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【何だよこのノリは】GANTZの西君の物語【アホか】

1 :名無し可愛いよ名無し:2008/08/16(土) 00:05:28 ID:JrmZ0bmj0
媚びない・群れない・なつかない・
最凶の中坊、西くんについての妄想を垂れ流すスレです。

どうやって西君がガンツに来たかという話を脳内で書いてます。
その他、西君についての思いをのっけましょう。
現在連載中の週刊ヤングジャンプにて隔号連載中のGANTZについてのネタバレは翌日後とします。

2 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 00:09:56 ID:JrmZ0bmj0
漫画サロンの西君LOVEのスレで一部書いたのをコピペ


西くんのお話

0001 新しい朝

「ジョーくん、ちょッとッ、ジョーくんたら」
1階にいる母親の自分を呼ぶ声を耳にしながら、彼はテレビ画面を凝視していた。
高校から帰ってきたら直ぐにゲーム機を起動させて『バイオハザード アポカリプス編』を始めた。
「チッ、んだよ、このゾンビどもッ、しつけーッつのッ、死ねッ死ねッ、うらッ」
「ジョーくん、聞いてるの!もうそろそろ予備校に行く時間でしょ!」
自室のドアの向こうまでやってきた母親の声に、ようやく彼はコントローラーから手を離した。
恨めしそうにドアを振り向く。
「ジョーくん!ジョーくんったら」
「・・・ッせーな、ババァ」と小声で言いながら鞄を手に取る。
「ジョーくん!」
「聞こえてるよ、ママ、そう何回も言わなくてもいいッて」
ドアを開けると、厚化粧が相変わらず醜い自分の母親が視界に入った。
それだけで彼は気が滅入る思いがした。

3 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 00:12:10 ID:JrmZ0bmj0
彼は自分の母親が嫌いではなかったが、思春期になり自分の中に芽生えた
忌まわしい衝動が、それまでの生活を色あせたものにしつつあることを感じていた。
だが表面上ではつつましく振舞っていた、その2面性は彼の衝動をより凶暴なものにし、
今では勉強中も、その波が強く押し寄せてくることもあった。
一階に下りて自分の席につくと、料理が運ばれてくる、テーブルの上に置きっぱなし、
ということは無く、必ず彼が席についてから運ばれてきた。
暖かいものを息子に食べさせてやりたいという母親の愛情ではあるが、そのために
彼は呼ばれたらすぐに降りてこないといけないのだった。
前に、すぐに降りてこなかったというだけで、父親に殴られたこともある。
躾の厳しい家庭であるせいか、彼は早めに嘘をつく事を覚えたが、嘆くことよりも先に、
有効な対処方法を見いだしたということは、彼の知能が高いことをも意味していた。
彼の名は、西丈一郎、そしてこの日は彼にとって、極めて運命的な日となるのである。

4 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 00:12:55 ID:cH1JE2O/O
支援

5 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 00:14:12 ID:JrmZ0bmj0
「ジョーちゃん、このところゲームばっかしてるけど、勉強は大丈夫なの?」
塾へ行く前のお馴染みの夕食の席でまた母親の小言が始まる。
(グチグチとうるせぇババァだな)
それを言葉にするのを抑えて、西はただ頷くだけしておいた。返事はしたくなかった。
「ママ、心配よ。お隣のお子さん、ジョーちゃんより1個下だけど、もう受験の準備に取り掛かってるんですって」
「・・・・・・ふーん」
隣のヤツは親の居ない隙に女を連れ込んでヤッてばかりいる事を教えてやろうかと思った。
だが止めておいた。ああ言えば、こう言う。母親は言い負かされるという事を嫌う。
「先生からも言われたでしょ。今頑張らない奴は一生ダメなままだって。
 ママ、ジョーちゃんの将来の事を思って言ってるのよ」
「もういいって、自分の事は自分でよく分かってるからさ」
「分かってるんだったら、ゲームはほどほどになさいな!」
「・・・・・・時間だ。行かなきゃ」

6 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 00:16:50 ID:JrmZ0bmj0
母親の小言にイラつきながら塾へ向う足を速める。
何故自分がここまで言われなければならないのかという理不尽な思いで頭がぶっ飛びそうだった。
塾から道路を挟んだ正面にある馴染みのコンビニで清涼飲料水とつまみの菓子を買う。
菓子を頬張りながら横断歩道の信号待ちをしていると、何かが足に絡みついた。
下を見ると、最近自分によくまとわりつく様になった野良猫がまた姿を見せていた。

「んだよ、もう餌はやんねーぞ」

猫は西の言葉など理解する筈もなく、愛くるしい鳴き声をあげながら西を見上げている。
仕方が無いとばかりに菓子の残りを猫の口元に寄せる。
猫は嬉しそうに西の手元にある菓子を口にした。

「おまえはいいよなァ、気ままでさ」

手についた菓子の粉を叩き落としながら、西は深く息を吐いた。

(オレ、何やッてんだろ・・・)

母親からの押し付けがましいプレッシャー、先の見えない不安から成る焦燥。
まさしく八方塞になった心が弾け飛びそうになるのを今はただ抑えるのが精一杯だった。
西の足はいつも通り、機械的にペンを走らせる若者たちの集まる塾へと動き出した。

7 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 00:17:32 ID:JrmZ0bmj0
「根暗!おい、そこの根暗!」
塾に着くや否や、1階の事務室の手前で聞き覚えのある声を耳にした。
振り向きたくはなかったが振り向かねば、鉄拳制裁が下される。
西は、声のする方に顔を向けた。分かってはいたが改めてその人物がそこに居るかと思うと虫唾が走った。
「崎山君、何?」
「何、じゃねーよ。呼ぶの疲れんだからよ、1回で反応しろッつの」
崎山は西と塾の中の同じクラスメートである。
何をしたせいか分からないが、いきなり絡まれて今に至る。
「喉渇いたからよ、ちょっと表行ってジュース買って来いよ」
「・・・・・・ハ?」
「何がハ、だ。オイ、ジュース買って来いってんだよッ」
崎山の膝蹴りが腹にモロに入った。「・・・ッてーッ」
西の脳裏についさっき自宅のゲーム機でプレイしていたガンアクションゲームが思い浮かんだ。
(銃とかマシンガンとかあったら、間違いなくコイツ殺ッてただろーなァ・・・)
「聞いてんのか、根暗ァ、オイ!」
崎山は西の髪の毛を鷲掴みにして荒っぽく引っ張り始めた。
(クッソ、ざッけんなよ、何でオレなんだよ・・・・・・あー、コイツ、殴りてー!)
「コラ、何をしてるんだッ!」
崎山は事務室の方を見て、舌打ちした。
西も声のする方を見やった。事務室からよく目にする用務員のおじさんが顔を出していたのだ。
「教室で待ってっからよ、ぜってー買って来いよ」
小声でそう言うと、崎山は足早に2階へ駆け上がっていった。
西は用務員のオジサンを見ながら気まずそうに俯いた。
実は助けてもらうのはこれが初めてではなかったからだ。
同じ事が以前に何回かあり、そのせいで顔を覚えられてしまった様だった。
多分、自分を見る度に「ああ、いつものアノ子だ」とか思われているに違いない。
「またいじめられてたの?だいじょうぶ?」
「・・・・・・・・・たいしたことないです、じゃあ・・・」

8 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 00:18:27 ID:JrmZ0bmj0
始業直前のタイミングを狙って教室に戻る。
一番後ろの座席に座る崎山とその他の一緒につるんでいる連中がにやつきながら西の行動を目で追っていた。
なるべく視線を合わせない様にしながら自分の席まで歩み寄る。
が、いざ椅子に座ろうとしたところでおかしい事に気付いた。
椅子が何かに引っかかって動かないのだ。下を見ると、椅子の4本の脚のうちの1本が机に引っ掛けられていた。
「ぶぶっ」
背後から誰かが笑っているのが聞こえた。
西はそれを無視して、椅子を少し持ち上げて元通りにした。

進路相談室。
西は塾の講師を向かい合いながら、たった今自分に放たれた言葉を頭の中で反芻した。
「今の成績だとちょッと厳しいね・・・ランク少し下げてみようか」
「下げるんですか・・・今から?」
(マジかよ・・・・・・カンベンしてくれよ、冗談じゃねーよ)
これを知った時の母親の反応を想像するだけで気が狂いそうだった。
「まァ、西君は真面目な方だし、今からでも取り戻せるだろうけど、一応滑り止めは決めとこうよ」
講師の嘘くさい優しいアドバイスは西の耳を通り抜けるだけだった。
進路相談室を出ても気分は晴れる事なく、むしろどんどん真っ黒に染まっていく様に感じた。
本当ならば帰宅時間だったが、西の足は1階ではなく、屋上に向っていた。

9 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 00:19:22 ID:JrmZ0bmj0
(せーよ・・・・・・どいつもこいつもッ・・・・・・ッせーッ)
西の通う塾は6階建てだったが、それでも屋上から下を眺めると異様に高く見えた。
フェンスを乗り越えて端に立ってみる。
(・・・・・・・・・ああー・・・・・・なんか・・・・・・吸い込まれそうだな・・・・・・このまま・・・)
西は片足を上げた。が、直ぐに降ろした。
(・・・・・・なんてな・・・アホくせ・・・・・・何でオレが死ななきゃなんねーの)
またフェンスによじ登ろうと足を引っ掛けた時、突風がぶつかった。
その瞬間、迂闊にも足が空を切った。
(・・・・・・あ・・・・・・うわ・・・・・・・・・わッ・・・・・・やッ・・・べ・・・)
気付いた時にはもう西の体は屋上から離れていた。
奇妙な浮遊感を感じながら、西の体は真下へと落ちていった。
(マジで・・・・・・オレ、こんなくだらねー事で死ぬのかよ・・・
 あ・・・・・・そーいや・・・・・・まだあのゲーム・・・・・・・・・全クリしてねーや・・・)

バガッ

嫌な音が頭に響いたと思った。
が、既に西にはそれが自分の後頭部が砕けた時の音だと悟る力は無かった。
女性の悲鳴がキンキン耳に直撃した。段々、視界が真っ赤になる。
「飛び降りた!飛び降りた!」
「うッわ、ひッでェッ!」
「救急車!誰か早く救急車呼べッ!」
「んだよ、まだ子供じゃねーか!バカじゃねーのか!」
(ッせーな、ああ、何か・・・あったけー・・・・・・気持ちいいわ、これ・・・・・・)
どんどん視界が狭くなり、次第に何も見えなくなっていった。
西はこのまま自分は死ぬのだとハッキリ思った。

10 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 00:20:05 ID:JrmZ0bmj0
ジジジジジジッ

「・・・・・・あれ?」
西はハッと横たわっていた自分の上半身を起こした。
辺りを見回すと、そこは塾が手前にある道路ではなく、何の変哲もないアパートの一室であった。
「・・・・・・ハァ?何だ、ここ?」
さらによく見ると、自分の他にも数人の人間が部屋にいる事に気付いた。
「またひとり出てきた」
「今日は何人来るんだろ」
「まだ子供じゃん」
状況を飲み込んでいるらしき人間の会話のやり取りも、西にはよく意味が分からなかった。
そして、部屋の中央に黒い玉が鎮座しているのを目にしてますます訳が分からなくなっていた。

0002に続く

11 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 00:21:30 ID:JrmZ0bmj0
西君LOVEスレで書いたのはここまでです。
本スレで続きを再開したいと思います。


12 :ヨミ ◆Fygcn87XL. :2008/08/16(土) 00:37:40 ID:FR2d+NjI0
支援

13 :西君LOVE:2008/08/16(土) 01:58:57 ID:LoSlLv4B0
来たよ^^頑張って更新してくださいね!

14 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 08:54:25 ID:R9C/ecfy0
0002 イズミくん

西は自分の頬をつねる。軽く痛みが走る。夢ではない。間違いなく現実だ。
では塾の屋上から飛び降りたのは夢だったという事なのか。
しかし、それにしては崎山や講師との進路相談のくだりはヤケにリアルだった。
あれも夢ではなく、現実だとすると、一体どういう事なのか。
若い中学生の脳は素早く目の前の材料から自分の身に起こった出来事を分析し始めた。
多分、オレは本当に死んだんだろう。或いは死にかけたかのどちらかだ。
だが、何らかの力が働いて、このマンションの一室に瞬間移動したと考えた方がいい。
そこまで考えて、西は半ばアホらしくさえ思えた。そんな事が起こり得る訳がないからだ。

(なーに、マジメに金田一やってんだ、オレは・・・・・・あー、くだらねー)

西はふと自分と同じく、このマンションの一室に集まっている顔触れを見回した。

「何なの、ここ、ねー、何なのー、わけわかんないよー」

自分以外に部屋にいるのは5人、うち男が3名。女が2名。
女二人のうちの一人は言動から察するに自分と同じく初めて部屋に来た人間らしい。

「ねー、ボク。これ、どういう事なのか分かる?」
「・・・・・・さァ・・・・・・オレだって何が何だかサッパリだし・・・・・・」

(何がボクだよ、オレは幼稚園児かっつの)

子供扱いされた事にウンザリしながら、西はある事実に気付いた。
自分と、そして自分に話し掛けた女性以外のメンツにはある共通点があった。

(・・・・・・何だ、こいつ等、何であんな黒い服着てやがんだ・・・・・・コスプレ・・・・・・・か?)

15 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 08:56:03 ID:R9C/ecfy0
妙な黒い服を着ている4人の男女は、今起こっている不可思議な状況に全く動じていない。
西の脳は瞬時にある結論に辿り付く。

(・・・・・・こいつ等、ここに来るのは初めてじゃねーんだな・・・・・・そうとしか考えられねー・・・・・・
 あの黒い服は何を意味するんだ・・・・・・まだ何か・・・・・・起きるのかよ)

考えながら窓の外を見やる。東京タワーが視界に入った。

(・・・・・・ここ、東京か・・・・・・って、だから何だっつー話だけど・・・・・・)

息苦しくなり、外の空気を吸おうと窓に手を掛ける。しかし、どんなに力を加えても窓は開かない事に気付いた。
それどころかよく見ると、窓に触れる事すらままならなかった。

「諦めなよ、どうあがいたって、開かないんだから」

4人の男女のうちの、黒い服を着ている女が当たり前の事の様に言った。

「・・・・・・ここ、何なの・・・・・・オレにはさっぱりわかんねんだけど」
「君さ、ここに来る前に死にそうになったんでしょ」

(・・・・・・なったといえば、なったけど・・・・・・あれは【死にそうになった】っつーより、ハッキシ言って【死んだ】だろ)

西は、断定するのを避けて、ただ頷くだけにしておいた。

「アタシもだいぶ前に、死にそうになって、ここに来ちゃったんだ・・・君だけじゃないから安心してね」
「ハァ」
「おい、また来たぞ」と、黒いスーツ(と呼ぶ事にしよう)の男のひとりが言った。「イズミさんかな?」
「え、イズミくん?」黒スーツの女は嬉々とした表情で振り向いた。

16 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 08:57:54 ID:R9C/ecfy0
ジジジジジジジッ

黒い玉からレーザービームらしきものが空中に人間を描いていた。

(・・・・・・なんだ、こりゃ!)

やがて、その人間の全身が完成すると、レーザービームは黒い玉に引っ込む様な形で消えた。

「ありゃ、なーんだ、イズミくんじゃないじゃん!」
「・・・ハ?ハ?何、ここ?」ケバイ化粧と服装を身に纏った女だった。
「・・・・・・あ、あいつは?あいつはどこいったの?」

女が何を言っているのか、全く意味が分からなかった。が、自分と同じく初めて部屋に来た人間ではあるらしい。

ジジジジジジジッ

再びレーザービームが人間を描き出した。何人、出てくるのだろうか。
出てきたのはボサボサとしたヘアスタイルに無精髭が余りにも不清潔な印象を与える中年の男だった。

「・・・・・・あ、あれ、あれ、え、何だ、ここぉ」
「あーっ!テメーッ!」中年男を見るや否や、ケバイ女は甲高い声をあげた。
「あっ、アカネちゃん!」
「よッくもッ!てめーッ、よくもアタシを刺しやがッたなッ!ざッけやがッて!
 何でくたばッてねーんだよッ!あんだけ刺し返してやッたのにッ!」

ケバイ女は、激しく中年男の頭を叩き出した。

「ちょッ、あッ、ちょッ、やめッ、アカッネッちゃんッ、やめッてッよッ!」
「何もかもテメーのせいだッ、このッ、変態ストーカーがッ!このッこのッこのッ」

(・・・なんだ、こいつら・・・)

ケバイ女の発言から考えると、どうやら殺し合った仲らしい。その直後にまた再会したという訳か。
死んだ(と思われる)人間を集めて、誰が何をしようとしているのか。西にはさっぱり読めなかった。

17 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 08:59:04 ID:R9C/ecfy0
「今回は結構新顔が多いね、あはは」

黒スーツの女が、呑気な口調で言った。その直後、また黒い玉からレーザービームが出てきた。

ジジジジジジッ

「あーっ、イズミくーんっ、待ってたよーん」

出て来たのは西より2つか3つは年上と思われる若い男だった。
黒スーツの女からイズミと呼ばれる、ロン毛が目立つ男も、またやはり黒スーツを身に纏っていた。

(こいつを入れて黒スーツを数えると5人か・・・・・・
 まさか、こいつ等、なんとかレンジャーごっこでもしてんのかァ?)

「よォ、イズミ」5人のうち、ガタイの良い、スポーツガリ頭が声を掛けた。

(・・・・・・ったく、どこでそんなもん仕入れたんだよ・・・・・・)

西が飽きれているところへ、突然音楽が鳴り出した。

『あーたーらしーいーあーさがきたっ♪きーぼーうーのーあーさーがっ♪』

0003に続く

18 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 15:12:20 ID:mCI6A6tz0
支援

19 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 18:48:31 ID:O+nX+txu0
0003 行ってくだちい

『よーろこーびにむねをひーらけっ♪そーれ、いーちっ、にーっ、さんっ♪』

黒い玉から突然流れ出した(と思われる)ラジオ体操の歌に、西は呆然とせざるを得なかった。
他の初めて部屋に来た3人の人間も、西と同様にリアクションに困った表情で黒い玉を凝視している。

「何だ、今の・・・・・・この玉から鳴ってたのか?」

西は、恐る恐る黒い玉に触れてみる。硬いとも柔らかいともいえない、不可思議な感触だった。

「・・・・・・・・・んだ、コレ・・・・・・何で出来てんだ・・・・・・お?」

黒い玉に一番近い位置にいるので、黒い玉に文字が表示されたのに一番最初に気付いたのは西だった。
西は、玉に浮かび上がった文字を知らず知らず口にしていた。

「てめえらの・・・・・・命は・・・・・・ハァ?なくなりましたァ?」
「・・・・・・やっぱ、アタシって死んだんだ・・・・・・!」

西に最初に話し掛けた臆病な女が、文字を見ながら顔を真っ青にしていた。

「じゃあ、ここは・・・・・・何なわけ?天国なの?それとも、じ、じ、じごっ・・・・・・」
「ぷぷっ、何言ってんの、この女」

黒スーツを着ている茶色のロン毛男が腹を抱えながら嘲笑していた。

「ちょっとッ、ミナミくん、笑っちゃカワイソーだよ、誰だって初めて来たらワケわかんないって」
「だッてさ・・・・・・くく」

ミナミと呼ばれた茶色のロン毛は、同じ黒スーツを着ている黒髪の女にいなされてもまだ笑っていた。

「新しい命をどう使おうが私の勝手だす・・・・・・という理屈・・・・・・なわけだす・・・・・・何じゃ、こりゃ」

西は、らしくもない素っ頓狂な声をあげながら表示されている文字を睨んだ。

20 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 18:50:20 ID:O+nX+txu0
数秒も経たない内に、画面が変わり、何やら化け物めいた生き物の顔と文章が映し出された。

『てめえ等は今からこの方をやっつけに行ってくだちい』

「・・・・・・・・・なんだ、これ・・・・・・ゲームか・・・・・・それにしちゃ、なんか・・・・・悪趣味っつーか」

『ジーンズ星人 
 特徴 つよい ごつい
 好きなもの デニム
 口ぐせ ゴーマリィソン』

「んだ、コイツ・・・・・・ジーンズ星人って・・・・・・」
「あたし達はね、今からこの宇宙人と戦いに行くんだよ」黒スーツの女がにべも無く言った。

西は、女と黒い玉の画面を交互に見やる。

「頭大丈夫かって言いたそうな顔してるね、キミ」
「・・・・・・たりめーだろ・・・こんなん、直ぐに納得できる奴なんかいねー・・・・・・」
「ねぇ、イズミくーん、この男の子、信じてくんないよ、説明してやってよ」

イズミと呼ばれた黒いロン毛の男は無表情を変えぬままソッポを向いた。

「信じないなら、好きにさせればいい・・・・・・」
「あーん、イズミくん、冷たい!」

21 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 18:51:55 ID:OXFgXiFo0
おおおおおおpppppppppっぽおおおおおお

22 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 18:52:00 ID:O+nX+txu0
ガシャーン

大きな音と共に、黒い玉の両端部が開いた。

「・・・・・・ハァ?」
「ほら、これ、キミの分じゃない?キミだよね、西くんって」

黒スーツの女は、下手な落書きで『西くん』と書かれた白いケースを取り出していた。

「・・・何なの、それ・・・・・・中に何が入ってんだ?」
「あたし達が着てるスーツ・・・・・・」
「ハァ!?マジかよ?んなん着れッかッつーの!だっせー!」
「まァ、着たくなきゃいいけど・・・・・・・・・着ないと危ないよ」
「危ないって何だよ。何が危ないんだよ」
「さっき、画面に出た星人と戦うには、このスーツ着ないと・・・」
「ざっけんなっつの、何なんだよ、おめーら、どッかの新手の宗教団体かよ」
「キミも疑い深いねー、まー無理もないかー、そこの二人も着た方がいいよ」

西の目に入った他の白いケースには、『ホステス』『腐女子』と書かれたものがあった。

「・・・・・・えーと、これはあのオジサンのかな・・・・・・」

『中年ストーカー』と書かれた白いケースを見ながら、黒スーツの女はあっけらかんと言った。

「あのオジサン、キモイから話しかけんのやめとこっと」

ギャコッ

イズミ、スポーツガリ頭、ミナミと呼ばれた茶色のロン毛、眼鏡を掛けた筋肉質デブ男らはそれぞれ武器を手にしていた。
いい歳をした成年男子が揃いも揃って、マジメな顔をしてコスプレをして玩具を手にしている。
西にはそれが信じられなかった。まさか本当に宇宙人と戦いに行こうとでもいうのか。

23 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 18:53:50 ID:O+nX+txu0
ジジジジジジジッ

「ちょッ、これッ、何これッ、何なのよッ!」ケバイ女(恐らくホステス)が急に叫びだした。
「あーあー、転送始まっちゃった。あのオバサン、まだスーツ着てないのに」

ケバイ女の頭が徐々に消えて行く。だが、激しい出血もなし、女に痛みがある訳でもなさそうだった。

「アカネちゃん!アカネちゃん!ボクの!ボクのアカネちゃんがァァァアァァッ!」

中年の男が情けない声で泣き出したのを、黒スーツの女は呆れ顔で見ていた。
西はようやくこれが只ならぬ事であるのを感じ取り、白いケースを手にした。

(クッソ・・・・・・マジかよ・・・・・・マジなのかよ・・・・・・間に合う・・・・・・か?)

「それ持ってれば、そのまま移動できるよ」
「・・・・・・ああそう」

西は取り敢えず白いケースを持ったまま、待つ事にした。
他の人間が次々と消えていく中、西は黒い玉に数字が表示されているのを目にした。
1秒1秒を刻んでいるところからすると、カウントダウンをとっているらしい。

「・・・・・・これが・・・・・・ゼロになったら・・・・・・・・・どうな・・・・・・アッ」

視界が変わった。どうやら自分も部屋から消えた様だった。

ジジジジジジジッ

「・・・・・・ここ、何処だ・・・・・・・・・ん、新宿、か・・・・・・?」

0004に続く

24 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 18:59:13 ID:O+nX+txu0
西の初回ミッションは、ジーンズ星人編です。
参加者
(常連組)
イズミくん(和泉紫音)・スポーツガリ頭・ミナミ・眼鏡の筋肉質デブ男・黒髪の女
(初参加組)
西・腐女子・ケバイ女・中年ストーカー
合計9名です。各人物の名前は徐々に明らかにしていきます。

25 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/16(土) 20:11:36 ID:dOd73bYxO
ヨミさん楽しみにしてるよ

26 :名無しかわいいよ名無し:2008/08/17(日) 07:54:12 ID:I/so1WSU0
>>25
俺、ヨミさんじゃないです。すいません。
俺もコテハンつけたほうがいいのかな。

27 :ヨミ ◆Fygcn87XL. :2008/08/17(日) 09:16:19 ID:yGcpTgTR0
>>25
畏れ入ります、実は俺ではありません^^


>>26
ちゃんとロムっとります

コテ酉、もしくは酉だけでもつけたらいいんじゃあないでしょうか
騙りが出たら収拾つけにくいんで…先ず無いとは思いますが

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