) 18:32:28 ID:bhKORFHF
大混乱だった……らしい。
「私が? 何だって?」
「……覚えてないの?」
「うーん、ここ数分間の記憶が無いのよね……」
顎に手を添えながら考え込むけれど、どうしても思い出すことは出来なくて。
「あー、それなら思い出せない方がいいかもね」
「え、私、思い出せない方がいいような事を?」
「そりゃあもう、阿鼻叫喚。この世の地獄を再現したかのような……」
「流石にそれは嘘だろ!」
「あー、このテンポ……やっぱりかがみはこうじゃなきゃねえ……」
ぽわわーんと、妙に嬉しそうに目尻に涙をためながら愛おしそうに抱き着いてこようと――
「ちょ、押し倒すな!」
「うんにゃ。こなたさんはもう我慢の限界なのです」
何キャラだよ! と、突っ込もうとするが、私が口を開く前にこなたが言葉を吐き出した。
「だって、かがみがゆーちゃんにばっかデレデレしてるから」
「こなた……?」
正直、妹のような存在に嫉妬するのもどうかと思うが……。
というより、そこまでデレた覚えもないし。
つかさになつくこなたを想像してみる。
あ、これは結構、つらい。
「……こな」
「というわけで、こなたさんは勢いでヤっちゃうのです! 主にナニを! ふしゃー!」
「だからそれ何キャラだよ!」
せっかくシリアスになりかけていたのに台なしだ。
いや、シリアスになっていたかどうかは分からないけど!
「じゃあ、かがみ。ちょっとじっとしててね」
「へ?」
ひょいと、手を背中に、もう一方は膝の裏に添えられて持ち上げられる。
「かがみ様抱っこ〜」
「変な抑揚を付けるな!」
何だか改名されていたが、これはまさしく、お姫様抱っこだ。
やばい! これ、恥ずかしい!
「あ、暴れると落ちるよ?」
「う」
お姫様抱っこというものは、案外怖いのだ。
とっさの時に対応出来る格好じゃないし、安定しないし。
足をぱたぱたさせてみると、変な浮遊感が足に纏わり付いた。
「か、かがみ! 落ちるって!」
「せめてもの反抗よ」
まあ、そんな気持ちはこれっぽっちもなかったのだけれど。

514 :伝えるということは:2008/06/21(土) 18:33:48 ID:bhKORFHF
こなたは、私をベットに降ろすと、隣に座ってぼんやりと考える素振りをした。
「さて、どうしようかな」
「まだ考えてなかったんかい!」
「いやー、するつもりだったんだけどね? 主にナニを」
「…………」
無言で抗議。
こなたはそれを見て、猫のように笑った。
「お姫様抱っこをされるかがみが可愛かったから」
「な……っそれが何の理由に……!」
急激に熱くなる頬を意識しながら、返答を待つ。
「違う方向に可愛がることにしようかなって」
「ち、ちがうほうこう?」
少し警戒しながら問うてみると、嬉しそうな笑みを見せながら
「ひゃっ!?」
勢いよく抱き着いてきた。
「今日はかがみんを猫可愛がりする方向で!」
「だ、だから、暑いってば!」
無理矢理引きはがそうとするけれど、首に回された手がそれを許さない。
「かがみ」
「なによ」
急に耳元で名前を呼ばれ、頬が熱くなるのを感じる。
「かがみがツンデレなのは分かってるけど、言ってくれなきゃ伝わらないよ?」
「伝えるって、何をよ」
「んー? 何だろうね」
抱き着かれているので表情は見えないが、こなたは、何かを言ってほしいように思えた。
それは、私の自惚れで、なければ。
「……大好き」
囁くようにぽつりと呟く。
「うん。私も」
そう。言わなきゃ伝わらないことは驚くほど多いのだ。
私は不器用だから、つい、ごまかしてしまうけれど。
少しずつ伝えていきたいと、思った。
……ゆたかちゃんに嫉妬させちゃったのも、私がうまく愛情表現できないせいだしね。
「大好き」
もう一回。
私自身にも、聞こえないくらいに小さく。
目の前にあるポニーテールが喜んでいる犬の尻尾のように揺れていた。

515 :伝えるということは:2008/06/21(土) 18:34:44 ID:bhKORFHF
終わり。

スランプって怖い。
壊れているけど、壊れネタとは言えないくらいの壊れ具合でしたね。微妙
ギャグにはセンスが不可欠だと実感しました
この調子だと、続き物を書けるのは大分先になるかもしれません

ふざけすぎてて止めたボツパターン

かがみがゆーちゃんにばっかデレデレ云々
将来、義理の妹になるから云々
うわぁい、デレ神様の光臨だ!光臨祭だー!ワッセローイ!ワッセローイ!
光臨祭、うやむやなまま結婚式へと発展
私達、結婚しちゃいました☆
〜そのまま丸投げエンド〜

盛大に叩かれる覚悟は出来ている

516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:27:41 ID:wOdtpHbS
「あつい」
手で顔を扇ぎながらそれだけを呟く。
「夏も近いし、仕方ないよ」
さらりと返ってくる返事。
「…………っ」
遠回しな抗議のつもりだったのだが、軽く躱された。
ああ、分かってはいたのよ。こいつには、そんな遠回しじゃ伝わらないと。
それなら残る手は
「あんたがべたべたひっついてくるからよ!」
耳元でおもいっきり突っ込んでやることだった。


「ぐぉぉ……耳がぁ……」
こなたがひどいよかがみんと、嘆きながら耳を押さえている。
あまりの暑さに耐え兼ねたか、いつもは下ろしている髪を一つにくくっていた。
揺れているポニーテールは本当にしっぽみたいで――って、それはさておき。
「自業自得でしょ。さっきから何回離れろって言った?」
「うーん……? 思い出せない」
「思い出せないくらい言ってるんだからさあ……っ!」
ああもう、と拳を握りしめて声にならない不満を頭の中でぐるぐると考えた。
何でこいつは尚も離れようとしないんだとか、そんなのばっかりだけど。
「ただでさえ暑いのに、くっついてたら余計暑くなるでしょ!」
「熱々カップルだからね。見せ付けてやろうぜ!」
「字が違う! しかも、誰に見せ付けるのよ!」
「ゆーちゃんとかに?」
そう言って、ドアを指差す。

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:30:29 ID:wzbwAWyr
その先には顔を赤くしたゆたかちゃんがいた。
「え…………、いつから?」
「かがみが、あついって呟いたあたりかな」
「結構前じゃない!」
てことは、こなたにべたべた引っ付かれてたところとか、全部見られてたっていう事、に……?
血の気が引くような音と爆発するような音がほぼ同時に響く。
「おお、かがみが器用なことを」
「ご、ごめんなさいっ! 暑いかと思って、麦茶持って来たんですけど……」
お邪魔だったみたいで、と続けるゆたかちゃん。
「え、ああ! そんなことないわよ? むしろこなたが引っ付いてたから暑くて暑くて」
ありがとう、と言いながらそれを受け取る。
冷たいそれが喉を通る感覚が気持ちいい。
「ええと、ところで」
「うん?」
歯切れ悪く、どうしようかなといった感じの表情でゆたかちゃんがおずおずと尋ねた。
「これからはかがみ先輩の事を、かがみお義姉ちゃんって呼んだ方が……?」
「………――っ!」
「あー、それもいいかもね」
きゃー、とかうわー、とか叫びたいんだけれど、なんかもう言葉にならない。
漫画的な表現ならば、ツインテールがぴん、と天まで突き立っていそうなくらいの衝撃だった。
「でもね、ゆーちゃん。かがみがお義姉ちゃんになるにはまだ早いよ?」
予想外の一言に吹きそうになり、げほげほとむせている私を尻目に、こなたが楽しそうに笑う。
「あ、そうだよね」
えへへ、と可愛く困ったような笑いを零しているけれど、ちょっと待って。





518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:32:38 ID:wzbwAWyr
「げほっ……結婚するって決まったわけじゃないから!」
「……え?」
「そんな照れなくてもいいのにー」
眉を下げて、暗い顔をしているゆたかちゃんと、
私の背中を撫でる(と、同時に抱き着いている)こなた。
「暑い。そもそも、日本じゃ結婚できないでしょ」
ぐい、とこなたの頭を引きはがしながら言うと、誇らしげに胸をはられた。
「人間、やればできる」
「じゃあやってみなさいよ」
「なら、今からドイツに行ってこようか。ハネムーンも兼ねて」
「アホか!」
「あれ? サンフランシスコがよかった?」
「何でそんなマイナーな地域なのよ!」
いや、マイナーかどうかは知らないけれど。現地の方々すみません。
「我が儘だなあ」
「どこがよ! ていうか、今からなんて無理でしょ!」
と、意味がない掛け合いをしていると、ゆたかちゃんが出ていこうとしているのが目に入った。
「あれ? どうしたのゆたかちゃん?」


519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:38:01 ID:wzbwAWyr
どきーん。
そんな効果音が聞こえそうなくらいに固まって、申し訳なさそうに振り向く。
「あ、あの、お邪魔みたいなので、こっそり出ていこう……かと……」
お邪魔ってそんなうわあ、なんていうか、うわあ。
「流石、ゆーちゃんは空気読めるね」
いや、私的にはこなたが少し自重してくれるから万々歳なんだけれど。
ああでも、さっきから爆弾発言飛ばしすぎだし、突っ込みが倍になって疲れるし、どうしよう!
「……かがみー? ゆーちゃんが困ってるよ?」
ぷすぷすと、湯気を吹いている私の前でこなたがぱたぱたと手を振る。
あ、ああ! 私が明言しないとゆーちゃんがなんだかいたたまれない空気になっちゃうわよね!
「あ、ああ、のね、私達は、そういう関係じゃなくて……」
「そこからですか!?」
「流石にそれはもう無理だよ!?」
「え、嘘ッ!?」
「かがみ、しっかりして! このままじゃ色んな方面の人に怒られる!」
「いきなりメタ的な事を言うなっ!」
「ええ!? 何でその突っ込み能力を現状把握に活かさないの!?」
「あれ? 今、何故か無意識に突っ込んじゃってた!」
「そういう事象には無意識でも反応できるんだ!?
 うわ、どこまで反応できるか実験してみたい!」
「だ、ダメだよこなたお姉ちゃん!
 かがみお義姉さん! 1+1はいくつですか!?」
「え、ええと!?」
「駄目だ! なんか本格的に駄目だ!
 ゆーちゃんに声荒げさせて突っ込ませるとかゆーちゃんの身体的にも、キャラ的にも!」
「だからメタ的なネタするなっ!
 あと、突っ込む所はそこかい!」
「こなたお姉ちゃんには突っ込めるんだ!?」







520 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:45:28 ID:wzbwAWyr
大混乱だった……らしい。
「私が? 何だって?」
「……覚えてないの?」
「うーん、ここ数分間の記憶が無いのよね……」
顎に手を添えながら考え込むけれど、どうしても思い出すことは出来なくて。
「あー、それなら思い出せない方がいいかもね」
「え、私、思い出せない方がいいような事を?」
「そりゃあもう、阿鼻叫喚。この世の地獄を再現したかのような……」
「流石にそれは嘘だろ!」
「あー、このテンポ……やっぱりかがみはこうじゃなきゃねえ……」
ぽわわーんと、妙に嬉しそうに目尻に涙をためながら愛おしそうに抱き着いてこようと――
「ちょ、押し倒すな!」
「うんにゃ。こなたさんはもう我慢の限界なのです」
何キャラだよ! と、突っ込もうとするが、私が口を開く前にこなたが言葉を吐き出した。
「だって、かがみがゆーちゃんにばっかデレデレしてるから」
「こなた……?」
正直、妹のような存在に嫉妬するのもどうかと思うが……。
というより、そこまでデレた覚えもないし。
つかさになつくこなたを想像してみる。
あ、これは結構、つらい

521 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:48:17 ID:gjxxC3MX
とうとう保管庫じゃなくスレのコピペに走りやがった
質すら保てない荒らしは屑だね
おまえPart19の320レスからの流れで唯一フルボッコにされてたバカの
ID:dyXsVuOnじゃねえのか

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:49:43 ID:wzbwAWyr
「……こな」
「というわけで、こなたさんは勢いでヤっちゃうのです! 主にナニを! ふしゃー!」
「だからそれ何キャラだよ!」
せっかくシリアスになりかけていたのに台なしだ。
いや、シリアスになっていたかどうかは分からないけど!
「じゃあ、かがみ。ちょっとじっとしててね」
「へ?」
ひょいと、手を背中に、もう一方は膝の裏に添えられて持ち上げられる。
「かがみ様抱っこ〜」
「変な抑揚を付けるな!」
何だか改名されていたが、これはまさしく、お姫様抱っこだ。
やばい! これ、恥ずかしい!
「あ、暴れると落ちるよ?」
「う」
お姫様抱っこというものは、案外怖いのだ。
とっさの時に対応出来る格好じゃないし、安定しないし。
足をぱたぱたさせてみると、変な浮遊感が足に纏わり付いた。
「か、かがみ! 落ちるって!」
「せめてもの反抗よ」
まあ、そんな気持ちはこれっぽっちもなかったのだけれど。




523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:51:26 ID:wzbwAWyr
こなたは、私をベットに降ろすと、隣に座ってぼんやりと考える素振りをした。
「さて、どうしようかな」
「まだ考えてなかったんかい!」
「いやー、するつもりだったんだけどね? 主にナニを」
「…………」
無言で抗議。
こなたはそれを見て、猫のように笑った。
「お姫様抱っこをされるかがみが可愛かったから」
「な……っそれが何の理由に……!」
急激に熱くなる頬を意識しながら、返答を待つ。
「違う方向に可愛がることにしようかなって」
「ち、ちがうほうこう?」
少し警戒しながら問うてみると、嬉しそうな笑みを見せながら
「ひゃっ!?」
勢いよく抱き着いてきた。
「今日はかがみんを猫可愛がりする方向で!」
「だ、だから、暑いってば!」
無理矢理引きはがそうとするけれど、首に回された手がそれを許さない。
「かがみ」
「なによ」
急に耳元で名前を呼ばれ、頬が熱くなるのを感じる。
「かがみがツンデレなのは分かってるけど、言ってくれなきゃ伝わらないよ?」
「伝えるって、何をよ」
「んー? 何だろうね」
抱き着かれているので表情は見えないが、こなたは、何かを言ってほしいように思えた。
それは、私の自惚れで、なければ。


524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:54:10 ID:OWwErRv5
「……大好き」
囁くようにぽつりと呟く。
「うん。私も」
そう。言わなきゃ伝わらないことは驚くほど多いのだ。
私は不器用だから、つい、ごまかしてしまうけれど。
少しずつ伝えていきたいと、思った。
……ゆたかちゃんに嫉妬させちゃったのも、私がうまく愛情表現できないせいだしね。
「大好き」
もう一回。
私自身にも、聞こえないくらいに小さく。
目の前にあるポニーテールが喜んでいる犬の尻尾のように揺れていた。




525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 20:55:13 ID:OWwErRv5
終わり。

スランプって怖い。
壊れているけど、壊れネタとは言えないくらいの壊れ具合でしたね。微妙
ギャグにはセンスが不可欠だと実感しました
この調子だと、続き物を書けるのは大分先になるかもしれません

ふざけすぎてて止めたボツパターン

かがみがゆーちゃんにばっかデレデレ云々
将来、義理の妹になるから云々
うわぁい、デレ神様の光臨だ!光臨祭だー!ワッセローイ!ワッセローイ!
光臨祭、うやむやなまま結婚式へと発展
私達、結婚しちゃいました☆
〜そのまま丸投げエンド〜

盛大に叩かれる覚悟は出来ている




526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:02:12 ID:QEAD0luZ
>>525
ほう、叩かれる覚悟はできてるとな?
死ね!

527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:06:25 ID:wOdtpHbS
アニ研部室
こなた「こうちゃんいるー?」
こう「あ、先輩方。どうしました」
こな「今月のコンプ無いかなと思ってさー。」
こう「ありますよ。あー、ひよりんのオリキャラですか」
こな「そうそうそう。かがみんも見て見て」

かが「・・・はー・・・オリキャラってか何と言うか・・・」
こな「まあ、私的には全然アリだけどね」
かが「こんな感じでずっとほのぼのと話が続くのなら健康的だわね」
こう「まあ、その辺はお察しで・・・。あ、このキャラの同人も一冊ありますよ、どうぞ」

こな・かが「(うっ・・・)」
ボソボソ
かが「(ちょっと!覚えがある内容じゃない!)」
こな「(いやー、こんな事細かに見られてたとは・・・)」
かが「(だから学校ではやめようって言ったんでしょ!)」
こな「(えーかがみんもノリノリだったじゃーん)」

こう「アレ、不評でした?キャラのセリフとか高1が描いたわりに臨場感あると思うんスけど」
こな「いや・・・よ、よ、良くできてると思うナー」
かが「そ、そ、そうね。キャラ愛が感じられるわにゃ(噛んだ)。じゃあ、私達これで失礼するんで」
こな「あ、ありがとね、こうちゃん」
こう「いえいえ、いつでもまた来てください」

こう「…(でも学校では控えた方がいいですよ、先輩方)」




528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:06:46 ID:O12l+yfM
     (;゚:;u;゚;)つ
     ( つ /
     | (⌒)どどど・・・
.       し' 三



    ⊂(;゚:;u;゚;)
.     ヽ ⊂ )
     (⌒) |どどどどど・・・・・
        三 `J





       /                     \
      /  ,r'"j                i^'!、  ヽ
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529 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:14:53 ID:wzbwAWyr
7月も終わりに差し掛かる頃、私たち4人は勉強会という名のお泊り会を開いた。
4人というのはもちろん、私、こなた、つかさにみゆきだ。



『夏、煩悩、こなたの家にて。』



「やふー。いらっしゃいつかさ、みゆきさん、他1名」
「略すな」
「お邪魔します」
「おじゃましまーす」
「じゃ、早速勉強始めるわよ」
「えぇ〜?いいじゃん今日くらいー」
「私たち一応受験生なのよ?あんたもやれる時はやりなさいよね」
「ぶー」

私たちはおじさんに挨拶して、それからこなたの部屋に向かった。

「…相変わらずね、あんたの部屋は」
「あ、そこらに座ってて。今飲み物持ってくるから」

私はベッドの横に腰を下ろす。…こなたの匂いがする。

「お姉ちゃん?」
「はぅわ!?」
「そ、そんなに驚かなくても…」
「かがみさん、ボーっとされていましたが…何か考え事でも?」

…あー、またワープしてたのか。

「何でもない」







530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:17:34 ID:wOdtpHbS
「かがみ〜ここ教えてー」
「はいはい。しょうがないわね…」

私を頼ってくるその仕草はとても愛らしい。

「むふふ〜。でもさー」
「ん?」
「仲のいい男女が一緒にいたら、集中なんてできないよねー」
「…今それは関係ないだろ。女女だし」
「そだねー」

こなたはニマニマ顔でこっちを見てくる。

…べ、別に当てはまらないから!

晩ご飯を食べた後、私たちは順番にお風呂に入った。
こなたは一番最後。ちょっとざんね…って何がだよ!?
いかん、風呂上がりで体が火照っているせいか、つい妄想に走ってしまう。

「で、寝る場所だけど」
「あ…そういえば前に泊まった時は3人でギリギリだったわよね。大丈夫なの?」
「うん、だから…誰か1人私とベッドで寝てほしいの」
「えええぇぇぇぇぇ!!!?」
「ちょっ、かがみ…どしたの?」
「お、お姉ちゃん……」
「いやその………ゴメン」

いきなりの爆弾発言で、私は凄い声を出したらしい。

「ん?なになに?かがみが一緒に寝る?」
「な、なんでそうなるのよ!?っていうかなんであんたと一緒に!?」
「3人はお客さんだし、狭い思いをするのは少ないほうがいいでしょ」
「だ…だからって………」

私の体はさらに火照ってきた。

「あ、じゃあ私一緒に寝るよ〜。3人の中じゃ1番ちっさいし」
「おっけ〜つかさ、一晩よろしくー」

すごい勢いで後悔の念が押し寄せてきた。







531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:20:52 ID:wzbwAWyr
「う…うぅ〜ん………」

…あれ?枕がこんな所に…じゃない。ちゃんと頭の下にある。何だこれ。

そこに転がっていたのは…こなただった。
………。

ってえええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええ!!!!!???

「ふみゅ〜………」

な、なんでこんなところに!?…ベッドから落ちたのか?い、いやそんなことより!!!

「………」

ほっぺたを突っついてみる。

「ん、んん〜………ぐぅ」

起きない。いや、それにしても…これは反則だろ。
前に私の寝顔がどうとか言ってたけど、多分、こいつの方が一億倍かわいい。

…このまま抱き締めたら、気持ちいいんだろうな。
柔らかそうだし…ってダメよダメダメ!!そんな寝込みを襲うようなマネ………。

……でも、ちょっとだけなら………。

こなたにそっと近付いて行き、そのまま優しく抱き締める。
あったかい………。

「…む……んん?………かがみ?」

さらに力を入れる。

「!!…苦しっ………か、かがみ起きてるでしょ?」

ふぉ!?ま、またワープしてたわ…。
こなたと抱き合ってるなんてあるわけないでしょ。危ない危な………。

私の腕の中には、こなたがいた。

「う…うわぁ〜〜〜!!?あ、あんた何を?」
「こっちのセリフだよ…人を抱き枕にしないでよね、まったく」
「あぅ………」

少し前の自分の行動を思い出し、私は急に恥ずかしくなった。







532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:26:54 ID:wzbwAWyr
「そんなに私と寝たいんだったら、最初から言えばいいのに」
「あ、あんたが潜り込んできたんじゃない!!」
「静かにしなきゃつかさたち起きちゃうよ」
「ご、ゴメン………」
「私の安眠を妨害したかがみには罰ゲームね」
「へ?」

背中を向けていた私に、こなたが後ろから抱きついてきた。

「ひゃぁっ!?」
「声出しちゃダメだよ〜」
「や、やめなさいよ…」
「かがみだってしたじゃ〜ん♪」
「だ、だからあれはあんたが潜り込んできたから…!!」
「それを抱き枕にしたのはだれ?」
「うっ………」

こなたの手が私の脇腹辺りに移動していた。

「かがみ〜ん♪また太ったんじゃない?アイス食べ過ぎたんでしょー」
「や、やめなさいよ…」
「ふぅ〜ん?さてさて、上の方は成長したかなぁ?」

こなたの手が私の服の中に侵入してくる…が、もちろん阻止する。

「これ以上は…マジで、危ないから………やめて」
「なにが危ないの?」
「あんたの身が」
「ふほぉっ、かがみん凶暴〜♪」

いや、殴る蹴るの襲うじゃなくて。
頼むからちゃんと危機感持ってくれ。

「分かった分かった。そろそろ戻るよ」

ヤバかった…もうちょっとで理性が………。

ペロッ

「!!!!!???」

体が硬直した。
大方、私が油断したところを驚かせようとこなたが私の首筋を舐めてきたんだろうけどそのダメージ…そう、
理性的な意味でのダメージっていうのは計り知れないもので…あれ?意外と私思考能力働いてるじゃないなんだ良かった大したことなk

「か、かがみ!?」
「…んんー?どうしたのこなちゃん」
「かがみが血吹き出して倒れた!」
「ええ!?」




533 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:35:19 ID:mxA3S7V5
>>526
こらこら、そこはもともと職人さんの発言した部分だよ

534 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:35:23 ID:c6Ye/th4
>>521
swjn

>>515
壊し上等!!(゚∀゚)

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 21:50:59 ID:SYBQjL+y
キラキラかがみんの後半を読んで

つやつやかがみんという言葉が一瞬浮かんで消えた

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:00:03 ID:wzbwAWyr
 
 ――もし、私が今置かれているこの状況を誰かに見つかったとしたら、
一体どう言い訳したらいいんだろう。こそこそと階段の陰に隠れてかがみと誰かが
話しているのを盗み聞きしている……どう考えても、悪いことしてるよね。
 

       『彼方へと続く未来』 第三章 (後編)


(やっぱり行こう。こんなこと、してていいハズないじゃん)

 心の中でようやく決心がついた。曲げていた膝を上げて移動の態勢に入る。
 だけどそれは、踊り場から聞こえてきた声によって、再び遮られた。

「先週は、本当にご迷惑をおかけしました」
「ええってええって。泉の出した答えに柊がちゃんと辿り着けた。
 それだけでウチはもう十分や」
「でも、先生……」
「これ以上細かいことは言いっこ無しやで、柊。女にだって二言はないんやからな」

 死角の位置にいた人――黒井先生の声が、階下に隠れている私の耳にも
はっきりと届いていた。その声はとても優しくて、そして厳しかった。
 ……そっか、かがみは知ってたんだ。私が、先生に話したことを。



537 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:02:50 ID:wzbwAWyr


 二人の話は、それからもしばらくの間続いた。
 その間、私はじっとしたまま意識を狼狽させていた。 
 無機質なコンクリート。そこから伝わってくる冷たさが、
逆に私が冷静になる為の時間を奪っていったからだ。

 背中越しに感じる寒気と、ジワジワと冷えていく体。
 もう、私にかがみの姿を見る余裕はなかった。

「そんじゃ、ウチは次の授業があるから先行くわ」

 ふと、先生の声が聞こえた。柊もとっとと自分の教室にいくんやで、と付け加えて
階段を降りてきた後、先生は私に気付くことなく、廊下の向こう側へと消えていった。

 ……あれ? それじゃあかがみはどうしてるのかな。
 なんで先生と一緒に降りてこなかったんだろう。
 不確かな疑問の答え。それはすぐに頭の裏側からやってきた。

「やっぱり、アンタだったのね」

 振り返ると、そこには視界一面に広がった紫。
 それが、全ての答えだった。



 予鈴が鳴り響く中を、かがみと一緒に歩く。
 その間、私たちの会話は断続的に続いていた。

「もしかしなくても……聞いてたわよね? 今の話」

 かがみの言葉に、コクリと頷く。




538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:05:12 ID:wzbwAWyr
 
「やっぱりね。青い色のアホ毛がちらちら見えてたから、
 そうじゃないかなとは思ってたけど」

 どうやら、気付かれていないと確信していたのは、私だけだったみたいだね。
 体は隠したけど、そこまで気が回らなかったよ……。

「内容は聞いていた通りよ。黒井先生にも迷惑かけちゃったからね」
「……あのさ、かがみ。それじゃあ私もせんせ――」
「はい、ストーップ! これ以上は何も言わない!」

 うっ、まだ全部言い終わっていないのに、何故かかがみに全力で
止められてしまった。どういうことなのか、よくわからないままでいると、

「今回の騒ぎで悪かったのは全部私だったんだから、
 こなたが気にすることなんてないのよ。気持ちは嬉しいけどね」

 そう言うと、かがみは少し苦笑いしながら顔を伏せてしまった。
 いつもなら、ここで不意に手でもつないで驚かせてあげようか位
考えたのかもしれない。だけど、それは私の中に芽生えた、『恥ずかしい』
という感情によって押さえつけられた。
 えっ、なんで? どうして、こんな気持ちになるんだろう。

 ――本当は、もう気づいてるんじゃないの?
 頭の中にある冷静な部分が告げてきた真実。

 その真実を冷静じゃない私が受け入れる前に、私達はB組の前まで戻ってきていた。

「じゃあ、また放課後にそっちに行くわね」
「うん……あっ、そうだ。ちょっと待っててくれないかな?」
「んっ? 別にいいけど」

 眉をしかめるかがみをよそに、私は教室に入ると自分の鞄の中に手を突っ込んだ。
 そして数十秒後。漫画やらチョココロネとかが散乱する中から、それは出てきた。
 数字と方程式がギッシリと書き込まれた四角い本。それを持ってかがみの所へ。

「はい、かがみ。これ返すよ」
「これって、数学の教科書?」



539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:07:31 ID:wzbwAWyr
 ケンカしたままだったら、つかさ経由で返すハズだった教科書。
 直接返すことにはならないだろうと決めつけていたそれを、
そっとかがみの前に差し出した。

「ずっと借りっぱなしだったでしょ? 忘れててごめんね」
「別に謝ることなんてないわよ。落書きでもされてたらさすがに怒るけどね」
「さすがにそこまではしないよぉ。しそうにはなったけど」
「って、する気はあったのかよ。全く、アンタって奴は……」

 半分あきれ顔になりながら、かがみは私から教科書を受け取ると、
いつもの様に笑っていた。だけど、そこには大きな違和感があった。
 原因は、視線の先にあったかがみの手。

 そのかがみの左手が……震えていたから。
 だけどそれには、ちゃんとした理由があった。私が、その原因を
知ったのは、今からもう少し後でのことだった。

***





540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:16:48 ID:QOmOz3Jz
>>535
テラ事後www

541 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:21:58 ID:IVLKsJey
>>485
GJ !
って屋上で始めちゃったの !? スゲーw

>>489
GJ !
妹や弟がいるとどうしても気を張ってしまいますよね
特にかがみみたいに責任感が強い人だと・・・

>>515
そんな卑屈にならなくても、十分面白かったってばw
GJ !

542 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:22:50 ID:wzbwAWyr
 
 日陰に積もった雪が、夜の寒さで凍り付いてつららの様に窓の外に
ぶら下がっている、氷点下の世界。そんな外の寒さを吹き飛ばすくらい暖まった
リビングで、私たちはいつもと変わらない夜の食卓を囲んでいた。

「そっかぁ。卒業式まで、あと二週間なんだよね」
「そうだよ〜。おまけにその翌日の夜にはもう実家にいる訳だから、
 なんだかあっという間だよね」

 特製チキンカレーをスプーンですくいながら、ゆーちゃんと談笑する。
 学校での話し。卒業式の話し。そして、私たちの実家の話し。

 ――卒業式の翌日に、向こうへ出発する。これが、私が決めた日取りだった。

 本当なら、もう少しこっちでゆっくりしていくことも出来るんだけど、
そんなことをしたら、きっとかがみたちに甘えてしまう。
 だからこそ、私はこの日を選んだ。

「こなたがいなくなると、さみしくなるな。まあ、後は俺とゆーちゃんで
 なんとかするから、ちゃんと向こうでも頑張るんだぞ」

 私、お父さん、ゆーちゃんで囲むこのテーブルの風景も、
今ではすっかりお馴染みとなっていた。

 この光景が見れなくなるのは残念だけど、しょうがないよね。
 ……っていうか、ゆーちゃんはお父さんと二人きりで生活すること、
なんとも思ってないのかな? はっきり言って、色々な意味で危ない
と思うんだよね。試しに、その事をさりげなく話題に出してみると、

「ええっ? そんなことないよ。大丈夫だよぉ」
「ゆーちゃんの言う通りだぞ、こなた。危ない事なんてあるわけないじゃないか」

 う〜ん。そう言っているお父さん本人が、一番危ないと思うんだけどなぁ。
 今までだって、セクハラまがいのこととか散々しまくって、ゆい姉さんや
ゆき叔母さんに怒られてたって言うのにさ。



543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 22:24:48 ID:wzbwAWyr
 お父さん達の先行きにちょっとだけ不安を覚えながら、改めて二人を視界に写す。
 ……でも、やっぱり心配なんていらないよね。ゆーちゃんの体調のことが少し気に
なるけど、その点についてはみなみちゃん達だっているしね。

 そう考えながらスプーンを持ち直して食事に戻ろうとした時。
 私はゆーちゃんの頭に小さな変化が起きていたことに気が付いた。

「あれ、もしかしてゆーちゃんって、髪飾り変えた?」

 そう、お昼の時とかには気付かなかったけど、ゆーちゃんの髪飾りが
新しい物になっていたのだ。星をかたどった綺麗なアクセサリーが、
ゆーちゃんの髪の両脇に、隠れるようについていた。

「うん! お母さんに作ってもらったんだ〜」
 みなみちゃんともお揃いなんだよーと言って、眩しいくらいの笑顔になる
ゆーちゃん。う〜、羨ましいなぁ。こうやってさりげな〜くフラグを立てていく
所あたりがいかにもゆーちゃんらしいよね。私も見習わなくっちゃ。

 カチャリという音を立てながら、再びカレーをすくう。
 このカレーをここで作るのも、もうすぐ最後なんだよね。
 すくったカレーを口に運ぶ。中辛のルーで作ったハズなのに、
その時だけは何故か、しょっぱい味が口の中に広がっていた。




544 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 23:15:19 ID:wzbwAWyr
 
 取り込んだ洗濯物をたたんでいる間も、夜はどんどん更けていく。
 洗い立ての上着やシャツの匂い。いつもなら気にもしないハズの
それが、不思議と私の心に言葉にならない何かを投げかけてくる。
 
(まただ。一体何なんだろう、この気持ちって)
 一枚目の上着をたたみながら、しばらくぼ〜っとする。

『またぁ? 全くもう、しょうがないわねぇ』
 二枚目、ようやく持ったシャツの袖。
『ほらっ。元気だしなさいよ』
 頭に響く声を聞き流しながら、折りたたむ。
『あのね。私、こなたのことが……』
 たたんだばかりのシャツが、宙を舞った。

 ――――! 何それ、どうしてそうなるのさっ!
 確かに、フラグとか好感度とか色々言ってきたけど、それはあくまで
ゲームでの話し、だしさ。ていうか、そんなことに……なる訳、ないじゃん……。

 明後日の方向に飛んでいったシャツを掴みながら、ポツリとそう呟く。
 だけど、気を落ち着けようとしてはき出した言葉とは裏腹に、私の体は
どんどん熱くなっていった。頭が、胸が、そして全身が燃えるように熱い。
 たまらず、私は残りの洗濯物を置いたままフラフラと立ち上がった。

「少し、頭冷やそっかな……」

 近くにほっぽり出されていた通学用のコートを着て、玄関に向かう。
 そこで靴を履き、ひっくり返っていたコートの襟を整える。
 目の前には、すきま風が通り抜ける音が響く玄関の扉。
 その扉を静かに開けて、私は外に飛び出した。



545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 23:23:40 ID:wzbwAWyr

 昼間の時とは違って、湿った空気が漂う夜の世界。
 上には、今にも落ちてきそうな星空と、ぽっかりと浮かぶ三日月。
 だけど、本当なら欠けていて見えないハズの月の輪郭が、今日は
うっすらと見えていて、何だか不思議な感じがした。

 地球照。昔、みゆきさんから聞いたことがある。

『地球照とは、地表で反射した太陽の光が月に達して、その光がさらに月面で
 反射されて、再び地球に戻ってくることによって生じる現象ですね。
 西洋では、新しい月に抱かれた古い月とも呼ばれています』

 何でそんな話しになったのかは忘れちゃったけど、その時つかさが言った、
『へ〜、それじゃあ地球とお月様って、本当に仲良しなんだね』っていう言葉
が、妙に印象に残ったのを今でも覚えている。

 そんなことを思い出しながら、私はもう一度月を見た。

 ――月には、ウサギが住んでいる。
 その話を最初に聞いたのは、いつの頃だったかな。
 凄く小さい時だった気がするし、結構最近だった様な気もする。



546 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 23:30:01 ID:wzbwAWyr
 
 ウサギ……かがみのことを、何度もそう呼んできた様な気がする。
 寂しがりやで、ツインテールも耳みたいだって、冗談っぽくそう言ってきた。
 だけどさ、変だよね。私の方だって、かがみのこと言えないくらい寂しがりや
なのかもしれないのにさ。一昨日だって『嘘をつくのがうまいから』なんて言って
誤魔化しちゃったけど……ごめん、私嘘ついてた。

 狐だってさ、やっぱり寂しいんだよ。誰かと一緒にいたいんだよ。
 いくら素早くても、何かに化けられても、一人じゃやっぱりつまんないもん。

 私は昔からそうだった。あまり友達も作らないで、家ではゲームかアニメ。
 学校以外でも友達が出来るようにとお父さんが勧めてくれた格闘技も、
結局長続きはしなかったし、これといって仲のいい友達も出来なくて。
 代わりに、ますますゲームやアニメにのめり込んでいった。

 でも、そんなひねくれ者だった私に、かがみはいつも声をかけてくれた。
 料理下手でちょっぴり凶暴だけど、いつも私のわがままに付き合ってくれた。
 初めて私の名前を呼んでくれた時も、平野さんのライブの時や、修学旅行の時も。
 かがみは応えてくれた。瞳が合わさるだけで、かがみの全てを感じられた。

 ――あっ、そうだったんだ。私、やっぱりかがみのことが……。

 吹き付ける風が激しさを増して、私の全身を駆け抜けていく。
 それでも全身を巡る血液は、冷めることなく私の肢体を温める。
 そして、一際強い風が駆け抜けたのと同時に、疑問の答えは出た。


547 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 23:34:40 ID:wzbwAWyr

 混乱する思考の中で出した答えは、曖昧じゃなくて。
 かといって確信なんていう言葉でも括れなくて。
 ゆっくりとスローモーションの様に回る自分の前髪を見て、
ようやく意識が現実に戻るのと同時に、後ろから声が響いた。

「風邪ひくぞ? そんな所にいたら」

 たなびく作務衣の端が、鳥の翼みたいにパタパタと動いている。
 『ん、ちょっとした気分転換だヨ』と、作り笑いをしながらそう応えた。

「それなら、いいんだがな」

 ポツリと言葉を落としたのを最後に、作務衣を着こなした人物――お父さんは
黙り込んでしまった。その直後、流れてきた雲が上空を覆い、周りに闇が落ちた。
 その間、私たちは黙ったままだった。ただじっと、雲がいなくなるのを待った。
 一分、二分と時が過ぎて、やがて空全体を覆っていた雲は、足早に離れていった。





548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/21(土) 23:52:41 ID:6i2Rka9n
ここのスレ住人の皆様と話し合いたいことがあるので、ここを拝見して下さいませんか?
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/6076/1203580350/l50

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:01:09 ID:xcNnOKpQ
 
「今日も、月が綺麗だな」
 お父さんの声が響く。
「うん、黄色くて綺麗だよね」
 それに、私も続く。

 月明かりが、一段と強くなった。
 もしかして、あそこにいるハズのうさぎの仕業なのかな。
 だとしたら、ありがとう。私も、強くなるからさ。

「あのね。お父さん――」
 
 あの日、私はお父さんに全てを話したハズだった。
 だけど、今日になって私はもう一つの決意をお父さんに伝えることになった。
 私が、かがみのことをどう想っているのかを。

***

「そうか。こなたは、かがみちゃんのことを」

 腕を組み、眉をひそめながら考え込むお父さん。
 その様子を見て、私は少なからず不安を覚えた。
 
 やっぱり、同姓の女の子を好きになるのって、間違ってるのかな。
 お父さんたちにも、迷惑かけちゃうのかな。



550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:11:24 ID:xcNnOKpQ
 でもね、私もう決めたんだ。かがみと一緒にいたい。
 告白だってまだだし、例え付き合えたとしても、最初は遠距離恋愛からって
ことになっちゃうけど、距離なんて関係ない。でも……
 
「お父さんは、こんな私のこと……許してくれる訳、ないよね」

 親不孝な娘だって、叱られるかもしれない。
 このまま、何にも言ってくれないかもしれない。
 
「でもね。お父さん、私はっ!」
「――前にも、似たようなことを言ったかもしれないが」

 だけど、私の予想とお父さんの行動は違った。
 お父さんは、ゆっくりと組んでいた腕を解き、静かに目を開くと

「それがこなたのやりたいこと……いや、こなた自身が選んだ道であるのなら、
 俺はもう止めないってな」

 真剣な表情でそう言った後、だけどな。と付け加えて

「社会は、こなたが考えている程甘くはないぞ。周りの目だってそうだ。
 同姓の人を好きになるということ。それ自体を悪いことだと思っている人だって沢山いる。
 それでもこなたは、かがみちゃんのことを大事にしていけるのかな?」

 突きつけられる現実と、私の認識の甘さ。
 でも、もう迷っている時間はない。
 道は……ううん、未来はもう目の前まで迫ってきているんだから。

「それでも、私は……」
「私は?」
「かがみと、同じ道を歩きたい」




551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:32:00 ID:xcNnOKpQ
 
 肺の奥から、大好きな人の名前と一緒に湿った息を吐く。
 まるで、蒸気の様に白く彩られたそれは、私の目の前で、音もなく溶けていった。

「それが、どんなに険しい道だろうとね」
「……そうか。立派になったな、こなた」

 お父さんは、ほんの少しだけ黙った後、静かにそう言ってくれた。
 短い言葉の中に精一杯の感情を込めた私の告白。
 どうやら、ちゃんとお父さんに伝わってくれたみたいだった。

「子どもは、やっぱり親の見ていないところで成長していくものなんだろうな」
「そんなことないよ。私はただ、自分の気持ちに正直になっただけだし」
「じゅうぶん立派じゃないか。かなたも、きっと天国で喜んでいるぞ」

 お母さん……もし、お母さんが生きていたら、私になんて言ってくれたのかな。
 やっぱり、お父さんと同じ意見だったのかな。それとも……ふぇっ、へっくしっ!
 目まぐるしく考え事をしているところに、顔に貼りつくような勢いの風が再び吹いてきた。
 同時に、屋根の瓦の僅かな振動音や、ガサガサと擦れる枯れ葉の声が周りに響き渡る。

「さてと、寒くなってきたことだし、そろそろ家の中に入るか」
「う、うん、そだね」

 揺らめく月と、煌めく星空。
 二つの輝きに背を向けて、私たちは急いで家の中へと戻り、冷えきった全身を暖めた。



552 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:46:27 ID:VTw3M1hY
すげーどうでもいいけど
拝見して下さいってちょっと変だな
どっかの新聞社が昔やらかしたらしいから
良くある間違いなんだろうけど

553 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:50:49 ID:Gx7XEnwZ
>>552 見事にどうでもいいなw 確かにちょっと変だけどw
しかし近頃は歌を聴いてその歌詞からこなかが妄想をしてしまう
え?そんなの当たり前ですかそうですか

554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:52:42 ID:NGpCMI8j
ご覧になってください、とかが適切なんだろうか。

>>553
良くあることです。
技術があればMAD作ってみたいなあ、とか考えてしまう。

555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 00:59:26 ID:oxWXJ+cB
MADといえば、こなたんファンタジーという動画が見事にこなかが路線一直線で大変素晴らしいなw
FF4をあそこまでいじって作るのは大変な労力がいるだろうに・・・

556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:00:32 ID:VTw3M1hY
柴田淳の『メロディ』の歌詞をうたまっぷで検索し、
うむ、と満足してみる

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:09:39 ID:xcNnOKpQ

 ――その後、リビングでお父さんから聞いたところによると、この時かがみのことについて
話していた私の表情は、お父さんに告白された後のお母さんにそっくりだったらしい。
 『似てきたのは、抱き心地だけじゃなかったんだなぁ。お父さん、感激だぁ!』とか
言いながら号泣しているお父さんにちょっぴり引きつつ、私は仏壇の前で、手を合わせた。
 お母さんにも、ちゃんと報告しなくちゃいけないしね。私が、好きになった人のことを。
 


 私は、どうしてかがみにこんなにも惹かれているんだろう。
 今まで生きてきた中で、ここまで私の心の中に入り込んできた
存在は居なかった――ううん、違う。居なくなっちゃったんだ。

 幻想と、写真の中でしか会えない大切なヒトが抜けた後に出来た空白。
 私は、その空白の部分に、かがみという名前のピースをはめ込もうと
し続けていたのかもしれない。だけど、空白の部分にそれがはまる事は、
おそらくありえないと思う。『どうしてだい?』そう尋ねる声に、私はこう応えた。

「だって、かがみはかがみだもん。誰の代わりでもない、私の大切な人だから」

 近くにいても、遠くにいても。
 私とかがみの心の距離は変わらない。
 親友? それとも他の何か? 
 螺旋階段みたいにグルグルと回る疑問。
 それは、今でも私を惑わせる。

 ――だけど、みんなが教えてくれたから。
 このモヤモヤした気持ち、私だけの気持ちの行き先を。
 今はまだ準備不足だけど、いつか絶対に伝えてみせる。
 だから、もう少しだけ待っててね……かがみ。

***




558 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:10:49 ID:xcNnOKpQ
 
「じゃあ、行ってくるね」

 靴の先をトントンと鳴らしながら、普段以上に襟先が整った制服に身を包む。
 今日だけはいつも鞄に忍ばせていたチョココロネは無くて、代わりに筒状に丸まった
画用紙が、散りばめられたクレヨンの粉と一緒にその中に収められていた。

「ああ、俺も後からゆーちゃんと一緒に行くからな」
「うん。ちゃんと遅れないで来てよね」

 玄関に響く私とお父さんの言葉。
 暖かくなってきた空気に、二つの声が溶けていく。

 ――あれから、あっという間に二週間が過ぎた。
 
 その間に、私は休職扱いだったバイト先に退職届けを出しにいった。
 秋葉腹のコスプレ喫茶。私に、働くことの楽しさを教えてくれた場所。
 
 『お疲れ様』お世話になった店長。
 『頑張ってね』店に来ていたお客さん。
 『いつかまた、ココに遊びに来てくださいネ』ずっと一緒だった、パティ。

 みんなが声をかけてくれたのが、嬉しかった。
 しばらく来ることはない秋葉腹の町並み。そこに私は別れを告げた。



559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 01:16:11 ID:xcNnOKpQ
 その後も、転居手続きや卒業式の準備とか、ホントに色んなことがあった。
 ぐんぐん加速していった日々。その中で私は、画用紙に向かい続けた。
 自分の中の本当の気持ちを、クレヨンに託して。

 毎日、試行錯誤を繰り返した。くじけて、何度も壁にぶつかった。

 だけど、私決めたんだ。
 この絵が出来て、ちゃんと卒業できたら――かがみに、告白しようって。
 受け入れられても、断られても、そこから全てが始まる。

 だからそれまでは、いつもの私でいよう。
 最後まで笑顔で、みんなと一緒にいようって決めたから。
 いつもは途中で投げ出してばっかりだったけど……約束、守れたみたい。

 ――だって、今日がその卒業の日なんだから。
 きっと、かがみにこの気持ちを伝えてみせる。
 そう自分の胸に言い聞かせて、私は学校へと向かった。

 告白まで、あと五時間――




560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 03:14:13 ID:TZ/W2tCD
前置きが無い物をコピペ荒らしと判断して問題無い?

561 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 03:18:38 ID:CQPOSgDp
うむ。

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 07:11:15 ID:r9MOmBii
かがみいじめ

つかさ「お姉ちゃん、ホントにこなちゃんのことが好きなんだね」
かがみ「うん、まあ……ってななな何言い出すのよあんたは!?」
みゆき「羨ましいまでに百合フラグ満開でしたね」
かがみ「ちょ、み、みゆきまで、何を……」
つかさ「えへへ〜、実は聴いちゃったんだぁ、私達」
かがみ「!? ま、まさか“アレ”を……?」
つかさ「うん♪ ア・レ・を♪」
みゆき「かがみさん、大変お上手でしたね」
かがみ「つ、つかさ、みゆき……違うのよ、あれはその……」
つかさ「何が違うのカナ?カナ?」
かがみ「いや、そのね、えっと……」
みゆき「どう見ても泉さんへのラブソングでしたよ本当にありがとうございました」
かがみ「だ、だから……」
つかさ「宿題ならしぶしぶ教える♪」
みゆき「怪しいグッズ買うのも付き合う♪」
かがみ「!! ちょ……」
つかさ「あきれながら」
みゆき「ほら!」
つかさ「こっちだよ」
みゆき「ほら!」
つかさ「元気出しなさいよ♪」
かがみ「あ、あう……」
(中略)
つかさ「な〜んで〜 なんで なんで♪」
みゆき「クラスは別なの な〜んで〜♪」
つかさ「神様な〜んで〜 なんで なんで♪」

かがみ「……こ、殺して下さい……もう一思いに殺して下さいッス……」



563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 07:17:56 ID:r9MOmBii
>>257
こんなんどうかな?

こなた「おとーさん、私の名前についてどう思う?」
そうじろう「?
いい名前だと思うぞ。
こなたって名前はかなたから来てる名前だしな。
お父さん大好きだ」
こなた「そっかぁ(嬉しそう)」

そうじろう「?」


(数日後……)

こなた「お父さん、紹介するね。
この人が私の……」
そうじろう「って、前にうちに泊まりにきた柊かがみさんだろ?巫女さんの」

かがみ「えっと…おじさ…ち、違った!
お義父さん!わたし、こなたさんと幸せになります!!」
そうじろう「!??!」

こなた「私の大事な婿――『あなた』です。
ね、あなた?」



ハイハイ、病んでますね…orz





564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 07:19:34 ID:r9MOmBii
第二期を勝手に妄想しました
ホントすいません
―――これより先はオレの脳内区域で―――
>>34-43のSSが
24話の前半に
24話の後半が涙の卒業式

第二期はかがみん視点(主人公)
※初体験のSSで
携帯からの投稿です
――――――――――――――――――――

第1話『セカンドライフ』

前半

《1/8》

――――長くも短くも感じる高校生活が幕を閉じた
あれから私の、いや・・・私たちの世界は変わっていった――――

「あの時いつまで泣いてたんだろ」
夜明け前に一人、くっきりと窓から見える満月の下で思いふける
そう、私は今や大学生だ

あれから卒業した後、一人暮らし・大学生活が始まった

こなた、みゆきは勿論
つかさとも離ればなれになってしまった

つかさは一人暮らしを嫌がってた
寂しがりやだから、当然か

なら私と住めば良かったのに――
多分、中学生の頃から一人暮らしがしたいって言ってた私を
つかさなりに気をつかっての事なのか

しかし内心、私はそれでホットしたと思う
別につかさが嫌いな訳じゃ全然ない
何故なのか――
もう高校生じゃないんだし、姉離れも少しはして貰わないと
本音は他にもあるんだけど、今はそれが主な理由にしておく






565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 07:20:03 ID:r9MOmBii
《2/8》

それぞれに新たな道が開き

つかさは念願の料理の専門学校に入学した
入学時、全く新しい環境に放り込まれたつかさは緊張し、酷く疲れきっていた
しかし、つかさ曰く、一週間やそこらで友達にも初の彼氏にも恵まれたらしい
どんな男か見てみたい
まぁ心配は不要だったという事だ


みゆきは大学に入ると、ほとんど会う機会が無くなった
けど電話なら、最近でも結構かけたりする
今どうしてるだろうか――

みゆきの事だ、将来に向けて24時間勉強・就寝で埋まってるのかも

でも、みゆきは性格も良いし、スタイルも良くて、しかも頭も良い、大学で彼氏ならすぐに作れるわね
萌え要素も備えてあるし・・・って私はこなたか!?
と虚しく一人ツッコミ






566 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 07:21:28 ID:r9MOmBii
《3/8》

こなたとはどうしてか、平日に構わず週に3、4回は会っている・・・って言うか私の家に1時間前予告で来る
アルバイトが終わって日没あたりに
チョコレート等のちょっとしたお菓子を持って

こなたは今、何をしているかと言うと結局大学には行かず、あのアルバイトをずっと続けると言っている・・・ここは反対すべきなのか・・・まぁこなた自身が決めた事だし・・・

いつも私の家に来た時のこなたの表情は、自覚が無いのか伝わってくる程すごく嬉しそうだ
まるで小学生が遠足を待ちわびてたように
「かーがーみー」
毎回それにつられ、私の心はドキッと揺らいでしまう
そして最近になって、こなたは笑って言ってきた――
「頬染めてデレてるかがみん萌え―!」
私も自覚なく頬を赤くしていたのを最近気付いた

毎回私の家に来たら来たで掴み(ツッコミ)所満載の正直どうでもいい話のオンパレード――
しかし今の私からしたら、この和みの場は唯一の癒しの場とも言える

私も慣れない生活に疲れたりもする
素直になれない私は、感謝の言葉をこなた本人に直接こそ言えないが
心の奥底から、感謝でいっぱいだ
「いつかこの気持ちをこなたに伝えよう・・・」





567 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 07:23:51 ID:r9MOmBii
後半

《4/8》

―五月、土曜の晩
雨風が窓を叩き、開けると冷える
「それでね、こなちゃんは――――と悪いからって、―――」
話の内容をさかのぼると、こなたの家
実は卒業後、父親が再婚したって、つかさから電話で聞いた――

いつもなら、家や外出先での出来事を全て話してくれるのに、この事はこなた本人から話してくれなった
話してくれなかった事も悲しいけど、私よりこなた自身悲しかったはず

翌日の日曜に私からこなたに直接会ってその事について聞く事にした
今思えば余計だったかも知れない――

でも一人の・・・友達、として心配だったから

私からこなたを家に誘うのは卒業式の日以来だ
そわそわしながら、電話をかけた
「こなた急だけど、明日私の家に来れる?―――」

こなたは相変わらず冗談も込めてOKした
「―――いいともっ!!
・・・ってどったの?
珍しいじゃん、なんか大事な話でもあるの?
あ、かがみんはウサちゃんだから、聞くのは余計だったね。
あ、で――」

「ウサちゃんの方が余計だわ!!――――ガチャ」
話を強制終了させ、私は電話の子機を切ったと同時にベッドの上に投げつけた






568 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 07:26:39 ID:r9MOmBii
《5/8》

子機を拾う私の手は、怒りとは少し違った感情で震えていた―――

――あの後いつの間にか
精神的に疲れてた訳か、10時間以上熟睡していた
起きたのが昼の12時を回っていた

大きな欠伸と同時に上半身を起こす
一瞬キョドったが、まだこなたは来てないようだ

携帯に1件の留守電が入っている

P―――今日のバイト遅くまであるから、何時までにそっち行けるかわかんないや―p-p――

「はぁ〜」と力の抜けた、ため息をする
推測するに22時を回りそうだ
しかし、直接会って何から話すべきか
その時は一言も思いつかなかった

きっとこなたも、わざわざ家に呼んだ理由を薄々感付いていたのかも、とその事を気にした

私は待ってる間、ひたすら来月の試験勉強を、刻々と時計の秒針と共に進めた―――

熟睡した後だから、睡魔にも襲われず
周りは誰も邪魔する者はいない

日が沈んだ頃に、昨日より勢い増した雨が降りだし
洗濯物を急いで取り入れた

あっという間に22時を過ぎ
テレビをつけて待った






569 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 07:28:15 ID:r9MOmBii
《6/8》

23時を過ぎた頃
「かがみごめ〜ん待った?」とようやく現れた
ミスドの紙袋を片手に提げて

「あ、私の方こそ呼び出しちゃって・・・雨で濡れたのね」
こなたはミスドの紙袋を差し出し
私は大きめのタオルを手渡した

空腹だったのか、一瞬ドーナツの甘い香りにつられ、心の中でニヤついたが、こなたの疲れきった顔をみて、しおらしくなり表情さえもが消えてしまっていた

いつものように整った部屋に招き入れて、先に丸いふわふわの座布団に座らせ、私が四角いテーブルの上にある2つのマグカップに温かいコーヒーを注ぐ

私は今か今かと家庭での事を聞き出そうとした―――

「もしかして、かがみ怒ってる?」意外とこなたから喋りだした

「何をよ!!」
つい私はビクついて怒鳴り、部屋に響き渡り会話を止めてしまった
「あっ、ごめん・・・。」すぐに謝った
怒鳴る気なんか全くなかったから
こなたもその声に、口を開けたまま驚いていた

そして声を震わせて言った
「いや、ただ・・・
かがみがいつも温かく微笑んで迎え入れてくれてたから、その・・・今日のかがみ、少し寂しい・・・。」

驚きを隠せなかった
あのこなたがそんな事を言い出すなんて




570 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 07:31:39 ID:xcNnOKpQ
《7/8》

続けて声を震わせて言った
「私、今一人なんだ
再婚する前までのお父さんはいつも顔には出さないけど、本当に寂しそうだった
私が再婚を勧めた時、お父さんはとても嬉しそうで
新しいお母さんは良い人だし、本当のお母さんって感じで・・・
でもなんでか、その中に私は相容れない
私を生んでくれたお母さんを忘れるのはやっぱり嫌だ
お父さんと喜んであげたいけど、もうあの家に居るのはツラい・・・。」

既にこなたの顔は、いつもとは遥かに違っていた
何より、今までに見たことがない悲しい表情―――

私はすぐに言葉を探した
灰色に凍てついた世界から抜け出せるような、偽りない言葉を―――


「――たに会いたかった・・・」
その瞬間、色を取り戻した

「えっ」と、こなたは呆然と口を小さく開いた

そして間髪を入れずに、もう一度大声で言った
「私はいつでもこなたに会いたかった!」

こなたの目から大粒の涙が溢れ落ち、それを拭った
私も突然、目にウルっときた
涙腺が緩んだというやつか

私はこなたの傍に寄り、包み込むように優しく、こなたは離さないように強く抱いてきた

互いの涙が互いの肩を濡らした






571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 07:55:07 ID:gcp8HJdv
しかしまぁいつ見ても

「こいつら死ね」

って気になるスレだな。

572 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 07:56:48 ID:gcp8HJdv
          _,-,ニ二ニ=、
        //
        /:/
          ヾ`、
        >+:‐: ´: ̄:  ̄: :`:' ̄:l.、___,/
      /: : : : /: : : : : : : : :/ : : l: : : :く‐´´
       /: : : /: : : : : : : :/: :/: : : : l: : : : 、:\
     l: : : /: : : : : : : : :/: /l: : : : ∧ l: : : :ヽ: :ヽ
     /: :/: :/: : : _,:_∠L、:::/ノ ̄ ̄`ヽ、―ニ 二
      l: /://: : : : :/::/':::::/ ´`ヽ _  三,:三ー二
    l://://: : : イ   ノヽ--/ ̄ ,    ` ̄ ̄ ̄
    l/: :l l: : : イ:ll  ミ }  ...|  /!   
     l: : :l: l: :/.:l.:l   」_}`ー‐し'ゝL _
.    l: : : W/: : N   _,:ヘr--‐‐'´}    ;ー------
.    l: : : : :ハ: : : ト、 .、,,ノ`ヾ:::-‐'ーr‐'"==-
    l: : : : : :、: : : 「フ`‐- ,、-┬:T´: :l l/
.   l: : : : :,レ、: : :ヾ、  /、`Y/:l:l: : l
    /: : :rニミミヽ: : ヾ、-─┤ `┤: : l
   /: : / ̄\ヾヽ: : :ヾ、   l  ll: : l
  /: : /    ヽヾヽ: : lヽ  l  /l: : l




573 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 07:59:25 ID:gcp8HJdv
   〃∩ ∧_∧
   ⊂⌒(  ・ω・)    職人さんマダー?
     `ヽ_っ⌒/⌒c
        ⌒ ⌒


574 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 08:18:12 ID:IuQ84Qh/
【らき☆すた】こなた×かがみPart22【こなかが】
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1214089290/

そろそろ容量オーバーが近いので、立てました。
宣言無しでのスレ立てになってしまいすみません。
一応、このスレを参考にテンプレなども貼りましたが
何か不備がありましたら、重ね重ね申し訳ないです。

575 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/22(日) 14:24:15 ID:7vxkkZOe
                             ノ‐┬  ┼ ノ─ ゝヽ/
                .「\              ‐┼‐  ノ┐ヽ/  } 天
                 ヽ \          ー┴‐  / ノヽ ヽ─-        _____
                 ヽ  ヽ    \ ̄\ ̄\ /`ヽ  _  _、  ________ /     ゙""''' 7
              、、_ ゝ  ヽ__、 \ /\ / |  |  | 〉| 〉  |       / / / ̄ ̄ ̄/  /
            、 \          ̄\     |   |  v^ 'v|        / //     /  /
  \`''‐- 、、._    _  \、_ゝ_   __\ i--┘  └―i|   ___/   / ̄        /  /   _  _
    \    `''ー-ヽ、 \ ̄\ ヽ   |   '"└―┐  _」  /       ''''7         /  / /  / _,.ゝ
     `''ー、       \ヽ /\ / ヽ  |        |  ./  ,、 /____  _,.-‐''       /  / ι-'''ι-'''" _,. ‐--ァ
        `''ー"<  ┌"   / l ヽ  | 「^^I  /"^〉|  ./ | |    /  /         / /    _,. -‐''"_,.-‐''"
          /   ,|   /  l  `,  | l  l /  〉 | ./ |  |    |  |       / /   ン''"_,..-‐''"
        /~  _.ゝ`   l_{  `,  |  \// /  |. /  \/    ヽ  ヽ    / /     `‐''"
        /  _,,./            ヽ |    '     !/          \ \  ∠/
       ̄ "´              ヽ|                     `丶l
       ハヽ                 /:}ヽ
.      {: :丶\               /: :./ }
       ヾ、: :\\   |\     /: : : / /
      _ >'"´ ̄ ̄`ヽ::∧___   /: : : / /
     '´¨ア::::::::/::/:::;イ::::::::: \| : : / .,′
     /:::/::/:::/7/│:::::::::::::::\/   |
    /イ: /:::: /イWj/  |::∧:::|:::::::}::ヽ /
     ∨:::::::::/f心  `^j/ーヘ !く ̄ ̄}く
      /:/}:::〃 ト::リ   ‐ァゥ=k|:::ヽ ー人 \
.     ∨ノ:八 ゞ''// /トイ::7j::::::j∨〉、_/  ゙ミ;;;;;,_
      / :::::::\r〜 -、ヾ少' 'イ::::ハ::/|      ミ;;;;;;;;、;:..,,.,,,,,
.     / ::::::::人_> , __}___,、_ノ|:/リノ! :!      i;i;i;i; '',',;^′..ヽ
     / ::::://::::/⌒卞、  ミ/彡'´l:::|       ゙ゞy、、;:..、)  }
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   ヾハ  ∨ r〈___,〉,;'"::.: ヾ__人::::::::\    ゙{y、、;:...:,:.:.、;:..:,:.:. ._  、}
          r孑{三 } ;':.:.::. ::乃  \:::::::ヽ  .".¨ー=v ''‐ .:v、,,、_,r_,ノ′
         ∨ `ァ^ `ト、:_;;ノ_Z    }:::::::} /;i;i; '',',;;;_~⌒¨;;;;;;;;ヾ.ミ゙´゙^′..ヽ
           7ーん=ァ'ーr</   /:ノjノ ゙{y、、;:...:,:.:.、;、;:.:,:.:. ._  .、)  、}
        ..., -、/ー/ /__,/          .".¨ー=v ''‐ .:v、冫_._ .、,_,,、_,,r_,ノ′
       (:::::〈___/ /7 /           /i;i; '',',;;;_~υ⌒¨;;;;;;;;ヾ.ミ゙´゙^′.ソ.ヽ
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